説明

シコニン系化合物を含む糖尿病予防及び治療のための医薬組成物、並びにその用途

【課題】膵臓のβ細胞のKATPイオンチャンネル(ATP敏感性カリウムイオンチャンネル)を遮断するとともにカルシウムイオンの濃度を増加させてインスリンの分泌を促進するため、抗糖尿に効果があり、糖尿病予防及び治療のための医薬品及び健康機能食品として用いることができる、糖尿病予防及び治療のための組成物、並びにその用途を提供する。
【解決手段】本発明による組成物は、イソブチリルシコニン、β,β−ジメチルアクリルシコニン、イソバレリルシコニン、またはα−メチル−n−ブチリルシコニンを有効成分として含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シコニン系化合物を含む糖尿病予防及び治療のための医薬組成物、並びにその用途に関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿疾患は大きく二つに分類される。一つは、インスリン依存性糖尿病(Type I、Insulin dependent diabetes mellitus)であって、糖尿病患者の約10%を占め、その大部分が20歳以下の低年齢層で発生するため、遺伝によるものといわれており、いわゆる「小児糖尿病」という。通常、体重が減少し、ケトアシドーシスになりやすい。インスリン投与により治療でき、急性のケースが多く、症状が大人よりも子供においてよりひどく現れる。
【0003】
他の一つは、インスリン非依存性糖尿病(Type II、Noninsulin dependent diabetes mellitus)であって、主に40歳以後に発病する。運動不足、肥満、過食、ストレスなどにより筋肉や脂肪組織などの末梢組織のインスリンに対する感受性が鈍化して、糖代謝異常が4〜5年の長期間にかけて発病する。このII型は、食事療法と運動療法で体重を減少すると、50〜80%は治癒されてインスリンを投与しなくても生命に支障がないため、インスリン非依存性糖尿病という。
【0004】
近年、肥満人口の急増によりII型糖尿病の有病率が非常に高くなっている。最近の研究によれば、健常者の場合には、インスリン作用が不足すると膵臓のベータ(β)細胞からインスリンをそれだけ多く分泌して補充するが、II型糖尿患者の場合には、インスリン作用が不足するとインスリンの分泌もともに低下して発病することが知られている(Kahn、B.B.,Cell 92、pp.593−596、1998;Kahn、B.B.,Nature Genet.20、pp.223−225、1998)。
【0005】
また、II型糖尿疾患は、膵臓のβ細胞のKATPイオンチャンネル(ATP敏感性カリウムイオンチャンネル)と直接的な関係があると知られている(Tarasov.A.et al.,Diabetes 53(3)、pp.S113−S122、2004)。通常、血液内のグルコース量が少ないと、膵臓のβ細胞のKATPイオンチャンネルが開かれてKイオンが細胞外に流出されて、膜過分極が起こる。これにより、Ca2+イオンチャンネルが閉じられ、インスリンが分泌されない。しかし、血液内のグルコース量が多い場合は、β細胞にグルコースが流入し、細胞内のATPが増加してKATPイオンチャンネルが閉じられることになる。したがって、脱分極が起こり、Ca2+イオンがCa2+イオンチャンネルを通って細胞内に流入し、これによりインスリンが分泌される。しかし、糖尿は、上述した作用が正しく作用しなくなり、発病する。KATPイオンチャンネルを強制的に閉じさせるものとしてはスルホニル尿素であるグリベンクラミドが代表的であり、現在、糖尿病の治療剤として使用されている。
【0006】
現在、糖尿治療のために臨床で様々な経口血糖降下剤が使用されているが、これらは低血糖、肝毒性、体重増加、乳酸血症などの様々な副作用を引き起こしている。したがって、糖尿治療のために副作用がなく、多様なメカニズムを有する薬剤や機能性原料の開発が求められており、多様な成分を含有する天然物質を分析して糖尿治療剤を開発するのが必要である。
【0007】
紫草(Lithospermum erythrorhizon; Siebold & Zuccarini)は、地理的に日本、満州、中国に分布し、ムラサキ科に属する。韓国においては、全国各地の山野に自生していたものの、今では珍しくなって全羅南道の珍島地方で多く栽培されている。
【0008】
紫草根には紅色を呈するナフトキノン誘導体であるシコニン、アセチルシコニン、イソブチリルシコニン、β,β−ジメチルアクリルシコニン、イソバレリルシコニン、α−メチル−n−ブチリルシコニン、及びβ−ヒドロキシイソバレリルシコニンなどが含有されており、漢方では、その根を健胃、強壮、黄疸、淋病、疥癬、益気、解毒、解熱、利大小便、清熱、腫脹、火傷、凍傷、湿疹、水ぶくれ、避妊薬などに薬材として使用し、民間では不老薬として使用することもする。その他、抗炎症、抗菌、及び抗ウイルス効果などがあることが知られている。
【0009】
また、シコニン系化合物は、傷、火傷などの治療軟膏剤や化粧品の原料及び抗生剤として使用されており、最近、紫草根に含有されているシコニン系化合物に関する研究では、抗癌(Xin、C.et al.,Phytotherapy Research 16(3)、pp.199−209、2002)及び抗酸化(Weng、X.C.et al.,Food Chemistry 69(2)、pp.143−146、2000)の効果があることが報告されている。また、3T3−L1脂肪細胞において、シコニンの細胞内信号伝達はインスリンと異なるが、グルコースの吸収はインスリンと同様に作用することが最近の論文で明らかになった(Kamei.R、et al、Biochem. Biophys. Res. Commun. 292、pp.642−651、2002)。
【0010】
イソブチリルシコニン、β,β−ジメチルアクリルシコニン、イソバレリルシコニン、及びα−メチル−n−ブチリルシコニンは紫草根に含有されている化合物であって、現在までこれら化合物に関する研究は世界中で報告されたことがなく、特に抗糖尿作用については記載も教示もされてない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
こうした従来技術の問題点に鑑み、本発明は、シコニン系化合物を有効成分として含有する糖尿病予防及び治療のための組成物並びにその用途を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、イソブチリルシコニン、β,β−ジメチルアクリルシコニン、イソバレリルシコニン、及びα−メチル−n−ブチリルシコニンが、膵臓のβ細胞のKATPイオンチャンネルを抑制することを確認し、本発明を完成するに至った。
【0013】
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態によれば、下記一般式(I)のシコニン系化合物を有効成分として含有し、薬理学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む糖尿病予防及び治療のための医薬組成物が提供される。
【化1】

(上記式において、Rは、OCOCH(CH、OCOCH=C(CH、OCOCHCH(CH、またはOCOCH(CH)CHCHである。)
【0014】
上記一般式(I)のシコニン系化合物は、イソブチリルシコニン、β,β−ジメチルアクリルシコニン、イソバレリルシコニン、またはα−メチル−n−ブチリルシコニンからなる群より選ばれることが好ましい。
【0015】
本発明の他の実施形態によれば、糖尿病予防及び治療用薬品を製造するための上記一般式(I)のシコニン系化合物を有効成分として含有し、薬理学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む組成物の用途が提供される。
【0016】
本発明のまた他の実施形態によれば、上記一般式(I)の有効量のシコニン系化合物を、薬理学的に許容される担体または賦形剤とともに人間及び哺乳動物に投与して糖尿病を予防し、もしくは患者を治療する治療方法が提供される。
【0017】
以下、紫草抽出物を得る方法及びシコニン系化合物の分離及び精製方法について詳細に説明する。
【0018】
本発明の紫草抽出物は、韓国産紫草を粉砕し、その後、凍結乾燥器で乾燥して、0℃以下、好ましくは−20℃の冷蔵庫で保管した後、紫草質量(kg)の約1倍〜20倍、好ましくは約3倍〜10倍の水、C〜Cの低級アルコールまたはこれらの混合溶媒、好ましくはエタノールで5分〜5時間、好ましくは1時間かけて超音波処理することにより得ることができる。
【0019】
得られた紫草抽出物を減圧下において有機溶媒を乾燥させ、その残渣を水に懸濁させ、クロロホルム:エタノール(2:1)溶液と精製水を用いて水層とクロロホルム:エタノールに分画し、クロロホルム:エタノール(2:1)画分を対象としてHPLCを行うことにより、一般式(1)から(4)のイソブチリルシコニン、β,β−ジメチルアクリルシコニン、イソバレリルシコニン、またはα−メチル−n−ブチリルシコニンを分離することができる。
【0020】
上記一般式(I)で表される本発明の化合物は、当該技術分野における通常の方法により薬理学的に許容される塩及び溶媒化物として製造可能である。
【0021】
薬理学的に許容される塩としては、遊離酸により形成された酸付加塩が有用である。酸付加塩は、通常の方法、例えば化合物を過剰量の酸水溶液に溶解させ、この塩を、メタノール、エタノール、アセトン、またはアセトニトリルのような水混和性有機溶媒を用いて沈殿させて製造する。同モル量の化合物及び水中の酸またはアルコール(例えば、グリコールモノメチルエーテル)を加熱し、続いて、上記の混合物を蒸発により乾燥させるか、または析出された塩を吸引濾過することができる。
【0022】
このとき、遊離酸としては有機酸と無機酸を用いることができ、無機酸としては塩酸、リン酸、硫酸、硝酸、スズ酸などを用い、有機酸としてはメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、マレイン酸、コハク酸、シュウ酸、安息香酸、酒石酸、フマル酸、マンデル酸、プロピオン酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、グルコン酸、ガラクツロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、グルクロン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、カルボン酸、バニリン酸、ヨウ化水素酸などを用いることができる。
【0023】
また、塩基を用いて薬理学的に許容される金属塩を得ることができる。アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩は、例えば化合物を過剰量のアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物の溶液中に溶解し、非溶解化合物塩を濾過して濾液を蒸発、乾燥させることにより得られる。このとき、金属塩としては、特にナトリウム、カリウム、またはカルシウム塩が薬理学的に適し、また、これに対応する銀塩はアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩を適当な銀塩(例えば、硝酸銀)と反応させることにより得られる。
【0024】
上記の一般式(I)の薬理学的に許容される塩は、別の指示がない限り、一般式(I)の化合物において存在し得る酸性または塩基性基の塩を含む。例えば、薬理学的に許容される塩としては、ヒドロキシ基のナトリウム、カルシウム、及びカリウム塩があり、アミノ基のその他の薬理学的に許容される塩としては、臭化水素酸塩、硫酸塩、水素硫酸塩、リン酸塩、水素リン酸塩、二水素リン酸塩、酢酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩(メシル酸塩)、及びp−トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩)があり、当業者に知られている塩の製造方法により得ることができる。
【0025】
また、本発明によれば、上記製法により得られたシコニン系化合物を含む糖尿病予防及び治療のための医薬組成物が提供される。
【0026】
本発明の組成物は、シコニン系化合物を0.01〜99.9%含有することが好ましく、0.1〜90%含有することがさらに好ましい。しかし、上記の組成に限定されず、患者の状態や疾患の種類及び進行程度に応じて変更可能である。
【0027】
本発明のシコニン系化合物を含む組成物は、医薬組成物の製造に通常用いられる適切な担体、賦形剤、及び希釈剤をさらに含むことができる。
【0028】
本発明による化合物を含む組成物は、それぞれ通常の方法により、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エアロゾルなどの経口剤型、外用剤、坐剤及び滅菌注射溶液の形態に剤型化して用いてもよい。抽出物を含む組成物に含有可能な担体、賦形剤、及び希釈剤としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、澱粉、アカシアゴム、アルジネート、ゼラチン、リン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、セルロース、メチルセルロース、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、ステアリン酸マグネシウム、及び鉱物油が挙げられる。製剤化する場合には、通常使用する充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤などの希釈剤または賦形剤を用いて調剤される。経口投与のための固形製剤としては、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが挙げられ、このような固形製剤は、上記抽出物に少なくとも一つ以上の賦形剤、例えば、澱粉、炭酸カルシウム、スクロース、またはラクトース、ゼラチンなどを混ぜて調剤される。また、単純な賦形剤以外に、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの潤滑剤も用いられる。経口用の液状製剤としては、懸濁剤、内用液剤、油剤、シロップ剤などがあり、よく使用される単純希釈剤である水、リキッドパラフィン以外に様々な賦形剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが挙げられる。非経口投与用の製剤としては、滅菌された水溶液、非水性溶剤、懸濁剤、油剤、凍結乾燥製剤、坐剤が挙げられる。非水性溶剤、懸濁剤としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブオイルなどの植物性油、オレイン酸エチルなどの注射可能なエステルなどが使用可能である。坐剤の基剤としては、ウィテプソル(witepsol)、マクロゴール、トゥイーン(「tween」(登録商標))61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチンなどが使用可能である。
【0029】
本発明による化合物の好ましい投与量は、患者の状態及び体重、病気の程度、薬物の形態、投与経路、及び期間に応じて異なるが、当業者が適切に選択することができる。しかし、好ましい効果のために本発明の抽出物は、1日に0.01mg/kg〜10g/kg、好ましくは1mg/kg〜1g/kg投与するのが好ましい。投与は、一日に一回投与してもよく、数回に分けて投与してもよい。上記投与量は、何ら本発明の範囲を限定するものではない。
【0030】
本発明による組成物は、ネズミ、ハツカネズミ、家畜、人間などの哺乳動物に多様な経路で投与できる。投与方式は、特に制限されず、例えば、経口、直腸、または静脈、筋肉、皮下、子宮内硬膜、または脳室内注射により投与する方法がある。
【0031】
本発明による化合物は、糖尿病予防及び治療効果を有する上記組成物以外に、その他の食品成分を含有する食品を提供する。
【0032】
上記食品としては、菓子類、糖類、アイスクリーム製品類、乳加工品、食肉製品、魚肉製品、豆腐類またはゼリー類、食用油脂類、麺類、茶類、飲料類、特殊栄養食品、健康補助食品、調味食品、氷、高麗人参製品類、キムチ食品、干物類など、その他の食品類が挙げられる。
【0033】
一方、上記食品の形態は、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、液状、または飲料の形態を含む。
【0034】
また、本発明によれば、糖尿病予防及び改善効果を有する上記化合物を含有する食品添加剤が提供される。
【0035】
本発明の組成物は、クエン酸、フマル酸、アジピン酸、乳酸、リンゴ酸などの有機酸や、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、酸性ピロリン酸塩、ポリリン酸塩(重合リン酸塩)などのリン酸塩や、ポリフェノール、カテキン、α−トコフェロール、ローズマリー抽出物、甘草抽出物、キトサン、タンニン酸、フィチン酸などの天然抗酸化剤の何れか一つまたは一つ以上をさらに含むことができる。
【0036】
上記の添加剤は20〜90%の高濃縮液であってもよく、粉末、または顆粒形態であってもよい。
【0037】
同様に、本発明による組成物は、乳糖カゼイン、デキストリン、ブドウ糖、砂糖、ソルビトールの一つ以上をさらに含むことができる。
【0038】
一方、上記食品添加剤の形態は、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、または液状を含む。
【0039】
また、本発明は上記の食品添加剤を、食品に用いられる殺菌剤、香辛料、調味剤、様々な栄養剤、ビタミン、鉱物(電解質)、合成風味剤及び天然風味剤などの風味剤、着色剤及び増進剤(チーズ、チョコレートなど)、ペクチン酸及びその塩、アルギン酸及びその塩、有機酸、保護性コロイド増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲料に用いられる炭酸化剤など、または食品素材の必須原料として使用することを特徴とする食品添加剤の利用方法を提供する。ここで、食品添加剤は食品を浸漬、噴霧、または混合して上記食品に添加でき、このような添加剤の比率はあまり重要ではないが、本発明の組成物100質量部当たり0〜約20質量部の範囲から選択するのが一般的である。
【0040】
食品は、果物、野菜、果物の乾燥製品や切断製品、野菜の乾燥製品や切断製品、果汁、野菜ジュース、これらの混合ジュースやチップ類、麺類、畜産加工食品、水産加工食品、油加工食品、醗酵乳食品、豆類食品、穀類食品、微生物醗酵食品、製菓製パン、薬味類、肉加工類、酸性飲料、甘草類、ハーブ類の何れか一つまたは一つ以上である。
【0041】
また、本発明によれば、糖尿病予防及び改善効果を示すシコニン系化合物及び食品学的に許容される食品補助添加剤を含む健康機能食品が提供される。
【0042】
上記シコニン系化合物は、イソブチリルシコニン、β,β−ジメチルアクリルシコニン、イソバレリルシコニン、またはα−メチル−n−ブチリルシコニンの健康機能食品を含む。
【0043】
本発明の化合物を含む組成物は、糖尿病予防及び改善に効果的な薬剤、食品、及び飲料などに多様に用いることができる。本発明の化合物を添加できる食品としては、例えば、各種食品類、飲料、ガム、茶、ビタミン複合剤、健康補助食品類などがあり、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、または飲料の形態で使用することができる。
【0044】
本発明の化合物そのものは、毒性及び副作用が殆どないため、予防の目的で長期間服用する場合にも安心して使用できる薬剤である。
【0045】
本発明の上記化合物は、糖尿病予防を目的にして、食品または飲料に添加できる。このとき、食品または飲料中の上記抽出物の量は、通常、本発明の健康食品組成物の場合には、全体食品質量の0.01〜15質量%で加えることができ、健康飲料組成物の場合には、100mlあたり0.02〜10g、好ましくは0.3〜1gの比率で加えることができる。
【0046】
本発明の健康飲料組成物は、所定比率で必須成分として上記化合物を含有すること以外に、液体成分には特に制限がなく、通常の飲料のように様々な香味剤または天然炭水化物などを追加成分として含有することができる。上述した天然炭水化物の例には、単糖類と、ブドウ糖、果糖などの二糖類と、マルトース、スクロースなどの多糖類と、デキストリン、シクロデキストリンなどの通常の糖と、キシリトール、ソルビトール、エリスリトールなどの糖アルコールがある。上述したもの以外の香味剤として、天然香味剤(タウマチン、ステビア抽出物(例えば、レバウジオシドA、グリシルリジンなど)、及び合成香味剤(サッカリン、アスパルテームなど)を好ましく用いることができる。上記天然炭水化物の比率は、本発明の組成物100ml当たり一般的には約1〜20g、好ましくは約5〜12gである。
【0047】
上記以外に、本発明の組成物は、様々な栄養剤、ビタミン、鉱物(電解質)、合成風味剤及び天然風味剤などの風味剤、着色剤及び増進剤(チーズ、チョコレートなど)、ペクチン酸及びその塩、アルギン酸及びその塩、有機酸、保護性コロイド増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲料に用いられる炭酸化剤などを含有することができる。それ以外に、本発明の組成物は、天然果汁及び果汁飲料、及び野菜飲料の製造のための果肉を含有することができる。このような成分は、独立にまたは組み合わせて使用可能である。このような添加剤の比率はあまり重要ではないが、本発明の組成物100質量部当たり0〜約20質量部の範囲から選択するのが一般的である。
【0048】
本発明の目的及び範囲から逸脱することなく、材料及び方法を任意に変更できるのは当業者にとって明らかである。
【発明の効果】
【0049】
本発明によるシコニン系の化合物は、膵臓のβ細胞のKATPイオンチャンネル(ATP敏感性カリウムイオンチャンネル)を遮断するとともにカルシウムイオンの濃度を増加させてインスリンの分泌を促進するため、抗糖尿に効果があり、糖尿病予防及び治療のための医薬品、食品添加剤または健康機能食品として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】紫草抽出及び分画法を示す図である。
【図2】紫草抽出物のHPLC結果を示す図である。
【図3】紫草抽出物の濃度によるKATPイオンチャンネルに対する効果を示す図である。
【図4】紫草抽出物とKATPイオンチャンネルの抑制剤であるGBCのKATPイオンチャンネルに対する効果を比較する図である。
【図5】紫草抽出物及びシコニン系化合物のKATPイオンチャンネルに対する効果を示す図である。
【図6】紫草抽出物とプロインスリンのmRNAの発現増加効能を示す図である。
【図7】紫草抽出物の糖吸収抑制作用を示す図である。
【図8】紫草抽出物のインスリン抵抗性のII型糖尿に対する効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本発明の抽出物及び化合物の製造及び有用性を例示する下記実施例を参照し、本発明をさらに具体的に説明する。
【0052】
本発明の目的及び範囲から逸脱することなく、材料及び方法を任意に変えることができるのは当業者にとって明らかである。
【0053】
以下、本発明を実施例及び実験例により詳細に説明する。
【0054】
但し、下記の実施例及び実験例は、本発明を例示するものに過ぎず、本発明の内容が下記実施例及び実験例により限定されるものではない。
【実施例】
【0055】
実施例1 紫草抽出物の製造
京東市場で購入した韓国産紫草1kgを1cm大に粉砕し、その後凍結乾燥器で乾燥させ−20℃の冷蔵庫に保管した後、乾燥試料100gを85%のエタノール1000gで1時間かけて超音波処理して紫草抽出物350gを得た。(図1)
【0056】
実施例2 シコニン系化合物の分離及び精製
上記実施例1で得られた紫草抽出物350gを、減圧下で有機溶媒を乾燥させ、その残渣を水に懸濁させ、クロロホルム:エタノール(2:1)溶液と精製水を用いて水層とクロロホルム:エタノールに分画し、クロロホルム:エタノール(2:1)画分を対象としてHPLCを行った。HPLCの分析条件は、アセトニトリル60%と蒸留水40%を0〜15分間カラムに流し、15〜30分間はアセトニトリルの量を徐々に増やし100%まで増加させた。30〜40分の間はアセトニトリルを100%に維持し、40分以後には再び60%に減少させた。上記分析条件により、半分取(semi−preparative)HPLCを用いてそれぞれの成分を分離し、下記一般式(1)〜(4)で表される化合物を得た。(図2)
【0057】
2−1 イソブチリルシコニン(Nacalai Tesque INC.,Kyoto、Japan)(1)
−分子量(molecular Weight):358.39
−分子式(Molecular Formula):C2022
−純度(Purity):≧98%(HPLC)
【化2】

【0058】
2−2 β,β−ジメチルアクリルシコニン(Nacalai Tesque INC.,Kyoto、Japan)(2)
−分子量:370.40
−分子式:C2122
−純度:≧98%(HPLC)
【化3】

【0059】
2−3 イソバレリルシコニン(Nacalai Tesque INC.,Kyoto、Japan)(3)
−分子量:372.41
−分子式:C2124
−純度:≧98%(HPLC)
【化4】

【0060】
2−4 α−メチル−n−ブチリルシコニン(Nacalai Tesque INC.,Kyoto、Japan)(4)
−分子量:372.41
−分子式:C2124
−純度:≧98%(HPLC)
【化5】

【0061】
参考例1 HIT−T15細胞の培養
HIT−T15細胞は、37℃、5%CO条件の培養器にて、馬血清(Horse serum 10%、v/v)、ウシ胎仔血清(Fetal bovine serum 2.5%、v/v)、及び1%のペニシリンストレプトマイシンを含むRPMI1640培地で培養して下記実験例に用いた。
【0062】
実験例1 電気生理的実験
II型糖尿疾患は、膵臓のβ細胞のKATPイオンチャンネルと直接的な関係があるため(Tarasov.A.et al.,Diabetes 53l(3)、pp.S113−S122、2004)、上記実施例で得られた紫草抽出物またはそれから分離したシコニン系化合物が、膵臓のβ細胞のKATPイオンチャンネルを遮断するか否かを確認した。
【0063】
1−1 実験方法
イオン電流はパッチクランプ増幅器(EPC−9、Heka Elektronik、Lambrecht、Germany)を用いて、典型的なホールセルパッチクランプ(whole cell patch clamp)方法で記録した。測定電極は、ホウケイ酸塩ガラス毛管(sutter instrument Co.,USA)を、抜き工具(DMZ−Universal puller; Dagan Co.,USA)で抜いて製作した。電極内部に溶液を満たした時の抵抗が6〜9MΩになるものを用いた。細胞が置かれているカバーガラスを顕微鏡上にセットし、細胞外液は重力により0.5ml/min以下の速度で流した。KATPの電流測定時、電極内の溶液(mM)は10NaCl、102KCl、1CaCl、1MgCl、10HEPES、0.1Na−ATP、1Na−GTP、10EGTA(pH7.2)にした。クランプ電圧の記録のために、細胞膜の容量(capacitance)と直列抵抗(series resistance)を80%以上補正し、実験時の低域通過フィルタ(low−pass filter)は1kHZに設定した。KATP電流測定のために、細胞外溶液を110mMのバリウム溶液(mM)[110mM BaCl、10mM HEPES、10mM Glucose]で置換した後、膜電圧を−60mVに固定し、このときに誘発される内向き電流を記録した。実験結果は、Pulse/Pulsefit(v8.65)software(Heka Elektronik、Lambrecht、Germany)を用いてペンティアム(登録商標)級IBMコンピュータに格納して分析した。全ての実験は室温で行った。
【0064】
1−2 紫草(LE.S)抽出物を濃度別に処理した場合、KATPイオンチャンネルに対する効果分析
紫草(Lithospermum erythrorhizon sieb;LE.S)エタノール抽出物を濃度別に処理し、KATPイオンチャンネルの電流が20mVから濃度別に減少することを確認できた。LE.Sを10ng/ml処理した場合は約50%のイオンチャンネルの電流が減少し、100ng/ml処理した場合は約66%減少し、10μg/ml処理した場合は約75%減少した。(図3)
【0065】
1−3 紫草(LE.S)抽出物とKATPイオンチャンネルの抑制剤であるGBCのKATPイオンチャンネルに対する比較分析
紫草(LE.S)抽出物がどれほど効果的にKATPイオンチャンネルを抑制するかを確認するために、従来周知のKATPイオンチャンネル抑制剤であるGBC(Glibenclamide)と比較して見ると、LE.SもGBCと同様に減少することが分かった。また、LE.SがKATPイオンチャンネル抑制剤であるGBCに比べて、より効果的にKATPイオンチャンネルを抑制する効能があることを確認できた。(図4)
【0066】
1−4 紫草抽出物とシコニン系単一化合物のKATPイオンチャンネルに対する比較分析
紫草抽出物と、シコニン系単一化合物と、周知のKATPイオンチャンネル抑制剤であるGBCとを比較して見ると、シコニン系化合物(Isobutyryl shikonin(BS)、Isovaleryl shikonin(VS)、α−methyl−n−butyryl shikonin(MS)、β,β−dimethylacryl shikonin(DS))が効果的にKATPイオンチャンネルを抑制することを確認できた。特に、VSとDSは最も優れた抑制効果があることを確認できた。しかし、アセチルシコニン(Acetylshikonin;AS)はGBCの抑制水準よりも劣る。(図5)
【0067】
実験例2 プロインスリンmRNAの発現増加効能
膵臓細胞において糖が増加した場合に、紫草抽出物がインスリン分泌を増やすことを立証するために本実験を行った。HIT−T15細胞にグルコースを処理すると、紫草抽出物0.1μg/ml、1μg/ml投与群は比較試験群に比べて、それぞれ13%、20%ほどプロインスリンmRNAの発現が増加することを確認できた(図5)。膵臓はインスリンを分泌する主な臓器であって、膵臓のインスリン前駆体のmRNA増加はインスリン分泌を増加させ、結果的に、紫草抽出物はグルコースの増加時にインスリン分泌を増加させてグルコースを低下させる作用を行う(図6)。
【0068】
実験例3 糖負荷の抗糖尿実験
7週齢の雄ICRマウスを「中央実験動物」から購入して使用した。2.0g/kg容量のスクロースを18時間絶食させたICRマウスに経口投与し、対照群には生理食塩水と共にスクロースを経口投与し、100mg/kg容量の紫草活成分画試料をスクロースと共に経口投与した後、所定の時間(0,15,30,60,120分)で尾静脈から血液を採取して、血糖をワンタッチウルトラブドウ糖テストキット(Onetouch ultra glucose test Kit; LifeScan、Inc. U.S.A.)で測定した。実験の結果値は、平均±標準偏差で示し、有意性検証はスチューデントt−テストで行った。(**p<0.01,n=5)
【0069】
実験結果、スクロース糖負荷後30分に最高血糖数値を示し、正常なグルコース動的プロファイル(glucose kinetic profile)を示した。糖ロード後15分、30分、60分、120分に紫草抽出物を投与したマウスの血糖は正常マウスの血糖と比較して、それぞれ39%、18%、4%、1%低い血糖値を示し、特に15分、30分に糖吸収が著しく抑制された。よって、飲食物摂取時、初期糖吸収の抑制作用により糖尿疾患者の食餌や抗糖尿効能剤として使用できることを確認できた(図7)。
【0070】
実験例4 II型(type II)糖尿病に対する紫草抽出物(LE)の効果
db/dbマウス(mice)に紫草抽出物(LE)を毎日一回、腹腔投与した後、所定の日(0,1,2,3,4日)に尾静脈から血液を採取して血糖をワンタッチウルトラグルコーステストキット(Onetouch ultra glucose test Kit; LifeScan、Inc. U.S.A.)で測定した。
【0071】
db/dbマウスに紫草活成分画(LE)を毎日一回、腹腔投与すると、経時的に対照群より減少することが分かった。特に、紫草活成分画の投与後、3,4日目に効果的に血清のグルコース含量が減少することを観察できた。(図8)
【0072】
製剤例1 散剤の製造
α−メチル−n−ブチリルシコニン 20mg
乳糖 100mg
タルク 10mg
上記成分を混合して気密包に充填して散剤を製造する。
【0073】
製剤例2 錠剤の製造
イソブチリルシコニン 10mg
とうもろこし澱粉 100mg
乳糖 100mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
上記の成分を混合した後、通常の錠剤の製造方法により打錠して錠剤を製造する。
【0074】
製剤例3 カプセル剤の製造
β,β−ジメチルアクリルシコニン 10mg
結晶性セルロース 3mg
ラクトース 14.8mg
ステアリン酸マグネシウム 0.2mg
通常のカプセル剤の製造方法により上記の成分を混合し、ゼラチンカプセルに充填してカプセル剤を製造する。
【0075】
製剤例4 注射剤の製造
イソバレリルシコニン 10mg
マンニトール 180mg
注射用滅菌蒸留水 2974mg
NaHPO・12HO 26mg
通常の注射剤の製造方法により1アンプル当たり(2ml)、上記の成分含量で製造する。
【0076】
製剤例5 液剤の製造
α−メチル−n−ブチリルシコニン 20mg
異性化糖 10g
マンニトール 5g
精製水 適量
通常の液剤の製造方法により精製水にそれぞれの成分を加えて溶解させ、レモンの香りを適量加えて上記の成分を混合し、精製水を加えて全体を100mlに調節した後、褐色のビンに充填して滅菌することにより液剤を製造する。
【0077】
製剤例6 健康食品の製造
β,β−ジメチルアクリルシコニン 1000mg
ビタミン混合物 適量
ビタミンA酢酸塩 70μg
ビタミンE 1.0mg
ビタミンB 0.13mg
ビタミンB 0.15mg
ビタミンB 0.5mg
ビタミンB12 0.2μg
ビタミンC 10mg
ビオチン 10μg
ニコチン酸アミド 1.7mg
葉酸 50μg
パントテン酸カルシウム 0.5mg
無機質混合物 適量
硫酸第1鉄 1.75mg
酸化亜鉛 0.82mg
炭酸マグネシウム 25.3mg
第1リン酸カリウム 15mg
第2リン酸カルシウム 55mg
クエン酸カリウム 90mg
炭酸カルシウム 100mg
塩化マグネシウム 24.8mg
【0078】
上記のビタミン及びミネラル混合物の組成は、比較的に健康食品に適する成分を好ましい実施例により混合し組成したが、その配合比を任意に変更して実施してもよく、通常の健康食品の製造方法により上記の成分を混合した後、顆粒を製造し、通常の方法により健康食品の組成物製造に用いることができる。
【0079】
製剤例7 健康飲料の製造
イソブチリルシコニン 100mg
ビタミンC 15g
ビタミンE(粉末) 100g
乳酸鉄 19.75g
酸化亜鉛 3.5g
ニコチン酸アミド 3.5g
ビタミンA 0.2g
ビタミンB 0.25g
ビタミンB 0.3g
水 定量
【0080】
通常の健康飲料の製造方法により上記の成分を混合した後、約1時間、85℃で撹拌加熱し、得られた溶液を濾過して2リットルの滅菌容器に回収し密封滅菌した後、冷蔵保管して、本発明の健康飲料の組成物製造に用いる。
【0081】
上記の組成は、比較的嗜好飲料に適する成分を好ましい実施例により混合組成したが、需要階層や、需要国、使用用途などの地域、民族の嗜好に合わせ、その配合比を任意に変更して実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0082】
上述したように、本発明の組成物は優れた抗糖尿作用を有し、かつ人体に安全であるため、糖尿病予防及び治療のための医薬品、食品添加剤、または健康機能食品として用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I)のシコニン系化合物を有効成分として含有し、薬理学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む糖尿病予防及び治療のための医薬組成物。
【化1】

(前記式(I)において、Rは、OCOCH(CH、OCOCH=C(CH、OCOCHCH(CH、またはOCOCH(CH)CHCHである。)
【請求項2】
前記シコニン系化合物が、イソブチリルシコニン、β,β−ジメチルアクリルシコニン、イソバレリルシコニン、またはα−メチル−n−ブチリルシコニンである請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
糖尿病予防及び治療用薬品を製造するための、一般式(I)のシコニン系化合物の使用。
【化2】

(前記式(I)において、Rは、OCOCH(CH、OCOCH=C(CH、OCOCHCH(CH、またはOCOCH(CH)CHCHである。)
【請求項4】
一般式(I)のシコニン系化合物を人間及び哺乳動物に有効量投与して糖尿病を予防し、もしくは治療する方法。
【化3】

(前記式(I)において、Rは、OCOCH(CH、OCOCH=C(CH、OCOCHCH(CH、またはOCOCH(CH)CHCHである。)
【請求項5】
一般式(I)のシコニン系化合物を含み、糖尿病の予防及び改善のための食品添加剤。
【化4】

(前記式(I)において、Rは、OCOCH(CH、OCOCH=C(CH、OCOCHCH(CH、またはOCOCH(CH)CHCHである。)
【請求項6】
粉末、顆粒、錠剤、カプセル、または液状である請求項5に記載の食品添加剤。
【請求項7】
前記シコニン系化合物が、イソブチリルシコニン、β,β−ジメチルアクリルシコニン、イソバレリルシコニン、またはα−メチル−n−ブチリルシコニンである請求項5に記載の食品添加剤。
【請求項8】
一般式(I)のシコニン系化合物を含み、糖尿病の予防及び改善のための健康機能食品。
【化5】

(前記式(I)において、Rは、OCOCH(CH、OCOCH=C(CH、OCOCHCH(CH、またはOCOCH(CH)CHCHである。)
【請求項9】
前記シコニン系化合物が、イソブチリルシコニン、β,β−ジメチルアクリルシコニン、イソバレリルシコニン、またはα−メチル−n−ブチリルシコニンである請求項8に記載の健康機能食品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−512382(P2010−512382A)
【公表日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−541203(P2009−541203)
【出願日】平成18年12月12日(2006.12.12)
【国際出願番号】PCT/KR2006/005414
【国際公開番号】WO2008/072799
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(509167442)
【Fターム(参考)】