説明

システム手帳、綴込み用紙、及び栞

【課題】綴込み用紙に対する栞の脱落や引っ掛かりを防止することができる使い勝手のよいシステム手帳、綴込み用紙、及び栞を提供する。
【解決手段】システム手帳1は、綴込み用紙5の頁間に挟み込まれる目印として用いられる栞6と、この栞6を、綴込み用紙5の頁間に位置させて当該綴込み用紙5から脱落しないように保持する干渉板16とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、綴じ具を有する本体カバーを備えたシステム手帳、前記綴じ具の綴込みリングに夫々挿通される複数の綴じ穴が形成された綴込み用紙、及び綴込み用紙の頁間に挟まれる目印としての栞に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、システム手帳では、所謂リフィルとして、メモ欄、アドレス欄、或はカレンダーが印刷された用紙等、各種の綴込み用紙が用意されており、それら綴込み用紙を綴込みリングによって本体カバーに綴じ込むようになっている。このように、複数(多数)のリフィルの綴じ込みが可能なシステム手帳にあっては、目的の頁を探して開くのに手間がかかる場合がある。
【0003】
そこで、リフィルの頁間に挟まれる目印として、システム手帳に栞を用いることが考えられる。即ち、例えば特許文献1には、書籍等とは別体の薄板状をなす栞片が開示されており、当該栞片について、「コ」字状の切欠きが形成された取付け部をリフィルの上縁部に差し込み、取付け部と一体の帯状弾力板における先端のべロを所望の頁に挟むことでシステム手帳に適用するのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平6−83363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1の栞片は、リフィルに差込んだ状態でシステム手帳の縁部からはみ出すため、持ち運ぶ際に外れて紛失する虞があり、又、システム手帳とは別体の栞片を用意しなければならず、面倒である。
【0006】
これらの問題は、例えば短冊状をなす紙製の栞や紐状の栞等、従来の一般的な栞をシステム手帳に用いた場合にも当然に内在することとなる。また、システム手帳は、複数の用紙を綴じ側縁部にて一体に接着した通常の書籍と異なり、複数のリフィルが1枚ずつ独立した用紙としてファイルされている。このため、紐状の栞を用いた場合、その栞の途中部が、リフィルの頁間において綴じ込み側の隙間に落ち込んで、当該リフィルの綴じ込み側の角(かど)部に引っ掛かる虞がある等、栞の適用に際し解決すべき特有の課題が存在する。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、綴込み用紙に対する栞の脱落や引っ掛かりを防止することができる使い勝手のよいシステム手帳、綴込み用紙、及び栞を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するために、本発明のシステム手帳は、複数の綴込みリングを有する綴じ具を本体カバーに備え、一辺部に複数の綴じ穴が形成された綴込み用紙を、前記綴じ穴に前記綴込みリングを挿通することにより前記本体カバーに綴じ込むものであり、前記綴込み用紙の頁間に挟み込まれる目印として用いられる栞と、前記栞を、前記綴込み用紙の頁間に位置させて当該綴込み用紙から脱落しないように保持する脱落防止手段とを備えたこと特徴とする。
【0009】
本発明の綴込み用紙は、一辺部に複数の綴じ穴が形成され、前記綴じ穴に夫々挿通される複数の綴込みリングを有する綴じ具によりシステム手帳の本体カバーに綴じ込まれるものであり、前記綴込み用紙の頁間に挟み込まれる目印として用いられる栞を、当該綴込み用紙から脱落しないように保持する脱落防止手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の栞は、一辺部に複数の綴じ穴が形成された綴込み用紙を、前記綴じ穴に夫々挿通される複数の綴込みリングを有する綴じ具により本体カバーに綴じ込むシステム手帳に用いられるものであって、前記綴込み用紙の頁間に挟み込まれる目印として用いられるものであり、前記綴込み用紙の頁間において、前記栞を当該綴込み用紙から脱落しないように保持する脱落防止手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明のシステム手帳、綴込み用紙及び栞によれば、綴込み用紙の頁間に配された栞は、脱落防止手段により保持されるため、綴込み用紙からの脱落や綴込み用紙の角部に対する栞の引っ掛かりを防止することができ、当該栞を用いて目的の頁を即座に開くことができる。また、脱落防止手段によって、栞の紛失や飛散を防止することができ、総じて使い勝手のよいものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態のシステム手帳を、綴込み用紙及び栞と共に示す全体の斜視図
【図2】栞の全体図
【図3】書籍綴込み用紙の拡大図
【図4】書籍綴込み用紙に対して、インデックスシート、広告綴込み用紙及び書評綴込み用紙を付した書籍の一例を示す斜視図
【図5】(a)及び(b)は、書籍の原本に対する裁断加工と穴あけ加工を施すことにより構成した第1書籍綴込み用紙の表側及び下側からの概略図
【図6】製本システムの概略構成を示すブロック図
【図7】ディスプレイに表示されたホームページの入口画面を示す図
【図8】サーバの構成を示すブロック図
【図9】会員登録処理の流れを示すフローチャート
【図10】広告登録処理の流れを示すフローチャート
【図11】書籍購入時の受発注処理の流れを示すフローチャート
【図12】選択した書籍について各種の指定を行うための入力画面を示す図
【図13】受発注に基づくサーバの処理の流れを示すフローチャート
【図14】第1書籍綴込み用紙を制作する場合における処理の流れを示すフローチャート
【図15】包装箱の表紙、裏表紙及び背表紙を示す全体図
【図16】第2書籍綴込み用紙を制作する場合における処理の流れを示すフローチャート
【図17】注釈登録処理の流れを示すフローチャート
【図18】書籍の語句に対する注釈を入力するための入力画面を示す図
【図19】書評登録処理の流れを示すフローチャート
【図20】本発明の第2実施形態を示す図13相当図
【図21】本発明の第3実施形態を示すもので、(a)及び(b)は栞の全体図、(c)はシステム手帳を閉じた状態での下側面図
【図22】本発明の第4実施形態を示すもので、(a)〜(c)は栞が設けられるインデックスシートを例示した図
【図23】本発明の第5実施形態のシステム手帳について綴込み用紙を省略して示す概略図
【図24】本発明の第6実施形態を示すもので、綴じ具の上側における操作部近傍部の拡大図
【図25】本発明の第7実施形態を示すもので、綴じ具の下側における操作部近傍部の拡大図
【図26】本発明の第8実施形態を示す図23相当図
【図27】本発明の第9実施形態を示す図23相当図
【図28】本発明の第10実施形態を示す図15相当図
【図29】本発明の第11実施形態を示すもので、インデックスシートに栞を一体に設けた一例を示す図
【図30】本発明の第12実施形態を示す図1相当図
【図31】切欠部近傍部を拡大して示すもので、(a)はシステム手帳を開いた状態での正面図、(b)はシステム手帳を閉じた状態での下側面図
【図32】本発明の第13実施形態を示すもので、綴込み用紙の角部部分の拡大図
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について、[1.システム手帳][2.書籍][3.作用効果]の順に図1〜図19を参照しながら説明する。
[1.システム手帳]
図1に示すように、システム手帳1は、表表紙2a、背表紙2b及び裏表紙2cを有する本体カバー2と、この背表紙2bの内面側に設けられた金属製の綴じ具3とを備え、綴じ具3により綴込み用紙5を綴じ込むと共に、当該綴込み用紙5の頁間に挟み込まれる目印として栞6を用いる構成とされている。綴じ具3は、背表紙2bに沿って上下に延びるように取付け固定されるベース7と、このベース7の上下両端部に配置された一対の操作部8と、ベース7に対して揺動可能に支持され且つ上下方向に列をなす複数(例えば6つ)の綴込みリング9と、ベース7の上端部に設けられた補助リング10とを有する。
【0014】
綴込みリング9は、例えば一対のリング片9a,9bからなり、前記操作部8の押圧操作により、それらの先端部に夫々形成された係合部9cが互いに係脱する閉位置(図1参照)と開位置(図示せず)との間で揺動する。この綴込みリング9は、例えば綴じ穴に係る規格に合わせて図1中、L0で示す所定間隔(19mmのピッチ間隔)で6箇所に配置された既存の6穴式のファイル用リングの配置形態にある。
【0015】
補助リング10は、綴込み用紙5上縁部の直ぐ上側に配置され、前記栞6のシステム手帳1に対する補助取付け部として機能する。この補助リング10は、例えば、綴込みリング9と同様に金属製の一対のリング片10a,10bからなり、操作部8の操作により、それらの先端部に夫々形成された係合部10cが互いに係脱する閉位置(図1参照)と開位置(図示せず)との間で揺動する。
【0016】
本実施形態のシステム手帳1は、これまで市場には無い、例えばA6サイズの綴込み用紙5のファイルに適合するように構成されており、本体カバー2の表表紙2a及び裏表紙2cはA6サイズと略等しく(乃至A6サイズより若干大きく)、背表紙2bは一般的な文庫本の背表紙部のサイズよりも幅広な寸法に設定されている。
【0017】
綴込み用紙5は、上記のようにリフィルとして市場に無い148mm×105mmのA6サイズ(図1中、縦L1×横L2)にあって、既存の綴じ具による綴じ込みが可能である。即ち、綴込み用紙5は、その一辺部において綴込みリング9に夫々挿通される複数(例えば6つ)の綴じ穴11が前記のピッチ間隔で列をなすように形成され、当該綴じ穴11に綴込みリング9が挿通されることにより本体カバー2に綴じ込まれる。綴じ穴11は所謂競技トラックの形状(図3参照)であって、角丸長方形状(長円形状)をなす。この綴じ穴11は、綴込みリング9が挿通された綴込み状態における、当該綴込みリング9に対する綴込み用紙5の横方向(図1の矢印D1参照)への相対的な移動を許容する寸法に設定されている。従って、前記綴込み状態の綴込み用紙5を、本体カバー2の開き側縁部からはみ出さないよう背表紙2b内面側へ移動させることができることから、本体カバー2における表表紙2a及び裏表紙2cの横方向寸法をA6サイズと略同じ寸法に設定することができる。
【0018】
上記のように、システム手帳1は、複数の用紙を綴合せ部にて一体に接着した通常の書籍と異なり、綴込み用紙5が1枚ずつ独立した用紙としてファイルされている。このため、紐状の栞を単にシステム手帳に適用した場合、当該栞の途中部が、綴込み用紙の頁間において綴じ込み側(図31(a)中、左側の斜線部分参照。つまり綴込み用紙5の綴じ込み側縁部よりも背表紙2b側)に落ち込んで、綴込み用紙の角部(図31(a)中、符号P0参照)に引っ掛かる虞がある。
【0019】
そこで、本実施形態のシステム手帳1は、栞6の脱落を防止するための脱落防止手段として栞6の途中部6aに干渉板16を備えている。具体的には、図2に例示するように、前記栞6は、例えば、全体として長尺状をなす紐状部12と、この紐状部12の一端部に設けられた装着部13と、紐状部12の他端部に設けられた装飾部15と、栞6の途中部6aに設けられた干渉板16とを備えている。
【0020】
紐状部12は、例えば、繊維材料からなり、綴込み用紙5の縦寸法(148mm)よりも長尺な寸法に設定されている。装着部13は、例えば、金属材料からなり、補助リング10や綴込みリング9が貫通可能な穴部13aを有し、全体として小径円板状をなす。栞6は、前記操作部8の操作により、装着部13において補助リング10或は綴込みリング9に対して着脱可能に装着される。ここで、補助リング10或は綴込みリング9に装着された装着部13は、小径円板状をなすことから、システム手帳1にて嵩張ることはなく、且つリング9,10の閉位置で外れないようになっている。尚、装着部13は、前記円板状の他、線材をリング状に巻回して形成した円環部(図示せず)でもよく、何れの構成も比較的安価で簡単なものとすることができる。
【0021】
装飾部15は、例えば合成樹脂材料からなり、干渉板16よりも小さな寸法形状(例えば矩形薄板状)をなす。この装飾部15(摘み部)は、栞6の他端部(当該装飾部15)をしっかりと摘んで把持することができると共に、栞6の外観意匠性を高めることができる。そして、干渉板16(干渉部)は、例えば合成樹脂材料から比較的薄型の円板状に形成されており、栞6の他端たる装飾部15寄りの位置に配置されている。この干渉板16は、当該干渉板16を左右に2分し且つ紐状部12に沿う中心線S2を対称軸をとして、左右対称の形状をなしている。栞6においては、装着部13を補助リング10に装着し且つ紐状部12が綴込みリング9の配列に沿って上下に延びた状態で、干渉板16が例えば最下部の綴込みリング9と係合するように配設されている。これにより、栞6は、綴込み用紙5の頁間において、干渉板16と綴込みリング9の係合により綴じ込み側への移動が阻止されるため、綴じ込み側へ落ち込まないようになっている。また、干渉板16は前記のように対称的に形成されているため、干渉板16の表裏が反転してもその干渉板16と綴込みリング9を同様に係合させることができ、脱落防止手段として機能させることができる。尚、栞6において、紐状部12、装着部13、装飾部15及び干渉板16の材料や形状は適宜変更することができ、例えば、夫々の部位12〜16において、合成樹脂材料、金属材料、繊維材料等の材料のうちから適宜の材料を選択的に使用してもよい。
【0022】
[2.書籍]
本実施形態のシステム手帳1は、上記のようにA6サイズつまり文庫判サイズであって、綴込み用紙5の他、以下の書籍21について夫々1枚ずつ独立した綴込み用紙22として所有者により必要な頁のみを綴じ込んで分冊できるようになっている。
【0023】
即ち、書籍21は、当該書籍の本文内容21a(図3参照)が記載された複数の第1書籍綴込み用紙22a(或は複数の第2書籍綴込み用紙22b)と、その書籍綴込み用紙22a或は22bに対して見出しや指標となるように仕切るインデックスシート221〜225(図4参照)と、広告を掲載した広告綴込み用紙29と、書評を記載した書評綴込み用紙30を含む。ここで図4は、例えば、第1章〜第5章からなる複数の第1書籍綴込み用紙22a(或は第2書籍綴込み用紙22b)に対して、各章の前と後とに夫々5つのインデックスシート221〜225と5つの広告綴込み用紙29〜29とを付し、巻末に書評綴込み用紙30を付した書籍21の一例を示している。詳しくは後述するように、複数の第1書籍綴込み用紙22aは、既に製本出版された原本21´(図5参照)に対する背表紙部の裁断加工を施すことにより構成される一方、複数の第2書籍綴込み用紙22bは、通常の製本過程のような背表紙部の綴じ付け行程は省略され、当初から分冊が可能な書籍21を構成するように印刷製本される。また、これら書籍綴込み用紙22a或は22b、インデックスシート221〜225、広告綴込み用紙29、書評綴込み用紙30(以下、これら用紙22a(或は22b),29,30,221〜225を総称する際、綴込み用紙22と記す)は、例えば、何れも略文庫判サイズにあって前記綴じ穴11が形成され、以って分冊加工が施された書籍21を構成する。
【0024】
この書籍21を製本するための製本システム(詳細には製本販売システム)について、図6〜図19も参照しながら説明する。尚、書籍21に係る印刷や加工等は、予め著作者の許諾を得る等して適法に行われるものとする。
【0025】
先ず、図6に示すように、製本システムは、例えば、インターネット等の通信ネットワーク23(情報通信網)を中心にして構成され、この通信ネットワーク23に、書籍21を発注する購入希望者(発注者)が取り扱う発注者用端末24、書籍21に係る発注を受けて当該受発注を管理する管理者(受注者)が取り扱う管理者用端末(サーバ25)、加工業者が取り扱う加工業者用端末26、取次業者が取り扱う取次業者用端末27、広告掲載希望者(広告主)が取り扱う広告希望者用端末28が接続されている。
【0026】
発注者用端末24は、家庭に設置されたパソコンや携帯電話等の購入希望者用の端末であって、通信ネットワーク23を経由してサーバ25のホームページにアクセス可能となっている。購入希望者は、そのホームページの入口画面(図7参照)の「書籍購入」を選択して書籍を検索することができ、購入を希望する書籍21が存在した場合、発注指示を行うことができる。
【0027】
サーバ25は、例えば受注センター25Aに設置され、通信ネットワーク23を経由して各端末24,26,27,28との間で相互にデータの授受が可能に構成されると共に書籍21の発注から発送までの情報を一元管理する。図8に示すように、サーバ25は、CPU31aや図示しないROM、RAM等を含み、マイクロコンピュータを主体に構成された制御手段たる制御装置31を備える。この制御装置31は、通信制御部32を介して通信ネットワーク23に接続されると共に、記憶装置33、操作手段としてのキーボード34aやマウス34b、表示手段としてのディスプレイ35a、プリンタ35b等が接続されている。記憶装置33は、半導体メモリやハードディスク等から構成され、ソフトウェア、データを蓄積するデータベース手段として機能する。この記憶装置33には、書籍情報として書籍名、著者名、出版社名、ISBNコード、単価等が記憶されると共に、後述する画像データ、広告データ、注釈データ、書評データ、書籍21の在庫情報等が記憶されている。
【0028】
加工業者用端末26は、加工/印刷会社26Aに設置され、当該会社26Aにおける原本21´と書籍21の夫々の在庫情報を、通信ネットワーク23を経由してサーバ25に送信し、サーバ25は、送信されてきた在庫情報をデータベースに蓄積する。加工/印刷会社26Aには、例えば版を用いず1冊ずつ印刷する方式で印刷を施す印刷機36と、前記分冊加工を施すための加工機37と、各種の情報コードを読取る読取り装置38とが設置されている。加工業者用端末26は、通信ネットワーク23を経由して書籍21の発注に係る情報(後述する発注情報)を受信し、印刷機36や加工機37に当該発注情報を送信する。こうして、印刷機36及び加工機37は、その受信した情報に基づき、各種の印刷や加工を含む一連の処理を自動的に行うようになっており、加工業者用端末26、読取り装置38等と共に本発明の製本手段として印刷/加工システムを構成する。
【0029】
前記印刷機36(印刷手段)としては、例えば、文字、2次元コード、写真その他の情報等を印刷可能で、比較的高速且つ大量印刷向けのデジタル印刷機が用いられている。印刷/加工システムでは、文庫判サイズでない書籍や絶版となった文庫本等、文庫本として市販されていない書籍を加工機37により1枚ずつ切り離し、図示しないスキャナ(画像データ取得手段)によって当該書籍の内容が1頁ずつ撮像されると共に、当該書籍の表表紙、背表紙及び裏表紙の内容が撮像される。また、前記スキャナによって、文庫本たる原本21´についても表表紙、背表紙及び裏表紙の内容が撮像される。これらの撮像により得られた画像データは、サーバ25のデータベース(端末26等が有する記憶手段(データベース)でもよい)に蓄積されるようになっている。読取り手段たる読取り装置38は、コードリーダ等の情報媒体であって、加工業者用端末26との間で無線通信、或は通信回線を介した通信を行う。
【0030】
取次業者用端末27は、書籍取次会社27Aに設置され、通信ネットワーク23を経由して、原本21´を含む各種書籍の加工/印刷会社26Aへの配送を受け付ける。詳しくは後述するように、サーバ25は、例えば前記在庫情報に基づきその在庫が購入希望者の注文数より少ない場合に取次業者用端末27に配送を指示するようになっており、書籍取次会社27A側では、当該配送の指示を受けて加工/印刷会社26Aへ原本21´を配送する。
【0031】
広告希望者用端末28は、通信ネットワーク23を経由してサーバ25に対して広告データの送信が行えるようになっている。広告は、書籍21を制作するにあたって予めカテゴリー毎に募集されており、書籍21に掲載広告するための広告原稿(広告データ)を種々の広告希望者から提供を受けている。尚、広告希望者が書籍21を購入する等、広告希望者と購入希望者とが同一人になる場合が想定されるが、このような場合には、1台の端末が広告希望者用端末28及び発注者用端末24として機能する。また、これら端末24,28は、書籍21に対する情報を提供するための情報提供者端末として、サーバ25に対する前記注釈データや書評データの送信が行えるようになっている。尚、各端末24,26,27,28は、夫々例えばキーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタ、記憶装置等が接続された制御装置を有するパソコンを用いることができる。
【0032】
ここで、図7は、発注者用端末24や広告希望者用端末28を操作し、通信ネットワーク23を通じてサーバ25のホームページにアクセスした場合の入口画面を示している。以下、この入口画面に表示された「a.会員登録」「b.広告送信」「c.書籍購入」「d.注釈送信」「e.書評送信」における夫々の具体的な処理の流れについて説明する。
【0033】
[a.会員登録]
会員登録は、図9に示すフローチャートに従って、発注者用端末24とサーバ25との間でのやり取り、或は広告希望者用端末28とサーバ25との間でのやり取りにより夫々行われる。何れにしても、書籍21を購入したり書籍21に広告等を掲載したりするには、予め会員登録を行って会員番号を取得する必要があることから、端末の符号として「24,28」を付して一括して説明する。
【0034】
先ず、前述のように端末24,28の操作によりサーバ25のホームページにアクセスし、端末24,28側に前記入口画面を表示させる(ステップS1)。そして、この入口画面で「会員登録」を選択することにより、会員登録画面(図示せず)を表示させる(ステップS2,S3)。この会員登録画面において、氏名や住所等、会員に関する必要なデータを入力すると共に、電子メールのアドレス、年齢、性別等を入力してサーバ25に送信する(ステップS4)。サーバ25では、送信されたデータのチェックを行った後、会員番号を生成して(ステップS5)当該会員登録希望者を会員として会員データベースに登録し(ステップS6)、端末24,28側に当該会員番号を表示して(ステップS7)、会員登録処理を終了する。
【0035】
[b.広告送信]
広告の登録は、図10に示すフローチャートに従って処理を実行することにより行われ、この場合には、広告希望者用端末28とサーバ25との間でやり取りされる。即ち、広告希望者は、端末28からサーバ25のホームページにアクセスして前記入口画面を表示させ(ステップS11)、この入口画面で「広告送信」を選択することにより(ステップS12)、会員番号入力画面(図示せず)を表示させる。この会員番号入力画面において、広告希望者により会員番号及びパスワードが入力されると(ステップS13)、サーバ25は、その会員番号とパスワードの照合を行う(ステップS14)。ここで、サーバ25は、照合結果が一致せず会員でないと判断した場合には、登録データと異なる旨を端末28に表示して、前記[会員登録]の処理(ステップS15)、或は再度の入力を求める(ステップS13に戻る)。一方、照合結果が一致した場合には、広告希望者用端末28側に対して広告の提供条件を入力するための入力画面(図示せず)を表示させる。
【0036】
先ず、書籍21に係るカテゴリー、つまり広告を希望する対象として、書籍名を具体的に選定することができる他、著者者別、書籍分類別(例えば文学、歴史、経済、科学、…)等を選択することができる(ステップS16)。これらの項目(大分類)を選択して入力し、詳細な条件入力項目がある場合には、選択した項目内でのさらなる条件(小分類)を選択したり入力したりする。例えば、前記入力画面に大分類として表示された前記文学、歴史、経済、科学等のうち、文学の選択欄をチェックした場合、小分類として表示された小説、エッセイ、詩歌等のうち、その選択欄をチェックすることで、広告の希望対象を絞ることができる。また、ステップS16では、例えば書籍21の購読者の年齢、性別、住所等の属性等、購読者に係るカテゴリーも選定することができる。
【0037】
次いで、広告内容に係るカテゴリー、つまり広告そのものの分野として、物品分類別(例えば書籍、家電製品、衣類等)や、役務分類別(商業、通信、運輸等)といった各種の分類を選定する(ステップS17)。ここで、例えば、大分類として書籍(雑誌たる定期刊行物を含む)を選択した場合、小分類として週刊誌、月刊誌、季刊誌等を選定することができる。そして、広告は、前記広告綴込み用紙29として、書籍21(複数の第1或は第2書籍綴込み用紙22b)の頁間に挿入されることで掲載されることから、書籍21における掲載頁や位置等の広告条件を入力することができる(ステップS18)。具体的には、広告綴込み用紙29の挿入頁を書籍21の巻頭側や巻末側に指定したり、広告綴込み用紙29における占有範囲を1/2頁、或は左右2頁が向き合う見開きにする旨等を指定する。また、ステップS18では、申込者たる広告希望者が広告金額を設定入力すると共に、広告の掲載期間や、その他の広告提供条件を入力する。一方、サーバ25は、受付期間を定期的に設定しており、入力された広告提供条件に基づき、その希望する掲載期間が受付期間内であると判断した場合には(ステップS19にてYes)、ステップS20に移行する。これに対し、例えば月刊誌の広告として所定の受付期間を徒過していると判断した場合(ステップS19にてNo)、その旨を端末27に表示し、再度の広告掲載期間の入力を求める。尚、本実施形態における広告綴込み用紙29の印刷は、前記受付期間に受け付けられた広告について行われるが、ステップS17、S19は必須ではない。
【0038】
ステップS20では、印刷すべき広告の原稿である広告データファイルを入力して添付し、入力したデータを送信する(ステップS21)。サーバ25側では、受信したデータの内容をチェックすると共にその広告データの広告金額に応じた順位付けを行い、データベースに登録して広告の登録処理を終了する(ステップS22,S23)。
【0039】
[c.書籍購入]
書籍の購入について、書籍21に係る受発注[c−1]と、その買い求めに応じて行われる書籍21の制作及び発送[c−2]とに分けて説明する。
【0040】
[c−1]書籍21の受発注
書籍21の受発注は、図11に示すフローチャートに従って処理を実行することにより行われ、この場合には発注者用端末24とサーバ25との間でやり取りされる。先ず、購入希望者は、端末24からサーバ25のホームページにアクセスして前記入口画面を表示させ(ステップS31)、この入口画面で「書籍購入」を選択する(ステップS32)。そして、ステップS33〜S35では、前記ステップS13〜S15と同様の会員番号及びパスワードの入力処理が行われる。ここで、サーバ25による会員番号及びパスワードの照合結果が一致した場合には(ステップS34にてYes)、発注者用端末24側に対して書籍21の検索や指定を行うための入力画面(図示せず)を表示させる。この入力画面において、サーバ25のデータベースに記憶された前記書籍情報を検索して、所望の書籍21を選択すると共に、受領希望日時がある場合にはその日時を入力する(ステップS36)。この入力に基づき、サーバ25は、選択された書籍21に係る各種の指定を行うための画面(図12参照)を発注者用端末24側に表示させる(ステップS37)。
【0041】
この画面では、選択した書籍21の書籍名、著作者名、定価、合計金額等が表示され、発注単位、発注冊数、広告印刷、注釈印刷、書評印刷等の発注情報を選択して入力する(ステップS38)。具体的には、例えば第1章〜第5章からなる書籍21の場合、所望の章のみを選択して、その章単位(書籍21の一部)における発注冊数の指定が可能とされる。また、サーバ25は、書籍21が前記広告のカテゴリーに属し、広告の対象として前記の登録がなされている場合、広告データの順位付けや掲載期間、前記受領希望日時等に基づいて、該当する広告のリスト(図12参照)を端末24側に表示させる。この図12に示す広告のリストのうち、各表題を選択することにより、書籍21の購入に係る値引きがなされ、書籍21にその選択された広告の綴込み用紙29が付されるようになっている。また、サーバ25は、書籍21が後述する注釈印刷の対象とされている場合、該当する注釈のカテゴリー(例えば文学、経済、法律、工学等。図12参照)を端末24側に表示させる。この図12に示すカテゴリーのうち、注釈を希望するカテゴリーを選択することにより、選択されたカテゴリーの注釈(図3中、符号43a参照)が、第1書籍綴込み用紙22a(或は第2書籍綴込み用紙22b)に対して付されるようになっている。更に、書籍21が後述する書評印刷の対象とされている場合、図12に示す「書評印刷」を選択することにより、例えば書籍21の巻末に書評綴込み用紙30が付されるようになっている。つまり、広告印刷、注釈印刷、書評印刷は、書籍21に対する追加的情報として、発注者用端末24からの要求に応じて追加的に印刷されることとなる。
【0042】
サーバ25側では、発注された書籍21に係るシリアルナンバーを付与し、上記した書籍21の発注情報(前記書籍情報、発注単位や冊数等の指定情報、郵便番号/住所/氏名/受領希望日時等の発注者情報、画像データ、広告データ、注釈データ、書評データ等を含む情報)と関連付けて登録して書籍21の受発注処理を終了する(ステップS39)。また、サーバ25では、上記した書籍21の一部の発注(つまり分割販売)において製本や在庫の無駄をなくすべく、原本21´の在庫情報につき書籍ごとに発注単位(前記の章単位の他、具体的頁数でもよい)で記憶される。
【0043】
[c−2]書籍21の制作及び発送
書籍21の制作及び発送に際して、サーバ25は、図13に示すフローチャートに従って以下の処理を実行する。即ち、先ずサーバ25は、上記受発注処理(ステップS41:ステップS31〜S39)における前記発注情報と在庫情報とに基づき、加工/印刷会社26Aにおける綴込み用紙22の在庫の有無を判断する。加工/印刷会社26Aの在庫で足りる場合には後述する購入希望者への発送処理を指示し(ステップS48)、在庫が不足している場合には、発注された書籍21が既に製本出版された原本21´に対する加工により制作されるか否かを判断する(ステップS43)。ここで、サーバ25には、例えば予め書籍ごとに文庫本としての市販の有無が前記書籍情報と関連付けて登録されており、当該書籍が文庫本として市販されていない場合には、書籍21を原本21´によらずに第2書籍綴込み用紙22bから制作するものと判断する(ステップS43にてNo)。そして、サーバ25は、第2書籍綴込み用紙22bの制作処理と当該制作処理後の書籍21の発送処理を、通信ネットワーク23を経由して加工業者用端末26側に指示する(ステップS47)。
【0044】
他方、サーバ25は、書籍21が原本21´に対する加工により制作される場合(ステップS43にてYes)、前記発注情報と在庫情報とに基づき加工/印刷会社26Aにおける当該原本21´の在庫の有無を判断する(ステップS44)。サーバ25は、原本21´の在庫が不足していると判断した場合(ステップS44にてNo)、加工/印刷会社26Aへ原本21´を配送するための情報を、通信ネットワーク23を経由して取次業者用端末27側に送信する(ステップS45)。この配送の指示情報は、原本21´の書籍特定情報(例えばISBNコード)や、原本21´の不足ぶんの冊数を含み、取次業者は、この発送指示情報に基づき、加工/印刷会社26Aへ原本21´を発送する。また、サーバ25は、第1書籍綴込み用紙22aの制作処理と当該制作処理後の購入希望者への発送処理を、通信ネットワーク23を経由して加工業者用端末26側に指示する(ステップS46)。
【0045】
[c−2−1]第1書籍綴込み用紙22aを含む書籍21
図14は、印刷/加工システムにおいて原本21´から書籍21を制作する場合における処理の流れを示すフローチャートである。同図に示すように、加工業者用端末26は、サーバ25から通信ネットワーク23を経由して第1書籍綴込み用紙22aの制作に係る指示(発注情報)を受けると(ステップS51)、当該発注情報を加工機37及び印刷機36に送信する。当該サーバ25からの指示には、背表紙部の裁断加工や綴じ穴11の穴あけ加工等の分冊加工に係る情報も含まれ、それらの受信情報に基づき印刷/加工システムにおいて以下の一連の処理(ステップS52〜S56)が行われる。
【0046】
即ち、原本21´に対する分冊加工として、加工機37により、原本21´の背表紙部分の裁断加工と、綴じ穴11の穴あけ加工と、剥離処理とが自動的に実施される(ステップS52,S53)。ここで、図5(a)及び(b)は、当該分冊加工により制作された複数の第1書籍綴込み用紙22aの正面図及び下側面図を示している。同図に示すように、裁断加工は、製本出版された原本21´の背表紙に沿って、当該背表紙部分をその端面21´aから例えば2mmの位置にて厚み方向に裁断することにより行われる。これにより、原本21´から背表紙、表表紙、及び裏表紙(図5(b)に2点鎖線で示す)が分離される。その余の部分、つまり本文内容21aが記載された頁の部分は、加工機37により夫々独立した第1書籍綴込み用紙22aとして1枚ずつ剥離される。この剥離処理は、複数の第1書籍綴込み用紙22aが互いにくっつくような不具合を無くすと共に、第1書籍綴込み用紙22aに対する印字処理や、広告綴込み用紙29等を挿入する際の処理を確実に行うために行われる。また、綴じ穴11の穴あけ加工は、裁断した一辺部において前述した綴込み用紙5と同様のピッチ間隔で形成される。尚、裁断加工において、厚み方向(端面21´a)に対し所定角度(図5(b)中、符号α参照)傾斜するように背表紙部を裁断してもよい。この場合、斜めに裁断した複数の綴込み用紙22aを、裁断面側を背として紙面に対し垂直に揃えた状態で、綴じ穴11を形成する。これにより、当該背に対向する小口面(図5(b)中21b参照)が傾斜した書籍21とすることができ、その開き側縁部において1枚ずつめくり易くなるので、目的の頁をより容易に開くことが可能となる。
【0047】
ステップS54では、前記剥離処理後の綴込み用紙22aに対する印刷、それら綴込み用紙22aの頁間に配置される広告綴込み用紙29及び書評綴込み用紙30に対する印刷、包装箱39に対する印刷を含む各種の印刷処理が、印刷機36等の印刷手段により施される。具体的には、図3に示すように、第1書籍綴込み用紙22aには、例えば、原本21´に当初より通常のインクを用いて印字された算用数字の頁番号部分に略重なる位置に、ISBNコードと前記頁番号とをコード化した第1情報コード41が、透明インクを用いて印字される。この第1情報コード41は、例えば二次元コードであって、光学的な情報を読み取り記憶する情報媒体(例えばカメラ付きの携帯電話)による読取りが可能になっている。また、第1情報コード41は透明であるため、前記算用数字や本文内容21aに重なるように印刷されても目障りになることはない。尚、書籍21の各頁に印刷した第1情報コード41の情報としては、少なくとも前記頁番号を含むものであればよく、この頁番号と前記書籍情報の全部或は一部の情報を併せた情報でもよい。
【0048】
前記発注の際、購入希望者により前記注釈印刷のカテゴリーが指定されている場合、該当するカテゴリーの注釈が注釈データに基づき印刷される。この場合、第1書籍綴込み用紙22aにおける本文内容21a部分に、当該本文内容21aの語句乃至記述を囲う囲み線43b(図3参照。傍線や網掛でもよい)が印刷され、周縁部の余白部分(本文内容21aの外側縁部)に、注釈43aが印刷される。注釈43aの記述が第1書籍綴込み用紙22aの余白に収まらない場合等には、当該用紙22aと同じ寸法形状で且つ別紙として構成された注釈綴込み用紙(図示せず)にその注釈を印刷してもよい。また、購入希望者により前記広告印刷が許諾されている場合には、その広告データに基づき広告綴込み用紙29に該当する広告が印刷され、前記書評印刷が選択されている場合には、その書評データに基づき書評綴込み用紙30に書評が印刷される。前記インデックスシート221〜225は、例えば、厚紙(樹脂材料でもよい)からなる仕切シートであって、そのうち表紙側のシート221に、図4に示す書籍名や著者名等が印刷される。また、例えば、表紙側のシート221の周縁部には、前記シリアルナンバーをコード化した第2情報コード42(図4中、二点鎖線参照)が、蛍光塗料により印刷される。この第2情報コード42(例えばバーコード)は、光学的に情報を読取る前記読取り装置38による読取りが可能で、自動的な仕分けや梱包等の用に供される。尚、表紙側のシート221は、前記裁断加工により分離した原本21´の表表紙であってもよく、これによれば、当該表表紙をそのまま流用(活用)することができ、インデックスシート221への印刷を省略することができる等、製造コストを抑制することができる。この表紙側のシート221を含むインデックスシート221〜225に、後述する栞(図22参照)を設けるようにしてもよい。
【0049】
図15に示すように、包装箱39は、例えば、文庫判サイズの表表紙39a、背表紙39b及び裏表紙39cを有する1枚の矩形状の印刷用紙(例えば厚紙)からなる。この包装箱39は、背表紙39bの幅寸法が綴込み用紙22の厚さに応じた寸法に設定され、綴込み用紙22を収容する。例えば、この表表紙39a及び背表紙39bにおける夫々の表面には、書籍名、著者名等が印刷される。裏表紙39cの表面には、発送先たる購入者の郵便番号、住所、氏名等の前記発注者情報、並びに当該発注者情報をコード化した発注コード45が印刷される。発注コード45は、例えば二次元コードであって、前記情報媒体による読取りが可能となっている。また、裏表紙39cにおける表面の外周縁部には、前記インデックスシート221の第2情報コード42と同じ第2情報コード42が蛍光塗料により印刷される。更に、前記画像データに基づき、原本21´の表表紙、背表紙及び裏表紙の内容が、包装箱39の表表紙39a、背表紙39b及び裏表紙39cに対して印刷される。
【0050】
ステップS55では、例えば図4に示すように第1書籍綴込み用紙22aに対して、上記注釈綴込み用紙、広告綴込み用紙29、書評綴込み用紙30、インデックスシート221〜225が、追加的綴込み用紙として挿入(同梱)されることにより、これらの用紙22a,29,30,221〜225が綴込み用紙22として一体に扱われる。そして、箱詰め行程において、当該綴込み用紙22表紙側のシート221の第2情報コード42と、包装箱39の第2情報コード42とが読取り装置38により読み込まれ、制御手段(例えば端末26の制御装置)によって両コード42,42が一致したと判断された場合にのみ、当該箱詰めが許容される。この場合、綴込み用紙22が包装箱39に包装され、更に当該包装箱39が、配達員、仕分け担当者等、物流を担当する者に見えるように透明な包装手段(例えば透明ビニールシート)により包装される。こうして、製造された書籍21は、購入希望者の予め登録された住所に発送される(ステップS56)。
【0051】
[c−2−2]第2書籍綴込み用紙22bを含む書籍21
図16は、第2書籍綴込み用紙22bを制作する場合における図14相当図である。同図に示すように、加工業者用端末26は、サーバ25から通信ネットワーク23を経由して第2書籍綴込み用紙22bの制作に係る指示(発注情報)を受けると(ステップS61)、当該発注情報を加工機37及び印刷機36に送信する。これにより、印刷/加工システムでは、その発注情報に基づき一連の処理(ステップS62〜S65)が行われる。
【0052】
先ず、第2書籍綴込み用紙22bを作制すべく、印刷機36によって前記画像データに基づく本文内容21aが印刷される。つまり、このステップS62以降の処理では、文庫本として市販されていない書籍について、当初から分冊可能な書籍21を製本するために印刷を行うのであって、通常の製本過程のような背表紙部の綴じ付け行程は省略される。また、印刷機36では、例えば、予め前記スキャナで読み取られたA5サイズの書籍(絶版となった書籍)の画像データは文庫判サイズに縮小され、印刷用紙の表裏両面に、前記の読み取り順を基に複数頁が夫々レイアウト(配列)されると共に印刷用紙の表裏で連続した頁となるように印刷される。
【0053】
当該印刷用紙には、印刷機36によって、前記[c−2−1]と同様の第1情報コード41、囲み線43b、注釈43aが前記本文内容21aの印刷と併せて印刷される。この印刷用紙は、前記の頁の配列に沿って文庫判サイズに裁断されることにより、第2書籍綴込み用紙22bを構成する。更に、前記[c−2−1]と同様に、注釈綴込み用紙に対する注釈の印刷、広告綴込み用紙29に対する広告の印刷、書評綴込み用紙30に対する書評の印刷、表紙側のシート221に対する第2情報コード42の印刷、包装箱39に対する発注者情報、発注コード45、第2情報コード42の印刷等、各種の印刷処理が施される。
【0054】
ステップS63では、第2書籍綴込み用紙22bについて夫々1枚ずつ独立した用紙として綴込み可能に構成すべく、前記と同様の綴じ穴11の穴あけ加工が施される。また、ステップS64、S65では、第2書籍綴込み用紙22bに対して、注釈綴込み用紙、広告綴込み用紙29、書評綴込み用紙30、インデックスシート221〜225等の追加的綴込み用紙が付加され、これらの用紙22b,29,30,221〜225が綴込み用紙22として一体に扱われる。そして、綴込み用紙22は、前記の箱詰め行程を経て包装箱39ごと包装手段により包装され、書籍21として発送される(ステップS65)。尚、前記[c−2−1]とは異なり、ステップS62において本文内容21aを印刷することから、第2書籍綴込み用紙22b、注釈綴込み用紙、広告綴込み用紙29、書評綴込み用紙30の夫々について各別に印刷する必要がない。つまり、サーバ25において、予め書籍21に係る画像データ、広告データ、注釈データ、書評データを1冊の書籍として編集して印刷可能な印刷データに加工し、当該印刷データを含む発注情報を、通信ネットワーク23経由で印刷/加工システム側に送信する。この印刷データに基づき、印刷/加工システムにおいて、印刷機36及び加工機37により一冊の綴込み用紙22として印刷製本を行うことができる。また、本実施形態と異なり、加工/印刷会社26Aにおいて書籍21を印刷の版を用いて製本してもよい。
【0055】
[d.注釈送信]
前記注釈の登録は、図17に示すフローチャートに従って処理を実行することにより行われる。この端緒として、例えば上記[書籍購入]から所定期間経過後、サーバ25から、通信ネットワーク23を経由して注釈送信案内の電子メールが、発注者用端末24(書籍購入者)に対して通知される。この注釈登録を行うには、先ず端末24からサーバ25のホームページにアクセスして前記入口画面を表示させ(ステップS71)、この入口画面で「注釈送信」を選択する(ステップS72)。そして、ステップS73、S74では、前記ステップS13、S14と同様の会員番号及びパスワード(ここでは例えば電子メールに付されたシリアルナンバー等のパスワード)の入力処理が行われる。サーバ25は、入力されたデータが登録されていない場合には、注釈送信のサービスを提供できないものとして、その旨を端末24に表示し(ステップS75)、入口画面に戻る。
【0056】
サーバ25は、会員番号及びパスワードの照合結果が一致した場合(ステップS74にてYes)、購入した書籍21の本文内容21aにおける語句乃至記述に対する注釈を入力するための入力画面(図18参照)を端末24側に表示させる(ステップS76)。この入力画面において、書籍購入者(元購入希望者)は、書籍21における注釈を行う頁を表示させ、注釈する語句や記述の該当箇所を、例えばマウスを用いて指定する(ステップS77)。そして、例えば囲み線により指定した難解な語句等について、詳細な解説、感想、コラム等のコメント乃至注釈(図18中、右半部参照)を入力する。当該語句等について、書籍21を購入者した第三者により既に注釈がなされている場合には、その注釈を加筆修正することができ、注釈は、書籍購入者により或は他の書籍購入者との共同により作成、編集されることとなる。また、入力した注釈について、文学、歴史、経済、科学、法律、工学等のカテゴリーを選択して入力する(ステップS79)。サーバ25側では、受信したデータの内容をチェックすると共に、その注釈データをデータベースに登録して注釈の登録処理を終了する(ステップS80、S81)。
【0057】
[e.書評送信]
前記書評の登録は、図19に示すフローチャートに従って処理を実行することにより行われる。この端緒として、例えばサーバ25は、上記[注釈送信]と同様に書籍購入から所定期間経過後、通信ネットワーク23を経由して書評送信案内の電子メールを、端末24に対して通知する。この書評登録を行うには、先ず端末24からサーバ25のホームページにアクセスして前記入口画面を表示させ(ステップS91)、この入口画面で「書評送信」を選択する(ステップS92)。そして、ステップS93〜S95では、前記ステップS73〜S75と同様の会員番号及びパスワードの入力処理が行われる。尚、[注釈送信]や「書評送信」は、例えば会員登録或は対価の支払いを条件に、書籍購入者以外の第三者も行えるように受け付けてもよい。
【0058】
サーバ25は、会員番号及びパスワードの照合結果が一致した場合(ステップS94にてYes)、購入した書籍21に対する書評を入力するための入力画面(図示せず)を端末24側に表示させる(ステップS96)。この入力画面において、書籍購入者は、書籍21の内容に係る紹介や批評として書評を入力する(ステップS97)。サーバ25側では、受信した書評データの内容のチェックをチェックしてデータベースに登録し、書評の登録処理を終了する(ステップS98、S99)。また、サーバ25側では、この登録された書評について、例えば前記管理者による所定の評価基準に基づく順位付けが行われ、当該順位と関連付けてデータベースに記憶される。これにより、サーバ25は、前述した発注の際、高順位の書評をデータベースから選定し、その選定した書評の綴込み用紙30の印刷を加工業者用端末26に対して指示することとなる。
【0059】
[3.作用効果]
さて、書籍は、小説、古典をはじめ学習書、写真集等、様々なジャンルがある。このような書籍は、通勤時間や空き時間等を利用して読むことも少なくなく、複数の書籍を持ち運ぶ際に、カバンの中で嵩張ることもある。この点、本実施形態の書籍21は、夫々1枚ずつ独立した綴込み用紙22として所有者(書籍購入者)による必要な頁のみを分冊することができる。しかも、書籍21は文庫判サイズで、且つ綴込み用紙5と同様に綴じ穴11が形成されているため、システム手帳1に綴じ込むことにより、持ち運びに便利で、しかも栞6が有効に機能する。即ち、システム手帳1に、リフィルとしての綴込み用紙5の他、複数の書籍21の夫々について必要な頁のみを綴じ込むことができ、複数の書籍や読む予定のない頁の部分を持ち歩くことなく、多様なジャンルの書籍21について並行して読書を楽しむことができる。また、栞6は、綴込み用紙5,22の頁間において、干渉板16と綴込みリング9の係合により綴じ込み側への移動が阻止されるため、綴じ込み側へ落ち込まないようになっている。従って、綴込み用紙5,22の角部に対する栞6の引っ掛かりを防止することができ、複数の書籍21を綴じた場合でも、栞6を利用して目的の頁を即座に開くことができる。
【0060】
栞6は、複数の綴込みリング9のうち任意のリング9に装着部13を装着することができ、或は補助リング10にのみ装着部13を装着することもできる。後者の場合には、栞6を所望する頁に設定する際に装着部13を着脱する必要が無く、使い勝手がよい。
【0061】
以上のように、本実施形態のシステム手帳1は、栞6を、綴込み用紙5,22の頁間に位置させて当該綴込み用紙5,22から脱落しないように保持する脱落防止手段(干渉板16)を備えている。これによれば、綴込み用紙5,22の頁間に配された栞6は、干渉板16によって保持されるため、綴込み用紙5,22からの脱落や綴込み用紙5,22の角部に対する栞6の引っ掛かりを防止することができ、栞6を利用して目的の頁を即座に開くことができる。また、綴込みリング9を利用して複数の栞6を取付けることができると共に、干渉板16によって栞6の紛失や飛散を防止することができ、総じて使い勝手のよいものとすることができる。
【0062】
栞6は全体として紐状をなし、前記脱落防止手段として、栞6の途中部6aに綴じ具3(の綴込みリング9)との係合により当該栞6の移動を阻止する平板部たる干渉板16を設けた。これによれば、栞6を綴じ込み側へ移動しないよう確実に保持することができる。また、脱落防止手段を極力簡単な構成とすることができると共に、その厚み寸法を比較的小さく設定することができ、実用上において有益なものとすることができる。
【0063】
栞6の一端部に、綴込みリング9或は綴じ具3に対して着脱可能に取り付けられる装着部13を設けた。これによれば、栞6の装着部13を例えば複数の綴込みリング9のうち任意のリング9に容易に装着することができる。また、複数の栞6を複数の綴込みリング9に対して1つのリング9に重複しないように分散して装着することで、複数の栞6を用いた場合におけるシステム手帳1の厚みの増加を抑制することができる。
【0064】
栞6の装着部13は、円板状、或はリング状に形成されているため、綴込みリング9に装着部13を装着しても、その装着によるシステム手帳1の厚みの増加を極力抑制することができる。また、装着部13を比較的安価で簡単な構成とすることができる共に、システム手帳1の綴じ具3を利用して容易に装着することができる。
【0065】
本体カバー2における複数の綴込みリング9の上側に位置して栞用の補助取付け部(補助リング10)を設け、栞6は、補助リング10又は綴込みリング9に対して装着部13により着脱可能に取り付けられる。これによれば、栞6の基端部たる装着部13を補助リング10に取り付けることで、当該装着部13を、綴込み用紙5,22の頁間に挟むことなくシステム手帳1に対してコンパクトに取り付けることができる。また、この場合、栞6を所望の頁に挟む場合に装着部13にて着脱する必要がないので、使い勝手を向上させることができる。
【0066】
また、システム手帳1は、一辺部に複数の綴じ穴11を有し、綴込み用紙5,22を仕切るシート状の仕切シート(インデックスシート221〜225)を備えている。これによれば、複数の綴込み用紙5,22と仕切シートとを本体カバー2に綴じ込むことで、綴込み用紙5,22に対して見出しや指標となるように仕切るこができると共に、後述のように各種の栞を保持する脱落防止手段として活用することができる。
【0067】
綴込み用紙5,22の綴じ穴11を、角丸長方形状に形成した。これによれば、綴込みリング9に対する綴込み用紙5,22の横方向への相対的な移動が許容されることから、綴込み用紙5,22を綴じ具3に対して当接させる方向へ移動させることで、栞6の脱落を防止するように機能させることができる。また、綴込み用紙5,22を、本体カバー2の開き側縁部からはみ出さないように移動させることができ、本体カバー2における表表紙2a及び裏表紙2cの横方向寸法をA6サイズと略同じ寸法に設定することができる。
【0068】
複数の綴込みリング9を、19mmのピッチ間隔で6箇所に配置された既存の6穴式のファイル用リングの配置形態とした。これによれば、既存のシステム手帳乃至ファイルに綴込み可能な各種の綴込み用紙をシステム手帳1に綴じ込むことができ、実用上において有益なものとすることができる。
【0069】
綴込み用紙5やその他の綴込み用紙22は、第1書籍綴込み用紙22aと同様、その縁部において綴込み用紙5,22の厚み方向に対して斜めに裁断する裁断加工を施すことができる。これによれば、綴込み用紙5,22を、その開き側縁部において1枚ずつめくり易くなるので、目的の頁をより容易に開くことが可能となる。この点、第1書籍綴込み用紙22aの制作に際して、必要的に背表紙部の裁断加工が施されるため、その背表紙部を斜めに裁断することで工数の増加を来すことがない。
【0070】
綴込み用紙5,22はA6サイズの大きさであることから、システム手帳1において、A6サイズのノートやA判の各種の用紙、そして文庫本としての書籍21をリフィルとして適合させることができる。また、持ち運びに便利で汎用的な大きさであるので、より使い勝手のよいものとすることができる。
【0071】
図示は省略するが、前記書籍21と同様に、市販されている文庫判サイズの手帳に対する背表紙部の裁断加工と前記ピッチ間隔での穴あけ加工とを施すことにより手帳綴込み用紙を制作することができる。このように、市販されている原本から手帳綴込み用紙や第1書籍綴込み用紙22aを比較的簡単に加工することができ、製造コストを抑制することができる。また、システム手帳1に、複数の書籍21の夫々について必要な頁のみを綴じ込むことができ、複数の書籍や読む予定のない頁の部分を持ち歩くことなく、多様なジャンルの書籍21について並行して読書を楽しむことができる。
【0072】
綴込み用紙は、1枚ずつ剥離処理が施されているので、特に第1書籍綴込み用紙22aが互いにくっつくような不具合を無くすことができる。また、製本過程において、当該剥離処理の後、複数の第1書籍綴込み用紙22aに対して印字処理等を1枚ずつ確実に行うことができると共に任意の頁に広告綴込み用紙29等を確実に挿入することができ、製造管理に便宜である。
【0073】
綴込み用紙は、前記ピッチ間隔の前記綴じ穴を有し且つ夫々1枚ずつ独立した綴込み用紙であって、書籍21として印刷された第2書籍綴込み用紙22bを含む。従って、複数の書籍21の夫々について必要な頁のみを綴じ込むことができる等、第1書籍綴込み用紙22aと同様の効果を得ることができる。
【0074】
綴込み用紙22は、予め広告主から前記書籍のカテゴリー毎に募集した広告を掲載した広告綴込み用紙29を含み、第1或は第2書籍綴込み用紙22a,22bは、当該綴込み用紙22a,22bの頁間に広告綴込み用紙29を挿入して同梱した書籍21である。これによれば、例えば第1書籍綴込み用紙22aに対してその10枚おきに1枚ずつ広告綴込み用紙29を挿入することで、読書の際に広告綴込み用紙29を自然に目にすることになり、高い広告効果を得ることができる。
【0075】
<第2実施形態>
図20は、第2実施形態を示す図13相当図であり、第1実施形態と異なる点につき説明する。本実施形態の第2書籍綴込み用紙22bは、定期的な発行が予定されている書籍(例えば毎月発行のA5サイズの学習書)を基に制作される。
【0076】
先ず、サーバ25は、例えば当該学習書の発行日に、加工/印刷会社26Aへ学習書の原本を配送するための情報を、通信ネットワーク23を経由して取次業者用端末27側に送信する(ステップS101)。本実施形態の配送の指示情報における、学習書の冊数は、その種類ごとに1部ずつ指定され、取次業者は、この発送指示情報に基づき、加工/印刷会社26Aへ学習書の原本を発送する。また、サーバ25は、前記スキャナにより学習書とその表紙の夫々の内容について画像データを取得する撮像処理を、通信ネットワーク23を経由して加工業者用端末26側に指示する(ステップS102)。そして、サーバ25は、前述した受発注処理を経て(ステップS103、つまり購入希望者からの発注をまって)、第2書籍綴込み用紙22bの制作処理と発送処理を、通信ネットワーク23を経由して加工業者用端末26側に指示する(ステップS104)。
【0077】
一方、加工/印刷会社26A側では、サーバ25の指示に基づき前記[c−2−2]の処理(つまりステップS62〜S65)と同様の一連の処理が行われ、文庫判サイズの学習書の書籍21が作制された後、その書籍21が購入希望者へ発送されるようになっている。
【0078】
本実施形態では、文庫判サイズにない定期的な刊行物の制作に係る処理の流れを説明したが、ステップS104に代えて図13のステップS42〜S48の処理を実行することで、前記学習書を含む各種の書籍を、分冊が可能な書籍21として作制することができる。この点、書籍の出版は、商業的な採算性が前提とされ、その出版から数年経過後、市場性のあるものだけが文庫本として発売され、文庫本化されずに絶版になるものもある。上記構成によれば、前記学習書の他、絶版となった書籍、文庫本化されていない市場性のある書籍を含む各種の書籍を、システム手帳1に綴じ込むことが可能となる。
【0079】
原本の内容を画像データとして読み取るスキャナと、前記画像データを記憶するデータベースとを備え、第2書籍綴込み用紙22b及び包装箱39には、印刷手段により前記画像データに基づく印刷が夫々施される。このため、前述のように絶版となった書籍でも市場の要求に応じて、第2書籍綴込み用紙22bや包装箱39を、必要な冊数の分、永続的に出版することができる。従って、文庫判サイズへの縮小/拡大印刷を含むオンデマンド出版における製本コストを極力抑制することができる。特に、上記構成にあっては、定期的な刊行物について、購入希望者の発注前に、予め当該刊行物の画像データを取得することができる。このため、購入希望者の発注後における書籍21の製本に要する時間を極力短縮することができ、購入希望者へ速やかに発送することができる。
【0080】
<その他の実施形態>
図21〜図32は、その他の実施形態を示すものであり、第1実施形態と同一部分には同一符号を付す等して説明を省略し、以下異なる点につき説明する。
【0081】
図21(a)は、本発明の第3実施形態の栞51を示しており、(c)は、本実施形態の綴じ具3近傍部を拡大して示す下側面図である。本第3実施形態の栞51は、第1実施形態の栞6と以下の点で相違する。即ち、図21(a)に示すように、栞51の途中部51aに設けられた干渉板53は、例えば金属材料から矩形薄板状に形成されている。また、干渉板53は、栞6と同様に中心線S2を対称軸をとして、左右対称の形状をなしている。一方、綴じ具3には、ベース7の下部側に位置して、干渉板53に対して係合可能に突出する係止部としての被干渉部54(図21(c)参照)が一体に設けられている。この被干渉部54は、綴込み用紙5,22の下端近傍部に位置し、下側から見てリング片9a,9bの係合部9c側に突出するように形成されている。尚、被干渉部54を、本体カバー2の背表紙2b近傍部に直接、設けるようにしてもよい。
【0082】
栞51の干渉板53は、本体カバー2を開いた状態で(図21(c)参照)被干渉部54の側面部54aに当接して係止され、本体カバー2を閉じた状態では(図示せず)、被干渉部54の先端部54bに当接して係止されるようになっている。従って、本実施形態の脱落防止手段は、ベース7或は本体カバー2に設けられた被干渉部54と栞51の干渉板53とで構成される。これによれば、栞51は、綴込み用紙5,22の頁間において、干渉板53と被干渉部54との係合により綴じ込み側への移動を確実に阻止することができる。この他、干渉板53の表裏が反転しても、その干渉板53を脱落防止手段として機能させることができる等、第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0083】
図21(b)は、第3実施形態の栞51の構成を一部異ならせた栞55を示している。栞55の装着部56は、フック本体56aと、このフック本体56aに閉位置(同図中、実線参照)及び開位置(破線参照)の間で揺動可能に設けられた補助フック56bとを備えた周知構成のものである。即ち、補助フック56bは、図示しない付勢部材の付勢力により閉位置側へ付勢されており、補助フック56bと一体をなす操作片56cにて、当該付勢力に抗して開位置側へ操作される。この操作により、装着部56は、補助リング10或は綴込みリング9に対して容易に着脱されるようになっている。栞55には、紐状部12に代えて金属材料からなる細長な鎖状部57が用いられている。また、栞51の干渉板58は、円板状をなす脱落防止手段であって、干渉板53と同様に左右対称の形状をなしている。従って、栞55においても、栞51と同様に綴じ込み側への栞55の脱落を防止することができる。尚、干渉板53,58は、矩形枠状に形成する等、適宜変更してもよく、装飾部15と同様、栞51,55の外観意匠性を高めうる。
【0084】
詳しい図示は省略するが、干渉板53、58及び紐状部12には、摩擦材料(例えば樹脂材料)からなる表層部(コーティング層60)が形成されており、この摩擦材料によって、栞51,55と綴込み用紙5,22との間に摩擦力を発生させる摩擦付与手段(脱落防止手段)を構成している。また、図示は省略するが、干渉板53、58や紐状部12そのものを、摩擦材料から形成し、摩擦付与手段として構成してもよい。これら摩擦付与手段によれば、栞51,55と綴込み用紙5,22との間の摩擦力により、栞51,55の移動を阻止することができ、栞51,55の綴じ込み側への脱落をより確実に防止することができる。尚、綴込み用紙5,22の表面に、当該綴込み用紙5,22の下側縁部及び上側縁部のうちの一方または双方に摩擦材料(粉末状のものでもよい)を塗布してもよく、この摩擦付与手段によれば、各種の栞に対して前述した脱落防止を図ることができる。
【0085】
図22(a)は、本発明の第4実施形態のインデックスシート221A(所謂表紙リフィルとしての仕切シート)を示している。インデックスシート221Aは、例えば厚紙からなり、その一辺部(例えば開き側縁部)に栞61が一体に設けられている。栞61は、長尺形状をなす帯状部62と、この帯状部62の先端部62aに設けられたリング状をなす装着部63とを一体に有する。帯状部62の基端部62bは、インデックスシート221Aの綴じ穴11に対応する位置に設けられており、本実施形態では例えば図22(a)中、上から2番目の綴じ穴11と同じ高さ位置でインデックスシート221Aに接続されている。帯状部62の長さ寸法は、例えば綴込み用紙5,22の横寸法L2と略同じ長さ寸法に設定されている。栞61は、同図に2点鎖線で示すように帯状部62を基端部62bにて裏側へ(表側でもよい)折り返し、当該帯状部62とインデックスシート221Aとにより綴込み用紙5,22を挟んだ状態で、装着部63を綴込みリング9に装着する。こうして、栞61は、綴込み用紙5,22の頁間に挟み込まれる目印として、当該綴込み用紙5,22に対し左右に掛け渡されるようにして用いられる。このため、前述した栞の紛失や飛散を防止することができると共に、綴込み用紙5,22の角部に対して引っ掛かることがない。また、インデックスシート221Aを書籍21の表紙として用いることで、栞61とインデックスシート221Aとの間に読み進めた頁の分、挟み込むことができ、使い勝手のよいものとすることができる。尚、説明の便宜上、図4や図22(a)で左開き(左綴じ)のシート221、221Aを示したが、通常の文庫本の如く右開き(右綴じ)のシート(綴込み用紙22)でもよい。
【0086】
図22(b)は、第4実施形態のインデックスシート221Aの構成を一部異ならせたインデックスシート222Aを示している。インデックスシート222Aは、例えば厚紙からなり、その上側縁部に設けられた長尺形状をなす栞64を一体に有して構成されている。栞64は、その基端部64bで表側或は裏側へ折り返され、上側縁部に対向する下側縁部に向けて延びる帯状(短冊状)をなしている。これによれば、当該栞64とインデックスシート221Aとの間に読み進めた頁の分、挟み込むことができ、上記栞61と同様の効果を得ることができる。即ち、インデックスシート221A或は222Aは、その縁部に帯状の栞61或は64を一体に形成することで、当該栞61或は64を保持する脱落防止手段として機能する。尚、栞64については、そのインデックスシート222A上側縁部における左右方向の位置(基端部64bの位置)を適宜異ならせた複数種類のインデックスシート(図示せず)を用意することで、1つのシステム手帳1において複数の栞64を互いに重ねることなく使用することができる。
【0087】
図22(c)に示すインデックスシート222A´は、例えば合成樹脂材料からなり、その一辺部には、例えば前記栞61の基端部62bと同じ位置に、半円環状(半リング状)の被装着部65が一体に設けられている。この被装着部65には、栞66が着脱可能に装着される。即ち、栞66は、細長な鎖状部67と、この鎖状部67の両端に設けられたリング状の装着部68a、68bとからなる。鎖状部67は、例えば綴込み用紙5,22の横寸法L2と略同じ長さ寸法に設定され、一方の装着部68aを被装着部65に他方の装着部68bを綴込みリング9に取り付ける。こうして、栞66は、インデックスシート222A´に対して着脱可能に設けられ、綴込み用紙5,22に対し左右に掛け渡されるようにして用いられることから、前述した栞61と同様の効果を得ることができる。
【0088】
尚、インデックスシート221Aと栞61は、例えば1枚の厚紙から(つまり基端部62bでの折り曲げにより)形成してもよいし、各別に形成したシート221と栞61を基端部62bで結合手段(例えば接着剤)により結合してもよい。インデックスシート222A及び222A´と、栞66及び被装着部65とについても、1枚の材料から形成してもよいし、別部材を結合することにより構成してもよい。
【0089】
図23は、本発明の第5実施形態のシステム手帳1について綴込み用紙5,22を省略して示す概略図である。栞71の紐状部12における装着部13とは反対側の他端部には、例えば矩形状をなす第1面状ファスナー72が設けられている。本実施形態の紐状部12の長さ寸法は、装着部13が補助リング10に装着された状態で、栞71の途中部71aが本体カバー2の下縁部を経由し、第1面状ファスナー72が本体カバー2の外面側まで達するように設定されている。一方、本体カバー2には、例えば裏表紙2cの外面側に位置して、第1面状ファスナー72と着脱自在な第2面状ファスナー73が設けられている。保持部たる第2面状ファスナー73は、例えば、被保持部たる第1面状ファスナー72に比し大きな寸法形状をなし、裏表紙2cにおける背表紙2b寄りの下縁部にて所定方向(例えば横方向)に延びるように形成されている。
【0090】
上記構成において、栞71は、装着部13が補助リング10に装着された状態で、その途中部71aが本体カバー2の縁部を経由し、第1面状ファスナー72にて第2面状ファスナー73に保持解除可能に保持されるため、綴じ込み側への栞71の脱落を防止することができる。また、第2面状ファスナー73は、本体カバー2の裏表紙2cにて所定方向に延びるように形成されているので、栞71の紐状部12が弛まないよう第1面状ファスナー72の保持位置を調整することができ、栞71の脱落をより確実に防止することができる。尚、上記の脱落防止手段たる保持部及び被保持部は、面状ファスナーに限定するものではなく、保持部に対して被保持部が保持解除可能に保持する構成であればよい。また、保持部は、横長ではなく縦長に配置してもよいし、本体カバー2ではなくインデックスシート221〜225等に対して配設してもよい。
【0091】
図24は、本発明の第6実施形態を示すもので、綴じ具3上側の操作部8´近傍部の拡大図である。操作部8´は、例えば横長な小判状をなしており、その左右方向及び上下方向の寸法が一般的な形態をなす操作部8よりも大きく設定されている。この操作部8´には、左右両端部に位置して丸穴74a,74aが形成されると共に、当該一対の丸穴74a,74a間を接続し且つ操作部8´の外周部に沿う幅狭な溝部74bが形成されている。これら丸穴74a,74aと溝部74bとからなる穴部74に対して、複数の栞6の装着部13等を取り付けることができると共に、これら栞6の装着部13を、溝部74bを通じて一対の丸穴74a,74a間で移動させることができる。また、操作部8´は、穴部74が形成されていない所定の押圧操作面積8aが確保されるよう、比較的大型に形成されているため、手指で容易に操作することができる。
【0092】
上記のように、操作部8´に穴部74を形成したので、栞用の補助取付け部を別部材として設ける必要がない。従って、システム手帳1への栞の適用に際して、部品点数の増加を抑制することができ、安価で簡単な構成とすることができる。尚、システム手帳1において、操作部8´を綴込み用紙5,22よりも上側に配置したが、これに限定されるものではない。また、操作部8´及び穴部74の形状は適宜変更してもよく、例えば、通常の操作部8に穴部を形成してもよいし、操作部8´の穴部74を溝部74bのみで構成してもよい。また、図示は省略するが、操作部の形状を左右方向のうち一方側(例えば右側)にのみ張出すように拡張して、その拡張部分に穴部を形成してもよいし、操作部の形状を上側にのみ張出すように拡張して、その上側部分にのみ穴部を形成してもよい。
【0093】
図25(a)は、本発明の第7実施形態を示すもので、綴じ具3下側の操作部8近傍部の拡大図である。綴じ具3には、ベース7の下部側に位置して、栞6の途中部6aに対して係合可能に突出する脱落防止手段としての係止部75が設けられている。具体的には、係止部75は、例えば、綴込み用紙5,22下縁部の直ぐ下側に当該下縁部に沿うように配置されている。また、係止部75は、例えば、補助リング10と同様に金属製の一対のリング片75a,75bからなり、操作部8の操作により、それらの先端部に夫々形成された係合部75cが互いに係脱する閉位置(図25(a)参照)と開位置(図示せず)との間で揺動する。これによれば、図25(a)に示すように、係止部75は、綴込み用紙5,22の下側近傍部にて綴じ込み側へ移動しないよう栞6の途中部6aを係止するため、綴じ込み側への栞71の脱落を防止することができる。また、係止部75は、補助リング10と同様のリング形態をなすことから、使用者の好みに応じて栞6の装着部13を装着するための補助リングとして使用することができる。
【0094】
図25(b)は、第7実施形態の係止部75の配置構成を異ならせた係止部75´を示している。係止部75´は、ベース7において係止部75の配設位置よりも若干、上側に位置して配設されている点で、係止部75と異なる。このため、綴込み用紙5,22下縁部には、綴じ込み側の角部P0部分を係止部75´に沿って切欠いた逃し部76が形成されている。この係止部75´によっても、係止部75と同様の効果を得ることができると共に、係止部75の配置に伴う綴じ具3(本体カバー2)の上下方向の大型化を抑制することが可能となる。尚、係止部75,75´は、その形状など適宜変更してもよく、例えば本体カバー2に対して直接、設けるようにしてもよい。
【0095】
図25(c)は、綴込みリング9の配置構成を異ならせた綴込みリング9´を示している。綴込みリング9´は、例えば綴込みリング9のピッチL0よりも大きいピッチL0´で配置されることにより、6つのリング9´のうち上端側のリング9´(図示せず)と下端側のリング9´(図25(c)参照)は、綴込み用紙5,22の上側近傍部と下側近傍部に夫々近接する。これによれば、上下両端側のリング9´,9´によって、綴じ込み側への栞71の脱落を防止することができ、脱落防止手段の構成を極力簡単にすることができる。尚、システム手帳1において、綴込みリング及び綴込み用紙の綴じ穴は、6穴式のものに限定するものではなく、夫々複数の綴込みリング及び複数の綴じ穴で構成されていればよい。
【0096】
図26は、本発明の第8実施形態を示す図23相当図である。同図に示すように、栞91の途中部91aには、紐状部12における装着部13とは反対側の他端寄りの位置に、干渉板92が設けられている。干渉板92は、例えば金属材料から比較的細長な薄板状に形成されており、その両端部には、紐状部12を連結するための連結部(例えば連結孔92a)が夫々形成されている。そして、干渉板92の長さ寸法L6は、綴込みリング9のピッチL0よりも大きくなるように設定されている(L6>L0)。これにより、干渉板92は、綴込み用紙5,22の下端近傍部おいて、複数の綴込みリング9に対して掛け渡されるように当接することで、綴じ込み側への栞91の移動を阻止する。従って、栞91が図26中、2点鎖線で示す状態にあっても、紐状部12の下端部を摘んで操作することで、目的の頁を即座に開くことができると共に、干渉板92を綴じ込み側への栞91の移動を阻止する脱落防止手段として機能させることができる。尚、本発明の栞の「紐状部分」は、比較的細長い長尺形状のものであればよく、紐状部12の他、鎖状部57,67等をも包含する。
【0097】
図27は、本発明の第9実施形態を示す図23相当図である。栞95は、例えば可撓性を有する合成樹脂材料からなり、やや幅広な基端部95aと、この基端部95aから先端部にかけて次第に先細となる本体部95bとを一体に有し、全体として杖状に形成されている。栞95の基端部95aは、直線的に上下に延びる本体部95bに対して、側方(補助リング10側)へ屈曲する形状をなす。この基端部95aには、ほぞ穴状(抜け止め形状)の係合凹部95cが形成されている。係合凹部95cにはその可撓性によって、補助リング10や綴込みリング9が容易に嵌り込み且つ抜け止めされる。これによれば、綴込み用紙5,22の下端近傍部にて綴込みリング9に当接することにより、綴じ込み側への栞95の脱落を防止することができる。つまり、栞95は、直線状をなす本体部95bと装着部たる基端部95aとを有し、本体部95bが脱落防止手段の干渉部として機能する。また、栞95の可撓性を利用した比較的簡単な構成で、補助リング10や綴込みリング9に対し容易に着脱することができる。
【0098】
図28は、本発明の第10実施形態を示す図15相当図である。本実施形態の包装箱96は第1実施形態の包装箱39と以下の点で相違する。即ち、包装箱96は、例えばその裏表紙39cを略矩形状に切り欠いた窓部96aを有する。また、包装箱96においては、前述した発注者情報、発注コード45、第2情報コード42が省略されている。これに対し、書籍21の表紙側に配されるインデックスシート221には、発注者情報が印刷されると共に、RFIDタグ97が貼付されている。詳しい図示は省略するが、RFIDタグ97は、フィルム基材上にICチップ及びアンテナを実装して所謂インレットを構成した周知構成のものである。このRFIDタグ97には、発注者情報の他、書籍名、著者名、出版社名、ISBNコード等の書籍情報が記憶されると共に、シリアルナンバー(前記第2情報コード42の内容)等が記憶されている。そして、包装箱96は、書籍21を収容した状態で、窓部96aからインデックスシート221の発注者情報やRFIDタグ97を覗かせる。
【0099】
これによれば、書籍21の表紙たるインデックスシート221(綴込み用紙22)に所有者の氏名等を明示することができ、書籍21を紛失してもその所有者を容易に確認することができる。また、書籍21が包装箱96に収容された状態で、RFIDタグ97により外部と非接触で情報をやりとりすることができ、書籍21の流通管理や自動仕分けに有用なものとすることができる。尚、包装箱96の窓部96aを、透明樹脂材料から形成する等、その形状も含め適宜変更が可能である。発注者情報、発注コード45、第2情報コード42の印刷やRFIDタグ97の貼付を、包装箱を包装する前記包装手段等に対して行うようにしてもよい。
【0100】
図29は、本発明の第11実施形態を示すもので、インデックスシート98aと一体型の栞シート98bを例示している。即ち、例えば、1枚の透明な合成樹脂材料(乳白色でもよい)のシート材を、その開き側縁部で2つ折りにした折曲部99aを境に、インデックスシート(樹脂製仕切シート)98aと栞シート(樹脂製栞シート)98bとが構成されている。両シート98a,98b間には、その下側縁部を接合する接合部99bが形成され、当該接合部99b及び折曲部99a以外の部分は開放されている。この栞シート98bは、インデックスシート98aの開き側縁部(折曲部99a)から左右方向の中間部まで綴じ込み側へ延びるように形成されている。また、栞シート98bは、例えば、一方側(上半部)において上側ほど綴じ込み側への突出量が次第に小さくなるように設定され、他方側(下半部)において折曲部99a側へ短冊状に切欠いた露出部100が形成されている。
【0101】
上記構成において、両シート98a,98b間に、書籍21(綴込み用紙22)を読み進める予定の頁の分だけ挟み込むようにして収容することができ、栞シート98bにより、綴込み用紙5,22の開き側縁部近傍を押えることができる。そして、透明の両シート98a,98bは、所定の頁を挟んだ状態でも、当該頁部分の読書の妨げになることがなく、栞シート98bの露出部100にて手指で当該頁を容易にめくることができ、使い勝手のよいものとすることができる。ここで、本発明の栞は、綴込み用紙5,22の頁間に挟み込まれる目印として用いられるものを称するものであり、本実施形態のインデックスシート98aは、栞シート98bを脱落しないように保持する脱落防止手段として機能する。
【0102】
図30、図31は本発明の第12実施形態を示している。同図に示すように、栞111は、装飾部15及び干渉板16が省略されている点で、栞6と異なる。また、本実施形態のシステム手帳1は、綴込み用紙5,22及び本体カバー2に、栞111の脱落を防止するための脱落防止手段として第1切欠部115及び第2切欠部116を夫々備えている。
【0103】
具体的には、綴込み用紙5,22の下側縁部には、綴じ込み側の角部P0(図31(a)参照)の近傍に位置して、その下側縁部に沿って横方向へ矩形状に切り欠いた第1切欠部115が形成されている。図31(b)に示すように、第1切欠部115の横幅L3は、複数の綴込み用紙5,22を綴じ込み重ねた状態において、それら綴込み用紙5,22の厚み方向D2に連なる第1切欠部115の夫々に対し、栞111(紐状部12)の途中部111aが収まる寸法に設定されている。即ち、綴込み用紙5,22は、前記綴込み状態で綴込みリング9乃至綴じ具3にガイドされることにより、図31(b)中、上下の綴込み用紙5間で横方向のずれ量ΔG1が生じる。このため、当該ずれ量ΔG1と栞111の途中部111aの幅寸法L5とを合計した寸法よりも、第1切欠部115の横幅L3寸法を大きく設定することで(L3>L5+ΔG1)、第1切欠部115において栞111を真直ぐな状態で安定的に係止できる。また、第1切欠部115の綴じ込み側の端部は、図31(a)の左右方向において綴じ穴11側まで延びるように切り欠かれており、栞111を綴込みリング9の配列に沿った真直ぐな状態で係止するように形成されている。
【0104】
本体カバー2の裏表紙2cの下側縁部には、前記角部P0の近傍に位置して、その縁部に沿って逆「L」字状に切欠いた第2切欠部116が形成されている。第2切欠部116の導入部たる開口端116aは、本体カバー2を開いた状態で第1切欠部115に対して綴込み用紙5の厚み方向D2に略合致する位置に形成され(図31(a)参照)、その上部は、より幅広な抜止め部116bとされている。この抜止め部116bは、本体カバー2の開閉に伴って生じる第1切欠部115及び第2切欠部116相互間の相対的なずれ量ΔG2の分、幅広に形成されている。即ち、抜止め部116bの横幅L4の寸法を、当該ずれ量ΔG2、栞111の幅寸法L5、及び綴込み用紙5相互間でのずれ量ΔG1を合計した寸法よりも大きく設定することにより(L4>ΔG2+L5+ΔG1)、本体カバー2を閉じた状態で第2切欠部116の抜止め部116bにて栞111を安定的且つ確実に係止して抜止めする。尚、第1切欠部115及び第2切欠部116を、綴込み用紙5,22及び本体カバー2の下側縁部に夫々形成したが、第1切欠部115を綴込み用紙5,22の上側縁部に形成してもよいし、第2切欠部116を本体カバー2の上側縁部に形成してもよい。
【0105】
上記のように、栞111を本体カバー2或は綴込みリング9に取り付け、綴込み用紙5,22を本体カバー2に綴じ込んだ状態における当該綴込み用紙5,22の下端近傍部或は上端近傍部に位置して、綴じ穴11側縁部への栞111の移動を阻止する脱落防止手段(第1及び第2切欠部115、116)を設けた。これによれば、栞111は、綴込み用紙5,22の頁間において、綴じ込み側に移動して落ち込まないよう第1切欠部115及び第2切欠部116により阻止される。従って、綴込み用紙5,22の角部に対する栞111の引っ掛かりを防止することができる等、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0106】
脱落防止手段として、綴込み用紙5,22の下側縁部及び上側縁部のうちの一方または双方を、その縁部に沿って横方向に切り欠いた第1切欠部115を設け、第1切欠部115の横幅L3は、綴込みリング9に綴じられることにより生じる複数の綴込み用紙5,22相互間のずれ量ΔG1と、栞111の途中部111aの幅寸法とを合計した寸法以上の寸法に設定した。これによれば、綴込み用紙5,22の厚み方向に連なる第1切欠部115の夫々に対し(図31(b)参照)、栞111の途中部111aを無理なく確実に収めて係止することができる。また、脱落防止手段として、本体カバー2の下側縁部及び上側縁部のうちの一方または双方を、その縁部に沿って横方向に切欠いた第2切欠部116を設けた。栞111は、本体カバー2からはみ出した部分、つまり本体カバー2の縁部で他と接触して移動し易いことから、当該縁部に第2切欠部116を形成することで、栞111を効果的に係止することができる。
【0107】
本体カバー2の第2切欠部116は、綴込み用紙5,22の第1切欠部115に対して綴込み用紙5,22の厚み方向に略合致する位置に形成され、第2切欠部116は、複数の綴込み用紙5,22を綴じ込んだ状態において本体カバー2の開閉に伴って生じる第1切欠部115及び第2切欠部116相互間の相対的なずれΔG2量の分、幅広に形成されている。これによれば、本体カバー2を開閉しても、第1切欠部115及び第2切欠部116の双方で栞111の途中部111aを確実且つ安定的に係止することができる。
【0108】
図32(a)〜(e)は、本発明の第13実施形態を示すもので、綴込み用紙5,22下縁部の角部P0部分の拡大図である。図32(a)に示す第1切欠部80は、その上部の両コーナー80a,80a部分が円弧を描くように形成され、全体として半長円形状をなす点で第1切欠部115と異なる。図32(b)に示す第1切欠部81は、その下部たる開放側の両コーナー81a,81a部分が当該開放側に拡開するような円弧を描くように形成されている点で、第1切欠部115と異なる。図32(c)に示す第1切欠部82は、その左右の両側部82a,82aにおいて開放側が拡開する「ハ」字状に形成されている点で、第1切欠部115と異なる。
【0109】
第1切欠部80,81によれば、夫々のコーナー80a,81a部分を円弧状に切り欠いたので、コーナー80a,81a部分において用紙5,22が傷みにくく破れ難い構造を得ることができる。第1切欠部81,82によれば、夫々の開放側を拡開させるように切り欠いたので、栞111を第1切欠部81,82に対して導き易くすることができ、使い勝手のよいものとすることができる。尚、図示は省略するが、本体カバー2の第2切欠部116の形状についても、第1切欠部80,81,82のうちの何れかに対応する形状に形成する等、適宜変更してもよい。
【0110】
図32(d)、(e)に示す、第3切欠部85、86は、夫々脱落防止手段として第1切欠部115、80,81,82及び第2切欠部116に代えて形成されるものである。即ち、同図に示すように、綴込み用紙5,22の綴じ込み側には、下縁部(上縁部でもよい)の角部P0部分を切り欠いた第3切欠部85,86が設けられている。ここで、第3切欠部85は、前記角部P0部分を斜めにカットした形状をなし、第3切欠部86は、前記角部P0部分がなだらかな円弧状をなすようにカットした形状をなす。これによれば、栞111の途中部111aは、綴込み用紙5,22の頁間において、綴じ込み側へ移動しても、その移動の際に綴じ込み側縁部の手前側で第3切欠部85(或は第2切欠き部86)に至る(位置する)ことで、綴じ込み側縁部まで移動し難くなる。また、仮に栞111の途中部111aが綴じ込み側縁部に落ち込んだとしても、角部P0部分がカットされていることから、前述した引っ掛かりを防止することができる。特に、第3切欠部86は円弧状をなすため栞111を円滑に開き側に戻すことができる。
【0111】
図32(a)〜(e)に示すように、綴込み用紙5,22の綴じ穴11´は楕円形状をなす。綴じ穴11´は、綴込みリング9に対する綴込み用紙5,22の横方向への相対的な移動を許容する寸法に設定されている。従って、この綴じ穴11´によれば、綴込み用紙5,22を、本体カバー2の開き側縁部からはみ出さないように移動させることができる等、綴じ穴11と同様の効果を得ることができる。尚、綴じ穴の形状を円形(図29の綴じ穴11´´参照)に形成する等、適宜変更してもよい
本発明は上記し且つ図面に記載した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のような変形又は拡張が可能である。システム手帳1は、綴込み用紙5,22のみならず、各種のリフィルを綴じ込むことができると共に、上記した各種の脱落防止手段によって、それら綴じ込み用紙の角部に対する栞の引っ掛かりや脱落を防止することができる。また、上記栞6,51,55,91,95における夫々の干渉板(干渉部)16,53,58,92,95bは、何れも平板部として平板状に形成したが、脱落防止手段として機能するものであればよく、その構成材料や形状につき適宜変更してもよい。
【0112】
システム手帳1及び書籍21は文庫判サイズに限定するものではなく、製本システムにおいても他のサイズ(サイズ別)の書籍の発注指示が可能に構成してもよい。また、本発明は、上記したシステム手帳1に限定されるものではなく、複数の綴込みリングを有する綴じ具を備えたファイル全般に適用できるものである。
【符号の説明】
【0113】
図面中、1はシステム手帳、2は本体カバー、3は綴じ具、5は綴込み用紙、6,51,55,61,66,71,91,95,111は栞、7はベース、9は綴込みリング(ファイル用リング)、10は補助リング(補助取付け部)、11,11´,11´´は綴じ穴、13,63,68b,95aは装着部、16,53,58,92,95bは干渉部(脱落防止手段)、21は書籍、21´は原本、22aは第1書籍綴込み用紙、22bは第2書籍綴込み用紙、22は綴込み用紙、9´,54,75,75´は係止部(脱落防止手段)、60は摩擦付与手段(脱落防止手段)、72は第1面状ファスナー(他端部、脱落防止手段)、73は第2面状ファスナー(保持部、脱落防止手段)、74は穴部(補助取付け部)、80,81,82,115は第1切欠部(脱落防止手段)、116は第2切欠部(脱落防止手段)、98aは樹脂製仕切シート(仕切シート)、98bは樹脂製栞シート、221〜225,221A,222A,222A´は仕切シート、を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の綴込みリングを有する綴じ具を本体カバーに備え、一辺部に複数の綴じ穴が形成された綴込み用紙を、前記綴じ穴に前記綴込みリングを挿通することにより前記本体カバーに綴じ込むシステム手帳であって、
前記綴込み用紙の頁間に挟み込まれる目印として用いられる栞と、
前記栞を、前記綴込み用紙の頁間に位置させて当該綴込み用紙から脱落しないように保持する脱落防止手段とを備えたこと特徴とするシステム手帳。
【請求項2】
前記栞は長尺形状をなし、
前記脱落防止手段として、前記栞の途中部に位置して前記綴じ具と係合することにより当該栞の移動を阻止する干渉部を設けたことを特徴とする請求項1記載のシステム手帳。
【請求項3】
前記栞は紐状をなし、
前記干渉部を平板状に形成したことを特徴とする請求2記載のシステム手帳。
【請求項4】
前記栞の一端部に、前記綴込みリング或は前記綴じ具に対して着脱可能に取り付けられる装着部を設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項5】
前記栞の前記装着部は、円板状、或はリング状に形成されていることを特徴とする請求項4記載のシステム手帳。
【請求項6】
前記複数の綴込みリングの上側に位置して、栞用の補助取付け部を設け、
前記栞は、前記補助取付け部或は前記綴込みリングに対して前記装着部により着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項4または5記載のシステム手帳。
【請求項7】
前記綴じ具は、前記複数の綴込みリングを支持するベースと、前記ベースに設けられ、前記綴込み用紙を綴じ込む閉位置と前記綴込み用紙を開放する開位置との間で前記複数の綴込みリングの移動操作を行うための操作部とを有し、
前記操作部に、前記補助取付け部として穴部を形成したことを特徴とする請求項6記載のシステム手帳。
【請求項8】
一辺部に前記複数の綴じ穴を有し、前記綴じ具により前記綴込み用紙と共に前記本体カバーに綴じ込まれて当該綴込み用紙を仕切るシート状の仕切シートを備えたことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項9】
前記脱落防止手段として、前記仕切シートの縁部に前記栞を一体的に設けたことを特徴とする請求項8記載のシステム手帳。
【請求項10】
前記栞は、前記仕切シートにおける前記縁部と対向する縁部へ向けて延びる帯状をなすことを特徴とする請求項9記載のシステム手帳。
【請求項11】
前記仕切シート及び前記栞を、夫々合成樹脂材料からシート状に形成された樹脂製仕切シート及び樹脂製栞シートにより構成し、
前記樹脂製栞シートは、前記樹脂製仕切シートにおける前記綴じ穴側の縁部とは反対側の開き側縁部の近傍に位置して一体的に接続され、前記樹脂製仕切シートと前記樹脂製栞シートとの間で前記綴込み用紙の開き側縁部の近傍を挟むように構成されていることを特徴とする請求項8乃至10の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項12】
前記栞は、その一端部が前記装着部とされ、他端部が前記仕切シートに取り付けられる構成としたことを特徴とする請求項8乃至10の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項13】
前記脱落防止手段として、前記本体カバー或は前記仕切シートに、前記栞における前記装着部とは反対側の他端部を保持する保持部を設け、前記栞の途中部が前記本体カバーの縁部を経由し、前記他端部が前記保持部に対して保持解除可能に保持されるように構成したことを特徴とする請求項8乃至10の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項14】
前記栞の他端部及び前記保持部は面状ファスナーからなり、
前記保持部は、前記本体カバー或は前記仕切シートにおいて所定方向に延びるように設けられていることを特徴とする請求項13記載のシステム手帳。
【請求項15】
前記脱落防止手段として、前記綴込み用紙の下側縁部及び上側縁部のうちの一方または双方を、その縁部に沿って横方向に切り欠いた第1切欠部を設け、前記栞の途中部と前記第1切欠部との係合により当該栞の移動を阻止するように構成したことを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項16】
前記脱落防止手段として、前記本体カバーの下側縁部及び上側縁部のうちの一方または双方を、その縁部に沿って横方向に切欠いた第2切欠部を設けたことを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項17】
前記脱落防止手段として、前記栞と前記綴込み用紙との間に摩擦力を発生させる摩擦付与手段を備えることを特徴とする請求項1乃至16の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項18】
前記摩擦付与手段は、前記綴込み用紙に塗布された摩擦材料を含むことを特徴とする請求項17記載のシステム手帳。
【請求項19】
前記摩擦付与手段は、前記栞に対して塗布または形成される摩擦材料、或は摩擦材料からなる前記栞を含むことを特徴とする請求項17または18記載のシステム手帳
【請求項20】
前記綴込み用紙の前記綴じ穴は、角丸長方形状または楕円形状であることを特徴とする請求項1乃至19の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項21】
前記複数の綴込みリングは、19mmのピッチ間隔で6箇所に配置された既存の6穴式のファイル用リングの配置形態であることを特徴とする請求項1乃至20の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項22】
前記綴込み用紙は、前記綴じ穴側の縁部において前記綴込み用紙の厚み方向に対して斜めに裁断する裁断加工が施されていることを特徴とする請求項1乃至21の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項23】
前記綴込み用紙は、製本出版された書籍の原本或は手帳に対する背表紙部の裁断加工と前記綴じ穴の前記ピッチ間隔での穴あけ加工とを施すことにより構成した第1書籍綴込み用紙或は手帳綴込み用紙を含むことを特徴とする請求項1乃至22の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項24】
前記第1書籍綴込み用紙或は手帳綴込み用紙は、1枚ずつ剥離処理が施されていることを特徴とする請求項23記載のシステム手帳。
【請求項25】
前記綴込み用紙は、前記ピッチ間隔の前記綴じ穴を有し且つ夫々1枚ずつ独立した綴込み用紙であって、通常の製本過程のような背表紙部の綴じ付け行程が省略され、当該綴込み用紙における所定サイズの書籍として印刷された第2書籍綴込み用紙を含むことを特徴とする請求項1乃至24の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項26】
前記綴込み用紙は、予め広告主から前記書籍のカテゴリー毎に募集した広告を掲載した広告綴込み用紙を含み、
前記第1或は第2書籍綴込み用紙は、当該第1或は第2書籍綴込み用紙の頁間に前記広告綴込み用紙を挿入して同梱した書籍であることを特徴とする請求項23乃至25の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項27】
前記綴込み用紙は、A6サイズの大きさであることを特徴とする請求項1乃至26の何れかに記載のシステム手帳。
【請求項28】
一辺部に複数の綴じ穴が形成された綴込み用紙を、前記綴じ穴に夫々挿通される複数の綴込みリングを有する綴じ具により本体カバーに綴じ込むシステム手帳に用いられる栞であって、
前記栞は、
前記綴込み用紙の頁間に挟み込まれる目印として用いられるものであり、
前記綴込み用紙の頁間において、前記栞を当該綴込み用紙から脱落しないように保持する脱落防止手段を備えたことを特徴とする栞。
【請求項29】
一辺部に複数の綴じ穴が形成され、前記綴じ穴に夫々挿通される複数の綴込みリングを有する綴じ具によりシステム手帳の本体カバーに綴じ込まれる綴込み用紙であって、
前記綴込み用紙の頁間に挟み込まれる目印として用いられる栞を、当該綴込み用紙から脱落しないように保持する脱落防止手段を備えたことを特徴とする綴込み用紙。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2011−121265(P2011−121265A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−280433(P2009−280433)
【出願日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(309031606)株式会社テララコード研究所 (5)