説明

サービス連携装置、サービス連携方法およびサービス連携プログラム

【課題】負荷状況に応じてリソース環境を的確に変更する。
【解決手段】メッセージ受信部11と、送信先への経路決定部31と、メッセージ送信部41と、受信メッセージの流入データ量計測部12と、送信メッセージの流出データ量計測部42と、流入データ量および流出データ量に基づいて流入超過状態になるか否かを判定する第1判定部21と、流入超過状態になる場合に一時記憶部53を経由する経路に変更する経路変更部32と、リソースの増強指令発行部22と、一時記憶部のメッセージの宛先に増強リソースを追加する経路追加部33と、流入データ量および流出データ量に基づいて流入超過状態が解消するか否かを判定する第2判定部23と、流入超過状態が解消する場合に当初の経路に戻す経路再変更部34と、リソースの解放指令発行部24とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービス連携装置、サービス連携方法およびサービス連携プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
SOA(Service Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)のシステムを構築する際に、ESB(Enterprise Service Bus)でシステム間を連携する構成が一般に採用されている。
【0003】
特許文献1には複数のサブシステムをESBで連携するシステムが記載されている。このようなシステムでは、一部のサブシステムに障害が発生して停止してしまうと、稼働中の他のサブシステムから送られてくる処理要求が滞留することになる。この滞留した処理要求は、障害が復旧した後に、定常的に発生する通常の処理要求に加えて処理することになる。この場合、滞留分は、通常の処理能力の余力の範囲で処理することになるため、滞留分を解消するには多大な時間を要してしまう。
【0004】
この滞留問題の対策として、滞留することを想定して予めリソースを余分に拡張しておくことや、滞留が始まってから不足分のリソースを増強することが考えられる。特許文献2および3に記載のシステムは、複数のサーバを用意することで予めリソースを余分に拡張している。
【0005】
特許文献2には、クライアントからリクエストを受信した場合に、複数用意したサーバのうち、レスポンス待ち状態のリクエスト数が閾値未満であるいずれかのサーバに対してリクエストを転送する負荷分散制御システムが記載されている。特許文献3には、データ送信装置から処理対象データを受信した場合に、複数用意したサーバの稼働状態とネットワークの状態とに基づいて処理対象データの転送先となるサーバを決定するデータ転送システムが記載されている。
【0006】
特許文献2および3に記載のシステムでは、障害に備えて、常時、大量のリソースを余分に確保することとなるため、コストがかさんでしまう。他方、上記滞留開始後にリソースを増強する対応策では、リソースの増強が完了するまで不安定な状態でシステムを稼働することになってしまう。
【0007】
上記コスト高や不安定稼働の問題の対策として、特許文献4には、クラウド環境下のデータセンターのリソースを利用し、サービス負荷の予測状況に基づいてシステム構成を変更する構成管理システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−9218号公報
【特許文献2】特開2008−40718号公報
【特許文献3】特開2010−3121号公報
【特許文献4】特開2011−113267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献4に記載のシステムでは、運用者が、負荷の予測状況に基づいて、適切なシステム構成のスナップショットを検索・選定しなければならない。したがって、例えば運用経験が浅いと、システム構成の検索・選定に手間を要するとともに、不適切なシステム構成を選定してしまうおそれがある。
【0010】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、負荷状況に応じてリソース環境を的確に変更することができるサービス連携装置、サービス連携方法およびサービス連携プログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様であるサービス連携装置は、連携元サーバから受信したメッセージを連携先サーバに送信するサービス連携装置であって、前記メッセージを受信するメッセージ受信部と、前記連携先サーバにメッセージを送信する際の経路を決定する経路決定部と、前記メッセージを前記連携先サーバ宛てに送信するメッセージ送信部と、前記メッセージ受信部が受信した前記メッセージのデータ容量である流入データ量を計測する流入データ量計測部と、前記メッセージ送信部が送信した前記メッセージのデータ容量である流出データ量を計測する流出データ量計測部と、前記メッセージ受信部が受信した前記メッセージごとに、前記メッセージ受信部が前記メッセージの受信を開始した開始時刻、前記メッセージ送信部が前記メッセージの送信を終了した終了時刻、流入データ量、および流出データ量を対応付けて記憶するデータ量記憶部と、前記データ量記憶部が記憶する前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態になるか否かを判定する第1判定部と、前記第1判定部が流入超過状態になると判定した場合に、前記経路決定部が決定した前記経路を、前記メッセージを一時的に格納する一時記憶部を経由して前記連携先サーバに送信する前記経路に変更する経路変更部と、リソースの増強指令を外部に発行する増強指令発行部と、前記増強指令に応じてリソースが増強された場合に、増強されたリソースを、前記一時記憶部に格納している前記メッセージの宛先に追加する経路追加部と、前記データ量記憶部が記憶する前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態が解消するか否かを判定する第2判定部と、前記第2判定部が流入超過状態が解消すると判定した場合に、前記経路追加部が追加した前記メッセージの宛先を削除し、前記経路変更部が変更した前記経路を変更前の前記経路に戻す経路再変更部と、リソースの解放指令を外部に発行する解放指令発行部と、を備える。
【0012】
本発明の一態様であるサービス連携方法は、連携元サーバから受信したメッセージを連携先サーバに送信するサービス連携装置が、前記メッセージを受信するメッセージ受信ステップと、前記連携先サーバにメッセージを送信する際の経路を決定する経路決定ステップと、前記メッセージを前記連携先サーバ宛てに送信するメッセージ送信ステップと、前記メッセージ受信ステップにおいて受信した前記メッセージのデータ容量である流入データ量を計測する流入データ量計測ステップと、前記メッセージ送信ステップにおいて送信した前記メッセージのデータ容量である流出データ量を計測する流出データ量計測ステップと、前記メッセージ受信ステップにおいて受信した前記メッセージごとに、前記メッセージ受信において前記メッセージの受信を開始した開始時刻、前記メッセージ送信において前記メッセージの送信を終了した終了時刻、流入データ量、および流出データ量を対応付けて記憶するデータ量記憶ステップと、前記データ量記憶ステップが記憶する前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態になるか否かを判定する第1判定ステップと、前記第1判定ステップにおいて流入超過状態になると判定した場合に、前記経路決定において決定した前記経路を、前記メッセージを一時的に格納する一時記憶部を経由して前記連携先サーバに送信する前記経路に変更する経路変更ステップと、リソースの増強指令を外部に発行する増強指令発行ステップと、前記増強指令に応じてリソースが増強された場合に、増強されたリソースを、前記一時記憶部に格納している前記メッセージの宛先に追加する経路追加ステップと、前記データ量記憶部において記憶した前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態が解消するか否かを判定する第2判定ステップと、前記第2判定ステップにおいて流入超過状態が解消すると判定した場合に、前記経路追加部において追加した前記メッセージの宛先を削除し、前記経路変更部において変更した前記経路を変更前の前記経路に戻す経路再変更ステップと、リソースの解放指令を外部に発行する解放指令発行ステップと、を含む。
【0013】
本発明の一態様であるサービス連携プログラムは、上記サービス連携方法に含まれる各ステップをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、負荷状況に応じてリソース環境を的確に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】サービス連携システムのシステム構成を例示する図である。
【図2】第1実施形態におけるサービス連携装置の機能構成を例示する図である。
【図3】第1実施形態におけるデータ量記憶部のデータ構成を例示する図である。
【図4】経路情報記憶部のデータ構成を例示する図である。
【図5】経路情報記憶部に格納される経路情報の一例を示す図である。
【図6】経路情報記憶部に格納される経路情報の一例を示す図である。
【図7】第1実施形態におけるサービス連携装置がデータを格納する際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】第1実施形態におけるサービス連携装置がリソースを増強する際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】第1実施形態におけるサービス連携装置がリソースを解放する際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】変形例におけるデータ量記憶部のデータ構成を例示する図である。
【図11】変形例におけるサービス連携装置がリソースを増強する際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】変形例におけるサービス連携装置がリソースを解放する際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】第2実施形態におけるサービス連携装置の機能構成を例示する図である。
【図14】第2実施形態におけるデータ量記憶部のデータ構成を例示する図である。
【図15】第2実施形態におけるサービス連携装置がリソースを増強する際の初期運用段階の動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】第2実施形態におけるサービス連携装置がリソースを増強する際の通常運用段階の動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】第2実施形態におけるサービス連携装置がリソースを解放する際の動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るサービス連携装置、サービス連携方法およびサービス連携プログラムの好適な実施形態について説明する。
【0017】
[第1実施形態]
まず、第1実施形態におけるサービス連携装置を含むサービス連携システムの構成について説明する。図1は、サービス連携システムのシステム構成を例示する図である。サービス連携システム100は、サービス連携装置1と、連携元サーバ2と、連携先サーバ3とを備える。サービス連携装置1と、連携元サーバ2および連携先サーバ3とは、それぞれネットワーク4、5を介して接続する。サービス連携装置1は、連携元サーバから受信したメッセージを連携先サーバに送信する。サービス連携装置1は、受信したメッセージを、そのまま連携先サーバに転送してもよいし、データを加工してから連携先サーバに送信してもよい。
【0018】
サービス連携装置1は、物理的には、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、記憶装置と、入出力インターフェースとを含む。記憶装置は、例えば、CPUで処理されるプログラムおよびデータを記憶するROM(Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)、主として制御処理のための各種作業領域として使用するRAM(Random Access Memory)等を含む。これらの要素は、互いにバスを介して接続する。CPUが、ROMに記憶されたプログラムを実行し、入出力インターフェースを介して受信されるメッセージや、RAMに展開されるデータ等を処理することで、サービス連携装置1における以下の各機能を実現する。
【0019】
図2を参照して、サービス連携装置1の機能構成について説明する。サービス連携装置1は、機能的には、例えば、入力部10と、制御部20と、ルーティング部30と、出力部40と、記憶部50とを有する。記憶部50は、各部が参照・更新するデータを記憶する。記憶部50は、例えば、データ量記憶部51と、経路情報記憶部52と、一時記憶部53とを含む。一時記憶部53は、メッセージを一時的に格納する記憶部である。
【0020】
図3を参照して、データ量記憶部51のデータ構成について説明する。データ量記憶部51は、データ項目として、例えば、流入開始時刻項目、流出終了時刻項目、流入データ量項目および流出データ量項目を有する。流入開始時刻項目は、連携元サーバ2からメッセージの受信を開始した時刻を格納する。流出終了時刻項目は、連携先サーバ3へのメッセージの送信を終了した時刻を格納する。流入データ量項目は、連携元サーバ2から受信したメッセージのデータ量を格納する。流出データ量項目は、連携先サーバ3に送信したメッセージのデータ容量を格納する。
【0021】
図4を参照して、経路情報記憶部52のデータ構成について説明する。経路情報記憶部52は、データ項目として、例えば、連携元項目および連携先量項目を有する。連携元項目は、経路の開始要素を特定する情報を格納する。連携先項目は、経路の終了要素を特定する情報を格納する。図4に示す経路情報は、連携元サーバ2から連携先サーバ3への経路であることを示す。
【0022】
図1に示す入力部10は、メッセージ受信部11と、流入データ量計測部12とを有する。
【0023】
メッセージ受信部11は、連携元サーバ2が送信したメッセージを受信する。メッセージ受信部11は、メッセージの受信開始時刻を、データ量記憶部51の流入開始時刻項目に格納する。
【0024】
流入データ量計測部12は、メッセージ受信部11が受信するメッセージのデータ容量である流入データ量を計測する。流入データ量計測部12は、流入データ量をデータ量記憶部51の流入データ量項目に格納する。
【0025】
制御部20は、第1判定部21と、増強指令発行部22と、第2判定部23と、解放指令発行部24とを有する。
【0026】
第1判定部21は、データ量記憶部51が記憶する流入データ量および流出データ量に基づいて、流入超過状態になるか否かを判定する。具体的に、第1判定部21は、流入データ量が流出データ量を超過する状態が継続している場合に、流入超過状態になると判定する。一方、第1判定部21は、流入データ量が流出データ量を超過する状態が継続しない場合に、流入超過状態にならないと判定する。どの程度継続している場合に、流入超過状態になるのかは、過去の継続時間と流入状態との関係を考慮して適宜設定することができる。
【0027】
増強指令発行部22は、第1判定部21が流入超過状態になると判定した場合に、リソースを増強するように指示する増強指令を外部に発行する。増強対象のリソースは、連携先サーバ3の処理能力を拡大可能なリソースであればよい。増強対象のリソースとして、例えば、サーバ装置、クラウド環境下の仮想サーバ装置等を用いることができる。発行先となる外部は、例えば、連携先サーバ3や、サービス連携システム100を統括する管理サーバ等が該当する。
【0028】
第2判定部23は、データ量記憶部51が記憶する流入データ量および流出データ量に基づいて、流入超過状態が解消するか否かを判定する。具体的に、第2判定部23は、流入データ量および流出データ量の双方が通常処理量以下となる状態が継続している場合に、流入超過状態が解消すると判定する。一方、第2判定部23は、流入データ量および流出データ量の双方が通常処理量以下になる状態が継続しない場合に、流入超過状態が解消しないと判定する。どの程度継続している場合に流入超過状態が解消するのかは、過去の継続時間と流入状態との関係を考慮して適宜設定することができる。
【0029】
解放指令発行部24は、第2判定部23が流入超過状態が解消すると判定した場合に、増強指令に応じて増強したリソースを解放するように指示する解放指令を外部に発行する。
【0030】
ルーティング部30は、経路決定部31と、経路変更部32と、経路追加部33と、経路再変更部34とを有する。
【0031】
経路決定部31は、連携先サーバ3にメッセージを送信する際の経路を決定する。経路決定部31は、決定した経路に関する経路情報を、経路情報記憶部52に格納する。
【0032】
経路変更部32は、第1判定部21が流入超過状態になると判定した場合に、経路決定部31が決定した経路を、一時記憶部53を経由して連携先サーバ3に送信する経路に変更する。経路変更部32は、経路情報記憶部52に格納されている経路情報を変更後の経路情報に更新する。
【0033】
図5に、図4の経路情報から変更した後の経路情報を例示する。図5に示す経路情報は、連携元サーバ2から一時記憶部53への経路と、一時記憶部53から連携先サーバ3への経路とを含むことを示す。
【0034】
図1に示す経路追加部33は、増強指令発行部22が発行した増強指令に応じてリソースが増強された場合に、一時記憶部53に格納しているメッセージの宛先となる連携先に、増強されたリソースを追加する。経路追加部33は、追加したリソースへの経路情報を、経路情報記憶部52に格納されている経路情報に追加する。
【0035】
図6に、図5の経路情報に対して増強サーバへの経路を追加した後の経路情報を例示する。図6に示す経路情報は、連携元サーバ2から一時記憶部53への経路と、一時記憶部53から連携先サーバ3への経路とに加え、一時記憶部53から増強サーバへの経路を含むことを示す。
【0036】
図1に示す経路再変更部34は、第2判定部23が流入超過状態が解消すると判定した場合に、経路追加部33が追加した経路を削除し、経路変更部32が変更した経路を変更前の経路に戻す。経路再変更部34は、経路情報記憶部52に格納されている経路情報を、決定当初の経路情報に戻して更新する。具体的には、図6に示す経路情報が図4に示す経路情報に戻されることになる。
【0037】
出力部40は、メッセージ送信部41と、流出データ量計測部42とを有する。
【0038】
メッセージ送信部41は、経路情報記憶部52が記憶する経路情報に従って、メッセージを連携先サーバ宛てに送信する。メッセージ送信部41は、メッセージの送信終了時刻を、データ量記憶部51の流出数量時刻項目に格納する。
【0039】
流出データ量計測部42は、メッセージ送信部41が送信したメッセージのデータ容量である流出データ量を計測する。流出データ量計測部42は、流出データ量をデータ量記憶部51の流出データ量項目に格納する。
【0040】
次に、図7を参照して、第1実施形態におけるサービス連携装置がデータを格納する際の動作について説明する。
【0041】
最初に、メッセージ受信部11は、連携元サーバ2からメッセージを受信し(ステップS101)、メッセージの受信開始時刻を、データ量記憶部51の流入開始時刻項目に格納する。
【0042】
続いて、流入データ量計測部12は、上記ステップS101で受信したメッセージの流入データ量を計測し(ステップS102)、流入データ量をデータ量記憶部51の流入データ量項目に格納する。
【0043】
続いて、経路決定部31は、連携元サーバ2から連携先サーバ3への経路を決定し(ステップS103)、経路情報を経路情報記憶部52に格納する。
【0044】
続いて、メッセージ送信部41は、連携先サーバ宛てにメッセージを送信し(ステップS104)、メッセージの送信終了時刻を、データ量記憶部51の流出数量時刻項目に格納する。
【0045】
続いて、流出データ量計測部42は、上記ステップS104で送信したメッセージの流出データ量を計測し(ステップS105)、流出データ量をデータ量記憶部51の流出データ量項目に格納する。
【0046】
次に、図8を参照して、第1実施形態におけるサービス連携装置がリソースを増強する際の動作について説明する。
【0047】
最初に、第1判定部21は、データ量記憶部51が記憶する流入データ量および流出データ量に基づいて、流入データ量が流出データ量を超過する状態が継続しているか否かを判定する(ステップS201)。
【0048】
上記ステップS201の判定がYESである場合(ステップS201;YES)に、経路変更部32は、経路決定部31が決定した経路を、一時記憶部53を経由して連携先サーバ3に送信する経路に変更し(ステップS202)、経路情報記憶部52を更新する。
【0049】
続いて、増強指令発行部22は、サーバを増強するように指示する増強指令を外部に発行する(ステップS203)。
【0050】
続いて、増強指令発行部22は、上記ステップS203で発行した増強指令に応じてサーバが増強されたか否かを判定する(ステップS204)。
【0051】
上記ステップS204の判定がYESである場合(ステップS204;YES)に、経路追加部33は、増強されたサーバを、一時記憶部53に格納しているメッセージの宛先となる連携先に追加し(ステップS205)、経路情報記憶部52を更新する。
【0052】
次に、図9を参照して、第1実施形態におけるサービス連携装置がリソースを解放する際の動作について説明する。
【0053】
最初に、第2判定部23は、データ量記憶部51が記憶する流入データ量および流出データ量に基づいて、流入データ量および流出データ量の双方が通常処理量以下となる状態が継続しているか否かを判定する(ステップS301)。
【0054】
上記ステップS301の判定がYESである場合(ステップS301;YES)に、経路再変更部34は、上記図8のステップS205で追加した増強サーバを連携先から削除し(ステップS302)、上記図8のステップS202で変更した経路を、一時記憶部53を経由しない経路に戻して(ステップS303)、経路情報記憶部52を更新する。
【0055】
続いて、解放指令発行部24は、上記図8のステップS203で発行した増強指令に応じて増強されたサーバを解放するように指示する解放指令を外部に発行する(ステップS304)。
【0056】
上述したように、第1実施形態におけるサービス連携装置1によれば、第1判定部21が流入超過状態になると判定した場合に、経路変更部32が一時記憶部53を経由する経路に変更することができる。これにより、メッセージが滞留する場合には、一時記憶部53にメッセージを格納してから連携先に対する処理を実行することができるため、滞留時に備えて確保するサービス連携装置1の主記憶装置の容量を削減することが可能となる。
【0057】
また、第1実施形態におけるサービス連携装置1によれば、第1判定部21が流入超過状態になると判定した場合に、増強指令発行部22がサーバの増強指令を発行し、経路追加部33が一時記憶部53に格納されているメッセージの宛先に増強されたサーバを追加することができる。これにより、メッセージが滞留する場合には、敏速に連携先を増強し、連携先の処理能力を増強することができるため、滞留解消までに要する時間を短縮することが可能となる。
【0058】
また、第1実施形態におけるサービス連携装置1によれば、第1判定部21が流入超過状態になると判定した場合に、経路変更部32が滞留分を一時退避可能な経路に変更し、増強指令発行部22がリクエスト量に応じてリソースを増強させることができる。また、第2判定部23が、流入超過状態が解消すると判定した場合には、経路再変更部34が処理効率の高い元の経路に戻し、解放指令発行部24が増強リソースを解放することができる。これにより、滞留状況に応じて処理能力を変更することが可能となり、滞留時に必要なリソースのコストを抑制することが可能となる。
【0059】
それゆえに、第1実施形態におけるサービス連携装置1によれば、負荷状況に応じてリソース環境を的確に変更することが可能となる。
【0060】
なお、上述した第1実施形態では、データ量記憶部51が記憶する流入データ量および流出データ量に基づいて、第1判定部21が流入超過状態になるか否かを判定し、第2判定部23が流入超過状態が解消するか否かを判定しているが、各判定の条件はこれらに限定されない。例えば、データ量記憶部51が記憶する流入開始時刻から流出終了時刻までの時間である処理時間の増減傾向に基づいて、第1判定部21が流入超過状態になるか否かを判定し、第2判定部23が流入超過状態が解消するか否かを判定することとしてもよい。
【0061】
処理時間の増減傾向がどの程度増加している場合に、流入超過状態になるのかは、過去の増加傾向と流入状態との関係を考慮して適宜設定することができる。また、処理時間の増減傾向がどの程度減少している場合に、流入超過状態が解消するのかは、過去の減少傾向と流入状態との関係を考慮して適宜設定することができる。
【0062】
この変形例では、判定のたびに処理時間を算出してもよいが、予め処理時間を算出してデータ量記憶部51に記憶させておいてもよい。図10に、処理時間項目を追加した場合のデータ量記憶部51のデータ構成を例示する。データ量記憶部51は、データ項目として、図3に示す各データ項目に加え、処理時間項目をさらに有する。処理時間項目は、流入開始から流出終了までに要した時間を格納する。
【0063】
次に、図11を参照して、変形例におけるサービス連携装置がリソースを増強する際の動作について説明する。ここでは、図8に示す第1実施形態の動作と異なるステップS201aについて説明する。
【0064】
第1判定部21は、データ量記憶部51が記憶する処理時間に基づいて、処理時間の増加傾向が流入が超過する傾向に該当するか否かを判定する(ステップS201a)。この判定がYESである場合(ステップS201a;YES)に、経路変更部32は、経路決定部31が決定した経路を、一時記憶部53を経由して連携先サーバ3に送信する経路に変更する(ステップS202)。これ以降の処理は、上述した図8のステップS203以降の処理と同一内容となるため、各処理には同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0065】
次に、図12を参照して、変形例におけるサービス連携装置がリソースを解放する際の動作について説明する。ここでは、図9に示す第1実施形態の動作と異なるステップS301aについて説明する。
【0066】
第2判定部23は、データ量記憶部51が記憶する処理時間に基づいて、処理時間の減少傾向が流入超過が解消する傾向に該当するか否かを判定する(ステップS301a)。この判定がYESである場合(ステップS301a;YES)に、経路再変更部34は、増強サーバを連携先から削除する(ステップS302)。これ以降の処理は、上述した図9のステップS303以降の処理と同一内容となるため、各処理には同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0067】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について説明する。図13は、第2実施形態におけるサービス連携装置の機能構成を例示する図である。第2実施形態におけるサービス連携装置1Sが、上述した第1実施形態におけるサービス連携装置1と相違する点は、制御部20に傾向分析部25Sを追加した点、データ量記憶部51にデータ項目を追加した点、ならびに第1判定部21および第2判定部23の判定条件を変更した点である。それ以外の構成については、第1実施形態におけるサービス連携装置の各構成と同様である。したがって、各構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。以下においては、主に第1実施形態との相違点について説明する。
【0068】
図14に示すように、第2実施形態におけるデータ量記憶部51Sは、データ項目として、図3に示す各データ項目に加え、流入超過状態項目をさらに有する。流入超過状態項目は、流入開始時刻から流出終了時刻までの間にメッセージが流入超過状態になったかどうかを示す情報を格納する。例えば、流入が超過した場合には“有”を格納し、流入が超過しなかった場合には“無”を格納する。
【0069】
図13に示す制御部20Sは、図2に示す制御部20の各部に加え、傾向分析部25Sをさらに有する。
【0070】
傾向分析部25Sは、データ量記憶部51Sに格納されている過去のデータを分析し、流入データ量および流出データ量と流入超過状態との関係を解析する。具体的に、傾向分析部25Sは、流入超過状態項目に“有”が設定されているメッセージに対応する流入データ量および流出データ量を分析し、流入超過状態になる可能性が高い流入データ量および流出データ量の推移傾向の特徴(以下、「流入超過時の特徴」という。)を算出する。また、傾向分析部25Sは、流入超過状態項目に“無”が設定されているメッセージに対応する流入データ量および流出データ量を分析し、流入超過状態が解消する可能性が高い流入データ量および流出データ量の推移傾向の特徴(以下、「流入超過解消時の特徴」という。)を算出する。
【0071】
第2実施形態における第1判定部21Sは、傾向分析部25Sが算出した流入超過時の特徴に基づいて、流入超過状態になるか否かを判定する。具体的に、第1判定部21Sは、判定対象となる流入データ量および流出データ量が、流入超過時の特徴と類似する場合に、流入超過状態になると判定する。
【0072】
第2実施形態における第2判定部23Sは、傾向分析部25Sが算出した流入超過解消時の特徴に基づいて、流入超過状態が解消するか否かを判定する。具体的に、第2判定部23Sは、判定対象となる流入データ量および流出データ量が、流入超過解消時の特徴と類似する場合に、流入超過状態が解消すると判定する。
【0073】
次に、図15および図16を参照して、第2実施形態におけるサービス連携装置がリソースを増強する際の動作について説明する。図15は、傾向分析部25Sによる分析結果が流入超過状態を判定可能な所定数以上蓄積されるまでの初期運用段階の動作を示すフローチャートである。ここでは、図8に示す第1実施形態の動作と異なるステップS206について説明する。なお、ステップS201〜ステップS205までの処理は、上述した図8のステップS201〜ステップS205までの処理と同一内容となるため、各処理には同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0074】
ステップS206において、傾向分析部25Sは、データ量記憶部51Sに格納されている過去のデータから、流入超過時の特徴や流入超過解消時の特徴を算出する。
【0075】
図16は、傾向分析部25Sによる分析結果が流入超過状態を判定可能な所定数以上蓄積された後の通常運用段階の動作を示すフローチャートである。ここでは、図15に示す初期運用段階の動作と異なるステップS201bについて説明する。
【0076】
第1判定部21Sは、判定対象となる流入データ量および流出データ量が、流入超過時の特徴と類似するか否かを判定する(ステップS201b)。この判定がYESである場合(ステップS201b;YES)に、経路変更部32は、経路決定部31が決定した経路を、一時記憶部53を経由して連携先サーバ3に送信する経路に変更する(ステップS202)。これ以降の処理は、上述した図8のステップS203以降および図15のステップS206の処理と同一内容となるため、各処理には同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0077】
次に、図17を参照して、第2実施形態におけるサービス連携装置がリソースを解放する際の動作について説明する。ここでは、図9に示す第1実施形態の動作と異なるステップS301bについて説明する。
【0078】
第2判定部23は、判定対象となる流入データ量および流出データ量が、流入超過解消時の特徴と類似するか否かを判定する(ステップS301b)。この判定がYESである場合(ステップS301b;YES)に、経路再変更部34は、増強サーバを連携先から削除する(ステップS302)。これ以降の処理は、上述した図9のステップS303以降の処理と同一内容となるため、各処理には同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0079】
第2実施形態におけるサービス連携装置1Sは、上述した第1実施形態におけるサービス連携装置1が奏する効果に加え、以下の効果を奏する。第2実施形態におけるサービス連携装置1Sによれば、傾向分析部25Sが、データ量記憶部51に蓄積された過去のデータに基づいて流入超過時の特徴や流入超過解消時の特徴を算出し、第1判定部21Sがその特徴に基づいて流入超過状態になるか否かを判定し、第2判定部23Sがその特徴に基づいて流入超過状態が解消するか否かを判定することができる。これにより、滞留の発生や解消を過去の実績に基づいて精度良く予測することができるため、リソース環境を負荷状況に応じて、より的確に変更することが可能となる。
【0080】
なお、上述した各実施形態は、単なる例示に過ぎず、各実施形態に明示していない種々の変形や技術の適用を排除するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な形態に変形して実施することができる。
【0081】
また、上述した各実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、本発明を以下のように限定するものではない。
【0082】
(付記1)連携元サーバから受信したメッセージを連携先サーバに送信するサービス連携装置であって、前記メッセージを受信するメッセージ受信部と、前記連携先サーバにメッセージを送信する際の経路を決定する経路決定部と、前記メッセージを前記連携先サーバ宛てに送信するメッセージ送信部と、前記メッセージ受信部が受信した前記メッセージのデータ容量である流入データ量を計測する流入データ量計測部と、前記メッセージ送信部が送信した前記メッセージのデータ容量である流出データ量を計測する流出データ量計測部と、前記メッセージ受信部が受信した前記メッセージごとに、前記メッセージ受信部が前記メッセージの受信を開始した開始時刻、前記メッセージ送信部が前記メッセージの送信を終了した終了時刻、流入データ量、および流出データ量を対応付けて記憶するデータ量記憶部と、前記データ量記憶部が記憶する前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態になるか否かを判定する第1判定部と、前記第1判定部が流入超過状態になると判定した場合に、前記経路決定部が決定した前記経路を、前記メッセージを一時的に格納する一時記憶部を経由して前記連携先サーバに送信する前記経路に変更する経路変更部と、リソースの増強指令を外部に発行する増強指令発行部と、前記増強指令に応じてリソースが増強された場合に、増強されたリソースを、前記一時記憶部に格納している前記メッセージの宛先に追加する経路追加部と、前記データ量記憶部が記憶する前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態が解消するか否かを判定する第2判定部と、前記第2判定部が流入超過状態が解消すると判定した場合に、前記経路追加部が追加した前記メッセージの宛先を削除し、前記経路変更部が変更した前記経路を変更前の前記経路に戻す経路再変更部と、リソースの解放指令を外部に発行する解放指令発行部と、を備えることを特徴とするサービス連携装置。
【0083】
(付記2) 前記第1判定部は、前記流入データ量が前記流出データ量を超過する状態が継続している場合に、流入超過状態になると判定し、前記第2判定部は、前記流入データ量が前記流出データ量の双方が通常処理量以下となる状態が継続している場合に、流入超過状態が解消すると判定する、ことを特徴とする付記1記載のサービス連携装置。
【0084】
(付記3) 前記第1判定部は、前記データ量記憶部が記憶する前記開始時刻から前記終了時刻までの時間である処理時間の増加傾向に基づいて、流入超過状態になるか否かを判定し、前記第2判定部は、前記処理時間の減少傾向に基づいて、流入超過状態が解消するか否かを判定する、ことを特徴とする付記1記載のサービス連携装置。
【0085】
(付記4) 前記データ量記憶部は、前記メッセージ受信部が受信した前記メッセージごとに、前記開始時刻から前記終了時刻までの間における前記メッセージの流入超過状態をさらに対応付けて記憶し、前記第1判定部は、前記データ量記憶部が記憶する前記流入超過状態に流入が超過している状態であることを示す超過情報が設定されている前記メッセージに対応する前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態になるか否かを判定し、前記第2判定部は、前記データ量記憶部が記憶する前記流入超過状態に流入が超過していない状態であることを示す非超過情報が設定されている前記メッセージに対応する前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態が解消するか否かを判定する、ことを特徴とする付記1記載のサービス連携装置。
【0086】
(付記5) 連携元サーバから受信したメッセージを連携先サーバに送信するサービス連携装置が、前記メッセージを受信するメッセージ受信ステップと、前記連携先サーバにメッセージを送信する際の経路を決定する経路決定ステップと、前記メッセージを前記連携先サーバ宛てに送信するメッセージ送信ステップと、前記メッセージ受信ステップにおいて受信した前記メッセージのデータ容量である流入データ量を計測する流入データ量計測ステップと、前記メッセージ送信ステップにおいて送信した前記メッセージのデータ容量である流出データ量を計測する流出データ量計測ステップと、前記メッセージ受信ステップにおいて受信した前記メッセージごとに、前記メッセージ受信において前記メッセージの受信を開始した開始時刻、前記メッセージ送信において前記メッセージの送信を終了した終了時刻、流入データ量、および流出データ量を対応付けて記憶するデータ量記憶ステップと、前記データ量記憶ステップが記憶する前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態になるか否かを判定する第1判定ステップと、前記第1判定ステップにおいて流入超過状態になると判定した場合に、前記経路決定において決定した前記経路を、前記メッセージを一時的に格納する一時記憶部を経由して前記連携先サーバに送信する前記経路に変更する経路変更ステップと、リソースの増強指令を外部に発行する増強指令発行ステップと、前記増強指令に応じてリソースが増強された場合に、増強されたリソースを、前記一時記憶部に格納している前記メッセージの宛先に追加する経路追加ステップと、前記データ量記憶部において記憶した前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態が解消するか否かを判定する第2判定ステップと、前記第2判定ステップにおいて流入超過状態が解消すると判定した場合に、前記経路追加部において追加した前記メッセージの宛先を削除し、前記経路変更部において変更した前記経路を変更前の前記経路に戻す経路再変更ステップと、リソースの解放指令を外部に発行する解放指令発行ステップと、を含むことを特徴とするサービス連携方法。
【0087】
(付記6) 付記5に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのサービス連携プログラム。
【符号の説明】
【0088】
1、1S サービス連携装置
2 連携元サーバ
3 連携先サーバ
4、5 ネットワーク
10 入力部
11 メッセージ受信部
12 流入データ量計測部
20、20S 制御部
21、21S 第1判定部
22 増強指令発行部
23、23S 第2判定部
24 解放指令発行部
25S 傾向分析部
30 ルーティング部
31 経路決定部
32 経路変更部
33 経路追加部
34 経路再変更部
40 出力部
41 メッセージ送信部
42 流出データ量計測部
50 記憶部
51、51S データ量記憶部
52 経路情報記憶部
53 一時記憶部
100 サービス連携システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連携元サーバから受信したメッセージを連携先サーバに送信するサービス連携装置であって、
前記メッセージを受信するメッセージ受信部と、
前記連携先サーバにメッセージを送信する際の経路を決定する経路決定部と、
前記メッセージを前記連携先サーバ宛てに送信するメッセージ送信部と、
前記メッセージ受信部が受信した前記メッセージのデータ容量である流入データ量を計測する流入データ量計測部と、
前記メッセージ送信部が送信した前記メッセージのデータ容量である流出データ量を計測する流出データ量計測部と、
前記メッセージ受信部が受信した前記メッセージごとに、前記メッセージ受信部が前記メッセージの受信を開始した開始時刻、前記メッセージ送信部が前記メッセージの送信を終了した終了時刻、流入データ量、および流出データ量を対応付けて記憶するデータ量記憶部と、
前記データ量記憶部が記憶する前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態になるか否かを判定する第1判定部と、
前記第1判定部が流入超過状態になると判定した場合に、前記経路決定部が決定した前記経路を、前記メッセージを一時的に格納する一時記憶部を経由して前記連携先サーバに送信する前記経路に変更する経路変更部と、
リソースの増強指令を外部に発行する増強指令発行部と、
前記増強指令に応じてリソースが増強された場合に、増強されたリソースを、前記一時記憶部に格納している前記メッセージの宛先に追加する経路追加部と、
前記データ量記憶部が記憶する前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態が解消するか否かを判定する第2判定部と、
前記第2判定部が流入超過状態が解消すると判定した場合に、前記経路追加部が追加した前記メッセージの宛先を削除し、前記経路変更部が変更した前記経路を変更前の前記経路に戻す経路再変更部と、
リソースの解放指令を外部に発行する解放指令発行部と、
を備えることを特徴とするサービス連携装置。
【請求項2】
前記第1判定部は、前記流入データ量が前記流出データ量を超過する状態が継続している場合に、流入超過状態になると判定し、
前記第2判定部は、前記流入データ量が前記流出データ量の双方が通常処理量以下となる状態が継続している場合に、流入超過状態が解消すると判定する、
ことを特徴とする請求項1記載のサービス連携装置。
【請求項3】
前記第1判定部は、前記データ量記憶部が記憶する前記開始時刻から前記終了時刻までの時間である処理時間の増加傾向に基づいて、流入超過状態になるか否かを判定し、
前記第2判定部は、前記処理時間の減少傾向に基づいて、流入超過状態が解消するか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1記載のサービス連携装置。
【請求項4】
前記データ量記憶部は、前記メッセージ受信部が受信した前記メッセージごとに、前記開始時刻から前記終了時刻までの間における前記メッセージの流入超過状態をさらに対応付けて記憶し、
前記第1判定部は、前記データ量記憶部が記憶する前記流入超過状態に流入が超過している状態であることを示す超過情報が設定されている前記メッセージに対応する前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態になるか否かを判定し、
前記第2判定部は、前記データ量記憶部が記憶する前記流入超過状態に流入が超過していない状態であることを示す非超過情報が設定されている前記メッセージに対応する前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態が解消するか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1記載のサービス連携装置。
【請求項5】
連携元サーバから受信したメッセージを連携先サーバに送信するサービス連携装置が、
前記メッセージを受信するメッセージ受信ステップと、
前記連携先サーバにメッセージを送信する際の経路を決定する経路決定ステップと、
前記メッセージを前記連携先サーバ宛てに送信するメッセージ送信ステップと、
前記メッセージ受信ステップにおいて受信した前記メッセージのデータ容量である流入データ量を計測する流入データ量計測ステップと、
前記メッセージ送信ステップにおいて送信した前記メッセージのデータ容量である流出データ量を計測する流出データ量計測ステップと、
前記メッセージ受信ステップにおいて受信した前記メッセージごとに、前記メッセージ受信において前記メッセージの受信を開始した開始時刻、前記メッセージ送信において前記メッセージの送信を終了した終了時刻、流入データ量、および流出データ量を対応付けて記憶するデータ量記憶ステップと、
前記データ量記憶ステップが記憶する前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態になるか否かを判定する第1判定ステップと、
前記第1判定ステップにおいて流入超過状態になると判定した場合に、前記経路決定において決定した前記経路を、前記メッセージを一時的に格納する一時記憶部を経由して前記連携先サーバに送信する前記経路に変更する経路変更ステップと、
リソースの増強指令を外部に発行する増強指令発行ステップと、
前記増強指令に応じてリソースが増強された場合に、増強されたリソースを、前記一時記憶部に格納している前記メッセージの宛先に追加する経路追加ステップと、
前記データ量記憶部において記憶した前記流入データ量および前記流出データ量に基づいて、流入超過状態が解消するか否かを判定する第2判定ステップと、
前記第2判定ステップにおいて流入超過状態が解消すると判定した場合に、前記経路追加部において追加した前記メッセージの宛先を削除し、前記経路変更部において変更した前記経路を変更前の前記経路に戻す経路再変更ステップと、
リソースの解放指令を外部に発行する解放指令発行ステップと、
を含むことを特徴とするサービス連携方法。
【請求項6】
請求項5に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのサービス連携プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−101530(P2013−101530A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245356(P2011−245356)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】