説明

システム、及び方法

【課題】携帯端末装置のリソース使用状態に応じて、正常に動作する可能性の高いアプリケーションを勧めること。
【解決手段】本システムは、携帯端末装置により実行されている処理以外の処理に割り当てることができるリソース量を示す情報を含むアプリケーション配信要求信号を生成する配信要求信号生成部と、該アプリケーション配信要求信号を無線送信する無線送信部とを有する携帯端末装置と、アプリケーションにより使用されると推定されるリソース使用推定量を取得するリソース使用推定量取得部と、該リソース使用推定量に基づいて、携帯端末装置からのアプリケーション配信要求信号に含まれるリソース量以下となるリソース使用推定量に対応するアプリケーションを選択するアプリケーション選択部と、携帯端末装置に、該アプリケーションを示す情報を送信する送信部とを有する配信サーバとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションを配信するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
電気通信キャリアや端末メーカーにより、相次いでオープンなプラットフォームを採用した携帯端末装置が、市場に投入されている。該携帯端末装置には、スマートフォンが含まれる。オープンなプラットフォームが採用されることにより、電気通信キャリアや端末メーカーは、API(Application Program Interface)を利用した新しい機能、サービスを提供可能な携帯端末装置を製品化できる。また、オープンなプラットフォームが採用されることにより、好みに応じてアプリケーションを追加できる。
【0003】
オープンなプラットフォームが採用されることにより、アプリケーションの開発者はアプリケーションを自由に開発でき、ユーザは豊富にそろったアプリケーション中から所望のアプリケーションを選択できる。
【0004】
アプリケーションマーケットには、日々多数のアプリケーションが新規に登録されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−67175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
携帯端末装置には、様々な機能が搭載され、高機能化している。該高機能を実現するため、アプリケーションにより消費されるリソースも増加傾向にある。該リソースには、中央演算処理装置(CPU: Central Processing Unit)の使用量、メモリの使用量、電池消費量が含まれる。
【0007】
例えば、ユーザは、携帯端末装置を操作することによりアプリケーションマーケットにアクセスすることができる。アプリケーションマーケットは、ユーザに、アプリケーションを勧める(レコメンドする)。例えば、アプリケーションマーケットは、該携帯端末装置の動作環境に合致したアプリケーションを勧める。ユーザは、該アプリケーションマーケットによる勧めに従って、アプリケーションを選択することができる。ユーザに選択されたアプリケーションは、該携帯端末装置に、ダウンロードされ、インストールされる。
【0008】
アプリケーションが該携帯端末装置にインストールされた後に、該携帯端末装置の動作が遅くなったり、動作が固まる(フリーズ)したりする場合がある。該動作環境には合致しても、該携帯端末装置のリソース使用状態は考慮されないためである。
【0009】
そこで、本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、携帯端末装置のリソース使用状態に応じて、正常に動作する可能性の高いアプリケーションを勧めることができるシステム、及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本システムは、
携帯端末装置と、該携帯端末装置にアプリケーションを勧める配信サーバとを有するシステムであって、
前記携帯端末装置は、
当該携帯端末装置により実行されている処理以外の処理に割り当てることができるリソース量を示す情報を含むアプリケーション配信要求信号を生成する配信要求信号生成部と、
該配信要求信号生成部により生成されたアプリケーション配信要求信号を無線送信する無線送信部と
を有し、
前記配信サーバは、
アプリケーションにより使用されると推定されるリソース使用推定量を取得するリソース使用推定量取得部と、
該リソース使用推定量取得部により取得されたリソース使用推定量に基づいて、前記携帯端末装置からのアプリケーション配信要求信号に含まれるリソース量以下となるリソース使用推定量に対応するアプリケーションを選択するアプリケーション選択部と、
前記携帯端末装置に、該アプリケーション選択部により選択されたアプリケーションを示す情報を送信する送信部と
を有する。
【0011】
本方法は、
携帯端末装置と、該携帯端末装置にアプリケーションを勧める配信サーバとを有するシステムにおける方法であって、
前記携帯端末装置は、
当該携帯端末装置により実行されている処理以外の処理に割り当てることができるリソース量を示す情報を含むアプリケーション配信要求信号を生成する配信要求信号生成ステップと、
該配信要求信号生成ステップにより生成されたアプリケーション配信要求信号を無線送信する無線送信ステップと
を有し、
前記配信サーバは、
アプリケーションにより使用されると推定されるリソース使推定量を取得するリソース使用推定量取得ステップと、
該リソース使用推定量取得ステップにより取得されたリソース使用推定量に基づいて、前記携帯端末装置からのアプリケーション配信要求信号に含まれるリソース量以下となるリソース使用推定量に対応するアプリケーションを選択するアプリケーション選択ステップと、
前記携帯端末装置に、該アプリケーション選択ステップにより選択されたアプリケーションを示す情報を送信する送信ステップと
を有する。
【発明の効果】
【0012】
開示のシステム、及び方法によれば、携帯端末装置のリソース使用状態に応じて、正常に動作する可能性の高いアプリケーションを勧めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施例に従った配信サーバが適用される環境の一例を示す説明図である。
【図2】本実施例に従った携帯端末装置の一例を示す機能ブロック図である。
【図3】本実施例に従った配信サーバの一例を示す機能ブロック図である。
【図4】本実施例に従った配信サーバに格納される情報の一例を示す説明図である。
【図5】本実施例に従った配信サーバに格納される情報の一例を示す説明図である。
【図6】本実施例に従った配信サーバに格納される情報の一例を示す説明図である。
【図7】本実施例に従ったシステムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【図8】本実施例に従ったシステムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明を実施するための形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
【0015】
<実施例>
<システム>
本実施例に従った配信サーバ100が適用されるシステムについて説明する。
【0016】
図1は、本配信サーバ100が適用されるシステムの一例を示す。
【0017】
本システムには、携帯端末装置300が含まれる。該携帯端末装置300は、通信網50を介して、配信サーバ100にアクセスする。例えば、該携帯端末装置300は、アクセスポイントに接続し、該アクセスポイントが接続された通信網50に接続された配信サーバ100にアクセスしてもよい。該通信網50は、インターネットであってもよい。また、例えば、該携帯端末装置300は基地局に接続し、該基地局が接続された通信網50に接続された配信サーバ100にアクセスしてもよい。該通信網は、移動体通信ネットワークであってもよい。
【0018】
本システムには、アプリケーション管理サーバ200が含まれる。該アプリケーション管理サーバ200は配信サーバ100に接続される。
【0019】
<携帯端末装置>
本携帯端末装置300は、配信サーバ100に、当該携帯端末装置300にインストールされているアプリケーションのリソース使用量(以下、「実測リソース使用量」と呼ぶ)を通知する。該実測リソース使用量には、アプリケーションが実行された際に使用されるCPUの使用量と、該アプリケーションが実行された際に使用されるメモリ量と、該アプリケーションが実行された際に消費される電力量とが含まれてもよい。該実測リソース使用量には、アプリケーションが実行された際に使用されるCPUの使用量、該アプリケーションが実行された際に使用されるメモリ量、及び該アプリケーションが実行された際に消費される電力量のうち、少なくとも1つが含まれてもよい。
【0020】
また、本携帯端末装置300は、配信サーバ100に、アプリケーション配信要求信号を送信する。該アプリケーション配信要求信号には、当該携帯端末装置300において、他の処理に割り当てることが可能なリソース量を示す情報が含まれる。該リソース量を示す情報には、他の処理に割り当てることが可能なCPUの使用量を示す情報と、他の処理に割り当てることが可能なメモリ量を示す情報と、電力の残量を示す情報とが含まれる。該リソース量を示す情報には、他の処理に割り当てることが可能なCPUの使用量を示す情報、他の処理に割り当てることが可能なメモリ量を示す情報、及び電力の残量を示す情報のうち、少なくとも1つが含まれてもよい。該他の処理は、当該携帯端末装置300により実行されている処理以外の処理である。例えば、当該携帯端末装置300により実行されている処理には、オペレーティングシステム(OS: Operating System)の実行が含まれる。また、必要に応じて、ウイルスソフトの実行が含まれてもよい。該アプリケーション配信要求信号には、本携帯端末装置300にインストールされているアプリケーションを示すアプリケーション情報が含まれてもよい。また、該アプリケーション配信要求信号には、本携帯端末装置300により利用されたアプリケーションの履歴を示すアプリケーション利用履歴情報が含まれてもよい。
【0021】
また、本携帯端末装置300は、配信サーバ100により配信されるべきアプリケーションリストを表示する。
【0022】
図2は、本携帯端末装置300の機能を示す機能ブロック図である。
【0023】
本携帯端末装置300は、送受信部302を有する。該送受信部302は、配信サーバ100に、当該携帯端末装置300にインストールされているアプリケーションの実測リソース使用量を無線送信する。また、送受信部302は、配信サーバ100に、アプリケーション配信要求信号を無線送信する。また、送受信部302は、配信サーバ100により送信されたアプリケーションリストを受信する。
【0024】
本携帯端末装置300は、制御部304を有する。該制御部304は、送受信部302と接続される。該制御部304は、送受信部302に、リソース使用量通知信号を無線送信させる。該制御部304は、送受信部302に、アプリケーション配信要求信号を無線送信させる。該制御部304は、配信サーバ100により配信されたアプリケーションリストを表示部312に表示する。
【0025】
本携帯端末装置300は、リソース使用量取得部306を有する。該リソース使用量取得部306は、制御部304と接続される。該リソース使用量取得部306は、当該携帯端末装置300にインストールされているアプリケーション毎に、実測されたリソース使用量を取得する。例えば、当該携帯端末装置300によりアプリケーションが実行された際に実測されたリソース使用量を取得してもよい。該リソース使用量には、アプリケーションが実行された際に使用されるCPUの使用量を示す情報、該アプリケーションが実行された際に使用されるメモリ量を示す情報、及び該アプリケーションが実行された際に消費される電力量のうち、少なくとも1つを示す情報が含まれてもよい。
【0026】
本携帯端末装置300は、リソース使用量通知信号生成部308を有する。該リソース使用量通知信号生成部308は、制御部304と、リソース使用量取得部306と接続される。該リソース使用量通知信号生成部308は、配信サーバ100に、アプリケーション毎のリソース使用量を通知するための信号を生成する。例えば、該リソース使用量通知信号生成部308は、リソース使用量取得部306からアプリケーション毎に実測されたリソース使用量を取得する。該リソース使用量通知信号生成部308は、アプリケーション毎に、実測リソース使用量を通知するための情報を生成する。該リソース使用量を通知するための信号には、アプリケーションが実行された際に使用されるCPUの使用量を示す情報、該アプリケーションが実行された際に使用されるメモリ量を示す情報、及び該アプリケーションが実行された際に消費される電力量を示す情報のうち、少なくとも1つの情報が含まれる。該リソース使用量通知信号生成部308は、制御部304に、リソース使用量通知信号を入力する。
【0027】
本携帯端末装置300は、アプリケーション配信要求信号生成部310を有する。該アプリケーション配信要求信号生成部310は、制御部304と接続される。該アプリケーション配信要求信号生成部310は、配信サーバ100にアプリケーションの配信を要求するためのアプリケーション配信要求信号を生成する。該アプリケーション配信要求信号には、当該携帯端末装置において、他の処理に割り当てることが可能なリソース量を示す情報が含まれる。該リソース量を示す情報には、他の処理に割り当てることが可能なCPUの使用量を示す情報、他の処理に割り当てることが可能なメモリ量を示す情報、及び電力の残量を示す情報のうち、少なくとも1つの情報が含まれる。該アプリケーション配信要求信号には、本携帯端末装置300にインストールされているアプリケーションを示すアプリケーション情報が含まれてもよい。また、該アプリケーション配信要求信号には、本携帯端末装置300により利用されたアプリケーションの履歴を示すアプリケーション利用履歴情報が含まれてもよい。該アプリケーション配信要求信号生成部310は、制御部304に、アプリケーション配信要求信号を入力する。アプリケーション配信要求信号に、リソース使用量通知信号に含まれるべきリソース使用量を示す情報を含めるようにしてもよい。
【0028】
本携帯端末装置300は、表示部312を有する。該表示部312は、制御部304と接続される。該表示部312は、配信サーバ100により送信されたアプリケーションリストを表示する。
【0029】
<配信サーバ>
本配信サーバ100は、携帯端末装置300から、各アプリケーションの実測リソース使用量を示す情報を受信する。該各アプリケーションの実測リソース使用量を示す情報には、該携帯端末装置300によりアプリケーションが実行された際に使用されるCPUの使用量を示す情報、該アプリケーションが実行された際に使用されるメモリ量を示す情報、及び該アプリケーションが実行された際に消費される電力量を示す情報のうち、少なくとも1つの情報が含まれてもよい。本配信サーバ100は、各アプリケーションの実測リソース使用量を集計する。例えば、時系列データとしての実測リソース使用量を集計し、平均値を算出するようにしてもよい。該配信サーバ100は、各アプリケーションの実測リソース使用量を格納する。
【0030】
本配信サーバ100は、エミュレータにより、各アプリケーションのリソース使用量を推定する。該各アプリケーションは、アプリケーション管理サーバ200に格納されたアプリケーションから取得されてもよい。該リソース使用量には、アプリケーションが実行された際に使用されると推定されるCPUの使用量、該アプリケーションが実行された際に使用されると推定されるメモリ量を示す情報、及び該アプリケーションが実行された際に消費されると推定される電力量を示す情報のうち、少なくとも1つの情報が含まれてもよい。該配信サーバ100は、エミュレータにより推定された各アプリケーションのリソース使用量を格納する。また、該配信サーバ100は、当該配信サーバ100以外により推定された各アプリケーションのリソース使用量を格納してもよい。例えば、アプリケーションの提供者により推定された各アプリケーションのリソース使用量又は当該配信サーバ100以外の装置により推定された各アプリケーションのリソース使用量を格納してもよい。以下、推定されたリソース使用量を「推定リソース使用量」と呼ぶ。
【0031】
本配信サーバ100は、実測リソース使用量と、推定リソース使用量とに基づいて、アプリケーションを勧める際に利用すべきリソース使用量を算出する。該リソース使用量には、アプリケーションが実行された際に使用されるCPUの使用量、該アプリケーションが実行された際に使用されるメモリ量を示す情報、及び該アプリケーションが実行された際に消費される電力量を示す情報のうち、少なくとも1つの情報が含まれてもよい。以下、アプリケーションを勧める際に利用すべきリソース使用量を、「利用リソース使用量」と呼ぶ。
【0032】
本配信サーバ100は、利用リソース使用量を格納する。
【0033】
本配信サーバ100は、携帯端末装置300からアプリケーション配信要求信号を受信する。該配信要求信号には、当該携帯端末装置において、他の処理に割り当てることが可能なCPUの使用量を示す情報、他の処理に割り当てることが可能なメモリ量を示す情報、及び電力の残量を示す情報のうち、少なくとも1つの情報が含まれる。さらに、該アプリケーション配信要求信号には、本携帯端末装置300にインストールされているアプリケーションを示すアプリケーション情報が含まれてもよい。また、該アプリケーション配信要求信号には、本携帯端末装置300により利用されたアプリケーションの履歴を示すアプリケーション利用履歴情報が含まれてもよい。
【0034】
本配信サーバ100は、利用リソース量と、他の処理に割り当てることが可能なリソース量に基づいて、該他の処理に割り当てることが可能なリソース量で実行可能な利用リソース量で実行できるアプリケーションを選択する。
【0035】
また、配信サーバ100は、アプリケーション配信要求信号にアプリケーション情報が含まれる場合には、該アプリケーション情報に含まれるアプリケーションの少なくとも1つが起動されても、実行できるアプリケーションを選択する。
【0036】
また、配信サーバ100は、アプリケーション配信要求信号にアプリケーション利用履歴情報が含まれる場合には、該アプリケーション利用履歴情報に含まれるアプリケーションのうち、利用率の高いアプリケーションが起動されても、実行できるアプリケーションを選択する。
【0037】
本配信サーバ100は、選択したアプリケーションをリスト化し、アプリケーションリストとして、携帯端末装置300に送信する。
【0038】
図3は、本配信サーバ100の機能の一例を示す機能ブロック図である。
【0039】
本配信サーバ100は、送受信部102を有する。該送受信部102は、携帯端末装置300からの各アプリケーションの実測リソース使用量を示す情報を受信する。また、該送受信部102は、携帯端末装置300からのアプリケーション配信要求信号を受信する。アプリケーション配信要求信号に、リソース使用量通知信号に含まれるべきリソース使用量を示す情報を含めるようにしてもよい。また、該送受信部102は、携帯端末装置300に、アプリケーションリストを送信する。
【0040】
本配信サーバ100は、リソース使用量推定部108を有する。該リソース使用量推定部108は、エミュレータにより、各アプリケーションのリソース使用量を推定する。該各アプリケーションは、アプリケーション管理サーバ200に格納されたアプリケーションであってもよい。該配信サーバ100は、推定リソース使用量格納部110に、エミュレータにより推定された各アプリケーションのリソース使用量を格納する。
【0041】
本配信サーバ100は、推定リソース使用量格納部110を有する。該推定リソース使用量格納部110は、リソース使用量推定部108と接続される。該推定リソース使用量格納部110には、アプリケーション毎に、リソース使用量推定部108により推定されたリソース使用量が格納される。また、該推定リソース使用量格納部110に、リソース使用量推定部108以外により推定された各アプリケーションのリソース使用量を格納してもよい。例えば、アプリケーションの提供者により推定された各アプリケーションのリソース使用量又は当該配信サーバ100以外の装置により推定された各アプリケーションのリソース使用量を格納してもよい。該推定リソース使用量格納部110に、リソース使用量推定部108以外により推定された各アプリケーションのリソース使用量を格納することにより、リソース使用量推定部108により各アプリケーションのリソース使用量を推定する必要が無くなるため、配信サーバ100による処理負荷を低減できる。
【0042】
図4は、推定リソース使用量格納部110に格納されるべき推定リソース使用量の一例を示す。
【0043】
図4に示される例では、アプリケーションIDと、CPU使用量と、メモリ使用量と、消費電力とが対応付けられて格納される。例えば、アプリケーションIDが「AAA」であるアプリケーションのCPU使用量は「X」であり、メモリ使用量は「Y」であり、消費電力は「Z」である。また、例えば、アプリケーションIDが「BBB」であるアプリケーションのCPU使用量は「α」であり、メモリ使用量は「β」であり、消費電力は「γ」である。
【0044】
本配信サーバ100は、実測リソース使用量集計部104を有する。該実測リソース使用量集計部104は、送受信部102と接続される。該実測リソース使用量集計部104は、送受信部102により受信された実測リソース使用量を集計する。例えば、時系列データとして表された実測リソース使用量を平均化するようにしてもよい。該実測リソース使用量集計部104は、実測リソース使用量格納部106に、集計した実測リソース使用量を入力する。
【0045】
本配信サーバ100は、実測リソース使用量格納部106を有する。該実測リソース使用量格納部106は、実測リソース使用量集計部104と接続される。該実測リソース使用量格納部106には、アプリケーション毎に、実測リソース使用量集計部104により集計されたリソース使用量が格納される。
【0046】
図5は、実測リソース使用量格納部106に格納されるべき実測リソース使用量の一例を示す。
【0047】
図5に示される例では、推定リソース使用量格納部110に格納されるべき推定リソース使用量と同様のフォーマットで、アプリケーションIDと、CPU使用量と、メモリ使用量と、消費電力とが対応付けられて格納される。例えば、アプリケーションIDが「BBB」であるアプリケーションのCPU使用量は「XX」であり、メモリ使用量は「YY」であり、消費電力は「ZZ」である。また、例えば、アプリケーションIDが「DDD」であるアプリケーションのCPU使用量は「αα」であり、メモリ使用量は「ββ」であり、消費電力は「γγ」である。同じアプリケーションの場合には、同じアプリケーションIDが設定されてもよい。
【0048】
本配信サーバ100は、利用リソース使用量算出部112を有する。該利用リソース使用量算出部112は、実測リソース使用量格納部106と、推定リソース使用量格納部110と接続される。該利用リソース使用量算出部112は、実測リソース使用量格納部106に格納された実測リソース使用量と、推定リソース使用量格納部110に格納された実測リソース使用量とに基づいて、当該配信サーバ100が、携帯端末装置300にアプリケーションを勧める際に利用すべき利用リソース使用量を算出する。例えば、利用リソース使用量算出部112は、実測リソース使用量、及び推定リソース使用量にそれぞれ重み係数を乗算し、加算することにより、利用リソース量を算出するようにしてもよい。利用リソース量を算出する際に使用する重み係数は、推定リソース量の信頼性に基づいて設定されてもよい。例えば、エミュレータがよく調整されている場合には、推定リソース使用量の信頼性が高いと推定されるため、推定リソース使用量に対する重み係数を大きな値としてもよい。推定リソース使用量のみを使用するように設定されてもよい。逆に、例えば、エミュレータがあまり調整されていない場合には、推定リソース使用量の信頼性が低いと推定されるため、実測リソース使用量に対する重み係数を大きな値としてもよい。実測リソース使用量のみを使用するように設定されてもよい。利用リソース使用量算出部112は、利用リソース使用量格納部114に、アプリケーション毎に、利用リソース使用量を格納する。
【0049】
本配信サーバ100は、利用リソース使用量格納部114を有する。該利用リソース使用量格納部114は、利用リソース使用量算出部112と接続される。該利用リソース使用量格納部114は、利用リソース使用量算出部112により入力された利用リソース使用量をアプリケーション毎に格納する。
【0050】
図6は、利用リソース使用量格納部114に格納されるべき利用リソース使用量の一例を示す。
【0051】
図6に示される例では、推定リソース使用量格納部110に格納されるべき推定リソース使用量、及び実測リソース使用量格納部106に格納されるべき実測リソース使用量と同様に、アプリケーションIDと、CPU使用量と、メモリ使用量と、消費電力とが対応付けられて格納される。例えば、アプリケーションIDが「AAA」であるアプリケーションのCPU使用量は「XXX」であり、メモリ使用量は「YYY」であり、消費電力は「ZZZ」である。また、例えば、アプリケーションIDが「BBB」であるアプリケーションのCPU使用量は「ααα」であり、メモリ使用量は「βββ」であり、消費電力は「γγγ」である。同じアプリケーションの場合には、同じアプリケーションIDが設定されてもよい。
【0052】
本配信サーバ100は、配信情報選択部116を有する。該配信情報選択部116は、送受信部102と、利用リソース使用量格納部114と接続される。該配信情報選択部116は、送受信部102により入力されるべきアプリケーション配信要求信号に含まれる携帯端末装置300における、他の処理に割り当てることが可能なリソース量に基づいて、推薦すべきアプリケーションを選択する。例えば、配信情報選択部116は、利用リソース使用量格納部114に格納されたアプリケーション毎の利用リソース使用量に基づいて、他の処理に割り当てることが可能なリソース量以下の利用リソース使用量であるアプリケーションを選択する。他の処理に割り当てることが可能なリソース量以下の利用リソース使用量であるアプリケーションを選択することにより、携帯端末装置300により該アプリケーションがダウンロードされ、インストールされた場合でも、正常動作することが保証される。
【0053】
携帯端末装置300は、他の処理に割り当てることが可能なリソース量として、他の処理に割り当てることが可能な現在のリソース量、他の処理に割り当てることが可能な平均のリソース量を通知できる。他の処理に割り当てることが可能な現在のリソース量を通知した場合には、該携帯端末装置300は、現在起動させているアプリケーションを終了させることなく、正常動作する可能性の高いアプリケーションのレコメンドを受けることができる。
【0054】
また、他の処理に割り当てることが可能なリソース量として、電力の残量を示す情報を通知した場合には、該電力の残量に応じて、正常動作する可能性の高いアプリケーションのレコメンドを受けることができる。例えば、該電力の残量に応じて、該残量が少ない場合には、消費電力の大きいアプリケーションのレコメンドは行われない。
【0055】
また、配信情報選択部116は、アプリケーション配信要求信号にアプリケーション情報が含まれる場合には、該アプリケーション情報に含まれるアプリケーションの少なくとも1つが起動されても、実行できるアプリケーションを選択する。例えば、他の処理に割り当てることが可能なリソース使用量から起動されると想定されるアプリケーションの利用リソース使用量を減算した値以下の利用リソース使用量であるアプリケーションが選択されてもよい。
【0056】
また、配信情報選択部116は、アプリケーション配信要求信号にアプリケーション利用履歴情報が含まれる場合には、該アプリケーション利用履歴情報に含まれるアプリケーションの利用率を求めてもよい。該利用率は、各アプリケーションが起動している時間率により示されてもよい。該配信情報選択部116は、該利用率に基づいて、利用率が高い方から所定の数のアプリケーションが起動されても、実行できるアプリケーションを選択する。例えば、他の処理に割り当てることが可能なリソース使用量から起動されると想定されるアプリケーションの利用リソース使用量を減算した値以下の利用リソース使用量であるアプリケーションが選択されてもよい。該配信情報選択部116は、アプリケーションリスト生成部118に、該アプリケーションを示す情報を入力する。
【0057】
本配信サーバ100は、アプリケーションリスト生成部118を有する。該アプリケーションリスト生成部118は、送受信部102と、配信情報選択部116と接続される。該アプリケーションリスト生成部118には、配信情報選択部116からレコメンドすべきアプリケーション情報が入力される。該アプリケーションリスト生成部118は、レコメンドすべきアプリケーション情報をリスト化する。該アプリケーションリスト生成部118は、送受信部102に、アプリケーションリストを入力する。送受信部102は、携帯端末装置300に、アプリケーションリスト生成部114により入力されたアプリケーションリストを送信する。
【0058】
<システムの動作>
図7及び図8は、本実施例に従った携帯端末装置300と、配信サーバ100とを含むシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0059】
図7は、利用リソース使用量を算出する処理の一例を示す。
【0060】
本携帯端末装置300は、各アプリケーションの実測リソース使用量を取得する(ステップS702)。例えば、リソース使用量取得部306は、当該携帯端末装置300にインストールされているアプリケーション毎に、実測されたリソース使用量を取得する。
【0061】
一方、配信サーバ100は、各アプリケーションのリソース使用量をエミュレータにより推定する(ステップS704)。例えば、リソース使用量推定部108は、各アプリケーションのリソース使用量をエミュレータにより推定する。
【0062】
配信サーバ100は、各アプリケーションの推定リソース使用量を格納する(ステップS706)。例えば、リソース使用量推定部108は、推定リソース使用量格納部110に、推定リソース使用量を格納する。
【0063】
本携帯端末装置300は、リソース使用量通知信号を無線送信する(ステップS708)例えば、リソース使用量通知信号生成部308は、リソース使用量取得部306からアプリケーション毎に実測されたリソース使用量を取得する。該リソース使用量通知信号生成部308は、アプリケーション毎に、実測リソース使用量を通知するための情報を生成する。
【0064】
配信サーバ100は、各アプリケーションの実測リソース使用量を集計する(ステップS710)。例えば、実測リソース使用量集計部104は、送受信部102により受信されたリソース使用量通知信号に含まれる実測リソース使用量を集計する。
【0065】
配信サーバ100は、各アプリケーションの実測リソース使用量を格納する(ステップS712)。例えば、実測リソース使用量集計部104は、実測リソース使用量格納部106に、集計した実測リソース使用量を入力する。
【0066】
配信サーバ100は、推定リソース使用量と実測リソース使用量とに基づいて、利用リソース使用量を算出する(ステップS714)。例えば、利用リソース使用量算出部112は、実測リソース使用量集計部106に格納された実測リソース使用量と、推定リソース使用量格納部110に格納された実測リソース使用量とに基づいて、当該配信サーバ100が、携帯端末装置300にアプリケーションを勧める際に利用すべき利用リソース使用量を算出する。例えば、利用リソース使用量算出部112は、実測リソース使用量、及び推定リソース使用量にそれぞれ重み係数を乗算し、加算することにより、利用リソース量を算出する。
【0067】
本配信サーバ100は、各アプリケーションの利用リソース使用量を格納する(ステップS716)。例えば、利用リソース使用量算出部112は、利用リソース使用量格納部114に、アプリケーション毎に、利用リソース使用量を格納する。
【0068】
図7に示されるシーケンスチャートにおいて、推定リソース使用量格納部110に、リソース使用量推定部108以外により推定された各アプリケーションのリソース使用量が格納される場合には、ステップS704は省略される。ステップS706では、例えば、リソース使用量推定部108は、リソース使用量推定部108以外により推定された各アプリケーションの推定リソース使用量を格納する。
【0069】
ステップS704、S706、S710−S716の処理は、配信サーバ100の有する中央演算処理装置(図示無し)により実行される。中央演算処理装置を配信サーバ100として機能させるためのプログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、メモリカード等の記録媒体に記録された状態で提供される。また、プログラムを、通信網50を介してダウンロードするようにしてもよい。この記録媒体をコンピュータの補助記憶装置に挿入すると、記録媒体に記録されたプログラムが読み取られる。中央演算処理装置は、読み込んだプログラムをRAMあるいはHDDに書き込み、処理を実行する。プログラムは、コンピュータに、図7の各ステップS704、S706、S710−S716を実行させる。また、例えば、プログラムは、少なくとも一部のステップを実行されるようにしてもよい。
【0070】
図8は、配信サーバ100が、携帯端末装置300に勧めるべきアプリケーションを選択する処理を示す。
【0071】
携帯端末装置300は、配信サーバ100に、アプリケーション配信要求信号を無線送信する(ステップS802)。例えば、アプリケーション配信要求信号生成部310は、配信サーバ100にアプリケーションの配信を要求するためのアプリケーション配信要求信号を生成する。
【0072】
配信サーバ100は、アプリケーションを選択する(ステップS804)。例えば、配信情報選択部116は、送受信部102により入力されるべきアプリケーション配信要求信号に含まれる携帯端末装置300に対して、他の処理に割り当てることが可能なリソース量に基づいて、推薦すべきアプリケーションを選択する。例えば、配信情報選択部116は、利用リソース使用量格納部114に格納されたアプリケーション毎の利用リソース使用量に基づいて、他の処理に割り当てることが可能なリソース量以下の利用リソース使用量であるアプリケーションを選択する。
【0073】
配信サーバ100は、アプリケーションリストを生成する(ステップS806)。例えば、アプリケーションリスト生成部118は、レコメンドすべきアプリケーション情報をリスト化する。
【0074】
配信サーバ100は、該携帯端末装置300に、アプリケーションリストを送信する(ステップS808)。例えば、アプリケーションリスト生成部118は、送受信部102に、アプリケーションリストを入力する。送受信部102は、携帯端末装置300に、アプリケーションリスト生成部114により入力されたアプリケーションリストを送信する。
【0075】
ステップS804、S806の処理は、配信サーバ100の有する中央演算処理装置(図示無し)により実行される。中央演算処理装置を配信サーバ100として機能させるためのプログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、メモリカード等の記録媒体に記録された状態で提供される。また、プログラムを、通信網50を介してダウンロードするようにしてもよい。この記録媒体をコンピュータの補助記憶装置に挿入すると、記録媒体に記録されたプログラムが読み取られる。中央演算処理装置は、読み込んだプログラムをRAMあるいはHDDに書き込み、処理を実行する。プログラムは、コンピュータに、図8の各ステップS804、S806を実行させる。また、例えば、プログラムは、少なくとも一部のステップを実行されるようにしてもよい。
【0076】
本実施例によれば、ユーザが携帯端末装置を操作することによりアプリケーションマーケットでアプリケーションを選択する際に、配信サーバは、該携帯端末装置のリソース使用状況に基づいて、勧めるべきアプリケーションを示す情報を送信できる。該携帯端末装置のリソース使用状況に基づいて勧めるべきアプリケーションを示す情報を送信できるため、該携帯端末装置が、勧められたアプリケーションをダウンロードし、インストールした際に正常に動作する可能性を高めることができる。
【0077】
本システムは、
携帯端末装置と、該携帯端末装置にアプリケーションを勧める配信サーバとを有するシステムであって、
前記携帯端末装置は、
当該携帯端末装置により実行されている処理以外の処理に割り当てることができるリソース量を示す情報を含むアプリケーション配信要求信号を生成するアプリケーション配信要求信号生成部としての配信要求信号生成部と、
該配信要求信号生成部により生成されたアプリケーション配信要求信号を無線送信する送受信部としての無線送信部と
を有し、
前記配信サーバは、
アプリケーションにより使用されると推定されるリソース使用推定量を取得する推定リソース使用量格納部としての、リソース使用推定量取得部と、
該リソース使用推定量取得部により取得されたリソース使用推定量に基づいて、前記携帯端末装置からのアプリケーション配信要求信号に含まれるリソース量以下となるリソース使用推定量に対応するアプリケーションを選択する配信情報選択部としてのアプリケーション選択部と、
前記携帯端末装置に、該アプリケーション選択部により選択されたアプリケーションを示す情報を送信する送受信部としての送信部と
を有する。
【0078】
さらに、
前記携帯端末装置は、
当該携帯端末装置により実測されたアプリケーションのリソース使用量を示す情報を通知するためのリソース使用量通知信号を生成するリソース使用量通知信号生成部
を有し、
前記無線送信部は、前記リソース使用量通知信号生成部により生成されたリソース使用量通知信号を無線送信し、
前記配信サーバは、
前記リソース使用推定量取得部により取得されたリソース使用推定量と、前記携帯端末装置からのリソース使用量とに基づいて、携帯端末装置に勧めるべきアプリケーションを選択する際に利用すべきリソース使用量を算出する利用リソース使用量算出部
を有し、
前記アプリケーション選択部は、前記利用リソース使用量算出部により算出された利用リソース使用量に基づいて、前記携帯端末装置からのアプリケーション配信要求信号に含まれるリソース量以下となる利用リソース使用量に対応するアプリケーションを選択する。
【0079】
さらに、
前記リソース使用量通知信号生成部は、アプリケーションが実行された際に使用されるCPUの使用量を示す情報、該アプリケーションが実行された際に使用されるメモリ量を示す情報、及び該アプリケーションが実行された際に消費される電力量を示す情報のうち、少なくとも1つを含むリソース使用量通知信号を生成する。
【0080】
さらに、
前記配信サーバは、アプリケーションにより使用されるリソース使用量を推定するリソース使用量推定部
を有し、
前記リソース使用推定量取得部は、前記リソース使用推定量として、前記リソース使用量推定部により推定されたリソース使用量を取得する。
【0081】
さらに、
前記リソース量通知信号生成部は、他の処理に割り当てることが可能なCPUの使用量を示す情報、他の処理に割り当てることが可能なメモリ量を示す情報、及び電力の残量を示す情報のうち、少なくとも1つを含むリソース量通知信号を生成する。
【0082】
さらに、
前記リソース使用推定量取得部は、アプリケーションが実行された際に使用されると推定されるCPUの使用量、該アプリケーションが実行された際に使用されると推定されるメモリ量、及び該アプリケーションが実行された際に消費されると推定される電力量のうち、少なくとも1つを取得する。
【0083】
さらに、
前記配信要求信号生成部は、当該携帯端末装置にインストールされているアプリケーションを示すアプリケーション情報を含むアプリケーション配信要求信号を生成し、
前記アプリケーション選択部は、前記携帯端末装置からのアプリケーション情報に含まれるアプリケーションの少なくとも1つが起動されても正常に動作可能なアプリケーションを選択する。
【0084】
さらに、
前記配信要求信号生成部は、当該携帯端末装置により利用されたアプリケーションの履歴を示すアプリケーション利用履歴情報を含むアプリケーション配信要求信号を生成し、
前記アプリケーション選択部は、前記アプリケーション利用履歴情報に含まれるアプリケーションの利用率に基づいて、前記アプリケーション利用履歴情報に含まれるアプリケーションの少なくとも1つが起動されても正常に動作可能なアプリケーションを選択する。
【0085】
本方法は
携帯端末装置と、該携帯端末装置にアプリケーションを勧める配信サーバとを有するシステムにおける方法であって、
前記携帯端末装置は、
当該携帯端末装置により実行されている処理以外の処理に割り当てることができるリソース量を示す情報を含むアプリケーション配信要求信号を生成する配信要求信号生成ステップと、
該配信要求信号生成ステップにより生成されたアプリケーション配信要求信号を無線送信する無線送信ステップと
を有し、
前記配信サーバは、
アプリケーションにより使用されると推定されるリソース使用推定量を取得するリソース使用推定量取得ステップと、
該リソース使用推定量取得ステップにより取得されたリソース使用推定量に基づいて、前記携帯端末装置からのアプリケーション配信要求信号に含まれるリソース量以下となるリソース使用推定量に対応するアプリケーションを選択するアプリケーション選択ステップと、
前記携帯端末装置に、該アプリケーション選択ステップにより選択されたアプリケーションを示す情報を送信する送信ステップと
を有する。
【0086】
説明の便宜上、発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明されるが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてよい。
【0087】
以上、本発明は特定の実施例を参照しながら説明されてきたが、各実施例は単なる例示に過ぎず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。説明の便宜上、本発明の実施例に係る装置は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウエアで、ソフトウエアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明は上記実施例に限定されず、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が包含される。
【符号の説明】
【0088】
50 通信網
100 配信サーバ
102 送受信部
104 実測リソース使用量集計部
106 実測リソース使用量格納部
108 リソース使用量推定部
110 推定リソース使用量格納部
112 利用リソース使用量算出部
114 利用リソース使用量格納部
116 配信情報選択部
118 アプリケーションリスト生成部
200 アプリケーション管理サーバ
300 携帯端末装置
302 送受信部
304 制御部
306 リソース使用量取得部
308 リソース使用量通知信号生成部
310 アプリケーション配信要求信号生成部実測リソースし
312 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末装置と、該携帯端末装置にアプリケーションを勧める配信サーバとを有するシステムであって、
前記携帯端末装置は、
当該携帯端末装置により実行されている処理以外の処理に割り当てることができるリソース量を示す情報を含むアプリケーション配信要求信号を生成する配信要求信号生成部と、
該配信要求信号生成部により生成されたアプリケーション配信要求信号を無線送信する無線送信部と
を有し、
前記配信サーバは、
アプリケーションにより使用されると推定されるリソース使用推定量を取得するリソース使用推定量取得部と、
該リソース使用推定量取得部により取得されたリソース使用推定量に基づいて、前記携帯端末装置からのアプリケーション配信要求信号に含まれるリソース量以下となるリソース使用推定量に対応するアプリケーションを選択するアプリケーション選択部と、
前記携帯端末装置に、該アプリケーション選択部により選択されたアプリケーションを示す情報を送信する送信部と
を有するシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記携帯端末装置は、
当該携帯端末装置により実測されたアプリケーションのリソース使用量を示す情報を通知するためのリソース使用量通知信号を生成するリソース使用量通知信号生成部
を有し、
前記無線送信部は、前記リソース使用量通知信号生成部により生成されたリソース使用量通知信号を無線送信し、
前記配信サーバは、
前記リソース使用推定量取得部により取得されたリソース使用推定量と、前記携帯端末装置からのリソース使用量とに基づいて、携帯端末装置に勧めるべきアプリケーションを選択する際に利用すべきリソース使用量を算出する利用リソース使用量算出部
を有し、
前記アプリケーション選択部は、前記利用リソース使用量算出部により算出された利用リソース使用量に基づいて、前記携帯端末装置からのアプリケーション配信要求信号に含まれるリソース量以下となる利用リソース使用量に対応するアプリケーションを選択するシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムにおいて、
前記リソース使用量通知信号生成部は、アプリケーションが実行された際に使用されるCPUの使用量を示す情報、該アプリケーションが実行された際に使用されるメモリ量を示す情報、及び該アプリケーションが実行された際に消費される電力量を示す情報のうち、少なくとも1つを含むリソース使用量通知信号を生成するシステム。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
前記配信サーバは、アプリケーションにより使用されるリソース使用量を推定するリソース使用量推定部
を有し、
前記リソース使用推定量取得部は、前記リソース使用推定量として、前記リソース使用量推定部により推定されたリソース使用量を取得するシステム。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
前記リソース量通知信号生成部は、他の処理に割り当てることが可能なCPUの使用量を示す情報、他の処理に割り当てることが可能なメモリ量を示す情報、及び電力の残量を示す情報のうち、少なくとも1つを含むリソース量通知信号を生成するシステム。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
前記リソース使用推定量取得部は、アプリケーションが実行された際に使用されると推定されるCPUの使用量、該アプリケーションが実行された際に使用されると推定されるメモリ量、及び該アプリケーションが実行された際に消費されると推定される電力量のうち、少なくとも1つを取得するシステム
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
前記配信要求信号生成部は、当該携帯端末装置にインストールされているアプリケーションを示すアプリケーション情報を含むアプリケーション配信要求信号を生成し、
前記アプリケーション選択部は、前記携帯端末装置からのアプリケーション情報に含まれるアプリケーションの少なくとも1つが起動されても正常に動作可能なアプリケーションを選択するシステム。
【請求項8】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
前記配信要求信号生成部は、当該携帯端末装置により利用されたアプリケーションの履歴を示すアプリケーション利用履歴情報を含むアプリケーション配信要求信号を生成し、
前記アプリケーション選択部は、前記アプリケーション利用履歴情報に含まれるアプリケーションの利用率に基づいて、前記アプリケーション利用履歴情報に含まれるアプリケーションの少なくとも1つが起動されても正常に動作可能なアプリケーションを選択するシステム。
【請求項9】
携帯端末装置と、該携帯端末装置にアプリケーションを勧める配信サーバとを有するシステムにおける方法であって、
前記携帯端末装置は、
当該携帯端末装置により実行されている処理以外の処理に割り当てることができるリソース量を示す情報を含むアプリケーション配信要求信号を生成する配信要求信号生成ステップと、
該配信要求信号生成ステップにより生成されたアプリケーション配信要求信号を無線送信する無線送信ステップと
を有し、
前記配信サーバは、
アプリケーションにより使用されると推定されるリソース使用推定量を取得するリソース使用推定量取得ステップと、
該リソース使用推定量取得ステップにより取得されたリソース使用推定量に基づいて、前記携帯端末装置からのアプリケーション配信要求信号に含まれるリソース量以下となるリソース使用推定量に対応するアプリケーションを選択するアプリケーション選択ステップと、
前記携帯端末装置に、該アプリケーション選択ステップにより選択されたアプリケーションを示す情報を送信する送信ステップと
を有する方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−14446(P2012−14446A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−150392(P2010−150392)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】