説明

シミュレーションプログラムおよびシミュレーション装置

【課題】立体画像の表示画面を備えた実機の外観を忠実に再現するためのシミュレーションプログラムおよびシミュレーション装置を提供する。
【解決手段】実機の抽選結果に対応して実機の表示画面に表示される演出画像を抽選結果に対応付けて記録したビデオ画像記憶部44a、実機における複数の操作スイッチにシミュレーション装置の複数の割当スイッチを対応させて認識する割当スイッチ認識部101、操作された割当スイッチが実機において抽選を行う操作スイッチに対応している場合に抽選を実行する抽選実行部104、抽選が実行された場合に実機の表示画面に表示される演出画像を特定する演出画像特定部105、および特定された演出画像をビデオ画像ファイルから読み出してシミュレーション画像における実機の表示画面相当領域において当演出画像を再生する画像生成部106を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機の動作をゲーム機等の別装置でシミュレーションするためのシミュレーションプログラムに係り、特に、遊技機の応答性を忠実に再現するための発明に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭用ゲーム機等のエンターテイメント装置は、任意のソフトウェアプログラムを提供して実行させることができるように構成されている。ソフトウェアプログラムの中には、何らかの動作をシミュレーションするために開発されたものがある。エンターテイメント装置は、このようなプログラムを実行することにより、エンターテイメント装置をシミュレーション装置として機能させることが可能となっている。
【0003】
従来のエンターテイメント装置で実行されるシミュレーション方法としては、例えば、特開平08−280874号公報に記載されたようなものがある。この技術は、シミュレーションに必要な機種毎の属性データ及び機種共通のデータを記憶し、入力操作装置からの操作情報、機種毎の属性データ、及び機種共通のデータに基づき、家庭用ゲーム機においてパチンコ遊技機の動作をシミュレーションし、特賞状態が発生したときに、画面全体を横切るような大当たりキャラクタを表示するよう構成されたものである(特許文献1、段落0005)。
【0004】
このようなシミュレーション機能により、特賞状態が発生した際に、実際のパチンコ遊技機以上の感動を遊技者に与えることができていた(同、段落0007)。
【特許文献1】特開平08−280874号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年の遊技機は、画像処理能力の向上とともに、表示画面に抽選結果に応じた演出画像を表示するものが標準となっている。このような演出画像は、所定のオブジェクトを仮想三次元空間に配置し、視点を基準に投影面に投影した3D画像(以下「立体画像」という。)で表現されることが多くなっている。
【0006】
このような遊技機のシミュレーション画像は、シミュレーション対象となる遊技機(以下「実機」ともいう。)の外観を立体画像として構成して画像表示することになる。すなわち、実機の外観構造をポリゴン等で構成してオブジェクトとして仮想三次元空間に配置し、視点を基準に投影面に投影した3D画像で表現するのである。
【0007】
ここで、実機の表示画面には上記のようにさらに立体画像が表示されているのであるから、シミュレーション装置は実機自体の立体画像化に加え、この実機の表示画面に表示される演出画像をも立体画像として表現しなければならなくなる。
【0008】
しかしながら、家庭用ゲーム機ではただでさえ演算処理に時間を要する実機筐体の立体画像化に加え、実機の画像表示面の立体画像も生成しなければならないとすれば、明らかに装置の演算処理能力を超えてしまい、実際に画像表示面に動画像を表示することが困難である。
【0009】
そこで、本発明は、立体画像の表示画面を備えた遊技機の外観を忠実に再現するためのシミュレーションプログラムおよびシミュレーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明のシミュレーションプログラムは、所定の遊技機の動作をシミュレーションするためのシミュレーションプログラムであって、遊技機の抽選結果に対応して遊技機の表示画面に表示される演出画像を抽選結果に対応付けて記録したビデオ画像ファイルが、当シミュレーションプログラムと関連付けられており、コンピュータに、
1)遊技機における複数の操作スイッチに、当該シミュレーションプログラムが実行されるシミュレーション装置の複数の割当スイッチを対応させて認識する機能と、
2)操作された割当スイッチが遊技機において抽選を行う操作スイッチに対応している場合に抽選を実行する機能と、
3)抽選が実行された場合に遊技機の表示画面に表示される演出画像を特定する機能と、
4)特定された演出画像をビデオ画像ファイルから読み出して遊技機の表示画面相当領域において再生したシミュレーション画像を生成する機能と、
を実行させるためのシミュレーションプログラムである。
【0011】
また本発明のシミュレーション装置は、所定の遊技機の動作をシミュレーションするためのシミュレーション装置であって、
1)遊技機の抽選結果に対応して遊技機の表示画面に表示される演出画像を抽選結果に対応付けて記録したビデオ画像記憶部と、
2)遊技機における複数の操作スイッチにシミュレーション装置の複数の割当スイッチを対応させて認識する割当スイッチ認識部と、
3)操作された割当スイッチが遊技機において抽選を行う操作スイッチに対応している場合に抽選を実行する抽選実行部と、
4)抽選が実行された場合に遊技機の表示画面に表示される演出画像を特定する演出画像特定部と、
5)特定された演出画像をビデオ画像ファイルから読み出して遊技機の表示画面相当領域において再生したシミュレーション画像を生成する画像生成部と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
係る発明によれば、シミュレーション装置における割当スイッチが遊技機(実機)の抽選を実施するための操作スイッチに割り当てられている場合には抽選が実行され、その抽選の結果、実機の表示画面に表示される演出画像が、別途関連付けられているビデオ画像を再生することによってシミュレーション画像の表示画面相当領域に描画される。よって、比較的処理能力が低いエンターテイメント装置であっても、実機筐体の立体画像に加えて表示画面にも立体画像を表示することが可能となる。
【0013】
なお、本明細書で「画像」と称する場合には、視覚的に認識される像そのものの他、その像を表示させるための画像データも含むものとする。
【0014】
ここで上記ビデオ画像ファイルは、遊技機における複数の操作スイッチのそれぞれが操作される度に変更される一連の演出画像の組合せが抽選結果に対応して指定可能に構成されていることは好ましい。遊技機(実機)では、一つの抽選結果がでた場合にはその後操作される複数の操作スイッチに応じて変更しながら表示すべき演出画像が一義的に決まる。係る発明によれば、このように実機において抽選結果に応じて一義的に決まる演出画像の組合せが、抽選結果に対応させてビデオ画像に記録されているので、実機と同様の抽選結果が得られた段階で、読み出すべきビデオ画像を特定することができる。
【0015】
ここで、上記シミュレーションプログラムは、遊技機をモデリングするためのオブジェクトを仮想三次元空間にモデリングする機能と、モデリングされたオブジェクトを所定の視点を基準とした投影面に透視投影変換する機能と、透視投影変換されたオブジェクトのピクセルに色を展開し立体画像を生成する機能と、をさらに実行させるものである。
【0016】
また同様に、上記シミュレーション装置は、遊技機をモデリングするためのオブジェクトを仮想三次元空間にモデリングするモデリング部と、モデリングされたオブジェクトを所定の視点を基準とした投影面に透視投影変換する座標変換部と、透視投影変換されたオブジェクトのピクセルに色を展開し立体画像を生成するマッピング部と、をさらに備える。
【0017】
係る発明によれば、遊技機(実機)はオブジェクトによりモデリングされ透視投影変換され色が展開されるので、いわゆる3D画像(立体画像)として表現されるものとなる。
【0018】
ここで上記シミュレーションプログラムは、モデリング時に、遊技機をモデリングするためのオブジェクトの一部に表示画面相当領域をモデリングするものであり、演出画像を表示する機能は、表示画面相当領域に演出画像をマッピングする機能である。
【0019】
同様に上記シミュレーション装置では、モデリング部は、遊技機をモデリングするためのオブジェクトの一部に表示画面相当領域をモデリングするものであり、マッピング部は、再生された演出画像を表示画面相当領域にマッピングする。
【0020】
係る発明によれば、遊技機(実機)筐体が立体画像として画像表示されるところ、オブジェクトの一部として表示画面相当領域がモデリングされ、その表示画面相当領域に、ビデオ画像を再生して得られた演出画像がマッピングされるので、シミュレーション装置において立体画像内に、それとは独立した立体画像を表示させることができ、近年の立体画像を表示可能な遊技機の外観を忠実にシミュレーションすることが可能となる。
【0021】
ここで「遊技機」(実機)に限定は無いが、例えば回動式遊技機(以下「スロットマシン」という。)、ぱちんこ機(第一種ぱちんこ機、第二種ぱちんこ機を含む)等を含む。
【0022】
なお、本発明のシミュレーションプログラムは、記憶媒体に格納されて流通されるものである。このような記憶媒体としては、コンピュータに読み取り可能な媒体であり、各種ROM、フラッシュメモリを備えたUSBメモリ、USBメモリ、SDメモリ、メモリスティック、メモリカードや、FD、CD−ROM、±R/W、RAM、DVD−ROM、±R/W、RAM、等の物理的な記憶媒体を含む。また広義の記録媒体として、プログラムを伝送可能なインターネット等の伝送媒体をも含むものとする。伝送媒体を通して伝送されたプログラム(ダウンロード)されたプログラムは、そのままメモリに記憶されて、コンピュータに実行されるものだからである。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、遊技機の表示画面に表示される演出画像がそれに関連付けられているビデオ画像を再生することによってシミュレーション画像の表示画面相当領域に描画されるので、比較的処理能力が低いエンターテイメント装置であっても、遊技機筐体の立体画像に加えて表示画面内の立体画像をも忠実に再現したシミュレーション画像を提供可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の好適な実施形態として、民生用のエンターテイメント装置に記録媒体から、本発明に係るシミュレーションプログラムを読み込むことにより、遊技場等に設置される遊技機(スロットマシン、スロットゲーム)の動作をシミュレーションする場合を例示する。ただし、以下の実施形態は本発明の適応例に過ぎず、本発明は実施形態に限定されず種々に変更して適用することが可能である。
(エンターテイメント装置の構成)
図1は、民生用エンターテイメント装置(例えば家庭用ゲーム機)1の外観概略構成を示す図である。
図1に示すように、このエンターテイメント装置1は、大きく分けて、装置本体10、操作入力装置20、表示装置30から構成される。
【0025】
装置本体10は、本発明に係るシミュレーションプログラムを記録したDVD−ROMなどの第1の外部記録媒体44aを、後述の第1の外部記録媒体ドライブ44がデータ読み取り可能な位置にセットするためのディスクホルダー部11、プログラムの経過情報(セーブデータ)を記録するメモリーカードなどの第2の外部記録媒体45aを後述の第2の外部記録媒体ドライブ45がデータ読み取り/書き込み可能な位置にセットするための差込口12、操作入力装置20のケーブルを後述の操作入力処理部48に接続するためのコントローラ端子13、装置本体10の電源投入を行うためのPOWERボタン14、前述のディスクホルダー部11を開閉するための開閉スイッチ15、表示装置30と接続するためのAVケーブル16、および外部商用電源部に接続するための電源ケーブル17を備えている。
【0026】
操作入力装置20は、操作者が各種ゲーム操作を行うためのSTARTボタン21、方向キー22、○ボタン23a、×ボタン23b、□ボタン23c、△ボタン23d、R1ボタン24a、R2ボタン24b、L1ボタン25a、L2ボタン25b等を備えている。これらの操作ボタンは、本発明の割当スイッチに相当している。
【0027】
表示装置(モニタ装置、TV装置)30は、装置本体10で生成された画像を表示するためのCRT型やフラットパネル型等の表示画面31、およびム装置本体10で生成された演出音声を外部に出力するための左右のスピーカ32a、32bを備えている。
【0028】
図2は、図1に示したエンターテイメント装置1の内部のハードウェア構成図である。
図2に示すように、装置本体10は、CPU41、ROM42、メインメモリ(RAM)43を含む制御系CNTL、第1、第2の外部記録媒体ドライブ44、45、画像処理部46、音声処理部47、操作入力処理部48、および電源供給インターフェース部49から構成される。
【0029】
CPU41は、エンターテイメント装置の制御動作の中枢となり、システムバスSBを介してI/Oアドレスを出力して特定の構成要素を選択し、データの入出力を行って装置全体を統括的に制御する。特にCPU41は、第1の外部記録媒体ドライブ44を介して第1の外部記録媒体44aのシミュレーションプログラムをメインメモリ43のゲームプログラム記録領域43aに転送し、そのシミュレーションプログラムを実行することにより、エンターテイメント装置を本発明のシミュレーション装置として機能させるものである。またCPU41は、フレーム期間毎に画像の描画に必要な画像(データ)やコマンドを生成し、これを画像処理部46に送信する。
【0030】
ROM42は、エンターテイメント装置の起動時に使用する起動用プログラムや装置を動かすための基本的なシステムプログラム等を格納する不揮発性メモリである。電源投入直後は、CPU41はこのROM42の起動用プログラムを実行し、第1の外部記録媒体44aがディスクホルダー部11に装着されていることを確認したらその外部記録媒体44aのデータをメインメモリ43に転送するように動作する。
【0031】
RAM43は、メインメモリであり、第1の外部記録媒体44aから転送されたシミュレーションプログラムや各種データ(ビデオ画像情報、演出音声情報、テキスト情報等)の一部若しくは全部をゲームプログラム記録領域43aに一時記録保持するとともに、第2の外部記録媒体45aから読み出したセーブデータ或いはゲーム進行中の作業データをゲーム進行データ記録領域43bに一時記録保持する。なお、プログラムデータはバイナリデータとして、ビデオ画像は必要に応じて所定の動画像圧縮フォーマット(MPEG等)により圧縮されたデータとして記録されている。
【0032】
なお、図中鎖線で示される制御系CNTLには、図示省略のDMACが含まれており、このDMACが、システムバスSBに接続されている周辺機器を対象として割り込み制御やダイレクトメモリアクセス(DMA)転送制御を行うことにより、CPU41を介さずに各種周辺機器とRAM43間でシステムバスSBを介して直接データのやりとりを行うことができ、これにより、CPU41のオーバーヘッドを伴わずに、高速・大容量のデータ転送を実現している。
【0033】
第1の外部記録媒体ドライブ44は、DVD−ROMなどの第1の外部記録媒体44aに記録されたシミュレーションプログラムや各種情報を読み取る。第2の外部記録媒体ドライブ45は、メモリーカードなどの第2の外部記録媒体45aに対するセーブデータの読み取りおよび書き込みを行う。
【0034】
画像処理部46は、画像デコーダ46a、フレームバッファ(VRAM)46cを有するGPU46b、ディスプレイコントローラ46d等の半導体デバイスを備え、立体画像およびビデオ画像の双方の生成・再生が可能に構成されている。特に本実施形態では、画像処理部46は、ビデオ画像ファイルから再生された演出画像を立体画像として構成されたシミュレーション画像の一部に展開し、フレームバッファ46cに出力するようになっている。
【0035】
画像処理部46の画像デコーダ46aは、第1の外部記録媒体44aに格納されているビデオ画像情報(ファイル)から任意のチャプターの演出画像(データ)を読み取って動画像圧縮フォーマットに対応した復号化処理によりフレーム画像を再生する。
【0036】
画像処理部46のGPU46bは、CPU41からのコマンドに応じて、3DCG画像データを生成するための所定の画像生成アルゴリズムを実行し、ジオメトリ処理やレンダリング処理等を行って生成した1フレーム分のビデオ画像を例えばビットマップ形式でフレームバッファ46cに描画し、表示画面31に表示するシミュレーション画像である立体画像を生成可能に構成されている。
【0037】
ディスプレイコントローラ46dは、各フレーム時間にフレームバッファ46cに描画された画像データを、それぞれ次のフレーム時間に読み出し、該読み出した画像データに対応した輝度信号(明るさの情報)と色信号(色の情報)を含む映像信号を生成して表示装置30に出力する。
【0038】
音声処理部47は、表示装置30の左右のスピーカ32a、32bで出力する効果音やBGM等のゲーム音声を生成処理する半導体デバイスであって、具体的には、図示省略のサウンドバッファおよびSPU等を備え、SPUがサウンドバッファから読み出した音データを合成して音声信号を生成して表示装置30に出力する。
【0039】
操作入力処理部48は、操作者のシミュレーション操作やゲーム操作を入力するための操作入力装置20が接続され、CPU41と操作入力装置20との間で種々の信号のやり取りを行うI/Oポートであり、例えば、操作入力装置20への所定の停止操作に対応した停止信号などを、システムバスSBを介してCPU41に送信する。
【0040】
電源供給インターフェース部49は、ACアダプタ機能を有し、外部商用電源からの電力を装置本体10の内部に供給するインターフェース部である。
【0041】
以下、エンターテイメント装置1がシミュレーションプログラムを実行することにより動作する装置を「シミュレーション装置」と称する。
【0042】
図3は、シミュレーション装置の表示画面31に表示される画像表示例であり、図3(a)はトップ画面50の例であり、図3(b)は、シミュレーション画面60の例である。
【0043】
トップ画面50は、本発明に係るシミュレーションプログラムを実行することにより最初に表示される初期画面であり、当該シミュレーションプログラムが格納された第1の外部記録媒体44aがディスクホルダー部11に挿入された状態でゲーム装置1の電源が投入された場合に表示されるものである。初期画面50では、シミュレーションゲームの開始を指示するための「ゲームスタート」アイコン51、および、シミュレーションゲームを終了させるための「終了」アイコン52が表示される。「ゲームスタート」アイコン51を操作入力装置20の方向キー22で選択し、○ボタン23a等を操作することで、シミュレーション動作が開始される。
【0044】
図3(b)は、トップ画面50の「ゲームスタート」アイコン51が選択された場合に実行されるシミュレーション画面60の例である。本実施形態におけるシミュレーションゲームは、現実の回胴式遊技機であるスロットマシンSMの機能・外観を再現させるものである。図3(b)では、スロットマシンSMにおける、複数の図柄が配列された複数のリール61L、61C、および61Rを表示するリール表示エリア63と液晶表示装置等の表示画面エリア64が示されている。このように、表示画面31に対応するシミュレーション画面60は、現実のスロットマシンSMの筐体正面の一部のイメージを表示可能になっている。
【0045】
特に表示画面エリア64は、本発明の表示画面相当領域に対応しており、実機の表示画面エリアに表示される立体画像を描画させるための領域であって、上記第1の外部記録媒体44aに記憶されたビデオ画像を再生・表示するための領域である。
【0046】
(実機の構成・動作)
本実施形態のシミュレーションゲームは、実機のスロットマシンSMの動作を忠実に再現するものであるため、まず、実機であるスロットマシンSMの構成について説明する。
【0047】
図4に、実機であるスロットマシンSMのフロントパネルイメージを示す。
図4に示すように、実機のスロットマシンSMのフロントパネルには、装飾部品が設けられ、その中央に表示画面エリア64が設けられている。表示画面エリア64の下部にリール表示エリア63が設けられている。
【0048】
上述したように、リール表示エリア63には、リール群61が表示されている。リール群61は、実機では中空の回胴構造をしたリール3つで構成されるもので、左リール61L、中リール31C、右リール31Rの順番で表示されている。各リールの外周には、複数種類の図柄が表示される。図柄は、「赤セブン」、「白セブン」、「BAR」、「チェリー」、「カバン」、「ベル」、「リプレイ」等の種類がある。
【0049】
実機では、各リール61L、61Cおよび61Rはステッピングモータ等で回転制御されるもので、各リールが回転する場合には、リール61L、61Cおよび61Rの図柄が上下にスクロール移動しているように表示される。
【0050】
図4において、リール表示エリア63に示された破線は、有効ライン62a、62bおよび62cからなる有効ライン群62を示すものである。有効ライン群62は、水平方向の中段の有効ライン62aと、水平方向の上段および下段の2本の有効ライン62bと、右下がりおよび左下がりの斜め方向の2本の有効ライン62cとから構成されている。そして、リール61L、61Cおよび61Rに付された図柄は、リール61L、61Cおよび61Rが停止した時に、表示窓21から見える9個の図柄が全てこれらの有効ライン群62上に位置するような間隔で配置されている。
【0051】
表示画面エリア64の右下側に当たる位置には、メダル投入口65が設けられている。実機では、メダル投入口65からメダルが投入されると、投入されたメダル枚数に応じて有効ライン62a、62bおよび62cの1ライン乃至5ラインが有効になるように構成されている。すなわち、投入した枚数のメダルが掛け金として徴収される。投入されたメダルが1枚の場合には1つの有効ライン62aが有効になり、2枚のときは水平方向の3つの有効ライン62aおよび62bが有効になり、3枚のときはさらに加えて斜め方向の2つの有効ライン62cを含む総計で5つの有効ライン62a〜62cが有効になる。例えば、3枚のメダルが投入されている場合には、リール61L、61Cおよび61Rが停止した時に、少なくとも1つの有効ライン62a〜62cに特定の図柄の組み合わせが停止していれば、その組み合わせに応じた役に入賞したこととなる。当該シミュレーション装置では、このような実機のメダル投入を操作入力装置20に対するベットスイッチの操作で代用する。
【0052】
フロントパネルの中央部には、各種の操作スイッチが設けられている。例えば、スタートスイッチ66、ストップスイッチ群67およびベットスイッチ群68が設けられている。
【0053】
スタートスイッチ66は、リール61L、61Cおよび61Rの回転をスタートさせるときに操作されるスイッチ、例えばボタンやレバーである。ストップスイッチ群67は、左リール61Lを停止させるときに操作する左ストップスイッチ67Lと、中リール61Cを停止させるときに操作する中ストップスイッチ67Cと、右リール61Rを停止させるときに操作する右ストップスイッチ67Rとから構成されている。
【0054】
ベットスイッチ群68は、クレジット内のメダルを投入する際にベット数(賭数)を指定するスイッチ群であり、1ベット・2ベットスイッチ68aおよびMAXベットスイッチ(3ベットスイッチ)68bから構成されている。実機では、1ベット・2ベットスイッチ68aが操作されると、1枚又は2枚のメダルがベットされ(ゲームの掛け額として徴収され)、MAXベットスイッチ68bが操作されると、最大ベット数である3枚のメダルがベットされる。すなわち、ベットスイッチ群68の操作で指定されるベット数が、クレジットとなっているメダル数から徴収され、クレジットがベット数だけ減算される。
本シミュレーション装置では、以上の各スイッチに対する操作は、操作入力装置20に対する操作で代用している。
【0055】
実機のスロットマシンSMにおいて実施される通常遊技の概要を簡単に説明する。
スロットマシンSMにおいて、メダルが投入されるか、ベットスイッチ群68が操作されるかすると、有効ライン62a〜62cがベット数に応じて有効化される。
【0056】
次いでスタートスイッチ66を操作されると、ベット数に応じた役の抽選が行われると共に、リール61L、61Cおよび61Rが回転し始める。リール群61が回転している間にストップスイッチ67L、67Cおよび67Rのいずれかが操作されると、操作されたボタンに対応したリール61L、61Cまたは61Rの回転が停止する。ストップスイッチが最初に操作されて対応するリールが停止すると「第1停止」となり、ストップスイッチが二番目に操作されて対応するリールが停止すると「第2停止」となり、ストップスイッチが最後に操作されて総てのリールが停止すると「第3停止」となる。このとき、スタートスイッチ66の操作と同時に行われている役の抽選結果が当選であった場合には、有効化されている有効ライン群62上に並ぶ図柄の組み合わせが、予め定められた何らかの役の図柄の組み合わせに一致するようにリールが停止制御され、その入賞役に応じたメダルの払い出し等が行われる。
【0057】
またスタートスイッチ66の操作とともに、表示画面エリア64には、当該スロットマシンSMのテーマとなるストーリーに沿った演出画像が表示される。この演出画像は、キャラクタオブジェクトや背景オブジェクトのモデリング変換、座標変換、透視投影変換、色展開等によって生成される立体画像である。演出画像は、スタートスイッチ66の操作を契機に実行される抽選結果に応じて、複数の演出パターンの中から一つが選択される。ストップスイッチ67L、67C、および67Rの操作時に、異なる演出パターンの演出画像が選択させ表示される。スタートスイッチ66操作時、第1停止時、第2停止時、第3停止時でそれぞれ異なる演出パターンが選択されるので、相当多数の演出パターンの組合せが存在することになる。但し、どのような演出パターンの組合せとなるかは、スタートスイッチ66操作時の抽選で一義的に決められ、ストップスイッチの押下は一義的に決められた演出パターンを切り換えていくタイミングを制御するだけのものとなる。
【0058】
(シミュレーション装置における基本動作)
次に、上記実機のスロットマシンSMに対応したシミュレーション装置における動作を説明する。実機のスロットマシンSMをシミュレーションするため、当該シミュレーション装置では、メダルの投入および各スイッチの操作を総て操作入力装置20に対する操作者の操作で代用する。
【0059】
シミュレーション装置の表示画面31に表示するシミュレーション画面60は、図4に示す実機のスロットマシンSMのフロントパネルイメージの一部領域を、操作入力装置20を操作することにより選択して表示することが可能になっている。この表示する領域は、操作入力装置20を操作することによって適宜変更可能になっている。
【0060】
シミュレーション機能に関しては、操作者がMAXベットスイッチ68bの押下に割り当てられた操作(例えば、R1ボタン24aの押下)をすると、シミュレーション装置は、実機のスロットマシンSMにおいてメダルを3枚投入し、さらにMAXベットスイッチ68bを押下したかのように動作し、シミュレーション画面60に表示しているスロットマシンSMのメダル投入数をMAXに設定する。すなわち、操作者がメダル3枚を1度に掛けたことになる。
【0061】
また、操作者が1ベット・2ベットスイッチ68aの押下に割り当てられた操作(例えば、L1ボタン25aの押下)を一回すると、シミュレーション装置は、実機のスロットマシンSMにおいてメダルを1枚投入し、さらに1ベット・2ベットスイッチ68aを一回押下したかのように動作し、シミュレーション画面60に表示しているスロットマシンSMのメダル投入数を1ベットに設定する。すなわち、操作者がメダル1枚を掛けたことになる。もう一度操作者が1ベット・2ベットスイッチ68aの押下に割り当てられた操作をすると、シミュレーション装置は、実機のスロットマシンSMにおいてメダルを2枚投入し、さらに1ベット・2ベットスイッチ68aを二回押下したかのように動作し、シミュレーション画面60に表示しているスロットマシンSMのメダル投入数を2ベットに設定する。すなわち、操作者がメダル2枚を掛けたことになる。1ベット・2ベットスイッチ68aはトグル動作するように設定されているので、シミュレーション装置においても操作入力装置20の操作が繰り返される度に、1ベット・2ベットスイッチ68aが繰り返し押下されたような動作・表示をする。
【0062】
ベット後、操作者がスタートスイッチ66の押下に割り当てられた操作(例えば、方向キー22の下方向への操作)をすると、シミュレーション装置は、実機のスロットマシンSMにおいてスタートスイッチ66を押下したかのように動作し、シミュレーション画面60に表示しているスロットマシンSMの各リール61L、61C、および61Rの図柄を変動させる表示(以下「変動表示」という。)を実行する。
【0063】
変動開始後、操作者がストップスイッチ群67のそれぞれのストップスイッチの押下に割り当てられた操作(例えば、□ボタン23c、×ボタン23b、○ボタン23aの押下)をすると、シミュレーション装置は、それが第1停止か第2停止か第3停止かに応じて、実機のスロットマシンSMにおいて対応するストップスイッチ67L、67C、または67Rを押下したかのように動作し、シミュレーション画面60において変動表示されているリール61L、61C、および61Rの図柄の変動を停止させる表示をする。
【0064】
以上、ベット→リール回転開始→各リール停止という一連の操作により1プレイの遊技が行われ、全てのリール61L、61C、および61Rが停止したときに有効ライン62a〜62cに特定の図柄の組み合わせが停止しているか否かに応じた抽選結果(入賞役の成立、不成立)の告知がなされる。
【0065】
すなわち、操作者がタイミングよく、□ボタン23c、×ボタン23b、○ボタン23aを押下(すなわち実機でいうストップスイッチ67L、67C、および67Rのそれぞれを押下)して、所望の図柄(「ベル」や「カバン」等の小役図柄や、「BAR」などのRB図柄や、「7」などのBB図柄等)を揃えるスロットゲームを行うことができる。
【0066】
また、シミュレーション画像に関し、シミュレーション装置では、図4に示したようなスロットマシンSMの筐体を立体画像として生成する。すなわちオブジェクトデータに基づき、シミュレーション装置はスロットマシン全体のモデリング、座標変換、透視投影変換、テクスチャ等のマッピングを実施し、実機と類似の画像としてシミュレーション画面60に表示する。
【0067】
特に、表示画面エリア64については、シミュレーション画面60における表示画面エリア64に、所定のビデオ画像ファイルから選択して再生されたビデオ画像をテクスチャとしてマッピングすることを特徴としている。
【0068】
(ビデオ画像ファイルの構成)
上述したように、このビデオ画像ファイルは、抽選が行われると実機の表示画面エリア64に表示されることになる演出画像を抽選結果に対応付けて記録したものであり、上記シミュレーションプログラムと関連付けられている。ビデオ画像ファイルは、シミュレーションプログラムとともに第1の外部記録媒体44aに記録されている。画像を多量に含むファイルであるため、ビデオ画像ファイルはシミュレーション装置のメモリに転送することなく、必要となった時に直接第1の外部記録媒体44aから読み取られて再生するように処理することが好ましい。
【0069】
実機では、複数の操作スイッチのそれぞれが操作される度に演出画像が変わるようになっている。具体的には、スタートスイッチ66が操作された場合に、図柄の変動が開始され、図柄の変動期間中、表示画面エリア64に演出画像が表示され、図柄の変動期間中、ストップスイッチが一つ操作される度に演出画像が変更されるようになっている。このように変わっていく演出画像は、実は最初にスタートスイッチ66が押下された時に得られた抽選結果に基づいて、総て決まっている。すなわち、実機では、スタートスイッチが操作された時の抽選結果に基づいて、最初に表示する演出画像、第1停止から表示する演出画像、第2停止から表示する演出画像、第3停止から表示する演出画像の総てが決まるのである。スロットマシンSMはストップスイッチが押されたタイミングで、変動開始直後に既に決まっていた演出画像を切り換えて表示していくだけである。
【0070】
本発明のビデオ画像ファイルは、このような実機の表示画面エリア64に表示される一連の演出画像をシミュレーションするために設けられている。それぞれの演出画像は、総てビデオ画像化され、それぞれの演出画像にチャプター番号が割り振られて記録されている。ビデオ画像ファイルには、抽選結果に対応させて、どの順番で演出画像を表示していくかのインデックス情報がチャプター番号の組合せとして格納されている。乱数として出力される抽選結果に応じて一つのインデックス情報が特定されれば、そのインデックス情報として記録されている一連のチャプター番号の演出画像を順番に再生していくことにより、スタートスイッチ押下直後の演出画像、第1停止後の演出画像、第2停止後の演出画像、第3停止後の演出画像からなる一連の演出画像を表示可能となる。
【0071】
図9に本実施形態におけるビデオ画像ファイルのフォーマット図を示す。当該フォーマットは一例に過ぎず種々に変形することが可能である。
図9に示すように、ビデオ画像ファイル200は、インデックス情報201が冒頭に付与され、その後にはチャプター番号202および演出画像データ203からなるチャプタデータに組合せが所定数(ここではN個とする)、一連のものとして構成されている。
【0072】
チャプター番号202は各演出画像データ203のヘッダとなっており、第1の外部記録媒体ドライブ44が各チャプターの頭出しをするために設けられている。演出画像データ203は、演出画像を表示させるビデオ画像の本体であり、上述のように、好ましくは所定の動画像圧縮フォーマット(MPEG等)に従って符号化された圧縮ファイルとして記録されている。この演出画像データを、この動画像圧縮形式に対応するデコーダで復号化することにより、連続したフレーム画像、すなわち動画像を生成可能となっている。この演出画像データ203は、それぞれが数秒から数十秒の長さの動画像を提供するもので、実機で生成され表示画面エリア64に表示される立体画像を記録したものとなっている。
【0073】
インデックス情報201は、抽選結果の結果に対応した一連の演出画像、つまりチャプター番号の組合せを所定数(ここではM個)格納するものである。一つのチャプター番号の組合せは、抽選番号情報210とスタート時チャプター番号211、第1停止時チャプター番号212、第2停止時チャプター番号213、第3停止時チャプター番号214で構成されている。抽選番号は、シミュレーション装置の抽選実行部(すなわち実機における抽選実行部と同じ)が乱数に基づいて決定する抽選結果を特定する番号であり、一つの番号が一つの役と当該役の内容に応じた演出内容とを一義的に決定する。各チャプター番号211〜214は、対応する抽選番号211により一義的に決定する、スイッチ操作毎に変更される演出画像を、それぞれの操作スイッチの順番で記録するものである。例えば、抽選の結果、抽選番号が図9に示す「m」に決定したとすれば、スタートスイッチ66に対応する操作と同時にチャプター番号「10」の演出画像が読み込まれ、第1停止に対応する操作と同時にチャプター番号「1」が、第2停止に対応する操作と同時にチャプター番号「8」が、第3停止に対応する操作と同時にチャプター番号「3」がそれぞれ読み込まれ、再生されるようになっている。
【0074】
なお、処理を迅速にするために、ゲーム開示前にインデックス情報201をシミュレーション装置のメインメモリ43に読み込んでおき、シミュレーション動作中はメインメモリ43中のインデックス情報を参照するようにすることが好ましい。
【0075】
(シミュレーション装置の機能ブロック)
次に本実施形態におけるシミュレーション装置の機能ブロックを説明する。
図5および図6は、エンターテイメント装置1のCPU41が、第1の外部記録媒体44aに記録されている本発明に係るシミュレーションプログラムをメインメモリ43に展開し実行することによって実現されるシミュレーション装置としての機能ブロック図である。
【0076】
図5は本発明に係る機能ブロックに関し、図6は図5のシミュレーション実行部で実行されるスロットゲームに特化した機能ブロックに関する。
図5に示すように、本発明のシミュレーション装置は、割当スイッチ認識部101、スイッチ割当テーブル102、シミュレーション実行部103、抽選実行部104、演出画像特定部105、画像生成部106、モデリング部107、座標変換部108、マッピング部109、画像再生部110、メモリ111、および表示制御部112を備えて構成されている。
【0077】
これらの構成のうち、スイッチ割当テーブル102はシミュレーションプログラムの一部として提供されるものであり、画像生成部106はCPU41の制御に基づいて動作するGPU46bに相当し、画像再生部110はCPU41の制御に基づいて動作する画像デコーダ46aに相当し、メモリ111はフレームバッファ46cに相当し、表示制御部112はCPU41の制御に基づいて動作するディスプレイコントローラ46dに相当する。その他の機能ブロックは、シミュレーションプログラムをCPU41が実行することにより実現される。また、ビデオ画像ファイルが記憶されるビデオ画像記憶部100は、第1の外部記憶媒体44aに相当している。
【0078】
(割当スイッチ認識部101)
割当スイッチ認識部101は、実機のスロットマシンSMにおける複数の操作スイッチに操作入力装置20の複数の割当スイッチを対応させて認識する機能ブロックである。
【0079】
この機能ブロック101の役割は、操作入力装置20の操作情報(スイッチコード)を実機のスロットマシンSMにおける操作情報(スイッチコード)に置き換えることである。これは、シミュレーション実行部103で実行される処理の多くが、実機のスロットマシンSMと同じ実行モジュールにより実現されており、実機と同じ実行モジュールを組み込んだソフトウェアプログラムに対し操作情報を渡す場合に、エンターテイメント装置において利用されるスイッチコードを実機用の実行モジュールで認識されるスイッチコードに翻訳する必要があるのである。
【0080】
実機の操作スイッチと操作入力装置20の割当スイッチの対応関係は、スイッチ割当テーブル102に格納されている。例えば、前述したように、実機のMAXベットスイッチ68bには、操作入力装置20のR1ボタン24aが割り当てられ、実機の1ベット・2ベットスイッチ68aには、操作入力装置20のL1ボタン25aが割り当てられ、実機のスタートスイッチ66には、操作入力装置20の方向キー22の下方向への操作が割り当てられ、実機のストップスイッチ67L、67C、および67Rには、操作入力装置20の□ボタン23c、×ボタン23b、○ボタン23aがそれぞれ割り当てられている。
【0081】
(シミュレーション実行部103)
シミュレーション実行部103は、スロットゲームに関する各種処理を実行する機能ブロックであり、図6でさらに詳述するが、ここでは本発明に関係する抽選実行部104と演出画像特定部105の機能を説明する。
【0082】
抽選実行部104は、操作された操作入力装置20の操作が実機のスタートスイッチ66に対応した操作であった場合(例えば、方向キー22の下方向への操作)に抽選処理を実行する機能ブロックである。
【0083】
演出画像特定部105は、本発明に係り、上記抽選処理の結果に対応した、一連の演出画像を特定する機能ブロックである。すなわち、抽選によって、スタートスイッチ押下時に表示させる演出画像、第1〜第3停止時にそれぞれ表示させる演出画像が決まるので、それらの演出画像を順に表示させるための抽選番号を特定するのである。
【0084】
第1の外部記録媒体44aに記憶されたビデオ画像ファイル200では、インデックス情報201中の当該抽選番号に対応する抽選番号情報210のフィールドに、上記演出画像を特定するチャプター番号211〜214が記録されている。演出画像特定部106は、ビデオ画像ファイル200のインデックス情報201の抽選番号210を指定して、当該抽選番号に対応付けられているチャプター番号211〜214を参照する。そして、第1の外部記録媒体ドライブ44に、これら一連のチャプター番号を指定して、対応する演出画像211を順に読み込ませる。
【0085】
(画像生成部106)
画像生成部106は、スロットマシンSMの立体画像を生成するための機能ブロックである。
【0086】
画像生成部106は、表示画面エリア64以外の画像を総て立体画像として生成する。表示画面エリア64に表示すべき立体画像については、ビデオ画像ファイル200から再生された演出画像(立体画像)をテクスチャとして表示画面エリア64を構成する平面状ポリゴンにマッピングする。
【0087】
具体的に、画像生成部106は、モデリング部107、座標変換部108、およびマッピング部109の各機能ブロックを備えている。
モデリング部107は、第1の外部記録媒体44aからRAM43に転送されたオブジェクトデータを用いて、スロットマシンSMのイメージを構成するオブジェクトの姿勢・配置を定めるモデリング変換を実行する。具体的には、スロットマシンSMの各部のパーツ形状を定義するポリゴンからなるオブジェクトデータに基づき仮想三次元空間(ワールド座標系)における姿勢と配置を定める。
【0088】
座標変換部108は、仮想三次元空間に設定された視点を基準として、モデリング変換後のオブジェクトに対してビューイング変換を実行し、視点を中心とする座標系に置き換える。さらに座標変換部108は、正規化座標系に変換する正規化変換を実行する。そして視点から見た画像とするために、座標変換部108は、正規化されたオブジェクトを所定の投影面に投影するために透視投影変換を行い、表示画面31に投影された場合の二次元平面におけるオブジェクト位置を定める。
【0089】
マッピング部109は、視点からの距離(z値)に基づいて隠線処理、隠面処理をしてから、第1の外部記録媒体44aからRAM43に転送されたテクスチャデータを参照して、テクスチャをオブジェクト表面にマッピングするためのレンダリング処理を実施する。必要に応じてシェーディング処理やシャドウイング処理も併用する。マッピング部109は生成したフレーム画像データをメモリ111に格納する。
【0090】
例えば、リール表示エリア63に表示されるリール61L、61C、および61Rについては、複数のポリゴンにより形成される3つの3次元円筒(リール)のリールオブジェクトとしてモデリングされ、座標変換された後、リールオブジェクトの外周表面上に図柄列記録部78によって特定される複数種類の図柄のテクスチャ(図柄画像)をマッピングし、リールの軸を中心とした所定角度αの範囲における表示部位を予め指定された所定の視点から仮想的に撮影した画像としてリール61L、61C、および61Rを描画するための画像データが生成される。
【0091】
特にマッピング部109は、表示画面エリア64を構成するポリゴン表面に対し、画像再生部110が次に説明する動作により生成したテクスチャデータをマッピングする。このテクスチャデータは他のオブジェクトのためのテクスチャデータと同様に所定の拡大・縮小・変形の補間演算によって表示画面エリア64に展開される。
【0092】
(画像再生部110)
画像再生部110は、演出画像特定部105により特定され、ビデオ画像記録部44aから読み出された一連の演出画像を順に再生する機能ブロックである。
【0093】
すなわち、演出画像特定部105によってインデックス情報201の一つの抽選番号210が特定されると、特定された抽選番号210に対応する一連の演出画像のチャプター番号211〜214が参照される。画像再生部110は、その時のスイッチ操作状態に応じて、対応するチャプター番号202の演出画像203が読み出し、画像更新タイミング毎に演出画像を復号化してフレーム画像を生成し、メモリ111に格納する。スイッチ操作状態は、スタートスイッチ66に相当する操作がされたのか、第1停止、第2停止、第3停止のいずれの操作がされたのかに応ずるものである。演出画像がMPEG等の動画像圧縮形式で符号化された画像データは、特定のフレーム期間の画像しか保持しておらず、対応するフレーム画像が存在しない場合があるが、画像再生部110は、そのような場合には規格に準じてその前後のフレーム画像から予測してフレーム画像が生成される。これはMPEG等の動画像圧縮形式画像デコーダの標準的な機能である。なお、再生された演出画像は、出力用のフレーム画像とは異なるテクスチャデータエリアに記憶される。
【0094】
画像再生部110によって再生されたフレーム画像は、上述したようにマッピング部109によって一つのテクスチャデータとして取り扱われ、表示画面エリア64の表面にマッピングされる。このマッピングによって、表示画面エリア64には立体画像がマッピングされ、その他の部分(オブジェクト)には対応するテクスチャがマッピングされた、シミュレーション画像としてのスロットマシン画像が完成する。
【0095】
(表示制御部112)
表示制御部112は、メモリ111に展開されているフレーム画像からコンポジット形式の映像信号を生成し出力することで、表示装置30の表示画面31にシミュレーション画面60を表示させる。
以上の処理によって、表示画面エリアにビデオ画像ファイルから再生された動画像が子画面のようにして表示されたスロットマシンのシミュレーション画面60が表示されることになる。
【0096】
(シミュレーション実行部103の機能ブロック)
図6を参照して、シミュレーション実行部103で実現されるスロットゲームに特化した機能ブロックを説明する。
【0097】
シミュレーション実行部103は、コイン処理部71、遊技情報記録部72、フラグ記録部73、抽選実行部104、抽選テーブル75、演出画像特定部105、停止位置決定部77a、過去位置記録部77b、および滑り制御テーブル77cを有するリール画像処理部77、図柄列記録部78、遊技結果判定部79、および特別遊技処理実行部80を備えて構成される。
【0098】
割当スイッチ認識部101を経由して操作入力装置20から「コイン投入」に割り当てられた操作信号を受信すると、その信号はコイン処理部71に送信され、コイン処理部71は、遊技情報記録部72に記録される獲得コイン数を投入されたコイン数だけ減算して更新するとともに、投入されたコイン数が所定の値(例えば3枚)に達している場合には、フラグ記録部73におけるスタートフラグをオンにセットする。
【0099】
上述したように、抽選実行部104は、上記スタートフラグがオンにセットされている状態で、操作入力装置20から「リールの回転開始」に割り当てられた操作信号(回転信号)をシミュレーション実行部103が受信したことを条件に所定範囲(例えば0〜65535)の乱数を発生させ、抽選テーブル75に規定される乱数の数値と入賞役との対応関係に従って抽選結果(当選の有無および当選の場合の入賞役の種類)を決定するものである。
【0100】
そして、抽選実行部104により決定された抽選結果がいずれかの入賞役の当選である場合には、フラグ記録部73において当選した入賞役に対応する入賞役フラグがオンにセットされ、当選した入賞役に応じた演出画像やリールの停止操作順序についてのインストラクションなどをシミュレーション画面60において表示させるために、所定の信号が演出画像特定部105に送信される。
【0101】
リール画像処理部77は、停止位置決定部77a、過去位置記録部77b、および滑り制御テーブル77cを備え、リールの変動表示のシミュレーションを実行するようになっている。このリール画像処理部77で特定されるリールの変動表示状況に応じ、リールオブジェクトが画像生成部106によりレンダリング処理される。
【0102】
図柄列記録部78には、リール61L、61C、および61R上において表示される複数種類(「赤セブン」、「白セブン」、「BAR」、「チェリー」、「カバン」、「ベル」、「リプレイ」等)の図柄のテクスチャデータと、各リールオブジェクト上における上記各テクスチャの貼り付け位置(複数位置への貼り付けを含む)を規定するテーブル形式のデータが記録されており、上記により生成されるリールオブジェクトの外周表面上に図柄列が配列されることになる。
【0103】
遊技結果判定部79は、リール61L、61C、および61Rについての停止動作が完了したことを条件に動作し、停止表示された9つの停止図柄の配列に基づいていずれかの入賞役が成立したか否かを判断し、成立している場合には、遊技情報記録部72に記録される獲得コイン数を成立した入賞役に応じたコイン数だけ増分して更新する処理を行うとともに、成立した入賞役に応じた演出画像を表示画面エリア64に表示させるために、所定の信号を演出画像特定部105に送信するものである。成立した入賞役が「BB」(有効ライン上に「赤セブン」又は「白セブン」が並んだときに成立する入賞役)や「RB」(有効ライン上に「BAR」が並んだときに成立する入賞役)などの特別役である場合には、次回以降の所定回数の遊技処理において入賞役の種類や当選確率或いは入賞役の成立時に増分される獲得コイン数が変更された特別遊技処理を実行するために、所定の信号が特別遊技処理実行部80に送信される。
【0104】
(動作の説明)
次に、本実施形態におけるシミュレーション処理を図7および8のフローチャートに基づいて説明する。
【0105】
図7は、シミュレーション装置において操作入力装置20が操作された場合のスイッチ取込ルーチンを示している。
操作入力装置20が押下されると、操作入力装置のI/O装置がデコードする、スイッチに対応した一つのスイッチコードを出力するようになっている。そのとき、装置本体10における操作入力処理部48は、スイッチが押下された旨を示す割り込みリクエスト信号をCPU41に出力する。
【0106】
図7のフローチャートに示されるルーチンは、この割り込みリクエスト信号が出力された場合にコールされるプログラムであり、CPU41は、割り込みリクエスト信号が出力されると、ステップS10にジャンプし、操作入力処理部48に受信されているスイッチコードを取り込み、スイッチバッファに格納して、当該ルーチンから復帰する。
【0107】
図8は、シミュレーションプログラムのメイン制御ルーチンである。当該メイン制御ルーチンは、妥当なタイミング(例えばフレーム期間毎)で繰り返し実行される。
図8のステップS100において、割当スイッチ認識部101は、スイッチバッファを参照する。次いでステップS101に移行し、割当スイッチ認識部101は、何らかのスイッチコードが操作入力装置20から入力されていたか否かを判定する。スイッチコードが入力されていなかった場合(NO)、割当スイッチ認識部101は、引き続きステップS100のスイッチバッファの監視を係属する。
【0108】
一方、スイッチコードが入力されていた場合(YES)、割当スイッチ認識部101は、ステップS102に移行し、入力された操作入力装置20のスイッチコードに対応して割り付けられている実機のスロットマシンSMにおける操作スイッチが何であるかを参照する。すなわち、割当スイッチ認識部101は、スイッチ割当テーブル102を参照して入力された操作入力装置20に対応付けられている実機スロットマシンSMの操作スイッチが何であるかを判定する。
【0109】
次いでステップS103に移行し、シミュレーション実行部103の抽選実行部104は、割り当てられた実機スロットマシンSMの操作スイッチが抽選実行のための操作スイッチであるか否かを判定する。すなわち入力されたスイッチコードが、実機スロットマシンSMのスタートスイッチ66に対応していた場合である。その結果、スタートスイッチ66の操作に対応していた場合(YES)、ステップS104に移行し、抽選実行部104は抽選処理を実行する。すなわち、実機スロットマシンSMにおいてスタートスイッチ66が実際に操作された場合に行うのと同じ抽選処理をシミュレーション実行部103に実行させる。
【0110】
そしてステップS105に移行し、演出画像特定部105は、抽選結果に応じて表示画面エリア64に表示すべき一連の演出画像を特定し、その一連の演出画像を再生するための抽選番号を特定する。その結果、第1の外部記憶媒体44aに記録されたビデオ画像ファイル200において、特定された抽選番号210のスタートスイッチに対応する演出画像211のチャプター202からスタートスイッチ押下時に表示される演出画像203が読み出され、画像再生部110においてデコードされる。
【0111】
なお、ステップS103において、抽選実行のための操作スイッチでないと判断された場合には(NO)、ステップS106に移行する。
【0112】
また、ステップS106においては、スイッチコードが有効停止であるか、すなわち実機スロットマシンSMのストップスイッチ61L、61C、および61Rのいずれかに対応するスイッチ操作であって、リールの変動表示期間に押下された有効な操作であるか否かが判定される。その結果、有効停止であると判定される場合(YES)、すなわち第1停止、第2停止、第3停止のいずれかであると判断された場合、画像再生部110は、既に特定されている抽選番号によって定められる一連の演出画像の中から、第1停止、第2停止、第3停止のいずれかに応じた演出画像を再生する。すなわち、最初にストップスイッチが操作された場合には、第1停止に対応するチャプター番号212が参照され、そのチャプターの演出画像203が読み込まれ再生される。また二番目にストップスイッチが操作された場合には、第2停止に対応するチャプター番号213が参照され、そのチャプターの演出画像203が読み込まれ再生される。さらに三番目(最後)にストップスイッチが操作された場合には、第3停止に対応するチャプター番号214が参照され、そのチャプターの演出画像203が読み込まれ再生される。なお、ステップS106において有効停止でないと判断した場合には(NO)、チャプター番号を切り換えてのビデオ画像の再生は行われない。
【0113】
次いでステップS108に移行し、モデリング部107は、シミュレーション画面のためのスロットマシンオブジェクトを仮想三次元空間にモデリング変換する。このスロットマシンオブジェクトには、リールオブジェクトや表示画面エリア64も含まれる。次いでステップS109において、座標変換部109は、モデリングされたスロットマシンオブジェクトに対してビューイング変換、正規化変換、透視投影変換を実行する。
【0114】
そしてステップS110において、マッピング部109は、透視投影変換されたスロットマシンオブジェクトにテクスチャをマッピングする。このとき、リールオブジェクト表面には図柄テクスチャがマッピングされ、表示画面エリア64には、画像再生部110が再生してテクスチャデータ化した演出画像がテクスチャとしてマッピングされる。
【0115】
以上の処理により、スロットマシンオブジェクトの立体画像のなかの表示画面エリアに、ビデオ画像から再生された演出画像がマッピングされたシミュレーション画面が表示される。
【0116】
(本実施形態の利点)
本実施形態によれば、次のような利点がある。
(1)本実施形態によれば、抽選結果、実機の表示画面に表示される演出画像が、別途関連付けられているビデオ画像を再生することによってシミュレーション画像の表示画面相当領域に描画されるので、比較的処理能力が低いエンターテイメント装置であっても、実機筐体の立体画像に加えて表示画面にも立体画像を表示することが可能となる。
【0117】
(2)本実施形態によれば、実機において抽選結果に応じて一義的に決まる演出画像の組合せが、抽選結果に対応させてビデオ画像に記録されているので、実機と同様の抽選結果が得られた段階で、読み出すべきビデオ画像を特定することができる。
【0118】
(3)本実施形態によれば、実機はオブジェクトによりモデリングされ透視投影変換され色が展開されるので、いわゆる3D画像(立体画像)として表現されるものとなる。
【0119】
(4)本実施形態によれば、実機オブジェクトが立体画像として画像表示されるところ、オブジェクトの一部として表示画面エリアがモデリングされ、その表示画面エリアに、ビデオ画像を再生して得られた演出画像がマッピングされるので、シミュレーション装置において立体画像内に、それとは独立した立体画像を表示させることができ、近年の立体画像を表示可能な遊技機の外観を忠実にシミュレーションすることが可能となる。
【0120】
(変形例)
本発明は、上記に限定されることなく種々に変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、ビデオ画像を表示画面エリア64にマッピングする実機の液晶表示画面に表示される立体画像としたが、画面表示エリア以外の画像をビデオ画像で提供してもよい。
【0121】
また、上記実施形態では、表示画面エリア以外の画像を立体画像で構成したが、二次元的な画像で構成しても無論よい。
【0122】
また、上記実施形態では、スロットゲームに本発明を適用したが、これに限定されず、パチンコ機等の遊技機のシミュレーション装置やゲーム一般のシミュレーション装置に本発明を適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】本発明の実施形態に係るエンターテイメント装置(シミュレーション装置)の構成図
【図2】本発明の実施形態に係るシミュレーション装置の電気的ブロック図
【図3】シミュレーション装置の画像表示例であり、(a)はトップ画面、(b)はシミュレーション画面の表示例
【図4】実機のスロットマシンSMのフロントパネル構成図
【図5】本発明の実施形態に係る機能ブロック図
【図6】シミュレーション実行部の詳細な機能ブロック図
【図7】操作スイッチ取込処理を示すフローチャート
【図8】本発明に係るメイン制御プログラムの処理を示すフローチャート
【図9】実施形態におけるビデオ画像ファイルのフォーマット例
【符号の説明】
【0124】
SM スロットマシン
1 エンターテイメント装置(シミュレーション装置)
10 装置本体
20 操作入力装置
30 表示装置
41 CPU
42 ROM
43 RAM
43a ゲームプログラム記録領域
43b ゲーム進行データ記録領域
44 第1の外部記録媒体ドライブ
44a 第1の外部記録媒体(DVD−ROM等)
45 第2の外部記録媒体ドライブ
45a 第2の外部記録媒体
46 画像処理部
46a 画像デコーダ
46b GPU
46c フレームバッファ
46d ディスプレイコントローラ
47 音声処理部
48 操作入力処理部
49 電源供給インターフェース部
60 シミュレーション画面
61 リール群
61L 左リール
61C 中リール
61R 右リール
63 リール表示エリア
64 表示画面エリア
65 メダル投入口
66 スタートスイッチ
67 ストップスイッチ群
67L 左ストップスイッチ
67C 中ストップスイッチ
67R 右ストップスイッチ
68 ベットスイッチ群
68a 1ベット・2ベットスイッチ
68b MAXベットスイッチ
100 ビデオ画像記憶部
101 割当スイッチ認識部
102 スイッチ割当テーブル
103 シミュレーション実行部
104 抽選実行部
105 演出画像特定部
106 画像生成部
107 モデリング部
108 画像変換部
109 マッピング部
110 画像再生部
111 メモリ
112 表示制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の遊技機の動作をシミュレーションするためのシミュレーションプログラムであって、
該遊技機の抽選結果に対応して該遊技機の表示画面に表示される演出画像を該抽選結果に対応付けて記録したビデオ画像ファイルが、当該シミュレーションプログラムと関連付けられており、
コンピュータに、
該遊技機における複数の操作スイッチに当該シミュレーションプログラムが実行されるシミュレーション装置の複数の割当スイッチを対応させて認識する機能と、
操作された該割当スイッチが該遊技機において抽選を行う操作スイッチに対応している場合に抽選を実行する機能と、
該抽選が実行された場合に該遊技機の表示画面に表示される演出画像を特定する機能と、
特定された該演出画像を該ビデオ画像ファイルから読み出して該遊技機の表示画面相当領域において再生したシミュレーション画像を生成する機能と、
を実行させるためのシミュレーションプログラム。
【請求項2】
前記ビデオ画像ファイルは、前記遊技機における複数の前記操作スイッチのそれぞれが操作される度に変更される一連の演出画像の組合せが前記抽選結果に対応して指定可能に構成されている、請求項1に記載のシミュレーションプログラム。
【請求項3】
前記遊技機をモデリングするためのオブジェクトを仮想三次元空間にモデリングする機能と、
モデリングされた該オブジェクトを所定の視点を基準とした投影面に透視投影変換する機能と、
透視投影変換された該オブジェクトのピクセルに色を展開し立体画像を生成する機能と、
をさらに実行させる、請求項1または2に記載のシミュレーションプログラム。
【請求項4】
前記モデリング時に、前記遊技機をモデリングするためのオブジェクトの一部に表示画面相当領域をモデリングするものであり、
前記演出画像を表示する機能は、該表示画面相当領域に前記演出画像をマッピングする機能である、請求項3に記載のシミュレーションプログラム。
【請求項5】
所定の遊技機の動作をシミュレーションするためのシミュレーション装置であって、
該遊技機の抽選結果に対応して該遊技機の表示画面に表示される演出画像を該抽選結果に対応付けて記録したビデオ画像記憶部と、
該遊技機における複数の操作スイッチに当該シミュレーション装置の複数の割当スイッチを対応させて認識する割当スイッチ認識部と、
操作された該割当スイッチが該遊技機において抽選を行う操作スイッチに対応している場合に抽選を実行する抽選実行部と、
該抽選が実行された場合に該遊技機の表示画面に表示される演出画像を特定する演出画像特定部と、
特定された該演出画像を該ビデオ画像ファイルから読み出して該遊技機の表示画面相当領域において再生したシミュレーション画像を生成する画像生成部と、
を備えたことを特徴とするシミュレーション装置。
【請求項6】
前記遊技機をモデリングするためのオブジェクトを仮想三次元空間にモデリングするモデリング部と、
モデリングされた該オブジェクトを所定の視点を基準とした投影面に透視投影変換する座標変換部と、
透視投影変換された該オブジェクトのピクセルに色を展開し立体画像を生成するマッピング部と、をさらに備える、請求項5に記載のシミュレーション装置。
【請求項7】
前記モデリング部は、前記遊技機をモデリングするためのオブジェクトの一部に表示画面相当領域をモデリングするものであり、
前記マッピング部は、再生された前記演出画像を該表示画面相当領域にマッピングする、請求項6に記載のシミュレーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−237703(P2008−237703A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−84866(P2007−84866)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】