説明

サービス情報提供システム、サービス情報提供方法

【課題】ユーザに対し、車両から降車させずにサービス情報を閲覧させる。
【解決手段】SS店舗サーバ40は、車載機10からの車載機IDに基づいてユーザを特定した上で、そのユーザが利用しようとしているサービスに関するサービス情報のいずれかを、給油ピット用HPS23または点検ピット用HPS33において選択させる。給油ピット用HPS23または点検ピット用HPS33では、サービス情報を選択する操作が非接触で行われると、その操作情報がSS店舗サーバ40に送信される。SS店舗サーバ40では、選択されたサービス情報を給油ピット用HPS23または点検ピット用HPS33に送信し、給油ピット用HPS23または点検ピット用HPS33に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給油、洗車、車両点検等のサービスを行うサービスステーションにおけるサービス情報提供システム、サービス情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、サービスステーションには、給油機での給油が行われる給油ピット、洗車が行われる洗車ピット、車両点検が行われる点検ピットの他、ユーザの待機所等となる店舗が設置されている。
【0003】
現状のサービスステーションでは、該サービスステーションが行っている給油、洗車、車両点検等のサービスに関する各種サービス情報を閲覧するための情報端末が、店舗の内部や各ピット等に設置されている(例えば、サービスステーションに設置されて、ユーザデータ等を表示する情報端末については特許文献1に開示されている)。
【0004】
そのため、ユーザは、店舗の内部等に設置された情報端末を操作することで、サービス情報を閲覧することが可能となる。
【特許文献1】実開平07−031697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の従来技術においては、ユーザは、サービス情報を閲覧するためには、車両から降車して、情報端末の設置位置まで移動して情報端末を操作しなければならないという課題があった。また、車両内から情報端末を操作しようとすると、情報端末に触れて操作できるような位置まで車両を情報端末に近づけて停車しなければならないという課題があった。
【0006】
そこで本発明の目的は、ユーザが車両から降車せずに、サービス情報を容易に閲覧することができる、サービスステーションにおけるサービス情報提供システム、サービス情報提供方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明のサービス情報提供システムは、
ユーザの車両に搭載された車載機と、サービスステーション側に設置されたサービス機器および店舗サーバとを有し、前記サービスステーションが提供するサービスに関するサービス情報を前記ユーザに提供するためのサービス情報提供システムにおいて、
前記サービス機器は、
前記サービス情報を画面に表示するとともに、該画面に表示するサービス情報を選択するための操作が非接触で行われるハンドポインティング装置と、
前記ハンドポインティング装置においてサービス情報を選択する操作が行われると、その選択結果を示す操作情報を前記店舗サーバに送信するサービス機器制御手段とを有し、
前記店舗サーバは、
前記サービス情報を格納する格納手段と、
前記サービス機器からサービス情報の選択結果を示す操作情報を受信すると、その操作情報に基づいて、前記格納手段からサービス情報を取得し、取得したサービス情報を前記サービス機器に送信する店舗サーバ制御手段とを有することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、ユーザは、ハンドポインティング装置を非接触で操作してサービス情報を選択し、選択したサービス情報をハンドポインティング装置に表示して閲覧することができるため、車両から降車しなくても、サービスステーションに関するサービス情報を容易に閲覧することができる。
【0009】
また、前記車載機は、該車載機を識別する車載機IDを前記サービス機器経由で前記店舗サーバに送信する車載機制御手段を有し、
前記店舗サーバ制御手段は、前記車載機から車載機IDを受信すると、該車載機IDに基づいてユーザを特定し、当該ユーザが利用しようとしているサービスに関する当該ユーザの利用履歴を示す履歴情報と当該サービスに関するコンテンツとを前記サービス情報として前記格納手段から1つ以上取得し、該1以上のサービス情報のいずれかを選択させる画面を前記サービス機器に送信し、
前記サービス機器制御手段は、前記店舗サーバ制御手段から送信されてきた、1以上のサービス情報のいずれかを選択させる画面を前記ハンドポインティング装置に表示させて、前記ハンドポインティング装置においてサービス情報を選択させることとしても良い。
【0010】
この構成によれば、ユーザは、自分が利用しようとしているサービスに関するサービス情報の中から、所望のサービス情報を選択することができるため、ユーザに適したサービス情報を容易に閲覧することができる。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように本発明によれば、ユーザは、サービスステーション側に設置されているハンドポインティング装置において、サービス情報を選択する操作を非接触で行うことができるため、車両から降車しなくても、サービスステーションに関するサービス情報を容易に閲覧することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1を参照すると、本発明の一実施形態のサービスステーションにおけるサービス提供システムは、車載機10と、給油ピット制御装置20、点検ピット制御装置30と、SS店舗サーバ40と、従業員用端末50とを含んでいる。
【0014】
なお、図1においては、サービスステーション(以下、「SS」と表記する)側でサービスを提供するために利用するサービス機器として、給油サービス用の給油ピット制御装置20と、車両点検サービス用の点検ピット制御装置30との2台のサービス機器が設けられているが、本発明はこれに限定されず、サービス機器は1台以上設ければ良い。すなわち、給油ピット制御装置20、点検ピット制御装置30、または、図1には不図示の洗車サービス用の洗車ピット制御装置を1台以上設ければ良い。
【0015】
車載機10は、ユーザの車両内に搭載されており、車載機通信部11と、車載機制御部12とから構成されている。
【0016】
給油ピット制御装置20は、SS側の給油ピットに設置されたサービス機器であり、給油ピット通信部21と、サービス機器制御手段である給油ピット制御部22と、給油ピット用HPS(ハンドポインティング装置)23と、給油機24とから構成されている。
【0017】
点検ピット制御装置30は、SS側の点検ピットに設置されたサービス機器であり、点検ピット通信部31と、サービス機器制御手段である点検ピット制御部32と、点検ピット用HPS33とから構成されている。
【0018】
SS店舗サーバ40は、SS側の店舗に設置されており、SS店舗サーバ通信部41と、SS店舗サーバ制御部42と、ユーザ情報DB43と、SSコンテンツDB44とから構成されている。
【0019】
従業員用端末50は、従業員が使用する端末であり、端末通信部51と、端末制御部52と、表示部53とから構成されている。具体的には、従業員用端末50は、携帯電話機等の携帯端末、またはSS内に設置されているパーソナルコンピュータである。
【0020】
車載機通信部11は、給油ピット通信部21および点検ピット通信部31と無線で接続し、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などの狭域無線通信を行う機能を備える。
【0021】
車載機制御部12は、車載機通信部11を制御して各種の処理を行う。具体的には、車載機10の識別番号である車載機IDを格納しており、車載機通信部11を介して給油ピット制御装置20および点検ピット制御装置30に対して車載機IDを送信する機能や、給油ピット制御装置20および点検ピット制御装置30から車載機通信部11を介して各種の情報を受信し、これを処理する機能を備える。
【0022】
給油ピット通信部21は、車載機通信部11と無線で接続し、DSRCなどの狭域無線通信を行う機能や、不図示のSS店舗内LAN(Local Area Network)を介してSS店舗サーバ通信部41と接続し、通信を行う機能を備える。なお、給油ピット通信部21は、従業員用端末50が携帯端末である場合は、端末通信部51と無線で接続し、無線LANなどの狭域無線通信を行い、一方、従業員用端末50がSS内に設置されたパーソナルコンピュータである場合は、不図示のSS店舗内LANを介して端末通信部51と接続し、通信を行う。
【0023】
給油ピット制御部22は、給油ピット通信部21、給油ピット用HPS23、および給油機24を制御して各種の処理を行う。具体的には、給油機24での操作内容に応じた情報や給油結果に応じた情報を処理する機能や、車載機10から給油ピット通信部21を介して車載機IDを受信し、これを給油ピット通信部21を介してSS店舗サーバ40に転送する機能や、SS店舗サーバ40から給油ピット通信部21を介してサービス情報を受信し、これを給油ピット用HPS23に表示させる機能や、給油ピット用HPS23での操作内容を示す操作情報を処理する機能や、この操作情報を給油ピット通信部21を介して従業者端末50に送信する機能を備える。
【0024】
給油ピット用HPS23は、SS店舗サーバ40からのサービス情報を画面に表示する機能や、該画面に表示するサービス情報を選択するための操作をユーザに非接触で行わせる機能を備えたHPSである。すなわち、ユーザは、給油ピットにおいて、サービス情報の閲覧、サービス情報を閲覧するための操作(サービス情報の選択等)を行う端末として給油ピット用HPS23を活用する。
【0025】
なお、HPSは、一般に、画面を表示するディスプレイ等の表示手段と、表示手段に表示された画面を非接触で操作しようとするユーザの指先の動きを撮影して読み取るカメラ等の撮影手段と、撮影手段にて読み取られたユーザの指先の動きを解析して、ユーザにより操作された操作内容を判断する演算手段とを含んでいる。本発明では、上述の機能を備えたHPSであれば、公知のいかなるHPSも給油ピット用HPS23および点検ピット用HPS33として使用することができるため、HPSに関するさらなる詳細な説明は省略する。
【0026】
給油機24は、該給油機24に取り付けられている不図示の入力端末や、給油ピット用HPS23を介して操作された操作内容に応じて、油種(レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油)の設定や給油量の設定を行う機能や、その設定内容に応じて給油を行う機能や、給油結果を示す情報を処理する機能を備える。
【0027】
点検ピット通信部31は、車載機通信部11と無線で接続し、DSRCなどの狭域無線通信を行う機能や、不図示のSS店舗内LANを介してSS店舗サーバ通信部41と接続し、通信を行う機能を備える。なお、点検ピット通信部31は、従業員用端末50が携帯端末である場合は、端末通信部51と無線で接続し、無線LANなどの狭域無線通信を行い、一方、従業員用端末50がSS内に設置されたパーソナルコンピュータである場合は、不図示のSS店舗内LANを介して端末通信部51と接続し、通信を行う。
【0028】
点検ピット制御部32は、点検ピット通信部31、および点検ピット用HPS33を制御して各種の処理を行う。具体的には、車載機10から点検ピット通信部31を介して車載機IDを受信し、これを点検ピット通信部31を介してSS店舗サーバ40に転送する機能や、SS店舗サーバ40から点検ピット通信部31を介してサービス情報を受信し、これを点検ピット用HPS33に表示させる機能や、点検ピット用HPS33での操作内容を示す操作情報を処理する機能や、この操作情報を点検ピット通信部31を介して従業者端末50に送信する機能を備える。
【0029】
点検ピット用HPS33は、SS店舗サーバ40からのサービス情報を画面に表示する機能や、表示した画面上での操作をユーザに非接触で行わせる機能を備えたHPSである。すなわち、ユーザは、点検ピットにおいて、サービス情報の閲覧、サービス情報を閲覧するための操作(サービス情報の選択等)を行う端末として点検ピット用HPS33を活用する。
【0030】
SS店舗サーバ通信部41は、不図示のSS店舗内LANを介して給油ピット通信部21および点検ピット通信部31と接続し、通信を行う機能を備える。
【0031】
SS店舗サーバ制御部42は、SS店舗サーバ通信部41、ユーザ情報DB43、およびSSコンテンツDB44を制御して各種の処理を行う。具体的には、給油ピット制御装置20および点検ピット制御装置30からSS店舗サーバ通信部41を介して受信した車載機IDに基づきユーザ情報DB43を検索して車両のユーザを特定する機能や、特定したユーザが利用しようとしているサービスの利用履歴を示す履歴情報をユーザ情報DB43から取得するとともに特定したユーザが利用しようとしているサービスのコンテンツをSSコンテンツDB44から取得する機能や、ユーザ情報DB43から取得した履歴情報およびSSコンテンツDB44から取得したコンテンツをサービス情報としてSS店舗サーバ通信部41を介して給油ピット制御装置20および点検ピット制御装置30に送信する機能や、ユーザがサービスを利用する度に、該サービスの履歴情報をユーザ情報DB43に格納して、ユーザ情報DB43を更新する機能を備える。
【0032】
ユーザ情報DB43には、ユーザが所有する車両に搭載された車載機10の識別番号である車載機ID、ユーザの名前、年齢、性別、職業等のユーザの属性情報の他、ユーザのサービス利用履歴(給油、洗車、車両点検、サービス情報の閲覧等の履歴)を示す履歴情報が格納される。
【0033】
SSコンテンツDB44には、SSが提供する給油、洗車、車両点検、部品販売、メンテナンス等のサービスに関するコンテンツや、SSが提供するサービスについて実施するキャンペーンの広告等のコンテンツが格納される。
【0034】
端末通信部51は、従業員用端末50が携帯端末である場合は、給油ピット通信部21および点検ピット通信部31と無線で接続し、無線LANなどの狭域無線通信を行う機能を備える。一方、従業員用端末50がSS内に設置されたパーソナルコンピュータである場合は、不図示のSS店舗内LANを介して給油ピット通信部21および点検ピット通信部31と接続し、通信を行う機能を備える。
【0035】
端末制御部52は、端末通信部51および表示部53を制御して各種の処理を行う。具体的には、給油ピット制御装置20および点検ピット制御装置30から、端末通信部51を介して受信した給油ピット用HPS23および点検ピット用HPS33の操作情報を表示部53に表示させる機能を備える。
【0036】
表示部53は、給油ピット制御装置20および点検ピット制御装置30からの操作情報を表示する機能を備える。
【0037】
以下、図1に示したサービス情報提供システムの動作について、図2のフローチャートを参照して説明する。ここでは、ユーザが、給油中に、車両から降車することなく、サービス情報の提供を受ける場合を例に挙げて説明する。
【0038】
図2を参照すると、ユーザの車両が給油のために給油ピット制御装置20の前に停車した際、まず、車載機10では、車載機通信部11が、DSRCなどの狭域無線通信によって給油ピット通信部21と無線接続し、車載機制御部12が、車載機通信部11および給油ピット通信部21を介して給油ピット制御部22に対して車載機IDを送信する(ステップA1)。
【0039】
次に、給油ピット制御装置20では、給油ピット通信部21が、SS店舗内LANを介してSS店舗サーバ通信部41と接続し、給油ピット制御部22が、車載機制御部12から受信した車載機IDを、給油ピット通信部21およびSS店舗サーバ通信部41を介してSS店舗サーバ制御部42に対して転送する(ステップA2)。
【0040】
次に、SS店舗サーバ40では、SS店舗サーバ制御部42が、給油ピット制御部22から受信した車載機IDに基づいてユーザ情報DB43を検索し、ユーザを特定する(ステップA3)。さらに、SS店舗サーバ制御部42が、そのユーザが利用しようとしている給油サービスに関するサービス情報として、そのユーザの給油サービスの利用履歴を示す給油履歴情報をサービス情報としてユーザ情報DB43から取得するとともに、給油サービスに関するコンテンツ(ユーザが油種、給油量等の給油設定を行うためのコンテンツ、給油量に応じて粗品を贈呈するキャンペーンを実施することを示すコンテンツ等)をSSコンテンツDB44から取得する(ステップA4)。なお、サービス情報は1つ以上取得すれば良い。続いて、SS店舗サーバ制御部42が、ユーザ情報DB43およびSSコンテンツDB44から取得したサービス情報のいずれかを選択させる画面を、SS店舗サーバ通信部41および給油ピット通信部21を介して給油ピット制御部22に対して送信する(ステップA5)。
【0041】
次に、給油ピット制御装置20では、給油ピット制御部22が、SS店舗サーバ制御部42から受信した、サービス情報のいずれかを選択させる画面を給油ピット用HPS23に表示する(ステップA6)。これを受けてユーザが、車両内から給油ピット用HPS23に対し、サービス情報のいずれかを選択する操作を非接触で行うと、給油ピット制御部22が、サービス情報の選択結果を示す操作情報を、給油ピット通信部21およびSS店舗サーバ通信部41を介してSS店舗サーバ制御部42に対して送信する(ステップA7)。
【0042】
次に、SS店舗サーバ40では、SS店舗サーバ制御部42が、給油ピット制御部22から受信した操作情報に基づいて、ユーザ情報DB43またはSSコンテンツDB44からユーザが選択したサービス情報を取得し(ステップA8)、取得したサービス情報を掲載した画面をSS店舗サーバ通信部41および給油ピット通信部21を介して給油ピット制御部22に対して送信する(ステップA9)。
【0043】
次に、給油ピット制御装置20では、給油ピット制御部22が、SS店舗サーバ制御部42から受信した、サービス情報を掲載した画面を給油ピット用HPS23に表示する(ステップA10)。
【0044】
このように、ユーザは、給油ピット用HPS23において、サービス情報のいずれかを選択し、選択したサービス情報を閲覧することを適宜行うことによって、給油設定を行うことができる。例えば、ユーザは、給油履歴情報をサービス情報として選択して、油種、給油量等の給油設定を前回の設定と同様にするか決定することができ、またキャンペーンのコンテンツをサービス情報として選択して、給油量等を決定することができ、また、給油設定用のコンテンツをサービス情報として選択して、前回と同様または別の設定内容を入力して給油設定を行うことができる。
【0045】
以上の処理により給油の設定内容が確定すると、給油ピット制御部22が、給油ピット用HPS23に対して、ユーザが入力した給油設定内容を示す操作情報を、給油ピット通信部21および端末通信部51を介して端末制御部52に送信するとともに、給油ピット通信部21およびSS店舗サーバ通信部41を介してSS店舗サーバ制御部42に送信する(ステップA11)。従業員用端末50では、給油ピット制御部22からの操作情報は表示部53に表示され、この操作情報にしたがって従業員が給油機24に対する油種、給油量等の給油設定を行って給油が開始される。
【0046】
以降、SS店舗サーバ40では、給油が終了したタイミング等の所定のタイミングで、SS店舗サーバ制御部42が、ステップA11で受信した給油の設定内容を、給油履歴情報としてユーザ情報DB43に格納するとともに、ステップA5で給油ピット制御部22に送信したサービス情報の内容を、サービス情報の閲覧履歴情報としてユーザ情報DB43に格納する(ステップA12)。
【0047】
なお、本実施形態においては、給油が行われている間、ユーザは車内で待機していることになるため、この間を利用して、SS店舗サーバ制御部42が、SSコンテンツDB44から給油サービスまたは給油サービス以外のサービスに関するコンテンツ(ユーザが部品の注文やメンテナンスの依頼を行うためのコンテンツ等)をサービス情報として取得して、そのサービス情報のいずれかを給油ピット用HPS23において選択、表示させても良い。例えば、ユーザが、給油ピット用HPS23において、部品の注文やメンテナンスの依頼の操作を行った場合は、その操作内容を示す操作情報が従業員用端末50へ送信され、この操作情報にしたがって従業員が部品の注文やメンテナンスの依頼を受け付ける処理を行う。また、この操作内容を示す操作情報はSS店舗サーバ40にも送信されて、その操作情報に基づく履歴情報がユーザ情報DB43に格納される。
【0048】
また、本実施形態においては、SSが提供するサービスのうち給油のサービスを受ける場合の動作を例に挙げて説明したが、洗車や車両点検等のサービスを受ける場合の動作も上記と同様である。
【0049】
また、本実施形態においては、従業員が給油機24に対する給油設定を行う場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、ユーザ自身が給油ピット用HPS23を介して給油機24に対する給油設定を行い、その給油設定内容を基に従業員が給油を行うこととしても良い。
【0050】
上述したように本実施形態においては、給油ピット用HPS23または点検ピット用HPS33において、サービス情報を選択する操作を非接触で行うと、選択されたサービス情報がSS店舗サーバ制御部42から送信されてきて給油ピット用HPS23または点検ピット用HPS33に表示される構成となっている。
【0051】
そのため、ユーザは、車両から降車しなくても、給油ピット用HPS23または点検ピット用HPS33において、サービス情報を選択する操作を行って、その選択したサービス情報を容易に閲覧することができる。
【0052】
また、本実施形態においては、SS店舗サーバ制御部42において、車載機IDに基づいてユーザを特定した上で、そのユーザが利用しようとしているサービスに関するサービス情報のいずれかを選択させる構成になっている。
【0053】
そのため、ユーザは、自分に適したサービス情報、すなわち自分が利用しようとしているサービスに関するサービス情報を容易に閲覧することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の一実施形態のサービス情報提供システムを示す図である。
【図2】図1に示したサービス情報提供システムの動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0055】
10 車載機
11 車載機通信部
12 車載機制御部
20 給油ピット制御装置
21 給油ピット通信部
22 給油ピット制御部
23 給油ピット用HPS
24 給油機
30 点検ピット制御装置
31 点検ピット通信部
32 点検ピット制御部
33 点検ピット用HPS
40 SS店舗サーバ
41 SS店舗サーバ通信部
42 SS店舗サーバ制御部
43 ユーザ情報DB
44 SSコンテンツDB
50 従業員用端末
51 端末通信部
52 端末制御部
53 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの車両に搭載された車載機と、サービスステーション側に設置されたサービス機器および店舗サーバとを有し、前記サービスステーションが提供するサービスに関するサービス情報を前記ユーザに提供するためのサービス情報提供システムにおいて、
前記サービス機器は、
前記サービス情報を画面に表示するとともに、該画面に表示するサービス情報を選択するための操作が非接触で行われるハンドポインティング装置と、
前記ハンドポインティング装置においてサービス情報を選択する操作が行われると、その選択結果を示す操作情報を前記店舗サーバに送信するサービス機器制御手段とを有し、
前記店舗サーバは、
前記サービス情報を格納する格納手段と、
前記サービス機器からサービス情報の選択結果を示す操作情報を受信すると、その操作情報に基づいて、前記格納手段からサービス情報を取得し、取得したサービス情報を前記サービス機器に送信する店舗サーバ制御手段とを有することを特徴とするサービス情報提供システム。
【請求項2】
前記車載機は、該車載機を識別する車載機IDを前記サービス機器経由で前記店舗サーバに送信する車載機制御手段を有し、
前記店舗サーバ制御手段は、前記車載機から車載機IDを受信すると、該車載機IDに基づいてユーザを特定し、当該ユーザが利用しようとしているサービスに関する当該ユーザの利用履歴を示す履歴情報と当該サービスに関するコンテンツとを前記サービス情報として前記格納手段から1つ以上取得し、該1以上のサービス情報のいずれかを選択させる画面を前記サービス機器に送信し、
前記サービス機器制御手段は、前記店舗サーバ制御手段から送信されてきた、1以上のサービス情報のいずれかを選択させる画面を前記ハンドポインティング装置に表示させて、前記ハンドポインティング装置においてサービス情報を選択させる、請求項1に記載のサービス情報提供システム。
【請求項3】
前記サービス機器制御手段は、前記ハンドポインティング装置において前記ユーザが利用しようとしているサービスの設定内容を入力する操作が行われると、該サービスの設定内容を示す操作情報を前記店舗サーバに送信し、
前記店舗サーバ制御手段は、前記サービス機器からサービスの設定内容を示す操作情報を受信すると、その後の所定のタイミングで、該サービスの設定内容を前記履歴情報として前記格納手段に格納する、請求項2に記載のサービス情報提供システム。
【請求項4】
前記サービスステーションの従業員が使用する端末をさらに有し、
前記サービス機器制御手段は、前記ハンドポインティング装置において前記ユーザが利用しようとしているサービスの設定内容を入力する操作が行われると、該サービスの設定内容を示す操作情報を前記端末に送信する、請求項3に記載のサービス情報提供システム。
【請求項5】
ユーザの車両に搭載された車載機と、サービスステーション側に設置されたサービス機器および店舗サーバとを有し、前記サービスステーションが提供するサービスに関するサービス情報を前記ユーザに提供するためのサービス情報提供システムによるサービス情報提供方法において、
前記サービス機器が、前記サービス情報を選択するための操作がハンドポインティング装置において非接触で行われると、その選択結果を示す操作情報を前記店舗サーバに送信する第1のステップと、
前記店舗サーバが、前記第1のステップにて前記サービス機器からサービス情報の選択結果を示す操作情報を受信すると、その操作情報に基づいて、前記店舗サーバ内の格納手段からサービス情報を取得し、取得したサービス情報を前記サービス機器に送信する第2のステップとを有することを特徴とするサービス情報提供方法。
【請求項6】
前記第1のステップの前に行われ、前記車載機が、該車載機を識別する車載機IDを前記サービス機器経由で前記店舗サーバに送信する第3のステップと、
前記店舗サーバが、前記第3のステップにて前記車載機から車載機IDを受信すると、該車載機IDに基づいてユーザを特定し、当該ユーザが利用しようとしているサービスに関する当該ユーザの利用履歴を示す履歴情報と当該サービスに関するコンテンツとを前記サービス情報として前記格納手段から1つ以上取得し、該1以上のサービス情報のいずれかを選択させる画面を前記サービス機器に送信する第4のステップとをさらに有し、
前記第1のステップでは、前記サービス機器が、前記第4のステップにて前記店舗サーバから送信されてきた、1以上のサービス情報のいずれかを選択させる画面を前記ハンドポインティング装置に表示させて、前記ハンドポインティング装置においてサービス情報を選択させる、請求項5に記載のサービス情報提供方法。
【請求項7】
前記第2のステップの後に行われ、前記サービス機器が、前記ハンドポインティング装置において前記ユーザが利用しようとしているサービスの設定内容を入力する操作が行われると、該サービスの設定内容を示す操作情報を前記店舗サーバに送信する第5のステップと、
前記店舗サーバが、前記第5のステップにて前記サービス機器からサービスの設定内容を示す操作情報を受信すると、その後の所定のタイミングで、該サービスの設定内容を前記履歴情報として前記格納手段に格納する第6のステップとをさらに有する、請求項6に記載のサービス情報提供方法。
【請求項8】
前記第5のステップでは、前記サービス機器が、前記ハンドポインティング装置において前記ユーザが利用しようとしているサービスの設定内容を入力する操作が行われると、該サービスの設定内容を示す操作情報を、前記サービスステーションの従業員が使用する端末にも送信する、請求項7に記載のサービス情報提供方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2006−99372(P2006−99372A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−284082(P2004−284082)
【出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【出願人】(000003621)株式会社竹中工務店 (1,669)
【出願人】(000004444)新日本石油株式会社 (1,898)
【出願人】(000151346)株式会社タツノ・メカトロニクス (167)