説明

システム洗浄剤濃縮物

【課題】洗浄及び殺菌のための濃縮物であって、不所望なホルムアルデヒド臭気を生じることのないシステム洗浄剤濃縮物を提供する。
【解決手段】(i)1つ以上のアルキルアルコールアルコキシレート、(ii)1つ以上のホルムアルデヒドドナー化合物、(iii)任意に、1つ以上の殺生物性の、特には殺菌性の活性成分、(iv)任意に、1つ以上のグリコール、及び(v)任意に、最大10重量%までの水を含有している濃縮物に関する。高含有量のホルムアルデヒドドナー化合物によって調合されうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特には金属加工業における、設備、機器及びパイプラインの洗浄及び殺菌のための液体濃縮物に関する。本発明に係る濃縮物は、高いホルムアルデヒド含有量を有しており、それが開裂され得て、とりわけ、低い水含有量を有しているか、又は、水フリーでさえあることを特徴とする。更には、本発明は、洗浄及び殺菌のための濃縮物の使用、及び対応した希釈水溶液に関する。
【背景技術】
【0002】
金属加工業における設備の洗浄及び殺菌のために、ホルムアルデヒドを遊離させる活性成分(ホルムアルデヒドドナー化合物)を含有している組成物がしばしば使用されている。経済的及び生態学的理由(配合コスト、輸送及び貯蔵コスト)により、高比率の活性成分を有し、したがって低い使用濃度でさえも有効であるが、濃縮物の形態においてさえも高い貯蔵安定性を有している濃縮物を提供することが望ましい。しかしながら、作用メカニズムがホルムアルデヒドの放出に基づく活性成分を有している濃縮物は、活性成分の含有量を増加させると、激しく且つ不快な刺激臭のあるホルムアルデヒド臭気を有するという不都合が見出されている。
【0003】
システム洗浄剤は、現在、水を含有した濃縮物の形態で使用され、複数の活性成分の組み合わせを備えている。使用に先立って濃縮物は水で希釈されて、設備の洗浄及び殺菌のために使用される。例えば、本出願人からの製品 Grotanol(登録商標)SR 3は、ホルムアルデヒドドナー化合物と、更なる活性成分ピリオン−ナトリウム及びN−オクチルイソチアゾリン−3−オンとを含み、50重量%より多くの水からなる。洗浄及び殺菌のためには、Grotanol(登録商標)SR 3を1重量%の量で使用することが推奨されている。より希薄な水溶液は、もはや十分な洗浄及び殺微生物有効性を有していない。
【0004】
比較的高い活性成分含有量を有している濃縮物は、使用者にとって過度に激しい臭気を有しているので、比較的高いホルムアルデヒド含有量を有しており、それが開裂されうるシステム洗浄剤濃縮物を供給することは、これまでは不可能であった。これに加えて、互いに共存した多数の活性成分を必ずしも備えていなくてもよく、それにもかかわらず良好な殺微生物有効性を有している洗浄剤及び殺菌剤に対する要求がある。
【発明の開示】
【0005】
したがって、本発明の目的は、従来技術の上述した不都合を克服し、特には、ホルムアルデヒドドナー化合物が高含有量であるのにも拘わらず、臭気の点で有利な洗浄剤及び殺菌剤を提供することに基づいていた。
【0006】
本発明によると、この目的は、洗浄及び殺菌のための濃縮物であって、
(i) 1つ以上のアルキルアルコールアルコキシレート、
(ii) 1つ以上のホルムアルデヒドドナー化合物、
(iii) 任意に、ピリチオン化合物、フェノール及びフェノール誘導体、芳香族アルコール又は芳香族アルコールの誘導体、イソチアゾロン、シクロヘキシルヒドロキシジアゼン−1−オキシド及び誘導体から選択される1つ以上の殺生物性の、特には殺菌性の活性成分、
(iv) 任意に、1つ以上のグリコール、及び
(v) 任意に、最大10重量%までの水
を含有した濃縮物により達成されることが、驚くべきことに、ここで見出された。
【0007】
水に富んだ既知の濃縮物と比較すると、本発明に係る濃縮物は、高比率のホルムアルデヒドドナー化合物(すなわち、水が少ないか、又は、水フリーでさえある)を含み、それゆえ希釈水溶液としてより低い使用濃度で使用されうることを特徴とする。それにも拘わらず、それらは少ないホルムアルデヒド臭気を有している。
【0008】
(i)アルキルアルコールアルコキシレート
本発明に従って使用されるアルキルアルコールアルコキシレートは、6乃至14個の炭素原子、好ましくは8乃至14個の炭素原子を有している直鎖又は側鎖脂肪族アルコールから誘導され、最大20個までのエチレンオキシド、プロピレンオキシド及び/又はブチレンオキシド基によってアルコキシ化されている。特に好ましいアルキルアルコールアルコキシレートは、(a)市販製品Lutensol(登録商標)ON 70などのイソデシルアルコール−7−エチレンオキシド、(b)Plurafac(登録商標)LF 224などの脂肪族C12乃至C18−アルコールエチレンオキシド/ブチレンオキシド(末端をキャップされていない)、及び(c)Lutensol(登録商標)LF 120などの、末端をキャップされていない脂肪族C8乃至C14−アルコールエチレンオキシド/ブチレンオキシドから選択される。
【0009】
成分(i)の総量は、2重量%乃至50重量%、好ましくは5重量%乃至40重量%、より好ましくは10重量%乃至30重量%、特には15重量%乃至25重量%の範囲内にあり、単一のアルキルアルコールアルコキシレートの形で提供されうる。上記のグループ(a)、(b)及び/又は(c)の代表物の混合物も同様に好適である。
【0010】
(ii)ホルムアルデヒドドナー化合物
ホルムアルデヒドとアミン(好ましくは、アルカノールアミン)及び/又はアルコール(好ましくはグリコール及び/又はポリオール)とのホルムアルデヒド過剰(アミン又はアルコールに対するホルムアルデヒドのモル比<1:1)での反応生成物は、ホルムアルデヒドドナー化合物として特に好適である。ホルムアルデヒドドナー化合物の例は、モル比3:2のパラホルムアルデヒドとイソプロパノールアミンとの縮合生成物、モル比3:2のパラホルムアルデヒド及びイソプロパノールアミンと尿素との縮合生成物、並びにモル比3:2のパラホルムアルデヒド及びイソプロパノールアミンと尿素とエチレングリコールとの縮合生成物などのN−ホルマールである。3,3’−メチレンビス(5−メチルオキサゾリジン)は、ホルムアルデヒドドナー化合物として特に好ましい。
【0011】
ホルムアルデヒドドナー化合物の量は、濃縮物の重量を基準として、その化合物が濃縮物中に導入する開裂可能なホルムアルデヒドの量を記述することにより、最も良く定量されうる。本発明に係る濃縮物中の開裂可能なホルムアルデヒドの好ましい量は、濃縮物の重量を基準として、5重量%以上、好ましくは10重量%以上、例えば15重量%以上、又は、更に18重量%以上である。開裂可能なホルムアルデヒドの量は、本願の例においてより詳細に記述される方法によって、実験的に決定される。ホルムアルデヒドドナー化合物の好ましい量は、濃縮物の重量を基準として、2乃至50重量%、好ましくは45重量%の範囲内、より好ましくは10乃至30重量%、特には15乃至25重量%、例えば20重量%である。
【0012】
(iii)殺生物性、特には殺菌性、活性成分
1つ以上の殺生物性又は殺菌性活性成分は、ピリオン−ナトリウム及びピリオンジスルフィドなどのピリチオン化合物と、フェノール並びにo−フェニルフェノール及びp−クロロ−m−クレゾールなどのフェノール誘導体と、フェノキシエタノール及びフェノキシプロパノールなどの芳香族アルコール又は芳香族アルコールの誘導体と、1,2−ベンゾイソチアゾロン、n−ブチルベンゾイソチアゾロン、オクチルイソチアゾロン、シクロヘキシルヒドロキシジアゼン−1−オキシドなどのイソチアゾロンと、シクロヘキシルヒドロキシジアゼン−1−オキシドのカリウム塩などの誘導体とから選択される。
【0013】
ここで好ましい活性成分は、ピリオン−ナトリウム、O−フェニルフェノール、フェノキシエタノール、1,2−ベンゾイソチアゾロン及びオクチルチアゾロン、並びにシクロヘキシルヒドロキシジアゼン−1−オキシドのカリウム塩である。
【0014】
ピリチオン化合物、特にはピリオン−Naが特に好ましい。
【0015】
濃縮物中での使用量は、各々の場合において、0.1乃至5重量%、好ましくは0.2乃至2重量%、さらに好ましくは0.3乃至1重量%、特には0.4乃至0.8重量%の範囲内でありうる。
【0016】
(iv)グリコール
本発明に従って使用されるグリコールは、好ましくは、モノエチレングリコール、ブチルジグリコール及び1,2−プロピレングリコールである。グリコールの総量は、5乃至60重量%、好ましくは10乃至50重量%、より好ましくは20乃至40重量%、例えば25乃至30重量%であることが好ましい。
【0017】
1,2−プロピレングリコールの含有量の場合、これは、好ましくは2乃至50重量%、より好ましくは5乃至20重量%、特には10乃至30重量%、15乃至25重量%等、例えば約20重量%の量で存在する。
【0018】
本発明に係る濃縮物中におけるブチルジグリコールの含有量の場合、これは、好ましくは2乃至50重量%、より好ましくは2乃至20重量%、特には3乃至15重量%、4乃至10重量%等、例えば約7重量%の量で存在する。
【0019】
本発明に係る濃縮物は、それらが比較的低臭気であることを特徴とする。したがって、本発明によると、水の含有量を高くすることにより臭気を許容可能にすることは必要ではない。本発明に係る濃縮物は、したがって、最大10重量%、例えば最大5重量%、より好ましくは最大3重量%、特には最大2重量%までの水を含むことを特徴とし、最大量が1重量%であることが特に好ましい。
【0020】
本発明によると、濃縮物は、多数の活性成分が必ずしも存在せずに供給される。したがって、本発明に係る好ましい濃縮物は、(a)イソチアゾロン、(b)ベンゾイミダゾール化合物、特には1H−ベンゾイミダゾール−2−イル−カルバミン酸誘導体、(c)ヨードプロピニル化合物、特にはヨードプロピニルブチルカルバメート、(d)ヨードアセトアミド及び/又は(e)チオフェン化合物の部類の活性成分を含まないことを特徴とする。
【0021】
さらには、本発明は、前記濃縮物の金属加工業における設備の洗浄及び殺菌のための使用に関する。使用のためには、濃縮物は、希釈水溶液を基準として、好ましくは0.1乃至5重量%、好ましくは0.2乃至1重量%、例えば0.5重量%の量で使用される。このような希釈水溶液は、E.coli、C.albicans、R.mucilagninosa、P.aeruginosa、K.pneumoniae 及び F.oxysporum 等の多数の細菌に対して、十分に効果的である。
【0022】
本発明の利点は、特には、以下の例から生じる。別に明示されない限り、量は重量%で与えられる。
【実施例】
【0023】
(ホルムアルデヒド含有量の測定方法)
1.原理:
測定されるべきホルムアルデヒドは、調査中のマトリクスから、蒸気蒸留によって留出させられる。蒸気/ホルムアルデヒド混合物は、蒸留管に通され、集中(intensive)冷却器中で凝縮する。凝縮物は、計量フラスコ中に集められる。この水/ホルムアルデヒド混合物の分取量が反応させられる。ホルムアルデヒドは、アンモニウム塩存在下で、2,4−ペンタンジオンと縮合し、3,5−ジアセチル−1,4−ジヒドロルテジンを与える。得られた3,5−ジアセチル−1,4−ジヒドロルテジンは、濃い黄色であり、光学測定により定量されうる。
【0024】
2.手順:
初期質量の大きさは、試料中に予期されるホルムアルデヒドの量により決定される。続く蒸気蒸留では、蒸留は、100ml(又は250ml)の体積まで実行される。留出物中のホルムアルデヒドの量は、5乃至20mlの留出物が反応のために使用できるように、0.10mg/l乃至0.2mg/lであるべきである。比較的高いホルムアルデヒド含量を有している水溶性試料の場合(直接蒸留不可能)には、適切な初期重量が100mLの計量フラスコに計り入れられ、脱塩(dem.)水によって注ぎ足される。5乃至10mlのこの溶液が反応のために使用される。非水溶性の試料の場合には、初期重量は、アントナ(Antona)インサート中へとdem.水によってすすぎ入れられるか、又は、インサート中へと直接的に計り入れられる。
【0025】
蒸留されるべき試料は、10mlの20%硫酸と混合される(目的に応じて、中性又はアルカリ性蒸留も可能である)。定量的な蒸留を確認するため、所期の体積が蒸留された後、追加的に約1mlの留出物と、1mlのホルムアルデヒド試薬とが、ホルムアルデヒド反応のための加熱を伴って試験管中で試験されうる。
【0026】
留出物(100ml又は250ml)から、2乃至20mlが25ml計量フラスコ中に置かれ、5mlのホルムアルデヒド試薬と混合され、dem.水を用いて25mlまで注ぎ足される。フラスコは、40℃の水バッチ中に30分間置かれる。室温への冷却の後、溶液の吸光度が、UV光学計内の1cmのガラスセル中、412nmにおいて、ブランク試料と対照して測定される(ブランク試料:5mlのホルムアルデヒド試薬がdem.水によって25mlまで注ぎ足され、同様に30分間、40℃で加熱される)。
【0027】
3.評価:
ホルムアルデヒド試料の定量的評価は、UV光学計中で、ホルムアルデヒド検量線に対照して行われる。検量線は、適切な初期重量、及び、37%ホルムアルデヒド溶液の希釈によって作られ、蒸気蒸留は必須ではない。検量線のための溶液は、25ml計量フラスコ中へと置かれ、5mlのホルムアルデヒド試薬と混合され、dem.水によって注ぎ足される。フラスコは40℃の水浴中に30分間置かれ、室温への冷却の後、412nmにおいて、ブランク試料と対照して測定される。
【0028】
(例1)
本発明に係る以下の例の濃縮物1A乃至1I及び2は、異なる温度における様々な期間のために調合された。例1Jは、本発明に従ったものではない。開裂可能なホルムアルデヒド及びピリオン−ナトリウムの含有量の変化、ハーゼンに従ったカラーナンバーの変化及び濃縮物の1重量%強度脱塩水溶液のpHの変化が調査された。その結果は、以下の表に示されている。ここでは、下記の略号が適用される:
【表1】

【0029】
ホルムアルデヒドドナー化合物Xは、ホルムアルデヒドドナー化合物とピリオン−ナトリウムとの混合物を含んでいる。生成物は、アミン及びパラホルムアルデヒドの縮合並びにその後のモノエチレングリコール、尿素及びピリオン−Naの添加、続く水の除去によって調製される。これは、ホルムアルデヒドドナー化合物としての3,3’−メチレンビス(5−メチルオキサゾリジン)、尿素、モノエチレングリコール及びピリオン−ナトリウムを含んだ混合物を生成する。
【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【0030】
(例2)
【表6】

【0031】
例2は、本発明に係る濃縮物が、特に高温での貯蔵に際しての安定性から推定されるように、活性成分の含有量が非常にゆっくりとしか減少せず、優れた長期安定性を有していることを示している。例1A乃至1I及び例2の濃縮物は、弱い臭気を有しているが、ホルムアルデヒド臭気は殆んど検出不可能である。対照的に、比較例1Jはかなり強い臭気を有しており、ホルムアルデヒド臭気は有意に検出可能である。濃縮物の上方の気相中でのホルムアルデヒドドレーガー管を用いた測定は、濃縮物1A乃至1Iの気相への僅かなホルムアルデヒド放出しか示していない。対照的に、市販品 Grotanol(登録商標)SR3の上方の気相中におけるドレーガー管は、高いホルムアルデヒド放出を示している。
【0032】
(例3)
使用された試験方法(微生物カウント減少試験)
【表7】

【0033】
(培養及び接種溶液の調製)
(細菌)
24時間CSL培養物は、Staphylococcus aureus/Pseudomonas aeruginosaの24時間CS斜面寒天培地からなる。インキュベーションは、37℃で行われる。
【0034】
48時間CSL培養物は、Pseudomonas fluorescens/Pseudomonas putidaの48時間CS斜面寒天培地からなる。
【0035】
微生物懸濁液の滴定濃度は、約109CFU/mlである。
【0036】
(酵母)
4日経った Candica albicans 培地(CSA+ブドウ糖)は、5mlの生理食塩水で懸濁され、硫化バリウム標準に従って調整される(DVGガイドライン参照)。Candica albicans の滴定濃度は、108CFU/mlである。
【0037】
(菌類)
サブロー寒天上で7乃至14日経った Aspergillus niger 培地は、5mlのNaClで懸濁され、グラスウールを含有したグラスフィルターを通して濾過され、200mlとされた。この懸濁液は、約107CFU/mlの滴定濃度を有している。
【0038】
(手順)
4つの濃度の希釈シリーズが、試験されるべき調合物から作製され、滅菌した10ml試験管中へ注がれた。試験微生物毎に1つの希釈シリーズが必要とされる。各試験管は、0.1mlの個々の微生物懸濁液を接種される。
【0039】
6、24、48及び168時間後、それら試料は、滅菌ガラスロッドを用いて、CSA又はサブロー寒天培地上へとストリークされる。細菌は、CSA上へとストリークされ、37℃(Pseudomonas aeruginose 及び Staphylococcus aureus)又は25℃(Pseudomonas fluorescens/Pseudomonas putda)で48時間定温培養される。菌類は、サブロー寒天培地上へとストリークされ、37℃(Candida albicans)又は25℃(Aspergillus niger)で48時間定温培養される。
【0040】
(結果)
【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【0041】
結果:
調合物1Bは、低濃度においてさえも、市販製品 Grotanol(登録商標)SR 3よりかなり有効である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄及び殺菌のための濃縮物であって、
(i) 1つ以上のアルキルアルコールアルコキシレート、
(ii) 1つ以上のホルムアルデヒドドナー化合物、
(iii) 任意に、ピリチオン化合物、フェノール及びフェノール誘導体、芳香族アルコール又は芳香族アルコールの誘導体、イソチアゾロン、シクロヘキシルヒドロキシジアゼン−1−オキシド及び誘導体から選択される1つ以上の殺生物性の、特には殺菌性の活性成分、
(iv) 任意に、1つ以上のグリコール、及び
(v) 任意に、最大10重量%までの水
を含有していることを特徴とする濃縮物。
【請求項2】
前記アルキルアルコールアルコキシレートは、6乃至18個の炭素原子を有し、最大20個までのエチレンオキシド、プロピレンオキシド及び/又はブチレンオキシド基によってアルコキシル化された線状又は分岐脂肪族アルコールから誘導されることを特徴とする請求項1に記載の濃縮物。
【請求項3】
前記アルキルアルコールアルコキシレートは、(a)イソデシルアルコール−7−エチレンオキシド、(b)脂肪族C12乃至C18−アルコールエチレンオキシド/ブチレンオキシド及び(c)脂肪族C8乃至C14−アルコールエチレンオキシド/ブチレンオキシドから選択されることを特徴とする請求項2に記載の濃縮物。
【請求項4】
成分(i)は、2乃至50重量%、好ましくは5乃至40重量%、より好ましくは10乃至30重量%、特には15乃至25重量%の量で存在していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の濃縮物。
【請求項5】
前記ホルムアルデヒドドナー化合物は、N−ホルマール、特には3,3’−メチレンビス(5−メチルオキサゾリジン)であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の濃縮物。
【請求項6】
前記ホルムアルデヒドドナー化合物は、開裂されうるホルムアルデヒド部分が、前記濃縮物の重量を基準として、2乃至50重量%、好ましくは5乃至40重量%、より好ましくは10乃至30重量%、特には15乃至25重量%であるような量で存在していることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の濃縮物。
【請求項7】
前記殺生物性活性成分(iii)は、ピリチオン化合物、特にはピリオンナトリウムであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の濃縮物。
【請求項8】
前記殺生物性活性成分(iii)、特にはピリチオン化合物は、0.1乃至5重量%、好ましくは0.2乃至2重量%、より好ましくは0.3乃至1重量%、特には0.4乃至0.8重量%の量で存在していることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の濃縮物。
【請求項9】
前記グリコールは、モノエチレングリコール、ブチルジグリコール及び1,2−プロピレングリコールから選択されることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の濃縮物。
【請求項10】
1,2−プロピレングリコールを、2乃至50重量%、好ましくは5乃至40重量%、より好ましくは10乃至30重量%、特には15乃至25重量%の量で含有していることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の濃縮物。
【請求項11】
ブチルジグリコールを、2乃至50重量%、好ましくは2乃至20重量%、より好ましくは3乃至15重量%、特には4乃至10重量%の量で含有していることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の濃縮物。
【請求項12】
最大20重量%、好ましくは最大10重量%、より好ましくは最大5重量%、特には最大2重量%までの水を含有したことを特徴とし、最大量が1重量%であることが特に好ましい請求項1乃至11の何れか1項に記載の濃縮物。
【請求項13】
(a)イソチアゾロン、(b)ベンゾイミダゾール化合物、特には1H−ベンゾイミダゾール−2−イルカルバミン酸誘導体、(c)ヨードプロピニル化合物、特にはヨードプロピニルブチルカルバメート、(d)ヨードアセトアミド及び/又はチオフェン化合物を含んでいないことを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の濃縮物。
【請求項14】
請求項1乃至13の何れか1項に記載の濃縮物の金属加工業における設備の洗浄及び殺菌のための使用。
【請求項15】
請求項1乃至13の何れか1項に記載の濃縮物を含んだ希釈水溶液。

【公開番号】特開2008−69140(P2008−69140A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−195633(P2007−195633)
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(399035504)エール・リキード・サンテ(アンテルナスィオナル) (26)
【Fターム(参考)】