説明

サーマルインターフェースマテリアル

本発明は、ポリマー中に分散されたフィラーを含むサーマルインターフェースマテリアルに関し、そのフィラーは1ミクロン(μm)以下の平均凝集粒子サイズを有する。そのフィラーは、例えばヒュームドアルミナのような合成アルミナであることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリマー中に分散されて1ミクロン(μm)以下の平均凝集粒子サイズを有する少なくとも1つの熱伝導性フィラーを含むサーマルインターフェースマテリアルに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体チップ及び構成要素は次第に高性能になってデバイス中に更に密集してパッケージされるので、これらの構成要素によって発生する熱を放散する必要性は益々重要になってきている。実際に、多くの場合において、熱の管理は、電子デバイスの性能において制限的な要因である。
【0003】
熱管理の観点から、これらのシステムのほとんどは、3つの構成要素、すなわち1)発熱 構成要素又は熱源 (例えば、チップ若しくは回路基板)、 2)熱放散デバイス又はヒートシンク、及び3)サーマルインターフェースマテリアル(TIM)から成ると考えてよく、そのサーマルインターフェースマテリアルは、熱源とヒートシンクとの間の熱伝導のために効果的な接触性を保証する適合性のあるインターフェースを主に提供する役割を果たす。そのようなものとして、サーマルインターフェースマテリアルは、ほとんどの場合、熱伝導性増強フィラーで充填されたシリコーンエラストマー又はシリコーングリースである。ほとんどの場合、 全てではないが、サーマルインターフェースマテリアルも電気的に絶縁性であることが必要とされる。
【0004】
結果的に、熱伝導誘電性フィラー、例えばアルミナ、窒化ホウ素又は窒化アルミニウムはサーマルインターフェースマテリアルで用いられる。アルミナは比較的大きな熱伝導性(一般的には約18 W/mK)を有して良好なコスト/性能のトレードオフを表す。アルミナよりも50%大きい固有の熱伝導性を有する窒化ホウ素物は、高コストを正当化することができる高性能用途で利用される。窒化アルミニウムは大変良好な熱伝導性(アルミナの8〜10倍の伝導性)有するが、高コストに加えて安定性の問題を有する。例えば、米国特許No.6,160,042号は、処理された窒化ホウ素を用いることによって、低粘度の熱伝導性ポリマーコンポジット材料を形成するための方法述べている。また、米国公開特許No.2005/0049350号は、アルミナフィラーを含有する組成物であって、そのアルミナフィラーが、異なる粒子サイズのブレンドを含み、ポリマーマトリックス(例えば、アルコキシシラン、アリールオキシシラン、オリゴシロキサン等)に対するアルミナの接着性を促進するために有機試薬で処理される組成物について述べている。米国特許No. 6,096,414号も、粗粒子及び微粒粒子を有するフィラー(アルミナを含む)のブレンドを使用することに関して述べている。
【0005】
典型的なエラストマーのサーマルインターフェースマテリアルは、組成物の中を通って伝導路を得る目的で、40〜50質量%超のフィラー、例えばアルミナで充分に充填されたシリコーンマトリックスを含む。そのような高フィラー充填を満たすことを可能とするために、アルミナは、一般的には、非合成又は「粗」アルミナであり、数ミクロン(μm)の平均凝集粒子サイズ及び非常に低い表面領域(一般的には5m2/g未満)を有する。このことは、例えば射出成形によってパッド中に製造することを可能とする高フィラー充填で条件を満たすことができる充填シリコーンの粘度を維持する。ところが、アルミナの高充填にかかわらず、コンポジットエラストマーの熱伝導性は、アルミナの熱伝導性よりも実質的に小さく、深刻に、システムの熱散逸特性を限定することとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
それゆえ、現在の材料で有意に改良された熱伝導性を有するサーマルインターフェースマテリアルを提供する更に効果的なフィラーのニーズがある。半導体デバイスは更に高性能になるので、付随する熱放散は、技術的な解決が求められる更に重要な課題を提起する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ポリマー中に分散されたフィラーを含むサーマルインターフェースマテリアルを述べる。そのフィラーは1ミクロン(μm)以下の平均凝集粒子サイズを有する。そのフィラーは、ヒュームド、沈殿又はコロイダルシリカアルミナであることが好ましく、そのアルミナは、少なくとも1つの有機基を結合させたアルミナを含む改良アルミナを形成するために更に処理されてよい。サーマル インターフェースマテリアルは、1ミクロン(μm)超の平均凝集粒子サイズを有する少なくとも1つの第二熱伝導性フィラー更に含んでよく、及び/又は少なくとも1つの補強フィラーを更に含んでよい。さらに、本発明はサーマルインターフェースマテリアルを含む電子デバイスに関する。
【0008】
前述の一般的な記載と後述の詳細な記載は、典型的、かつ、説明的なだけであり、特許請求するように本発明の更なる説明を提供する意図があることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、様々なヒュームドアルミナフィラーをサーマルインターフェースマテリアルに対する粘度 vs. せん断速度のプロファイルを示す。
【図2】図2は、様々なヒュームドアルミナフィラーをサーマルインターフェースマテリアルに対する粘度 vs. せん断速度のプロファイルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、ポリマー中に分散されて1ミクロン(μm)以下の平均凝集粒子サイズを有する少なくとも1つのフィラーを含むサーマルインターフェースマテリアルに関する。本明細書において、「サーマルインターフェースマテリアル」の用語は、効率的な熱伝導を可能とするために、発熱構成要素(熱源)と熱放散構成要素(ヒートシンク)との間の接触性を提供する熱伝導性組成物として定義される。サーマルインターフェースマテリアルは、固体の形態でもよいし、又は高粘性液体の形態でもよく、例えば、接着剤、グリース又はペーストの形態でよい。
【0011】
本発明のサーマルインターフェースマテリアルのフィラーは、1ミクロン(μm)以下の平均凝集粒子サイズを有し、また、750nm以下の平均凝集粒子サイズを有し、さらに500nm以下の平均凝集粒子サイズを有する。フィラーは任意の熱伝導性材料でよく、例えば、シリカ(ヒュームド、沈殿、コロイダル又は非晶性)、微粉化した石英パウダー、カーボンブラック、グラファイト、ダイヤモンド、金属(例えば、銀、金、アルミニウム及び銅)、炭化ケイ素(カーバイド)、アルミニウム水和物、金属窒化物(例えば、窒化ホウ素及び窒化アルミニウム)、金属酸化物(アルミナ、チタニア、酸化亜鉛又は酸化鉄)、又はそれらの組み合わせが挙げられる。フィラーは高伝導性、例えば約10W/mK以上の伝導性、又は約15W/mK以上の伝導性を有する。最小限の導電性である熱伝導性フィラーもまた最も好ましく、そのフィラーとして、例えばアルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウムのような誘電性材料が挙げられる。さらに、フィラーは、ポリマーに対して追加的な補強特性を提供する形態的な特徴を有し、それゆえ、そのようなものとしては、熱伝導性フィラーに加わる補強性フィラーが考えられる。
【0012】
フィラーは、1ミクロン(μm)以下の平均凝集粒子サイズを有するが、例えば集塊のような大粒子を更に含んでもよい。例えば、ヒュームドアルミナのような発熱性金属酸化物は順々に集塊を形成する主要粒子の凝集によって形成されることは公知である。主要粒子サイズ、凝集サイズ及び集塊サイズは別個独立の特性である。主要粒子の平均サイズは、典型的には、10nmの範囲であり、一方、平均凝集粒子サイズは、一般的には、1ミクロン(μm)以下であり、そしてしばしば500nm以下であり、例えば約100〜250nmである。その後、これらの凝集体は凝集してよく、桁違いにもっと大きい平均粒子サイズ、一般的には50〜100ミクロン(μm)の範囲かそれより大きい平均粒子サイズを有する粒子を形成する。このように、本発明のサーマルインターフェースマテリアルで用いられるフィラーは1ミクロン(μm)超の平均集塊サイズを有してよいが1ミクロン(μm)以下の平均凝集サイズを有する。したがって、凝集レベルまで集塊を粉砕する必要がある。本明細書において、平均粒子サイズは体積平均を表す。
【0013】
フィラーは合成材料であることが好ましく、その合成材料はプレカーサー材料から化学的な処理によって生産されるフィラーであり、むしろ自然発生的な鉱石から分離されて精製されるフィラーより好適であり、したがってその合成材料は小さなサイズとなる。合成材料は粒子サイズ及び形態をより制御して調製され得る。そして合成材料自体は天然のフィラーに対して有利な点を提供する。例えば、フィラーは合成アルミナでよく、その合成アルミナは、沈殿及びコロイドのアルミナ(例えば、アルミニウムアルコキシドの加水分解から生産される)又はヒュームドアルミナ(例えば、アルミニウムハロゲン化物から発熱処理によって生産される)を含む。合成アルミナは、形態(構造とも表せる)及び表面領域において、天然の鉱石から分離される非合成である、いわゆる「バイヤー法」アルミナ(時には、本明細書において「粗」アルミナとしても表せる)とは異なる。例えば、非合成のアルミナは、一般的には、実質的に1ミクロン(μm)超の平均凝集粒子サイズを有し、度々、数十ミクロン(μm)粒子サイズであり、一方合成アルミナは更に小さな平均凝集粒子サイズを有する。このように、本発明のサーマルインターフェースマテリアルで用いられるフィラーは、30 m2/g以上の表面領域を有することが好ましく、また40 m2/g以上の表面領域を有することが好ましく、さらに50m2/g以上の表面領域を有すること好ましい。そして、フィラーは、また、250m2/g以下の表面領域を有し、例えば200m2/g以下は、100m2/g以下の表面領域を有する。それゆえに、例えば、フィラーは30m2/g〜250 m2/gの範囲の表面領域を有し、例えば50m2/g〜200m2/gか、100m2/g〜250m2/gの表面領域を有する。
【0014】
一般的に、1ミクロン(μm)未満の平均凝集粒子サイズを有するフィラーは、主に、粘度上昇の問題を引き起こす予測のため、サーマルインターフェースマテリアルにおいて回避されていた。このことは、例えば、ヒュームドアルミナのような合成フィラーに対して予期されて、ヒュームドアルミナの形態特性に基づく。さらに、1ミクロン(μm)以下の平均凝集粒子サイズに関連する大きな表面領域は、ィラーと-ポリマーとの界面で、大きな散乱損失につながると予想され、それはただ単にそのようなフィラーを用いると、大きな界面領域があるからである。ところが、従前に考えられたことに反して、この低平均凝集粒子サイズを有するフィラー、特にヒュームドアルミナは、上記に示された何れかの問題を引き起こすことなくサーマルインターフェースマテリアルを生産するために効果的に用いられ得る。さらに、これらの材料の熱伝導性は改良されると予想される。例えば、発熱構成要素及びヒートシンク表面に対してサーマルインターフェースマテリアルを嵌め込ませることによって引き起こされる熱インピーダンスは熱伝導速度を左右する。TIMの固有の熱伝導性に加えて、熱インピーダンスは、また、厚みによっても左右されるし、二つの嵌合表面の接触抵抗によっても左右される。例えば、1ミクロン(μm)未満の平均凝集粒子サイズを有するヒュームドアルミナフィラーのようなフィラーを用いることは、例えば、50μm以下の厚み、又は25μm以下の厚みさえも有する厚みが更に薄いサーマルインターフェースマテリアルを製造することを可能とし、そのことは有意に性能を上げることになる。その上、そのようなフィラーを使用することは、更に平滑な表面を有する材料の製造を可能とし、そのことは、嵌合表面の接触性を改良する。加えて、ヒュームドアルミナフィラーを使用することは、更に良好な適合性(低バルク率)でTIMを製造することを可能とする。これらのことは、接触抵抗を減らして、システム全体の熱インピーダンスを減らして、熱放散性能を改良する結果となる。
【0015】
また、本発明のサーマルインターフェースマテリアルのフィラーは処理された熱伝導性フィラーでもよい。例えば、フィラーは修飾されたアルミナでよく、例として、修飾されたヒュームドアルミナが挙げられ、少なくとも1つの有機基が結合したヒュームドアルミナのようなアルミナを含む。フィラーに有機基を結合させることに対しては、当該技術分野において公知である任意の方法が用いられてよいが、例えば、表面改良剤とフィラーを化学的に反応させる方法が挙げられる。有機基の選択は様々な要因次第であるが、要因としては、例えば、ポリマー種やフィラーの反応性が挙げられる。例えば、ヒュームドアルミナフィラーの表面処理は、ポリマー中の改良フィラーの分散性のため粘度上昇を抑える結果となることが予期される。このことはアルミナフィラーの更に大きな充填を可能とし、(サーマルインターフェースマテリアルの形成を妨げる粘度に制限されることなく)段々と、コンポジット材料の熱伝導性がより大きくなることとなる。また、このことは、下記に示すように幾つかのシリコーン形成においてヒュームドアルミナの使用を可能とするので重要となる可能性がある。さらに、処理された熱伝導性フィラー、例えば、改良ヒュームドアルミナは、ポリマーとのより大きな適合性を有することとなり、そして、熱がフィラー網を通って伝導され、フィラー/ポリマーの境界又は界面を横切って移動するので、そのポリマーはフォノン散乱損失を小さくすることとなる。さらに、ポリマー中の大きな表面領域の修飾フィラーの改良された分散はより効果的なフィラーの使用となる。例えば、より良好な分散は粒子と粒子との接触の可能性を増大させて、徐々に効率的であって効果的な熱浸透網となる。
【0016】
本発明のサーマルインターフェースマテリアルのポリマーは、そのような適用に対して当該技術分野において公知である任意のポリマーでよい。例えば、ポリマーとして、ポリジメチルシロキサン樹脂、エポキシ樹脂、アクリレート樹脂、オルガノポリシロキサン樹脂、ポリイミド樹脂、フッ化炭素 樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、フッ素化ポリアリルエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、シアネートエステル樹脂、フェノールレゾール樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ビスマレイミドイミドトリアジン樹脂、フルオロ樹脂、又はそれらの組み合わせが挙げられる。ポリマーのブレンドもまた用いられてよい。ポリマーは熱可塑性又は熱硬化性でよく、最終的な好ましい特性(例えば、粘度、係数、弾性等)にしたがった低分子量又は高分子量、さらにTgを有してよい。硬化可能な熱硬化性材料として、適切な例は、アクリレート樹脂、エポキシ樹脂、及びポリジメチルシロキサン樹脂が挙げられ、さらに、フリーラジカル重合、原子移動、ラジカル重合開環重合、開環メタセシス重合、アニオン性重合、カチオン性重合又は当該技術分野の当業者にとって公知である他の任意の方法によって、架橋結合網を形成することが可能である他のオルガノ官能性ポリシロキサン樹脂が挙げられる。未硬化ポリマーに対しては、結果物のサーマルインターフェースマテリアルは、製造中に成分を同時に保持することが可能であって操作中に熱伝導を提供することが可能である、ゲル、グリース又は相変化材料として形成され得る。
【0017】
具体的な例として、ポリマーは、例えば、添加物の硬化可能なシリコーンラバー組成物のようなポリシロキサン樹脂でよい。そのような組成物は、少なくとも1つのオルガノポリシロキサン成分(例えば、1分子毎に、平均で少なくとも2つのケイ素結合のアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン)、少なくとも1つのオルガノ水素ポリシロキサンを含み、そのオルガノ水素ポリシロキサンは架橋剤(例えば、1分子毎に、平均で少なくとも2つのケイ素結合された水素原子を含有するオルガノ水素ポリシロキサン)として作用し、さらにヒドロシリル化触媒(例えば、ルテニウム、ロジウム、白金又はパラジウム錯体)を含み、適宜、少なくとも1つの触媒抑制剤(硬化プロファイルを改良して、有効期間を改良することを達成するために用いられる)を含み、そして、少なくとも1つの接着促進剤を含む。各々の成分の具体的な種類及び量は当該技術分野の当業者に対して公知である。
【0018】
ポリマーは、サーマルインターフェースマテリアルの好ましい全体特性を達成するために様々な公知の添加剤をさらに含んでよい。例えば、反応性有機希釈剤は、フィラーと結合する場合にポリマーの粘度を下げる目的で添加されてよい。また、非反応性希釈剤も形成の粘度を下げるために添加されてよい。その上、ポリマーは、また、少なくとも1つの顔料又はキャリア液体(例えば、顔料マスターバッチ中に存在する)と混合された顔料を含んでよい。また、難燃剤も、適宜用いられ得る。ポリマーがエポキシ樹脂である場合に、様々な公知の硬膜剤、硬化剤及び/又は他の任意の試薬が硬化触媒と組み合わせて用いられてよい。
【0019】
フィラー及びポリマーの相対量は、サーマルインターフェースマテリアルの好ましい全体的特性次第で変更することができる。例えば、フィラーは、材料のトータル質量に基づいて、約5%〜約80質量%、さらに例えば、約10質量%〜約70質量%又は約30質量%〜約60質量%の量でポリマー中に分散されてよい。フィラーの量は、例えば、ポリマーの種類、並びにフィラーのサイズ、形態及び化学的特性に左右される。熱源とヒートシンクとの間の増加した熱伝導を提供するためにレベルが高ければ高いほど望ましい。ところが、レベルが高ければ高いほど、望ましくない粘度上昇をも引き起こす可能性がある。
【0020】
本発明のサーマルインターフェースマテリアルは、1ミクロン(μm)超の平均凝集粒子サイズを有する少なくとも1つの第二フィラー更に含んでもよい。形態として、サーマルインターフェースマテリアルは、それ故に、2つの異なるフィラーのブレンドを含み、一方は、1ミクロン(μm)未満の平均凝集粒子サイズを有し、他方は1ミクロン(μm)超の平均凝集粒子サイズを有する。例えば、1ミクロン(μm)未満の平均凝集粒子サイズを有するフィラーはヒュームドアルミナ、例えば処理されたヒュームドアルミナでよく、そして1ミクロン(μm)超の平均凝集粒子サイズを有する第二フィラーは、シリカ(例えば、溶融又は非晶性シリカ)、微粉化した石英パウダー、グラファイト、ダイヤモンド、金属 (例えば、銀、金、アルミニウム及び銅)、炭化ケイ素(カーバイド)、アルミニウム水和物、金属窒化物(例えば、窒化ホウ素及び窒化アルミニウム)、金属酸化物(例えば、非合成のアルミナ、チタニア、酸化亜鉛又は酸化鉄)又はそれらの組み合わせでよい。第二フィラーは、また、処理されたフィラー、例えば、少なくとも1つの有機基を結合させたフィラーを含む修飾フィラー、例えば修飾非合成アルミナでもよい。第二フィラーとヒュームドアルミナとは、約2/1〜約5/1、さらに約3/1〜約4/1の割合で存在することができる。また、第二フィラーとヒュームドアルミナは、材料のトータル質量に基づいて、約25%〜約90質量%、さらに、約35質量%〜約85質量%又は約40質量%〜約80質量%のトータル量でポリマー中に分散されてよい。2つの異なる範囲の粒子サイズを組み合わせることによって、熱浸透網の形成の強化を図れ、小さな粒子は大きな粒子間のギャップを充填する。粗処理アルミナ及び微粒処理アルミナフィラーもまた、粘度、フィラー充填及び熱伝導特性を最適化し、さらに、用いられるフィラーの単位コスト当たり、より魅力的な熱散逸性能を可能とする。
【0021】
さらに、又は代替的に、本発明のサーマルインターフェースマテリアルは、補強フィラーを更に含んでよい。この形態として、サーマルインターフェースマテリアルは、それ故に、2つの異なるフィラーのブレンドを含み、一方は、1ミクロン(μm)未満の平均凝集粒子サイズを有し、他方はポリマーに対して追加的な補強を提供する。これらのタイプのフィラーのブレンドは、比較的劣る物理特性を有するポリマーからサーマルインターフェースマテリアル生産する際に特に有用である。例えば、ポリシロキサンポリマー、例えばシリコーンエラストマーは、大部分の適用において有用である充分な機械的強度だけを有さず、結果として、例えば、ヒュームド シリカ又は沈殿シリカのような補強フィラーで典型的には充填される。充分な機械的ロバストネスのために必要とされる補強フィラーのレベルは、一般的には、約20〜40質量%である。エラストマーのサーマルインターフェースマテリアルとして用いるために、その後、熱伝導性フィラーもまた、機械的強度のために必要とされるこのシリカフィラー充填のほかに添加される必要がある。別に言い方をすれば、シリカフィラーは必須の機械的強度を提供するために必要とされ、熱伝導性フィラーは熱伝導性を増強するために添加される。このように、エラストマーのサーマルインターフェースマテリアルの熱伝導性の増強は、複数のフィラーのこの使用のために一部分制限される。なぜならば補強フィラー(例えばシリカ)は熱伝導性の増強を少ししか提供しないからである。
【0022】
補強フィラーの実質的な縮小又は、好ましくは完全な除外は、1ミクロン(μm)未満の平均凝集粒子サイズを有する熱伝導性フィラーの使用によってエラストマーのサーマルインターフェースマテリアルに対して達成され得ることが期待される。例えば、アルミナフィラーは、シリカよりも約8〜10倍の固有の熱伝導性を有する。ところが、従来の非合成アルミナフィラーで置換することによって、エラストマーのサーマルインターフェースマテリアルのシリカフィラーを減らしたり、除外することは可能なことではない。なぜならば、このフィラーは、低表面領域及び低構造(非補強形態)を有すからである。そのようなことなので、そのフィラーは必須の機械的補強を提供することができない。因みに、例えば、ヒュームドアルミナは2つの機能的フィラーとして役割を果たし、つまり、機械的な補強(比較的大きな表面領域及び形態又は構造の利点による)、並びに熱伝導性(アルミナに固有)の両方を提供する。ヒュームドシリカ又は他の補強フィラーのある部分又は全部の替わりにヒュームドアルミナを使うことによって、良好なバランスの取れた両特性を有するサーマルインターフェースマテリアルが得られうる。このように、本発明のサーマルインターフェースマテリアルは、材料のトータル質量に基づいて、約0%〜約30質量%、さらには約0%〜約10質量%の補強フィラーを更に含む。
【0023】
上述したように、本発明のサーマルインターフェースマテリアルは、発熱構成要素 (熱源)及び熱放散構成要素(ヒートシンク)間の改良された接触性と更に高い熱伝導性を提供する熱伝導性組成物である。そのようことなので、本発明のサーマルインターフェースマテリアルは、それゆえ、様々な用途で用いられることが可能であり、それらの用途において熱は発生して取り除く必要があり、例えば、モーター又はエンジンからの熱を取り除くために用いられることが可能であり、フリップチップ構造のアンダフィル材料として作用するために用いられることが可能であり、電子デバイスのダイアタッチとして用いられることが可能であり、又は効率的な熱の除去が必要される任意の他の用途において用いられることが可能である。特に、本発明のサーマルインターフェースマテリアルは、電子デバイス、例えばコンピュータ、半導体、又は構成要素間の熱伝導が必要とされる任意のデバイスにおいて使用されてよい。
【0024】
このように、本発明は、a)発熱構成要素、b)熱放散構成要素及びc)発熱構成要素と熱放散構成要素との間に配置されるサーマルインターフェースマテリアルを含む電子構成要素に更に関する。サーマルインターフェースマテリアルはポリマー中に分散されたフィラーを含み、そのフィラーは、1ミクロン(μm)以下の平均凝集粒子サイズを有する。サーマルインターフェースマテリアル、ポリマー及びフィラーは、上述で詳細に述べられた任意のものでよい。材料は、シート状又はフイルム状に予め作製されてよく、任煮の必要とされる形状にカットされてよく、それゆえ、電子構成要素間に配置されるサーマルインターフェースパッド又はフイルムを形成するために有効に利用され得る。代替的には、組成物は、デバイスの発熱又は熱放散ユニットのどちらかに予め適用されてもよい。また、本発明の組成物はグリース、ゲル及び相変化材料の形態として適用てされてもよい。
【0025】
本発明は、次の実施例によって更に明確にされ、その実施例は実際上単なる例示を意図するにすぎない。
【実施例】
【0026】
実施例1-2及び比較例1
次の実施例は、本発明のサーマルインターフェースマテリアルの実施形態を実証する。そのサーマルインターフェースマテリアルは、ポリマー中に分散されて、1ミクロン(μm)以下の平均凝集粒子サイズを有するフィラーを含み、1ミクロン(μm)超の平均凝集粒子サイズを有するフィラーを更に含む。
【0027】
次の一般的な手順は、本発明のサーマルインターフェースマテリアル(実施例1-2)、さらに比較のサーマルインターフェースマテリアル(比較例1)を生産するために用いられた。25.68gのビニル末端ポリジメチルシロキサン液体(PA、Morrisville、3500cSt、GelestInc.から市販されているDMS- V33)及び65.0gのアルミナフィラーをミキシングカップで計量した。その混合物を、3500rpmでHauschild SpeedMixerTM DAC 150で10分間混合した。この混合物に、ジチルシロキサンコポリマー架橋剤を含有する2.1gのメチルヒドロシロキサン(Gelestから市販されているHMS-151)を添加し、2分間2000rpmで混合した。その後、この混合物に、0.06gのテトラビニルテトラメチルシクロテロラシロキサン抑制剤(Gelestから市販されているSIT7900)を添加し、さらに1分間2000rpmで混合し、その後、SpeedMixerTMDAC 150で20秒間3500rpmで混合し、それを数回繰り返した。最後に、白金カルボニル錯体触媒(Gelestから市販されているSIP6829)を、その混合物に添加し、1分間2000rpmで混合し、その後、20秒間3500rpmで混合し、良好な混合物を得るために、必要に応じて高速混合サイクルを数回繰り返した。その完全な混合物をシーラントカートリッジに移して、10分間2350rpmでHauschild SpeedMixerTM DAC 600中で混合した。
【0028】
各々の実施例に対して、複数のバッチを生産した。その後、それらのバッチを組み合わせて、 2500psi及び1500Cでプレスして型取って、150 mm x 150 mm x 2mm厚みシートを作製した。シリコーンエラストマーポリマー組成物の対する最終的な処方は下記の表1に纏められる。
【0029】
【表1】

【0030】
各々の実施例で用いられたアルミナフィラーの具体的な量及び種類は下記表2に示される。
【0031】
【表2】

【0032】
「粗」アルミナフィラーAC34B6であり、Alcanから入手可能であり、6μmの平均粒子サイズ(d50)を有した。ヒュームドアルミナはSpectrAlTM81であり、Cabot Corporation(MA、Boston)から入手可能であり、0.15〜0.3μmの平均粒子サイズを有した。
【0033】
その型取ったエラストマーシートを、引っ張り強度及び伸張に関して試験をし、組成物中のヒュームドアルミナの補強効果を測定した。試験は、ASTM D- 412にしたがって、Tech-Pro tensiTECHで実行された。結果は下記表3に纏められる。
【0034】
【表3】

【0035】
表3から明らかなように、組成物中のアルミナフィラーのトータル割合は、実施例1-2及び比較例1で一定に保持したが、本発明のサーマルインターフェースマテリアル(実施例s 1-2)の引っ張り強度は 「粗」アルミナの幾らかをヒュームドアルミナに替えることによって2倍超であった。同時に、伸張は4倍超増大した。それゆえ、1ミクロン(μm)以下の平均凝集粒子サイズを有する少なくとも1つのフィラーを含む本発明のサーマルインターフェースマテリアルは機械的特性を改良した。
【0036】
実施例3-4
次の実施例は、本発明のサーマルインターフェースマテリアルの実施形態を実証する。そのサーマルインターフェースマテリアルは、ポリマー中に分散されたヒュームド アルミナ又は処理ヒュームド アルミナを含む。
【0037】
各々の実施例に対して、PDMS中で分散されたフィラーを含む組成物を生産した。PDMSはDMS-T41.2であり、Gelestから入手可能である中程度の粘度のメチル末端ポリジメチルシロキサンの液体であり、12,500cStの粘度を有した。実施例3A-3Dに対して、フィラーはヒュームドアルミナ (SpectrAlTM 81、Cabot Corporationから入手可能であり、0.15-0.3μmの平均凝集粒子サイズである。)であり、一方、実施例4A-4Dに対しては、フィラーは、オクチルトリエトキシシラン(OTES)で改良された処理ヒュームド アルミナ(SpectrAlTM 81) (1ミクロン(μm)未満の平均凝集粒子サイズ )であった。オクチルトリメトキシシラン (OTMS)で改良された処理ヒュームドアルミナもまた用いた。
【0038】
マスターバッチ組成物からサンプルを調製した。PDMS液体中でヒュームドアルミナの良好な分散(およそ5〜6のHegmanグラインド) を達成するために、そのマスターバッチを用いた。マスターバッチの組成は下記表4に示される。全ての場合において、マスターバッチ中のヒュームド アルミナ濃度は25質量%であった。
【0039】
【表4】

【0040】
100MaxカップでPDMSを計量することによってマスターバッチ組成物を調製した。ヒュームドアルミナを別個独立に計量して、その後3つの工程で、PDMSで湿らした。各々の工程で、Hauschild SpeedmixerTM DAC 150でその混合物を1分間150rpmで処理をした。各々の工程で湿らしたことの結果として、良好に取り込むことを保証するためにバルク化合物中に、カップの側面に残存している任意の材料を廃棄した。3回の添加の後、その混合物を、DAC150で5分間3500rpmですりつぶした。
【0041】
10〜25 質量%の固体充填物を有する一連のサンプル(A-C)を、濃縮した化合物を、必要とされた追加的なPDMSで希釈することによってマスターバッチから調製した。このように、マスターバッチの適切な量を20Maxカップに添加して必須の量のPDMSを加えた。混合物を、1.5分間1500rpmで、DAC150で処理をした。全てのサンプルを試験前に室温状態で冷却した。各々のサンプルに対して用いられた具体的な量を下記表5に示す。
【0042】
【表5】

【0043】
500ミクロン(μm)のギャップを有するプレートを用いて、TA Instruments AR2000 レオメータでサンプルを評価した。壁スリップを最小限にするために、平行プレート及びPeltierプレートを150グリットの接着剤付のサンドペーパーのディスクに貼り付けた。各々のサンプルを、2分間10s-1で予めせん断し、10分間停止して処理履歴を除外した。全ての測定を25℃で実施した。評価前に10分間サンプルをレオメータで平衡状態にした。各々のサンプルを、100〜10-6s-1の制御速度モードで段階的な流量で評価をした。結果として得られた流量プロファイルを、図1(実施例3に関する)及び図2(実施例4に関する)に示す。
【0044】
図1及び図2は、処理ヒュームドアルミナを使用することで粘度が如何に小さくなるかを示し、そしてモデルシリコーンシステムでシェアシックニングの存在を示す。図1において、シェアシックニングはおよそ10質量%の未処理のヒュームドアルミナで観察されて、これは充填物が増大するにしたがって大きくなる。反対に、図2においては、充填の等量範囲で、シェアスィニングだけを観察する。このように、PDMS組成物中に、少なくとも一部分の処理ヒュームドアルミナを使用することは、シェアシックニングの発現を抑えた。処理物、又は処理及び未処理のヒュームドアルミナを含有する組成物においても、シェアシックニングを抑えることが可能であると考えられる。
【0045】
このように、ヒュームドアルミナポリマーを含む実施例3の組成物は好ましい特性を有するが、処理ヒュームドアルミナを含む実施例4の組成物はレオロジー特性についても更に改良することとなる。例えば実施例1-2で述べられたポリマーのようなポリマー組成物中に処理ヒュームドアルミナを使用することは、レオロジー及び物理的特性の好ましいバランスを有するサーマルインターフェースマテリアルをも作り出すことが期待される。
【0046】
前述した本発明の好ましい態様は、図示して述べるために提示された。それだけで網羅する意図はないし、開示された明確な形態に本発明を限定する意図はない。改良例及び変形例は上述の教示の範囲内で可能であり、本発明の実施をすると得られることとなる。本発明の原理、及び検討された特定の使用に適合するように当該技術分野の当業者が様々な実施形態において及び様々な改良とともに本発明を利用することが可能である実用的な適用を説明するために、実施形態は選択されて述べられた。本発明の範囲は、ここに添付された特許請求の範囲及びその同等内容によって画定されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマー中に分散されたフィラーを含むサーマルインターフェースマテリアルであって、該フィラーが1ミクロン(μm)以下の平均凝集粒子サイズを有する、サーマルインターフェースマテリアル。
【請求項2】
前記フィラーがヒュームドアルミナである、請求項1に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項3】
前記ヒュームドアルミナが約30m2/g以上の表面領域を有する、請求項2に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項4】
前記ヒュームドアルミナが約40m2/g以上の表面領域を有する、請求項2に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項5】
前記ヒュームドアルミナが約50m2/g以上の表面領域を有する、請求項2に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項6】
前記ヒュームドアルミナが約100m2/g以上の表面領域を有する、請求項2に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項7】
前記フィラーが、少なくとも1つの有機基を結合させたヒュームドアルミナを含む改良ヒュームドアルミナである、請求項1に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項8】
前記ポリマーが、ポリジメチルシロキサン樹脂、エポキシ樹脂、アクリレート樹脂、オルガノポリシロキサン樹脂、ポリイミド 樹脂、フッ化炭素 樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、フッ化ポリアリルエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミドアミド 樹脂、シアネートエステル樹脂、フェノールレゾール樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、フルオロ樹脂、又はそれらの組み合わせである、請求項1に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項9】
前記ポリマーがポリシロキサン樹脂である、請求項1に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項10】
前記フィラーが、材料のトータル質量に基づいて、約5%〜約80質量%の量でポリマー中に分散される、請求項1に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項11】
前記フィラーが、材料のトータル質量に基づいて、約10%〜約70質量%の量でポリマー中に分散される、請求項1に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項12】
前記フィラーが、材料のトータル質量に基づいて、約30%〜約60質量%の量でポリマー中に分散される、請求項1に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項13】
1ミクロン(μm)超の平均凝集粒子サイズを有する少なくとも1つの第二フィラーを更に含む、請求項1に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項14】
前記第二フィラーが溶融シリカ、微粉化した石英パウダー、非晶性シリカ、グラファイト、ダイヤモンド、炭化ケイ素、アルミニウム水和物、酸化アルミニウム酸化物、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、粗アルミナ、又はそれらの組み合わせである、請求項13に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項15】
前記第二フィラーとヒュームドアルミナとが約2/1〜約5/1の比で存在する、請求項13に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項16】
前記第二フィラーとヒュームドアルミナとが約3/1〜約4/1の比で存在する、請求項13に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項17】
前記第二フィラーと前記ヒュームドアルミナとが、材料のトータル質量に基づいて、約25%〜約90質量%のトータル量でポリマー中に分散される、請求項13に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項18】
前記第二フィラーと前記ヒュームドアルミナとが、材料のトータル質量に基づいて、約30%〜約85質量%のトータル量でポリマー中に分散される、請求項13に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項19】
前記第二フィラーと前記ヒュームドアルミナとが、材料のトータル質量に基づいて、約40%〜約90質量%のトータル量でポリマー中に分散される、請求項13に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項20】
前記第二フィラーが、少なくとも1つの有機基を結合させたアルミナを含む改良アルミナである、請求項13に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項21】
少なくとも1つの補強フィラーを更に含む、請求項1に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項22】
前記補強フィラーがヒュームドシリカ又は沈殿シリカであり、前記ポリマーがポリシロキサン樹脂である、請求項21に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項23】
前記補強フィラーが、材料のトータル質量に基づいて約0%〜約30質量%の量で存在する、請求項21に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項24】
前記補強フィラーが、材料のトータル質量に基づいて約0%〜約10質量%の量で存在する、請求項21に記載のサーマルインターフェースマテリアル。
【請求項25】
a)発熱構成要素、b)熱放散構成要素及びc)該発熱構成要素と該熱放散構成要素との間に配置されるサーマルインターフェースマテリアルを含む電子構成要素であって、該サーマルインターフェースマテリアルがポリマー中に分散されたフィラーを含み、さらに該フィラーが1ミクロン(μm)以下の平均凝集粒子サイズを有する、電子構成要素。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−538111(P2010−538111A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−522971(P2010−522971)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【国際出願番号】PCT/US2008/010274
【国際公開番号】WO2009/032212
【国際公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(391010758)キャボット コーポレイション (164)
【氏名又は名称原語表記】CABOT CORPORATION
【Fターム(参考)】