説明

シクロペンテン化合物

式(I)


[式中、A、B、Z、R、R2a、R2b、R、RおよびRは明細書中と同意義である]の化合物もしくはそれらの医薬上許容される誘導体、かかる化合物の調製方法、かかる化合物を含む医薬組成物、およびかかる化合物の医薬における使用。


【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
(技術分野)
本発明は、シクロペンテン化合物、それらの調製方法、それらを含む医薬組成物および医薬におけるそれらの使用、特にEP受容体でのPGEの作用により介される状態の処置におけるそれらの使用に関する。
【0002】
EP受容体は7回膜貫通型受容体であり、その天然リガンドはプロスタグランジンPGEである。PGEは他のEP受容体(EP、EPおよびEP型)へも親和性を有する。EP受容体は平滑筋収縮、疼痛(特に炎症性、神経因性および内臓痛)、炎症、アレルギー活性、腎臓調節および胃または腸粘液分泌に関連付けられる。本発明者らは、今、EP受容体に対して高い親和力で結合する新規化合物群を見いだした。
【0003】
(背景技術)
多数の総論は、プロスタノイド受容体ならびに最も一般的に用いられる選択的アゴニストおよびアンタゴニストの特性および治療関連性を記載している:Eicosanoids;From Biotechnology to Therapeutic Applications,Folco,Samuelsson,Maclouf,and Velo eds,Plenum Press,New York,1996,chap.14,137−154 and Journal of Lipid Mediators and Cell Signalling,1996,14,83−87 and Prostanoid Receptors,Structure,Properties and Function,S Narumiyaら,Physiological Reviews 1999,79(4),1193−126。The British Journal of Pharmacology,1994、112、735−740の記事は、プロスタグランジンE(PGE)がマウス脊髄においてEP受容体サブタイプを介して異痛に作用し、そしてEPおよびEP受容体を介して痛覚過敏に作用することを示唆する。さらに、The Journal of Clinical Investigation、2001、107(3)、325の記事は、EPノックアウトマウスにおいて痛覚感受性応答が約50%減少することを示す。Anesthesia and Analgesiaからの2つの論文は、EP受容体アンタゴニスト(ONO−8711)は慢性狭窄損傷のラットモデルにおいて痛覚過敏および異痛を軽減し(2001、93、1012−7)、同アンタゴニストは術後疼痛の齧歯類モデルにおいて機械的痛覚過敏を抑制する(2001、92、233−238)ことを示す。S.Sarkarらは、Gastroenterology、2003、124(1)、18−25において、痛覚過敏のヒトモデルでの内臓痛の処置におけるEP受容体アンタゴニストの効力を実証している。故に、選択的プロスタグランジンリガンド、アゴニストまたはアンタゴニストは、考慮されるプロスタグランジンE受容体サブタイプに依存して、慣用的な非ステロイド系抗炎症薬と類似した抗炎症性、解熱性および鎮痛性を有し、加えて、ホルモンに誘導される子宮収縮を阻害し、そして抗癌効果を有する。これらの化合物は、無差別のシクロオキシゲナーゼ阻害剤であるNSAIDの機序に基づく幾つかの副作用をひき起こす能力が軽減されている。特に、該化合物は、胃腸毒性についての潜在能力が軽減され、腎臓副作用についての潜在能力が軽減され、出血時間への効果が軽減され、およびアスピリン感受性喘息対象において喘息発作を誘発する能力が軽減されている。さらに、潜在的に有用なプロスタグランジン経路を使わないことにより、これらの剤はNSAIDおよび/またはCOX−2阻害剤を超えた高い効力を有してもよい。
【0004】
The American Physiological Society(1994、267、R289−R−294)では、研究により、ラットにおいてPGEに誘発される高体温が主にEP受容体により介されることが示されている。
【0005】
WO 96/06822(1996年3月7日)、WO 96/11902(1996年4月25日)、EP 75241−A1(1997年1月8日)、WO 01/19814(2001年3月22日)、WO 03/084917(2003年10月16日)、WO 03/101959(2003年12月11日)およびWO 2004/039753(2004年5月13日)は、プロスタグランジンが介する疾患の処置において有用である化合物を開示している。
【0006】
(発明の開示)
今、驚くことに、シクロペンテン誘導体の新規群はEP受容体よりもEP受容体について選択性があり、それ故に、EP受容体でのPGEの作用により介される状態の処置において有用であることが示される。かかる状態は、疼痛または炎症性、免疫性、骨性、神経変性もしくは腎疾患を含む。
【0007】
従って、本発明は式(I):
【化1】

[式中:
Aは、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよい5もしくは6員複素環、または所望により置換されていてもよい二環式複素環基であり;
Bは、フェニルもしくはピリジル環であり;
Zは、O、S、SOもしくはSOであり;
は、COH、CN、CONR、CHCOH、所望により置換されていてもよいSOアルキル、SONR、NRCONR、COアルキル、2H−テトラゾール−5−イル−メチル、所望により置換されていてもよい二環式複素環または所望により置換されていてもよい複素環であり;
2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素、ハロ、所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいアルコキシ、CN、SOアルキル、SR、NO、所望により置換されていてもよいアリール、CONRまたは所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、所望により置換されていてもよいアルキル、ここで、非末端炭素原子の1もしくは2個は、NR、OおよびSO〔ここで、nは0、1もしくは2である〕から独立して選択される基により所望により置換されていてもよい;所望により置換されていてもよいアルケニル;または所望により置換されていてもよいアルキニルであるか:またはRは、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換されていてもよいCQ−複素環、所望により置換されていてもよいCQ−二環式複素環または所望により置換されていてもよいCQ−アリールであり;
は、水素または所望により置換されていてもよいアルキルであり;
は、水素または所望により置換されていてもよいアルキルであり;
は、水素または所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいSOアリール、所望により置換されていてもよいSOアルキル、所望により置換されていてもよいSOヘテロアリール、CN、所望により置換されていてもよいCQアリール、所望により置換されていてもよいCQヘテロアリールまたはCORであり;
は、水素、所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールまたは所望により置換されていてもよいアリールであり;
およびRはそれぞれ独立して、水素、クロロ、フルオロ、CF、C1−3アルコキシまたはC1−3アルキルであり;
およびQはそれぞれ独立して、水素およびCHから選択され;
ここで、Aが6員環である場合、R置換基およびシクロペンテン環は、互いに対して1,2−、1,3−もしくは1,4−で炭素原子に結合し、そしてAが5員環もしくは二環式複素環基である場合、R置換基およびシクロペンテン環は、互いに対して1,2−もしくは1,3−で置換可能な炭素原子に結合する]
のシクロペンテン化合物およびそれらの誘導体を提供する。
【0008】
Aが6員環である場合、好ましくは、Rは、Aとシクロペンテン環の結合に対して3位でA基に結合する。
【0009】
Aの適当な例は、フェニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニルおよびピラジニルを含み、その全ては所望により置換されていてもよい。
【0010】
Aについての任意の置換基は、ハロゲン、所望により置換されていてもよいC1−4アルキル、例えば、CF、CHおよびC、NH、NHC1−4アルキル、NHCOC1−4アルキルおよびSCHから独立して選択される、最高4個の置換基、好ましくは、0もしくは1個の置換基を含む。
【0011】
Bがピリジルである場合、一の態様において、ピリジンのN原子は、Z置換基をもつ環の炭素に隣接して位置する。
好ましくは、ZはOである。
適当には、Rは、COHおよびCONHSOフェニルを含む。
【0012】
2aおよびR2bの特定例は、水素、ハロゲン、所望により置換されていてもよいC1−6アルキル、例えば、CFもしくはCH、および所望により置換されていてもよいC1−6アルコキシを含む。
好ましくは、R2aは、水素もしくはCHである。より好ましくは、R2aは水素である。
好ましくは、R2bは、水素、ハロゲン、CFもしくはCHである。
好ましくは、R2bは、Z置換基に対して1,4−およびシクロペンテン環に対して1,3−に位置する。
適当には、Rは、水素およびC1−4アルキルを含む。
適当には、Rは、水素もしくはC1−4アルキルを含む。
適当には、Rは、水素、C1−4アルキルもしくはSOフェニルを含む。
適当には、Rは、水素もしくはC1−4アルキルを含む。
適当には、Rは、CHもしくは水素を含み、一の態様において、Rは水素である。
の例は水素である。
の例は水素である。
の例は水素である。
【0013】
適当には、Rは、所望により置換されていてもよいC1−8アルキル、所望により置換されていてもよいC2−8アルケニル、ならびにCl、Br、F、CF、OCF、C1−4アルキルおよびOC1−4アルキルから選択される1、2もしくは3個の置換基により所望により置換されていてもよいCHフェニルを含む。
【0014】
一の態様において、Rは、所望により置換されていてもよいC3−8アルキル、所望により置換されていてもよいC3−8アルケニル、ならびにCl、Br、F、CF、OCF、C1−4アルキルおよびOC1−4アルキルから選択される1、2もしくは3個の置換基により所望により置換されていてもよいCHフェニルである。
【0015】
適当には、Rは、所望により置換されていてもよいC3−8アルキルである場合、例えば、イソブチル、CHシクロペンテンおよびCHシクロヘキセンを含む。
適当には、Rは、所望により置換されていてもよいC2−8アルケニルである場合、例えば、CHCH=CHおよびCHCH=CH−フェニルを含む。
【0016】
式(I)の化合物の特定群は、式(IA):
【化2】

[式中:
W、XおよびYはそれぞれCR12もしくはNであり;
Vは、CR、CR12もしくはNであり;
ここで、W、X、YおよびVの少なくとも2つはCR12であり、そしてR12は、水素、ハロゲン、CF、CH、NH、NHC1−6アルキル、NHCOC1−6アルキルおよびSCHから独立して選択され;
およびQはそれぞれCHであるか、またはQおよびQの一方がNであり、かつ他方はCHであり;
は、COH、CONR、CHCOH、SO1−6アルキル、SONR、NRCONR、テトラゾリルまたはCOSONRであり;
2aおよびR2bは、水素、ハロゲン、所望により置換されていてもよいC1−6アルキルおよび所望により置換されていてもよいC1−6アルコキシから選択され;
は、所望により置換されていてもよいC3−8アルキル、所望により置換されていてもよいC3−8アルケニルおよび所望により置換されていてもよいCHフェニルであり;
は、水素もしくはC1−4アルキルであり;
は、水素、C1−4アルキルもしくはSOフェニルであり;
12は、水素、ハロゲン、NR、NRCOC1−6アルキル、NRSO1−6アルキル、OR、SRおよび所望により置換されていてもよいC1−6アルキルから選択される]
の化合物またはそれらの誘導体である。
【0017】
適当には、Rは、COHおよびCONHSOフェニルを含む。
適当には、Rは、所望により置換されていてもよいC3−8アルキル、所望により置換されていてもよいC3−8アルケニル、ならびにCl、Br、F、CF、OCF、C1−4アルキルおよびOC1−4アルキルから選択される1、2もしくは3個の置換基により所望により置換されていてもよいCHフェニルを含む。
【0018】
一の態様において、Rは、シクロペンテン環に対して1,3−に位置する。
別の態様において、W、X、YおよびVの1もしくは2つはNである。
さらなる別の態様において、QおよびQの一方がNであり、かつ他方はCHである。
化合物の特定のセットは、W、X、YおよびVの1もしくは2つがNであり、かつQおよびQの両方がCHであるものである。化合物のさらなるセットは、QおよびQの1つがNであり、かつW、X、YおよびVがそれぞれCR12であるものである。
一の態様において、QはNもしくはCHであり、かつQはCHである。
【0019】
適当には、R2aは水素である。
適当には、R2bは、ORに対して1,4−およびシクロペンテン環に対して1,3−に位置する。
適当には、R2bは、水素、F、Br、Cl、CHおよびCFから選択される。
適当には、R12は、水素、ハロゲン、例えば、FもしくはCl、CF、NH、NHCOC1−4アルキル、SCHおよびC1−4アルキル、例えば、CHおよびCを含む。
【0020】
式(I)の化合物は、実施例1ないし417の化合物およびそれらの誘導体を含む。
【0021】
式(I)の化合物の特定群は、実施例145−148、213−241、342−368および388−417の化合物ならびにそれらの誘導体を含む。
【0022】
本発明の化合物は、EPよりもEPについて選択性がある。実施例の化合物は、少なくとも20倍の選択性がある。好ましい化合物は、EPよりもEPについて少なくとも100倍の選択性がある。
【0023】
式(I)の化合物の誘導体は、医薬上許容される誘導体を含む。用語「医薬上許容される誘導体」は、式(I)の化合物の任意の医薬上許容される塩、溶媒和物、エステルまたは塩もしくはエステルの溶媒和物、あるいはレシピエントに投与されると式(I)の化合物を(直接的または間接的に)提供し得る任意の他の化合物を含む。
【0024】
当業者らには、化合物中の任意の官能基を修飾して式(I)の化合物の医薬上許容される誘導体を得てもよいこと、および式(I)の化合物を1以上の位置で誘導体化してもよいことことが理解されよう。
【0025】
医薬用途については、前記の塩は医薬上許容される塩であるが、他の塩も、例えば式(I)の化合物およびそれらの医薬上許容される塩の調製において用いられてもよいことが理解されよう。
【0026】
医薬上許容される塩は、Berge、BighleyおよびMonkhouse、J.Pharm.Sci.、1977、66、1−19により記載されているものを含む。用語「医薬上許容される塩」は、無機塩基および有機塩基を含む医薬上許容される塩基から調製される塩を言う。無機塩基に由来する塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄(III)、鉄(II)、リチウム、マグネシウム、マンガン(III)塩、マンガン(II)、カリウム、ナトリウム、亜鉛などを含む。特定の塩はナトリウム塩である。医薬上許容される有機塩基に由来する塩は、第一、第二および第三アミン;天然に存在する置換アミンを含む置換アミン;および環状アミンの塩を包含する。特定の医薬上許容される有機塩基は、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチル−モルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどを含む。塩は、塩基性イオン交換樹脂、例えばポリアミン樹脂から形成されてもよい。本発明の化合物が塩基性である場合、塩は、無機および有機酸を含む医薬上許容される酸から調製されてもよい。かかる酸は、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、プロピオン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などを含む。
【0027】
式(I)の化合物は、結晶または非結晶形態で調製されてもよく、結晶ならば、所望により水和または溶媒和されてもよい。本発明は、化学量論的水和物ならびに様々な量の水を含有する化合物もその範囲内に含む。
適当な溶媒和物は、医薬上許容される溶媒和物、例えば水和物を包含する。
溶媒和物は、化学量論的溶媒和物および非化学量論的溶媒和物を包含する。
用語「ハロゲン」もしくは「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素を表すために用いられる。
【0028】
基もしくは基の一部としての用語「アルキル」は、直鎖、分岐鎖もしくは環状アルキル基またはそれらの組み合わせを意味する。本明細書中特に定義しない限り、アルキルの例は、C1−8アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、1,1−ジメチルエチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシル、またはそれらの組み合わせ、例えばシクロヘキシルメチルおよびシクロペンチルメチルを含む。
【0029】
基もしくは基の一部としての用語「アルコキシ」は、直鎖、分岐鎖もしくは環状アルコキシ基を意味する。本明細書中特に定義しない限り、「アルコキシ」は、C1−8アルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソ−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシ、シクロペントキシまたはシクロヘキシルオキシを含む。一の態様において、「アルコキシ」はC1−6アルコキシである。
【0030】
用語「アルケニル」は、表示された数の炭素原子を有し、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖構造およびそれらの組み合わせを意味し、ここで、水素は、さらなる炭素−炭素二重結合に置換されてもよい。一の態様において、「アルケニル」は、C2−6アルケニル、例えば、エテニル、プロペニル、1−メチルエテニル、ブテニルなどである。
【0031】
用語「アルキニル」は、表示された数の炭素原子を有し、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分岐鎖構造およびそれらの組み合わせを意味する。C2−8アルキニルは、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニルなどを含む。
【0032】
基もしくは基の一部としての用語「複素環」は、芳香族または非芳香族の5または6員環であって、該環は、窒素、酸素もしくは硫黄から選択される1ないし4個のヘテロ原子を含み、および置換されていないかまたは例えば最高3個の置換基により置換されているものを意味する。5員複素環基の例は、フリル、ジオキサラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、トリアジニル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、チオフェニル、ピラゾリルまたはテトラゾリルを含む。6員複素環基の例は、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルまたはテトラジニルである。
【0033】
基もしくは基の一部としての用語「アリール」は、5または6員芳香環、例えば、フェニル、または環の少なくとも1つが芳香族である7ないし12員二環系、例えば、ナフチルを意味する。アリール基は、1またはそれ以上の置換基、最高4、3もしくは2個の置換基により所望により置換されていてもよい。好ましくは、アリール基はフェニルである。
【0034】
基もしくは基の一部としての用語「ヘテロアリール」は、単環式5もしくは6員芳香環、またはかかる単環式5もしくは6員芳香環を2つ含む縮合二環式芳香環系を意味する。これらのヘテロアリール環は、窒素、酸素または硫黄から選択される1またはそれ以上のヘテロ原子を含み、ここで、N−オキシド、酸化硫黄および二酸化硫黄が許容されるヘテロ原子置換である。ヘテロアリール基は、1またはそれ以上の置換基、例えば、最高3個または最高2個の置換基により所望により置換されていてもよい。本明細書中用いられる「ヘテロアリール」の例は、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、インドリルおよびインダゾリルを含む。
【0035】
用語「二環式複素環」は、本明細書において用いられる場合、酸素、窒素および硫黄からそれぞれ選択されるヘテロ原子を最高4個、好ましくは1または2個含む縮合二環式芳香族または非芳香族二環式複素環系を意味する。各環は、4ないし7、好ましくは5または6個の環原子を有してもよい。二環式複素環系は、炭素環を含んでもよい。二環式複素環基の例は、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、ピリドピラジニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサジアゾリル、ベンズチアジアゾリル、インドリル、ベンズトリアゾリルまたはナフチリジニルを含む。
【0036】
ヘテロ原子窒素は、アルキル基の炭素原子と置換するか、または窒素がヘテロアリール、複素環または二環式複素環基に存在する場合、窒素原子は、適当ならば、水素およびC1−6アルキル、好ましくは、水素およびC1−6アルキル、さらに好ましくは、水素から選択される1または2個の置換基により置換されよう。
【0037】
アルキルもしくはアルケニル基についての任意の置換基は、本明細書中特に定義しない限り、フェニルもしくはハロ、例えば、Cl、BrもしくはFを含む。アルキルもしくはアルケニル基は、1またはそれ以上の任意の置換基、例えば、最高5、4、3もしくは2個の任意の置換基により置換されていてもよい。特定の置換アルキル基は、1またはそれ以上のフッ素、例えば、CHF、CHF、CF、Cなど、特にCFにより置換されたものを含む。
【0038】
アルコキシ基についての任意の置換基は、本明細書中特に定義しない限り、ハロ、例えば、Cl、BrもしくはFを含む。アルコキシ基は、1またはそれ以上の任意の置換基、例えば、最高5、4、3もしくは2個の任意の置換基によりに置換されていてもよい。特定の置換アルコキシ基は、1またはそれ以上のフッ素、例えば、OCHF、OCHF、OCF、OCなどにより置換されたものを含む。
【0039】
別記しない限り、基もしくは基の一部としてのアリール、ヘテロアリールもしくは複素環部分についての任意の置換基は、C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびハロゲンから選択される。
【0040】
式(I)の化合物は、以下のスキームおよび実施例に記載のものに従って調製され得る。以下の方法は本発明のもう1つ別の態様を形成する。
【0041】
例えば、式(I)の化合物は以下の一般的経路により調製されてもよい:
【化3】


[式中、LおよびLはそれぞれ脱離基、例えば、ハロもしくはトリフレートであり;LおよびLはそれぞれ活性化基、例えば、ボロン酸であり;Pは任意の保護基であり;そして、A、B、R、R2a、R2b、R、R、ZおよびRは式(I)の化合物について定義したとおりである]LはL1aに変換され得、LはL2aに変換され得る[ここで、L1aおよびL2aはそれぞれ活性化基、例えば、ボロン酸であり、この場合において、LおよびLは、ハロもしくはトリフレートであり得る]。
【0042】
がCOHである場合、Pの例は、メチル、エチルまたは所望により置換されていてもよいベンジルエステルを含む。
式(II)の化合物の脱保護に関する好適な反応条件は、水性エタノール性水酸化ナトリウム溶液中での加熱を含む。
【0043】
式(VI)の化合物と式(V)[ここで、Lは−B(OH)である]のボロン酸の反応、または式(IV)の化合物と式(III)[ここで、Lは−B(OH)である]のボロン酸の反応に関する好適な反応条件は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)および無機塩基、例えば、炭酸カリウムと一緒に、溶媒、例えばエチレングリコールジメチルエーテル(DME)、好ましくは1:1の比にあるトルエンおよびエタノール中で加熱することを含む。
【0044】
従って、本発明は、式(I):
【化4】

[式中:
Aは、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよい5もしくは6員複素環、または所望により置換されていてもよい二環式複素環基であり;
Bは、フェニルもしくはピリジル環であり;
Zは、O、S、SOもしくはSOであり;
は、COH、CN、CONR、CHCOH、所望により置換されていてもよいSOアルキル、SONR、NRCONR、COアルキル、2H−テトラゾール−5−イル−メチル、所望により置換されていてもよい二環式複素環または所望により置換されていてもよい複素環であり;
2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素、ハロ、所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいアルコキシ、CN、SOアルキル、SR、NO、所望により置換されていてもよいアリール、CONRまたは所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、所望により置換されていてもよいアルキル、ここで、非末端炭素原子の1もしくは2個は、NR、OおよびSO〔ここで、nは0、1もしくは2である〕から独立して選択される基により所望により置換されていてもよい;所望により置換されていてもよいアルケニル;または所望により置換されていてもよいアルキニルであるか:或いは、Rは、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換されていてもよいCQ−複素環、所望により置換されていてもよいCQ−二環式複素環または所望により置換されていてもよいCQ−アリールであり;
は、水素または所望により置換されていてもよいアルキルであり;
は、水素または所望により置換されていてもよいアルキルであり;
は、水素または所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいSOアリール、所望により置換されていてもよいSOアルキル、所望により置換されていてもよいSOヘテロアリール、CN、所望により置換されていてもよいCQアリール、所望により置換されていてもよいCQヘテロアリールまたはCORであり;
は、水素、所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールまたは所望により置換されていてもよいアリールであり;
およびRはそれぞれ独立して、水素、クロロ、フルオロ、CF、C1−3アルコキシまたはC1−3アルキルであり;
およびQはそれぞれ独立して、水素およびCHから選択され;
ここで、Aが6員環である場合、R置換基およびシクロペンテン環は、互いに対して1,2−、1、3−または1,4−で炭素原子に結合し、およびAが5員環または二環式複素環基である場合、R置換基およびシクロペンテン環は、互いに対して1,2−または1,3−で置換可能な炭素原子に結合する]
の化合物またはそれらの誘導体の調製法であって:
【0045】
式(IV):
【化5】

[式中、R、R、AおよびRは、式(I)の化合物について上記のものと同意義であり、Lは脱離基であり、およびPは任意の保護基である]
の化合物を式(III):
【化6】

[式中、R2a、R2b、B、ZおよびRは、式(I)の化合物について上記のものと同意義であり、およびLは活性化基である]の化合物と反応させ;
【0046】
次いで、必要に応じて、
1つのA基をもう1つ別のA基に変換し;および/または
1つのR基をもう1つ別のR基に変換し;
次いで、必要ならば、以下の任意の工程:
脱保護を行うこと;および/または
1つのR基をもう1つ別のR基に変換すること;および/または
このように形成された式(I)の化合物の誘導体を形成すること
を任意の順序で行うことを含む方法も提供する。
【0047】
別法として、式(I)の化合物は、以下に記載する経路に従って調製されてもよい:
【化7】


[式中、L、L、L、LおよびPは前記定義のとおりであり、ならびにA、B、R、R2a、R2b、ZおよびRは式(I)の化合物について定義したとおりである]。LはL1aに変換され得、かつLはL2aに変換され得、ここで、L1aおよびL2aはそれぞれ活性化基、例えばボロン酸であり、この場合、LおよびLはハロまたはトリフレートであり得る。
【0048】
従って本発明は、式(I):
【化8】

[式中:
Aは、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよい5もしくは6員複素環、または所望により置換されていてもよい二環式複素環基であり;
Bは、フェニルもしくはピリジル環であり;
Zは、O、S、SOもしくはSOであり;
は、COH、CN、CONR、CHCOH、所望により置換されていてもよいSOアルキル、SONR、NRCONR、COアルキル、2H−テトラゾール−5−イル−メチル、所望により置換されていてもよい二環式複素環、または所望により置換されていてもよい複素環であり;
2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素、ハロ、所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいアルコキシ、CN、SOアルキル、SR、NO、所望により置換されていてもよいアリール、CONRまたは所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、所望により置換されていてもよいアルキル、ここで、非末端炭素原子の1もしくは2個は、NR、OおよびSO〔ここで、nは0、1もしくは2である〕から独立して選択される基により所望により置換されていてもよい;所望により置換されていてもよいアルケニル;または所望により置換されていてもよいアルキニルであるか:またはRは、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換されていてもよいCQ−複素環、所望により置換されていてもよいCQ−二環式複素環、または所望により置換されていてもよいCQ−アリールであり;
は、水素もしくは所望により置換されていてもよいアルキルであり;
は、水素もしくは所望により置換されていてもよいアルキルであり;
は、水素もしくは所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいSOアリール、所望により置換されていてもよいSOアルキル、所望により置換されていてもよいSOヘテロアリール、CN、所望により置換されていてもよいCQアリール、所望により置換されていてもよいCQヘテロアリールまたはCORであり;
は、水素、所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールまたは所望により置換されていてもよいアリールであり;
およびRはそれぞれ独立して、水素、クロロ、フルオロ、CF、C1−3アルコキシまたはC1−3アルキルであり;
およびQはそれぞれ独立して、水素およびCHから選択され;
ここで、Aが6員環である場合、R置換基およびシクロペンテン環は、互いに対して1,2−、1,3−もしくは1,4−で炭素原子に結合し、およびAが5員環もしくは二環式複素環基である場合、R置換基およびシクロペンテン環は、互いに対して1,2−もしくは1,3−で炭素原子に結合する]
の化合物またはそれらの誘導体の調製方法であって、
【0049】
式(VII):
【化9】


[式中、R2a、R2b、R、R、A、B、RおよびRは式(I)の化合物について前記定義のとおりであり、およびLは脱離基である]
の化合物を式(V):
【化10】

[式中、RおよびAは式(I)の化合物について前記定義のとおりであり;Lは活性化基であり、およびPは任意の保護基である]
の化合物と反応させることを含み;
【0050】
次いで、必要に応じて、
1つのA基をもう1つ別のA基に変換し;および/または
1つのR基をもう1つ別のR基に変換し;
次いで、必要ならば、次の任意の工程:
脱保護を行うこと;および/または
1つのR基をもう1つ別のR基に変換すること;および/または
このように形成された式(I)の化合物の誘導体を形成すること
を任意の順序で行うことを含む方法も提供する。
【0051】
中間体および式(I)の化合物における特定の置換基は、当業者に知られている慣用法により他の置換基へ変換されてもよいことが理解されよう。
【0052】
基は、当業者に知られている慣用的な有機変換を用いることによりもう1つ別のR基に変換されてもよい。例えば、R=COHは、例えば、Richard Larock、Comprehensive Organic Transformations、2nd edition、Wiley−VCH、ISBN 0−471−19031−4において記載されているようなアミドを調製するための慣用法により、アミド、例えば、CONHCQアリールまたはCONHCQへテロアリール[ここで、QおよびQは水素およびCHから選択される]に変換されてもよい。
【0053】
式(VI)のシクロペンテン誘導体、式(III)および(V)のボロン酸ならびにテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)は市販されているか、当業者に知られている方法により容易に調製される。
【0054】
式(III)および式(V)のボロン酸の調製および反応は、Suzukiら、Synth.Commun.、1981、11、513;Martinら、Acta.Chim.Scand.、1993、47、221;およびMiyauraら、Chem.Rev.、1995、95、2457に総説がある。例えば、2−ベンジルオキシ−5−クロロフェニルボロン酸は、2−ベンジルオキシ−5−クロロ−ヨードベンゼンから調製されてもよい。2−ベンジルオキシ−5−クロロ−ヨードベンゼンは、4−クロロ−2−ヨードアニソールから、知られている方法に従って、脱メチル化し、続いてベンジル化することにより調製されてもよい。
【0055】
任意の反応中間体および式(I)の化合物における特定の置換基は、当業者に知られている慣用法により他の置換基に変換されてもよい。変換されてもよい置換基の例は、1つのR基からもう1つ別のR基;およびA基上の1つの置換基からA基上のもう1つ別の置換基を含む。かかる変換の例は、アミノ基を得るためのニトロ基の還元;アミノ基のアルキル化およびアミド化;エステルの加水分解、ヒドロキシ基およびアミノ基のアルキル化;およびカルボン酸のアミド化およびエステル化を含む。かかる変換は、当業者によく知られており、例えば、Richard Larock、Comprehensive Organic Transformations、第2版、Wiley−VCH、ISBN 0−471−19031−4に記載されている。
【0056】
例えば、Rがp−メトキシベンジルである場合、例えば、HCl/ジオキサンなどの酸を用いるか、またはナトリウムメタンチオレートを用いて、エーテルを開裂させて、フェノールまたはピリジノールを得る。Rがメチルである場合、例えばナトリウムメタンチオレートを用いてエーテルを開裂させて、フェノールを得る。ピリジノールを得るためのエーテルの開裂は、例えば、トリフルオロ酢酸の存在下で行われる。もう1つ別のR基、例えば置換ベンジル基への変換は、フェノールまたはピリジノールを適当な置換臭化ベンジルと反応させることにより行ってもよい。当業者らは、保護基Pから別の保護基Pへの変換が、用いられる反応条件下で生じてもよいことを理解するであろう。Rがベンジルである場合、フェノールまたはピリジノールを得るためのエーテルの開裂は、知られている方法に従った水素添加、例えば、H−Pd/CまたはNHCOH−Pd/Cにより行われてもよい。次いで、得られたフェノールまたはピリジノールは前記のようにもう1つ別のR基に変換され得る。
【0057】
前記した幾つかの手順の間に、特定の反応性置換基を保護する必要があってもよいことは当業者には理解されよう。当業者らは保護基が必要である場合を認識するであろう。標準的な保護および脱保護技法、例えば、Greene T.W.‘Protective groups in organic synthesis’、New York、Wiley(1981)に記載のものが用いられ得る。例えば、カルボン酸基はエステルとして保護され得る。かかる基の脱保護は、当該分野において知られている慣用法を用いて行われる。保護基は慣用的な手段により相互変換されてもよいことは理解されよう。
【0058】
式(VI):
【化11】


[式中、L、Lは前記定義のとおりであり、かつRおよびRは式(I)の化合物について前記定義のとおりである]
のシクロペンテン中間体は市販されているか、または知られている方法により容易に調製されてもよい。
【0059】
式(III):
【化12】


[式中、Lは前記定義のとおりであり、R2a、R2b、Z、BおよびRは式(I)の化合物について前記定義のとおりである]
の化合物は市販されているか、または当業者に知られている方法により、例えば適当な市販のピリジノール、アニソールまたはフェノールから、実施例に記載するような方法を用いて容易に調製されてもよい。
【0060】
式(V):
【化13】


[式中、LおよびPは前記定義のとおりであり、かつRおよびAは式(I)の化合物について前記定義のとおりである]
の化合物は市販されているか、または、例えば、適当なハロ安息香酸エステルから、知られている方法に従って、例えば実施例に記載するような方法を用いて容易に調製されてもよい。
【0061】
本発明は、全ての幾何形態、互変異性形態、および光学形態ならびにそれらの混合物(例えばラセミ混合物)を含む、式(I)の化合物およびそれらの医薬上許容される誘導体の全ての異性体を包含することが理解されるはずである。式(I)の化合物中にさらなるキラル中心が存在する場合、本発明はそれらの混合物を含む全ての可能なジアステレオ異性体をその範囲内に含む。異なる異性体は、慣用法により互いに分離または分割されてもよく、或いは慣用的な合成法または立体特異的もしくは不斉合成により、任意の特定の異性体を得てもよい。
【0062】
本発明の化合物はEP受容体に結合し、故に、EP受容体でのPGEの作用により介される状態の処置に有用であると考えられる。
【0063】
EP受容体でのPGEの作用により介される状態は、疼痛;熱;炎症;免疫障害;血小板機能異常症;性的不能または勃起不全;骨疾患;非ステロイド系抗炎症剤の血流学的副作用;心血管障害;神経変性疾患および神経変性;外傷後神経変性;耳鳴;依存症を誘導する薬剤への依存症;I型糖尿病の合併症;および腎不全を含む。
【0064】
式(I)の化合物は鎮痛剤として有用であると考えられる。従ってこれらは疼痛の処置または予防に有用であると考えられる。
【0065】
式(I)の化合物は、急性痛、慢性痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、癌に伴う疼痛および線維筋痛、偏頭痛に伴う疼痛、緊張性頭痛および群発頭痛、および機能性腸障害に伴う疼痛、非心臓性胸痛および非潰瘍性消化不良を処置するための鎮痛剤として有用であると考えられる。
【0066】
式(I)の化合物は、疾患変異性および関節構造保存を含む慢性関節痛(例えば、関節リウマチ、骨関節症、リウマチ性脊髄炎、痛風および若年性関節炎);骨格筋痛;下背部痛および頸痛;捻挫および挫傷;神経因性疼痛;交感神経依存性疼痛;筋痛;癌に伴う疼痛および線維筋痛;偏頭痛に伴う疼痛;インフルエンザまたは他のウイルス性感染症、例えば一般的な風邪に伴う疼痛;リウマチ熱;機能性腸障害、例えば非潰瘍性消化不良、非心臓性胸痛および過敏性腸症候群に伴う疼痛;心筋虚血に関連する疼痛;術後疼痛;頭痛;歯痛;および月経困難症の処置において有用であると考えられる。本発明の化合物は内臓痛の処置においても有用である。
【0067】
本発明の化合物は、神経因性疼痛の処置において特に有用であると考えられる。神経因性疼痛症候群は、ニューロン損傷後に発症し得、そして生じた疼痛は数ヶ月または数年間、さらにはもとの傷害が治癒した後までも持続するかもしれない。ニューロン損傷は、末梢神経、背根、脊髄または脳の特定領域において起こり得る。伝統的に、神経因性疼痛症候群は疾患またはこれを誘発する事象に従って分類される。神経因性症候群は:糖尿病性神経障害;坐骨神経痛;非特異性下背部痛;多発性硬化症痛;線維筋痛;HIV関連神経障害;ヘルペス後神経痛;三叉神経痛;および物理的外傷、切断、癌、毒素または慢性炎症状態から生じる疼痛を含む。これらの状態は処置が困難であり、幾つかの医薬が限定的な効力を有することが知られているが、完全な疼痛の制御はほとんど達成されない。神経因性疼痛の徴候は雑多であり、多くの場合、自発的な電撃痛および切痛または継続痛、灼熱痛として記載される。加えて、通常の無痛覚、例えば「ピン・アンド・ニードル」(錯感覚および異常錯感覚)、接触に対する感受性亢進(知覚過敏)、無害な刺激後の痛覚(動的、静的または熱的異痛)、有害な刺激に対する感受性亢進(熱、寒冷、機械的知覚過敏)、刺激を除去した後の継続する疼痛(痛覚過敏)または特異的な感覚経路における欠如または欠損(痛覚鈍麻)に関連する疼痛もある。
【0068】
式(I)の化合物は熱の治療にも有用であると考えられる。
【0069】
式(I)の化合物は、炎症の処置、例えば、皮膚状態(例えば、日焼け、熱傷、湿疹、皮膚炎、乾癬);眼病、例えば、緑内障、網膜炎、網膜症、ブドウ膜炎および眼組織への急性損傷(例えば、結膜炎);肺障害(例えば、喘息、気管支炎、気腫、アレルギー性鼻炎、呼吸窮迫症候群、愛鳩家病、農夫肺、慢性閉塞性肺疾患(COPD));胃腸管障害(例えば、アフタ性潰瘍、クローン病、アトピー性胃炎、痘瘡状胃炎、潰瘍性大腸炎、セリアック病、限局性回腸炎、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、胃腸逆流性疾患);臓器移植;炎症を伴う他の状態、例えば、血管疾患、偏頭痛、結節性動脈周囲炎、甲状腺炎、再生不良性貧血、ホジキン病、強皮症、重症筋無力症、多発性硬化症、サルコイドーシス、ネフローゼ症候群、ベーチェット症候群、歯肉炎、心筋虚血、発熱、全身性紅斑性狼瘡、多発性筋炎、腱炎、滑液包炎およびシェーグレン症候群の処置においても有用であると考えられる。
【0070】
式(I)の化合物は、免疫疾患、例えば、自己免疫疾患、免疫不全疾患または臓器移植の処置においても有用であると考えられる。式(I)の化合物はHIV感染症の潜伏期の増大にも有効である。
【0071】
式(I)の化合物は、血小板機能異常に関連する疾患(例えば、閉塞性血管障害)の処置においても有用であると考えられる。
式(I)の化合物は利尿作用を有する医薬の調製にも有用であると考えられる。
式(I)の化合物は性的不能または勃起不全においても有用であると考えられる。
【0072】
式(I)の化合物は、異常な骨代謝または吸着により特徴づけられる骨疾患、例えば、骨粗鬆症(特に、閉経後骨粗鬆症)、高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進症、パジェット骨疾患、骨軟化、骨転移を伴うまたは伴わない悪性の高カルシウム血症、関節リウマチ、歯周炎、骨関節炎、骨痛、骨減少症、癌性悪液質、結石症、結石症(特に尿石症)、固形癌、痛風および強直性脊椎炎、腱炎および滑液包炎の処置においても有用であると考えられる。
【0073】
式(I)の化合物は、非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)およびシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)阻害剤の血流学的な副作用を軽減するためにも有用であると考えられる。
【0074】
式(I)の化合物は、心血管疾患、例えば、高血圧または心筋虚血;機能性または器質性静脈不全;静脈瘤療法;痔核;および動脈圧の著しい降下を伴うショック状態(例えば、敗血症ショック)の処置においても有用であると考えられる。
【0075】
式(I)の化合物は、神経変性疾患および神経変性、例えば痴呆、特に退行性痴呆(老年痴呆、アルツハイマー病、ピック病、ハンチントン舞踏病、パーキンソン病およびクロイツフェルト・ヤコブ病、ALS、運動ニューロン障害を含む);血管性痴呆(多発性梗塞性痴呆を含む);ならびに頭蓋内空間を占める病巣に関連する痴呆;外傷;感染および関連する状態(HIV感染症を含む);代謝;毒素;無酸素症およびビタミン欠乏症;および加齢に伴う軽度認識障害、特に加齢関連記憶障害の処置においても有用であると考えられる。
【0076】
式(I)の化合物は、神経防護作用の処置および脳卒中、心停止、肺バイパス、外傷性脳損傷、脊髄損傷などの外傷後の神経変性の処置においても有用であると考えられる。
【0077】
式(I)の化合物は耳鳴りの処置においても有用であると考えられる。
【0078】
式(I)の化合物は、依存症を誘導する剤に対する依存性の予防または軽減、あるいは耐性または逆耐性の予防または軽減においても有用であると考えられる。依存症を誘導する剤の例は、オピオイド(例えばモルヒネ)、CNS抑制剤(例えば、エタノール)、神経興奮剤(例えば、コカイン)およびニコチンを含む。
【0079】
式(I)の化合物は、1型糖尿病の合併症(例えば、糖尿病性細小血管障害、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、黄斑変性、緑内障)、ネフローゼ症候群、再生不良性貧血、ブドウ膜炎、川崎病およびサルコイドーシスの合併症の処置において有用である。
【0080】
式(I)の化合物は、腎不全(腎炎、特に増殖性糸球体腎炎、腎炎症候群)、肝機能障害(肝炎、硬変)、胃腸機能不全(下痢)および結腸癌の処置においても有用であると考えられる。
【0081】
式(I)の化合物およびその医薬上許容される誘導体は、過活動膀胱および急迫性尿失禁の処置においても有用であると考えられる。
【0082】
処置についての言及は、特に明記しない限り、確立された徴候の処置および予防的処置の両方を包含すると理解すべきである。
【0083】
本発明のさらにもう一つの態様に従って、本発明者らはヒトまたは獣医学上において用いられるための式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体を提供する。
【0084】
本発明のさらにもう一つの態様に従って、本発明者らは、EP受容体でのPGEの作用により介される状態の処置において用いられるための式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体を提供する。
【0085】
本発明のさらにもう一つの態様に従って、本発明者らは、EP受容体でのPGEの作用により介される状態にかかっているヒトまたは動物対象を処置する方法であって、該対象に有効量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体を投与することを含んでなる方法を提供する。
【0086】
本発明のさらにもう一つの態様に従って、本発明者らは、疼痛または炎症性、免疫性、骨性、神経変性もしくは腎疾患にかかっているヒトまたは動物対象の処置方法であって、該対象に有効量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体を投与することを含んでなる方法を提供する。
【0087】
本発明のさらにもう一つの態様に従って、本発明者らは、炎症性疼痛、神経因性疼痛または内臓痛にかかっているヒトまたは動物対象の処置方法であって、該対象に有効量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体を投与することを含んでなる方法を提供する。
【0088】
本発明のもう一つ別の態様に従って、本発明者らは、EP受容体でのPGEの作用により介される状態を処置するための医薬の製造における、式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体の使用を提供する。
【0089】
本発明のもう一つ別の態様に従って、本発明者らは、疼痛または炎症性、免疫性、骨性、神経変性または腎疾患を処置するための医薬の製造における、式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体の使用を提供する。
【0090】
本発明のもう一つ別の態様に従って、本発明者らは、炎症性疼痛、神経因性疼痛または内臓痛などの状態を処置または予防するための医薬の製造における、式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体の使用を提供する。
【0091】
式(I)の化合物およびその医薬上許容される誘導体は、医薬組成物の形態において都合良く投与される。かかる組成物は使用のために、1またはそれ以上の生理学的に許容される担体または賦形剤との混合物として慣用的な様式で都合良く提供されてもよい。
【0092】
故に、本発明のもう一つ別の態様において、本発明者らは、ヒトまたは獣医学上における使用に適する用いられる式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体を含む医薬組成物を提供する。
【0093】
式(I)の化合物およびその医薬上許容される誘導体は、任意の適当な様式にて投与のために処方されてもよい。これらは、吸入による投与または経口、局所、経皮もしくは非経口投与のために処方されてもよい。医薬組成物は、式(I)の化合物およびその医薬上許容される誘導体の放出制御をもたらし得る形態であってよい。
【0094】
経口投与のために、医薬組成物は、許容される賦形剤と一緒に慣用的な手段により調製された、例えば、錠剤(舌下錠を含む)、カプセル剤、散剤、溶液、シロップまたは懸濁液の形態をとってもよい。
【0095】
経皮投与のために、医薬組成物は経皮用パッチ、例えば、経皮用イオン注入式パッチの形態にて提供されてもよい。
【0096】
非経口投与のために、医薬組成物は、注射または連続注入(例えば、静脈内、血管内または皮下)として投与されてもよい。組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液またはエマルジョンのごとき形態をとってもよく、そして処方用の剤、例えば、懸濁化剤、安定剤および/または分散剤を含有してもよい。注入による投与のために、これらは、好ましくは保存剤が添加された、単位投与形態または複数回投与形態であってもよい。あるいは非経口投与のために、活性成分は適当なビヒクルで復元される粉末形態であってよい。
【0097】
本発明の化合物はデポー調製物として処方されてもよい。このような長時間作用する処方は、埋込(例えば、皮下または筋肉内)または筋肉内注射により投与されてもよい。故に、例えば、本発明の化合物は、適当なポリマーもしくは疎水性物質(例えば、許容される油中エマルジョンとして)またはイオン交換樹脂、または難溶性誘導体、例えば難溶性塩と一緒に処方されてもよい。
【0098】
本発明において用いるためのEP受容体化合物は、他の治療剤、例えば、COX−2阻害剤、例えば、セレコキシブ、デラコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブまたはCOX−189;5−リポキシゲナーゼ阻害剤;NSAID’s、例えば、ジクロフェナク、インドメタシン、ナブメトンまたはイブプロフェン;ロイコトリエン受容体アンタゴニスト;DMARD’s、例えばメトトレキサート;アデノシンA1受容体アゴニスト;ナトリウムチャンネルブロッカー、例えば、ラモトリジン;NMDA受容体モジュレーター、例えば、グリシン受容体アンタゴニスト;ガバペンチンおよび関連する化合物;三環式抗うつ薬、例えば、アミトリプチリン;ニューロン安定化抗てんかん薬;モノアミン作用性取り込み阻害剤、例えば、ベンラファキシン;オピオイド鎮痛薬;局所麻酔薬;5HTアゴニスト、例えば、トリプタン、例えば、スマトリプタン、ナラトリプタン、ゾルミトリプタン、エレトリプタン、フロバトリプタン、アルモトリプタンまたはリザトリプタン;ニコチン性アセチルコリン(nACh)受容体モジュレーター;グルタメート受容体モジュレーター、例えば、NR2Bサブタイプのモジュレーター;EP受容体リガンド;EP受容体リガンド;EP受容体リガンド;EPアンタゴニスト;EPアンタゴニストおよびEPアンタゴニスト;カンナバノイド受容体リガンド;ブラジキニン受容体リガンドおよびバニロイド受容体リガンドと組み合わせて用いられてもよい。化合物が他の治療剤と組み合わせて用いられる場合、化合物は任意の都合良い経路により連続的または同時のいずれかで投与されてもよい。
【0099】
さらなるCOX−2阻害剤は、米国特許第5,474,995号、米国特許第5,633,272号;米国特許第5,466,823号、米国特許第6,310,099号および米国特許第6,291,523号;およびWO 96/25405、WO 97/38986、WO 98/03484、WO 97/14691、WO 99/12930、WO 00/26216、WO 00/52008、WO 00/38311、WO 01/58881およびWO 02/18374に開示されている。
【0100】
故に、本発明は、さらにもう一つの態様において、さらなる一または複数の治療剤と一緒に式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体を含む組み合わせを提供する。
【0101】
前記の組み合わせは、医薬処方の形態にて使用のために都合良く提供されてもよく、それ故に、医薬上許容される担体または賦形剤と一緒に前記定義の組み合わせを含む医薬処方は、本発明のさらに別の態様を構成する。かかる組み合わせの個別要素は、別個または組み合わせた医薬処方において、連続的または同時のいずれかで投与されてもよい。
【0102】
式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体が、同じ疾患状態に対して有効な第二の治療剤と組み合わせて用いられる場合、各化合物の用量は化合物が単独で用いられる場合と異なり得る。適当な用量は当業者により容易に理解されるであろう。
【0103】
ヒトを処置するための式(I)の化合物またはその医薬上許容される誘導体の提案される一日用量は、一日につき体重1kgあたり0.01〜30mg、さらに詳細には、0.1〜10mgであり、これは単一または分割された用量として、例えば一日につき1ないし4回投与されてもよい。成人についての用量範囲は、一般に、8ないし2000mg/日、例えば、20ないし1000mg/日、好ましくは35ないし200mg/日である。
【0104】
宿主、特にヒト患者に投与される式(I)の化合物の正確な量は、担当の医師の責任であろう。しかしながら、用いられる用量は、患者の年齢および性別、処置される正確な状態およびその重篤度ならびに投与経路を含む多数の因子に依存するだろう。
【0105】
本発明に従って投与された場合、本発明の化合物に関して許容できない毒性は予想されない。
【0106】
本明細書において引用した特許および特許出願を含むがこれらに限定されない全ての刊行物は、出典明示により、その全てを本明細書の一部となす。
【0107】
以下の実施例は、本発明の薬理学的に有効な化合物の調製法を説明するが、これらに限定されない。
【0108】
(実施例)
省略形
Bn(ベンジル)、Bu、Pr、Me、Et(ブチル、プロピル、メチル、エチル)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、DCM(ジクロロメタン)、DME(エチレングリコールジメチルエーテル)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、EDC(1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド)、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、EtOAc(酢酸エチル)、EtOH(エタノール)、HPLC(高圧液体クロマトグラフィー)、LCMS(液体クロマトグラフィー/質量分析)、MDAP(質量特異的自動精製)、MeCN(アセトニトリル)、MeOH(メタノール)、NMR(核磁気共鳴(スペクトル)、Ph(フェニル)、pTSA(パラ−トルエンスルホン酸)、SPE(固相抽出法)、TBAF(テトラブチルアンモニウムフルオリド)、THF(テトラヒドロフラン)、s、d、t、q、m、br(一重線、二重線、三重線、四重線、多重線、ブロード)
【0109】
LCMS
・カラム:3.3cm×4.6mm ID、3um ABZ+PLUS
・流速:3ml/分
・注入量:5μl
・温度:室温
・UV検出範囲:215ないし330nm

【0110】
溶媒: A: 0.1% ギ酸+10mM 酢酸アンモニウム
B: 95% アセトニトリル+0.05% ギ酸
【0111】
勾配: 時間 A% B%
0.00 100 0
0.70 100 0
4.20 0 100
5.30 0 100
5.50 100 0
【0112】
質量特異的自動精製
ハードウェア:
Waters 600 勾配ポンプ
Waters 2767 インジェクト/コレクター
Waters リージェントマネジャー
Micromass ZMD質量分析計
Gilson Aspec−廃棄物コレクター
Gilson 115フラクション後UV検出器
【0113】
ソフトウェア:
Micromass Masslynx version 4.0
カラム:
典型的に、用いるカラムは、内径20mm×長さ100mmの寸法であるSupelco LCABZ++カラムである。固相の粒子径は5μmである。
溶媒:
A:水性溶媒=水+0.1% ギ酸
B:有機溶媒=MeCN:水 95:5+0.05% ギ酸
構成溶媒=MeOH:水 80:20+50mM 酢酸アンモニウム
ニードルリンス溶媒=MeOH:水:DMSO 80:10:10
【0114】
用いる方法は、目的の化合物の分析保持時間に依存する。10分の勾配、続く5分のカラムフラッシュを含む15分のランタイムおよび再平衡工程。
MDP 1.5−2.2=0−30% B
MDP 2.0−2.8=5−30% B
MDP 2.5−3.0=15−55% B
MDP 2.8−4.0=30−80% B
MDP 3.8−5.5=50−90% B
流速:
流速 20ml/分
【0115】
中間体の調製
1−[(フェニルメチル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン
アセトン(200ml)中の4−(トリフルオロメチル)フェノール(8.55g,52.78mmol)の溶液を、ベンジルブロミド(9.87g,6.86ml,58.05mmol)および炭酸カリウム(10.94g,79.16mmol)で処理した。混合物を攪拌し、窒素下で3時間加熱還流した。冷却後、ジエチルエーテル(400ml)および水(400ml)を加え、水相をジエチルエーテル(100ml)で再度抽出した。合わせた有機相を水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、溶媒を真空除去し、標記化合物を白色固体として得た(12.71g,95%)。
H NMR(CDCl)δ: 5.11(2H,s),7.03(2H,d),7.34−7.44(5H,m),7.55(2H,d).
【0116】
2−ヨード−1−[(フェニルメチル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン
アセトニトリル(300ml)中の1−[(フェニルメチル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン(12.71g,50.4mmol)の溶液を窒素下で攪拌し、1−(クロロメチル)−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロホウ酸塩)(17.75g,50.4mmol)およびヨウ素(6.4g,25.2mmol)を加えた。混合物を室温で88時間攪拌した。溶媒を蒸発させて、残渣を酢酸エチル(400ml)および水(400ml)の間で分けた。有機相を水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させて、オレンジ色油状物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,5% 酢酸エチル:イソヘキサン)により精製し、標記化合物をオレンジ色油状物として得た(15.07g,79%)。
H NMR(CDCl)δ: 5.21(2H,s),6.89(1H,dJ),7.32−7.55(6H,m),8.04(1H,d).
【0117】
1−クロロ−5−ヨード−2−メチル−4−(メチルオキシ)ベンゼン
乾燥アセトニトリル(100ml)中の1−クロロ−5−ヨード−2−メチル−4−(メチルオキシ)ベンゼン(5.0g,32mmol)、1−(クロロメチル)−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロホウ酸塩)(11.3g,32mmol)およびヨウ素(4.06g,16mmol)の混合物を室温で6時間攪拌した。溶媒を<30℃で蒸発させた。残渣を酢酸エチル(50ml)および水(50ml)の間で分けた。有機相を乾燥し(MgSO)、蒸発させて、標記化合物を黄色ガム(9.0g)として得た。
H NMR(CDCl)δ: 2.31(3H,s),3.83(3H,s),6.65(1H,s),7.68(1H,s).
【0118】
4,5−ジクロロ−2−ヨードフェニルメチルエーテル
標記化合物を、4,5−ジクロロフェニルメチルエーテルを用いて、1−クロロ−5−ヨード−2−メチル−4−(メチルオキシ)ベンゼンと同様の方法で調製した。
H NMR(CDCl)δ: 3.87(3H,s),6.87(1H,s),7.82(1H,s).
【0119】
5−ヨード−2−メチル安息香酸エチル
トルエン(20ml)中の5−アミノ−2−メチル安息香酸エチルエステル(500mg,2.8mmol)およびヨウ素(425mg,1.68mmol)の混合物を0℃に冷却し、亜硝酸t−ブチル(303mg,2.94mmol)で処理した。反応混合物を0℃で1時間、次いで、室温で72時間攪拌した。反応混合物を10%の水性チオ硫酸ナトリウム(20ml)およびブライン(20ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー[シリカ,イソヘキサン/EtOAc,9:1]により、5−ヨード−2−メチル安息香酸エチルを褐色油状物として得た(510mg)。
H NMR(CDCl)δ: 1.39(3H,t),2.53(3H,s),4.36(2H,q),6.97(1H,d),7.37(1H,d),8.20(1H,s).
【0120】
2−フルオロ−5−ヨード安息香酸エチル
2−フルオロ−5−アミノ安息香酸エチル(6.5g,35.48mmol)を5Nの塩酸(60ml)中で攪拌し、0℃に冷却した。水(5ml)中の亜硝酸ナトリウム(2.7g,39.03mmol)を0−5℃で加えた。得られた混合物を水(50ml)中のヨウ化カリウム(7.07g,42.58mmol)の溶液へ5分間にわたって加えた。反応物を室温で1時間攪拌し、次いで、ジエチルエーテルで抽出した。有機溶液を水および5%のチオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで、5%の酢酸エチル/イソヘキサンで溶離することにより精製し、標記化合物を無色油状物として得た(7.8g)。
H NMR(CDCl)δ: 1.40(3H,t),4.39(2H,q),6.91(1H,dd),7.79(1H,td),8.22(1H,dd).
【0121】
3−フルオロ−5−ニトロ安息香酸エチル
5−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(4.8g,25.92mmol)をエタノール(50ml)中に溶解し、硫酸(0.5ml)を慎重に加えた。混合物を16時間加熱還流した。溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチル中に溶解し、水、5%の炭酸水素ナトリウム溶液およびブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで、10%の酢酸エチル/イソヘキサンで溶離することにより精製し、標記化合物を黄色油状物として得た(2.04g)。
H NMR(CDCl)δ: 1.44(3H,t),4.46(2H,q),8.07−8.14(2H,m),8.69(1H,s).
【0122】
3−アミノ−5−フルオロ安息香酸エチル
3−フルオロ−5−ニトロ安息香酸エチル(5.0g,23.46mmol)をエタノール(150ml)中に溶解し、塩化スズ(II)(44.24g,0.234mol)を攪拌しながら少しずつ加えた。混合物を80℃で1時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチルおよび2Mの水酸化ナトリウム溶液の間で分けた。得られた粘着性の混合物を珪藻土床から少しずつ濾過し、酢酸エチルで何度も洗浄した。有機相を水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させて、標記化合物をクリーム色固体として得た(3.98g)。
H NMR(CDCl)δ: 1.38(3H,t),3.94(2H,brs),4.35(2H,q),6.53(1H,dd),7.08(1H,dd),7.14(1H,d).
【0123】
3−フルオロ−5−ヨード安息香酸エチル
3−フルオロ−5−アミノ安息香酸エチル(3.98g,21.73mmol)を5Nの塩酸(45ml)中で攪拌し、0℃に冷却した。水(2ml)中の亜硝酸ナトリウム(1.65g,23.91mmol)を0−5℃で加えた。得られた混合物を水(30ml)中のヨウ化カリウム(4.33g,26.09mmol)の溶液へ20分にわたって滴下して加えた。反応物を室温で1時間攪拌し、次いで、ジエチルエーテル(×2)で抽出した。有機溶液を水および5%のチオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させて、標記化合物をオレンジ色油状物(5.0g)として得た。
H NMR(CDCl)δ: 1.40(3H,t),4.39(2H,q),7.62(1H,dd),7.69(1H,td),8.17(1H,s).
【0124】
3−アミノ−5−ニトロ安息香酸エチル
3−アミノ−5−ニトロ安息香酸(10.0g,54.9mmol)をエタノール(100ml)中に溶解し、濃硫酸(5ml)で処理した。混合物を一晩加熱還流した。冷却後、エタノールを真空除去し、残渣をジエチルエーテル中に溶解した。溶液を飽和水性炭酸水素ナトリウムで塩基性化し、相を分けた。水相をジエチルエーテル(×3)でさらに抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥し(NaSO)、真空濃縮し、エステル(6.5g)を得た。
H NMR (CDCl)δ: 1.41(3H,t),4.15(2H,brs),4.40(2H,q),7.60−7.68(2H,m),8.20(1H,s).
【0125】
3−ヨード−5−ニトロ安息香酸エチル
3−アミノ−5−ニトロ安息香酸エチル(6.5g,30.9mmol)を5Mの水性HCl(50ml)中に懸濁し、0℃に冷却し、水(4ml)中の亜硝酸ナトリウム(2.34g,33.9mmol)を徐々に加えた。得られたジアゾニウム塩の溶液を水(40ml)中のヨウ化カリウム(6.16g,37.1mmol)の溶液へ徐々に加え、得られた混合物を室温で1時間攪拌した。混合物をジエチルエーテルで抽出し、抽出物を水およびチオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥し(NaSO)、真空濃縮した。残渣をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離,10−20% 酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製し、標記化合物(5.46g)を得た。
H NMR(CDCl)δ: 1.44(3H,t),4.46(2H,q),8.68(1H,t),8.73(1H,t),8.81(1H,t).
【0126】
3−アミノ−5−ヨード安息香酸エチル
3−ヨード−5−ニトロ安息香酸エチル(4.45g,13.9mmol)をエタノール中に溶解させ、塩化スズ(II)(27g,146mmol)を加えた。混合物を2時間加熱還流した。冷却後、反応物を真空濃縮した。残渣を酢酸エチルおよび水酸化ナトリウム水溶液の間で分け、水相を酢酸エチルでさらに抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、真空濃縮し、標記化合物を黄色油状物として得、これを徐々に結晶化させた(3.56g)。LC/MS Rt=3.23分[MH+]292.
H NMR(CDCl)δ: 1.38(3H,t),3.80(2H,brs),4.45(2H,q),7.20(1H,t),7.30(1H,t),7.74(1H,t).
【0127】
3−ブロモ−5−クロロ−2(1H)−ピリジノン
5−クロロ−2−ピリジノール(5.18g,40mmol)を氷酢酸(50ml)中に溶解し、臭素(7.51g,2.41ml,47mmol)を滴下して加えた。混合物を室温で48時間攪拌した。酢酸エチルおよび水を加え、有機相を水(×3)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。残渣をジエチルエーテルでトリチュレートし、淡黄褐色固体を濾過し、乾燥した(5.59g)。
H NMR(CDCl)δ: 7.52(1H,d),7.87(1H,d).
【0128】
3−ブロモ−5−クロロ−2−[(フェニルメチル)オキシ]ピリジン
3−ブロモ−5−クロロ−2−ピリジノール(7.0g,33.6mmol)をトルエン(160ml)中で攪拌し、炭酸銀(10.23g,36.9mmol)、つづいて、ベンジルブロミド(6.32g,4.39ml,36.9mmol)を加えた。混合物を1時間加熱還流した。冷却後、混合物を濾過し、水(×2)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。残渣をイソヘキサンでトリチュレートし、淡黄色固体を濾過し、乾燥した(8.36g)。
H NMR(CDCl)δ: 5.43(2H,s),7.32−7.48(5H,m),7.82(1H,d),8.04(1H,d).
【0129】
5−クロロ−3−ヨード−2−[(フェニルメチル)オキシ]ピリジン
5−クロロ−3−ヨード−2(1H)−ピリジノン(6.69g,26.18mmol)をトルエン(125ml)中に溶解し、炭酸銀(7.97g,28.8mmol)、つづいて、ベンジルブロミド(3.43ml,28.8mmol)を加えた。混合物を攪拌し、2時間加熱還流した。混合物を冷却し、珪藻土パッドから濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣を、ジエチルエーテルをわずかに含むイソヘキサンでトリチュレートし、標記化合物を濾過し、真空乾燥した(6.8g)。
H NMR(CDCl)δ:5.41(2H,s),7.32−7.49(5H,m),8.03(1H,d),8.06(1H,d).
【0130】
3−ヨード−2−[(フェニルメチル)オキシ]−5−(トリフルオロメチル)ピリジン
標記化合物を、3−ヨード−5−(トリフルオロメチル)−2(1H)−ピリジノンを用いて、5−クロロ−3−ヨード−2−[(フェニルメチル)オキシ]ピリジンと同様の方法で調製した。
H NMR(CDCl)δ: 5.49(2H,s),7.33−7.50(5H,m),8.23(1H,d),8.39(1H,d).
【0131】
3−ブロモ−5−フルオロ安息香酸エチル
3−ブロモ−5−フルオロ安息香酸(例えば、Fluorochem)(6.0g,22.8mmol)をエタノール(50ml)中に溶解し、濃硫酸(2.5ml)で処理した。混合物を一晩加熱還流した。冷却後、エタノールを真空除去し、残渣をジエチルエーテル中に溶解した。溶液を飽和水性炭酸水素ナトリウムで塩基性化し、相を分けた。水相をジエチルエーテル(×3)でさらに抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥し(NaSO)、真空濃縮し、エステルを得た(6.17g)。
H NMR(CDCl)δ: 1.41(3H,t),4.40(2H,q),7.44(1H,dt),7.68(1H,ddd),7.99(1H,s).
【0132】
3−アミノ−5−ニトロ安息香酸エチル
3−アミノ−5−ニトロ安息香酸(例えば、Lancaster)(10.0g,54.9mmol)をエタノール(100ml)中に溶解し、濃硫酸(5ml)で処理した。混合物を一晩加熱還流した。冷却後、エタノールを真空除去し、残渣をジエチルエーテル中に溶解した。溶液を飽和水性炭酸水素ナトリウムで塩基性化し、相を分けた。水相をジエチルエーテル(×3)でさらに抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥し(NaSO)、真空濃縮して、エステル(6.5g)を得た。
H NMR(CDCl)δ: 1.41(3H,t),4.15(2H,brs),4.40(2H,q),7.60−7.68(2H,m),8.20(1H,s).
【0133】
3−ヨード−5−ニトロ安息香酸エチル
3−アミノ−5−ニトロ安息香酸エチル(6.5g,30.9mmol)を5Mの水性HCl(50ml)中に懸濁させ、0℃に冷却し、水性亜硝酸ナトリウム(4mlの水中、2.34g 33.9mmol)を徐々に加えた。得られたジアゾニウム塩の溶液を水(40ml)中のヨウ化カリウム(6.16g,37.1mmol)の溶液に徐々に加え、得られた混合物を室温で1時間攪拌した。混合物をジエチルエーテルで抽出し、抽出物を水、チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥し(NaSO)、真空濃縮した。残渣をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離,10−20% 酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製し、標記化合物(5.46g)を得た。
H NMR(CDCl)δ: 1.44(3H,t),4.46(2H,q),8.68(1H,t),8.73(1H,t),8.81(1H,t).
【0134】
3−アミノ−5−ヨード安息香酸エチル
3−ヨード−5−ニトロ安息香酸エチル(4.45g,13.9mmol)をエタノール中に溶解し、塩化スズ(II)(27g,146mmol)を加えた。LC/MS分析により反応の完了が示されるまで、混合物を2時間加熱還流した。冷却後、反応物を真空濃縮した。残渣を酢酸エチルおよび水酸化ナトリウム水溶液の間で分け、水相を酢酸エチルでさらに抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、真空濃縮し、標記化合物を黄色油状物として得、これを徐々に結晶化させた(3.56g)。
H NMR(CDCl)δ: 1.38(3H,t),3.80(2H,brs),4.45(2H,q),7.20(1H,t),7.30(1H,t),7.74(1H,t).LC/MS Rt=3.23分 [MH+]292.
【0135】
3,6−ジクロロ−2−ピリジンカルボン酸エチル
3,6−ジクロロ−2−ピリジンカルボン酸(530mg,2.76mmol)をエタノール(20ml)および硫酸(0.25ml)の混合物中に溶解し、2時間還流し、次いで、室温で3日間放置した。得られた溶液を蒸発させ、残渣をジエチルエーテル/水中に溶解し、炭酸カリウムで塩基性化した。有機相を乾燥し(硫酸マグネシウム)、蒸発させて、無色油状物(602mg)を得た。
LC/MS t=2.56,[MH+]220.3
【0136】
エチル3−メチル−2−ピリジンカルボン酸1−オキシド
ジクロロメタン(200ml)中の3−メチル−2−ピリジンカルボン酸エチル(12.1g,73mmol)および3−クロロペル安息香酸(28g,50−55%,80mmol)の溶液を室温で16時間放置し、次いで、チオ硫酸ナトリウム溶液および炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。有機溶液を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、蒸発させて、淡色油状物(12.2g)を得た。LC/MS Rt=1.39,[MH+]182.3
【0137】
6−クロロ−3−メチル−2−ピリジンカルボン酸エチル
水浴で冷却しながら、エチル3−メチル−2−ピリジンカルボン酸1−オキシド(12.1g,66.85mmol)をオキシ塩化リン(50ml)へ加え、得られた混合物を30分間攪拌し、蒸発して乾燥した。残渣をジエチルエーテル/水中に溶解し、2Mの水酸化ナトリウム溶液で塩基性化した。有機相を分け、乾燥し(硫酸マグネシウム)、蒸発して、シリカ上のクロマトグラフィーで、酢酸エチル/イソヘキサン(1:9)で溶離することにより精製し、無色油状物(2.4g)を得た。
LC/MS Rt=2.52,[MH+]200.3,202.3
H NMR(CDCl)δ: 1.43(3H,t),2.54(3H,s),4.44(2H,q),7.35(1H,d),7.57(1H,d).
【0138】
5−クロロ−2−エチル−3−ピリジンカルボン酸メチル
カリウム−tert−ブトキシド(1.176g,10.5mmol)をテトラヒドロフラン(33ml)中の3−オキソペンタン酸メチル(1.30g,10mmol)の攪拌溶液へ徐々に加え、45分間攪拌し、その後、2−クロロ−1,3−ビス(ジメチルアミノ)トリメチニウムヘキサフルオロリン酸塩(4.6g,15.00mmol)および1,4−ジアザビシクロ(2.2.2)オクタン(1.12g,10mmol)を加え、45℃で3時間攪拌した。酢酸アンモニウム(1.54g,20mmols)を加え、反応混合物を6時間還流した。反応混合物を室温に冷却し、ジエチルエーテルおよび水で希釈した。エーテル相を分け、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて乾燥し、標記化合物を黄色油状物として得た。1.24g,62%.LC/MS: Rt=2.65分,[M+H]200.
【0139】
5−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)−3−ピリジンカルボン酸メチル
(トリメチルシリル)ジアゾメタン(ヘキサン中の2M溶液,5ml,10mmol)をテトラヒドロフラン(10ml)中の5−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)−3−ピリジンカルボン酸(Eur.J.Org.Chem.2002,327−330)(2.05g,7.59mmol)の溶液へ加えた。得られた溶液を蒸発させて乾燥し、残渣をシリカ上のクロマトグラフィーで、酢酸エチル/イソヘキサン(1:19)で溶離することにより精製し、950mgの淡色油状物を得た。
H NMR(CDCl)δ: 3.84(3H,s),8.12(1H,d),8.71(1H,d).
【0140】
6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンカルボン酸エチル
6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンカルボン酸(5g,22.16mmol)、硫酸(5ml)およびエタノール(80ml)の混合物を攪拌し、14時間還流し、次いで、冷却して、蒸発させた。残渣をエーテル/水中に溶解し、水性アンモニアで塩基性化した。有機相を乾燥し(硫酸マグネシウム)、蒸発させて、標記化合物を無色油状物(4.88g)として得た。
LC/MS:[M+H]254.3,256.4,Rt=2.98分
【0141】
(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)ボロン酸
1,2−ジブロモシクロペンテン(10.1g,0.044mol)を100mLのテトラヒドロフラン中に溶解し、−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M溶液;28mL,0.044mol)を窒素下で20分にわたって滴下して加えた。混合物を−78℃で20分間攪拌し、次いで、ホウ酸トリイソプロピル(20.8mL,0.089mol)を滴下して加えた。次いで、冷浴を除き、反応混合物を室温に到達させた。次いで、反応混合物を1MのHCl(40mL)でクエンチし、室温で15分間勢いよく攪拌した。有機相を分け、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。残渣をジクロロメタンでトリチュレートし、標記化合物を白色固体(2.2g,26%)として得た。
1H NMR(CDCl)δ: 1.92−1.98(2H,m),2.50−2.55(2H,m),2.73−2.78(2H,m),5.02(2H,s).
【0142】
[2−(メチルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ボロン酸
2−ブロモ−1−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン(20g,78mmol)を乾燥EtO(300ml)中に溶解し、−70℃に冷却し、n−ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M溶液;53.4ml,86mmol)を、温度を約−70℃に保ちながら徐々に加え、反応物を30分間攪拌した。ホウ酸トリイソプロピル(36.2ml,0.16mol)を、温度を約−70℃に保ちながら徐々に加え、反応物を室温に温めておき、窒素下で16時間攪拌した。2NのHCl(300ml)を加え、反応物を3時間勢いよく攪拌した。反応物をEtOAcで希釈し、有機相を分け、水相を3×EtOAcで洗浄した。次いで、合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し濾過し、真空濃縮し、黄色油状物を得、これをイソヘキサンでトリチュレートし、白色固体(14.6g,85%)を得た。LC/MS Rt=2.57.
【0143】
{5−クロロ−2−[(フェニルメチル)オキシ]−3−ピリジニル}ボロン酸
a)3−ブロモ−5−クロロ−2−[(フェニルメチル)オキシ]ピリジン(3.65g,12.21mmol)をジエチルエーテル(80ml)中に溶解し、窒素下、−78℃で30分にわたって、ヘキサン(9.16ml,14.6mmol)、ジエチルエーテル(20ml)中の1.6Mのn−ブチルリチウムの攪拌溶液へ滴下して加えた。混合物を−78℃で1時間攪拌した。ジエチルエーテル(10ml)中のホウ酸トリイソプロピル(3.37ml,14.6mmol)を10分にわたって−78℃で滴下して加えた。反応物を室温に温めておき、次いで、1時間攪拌した。2Mの水酸化ナトリウム溶液(100ml)を加え、混合物を15分間攪拌した。相を分け、有機相2Mの水酸化ナトリウム溶液(50ml)で再度抽出した。合わせた水相を<10℃で2Mの塩酸溶液でpH6に酸性化し、酢酸エチル(×2)で抽出した。合わせた有機相を水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させて、白色固体(1.83g)を得た。
H NMR(CDCl)δ: 5.45(2H,s),5.71(2H,s),7.36−7.45(5H,m),8.09(1H,d),8.20(1H,d).
【0144】
b)5−クロロ−3−ヨード−2−[(フェニルメチル)オキシ]ピリジン(3.35g,9.7mmol)をテトラヒドロフラン(50ml)中に窒素下で溶解し、−40℃に冷却した。ジエチルエーテル(9.7ml,19.4mmol)中の2Mの塩化イソプロピルマグネシウム溶液を−40℃で滴下して加え、混合物を−40℃で15分間攪拌し、次いで、−78℃に冷却した。ホウ酸トリメチル(2.02g,2.23ml,19.4mmol)を−78℃で滴下して加え、反応物を攪拌し、2時間室温に温めておいた。2Mの水酸化ナトリウム溶液(50ml)を加え、混合物を15分間攪拌した。有機相を2Mの水酸化ナトリウム溶液(20ml)で再度抽出し、合わせた水相を氷酢酸で酸性化し、ジエチルエーテル(×2)で抽出した。合わせた有機相を水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。残渣をイソヘキサンでトリチュレートし、濾過し、真空乾燥し、標記化合物(2.13g)を得た。
H NMR(CDCl)δ: 5.45(2H,s),5.71(2H,s),7.36−7.45(5H,m),8.09(1H,d),8.20(1H,d).
【0145】
[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)−3−ピリジニル]ボロン酸
標記化合物を、3,5−ジブロモ−2−(メチルオキシ)ピリジンを用いて、{5−クロロ−2−[(フェニルメチル)オキシ]−3−ピリジニル}ボロン酸と同様の方法で調製した。
H NMR(DMSOd)δ: 3.85(3H,s),7.92(1H,d),8.11(2H,s),8.29(1H,d).
【0146】
[2−[(フェニルメチル)オキシ]−5−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]ボロン酸
3−ヨード−2−(フェニルメトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(15.0g,39.5mmol)を窒素下でテトラヒドロフラン(90mL)中に溶解し、−40℃に冷却した。ジエチルエーテル(2.0M,39.5mL,79mmol)中の塩化イソプロピルマグネシウム溶液を−40℃で滴下して加え、混合物を−40℃で15分間攪拌し、次いで、−78℃に冷却した。ホウ酸トリメチル(8.9mL,8.25g,79.4mmol)を−78℃で滴下して加え、反応物を攪拌し、18時間にわたって室温に温めておいた。2Mの水酸化ナトリウム水溶液を加え、相を分けた。有機相を乾燥し(MgSO)、真空濃縮した。残渣をジクロロメタンでトリチュレートし、固形物質を濾過により収集し、真空乾燥し、標記化合物(10.53g)を得た。
LC/MS Rt=3.45分[MH+]298.
【0147】
2−(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)−4−クロロ−1−(メチルオキシ)ベンゼン
4−クロロ−2−ヨードアニソール(16.8g,0.062mol)、(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)ボロン酸(12g,0.062mol)、炭酸カリウム(35g,0.25mol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.6g,0.003mol)をトルエン−エタノール(1:1 300mL)中に溶解し、90℃、窒素下で2時間攪拌した。冷却して、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。有機相を乾燥し(MgSO)、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより2%の酢酸エチル/イソヘキサンを用いて精製し、透明な油状物を得、これを0−4℃でイソヘキサンから再結晶させて、所望の生成物を白色固体(7.55g)として得た。
H NMR(CDCl)δ: 12.01−2.09(2H,m),2.65−2.69(2H,m),2.77−2.81(2H,m),3.79(3H,s),6.79−6.82(1H,m),7.2−7.25(2H,m).
【0148】
以下の中間体を、適切な中間体から、2−(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)−4−クロロ−1−(メトキシ)ベンゼンと同様の経路により調製した。
【表1】

【0149】
2−(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)−1−(メチルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン
[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ボロン酸(20g,90.9mmol)、1,2−ジブロモシクロペンテン(32.5ml,0.27mol)、炭酸カリウム(62.8g,0.45mol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を1:1 エタノール/トルエン(900ml)中、暗所、窒素雰囲気下にて2時間還流した。冷却後、反応物をセライトから濾過し、溶媒を真空除去し、残渣を酢酸エチル中で処理し、水およびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空濃縮し、暗色油状物を得た。これをカラムクロマトグラフィーによりイソヘキサンで溶離して精製した。これにより、標記化合物を黄色油状物(26.7g,61%)として得た。LC/MS Rt=3.88.
【0150】
2−(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)−4−フルオロ−1−(メチルオキシ)ベンゼン
[5−フルオロ−2−(メチルオキシ)フェニル]ボロン酸を出発として、2−(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)−1−(メチルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンについてと同様の手順。LC/MS Rt=3.70,[MH]270.
【0151】
{2−[2−(メチルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}ボロン酸
2−(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)−1−(メチルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン(26g,81.3mmol)を乾燥THF(350ml)中に溶解し、溶液を−70℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M溶液;101.6ml,0.16mol)を、温度を−65℃未満に保ちながら徐々に加え、反応物を45分間攪拌した。ホウ酸トリイソプロピル(37.5ml,0.16mol)を、温度を−60℃未満に保ちながら徐々に加え、冷却をはずして、反応物を窒素下、室温でさらに15時間攪拌した。2NのHCl(300ml)を加え、反応物を室温でさらに2時間攪拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、有機相を分け、水相を酢酸エチル(×3)で抽出した。次いで、合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空濃縮し、黄色油状物を得た。これを、75L Biotageカラムでのカラムクロマトグラフィーで、40%の酢酸エチル/イソヘキサンで溶離することにより精製した。これにより、標記化合物を白色固体として得た。LC/MS Rt=2.96.
【0152】
以下の中間体を、適切な中間体から、{2−[2−(メチルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}ボロン酸と同様の経路により調製した。
【表2】

【0153】
5−(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)−N−(1,1−ジメチルエチル)−3−ピリダジンカルボキサミド
トルエン/エタノール(1:1,10ml)中の(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)ボロン酸(0.6g,3.2mmol)、N−(1,1−ジメチルエチル)−5−ヨード−3−ピリダジンカルボキサミド(1.0g,3.2mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(200mg,0.172mmol)および炭酸カリウム(1.1g,8mmol)を一晩窒素下の暗所で還流した。次いで、反応混合物をセライトから濾過し、ジエチルエーテル/イソヘキサン勾配を用いるクロマトグラフィーに付し、(0.78g,71% 収量)を得た。
LC/MS Rt=3.13分[MH]326,327
【0154】
6−(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)−3−クロロ−2−ピリジンカルボン酸エチル
1:1 エタノール/トルエン(4ml)中の3,6−ジクロロ−2−ピリジンカルボン酸エチル(220mg,1mmol)、(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)ボロン酸(191mg,1mmol)、炭酸カリウム(552mg,4mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(58mg,0.05mmol)の混合物を攪拌し、窒素下で2時間90℃に加温した。冷却後、混合物をジエチルエーテル/水中に溶解し、有機相を乾燥し(硫酸マグネシウム)、蒸発させて、残渣をシリカ上のクロマトグラフィーで、酢酸エチル/イソヘキサン(1:19)で溶離することにより精製し、110mgの無色油状物を得た。
LC/MS t=3.81,[MH+]332.3.
【0155】
以下の化合物を、適切な中間体から、6−(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)−3−クロロ−2−ピリジンカルボン酸エチルと同様の経路により調製した。
【表3】

【0156】
5−(2−ブロモシクロペント−1−エニル)−2−フルオロ安息香酸エチル
2−フルオロ−5−ヨード安息香酸エチル(4.7g,16.0mmol)、2−ブロモ−シクロペント−1−エニルボロン酸(3.06g,16.0mmol)、炭酸カリウム(15.5g,112mmol)およびPd(PPh(0.925g,0.8mmol)をトルエン−エタノール(1:1,110mL)中に溶解し、窒素下、100℃で1.5時間攪拌した。冷却して、反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、水で洗浄した。水相をジエチルエーテルでさらに抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、真空濃縮した。残渣をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離,1−5% 酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製し、所望の生成物を黄色油状物(3.84g)として得た。
LC/MS Rt=3.80分[MH+]313,315.
【0157】
3−(2−ブロモシクロペント−1−エニル)−5−フルオロ安息香酸エチル
3−ブロモ−5−フルオロ安息香酸エチル(5.17g,20.9mmol)、2−ブロモ−シクロペント−1−エニルボロン酸(3.99g,20.9mmol)、炭酸カリウム(23g,167mmol)およびPd(PPh(1.1g,1.0mmol)をトルエン−エタノール(1:1,150mL)中に溶解し、窒素雰囲気下、1.5時間還流した。冷却して、反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、水で洗浄した。水相をジエチルエーテルでさらに抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥し(NaSO)、真空濃縮した。残渣をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離,0−5% 酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製し、所望の生成物を黄色油状物(5.93g)として得た。
LC/MS Rt=3.93分[MH+]313,315.
【0158】
3−アミノ−5−(2−ブロモシクロペント−1−エニル)安息香酸エチル
3−アミノ−5−ヨード安息香酸エチル(3.66g,12.6mmol)、2−ブロモ−シクロペント−1−エニルボロン酸(2.41g,12.6mmol)、炭酸カリウム(12.2g,88.2mmol)およびPd(PPh(0.73g,0.63mmol)をトルエン−エタノール(1:1,50mL)中に溶解し、窒素雰囲気下、1.75時間加熱還流した。冷却後、反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、水で洗浄した。水相をジエチルエーテルでさらに抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥し(NaSO)、真空濃縮した。残渣をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離,0−5% 酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製し、所望の生成物を得た(4.21g)。
LC/MS Rt=3.51分[MH+]310,312.
【0159】
6−{2−[5−クロロ−2−(メチルオキシ)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸エチル
【化14】


6−ブロモ−2−ピリジンカルボン酸エチル(4.1g,17.8mmol)、{2−[5−クロロ−2−(メチルオキシ)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}ボロン酸(4.1g,16mmol)、炭酸カリウム(11.2g,81mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.88g,1.6mmol)の混合物を攪拌し、1:1 トルエン/エタノール(50ml)中、窒素下、90℃に2時間加温した。冷却後、混合物を酢酸エチル/水で希釈し、有機相を乾燥し(硫酸マグネシウム)、蒸発させて、乾燥し、残渣をクロマトグラフィー(イソヘキサン中、12%の酢酸エチル)により精製し、標記化合物を透明な油状物(4g)として得た。
LC/MS: Rt3.8[MH+]358,361
【0160】
以下の化合物を、適切な中間体から、6−{2−[5−クロロ−2−(メチルオキシ)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸エチルと同様の経路により調製した。
【表4】

【表5】

【表6】

【0161】
5−{2−[5−クロロ−2−(メチルオキシ)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−エチル−3−ピリジンカルボン酸メチル
【化15】

無水テトラヒドロフラン(25ml)中の{2−[5−クロロ−2−(メチルオキシ)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}ボロン酸(2.53g,10mmol)、5−クロロ−2−エチル−3−ピリジンカルボン酸メチル(1.995g,10mmol)、酢酸パラジウム(22mg,0.0909mmol)、アルミナ担持フッ化カリウム(40%)(4.35g,30mmol)および(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル(60mg,0.20mmol)の混合物を窒素雰囲気下、3時間50℃に加温した。反応混合物を室温に冷却し、ジエチルエーテルおよび水で希釈した。エーテル相を分け、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて乾燥した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーを用いて、酢酸エチル/イソヘキサン(15%)で溶離することにより精製し、標記化合物を黄色油状物として得た。1.93g,52%.
H NMR(CDCl)δ: 1.24(3H,t),2.06−2.14(2H,m),2.81−2.56(2H,m),2.91−2.95(2H,m),3.08(2H,q),3.63(3H,s),3.85(3H,s),6.79(1H,d),7.00(1H,d),7.18(1H,dd,),7.91(1H,d),8.34(1H,d).LC/MS: Rt=3.83分,[M+H]372.
【0162】
以下の中間体を、適切な中間体から、5−{2−[5−クロロ−2−(メチルオキシ)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−エチル−3−ピリジンカルボン酸メチルと同様の経路により調製した。
【表7】

【0163】
【化16】


6−{2−[2−(メチルオキシ)−3−ピリジニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸エチル
{2−[2−(メチルオキシ)−3−ピリジニル]−1−シクロペンテン−1−イル}ボロン酸(219mg,1mmol)および6−ブロモ−2−ピリジンカルボン酸エチル(230mg,1mmol)をトルエン/エタノール(1:1,10ml)中に窒素下で溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(58mg,0.05mmol)および炭酸カリウム(1.104g,8mmol)を加えた。混合物を、Smithcreator(登録商標)マイクロ波で20分間80℃に加温した。ジエチルエーテルおよび水を加え、有機相を水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。褐色油状物をフラッシュクロマトグラフィーで、5−20%の酢酸エチル/イソヘキサンで溶離することにより精製し、標記化合物(120mg)を得た。
H NMR(CDCl)δ:1.38(3H,t),2.07−2.15(2H,m),2.87−2.92(2H,m),3.09−3.14(2H,m),3.78(3H,s),4.38(2H,q),6.78(1H,dd),7.08(1H,d),7.33(1H,dd),7.54(1H,t),7.84(1H,d),8.07(1H,dd).
【0164】
6−{2−[2−(メチルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸

【化17】


{2−[2−(メチルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}ボロン酸(5.5g,19.2mmol)、6−ブロモピリジン−2−カルボン酸エチル(4.42g,19.2mmol)、炭酸カリウム(13.29g,96.2mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を、1:1エタノール/トルエン(200ml)中、窒素下の暗所で16時間還流した。冷却後、反応物をセライトから濾過し、溶媒を真空除去し、残渣を酢酸エチル中で処理し、水およびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空濃縮して、黄色固体を得た。これをカラムクロマトグラフィーで50%の酢酸エチル/イソヘキサンで溶離することにより精製した。これにより、標記化合物を黄色固体(5.51g,79%)として得た。LC/MS Rt=3.22,[MH]364.
【0165】
以下の化合物を、適切な中間体から、6−{2−[2−(メチルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸と同様の経路により調製した。
【表8】

【0166】
5−{2−[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−N−(1,1−ジメチルエチル)−3−ピリダジンカルボキサミド
【化18】

ジメトキシエタン(60ml)中の5−(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)−N−(1,1−ジメチルエチル)−3−ピリダジンカルボキサミド(8.3g,25.5mmol)、5−ブロモ−2−(メチルオキシ)フェニルボロン酸(6.9g,30mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.51g,1.3mmol)および炭酸カリウム(8.0g,57.97mmol)を窒素下の暗所で一晩還流した。次いで、反応混合物をセライトから濾過し、クロマトグラフィーに付し、標記化合物(7.0g,65% 収量)を得た。LC/MS Rt=3.71分[MH]432,433.
【0167】
6−{2−[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−3−クロロ−2−ピリジンカルボン酸エチル
【化19】

1,2−ジメトキシエタン(4ml)中の6−(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)−3−クロロ−2−ピリジンカルボン酸エチル(110mg,0.33mmol)、5−ブロモ−2−(メチルオキシ)フェニルボロン酸(77mg,0.33mmol)、炭酸カリウム(276mg,2mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(38mg,0.033mmol)の混合物を攪拌し、窒素下で2時間70℃に加温し、さらに5−ブロモ−2−メトキシフェニルボロン酸(77mg,0.33mmol)部分を加えた。さらに2時間加温した後、混合物を冷却し、ジエチルエーテル/水中に溶解し、有機相を乾燥し(硫酸マグネシウム)、蒸発させて、残渣をシリカ上のクロマトグラフィーで、酢酸エチル/イソヘキサン(7:93)で溶離することにより精製し、110mgの無色油状物を得た。
LC/MS Rt=4.14,[MH+]438.3.
【0168】
以下の化合物を、適切な中間体から、6−{2−[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−3−クロロ−2−ピリジンカルボン酸エチルと同様の経路により調製した。
【表9】

【0169】
5−(2−{5−クロロ−2−[(フェニルメチル)オキシ]−3−ピリジニル}−1−シクロペンテン−1−イル)−2−メチル安息香酸エチル
【化20】


{5−クロロ−2−[(フェニルメチル)オキシ]−3−ピリジニル}ボロン酸(247mg,0.938mmol)および5−(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)−2−メチル安息香酸エチル(290mg,0.938mmol)をトルエン/エタノール(1:1,4ml)中に窒素下で溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(54mg,0.047mmol)および炭酸カリウム(1.04g,7.5mmol)を加えた。混合物をSmithcreator(登録商標)マイクロ波で10分間80℃に加温した。ジエチルエーテルおよび水を加え、有機相を水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。褐色油状物をフラッシュクロマトグラフィーで、3%の酢酸エチルイソヘキサンで溶離することにより精製し、標記化合物(262mg)を得た。LC/MS Rt=4.47分[MH+]448,450.
【0170】
以下の化合物を、適切な中間体から、5−(2−{5−クロロ−2−[(フェニルメチル)オキシ]−3−ピリジニル}−1−シクロペンテン−1−イル)−2−メチル安息香酸エチルと同様の経路により調製した。
【表10】

【0171】
6−{2−[2−[(フェニルメチル)オキシ]−5−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸エチル
【化21】


[2−[(フェニルメチル)オキシ]−5−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]ボロン酸(3.71g,12.5mmol)および6−(2−ブロモシクロペント−1−エニル)−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(1.85g,6.25mmol)を、トリス(ジベンジルイデンアセトン)ジパラジウム(0)(86mg,0.094mmol)、テトラフルオロホウ酸トリ(t−ブチル)ホスホニウム(82mg,0.28mmol)およびフッ化カリウム(1.19g,20.5mmol)と一緒に、窒素下でジオキサン(75mL)中に溶解した。混合物を3時間100℃に加温した。冷却後、ジオキサンを真空除去し、残渣をジエチルエーテルおよび水の間で分けた。水相をさらなるエーテルで抽出し、乾燥し(NaSO)、真空濃縮した。得られた褐色油状物をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離,0−3% 酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製し、標記化合物(871mg)を得た。
LC/MS Rt=4.09分[MH+]469.
【0172】
3−アミノ−5−{2−[2−(フェニルメトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチル
【化22】

2−(フェニルメトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−ボロン酸(6.0g,20.2mmol)および3−アミノ−5−(2−ブロモシクロペント−1−エニル)安息香酸エチル(3.16g,10.1mmol)を窒素下でジメトキシエタン(50mL)中に溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.58g,0.5mmol)および2Nの炭酸ナトリウム水溶液(10ml)を加えた。混合物を18時間80℃に加温した。冷却後、溶媒を真空除去し、残渣をジエチルエーテルおよび水の間で分けた。水相をさらなるエーテル(×2)で抽出し、合わせた有機相を乾燥し(NaSO)、真空濃縮した。得られた暗褐色油状物を酸性固相カートリッジ(Isolute(登録商標)フラッシュSCX−2,50g)を用いて、粗物質をメタノール溶液としてローディングし、メタノール中の10%の水性アンモニアで溶離することにより精製した。真空中の関連するフラクションの濃度から標記化合物(4.01g)を得た。
LC/MS Rt=4.01分[MH+]483.
【0173】
3−{2−[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)−3−ピリジニル]−1−シクロペンテン−1−イル}安息香酸エチル
【化23】

3−(2−ブロモ−1−シクロペンテン−1−イル)安息香酸エチル(0.5g,1.7mmol)、[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)−3−ピリジニル]ボロン酸(0.45g,1.7mmol)、炭酸カリウム(1.2g,8.5mmol)および1,2−ジメトキシエタン(10ml)を合わせ、15分間脱気した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.2g,0.17mmol)を加え、反応物を窒素雰囲気下の暗所で3時間80℃に加温した。さらなる当量の[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)−3−ピリジニル]ボロン酸(0.45g,1.7mmol)を加え、上の条件の下でさらに14時間反応を続けた。さらなる当量の[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)−3−ピリジニル]ボロン酸(0.45g,1.7mmol)およびさらなる当量のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.2g,0.17mmol)を加え、上の条件の下でさらに24時間反応を続けた。次いで、反応物をセライトから濾過し、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより10%のジエチルエーテルイソヘキサンで溶離することにより精製した。これにより、標記化合物を透明な油状物(0.201g,30%)として得た。LC/MS Rt=4.30[MH]402/404.
【0174】
6−[2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸
【化24】

乾燥DMF(40ml)中の6−{2−[5−クロロ−2−(メチルオキシ)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸エチル(3.9g,0.011mol)およびナトリウムメタンチオラート(4g,0.055mol)を窒素下で5時間100℃に加温した。冷却後、混合物を水に注ぎ、ジエチルエーテルで洗浄した。次いで、水相を酢酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出した(50ml×3)。合わせた有機相を乾燥し(硫酸マグネシウム)、蒸発させた。残渣をトルエン中に再溶解し、再度蒸発させて、黄色固体を得、これをジエチルエーテルでトリチュレートして、標記化合物を黄色油状物(2.6g,76%)として得た。LC/MS:Rt 2.85[MH+]316,318.
【0175】
以下の中間体を、適切な中間体から、6−[2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸と同様の経路により調製した。
【表11】

【0176】
6−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピラジンカルボン酸
【化25】

6−{2−[2−(メチルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピラジンカルボン酸(1.92g,5.27mmol)、ナトリウムメタンチオラート(1.87g,26.4mmol)およびDMF(40ml)を4.5時間75℃に加温した。冷却後、反応物を酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥し、濾過し、真空濃縮して、黄色固体(1.66g)を得た。LC/MS Rt=3.57,[MH]351.
【0177】
6−[2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−3−(メチルチオ)−2−ピリジンカルボン酸
【化26】

ジメチルホルムアミド(10ml)中の3−クロロ−6−{2−[5−クロロ−2−(メチルオキシ)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸エチル(960mg,2.49mmol)およびナトリウムメタンチオラート(857mg,12.25mmol)の混合物を攪拌し、窒素下で4時間100℃に加温した。冷却後、混合物をジエチルエーテル/水で希釈し、水相を分け、酢酸で酸性化し、エーテルで抽出し、これを水で三回洗浄し、次いで、乾燥し(硫酸マグネシウム)、蒸発させて、エーテルでトリチュレートし、オレンジ色固体(695mg)を得た。LC/MS Rt=3.46,[MH+]362.4,364.4.
【0178】
6−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロペント−1−エン−1−イル}ピリジン−2−カルボン酸
【化27】

6−{2−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロペント−1−エン−1−イル}ピリジン−2−カルボン酸(2g,5.5mmol)を無水ジクロロメタン(80ml)中に溶解し、−70℃に冷却した。三臭化ホウ素(5ml,55mmol)を徐々に加え、反応物を−3℃に温めておき、窒素下で19時間攪拌した。反応を氷、次いで水でクエンチし、30分間勢いよく攪拌した。水相をジクロロメタン(×2)で洗浄し、合わせた有機相ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空濃縮して、標記化合物を暗色固体(2.13g)として得た。LC/MS Rt=3.07分,[MH]350.
【0179】
以下の中間体を、適切な中間体から、6−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロペント−1−エン−1−イル}ピリジン−2−カルボン酸と同様の経路により調製した。
【表12】

【0180】
3−クロロ−6−[2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸
【化28】

ジクロロメタン(15ml)中の3−クロロ−6−{2−[5−クロロ−2−(メチルオキシ)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸エチル(2.35g,6mmol)の溶液を−50℃に冷却し、ジクロロメタン(20ml)中の1Mの三臭化ホウ素を加えた。混合物を室温に温めておき、3時間後、氷に注ぎ、2Mの水酸化ナトリウム溶液で塩基性化し、次いで酢酸で酸性化した。有機相を分け、乾燥し(硫酸マグネシウム)、トルエン(30ml)を加え、蒸発させて、黄色ガム(2.16g)を得た。LC/MS t=4.09,[MH+]350.4
【0181】
6−[2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−3−メチル−2−ピリジンカルボン酸
【化29】

3−クロロ−6−[2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸についてと同様の手順。LC/MS t=3.05,[MH+]330.4
【0182】
6−[2−(5−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸エチル
【化30】

ジクロロメタン(9.95ml,9.95mmol)中の1.0Mの三臭化ホウ素を−78℃で乾燥ジクロロメタン(50ml)中の6−[2−(5−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸エチル(2.0g,4.98mmol)の溶液へ加えた。反応混合物を室温に4時間温めておいた。混合物を水(50ml)でクエンチした。有機相を分け、乾燥し、蒸発させて、標記化合物を黄色固体、2.0g 100%として得た。LC/MS: Rt=3.64分.[M+H]=388,390(1Br).
【0183】
6−[2−(5−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−3−クロロ−2−ピリジンカルボン酸エチル
【化31】

ジクロロメタン(5ml)中の6−{2−[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−3−クロロ−2−ピリジンカルボン酸エチル(501mg,1.15mmol)の溶液を−50℃に冷却し、ジクロロメタン(5ml)中の1Mの三臭化ホウ素を加えた。混合物を室温に温めておき、2時間後、氷に注ぎ、2Mの水酸化ナトリウム溶液で塩基性化し、次いで、酢酸で酸性化した。有機相を分け、乾燥し(硫酸マグネシウム)、トルエン(10ml)を加え、蒸発させて乾燥した。残渣をエタノール(25ml)および硫酸(2ml)中に溶解し、5時間還流し、次いで、室温で15時間放置した。蒸発後、残渣をエーテル/水中に溶解し、炭酸カリウムで塩基性化し、有機相を乾燥し(硫酸マグネシウム)、蒸発させて、シリカ上のクロマトグラフィーで、酢酸エチル/イソヘキサン(18:82)で溶離することにより精製し、415mgの無色ガムを得た。LC/MS t=3.97,[MH+]424.3
【0184】
5−[2−(5−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−ピリジニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−メチル安息香酸エチル
【化32】

5−(2−{5−クロロ−2−[(フェニルメチル)オキシ]−3−ピリジニル}−1−シクロペンテン−1−イル)−2−メチル安息香酸エチル(200mg,0.447mmol)を氷酢酸(0.5ml)中に溶解し、酢酸(1ml)中の45%の臭化水素を加えた。混合物を室温で1.5時間攪拌した。5%の炭酸水素ナトリウム溶液を慎重に加え、つづいて、ジエチルエーテルを加えた。水相をジエチルエーテルで再度抽出し、合わせた抽出物を5%の炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させて、標記化合物(76mg)を得た。LC/MS Rt=3.51分[MH−]356,358.
【0185】
以下の中間体を、適切な中間体から、5−[2−(5−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−ピリジニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−メチル安息香酸エチルと同様の経路により調製した。
【表13】

【0186】
5−[2−(5−ブロモ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−ピリジニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−フルオロ安息香酸
【化33】

5−{2−[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)−3−ピリジニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−フルオロ安息香酸エチル(127mg,0.302mmol)を氷酢酸(1ml)中に溶解し、48%の水性臭化水素(1ml)を加えた。混合物を45分間加熱還流した。5%の炭酸水素ナトリウム溶液慎重に加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させて、標記化合物(96mg)を得た。LC/MS Rt=3.19分[MH+]378,380.
【0187】
以下の中間体を、適切な中間体から、5−[2−(5−ブロモ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−ピリジニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−フルオロ安息香酸と同様の経路により調製した。
【表14】

【0188】
5−[2−(5−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−ピリジニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−フルオロ安息香酸エチル
【化34】

5−(2−{5−クロロ−2−[(フェニルメチル)オキシ]−3−ピリジニル}−1−シクロペンテン−1−イル)−2−フルオロ安息香酸エチル(1.32g,2.93mmol)をトリフルオロ酢酸(1ml)中、室温で20時間および50℃で12時間攪拌した。混合物を5%の炭酸水素ナトリウム溶液に慎重に注ぎ、ジエチルエーテルを加えた。有機相を5%の炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させて、標記化合物をオレンジ色油状物として得、これを結晶化させた(1.06g)。
LC/MS Rt=3.25分[MH+]362.5,364.5.
【0189】
6−[2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸エチル
【化35】

100mlのエタノール中の6−[2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸(2.6g,0.0082mol)および濃硫酸(1ml)を一晩還流した。冷却後、混合物をアンモニアでクエンチし、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した(30ml×3)。合わせた有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、蒸発させて乾燥し、標記化合物を淡黄色油状物として得た(2.5g,89%)。
LC/MS: Rt 3.65[MH]344,346[MH−]342,344
【0190】
以下の中間体を、適切な中間体から、6−[2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸エチルと同様の経路により調製した。
【表15】

【表16】

【0191】
6−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−3−メチル−2−ピリジンカルボン酸エチル
【化36】

酢酸(5ml)中に溶解した3−メチル−6−{2−[2−[(フェニルメチル)オキシ]−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸エチル(2.21g,4.59mmol)および酢酸(10ml)中の45%の臭化水素の混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物をジエチルエーテルおよび水で希釈し、炭酸カリウムで塩基性化した。エーテル相を分け、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて乾燥した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーを用いて酢酸エチル/イソヘキサン(15%)で溶離することにより精製し、1.44gの黄色固体を得た。水素化ナトリウム(2mg)をエタノール中に溶解した生成物へ加え、室温で12時間放置した。反応混合物をジエチルエーテルおよび水で希釈し、次いで、酢酸で酸性化した。エーテル相を炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて乾燥した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーを用いて20%の酢酸エチル/イソヘキサンで溶離することにより精製し、標記化合物を淡色固体として得た。1.11g,62%.
H NMR(CDCl)δ: 1.48(3H,t),2.08−2.15(2H,m),2.50(3HH,s),2.86−3.90(2H,m),3.01−3.05(2H,m),4.45(2H,q),7.08(1H,d),7.33−7.37(2H,m),7.39(1H,dd),7.61(1H,d).
【0192】
以下の中間体を、適切な中間体から、6−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−3−メチル−2−ピリジンカルボン酸エチルと同様の経路により調製した。
【表17】

【表18】

【0193】
5−[2−(5−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−N−(1,1−ジメチルエチル)−3−ピリダジンカルボキサミド
【化37】

乾燥ジクロロメタン(200ml)中の5−{2−[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−N−(1,1−ジメチルエチル)−3−ピリダジンカルボキサミド(5.3g,12.3mmol)を窒素下で−75℃に冷却し、三臭化ホウ素(8.0ml,84.8mmol)で徐々に処理した。次いで、反応混合物を1.5時間加熱還流した。次いで、反応混合物を氷水(400ml)でクエンチし、室温で2時間攪拌した後、有機相を乾燥し、蒸発させて、暗褐色固体(6.0g)を得た。
LC/MS Rt=3.55分[MH]418,419.
【0194】
5−[2−(5−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−3−ピリダジンカルボン酸エチル
【化38】

エタノール(75ml)中の5−[2−(5−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−N−(1,1−ジメチルエチル)−3−ピリダジンカルボキサミド(6.0g,13.95mmol)を濃硫酸/水(24/10ml)で処理し、2時間還流した。反応物を水(200ml)に注ぎ、酢酸エチルで抽出した(3×30ml)。乾燥後、生成物クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(1.8g,32%収量)を得た。
LC/MS Rt=3.2分[MH]391,392.
【0195】
5−[2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−3−ピリダジンカルボン酸エチル
【化39】


エタノール/硫酸/水 2:2:1(20ml)中の5−(2−{5−クロロ−2−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−1−シクロペンテン−1−イル)−N−(1,1−ジメチルエチル)−3−ピリダジンカルボキサミド(970mg,2.1mmol)を2時間90℃に加温した。冷却後、溶液を水/エーテルで希釈し、有機相を乾燥し(硫酸マグネシウム)、蒸発させて、シリカ上のクロマトグラフィーで、酢酸エチル/イソヘキサン(1:1)で溶離することにより精製し、標記化合物を白色固体(260mg)として得た。
LC/MS:[M+H]345.3,347.3,Rt=3.15分
【0196】
6−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸メチル
【化40】

6−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロペント−1−エン−1−イル}ピリジン−2−カルボン酸(2.49g,7.13mmol)を無水メタノール(100ml)中に溶解し、氷浴中で冷却した。ヘキサン(25ml)中の2Mのトリメチルシリルジアゾメタンを徐々に加えた。5mlを添加した後に、窒素の気泡が観察され、気泡が観察されなくなるまで添加を続けた。次いで、溶媒を真空除去し、暗色油状物を得た。これを、カラムクロマトグラフィーで30%の酢酸エチル/イソヘキサンで溶離することにより精製した。これにより、標記化合物を黄色固体として得た。.LC/MS Rt=3.47[MH]364.
【0197】
6−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピラジンカルボン酸メチル
【化41】

6−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸メチルについてと同様の手順。LC/MS t=3.47,[MH]365.
【0198】
6−[2−(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸メチル
【化42】

メタノール(200ml)および濃硫酸(4ml)中の6−[2−(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸(5.0g,16.72mmol)を窒素下で一晩還流した。次いで、反応混合物を冷却し、.880アンモニア(8ml)で処理し、減圧下で蒸発させて油状物を得た。酢酸エチルおよび水の間で分けた後、得られた生成物を、ジエチルエーテル/イソヘキサン(10−30%)の勾配を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(3.5g,83%)を得た。LC/MS Rt=3.16分.[MH+]314
【0199】
6−[2−(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピラジンカルボン酸メチル
【化43】

6−[2−(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸メチルについてと同様の手順。
LC/MS Rt=2.98分,[MH]315.
【0200】
2−フルオロ−5−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチル
【化44】

2−フルオロ−5−{2−[2−(フェニルメトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチル(6.77g,14.0mmol)をトリフルオロ酢酸(50ml)中に溶解した。溶液を室温で36時間攪拌した。混合物を5%の炭酸水素ナトリウム水溶液で処理し、ジエチルエーテル(×2)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥し(NaSO)、真空濃縮した。残渣をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離,0−30% 酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製し、標記化合物(3.35g)を得た。LC/MS Rt=3.46分[MH+]396.
【0201】
3−フルオロ−5−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチル
【化45】

3−フルオロ−5−{2−[2−(フェニルメトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチル(7.42g,15.3mmol)をトリフルオロ酢酸(50ml)中に溶解した。その溶液を室温で18時間攪拌した。混合物を5%の炭酸水素ナトリウム水溶液で処理し、ジエチルエーテル(×2)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥し(NaSO)、真空濃縮した。残渣をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離,0−30% 酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製し、標記化合物(3.3g)を得た。LC/MS Rt=3.56分[MH+]396.
【0202】
5−{2−[2−(ヒドロキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}−3−(トリフルオロアセトアミド)安息香酸エチル
【化46】

3−アミノ−5−{2−[2−(フェニルメトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチル(4.5g,7.79mmol)をトリフルオロ酢酸(50ml)中に溶解し、室温で20時間攪拌した。混合物を5%の水性炭酸水素ナトリウム塩で中性化し、水で抽出した。有機抽出物をさらに水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、真空濃縮した。残渣をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離,0−65% 酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製し、所望の生成物(1.99g)を得た。LC/MS Rt=3.52分[MH+]489.
【0203】
6−{2−[2−{[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]オキシ}−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸(2,4−ジクロロフェニル)メチル
【化47】

6−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロペント−1−エン−1−イル}−ピリジン−2−カルボン酸(0.067g,0.19mmol)、炭酸カリウム(0.079g,0.57mmol)、2,4−ジクロロベンジルブロミド(0.082g,0.42mmol)およびDMF(2ml)を窒素雰囲気下で3時間55℃に加温した。冷却後、反応物を酢酸エチルで希釈し、水(×2)で洗浄した。水相を酢酸エチル(×2)で洗浄した。次いで、合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空濃縮して、暗色油状物を得た。これをカラムクロマトグラフィーで、10%の酢酸エチル/イソヘキサンで溶離することにより精製し、標記化合物を褐色油状物(0.095g,74%)として得た。
LC/MS t=4.97,[MH]668
【0204】
6−{2−[2−{[(2,6−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸(2,6−ジフルオロフェニル)メチル
【化48】

6−{2−[2−{[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]オキシ}−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸(2,4−ジクロロフェニル)メチルについてと同様の手順。
LC/MSt=4.34,[MH]602
【0205】
5−[2−(5−クロロ−2−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−メチル−3−ピリジンカルボン酸メチル
【化49】

アセトン(5ml)中の5−[2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−メチル−3−ピリジンカルボン酸メチル(150mg,0.44mmol)、4−フルオロベンジルブロミド(95mg,0.50mmol)および炭酸カリウム(138mg,1mmol)の混合物を攪拌し、3時間還流し、次いで、冷却し、濾過し、蒸発させて、シリカ上のクロマトグラフィーで、酢酸エチル/イソヘキサン(15:85)で溶離することにより精製し、無色ガム(191mg)を得た。
LC/MS t=4.07,[MH+]452.3
【0206】
以下の中間体を、適切な中間体から、5−[2−(5−クロロ−2−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−メチル−3−ピリジンカルボン酸メチルと同様の経路により調製した。
【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

【0207】
6−[2−(5−クロロ−2−{[(2−フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸エチル
【化50】

アセトン(3ml)中の6−[2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸エチル(100mg,0.29mmol)、2−フルオロベンジルブロミド(0.035ml,0.32mmol)および炭酸カリウム(100mg,0.73mmol)を一晩窒素下で還流した。次いで、反応混合物をhifloから濾過し、蒸発させて、標記化合物を得た。
LC/MS:Rt=4.1[MH]452,455
【0208】
以下の中間体を、適切な中間体から、6−[2−(5−クロロ−2−{[(2−フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸エチルと同様の経路により調製した。
【表27】

【表28】

【表29】

【表30】

【表31】

【表32】

【表33】

【表34】

【表35】

【表36】

【表37】

【表38】

【表39】

【表40】

【表41】

【表42】

【表43】

【表44】

【表45】

【表46】

【表47】

【表48】

【表49】

【表50】

【表51】

【表52】

【表53】

【表54】

【表55】

【表56】

【表57】

【表58】

【表59】

【表60】

【表61】

【表62】

【0209】
6−(2−{5−クロロ−2−[(シクロペンチルメチル)オキシ]フェニル}−1−シクロペンテン−1−イル)−2−ピリジンカルボン酸エチル
【化51】

DMF(3ml)中の6−[2−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸(100mg,0.29mmol)、炭酸カリウム(200mg,1.45mmol)および4−メチルベンゼンスルホン酸シクロペンチルメチル(90mg,0.35mmol)の混合物を窒素下で2時間90℃に加温した。さらなる4−メチルベンゼンスルホン酸シクロペンチルメチル(40mg,0.16mmol)を加え、混合物さらに2時間加温した。冷却後、溶液を水で希釈し、酢酸エチル(3×10ml)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥し(MgSO)、蒸発させた。精製は、フラッシュクロマトグラフィー(10% 酢酸エチル:イソヘキサン)により行い、標記化合物を透明な油状物として得た。
LC/MS:Rt=4.68,[MH+]426,428
【0210】
6−(2−{5−クロロ−2−[(2−メチルプロピル)オキシ]フェニル}−1−シクロペンテン−1−イル)−2−ピリジンカルボン酸エチル
【化52】

4−メチルベンゼンスルホン酸シクロペンチルメチルの代わりに1−ブロモ−2−メチルプロパンを用いて、6−(2−{5−クロロ−2−[(シクロペンチルメチル)オキシ]フェニル}−1−シクロペンテン−1−イル)−2−ピリジンカルボン酸エチルと同様の様式にて調製した。LC/MS:Rt=4.49[MH+]400,402
【0211】
6−(2−{5−ブロモ−2−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1−シクロペンテン−1−イル)−2−ピリジンカルボン酸エチル
【化53】

乾燥THF(2ml)中の6−[2−(5−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸エチル(125mg,0.32mmol)の溶液を、アゾジカルボン酸ジエチル(65mg,67μl,0.35mmol)、トリフェニルホスフィン(84mg,0.35mmol)およびイソブチルアルコール(22mg,27μl,0.3mmol)で処理した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、残渣をヘキサン/酢酸エチル 95:5を用いるクロマトグラフィーに付し、標記化合物を無色油状物として得た。
LCMS:Rt=4.32分.[M+H]=444,446.
【0212】
以下の中間体を、適切な中間体から、6−(2−{5−ブロモ−2−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−1−シクロペンテン−1−イル)−2−ピリジンカルボン酸エチルと同様の経路により調製した。
【表63】

【0213】
2−(アセチルアミノ)−5−(2−{5−クロロ−2−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−1−シクロペンテン−1−イル)安息香酸エチル
【化54】

ジクロロメタン(3ml)中の2−アミノ−5−(2−{5−クロロ−2−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−1−シクロペンテン−1−イル)安息香酸エチル(75mg,0.17mmol)、塩化アセチル(21mg,0.3mmol)およびトリエチルアミン(30g,42μl,0.3mmol)の混合物を室温で30分間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで、酢酸エチル/ヘキサン 1:4で溶離して、標記化合物を無色ガラスとして得た。
Rt=4.08分.[M+H]=490
【0214】
以下の中間体を、適切な中間体から、2−(アセチルアミノ)−5−(2−{5−クロロ−2−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}−1−シクロペンテン−1−イル)安息香酸エチルと同様の経路により調製した。
【表64】

【0215】
5−[2−(5−クロロ−2−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−3−ピリジニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−メチル安息香酸エチル
【化55】

5−[2−(5−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−ピリジニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−メチル安息香酸エチル(76mg,0.213mmol)をトルエン(3ml)中に溶解し、炭酸銀(65mg,0.234mmol)および4−フルオロベンジルブロミド(29□l,0.234mmol)を加えた。混合物を1時間加熱還流し、次いで、室温で16時間攪拌した。濾過をした後、溶液を水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィーに付し、2%の酢酸エチルイソヘキサンで溶離して、標記化合物(47mg)を得た。LC/MS Rt=4.47分[MH+]466,468.
【0216】
以下の中間体を、適切な中間体から、5−[2−(5−クロロ−2−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−3−ピリジニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−メチル安息香酸エチルと同様の経路により調製した。
【表65】

【表66】

【表67】

【表68】

【表69】

【表70】

【表71】

【0217】
2−フルオロ−5−[2−(2−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−3−ピリジニル)−1−シクロペンテン−1−イル]安息香酸(4−フルオロフェニル)メチル
【化56】

2−フルオロ−5−[2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−ピリジニル)−1−シクロペンテン−1−イル]安息香酸(65mg,0.217mmol)をトルエン(2ml)中に溶解し、炭酸銀(132mg,0.478mmol)および4−フルオロベンジルブロミド(60μl,0.478mmol)を加えた。混合物を16時間加熱還流した。濾過し、酢酸エチルで希釈した後、溶液を水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィーに付し、3%の酢酸エチルイソヘキサンで溶離することにより、標記化合物(32mg)を得た。
LC/MS Rt=4.40分[MH+]516.
【0218】
以下の中間体を、適切な中間体から、2−フルオロ−5−[2−(2−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−3−ピリジニル)−1−シクロペンテン−1−イル]安息香酸(4−フルオロフェニル)メチルと同様の経路により調製した。
【表72】

【0219】
2−フルオロ−5−{2−[2−(フェニルメトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチル
【化57】

2−(フェニルメトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−ボロン酸(10.32g,34.7mmol)および5−(2−ブロモシクロペント−1−エニル)−2−フルオロ安息香酸エチル(5.44g,17.4mmol)を窒素下でジエトキシエタン(120mL)中に溶解し、Pd(PPh(1.00g,0.87mmol)および2Nの炭酸ナトリウム水溶液(60ml)を加えた。混合物を18時間80℃に加温したが、TLC分析は反応が完全でないことを示した。さらなるPd(PPhを加え、加温を3時間続けた。冷却後、溶媒を真空除去し、残渣をジエチルエーテルおよび水の間で分けた。水相をさらなるエーテルで抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥し(NaSO)、真空濃縮した。得られた暗褐色油状物をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離,0−6% 酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製し、標記化合物(7.02g)を得た。LC/MS Rt=4.23分[MH+]485.
【0220】
2−フルオロ−5−(2−{2−[(4−フルオロフェニル)メトキシ]−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル}シクロペント−1−エン−1−イル)−安息香酸エチル
【化58】

2−フルオロ−5−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチル(250mg,0.633mmol)をトルエン(4ml)中に溶解し、炭酸銀(210mg,0.764mmol)および4−フルオロベンジルブロミド(130mg,1.45mmol)を加えた。混合物を5.5時間加熱還流した。混合物を真空濃縮し、残渣を水およびジクロロメタンの間で分けた。有機抽出物を真空濃縮した。残渣をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離,0−4% 酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製し、標記化合物を得た。
LC/MS Rt=4.31分[MH+]504.
【0221】
以下の化合物(表)を、適切に置換されたベンジルブロミドとの反応により、2−フルオロ−5−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチルと同じ方法により調製した。
【表73】

【0222】
3−フルオロ−5−{2−[2−(フェニルメトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチル
【化59】

2−(フェニルメトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−ボロン酸(10.53g,33.6mmol)および5−(2−ブロモシクロペント−1−エニル)−3−フルオロ安息香酸エチル(5.93g,20.0mmol)を窒素下でジエトキシエタン(120mL)中に溶解し、Pd(PPh(1.15g,1.0mmol)および2Nの炭酸ナトリウム水溶液(60ml)を加えた。混合物を18時間80℃に加温した。冷却後、溶媒を真空除去し、残渣をジエチルエーテルおよび水の間で分けた。水相をさらなるエーテルで抽出し、合わせた有機相を乾燥し(NaSO)、真空濃縮した。得られた暗褐色油状物をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離,0−4% 酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製し、標記化合物(7.42g)を得た。
LC/MS Rt=4.32分[MH+]485.
【0223】
3−アミノ−5−{2−[2−(フェニルメトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチル
【化60】

2−(フェニルメトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−ボロン酸(6.0g,20.2mmol)および3−アミノ−5−(2−ブロモシクロペント−1−エニル)安息香酸エチル(3.16g,10.1mmol)を窒素下でジエトキシエタン(50mL)中に溶解し、Pd(PPh(0.58g,0.5mmol)および2Nの炭酸ナトリウム水溶液(10ml)を加えた。混合物を18時間80℃に加温した。冷却後、溶媒を真空除去し、残渣をジエチルエーテルおよび水の間で分けた。水相をさらなるエーテルで抽出し(×2)、合わせた有機相を乾燥し(NaSO)、真空濃縮した。得られた暗褐色油状物を酸性固相カートリッジ(Isolute(登録商標)フラッシュSCX−2,50g)を用いて、粗物質をメタノール溶液としてローディングし、メタノール中の10%の水性アンモニアで溶離することにより精製した。真空中の関連するフラクションの濃度により標記化合物(4.01g)を得た。LC/MS Rt=4.01分[MH+]483.
【0224】
一般的手順
【化61】

5−{2−[2−(ヒドロキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}−3−(トリフルオロアセトアミド)安息香酸エチル(122mg,0.25mmol)を、炭酸銀(76mg,0.275mmol)および置換ベンジルブロミド(1.1当量)と一緒に、トルエン(4ml)中に溶解し、これを18時間加熱還流した。混合物を濾過し、真空濃縮した。残渣をシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶離,0−10% 酢酸エチル/シクロヘキサン)により精製した。
【0225】
以下の化合物を、上の一般的手順に従って、2−フルオロ−5−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチルから、適切に置換されたベンジルブロミドとの反応により調製した。
【表74】

【表75】

【表76】

【0226】
実施例の調製
実施例1 6−{2−[2−{[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]オキシ}−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸
【化62】

6−{2−[2−{[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]オキシ}−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸(2,4−ジクロロフェニル)メチル(0.095g)、エタノール(2ml)および2Mの水酸化ナトリウム溶液をSmithcreator(登録商標)マイクロ波で3分間120℃に加温した。冷却後、反応物を酢酸エチルで希釈し、希クエン酸およびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空濃縮し、黄色油状物を得、これをアセトニトリル/HOから凍結乾燥し、標記化合物をオフホワイト色固体として得た。
H−NMR(CDCl)δ:2.12−2.21(2H,m),2.91−2.98(2H,m),3.02−3.10(2H,m),5.03(2H,s),7.04(1H,d),7.08−7.16(2H,m),7.29(1H,d),7.35(1H,d),7.41(1H,d),7.58(1H,dd),7.72(1H,t),7.90(1H,d).LC/MS Rt=4.50分,[MH]508,510,512.
【0227】
実施例2 6−{2−[2−{[(2,6−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸
【化63】

6−{2−[2−{[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]オキシ}−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピリジンカルボン酸についてと同様の手順。
LC/MS t=3.83,[MH]476.
【0228】
実施例3 6−[2−(5−(トリフルオロメチル)−2−{[(2,4,6−トリフルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピラジンカルボン酸
【化64】

6−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピラジンカルボン酸(0.15g,0.43mmol)、2,4,6−トリフルオロベンジルブロミド(0.192g,0.86mmol)、炭酸カリウム(0.13g,0.94mmol)およびヨウ化カリウム(0.014g,0.086mmol)をメタノール(10ml)中で1時間還流した。次いで、溶媒を真空除去し、残渣を酢酸エチル中で処理し、水で酸性化した(pH3)。水相を酢酸エチル(×2)で洗浄した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、真空濃縮し、黄色油状物を得た。これを調整用HPLCにより精製し、標記化合物をオフホワイト色固体(0.075g)として得た。
H−NMR(MeOD)δ: 2.02−2.11(2H,m),2.85−2.93(2H,m),3.01−3.09(2H,m),5.04(2H,s),6.82(2H,t),7.35(1H,d),7.44(1H,s),7.64(1H,d),8.10(1H,s),8.86(1H,s).
LC/MS Rt=3.90分,[MH]495.
【0229】
実施例4 6−{2−[2−{[(2,6−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}−2−ピラジンカルボン酸
【化65】

6−[2−(5−(トリフルオロメチル)−2−{[(2,4,6−トリフルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピラジンカルボン酸についてと同様の手順。LC/MS Rt=3.92分,[MH]477.
【0230】
標準的な加水分解手順A
【化66】

エステル(0.5mmol)をメタノールもしくはエタノール(2ml)中に溶解し、2Mの水酸化ナトリウム(1ml)を加えた。混合物を室温で攪拌し、tlcにより反応の完了が示されるまで30分ないし20時間の間還流するか、またはSmithcreator(登録商標)マイクロ波で3分間120℃に加温する。溶液を水で希釈し、次いで、イソヘキサンもしくはジエチルエーテルで抽出し、塩酸、クエン酸もしくは酢酸のいずれかでpH4に酸性化する。混合物をジエチルエーテルもしくはジクロロメタンで抽出する。有機溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて、標記化合物を得る。
【0231】
標準的な加水分解手順B
【化67】

エステル(0.5mmol)をメタノールもしくはエタノール(2ml)中に溶解し、2Mの水酸化ナトリウム(1ml)を加えた。混合物を室温で攪拌し、tlcにより反応の完了が示されるまで30分ないし20時間の間還流するか、またはSmithcreator(登録商標)マイクロ波で3分間120℃に加温し、次いで、蒸発させて、乾燥させる。残渣を水/酢酸エチルもしくはジクロロメタン中に溶解し、有機相を乾燥し(硫酸マグネシウム)、蒸発させて、残渣を少量のエーテル中に溶解し、イソヘキサンを加えて塩を沈殿させるか、或いは、残渣をジオキサンおよび水中に溶解して、凍結乾燥する。
【0232】
以下の実施例は、標準的な加水分解手順Aにより調製した:
【表77】

【表78】

【表79】

【表80】

【表81】

【表82】

【表83】

【表84】

【表85】

【表86】

【表87】

【表88】

【表89】

【表90】

【表91】

【表92】

【表93】

【表94】

【表95】

【表96】

【表97】

【表98】

【表99】

【表100】

【表101】

【表102】

【表103】

【表104】

【表105】

【表106】

【表107】

【表108】

【表109】

【表110】

【表111】

【表112】

【表113】

【表114】

【表115】

【表116】

【表117】

【表118】

【表119】

【表120】

【表121】

【表122】

【表123】

【表124】

【表125】

【表126】

【表127】

【表128】

【表129】

【表130】

【表131】

【表132】

【表133】

【表134】

【表135】

【表136】

【表137】

【表138】

【表139】

【表140】

【表141】

【表142】

【表143】

【表144】

【表145】

【表146】

【0233】
実施例244 6−[2−(2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−フルオロフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸
【化68】

6−[2−(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸メチル(104mg,0.333mmol)を2−ブタノン(4ml)中の4−ブロモ−2−フルオロベンジルブロミド(96mg,0.358mmol)および炭酸カリウム(140mg,1.0mmol)で処理した。次いで、反応混合物を一晩窒素下で還流し、セライトから濾過し、真空濃縮し、油状物を得た。油状物をメタノール(3ml)中に溶解し、2Mの水酸化ナトリウム(2ml)を加え、反応混合物を65℃で1時間攪拌した。次いで、反応混合物を約1mlに真空濃縮し、水で20mlに希釈し、2Mの塩酸(1.6ml)ならびに酢酸を数滴加えて、pHを約6にし、酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。次いで、有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発して、固体(69mg,42%)を得た。
LC/MS Rt=3.94分[MH+]488.
【0234】
以下の実施例を、6−[2−(2−{[(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−フルオロフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸について用いた手順により調製した:
【表147】

【表148】

【表149】

【表150】

【0235】
実施例268 5−[2−(5−ブロモ−2−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−3−ピリダジンカルボン酸
【化69】

ジメチルホルムアミド(4ml)中の5−[2−(5−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−3−ピリダジンカルボン酸エチル(130mg.0.333mmol)を、2,4−ジフルオロベンジルブロミド(80mg,0.386mmol)および炭酸カリウム(200mg,1.45mmol)で処理した。次いで、反応混合物を室温で5時間攪拌し、セライトから濾過し、酢酸エチル(3×15ml)で洗浄した。次いで、濾液をブライン(2×50ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、クロマトグラフィーに付し、1:1 ジエチルエーテル/イソヘキサンで溶離した。生成物を2Mの水酸化ナトリウム(2ml)およびメタノール(3ml)中に溶解し、攪拌しながら1時間70℃に加温した。混合物を約1mlまで蒸発させ、水で10mlに希釈し、2Mの塩酸(1.8ml)および数滴の酢酸で処理した。混合物を酢酸エチル(3×10ml)で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させて、標記化合物(120mg,75%収量)を得た。
LC/MS Rt=4.25分[MH]489
【0236】
以下の実施例を、5−[2−(5−ブロモ−2−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−3−ピリダジンカルボン酸について用いた手順により調製した:
【表151】

【表152】

【0237】
以下の実施例を標準的な加水分解手順Bにより調製した:
【表153】

【表154】

【表155】

【表156】

【表157】

【表158】

【表159】

【表160】

【表161】

【表162】

【表163】

【表164】

【表165】

【表166】

【表167】

【表168】

【表169】

【表170】

【表171】

【表172】

【表173】

【表174】

【表175】

【表176】

【表177】

【表178】

【表179】

【表180】

【表181】

【表182】

【0238】
実施例369 6−[2−(5−フルオロ−2−{[(4−メチルフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸ナトリウム
【化70】

ジメチルホルムアミド(4ml)中の6−{2−[5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル]−1−シクロペンテン−1−イル}2−ピリジンカルボン酸メチルエステル(104mg,0.333mmol)を、4−メチルベンジルブロミド(66mg,0.356mmol)および炭酸カリウム(140mg,1.0mmol)で処理した。次いで、反応混合物を一晩窒素下で還流し、セライトから濾過し、真空濃縮し、油状物を得た。油状物をメタノール(3ml)中に溶解し、2Mの水酸化ナトリウム(2ml)を加え、反応混合物を65℃で1時間攪拌した。次いで、反応混合物を約1mlに真空濃縮し、水で20mlに希釈し、酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。次いで、有機抽出物をブライン(20ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて、所望の生成物(52mg,36%)を得た。LC/MS Rt=3.73分[MH+]404.
【0239】
以下の実施例を、6−[2−(5−フルオロ−2−{[(4−メチルフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸ナトリウムについて用いた手順により調製した:
【表183】

【表184】

【表185】

【0240】
実施例386 6−[2−(5−クロロ−2−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−N−(フェニルスルホニル)−2−ピリジンカルボキサミド
【化71】

a)6−[2−(5−クロロ−2−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸エチル(140mg,0.30mmol)を、エタノール(5ml)および2Mの水酸化ナトリウム(1ml)中に溶解し、加熱還流し、次いで、60分間放置して冷却した。溶液を水で希釈し、次いで、イソヘキサンで抽出し、塩酸でpH4に酸性化した。混合物をジエチルエーテルで抽出した。有機溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて、6−[2−(5−クロロ−2−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸(110mg)を得た。
LC/MS Rt=3.88[MH+]442.3,444.3.
【0241】
b)1:1 ジクロロメタン/テトラヒドロフラン(4ml)中の6−[2−(5−クロロ−2−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸(110mg,0.25mmol)、ベンゼンスルホンアミド(58mg,0.3mmol)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(58mg,0.3mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(3mg,0.025mmol)の混合物を室温で2時間攪拌し、さらなるベンゼンスルホンアミド(16mg,0.1mmol)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(19mg,0.1mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(1mg)を加えた。さらに2時間後、混合物をエーテル/水で希釈し、有機相を乾燥し(硫酸マグネシウム)、蒸発させて、シリカ上のクロマトグラフィーで、酢酸エチル/イソヘキサンで溶離することにより精製し、白色固体(85mg)を得た。
H NMR(CDCl)δ 2.07−2.14(2H,m),2.84−2.88(2H,m),2.98−3.01(2H,m),5.04(2H,s),6.74−6.79(2H,m),6.99(1H,d),7.06(1H,d),7.16−7.32(3H,m),7.54(2H,t),7.63(2H,q),7.81(1H,d),8.08−8.10(2H,m),9.55(1H,s).LC/MS t=4.30,[MH+]581.3,583.3.
【0242】
実施例387 6−[2−(5−ブロモ−2−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−N−(フェニルスルホニル)−2−ピリジンカルボキサミド
【化72】

1:1 ジクロロメタン/テトラヒドロフラン(5ml)中の6−[2−(5−ブロモ−2−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)−1−シクロペンテン−1−イル]−2−ピリジンカルボン酸(110mg,0.23mmol)、ベンゼンスルホンアミド(45mg,0.29mmol)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(55mg,0.29mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(5mg)の混合物を室温で24時間攪拌した。反応混合物をジエチルエーテル(25ml)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水およびブラインで洗浄した。有機相を分け、乾燥し、蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーに付し、1:9 酢酸エチル/ヘキサンで溶離して、標記化合物を無色固体(52mg)として得た。
LC/MS: Rt=4.33分.[M+H]=625,627.
【0243】
実施例388 2−フルオロ−5−(2−{2−[(2−フルオロフェニル)メトキシ]−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル}シクロペント−1−エン−1−イル)−安息香酸,ナトリウム塩
【化73】

対応するエチルエステルをエタノール(1ml)中に溶解し、2Mの水性水酸化ナトリウム(1ml)を加えた。混合物をマイクロ波により3分間120℃に加温した。反応混合物を真空濃縮し、残渣を酢酸エチルおよび水の間で分けた。有機抽出物を乾燥し(NaSO)、真空濃縮し、標記化合物をナトリウム塩として得た。LC/MS Rt=4.07分[MH+]477.
【0244】
以下の化合物を、適切なエチルエステルから出発して、同じ方法によりそれらのナトリウム塩として調製した。
【表186】

【0245】
一般的手順C
【化74】

2−フルオロ−5−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチル(250mg,0.63mmol)を、炭酸銀(192mg,0.70mmol)および置換ベンジルブロミド(1.1当量)と一緒に、トルエン(3ml)中に溶解した。混合物を4時間加熱還流し、次いで、真空濃縮し、生成物をさらに精製することなく次に用いた。
【0246】
各残渣をエタノール(2ml)および2Nの水性水酸化ナトリウム(2ml)の混合物中に溶解し、混合物をマイクロ波により3分間120℃に加温した。反応混合物を濾過し、真空濃縮した。残渣をジクロロメタン中に溶解し、酢酸で処理し、次いで、再び真空濃縮した。得られた物質を、塩基性固相抽出カートリッジ(Isolute(登録商標)フラッシュNH2)を用いて、粗物質をメタノール溶液としてローディングし、メタノール中の10%の水性HClで溶離することにより精製した。得られた酸をジクロロメタン中に再度溶解し、2Nの水性水酸化ナトリウムで処理した。相を分け、有機相を真空濃縮した。得られたナトリウム塩をジオキサン中に再度溶解し、これを凍結乾燥することにより除去し、生成物(ナトリウム塩)を固体として得た。
【0247】
以下の化合物を一般的手順Cにより調製した:
【表187】

【表188】

【0248】
実施例398 3−フルオロ−5−{2−[2−(フェニルメトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸,ナトリウム塩
【化75】

2−フルオロ−5−{2−[2−(フェニルメトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチル(150mg,0.31mmol)をエタノール(2ml)中に溶解し、2Mの水酸化ナトリウム(1.0ml)を加えた。混合物を、TLC分析が反応の完了を示すまで、1時間加熱還流した。冷ました反応混合物を水で希釈し、酢酸でpH5に酸性化し、次いで、ジエチルエーテル(×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、真空濃縮し、未精製の酸を得、これをさらにHPLCにより精製した。その酸を2Mの水性水酸化ナトリウムで処理し、この混合物をジクロロメタンで抽出した。有機抽出物を真空濃縮し、標記化合物をナトリウム塩として得た。
LC/MS Rt=4.22分[MH+]458.
H NMR(MeOD)δ:2.06−2.14(2H,m),2.86−2.97(4H,m),5.31(2H,s),6.93(1H,ddd),7.17−7.21(2H,m),7.24−7.30(3H,m),7.43(1H,ddd),7.51(1H,t),7.68(1H,d),8.38(1H,dd).
【0249】
一般的手順D
【化76】

3−フルオロ−5−{2−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]シクロペント−1−エン−1−イル}安息香酸エチル(250mg,0.63mmol)を、炭酸銀(192mg,0.70mmol)および置換ベンジルブロミド(1.1当量)と一緒に、トルエン(3ml)中に溶解した。混合物を4時間加熱還流し、次いで、真空濃縮し、生成物をさらに精製することなく次に用いた。
【0250】
各残渣をエタノール(2ml)および2Nの水性水酸化ナトリウム(2ml)の混合物中に溶解し、この混合物をマイクロ波により3分間120℃に加温した。反応混合物を濾過し、真空濃縮した。残渣をジクロロメタン中に溶解し、酢酸で処理し、次いで再び真空濃縮した。得られた物質を、塩基性固相抽出カートリッジ(Isolute(登録商標)フラッシュNH2)を用いて、粗物質をメタノール溶液として、メタノール中の10%の水性HClで溶離することにより精製した。得られた酸をジクロロメタン中に溶解し、2Nの水性水酸化ナトリウムで処理した。相を分け、有機相を真空濃縮した。つづいて、これをHPLCによりさらに精製した。純粋な酸を2Mの水性水酸化ナトリウムで処理し、混合物をジクロロメタンで抽出した。有機抽出物を真空濃縮し、標記化合物をナトリウム塩として得た。
【0251】
以下の実施例を一般的手順Dにより調製した:
【表189】

【表190】

【0252】
一般的手順E
【化77】

エステルをエタノール(2ml)中に溶解し、2Mの水性水酸化ナトリウム(1ml)を加えた。混合物を2時間加熱還流した。反応混合物を真空濃縮し、手順AもしくはBに従って処理した。
手順A:残渣を水性水酸化ナトリウムでトリチュレートし、ナトリウム塩を固体として得、これを濾過により収集し、水で洗浄した。
手順B:残渣を酢酸エチルおよび水の間で分けた。有機相を乾燥し(NaSO)、真空濃縮し、ナトリウム塩をガラス状固体として得た。
【0253】
以下の実施例を、適切なエチルエステルから出発して、一般的手順Eによりそれらのナトリウム塩として調製した。
【表191】

【表192】

【表193】

【表194】


本発明は、本明細書中上記した特定および好ましいサブグループの全ての組み合わせを包含することが理解されるはずである。
【0254】
生物学的活性測定のためのアッセイ
インビトロおよびインビボでのそのプロスタノイドアンタゴニストまたはアゴニスト活性およびその選択性を示すために以下のアッセイを用いて式(I)の化合物を試験することができる。調べたプロスタグランジン受容体はDP、EP、EP、EP、EP、FP、IPおよびTPである。
【0255】
化合物がEPおよびEP受容体に拮抗する能力は、機能的カルシウム動員アッセイを用いて実証されてもよい。すなわち、化合物のアンタゴニスト特性を、天然のアゴニストホルモンプロスタグランジンE(PGE)によるEPまたはEP受容体の活性化に応答する細胞内のカルシウム([Ca2+)動員を阻害する能力により、評価する。アンタゴニストの濃度が増大すると、特定濃度のPGEが動員し得るカルシウムの量が減少する。正味の効果は、PGE濃度−効果曲線をより高濃度のPGEに移動させることである。カルシウム感受性蛍光色素、例えば、Fluo−3、AMおよび適当な装置、例えば、Fluorimetric Imaging Plate Reader(FLIPR)を用いて、生じるカルシウムの量を評価する。受容体活性化により生じる[Ca2+の量が増大すると、色素により生じる蛍光が増大し、シグナルを増大させる。シグナルはFLIPR装置を用いて検出されてもよく、得られるデータを適当な曲線適合ソフトウェアで分析してもよい。
【0256】
ヒトEPまたはEPカルシウム動員アッセイ(以下、「カルシウムアッセイ」と称する)は、EPまたはEP cDNAのいずれかを含む適当なベクターを予めトランスフェクトしたチャイニーズハムスター卵巣−K1(CHO−K1)細胞を使用する。10%容量/容量 ウシ胎仔血清、2mM L−グルタミン、0.25mg/ml ゲネチシンおよび10μg/ml プロマイシンを補足したDMEM:F−12などの培地を含む適当なフラスコ中で細胞を培養する。
【0257】
アッセイのために、Verseneなどの細胞を除去する一般用試薬を用いて細胞を回収する。384ウェルプレート中に導入するために、細胞を適当な量の新鮮な培養培地中に再懸濁させる。24時間37℃でインキュベーションした後、培養培地を、fluo−3および界面活性剤プルロニック酸を含有する培地に交換し、さらにインキュベーションを行う。次いで、様々な濃度の化合物をプレートに添加して、濃度−効果曲線を作成する。これをFLIPRで行って、化合物のアゴニスト特性を評価してもよい。次いで、様々な濃度のPGEを次にプレートに添加して、化合物のアンタゴニスト特性を評価する。
【0258】
このようにして得られたデータをコンピューターによる曲線適合ルーチンにより分析してもよい。次いで、PGEにより誘導される最大のカルシウム動員を半分に阻害する化合物の濃度(pIC50)を評価してもよい。
【0259】
ヒトプロスタノイドEP受容体の結合アッセイ
H]−PGE2を用いた競合アッセイ
化合物の効力を、放射性リガンド結合アッセイを用いて決定する。このアッセイにおいて、化合物の効力は、ヒトEP受容体に対する結合に関してトリチウム化されたプロスタグランジンE([H]−PGE)と競合する能力から決定される。
【0260】
このアッセイは、EP cDNAを含む安定なベクターを予めトランスフェクトしたチャイニーズハムスター卵巣−K1(CHO−K1)細胞を用いる。10%容量/容量 ウシ胎仔血清、2mM L−グルタミン、0.25mg/ml ゲネチシン、10μg/ml プロマイシンおよび10μM インドメタシンで補足されたDMEM:F−12などの培養培地を含む適当なフラスコ中で細胞を培養する。
【0261】
1mM エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(NaEDTA)および10μM インドメタシンを含有するカルシウムおよびマグネシウム不含リン酸バッファー生理食塩液中で5分間インキュベーションすることにより、細胞を培養フラスコから分離させる。250×gで5分間遠心分離することにより細胞を単離し、氷冷バッファー、例えば、50mM トリス、1mM NaEDTA、140mM NaCl、10μM インドメタシン(pH7.4)中に懸濁させる。Polytron組織破壊器(最大設定で2×10s破裂)を用いて細胞を均質化し、48000×gで20分間遠心分離し、膜フラクションを含有するペレットを懸濁液で3回洗浄し、48000×gで20分間遠心分離する。最終的な膜ペレットをアッセイバッファー、例えば10mM 2−[N−モルホリノ]エタンスルホン酸、1mM NaEDTA、10mM MgCl(pH6)中に懸濁させる。必要になるまでアリコートを−80℃で凍結する。
【0262】
結合アッセイのために、細胞膜、競合化合物および[H]−PGE(3nM 最終アッセイ濃度)を、最終容量を100μlとして30分間30℃でインキュベートする。全ての試薬をアッセイバッファーで調製する。Brandell細胞回収器を用いてGF/Bフィルター上で迅速に真空濾過することにより反応を終結させる。フィルターを氷冷アッセイバッファーで洗浄し、乾燥し、フィルター上に保持される放射能をPackard TopCountシンチレーションカウンターでの液体シンチレーション計測により測定する。
【0263】
非線形曲線適合技法(GraphPad Prism 3)を用いてデータを分析して、特異的結合の50%阻害を生じる化合物の濃度(IC50)を決定する。
【0264】
結合アッセイ技法を適用すると、実施例の化合物は、EP受容体において6.0ないし9.5のアンタゴニストpIC50値を有する。
【0265】
(本発明の)化合物を前記した用量範囲で投与した場合に毒性効果は全く示されない/予想されない。
【0266】
本明細書および特許請求の範囲により構成される本出願は、後に続く任意の出願についての優先権の基礎として用いられてもよい。このような後に続く出願の特許請求の範囲は、本明細書において記載される任意の特徴または特徴の組み合わせに関連付けられ得る。それらは、生成物、組成物、方法または使用クレームの形態をとってもよく、例示のために制限なく添付の特許請求の範囲を包含してもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

[式中:
Aは、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよい5もしくは6員複素環または置換されていてもよい二環式複素環基であり;
Bは、フェニルもしくはピリジル環であり;
Zは、O、S、SOもしくはSOであり;
は、COH、CN、CONR、CHCOH、置換されていてもよいSOアルキル、SONR、NRCONR、COアルキル、2H−テトラゾール−5−イル−メチル、置換されていてもよい二環式複素環もしくは置換されていてもよい複素環であり;
2aおよびR2bはそれぞれ独立して、水素、ハロ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、CN、SOアルキル、SR、NO、置換されていてもよいアリール、CONRもしくは置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、置換されていてもよいアルキル、ここで、非末端炭素原子の1もしくは2個は、NR、OおよびSO〔ここで、nは0、1もしくは2である〕から独立して選択される基により置換されていてもよい;置換されていてもよいアルケニル;もしくは置換されていてもよいアルキニルであるか:またはRは、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいCQ−複素環、置換されていてもよいCQ−二環式複素環もしくは置換されていてもよいCQ−アリールであり;
は、水素もしくは置換されていてもよいアルキルであり;
は、水素もしくは置換されていてもよいアルキルであり;
は、水素もしくは置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいSOアリール、置換されていてもよいSOアルキル、置換されていてもよいSOヘテロアリール、CN、置換されていてもよいCQアリール、置換されていてもよいCQヘテロアリールもしくはCORであり;
は、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいヘテロアリールもしくは置換されていてもよいアリールであり;
およびRはそれぞれ独立して、水素、クロロ、フルオロ、CF、C1−3アルコキシもしくはC1−3アルキルであり;
およびQはそれぞれ独立して、水素およびCHから選択され;
ここで、Aが6員環である場合、R置換基およびシクロペンテン環は、互いに対して1,2−、1,3−もしくは1,4−で炭素原子に結合し、そしてAが5員環もしくは二環式複素環基である場合、R置換基およびシクロペンテン環は、互いに対して1,2−もしくは1,3−で置換可能な炭素原子に結合する]
の化合物およびそれらの誘導体。
【請求項2】
Bがピリジルである、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
式(IA):
【化2】

[式中:
W、XおよびYはそれぞれCR12もしくはNであり;
Vは、CR、CR12もしくはNであり;
ここで、W、X、YおよびVの少なくとも2つはCR12であり、およびR12は独立して、水素、ハロゲン、CF、CH、NH、NHC1−6アルキル、NHCOC1−6アルキルおよびSCHから選択され;
およびQはそれぞれCHであるか、またはQおよびQの一方がNであり、かつ他方はCHであり;
は、COH、CONR、CHCOH、SO1−6アルキル、SONR、NRCONR、テトラゾリルもしくはCOSONRであり;
2aおよびR2bは、水素、ハロゲン、置換されていてもよいC1−6アルキルおよび置換されていてもよいC1−6アルコキシから選択され;
は、置換されていてもよいC3−8アルキル、置換されていてもよいC3−8アルケニルおよび置換されていてもよいCHフェニルであり;
は、水素もしくはC1−4アルキルであり;
は、水素、C1−4アルキルもしくはSOフェニルであり;
12は、水素、ハロゲン、NR、NRCOC1−6アルキル、NRSO1−6アルキル、OR、SRおよび置換されていてもよいC1−6アルキルから選択される]
の化合物である請求項1記載の化合物またはそれらの誘導体。
【請求項4】
およびQの一方がNであり、かつ他方がCHである、請求項3記載の化合物。
【請求項5】
実施例1ないし417の化合物から選択される請求項1記載の化合物およびそれらの誘導体。
【請求項6】
実施例145−148、213−241、342−368および388−417の化合物から選択される請求項1ないし5いずれか1項に記載の化合物およびそれらの誘導体。
【請求項7】
医薬担体および/または賦形剤と一緒に請求項1ないし6いずれか1項に記載の化合物もしくはそれらの医薬上許容される誘導体を含む、医薬組成物。
【請求項8】
有効な治療物質として用いるための、請求項1ないし6いずれか1項に記載の化合物もしくはそれらの医薬上許容される誘導体。
【請求項9】
EP受容体でのPGEの作用により介される状態の処置において用いるための、請求項1ないし6いずれか1項に記載の化合物もしくはそれらの医薬上許容される誘導体。
【請求項10】
EP受容体でのPGEの作用により介される状態にかかっているヒトもしくは動物対象を処置する方法であって、該対象へ有効量の請求項1ないし6いずれか1項に記載の化合物もしくはそれらの医薬上許容される誘導体を投与することを含んでなる、方法。
【請求項11】
疼痛、炎症性、免疫性、骨性、神経変性もしくは腎疾患にかかっているヒトもしくは動物対象を処置する方法であって、該対象へ有効量の請求項1ないし6いずれか1項に記載の化合物もしくはそれらの医薬上許容される誘導体を投与することを含んでなる、方法。
【請求項12】
炎症性疼痛、神経因性疼痛もしくは内臓痛にかかっているヒトもしくは動物対象を処置する方法であって、該対象へ有効量の請求項1ないし6いずれか1項に記載の化合物もしくはそれらの医薬上許容される誘導体を投与することを含んでなる、方法。
【請求項13】
EP受容体でのPGEの作用により介される状態を処置するための医薬の製造における、請求項1ないし4いずれか1項に記載の化合物もしくはそれらの医薬上許容される誘導体の使用。
【請求項14】
疼痛、炎症性、免疫性、骨性、神経変性もしくは腎疾患のごとき状態を処置もしくは予防するための医薬の製造における、請求項1ないし4いずれか1項に記載の化合物もしくはそれらの医薬上許容される誘導体の使用。
【請求項15】
炎症性疼痛、神経因性疼痛もしくは内臓痛のごとき状態を処置もしくは予防するための医薬の製造における、請求項1ないし5いずれか1項に記載の化合物もしくはそれらの医薬上許容される誘導体の使用。

【公表番号】特表2007−509039(P2007−509039A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530139(P2006−530139)
【出願日】平成16年10月6日(2004.10.6)
【国際出願番号】PCT/EP2004/011364
【国際公開番号】WO2005/037793
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】