サービス提供システム、端末装置、および、制御プログラム
【課題】サービスの提供を受ける場合に端末装置の間で簡単に確実な連携をすること。
【解決手段】第1の端末装置および第2の端末装置によって、同じローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されているか否かが判断される(ステップS121〜ステップS124、ステップS132〜ステップS136)。第1の端末装置によって、第2の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の機能が実行される(ステップS127、ステップS138)。第2の端末装置によって、第1の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の端末装置で実行される第1の機能と関連付けられた第2の機能が実行される(ステップS127、ステップS138)。
【解決手段】第1の端末装置および第2の端末装置によって、同じローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されているか否かが判断される(ステップS121〜ステップS124、ステップS132〜ステップS136)。第1の端末装置によって、第2の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の機能が実行される(ステップS127、ステップS138)。第2の端末装置によって、第1の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の端末装置で実行される第1の機能と関連付けられた第2の機能が実行される(ステップS127、ステップS138)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、サービス提供システム、端末装置、および、制御プログラムに関し、特に、サービスを提供する提供装置と、サービスの提供を受けることを制御してサービスの提供を受ける第1の端末装置および第2の端末装置とを含むサービス提供システム、このサービス提供システムに含まれる端末装置、および、この端末装置で実行される制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、予めテレビ受像機側に登録したパスワードを携帯端末で入力することにより、携帯端末を認証し、認証された携帯端末をテレビ受像機のリモコンとして使用できるシステムがあった。
【0003】
また、サーバ側で携帯端末およびテレビ受像機などの各端末装置の情報を管理し、携帯端末で見ている動画の続きをテレビ受像機で見ることができるシステムがあった(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−290397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、1つ目のシステムでは、テレビ受像機へのログインが必要であり、ユーザの手間が掛かるといった問題があった。また、2つ目のシステムでは、サーバ側で携帯端末とテレビ受像機とを対応付けているので、テレビ受像機と離れたところにある携帯端末から意図されない操作が行なわれてしまうといった問題があった。
【0006】
この発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、その目的の1つは、サービスの提供を受ける場合に端末装置の間で簡単に確実な連携をすることが可能なサービス提供システム、端末装置、および、制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するために、この発明のある局面によれば、サービス提供システムは、サービスを提供する提供装置と、サービスの提供を受けることを制御してサービスの提供を受ける第1の端末装置および第2の端末装置とを含む。
【0008】
第1の端末装置および第2の端末装置は、それぞれ、同じローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されているか否かを判断する判断部を備える。第1の端末装置は、さらに、判断部によって第2の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の機能を実行する第1実行部を備える。第2の端末装置は、さらに、判断部によって第1の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の端末装置の第1実行部で実行される第1の機能と関連付けられた第2の機能を実行する第2実行部を備える。
【0009】
この発明に従えば、第1の端末装置および第2の端末装置によって、同じローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されているか否かが判断される。第1の端末装置によって、第2の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の機能が実行される。第2の端末装置によって、第1の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の端末装置で実行される第1の機能と関連付けられた第2の機能が実行される。
【0010】
このため、サービスの提供を受ける場合において、同じローカルエリアネットワークに接続されているか否かが判断されるだけで、関連付けられた第1の機能および第2の機能がそれぞれ第1の端末装置および第2の端末装置で実行される。その結果、サービスの提供を受ける場合に端末装置の間で簡単に確実な連携をすることが可能なサービス提供システムを提供することができる。
【0011】
好ましくは、第1実行部は、第1の機能として、第2の端末装置に提供されるサービスを制御する機能を実行する。第2実行部は、第2の機能として、第1の端末装置によって制御されたサービスの提供を受ける機能を実行する。
【0012】
この発明に従えば、第1の端末装置によって、第2の端末装置に提供されるサービスが制御され、第2の端末装置によって、第1の端末装置によって制御されたサービスの提供が受けられる。その結果、第1の端末装置および第2の端末装置によって、受けるサービスを制御すること、および、サービスの提供を受けることの連携をすることができる。
【0013】
好ましくは、第1の端末装置の判断部は、当該第1の端末装置で提供を受けているサービスを識別するためのサービス識別情報と、当該第1の端末装置を識別するための端末識別情報とを含む認証データを、ローカルエリアネットワークに向けて送信する認証データ送信部を含む。
【0014】
第2の端末装置の判断部は、第1の端末装置の認証データ送信部から認証データを受信したか否かを判断する受信判断部と、受信判断部によって認証データが受信されたと判断した場合、当該第2の端末装置で提供を受けているサービスが、当該認証データに含まれるサービス識別情報で示されるサービスと同一であるか否かを判断するサービス判断部と、サービス判断部によってサービスが同一であると判断された場合、同一のサービスを受けている第2の端末装置が同一のローカルエリアネットワークに接続されている旨の接続情報を、受信された認証データに含まれる端末識別情報で示される第1の端末装置に送信する接続情報送信部とを含む。
【0015】
第1の端末装置または第2の端末装置の判断部は、第2の端末装置の接続情報送信部から接続情報を受信したこと、または、当該第2の端末装置の接続情報送信部によって接続情報を送信したことを条件として、ローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されていると判断する。
【0016】
この発明に従えば、第1の端末装置によって、当該第1の端末装置で提供を受けているサービスを識別するためのサービス識別情報と、当該第1の端末装置を識別するための端末識別情報とを含む認証データが、ローカルエリアネットワークに向けて送信される。第2の端末装置によって、第1の端末装置から認証データを受信したか否かが判断され、認証データが受信されたと判断した場合、当該第2の端末装置で提供を受けているサービスが、当該認証データに含まれるサービス識別情報で示されるサービスと同一であるか否かが判断され、サービスが同一であると判断された場合、同一のサービスを受けている第2の端末装置が同一のローカルエリアネットワークに接続されている旨の接続情報が、受信された認証データに含まれる端末識別情報で示される第1の端末装置に送信される。第1の端末装置または第2の端末装置によって、それぞれ、第2の端末装置から接続情報が受信されたこと、または、当該第2の端末装置によって接続情報が送信されたことを条件として、ローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されていると判断される。
【0017】
その結果、第1の端末装置および第2の端末装置の双方が、確実に、同じローカルエリアネットワークに他方の端末が接続されているか否かを判断することができる。
【0018】
好ましくは、第2の端末装置の判断部は、当該第2の端末装置で提供を受けているサービスを識別するためのサービス識別情報と、当該第2の端末装置を識別するための端末識別情報とを含む認証データを、ローカルエリアネットワークに向けて送信する認証データ送信部を含む。第1の端末装置の判断部は、第2の端末装置の認証データ送信部から認証データを受信したか否かを判断する受信判断部と、受信判断部によって認証データが受信されたと判断した場合、当該第1の端末装置で提供を受けているサービスが、当該認証データに含まれるサービス識別情報で示されるサービスと同一であるか否かを判断するサービス判断部と、サービス判断部によってサービスが同一であると判断された場合、同一のサービスを受けている第1の端末装置が同一のローカルエリアネットワークに接続されている旨の接続情報を、受信された認証データに含まれる端末識別情報で示される第2の端末装置に送信する接続情報送信部とを含む。
【0019】
第1の端末装置または第2の端末装置の判断部は、当該第1の端末装置の接続情報送信部によって接続情報を送信したこと、または、第1の端末装置の接続情報送信部から接続情報を受信したことを条件として、ローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されていると判断する。
【0020】
この発明に従えば、第2の端末装置によって、当該第2の端末装置で提供を受けているサービスを識別するためのサービス識別情報と、当該第2の端末装置を識別するための端末識別情報とを含む認証データを、ローカルエリアネットワークに向けて送信される。第1の端末装置によって、第2の端末装置から認証データを受信したか否かが判断され、認証データが受信されたと判断した場合、当該第1の端末装置で提供を受けているサービスが、当該認証データに含まれるサービス識別情報で示されるサービスと同一であるか否かが判断され、サービスが同一であると判断された場合、同一のサービスを受けている第1の端末装置が同一のローカルエリアネットワークに接続されている旨の接続情報が、受信された認証データに含まれる端末識別情報で示される第2の端末装置に送信される。第1の端末装置または第2の端末装置によって、それぞれ、当該第1の端末装置によって接続情報が送信されたこと、または、第1の端末装置から接続情報が受信されたことを条件として、ローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されていると判断される。
【0021】
その結果、第1の端末装置および第2の端末装置の双方が、確実に、同じローカルエリアネットワークに他方の端末が接続されているか否かを判断することができる。
【0022】
好ましくは、第1の端末装置は、さらに、ローカルエリアネットワークから第2の端末装置が切断されたか否かを判断する切断判断部と、切断判断部によって第2の端末装置が切断されたと判断された場合、当該第2の端末装置の第2実行部で実行されていた第2の機能を引継いで当該第2の機能を実行する実行部を備える。
【0023】
この発明に従えば、第1の端末装置によって、ローカルエリアネットワークから第2の端末装置が切断されたか否かが判断され、第2の端末装置が切断されたと判断された場合、当該第2の端末装置で実行されていた第2の機能が引継がれて当該第2の機能が実行される。このため、第1の端末装置および第2の端末装置で連携して実行されていた第1の機能および第2の機能を簡単に一方の端末装置で実行させることができる。
【0024】
好ましくは、第2の端末装置は、さらに、ローカルエリアネットワークから第1の端末装置が切断されたか否かを判断する切断判断部と、切断判断部によって第1の端末装置が切断されたと判断された場合、当該第1の端末装置の第1実行部で実行されていた第1の機能を引継いで当該第1の機能を実行する実行部を備える。
【0025】
この発明に従えば、第2の端末装置によって、ローカルエリアネットワークから第1の端末装置が切断されたか否かが判断され、第1の端末装置が切断されたと判断された場合、当該第1の端末装置で実行されていた第1の機能を引継がれて当該第1の機能が実行される。このため、第1の端末装置および第2の端末装置で連携して実行されていた第1の機能および第2の機能を簡単に一方の端末装置で実行させることができる。
【0026】
この発明の他の局面によれば、端末装置は、サービスを提供する提供装置から受けるサービスの提供を制御してサービスの提供を受ける装置である。端末装置は、同じローカルエリアネットワーク上に他の端末装置が接続されているか否かを判断する判断部と、判断部によって他の端末装置が接続されていると判断された場合、他の端末装置で実行される機能と関連付けられた所定の機能を実行する実行部とを備える。
【0027】
この発明に従えば、サービスの提供を受ける場合に端末装置の間で簡単に確実な連携をすることが可能な端末装置を提供することができる。
【0028】
この発明のさらに他の局面によれば、制御プログラムは、サービスを提供する提供装置から受けるサービスの提供を制御してサービスの提供を受ける端末装置で実行される。制御プログラムは、同じローカルエリアネットワーク上に他の端末装置が接続されているか否かを判断するステップと、他の端末装置が接続されていると判断された場合、他の端末装置で実行される機能と関連付けられた所定の機能を実行するステップとを端末装置に実行させる。
【0029】
この発明に従えば、サービスの提供を受ける場合に端末装置の間で簡単に確実な連携をすることが可能な制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明の実施の形態におけるサービス提供システムの構成の概略を示すブロック図である。
【図2】この実施の形態におけるテレビ受像機の構成の概略を示すブロック図である。
【図3】この実施の形態における携帯端末の構成の概略を示すブロック図である。
【図4】この実施の形態におけるサービス提供サーバの構成の概略を示すブロック図である。
【図5】この実施の形態における端末装置で実行されるサービス受け処理の流れを示す第1のフローチャートである。
【図6】この実施の形態における端末装置で実行されるサービス受け処理の流れを示す第2のフローチャートである。
【図7】この実施の形態における携帯端末で表示される各種アプリケーションソフトの選択メニュー画面を示す画面図である。
【図8】この実施の形態における携帯端末で表示される、動画配信サービスへのログイン画面を示す画面図である。
【図9】この実施の形態におけるテレビ受像機で表示される、動画配信サービスへのログイン画面を示す画面図である。
【図10】この実施の形態における端末装置で表示される、動画配信サービスで配信されている動画を選択するための画面を示す画面図である。
【図11】この実施の形態における端末装置で表示される、動画を視聴および動画の再生/停止を制御するための画面を示す画面図である。
【図12】この実施の形態における端末装置で表示される、接続相手先が登録された旨を表示する画面を示す画面図である。
【図13】この実施の形態における端末装置で表示される、2つの端末装置がホームネットワークに接続されたときに一方の端末装置で視聴されていた動画を継続して視聴するかを確認するための画面を示す画面図である。
【図14】この実施の形態における端末装置で表示される、リモコン機能が実行されるときの画面を示す画面図である。
【図15】この実施の形態における端末装置で表示される、リモコン機能を実行中に動画再生ボタンが操作されたときの確認画面を示す画面図である。
【図16】この実施の形態におけるサービスの提供を受ける場合の連携のシーケンスの流れの第1の例を示すシーケンス図である。
【図17】この実施の形態におけるサービスの提供を受ける場合の連携のシーケンスの流れの第2の例を示すシーケンス図である。
【図18】この発明を適用可能なシステムについて説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0032】
図1は、この発明の実施の形態におけるサービス提供システム1Aの構成の概略を示すブロック図である。図1を参照して、サービス提供システム1Aは、サービスの提供を受けることを制御してサービスの提供を受ける端末装置であるテレビ受像機100Aおよび携帯端末100B、ならびに、サービスを提供するサービス提供サーバ200、および、無線アクセスポイント付ルータ300を含む。
【0033】
サービスは、たとえば、動画配信サービス、情報提供サービス、ASP(Application Service Provider)サービス、テレビ放送などであり、本実施の形態においては、動画配信サービスであることとして説明する。サービスが、動画配信サービス、情報提供サービス、および、ASPサービスなどであれば、情報を提供する提供装置は、上述したサービス提供サーバ200である。サービスが、テレビ放送であれば、情報を提供する提供装置は、テレビ放送局である。また、動画に替えて他のコンテンツ、たとえば、音声、静止画、プログラム、および、テキストなどを扱うようにしてもよい。
【0034】
サービスの提供を受けることとは、たとえば、動画配信サービスであれば、動画を受信すること、情報提供サービスであれば、情報を受信すること、ASPサービスであれば、データの処理結果を受信すること、テレビ放送であれば、放送を受信することである。
【0035】
サービスの提供を受けることの制御とは、たとえば、サービスに関するデータを受信することの制御であり、具体的には、動画配信サービスであれば、視聴する動画を選択したり、再生、停止をさせたりする制御、情報提供サービスであれば、受信する情報を選択したり、ダウンロードしたりする制御、ASPサービスであれば、処理対象のデータに対して施す処理を選択する制御、テレビ放送であれば、視聴する放送局を選択する制御である。
【0036】
サービス提供サーバ200は、動画の配信などのサービスの提供に加えて、図5で後述するようなユーザのログイン管理、および、サービスの提供に応じた課金管理などの処理を行なう。
【0037】
サービス提供サーバ200とユーザの自宅に設置される無線アクセスポイント付ルータ300は、インターネット900などの公衆回線網を介して接続される。無線アクセスポイント付ルータ300は、家庭内のネットワークであるホームネットワークに接続されるテレビ受像機100Aおよび携帯端末100Bなどの複数の機器と、ホームネットワークの外側のネットワーク、たとえば、インターネット900とを中継する装置であり、有線LANおよび無線LANの両方またはいずれかのインタフェースを持つ。本実施の形態においては、テレビ受像機100Aとは、有線LANで接続し、携帯端末100Bとは、無線LANで接続するが、他の接続方法であってもよい。
【0038】
端末装置は、ユーザの操作に応じてサービスの提供を受ける装置である。本実施の形態においては、端末装置は、サービス提供サーバに保存されているコンテンツデータを、インターネット900およびホームネットワークを介して受信し、受信したコンテンツデータを再生する。
【0039】
端末装置の1つであるテレビ受像機100Aは、ホームネットワークに接続するための後述するLAN通信部170Aを備え、無線アクセスポイント付ルータ300およびインターネット900を介してサービス提供サーバ200と情報をやり取りする。
【0040】
端末装置の1つである携帯端末100Bは、ホームネットワークに接続するための後述する無線LAN通信部170Bに加えて、インターネット900に接続するための後述する携帯端末網通信部150Bを備え、無線アクセスポイント付ルータ300およびインターネット900を介してサービス提供サーバ200と情報をやり取りすることができるとともに、インターネット900を介してサービス提供サーバ200と情報をやり取りすることができる。
【0041】
なお、図1では、サービス提供サーバ200が1台のみである場合を示しているが、実際には、サービスを提供する提供装置は、複数、設けられる。また、サービスの提供を受ける端末装置も、テレビ受像機100Aおよび携帯端末100Bの他にも複数、存在するようにしてもよい。
【0042】
端末装置は、少なくともホームネットワークに接続可能で、ホームネットワーク上の他の端末装置と通信可能であり、インターネット900に接続されたサービス提供サーバ200と通信可能であり、ユーザの所望の情報を出力可能であれば、どのような装置であってもよく、テレビ受像機100Aおよび携帯端末100Bに限定されず、DVDレコーダなどのデジタル録画再生装置、ならびに、ネットワークに接続されたサーバに保存されている映像データを再生可能なネットワークメディアプレイヤー、ならびに、コンテンツデータを再生するためのソフトウェアを用いてコンテンツを再生するパーソナルコンピュータおよびタブレットPCなど、他の端末装置も含まれる。
【0043】
図2は、この実施の形態におけるテレビ受像機100Aの構成の概略を示すブロック図である。図2を参照して、テレビ受像機100Aは、制御部110Aと、記憶部120Aと、操作部130Aと、表示部140Aと、放送受信部160Aと、LAN(Local Area Network)通信部170Aとを含む。
【0044】
制御部110Aは、CPU(Central Processing Unit)およびその補助回路からなり、記憶部120A、操作部130A、表示部140A、放送受信部160A、および、LAN通信部170Aを制御し、記憶部120Aに記憶されたプログラムまたはデータに従って所定の処理を実行し、操作部130A、放送受信部160A、および、LAN通信部170Aから入力されたデータを処理し、処理したデータを、記憶部120Aに記憶させたり、表示部140A、または、LAN通信部170Aに出力したりする。
【0045】
記憶部120Aは、制御部110Aでプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)と、制御部110Aで実行するための基本的なプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)とを含む。また、RAMには、所定の処理を実行するためのデータまたはスクリプトなどのプログラムが、放送受信部160A、または、LAN通信部170Aから読込まれて記憶される。さらに、記憶部120Aの記憶領域を補助するための補助記憶装置の記憶媒体として、磁気ディスク(HD(Hard Disk)、FD(Flexible Disk))、光ディスク(CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、BD(Blu-ray Disc))、光磁気ディスク(MO(Magneto-Optical disk))、または、半導体メモリ(メモリカード、SSD(Solid State Drive))などが用いられてもよい。
【0046】
操作部130Aは、主電源をオンしたりオフしたりするための主電源スイッチと、チャンネルを昇順または降順に切換えるためのチャンネル切換えボタンと、音量を増加させたり減少させたりするための音量ボタンとを含む。なお、操作部130Aは、他の操作のための部分を含むようにしてもよい。操作部130Aがユーザによって操作されることによって、操作部130Aから制御部110Aに操作に応じた操作信号が送信される。制御部110Aは、操作部130Aからの操作信号に応じてテレビ受像機100Aの各部を制御する。
【0047】
放送受信部160Aは、制御部110Aによって制御されて、放送局の放送設備からアンテナ161Aを介して受信した放送信号を復調し、復調した信号のうち動画圧縮データ(たとえば、MPEG(Moving Picture Experts Group)−2データ、MPEG−4データ、H.264データ)を復号して映像信号および音声信号に変換し、変換した映像信号および音声信号を表示部140Aに送信する。
【0048】
LAN通信部170Aは、制御部110Aによって制御されて、無線アクセスポイント付ルータ300を介して、ホームネットワーク上で通信可能な他の機器、たとえば、携帯端末100Bと、データをやりとりする。なお、前述したように、ホームネットワークは、無線アクセスポイント付ルータ300を介してインターネット900に接続される。
【0049】
表示部140Aは、ディスプレイ(たとえば、LCD(Liquid Crystal Display))およびスピーカを含む。表示部140Aは、制御部110Aによって制御されて、放送受信部160Aで受信された放送信号が変換された映像信号および音声信号、または、LAN通信部170Aで受信されたコンテンツデータが制御部110Aで変換された映像信号および音声信号を、それぞれ、映像としてディスプレイに表示させ、音声としてスピーカから出力させる。
【0050】
図3は、この実施の形態における携帯端末100Bの構成の概略を示すブロック図である。図3を参照して、携帯端末100Bは、制御部110Bと、記憶部120Bと、操作部130Bと、表示部140Bと、携帯端末網通信部150Bと、放送受信部160Bと、無線LAN通信部170Bとを含む。
【0051】
制御部110Bは、CPUおよびその補助回路からなり、記憶部120B、操作部130B、表示部140B、携帯端末網通信部150B、放送受信部160B、および、無線LAN通信部170Bを制御し、記憶部120Bに記憶されたプログラムまたはデータに従って所定の処理を実行し、操作部130B、携帯端末網通信部150B、放送受信部160B、および、無線LAN通信部170Bから入力されたデータを処理し、処理したデータを、記憶部120Bに記憶させたり、表示部140B、携帯端末網通信部150B、または、無線LAN通信部170Bに出力したりする。
【0052】
記憶部120Bは、図2で説明したテレビ受像機100Aの記憶部120Aと同様であるので、重複する説明は繰返さない。
【0053】
操作部130Bは、電話番号や各種データなどの数字やアルファベットやその他の文字などを入力するための、ダイヤルキー、十字操作キー、および、その他のファンクションキーを含む。なお、操作部130Bは、他の操作のための部分を含むようにしてもよい。たとえば、表示部140Bのディスプレイに設けられるタッチパネルを含むようにしてもよい。操作部130Bがユーザによって操作されることによって、操作部130Bから制御部110Bに操作に応じた操作信号が送信される。制御部110Bは、操作部130Bからの操作信号に応じて携帯端末100Bの各部を制御する。
【0054】
携帯端末網通信部150Bは、制御部110Bによって制御されて、データ通信が可能な機器、たとえば、サービス提供サーバ200または他の端末装置(たとえば、テレビ受像機100A)と、電気通信事業者の通信設備およびアンテナ151Bを介して無線信号を受信し、受信した無線信号をデータに変換して、変換したデータを記憶部120Bに記憶させたり、データを表示させるために表示部140Bに送信したりするとともに、送信するデータを無線信号に変換して、アンテナ151Bおよび電気通信事業者の通信設備を介してデータ通信先のサービス提供サーバ200または他の端末装置(たとえば、テレビ受像機100A)に送信する。
【0055】
放送受信部160Bについては、図2で説明したテレビ受像機100Aの放送受信部160Aと同様であるので、重複する説明は繰返さない。
【0056】
無線LAN通信部170Bについては、図2で説明したテレビ受像機100AのLAN通信部170Aが有線で無線アクセスポイント付ルータ300と接続されるようにしたが、これを無線で接続されるようにしたものであるので、重複する説明は繰返さない。
【0057】
表示部140Bは、ディスプレイおよびスピーカを含む。表示部140Bは、制御部110Bによって制御されて、放送受信部160Bで受信された放送信号が変換された映像信号および音声信号、または、無線LAN通信部170Bもしくは携帯端末網通信部150Bで受信されたコンテンツデータが制御部110Bで変換された映像信号および音声信号を、それぞれ、映像としてディスプレイに表示させ、音声としてスピーカから出力させる。
【0058】
なお、携帯端末100Bは、マイクおよびスピーカで構成される音声入出力部を備えるようにしてもよい。この場合、音声入出力部は、制御部110Bによって制御されて、外部からマイクに入力された音声を音声信号に変換し、変換した音声信号を携帯端末網通信部150Bに送信するとともに、携帯端末網通信部150Bからの音声信号を音声に変換して、スピーカで外部に出力する。
【0059】
また、この場合、携帯端末網通信部150Bは、制御部110Bによって制御されて、通話相手の他の携帯端末または固定電話から電気通信事業者の通信設備およびアンテナ151Bを介して無線信号を受信し、受信した無線信号を音声信号に変換して、変換した音声信号を音声入出力部に送信するとともに、音声入出力部からの音声信号を無線信号に変換して、アンテナ151Bおよび電気通信事業者の通信設備を介して通話相手の他の携帯端末または固定電話に送信する。
【0060】
図4は、この実施の形態におけるサービス提供サーバ200の構成の概略を示すブロック図である。図4を参照して、サービス提供サーバ200は、制御部210と、記憶部220と、操作部230と、表示部240と、公衆回線網通信部270とを含む。
【0061】
制御部210は、CPU(Central Processing Unit)およびその補助回路からなり、記憶部220、操作部230、表示部240、および、公衆回線網通信部270を制御し、記憶部220に記憶されたプログラムまたはデータに従って所定の処理を実行し、操作部230、および、公衆回線網通信部270から入力されたデータを処理し、処理したデータを、記憶部220に記憶させたり、表示部240、または、公衆回線網通信部270に出力したりする。
【0062】
記憶部220は、図2で説明したテレビ受像機100Aの記憶部120Aと同様であるので、重複する説明は繰返さない。
【0063】
操作部230は、キーボードおよびマウスなどの入力デバイスを含む。操作部230がユーザによって操作されることによって、操作部230から制御部210に操作に応じた操作信号が送信される。制御部210は、操作部230からの操作信号に応じてサービス提供サーバ200の各部を制御する。
【0064】
公衆回線網通信部270は、制御部210によって制御されて、データ通信が可能な機器、たとえば、端末装置(たとえば、テレビ受像機100A、携帯端末100B)から、インターネット900を介してデータを受信し、受信したデータを記憶部220に記憶させたり、データを表示させるために表示部240に送信したりするとともに、送信するデータを、インターネット900を介してデータ通信先の他の端末装置(たとえば、テレビ受像機100A、携帯端末100B)に送信する。
【0065】
表示部240は、ディスプレイを含む。表示部240は、制御部210によって制御されて、所定のデータを、ディスプレイに表示させる。
【0066】
図7は、この実施の形態における携帯端末100Bで表示される各種アプリケーションソフトの選択メニュー画面を示す画面図である。図7を参照して、この画面には、携帯端末にインストールされているアプリケーションソフトを起動させるためのアイコンが表示される。この画面で、「動画」のアイコンが選択されることにより、サービス提供サーバ200によって提供される動画配信サービスを当該携帯端末で受けることができる。
【0067】
図5は、この実施の形態における端末装置で実行されるサービス受け処理の流れを示す第1のフローチャートである。図5を参照して、上述した図7の「動画」アイコンが選択されるなど、端末装置で動画配信サービスを受けるアプリケーションソフトを起動させるための操作が行なわれると、まず、ステップS111で、テレビ受像機100Aおよび携帯端末100Bなどの端末装置の制御部は、ログイン画面を表示部に表示させ、サービス提供サーバ200で提供される動画配信サービスへのログイン操作が操作部でされたか否かを判断する。
【0068】
このログイン操作については、初回は、ユーザIDおよびパスワードを入力する必要があるが、2回目以降は、端末装置の記憶部に、ユーザIDおよびパスワードが記憶されるように構成しておけば、ユーザは、初回に、入力するだけで、2回目以降は、ユーザIDおよびパスワードを入力することなく、簡単にログインすることができる。
【0069】
また、端末装置の起動時に、サービスへのログインが自動的に行なわれるように構成してもよい。これにより、電源が入っている間は、常にログイン状態とすることができる。
【0070】
図8は、この実施の形態における携帯端末100Bで表示される、動画配信サービスへのログイン画面を示す画面図である。図8を参照して、この画面には、ユーザIDおよびパスワードを入力するための入力窓が設けられる。また、パスワードを保存するための設定をするチェックボックスが設けられ、このチェックボックスにチェックを入れる操作をすることによって、次回以降のログイン時にユーザIDおよびパスワードを入力する必要が無くなる。
【0071】
図9は、この実施の形態におけるテレビ受像機100Aで表示される、動画配信サービスへのログイン画面を示す画面図である。図9を参照して、この画面にも、図8の携帯端末100Bのログイン画面と同様の内容が表示される。
【0072】
図5に戻って、ログイン操作があったと判断した場合(ステップS111でYESと判断した場合)、ステップS112で、制御部は、動画配信サービスにログインするためのログイン要求を、サービス提供サーバ200に送信する。
【0073】
なお、以下、端末装置とサービス提供サーバ200との情報の送受信は、テレビ受像機100Aであれば、LAN通信部170A、ホームネットワークおよびインターネット900を介して行なわれてもよいし、携帯端末100Bであれば、無線LAN通信部170B、ホームネットワークおよびインターネット900を介して行なわれてもよいし、携帯端末網通信部150B、携帯端末網およびインターネット900を介して行なわれてもよい。
【0074】
サービス提供サーバ200の制御部210は、端末装置からログイン要求を受信し、ユーザIDおよびパスワードの組合せが正しいと判断すると、当該端末装置を識別するための情報とともに当該端末装置がログイン中である旨を記憶部220に記憶させ、ログイン確認通知を当該端末装置に送信する。
【0075】
ステップS112の後、および、ログイン操作がないと判断した場合(ステップS111でNOと判断した場合)、ステップS113で、制御部は、サービス提供サーバ200に対して当該ユーザIDのユーザが単独でログインしている場合に、動画を視聴するための各種操作、たとえば、動画を選択するための操作、および、動画を再生/停止するための操作などが行なわれたか否かを判断する。
【0076】
図10は、この実施の形態における端末装置で表示される、動画配信サービスで配信されている動画を選択するための画面を示す画面図である。この画面には、各動画について、選択可能な動画についての一場面などの画像およびその動画の名称が示されたアイコンが、表示される。また、他の動画についても表示させるための「もっとみる」のアイコンも、表示される。
【0077】
図5に戻って、単独ログイン時に各種操作が行なわれたと判断した場合(ステップS113でYESと判断した場合)、ステップS114で、制御部は、操作に応じた要求を、サービス提供サーバ200に送信する。
【0078】
サービス提供サーバ200の制御部210は、端末装置から、操作に応じた要求を受信すると、要求に応じた応答を端末装置に返す。たとえば、動画を選択するための要求に対しては、選択された動画を示す情報を端末装置に送信する。動画を再生/停止するための要求に対しては、動画のストリーミング配信を開始/停止する。
【0079】
ステップS115では、制御部は、サービス提供サーバ200からの応答に応じた処理を実行する。たとえば、選択された動画を示す情報が送信されてきた場合、当該情報を表示部に表示させる処理を実行する。動画のストリーミング配信が開始/停止された場合、動画の再生を開始/停止させる処理を実行する。
【0080】
図11は、この実施の形態における端末装置で表示される、動画を視聴および動画の再生/停止を制御するための画面を示す画面図である。図11を参照して、図10の画面で視聴する動画が選択されると、この画面が表示され、再生ボタンが表示されている状態で再生ボタンが操作されると、動画の再生が開始される。
【0081】
図5に戻って、ステップS115の後、および、単独ログイン時に各種操作が行なわれていないと判断した場合(ステップS113でNOと判断した場合)、ステップS121で、制御部は、当該端末装置が、当該ユーザの自宅のホームネットワークに接続されたか否かを判断する。接続されていないと判断した場合(ステップS121でNOと判断した場合)、制御部は、実行する処理をステップS131の処理に進める。
【0082】
一方、ホームネットワークに接続されたと判断した場合(ステップS121でYESと判断した場合)、ステップS122で、制御部は、所定時間、他の端末装置からの認証トークンが送信されてきていないか受信待ちをする。
【0083】
認証トークンとは、ログインしているサービスを識別するための情報(ここでは、サービスの名称)、ログインしているサービスのユーザを識別するための情報(ここでは、ユーザID)、および、当該端末装置を識別するための情報(ここでは、IPアドレスおよび端末名であるが、いずれかであってもよいし、他の情報であってもよい)を含む情報である。この認証トークンは、後述するステップS133で示すように、先にホームネットワークに接続された端末装置によって、当該ホームネットワークに接続されたすべての端末装置に送信(ここでは、マルチキャスト)される。
【0084】
次に、ステップS123で、制御部は、他の端末装置からの認証トークンの受信が有ったか否かを判断する。認証トークンの受信が有ったと判断した場合(ステップS123でYESと判断した場合)、ステップS124で、制御部は、当該端末装置でログインしているサービスと、認証トークンに含まれるサービスを識別するための情報によって示されるサービスとが、同一であるか否か、つまり、ホームネットワークに接続された当該端末装置と他の端末装置とでログインしているサービスが同一であるか否かを判断する。同一でないと判断した場合(ステップS124でNOと判断した場合)、制御部は、実行する処理をステップS131の処理に進める。
【0085】
一方、サービスが同一であると判断した場合(ステップS124でYESと判断した場合)、ステップS125で、制御部は、認証トークンの送信元の端末装置に、接続確認応答を送信する。接続確認応答は、認証トークンと同様の情報を含む応答情報である。
【0086】
次に、ステップS126で、制御部は、認証トークンに含まれる端末装置を識別するための情報で示される端末装置を、接続相手先として記憶部に登録する。
【0087】
図12は、この実施の形態における端末装置で表示される、接続相手先が登録された旨を表示する画面を示す画面図である。図12を参照して、この画面は、接続相手先が登録されたときに表示される画面であって、接続相手先が登録された旨の文章、ならびに、端末装置を識別するための端末名およびIPアドレスが表示される。
【0088】
図5に戻って、ステップS127で、制御部は、サービスおよび相手に応じて予め定められた機能を実行する。ステップS127の後、制御部は、実行する処理をステップS131の処理に進める。
【0089】
たとえば、当該端末装置が、携帯端末100Bであり、サービスが動画配信サービスであり、接続相手先がテレビ受像機100Aである場合、当該端末装置の制御部は、テレビ受像機100Aで動画の配信を受けるためのリモコン機能を実行する。
【0090】
また、当該端末装置が、テレビ受像機100Aであり、サービスが動画配信サービスであり、接続相手先が携帯端末100Bである場合、当該端末装置の制御部は、携帯端末100Bで実行されるリモコン機能によって制御された動画の配信を受けるための動画受信再生機能を実行する。
【0091】
なお、テレビ受像機100Aに替えて他の携帯端末がホームネットワークに接続されている場合は、携帯端末のいずれか一方がリモコン機能を実行し、他方が動画受信再生機能を実行するようにしてもよい。
【0092】
また、認証トークンの受信が、所定時間、無かったと判断した場合(ステップS123でNOと判断した場合)、ステップS128で、制御部は、当該端末装置から他の端末装置に向けて認証トークンをマルチキャストするために、認証トークンを作成する。
【0093】
ステップS131では、制御部は、記憶部に接続相手先が未登録であるか否かを判断する。接続相手先が登録済みであると判断した場合(ステップS131でNOと判断した場合)、制御部は、実行する処理を図6のステップS141の処理に進める。
【0094】
一方、接続相手先が未登録であると判断した場合(ステップS131でYESと判断した場合)、ステップS132で、制御部は、当該端末装置がホームネットワークに接続中であるか否かを判断する。接続中でないと判断した場合(ステップS132でNOと判断した場合)、制御部は、実行する処理を図6のステップS141の処理に進める。
【0095】
一方、ホームネットワークに接続中であると判断した場合(ステップS132でYESと判断した場合)、ステップS133で、制御部は、ステップS128で作成した認証トークンをホームネットワークに向けてマルチキャストする。
【0096】
本実施の形態においては、認証トークンを送信するプロトコルとしてUPnP(Universal Plug and Play)が用いられる。UPnPが用いられることによって、ホームネットワーク上の機器に対して、任意の情報を送付することが可能になる。さらに、UPnPのパケットは、ルータを超えてホームネットワークの外側へ転送されることが無いため、接続先をホームネットワークの機器に限定することができ、ホームネットワークの外側の機器から不正に接続されることを防止することが可能となる。また、不正な接続の結果、意図しない操作がされることを防止することが可能となる。
【0097】
そして、ステップS134で、制御部は、所定時間、認証トークンに対する応答として他の端末装置から送信されてくる接続確認応答の受信待ちをする。ステップS135では、制御部は、他の端末装置から接続確認応答が受信されたか否かを判断する。受信されなかったと判断した場合(ステップS135でNOと判断した場合)、制御部は、実行する処理を図6のステップS141の処理に進める。
【0098】
一方、接続確認応答が受信されたと判断した場合(ステップS135でYESと判断した場合)、ステップS136で、制御部は、当該端末装置でログインしているサービスと、接続確認応答に含まれるサービスを識別するための情報によって示されるサービスとが、同一であるか否か、つまり、ホームネットワークに接続された当該端末装置と他の端末装置とでログインしているサービスが同一であるか否かを判断する。
【0099】
なお、認証トークンを受信した端末装置によって、ログインしているサービスが同一が否かが判断されて、その判断結果に基づいて、接続確認応答には、サービスが同一であるか否かを示す情報、および、接続確認応答の送信元の端末装置を識別するための情報が含まれるようにして、ステップS136では、接続確認応答に含まれている、サービスが同一であるか否かを示す情報に基づいて、ログインしているサービスが同一か否かを判断するようにしてもよい。
【0100】
ログインしているサービスが同一でないと判断した場合(ステップS136でNOと判断した場合)、制御部は、実行する処理をステップS141の処理に進める。
【0101】
一方、サービスが同一であると判断した場合(ステップS136でYESと判断した場合)、ステップS126で、制御部は、接続確認応答に含まれる端末装置を識別するための情報で示される端末装置を、接続相手先として記憶部に登録する。そして、図12で示した画面を表示する。
【0102】
次に、ステップS138で、ステップS127と同様、制御部は、サービスおよび相手に応じて予め定められた機能を実行する。ステップS138の後、制御部は、実行する処理をステップS141の処理に進める。
【0103】
このように、ホームネットワークに接続中は、接続相手先が登録されない限り、認証トークンが定期的にマルチキャストで送信される。
【0104】
図13は、この実施の形態における端末装置で表示される、2つの端末装置がホームネットワークに接続されたときに一方の端末装置で視聴されていた動画を継続して視聴するかを確認するための画面を示す画面図である。図13を参照して、この画面は、ステップS127およびステップS138の処理が実行されるときに、一方の端末装置で、動画が再生されていた場合に表示される画面である。
【0105】
この画面には、動画を継続して視聴するか否かを確認するための文章、ならびに、継続して視聴する旨を入力するための「OK」のボタン、および、継続して視聴しない旨を入力するための「キャンセル」のボタンが表示される。
【0106】
図14は、この実施の形態における端末装置で表示される、リモコン機能が実行されるときの画面を示す画面図である。図14を参照して、この画面は、ステップS127およびステップS138の処理が実行されて、一方の端末装置でリモコン機能が実行されるときに表示される画面である。
【0107】
この画面には、他方の端末装置で実行されている動画受信再生機能で再生されている動画を示す情報(ここでは、その動画についての一場面などの画像およびその動画の名称)、再生時間を示す情報、動画の再生を制御するためのボタン(ここでは、巻戻し、一時停止、停止、早送り)、他方の端末で再生中の動画を停止して当該端末装置で動画を再生する「動画再生」ボタン、別の端末装置が接続相手先として登録されている場合にその端末装置のリモコンとして機能するための「他の端末」ボタン、他の動画を選択するために図10の画面に遷移するための「他の動画」ボタン、および、動画配信サービスからログアウトするために「終了」ボタンが表示される。
【0108】
図6は、この実施の形態における端末装置で実行されるサービス受け処理の流れを示す第2のフローチャートである。図6を参照して、ステップS141では、制御部は、2つの端末装置がホームネットワークに接続されていて同一のサービスにログインしているときに、各種操作が行なわれたか否かを判断する。
【0109】
ここでは、リモコン機能が実行されている端末装置での動画受信再生機能を実行を制御するための操作が行なわれたか否かを判断するようにする。しかし、これに限定されず、動画受信再生機能が実行されている端末装置で操作が行なわれたか否かを判断するようにしてもよい。
【0110】
たとえば、図14の画面で、リモコン機能の一時停止ボタンが操作されたかなど、いずれかのボタンが操作されたか否かが判断される。
【0111】
各種操作が行なわれたと判断した場合(ステップS141でYESと判断した場合)、ステップS142で、制御部は、操作に応じた処理を実行する。具体的には、リモコン機能のいずれのボタンが操作されたかを示す操作内容を、動画受信再生機能を実行している端末装置を介して、サービス提供サーバ200に送信する。
【0112】
なお、動画受信再生機能を実行している端末装置を介さずに、直接、サービス提供サーバ200に送信するようにしてもよい。
【0113】
各種操作が行なわれていないと判断した場合(ステップS141でNOと判断した場合)、および、ステップS142の後、ステップS143で、制御部は、2つの端末装置がホームネットワークに接続されていて同一のサービスにログインしているときに、他の端末装置またはサービス提供サーバ200から、何らかの情報を受信したか否かを判断する。
【0114】
何らかの情報を受信したと判断した場合(ステップS143でYESと判断した場合)、ステップS144で、制御部は、受信した情報に応じた処理を実行する。
【0115】
たとえば、リモコン機能を実行している他の端末装置からリモコンの操作内容を受信した場合は、その操作内容を中継して、サービス提供サーバ200に送信する処理を実行する。
【0116】
また、動画受信再生機能を実行している端末装置において、サービス提供サーバ200からストリーミング配信された動画を受信した場合、動画を受信しながら、再生する処理を実行する。
【0117】
何らかの情報を受信していないと判断した場合(ステップS143でNOと判断した場合)、および、ステップS144の後、ステップS151で、制御部は、接続相手先の端末装置が、ホームネットワークから切断された、または、サービス提供サーバ200のサービスからログアウトしたことによって、当該端末装置と切断されたか否かを判断する。
【0118】
接続相手先の端末装置が切断されたと判断した場合(ステップS151でYESと判断した場合)、ステップS152で、制御部は、実行中の機能に加えて、切断された端末装置で実行されていた機能を実行する。つまり、2つの端末装置が連携していない単独でサービスを受ける状態に移行する。
【0119】
そして、ステップS153で、制御部は、記憶部に登録されている接続相手先を削除する。接続相手先の端末装置が切断されていないと判断した場合(ステップS151でNOと判断した場合)、および、ステップS153の後、制御部は、実行する処理をこのサービス受け処理の呼出元の処理(ここでは、メイン処理)に戻す。このサービス受け処理は、メイン処理から周期的に呼出されて実行される。
【0120】
図15は、この実施の形態における端末装置で表示される、リモコン機能を実行中に動画再生ボタンが操作されたときの確認画面を示す画面図である。図15を参照して、この画面は、図14で説明した画面において、「動画再生」ボタンが操作されると表示される画面である。
【0121】
この画面には、他の端末装置で動画受信再生機能が実行中である旨の文章、当該端末装置で動画の再生を開始すると他の端末装置での動画受信再生機能が停止される旨の文章、当該端末装置で動画の再生を開始してもよいかを確認するための文章、開始を承認する旨の「OK」ボタン、および、開始を認めない旨の「キャンセル」ボタンが表示される。
【0122】
「OK」ボタンが操作されると、接続相手先の端末装置が切断され、前述したステップS151で、切断されたと判断され、ステップS152およびステップS153の処理が実行される。「キャンセル」ボタンが操作されると、元の処理に戻る。
【0123】
図7を再び参照して、図7の画面で「リモコン」のアイコンが操作されると、ホームネットワークに接続されている他の端末装置と互いに接続相手先として登録されて、他の端末装置でログインしている動画配信サービスのリモコンとして、当該端末装置が機能するようにしてもよい。
【0124】
このように、接続相手先としてお互いの端末装置が登録されると、一方の端末装置で視聴されていた動画の続きを他方の端末装置で視聴することができたり、一方の端末装置を他方の端末装置のリモコンとして使用することが可能となる。
【0125】
図16は、この実施の形態におけるサービスの提供を受ける場合の連携のシーケンスの流れの第1の例を示すシーケンス図である。図16を参照して、まず、図5のステップS112で説明した処理に従って、携帯端末100Bからサービス提供サーバ200に、サービスにログインするためのログイン要求が送信される。
【0126】
これに応じて、サービス提供サーバ200によって、図5で説明したログインのための処理が行なわれ、サービス提供サーバ200から携帯端末100Bに、ログイン確認通知が送信される。これによって、携帯端末100Bで、サービス提供サーバ200によって提供されるサービス(ここでは、動画配信サービス)を受けることが可能となる。
【0127】
その後、図5のステップS121からステップS128までで説明した処理に従って、携帯端末100Bがホームネットワークに接続され、他の端末装置から認証トークンが受信されない場合、携帯端末100Bによって、認証トークンが作成される。
【0128】
そして、図5のステップS131からステップS134までで説明した処理に従って、携帯端末100Bから認証トークンが、ホームネットワークに向けてマルチキャストされる。しかし、テレビ受像機100Aがホームネットワークに接続されていない場合は、信号がテレビ受像機100Aには到達しない。
【0129】
ステップS121からステップS124で説明した処理に従って、テレビ受像機100Aがホームネットワークに接続されると、テレビ受像機100Aによって、携帯端末100Bから認証トークンが受信されるが、ここでは、未だ、テレビ受像機100Aは、サービス提供サーバ200が提供するサービスにログインしていない状態であるので、ステップS124で携帯端末100Bおよびテレビ受像機100Aで受けているサービスが同一でないと判断されるので、接続相手先としては登録されない。
【0130】
その後、図5のステップS112で説明した処理に従って、テレビ受像機100Aからサービス提供サーバ200にサービスへのログイン要求が送信される。これにより、上述した携帯端末100Bの場合と同様、テレビ受像機100Aで、サービス提供サーバ200によって提供されるサービス(ここでは、動画配信サービス)を受けることが可能となる。
【0131】
その後、図5のステップS121からステップS128までで説明した処理に従って、テレビ受像機100Aは、ホームネットワークに接続されており、他の端末装置である携帯端末100Bから認証トークンが受信されるので、テレビ受像機100Aにおいて、受けているサービスが携帯端末100Bと同一であると判断され、接続確認応答が携帯端末100Bに送信されて、接続相手先として携帯端末100Bが登録される。
【0132】
また、図5のステップS131からステップS138で説明した処理に従って、携帯端末100Bにおいて、テレビ受像機100Aから接続確認応答が受信され、受けているサービスがテレビ受像機100Aと同一であると判断され、接続相手先としてテレビ受像機100Aが登録される。
【0133】
図17は、この実施の形態におけるサービスの提供を受ける場合の連携のシーケンスの流れの第2の例を示すシーケンス図である。図17を参照して、図16で説明したシーケンスにおいて、携帯端末100Bがサービス提供サーバ200のサービスにログインしてから、ホームネットワークに接続するまでの間に、図5のステップS113からステップS115で説明した処理に従って、携帯端末100Bによって、サービス提供サーバ200に、動画の配信要求が送信される。
【0134】
これに応じて、サービス提供サーバ200から携帯端末100Bに動画がストリーミングで配信される。そして、ステップS115で説明した処理に従って、応答として送信されてきた動画が携帯端末100Bで再生される。
【0135】
また、携帯端末100Bによって、サービス提供サーバ200に、動画の一時停止の要求が送信されると、サービス提供サーバ200から携帯端末100Bへの動画の配信が停止される。
【0136】
そして、図16で説明したように、携帯端末100Bおよびテレビ受像機100Aの双方がホームネットワークに接続され、同じサービスにログインした状態になると、互いに、接続相手先として登録される。
【0137】
これに応じて、図5のステップS138で説明した処理に従って、一時停止中の動画を識別するための情報である動画のIDと、当該動画の再生がどこまで進んでいるかを示す再生時間が、テレビ受像機100Aを介して、動画配信要求として、サービス提供サーバ200に送信される。
【0138】
これに応じて、サービス提供サーバ200から携帯端末100Bに、再生時間で示される再生開始時間からの動画がストリーミングで配信される。そして、図6のステップS143およびステップS144で説明した処理に従って、サービス提供サーバ200から送信されてきた動画がテレビ受像機100Aで再生される。
【0139】
図6のステップS141およびステップS142で説明した機能に従って、携帯端末100Bで実行されているリモコン機能で停止操作が行なわれると、その停止操作に応じた操作内容である再生停止要求が、テレビ受像機100Aを中継してサービス提供サーバ200に送信される。
【0140】
その後、ステップS141で説明した機能に従って、携帯端末100Bでは、ユーザからの操作待ちの状態となる。ステップS143で説明した機能に従って、テレビ受像機100Aでは、携帯からの操作内容待ち、および、サービス提供サーバ200からの情報待ちの状態となる。
【0141】
以上説明した実施の形態により、次の動作イメージでサービス提供システム1を動作させることができる。(1)外出先にて携帯端末100Bで動画配信などのサービスにユーザIDおよびパスワードでログインしてサービスを受ける。(2)動画を一時停止し、自宅に帰ると、携帯端末100Bを自宅の無線アクセスポイント付ルータ300に接続する。(3)テレビ受像機100Aの電源を入れ、携帯端末100Bで受けているサービスと同じサービスにログインする。(4)ユーザIDを元にした認証トークンをローカルネットワークでやり取りし、同じユーザID(≒同じ持ち主)でログインしている端末装置がローカルネットワークの中にあることを認識して認証する。(5)携帯端末100Bをテレビ受像機100Aのリモコンとして使うことが可能になり、テレビ受像機100Aで携帯端末100Bで見ていた動画の続きからを見ることができる。(6)テレビ受像機100Aで見ている動画を一時停止してログアウトすると、携帯端末100Bで続きからみることができる。
【0142】
以上説明したように、この実施の形態におけるサービス提供システム1Aによれば、以下のような効果が発揮される。
【0143】
(1) サービス提供システム1Aは、サービスを提供する提供装置であるサービス提供サーバ200と、サービスの提供を受けることを制御してサービスの提供を受ける第1の端末装置である携帯端末100Bおよび第2の端末装置であるテレビ受像機100Aとを含む。
【0144】
図5のステップS121からステップS124までおよびステップS132からステップS136までで示したように、第1の端末装置および第2の端末装置によって、それぞれ、同じローカルエリアネットワークであるホームネットワーク上に他方の端末装置が接続されているか否かが判断される。
【0145】
図5のステップS127およびステップS138で示したように、第1の端末装置によって、第2の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の機能(たとえば、リモコン機能)が実行され、第2の端末装置によって、第1の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の端末装置で実行される第1の機能と関連付けられた第2の機能(たとえば、動画受信再生機能)が実行される。
【0146】
これにより、サービスの提供を受ける場合において、同じローカルエリアネットワークに接続されているか否かが判断されるだけで、関連付けられた第1の機能および第2の機能がそれぞれ第1の端末装置および第2の端末装置で実行される。その結果、サービスの提供を受ける場合に端末装置の間で簡単に確実な連携をすることができる。また、上述した実施の形態においては、通常の無線LANおよび携帯端末通信網で対応することができるので、特別な短距離無線通信およびセキュアな記録媒体を用いる必要がなく、コストを抑えることができる。
【0147】
(2) 図5のステップS127およびステップS138で示したように、第1の端末装置によって、第1の機能として、第2の端末装置に提供されるサービスを制御する機能(たとえば、リモコン機能)が実行される。第2の端末装置によって、第2の機能として、第1の端末装置によって制御されたサービスの提供を受ける機能(たとえば、動画受信再生機能)が実行される。
【0148】
これにより、第1の端末装置によって、第2の端末装置に提供されるサービスが制御され、第2の端末装置によって、第1の端末装置によって制御されたサービスの提供が受けられる。その結果、第1の端末装置および第2の端末装置によって、受けるサービスを制御すること、および、サービスの提供を受けることの連携をすることができる。
【0149】
(3) 図5のステップS128およびステップS133で示したように、第1の端末装置によって、当該第1の端末装置で提供を受けているサービスを識別するためのサービス識別情報(たとえば、ログインしているサービスを識別するためのサービス名称)と、当該第1の端末装置を識別するための端末識別情報(たとえば、IPアドレスおよび端末名)とを含む認証データ(たとえば、認証トークン)が、ローカルエリアネットワークに向けて送信される。
【0150】
図5のステップS122からステップS125までで示したように、第2の端末装置によって、第1の端末装置から認証データを受信したか否かが判断され、認証データが受信されたと判断した場合、当該第2の端末装置で提供を受けているサービスが、当該認証データに含まれるサービス識別情報で示されるサービスと同一であるか否かが判断され、サービスが同一であると判断された場合、同一のサービスを受けている第2の端末装置が同一のローカルエリアネットワークに接続されている旨の接続情報(たとえば、接続確認応答)が、受信された認証データに含まれる端末識別情報で示される第1の端末装置に送信される。
【0151】
図5のステップS135およびステップS125で示したように、第1の端末装置または第2の端末装置によって、第2の端末装置から接続情報を受信したこと、または、当該第2の端末装置によって接続情報を送信したことを条件として、ローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されていると判断される。
【0152】
第1の端末装置および第2の端末装置が入替わってもよい。これにより、第1の端末装置および第2の端末装置の双方が、確実に、同じローカルエリアネットワークに他方の端末が接続されているか否かを判断することができる。
【0153】
(4) 図6のステップS152で示したように、第1の端末装置によって、ローカルエリアネットワークから第2の端末装置が切断されたか否かが判断され、第2の端末装置が切断されたと判断された場合、当該第2の端末装置で実行されていた第2の機能が引継がれて当該第2の機能が実行される。
【0154】
第1の端末装置および第2の端末装置が入替わってもよい。これにより、第1の端末装置および第2の端末装置で連携して実行されていた第1の機能および第2の機能を簡単に一方の端末装置で実行させることができる。
【0155】
次に、上述した実施の形態の変形例を説明する。
(1) 図18は、この発明を適用可能なシステムについて説明するための図である。図18を参照して、この発明は、サービスを提供する提供装置20と、サービスの提供を受けることを制御してサービスの提供を受ける、少なくとも2つの端末装置10A〜10Cとを備えるサービス提供システム1であって、端末装置10A〜10Cは、ネットワーク90、LAN40およびルータ30などを介して、提供装置20と通信可能であり、端末装置10A〜10Cは、ルータ30によって、外部のネットワーク90と接続されたLAN40に接続可能であり、このLAN40を介して上述したような連携が可能であれば、どのようなシステムにも適用することができる。
【0156】
なお、前述した実施の形態において、サービス提供システム1Aは、サービス提供システム1の、テレビ受像機100Aおよび携帯端末100Bは、端末装置10A〜10Cの、サービス提供サーバ200は、提供装置20の、無線アクセスポイント付ルータ300は、ルータ30の、ホームネットワークは、LAN40の、インターネット900は、ネットワーク90の、それぞれの一例である。
【0157】
(2) 前述した実施の形態においては、テレビ受像機100Aおよび携帯端末100Bで連携する場合について説明した。しかし、これに限定されず、端末装置どうしで連携するものであれば、他の組合せであってもよく、たとえば、携帯端末どうしで連携するものであってもよい。
【0158】
(3) 前述した実施の形態においては、2つの端末装置が連携するようにした。しかし、これに限定されず、2つ以上の端末装置が連携可能なように構成してもよい。たとえば、テレビ受像機100A、および、携帯端末100Bに加えて、オーディオシステムが連携するようにして、テレビ受像機100Aは、動画受信再生機能、携帯端末100Bは,リモコン機能、オーディオシステムは、動画音声再生機能を実行するようにしてもよい。
【0159】
(4) 前述した実施の形態においては、サービス提供システム1Aの発明として説明した。しかし、これに限定されず、サービス提供システム1Aに含まれるテレビ受像機100Aおよび携帯端末100Bなどの端末装置の発明として捉えることができる。また、端末装置で実行される制御方法およびプログラムの発明として捉えることができる。
【0160】
(5) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0161】
1,1A サービス提供システム、10A〜10C 端末装置、20 提供装置、30 ルータ、90 ネットワーク、100A テレビ受像機、100B 携帯端末、110A,110B,210 制御部、120A,120B,220 記憶部、130A,130B,230 操作部、140A,140B,240 表示部、150B 携帯端末網通信部、151B,161A アンテナ、160A,160B 放送受信部、170A,170B 通信部、200 サービス提供サーバ、270 公衆回線網通信部、300 無線アクセスポイント付ルータ、900 インターネット。
【技術分野】
【0001】
この発明は、サービス提供システム、端末装置、および、制御プログラムに関し、特に、サービスを提供する提供装置と、サービスの提供を受けることを制御してサービスの提供を受ける第1の端末装置および第2の端末装置とを含むサービス提供システム、このサービス提供システムに含まれる端末装置、および、この端末装置で実行される制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、予めテレビ受像機側に登録したパスワードを携帯端末で入力することにより、携帯端末を認証し、認証された携帯端末をテレビ受像機のリモコンとして使用できるシステムがあった。
【0003】
また、サーバ側で携帯端末およびテレビ受像機などの各端末装置の情報を管理し、携帯端末で見ている動画の続きをテレビ受像機で見ることができるシステムがあった(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−290397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、1つ目のシステムでは、テレビ受像機へのログインが必要であり、ユーザの手間が掛かるといった問題があった。また、2つ目のシステムでは、サーバ側で携帯端末とテレビ受像機とを対応付けているので、テレビ受像機と離れたところにある携帯端末から意図されない操作が行なわれてしまうといった問題があった。
【0006】
この発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、その目的の1つは、サービスの提供を受ける場合に端末装置の間で簡単に確実な連携をすることが可能なサービス提供システム、端末装置、および、制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するために、この発明のある局面によれば、サービス提供システムは、サービスを提供する提供装置と、サービスの提供を受けることを制御してサービスの提供を受ける第1の端末装置および第2の端末装置とを含む。
【0008】
第1の端末装置および第2の端末装置は、それぞれ、同じローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されているか否かを判断する判断部を備える。第1の端末装置は、さらに、判断部によって第2の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の機能を実行する第1実行部を備える。第2の端末装置は、さらに、判断部によって第1の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の端末装置の第1実行部で実行される第1の機能と関連付けられた第2の機能を実行する第2実行部を備える。
【0009】
この発明に従えば、第1の端末装置および第2の端末装置によって、同じローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されているか否かが判断される。第1の端末装置によって、第2の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の機能が実行される。第2の端末装置によって、第1の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の端末装置で実行される第1の機能と関連付けられた第2の機能が実行される。
【0010】
このため、サービスの提供を受ける場合において、同じローカルエリアネットワークに接続されているか否かが判断されるだけで、関連付けられた第1の機能および第2の機能がそれぞれ第1の端末装置および第2の端末装置で実行される。その結果、サービスの提供を受ける場合に端末装置の間で簡単に確実な連携をすることが可能なサービス提供システムを提供することができる。
【0011】
好ましくは、第1実行部は、第1の機能として、第2の端末装置に提供されるサービスを制御する機能を実行する。第2実行部は、第2の機能として、第1の端末装置によって制御されたサービスの提供を受ける機能を実行する。
【0012】
この発明に従えば、第1の端末装置によって、第2の端末装置に提供されるサービスが制御され、第2の端末装置によって、第1の端末装置によって制御されたサービスの提供が受けられる。その結果、第1の端末装置および第2の端末装置によって、受けるサービスを制御すること、および、サービスの提供を受けることの連携をすることができる。
【0013】
好ましくは、第1の端末装置の判断部は、当該第1の端末装置で提供を受けているサービスを識別するためのサービス識別情報と、当該第1の端末装置を識別するための端末識別情報とを含む認証データを、ローカルエリアネットワークに向けて送信する認証データ送信部を含む。
【0014】
第2の端末装置の判断部は、第1の端末装置の認証データ送信部から認証データを受信したか否かを判断する受信判断部と、受信判断部によって認証データが受信されたと判断した場合、当該第2の端末装置で提供を受けているサービスが、当該認証データに含まれるサービス識別情報で示されるサービスと同一であるか否かを判断するサービス判断部と、サービス判断部によってサービスが同一であると判断された場合、同一のサービスを受けている第2の端末装置が同一のローカルエリアネットワークに接続されている旨の接続情報を、受信された認証データに含まれる端末識別情報で示される第1の端末装置に送信する接続情報送信部とを含む。
【0015】
第1の端末装置または第2の端末装置の判断部は、第2の端末装置の接続情報送信部から接続情報を受信したこと、または、当該第2の端末装置の接続情報送信部によって接続情報を送信したことを条件として、ローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されていると判断する。
【0016】
この発明に従えば、第1の端末装置によって、当該第1の端末装置で提供を受けているサービスを識別するためのサービス識別情報と、当該第1の端末装置を識別するための端末識別情報とを含む認証データが、ローカルエリアネットワークに向けて送信される。第2の端末装置によって、第1の端末装置から認証データを受信したか否かが判断され、認証データが受信されたと判断した場合、当該第2の端末装置で提供を受けているサービスが、当該認証データに含まれるサービス識別情報で示されるサービスと同一であるか否かが判断され、サービスが同一であると判断された場合、同一のサービスを受けている第2の端末装置が同一のローカルエリアネットワークに接続されている旨の接続情報が、受信された認証データに含まれる端末識別情報で示される第1の端末装置に送信される。第1の端末装置または第2の端末装置によって、それぞれ、第2の端末装置から接続情報が受信されたこと、または、当該第2の端末装置によって接続情報が送信されたことを条件として、ローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されていると判断される。
【0017】
その結果、第1の端末装置および第2の端末装置の双方が、確実に、同じローカルエリアネットワークに他方の端末が接続されているか否かを判断することができる。
【0018】
好ましくは、第2の端末装置の判断部は、当該第2の端末装置で提供を受けているサービスを識別するためのサービス識別情報と、当該第2の端末装置を識別するための端末識別情報とを含む認証データを、ローカルエリアネットワークに向けて送信する認証データ送信部を含む。第1の端末装置の判断部は、第2の端末装置の認証データ送信部から認証データを受信したか否かを判断する受信判断部と、受信判断部によって認証データが受信されたと判断した場合、当該第1の端末装置で提供を受けているサービスが、当該認証データに含まれるサービス識別情報で示されるサービスと同一であるか否かを判断するサービス判断部と、サービス判断部によってサービスが同一であると判断された場合、同一のサービスを受けている第1の端末装置が同一のローカルエリアネットワークに接続されている旨の接続情報を、受信された認証データに含まれる端末識別情報で示される第2の端末装置に送信する接続情報送信部とを含む。
【0019】
第1の端末装置または第2の端末装置の判断部は、当該第1の端末装置の接続情報送信部によって接続情報を送信したこと、または、第1の端末装置の接続情報送信部から接続情報を受信したことを条件として、ローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されていると判断する。
【0020】
この発明に従えば、第2の端末装置によって、当該第2の端末装置で提供を受けているサービスを識別するためのサービス識別情報と、当該第2の端末装置を識別するための端末識別情報とを含む認証データを、ローカルエリアネットワークに向けて送信される。第1の端末装置によって、第2の端末装置から認証データを受信したか否かが判断され、認証データが受信されたと判断した場合、当該第1の端末装置で提供を受けているサービスが、当該認証データに含まれるサービス識別情報で示されるサービスと同一であるか否かが判断され、サービスが同一であると判断された場合、同一のサービスを受けている第1の端末装置が同一のローカルエリアネットワークに接続されている旨の接続情報が、受信された認証データに含まれる端末識別情報で示される第2の端末装置に送信される。第1の端末装置または第2の端末装置によって、それぞれ、当該第1の端末装置によって接続情報が送信されたこと、または、第1の端末装置から接続情報が受信されたことを条件として、ローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されていると判断される。
【0021】
その結果、第1の端末装置および第2の端末装置の双方が、確実に、同じローカルエリアネットワークに他方の端末が接続されているか否かを判断することができる。
【0022】
好ましくは、第1の端末装置は、さらに、ローカルエリアネットワークから第2の端末装置が切断されたか否かを判断する切断判断部と、切断判断部によって第2の端末装置が切断されたと判断された場合、当該第2の端末装置の第2実行部で実行されていた第2の機能を引継いで当該第2の機能を実行する実行部を備える。
【0023】
この発明に従えば、第1の端末装置によって、ローカルエリアネットワークから第2の端末装置が切断されたか否かが判断され、第2の端末装置が切断されたと判断された場合、当該第2の端末装置で実行されていた第2の機能が引継がれて当該第2の機能が実行される。このため、第1の端末装置および第2の端末装置で連携して実行されていた第1の機能および第2の機能を簡単に一方の端末装置で実行させることができる。
【0024】
好ましくは、第2の端末装置は、さらに、ローカルエリアネットワークから第1の端末装置が切断されたか否かを判断する切断判断部と、切断判断部によって第1の端末装置が切断されたと判断された場合、当該第1の端末装置の第1実行部で実行されていた第1の機能を引継いで当該第1の機能を実行する実行部を備える。
【0025】
この発明に従えば、第2の端末装置によって、ローカルエリアネットワークから第1の端末装置が切断されたか否かが判断され、第1の端末装置が切断されたと判断された場合、当該第1の端末装置で実行されていた第1の機能を引継がれて当該第1の機能が実行される。このため、第1の端末装置および第2の端末装置で連携して実行されていた第1の機能および第2の機能を簡単に一方の端末装置で実行させることができる。
【0026】
この発明の他の局面によれば、端末装置は、サービスを提供する提供装置から受けるサービスの提供を制御してサービスの提供を受ける装置である。端末装置は、同じローカルエリアネットワーク上に他の端末装置が接続されているか否かを判断する判断部と、判断部によって他の端末装置が接続されていると判断された場合、他の端末装置で実行される機能と関連付けられた所定の機能を実行する実行部とを備える。
【0027】
この発明に従えば、サービスの提供を受ける場合に端末装置の間で簡単に確実な連携をすることが可能な端末装置を提供することができる。
【0028】
この発明のさらに他の局面によれば、制御プログラムは、サービスを提供する提供装置から受けるサービスの提供を制御してサービスの提供を受ける端末装置で実行される。制御プログラムは、同じローカルエリアネットワーク上に他の端末装置が接続されているか否かを判断するステップと、他の端末装置が接続されていると判断された場合、他の端末装置で実行される機能と関連付けられた所定の機能を実行するステップとを端末装置に実行させる。
【0029】
この発明に従えば、サービスの提供を受ける場合に端末装置の間で簡単に確実な連携をすることが可能な制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明の実施の形態におけるサービス提供システムの構成の概略を示すブロック図である。
【図2】この実施の形態におけるテレビ受像機の構成の概略を示すブロック図である。
【図3】この実施の形態における携帯端末の構成の概略を示すブロック図である。
【図4】この実施の形態におけるサービス提供サーバの構成の概略を示すブロック図である。
【図5】この実施の形態における端末装置で実行されるサービス受け処理の流れを示す第1のフローチャートである。
【図6】この実施の形態における端末装置で実行されるサービス受け処理の流れを示す第2のフローチャートである。
【図7】この実施の形態における携帯端末で表示される各種アプリケーションソフトの選択メニュー画面を示す画面図である。
【図8】この実施の形態における携帯端末で表示される、動画配信サービスへのログイン画面を示す画面図である。
【図9】この実施の形態におけるテレビ受像機で表示される、動画配信サービスへのログイン画面を示す画面図である。
【図10】この実施の形態における端末装置で表示される、動画配信サービスで配信されている動画を選択するための画面を示す画面図である。
【図11】この実施の形態における端末装置で表示される、動画を視聴および動画の再生/停止を制御するための画面を示す画面図である。
【図12】この実施の形態における端末装置で表示される、接続相手先が登録された旨を表示する画面を示す画面図である。
【図13】この実施の形態における端末装置で表示される、2つの端末装置がホームネットワークに接続されたときに一方の端末装置で視聴されていた動画を継続して視聴するかを確認するための画面を示す画面図である。
【図14】この実施の形態における端末装置で表示される、リモコン機能が実行されるときの画面を示す画面図である。
【図15】この実施の形態における端末装置で表示される、リモコン機能を実行中に動画再生ボタンが操作されたときの確認画面を示す画面図である。
【図16】この実施の形態におけるサービスの提供を受ける場合の連携のシーケンスの流れの第1の例を示すシーケンス図である。
【図17】この実施の形態におけるサービスの提供を受ける場合の連携のシーケンスの流れの第2の例を示すシーケンス図である。
【図18】この発明を適用可能なシステムについて説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0032】
図1は、この発明の実施の形態におけるサービス提供システム1Aの構成の概略を示すブロック図である。図1を参照して、サービス提供システム1Aは、サービスの提供を受けることを制御してサービスの提供を受ける端末装置であるテレビ受像機100Aおよび携帯端末100B、ならびに、サービスを提供するサービス提供サーバ200、および、無線アクセスポイント付ルータ300を含む。
【0033】
サービスは、たとえば、動画配信サービス、情報提供サービス、ASP(Application Service Provider)サービス、テレビ放送などであり、本実施の形態においては、動画配信サービスであることとして説明する。サービスが、動画配信サービス、情報提供サービス、および、ASPサービスなどであれば、情報を提供する提供装置は、上述したサービス提供サーバ200である。サービスが、テレビ放送であれば、情報を提供する提供装置は、テレビ放送局である。また、動画に替えて他のコンテンツ、たとえば、音声、静止画、プログラム、および、テキストなどを扱うようにしてもよい。
【0034】
サービスの提供を受けることとは、たとえば、動画配信サービスであれば、動画を受信すること、情報提供サービスであれば、情報を受信すること、ASPサービスであれば、データの処理結果を受信すること、テレビ放送であれば、放送を受信することである。
【0035】
サービスの提供を受けることの制御とは、たとえば、サービスに関するデータを受信することの制御であり、具体的には、動画配信サービスであれば、視聴する動画を選択したり、再生、停止をさせたりする制御、情報提供サービスであれば、受信する情報を選択したり、ダウンロードしたりする制御、ASPサービスであれば、処理対象のデータに対して施す処理を選択する制御、テレビ放送であれば、視聴する放送局を選択する制御である。
【0036】
サービス提供サーバ200は、動画の配信などのサービスの提供に加えて、図5で後述するようなユーザのログイン管理、および、サービスの提供に応じた課金管理などの処理を行なう。
【0037】
サービス提供サーバ200とユーザの自宅に設置される無線アクセスポイント付ルータ300は、インターネット900などの公衆回線網を介して接続される。無線アクセスポイント付ルータ300は、家庭内のネットワークであるホームネットワークに接続されるテレビ受像機100Aおよび携帯端末100Bなどの複数の機器と、ホームネットワークの外側のネットワーク、たとえば、インターネット900とを中継する装置であり、有線LANおよび無線LANの両方またはいずれかのインタフェースを持つ。本実施の形態においては、テレビ受像機100Aとは、有線LANで接続し、携帯端末100Bとは、無線LANで接続するが、他の接続方法であってもよい。
【0038】
端末装置は、ユーザの操作に応じてサービスの提供を受ける装置である。本実施の形態においては、端末装置は、サービス提供サーバに保存されているコンテンツデータを、インターネット900およびホームネットワークを介して受信し、受信したコンテンツデータを再生する。
【0039】
端末装置の1つであるテレビ受像機100Aは、ホームネットワークに接続するための後述するLAN通信部170Aを備え、無線アクセスポイント付ルータ300およびインターネット900を介してサービス提供サーバ200と情報をやり取りする。
【0040】
端末装置の1つである携帯端末100Bは、ホームネットワークに接続するための後述する無線LAN通信部170Bに加えて、インターネット900に接続するための後述する携帯端末網通信部150Bを備え、無線アクセスポイント付ルータ300およびインターネット900を介してサービス提供サーバ200と情報をやり取りすることができるとともに、インターネット900を介してサービス提供サーバ200と情報をやり取りすることができる。
【0041】
なお、図1では、サービス提供サーバ200が1台のみである場合を示しているが、実際には、サービスを提供する提供装置は、複数、設けられる。また、サービスの提供を受ける端末装置も、テレビ受像機100Aおよび携帯端末100Bの他にも複数、存在するようにしてもよい。
【0042】
端末装置は、少なくともホームネットワークに接続可能で、ホームネットワーク上の他の端末装置と通信可能であり、インターネット900に接続されたサービス提供サーバ200と通信可能であり、ユーザの所望の情報を出力可能であれば、どのような装置であってもよく、テレビ受像機100Aおよび携帯端末100Bに限定されず、DVDレコーダなどのデジタル録画再生装置、ならびに、ネットワークに接続されたサーバに保存されている映像データを再生可能なネットワークメディアプレイヤー、ならびに、コンテンツデータを再生するためのソフトウェアを用いてコンテンツを再生するパーソナルコンピュータおよびタブレットPCなど、他の端末装置も含まれる。
【0043】
図2は、この実施の形態におけるテレビ受像機100Aの構成の概略を示すブロック図である。図2を参照して、テレビ受像機100Aは、制御部110Aと、記憶部120Aと、操作部130Aと、表示部140Aと、放送受信部160Aと、LAN(Local Area Network)通信部170Aとを含む。
【0044】
制御部110Aは、CPU(Central Processing Unit)およびその補助回路からなり、記憶部120A、操作部130A、表示部140A、放送受信部160A、および、LAN通信部170Aを制御し、記憶部120Aに記憶されたプログラムまたはデータに従って所定の処理を実行し、操作部130A、放送受信部160A、および、LAN通信部170Aから入力されたデータを処理し、処理したデータを、記憶部120Aに記憶させたり、表示部140A、または、LAN通信部170Aに出力したりする。
【0045】
記憶部120Aは、制御部110Aでプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)と、制御部110Aで実行するための基本的なプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)とを含む。また、RAMには、所定の処理を実行するためのデータまたはスクリプトなどのプログラムが、放送受信部160A、または、LAN通信部170Aから読込まれて記憶される。さらに、記憶部120Aの記憶領域を補助するための補助記憶装置の記憶媒体として、磁気ディスク(HD(Hard Disk)、FD(Flexible Disk))、光ディスク(CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、BD(Blu-ray Disc))、光磁気ディスク(MO(Magneto-Optical disk))、または、半導体メモリ(メモリカード、SSD(Solid State Drive))などが用いられてもよい。
【0046】
操作部130Aは、主電源をオンしたりオフしたりするための主電源スイッチと、チャンネルを昇順または降順に切換えるためのチャンネル切換えボタンと、音量を増加させたり減少させたりするための音量ボタンとを含む。なお、操作部130Aは、他の操作のための部分を含むようにしてもよい。操作部130Aがユーザによって操作されることによって、操作部130Aから制御部110Aに操作に応じた操作信号が送信される。制御部110Aは、操作部130Aからの操作信号に応じてテレビ受像機100Aの各部を制御する。
【0047】
放送受信部160Aは、制御部110Aによって制御されて、放送局の放送設備からアンテナ161Aを介して受信した放送信号を復調し、復調した信号のうち動画圧縮データ(たとえば、MPEG(Moving Picture Experts Group)−2データ、MPEG−4データ、H.264データ)を復号して映像信号および音声信号に変換し、変換した映像信号および音声信号を表示部140Aに送信する。
【0048】
LAN通信部170Aは、制御部110Aによって制御されて、無線アクセスポイント付ルータ300を介して、ホームネットワーク上で通信可能な他の機器、たとえば、携帯端末100Bと、データをやりとりする。なお、前述したように、ホームネットワークは、無線アクセスポイント付ルータ300を介してインターネット900に接続される。
【0049】
表示部140Aは、ディスプレイ(たとえば、LCD(Liquid Crystal Display))およびスピーカを含む。表示部140Aは、制御部110Aによって制御されて、放送受信部160Aで受信された放送信号が変換された映像信号および音声信号、または、LAN通信部170Aで受信されたコンテンツデータが制御部110Aで変換された映像信号および音声信号を、それぞれ、映像としてディスプレイに表示させ、音声としてスピーカから出力させる。
【0050】
図3は、この実施の形態における携帯端末100Bの構成の概略を示すブロック図である。図3を参照して、携帯端末100Bは、制御部110Bと、記憶部120Bと、操作部130Bと、表示部140Bと、携帯端末網通信部150Bと、放送受信部160Bと、無線LAN通信部170Bとを含む。
【0051】
制御部110Bは、CPUおよびその補助回路からなり、記憶部120B、操作部130B、表示部140B、携帯端末網通信部150B、放送受信部160B、および、無線LAN通信部170Bを制御し、記憶部120Bに記憶されたプログラムまたはデータに従って所定の処理を実行し、操作部130B、携帯端末網通信部150B、放送受信部160B、および、無線LAN通信部170Bから入力されたデータを処理し、処理したデータを、記憶部120Bに記憶させたり、表示部140B、携帯端末網通信部150B、または、無線LAN通信部170Bに出力したりする。
【0052】
記憶部120Bは、図2で説明したテレビ受像機100Aの記憶部120Aと同様であるので、重複する説明は繰返さない。
【0053】
操作部130Bは、電話番号や各種データなどの数字やアルファベットやその他の文字などを入力するための、ダイヤルキー、十字操作キー、および、その他のファンクションキーを含む。なお、操作部130Bは、他の操作のための部分を含むようにしてもよい。たとえば、表示部140Bのディスプレイに設けられるタッチパネルを含むようにしてもよい。操作部130Bがユーザによって操作されることによって、操作部130Bから制御部110Bに操作に応じた操作信号が送信される。制御部110Bは、操作部130Bからの操作信号に応じて携帯端末100Bの各部を制御する。
【0054】
携帯端末網通信部150Bは、制御部110Bによって制御されて、データ通信が可能な機器、たとえば、サービス提供サーバ200または他の端末装置(たとえば、テレビ受像機100A)と、電気通信事業者の通信設備およびアンテナ151Bを介して無線信号を受信し、受信した無線信号をデータに変換して、変換したデータを記憶部120Bに記憶させたり、データを表示させるために表示部140Bに送信したりするとともに、送信するデータを無線信号に変換して、アンテナ151Bおよび電気通信事業者の通信設備を介してデータ通信先のサービス提供サーバ200または他の端末装置(たとえば、テレビ受像機100A)に送信する。
【0055】
放送受信部160Bについては、図2で説明したテレビ受像機100Aの放送受信部160Aと同様であるので、重複する説明は繰返さない。
【0056】
無線LAN通信部170Bについては、図2で説明したテレビ受像機100AのLAN通信部170Aが有線で無線アクセスポイント付ルータ300と接続されるようにしたが、これを無線で接続されるようにしたものであるので、重複する説明は繰返さない。
【0057】
表示部140Bは、ディスプレイおよびスピーカを含む。表示部140Bは、制御部110Bによって制御されて、放送受信部160Bで受信された放送信号が変換された映像信号および音声信号、または、無線LAN通信部170Bもしくは携帯端末網通信部150Bで受信されたコンテンツデータが制御部110Bで変換された映像信号および音声信号を、それぞれ、映像としてディスプレイに表示させ、音声としてスピーカから出力させる。
【0058】
なお、携帯端末100Bは、マイクおよびスピーカで構成される音声入出力部を備えるようにしてもよい。この場合、音声入出力部は、制御部110Bによって制御されて、外部からマイクに入力された音声を音声信号に変換し、変換した音声信号を携帯端末網通信部150Bに送信するとともに、携帯端末網通信部150Bからの音声信号を音声に変換して、スピーカで外部に出力する。
【0059】
また、この場合、携帯端末網通信部150Bは、制御部110Bによって制御されて、通話相手の他の携帯端末または固定電話から電気通信事業者の通信設備およびアンテナ151Bを介して無線信号を受信し、受信した無線信号を音声信号に変換して、変換した音声信号を音声入出力部に送信するとともに、音声入出力部からの音声信号を無線信号に変換して、アンテナ151Bおよび電気通信事業者の通信設備を介して通話相手の他の携帯端末または固定電話に送信する。
【0060】
図4は、この実施の形態におけるサービス提供サーバ200の構成の概略を示すブロック図である。図4を参照して、サービス提供サーバ200は、制御部210と、記憶部220と、操作部230と、表示部240と、公衆回線網通信部270とを含む。
【0061】
制御部210は、CPU(Central Processing Unit)およびその補助回路からなり、記憶部220、操作部230、表示部240、および、公衆回線網通信部270を制御し、記憶部220に記憶されたプログラムまたはデータに従って所定の処理を実行し、操作部230、および、公衆回線網通信部270から入力されたデータを処理し、処理したデータを、記憶部220に記憶させたり、表示部240、または、公衆回線網通信部270に出力したりする。
【0062】
記憶部220は、図2で説明したテレビ受像機100Aの記憶部120Aと同様であるので、重複する説明は繰返さない。
【0063】
操作部230は、キーボードおよびマウスなどの入力デバイスを含む。操作部230がユーザによって操作されることによって、操作部230から制御部210に操作に応じた操作信号が送信される。制御部210は、操作部230からの操作信号に応じてサービス提供サーバ200の各部を制御する。
【0064】
公衆回線網通信部270は、制御部210によって制御されて、データ通信が可能な機器、たとえば、端末装置(たとえば、テレビ受像機100A、携帯端末100B)から、インターネット900を介してデータを受信し、受信したデータを記憶部220に記憶させたり、データを表示させるために表示部240に送信したりするとともに、送信するデータを、インターネット900を介してデータ通信先の他の端末装置(たとえば、テレビ受像機100A、携帯端末100B)に送信する。
【0065】
表示部240は、ディスプレイを含む。表示部240は、制御部210によって制御されて、所定のデータを、ディスプレイに表示させる。
【0066】
図7は、この実施の形態における携帯端末100Bで表示される各種アプリケーションソフトの選択メニュー画面を示す画面図である。図7を参照して、この画面には、携帯端末にインストールされているアプリケーションソフトを起動させるためのアイコンが表示される。この画面で、「動画」のアイコンが選択されることにより、サービス提供サーバ200によって提供される動画配信サービスを当該携帯端末で受けることができる。
【0067】
図5は、この実施の形態における端末装置で実行されるサービス受け処理の流れを示す第1のフローチャートである。図5を参照して、上述した図7の「動画」アイコンが選択されるなど、端末装置で動画配信サービスを受けるアプリケーションソフトを起動させるための操作が行なわれると、まず、ステップS111で、テレビ受像機100Aおよび携帯端末100Bなどの端末装置の制御部は、ログイン画面を表示部に表示させ、サービス提供サーバ200で提供される動画配信サービスへのログイン操作が操作部でされたか否かを判断する。
【0068】
このログイン操作については、初回は、ユーザIDおよびパスワードを入力する必要があるが、2回目以降は、端末装置の記憶部に、ユーザIDおよびパスワードが記憶されるように構成しておけば、ユーザは、初回に、入力するだけで、2回目以降は、ユーザIDおよびパスワードを入力することなく、簡単にログインすることができる。
【0069】
また、端末装置の起動時に、サービスへのログインが自動的に行なわれるように構成してもよい。これにより、電源が入っている間は、常にログイン状態とすることができる。
【0070】
図8は、この実施の形態における携帯端末100Bで表示される、動画配信サービスへのログイン画面を示す画面図である。図8を参照して、この画面には、ユーザIDおよびパスワードを入力するための入力窓が設けられる。また、パスワードを保存するための設定をするチェックボックスが設けられ、このチェックボックスにチェックを入れる操作をすることによって、次回以降のログイン時にユーザIDおよびパスワードを入力する必要が無くなる。
【0071】
図9は、この実施の形態におけるテレビ受像機100Aで表示される、動画配信サービスへのログイン画面を示す画面図である。図9を参照して、この画面にも、図8の携帯端末100Bのログイン画面と同様の内容が表示される。
【0072】
図5に戻って、ログイン操作があったと判断した場合(ステップS111でYESと判断した場合)、ステップS112で、制御部は、動画配信サービスにログインするためのログイン要求を、サービス提供サーバ200に送信する。
【0073】
なお、以下、端末装置とサービス提供サーバ200との情報の送受信は、テレビ受像機100Aであれば、LAN通信部170A、ホームネットワークおよびインターネット900を介して行なわれてもよいし、携帯端末100Bであれば、無線LAN通信部170B、ホームネットワークおよびインターネット900を介して行なわれてもよいし、携帯端末網通信部150B、携帯端末網およびインターネット900を介して行なわれてもよい。
【0074】
サービス提供サーバ200の制御部210は、端末装置からログイン要求を受信し、ユーザIDおよびパスワードの組合せが正しいと判断すると、当該端末装置を識別するための情報とともに当該端末装置がログイン中である旨を記憶部220に記憶させ、ログイン確認通知を当該端末装置に送信する。
【0075】
ステップS112の後、および、ログイン操作がないと判断した場合(ステップS111でNOと判断した場合)、ステップS113で、制御部は、サービス提供サーバ200に対して当該ユーザIDのユーザが単独でログインしている場合に、動画を視聴するための各種操作、たとえば、動画を選択するための操作、および、動画を再生/停止するための操作などが行なわれたか否かを判断する。
【0076】
図10は、この実施の形態における端末装置で表示される、動画配信サービスで配信されている動画を選択するための画面を示す画面図である。この画面には、各動画について、選択可能な動画についての一場面などの画像およびその動画の名称が示されたアイコンが、表示される。また、他の動画についても表示させるための「もっとみる」のアイコンも、表示される。
【0077】
図5に戻って、単独ログイン時に各種操作が行なわれたと判断した場合(ステップS113でYESと判断した場合)、ステップS114で、制御部は、操作に応じた要求を、サービス提供サーバ200に送信する。
【0078】
サービス提供サーバ200の制御部210は、端末装置から、操作に応じた要求を受信すると、要求に応じた応答を端末装置に返す。たとえば、動画を選択するための要求に対しては、選択された動画を示す情報を端末装置に送信する。動画を再生/停止するための要求に対しては、動画のストリーミング配信を開始/停止する。
【0079】
ステップS115では、制御部は、サービス提供サーバ200からの応答に応じた処理を実行する。たとえば、選択された動画を示す情報が送信されてきた場合、当該情報を表示部に表示させる処理を実行する。動画のストリーミング配信が開始/停止された場合、動画の再生を開始/停止させる処理を実行する。
【0080】
図11は、この実施の形態における端末装置で表示される、動画を視聴および動画の再生/停止を制御するための画面を示す画面図である。図11を参照して、図10の画面で視聴する動画が選択されると、この画面が表示され、再生ボタンが表示されている状態で再生ボタンが操作されると、動画の再生が開始される。
【0081】
図5に戻って、ステップS115の後、および、単独ログイン時に各種操作が行なわれていないと判断した場合(ステップS113でNOと判断した場合)、ステップS121で、制御部は、当該端末装置が、当該ユーザの自宅のホームネットワークに接続されたか否かを判断する。接続されていないと判断した場合(ステップS121でNOと判断した場合)、制御部は、実行する処理をステップS131の処理に進める。
【0082】
一方、ホームネットワークに接続されたと判断した場合(ステップS121でYESと判断した場合)、ステップS122で、制御部は、所定時間、他の端末装置からの認証トークンが送信されてきていないか受信待ちをする。
【0083】
認証トークンとは、ログインしているサービスを識別するための情報(ここでは、サービスの名称)、ログインしているサービスのユーザを識別するための情報(ここでは、ユーザID)、および、当該端末装置を識別するための情報(ここでは、IPアドレスおよび端末名であるが、いずれかであってもよいし、他の情報であってもよい)を含む情報である。この認証トークンは、後述するステップS133で示すように、先にホームネットワークに接続された端末装置によって、当該ホームネットワークに接続されたすべての端末装置に送信(ここでは、マルチキャスト)される。
【0084】
次に、ステップS123で、制御部は、他の端末装置からの認証トークンの受信が有ったか否かを判断する。認証トークンの受信が有ったと判断した場合(ステップS123でYESと判断した場合)、ステップS124で、制御部は、当該端末装置でログインしているサービスと、認証トークンに含まれるサービスを識別するための情報によって示されるサービスとが、同一であるか否か、つまり、ホームネットワークに接続された当該端末装置と他の端末装置とでログインしているサービスが同一であるか否かを判断する。同一でないと判断した場合(ステップS124でNOと判断した場合)、制御部は、実行する処理をステップS131の処理に進める。
【0085】
一方、サービスが同一であると判断した場合(ステップS124でYESと判断した場合)、ステップS125で、制御部は、認証トークンの送信元の端末装置に、接続確認応答を送信する。接続確認応答は、認証トークンと同様の情報を含む応答情報である。
【0086】
次に、ステップS126で、制御部は、認証トークンに含まれる端末装置を識別するための情報で示される端末装置を、接続相手先として記憶部に登録する。
【0087】
図12は、この実施の形態における端末装置で表示される、接続相手先が登録された旨を表示する画面を示す画面図である。図12を参照して、この画面は、接続相手先が登録されたときに表示される画面であって、接続相手先が登録された旨の文章、ならびに、端末装置を識別するための端末名およびIPアドレスが表示される。
【0088】
図5に戻って、ステップS127で、制御部は、サービスおよび相手に応じて予め定められた機能を実行する。ステップS127の後、制御部は、実行する処理をステップS131の処理に進める。
【0089】
たとえば、当該端末装置が、携帯端末100Bであり、サービスが動画配信サービスであり、接続相手先がテレビ受像機100Aである場合、当該端末装置の制御部は、テレビ受像機100Aで動画の配信を受けるためのリモコン機能を実行する。
【0090】
また、当該端末装置が、テレビ受像機100Aであり、サービスが動画配信サービスであり、接続相手先が携帯端末100Bである場合、当該端末装置の制御部は、携帯端末100Bで実行されるリモコン機能によって制御された動画の配信を受けるための動画受信再生機能を実行する。
【0091】
なお、テレビ受像機100Aに替えて他の携帯端末がホームネットワークに接続されている場合は、携帯端末のいずれか一方がリモコン機能を実行し、他方が動画受信再生機能を実行するようにしてもよい。
【0092】
また、認証トークンの受信が、所定時間、無かったと判断した場合(ステップS123でNOと判断した場合)、ステップS128で、制御部は、当該端末装置から他の端末装置に向けて認証トークンをマルチキャストするために、認証トークンを作成する。
【0093】
ステップS131では、制御部は、記憶部に接続相手先が未登録であるか否かを判断する。接続相手先が登録済みであると判断した場合(ステップS131でNOと判断した場合)、制御部は、実行する処理を図6のステップS141の処理に進める。
【0094】
一方、接続相手先が未登録であると判断した場合(ステップS131でYESと判断した場合)、ステップS132で、制御部は、当該端末装置がホームネットワークに接続中であるか否かを判断する。接続中でないと判断した場合(ステップS132でNOと判断した場合)、制御部は、実行する処理を図6のステップS141の処理に進める。
【0095】
一方、ホームネットワークに接続中であると判断した場合(ステップS132でYESと判断した場合)、ステップS133で、制御部は、ステップS128で作成した認証トークンをホームネットワークに向けてマルチキャストする。
【0096】
本実施の形態においては、認証トークンを送信するプロトコルとしてUPnP(Universal Plug and Play)が用いられる。UPnPが用いられることによって、ホームネットワーク上の機器に対して、任意の情報を送付することが可能になる。さらに、UPnPのパケットは、ルータを超えてホームネットワークの外側へ転送されることが無いため、接続先をホームネットワークの機器に限定することができ、ホームネットワークの外側の機器から不正に接続されることを防止することが可能となる。また、不正な接続の結果、意図しない操作がされることを防止することが可能となる。
【0097】
そして、ステップS134で、制御部は、所定時間、認証トークンに対する応答として他の端末装置から送信されてくる接続確認応答の受信待ちをする。ステップS135では、制御部は、他の端末装置から接続確認応答が受信されたか否かを判断する。受信されなかったと判断した場合(ステップS135でNOと判断した場合)、制御部は、実行する処理を図6のステップS141の処理に進める。
【0098】
一方、接続確認応答が受信されたと判断した場合(ステップS135でYESと判断した場合)、ステップS136で、制御部は、当該端末装置でログインしているサービスと、接続確認応答に含まれるサービスを識別するための情報によって示されるサービスとが、同一であるか否か、つまり、ホームネットワークに接続された当該端末装置と他の端末装置とでログインしているサービスが同一であるか否かを判断する。
【0099】
なお、認証トークンを受信した端末装置によって、ログインしているサービスが同一が否かが判断されて、その判断結果に基づいて、接続確認応答には、サービスが同一であるか否かを示す情報、および、接続確認応答の送信元の端末装置を識別するための情報が含まれるようにして、ステップS136では、接続確認応答に含まれている、サービスが同一であるか否かを示す情報に基づいて、ログインしているサービスが同一か否かを判断するようにしてもよい。
【0100】
ログインしているサービスが同一でないと判断した場合(ステップS136でNOと判断した場合)、制御部は、実行する処理をステップS141の処理に進める。
【0101】
一方、サービスが同一であると判断した場合(ステップS136でYESと判断した場合)、ステップS126で、制御部は、接続確認応答に含まれる端末装置を識別するための情報で示される端末装置を、接続相手先として記憶部に登録する。そして、図12で示した画面を表示する。
【0102】
次に、ステップS138で、ステップS127と同様、制御部は、サービスおよび相手に応じて予め定められた機能を実行する。ステップS138の後、制御部は、実行する処理をステップS141の処理に進める。
【0103】
このように、ホームネットワークに接続中は、接続相手先が登録されない限り、認証トークンが定期的にマルチキャストで送信される。
【0104】
図13は、この実施の形態における端末装置で表示される、2つの端末装置がホームネットワークに接続されたときに一方の端末装置で視聴されていた動画を継続して視聴するかを確認するための画面を示す画面図である。図13を参照して、この画面は、ステップS127およびステップS138の処理が実行されるときに、一方の端末装置で、動画が再生されていた場合に表示される画面である。
【0105】
この画面には、動画を継続して視聴するか否かを確認するための文章、ならびに、継続して視聴する旨を入力するための「OK」のボタン、および、継続して視聴しない旨を入力するための「キャンセル」のボタンが表示される。
【0106】
図14は、この実施の形態における端末装置で表示される、リモコン機能が実行されるときの画面を示す画面図である。図14を参照して、この画面は、ステップS127およびステップS138の処理が実行されて、一方の端末装置でリモコン機能が実行されるときに表示される画面である。
【0107】
この画面には、他方の端末装置で実行されている動画受信再生機能で再生されている動画を示す情報(ここでは、その動画についての一場面などの画像およびその動画の名称)、再生時間を示す情報、動画の再生を制御するためのボタン(ここでは、巻戻し、一時停止、停止、早送り)、他方の端末で再生中の動画を停止して当該端末装置で動画を再生する「動画再生」ボタン、別の端末装置が接続相手先として登録されている場合にその端末装置のリモコンとして機能するための「他の端末」ボタン、他の動画を選択するために図10の画面に遷移するための「他の動画」ボタン、および、動画配信サービスからログアウトするために「終了」ボタンが表示される。
【0108】
図6は、この実施の形態における端末装置で実行されるサービス受け処理の流れを示す第2のフローチャートである。図6を参照して、ステップS141では、制御部は、2つの端末装置がホームネットワークに接続されていて同一のサービスにログインしているときに、各種操作が行なわれたか否かを判断する。
【0109】
ここでは、リモコン機能が実行されている端末装置での動画受信再生機能を実行を制御するための操作が行なわれたか否かを判断するようにする。しかし、これに限定されず、動画受信再生機能が実行されている端末装置で操作が行なわれたか否かを判断するようにしてもよい。
【0110】
たとえば、図14の画面で、リモコン機能の一時停止ボタンが操作されたかなど、いずれかのボタンが操作されたか否かが判断される。
【0111】
各種操作が行なわれたと判断した場合(ステップS141でYESと判断した場合)、ステップS142で、制御部は、操作に応じた処理を実行する。具体的には、リモコン機能のいずれのボタンが操作されたかを示す操作内容を、動画受信再生機能を実行している端末装置を介して、サービス提供サーバ200に送信する。
【0112】
なお、動画受信再生機能を実行している端末装置を介さずに、直接、サービス提供サーバ200に送信するようにしてもよい。
【0113】
各種操作が行なわれていないと判断した場合(ステップS141でNOと判断した場合)、および、ステップS142の後、ステップS143で、制御部は、2つの端末装置がホームネットワークに接続されていて同一のサービスにログインしているときに、他の端末装置またはサービス提供サーバ200から、何らかの情報を受信したか否かを判断する。
【0114】
何らかの情報を受信したと判断した場合(ステップS143でYESと判断した場合)、ステップS144で、制御部は、受信した情報に応じた処理を実行する。
【0115】
たとえば、リモコン機能を実行している他の端末装置からリモコンの操作内容を受信した場合は、その操作内容を中継して、サービス提供サーバ200に送信する処理を実行する。
【0116】
また、動画受信再生機能を実行している端末装置において、サービス提供サーバ200からストリーミング配信された動画を受信した場合、動画を受信しながら、再生する処理を実行する。
【0117】
何らかの情報を受信していないと判断した場合(ステップS143でNOと判断した場合)、および、ステップS144の後、ステップS151で、制御部は、接続相手先の端末装置が、ホームネットワークから切断された、または、サービス提供サーバ200のサービスからログアウトしたことによって、当該端末装置と切断されたか否かを判断する。
【0118】
接続相手先の端末装置が切断されたと判断した場合(ステップS151でYESと判断した場合)、ステップS152で、制御部は、実行中の機能に加えて、切断された端末装置で実行されていた機能を実行する。つまり、2つの端末装置が連携していない単独でサービスを受ける状態に移行する。
【0119】
そして、ステップS153で、制御部は、記憶部に登録されている接続相手先を削除する。接続相手先の端末装置が切断されていないと判断した場合(ステップS151でNOと判断した場合)、および、ステップS153の後、制御部は、実行する処理をこのサービス受け処理の呼出元の処理(ここでは、メイン処理)に戻す。このサービス受け処理は、メイン処理から周期的に呼出されて実行される。
【0120】
図15は、この実施の形態における端末装置で表示される、リモコン機能を実行中に動画再生ボタンが操作されたときの確認画面を示す画面図である。図15を参照して、この画面は、図14で説明した画面において、「動画再生」ボタンが操作されると表示される画面である。
【0121】
この画面には、他の端末装置で動画受信再生機能が実行中である旨の文章、当該端末装置で動画の再生を開始すると他の端末装置での動画受信再生機能が停止される旨の文章、当該端末装置で動画の再生を開始してもよいかを確認するための文章、開始を承認する旨の「OK」ボタン、および、開始を認めない旨の「キャンセル」ボタンが表示される。
【0122】
「OK」ボタンが操作されると、接続相手先の端末装置が切断され、前述したステップS151で、切断されたと判断され、ステップS152およびステップS153の処理が実行される。「キャンセル」ボタンが操作されると、元の処理に戻る。
【0123】
図7を再び参照して、図7の画面で「リモコン」のアイコンが操作されると、ホームネットワークに接続されている他の端末装置と互いに接続相手先として登録されて、他の端末装置でログインしている動画配信サービスのリモコンとして、当該端末装置が機能するようにしてもよい。
【0124】
このように、接続相手先としてお互いの端末装置が登録されると、一方の端末装置で視聴されていた動画の続きを他方の端末装置で視聴することができたり、一方の端末装置を他方の端末装置のリモコンとして使用することが可能となる。
【0125】
図16は、この実施の形態におけるサービスの提供を受ける場合の連携のシーケンスの流れの第1の例を示すシーケンス図である。図16を参照して、まず、図5のステップS112で説明した処理に従って、携帯端末100Bからサービス提供サーバ200に、サービスにログインするためのログイン要求が送信される。
【0126】
これに応じて、サービス提供サーバ200によって、図5で説明したログインのための処理が行なわれ、サービス提供サーバ200から携帯端末100Bに、ログイン確認通知が送信される。これによって、携帯端末100Bで、サービス提供サーバ200によって提供されるサービス(ここでは、動画配信サービス)を受けることが可能となる。
【0127】
その後、図5のステップS121からステップS128までで説明した処理に従って、携帯端末100Bがホームネットワークに接続され、他の端末装置から認証トークンが受信されない場合、携帯端末100Bによって、認証トークンが作成される。
【0128】
そして、図5のステップS131からステップS134までで説明した処理に従って、携帯端末100Bから認証トークンが、ホームネットワークに向けてマルチキャストされる。しかし、テレビ受像機100Aがホームネットワークに接続されていない場合は、信号がテレビ受像機100Aには到達しない。
【0129】
ステップS121からステップS124で説明した処理に従って、テレビ受像機100Aがホームネットワークに接続されると、テレビ受像機100Aによって、携帯端末100Bから認証トークンが受信されるが、ここでは、未だ、テレビ受像機100Aは、サービス提供サーバ200が提供するサービスにログインしていない状態であるので、ステップS124で携帯端末100Bおよびテレビ受像機100Aで受けているサービスが同一でないと判断されるので、接続相手先としては登録されない。
【0130】
その後、図5のステップS112で説明した処理に従って、テレビ受像機100Aからサービス提供サーバ200にサービスへのログイン要求が送信される。これにより、上述した携帯端末100Bの場合と同様、テレビ受像機100Aで、サービス提供サーバ200によって提供されるサービス(ここでは、動画配信サービス)を受けることが可能となる。
【0131】
その後、図5のステップS121からステップS128までで説明した処理に従って、テレビ受像機100Aは、ホームネットワークに接続されており、他の端末装置である携帯端末100Bから認証トークンが受信されるので、テレビ受像機100Aにおいて、受けているサービスが携帯端末100Bと同一であると判断され、接続確認応答が携帯端末100Bに送信されて、接続相手先として携帯端末100Bが登録される。
【0132】
また、図5のステップS131からステップS138で説明した処理に従って、携帯端末100Bにおいて、テレビ受像機100Aから接続確認応答が受信され、受けているサービスがテレビ受像機100Aと同一であると判断され、接続相手先としてテレビ受像機100Aが登録される。
【0133】
図17は、この実施の形態におけるサービスの提供を受ける場合の連携のシーケンスの流れの第2の例を示すシーケンス図である。図17を参照して、図16で説明したシーケンスにおいて、携帯端末100Bがサービス提供サーバ200のサービスにログインしてから、ホームネットワークに接続するまでの間に、図5のステップS113からステップS115で説明した処理に従って、携帯端末100Bによって、サービス提供サーバ200に、動画の配信要求が送信される。
【0134】
これに応じて、サービス提供サーバ200から携帯端末100Bに動画がストリーミングで配信される。そして、ステップS115で説明した処理に従って、応答として送信されてきた動画が携帯端末100Bで再生される。
【0135】
また、携帯端末100Bによって、サービス提供サーバ200に、動画の一時停止の要求が送信されると、サービス提供サーバ200から携帯端末100Bへの動画の配信が停止される。
【0136】
そして、図16で説明したように、携帯端末100Bおよびテレビ受像機100Aの双方がホームネットワークに接続され、同じサービスにログインした状態になると、互いに、接続相手先として登録される。
【0137】
これに応じて、図5のステップS138で説明した処理に従って、一時停止中の動画を識別するための情報である動画のIDと、当該動画の再生がどこまで進んでいるかを示す再生時間が、テレビ受像機100Aを介して、動画配信要求として、サービス提供サーバ200に送信される。
【0138】
これに応じて、サービス提供サーバ200から携帯端末100Bに、再生時間で示される再生開始時間からの動画がストリーミングで配信される。そして、図6のステップS143およびステップS144で説明した処理に従って、サービス提供サーバ200から送信されてきた動画がテレビ受像機100Aで再生される。
【0139】
図6のステップS141およびステップS142で説明した機能に従って、携帯端末100Bで実行されているリモコン機能で停止操作が行なわれると、その停止操作に応じた操作内容である再生停止要求が、テレビ受像機100Aを中継してサービス提供サーバ200に送信される。
【0140】
その後、ステップS141で説明した機能に従って、携帯端末100Bでは、ユーザからの操作待ちの状態となる。ステップS143で説明した機能に従って、テレビ受像機100Aでは、携帯からの操作内容待ち、および、サービス提供サーバ200からの情報待ちの状態となる。
【0141】
以上説明した実施の形態により、次の動作イメージでサービス提供システム1を動作させることができる。(1)外出先にて携帯端末100Bで動画配信などのサービスにユーザIDおよびパスワードでログインしてサービスを受ける。(2)動画を一時停止し、自宅に帰ると、携帯端末100Bを自宅の無線アクセスポイント付ルータ300に接続する。(3)テレビ受像機100Aの電源を入れ、携帯端末100Bで受けているサービスと同じサービスにログインする。(4)ユーザIDを元にした認証トークンをローカルネットワークでやり取りし、同じユーザID(≒同じ持ち主)でログインしている端末装置がローカルネットワークの中にあることを認識して認証する。(5)携帯端末100Bをテレビ受像機100Aのリモコンとして使うことが可能になり、テレビ受像機100Aで携帯端末100Bで見ていた動画の続きからを見ることができる。(6)テレビ受像機100Aで見ている動画を一時停止してログアウトすると、携帯端末100Bで続きからみることができる。
【0142】
以上説明したように、この実施の形態におけるサービス提供システム1Aによれば、以下のような効果が発揮される。
【0143】
(1) サービス提供システム1Aは、サービスを提供する提供装置であるサービス提供サーバ200と、サービスの提供を受けることを制御してサービスの提供を受ける第1の端末装置である携帯端末100Bおよび第2の端末装置であるテレビ受像機100Aとを含む。
【0144】
図5のステップS121からステップS124までおよびステップS132からステップS136までで示したように、第1の端末装置および第2の端末装置によって、それぞれ、同じローカルエリアネットワークであるホームネットワーク上に他方の端末装置が接続されているか否かが判断される。
【0145】
図5のステップS127およびステップS138で示したように、第1の端末装置によって、第2の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の機能(たとえば、リモコン機能)が実行され、第2の端末装置によって、第1の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の端末装置で実行される第1の機能と関連付けられた第2の機能(たとえば、動画受信再生機能)が実行される。
【0146】
これにより、サービスの提供を受ける場合において、同じローカルエリアネットワークに接続されているか否かが判断されるだけで、関連付けられた第1の機能および第2の機能がそれぞれ第1の端末装置および第2の端末装置で実行される。その結果、サービスの提供を受ける場合に端末装置の間で簡単に確実な連携をすることができる。また、上述した実施の形態においては、通常の無線LANおよび携帯端末通信網で対応することができるので、特別な短距離無線通信およびセキュアな記録媒体を用いる必要がなく、コストを抑えることができる。
【0147】
(2) 図5のステップS127およびステップS138で示したように、第1の端末装置によって、第1の機能として、第2の端末装置に提供されるサービスを制御する機能(たとえば、リモコン機能)が実行される。第2の端末装置によって、第2の機能として、第1の端末装置によって制御されたサービスの提供を受ける機能(たとえば、動画受信再生機能)が実行される。
【0148】
これにより、第1の端末装置によって、第2の端末装置に提供されるサービスが制御され、第2の端末装置によって、第1の端末装置によって制御されたサービスの提供が受けられる。その結果、第1の端末装置および第2の端末装置によって、受けるサービスを制御すること、および、サービスの提供を受けることの連携をすることができる。
【0149】
(3) 図5のステップS128およびステップS133で示したように、第1の端末装置によって、当該第1の端末装置で提供を受けているサービスを識別するためのサービス識別情報(たとえば、ログインしているサービスを識別するためのサービス名称)と、当該第1の端末装置を識別するための端末識別情報(たとえば、IPアドレスおよび端末名)とを含む認証データ(たとえば、認証トークン)が、ローカルエリアネットワークに向けて送信される。
【0150】
図5のステップS122からステップS125までで示したように、第2の端末装置によって、第1の端末装置から認証データを受信したか否かが判断され、認証データが受信されたと判断した場合、当該第2の端末装置で提供を受けているサービスが、当該認証データに含まれるサービス識別情報で示されるサービスと同一であるか否かが判断され、サービスが同一であると判断された場合、同一のサービスを受けている第2の端末装置が同一のローカルエリアネットワークに接続されている旨の接続情報(たとえば、接続確認応答)が、受信された認証データに含まれる端末識別情報で示される第1の端末装置に送信される。
【0151】
図5のステップS135およびステップS125で示したように、第1の端末装置または第2の端末装置によって、第2の端末装置から接続情報を受信したこと、または、当該第2の端末装置によって接続情報を送信したことを条件として、ローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されていると判断される。
【0152】
第1の端末装置および第2の端末装置が入替わってもよい。これにより、第1の端末装置および第2の端末装置の双方が、確実に、同じローカルエリアネットワークに他方の端末が接続されているか否かを判断することができる。
【0153】
(4) 図6のステップS152で示したように、第1の端末装置によって、ローカルエリアネットワークから第2の端末装置が切断されたか否かが判断され、第2の端末装置が切断されたと判断された場合、当該第2の端末装置で実行されていた第2の機能が引継がれて当該第2の機能が実行される。
【0154】
第1の端末装置および第2の端末装置が入替わってもよい。これにより、第1の端末装置および第2の端末装置で連携して実行されていた第1の機能および第2の機能を簡単に一方の端末装置で実行させることができる。
【0155】
次に、上述した実施の形態の変形例を説明する。
(1) 図18は、この発明を適用可能なシステムについて説明するための図である。図18を参照して、この発明は、サービスを提供する提供装置20と、サービスの提供を受けることを制御してサービスの提供を受ける、少なくとも2つの端末装置10A〜10Cとを備えるサービス提供システム1であって、端末装置10A〜10Cは、ネットワーク90、LAN40およびルータ30などを介して、提供装置20と通信可能であり、端末装置10A〜10Cは、ルータ30によって、外部のネットワーク90と接続されたLAN40に接続可能であり、このLAN40を介して上述したような連携が可能であれば、どのようなシステムにも適用することができる。
【0156】
なお、前述した実施の形態において、サービス提供システム1Aは、サービス提供システム1の、テレビ受像機100Aおよび携帯端末100Bは、端末装置10A〜10Cの、サービス提供サーバ200は、提供装置20の、無線アクセスポイント付ルータ300は、ルータ30の、ホームネットワークは、LAN40の、インターネット900は、ネットワーク90の、それぞれの一例である。
【0157】
(2) 前述した実施の形態においては、テレビ受像機100Aおよび携帯端末100Bで連携する場合について説明した。しかし、これに限定されず、端末装置どうしで連携するものであれば、他の組合せであってもよく、たとえば、携帯端末どうしで連携するものであってもよい。
【0158】
(3) 前述した実施の形態においては、2つの端末装置が連携するようにした。しかし、これに限定されず、2つ以上の端末装置が連携可能なように構成してもよい。たとえば、テレビ受像機100A、および、携帯端末100Bに加えて、オーディオシステムが連携するようにして、テレビ受像機100Aは、動画受信再生機能、携帯端末100Bは,リモコン機能、オーディオシステムは、動画音声再生機能を実行するようにしてもよい。
【0159】
(4) 前述した実施の形態においては、サービス提供システム1Aの発明として説明した。しかし、これに限定されず、サービス提供システム1Aに含まれるテレビ受像機100Aおよび携帯端末100Bなどの端末装置の発明として捉えることができる。また、端末装置で実行される制御方法およびプログラムの発明として捉えることができる。
【0160】
(5) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0161】
1,1A サービス提供システム、10A〜10C 端末装置、20 提供装置、30 ルータ、90 ネットワーク、100A テレビ受像機、100B 携帯端末、110A,110B,210 制御部、120A,120B,220 記憶部、130A,130B,230 操作部、140A,140B,240 表示部、150B 携帯端末網通信部、151B,161A アンテナ、160A,160B 放送受信部、170A,170B 通信部、200 サービス提供サーバ、270 公衆回線網通信部、300 無線アクセスポイント付ルータ、900 インターネット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスを提供する提供装置と、前記サービスの提供を受けることを制御して前記サービスの提供を受ける第1の端末装置および第2の端末装置とを含むサービス提供システムであって、
前記第1の端末装置および前記第2の端末装置は、それぞれ、
同じローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されているか否かを判断する判断手段を備え、
前記第1の端末装置は、さらに、
前記判断手段によって前記第2の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の機能を実行する第1実行手段を備え、
前記第2の端末装置は、さらに、
前記判断手段によって前記第1の端末装置が接続されていると判断された場合、前記第1の端末装置の前記第1実行手段で実行される前記第1の機能と関連付けられた第2の機能を実行する第2実行手段を備える、サービス提供システム。
【請求項2】
前記第1実行手段は、前記第1の機能として、前記第2の端末装置に提供される前記サービスを制御する機能を実行し、
前記第2実行手段は、前記第2の機能として、前記第1の端末装置によって制御された前記サービスの提供を受ける機能を実行する、請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項3】
前記第1の端末装置の前記判断手段は、
当該第1の端末装置で提供を受けている前記サービスを識別するためのサービス識別情報と、当該第1の端末装置を識別するための端末識別情報とを含む認証データを、前記ローカルエリアネットワークに向けて送信する認証データ送信手段を含み、
前記第2の端末装置の前記判断手段は、
前記第1の端末装置の前記認証データ送信手段から前記認証データを受信したか否かを判断する受信判断手段と、
前記受信判断手段によって前記認証データが受信されたと判断した場合、当該第2の端末装置で提供を受けている前記サービスが、当該認証データに含まれる前記サービス識別情報で示される前記サービスと同一であるか否かを判断するサービス判断手段と、
前記サービス判断手段によって前記サービスが同一であると判断された場合、同一の前記サービスを受けている前記第2の端末装置が同一の前記ローカルエリアネットワークに接続されている旨の接続情報を、受信された前記認証データに含まれる前記端末識別情報で示される前記第1の端末装置に送信する接続情報送信手段とを含み、
前記第1の端末装置または前記第2の端末装置の前記判断手段は、前記第2の端末装置の前記接続情報送信手段から前記接続情報を受信したこと、または、当該第2の端末装置の前記接続情報送信手段によって前記接続情報を送信したことを条件として、前記ローカルエリアネットワーク上に他方の前記端末装置が接続されていると判断する、請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項4】
前記第2の端末装置の前記判断手段は、
当該第2の端末装置で提供を受けている前記サービスを識別するためのサービス識別情報と、当該第2の端末装置を識別するための端末識別情報とを含む認証データを、前記ローカルエリアネットワークに向けて送信する認証データ送信手段を含み、
前記第1の端末装置の前記判断手段は、
前記第2の端末装置の前記認証データ送信手段から前記認証データを受信したか否かを判断する受信判断手段と、
前記受信判断手段によって前記認証データが受信されたと判断した場合、当該第1の端末装置で提供を受けている前記サービスが、当該認証データに含まれる前記サービス識別情報で示される前記サービスと同一であるか否かを判断するサービス判断手段と、
前記サービス判断手段によって前記サービスが同一であると判断された場合、同一の前記サービスを受けている前記第1の端末装置が同一の前記ローカルエリアネットワークに接続されている旨の接続情報を、受信された前記認証データに含まれる前記端末識別情報で示される前記第2の端末装置に送信する接続情報送信手段とを含み、
前記第1の端末装置または前記第2の端末装置の前記判断手段は、当該第1の端末装置の前記接続情報送信手段によって前記接続情報を送信したこと、または、前記第1の端末装置の前記接続情報送信手段から前記接続情報を受信したことを条件として、前記ローカルエリアネットワーク上に他方の前記端末装置が接続されていると判断する、請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項5】
前記第1の端末装置は、さらに、
前記ローカルエリアネットワークから前記第2の端末装置が切断されたか否かを判断する切断判断手段と、
前記切断判断手段によって前記第2の端末装置が切断されたと判断された場合、当該第2の端末装置の前記第2実行手段で実行されていた前記第2の機能を引継いで当該第2の機能を実行する実行手段を備える、請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項6】
前記第2の端末装置は、さらに、
前記ローカルエリアネットワークから前記第1の端末装置が切断されたか否かを判断する切断判断手段と、
前記切断判断手段によって前記第1の端末装置が切断されたと判断された場合、当該第1の端末装置の前記第1実行手段で実行されていた前記第1の機能を引継いで当該第1の機能を実行する実行手段を備える、請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項7】
サービスを提供する提供装置から受ける前記サービスの提供を制御して前記サービスの提供を受ける端末装置であって、
同じローカルエリアネットワーク上に他の端末装置が接続されているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記他の端末装置が接続されていると判断された場合、前記他の端末装置で実行される機能と関連付けられた所定の機能を実行する実行手段とを備える、端末装置。
【請求項8】
サービスを提供する提供装置から受ける前記サービスの提供を制御して前記サービスの提供を受ける端末装置で実行される制御プログラムであって、
同じローカルエリアネットワーク上に他の端末装置が接続されているか否かを判断するステップと、
前記他の端末装置が接続されていると判断された場合、前記他の端末装置で実行される機能と関連付けられた所定の機能を実行するステップとを前記端末装置に実行させる、制御プログラム。
【請求項1】
サービスを提供する提供装置と、前記サービスの提供を受けることを制御して前記サービスの提供を受ける第1の端末装置および第2の端末装置とを含むサービス提供システムであって、
前記第1の端末装置および前記第2の端末装置は、それぞれ、
同じローカルエリアネットワーク上に他方の端末装置が接続されているか否かを判断する判断手段を備え、
前記第1の端末装置は、さらに、
前記判断手段によって前記第2の端末装置が接続されていると判断された場合、第1の機能を実行する第1実行手段を備え、
前記第2の端末装置は、さらに、
前記判断手段によって前記第1の端末装置が接続されていると判断された場合、前記第1の端末装置の前記第1実行手段で実行される前記第1の機能と関連付けられた第2の機能を実行する第2実行手段を備える、サービス提供システム。
【請求項2】
前記第1実行手段は、前記第1の機能として、前記第2の端末装置に提供される前記サービスを制御する機能を実行し、
前記第2実行手段は、前記第2の機能として、前記第1の端末装置によって制御された前記サービスの提供を受ける機能を実行する、請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項3】
前記第1の端末装置の前記判断手段は、
当該第1の端末装置で提供を受けている前記サービスを識別するためのサービス識別情報と、当該第1の端末装置を識別するための端末識別情報とを含む認証データを、前記ローカルエリアネットワークに向けて送信する認証データ送信手段を含み、
前記第2の端末装置の前記判断手段は、
前記第1の端末装置の前記認証データ送信手段から前記認証データを受信したか否かを判断する受信判断手段と、
前記受信判断手段によって前記認証データが受信されたと判断した場合、当該第2の端末装置で提供を受けている前記サービスが、当該認証データに含まれる前記サービス識別情報で示される前記サービスと同一であるか否かを判断するサービス判断手段と、
前記サービス判断手段によって前記サービスが同一であると判断された場合、同一の前記サービスを受けている前記第2の端末装置が同一の前記ローカルエリアネットワークに接続されている旨の接続情報を、受信された前記認証データに含まれる前記端末識別情報で示される前記第1の端末装置に送信する接続情報送信手段とを含み、
前記第1の端末装置または前記第2の端末装置の前記判断手段は、前記第2の端末装置の前記接続情報送信手段から前記接続情報を受信したこと、または、当該第2の端末装置の前記接続情報送信手段によって前記接続情報を送信したことを条件として、前記ローカルエリアネットワーク上に他方の前記端末装置が接続されていると判断する、請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項4】
前記第2の端末装置の前記判断手段は、
当該第2の端末装置で提供を受けている前記サービスを識別するためのサービス識別情報と、当該第2の端末装置を識別するための端末識別情報とを含む認証データを、前記ローカルエリアネットワークに向けて送信する認証データ送信手段を含み、
前記第1の端末装置の前記判断手段は、
前記第2の端末装置の前記認証データ送信手段から前記認証データを受信したか否かを判断する受信判断手段と、
前記受信判断手段によって前記認証データが受信されたと判断した場合、当該第1の端末装置で提供を受けている前記サービスが、当該認証データに含まれる前記サービス識別情報で示される前記サービスと同一であるか否かを判断するサービス判断手段と、
前記サービス判断手段によって前記サービスが同一であると判断された場合、同一の前記サービスを受けている前記第1の端末装置が同一の前記ローカルエリアネットワークに接続されている旨の接続情報を、受信された前記認証データに含まれる前記端末識別情報で示される前記第2の端末装置に送信する接続情報送信手段とを含み、
前記第1の端末装置または前記第2の端末装置の前記判断手段は、当該第1の端末装置の前記接続情報送信手段によって前記接続情報を送信したこと、または、前記第1の端末装置の前記接続情報送信手段から前記接続情報を受信したことを条件として、前記ローカルエリアネットワーク上に他方の前記端末装置が接続されていると判断する、請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項5】
前記第1の端末装置は、さらに、
前記ローカルエリアネットワークから前記第2の端末装置が切断されたか否かを判断する切断判断手段と、
前記切断判断手段によって前記第2の端末装置が切断されたと判断された場合、当該第2の端末装置の前記第2実行手段で実行されていた前記第2の機能を引継いで当該第2の機能を実行する実行手段を備える、請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項6】
前記第2の端末装置は、さらに、
前記ローカルエリアネットワークから前記第1の端末装置が切断されたか否かを判断する切断判断手段と、
前記切断判断手段によって前記第1の端末装置が切断されたと判断された場合、当該第1の端末装置の前記第1実行手段で実行されていた前記第1の機能を引継いで当該第1の機能を実行する実行手段を備える、請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項7】
サービスを提供する提供装置から受ける前記サービスの提供を制御して前記サービスの提供を受ける端末装置であって、
同じローカルエリアネットワーク上に他の端末装置が接続されているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記他の端末装置が接続されていると判断された場合、前記他の端末装置で実行される機能と関連付けられた所定の機能を実行する実行手段とを備える、端末装置。
【請求項8】
サービスを提供する提供装置から受ける前記サービスの提供を制御して前記サービスの提供を受ける端末装置で実行される制御プログラムであって、
同じローカルエリアネットワーク上に他の端末装置が接続されているか否かを判断するステップと、
前記他の端末装置が接続されていると判断された場合、前記他の端末装置で実行される機能と関連付けられた所定の機能を実行するステップとを前記端末装置に実行させる、制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2013−77196(P2013−77196A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217207(P2011−217207)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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