シフトドラム装置
【課題】部品点数を増加することなく、シフトフォークの倒れを防止することができるシフトドラム装置を提供することを課題とする。
【解決手段】シフトフォーク42は、シフトドラム41に直接的に嵌められる円筒部44と、この円筒部44から延びるフォーク部45とからなり、円筒部44は、軸方向へ延びて円筒部の傾きを減少させる凸部46を備えている。シフトフォーク42の倒れ角は、円筒部44の軸長さに反比例する。代表長さがL1である円筒部44から軸方向長さがL2である凸部46を延ばすと、シフトフォーク42の倒れ角は、L1/(L1+L2)倍になり、数十%の改善が見込める。すなわち、円筒部44に凸部46を備えているので、この凸部46でシフトフォーク42の倒れを軽減することができる。したがって、本発明によれば、部品点数を増加することなく、シフトフォーク42の倒れを防止することができるシフトドラム装置40が提供される。
【解決手段】シフトフォーク42は、シフトドラム41に直接的に嵌められる円筒部44と、この円筒部44から延びるフォーク部45とからなり、円筒部44は、軸方向へ延びて円筒部の傾きを減少させる凸部46を備えている。シフトフォーク42の倒れ角は、円筒部44の軸長さに反比例する。代表長さがL1である円筒部44から軸方向長さがL2である凸部46を延ばすと、シフトフォーク42の倒れ角は、L1/(L1+L2)倍になり、数十%の改善が見込める。すなわち、円筒部44に凸部46を備えているので、この凸部46でシフトフォーク42の倒れを軽減することができる。したがって、本発明によれば、部品点数を増加することなく、シフトフォーク42の倒れを防止することができるシフトドラム装置40が提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シフトドラムとシフトフォークからなるシフトドラム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
歯車式変速機に、シフトドラム装置が内蔵される(例えば、特許文献1(第1図)参照。)。
【0003】
特許文献1の第1図に示されるように、シフトドラム(1)(括弧付き数字は、特許文献1に記載された符号を示す。以下同様)にスリーブ(6)を被せ、このスリーブ(6)にシフトフォーク(2)を軸方向移動可能に取付けてなるシフトドラム装置が開示されている。
【0004】
スリーブ(6)を介在させることで、シフトフォーク(2)の倒れを防止することができるというものである。
しかし、スリーブ(6)を設けたことにより、部品点数が増加し、組立工数が増加し、コストアップが避けられない。
【0005】
そこで、部品点数を増加することなく、シフトフォークの倒れを防止することができるシフトドラム装置が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実公昭60−40925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、部品点数を増加することなく、シフトフォークの倒れを防止することができるシフトドラム装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、シフトドラムと、このシフトドラムでシフトドラムの軸方向に移動されるシフトフォークとからなるシフトドラム装置において、
前記シフトフォークは、前記シフトドラムと平行に配置されるシフトフォークシャフトに移動自在に嵌められる又は前記シフトドラムに直接的に嵌められる円筒部と、この円筒部から延びるフォーク部とからなり、
前記円筒部は、前記軸方向へ延びて前記円筒部の傾きを減少させる凸部を備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明では、シフトフォークシャフト又はシフトドラムに複数個の円筒部が嵌められ、一方の円筒部から延びる凸部に対して隣の円筒部の凸部が一方の円筒部に向かって延びるようにして、隣り合う円筒部から延びる凸部同士が軸方向に重なるように相互に設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明では、円筒部は、隣りの円筒部から延びる凸部を収納する凹部を備えていることを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明では、シフトフォークは、フォーク部の中心線上に凸部が配置され、この凸部に隣接した位置に凹部が配置され、該凸部と凹部の間隔が、組立状態におけるフォーク部間隔に等しくなるようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る発明では、円筒部の両端に凸部を備え、一方の凸部は該凸部側の円筒部端面がシフトドラムのフォークガイド溝に達したときに該フォークガイド溝を跨ぐように延長されていることを特徴とする。
【0013】
請求項6に係る発明では、請求項4記載のシフトドラム装置は、シフトペダルを足で操作して変速する形式の変速装置に内蔵されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明では、円筒部に凸部を備えているので、この凸部でシフトフォークの倒れを軽減することができる。凸部は局部的に設ければよく、シフトフォークが重くなる心配はない。したがって、請求項1によれば、部品点数を増加することなく、シフトフォークの倒れを防止することができるシフトドラム装置が提供される。
【0015】
請求項2に係る発明では、隣り合う円筒部から延びる凸部同士が軸方向に重なるように相互に設けられている。複数個のシフトフォークの軽量化を図りつつ、倒れを防止することができる。
【0016】
請求項3に係る発明では、円筒部は、隣りの円筒部から延びる凸部を収納する凹部を備えている。円筒部の軸長さを抑えながら、凸部の長さを稼ぐことができる。凸部が長くなることでシフトフォークの倒れをさらに少なくすることができる。
【0017】
請求項4に係る発明では、シフトフォークは、フォーク部の中心線上に凸部が配置され、この凸部に隣接した位置に凹部が配置され、該凸部と凹部の間隔が、組立状態におけるフォーク部間隔に等しくなるようにした。
第1シフトフォークと第2シフトフォークは同一品とすることができる。
同一品にすることで、部品の種類を少なくすることができ在庫コストを下げることができる。
【0018】
請求項5に係る発明では、円筒部の両端に凸部を備えている。両端に凸部を設けることにより、円筒部の軸長さを縮めることができ、シフトフォークの小型・軽量化が可能となる。
さらには、一方の凸部は該凸部側の円筒部端面が前記シフトドラムのフォークガイド溝に達したときに該フォークガイド溝を跨ぐように延長されている。結果、凸部は、フォークガイド溝を跨ぐというガイド作用を発揮する。
【0019】
請求項6に係る発明では、請求項4記載のシフトドラム装置は、シフトペダルを足で操作して変速する形式の変速装置に内蔵されている。
人力でしかも足による操作は、動きの判断に慣れを要する。このような変速装置であっても、本発明のシフトフォークは軸方向移動が滑らかであるため、運転者の習熟期間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】車両の左側面図である。
【図2】内燃機関及び変速機の側面図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】本発明に係るシフトドラム装置の第1形態を示す図である。
【図5】本発明に係るシフトドラム装置の第2形態を示す図である。
【図6】本発明に係るシフトドラム装置の第3形態を示す図である。
【図7】図6の7−7線断面図である。
【図8】第1・第2シフトフォークの単品図である。
【図9】本発明に係るシフトドラム装置の第4形態を示す図である。
【図10】本発明に係るシフトドラム装置の第5形態を示す図である。
【図11】本発明に係るシフトドラム装置の第6形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
【実施例】
【0022】
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示されるように、車両10は、車体フレーム11の前部にヘッドパイプ12を備え、このヘッドパイプ12にフロントフォーク13を備え、このフロントフォーク13の上部にステアリングハンドル14を備えると共に下部に前輪15を回転自在に備え、車体フレーム10の後部下部に変速装置16を備え、この変速装置16の前部に内燃機関17を備え、車体フレーム11の後部にピボット軸18を介してスイングアーム19を上下スイング可能に備え、このスイングアーム19に後輪21を回転自在に備え、車体フレーム11の後部上部から車両後方への延ばしたシートレール22に燃料タンク23及びシート24を備える鞍乗り型自動二輪車である。
【0023】
内燃機関17は、ヘッドパイプ12の近傍に配置されるエアクリーナ25を介して外気を吸気し、スロットルボディ26を介して燃焼空気を取り入れ、燃料タンク23から供給される液体燃料との混合気を爆発させて動力を得る。燃焼後の排気ガスは排気管27により排出される。内燃機関17で得た動力は、変速装置16で変速され、後輪21の駆動に供される。変速装置16での変速比は運転者が足で操作するシフトペダル28によって選択される。
【0024】
図2に示すように、変速装置16に、変速機入力軸31とシフトドラム装置40と変速機出力軸32とが備えられる。
【0025】
図3に示すように、変速装置16には、クランク軸33に平行に、変速機入力軸31とシフトドラム装置40と変速機出力軸32とが配置される。変速機入力軸31でギヤ34が支持され、変速機出力軸32でギヤ35が支持される。
【0026】
シフトドラム装置40はシフトドラム41と、このシフトドラム41で軸方向に動かされる第1シフトフォーク42及び第2シフトフォーク43とからなる。
第1シフトフォーク42はギヤ34を軸方向に移動する役割を果たし、第2シフトフォーク43はギヤ35を軸方向に移動する役割を果たす。
【0027】
内燃機関で発生した動力は、クランク軸33に設けられる駆動ギヤ36から変速機入力軸31に回転可能に設けられる従動ギヤ37に伝えられ、変速機入力軸31端に設けられるクラッチ38が接続状態のときにクラッチ38を介し変速機入力軸31に伝えられ、ギヤ34、35を介して変速機出力軸32に伝えられ、ドライブスプロケット39が回される。
【0028】
以下、シフトドラム装置40の形態を詳しく説明する。
図4はシフトドラム装置の第1態様を示す図であり、シフトドラム装置40は、シフトドラム41と、このシフトドラム41でシフトドラムの軸方向に移動される第1シフトフォーク42及び第2シフトフォーク43とからなる。
【0029】
そして第1シフトフォーク42は、シフトドラム41に直接的に嵌められる円筒部44と、この円筒部44から延びるフォーク部45とからなり、円筒部44は、軸方向へ延びて円筒部の傾きを減少させる凸部46を備えている。第2シフトフォーク43も同様に円筒部44に凸部46を備えている。
【0030】
第1シフトフォーク42の倒れ角は、円筒部44の軸長さに反比例する。代表長さがL1である円筒部44から軸方向長さがL2である凸部46を延ばすと、第1シフトフォーク42の倒れ角は、L1/(L1+L2)倍になり、数十%の改善が見込める。
すなわち、円筒部44に凸部46を備えているので、この凸部46で第1シフトフォーク42の倒れを軽減することができる。
【0031】
凸部46は円筒部44に鍛造法などにより一体形成され、従来のスリーブは不要となるから、部品点数の削減が図れる。さらには、凸部46は局部的に設ければよく、第1シフトフォーク42が重くなる心配はない。
したがって、本発明によれば、部品点数を増加することなく、第1シフトフォーク42の倒れを防止することができるシフトドラム装置40が提供される。第2シフトフォーク43についても同様である。
【0032】
また、図から明らかなように複数個(この例では2個)の円筒部44、44が嵌められ、一方の円筒部44から延びる凸部46に対して隣の円筒部44の凸部46が一方の円筒部44に向かって延びるようにして、隣り合う円筒部44、44から延びる凸部46、46が軸方向に重なるように相互に設けられている。そのため、複数個のシフトフォーク42、43は軽量化を図りつつ、倒れを防止することができる。
【0033】
図5はシフトドラム装置の第2態様を示す図であり、図4と同一要素には符号を流用して詳しい説明は省略する。この第2態様では、第1シフトフォーク42の円筒部44は、隣りの第2シフトフォーク43の円筒部44から延びる凸部46を収納する凹部47を備えている。
第2シフトフォーク43の円筒部44も、隣りの第1シフトフォーク42の円筒部44から延びる凸部46を収納する凹部47を備えている。
【0034】
凹部47の深さだけ、凸部46を余分に長くすることができる。すなわち、円筒部44の軸長さを抑えながら、凸部46の長さを稼ぐことができる。凸部46が長くなることでシフトフォーク42、43の倒れをさらに少なくすることができる。凹部47で重量減が図れ、凸部46での重量増加を相殺することができるため、この実施例によれば倒れを少なくすることができると共にシフトフォーク42、43の重量増加を防止することができる。
【0035】
図6はシフトドラム装置の第3態様を示す図であり、図7は図6の7−7線断面図である。
図7に示すように、中心軸48は第1シフトフォーク42の中心軸であり、中心軸49は第2シフトフォーク43の中心軸である。そして、第1シフトフォーク42と第2シフトフォーク43は、シフトドラム41の中心から延び中心軸48、49が角度2θをなすように、左右に張り分けて配置されている。
【0036】
図8(a)は図7に示す第1シフトフォーク42だけを抜き描きしたものであって、第1シフトフォーク42は、それの中心線48に凸部46が配置され、この中心線48から反時計廻りに2θ回転させた位置に凹部47が配置される。凸部46及び凹部47は円筒部44の図面奥に設けられ、凸部46は図面奥へ延びる。
【0037】
図8(b)は図7に示す第2シフトフォーク43だけを抜き描きしたものであって、第2シフトフォーク43は、それの中心線49上に凸部46が配置され、この中心線49から時計廻りに2θ回転させた位置に凹部47が配置される。凸部46及び凹部47は円筒部44の図面手前に設けられ、凸部46は図面手前に延びる。
【0038】
図から明らかなように、シフトフォーク42、43は、フォーク部45、45の中心線48、49上に凸部46が配置され、この凸部46に隣接した位置に凹部47が配置され、凸部46と凹部47の間隔が、組立状態におけるフォーク部45、45間隔に等しくなるように設定される。
【0039】
この第2シフトフォーク43を裏表反転させると第1シフトフォーク42になる。すなわち、図6に示すようにシフトドラム41に、第1シフトフォーク42と第2シフトフォーク43とからなる2個のシフトフォーク42、43が背中合わせに取付けられ、第1シフトフォーク42と第2シフトフォーク43は同一品とすることができる。
同一品にすることで、部品の種類を少なくすることができ在庫コストを下げることができる。
【0040】
図9はシフトドラム装置の第4態様を示す図であり、第1シフトフォーク42は、円筒部44の一端に凸部46を有し、他端にも凸部51を有している。特に、凸部51は、シフトドラム41に設けられているフォークガイド溝41aを跨ぐというガイド作用を発揮する。それに加えて、円筒部44の軸方向長さに、凸部46の張出し長さと凸部51の張出し長さを加えた長さが倒れ防止長さになるため、倒れ量が大幅に減少される。
図示するように、凸部46と凸部51とは一直線上(同一位相)に配置されることが望ましい。しかし、凸部46と凸部51とを、位相をずらして配置することは差し支えない。
【0041】
図10はシフトドラム装置の第5態様を示す図であり、凸部46は角型の突起であってもよく、凹部47も角型の窪みであってもよい。したがって、凸部46や凹部47は半円形状の他、四角型、三角形であってもよく、形状は任意である。
【0042】
図11はシフトドラム装置の第6態様を示す図であり、シフトドラム装置40を含む変速操作機構60は、クランクケース61にボルト62で取付られるスピンドルカバー63と、スピンドルカバー63にニードルベラリング64を介して取付けられるシフトスピンドル65と、このシフトスピンドル65で揺動される揺動レバー66と、シャフトドライブ装置40とからなる。なお、シフトスピンドル65はシフトペダル(図1、符号28)にリンク及びレバーを介して機械的に連結され、シフトペダルにより駆動される。
【0043】
シフトドラム装置40は、クランクケース61に軸受67、67により回転自在に支持され揺動レバー66で回されるシフトドラム41と、このシフトドラム41に平行に配置されるシフトフォークシャフト52、52と、一方のシフトフォークシャフト52に軸方向移動に支持されるシフトフォーク42、43とからなる。シフトドラム41でシフトフォーク42、43を駆動すると、シフトフォーク42、43はシフトフォークシャフト52に支持されつつ軸方向に移動する。
【0044】
シフトフォーク42、43は円筒部44に凸部46と凹部47を有している。凸部46と凹部47とにより円筒部44の軸長さを稼ぎ、シフトフォーク42、43の倒れを減少させる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明のシフトドラム装置は、自動二輪車の変速装置に好適である。
【符号の説明】
【0046】
10…車両、16…変速装置、28…シフトペダル、40…シフトドラム装置、41…シフトドラム、41a…フォークガイド溝、42…シフトフォーク(第1シフトフォーク)、43…シフトフォーク(第2シフトフォーク)、44…円筒部、45…フォーク部、46、51…凸部、47…凹部、52…シフトフォークシャフト。
【技術分野】
【0001】
本発明は、シフトドラムとシフトフォークからなるシフトドラム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
歯車式変速機に、シフトドラム装置が内蔵される(例えば、特許文献1(第1図)参照。)。
【0003】
特許文献1の第1図に示されるように、シフトドラム(1)(括弧付き数字は、特許文献1に記載された符号を示す。以下同様)にスリーブ(6)を被せ、このスリーブ(6)にシフトフォーク(2)を軸方向移動可能に取付けてなるシフトドラム装置が開示されている。
【0004】
スリーブ(6)を介在させることで、シフトフォーク(2)の倒れを防止することができるというものである。
しかし、スリーブ(6)を設けたことにより、部品点数が増加し、組立工数が増加し、コストアップが避けられない。
【0005】
そこで、部品点数を増加することなく、シフトフォークの倒れを防止することができるシフトドラム装置が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実公昭60−40925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、部品点数を増加することなく、シフトフォークの倒れを防止することができるシフトドラム装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、シフトドラムと、このシフトドラムでシフトドラムの軸方向に移動されるシフトフォークとからなるシフトドラム装置において、
前記シフトフォークは、前記シフトドラムと平行に配置されるシフトフォークシャフトに移動自在に嵌められる又は前記シフトドラムに直接的に嵌められる円筒部と、この円筒部から延びるフォーク部とからなり、
前記円筒部は、前記軸方向へ延びて前記円筒部の傾きを減少させる凸部を備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明では、シフトフォークシャフト又はシフトドラムに複数個の円筒部が嵌められ、一方の円筒部から延びる凸部に対して隣の円筒部の凸部が一方の円筒部に向かって延びるようにして、隣り合う円筒部から延びる凸部同士が軸方向に重なるように相互に設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明では、円筒部は、隣りの円筒部から延びる凸部を収納する凹部を備えていることを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明では、シフトフォークは、フォーク部の中心線上に凸部が配置され、この凸部に隣接した位置に凹部が配置され、該凸部と凹部の間隔が、組立状態におけるフォーク部間隔に等しくなるようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る発明では、円筒部の両端に凸部を備え、一方の凸部は該凸部側の円筒部端面がシフトドラムのフォークガイド溝に達したときに該フォークガイド溝を跨ぐように延長されていることを特徴とする。
【0013】
請求項6に係る発明では、請求項4記載のシフトドラム装置は、シフトペダルを足で操作して変速する形式の変速装置に内蔵されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明では、円筒部に凸部を備えているので、この凸部でシフトフォークの倒れを軽減することができる。凸部は局部的に設ければよく、シフトフォークが重くなる心配はない。したがって、請求項1によれば、部品点数を増加することなく、シフトフォークの倒れを防止することができるシフトドラム装置が提供される。
【0015】
請求項2に係る発明では、隣り合う円筒部から延びる凸部同士が軸方向に重なるように相互に設けられている。複数個のシフトフォークの軽量化を図りつつ、倒れを防止することができる。
【0016】
請求項3に係る発明では、円筒部は、隣りの円筒部から延びる凸部を収納する凹部を備えている。円筒部の軸長さを抑えながら、凸部の長さを稼ぐことができる。凸部が長くなることでシフトフォークの倒れをさらに少なくすることができる。
【0017】
請求項4に係る発明では、シフトフォークは、フォーク部の中心線上に凸部が配置され、この凸部に隣接した位置に凹部が配置され、該凸部と凹部の間隔が、組立状態におけるフォーク部間隔に等しくなるようにした。
第1シフトフォークと第2シフトフォークは同一品とすることができる。
同一品にすることで、部品の種類を少なくすることができ在庫コストを下げることができる。
【0018】
請求項5に係る発明では、円筒部の両端に凸部を備えている。両端に凸部を設けることにより、円筒部の軸長さを縮めることができ、シフトフォークの小型・軽量化が可能となる。
さらには、一方の凸部は該凸部側の円筒部端面が前記シフトドラムのフォークガイド溝に達したときに該フォークガイド溝を跨ぐように延長されている。結果、凸部は、フォークガイド溝を跨ぐというガイド作用を発揮する。
【0019】
請求項6に係る発明では、請求項4記載のシフトドラム装置は、シフトペダルを足で操作して変速する形式の変速装置に内蔵されている。
人力でしかも足による操作は、動きの判断に慣れを要する。このような変速装置であっても、本発明のシフトフォークは軸方向移動が滑らかであるため、運転者の習熟期間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】車両の左側面図である。
【図2】内燃機関及び変速機の側面図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】本発明に係るシフトドラム装置の第1形態を示す図である。
【図5】本発明に係るシフトドラム装置の第2形態を示す図である。
【図6】本発明に係るシフトドラム装置の第3形態を示す図である。
【図7】図6の7−7線断面図である。
【図8】第1・第2シフトフォークの単品図である。
【図9】本発明に係るシフトドラム装置の第4形態を示す図である。
【図10】本発明に係るシフトドラム装置の第5形態を示す図である。
【図11】本発明に係るシフトドラム装置の第6形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
【実施例】
【0022】
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示されるように、車両10は、車体フレーム11の前部にヘッドパイプ12を備え、このヘッドパイプ12にフロントフォーク13を備え、このフロントフォーク13の上部にステアリングハンドル14を備えると共に下部に前輪15を回転自在に備え、車体フレーム10の後部下部に変速装置16を備え、この変速装置16の前部に内燃機関17を備え、車体フレーム11の後部にピボット軸18を介してスイングアーム19を上下スイング可能に備え、このスイングアーム19に後輪21を回転自在に備え、車体フレーム11の後部上部から車両後方への延ばしたシートレール22に燃料タンク23及びシート24を備える鞍乗り型自動二輪車である。
【0023】
内燃機関17は、ヘッドパイプ12の近傍に配置されるエアクリーナ25を介して外気を吸気し、スロットルボディ26を介して燃焼空気を取り入れ、燃料タンク23から供給される液体燃料との混合気を爆発させて動力を得る。燃焼後の排気ガスは排気管27により排出される。内燃機関17で得た動力は、変速装置16で変速され、後輪21の駆動に供される。変速装置16での変速比は運転者が足で操作するシフトペダル28によって選択される。
【0024】
図2に示すように、変速装置16に、変速機入力軸31とシフトドラム装置40と変速機出力軸32とが備えられる。
【0025】
図3に示すように、変速装置16には、クランク軸33に平行に、変速機入力軸31とシフトドラム装置40と変速機出力軸32とが配置される。変速機入力軸31でギヤ34が支持され、変速機出力軸32でギヤ35が支持される。
【0026】
シフトドラム装置40はシフトドラム41と、このシフトドラム41で軸方向に動かされる第1シフトフォーク42及び第2シフトフォーク43とからなる。
第1シフトフォーク42はギヤ34を軸方向に移動する役割を果たし、第2シフトフォーク43はギヤ35を軸方向に移動する役割を果たす。
【0027】
内燃機関で発生した動力は、クランク軸33に設けられる駆動ギヤ36から変速機入力軸31に回転可能に設けられる従動ギヤ37に伝えられ、変速機入力軸31端に設けられるクラッチ38が接続状態のときにクラッチ38を介し変速機入力軸31に伝えられ、ギヤ34、35を介して変速機出力軸32に伝えられ、ドライブスプロケット39が回される。
【0028】
以下、シフトドラム装置40の形態を詳しく説明する。
図4はシフトドラム装置の第1態様を示す図であり、シフトドラム装置40は、シフトドラム41と、このシフトドラム41でシフトドラムの軸方向に移動される第1シフトフォーク42及び第2シフトフォーク43とからなる。
【0029】
そして第1シフトフォーク42は、シフトドラム41に直接的に嵌められる円筒部44と、この円筒部44から延びるフォーク部45とからなり、円筒部44は、軸方向へ延びて円筒部の傾きを減少させる凸部46を備えている。第2シフトフォーク43も同様に円筒部44に凸部46を備えている。
【0030】
第1シフトフォーク42の倒れ角は、円筒部44の軸長さに反比例する。代表長さがL1である円筒部44から軸方向長さがL2である凸部46を延ばすと、第1シフトフォーク42の倒れ角は、L1/(L1+L2)倍になり、数十%の改善が見込める。
すなわち、円筒部44に凸部46を備えているので、この凸部46で第1シフトフォーク42の倒れを軽減することができる。
【0031】
凸部46は円筒部44に鍛造法などにより一体形成され、従来のスリーブは不要となるから、部品点数の削減が図れる。さらには、凸部46は局部的に設ければよく、第1シフトフォーク42が重くなる心配はない。
したがって、本発明によれば、部品点数を増加することなく、第1シフトフォーク42の倒れを防止することができるシフトドラム装置40が提供される。第2シフトフォーク43についても同様である。
【0032】
また、図から明らかなように複数個(この例では2個)の円筒部44、44が嵌められ、一方の円筒部44から延びる凸部46に対して隣の円筒部44の凸部46が一方の円筒部44に向かって延びるようにして、隣り合う円筒部44、44から延びる凸部46、46が軸方向に重なるように相互に設けられている。そのため、複数個のシフトフォーク42、43は軽量化を図りつつ、倒れを防止することができる。
【0033】
図5はシフトドラム装置の第2態様を示す図であり、図4と同一要素には符号を流用して詳しい説明は省略する。この第2態様では、第1シフトフォーク42の円筒部44は、隣りの第2シフトフォーク43の円筒部44から延びる凸部46を収納する凹部47を備えている。
第2シフトフォーク43の円筒部44も、隣りの第1シフトフォーク42の円筒部44から延びる凸部46を収納する凹部47を備えている。
【0034】
凹部47の深さだけ、凸部46を余分に長くすることができる。すなわち、円筒部44の軸長さを抑えながら、凸部46の長さを稼ぐことができる。凸部46が長くなることでシフトフォーク42、43の倒れをさらに少なくすることができる。凹部47で重量減が図れ、凸部46での重量増加を相殺することができるため、この実施例によれば倒れを少なくすることができると共にシフトフォーク42、43の重量増加を防止することができる。
【0035】
図6はシフトドラム装置の第3態様を示す図であり、図7は図6の7−7線断面図である。
図7に示すように、中心軸48は第1シフトフォーク42の中心軸であり、中心軸49は第2シフトフォーク43の中心軸である。そして、第1シフトフォーク42と第2シフトフォーク43は、シフトドラム41の中心から延び中心軸48、49が角度2θをなすように、左右に張り分けて配置されている。
【0036】
図8(a)は図7に示す第1シフトフォーク42だけを抜き描きしたものであって、第1シフトフォーク42は、それの中心線48に凸部46が配置され、この中心線48から反時計廻りに2θ回転させた位置に凹部47が配置される。凸部46及び凹部47は円筒部44の図面奥に設けられ、凸部46は図面奥へ延びる。
【0037】
図8(b)は図7に示す第2シフトフォーク43だけを抜き描きしたものであって、第2シフトフォーク43は、それの中心線49上に凸部46が配置され、この中心線49から時計廻りに2θ回転させた位置に凹部47が配置される。凸部46及び凹部47は円筒部44の図面手前に設けられ、凸部46は図面手前に延びる。
【0038】
図から明らかなように、シフトフォーク42、43は、フォーク部45、45の中心線48、49上に凸部46が配置され、この凸部46に隣接した位置に凹部47が配置され、凸部46と凹部47の間隔が、組立状態におけるフォーク部45、45間隔に等しくなるように設定される。
【0039】
この第2シフトフォーク43を裏表反転させると第1シフトフォーク42になる。すなわち、図6に示すようにシフトドラム41に、第1シフトフォーク42と第2シフトフォーク43とからなる2個のシフトフォーク42、43が背中合わせに取付けられ、第1シフトフォーク42と第2シフトフォーク43は同一品とすることができる。
同一品にすることで、部品の種類を少なくすることができ在庫コストを下げることができる。
【0040】
図9はシフトドラム装置の第4態様を示す図であり、第1シフトフォーク42は、円筒部44の一端に凸部46を有し、他端にも凸部51を有している。特に、凸部51は、シフトドラム41に設けられているフォークガイド溝41aを跨ぐというガイド作用を発揮する。それに加えて、円筒部44の軸方向長さに、凸部46の張出し長さと凸部51の張出し長さを加えた長さが倒れ防止長さになるため、倒れ量が大幅に減少される。
図示するように、凸部46と凸部51とは一直線上(同一位相)に配置されることが望ましい。しかし、凸部46と凸部51とを、位相をずらして配置することは差し支えない。
【0041】
図10はシフトドラム装置の第5態様を示す図であり、凸部46は角型の突起であってもよく、凹部47も角型の窪みであってもよい。したがって、凸部46や凹部47は半円形状の他、四角型、三角形であってもよく、形状は任意である。
【0042】
図11はシフトドラム装置の第6態様を示す図であり、シフトドラム装置40を含む変速操作機構60は、クランクケース61にボルト62で取付られるスピンドルカバー63と、スピンドルカバー63にニードルベラリング64を介して取付けられるシフトスピンドル65と、このシフトスピンドル65で揺動される揺動レバー66と、シャフトドライブ装置40とからなる。なお、シフトスピンドル65はシフトペダル(図1、符号28)にリンク及びレバーを介して機械的に連結され、シフトペダルにより駆動される。
【0043】
シフトドラム装置40は、クランクケース61に軸受67、67により回転自在に支持され揺動レバー66で回されるシフトドラム41と、このシフトドラム41に平行に配置されるシフトフォークシャフト52、52と、一方のシフトフォークシャフト52に軸方向移動に支持されるシフトフォーク42、43とからなる。シフトドラム41でシフトフォーク42、43を駆動すると、シフトフォーク42、43はシフトフォークシャフト52に支持されつつ軸方向に移動する。
【0044】
シフトフォーク42、43は円筒部44に凸部46と凹部47を有している。凸部46と凹部47とにより円筒部44の軸長さを稼ぎ、シフトフォーク42、43の倒れを減少させる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明のシフトドラム装置は、自動二輪車の変速装置に好適である。
【符号の説明】
【0046】
10…車両、16…変速装置、28…シフトペダル、40…シフトドラム装置、41…シフトドラム、41a…フォークガイド溝、42…シフトフォーク(第1シフトフォーク)、43…シフトフォーク(第2シフトフォーク)、44…円筒部、45…フォーク部、46、51…凸部、47…凹部、52…シフトフォークシャフト。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シフトドラム(41)と、このシフトドラム(41)でシフトドラム(41)の軸方向に移動されるシフトフォーク(42)とからなるシフトドラム装置(40)において、
前記シフトフォーク(42)は、前記シフトドラム(41)と平行に配置されるシフトフォークシャフト(52)に移動自在に嵌められる又は前記シフトドラム(41)に直接的に嵌められる円筒部(44)と、この円筒部(44)から延びるフォーク部(45)とからなり、
前記円筒部(44)は、前記軸方向へ延びて前記円筒部(44)の傾きを減少させる凸部(46)を備えていることを特徴とするシフトドラム装置。
【請求項2】
前記シフトフォークシャフト(52)又は前記シフトドラム(41)に複数個の前記円筒部(44)が嵌められ、一方の円筒部(44)から延びる前記凸部(46)に対して隣の円筒部(44)の前記凸部(46)が前記一方の円筒部(44)に向かって延びるようにして、隣り合う円筒部(44)から延びる前記凸部(46)同士が軸方向に重なるように相互に設けられていることを特徴とする請求項1記載のシフトドラム装置。
【請求項3】
前記円筒部(44)は、隣りの円筒部(44)から延びる凸部(46)を収納する凹部(47)を備えていることを特徴とする請求項1記載のシフトドラム装置。
【請求項4】
前記シフトフォーク(42、43)は、フォーク部(45、45)の中心線(48、49)上に前記凸部(46)が配置され、この凸部(46)に隣接した位置に前記凹部(47)が配置され、
該凸部(46)と凹部(47)の間隔が、組立状態におけるフォーク部(45、45)間隔に等しくなるようにしたことを特徴とする請求項3記載のシフトドラム装置。
【請求項5】
前記円筒部(44)の両端に前記凸部(46、51)を備え、一方の凸部(51)は該凸部(51)側の円筒部(44)端面が前記シフトドラム(41)のフォークガイド溝(41a)に達したときに該フォークガイド溝(41a)を跨ぐように延長されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のシフトドラム装置。
【請求項6】
請求項5記載のシフトドラム装置は、シフトペダル(28)を足で操作して変速する形式の変速装置(16)に内蔵されていることを特徴とするシフトドラム装置。
【請求項1】
シフトドラム(41)と、このシフトドラム(41)でシフトドラム(41)の軸方向に移動されるシフトフォーク(42)とからなるシフトドラム装置(40)において、
前記シフトフォーク(42)は、前記シフトドラム(41)と平行に配置されるシフトフォークシャフト(52)に移動自在に嵌められる又は前記シフトドラム(41)に直接的に嵌められる円筒部(44)と、この円筒部(44)から延びるフォーク部(45)とからなり、
前記円筒部(44)は、前記軸方向へ延びて前記円筒部(44)の傾きを減少させる凸部(46)を備えていることを特徴とするシフトドラム装置。
【請求項2】
前記シフトフォークシャフト(52)又は前記シフトドラム(41)に複数個の前記円筒部(44)が嵌められ、一方の円筒部(44)から延びる前記凸部(46)に対して隣の円筒部(44)の前記凸部(46)が前記一方の円筒部(44)に向かって延びるようにして、隣り合う円筒部(44)から延びる前記凸部(46)同士が軸方向に重なるように相互に設けられていることを特徴とする請求項1記載のシフトドラム装置。
【請求項3】
前記円筒部(44)は、隣りの円筒部(44)から延びる凸部(46)を収納する凹部(47)を備えていることを特徴とする請求項1記載のシフトドラム装置。
【請求項4】
前記シフトフォーク(42、43)は、フォーク部(45、45)の中心線(48、49)上に前記凸部(46)が配置され、この凸部(46)に隣接した位置に前記凹部(47)が配置され、
該凸部(46)と凹部(47)の間隔が、組立状態におけるフォーク部(45、45)間隔に等しくなるようにしたことを特徴とする請求項3記載のシフトドラム装置。
【請求項5】
前記円筒部(44)の両端に前記凸部(46、51)を備え、一方の凸部(51)は該凸部(51)側の円筒部(44)端面が前記シフトドラム(41)のフォークガイド溝(41a)に達したときに該フォークガイド溝(41a)を跨ぐように延長されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のシフトドラム装置。
【請求項6】
請求項5記載のシフトドラム装置は、シフトペダル(28)を足で操作して変速する形式の変速装置(16)に内蔵されていることを特徴とするシフトドラム装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−202503(P2012−202503A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−68709(P2011−68709)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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