説明

シアノスルホキシミン化合物を含む殺虫剤混合物

本発明は、活性化合物として、1)式(I)(式中、R1、R2およびGは明細書で定義した通りである)で表される少なくとも1種のシアノスルホキシミン(cyanosulfoximine)化合物Iと;アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、GABA作動性クロライドチャネルアンタゴニスト、ナトリウムチャネルモジュレーター、ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト/アンタゴニスト、クロライドチャネル活性化因子、幼若ホルモン様物質、酸化的リン酸化に影響を及ぼす化合物、キチン生合成阻害剤、脱皮撹乱物質、MET(ミトコンドリア電子伝達)阻害剤、電位依存性ナトリウムチャネル遮断薬、脂質合成阻害剤、および明細書で定義した他の化合物とを相乗的に有効な量で含む、殺虫剤混合物(pesticidal mixtures)に関する。さらに本発明は、植物中および植物上の昆虫、蛛形類または線虫を駆除するための、ならびに有害生物が侵入しているかかる植物を保護するための、また種子を保護するための方法およびこれらの混合物の使用に関する。
【化1】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シアノスルホキシミン(cyanosulfoximine)化合物と他の殺虫剤として有効な化合物とを含む新規殺虫剤混合物(pesticidal mixtures)に関する。さらに本発明は、植物中および植物上の昆虫、蛛形類または線虫を駆除するための方法およびそれらの混合物の使用、有害生物により侵入されているかかる植物を保護するための方法およびそれらの混合物の使用、ならびに種子を保護するため方法およびそれらの混合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
有害生物防除(pest control)の分野で起きている典型的な問題の一つは、有害生物を有効に防除しつつ、環境または毒性の点で好ましくなくない影響を低減または回避するために活性成分の施用量を少なくする必要があるということである。
【0003】
直面している別の問題は、広範囲の有害生物に対して効果のある、有効な有害生物防除剤の入手が必要であるということに関する。
【0004】
さらに、ノックダウン活性と長期間にわたる防除を兼ね備えた(すなわち、迅速な作用と持続的作用とを兼ね備えた)有害生物防除剤が必要とされている。
【0005】
殺虫剤の使用に関する別の問題は、個々の殺虫剤化合物が繰り返し専ら施用された場合、当該活性化合物に対する自然耐性または適応耐性を発達させた有害生物が速やかに選抜されるようになることが多いことである。このため、耐性を抑制するか克服する有害生物防除剤が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、施用量を低減させる課題、活性の範囲を拡大させる課題、ノックダウン活性と長期間にわたる防除とを併せ持たせる課題、または耐性管理に関する課題の少なくとも1つを解決する殺虫剤混合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、この目的が、一部において、または全体的に、冒頭で定義した活性化合物の組合せによって達成されることを見い出した。さらに本発明者らは、同時に(すなわち、一緒にまたは別々に)活性化合物Iと1種または複数の化合物IIとを施用することにより、あるいは、活性化合物Iと1種または複数の化合物IIとを順次的に施用することにより、有害生物防除が、個別の化合物を用いた場合に可能な防除率と比べて増強されることを見い出した。
【0008】
したがって、本発明は活性化合物として、
1) 式I:
【化1】

【0009】
(式中、
Gは、
【化2】

【0010】
または
【化3】

【0011】
から選択され、ここで、#は、式Iにおける結合を示し;
R1は、ClまたはCF3であり、
R2は、水素、クロロ、CH3またはC2H5から選択される)
で表される少なくとも1種の活性シアノスルホキシミン化合物I、またはこれらのエナンチオマーもしくはジアステレオマー、純粋物もしくは混合物としてのこれらのエナンチオマー群および/もしくはジアステレオマー群と、
2) 以下のもの:
A.1 アセチルコリンエステラーゼ阻害剤であって、トリアザメート(triazemate)から選択されるもの、または、アルジカルブ、アラニカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロポキスルおよびチオジカルブからなるカーバメート系化合物のクラスから選択されるもの、または、アセフェート、アジンホス-エチル、アジンホス-メチル、クロルフェンビンホス、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、デメトン-S-メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、エチオン、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミドホス(methamidaphos)、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシメトエート(oxymethoate)、オキシデメトン-メチル、パラチオン、パラチオン-メチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ピリミホス-メチル、キナルホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、トリアゾホスおよびトリクロルホンからなる有機リン酸系化合物のクラスから選択されるもの;
A.2 GABA作動性クロライドチャネルアンタゴニストであって、シクロジエン有機塩素系エンドスルファン、N-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、N-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾンから選択されるもの、または、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロール、バニリプロールおよびフェニルピラゾール化合物II.A2.1
【化4】

【0012】
からなるフェニルピラゾール系化合物のクラスから選択されるもの:
A.3 ナトリウムチャネルモジュレーターであって、アレスリン、ビフェントリン、シフルトリン、ラムダ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、タウ-フルバリナート、ペルメトリン、シラフルオフェンおよびトラロメトリンからなるピレスロイド系化合物のクラスから選択されるもの;
A.4 ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト/アンタゴニストであって、ニコチン、カルタップ塩酸塩、チオシクラムから選択されるもの、または、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサムおよびAKD-1022からなるネオニコチノイド系化合物のクラスから選択されるもの、または、アロステリック・ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストスピノサド;
A.5 クロライドチャネル活性化因子であって、アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチンまたはミルベメクチンから選択されるもの;
A.6 幼若ホルモン様物質であって、ヒドロプレン、キノプレン、フェノキシカルブまたはピリプロキシフェンから選択されるもの;
A.7 酸化的リン酸化に影響を及ぼす化合物であって、ジアフェンチウロン、酸化フェンブタスズ、プロパルギットまたはクロルフェナピルから選択されるもの;
A.8 キチン生合成阻害剤であって、ブプロフェジンから選択されるもの、または、ビストリフルロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロンおよびテフルベンズロンからなるベンジル尿素系化合物のクラスから選択されるもの;
A.9 脱皮撹乱物質であって、シロマジンから選択されるもの、または、メトキシフェノジド、テブフェノジドおよびアザジラクチンからなるエクジソンアゴニストのクラスから選択されるもの;
A.10 ミトコンドリア電子伝達阻害剤であって、ピリダベン、トルフェンピラドまたはフルフェネリムから選択されるもの;
A.11 電位依存性ナトリウムチャネル遮断薬であって、インドキサカルブまたはメタフルミゾンから選択されるもの;
A.12 脂質合成阻害剤であって、スピロジクロフェン、スピロメシフェンまたはスピロテトラマトから選択されるもの;
A.13 様々な化合物群であって、アミドフルメト、アミトラズ、ビフェナゼート、クロフェンテジン、シエノピラフェン、シフルメトフェン、エトキサゾール、フロニカミド、フルベンジアミン(flubendiamine)、フルピラゾホス、ヘキシチアゾックス、ピペロニルブトキシド、ピメトロジン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、クロラントラニリプロール、アントラニルアミド化合物II.A13.1
【化5】

【0013】
ならびにフェニルスルホンアミド化合物の2-シアノ-N-エチル-4-フルオロ-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-N-エチル-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-4-フルオロ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-6-フルオロ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-N-エチル-6-フルオロ-3-メトキシ-N-メチル-ベンゼンスルホンアミドおよび2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド;
からなる群Aから選択される少なくとも1種の活性化合物II
とを相乗的に有効な量で含む、殺虫剤混合物に関する。
【0014】
また本発明は、昆虫、ダニ類もしくは線虫またはそれらの餌供給源、生息地、繁殖地もしくはそれらの生息場所を、殺虫有効量(pesticidally effective amount)の活性化合物Iと少なくとも1種の活性化合物IIとの混合物と接触させることを含む、昆虫、ダニ類または線虫の防除方法も提供する。
【0015】
さらに、本発明はまた、植物、または当該植物が成長している土壌もしくは水を殺虫有効量の活性化合物Iと少なくとも1種の活性化合物IIとの混合物と接触させることを含む、昆虫、ダニ類または線虫による攻撃または侵入(infestation)から植物を保護する方法に関する。
【0016】
また本発明は、土壌昆虫(soil insects)から種子を、ならびに土壌昆虫および食葉性昆虫(foliar insects)から苗の根および芽(shoot)を保護する方法であって、播種前および/または予備発芽後(after pregermination)の種子を、殺虫有効量の活性化合物Iと少なくとも1種の活性化合物IIとの混合物と接触させることを含む方法を提供する。
【0017】
また本発明は、昆虫、蛛形類または線虫を駆除するための活性化合物Iと少なくとも1種の活性化合物IIとの混合物の使用に関する。
【0018】
また本発明は、寄生生物による侵入または感染に対して動物を保護する方法であって、それを必要とする動物に対し殺虫有効量の活性化合物Iと少なくとも1種の活性化合物IIとの混合物を動物に投与することを含む方法に関する。
【0019】
さらに本発明は、寄生生物によって侵入または感染された動物を治療する方法であって、動物に対し殺虫有効量の活性化合物Iと少なくとも1種の活性化合物IIとの混合物を投与することを含む方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
化合物I
式Iで表される化合物I、その調製、ならびに昆虫およびダニ類の有害生物に対するその作用については、一般的にWO 2006/060029に記載されている。式Iで表される活性化合物Iの調製方法はその中で確認することができる。
【0021】
しかしこの先行技術には、本発明による選択シアノスルホキシミン化合物を含む特定の殺虫剤混合物が他の殺虫活性化合物と組合された場合に予期せぬ効果および相乗効果を示すことは開示されていない。
【0022】
式Iで表される化合物Iを以下の表C.Iに記載する:
【表1】

【0023】
式Iで表される化合物には、ラセミ混合物、それぞれの純粋なエナンチオマーおよびジアステレオマー、ならびに光学活性混合物が含まれる。
【0024】
化合物II
群Aの市販の化合物IIは、他の刊行物のうち特にThe Pesticide Manual, 第13版, British Crop Protection Council (2003)で確認することができる。式II.A2.1に類似のチアミド誘導体およびその調製はWO 98/28279に開示されている。レピメクチンは、Agro Project, PJB Publications Ltd, November 2004により公知である。ベンクロチアズおよびその調製は、EP-A1 454621に記載されている。メチダチオンおよびパラオキソンならびにそれらの調製は、Farm Chemicals Handbook, 第88巻, Meister Publishing Company, 2001に記載されている。アセトプロールおよびその調製は、WO 98/28277に記載されている。メタフルミゾンおよびその調製は、EP-A1 462 456に記載されている。フルピラゾホスは、Pesticide Science 54, 1988, p.237-243、および米国特許第4822779号に記載されている。ピラフルプロールおよびその調製は、JP-A 2002-193709およびWO 01/00614に記載されている。ピリプロールおよびその調製は、WO 98/45274および米国特許第6335357号に記載されている。アミドフルメトおよびその調製は、米国特許第6221890号およびJP-A 21010907に記載されている。フルフェネリムおよびその調製は、WO 03/007717およびWO 03/007718に記載されている。シフルメトフェンおよびその調製は、WO 04/080180に記載されている。AKD-1022に類似のネオニコチノイド類の調製法は、Zhang, A.ら(J. Neurochemistry, 75(3), 2000)に記載されており、AKD 1022およびその調製は米国特許第6300348号に記載されている。クロラントラニリプロールは、WO 01/70671、WO 03/015519およびWO 05/118552に記載されている。式II.A13.1に類似のアントラニルアミド誘導体とその調製は、WO 01/70671、WO 02/48137、WO 03/24222、WO 03/15518、WO 04/67528、WO 04/33468およびWO 05/118552に記載されている。フェニルスルホンアミド化合物の2-シアノ-N-エチル-4-フルオロ-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-N-エチル-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-4-フルオロ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-6-フルオロ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-N-エチル-6-フルオロ-3-メトキシ-N-メチル-ベンゼンスルホンアミドおよび2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミドは、WO2005/035486、WO2006/056433、および未公開のUSSN 60/843606に記載されている。
【0025】
好ましい例
式Iで表される好ましい化合物I
本発明の殺虫剤混合物におけるこれらの使用を鑑みると、R1がCF3である、式Iで表される活性化合物I、またはこれらのエナンチオマーもしくはジアステレオマー、純粋物もしくは混合物としてのこれらのエナンチオマー群および/もしくはジアステレオマー群が好ましい。
【0026】
本発明の殺虫剤混合物におけるこれらの使用を鑑みると、R1がClである、式Iで表される活性化合物I、またはこれらのエナンチオマーもしくはジアステレオマー、純粋物もしくは混合物としてのこれらのエナンチオマー群および/もしくはジアステレオマー群が好ましい。
【0027】
本発明の殺虫剤混合物におけるこれらの使用を鑑みると、GがG1であり、RがCH3である、式Iで表される活性化合物I、またはこれらのエナンチオマーもしくはジアステレオマー、純粋物もしくは混合物としてのこれらのエナンチオマー群および/もしくはジアステレオマー群が好ましい。
【0028】
本発明の殺虫剤混合物におけるこれらの使用を鑑みると、GがG2であり、Rが水素である、式Iで表される活性化合物I、またはこれらのエナンチオマーもしくはジアステレオマー、純粋物もしくは混合物としてのこれらのエナンチオマー群および/もしくはジアステレオマー群が好ましい。
【0029】
本発明の殺虫剤混合物におけるこれらの使用を鑑みると、GがG1であり、R2が水素、クロロまたはC2H5である、式Iで表される活性化合物I、またはこれらのエナンチオマーもしくはジアステレオマー、純粋物もしくは混合物としてのこれらのエナンチオマー群および/もしくはジアステレオマー群が好ましい。
【0030】
群Aから選択される好ましい活性化合物II
本発明の殺虫剤混合物におけるこれらの使用を鑑みると、特に好ましいのは以下のパラグラフに列挙した化合物C.IIである。
【0031】
本発明の殺虫剤混合物における使用を鑑みると、上記で定義した群A.1から選択される化合物IIは、トリアザメートまたはピリミカルブが好ましい。
【0032】
本発明の殺虫剤混合物における使用を鑑みると、上記で定義した群A.2から選択される化合物IIは、エンドスルファン、N-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、N-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロールもしくはバニリプロール、またはフェニルピラゾール化合物II.A2.1が好ましい。
【0033】
さらに好ましくは、化合物IIは、N-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、N-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、アセトプロールまたはフィプロニルである。
【0034】
本発明の殺虫剤混合物における使用を鑑みると、上記で定義した群A.3から選択される化合物IIは、アレスリン、ビフェントリン、シフルトリン、ラムダ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、デルタメトリン、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、タウ-フルバリナート、シラフルオフェンまたはトラロメトリンが好ましい。さらに好ましくは、化合物IIは、アルファ-シペルメトリンまたはデルタメトリンである。
【0035】
本発明の殺虫剤混合物における使用を鑑みると、上記で定義した群A.4から選択される化合物IIは、チオシクラム、またはアセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサムおよびAKD-1022からなるネオニコチノイド系化合物のクラスから選択されるもの、またはアロステリック・ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストスピノサドが好ましい。さらに好ましくは、化合物IIは、クロチアニジン、イミダクロプリドまたはチアメトキサムである。
【0036】
本発明の殺虫剤混合物における使用を鑑みると、上記で定義した群A.5から選択される化合物IIは、アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチンまたはミルベメクチンが好ましい。さらに好ましくは、化合物IIはアバメクチンである。
【0037】
本発明の殺虫剤混合物における使用を鑑みると、上記で定義した群A.7から選択される化合物IIは、ジアフェンチウロンが好ましい。
【0038】
本発明の殺虫剤混合物における使用を鑑みると、上記で定義した群A.8から選択される化合物IIは、ブプロフェジンが好ましい。
【0039】
本発明の殺虫剤混合物における使用を鑑みると、上記で定義した群A.10から選択される化合物IIは、ピリダベンまたはフルフェネリムが好ましい。
【0040】
本発明の殺虫剤混合物における使用を鑑みると、上記で定義した群A.11から選択される化合物IIは、インドキサカルブまたはメタフルミゾンが好ましい。さらに好ましくは、化合物IIはメタフルミゾンである。
【0041】
本発明の殺虫剤混合物における使用を鑑みると、上記で定義した群A.12から選択される化合物IIは、スピロジクロフェン、スピロメシフェンまたはスピロテトラマトが好ましい。さらに好ましくは、化合物IIは、スピロメシフェンまたはスピロテトラマトである。
【0042】
本発明の殺虫剤混合物における使用を鑑みると、上記で定義した群A.13から選択される化合物IIは、アミトラズ、フロニカミド、フルベンジアミン、ピメトロジン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、クロラントラニリプロール、アントラニル化合物II.A13.1、2-シアノ-N-エチル-4-フルオロ-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-N-エチル-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-4-フルオロ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-6-フルオロ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-N-エチル-6-フルオロ-3-メトキシ-N-メチル-ベンゼンスルホンアミド、または2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミドである。
【0043】
さらに好ましくは、化合物IIはフロニカミド、ピメトロジン、ピリフルキナゾン、クロラントラニリプロール、アントラニルアミド化合物II.A13.1、2-シアノ-N-エチル-4-フルオロ-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-N-エチル-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-4-フルオロ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-6-フルオロ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-N-エチル-6-フルオロ-3-メトキシ-N-メチル-ベンゼンスルホンアミド、または2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミドである。
【0044】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてN-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾンを含有する殺虫剤混合物である。
【0045】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてN-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾンを含有する殺虫剤混合物である。
【0046】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてアセトプロールを含有している殺虫剤混合物である。
【0047】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてフィプロニルを含有している殺虫剤混合物である。
【0048】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてアルファ-シペルメトリンを含有している殺虫剤混合物である。
【0049】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてクロチアニジンを含有している殺虫剤混合物である。
【0050】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてイミダクロプリドを含有している殺虫剤混合物である。
【0051】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてチアメトキサムを含有している殺虫剤混合物である。
【0052】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてピメトロジンを含有している殺虫剤混合物である。
【0053】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてフロニカミドを含有している殺虫剤混合物である。
【0054】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてスピロメシフェンを含有している殺虫剤混合物である。
【0055】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてスピロテトラマトを含有している殺虫剤混合物である。
【0056】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてピリフルキナゾンを含有している殺虫剤混合物である。
【0057】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてクロラントラニリプロールを含有している殺虫剤混合物である。
【0058】
とりわけ好ましいのは、化合物IIとしてアントラニルアミド化合物II.A13.1
【化6】

【0059】
を含有している殺虫剤混合物である。
【0060】
とりわけ好ましいのは、フェニルスルホンアミド化合物の2-シアノ-N-エチル-4-フルオロ-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミドを含有している殺虫剤混合物である。
【0061】
とりわけ好ましいのは、フェニルスルホンアミド化合物の2-シアノ-N-エチル-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミドを含有している殺虫剤混合物である。
【0062】
とりわけ好ましいのは、フェニルスルホンアミド化合物の2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-4-フルオロ-ベンゼンスルホンアミドを含有している殺虫剤混合物である。
【0063】
とりわけ好ましいのは、フェニルスルホンアミド化合物の2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-ベンゼンスルホンアミドを含有している殺虫剤混合物である。
【0064】
とりわけ好ましいのは、フェニルスルホンアミド化合物の2-シアノ-6-フルオロ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミドを含有している殺虫剤混合物である。
【0065】
とりわけ好ましいのは、フェニルスルホンアミド化合物の2-シアノ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミドを含有している殺虫剤混合物である。
【0066】
とりわけ好ましいのは、フェニルスルホンアミド化合物の2-シアノ-N-エチル-6-フルオロ-3-メトキシ-N-メチル-ベンゼンスルホンアミドを含有している殺虫剤混合物である。
【0067】
とりわけ好ましいのは、フェニルスルホンアミド化合物の2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミドを含有している殺虫剤混合物である。
【0068】
本発明による好ましい混合物
以下の表Mは、本発明による混合物における、表Cで定義した式Iの活性化合物Iと群Aの活性化合物IIの好ましい組合せを表す。
【表2】








【0069】
また特に、群Aの化合物IIがN-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾンであり、式Iで表される化合物Iが表Cの化合物である、本発明の混合物が好ましい。
【0070】
また特に、群Aの化合物IIがN-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾンであり、式Iで表される化合物Iが表Cの化合物である、本発明の混合物が好ましい。
【0071】
有害生物類
活性化合物IおよびIIの混合物、あるいは、同時に(すなわち、一緒にまたは別々に)使用される活性化合物IおよびIIは、以下の分類の有害生物類に対して顕著な作用を示す:
鱗翅類(鱗翅目)の昆虫、例えば、タマナヤガ(アグロチス・イプシロン(Agrotis ypsilon))、カブラヤガ(アグロチス・セゲツム(Agrotis segetum))、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシア・ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、リンゴヒメシンクイ(アルギレスチア・コンジュゲラ(Argyresthia conjugella))、ガマキンウワバ(オートグラファ・ガンマ(Autographa gamma))、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシア・ムリナナ(Cacoecia murinana)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、トウヒノシントメハマキ(コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana))、コリストネウラ・オシデンタリス(Choristoneura occidentalis)、アワヨトウ(シルフィス・ウニプンクタ(Cirphis unipuncta))、コドリンガ(シジア・ポモネラ(Cydia pomonella))、デンドロリムス・ピニ(Dendrolimus pini)、アメリカウリノメイガ(ジアファニア・ニチダリス(Diaphania nitidalis))、サウスウエスタンコンボーラー(ジアトラエア・グランジオセラ(Diatraea grandiosella))、ミスジアオリンガ(エアリアス・インスラナ(Earias insulana))、モロコシマダラメイガ(エラスモパルプス・リグノセルス(Elasmopalpus lignosellus))、ブドウホソハマキ(ユーポエシリア・アンビグエラ(Eupoecilia ambiguella))、エベトリア・ボウリアナ(Evetria bouliana)、フェルチア・スブテラネア(Feltia subterranea)、ハチノスツヅリガ(ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella))、グラホリタ・フネブラナ(Grapholitha funebrana)、ナシヒメシンクイ(グラホリタ・モレスタ(Grapholitha molesta))、タバコガ(ヘリオチス・アルミゲラ(Heliothis armigera))、オオタバコガ(ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens))、ヘリオチス・ゼア(Heliothis zea)、ハイマダラノメイガ(ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis))、ヒベルニア・デホリアリア(Hibernia defoliaria)、アメリカシロヒトリ(ヒファントリア・クネア(Hyphantria cunea))、ヒポノメウタ・マリネルス(Hyponomeuta malinellus)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、ランブジナ・フィセラリア(Lambdina fiscellaria)、シロイチモンジヨトウ(ラフィグマ・エキシグア(Laphygma exigua))、ロイコプテラ・コフェエラ(Leucoptera coffeella)、ロイコプテラ・シテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、ホソバヒメハマキ(ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana))、ロキソステージ・スチクチカリス(Loxostege sticticalis)、マイマイガ(リマントリア・ジスパル(Lymantria dispar))、ノンネマイマイ(リマントリア・モナカ(Lymantria monacha))、モモハモグリガ(リオネチア・クレルケラ(Lyonetia clerkella))、オビカレハ(マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria))、ヨトウガ(マメストラ・ブラッシカエ(Mamestra brassicae))、オルギイア・プソイドツガタ(Orgyia pseudotsugata)、ヨーロッパアワノメイガ(オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis))、マツキリガ(パノリス・フランメア(Panolis flammea))、ワタアカミムシガ(ペクチノホラ・ゴッシピエラ(Pectinophora gossypiella))、ニセタマナヤガ(ペリドロマ・サウシア(Peridroma saucia))、ファレラ・ブセファラ(Phalera bucephala)、ジャガイモキバガ(フトリマエア・オペルクレラ(Phthorimaea operculella))、ミカンハモグリガ(フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella))、オオモンシロチョウ(ピエリス・ブラッシカ(Pieris brassicae))、プラチペナ・スカブラ(Plathypena scabra)、コナガ(プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella))、プソイドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、リアシオニア・フルストラナ(Rhyacionia frustrana)、スクロビパルプラ・アブソルタ(Scrobipalpula absoluta)、バクガ(シトトロガ・セレアレラ(Sitotroga cerealella))、テングハマキ(スパルガノチス・ピレリアナ(Sparganothis pilleriana))、ツマジロクサヨトウ(スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda))、アフリカヨトウ(スポドプテラ・リットラリス(Spodoptera littoralis))、ハスモンヨトウ(スポドプテラ・リツラ(Spodoptera litura))、タウマトポエア・ピチオカンパ(Thaumatopoea pityocampa)、トルトリキス・ビリダナ(Tortrix viridana)、イラクサギンウワバ(トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni))、およびゼイラフェラ・カナデンシス(Zeiraphera canadensis);
甲虫類(鞘翅目)の昆虫、例えば、アカバナガタマムシ(アグリルス・シヌアツス(Agrilus sinuatus))、アグリオテス・リネアツス(Agriotes lineatus)、アグリオテス・オブスクルス(Agriotes obscurus)、アンフィマルス・ソルスチチアリス(Amphimallus solstitialis)、アニサンドルス・ジスパル(Anisandrus dispar)、ワタミハナゾウムシ(アントノムス・グランジス(Anthonomus grandis))、ナシハナゾウムシ(アントノムス・ポモルム(Anthonomus pomorum))、アフトナ・ユーホリダエ(Aphthona euphoridae)、アソウス・ハエモロイダリス(Athous haemorrhoidalis)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、ブラストファグス・ピニペルダ(Blastophagus piniperda)、ブリトファガ・ウンダータ(Blitophaga undata)、ソラマメゾウムシ(ブルクス・ルフィマヌス(Bruchus rufimanus))、エンドウマメゾウムシ(ブルクス・ピソルム(Bruchus pisorum))、ブルクス・レンチス(Bruchus lentis)、ドロハマキチョッキリ(ビクチスクス・ベツラ(Byctiscus betulae))、カメノコハムシ(カッシダ・ネブロサ(Cassida nebulosa))、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、キンイロハナムグリ(セトニア・オーラタ(Cetonia aurata))、シュートリンクス・アッシミリス(Ceuthorrhynchus assimilis)、シュートリンクス・ナピ(Ceuthorrhynchus napi)、カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コノデルス・ベスペルチヌス(Conoderus vespertinus)、クリオセリス・アスパラギ(Crioceris asparagi)、コメツキムシ属の種(クテニセラ ssp.(Ctenicera ssp.))、ジアブロチカ・ロンギコルニス(Diabrotica longicornis)、ジアブロチカ・セミプンククタ(Diabrotica semipunctata)、ジアブロチカ・12-プンクタタ(Diabrotica 12-punctata)、ジアブロチカ・スペシオサ(Diabrotica speciosa)、ジアブロチカ・ビルギフェラ(Diabrotica virgifera)、インゲンテントウ(エピラクナ・バリベスチス(Epilachna varivestis))、エピトリキス・ヒルチペンニス(Epitrix hirtipennis)、ユーチノボトルス・ブラシリエンシス(Eutinobothrus brasiliensis)、マツアナアキゾウムシ(ヒルオビウス・アビエチス(Hylobius abietis))、ヒペラ・ブルンネイペンニス(Hypera brunneipennis)、アルファルファタコゾウムシ(ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica))、ヤツバキクイ(イプス・チポグラフス(Ips typographus))、レマ・ビリネアタ(Lema bilineata)、レマ・メラノプス(Lema melanopus)、コロラドハムシ(レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata))、リモニウス・カリホルニクス(Limonius californicus)、イネミズゾウムシ(リッソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus))、メラノツス・コンムニス(Melanotus communis)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・ヒッポカスタニ(Melolontha hippocastani)、ヨーロッパコフキコガネ(メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha))、イネクビホソハムシ(オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae))、オルチオリンクス・スルカツス(Ortiorrhynchus sulcatus)、オチオリンクス・オバツス(Otiorrhynchus ovatus)、ファエドン・コクレアリエ(Phaedon cochleariae)、フィロビウス・ピリ(Phyllobius pyri)、フィロトレタ・クリソセファラ(Phyllotreta chrysocephala)、コガネムシ属の種(フィロファガ sp. (Phyllophaga sp.))、フィロペルタ・ホルチコラ(Phyllopertha horticola)、キスジノミハムシ(フィロトレタ・ネモルム(Phyllotreta nemorum))、キスジノミハムシ(フィロトレタ・ストリオラタ(Phyllotreta striolata))、マメコガネ(ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica))、アカアシチビコフキゾウムシ(シトナ・リネアツス(Sitona lineatus))、およびシトフィルス・グラナリア(Sitophilus granaria);
ハエ、カ類(双翅目)の昆虫、例えば、ネッタイシマカ(アエデス・アエギプチ(Aedes aegypti))、ヒトスジシマカ(アエデス・アルボピクツス(Aedes albopictus))、キンイロヤブカ(アエデス・ベキサンス(Aedes vexans))、アナストレファ・ルデンス(Anastrepha ludens)、アノフェレス・マクリペンニス(Anopheles maculipennis)、アノフェレス・クルシアンス(Anopheles crucians)、アノフェレス・アルビマヌス(Anopheles albimanus)、ガンビエハマダラカ(アノフェレス・ガンビエ(Anopheles gambiae))、アノフェレス・フレエボルニ(Anopheles freeborni)、ハマダラカ(アノフェレス・ロイコスフィルス(Anopheles leucosphyrus))、コガタハマダラカ(アノフェレス・ミニムス(Anopheles minimus))、アノフェレス・クアドリマクラツス(Anopheles quadrimaculatus)、ホホアカクロバエ(カリホラ・ビシナ(Calliphora vicina))、チチュウカイミバエ(セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata))、クリソミア・ベッジアナ(Chrysomya bezziana)、クリソミア・ホミニボラキス(Chrysomya hominivorax)、クリソミア・マセラリア(Chrysomya macellaria)、サシバエ(クリソプス・ジスカリス(Chrysops discalis))、クリソプス・シラセア(Chrysops silacea)、クリソプス・アトランチクス(Chrysops atlanticus)、ラセンウジバエ(コクリオミイア・ホミニボラキス(Cochliomyia hominivorax))、ソルガムタマバエ(コンタリニア・ソルギコラ(Contarinia sorghicola))、ヒトクイバエ(コルジルオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga))、クリコイデス・フレンス(Culicoides furens)、アカイエカ(クレックス・ピピエンス(Culex pipiens))、クレックス・ニグリパルプス(Culex nigripalpus)、ネッタイイエカ(クレックス・キンクファシアツス(Culex quinquefasciatus))、コガタアカイエカ(クレックス・タルサリス(Culex tarsalis))、クリセタ・イノルナタ(Culiseta inornata)、クリセタ・メラヌラ(Culiseta melanura)、ウリミバエ(ダクス・ククルビタ(Dacus cucurbitae))、オリーブミバエ(ダクス・オレア(Dacus oleae))、ダシネウラ・ブラッシカ(Dasineura brassicae)、デリア・アンティーク(Delia antique)、デリア・コアルクタタ(Delia coarctata)、タネバエ(デリア・プラツラ(Delia platura))、キャベツハナバエ(デリア・ラジクム(Delia radicum))、ヒトヒフバエ(デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis))、ヒメイエバエ(ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis))、ゲオミザ・トリプンクタタ(Geomyza Tripunctata)、ウマバエ(ガステロフィルス・インテスチナリス(Gasterophilus intestinalis))、ツェツェバエ(グロッシナ・モルシタンス(Glossina morsitans))、グロッシナ・パルパリス(Glossina palpalis)、グロッシナ・フスシペス(Glossina fuscipes)、グロッシナ・タキノイデス(Glossina tachinoides)、ノサシバエ(ハエマトビア・イリタンス(Haematobia irritans))、ハプロジプロシス・エクエストリス(Haplodiplosis equestris)、ヒッペラテス属の種(Hippelates spp.)、ヒルエミイア・プラツラ(Hylemyia platura)、ヒポデルマ・リネアタ(Hypoderma lineata)、レプトコノプス・トレンス(Leptoconops torrens)、トマトハモグリバエ(リリオマイザ・サチベ(Liriomyza sativae))、マメハモグリバエ(リリオマイザ・トリホリイ(Liriomyza trifolii))、ルシリア・カプリナ(Lucilia caprina)、ヒツジキンバエ(ルシリア・クプリナ(Lucilia cuprina))、ヒロズキンバエ(ルシリア・セリカタ(Lucilia sericata))、リコリア・ペクトラリス(Lycoria pectoralis)、マンソニア・チチラヌス(Mansonia titillanus)、ヘシアンバエ(マイエチオラ・デストルクトル(Mayetiola destructor))、ムスカ・オータムナリス(Musca autumnalis)、イエバエ(ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica))、オオイエバエ(ムシナ・スタブランス(Muscina stabulans))、ヒツジバエ(オエストルス・オビス(Oestrus ovis))、オポミザ・フロルム(Opomyza florum)、オシネラ・フリット(Oscinella frit)、ペゴミア・ヒソシアミ(Pegomya hysocyami)、ホルビア・アンチクア(Phorbia antiqua)、ホルビア・ブラッシカ(Phorbia brassicae)、ホルビア・コアルクタタ(Phorbia coarctata)、サシチョウバエ(フレボトムス・アルゲンチペス(Phlebotomus argentipes))、プソロホラ・コルンビエ(Psorophora columbiae)、ニンジンサビバエ(プシラ・ロゼ(Psila rosae))、プソロホラ・ジスコロール(Psorophora discolor)、プロシムリウム・ミクスタム(Prosimulium mixtum)、ヨーロッパオウトウミバエ(ラゴレチス・セラシ(Rhagoletis cerasi))、リンゴミバエ(ラゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella))、サルコファガ・ヘモロイダリス(Sarcophaga haemorrhoidalis)、ニクバエ属の種(サルコファガ sp. (Sarcophaga sp.))、シムリウム・ビッタツム(Simulium vittatum)、サシバエ(ストモキス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans))、タバヌス・ボビヌス(Tabanus bovinus)、タバヌス・アトラツス(Tabanus atratus)、タバヌス・リネオラ(Tabanus lineola)、およびタバヌス・シミリス(Tabanus similis)、チプラ・オレラセア(Tipula oleracea)、およびガガンボ(チプラ・パルドサ(Tipula paludosa));
アザミウマ類(総翅目)の昆虫、例えば、ジクロモトリプス・コルベッチ(Dichromothrips corbetti)、ジクロモトリプス属の種(Dichromothrips ssp)、フランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)、ミカンキイロアザミウマ(フランクリニエラ・オシデンタリス(Frankliniella occidentalis))、フランクリニエラ・トリチシ(Frankliniella tritici)、シルトトリプス・シトリ(Scirtothrips citri)、トリプス・オリザエ(Thrips oryzae)、ミナミキイロアザミウマ(トリプス・パルミ(Thrips palmi))、およびネギアザミウマ(トリプス・タバシ(Thrips tabaci));
シロアリ類(等翅目)、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Calotermes flavicollis)、ロイコテルメス・フラビペス(Leucotermes flavipes)、ヘテロテルメス・アウレアス(Heterotermes aureus)、アメリカ東部地下シロアリ(レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes))、アメリカ東南部地下シロアリ(レチクリテルメス・ビルギニクス(Reticulitermes virginicus))、地中海沿岸生息シロアリ(レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus))、レチクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レチクリテルメス・グラセイ(Reticulitermes grassei)、テルメス・ナタレンシス(Termes natalensis)、およびイエシロアリ(コプトテルメス・ホルモサヌス(Coptotermes formosanus));
ゴキブリ類(ゴキブリ目−網翅目)、例えば、チャバネゴキブリ(ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica))、オキナワチャバネゴキブリ(ブラッテラ・アサヒネ(Blattella asahinae))、ワモンゴキブリ(ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ヤマトゴキブリ(ペリプラネタ・ジャポニカ(Periplaneta japonica))、トビイロゴキブリ(ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea))、クロゴキブリ(ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuligginosa))、コワモンゴキブリ(ペリプラネタ・アウストララシエ(Periplaneta australasiae))、およびトウヨウゴキブリ(ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis))、
ナンキンムシ、アブラムシ、ヨコバイ、コナジラミ、カイガラムシ、セミ(半翅目)、例えば、アオクサカメムシ(アクロステルヌム・ヒラレ(Acrosternum hilare))、アメリカコバネナガカメムシ(ブリスス・ロイコプテルス(Blissus leucopterus))、シルトペルチス・ノタツス(Cyrtopeltis notatus)、アカホシカメムシ(ジスデルクス・シングラツス(Dysdercus cingulatus))、ジスデルクス・インテルメジウス(Dysdercus intermedius)、ムギチャイロカメムシ(ユリガステル・インテグリセプス(Eurygaster integriceps))、ユスキスツス・インピクチベントリス(Euschistus impictiventris)、レプトグロッスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、サビイロカスミカメ(リグス・リネオラリス(Lygus lineolaris))、リグス・プラテンシス(Lygus pratensis)、ミナミアオカメムシ(ネザラ・ビリズラ(Nezara viridula))、ピエスマ・クアドラタ(Piesma quadrata)、ソルベア・インスラリス(Solubea insularis)、チアンタ・ペルジトル(Thyanta perditor)、アシルトシホン・オノブリキス(Acyrthosiphon onobrychis)、カラマツカサアブラムシ(アデルゲス・ラリシス(Adelges laricis))、アフィズラ・ナスツルチイ(Aphidula nasturtii)、マメクロアブラムシ(アフィス・ファバエ(Aphis fabae))、イチゴネアブラムシ(アフィス・ホルベシ(Aphis forbesi))、ヨーロッパリンゴアブラムシ(アフィス・ポミ(Aphis pomi))、ワタアブラムシ(アフィス・ゴシピイ(Aphis gossypii))、アフィス・グロスラリア(Aphis grossulariae)、アフィス・スクネイデリ(Aphis schneideri)、ユキヤナギアブラムシ(アフィス・スピラエコラ(Aphis spiraecola))、ニワトコアブラムシ(アフィス・サンブシ(Aphis sambuci))、エンドウヒゲナガアブラムシ(アシルトシホン・ピスム(Acyrthosiphon pisum))、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(オーラコルツム・ソラニ(Aulacorthum solani))、シルバーリーフコナジラミ(ベミシア・アルゲンチホリイ(Bemisia argentifolii))、ブラキカウズス・カルズイ(Brachycaudus cardui)、ムギワラギクオマルアブラムシ(ブラキカウズス・ヘリクリシ(Brachycaudus helichrysi))、ブラキカウズス・ペルシカ(Brachycaudus persicae)、ブラキカウズス・プルニコラ(Brachycaudus prunicola)、ダイコンアブラムシ(ブレビコリン・ブラッシカ(Brevicoryne brassicae))、カピトホルス・ホルニ(Capitophorus horni)、セロシファ・ゴシピイ(Cerosipha gossypii)、イチゴケナガアブラムシ(カエトシホン・フラガエホリイ(Chaetosiphon fragaefolii))、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ドレイフシア・ノルドマンニアナ(Dreyfusia nordmannianae)、ドレイフシア・ピセア(Dreyfusia piceae)、ギシギシネアブラムシ(ジサフィス・ラジコラ(Dysaphis radicola))、ジサウラコルツム・プソイドソラニ(Dysaulacorthum pseudosolani)、バラリンゴアブラムシ(ジサフィス・プランタギネア(Dysaphis plantaginea))、ジサフィス・ピリ(Dysaphis pyri)、ジャガイモヒメヨコバイ(エンポアスカ・ファバエ(Empoasca fabae))、モモコフキアブラムシ(ヒアロプテルス・プルニ(Hyalopterus pruni))、チシャミドリアブラムシ(ヒペロミズス・ラクツカエ(Hyperomyzus lactucae))、ムギヒゲナガアブラムシ(マクロシフム・アベナエ(Macrosiphum avenae))、チューリップヒゲナガアブラムシ(マクロシフム・ユーホルビエ(Macrosiphum euphorbiae))、マクロシホン・ロサエ(Macrosiphon rosae)、ソラマメヒゲナガアブラムシ(メゴウラ・ビシエ(Megoura viciae))、メラナフィス・ピラリウス(Melanaphis pyrarius)、ムギウスイロアブラムシ(メトポロフィウム・ジロズム(Metopolophium dirhodum))、ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae)、ミズス・アスカロニクス(Myzus ascalonicus)、ニワウメクロコブアブラムシ(ミズス・セラシ(Myzus cerasi))、カワリコブアブラムシ(ミズス・バリアンス(Myzus varians))、レタスアブラムシ(ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri))、トビイロウンカ(ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens))、ペンフィグス・ブルサリウス(Pemphigus bursarius)、クロフツノウンカ(ペルキンシエラ・サッカリシダ(Perkinsiella saccharicida))、ホップイボアブラムシ(ホロドン・フムリ(Phorodon humuli))、リンゴキジラミ(プシラ・マリ(Psylla mali))、プシラ・ピリ(Psylla piri)、ロパロミズス・アスカロニクス(Rhopalomyzus ascalonicus)、トウモロコシアブラムシ(ロパロシフム・マイジス(Rhopalosiphum maidis))、ムギクビレアブラムシ(ロパロシフム・パジ(Rhopalosiphum padi))、ロパロシフム・インセルツム(Rhopalosiphum insertum)、サッパフィス・マラ(Sappaphis mala)、サッパフィス・マリ(Sappaphis mali)、ムギミドリアブラムシ(スチザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum))、スチゾネウラ・ラヌギノサ(Schizoneura lanuginosa)、ムギヒゲナガアブラムシ(シトビオン・アベナエ(Sitobion avenae)、オンシツコナジラミ(トリアロイロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum))、コミカンアブラムシ(トキソプテラ・オーランチイ(Toxoptera aurantii))、ブドウネアブラムシ(ビテウス・ビチホリイ(Viteus vitifolii))、トコジラミ(シメックス・レクツラリウス(Cimex lectularius))、タイワントコジラミ(シメックス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus))、レズビウ・セニリス(Reduvius senilis)、サシガメ属の種(トリアトーマ spp.(Triatoma spp.))、およびアリルス・クリタツス(Arilus critatus);
アリ、ミツバチ、スズメバチ、ハバチ類(膜翅目)、例えば、カブラハバチ(アタリア・ロサエ(Athalia rosae))、ハキリアリ(アッタ・セファロテス(Atta cephalotes))、アッタ・カピグアラ(Atta capiguara)、ハキリアリ(アッタ・セファロテス(Atta cephalotes))、アッタ・ラエビガタ(Atta laevigata)、アッタ・ロブスタ(Atta robusta)、チャイロハキリアリ(アッタ・セキスデンス(Atta sexdens))、テキサスハキリアリ(アッタ・テキサナ(Atta texana))、シリアゲアリ属の種(クレマトガステル spp.(Crematogaster spp.))、ホプロカンパ・ミヌタ(Hoplocampa minuta)、ホプロカンパ・テスツジネア(Hoplocampa testudinea)、イエヒメアリ(モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis))、アカカミアリ(ソレノプシス・ゲミナタ(Solenopsis geminata))、ヒアリ(ソレノプシス・インビクタ(Solenopsis invicta))、ソレノプシス・リクテリ(Solenopsis richteri)、ソレノプシス・キシロニ(Solenopsis xyloni)、アカシュウカクアリ(ポゴノミルメックス・バルバツス(Pogonomyrmex barbatus))、ポゴノミルメックス・カリホルニクス(Pogonomyrmex californicus)、ツヤオオヅアリ(フェイドール・メガセファーラ(Pheidole megacephala))、アリモドキバチ(ダシムチラ・オッシデンタリス(Dasymutilla occidentalis))、マルハナバチ属の種(ボンブス spp.(Bombus spp.))、ベスプラ・スクアモサ(Vespula squamosa)、パラベスプラ・ブルガリス(Paravespula vulgaris)、パラベスプラ・ペンシルバニカ(Paravespula pennsylvanica)、パラベスプラ・ゲルマニカ(Paravespula germanica)、クロスズメバチ(ドリコベスプラ・マクラタ(Dolichovespula maculata))、モンスズメバチ(ベスパ・クラブロ(Vespa crabro))、ポリステス・ルビギノサ(Polistes rubiginosa)、カンポノツス・フロリダヌス(Camponotus floridanus)、およびアルゼンチンアリ(リネピテマ・フミル(Linepithema humile));
コオロギ、バッタ、イナゴ類(直翅類)、例えば、ヨーロッパイエコオロギ(アケタ・ドメスチカ(Acheta domestica))、グリロタルパ・グリロタルパ(Gryllotalpa gryllotalpa)、トノサマバッタ(ロクスタ・ミグラトリア(Locusta migratoria))、メラノプルス・ビビッタツス(Melanoplus bivittatus)、メラノプルス・フェムルブルム(Melanoplus femurrubrum)、メラノプルス・メキシカヌス(Melanoplus mexicanus)、メラノプルス・サングイニペス(Melanoplus sanguinipes)、メラノプルス・スプレツス(Melanoplus spretus)、アカトビバッタ(ノマダクリス・セプテンファシアタ(Nomadacris septemfasciata))、アメリカイナゴ(スキストセルカ・アメリカナ(Schistocerca americana))、サバクトビバッタ(スキストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria))、モロッコイナゴ(ドシオスタウルス・マロッカヌス(Dociostaurus maroccanus))、クラズミウマ(タキシネス・アシナモルス(Tachycines asynamorus))、オエダロイス・セネガレンシス(Oedaleus senegalensis)、ゾノゼルス・バリエガツス(Zonozerus variegatus)、ヒエログリフス・ダガネンシス(Hieroglyphus daganensis)、クラウッサリア・アングリフェラ(Kraussaria angulifera)、カリプタムス・イタリクス(Calliptamus italicus)、オーストラリア群れバッタ(コルトイセテス・テルミニフェラ(Chortoicetes terminifera))、およびブラウンイナゴ(ロクスタナ・パルダリナ(Locustana pardalina));
蛛形類(Arachnoidea)、例えばクモ類(ダニ目)、例えば、ヒメダニ科(Argasidae)、マダニ科(Ixodidae)、およびヒゼンダニ科(Sarcoptidae)のもの、例えば、アメリカキララマダニ(アンブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum))、アンブリオンマ・バリエガツム(Amblyomma variegatum)、アンブリオンマ・マクラツム(Ambryomma maculatum)、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、ボオフィルス・アンヌラツス(Boophilus annulatus)、ボオフィルス・デコロラツス(Boophilus decoloratus)、オウシマダニ(ボオフィルス・ミクロプルス(Boophilus microplus))、デルマセントル・シルバルム(Dermacentor silvarum)、デルマセントル・アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、アメリカイヌカクダニ(デルマセントル・バリアビリス(Dermacentor variabilis))、ヒアロンマ・トルンカツム(Hyalomma truncatum)、タネガタマダニ(イキソデス・リシヌス(Ixodes ricinus))、イキソデス・ルビクンズス(Ixodes rubicundus)、クロアシマダニ(イキソデス・スカプラリス(Ixodes scapularis))、オーストラリアマダニ(イキソデス・ホロシクルス(Ixodes holocyclus))、西部クロアシマダニ(イキソデス・パシフィクス(Ixodes pacificus))、オルニトドルス・モウバタ(Ornithodorus moubata)、オルニトドルス・ヘルムシ(Ornithodorus hermsi)、オルニトドルス・ツリカタ(Ornithodorus turicata)、イエダニ(オルニトニッスス・バコチ(Ornithonyssus bacoti))、オトビウス・メグニニ(Otobius megnini)、ワクモ(デルマニッスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae))、ヒツジキュウセンヒゼンダニ(プソロプテス・オビス(Psoroptes ovis))、タリイロコイタマダニ(リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus))、コイタマダニ(リピセファルス・アッペンジクラツス(Rhipicephalus appendiculatus))、リピセファルス・エベルトシ(Rhipicephalus evertsi)、ヒゼンダニ(サルコプテス・スカビエイ(Sarcoptes scabiei))、ならびにフシダニ属の種(Eriophyidae spp.)、例えば、リンゴサビダニ(アクルス・スクレクテンダリ(Aculus schlechtendali))、フィロコプトラタ・オレイボラ(Phyllocoptrata oleivora)、およびエリオフィエス・シェルドニ(Eriophyes sheldoni);ホコリダニ属の種(Tarsonemidae spp.)、例えば、シクラメンホコリダニ(フィトネムス・パリズス(Phytonemus pallidus))、およびチャノホコリダニ(ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus));ヒメハダニ属の種(Tenuipalpidae spp.)、例えば、ミナミヒメハダニ(ブレビパルプス・ホエニシス(Brevipalpus phoenicis));ハダニ属の種(Tetranychidae spp.)、例えば、ニセナミハダニ(テトラニクス・シンナバリヌス(Tetranychus cinnabarinus))、カンザワハダニ(テトラニクス・カンザワイ(Tetranychus kanzawai))、オウトウハダニ(テトラニクス・パシフィクス(Tetranychus pacificus))、ニセナミハダニ(テトラニクス・テラリウス(Tetranychus telarius))、およびナミハダニ(テトラニクス・ウルチカエ(Tetranychus urticae))、リンゴハダニ(パノニクス・ウルミ(Panonychus ulmi))、ミカンハダニ(パノニクス・シトリ(Panonychus citri))、およびオリゴニクス・プラテンシス(Oligonychus pratensis);真正クモ目、例えば、クロゴケグモ(ラトロデクツス・マクタンス(Latrodectus mactans))、およびドクイトグモ(ロキソセレス・レクルサ(Loxosceles reclusa));
ノミ類(ノミ(隠翅)目(Siphonatera))、例えば、ネコノミ(クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis))、イヌノミ(クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis))、ケオプスネズミノミ(キセノプシラ・ケオプシス(Xenopsylla cheopsis))、ヒトノミ(プレックス・イリタンス(Pulex irritans))、スナノミ(ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans))、およびヨーロッパネズミノミ(ノソプシルルス・ファシアツス(Nosopsyllus fasciatus));
シミ、マダラシミ(総尾目)、例えば、セイヨウシミ(レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina))およびマダラシミ(テルモビア・ドメスチカ(Thermobia domestica));
ムカデ(唇脚綱)、例えば、イエムカデ(スクチゲラ・コレオプトラタ(Scutigera coleoptrata));
ヤスデ(倍脚綱)、例えば、ナルセウス属の種(Narceus spp.);
ハサミムシ(革翅目)、例えば、ヨーロッパクギヌキハサミムシ(ホルフィクラ・アウリクラリア(forficula auricularia));
シラミ(シラミ目)、例えば、アタマジラミ(ペジクルス・ヒューマヌス・カピチス(Pediculus humanus capitis))、コロモジラミ(ペジクルス・ヒューマヌス・コルポリス((Pediculus humanus corporis))、ケジラミ(プチルス・プビス((Pthirus pubis))、ウシジラミ(ヘマトピヌス・ユーリステルヌス((Haematopinus eurysternus))、ブタジラミ(ヘマトピヌス・スイス((Haematopinus suis))、ウシホソジラミ(リノグナツス・ビツリ((Linognathus vituli))、ウシハジラミ(ボビコラ・ボビス(Bovicola bovis))、ニワトリハジラミ(メノポン・ガリナエ(Menopon gallinae))、ニワトリオオハジラミ(メナカンツス・ストラミネウス(Menacanthus stramineus))、およびケブカウシジラミ(ソレノポテス・カピラツス(Solenopotes capillatus))。
【0072】
植物寄生線虫類、例えば、ネコブセンチュウ類(root knot nematodes)のアレナリアネコブセンチュウ(メロイドギネ・アレナリア(Meloidogyne arenaria))、コロンビアネコブセンチュウ(メロイドギネ・チトウッディ(Meloidogyne chitwoodi))、メロイドギネ・エキシグア(Meloidogyne exigua)、キタネコブセンチュウ(メロイドギネ・ハプラ(Meloidogyne hapla))、サツマイモネコブセンチュウ(メロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita))、ジャワネコブセンチュウ(メロイドギネ・ジャバニカ(Meloidogyne javanica))および他のメロイドギネ(Meloidogyne)属の種;シストセンチュウ類(cyst nematodes)のジャガイモシストセンチュウ(グロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostochiensis))、ジャガイモシロシストセンチュウ(グロボデラ・パリダ(Globodera pallida))、タバコシストセンチュウ(グロボデラ・タバクム(Globodera tabacum))、および他のグロボデラ(Globodera) 属の種、ムギシストセンチュウ(ヘテロデラ・アベナエ(Heterodera avenae))、ダイズシストセンチュウ(ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines))、テンサイシストセンチュウ(ヘテロデラ・スカクチイ(Heterodera schachtii))、クローバシストセンチュウ(ヘテロデラ・トリホリイ(Heterodera trifolii))、および他のヘテロデラ(Heterodera) 属の種;タネコブセンチュウ類(Seed gall nematodes)のアングイナ・フネスタ(Anguina funesta)、コムギツブセンチュウ(アングイナ・トリチシ(Anguina tritici))および他のアングイナ(Anguina) 属の種;クキセンチュウ類およびハセンチュウ類(Stem and foliarfoliar nematodes)のイネシンガレセンチュウ(アフェレンコイデス・ベッセイ(Aphelenchoides besseyi))、イチゴセンチュウ(アフェレンコイデス・フラガリア(Aphelenchoides fragariae))、ハガレセンチュウ(アフェレンコイデス・リトゼマボシ(Aphelenchoides ritzemabosi))、および他のアフェレンコイデス(Aphelenchoides) 属の種;刺毛センチュウ類(Sting nematodes)のブドウオオハリセンチュウ(ベロノライムス・ロンギカウダツス(Belonolaimus longicaudatus))、および他のベロノライムス(Belonolaimus) 属の種;マツセンチュウ類(Pine nematodes)のマツノザイセンチュウ(ブルサフェレンクス・キシロフィルス(Bursaphelenchus xylophilus))および他のブルサフェレンクス(Bursaphelenchus) 属の種;ワセンチュウ類(Ring nematodes)のクリコネマ(Criconema) 属の種、クリコネメラ(Criconemella) 属の種、クリコネモイデス(Criconemoides) 属の種、およびメソクリコネマ(Mesocriconema) 属の種;クキおよびリンケイセンチュウ類(Stem and bulb nematodes)のイモグサレセンチュウ(ジチレンクス・デストルクター(Ditylenchus destructor))、ナミクキセンチュウ(ジチレンクス・ジプサシ(Ditylenchus dipsaci))、キノコセンチュウ(ジチレンクス・ミセリオファグス(Ditylenchus myceliophagus))、および他のジチレンクス(Ditylenchus) 属の種;キリセンチュウ類(Awl nematodes)のドリコドルス(Dolichodorus)属の種;ラセンセンチュウ類(Spiral nematodes)のナミラセンセンチュウ(ヘリコチレンクス・ジヒステラ(Helicotylenchus dihystera))、ヘリコチレンクス・ムルチシンクツス(Helicotylenchus multicinctus)、および他のヘリコチレンクス(Helicotylenchus) 属の種、ロチレンカス・ロブスタス(Rotylenchus robustus)および他のロチレンカス(Rotylenchus) 属の種;サヤセンチュウ類(sheath nematodes)のヘミシクリオホラ(Hemicycliophora) 属の種およびヘミクリコネモイデス(Hemicriconemoides) 属の種;ヒルスマンニエラ(Hirshmanniella) 属の種;ヤリセンチュウ類(Lance nematodes)のホプロライムス・コロンブス(Hoplolaimus columbus)、ホプロライムス・ガレアツス(Hoplolaimus galeatus)、および他のホプロライムス(Hoplolaimus) 属の種;ニセネコブセンチュウ類(false root-knot nematodes)のナコブス・アベランス(Nacobbus aberrans)および他のナコブス(Nacobbus) 属の種;ハリセンチュウ類(Needle nematodes)のロンギドルス・エロンガテス(Longidorus elongates)および他のロンギドルス(Longidorus) 属の種;ピンセンチュウ類(pin nematodes)のパラティレンクス(Paratylenchus) 属の種;ネグサレセンチュウ類(Lesion nematodes)のブラキュルスネグサレセンチュウ(プラチレンクス・ブラキュルス(Pratylenchus brachyurus))、ミナミネグサレセンチュウ(プラチレンクス・コフェア(Pratylenchus coffeae))、ピンセンチュウ(プラチレンクス・クルビタツス(Pratylenchus curvitatus))、プラチレンクスス・ゴーデイ(Pratylenchus goodeyi)、プラチレンクス・ネグレクツス(Pratylencus neglectus)、キタネグサレセンチュウ(プラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans))、プラチレンクス・スクリブネリ(Pratylenchus scribneri)、クルミネグサレセンチュウ(プラチレンクス・ブルヌス(Pratylenchus vulnus))、モロコシネグサレセンチュウ(プラチレンクス・ゼア(Pratylenchus zeae))および他のプラチレンクス(Pratylenchus) 属の種;ラジナフェレンクス・ココフィルス(Radinaphelenchus cocophilus)および他のラジナフェレンクス(Radinaphelenchus) 属の種;ネモグリセンチュウ類(Burrowing nematodes)のバナナネモグリセンチュウ(ラドホルス・シミリス(Radopholus similis))および他のラドホルス(Radopholus) 属の種;ニセフクロセンチュウ類(Reniform nematodes)のロチレンクルス・レニホルミス(Rotylenchulus reniformis)および他のロチレンクルス(Rotylenchulus) 属の種;スクテロネマ(Scutellonema) 属の種;ユミハリセンチュウ類(Stubby root nematodes)のトリコドルス・プリミチブス(Trichodorus primitivus)および他のトリコドルス(Trichodorus) 属の種、ヒメユミハリセンチュウ(Paratrichodorus minor)および他のパラトリコドルス(Paratrichodorus) 属の種;イシュクセンチュウ類(Stunt nematodes)のナミイシュクセンチュウ(チレンコリンクス・クライトニ(Tylenchorhynchus claytoni))、チレンコリンクス・ズビウス(Tylenchorhynchus dubius)および他のチレンコリンクス(Tylenchorhynchus) 属の種ならびにメルリニウス(Merlinius) 属の種;ミカンセンチュウ類(Citrus nematodes)のミカンネセンチュウ(チレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans))および他のチレンクルス(Tylenchulus) 属の種;オオハリセンチュウ類(Dagger nematodes)のアメリカオオハリセンチュウ(キシフィネマ・アメリカヌム(Xiphinema americanum))、ブドウオオハリセンチュウ(キシフィネマ・インデックス(Xiphinema index))、キシフィネマ・ディバーシカウダツム(Xiphinema diversicaudatum)、および他のキシフィネマ(Xiphinema) 属の種;ならびに他の植物寄生線虫の種。
【0073】
さらに、本発明の混合物は、鱗翅目、鞘翅目、双翅目、総翅目および膜翅目の防除にとりわけ有用である。特に、本発明の混合物は総翅目および膜翅目の防除に、とりわけ膜翅目の防除に有用である。
【0074】
製剤
本発明による混合物は、慣用の製剤、例えば、液剤、エマルション剤、懸濁剤、散剤、粉剤、ペースト剤および粒剤に変換することができる。使用剤形は、特定の所望する目的によって決まるが、いずれの場合も、本発明による化合物の微細で均一な分散が確実になされるように選択する。
【0075】
これらの製剤は、公知の方法(例えば、概説については米国特許第3,060,084号、EP-A 707 445(液体濃縮物について)、Browning, 「Agglomeration」, Chemical Engineering, Dec. 4, 1967, 147〜48、Perry's Chemical Engineer's Handbook, 第4版, McGraw-Hill, New York, 1963, 8〜57ページを参照されたい。またWO 91/13546、米国特許第4,172,714号、米国特許第4,144,050号、米国特許第3,920,442号、米国特許第5,180,587号、米国特許第5,232,701号、米国特許第5,208,030号、GB 2,095,558、米国特許第3,299,566号、Klingman, Weed Control as a Science, John Wiley and Sons, Inc., New York, 1961、Hanceら, Weed Control Handbook, 第8版, Blackwell Scientific Publications, Oxford, 1989、ならびにMollet, H., Grubemann, A., Formulation technology, Wiley VCH Verlag GmbH, Weinheim (Germany), 2001, 2、D. A. Knowles, Chemistry and Technology of Agrochemical Formulations, Kluwer Academic Publishers, Dordrecht, 1998 (ISBN 0-7514-0443-8)も参照されたい)で調製され、例えば、本活性化合物を農薬製剤に好適な補助剤、例えば、溶媒および/または担体、所望により、乳化剤、界面活性剤および分散剤、防腐剤、消泡剤、不凍剤などを用いて、種子処理剤の場合には、さらに場合によりゲル化剤を用いて、本活性化合物を増量することにより調製される。
【0076】
好適な溶媒の例は、水、芳香族溶媒(例えばSolvesso製品、キシレン)、パラフィン類(例えば鉱油画分)、アルコール類(例えばメタノール、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール)、ケトン類(例えばシクロヘキサノン、γ-ブチロラクトン)、ピロリドン類(NMP(N-メチル-ピロリドン)、NOP(N-オクチル-ピロリドン))、アセテート類(二酢酸グリコール)、グリコール類、脂肪酸ジメチルアミド類、脂肪酸類および脂肪酸エステル類である。基本的には、溶媒混合物も用いることができる。
【0077】
好適な乳化剤は、非イオン性乳化剤やアニオン性乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルスルホネートおよびアリールスルホネートなど)である。
【0078】
分散剤の例としては、リグニン亜硫酸廃液およびメチルセルロースが挙げられる。
【0079】
使用される好適な界面活性剤は、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、脂肪アルコール硫酸塩、脂肪酸塩および硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテル、さらにはスルホン化ナフタレンおよびナフタレン誘導体とホルムアルデヒドの縮合物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、エトキシル化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールと脂肪アルコールエチレンオキシドの縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシル化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグノ亜硫酸廃液、およびメチルセルロースである。
【0080】
直接散布可能な液剤、エマルション剤、ペースト剤、または油性分散剤の調製に適している物質は、中〜高沸点の鉱油画分(例えばケロセンまたはディーゼルオイル、さらにはコールタールオイル)、および植物または動物由来の油、脂肪族、環状および芳香族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンもしくはその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、イソホロン)、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドンまたは水である。
【0081】
さらに、不凍剤、例えばグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、および殺菌剤などを本製剤に加えることもできる。
【0082】
好適な消泡剤は、例えばシリコンまたはステアリン酸マグネシウムをベースとした消泡剤である。
【0083】
好適な防腐剤は、例えばジクロロフェンである。
【0084】
ゲル化剤の一例はカラギーン(Satiagel(登録商標))である。
【0085】
粉剤、広域散布用剤および粉散性製品は、本活性物質と固体担体を混合するか、または同時に粉砕することによって製造することができる。
【0086】
粒剤(例えば、被覆粒剤(coated granule)、含浸粒剤(impregnated granule)および均質粒剤(homogeneous granule)など)は、本活性化合物を固体担体に結合させることにより製造することができる。
【0087】
固体担体の例は、鉱物質土類(mineral earth)(例えばシリカゲル、シリケート、タルク、カオリン、アタクレー(attaclay)、石灰石、石灰、チョーク、膠灰粘土、黄土、粘土、ドロマイト、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウムなど)、粉砕された合成材料、肥料(例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素など)、植物起源の製品(例えば、穀粉、樹皮粉、木粉、堅果殻粉など)、セルロース粉末、ならびに他の固体担体である。
【0088】
一般に、本製剤は、本活性化合物を0.01〜95重量%、好ましくは0.1〜90重量%含んでいる。この場合、本活性化合物は、純度90重量%〜100重量%、好ましくは95重量%〜100重量%(NMRスペクトルによる)で用いられる。
【0089】
目的が種子処理の場合、それぞれの製剤は2〜10倍に希釈して、直ぐに使用可能な調製品の濃度の0.01〜60(活性化合物)重量%、好ましくは0.1〜40重量%とする。
【0090】
本発明の混合物は、そのままで、その製剤の形態で、またはその製剤から調製される施用形態で、例えば直接散布可能な液剤、粉剤、懸濁剤もしくは分散剤、エマルション製剤、油性分散剤、ペースト剤、粉散性製品、広域散布用製品、または粒剤の形態で、散布(spraying)、噴霧(atomizing)、散粉(dusting)、広域散布(spreading)または散水(pouring)により使用することができる。施用形態は、もっぱらその所望する目的によって決まるが、いずれの場合も、本発明の活性化合物が確実に可能な限り微細に分散されるようなものであるべきである。
【0091】
水性の施用形態は、乳剤(emulsion concentrate)、ペースト剤または水和性粉剤(散布用粉剤、油性分散剤)に水を加えることによって調製することができる。エマルション剤、ペースト剤、または油性分散剤を調製するには、そのままの、あるいは油または溶媒に溶解させた本物質を、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤または乳化剤を用いて水中で均質化させることができる。あるいは、活性物質、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤もしくは乳化剤、また必要に応じて溶媒もしくは油からなる濃縮物を調製することもできるが、かかる濃縮物は水で希釈するのに適している。
【0092】
直ぐに使用可能な調製品における本活性化合物の濃度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、この濃度は、0.0001〜10重量%、好ましくは、0.01〜1重量%である。
【0093】
本活性化合物(群)は、超微量散布(ULV(ultra-low volume))法においても良好に使用することができ、95重量%超の本活性化合物を含む製剤を、あるいは添加剤を含まない本活性化合物そのものを施用することができる。
【0094】
以下は製剤の例である。
【0095】
1. 葉面散布用の、水で稀釈する製品。種子処理を目的とする場合、かかる製品は、希釈して種子に施用してもよいし、希釈せずに施用することもできる。
【0096】
A) 液剤(Water-solbule concentrates)(SL、LS)
10重量部の本活性化合物を90重量部の水または水溶性溶媒に溶解させる。別法として、湿潤剤または他の補助剤を添加する。本活性化合物は水で稀釈すると溶解する。これにより、活性化合物を10%(w/w)含む製剤が得られる。
【0097】
B) 分散剤(Dispersible concentrates)(DC)
20重量部の本活性化合物を、70重量部のシクロヘキサノンに10重量部の分散剤(例えば、ポリビニルピロリドン)を加えて溶解させる。水で希釈すると分散液が得られる。これにより、活性化合物を20%(w/w)含む製剤が得られる。
【0098】
C) 乳剤(Emulsifiable concentrates)(EC)
15重量部の本活性化合物を、7重量部のキシレンにドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレート(いずれも5重量部)を加えて溶解させる。水で希釈すると乳液が得られ、これにより、活性化合物を15%(w/w)含む製剤が得られる。
【0099】
D) エマルション剤(Emulsions)(EW、EO、ES)
25重量部の本活性化合物を、35重量部のキシレンにドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレート(いずれも5重量部)を加えて溶解させる。この混合物を、乳化装置(例えば、Ultraturax)を用いて30重量部の水中に導入し、均質なエマルションとする。水で希釈すると乳液が得られる。これにより、活性化合物を25%(w/w)含む製剤が得られる。
【0100】
E) 懸濁剤(Suspensions)(SC、OD、FS)
撹拌下にあるボールミル内で、20重量部の本活性化合物に10重量部の分散剤、湿潤剤および70重量部の水または有機溶媒を添加して粉砕することにより、活性化合物の微細懸濁液が得られる。水で希釈すると活性化合物の安定した懸濁液が得られる。これにより、活性化合物を20%(w/w)含む製剤が得られる。
【0101】
F) 顆粒水和剤(Water-dispersible granules)および顆粒水溶剤(Water-soluble granules)(WG、SG)
50重量部の本活性化合物に50重量部の分散剤および湿潤剤を添加して微粉砕し、専用の装置(例えば、押出機、噴霧塔、流動床など)を用いて顆粒水和剤または顆粒水溶剤とする。水で希釈すると活性化合物の安定な分散液または溶液が得られる。これにより、活性化合物を50%(w/w)含む製剤が得られる。
【0102】
G) 粉末水和剤(Water-dispersible powders)および粉末水溶剤(Water-soluble powders)(WP、SP、SS、WS)
ローター・ステーターミル(rotor-stator mill)内で、75重量部の本活性化合物に25重量部の分散剤、湿潤剤およびシリカゲルを添加して粉砕する。水で希釈すると活性化合物の安定な分散液または溶液が得られる。これにより、活性化合物を75%(w/w)含む製剤が得られる。
【0103】
H) ゲル剤(GF)
撹拌下にあるボールミル内で、20重量部の本活性化合物に10重量部の分散剤、1重量部のゲル剤、湿潤剤、および70重量部の水または有機溶媒を添加して粉砕することにより、活性化合物の微細懸濁液が得られる。水で希釈すると活性化合物の安定した懸濁液が得られる。これにより、活性化合物を20%(w/w)含む製剤が得られる。
【0104】
2. 葉面散布用の、希釈せずに施用する製品。種子処理を目的とする場合、かかる製品は、希釈して種子に施用してもよいし、希釈せずに施用することもできる。
【0105】
I) 散粉剤(Dustable powder)(DP、DS)
5重量部の本活性化合物を微粉砕し、95重量部の微粉砕カオリンと充分に混合する。これにより、活性化合物を5%(w/w)含む散粉製品(dustable product)が得られる。
【0106】
J) 粒剤(Granules)(GR、FG、GG、MG)
0.5重量部の本活性化合物を微粉砕し、95.5重量部の担体と組合せる。これにより、活性化合物を0.5%(w/w)含む製剤が得られる。現在の方法は、押出、噴霧乾燥、または流動床である。これにより、葉面用の希釈せずに施用する粒剤が得られる。
【0107】
K) ULV液剤(UL)
10重量部の本活性化合物を、90重量部の有機溶媒(例えばキシレン)に溶解させる。これにより、葉面用の希釈せずに施用する、活性化合物を10%(w/w)含む製品が得られる。
【0108】
本活性成分には、必要に応じて使用直前に、多種多様の油、湿潤剤、アジュバント、除草剤、殺菌剤(fungicides)、他の農薬、または殺細菌剤(bactericides)などを添加することができる(タンク混合)。これらの製剤は、通常、本発明による製剤と1:10〜10:1の重量比で混合することができる。
【0109】
施用
化合物Iおよび1種または複数の化合物IIは、同時に(すなわち、一緒にもしくは別々に)、または順次的に、個別施用の場合には、一般に防除法の結果にいかなる影響も及ぼさない順序で施用することができる。
【0110】
本発明の混合物は、そのままで、または組成物の形態で、昆虫、または昆虫の攻撃から保護すべき植物、種子などの植物繁殖素材(plant propagation material)、土壌、表面、材料または部屋を殺虫有効量(insecticidally effective amount)の本活性化合物で処理することによって用いられる。施用は、植物、植物繁殖素材、例えば種子、土壌、表面、材料または部屋の昆虫による感染前および感染後に実施することができる。
【0111】
また本発明は動物害虫を駆除する方法であって、動物害虫、その生息地、繁殖地、餌供給源、または動物害虫が成長している、もしくは成長し得る植物、種子、土壌、区域、材料、環境、あるいは動物による攻撃(attack)または侵入(infestation)から保護すべき材料、植物、種子、土壌、表面または場所を、殺虫有効量(pesticidally effective amount)の少なくとも1種の活性化合物Iおよび少なくとも1種の活性化合物IIの混合物と接触させることを含む方法を含む。
【0112】
化合物Iおよび1種または複数の化合物IIは、通常、500:1〜1:100、好ましくは20:1〜1:50、特に5:1〜1:20の重量比で施用する。所望の効果に応じて、本発明による混合物の施用量は、5g/ha〜2000g/ha、好ましくは50〜1500g/ha、特に50〜750g/haである。
【0113】
本発明による混合物は、接触および摂食のいずれによっても有効である。
【0114】
本発明の好ましい実施形態によれば、本発明による混合物は土壌散布により用いられる。土壌散布は、特に、アリ、シロアリ、コオロギまたはゴキブリに対する使用において好都合である。
【0115】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、アリ、シロアリ、カリバチ、ハエ、カ、コオロギ、バッタまたはゴキブリなどの非作物性有害生物に対する使用については、本発明による混合物を餌調製品に調製する。
【0116】
餌は、液状、固形または半固形(例えばゲル)の調製品であってもよい。
【0117】
本発明の別の態様では、混合物を調製する場合、純粋な活性化合物IおよびIIを用いるのが好ましく、それに追加の活性化合物群(例えば、有害菌類に対するもの、もしくは除草活性を有するもの)、または成長調節剤または肥料を加えることができる。
【0118】
本発明の組成物は、上記に挙げたもの以外にさらなる活性成分を含有していてもよい。例えば殺菌剤、除草剤、肥料(硝酸アンモニウム、尿素、炭酸カリウムおよび過リン酸塩など)、植物毒性剤および植物成長調節剤および毒性緩和剤などである。これらの追加成分は、上述の組成物と逐次的に、または組合せて使用することができるが、必要であれば、使用直前に添加することもできる(タンク混合)。例えば、植物には、他の活性成分を用いた処理の前または後に、本発明の組成物を散布することができる。
【0119】
また本発明による混合物は、任意のおよびすべての成長段階(例えば、卵、幼生、さなぎおよび成体)に施用することができる。虫は、その標的有害生物、その餌供給源、生息地、繁殖地またはその生息場所を、殺虫有効量の本発明混合物または本混合物を含む組成物と接触させることにより防除することができる。
【0120】
「生息場所(locus)」は、有害生物が成育しているか、または成育する可能性のある植物、種子、土壌、区域、材料、または環境を意味する。
【0121】
一般に、「殺虫有効量」とは、成長に対する顕著な作用(ネクローシス、死滅、遅延、阻止、および除去、駆除の作用を含む)を得るために必要とされる本発明混合物の量または本混合物を含む組成物の量、さもなければ、標的生物の発生および活動を減少させるのに必要とされるそれらの量を意味する。殺虫有効量は、本発明で用いられる各種混合物/組成物により変化し得る。また混合物/組成物の殺虫有効量は、例えば、所望の殺虫剤としての作用および持続期間、天候、標的種、生息場所、施用方法等の一般的な条件によっても変わる。
【0122】
また、本発明の混合物またはこれらの混合物の組成物は、植物、または該植物が成長している土壌もしくは水と接触させることを含む、昆虫、ダニ類または線虫による攻撃または侵入からの植物の保護に使用することもできる。
【0123】
本発明の混合物は、接触(土壌、ガラス、壁、蚊帳、カーペット、植物の各種部分または動物の各種部分を介した接触)、および摂食(餌または植物の各種部分)の両方を介して、また栄養交換および移送(transfer)を介して効く。
【0124】
好ましい施用方法は、水塊(water bodies)への施用、土壌、割れ目および隙間、牧草地、肥料の山(manure piles)、下水道を介しての施用、水への施用、床上、壁への施用、または周囲への散布施用および餌による施用である。
【0125】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、アリ、シロアリ、カリバチ、ハエ、カ、コオロギ、バッタまたはゴキブリなどの非作物性有害生物に対する使用については、本発明の混合物を餌調製品に調製する。
【0126】
餌は、液状、固形または半固形の調製物(例えばゲル)であってもよい。本組成物で使用される餌は、それを摂食するアリ、シロアリ、カリバチ、ハエ、カ、コオロギなどの昆虫またはゴキブリを刺激するのに十分に誘引性のある製品である。この誘引物質は、当技術分野において公知の摂食刺激物質あるいはフェロモン類似物質(para pheromones)および/または性フェロモンから容易に選択することができる。
【0127】
また、本発明の混合物およびその各組成物を用いて、昆虫によって伝搬される感染症(例えばマラリア、デング熱および黄熱病、リンパ性糸状虫症および皮膚リーシュマニア症)を抑制する方法は、小屋および住居の表面の処理、空気噴霧、ならびにカーテン、テント、衣類、蚊帳、ツェツェバエ用捕獲具等の含浸も含む。繊維、織物、ニットウェア、不織布、ネット状材料またはホイルおよび防水布へ施用するための殺虫剤組成物は、本発明の混合物を含み、場合により忌避剤と少なくとも1種の結合剤を含んでいる組成物を含むのが好ましい。
【0128】
本発明の混合物およびそれらを含む組成物は、木製材料(例えば木、板塀、枕木など)、および建物(例えば家、離れ家、製造所など)だけでなく、また建設材料、家具、皮革、繊維、ビニル製品、電線、およびケーブル等をアリおよび/またはシロアリから保護するため、ならびにまた作物またはヒトに悪影響を与えること(例えば、有害生物が家屋や公共施設へ侵入する場合など)からアリおよびシロアリを防除するために用いることができる。
【0129】
土壌処理の場合または有害生物の居場所もしくは巣へ施用する場合、活性成分の量は、100m2当たり0.0001〜500g、好ましくは100m2当たり0.001〜20gの範囲である。
【0130】
材料保護における慣用の施用量は、例えば、処理する材料1m2当たり、活性化合物0.01g〜1000g、望ましくは1m2当たり0.1g〜50gである。
【0131】
材料の含浸において使用する殺虫剤組成物は、一般に0.001〜95重量%、好ましくは0.1〜45重量%、さらに好ましくは1〜25重量%の少なくとも1種の忌避剤および/または殺虫剤を含有する。
【0132】
餌組成物で使用する場合には、活性成分の典型的な含有量は、活性化合物0.0001重量%〜15重量%、望ましくは0.001重量%〜5重量%である。また、使用する本組成物は、他の添加剤、例えば、活性物質の溶媒、着香料、保存剤、色素または苦味剤を含んでいてもよい。さらに、その誘引性を特定の色、形状または質感により高めることもできる。
【0133】
スプレー剤組成物で使用する場合には、活性成分の混合物の含有量は、0.001〜80重量%、好ましくは0.01〜50重量%、最も好ましくは0.01〜15重量%である。
【0134】
作物の処理で使用する場合には、本発明の活性成分の混合物の施用量は、1ヘクタール当たり0.1g〜4000g、望ましくは1ヘクタール当たり25g〜600g、さらに望ましくは1ヘクタール当たり50g〜500gの範囲であってもよい。
【0135】
本発明においては、植物という用語は、植物全体、植物の一部、または植物の繁殖素材を意味する。
【0136】
本発明の混合物およびそれらを含む組成物は、各種栽培植物における数多くの昆虫の防除で特に重要である。前記の各種栽培植物は、例えば、穀類、根菜類、油料作物、野菜、香辛料植物、観賞植物などで、具体的には、デュラムコムギおよび他のコムギ、オオムギ、オートミール、ライムギ、トウモロコシ(飼料用コーンおよびシュガーコーン/スイートコーンおよびフィールドコーン)、ダイズ、油料作物、アブラナ、ワタ、ヒマワリ、バナナ、イネ、ナタネ、カブラ、テンサイ、飼料ビート、ナス、ジャガイモ、牧草、芝生(lawn)、芝地(turf)、飼料草、トマト、ニラ、パンプキン/カボチャ、キャベツ、アイスバーグレタス、ピーマン、キュウリ、メロン、アブラナ種、メロン、マメ、エンドウ、ニンニク、タマネギ、ニンジン、塊茎植物(ジャガイモなど)、サトウキビ、タバコ、ブドウの木、ツクバネアサガオ、ゼラニウム/テンジクアオイ、パンジーおよびホウセンカである。
【0137】
本発明の混合物で処理可能な植物には、例えば、従来の育種法および/もしくは突然変異体作製法または組換え手法によって作製され得る、全ての遺伝子組換え植物または遺伝子導入植物、例えば、品種改良(遺伝子工学手法を含む)によって除草剤または殺菌剤または殺虫剤の作用に耐性を持つ作物、あるいは既存の植物と比べた場合に特性が変化している植物が含まれる。
【0138】
「植物増殖素材(plant propagation material)」という用語は、植物の繁殖力のあるすべての部分、例えば、種子や成長力のある植物素材(挿木および塊茎(ジャガイモなど))であって、植物の繁殖に使用することができるものを示すものと理解されたい。これらには、種子、根、果実、塊茎、球根、根茎、挿し芽、苗および植物の他の部分が含まれる。またこれには、発芽後あるいは土壌から出芽した後に移植される苗木および若木も含める。これらの植物増殖素材は、植付時もしくは移植時、または植付前もしくは移植前に、植物保護化合物により予防的に処理することができる。
【0139】
「栽培植物」という用語は、品種改良、突然変異体作製法または遺伝子工学によって改変されている植物を含むものと理解されたい。遺伝子組換え植物は、自然環境下での交雑育種、突然変異体作成法または自然的組換えによって容易に取得することが出来ない遺伝物質を組換えDNA技術の使用により改変した植物である。典型的には、植物の特定の特性を改善するため、1種または複数の遺伝子を遺伝子組換え植物の遺伝物質へ組み込んでいる。また、かかる遺伝改変には、これらに限定されるものではないが、例えばグリコシル化あるいはポリマー付加(プレニル化部分、アセチル化部分もしくはファルネシル化部分またはPEG部分など)による、タンパク質群(オリゴペプチドまたはポリペプチド)ポリの標的化post-transtional改変も含まれる(例えば、Biotechnol Prog. 2001 Jul-Aug;17(4):720-8.、Protein Eng Des Sel. 2004 Jan;17(1):57-66、Nat Protoc. 2007;2(5):1225-35.、Curr Opin Chem Biol. 2006 Oct;10(5):487-91. Epub 2006 Aug 28.、Biomaterials. 2001 Mar;22(5):405-17、Bioconjug Chem. 2005 Jan-Feb;16(1):113-21に開示されている内容を参照)。
【0140】
また「栽培植物」という用語は、従来の品種改良技法または遺伝子工学技法を行ったために、特定のクラスの除草剤、例えばヒドロキシピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害剤;アセト乳酸合成酵素(ALS)阻害剤、例えばスルホニル尿素(例えば、米国特許第6,222,100号、WO 01/82685、WO 00/26390、WO 97/41218、WO 98/02526、WO 98/02527、WO 04/106529、WO 05/20673、WO 03/14357、WO 03/13225、WO 03/14356、WO 04/16073を参照)またはイミダゾリノン(例えば、米国特許第6,222,100号、WO 01/82685、WO 00/26390、WO 97/41218、WO 98/02526、WO 98/02527、WO 04/106529、WO 05/20673、WO 03/14357、WO 03/13225、WO 03/14356、WO 04/16073を参照);エノールピルビルシキメート-3-ホスフェート合成酵素(EPSPS)阻害剤、例えばグリホサート(例えば、WO 92/00377を参照);グルタミン合成酵素(GS)阻害剤、例えばグルホシネート(例えば、EP-A-0242236、EP-A-242246を参照)またはオキシニル除草剤(例えば米国特許第5,559,024号を参照)の施用に対して耐性となっている植物が含まれているものと理解されたい。いくつかの栽培植物は、従来の品種改良法(突然変異体作製法)によって除草剤耐性となっている。例えば、イミダゾリノン(例えばイマザモックス)に耐性のあるClearfield(登録商標)セイヨウアブラナ(Canola)がある。また遺伝子工学手法によって、栽培植物(例えばダイズ、ワタ、トウモロコシ、ビートおよびナタネ)に除草剤(例えばグリホサートおよびグルホシネート)耐性が付与されている。これらのうち、一部はRoundupReady(登録商標)(グリホサート)およびLibertyLink(登録商標)(グルホシネート)という名称で市販されている。
【0141】
また「栽培植物」という用語は、組換えDNA技術を使用することにより、次に挙げるような1種または複数の殺虫タンパク質を合成することができる植物を含んでいるものと理解されたい:特にバチルス属細菌(特にバチルス・スリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)由来として知られているもの、例えばa-エンドトキシン、具体的にはCryIA(b)、CryIA(c)、CryIF、CryIF(a2)、CryIIA(b)、CryIIIA、CryIIIB(b1)またはCry9c;植物性殺虫タンパク質(VIP)、例えばVIP1、VIP2、VIP3またはVIP3A;フォトラブダス属の種(Photorhabdus spp.)またはゼノラブダス属の種(Xenorhabdus spp.)などの線虫にコロニーをつくる細菌性殺虫タンパク質;動物によって産生される毒素、例えばサソリ毒、蛛毒、スズメバチ毒または他の昆虫に特異的な神経毒;菌類によって産生される毒素、例えばストレプトマイセス(Streptomycetes)毒、植物レクチン、例えばエンドウレクチンもしくはオオムギレクチン;アグルチニン;プロティナーゼ阻害剤、例えばトリプシン阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤、パタチン(patatin)、シスタチンまたはパパイン阻害剤;リボソーム不活化タンパク質(RIP)、例えばリシン、トウモロコシ-RIP、アブリン、ルフィン(luffin)、サポリンまたはブリョジン(bryodin);ステロイド代謝酵素、例えば3-ヒドロキシステロイドオキシダーゼ、エクジステロイド-IDPグリコシル-トランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、エクジソン阻害剤またはHMG-CoA-レダクターゼ;イオンチャネル遮断薬、例えばナトリウムチャネルまたはカルシウムチャネル遮断薬;幼若ホルモンエステラーゼ;利尿ホルモンレセプター(ヘリコキニン(helicokinin)レセプター);スチルベンシンターゼ、ビベンジルシンターゼ、キチナーゼまたはグルカナーゼ。本発明においては、これらの殺虫タンパク質または毒素は、前毒素、ハイブリッドタンパク質、切断型タンパク質または他の改変型タンパク質であることも明らかに理解されよう。ハイブリッドタンパク質は、タンパク質ドメインの新しい組合せとして特性決定される(例えば、WO 02/0157
01を参照)。かかる毒素、またはかかる毒素を合成することができる遺伝子組換え植物のさらなる事例は、例えば、EP-A 374 753、WO 93/007278、WO 95/34656、EP-A 427 529、EP-A 451 878、WO 03/018810およびWO 03/052073に開示されている。一般に、かかる遺伝子組換え植物の調製法は当業者に公知であり、例えば上述の刊行物中に開示されている。遺伝子組換え植物に含まれるこれらの殺虫タンパク質によって、これらのタンパク質を生成する植物には、特定分類群の節足動物から選択される有害生物、特に甲虫類(鞘翅目)、双翅昆虫類(双翅目)および蝶類および蛾(鱗翅目)、ならびに植物寄生線虫(線虫綱)に対する耐性が付与される。
【0142】
さらに「栽培植物」という用語は、組換えDNA技術を使用することにより、細菌病原体、ウイルス病原体または真菌病原体に対する植物の抵抗性または耐性を高める1種または複数のタンパク質を合成することができる植物を含むものと理解されたい。かかるタンパク質の例は、いわゆる「病原性関連タンパク質」(PRタンパク質、例えばEP-A 0 392 225を参照)、植物病害抵抗性遺伝子(例えば、メキシコ野生ジャガイモ(ソラヌム・ブルボカスタヌム:Solanum bulbocastanum)由来のフィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)に対して作用する耐性遺伝子を発現するジャガイモ培養変種)、またはT4-リゾチーム(例えば、これらのタンパク質を合成することができるジャガイモ培養変種であって、火傷病菌(エルウィニア・アミロボーラ:Erwinia amylvora)などの細菌に対する耐性が高められたもの)である。一般に、かかる遺伝子組換え植物の調製法は当業者に公知であり、例えば上述の刊行物中に開示されている。
【0143】
また「栽培植物」という用語は、組換えDNA技術により、生産力(例えばバイオマス生産、穀物収率、デンプン含量、オイル含量もしくはタンパク質含量)、干ばつ、塩分または他の成長を抑制する環境要因に対する耐性、あるいはこれらの植物の有害生物および真菌病原体、細菌病原体またはウイルス病原体に対する耐性を高める1種または複数のタンパク質を合成することができる植物を含むものと理解されたい。
【0144】
また「栽培植物」という用語は、組換えDNA技術の使用により、特にヒトまたは動物の栄養を改善することを目的とした、含量を変化させた内容物質または新規内容物質を含有する植物(例えば、健康を促進する長鎖ω-3脂肪酸または不飽和ω-9脂肪酸を生産する油料作物、例えば、Nexera(登録商標)のナタネ)を含むものと理解されたい。
【0145】
また「栽培植物」という用語は、組換えDNA技術の使用により、特に原料の生産を改善することを目的とした、含量を変化させた内容物質または新規内容物質を含有する植物(例えばアミロペクチンを高含有量で生産するジャガイモ、一例としてはAmflora(登録商標)のジャガイモ)を含むものと理解されたい。
【0146】
本発明の混合物の一部は浸透作用を有しているため、食葉性有害生物から植物の芽を保護するのに用いられるだけでなく、土壌有害生物に対する種子および根の処理にも用いることができる。
【0147】
種子処理
本発明による混合物は、有害生物から(特に土壌中に生息している有害生物から)種子を保護し、生じる植物の根および芽を土壌有害生物および食葉性昆虫に対して保護するための種子処理にも適している。好ましいのは、生じる植物の根および芽の保護である。より好ましいのは、昆虫が生じる植物の芽に刺しこみ、吸汁することから保護することである。
【0148】
したがって、本発明には、昆虫から(特に土壌昆虫から)種子を保護する方法、昆虫から(特に土壌昆虫および食葉性昆虫から)苗の根および芽を保護する方法、播種前および/または予備発芽後の種子を本発明による混合物と接触させることを含む前記方法が含まれる。特に好ましいのは、植物の根および芽を保護する方法、さらに好ましいのは、植物の芽を昆虫の吸汁から保護する方法、最も好ましいのは、植物の芽をアブラムシから保護する方法である。
【0149】
種子という用語には、本来の種子、種子の一部、吸根、球茎、鱗茎、果実、塊茎、穀粒、切片(cutting)、挿し芽(cut shoot)などをはじめとする(ただし、これらに限定されるものではない)、すべての種類の種子および植物珠芽が含まれるが、好ましい実施形態においては、本来の種子を意味する。
【0150】
種子処理という用語には、種子粉衣法(seed dressing)、種子コーティング法(seed coating)、種子散粉法(seed dusting)、種子浸漬法(seed soaking)および種子ペレッティング法(seed pelleting)などの当技術分野で周知の好適な種子処理技術がすべて含まれる。
【0151】
また本発明は、本活性化合物でコーティングした種子または本活性化合物を含有する種子も含む。「〜でコーティングした、および/または、〜を含有する」という用語は、一般に、施用時に活性成分が繁殖物(propagation product)の表面上にその大部分があることを意味する。その場合、施用方法に応じて、程度の差はあってもその成分の一部が繁殖物に入り込んでいてもよい。前記繁殖物が(再)植栽される場合には、その活性成分が吸収され得る。
【0152】
好適な種子は、禾穀類、根菜類、油料作物、野菜、香辛料植物および観賞植物の種子であり、例えば、デュラムコムギおよび他のコムギ、オオムギ、オートミール、ライムギ、トウモロコシ(飼料用コーンおよびシュガーコーン/スイートコーンおよびフィールドコーン)、ダイズ、油料作物、アブラナ、ワタ、ヒマワリ、バナナ、イネ、ナタネ、カブラ、テンサイ、飼料ビート、ナス、ジャガイモ、牧草、芝生(lawn)、芝地(turf)、飼料草、トマト、ニラ、パンプキン/カボチャ、キャベツ、アイスバーグレタス、ピーマン、キュウリ、メロン、アブラナ種、メロン、マメ、エンドウ、ニンニク、タマネギ、ニンジン、塊茎植物(ジャガイモなど)、サトウキビ、タバコ、ブドウの木、ツクバネアサガオ、ゼラニウム/テンジクアオイ、パンジーおよびホウセンカなどの種子である。
【0153】
さらに、本発明による混合物は、育種(遺伝子工学手法を含む)によって除草剤または殺菌剤または殺虫剤の作用に耐性を持つ植物から得た種子の処理に用いることもできる。
【0154】
例えば、本活性混合物は、スルホニル尿素、イミダゾリノン、グルホシネート-アンモニウムまたはグリホサート-イソプロピルアンモニウムおよび類似活性物質からなる群から選択される除草剤に耐性のある植物(例えば、以下を参照:EP-A-0242236、EP-A-242246)(WO 92/00377)(EP-A-0257993、米国特許第5,013,659号)から得た種子の処理で、あるいは、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)毒素(Bt毒素)を産出する能力を持ち、植物に特定の有害生物に対する耐性が付与されたトランスジェニック作物(例えばワタ)(EP-A-0142924、EP-A-0193259)において使用することができる。
【0155】
さらに、本発明による混合物は、例えば、従来の育種法および/もしくは突然変異体作製法または組換え手法によって作製され得る、既存の植物と比べた場合に特性が変化している植物から得た種子の処理に用いることもできる。例えば、植物中で合成されるデンプンの改変を目的とした作物の組換え改変体に関する多くの事例が記載されている(例えばWO 92/11376、WO 92/14827、WO 91/19806)。あるいは、脂肪酸組成を改変したトランスジェニック作物の事例が記載されている(WO 91/13972)。
【0156】
本混合物の種子処理における施用は、植物の播種前および植物の出芽前に、種子に噴霧または散布することによって行なわれる。
【0157】
種子処理では、対応する製剤は、有効量の本発明による混合物で種子を処理することにより施用する。この場合、一般に、活性化合物の施用量は種子100kg当たり0.1g〜10kg、好ましくは種子100kg当たり1g〜5kg、特に種子100kg当たり1g〜2.5kgである。レタスなどの特定の作物では、その量は多くなり得る。
【0158】
種子処理で特に有用な組成物は、例えば、次のものである:
A 液剤(solbule concentrates)(SL、LS)、
D エマルション剤(emulsions)(EW、EO、ES)、
E 懸濁剤(suspensions)(SC、OD、FS)、
F 顆粒水和剤(water-dispersible granule)および顆粒水溶剤(water-soluble granules)(WG、SG)、
G 粉末水和剤(water-dispersible powders)および粉末水溶剤(water-soluble powders)(WP、SP、WS)、
H ゲル剤(GF)、
I 散粉剤(dustable powder)(DP、DS)。
【0159】
慣用の種子処理製剤としては、例えば、流動性濃縮剤(FS)、液剤(LS)、乾燥処理用粉剤(DS)、スラリー処理用粉末水和剤(WS)、粉末水溶剤(SS)およびエマルション剤(ESおよびEC)、ならびにゲル剤(GF)が挙げられる。これらの製剤は、種子に希釈して施用してもよいし、希釈しないで施用することもできる。種子への施用は、播種前、種子に直接、または種子を予備発芽した後に行う。
【0160】
好ましい実施形態では、FS製剤を種子処理に用いる。典型的には、FS製剤は、1〜800g/Lの活性成分、1〜200g/Lの界面活性剤、0〜200g/Lの不凍剤、0〜400g/Lの結合剤、0〜200g/Lの着色剤、および1リットル以下の溶媒(好ましくは水)を含むことができる。
【0161】
種子処理用の式Iで表される化合物の好ましいFS製剤は、通常、0.1〜80重量%(1〜800g/L)の活性成分、0.1〜20重量%(1〜200g/L)の少なくとも1種の界面活性剤、例えば0.05〜5重量%の湿潤剤、および0.5〜15重量%の分散剤、20重量%以下(例えば5〜20%)の不凍剤、0〜15重量%(例えば1〜15重量%)の着色剤および/または色素、0〜40重量%(例えば1〜40重量%)の結合剤(固着剤/付着剤)、場合によっては5重量%以下(例えば0.1〜5重量%)の増粘剤、場合によっては0.1〜2%の消泡剤、場合によっては例えば0.01〜1重量%の量の殺菌剤、抗酸化物質などの防腐剤、ならびに100重量%以下の充填剤/ビヒクルを含む。
【0162】
また種子処理剤はさらに結合剤を含んでいてもよく、場合によっては着色剤を含んでいてもよい。
【0163】
結合剤は、処理後の種子への活性物質の付着性を高めるために加えることができる。適切な結合剤は、ブロックコポリマーEO/PO界面活性剤であり、またポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリスチレン、ポリエチレンアミン、ポリエチレンアミド、ポリエチレンイミン(Lupasol(登録商標)、Polymin(登録商標))、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリビニルアセテート、チロースおよびこれらのポリマーから誘導されるコポリマーである。
【0164】
場合によっては、着色剤を本製剤に入れることもできる。種子処理用製剤に好適な着色剤または色素は、ローダミンB、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ソルベントレッド1、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー80、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー13、ピグメントレッド112、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド48:1、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド53:1、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ5、ピグメントグリーン36、ピグメントグリーン7、ピグメントホワイト6、ピグメントブラウン25、ベイシックバイオレット10、ベーシックバイオレット49、アシッドレッド51、アシッドレッド52、アシッドレッド14、アシッドブルー9、アシッドイエロー23、ベイシックレッド10、ベイシックレッド108である。
【0165】
また本発明は、本発明による混合物を含む種子に関する。化合物Iまたはその農業上有用な塩の量は、一般に、種子100kg当たり0.1g〜10kg、好ましくは種子100kg当たり1g〜5kg、特に種子100kg当たり1g〜1000gで変動する。
【0166】
動物の健康衛生
本発明の混合物は、特に動物内および動物上の寄生生物の駆除における使用に適している。
【0167】
したがって、本発明の目的は、動物内および動物上の寄生生物を駆除する新規方法を提供することでもある。本発明の別の目的は、動物用の安全な殺虫剤(pesticide)を提供することである。本発明の別の目的は、既存の殺虫剤に比べて少量の投与量で用いることができる動物用殺虫剤をさらに提供する。また本発明の別の目的は、長期にわたって残留して寄生生物を駆除する動物用殺虫剤を提供することである。
【0168】
また本発明は、動物内および動物上の寄生生物を駆除するための、殺寄生生物有効量(parasiticidally effective amount)の式Iで表される化合物またはそのエナンチオマーもしくは獣医学上許容可能な塩と、許容可能な担体を含有する組成物に関する。
【0169】
また本発明は、寄生生物による侵入および感染に対して動物を処置、防除、予防および保護する方法であって、前記動物に殺寄生生物有効量の本発明の混合物またはそれを含む組成物を経口的、局所的または非経口的に投与または施用することを含んでなる方法を提供する。
【0170】
また本発明は、殺寄生生物有効量の本発明の混合物またはそれを含む組成物を含む、寄生生物による侵入および感染に対して動物を処置、防除、予防および保護するための組成物の調製方法を提供する。
【0171】
なお、農業有害生物に対する化合物の活性は、例えば、経口投与の場合には催吐がなく低用量であって、動物との代謝適合性があり、低毒性で、安全な取り扱いを必要とする、動物内および動物上の内部寄生および外部寄生生物の駆除に対する適性を提案するものではない。
【0172】
驚いたことに、本発明による混合物が動物内および動物上の内部寄生生物および外部寄生生物を駆除するのに適していることが分かった。
【0173】
本発明の混合物またはそれを含む組成物は、好ましくは、温血動物(ヒトを含む)および魚類をはじめとする動物における侵入および感染を防除および予防するために用いられる。例えばこれらは、哺乳動物、例えば、ウシ、ヒツジ、イノシシ(swine)、ラクダ、シカ、ウマ、ブタ(pig)、家禽類、ウサギ、ヤギ、イヌおよびネコ、水牛、ロバ、ダマジカおよびトナカイ、ならびにミンク、チンチラおよびアライグマなどの毛皮動物、雌鶏、ガチョウ、七面鳥およびアヒルなどの鳥類、マス、コイおよびウナギなどの淡水魚および塩水魚などの魚類における侵入および感染を防除および予防するのに適している。
【0174】
本発明の混合物またはそれを含む組成物は、好ましくは、イヌまたはネコなどのペット動物における侵入および感染を防除および予防するのに使用する。
【0175】
温血動物および魚類への侵入には、これらに限定されるものではないが、シラミ、ハジラミ、ダニ、ハナバエ(nasal bots)、ヒツジシラミバエ、刺咬性ハエ(biting flies)、イエバエ、ハエ、ハエウジ幼虫(myiasitic fly larvae)、ツツガムシ、ブユ、カおよびノミが含まれる。
【0176】
本発明の混合物およびそれを含む組成物は、外部寄生生物および/または内部寄生生物の全身性(systemic)防除および/または非全身性(non-systemic)防除に適する。これらは、成長のすべての段階または一部の段階に対して有効である。
【0177】
本発明の混合物は、外部寄生生物の駆除に特に有用である。
【0178】
本発明の混合物は、それぞれ、以下の分類および種の寄生生物の駆除に特に有用である:
ノミ(ノミ(隠翅)目(Siphonatera))、例えば、ネコノミ(クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis))、イヌノミ(クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis))、ケオプスネズミノミ(キセノプシッラ・ケオプシス(Xenopsylla cheopsis))、ヒトノミ(プレックス・イリタンス(Pulex irritans))、スナノミ(ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans))、およびヨーロッパネズミノミ(ノソプシルルス・ファシアツス(Nosopsyllus fasciatus));
ゴキブリ類(ゴキブリ目−網翅目)、例えば、チャバネゴキブリ(ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica))、オキナワチャバネゴキブリ(ブラッテラ・アサヒネ(Blattella asahinae))、ワモンゴキブリ(ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ヤマトゴキブリ(ペリプラネタ・ジャポニカ(Periplaneta japonica))、トビイロゴキブリ(ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea))、クロゴキブリ(ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa))、コワモンゴキブリ(ペリプラネタ・アウストララシエ(Periplaneta australasiae))、およびトウヨウゴキブリ(ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis))、
ハエ、カ類(双翅目)の昆虫、例えば、ネッタイシマカ(アエデス・アエギプチ(Aedes aegypti))、ヒトスジシマカ(アエデス・アルボピクツス(Aedes albopictus))、キンイロヤブカ(アエデス・ベキサンス(Aedes vexans))、アナストレファ・ルデンス(Anastrepha ludens)、アノフェレス・マクリペンニス(Anopheles maculipennis)、アノフェレス・クルシアンス(Anopheles crucians)、アノフェレス・アルビマヌス(Anopheles albimanus)、ガンビエハマダラカ(アノフェレス・ガンビエ(Anopheles gambiae))、アノフェレス・フレエボルニ(Anopheles freeborni)、ハマダラカ(アノフェレス・ロイコスフィルス(Anopheles leucosphyrus))、コガタハマダラカ(アノフェレス・ミニムス(Anopheles minimus))、アノフェレス・クアドリマクラツス(Anopheles quadrimaculatus)、ホホアカクロバエ(カリホラ・ビシナ(Calliphora vicina))、クリソミア・ベッジアナ(Chrysomya bezziana)、クリソミア・ホミニボラキス(Chrysomya hominivorax)、クリソミア・マセラリア(Chrysomya macellaria)、サシバエ(クリソプス・ジスカリス(Chrysops discalis))、クリソプス・シラセア(Chrysops silacea)、クリソプス・アトランチクス(Chrysops atlanticus)、ラセンウジバエ(コクリオミイア・ホミニボラキス(Cochliomyia hominivorax))、ヒトクイバエ(コルジルオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga))、クリコイデス・フレンス(Culicoides furens)、アカイエカ(クレックス・ピピエンス(Culex pipiens))、クレックス・ニグリパルプス(Culex nigripalpus)、ネッタイイエカ(クレックス・キンクファシアツス(Culex quinquefasciatus))、コガタアカイエカ(クレックス・タルサリス(Culex tarsalis))、クリセタ・イノルナタ(Culiseta inornata)、クリセタ・メラヌラ(Culiseta melanura)、ヒトヒフバエ(デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis))、ヒメイエバエ(ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis))、ウマバエ(ガステロフィルス・インテスチナリス(Gasterophilus intestinalis))、ツェツェバエ(グロッシナ・モルシタンス(Glossina morsitans))、グロッシナ・パルパリス(Glossina palpalis)、グロッシナ・フスシペス(Glossina fuscipes)、グロッシナ・タキノイデス(Glossina tachinoides)、ノサシバエ(ハエマトビア・イリタンス(Haematobia irritans))、ハプロジプロシス・エクエストリス(Haplodiplosis equestris)、ヒッペラテス属の種(Hippelates spp.)、ヒポデルマ・リネアタ(Hypoderma lineata)、レプトコノプス・トレンス(Leptoconops torrens)、ルシリア・カプリナ(Lucilia caprina)、ヒツジキンバエ(ルシリア・クプリナ(Lucilia cuprina))、ヒロズキンバエ(ルシリア・セリカタ(Lucilia sericata))、リコリア・ペクトラリス(Lycoria pectoralis)、マンソニア属の種(Mansonia spp.)、イエバエ(ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica))、オオイエバエ(ムシナ・スタブランス(Muscina stabulans))、ヒツジバエ(オエストルス・オビス(Oestrus ovis))、サシチョウバエ(フレボトムス・アルゲンチペス(Phlebotomus argentipes))、プソロホラ・コルンビエ(Psorophora columbiae)、プソロホラ・ジスコロール(Psorophora discolor)、プロシムリウム・ミクスタム(Prosimulium mixtum)、サルコファガ・ヘモロイダリス(Sarcophaga haemorrhoidalis)、ニクバエ属の種(サルコファガ sp. (Sarcophaga sp.))、シムリウム・ビッタツム(Simulium vittatum)、サシバエ(ストモキス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans))、タバヌス・ボビヌス(Tabanus bovinus)、タバヌス・アトラツス(Tabanus atratus)、タバヌス・リネオラ(Tabanus lineola)、およびタバヌス・シミリス(Tabanus similis);
シラミ(シラミ目)、例えば、アタマジラミ(ペジクルス・ヒューマヌス・カピチス(Pediculus humanus capitis))、コロモジラミ(ペジクルス・ヒューマヌス・コルポリス((Pediculus humanus corporis))、ケジラミ(プチルス・プビス((Pthirus pubis))、ウシジラミ(ヘマトピヌス・ユーリステルヌス((Haematopinus eurysternus))、ブタジラミ(ヘマトピヌス・スイス((Haematopinus suis))、ウシホソジラミ(リノグナツス・ビツリ((Linognathus vituli))、ウシハジラミ(ボビコラ・ボビス(Bovicola bovis))、ニワトリハジラミ(メノポン・ガリナエ(Menopon gallinae))、ニワトリオオハジラミ(メナカンツス・ストラミネウス(Menacanthus stramineus))、およびケブカウシジラミ(ソレノポテス・カピラツス(Solenopotes capillatus))、
ダニおよび寄生ダニ(Parasitiformes):ダニ(マダニ科)、例えば、クロアシマダニ(イキソデス・スカプラリス(Ixodes scapularis))、オーストラリアマダニ(イキソデス・ホロシクルス(Ixodes holocyclus))、西部クロアシマダニ(イキソデス・パシフィクス(Ixodes pacificus))、リフィセファルス・サングイノイス(Rhiphicephalus sanguineus)、デルマセントル・アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、アメリカイヌカクダニ(デルマセントル・バリアビリス(Dermacentor variabilis))、アメリカキララマダニ(アンブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum))、アンブリオンマ・マクラツム(Ambryomma maculatum)、オルニトドルス・ヘルムシ(Ornithodorus hermsi)、オルニトドルス・ツリカタ(Ornithodorus turicata)、および寄生ダニ(中気門亜目(Mesostigmata))、例えば、イエダニ(オルニトニッスス・バコチ(Ornithonyssus bacoti))およびワクモ(デルマニッスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae))、
ケダニ亜目(アクチネジダ(Actinedida(Prostigmata))およびコナダニ亜目(アカリジダ(Acaridida(Astigmata))の、例えば、アカラピス属の種(Acarapis spp.)、ケイレチエラ属の種(Cheyletiella spp.)、オルニトケイレチア属の種(Ornithocheyletia spp.)、ミオビア属の種(Myobia spp.)、プソレルガテス属の種(Psorergates spp.)、デモデクス属の種(Demodex spp.)、トロムビクラ属の種(Trombicula spp.)、リストロホルス属の種(Listrophorus spp.)、アカルス属の種(Acarus spp.)、チロファグス属の種(Tyrophagus spp.)、カログリフス属の種(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテス属の種(Hypodectes spp.)、プテロリクス属の種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属の種(Psoroptes spp.)、クオリオプテス属の種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属の種(Otodectes spp.)、サルコプテス属の種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属の種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属の種(Knemidocoptes spp.)、シトジテス属の種(Cytodites spp.)およびラミノシオプテス属の種(Laminosioptes spp.);
カメムシ亜目(ヘテロプテリダ(Heteropterida)):トコジラミ(シメクス・レクツラリウス(Cimex lectularius)、ナンキンムシ(シメクス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus))、レズビウス・セニリス(Reduvius senilis)、サシガメ(トリアトマ)属の種(Triatoma spp.)、ロドニウス属の種(Rhodnius spp.)、パンストロンギルス属の種(Panstrongylus spp.)およびアリルス・クリタツス(Arilus critatus)、
シラミ目(アノプルリダ(Anoplurida))、例えば、ブタジラミ(ヘマトピヌス)属の種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属の種(Linognathus spp.)、キモノジラミ(ペジクルス)属の種(Pediculus spp.)、ケジラミ(フチルス)属の種(Phtirus spp.)、およびソレノポテス属の種(Solenopotes spp.)、
ハジラミ目(マロファギダ(Mallophagida))(マルツノハジラミ(アンブリセリナ(Amblycerina))亜目およびホソツノハジラミ(イスクノセリナ(Ischnocerina))亜目、例えば、トリメノポン属の種(Trimenopon spp.)、ニワトリハジラミ(メノポン)属の種(Menopon spp.)、カモハジラミ(トリノトン)属の種(Trinoton spp.)、ケモノハジラミ(ボビコラ)属の種(Bovicola spp.)、ウェルネツキエラ属の種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属の種(Lepikentron spp.)、イヌハジラミ(トリコデクテス)属の種(Trichodectes spp.)、およびネコハジラミ(フェリコラ)属の種(Felicola spp.)、
回虫類線虫綱(Roundworms Nematoda):
ワイプワーム(Wipeworm)および旋毛虫(毛管類(Trichosyringida))、例えば、鞭虫目(Trichinellidae)(旋毛虫属の種(Trichinella spp.))、(鞭虫科(Trichuridae))、イヌベンチュウ(トリクリス)属の種(Trichuris spp.)、モリモウサイセンチュウ(カピラリア)属の種(Capillaria spp.)、
杆線虫目(Rhabditida)、例えばカンセンチュウ(ラブディチス)属の種(Rhabditis spp.)、フンセンチュウ(ストロンギルオイデス)属の種(Strongyloides spp.)、ヘリセファロブス属の種(Helicephalobus spp.)、
円虫目(Strongylida)、例えばエンチュウ(ストロンギルス)属の種(Strongylus spp.)、コウチュウ(アンシロストマ)属の種(Ancylostoma spp.)、アメリカコウチュウ(ネカトール・アメリカヌス(Necator americanus))、ブノストーマム属の種(Bunostomum spp.)(十二指腸虫)、ウサギモウヨウセンチュウ(トリコストロンギルス)属の種(Trichostrongylus spp.)、ヘモンカス・コントリウス(Haemonchus contortus)、オステルタジア属の種(Ostertagia spp.)、クーペリア属の種(Cooperia spp.)、ネマトジルス属の種(Nematodirus spp.)、ディクチオカウルス属の種(Dictyocaulus spp.)、シアトストーマ属の種(Cyathostoma spp.)、腸結節虫(エソファゴストーマム)属の種(Oesophagostomum spp.)、ブタジンチュウ(ステファヌルス・デンタツス(Stephanurus dentatus))、オルラヌス属の種(Ollulanus spp.)、カベルチア属の種(Chabertia spp.)、ブタジンチュウ(ステファヌルス・デンタツス(Stephanurus dentatus))、気管開嘴虫(シンガムス・トラケア(Syngamus trachea))、コウチュウ(アンシルオストーマ)属の種(Ancylostoma spp.)、ウンシナリア属の種(Uncinaria spp.)、クロボセファルス属の種(Globocephalus spp.)、ネカトール属の種(Necator spp.)、ブタハイチュウ(メタストロンギルウス)属の種(Metastrongylus spp.)、毛細肺虫(ムエレリウス・カピラリス(Muellerius capillaris))、プロトストロンギルス属の種(Protostrongylus spp.)、住血線虫(アンギオストロンギルス)属の種(Angiostrongylus spp.)、パレラホストロンギルス属の種(Parelaphostrongylus spp.)、アレウロストロンギルス・アブストルスス(Aleurostrongylus abstrusus)、および腎虫(ジオクトフィーマ・レナーレ(Dioctophyma renale))、
腸回虫目(カイチュウ目(Ascaridida))、例えば回虫(アスカリス・ルンブリコイデス(Ascaris lumbricoides))、ブタ回虫(アスカリス・スウム(Ascaris suum))、トリ回虫(アスカリジア・ガリ(Ascaridia galli))、ウマ回虫(パラスカリス・エクォルム(Parascaris equorum))、蟯虫(エンテロビウス・ベルミクラリス(Enterobius vermicularis)(線虫類)、イヌ回虫(トキソカラ・カニス(Toxocara canis))、イヌ小回虫(トキサスカリス・レオニン(Toxascaris leonine))、スクルジャビネマ属の種(Skrjabinema spp.)、およびウマ蟯虫(オキシウリス・エキ(Oxyuris equi))、
カマラヌス目(Camallanida)、例えばメジナ虫(ドラクンクルス・メジネンシス(Dracunculus medinensis))(ギニア虫)、
旋尾線虫目(Spirurida)、例えばテラジア属の種(Thelazia spp.)、ブケレリア属の種(Wuchereria spp.)、ブルギア属の種(Brugia spp.)、オンコセルカ属の種(Onchocerca spp.)、ジロフィラリア属の種(Dirofilaria spp.)、ジペタロネーマ属の種(Dipetalonema spp.)、セタリア属の種(Setaria spp.)、エラエオホラ属の種(Elaeophora spp.)、血色食道虫(スピロセルカ・ルピ(Spirocerca lupi))、およびハブロネマ属の種(Habronema spp.)、
鉤頭虫目(鈎頭虫類(Acanthocephala))、例えばアカントセファルス属の種(Acanthocephalus spp.)、マクロアカントリンクス・ヒルジナコイス(Macracanthorhynchus hirudinaceus)、およびオンシコラ属の種(Oncicola spp.)、
プラナリア(扁形動物):
フルーク(吸虫綱(Trematoda))、例えばファシオラ属の種(Faciola spp.)、ファシオロイデス・マグナ(Fascioloides magna)、パラゴニムス属の種(Paragonimus spp.)、ジクロコエリウム属の種(Dicrocoelium spp.)、肥大吸虫(ファシオロプシス・ブスキ(Fasciolopsis buski))、肝吸虫(クロノルキス・シネンシス(Clonorchis sinensis))、スキストソマ属の種(Schistosoma spp.)、トリコビルハルジア属の種(Trichobilharzia spp.)、アラリア・アラタ(Alaria alata)、パラゴニムス属の種(Paragonimus spp.)、およびナノシエテス属の種(Nanocyetes spp.)、
セルコメロモルファ(Cercomeromorpha)、特に条虫目(条虫(Tapeworms))、例えばジフィロボトリウム属の種(Diphyllobothrium spp.)、テニア属の種(Tenia spp.)、エキノコッカス属の種(Echinococcus spp.)、ウリザネ条虫(ジピルイジウム・カニヌム(Dipylidium caninum))、ムルチセプス属の種(Multiceps spp.)、ヒメノレピス属の種(Hymenolepis spp.)、メソセストイド属の種(Mesocestoides spp.)、バンピロレピス属の種(Vampirolepis spp.)、モニエジア属の種(Moniezia spp.)、アノプロセファラ属の種(Anoplocephala spp.)、シロメトラ属の種(Sirometra spp.)、アノプロセファラ属の種(Anoplocephala spp.)、およびヒメノレピス属の種(Hymenolepis spp.)。
【0179】
本発明の混合物およびそれらを含有する組成物は、特に双翅目、ノミ目およびマダニ目の有害生物の駆除に有用である。
【0180】
さらに、カを駆除するために本発明の混合物およびそれらを含有する組成物を使用するのが特に好ましい。
【0181】
本発明のさらなる好ましい実施形態は、ハエを駆除するための本発明の混合物およびそれらを含有する組成物の使用である。
【0182】
さらに、ノミを駆除するための本発明の混合物およびそれらを含有する組成物の使用が特に好ましい。
【0183】
本発明のさらなる好ましい実施形態は、ダニを駆除するための本発明の混合物およびそれらを含有する組成物の使用である。
【0184】
また、本発明の混合物は、内部寄生生物(回虫線虫類、鉤頭虫およびプラナリア)の駆除に特に有用である。
【0185】
投与は、予防的にまた治療的に行なうことができる。
【0186】
活性化合物の投与は、直接的に、または好適な製剤の形態で、経口的、局所的/経皮的もしくは非経口的に行う。
【0187】
温血動物への経口投与の場合、本発明の混合物は、動物飼料、動物飼料予混合物、動物飼料濃縮物、丸剤、液剤、ペースト剤、懸濁剤、水薬(drenches)、ゲル剤、錠剤、ボーラス剤およびカプセル剤として製剤化することができる。さらに、本発明の混合物は、飲料水に入れて動物に投与することができる。経口投与の場合、選択した剤形は、1日当たり0.01mg/kg〜100mg/kg(動物体重)、好ましくは1日当たり0.5mg/kg〜100mg/kg(動物体重)の式Iの化合物を動物に与えることができるものとする。
【0188】
あるいは、本発明の混合物は、動物に非経口的に(例えば、第一胃内注入、筋肉内注射、静脈内注射、または皮下注射によって)投与することができる。式Iの化合物は、皮下注射用の生理学上許容可能な担体中に分散または溶解させることができる。あるいは、本発明の混合物は、皮下投与用のインプラントへ製剤化することができる。さらに、式Iの化合物は、動物に経皮的に投与してもよい。非経口投与の場合、選択した剤形は、1日当たり0.01mg/kg〜100mg/kg(動物体重)の活性化合物を動物に与えることができるものとする。
【0189】
また本発明による混合物は、ディップ剤、散剤、粉剤、首輪(collars)、メダル(medallions)、噴霧剤、シャンプー、スポットオン剤、およびポアオン剤の剤形で、また軟膏剤または水中油型もしくは油中水型のエマルション剤で動物に局所的に施用することもできる。局所施用の場合、ディップ剤および噴霧剤は、通常、活性化合物を0.5ppm〜5,000ppm、好ましくは1ppm〜3,000ppm含む。さらに活性化合物混合物は、動物(特にウシおよびヒツジなどの四足動物)用の耳標として製剤化することができる。
【0190】
好適な製剤は次のとおりである:
・ 液剤、例えば、経口液剤、稀釈後に経口投与するための濃縮物、皮膚上または体腔内で使用するための液剤、滴下剤(pouring-on formulation)、ゲル剤;
・ 経口投与または経皮投与用のエマルション剤および懸濁剤;半固形製剤;
・ 活性化合物を軟膏基剤または水中油型もしくは油中水型エマルション基剤中で処理した製剤;
・ 固形剤、例えば、粉剤、予混合剤または濃縮剤、粒剤、ペレット剤、錠剤、ボーラス剤、カプセル剤;エアロゾル剤および吸入剤、ならびに活性化合物を含有して成形した製品。
【0191】
注射に適した組成物は、好適な溶媒中に活性成分を溶解させ、場合により、さらに酸、塩基、緩衝塩、防腐剤および溶解剤などの成分を添加することにより調製する。溶液は濾過し、無菌充填する。
【0192】
好適な溶媒は生理学上許容可能な溶媒であって、例えば、水、アルカノール類、例えばエタノール、ブタノール、ベンジルアルコール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、N-メチル-ピロリドン、2-ピロリドン、およびこれらの混合物である。
【0193】
活性化合物は、場合によっては、注射に適した生理学上許容可能な植物油または合成油に溶解させることができる。
【0194】
好適な溶解剤は、主溶媒中での活性化合物の溶解を促進する溶媒、またはその沈殿を防止する溶媒である。例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチル化ヒマシ油およびポリオキシエチル化ソルビタンエステルである。
【0195】
好適な防腐剤は、ベンジルアルコール、トリクロロブタノール、p-ヒドロキシ安息香酸エステルおよびn-ブタノールである。
【0196】
経口液剤は直接投与する。濃縮物は、使用濃度まで先に稀釈した後、経口投与する。経口液剤および濃縮物は、当技術分野の技術にしたがって、また注射液剤に関して上述したようにして調製するが、滅菌工程は必須ではない。
【0197】
皮膚上に使用する液剤は、皮膚上に滴下するか、塗布するか、擦り込むか、振りかけるか、スプレーする。
【0198】
皮膚上で使用する液剤は、当技術分野の技術にしたがって、また注射液剤に関して上述したようにして調製するが、滅菌工程は必須ではない。
【0199】
さらに好適な溶媒は、ポリプロピレングリコール、フェニルエタノール、フェノキシエタノール、エステル類、例えば、酢酸エチルまたは酢酸ブチル、安息香酸ベンジル、エーテル類、例えば、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルキレングリコールアルキルエーテル、ケトン類、例えばアセトン、メチルエチルケトン、芳香族炭化水素、植物油および合成油、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、トランスクトール、ソルケタール、プロピレンカーボネート、ならびにこれらの混合物である。
【0200】
調製時に増粘剤を添加することが有利なこともある。好適な増粘剤は、ベントナイト、コロイド状ケイ酸、モノステアリン酸アルミニウムなどの無機増粘剤、セルロース誘導体、ポリビニルアルコールおよびそのコポリマー、アクリレートおよびメタクリレートなどの有機増粘剤である。
【0201】
ゲル剤は、皮膚に適用もしくは塗布するか、または体腔内に入れる。ゲル剤は、注射液剤の事例で記載したようにして調製した液剤を、軟膏様稠度を有する透明な物質を生成させるのに十分な増粘剤で処理することにより調製する。使用される増粘剤は、上述の増粘剤である。
【0202】
ポアオン剤は皮膚の限定領域に振りかけるかスプレーされ、活性化合物が皮膚に浸透して全身的に作用する。
【0203】
ポアオン剤は、好適な皮膚適合性溶媒または溶媒混合物中に活性化合物を溶解、懸濁、または乳化させることにより調製する。場合により、着色剤、生体吸収促進物質、抗酸化剤、光安定剤、付着剤などの他の補助剤を添加する。
【0204】
好適な溶媒は、次のとおり:水、アルカノール、グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセロール、芳香族アルコール(例えば、ベンジルアルコール、フェニルエタノール、フェノキシエタノール)、エステル(例えば、エチルアセテート、ブチルアセテート、ベンジルベンゾエート)、エーテル(例えば、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのアルキレングリコールアルキルエーテル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、環状カーボネート(例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート)、芳香族および/または脂肪族の炭化水素、植物油または合成油、DMF、ジメチルアセトアミド、n-アルキルピロリドン(例えば、メチルピロリドン、n-ブチルピロリドン、またはn-オクチルピロリドン)、N-メチルピロリドン、2-ピロリドン、2,2-ジメチル-4-オキシ-メチレン-1,3-ジオキソラン、ならびにグリセロールホルマール。
【0205】
好適な着色剤は、動物への使用許可がおりており、かつ溶解または懸濁が可能なすべての着色剤である。
【0206】
好適な吸収促進物質は、たとえば、DMSO、展延油、例えば、イソプロピルミリステート、ジプロピレングリコールペラルゴネート、シリコーン油およびそれとポリエーテルとのコポリマー、脂肪酸エステル、トリグリセリド、脂肪アルコールである。
【0207】
好適な抗酸化剤は、亜硫酸塩またはメタ重亜硫酸塩(例えばメタ重亜硫酸カリウム)、アスコルビン酸、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、トコフェロールである。
【0208】
好適な光安定剤は、例えばノバンチゾール酸(novantisolic acid)である。
【0209】
好適な付着剤は、例えば、セルロース誘導体、デンプン誘導体、ポリアクリレート、天然ポリマー類(例えばアルギネート、ゼラチン)である。
【0210】
エマルション剤は、経口的に、経皮的に、または注射剤として投与可能である。
【0211】
エマルション剤は、油中水型または水中油型のいずれかである。
【0212】
これらは、疎水性相中または親水性相中のいずれかに活性化合物を溶解させることと、好適な乳化剤、必要に応じて他の補助剤(例えば、着色剤、吸収促進物質、防腐剤、抗酸化剤、光安定剤、粘度増強物質)により、これを他方の相の溶媒と均一化させることにより調製する。
【0213】
好適な疎水性相(油)は、以下のとおりである:
流動パラフィン、シリコーン油、天然植物油(例えば、ゴマ油、アーモンド油、ヒマシ油)、合成トリグリセリド、例えば、カプリル酸/カプリン酸ビグリセリド、鎖長C8-C12の植物性脂肪酸または他の特に選択された天然脂肪酸のトリグリセリド混合物、ヒドロキシル基を含有していてもよい飽和もしくは不飽和の脂肪酸の部分グリセリド混合物、C8-C10脂肪酸のモノグリセリドおよびジグリセリド、脂肪酸エステル(例えば、エチルステアレート、ジ-n-ブチリルアジペート、ヘキシルラウレート、ジプロピレングリコールペラルゴネート、中鎖長の分枝状脂肪酸と鎖長C16-C18の飽和脂肪アルコールとのエステル、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、鎖長C12-C18の飽和脂肪アルコールのカプリル酸/カプリン酸エステル、イソプロピルステアレート、オレイルオレエート、デシルオレエート、エチルオレエート、エチルラクテート)、ワックス状脂肪酸エステル(例えば、合成アヒル尾骨腺脂肪、ジブチルフタレート、ジイソプロピルアジペート)、および後者に関連するエステル混合物、脂肪アルコール(例えば、イソトリデシルアルコール、2-オクチルドデカノール、セチルステアリルアルコール、オレイルアルコール)、および脂肪酸(例えばオレイン酸)、ならびにこれらの混合物。
【0214】
好適な親水性相は、次のとおりである:水、アルコール、例えばプロピレングリコール、グリセロール、ソルビトール、およびこれらの混合物。
【0215】
好適な乳化剤は、以下のとおりである:
非イオン性界面活性剤(例えば、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリエトキシル化ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート、グリセロールモノステアレート、ポリオキシエチルステアレート、アルキルフェノールポリグリコールエーテル);両性界面活性剤(例えば、ジナトリウムN-ラウリル-p-イミノジプロピオネートまたはレシチン);アニオン性界面活性剤(例えば、ナトリウムラウリルスルフェート、脂肪アルコールエーテルスルフェート、モノ/ジアルキルポリグリコールエーテルオルトリン酸エステルモノエタノールアミン塩);カチオン性界面活性剤(例えば、セチルトリメチルアンモニウムクロリド)。
【0216】
好適なさらなる補助剤は、以下のとおりである:粘度を増大させてエマルションを安定化させる物質、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、および他のセルロース、ならびにデンプン誘導体、ポリアクリレート、アルギネート、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸とのコポリマー、ポリエチレングリコール、ワックス、コロイド状ケイ酸、または記載の物質の混合物。
【0217】
懸濁剤は、経口的または局所的/経皮的に投与可能である。懸濁剤は、必要に応じて他の補助剤(例えば、湿潤剤、着色剤、生体吸収促進物質、保存剤、抗酸化剤、光安定剤)を添加して、懸濁化剤中に活性化合物を懸濁させることにより調製する。
【0218】
液体懸濁化剤は、すべての均一溶媒および溶媒混合物である。
【0219】
好適な湿潤剤(分散剤)は、上述の乳化剤である。
【0220】
他の補助剤として挙げることができるのは、上述の補助剤である。
【0221】
半固形製剤は、経口的または局所的/経皮的に投与することが可能である。半固形製剤は、その粘度がより高いという点だけが先に記載の懸濁剤やエマルション剤と異なる。
【0222】
固体製剤を製造する場合、活性化合物は、必要に応じて補助剤を添加して、好適な賦形剤と混合し、所望の剤形に製造する。
【0223】
好適な賦形剤は、すべての生理学上許容可能な固体不活性物質である。使用される物質は、無機物質および有機物質である。無機物質は、例えば、塩化ナトリウム、炭酸塩(例えば炭酸カルシウム)、炭酸水素塩、酸化アルミニウム、酸化チタン、ケイ酸、粘土、沈降シリカもしくはコロイドシリカ、またはリン酸塩である。有機物質は、例えば、糖、セルロース、食品材料および飼料(例えば、粉乳、動物性ミール、穀物性ミールおよびシュレッド、デンプン)である。
【0224】
好適な補助剤は、上述の防腐剤、抗酸化剤、および/または着色剤である。
【0225】
他の好適な補助剤は、滑沢剤および流動促進剤(例えば、マグネシウムステアレート、ステアリン酸、タルク、ベントナイト)、崩壊促進物質(例えば、デンプンまたは架橋ポリビニルピロリドン)、結合剤(例えば、デンプン、ゼラチン、または線状ポリビニルピロリドン)、および乾燥結合剤(例えば微結晶性セルロース)である。
【0226】
一般に、「殺寄生生物有効量」とは、成長に対する顕著な作用(ネクローシス、死滅、遅延、阻止、および除去、駆除の作用を含む)を得るために必要とされる活性成分の量、さもなければ、標的生物の発生および活性を減じるのに必要とされるその量を意味する。殺寄生生物有効量は、本発明で用いられる種々の化合物/組成物ごとに異なる場合がある。本組成物の殺寄生生物有効量はまた、一般的条件、例えば、所望の殺寄生生物効果およびその持続期間、標的種、施用方法などによっても異なる。
【0227】
本発明で使用可能な組成物は、一般的には、本発明の混合物の活性化合物を約0.001〜95wt%含み得る。
【0228】
一般的には、本発明の混合物の活性化合物は、1日あたり0.5mg/kg〜100mg/kg、好ましくは1日あたり1mg/kg〜50mg/kgの総用量で施用するのが有利である。
【0229】
直ぐに利用可能な製剤は、寄生生物(好ましくは外部寄生生物)に作用する本発明の混合物の活性化合物を、10ppm〜80重量パーセント、好ましくは0.1〜65重量パーセント、より好ましくは1〜50重量パーセント、最も好ましくは5〜40重量パーセントの濃度で含有する。
【0230】
使用前に希釈する製剤は、外部寄生生物に作用する本発明の混合物の活性化合物を、0.5〜90重量パーセント、好ましくは1〜50重量パーセントの濃度で含有する。
【0231】
さらに、本製剤は、内部寄生生物に作用する本発明の混合物の活性化合物を、10ppm〜2重量パーセント、好ましくは0.05〜0.9重量パーセント、とりわけ特に好ましくは0.005〜0.25重量パーセントの濃度で含む。
【0232】
本発明の好ましい実施形態では、本発明の混合物を含む組成物は、経皮的/局所的に施用する。
【0233】
さらに好ましい実施形態では、局所施用は、首輪、メダル、耳標、生体部分に固定するバンド、ならびに付着性のストリップおよびホイルなどの化合物含有成形品の形態で行われる。
【0234】
一般的には、本発明の混合物の活性化合物を3週間にわたり10mg/kg〜300mg/kg、好ましくは20mg/kg〜200mg/kg、最も好ましくは25mg/kg〜160mg/kg(処理動物体重)の総用量で放出する固体製剤を施用するのが有利である。
【0235】
成形品を調製する場合、熱可塑性プラスチックおよび可撓性プラスチックならびにエラストマーおよび熱可塑性エラストマーを用いる。好適なプラスチックおよびエラストマーは、式Iで表される化合物との相溶性が十分なポリビニル樹脂、ポリウレタン、ポリアクリレート、エポキシ樹脂、セルロース、セルロース誘導体、ポリアミド、およびポリエステルである。プラスチックおよびエラストマーの詳細なリストならびに成形品の調製法は、例えばWO 03/086075に記載されている。
【実施例】
【0236】
生物学的効力
相乗効果は、2種以上の化合物の併用効果が個々の化合物の個別効果の総和よりも大きい場合の相互作用として記載することができる。2種の混合パートナー(XおよびY)間の防除率における相乗効果の存在は、次のコルビーの式(Colby, S. R., 1967, Calculating Synergistic and Antagonistic Responses in Herbicide Combinations, Weeds, 15, 20-22)を用いて計算することができる:
【数1】

【0237】
観察された併用防除効果が予想した併用防除効果(E)よりも大きい場合、その併用効果は相乗効果である。
【0238】
以下の試験は、特定の有害生物に対する本発明の化合物、混合物または組成物の防除効果を証明するものである。しかし、これらの化合物、混合物または組成物によって得られる有害生物防除保護は、これらの種に限定されるものではない。場合によっては、本発明の化合物と他の無脊椎動物有害生物用防除化合物または薬剤とを組合せると、ある種の重要な無脊椎動物有害生物に対して相乗効果を示すことがわかっている。
【0239】
混合物または組成物間の相乗作用の分析は、コルビーの式を用いて決定した。
【0240】
本発明の生物学的実施例
試験B.1
接触手段または浸透手段によるソラマメヒゲナガアブラムシ(vetch aphid、メゴウラ・ビシエ(Megoura viciae))の防除を評価するため、ソラマメのリーフディスクを入れたマイクロタイタープレートで試験ユニットを構成した。化合物または混合物は、75wt%の水および25wt%のDMSOを含有する溶液を用いて製剤化した。異なる濃度の製剤化化合物または混合物を、特注のマイクロアトマイザーを使用してリーフディスクに2.5μLスプレーした(2回繰り返し)。
【0241】
これらの試験における実験用混合物については、所望濃度で同一容量の両混合パートナーをそれぞれ一緒に混合した。
【0242】
施用後、リーフディスクを空気乾燥し、5〜8匹のアブラムシ成虫をマイクロタイタープレートウェル内部のリーフディスク上に置いた。次いで、処理したリーフディスク上でアブラムシに吸汁させ、23±1℃、50±5%のRH(相対湿度)で5日間インキュベートした。その後、アブラムシの致死率および繁殖力を目視により評価した。試験した混合物の結果を表B.1.1およびB.1.2に示す。
【表3】

【表4】

【0243】
試験B.2
浸透手段によるモモアカアブラムシ(ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae))の防除を評価するため、人工膜の下に液体人工食餌を入れたマイクロタイタープレートで試験ユニットを構成した。
【0244】
化合物または混合物は、75wt%の水および25wt%のDMSOを含有する溶液を用いて製剤化した。異なる濃度の製剤化化合物または混合物を、特注のピペットを使用してアブラムシの餌にピペット注入した(2回繰り返し)。
【0245】
これらの試験における実験用混合物については、所望濃度で同一容量の両混合パートナーをそれぞれ一緒に混合した。
【0246】
施用後、5〜8匹のアブラムシ成虫をマイクロタイタープレートウェル内部の人工膜上に置いた。次いで、処理したアブラムシの餌上でアブラムシに吸汁させ、23±1℃、50±5%のRHで3日間インキュベートした。その後、アブラムシの致死率および繁殖力を目視により評価した。試験した混合物の結果を表B.2に示す。
【表5】

【0247】
試験B.3
ワタミハナゾウムシ(boll weevil、アントノムス・グランジス(Anthonomus grandis))の防除を評価するため、昆虫餌と20〜30個のワタミハナゾウムシの卵を入れたウェルマイクロタイタープレートで試験ユニットを構成した。
【0248】
化合物または混合物は、75wt%の水および25wt%のDMSOを含有する溶液を用いて製剤化した。異なる濃度の製剤化化合物または混合物を、特注のマイクロアトマイザーを使用して昆虫餌に20μLスプレーした(2回繰り返し)。
【0249】
これらの試験における実験混合物については、所望濃度で同一容量の両混合パートナーをそれぞれ一緒に混合した。
【0250】
施用後、マイクロタイタープレートを23±1℃、50±5%のRHで5日間インキュベートした。次いで、卵と幼虫の致死率を目視により評価した。試験した混合物の結果を表B.3に示す。
【表6】

【0251】
試験B.4
チチュウカイミバエ(Mediterranean fruitfly、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata))の防除を評価するため、昆虫餌と50〜80個のチチュウカイミバエの卵を入れたウェルマイクロタイタープレートで試験ユニットを構成した。化合物または混合物は、75wt%の水および25wt%のDMSOを含有する溶液を用いて製剤化した。異なる濃度の製剤化化合物または混合物は、特注のマイクロアトマイザーを使用して昆虫餌に5μLスプレーした(2回繰り返し)。
【0252】
これらの試験における実験混合物については、所望濃度の同一容量の両混合パートナーをそれぞれ一緒に混合した。
【0253】
施用後、マイクロタイタープレートを28±1℃、80±5%のRHで5日間インキュベートした。次いで、卵と幼虫の致死率を目視により評価する。試験した混合物の結果を表B.4.1およびB.4.2に示す。
【表7】

【表8】

【0254】
相乗効果の評価に使用可能な試験系はさらに以下のようなものがある。
【0255】
試験B.5
接触手段または浸透手段によるムギクビレアブラムシ(bird cherry aphid、ロパロシフム・パジ(Rhopalosiphum padi))の防除を評価するため、オオムギのリーフディスクを入れたマイクロタイタープレートで試験ユニットを構成する。混合物は、75wt%の水および25wt%のDMSOを含有する溶液を用いて製剤化する。異なる濃度の製剤化混合物を、特注のマイクロアトマイザーを使用してリーフディスクに2.5μLスプレーする(2回繰り返し)。
【0256】
これらの試験における実験用混合物については、所望濃度の同一容量の両混合パートナーをそれぞれ一緒に混合する。
【0257】
施用後、リーフディスクを空気乾燥し、5〜8匹のアブラムシ成虫をマイクロタイタープレートウェル内部のリーフディスク上に置く。次いで、処理したリーフディスク上でアブラムシに吸汁させ、25±1℃、80±5%の室内湿度で3〜5日間インキュベートする。その後、アブラムシの致死率および繁殖力を目視により評価する。
【0258】
試験B.6
オオタバコガ(tobacco budworm、ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens))の防除を評価するため、昆虫餌と15〜25個のオオタバコガの卵を入れたウェルマイクロタイタープレートで試験ユニットを構成する。
【0259】
混合物は、75wt%の水および25wt%のDMSOを含有する溶液を用いて製剤化する。異なる濃度の製剤化混合物を、特注のマイクロアトマイザーを使用して昆虫餌に10μLスプレーする(2回繰り返し)。
【0260】
これらの試験における実験混合物については、所望濃度の同一容量の両混合パートナーをそれぞれ一緒に混合する。
【0261】
施用後、マイクロタイタープレートを28±1℃、80±5%の室内湿度で5日間インキュベートする。次いで、卵と幼虫の致死率を目視により評価する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性化合物として、
1) 式I:
【化1】

(式中、
Gは、
【化2】

または
【化3】

から選択され、ここで、#は、式Iにおける結合を示し;
R1は、ClまたはCF3であり、
R2は、水素、クロロ、CH3またはC2H5から選択される)
で表される少なくとも1種の活性シアノスルホキシミン(cyanosulfoximine)化合物I、またはこれらのエナンチオマーもしくはジアステレオマー、純粋物もしくは混合物としてのこれらのエナンチオマー群および/もしくはジアステレオマー群と、
2) 以下のもの:
A.1 アセチルコリンエステラーゼ阻害剤であって、トリアザメート(triazemate)から選択されるもの、または、アルジカルブ、アラニカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロポキスルおよびチオジカルブからなるカーバメート系化合物のクラスから選択されるもの、または、アセフェート、アジンホス-エチル、アジンホス-メチル、クロルフェンビンホス、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、デメトン-S-メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、エチオン、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミドホス(methamidaphos)、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシメトエート(oxymethoate)、オキシデメトン-メチル、パラチオン、パラチオン-メチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ピリミホス-メチル、キナルホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、トリアゾホスおよびトリクロルホンからなる有機リン酸系化合物のクラスから選択されるもの;
A.2 GABA作動性クロライドチャネルアンタゴニストであって、シクロジエン有機塩素系エンドスルファン、N-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、N-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾンから選択されるもの、または、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロール、バニリプロールおよびフェニルピラゾール化合物II.A2.1
【化4】

からなるフェニルピラゾール系化合物のクラスから選択されるもの:
A.3 ナトリウムチャネルモジュレーターであって、アレスリン、ビフェントリン、シフルトリン、ラムダ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、タウ-フルバリナート、ペルメトリン、シラフルオフェンおよびトラロメトリンからなるピレスロイド系化合物のクラスから選択されるもの;
A.4 ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト/アンタゴニストであって、ニコチン、カルタップ塩酸塩、チオシクラムから選択されるもの、または、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサムおよびAKD-1022からなるネオニコチノイド系化合物のクラスから選択されるもの、または、アロステリック・ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストスピノサド;
A.5 クロライドチャネル活性化因子であって、アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチンまたはミルベメクチンから選択されるもの;
A.6 幼若ホルモン様物質であって、ヒドロプレン、キノプレン、フェノキシカルブまたはピリプロキシフェンから選択されるもの;
A.7 酸化的リン酸化に影響を及ぼす化合物であって、ジアフェンチウロン、酸化フェンブタスズ、プロパルギットまたはクロルフェナピルから選択されるもの;
A.8 キチン生合成阻害剤であって、ブプロフェジンから選択されるもの、または、ビストリフルロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロンおよびテフルベンズロンからなるベンジル尿素系化合物のクラスから選択されるもの;
A.9 脱皮撹乱物質であって、シロマジンから選択されるもの、または、メトキシフェノジド、テブフェノジドおよびアザジラクチンからなるエクジソンアゴニストのクラスから選択されるもの;
A.10 ミトコンドリア電子伝達阻害剤であって、ピリダベン、トルフェンピラドまたはフルフェネリムから選択されるもの;
A.11 電位依存性ナトリウムチャネル遮断薬であって、インドキサカルブまたはメタフルミゾンから選択されるもの;
A.12 脂質合成阻害剤であって、スピロジクロフェン、スピロメシフェンまたはスピロテトラマトから選択されるもの;
A.13 様々な化合物群であって、アミドフルメト、アミトラズ、ビフェナゼート、クロフェンテジン、シエノピラフェン、シフルメトフェン、エトキサゾール、フロニカミド、フルベンジアミン(flubendiamine)、フルピラゾホス、ヘキシチアゾックス、ピペロニルブトキシド、ピメトロジン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、クロラントラニリプロール、アントラニルアミド化合物II.A13.1
【化5】

ならびにフェニルスルホンアミド化合物の2-シアノ-N-エチル-4-フルオロ-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-N-エチル-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-4-フルオロ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-6-フルオロ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-N-エチル-6-フルオロ-3-メトキシ-N-メチル-ベンゼンスルホンアミドおよび2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド;
からなる群Aから選択される少なくとも1種の活性化合物II
とを相乗的に有効な量で含む、殺虫剤混合物。
【請求項2】
式Iで表される活性化合物Iの置換基のR1が以下の意味:
R1がCF3である、
を有する請求項1に記載の殺虫剤混合物、またはこれらのエナンチオマーもしくはジアステレオマー、純粋物もしくは混合物としてのこれらのエナンチオマー群および/もしくはジアステレオマー群。
【請求項3】
式Iで表される活性化合物Iの置換基のR1が以下の意味:
R1がClである、
を有する請求項1に記載の殺虫剤混合物、またはこれらのエナンチオマーもしくはジアステレオマー、純粋物もしくは混合物としてのこれらのエナンチオマー群および/もしくはジアステレオマー群。
【請求項4】
式Iで表される活性化合物Iの置換基が以下の意味:
GがG1であり、
R2がCH3である、
を有する請求項1、2または3に記載の殺虫剤混合物、またはこれらのエナンチオマーもしくはジアステレオマー、純粋物もしくは混合物としてのこれらのエナンチオマー群および/もしくはジアステレオマー群。
【請求項5】
式Iで表される活性化合物Iの置換基が以下の意味:
GがG2であり、
R2が水素である、
を有する請求項1、2または3に記載の殺虫剤混合物、またはこれらのエナンチオマーもしくはジアステレオマー、純粋物もしくは混合物としてのこれらのエナンチオマー群および/もしくはジアステレオマー群。
【請求項6】
式Iで表される活性化合物Iの置換基が以下の意味:
GがG1であり、
R2が水素、クロロまたはC2H5である、
を有する請求項1、2または3に記載の殺虫剤混合物、またはこれらのエナンチオマーもしくはジアステレオマー、純粋物もしくは混合物としてのこれらのエナンチオマー群および/もしくはジアステレオマー群。
【請求項7】
少なくとも1種の活性化合物IIが、
群A.1のうち、トリアザメートまたはピリミカルブから選択され;
群A.2のうち、エンドスルファン、N-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、N-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロールもしくはバニリプロール、またはフェニルピラゾール化合物II.A2.1から選択され;
群A.3のうち、アレスリン、ビフェントリン、シフルトリン、ラムダ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、デルタメトリン、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、タウ-フルバリナート、シラフルオフェンまたはトラロメトリンから選択され;
群A.4のうち、チオシクラム、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサム、AKD-1022またはスピノサドから選択され;
群A.5のうち、アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチンまたはミルベメクチンから選択され;
群A.7のうち、ジアフェンチウロンから選択され;
群A.8のうち、ブプロフェジンから選択され;
群A.10のうち、ピリダベンまたはフルフェネリムから選択され;
群A.11のうち、インドキサカルブまたはメタフルミゾンから選択され;
群A.12のうち、スピロジクロフェン、スピロメシフェンまたはスピロテトラマトから選択され;
群A.13のうち、アミトラズ、フロニカミド、フルベンジアミン、ピメトロジン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、クロラントラニリプロール、アントラニル化合物II.A13.1、2-シアノ-N-エチル-4-フルオロ-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-N-エチル-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-4-フルオロ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-6-フルオロ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-N-エチル-6-フルオロ-3-メトキシ-N-メチル-ベンゼンスルホンアミドまたは2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミドから選択される、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項8】
群A.2から選択される少なくとも1種の活性化合物IIが、N-エチル-2,2-ジメチルプロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、N-エチル-2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパン-カルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン、アセトプロールまたはフィプロニルである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項9】
群A.3から選択される少なくとも1種の活性化合物IIが、アルファ-シペルメトリンまたはデルタメトリンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項10】
群A.4から選択される少なくとも1種の活性化合物IIが、クロチアニジン、イミダクロプリドまたはチアメトキサムである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項11】
群A.5から選択される少なくとも1種の活性化合物IIがアバメクチンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項12】
群A.7から選択される少なくとも1種の活性化合物IIがジアフェンチウロンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項13】
群A.8から選択される少なくとも1種の活性化合物IIがブプロフェジンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項14】
群A.10から選択される少なくとも1種の活性化合物IIがピリダベンまたはフルフェネリムである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項15】
群A.11から選択される少なくとも1種の活性化合物IIがメタフルミゾンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項16】
群A.12から選択される少なくとも1種の活性化合物IIがスピロメシフェンまたはスピロテトラマトである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項17】
群A.13から選択される少なくとも1種の活性化合物IIがフロニカミドである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項18】
群A.13から選択される少なくとも1種の活性化合物IIがピメトロジンまたはピリフルキナゾンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項19】
群A.13から選択される少なくとも1種の活性化合物IIがクロラントラニリプロール、アントラニル化合物II.A13.1である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項20】
群A.13から選択される少なくとも1種の活性化合物IIが2-シアノ-N-エチル-4-フルオロ-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-N-エチル-3-メトキシ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-4-フルオロ-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N-エチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-6-フルオロ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-3-メトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミド、2-シアノ-N-エチル-6-フルオロ-3-メトキシ-N-メチル-ベンゼンスルホンアミドまたは2-シアノ-3-ジフルオロメトキシ-N,N-ジメチル-ベンゼンスルホンアミドである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項21】
式Iで表される活性化合物Iおよび活性化合物IIを500:1〜1:100の重量比で含む、請求項1〜20のいずれか1項に記載の殺虫剤混合物。
【請求項22】
植物、または該植物が成長している土壌もしくは水を、殺虫有効量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の混合物と接触させることを含む、昆虫、ダニ類または線虫による攻撃または侵入(infestation)から植物を保護する方法。
【請求項23】
昆虫、ダニ類もしくは線虫またはそれらの餌供給源、生息地、繁殖地もしくはそれらの生息場所を、殺虫有効量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の混合物と接触させることを含む、昆虫、蛛形類または線虫の防除方法。
【請求項24】
請求項1〜20のいずれか1項に記載の混合物を5g/ha〜2000g/haの量で施用する、請求項22または23に記載の方法。
【請求項25】
種子を、殺虫有効量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の混合物と接触させることを含む、種子の保護方法。
【請求項26】
請求項1〜20のいずれか1項に記載の混合物を、種子100kg当たり0.1g〜10kgの量で施用する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
請求項1〜20のいずれか1項に記載の混合物を、種子100kg当たり0.1g〜10kgの量で含む種子。
【請求項28】
寄生生物による侵入または感染に対して動物を保護する方法であって、それを必要とする動物に対する殺寄生生物有効量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の混合物を動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項29】
寄生生物によって侵入または感染された動物を治療する方法であって、それを必要とする動物に対する殺寄生生物有効量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の混合物を動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項30】
請求項1〜18のいずれか1項で定義した式Iで表される活性化合物Iおよび活性化合物IIを、同時に、すなわち一緒にもしくは別々に、または順次的に施用する、請求項22、23、25、28または29に記載の方法。
【請求項31】
動物内および動物上の寄生生物を駆除するための請求項1〜20のいずれか1項に記載の混合物の使用。
【請求項32】
動物内および動物上の寄生生物を駆除する獣医学用薬剤を製造するための請求項1〜20のいずれか1項に記載の混合物の使用。
【請求項33】
昆虫、蛛形類または線虫を駆除するための請求項1〜20のいずれか1項に記載の混合物の使用。
【請求項34】
液体担体または固体担体と、請求項1〜20のいずれか1項に記載の混合物とを含む、殺虫組成物または殺寄生生物組成物。

【公表番号】特表2010−523611(P2010−523611A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−502475(P2010−502475)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【国際出願番号】PCT/EP2008/053200
【国際公開番号】WO2008/125410
【国際公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】