説明

サーボ引き込み装置およびサーボ引き込み方法

【課題】複数軸のサーボ制御を並行して行うことができる、サーボ引き込み装置およびサーボ引き込み方法を提供する。
【解決手段】サーボ引き込み装置10は、駆動信号に基づいて制御される複数の回転軸に基づいて光信号を反射させる反射手段20、回転軸ごとに、反射光の受光レベルに基づいて誤差信号71、72、…、7Nを出力する受光手段30、サーチ開始指令が入力した場合に第1の制御信号91Aを、0点検出信号が入力した場合に第2の制御信号91Bを出力するタイミング生成手段40、第1の制御信号91Aが入力した時、複数の回転軸ごとに、電位レベルの0点位置を検出して0点検出信号81、82、…、8Nを出力する0点検出手段50および第1の制御信号91Aが入力した時にサーチ用の第1の駆動信号92Aを、第2の制御信号91Bが入力した時にクローズ制御用の第2の駆動信号92Bを出力する駆動手段60を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光を複数軸回転できるミラーの回転角を変更することで受光素子上に位置決めを行うサーボ引き込み装置およびサーボ引き込み方法に係り、特に、サーボ外れなく位置決めを行うサーボ引き込み装置およびサーボ引き込み方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の情報の記録媒体として、CDやDVD等の光ディスクが広く普及している。 これらの光ディスクに記録されたデータを再生する場合、光ディスク装置では、高速回転されている光ディスクに対して、光ピックアップから光ディスク上のトラックに対してレーザ光を照射し、その反射光を検出することでデータの読み出しを行っている。
【0003】
この時、光ディスクの上下方向の揺れに対しては、光ピックアップから光ディスク上のトラックに対してレーザ光を照射し、その反射光を検出して上下に揺れるディスク盤面に焦点を合わせ続けること(フォーカスサーボ制御)によって、光ディスクから記録データの読み出しを行っている。
【0004】
一方、光ディスクの左右の揺れに対しては、ビーム状の光を光ディスクの情報記録面に照射し、光ディスクからの反射光の強度が左右均等になるようにレーザーを制御して、左右に揺れるディスク盤面に焦点を合わせ続けること(トラッキングサーボ制御)によって、読み取り位置がずれないように、調整し続ける。
【0005】
フォーカスサーボ制御技術については、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されている。一方、トラッキングサーボ制御技術については、例えば、特許文献3に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−120599号公報
【特許文献2】特開2008−123636号公報
【特許文献3】特開2003−141758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1乃至3に記載される光ディスク記録再生装置は、いずれも、上下方向のフォーカスサーボ制御または左右方向のトラッキングサーボ制御に関する技術であり、それらは1軸のみのサーボ制御を想定している。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、複数軸のサーボ制御を並行して行うことができる、サーボ引き込み装置およびサーボ引き込み方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明に係るサーボ引き込み装置は、入力した駆動信号に基づいて制御される複数の回転軸を備え、入力した光信号を該複数の回転軸に基づいて反射させる反射手段と、反射された光信号を受光し、複数の回転軸ごとに、受光した光信号の受光レベルに基づいて誤差信号を生成して出力する受光手段と、サーチ開始指令が入力した場合に第1の制御信号を生成して出力し、0点検出信号が入力した場合に第2の制御信号を生成して出力するタイミング生成手段と、第1の制御信号が入力した時、複数の回転軸ごとに、出力された誤差信号の電位レベルの監視を開始し、電位レベルの0点位置を検出した時、0点検出信号を生成して出力する0点検出手段と、第1の制御信号が入力した時、サーチ用の第1の駆動信号を生成して出力し、第2の制御信号が入力した時、クローズ制御用の第2の駆動信号を生成して出力する駆動手段と、を備える。
【0010】
上記目的を達成するために本発明に係るサーボ引き込み方法は、入力した駆動信号に基づいて制御される複数の回転軸を備え、入力した光信号を該複数の回転軸に基づいて反射させる反射手段と、反射された光信号を受光し、複数の回転軸ごとに、受光した光信号の受光レベルに基づいて誤差信号を生成して出力する受光手段と、を備えたサーボ引き込み装置を用い、サーチ開始指令が入力した場合に第1の制御信号を生成して出力し、第1の制御信号が入力した時、サーチ用の第1の駆動信号を生成して出力し、第1の制御信号が入力した時、複数の回転軸ごとに、出力された誤差信号の電位レベルの監視を開始し、電位レベルの0点位置を検出した時、0点検出信号を生成して出力し、0点検出信号が入力した場合に第2の制御信号を生成して出力し、第2の制御信号が入力した時、クローズ制御用の第2の駆動信号を生成して出力する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、複数軸のサーボ制御を並行して行うことができる、サーボ引き込み装置およびサーボ引き込み方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るサーボ引き込み装置10のブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係るサーボ引き込み装置100のブロック図である。
【図3】誤差信号、和信号の経時変化を示した図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るサーボ引き込み装置100の動作フローである。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る2軸回転ミラー120が引き込みサーチ用の駆動信号によって駆動された時の反射光の受光素子130上での軌跡を示した図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るサーボ引き込み装置100のサーボ引き込み原理を説明した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1の実施形態)
第1の実施形態について説明する。本実施形態に係るサーボ引き込み装置のブロック図を図1に示す。図1において、本実施形態に係るサーボ引き込み装置10は、反射手段20、受光手段30、タイミング生成手段40、0点検出手段50および駆動手段60を備える。
【0014】
反射手段20は、駆動手段60から出力された駆動信号92A、92Bによってそれぞれ駆動される、複数の回転軸を備える。そして、反射手段20は、入力した光信号をこの複数の回転軸を回転させることによって受光手段30側へ反射させる。本実施形態に係る反射手段20は、N方向の回転軸を備える。
【0015】
受光手段30は、反射手段20から反射された光信号を受光し、受光した光信号を用いて複数の回転軸ごとに誤差信号71、72、…7Nを生成し、生成した誤差信号71、72、…、7Nを0点検出手段50へ出力する。
【0016】
タイミング生成手段40は、サーボ引き込み装置10の電源がONとなった場合や図示しない上位PCからサーチ開始指令が入力した場合、第1の制御信号91Aを生成して0点検出手段50および駆動手段60へ出力する。一方、タイミング生成手段40は、0点検出手段50から0点検出信号81、82、…、8Nが入力した場合、第2の制御信号91Bを生成して0点検出手段50および駆動手段60へ出力する。
【0017】
0点検出手段50は、タイミング生成手段40から第1の制御信号91Aが入力した時、複数の回転軸ごとに、受光手段30から出力された誤差信号71、72、…、7Nの電位レベルの監視を開始する。そして、0点検出手段50は、複数の回転軸ごとに、電位レベルの0点位置を検出した時、0点検出信号81、82、…、8Nを生成してタイミング生成手段40へ出力する。さらに、0点検出手段50は、タイミング生成手段40から第2の制御信号91Bが入力した時、複数の回転軸ごとの誤差信号71、72、…、7Nの電位レベルの監視を停止する。
【0018】
駆動手段60は、タイミング生成手段40から第1の制御信号91Aが入力した時、反射された光信号を受光手段30の中心方向に移動させるためのサーチ用の第1の駆動信号92Aを生成し、反射手段20へ出力する。さらに、駆動手段60は、タイミング生成手段40から第2の制御信号91Bが入力した時、反射された光信号に基づいて反射手段20の複数の回転軸をクローズ制御するための第2の駆動信号92Bを生成し、反射手段20へ出力する。本実施形態において、受光手段30は、複数の回転軸ごとに生成した誤差信号71、72、…7Nを駆動手段60へも出力する。そして、駆動手段60は、受光手段30から出力された誤差信号71、72、…、7Nに対して位相補償を施し、該位相補償後の誤差信号に基づいて反射手段20の回転軸をクローズ制御するための第2の駆動信号92Bを生成する。
【0019】
ここで、サーチ用の第1の駆動信号92Aは、反射された光信号を、所定の位置I0からこの位置I0よりも反射された光信号の受光レベルが低い位置I1へ移動した後、受光手段30の中心位置に向かって移動させる駆動信号である。さらに、本実施形態において、駆動手段60は、位置I0と受光手段30の中心位置とを結ぶ直線L0に沿って、反射された光信号をI0→I1→受光手段30の中心位置方向へ移動させる駆動信号を生成する。
【0020】
上記のように構成されたサーボ引き込み装置10において、0点検出手段50は、複数の回転軸のそれぞれについて、反射手段20から反射された光信号の電位レベルの0点位置を検出した。そして、サーボ引き込み装置10は、全ての回転軸において電位レベルの0点位置が検出された時、サーチを終了してクローズ制御へ移行する。全ての回転軸において電位レベルの0点位置を検出してサーボ引き込みのタイミングを決めることにより、複数軸方向のサーボ引き込みを同時に行うことができる。
【0021】
また、本実施形態に係るサーボ引き込み装置10は、受光手段30の中心方向にサーボ引き込みサーチを行うので、複数軸において電位レベルの0点位置(すなわち、サーボ引き込み位置)がほぼ同時に出現する。この場合、第1の軸方向のサーボ引き込みサーチを行って第1軸をクローズ制御した後、第2の軸方向のサーボ引き込みサーチを行って第2の軸をクローズ制御する場合と比べて、処理速度を格段に上げることができる。
【0022】
さらに、本実施形態に係るサーボ引き込み装置10は、反射された光信号を受光レベルが低い位置I1に移動した後、受光手段30の中心位置に向かって移動させる。この場合、0点検出手段50は、反射された光信号の電位レベルの0点位置を高精度で検出することができる。
【0023】
以上のように、本実施形態に係るサーボ引き込み装置10は、複数軸のサーボ制御を並行して行うことができ、従って、サーボ引き込みを高速で行うことができる。
【0024】
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。本実施形態に係るサーボ引き込み装置のブロック図を図2に示す。図2において、サーボ引き込み装置100は、光源110、2軸回転ミラー120、受光素子130、X軸誤差信号生成器210、X軸制御器220、X軸ミラードライバ230、Y軸誤差信号生成器310、Y軸制御器320、Y軸ミラードライバ330、和信号生成器410、和信号検出器420およびサーボ引き込みタイミング生成器500を備える。
【0025】
光源110は光信号を生成して2軸回転ミラー120へ向けて出射する。
【0026】
2軸回転ミラー120は、光源110から出射された光信号を受光素子130側へ反射させる。本実施形態において、2軸回転ミラー120は、X軸ミラードライバ230からの駆動信号に基づきX軸が駆動され、Y軸ミラードライバ330からの駆動信号に基づきY軸が駆動される。
【0027】
受光素子130は、2軸回転ミラー120から出射された光信号を光電変換し、光電変換した電気信号を、X軸誤差信号生成器210、Y軸誤差信号生成器310および和信号生成器410へ出力する。本実施形態において、受光素子130は4分割フォトディテクタであり、4つのフォトディテクタを備える。以下、4つのフォトディテクタから出力される電気信号をそれぞれ、A1、A2、B1、B2と記載する。
【0028】
X軸誤差信号生成器210は、受光素子130から出力されたA1、A2、B1、B2についてA1−B1−(A2−B2)を演算し、演算結果をX軸誤差信号としてX軸制御器220へ出力する。Y軸誤差信号生成器310は、受光素子130から出力されたA1、A2、B1、B2についてA1−B1+(A2−B2)を演算し、演算結果をY軸誤差信号としてY軸制御器320へ出力する。
【0029】
和信号生成器410は、受光素子130から出力されたA1、A2、B1、B2についてA1+A2+B1+B2を演算し、演算結果を和信号として和信号検出器420へ出力する。
【0030】
和信号検出器420は、サーボ引き込みタイミング生成器500から第1の制御信号を受信した時、和信号生成器410から出力された和信号に基づいて和信号検出信号の生成を開始し、X軸制御器220、Y軸制御器320およびサーボ引き込みタイミング生成器500へ出力する。そして、和信号検出器420は、サーボ引き込みタイミング生成器500から第2の制御信号が入力した時、和信号検出信号の生成を停止する。和信号検出信号については後述する。
【0031】
X軸制御器220は、サーボ引き込みタイミング生成器500から第1の制御信号を受信した時、サーボ引き込みサーチ用の駆動信号を生成してX軸ミラードライバ230へ出力する。さらに、X軸制御器220は、サーボ引き込みタイミング生成器500から第2の制御信号を受信した時、クローズ制御用の駆動信号を生成してX軸ミラードライバ230へ出力する。本実施形態に係るX軸制御器220は、図2に示すように、X軸誤差信号S字検出器221、X軸誤差信号0点検出器222、X軸サーチ駆動信号生成器223、X軸クローズ制御器224およびX軸セレクタ225を備える。
【0032】
X軸誤差信号S字検出器221は、X軸誤差信号生成器210から入力したX軸誤差信号に基づいてX軸誤差信号S字検出信号を生成し、X軸誤差信号0点検出器222へ出力する。X軸誤差信号S字検出信号については後述する。
【0033】
X軸誤差信号0点検出器222は、X軸誤差信号生成器210から入力したX軸誤差信号と、X軸誤差信号S字検出器221から入力したX軸誤差信号S字検出信号と、に基づいてX軸誤差信号の0点をサーチする。そして、X軸誤差信号0点検出器222は、X軸誤差信号の0点を検出した時、X軸0点検出信号を生成してサーボ引き込みタイミング生成器500へ出力する。
【0034】
X軸サーチ駆動信号生成器223は、サーボ引き込みサーチ用の駆動信号を生成して出力する。X軸クローズ制御器224は、クローズ制御用の駆動信号を生成して出力する。
【0035】
X軸セレクタ225は、サーボ引き込みタイミング生成器500から第1の制御信号を受信した時、X軸サーチ駆動信号生成器223を選択する。また、X軸セレクタ225は、サーボ引き込みタイミング生成器500から第2の制御信号を受信した時、X軸クローズ制御器224を選択する。
【0036】
Y軸制御器320は、サーボ引き込みタイミング生成器500から第1の制御信号を受信した時、サーボ引き込みサーチ用の駆動信号を生成してY軸ミラードライバ330へ出力する。さらに、Y軸制御器320は、サーボ引き込みタイミング生成器500から第2の制御信号を受信した時、クローズ制御用の駆動信号を生成してY軸ミラードライバ330へ出力する。本実施形態に係るY軸制御器320は、図2に示すように、Y軸誤差信号S字検出器321、Y軸誤差信号0点検出器322、Y軸サーチ駆動信号生成器323、Y軸クローズ制御器324およびY軸セレクタ325を備える。
【0037】
Y軸誤差信号S字検出器321は、Y軸誤差信号生成器310から入力したY軸誤差信号に基づいてY軸誤差信号S字検出信号を生成し、Y軸誤差信号0点検出器322へ出力する。Y軸誤差信号S字検出信号については後述する。
【0038】
Y軸誤差信号0点検出器322は、Y軸誤差信号生成器310から入力したY軸誤差信号と、Y軸誤差信号S字検出器321から入力したY軸誤差信号S字検出信号と、に基づいてY軸誤差信号の0点をサーチする。そして、Y軸誤差信号0点検出器322は、Y軸誤差信号の0点を検出した時、Y軸0点検出信号を生成してサーボ引き込みタイミング生成器500へ出力する。
【0039】
Y軸サーチ駆動信号生成器323は、サーボ引き込みサーチ用の駆動信号を生成して出力する。Y軸クローズ制御器324は、クローズ制御用の駆動信号を生成して出力する。
【0040】
Y軸セレクタ325は、サーボ引き込みタイミング生成器500から第1の制御信号を受信した時、Y軸サーチ駆動信号生成器323を選択する。また、Y軸セレクタ325は、サーボ引き込みタイミング生成器500から第2の制御信号を受信した時、Y軸クローズ制御器324を選択する。
【0041】
X軸ミラードライバ230は、X軸制御器220から入力したサーボ引き込みサーチ用の駆動信号またはクローズ制御用の駆動信号に基づいて、2軸回転ミラー120のX軸を駆動する。一方、Y軸ミラードライバ330は、Y軸制御器320から入力したサーボ引き込みサーチ用の駆動信号またはクローズ制御用の駆動信号に基づいて、2軸回転ミラー120のY軸を駆動する。サーボ引き込みサーチ用の駆動信号およびクローズ制御用の駆動信号に基づく2軸回転ミラー120の駆動方法については後述する。
【0042】
サーボ引き込みタイミング生成器500は、サーボ引き込みサーチ開始時に第1の制御信号を生成し、X軸制御器220、Y軸制御器320および和信号検出器420へ出力する。そして、サーボ引き込みタイミング生成器500は、サーボ引き込みサーチ時に、X軸制御器220、Y軸制御器320からX軸0点検出信号、Y軸0点検出信号が入力した時、第2の制御信号を生成して、X軸制御器220、Y軸制御器320および和信号検出器420へ出力する。
【0043】
次に、X軸誤差信号、Y軸誤差信号および和信号について説明する。本実施形態に係るサーボ引き込み装置100において、2軸回転ミラー120によって反射された光信号は、受光素子130の4つのフォトディテクタで分割受光され、光電変換された電子信号(A1、A2、B1、B2)がX軸誤差信号生成器210、Y軸誤差信号生成器310および和信号生成器410へ出力される。光信号が受光素子130で受光される様子を図3(a)に示す。
【0044】
X軸誤差信号生成器210は、受光素子130から入力した電気信号を用いてA1−B1−(A2−B2)を演算し、演算結果をX軸誤差信号としてX軸制御器220へ出力する。Y軸誤差信号生成器310は、受光素子130から入力した電気信号を用いてA1−B1+(A2−B2)を演算し、演算結果をY軸誤差信号としてY軸制御器320へ出力する。また、和信号生成器410は、受光素子130から入力した電気信号を用いてA1+A2+B1+B2を演算し、演算結果を和信号として和信号検出器420へ出力する。
【0045】
ここで、2軸回転ミラー120が回転することにより、反射光が受光素子130上をX1→X2→XY3→X4→X5と動いた場合、X軸誤差信号生成器210からは図3(b)に示すX軸誤差信号が出力される。
【0046】
図3(a)(b)において、反射光が受光素子130のX1およびX5位置を照射する場合、4つのフォトディテクタは反射光を検出できないため、X軸誤差信号の電位レベルは0となる。一方、反射光がXY3位置を照射する場合、反射光は4つのフォトディテクタに均等に照射され、A1−B1−(A2−B2)の演算は0となり、X軸誤差信号の電位レベルは0となる。
【0047】
また、反射光がX2位置を照射する場合、A1位置のフォトディテクタおよびB2位置のフォトディテクタによって反射光が検出され、A2位置のフォトディテクタおよびB1位置のフォトディテクタでは検出されない。従って、A1−B1−(A2−B2)の演算は正となり、X軸誤差信号の電位レベルは正となる。
【0048】
一方、反射光がX4位置を照射する場合、A2位置のフォトディテクタおよびB1位置のフォトディテクタで反射光が検出され、A1位置のフォトディテクタおよびB2位置のフォトディテクタでは検出されない。従って、A1−B1−(A2−B2)の演算は負となり、X軸誤差信号の電位レベルは負となる。
【0049】
同様に、2軸回転ミラー120が回転することにより、受光素子130において反射光がY1→Y2→XY3→Y4→Y5と動いた場合、Y軸誤差信号生成器310から図3(c)に示すY軸誤差信号が出力される。そして、反射光が受光素子130のY1位置、Y5位置およびXY3位置を照射する場合、Y軸誤差信号の電位レベルは0となる。
【0050】
一方、反射光がY2位置を照射する場合、A1位置のフォトディテクタおよびA2位置のフォトディテクタで反射光が検出され、B1位置のフォトディテクタおよびB2位置のフォトディテクタでは検出されない。従って、A1−B1+(A2−B2)の演算は正となり、Y軸誤差信号の電位レベルは正となる。一方、反射光がY4を照射する場合、B1位置のフォトディテクタおよびB2位置のフォトディテクタで反射光が検出され、A1位置のフォトディテクタおよびA2位置のフォトディテクタでは検出されない。従って、A1−B1+(A2−B2)の演算は負となり、Y軸誤差信号の電位レベルは負となる。
【0051】
さらに、2軸回転ミラー120が回転することにより、受光素子130において反射光がX1→X2→XY3→X4→X5またはY1→Y2→XY3→Y4→Y5と動いた場合、和信号生成器410から図3(d)に示す和信号が出力される。
【0052】
図3(a)(d)において、反射光がX1、X5、Y1またはY5位置を照射する場合、4つのフォトディテクタはいずれも反射光を検出できないため、和信号は0となる。一方、反射光がX2、X4、Y2、Y4またはXY3位置を照射する場合、反射光は4つのフォトディテクタのいずれかで検出され、その総和である和信号はいずれも同じで、最大レベルとなる。
【0053】
次に、X軸誤差信号S字検出信号、Y軸誤差信号S字検出信号および和信号検出信号を、本実施形態に係るサーボ引き込み装置100のサーボ引き込み動作と共に説明する。本実施形態に係るサーボ引き込み装置100のサーボ引き込み動作手順を図4に、サーボ引き込み動作時の反射光の受光素子130上での軌跡を図5に、サーボ引き込み動作時のX軸誤差信号S字検出信号、Y軸誤差信号S字検出信号および和信号検出信号の経時変化を図6に示す。なお、図4において、2軸回転ミラー120の軸の駆動系の動作手順を左側に、各種信号の生成系の動作手順を右側に記載する。
【0054】
本実施形態に係るサーボ引き込み装置100は、サーボ引き込み装置100の電源がONになった時、または、図示しない上位PCからサーチ開始指令を受信した場合(S101)、サーボ引き込みサーチを開始する。サーボ引き込み装置100は、サーボ引き込みタイミング生成器500に第1の制御信号を生成させ、生成した第1の制御信号をX軸制御器220、Y軸制御器320および和信号検出器420へ出力する(S102)。
【0055】
X軸制御器220およびY軸制御器320は、サーボ引き込みタイミング生成器500から第1の制御信号を受信した時、X軸セレクタ225およびY軸セレクタ325に、X軸サーチ駆動信号生成器223およびY軸サーチ駆動信号生成器323を選択させる。すなわち、X軸制御器220およびY軸制御器320は、X軸ミラードライバ230およびY軸ミラードライバ330への引き込みサーチ用の駆動信号の出力を開始する(S103)。
【0056】
X軸サーチ駆動信号生成器223およびY軸サーチ駆動信号生成器323は、先ず、2軸回転ミラー120の制御をリセットし、反射光を所定の位置I0へ移動させる駆動信号(例えば、固定値1、固定値2)を生成してX軸ミラードライバ230およびY軸ミラードライバ330へ出力する。さらに、X軸サーチ駆動信号生成器223およびY軸サーチ駆動信号生成器323は、位置I0と受光素子130の中心(XY3)とを通る直線L0を設定し、反射光を直線L0に沿ってXY3と反対側へ移動させる駆動信号を生成して、X軸ミラードライバ230およびY軸ミラードライバ330へ出力する(S104)。
【0057】
そして、X軸サーチ駆動信号生成器223およびY軸サーチ駆動信号生成器323は、和信号検出器420から入力した和信号検出信号がHighからLowになった時(S105のYes)、今度は反射光を直線L0に沿ってXY3側へ移動させる駆動信号を生成し、X軸ミラードライバ230およびY軸ミラードライバ330へ出力する(S106)。ここで、和信号検出信号がHighからLowになった時の反射光の位置をI1とする。
【0058】
2軸回転ミラー120が引き込みサーチ用の駆動信号によって駆動された時の、反射光の受光素子130上での軌跡を図5に示す。図5において、受光素子130上で反射光が直線L0に沿って位置I0から位置I1まで移動した軌跡を点線矢印で示す。さらに、図5において、受光素子130上で反射光が直線L0に沿って位置I1からXY3方向へ移動した軌跡を一点鎖線で示す。
【0059】
さらに、反射光の変位の推移を図6(a)に示す。また、反射光がI0位置を照射している時のX軸誤差信号レベルI0x、Y軸誤差信号レベルI0yおよび和信号レベルI0sと、反射光がI1位置を照射している時のX軸誤差信号レベルI1x、Y軸誤差信号レベルI1yおよび和信号レベルI1sと、それらの変移推移とを、それぞれ図6(b)(d)(f)に矢印・点線・一点鎖線で示す。なお、サーボ引き込み位置を見つけるために、反射光を直線L0に沿ってI0からI1に移動し、その後、XY3に向かって移動させることを、サーボ引き込みサーチと呼ぶ。
【0060】
一方、和信号検出器420は、サーボ引き込みタイミング生成器500から第1の制御信号を受信した時、和信号検出信号の生成を開始する(S107)。具体的には、和信号検出器420は、和信号生成器410から入力した和信号を、和信号検出スレッショルドでコンパレートし、和信号検出信号としてX軸制御器220、Y軸制御器320およびサーボ引き込みタイミング生成器500へ出力する。和信号生成器410から出力された和信号の電位レベルの経時変化を図6(b)に、和信号検出器420から出力された和信号検出信号の電位レベルの経時変化を図6(c)に示す。ここで、図3(d)と図6(b)とが対応する。
【0061】
X軸制御器220は、和信号検出器420から入力した和信号検出信号がLowからHighへ変化した時、X軸誤差信号S字検出器221によるX軸誤差信号S字検出信号の生成と、X軸誤差信号0点検出器222によるX軸誤差信号S字検出信号の監視と、を開始する(S108)。
【0062】
X軸誤差信号S字検出器221は、X軸誤差信号生成器210から入力したX軸誤差信号を、+側誤差信号S字検出スレッショルドと、−側誤差信号S字検出スレッショルドと、によってコンパレートし、X軸誤差信号S字検出信号としてX軸誤差信号0点検出器222へ出力する。X軸誤差信号およびX軸誤差信号S字検出信号の電位レベルの経時変化をそれぞれ、図6(d)(e)に示す。ここで、図3(b)と図6(d)とが対応する。
【0063】
一方、X軸誤差信号0点検出器222は、X軸誤差信号S字検出信号の監視し、X軸誤差信号S字検出信号の2つ目のエッジ(図6(e)の矢印α2)を検出した時、X軸誤差信号の電位レベルの監視を開始する。そして、X軸誤差信号0点検出器222は、X軸誤差信号の電位レベルが0になった時(S109のYes)、X軸0点検出信号を生成してサーボ引き込みタイミング生成器500へ出力する(S110)。
【0064】
同様に、Y軸制御器320は、和信号検出器420から入力した和信号検出信号がLowからHighへ変化した時、Y軸誤差信号S字検出器321によるY軸誤差信号S字検出信号の生成と、Y軸誤差信号0点検出器322によるX軸誤差信号S字検出信号の監視と、を開始する(S108)。Y軸誤差信号S字検出器321は、Y軸誤差信号生成器310から入力したY軸誤差信号を、+側誤差信号S字検出スレッショルドと、−側誤差信号S字検出スレッショルドと、によってコンパレートし、Y軸誤差信号S字検出信号としてY軸誤差信号0点検出器322へ出力する。Y軸誤差信号およびY軸誤差信号S字検出信号の電位レベルの経時変化をそれぞれ、図6(f)(g)に示す。ここで、図3(c)と図6(f)とが対応する。
【0065】
一方、Y軸誤差信号0点検出器322は、Y軸誤差信号S字検出信号の監視し、Y軸誤差信号S字検出信号の2つ目のエッジ(図6(g)の矢印β2)を検出した時、Y軸誤差信号の電位レベルの監視を開始する。そして、Y軸誤差信号の電位レベルが0になった時(S109のYes)、Y軸0点検出信号を生成してサーボ引き込みタイミング生成器500へ出力する(S110)。
【0066】
サーボ引き込みタイミング生成器500は、X軸誤差信号0点検出器222からX軸0点検出信号が入力し、Y軸誤差信号0点検出器322からY軸0点検出信号が入力した時、第2の制御信号を生成してX軸制御器220、Y軸制御器320および和信号検出器420へ出力する(S111)。
【0067】
X軸制御器220およびY軸制御器320は、サーボ引き込みタイミング生成器500から第2の制御信号が入力した時、X軸セレクタ225およびY軸セレクタ325にX軸クローズ制御器224およびY軸クローズ制御器324を選択する。すなわち、X軸制御器220およびY軸制御器320は、X軸ミラードライバ230およびY軸ミラードライバ330へのクローズ制御用の駆動信号の出力を開始する(S112)。
【0068】
X軸クローズ制御器224は、X軸誤差信号に位相補償を施し、2軸回転ミラー120のX軸をクローズ制御するためのクローズ制御用の駆動信号を生成してX軸ミラードライバ230へ出力する。同様に、Y軸クローズ制御器324は、Y軸誤差信号に位相補償を施し、2軸回転ミラー120のY軸をクローズ制御するためのクローズ制御用の駆動信号を生成してY軸ミラードライバ330へ出力する(S113)。
【0069】
一方、和信号検出器420は、サーボ引き込みタイミング生成器500から第2の制御信号が入力した時、和信号検出信号の生成を停止する(S114)。そして、和信号検出器420が和信号検出信号の生成を停止し、和信号検出信号がHighからLowへ変化した時、X軸制御器220およびY軸制御器320は、X軸誤差信号S字検出信号の生成・監視およびY軸誤差信号S字検出信号の生成・監視を停止する(S115)。
【0070】
以上のように、本実施形態に係るサーボ引き込み装置100は、X軸、Y軸の双方に誤差信号S字検出器および誤差信号0点検出器を設けた。X軸、Y軸の誤差信号S字検出器および誤差信号0点検出器がそれぞれ、誤差信号S字および誤差信号0点を検出してサーボ引き込みのタイミングを決めることにより、2軸双方へのサーボ引き込みを可能とした。
【0071】
また、本実施形態に係るサーボ引き込み装置100は、初期位置から受光素子130の中心(XY3)方向にサーボ引き込みサーチを行うので、各軸のサーボ引き込み位置がほぼ同時に出現し、2軸同時にサーボ引き込みが可能となる。2軸同時にサーボ引き込みする場合、X軸方向のサーボ引き込みサーチを行ってX軸をクローズ制御した後、Y軸方向のサーボ引き込みサーチを行ってY軸をクローズ制御する場合と比べて、処理速度を格段に上げることができる。
【0072】
さらに、本実施形態に係るサーボ引き込み装置100は、反射光をいったん受光レベルが低いI1位置に移動し、I1から受光レベルが高いXY3位置へ移動させることにより、図6(e)(g)に示した、誤差信号S字検出信号の1つ目のエッジ(矢印α1、矢印β1)を正確に検出でき、さらに、2つ目のエッジ(矢印α2、矢印β2)および誤差信号0点位置を正確に検出できる。
【0073】
ここで、上述の実施形態では、サーボ引き込みタイミング生成器500は、X軸0点検出信号とY軸0点検出信号との両方が入力した後、第2の制御信号を生成してクローズ制御に移行したが、さらに、サーボ引き込みタイミング生成器500は、以下のタイミングで第2の制御信号を生成してクローズ制御に移行させることもできる。
【0074】
すなわち、X軸誤差信号0点検出器222は、X軸誤差信号S字検出信号の2つ目のエッジ(図6(e)の矢印α2)を検出した時、X軸エッジ検出信号をサーボ引き込みタイミング生成器500へ出力し、Y軸誤差信号0点検出器322は、Y軸誤差信号S字検出信号の2つ目のエッジ(図6(g)の矢印β2)を検出した時、Y軸エッジ検出信号をサーボ引き込みタイミング生成器500へ出力する。そして、サーボ引き込みタイミング生成器500は、X軸エッジ検出信号とY軸エッジ検出信号との両方が入力した後に、X軸0点検出信号またはY軸0点検出信号のどちらか一方が入力した時、第2の制御信号を生成してクローズ制御に移行させる。
【0075】
この場合、サーボ引き込み装置100は2つの方式により受光素子130の中心(XY3)にサーボ引き込みを行うことができる。すなわち、第1の方式は、反射光が直線L0に沿ってI1からXY3に向かって移動している間に、X軸誤差信号0点検出器222およびY軸誤差信号0点検出器322が0点を検出した時、速やかにクローズ制御に切替える。
【0076】
そして、第2の方式は、X軸誤差信号S字検出器221、Y軸誤差信号S字検出器321が共に2つ目のエッジ(矢印α2、矢印β2)を検出後、X軸誤差信号0点検出器222またはY軸誤差信号0点検出器322のいずれか一方が0点を検出した時、0点を検出した方の制御を速やかにクローズ制御に切替える。
【0077】
なお、本実施形態では、2軸回転ミラー120の回転軸(X軸、Y軸)が直行していることを前提にした。しかし、2軸回転ミラー120の回転軸が直行していない場合にも適用できる。この場合、複数軸の互いの干渉を補償する手段が必要になる。
【0078】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。複数軸を可動できる制御対象を用いて光信号を受光素子上に位置決めし、受光素子において得られる複数軸分の誤差信号を用いてサーボ引き込みを行う、サーボ引き込み装置に容易に適用することができる。また、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
【符号の説明】
【0079】
10 サーボ引き込み装置
20 反射手段
30 受光手段
40 タイミング生成手段
50 0点検出手段
60 駆動手段
71、72、…、7N 誤差信号
81、82、…、8N 0点検出信号
91A 第1の制御信号
91B 第2の制御信号
92A 第1の駆動信号
92B 第2の駆動信号
100 サーボ引き込み装置
110 光源
120 2軸回転ミラー
130 受光素子
210 X軸誤差信号生成器
220 X軸制御器
221 X軸誤差信号S字検出器
222 X軸誤差信号0点検出器
223 X軸サーチ駆動信号生成器
224 X軸クローズ制御器
225 X軸セレクタ
230 X軸ミラードライバ
330 Y軸誤差信号生成器
320 Y軸制御器
321 Y軸誤差信号S字検出器
322 Y軸誤差信号0点検出器
323 Y軸サーチ駆動信号生成器
324 Y軸クローズ制御器
325 Y軸セレクタ
330 Y軸ミラードライバ
410 和信号生成器
420 和信号検出器
500 サーボ引き込みタイミング生成器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力した駆動信号に基づいて制御される複数の回転軸を備え、入力した光信号を該複数の回転軸に基づいて反射させる反射手段と、
前記反射された光信号を受光し、前記複数の回転軸ごとに、前記受光した光信号の受光レベルに基づいて誤差信号を生成して出力する受光手段と、
サーチ開始指令が入力した場合に第1の制御信号を生成して出力し、0点検出信号が入力した場合に第2の制御信号を生成して出力するタイミング生成手段と、
前記第1の制御信号が入力した時、前記複数の回転軸ごとに、前記出力された誤差信号の電位レベルの監視を開始し、前記電位レベルの0点位置を検出した時、前記0点検出信号を生成して出力する0点検出手段と、
前記第1の制御信号が入力した時、サーチ用の第1の駆動信号を生成して出力し、前記第2の制御信号が入力した時、クローズ制御用の第2の駆動信号を生成して出力する駆動手段と、
を備えるサーボ引き込み装置。
【請求項2】
前記第1の駆動信号は、前記反射された光信号を、所定の位置I0から該位置I0よりも前記受光レベルが低い位置I1へ移動した後、前記受光手段の中心位置に向かって移動させる駆動信号である、請求項1記載のサーボ引き込み装置。
【請求項3】
前記受光手段は、前記受光レベルに基づいて和信号を生成して出力し、
前記駆動手段は、前記和信号の電位レベルが所定の和信号用閾値より小さくなった時、前記位置I1に到達したと判断する、
請求項2記載のサーボ引き込み装置。
【請求項4】
前記受光手段は、前記第1の制御信号が入力した時、前記和信号を前記和信号用閾値によってコンパレートすることにより和信号検出信号の生成を開始すると共に、前記第2の制御信号が入力した時、前記和信号検出信号の生成を停止し、
前記0点検出手段は、前記和信号検出信号がLowからHighに変化した時、前記複数の回転軸ごとに、前記誤差信号を+側閾値と−側閾値とによってコンパレートすることにより誤差信号S字検出信号の生成を開始すると共に、前記和信号検出信号がHighからLowに変化した時、前記誤差信号S字検出信号の生成を停止する、
請求項3記載のサーボ引き込み装置。
【請求項5】
前記0点検出手段は、前記複数の回転軸ごとに、前記誤差信号S字検出信号がHighからLowに変化した時、前記0点位置の検出を開始する、請求項4記載のサーボ引き込み装置。
【請求項6】
前記タイミング生成手段は、全ての回転軸についての前記誤差信号S字検出信号がHighからLowに変化した後でいずれか一つの回転軸についての前記0点検出信号が入力した場合、第2の制御信号を生成する、請求項4または5記載のサーボ引き込み装置。
【請求項7】
前記反射手段はX軸およびY軸の2つの回転軸を備え、
前記受光手段は、4つのフォトディテクタを備え、4つのフォトディテクタの出力をA1、A2、B1、B2とした時、X軸誤差信号として(A1−B1)−(A2−B2)を出力し、Y軸誤差信号として(A1−B1)+(A2−B2)を出力し、和信号としてA1+A2+B1+B2を出力する、請求項3乃至6のいずれか1項記載のサーボ引き込み装置。
【請求項8】
前記第1の駆動信号は、前記位置I0と前記中心位置とを結ぶ直線L0に沿って、前記反射された光信号を移動させる駆動信号である、請求項2乃至7いずれか1項記載のサーボ引き込み装置。
【請求項9】
前記駆動手段は、前記第2の制御信号が入力した時、前記複数の回転軸ごとに、前記出力された誤差信号の位相を補償し、該位相補償した誤差信号に基づいて前記第2の駆動信号を生成する、請求項1乃至8のいずれか1項記載のサーボ引き込み装置。
【請求項10】
入力した駆動信号に基づいて制御される複数の回転軸を備え、入力した光信号を該複数の回転軸に基づいて反射させる反射手段と、前記反射された光信号を受光し、前記複数の回転軸ごとに、前記受光した光信号の受光レベルに基づいて誤差信号を生成して出力する受光手段と、を備えたサーボ引き込み装置を用い、
サーチ開始指令が入力した場合に第1の制御信号を生成して出力し、
前記第1の制御信号が入力した時、サーチ用の第1の駆動信号を生成して出力し、
前記第1の制御信号が入力した時、前記複数の回転軸ごとに、前記出力された誤差信号の電位レベルの監視を開始し、前記電位レベルの0点位置を検出した時、0点検出信号を生成して出力し、
前記0点検出信号が入力した場合に第2の制御信号を生成して出力し、
前記第2の制御信号が入力した時、クローズ制御用の第2の駆動信号を生成して出力する、
サーボ引き込み方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−97836(P2013−97836A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240399(P2011−240399)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】