説明

シャッターレリーズタイム調整装置及びその調整方法

【課題】立体メガネシャッターの開閉時の遅延により立体画像の表示品質に悪影響を及ぼすという問題を解決する。
【解決手段】シャッターレリーズタイム調整装置は、信号送信ユニットから送信されたオープン信号及びクローズ信号を受信する立体メガネに適用され、立体メガネシャッター、制御モジュール及び測定ジグを含む。制御モジュールは、オープン信号及びクローズ信号に基づいて、立体メガネシャッターの開閉をそれぞれ制御する。測定ジグは、制御モジュールが信号送信ユニットから送信されたオープン信号を受信してから立体メガネシャッターを開くまでのオープン応答時間及び、制御モジュールが信号送信ユニットから送信されたクローズ信号を受信してから立体メガネシャッターを閉じるまでのクローズ応答時間を測定する。制御モジュールは、オープン応答時間及びクローズ応答時間に基づいて、オープン信号及びクローズ信号をそれぞれ調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャッターレリーズタイム調整装置及びその調整方法に関し、特に、立体メガネの画像品質向上が可能なシャッターレリーズタイム調整装置及びその調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3D立体メガネの一般的な原理は三種類に分かれている。前記原理の全ては、主に、二つの目が異なる画像を受信して、脳が両方の画像のデータを合併して立体効果が生じる。まず、アナグリフメガネは、通常、一側のレンズが赤色であり、他側のレンズが青色、緑色、又は他の色である。又、偏光メガネは、偏光原理を用いて、二つのレンズが不適切な光を濾過することで、画像を所望の目に送信することができる。さらに、液晶シャッターメガネは、残像を利用し、右レンズと左レンズが電子制御液晶で右目と左目を交互に遮蔽する。同様に、ディスプレイ素子は、画像を右目と左目に交互に切り替える必要がある。
【0003】
現在の3D立体メガネは、主に、パッシブ式の立体メガネ及びアクティブ式の立体メガネ、二種類に分かれている。アクティブ式の立体メガネにおいては、レンズシャッターの駆動がオープンやクローズを問わず、応答時間を必要とする。オープンの遅延があると、シャッターを開くまでのオープン応答時間が不足であるため、見られた画像が暗い。クローズの遅延があると、ゴースト現象が発生する。即ち、使用者は、左目が右目で見える画像を見る、或いは、右目が左目で見える画像を見るため、二重像が見られる。故に、シャッターのオープンやクローズの遅延はいずれも、立体画像の表示品質に影響を及ぼす。
さらに、各レンズの応答時間は、数百マイクロ秒以上の誤差値を有する。これらの誤差値は、左目と右目の透光性を異ならせ、且つゴースト現象を引き起こす可能性がある。したがって、立体メガネの品質を向上できるシャッターレリーズタイム調整装置及びその調整方法は、市場上と応用上で求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来技術の問題点に鑑み、本発明の主な目的は、立体メガネシャッターのオープンやクローズの遅延により立体画像の表示品質に悪い影響を及ぼすという問題を解決するシャッターレリーズタイム調整装置及びその調整方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するために、本発明のシャッターレリーズタイム調整装置は、信号送信ユニットから送信されたオープン信号及びクローズ信号を受信する立体メガネに適用されるシャッターレリーズタイム調整装置であって、立体メガネシャッターと、前記オープン信号及び前記クローズ信号に基づいて、前記立体メガネシャッターのオープンとクローズをそれぞれ制御する制御モジュールと、前記制御モジュールが前記信号送信ユニットから送信された前記オープン信号を受信してから前記立体メガネシャッターを開くまでのオープン応答時間及び、前記制御モジュールが前記信号送信ユニットから送信された前記クローズ信号を受信してから前記立体メガネシャッターを閉じるまでのクローズ応答時間を測定する測定ジグと、を含み、前記制御モジュールは、前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づいて、前記オープン信号及び前記クローズ信号をそれぞれ調整する。
【0006】
また、上述の目的を達成するために、シャッターレリーズタイム調整方法は、信号送信ユニットにより立体メガネシャッターのオープン信号及びクローズ信号を送信する工程と、前記オープン信号及び前記クローズ信号に基づいて、制御モジュールにより、前記立体メガネシャッターのオープンとクローズをそれぞれ制御する工程と、測定ジグを利用して、前記制御モジュールが前記信号送信ユニットから送信された前記オープン信号を受信してから前記立体メガネシャッターを開くまでのオープン応答時間及び、前記制御モジュールが前記信号送信ユニットから送信された前記クローズ信号を受信してから前記立体メガネシャッターを閉じるまでのクローズ応答時間を測定する工程と、前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づいて、前記制御モジュールにより、前記オープン信号及び前記クローズ信号をそれぞれ調整する工程とを含む。
【0007】
好ましくは、前記測定ジグは、光源及び光センサー素子を更に含む。立体メガネシャッターはオープン信号及びクローズ信号に基づいてオープン及びクローズをそれぞれ行う。光センサー素子はその立体メガネシャッターを介してその光源を感知してその立体メガネシャッターのオープン応答時間及びクローズ応答時間を測定する。
【0008】
好ましくは、前記制御モジュールは、処理ユニット及び格納ユニットを更に含み、その処理ユニットは前記光センサー素子に電気的に接続され、その処理ユニットは前記立体メガネシャッターのオープン応答時間及びクローズ応答時間を受信し、前記立体メガネシャッターのオープン応答時間及びクローズ応答時間をその格納ユニットに格納してから、前記立体メガネシャッターの前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づいて、前記立体メガネシャッターのオープン及びクローズを駆動する前記オープン信号及び前記クローズ信号をそれぞれ調整する。
【0009】
好ましくは、前記立体メガネシャッターは、右シャッターレンズ及び左シャッターレンズを更に含み、前記処理ユニットはその右シャッターレンズ及び左シャッターレンズのそれぞれのオープン及びクローズの時系列を受信し、前記格納ユニットに格納してから、その右シャッターレンズ及び左シャッターレンズのそれぞれの前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づいて、その右シャッター及び左シャッターのオープン及びクローズを駆動する前記オープン信号及び前記クローズ信号をそれぞれ調整する。
【0010】
好ましくは、前記シャッターレリーズタイム調整装置は、RS232通信素子を更に含み、そのRS232通信素子は前記光センサー素子及び前記処理ユニットに電気的に接続され、前記シャッターレンズのオープン及びクローズの時系列は、前記RS232通信素子を介して前記光センサー素子から前記処理ユニットに伝送される。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るシャッターレリーズタイム調整装置及びその調整方法は、次のような利点がある。前記調整装置及び調整方法は、シャッターレリーズの遅延時間に基づき、シャッターを駆動する信号の時間をシフトして、シャッターレリーズのオープン及びクローズの時系列をシャッターレリーズ信号に完全に一致させ、更にアクティブ式の立体メガネの表示品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係るシャッターレリーズタイム調整装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るシャッターレリーズタイム調整装置を示す概要図である。
【図3】本発明の実施形態に係るシャッターレリーズタイム調整装置を示すシャッター時系列の概要図である。
【図4】本発明の実施形態に係るシャッターレリーズタイム調整方法を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に係る制御モジュールがオープン応答時間及びクローズ応答時間に基づいてオープン信号及びクローズ信号を調整するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の技術的特徴、内容及び利点ならびにそれが達成できる効果は、以下の詳細な記載と添付図面から明らかになる。理解し易さを優先するため、これらの図面は、各寸法の比を正確に表してはいない。下記実施の形態は本発明の技術的手段をより具体的に詳述するためのもので、当然本発明はそれに限定されず、添付クレームの範囲を逸脱しない限り、当業者による単純な設計変更、付加、修飾、及び置換はいずれも本発明の技術的範囲に属する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係るシャッターレリーズタイム調整装置を示すブロック図である。図1に示すように、シャッターレリーズタイム調整装置1は、立体メガネに適用できる。前記立体メガネは、信号送信ユニット10から送信されたオープン信号101及びクローズ信号102を受信する。シャッターレリーズタイム調整装置1は、制御モジュール11、立体メガネシャッター12及び測定ジグ13を含む。立体メガネシャッター12は、好ましくは、液晶(Liquid Crystal)と組み合わせ、透過率の制御によって遮蔽を行うことができる。即ち、液晶が相対的に透明になる(透過率が高い)場合には、実際に実行する時に一般に言われているオープンであり、液晶が相対的に不透明になる(透過率が低い)場合には、実際に実行する時に一般に言われているクローズである。
【0015】
立体メガネが作動している時、信号送信ユニット10は、立体メガネシャッター12のオープンとクローズをそれぞれ制御するオープン信号101及びクローズ信号102を制御モジュール11に送信することができる。次に、制御モジュール11は、受信されたオープン信号101及びクローズ信号102に基づいて、立体メガネシャッター12のオープンとクローズをそれぞれ制御することができる。測定ジグ13は、制御モジュール11と電気的に接続され、制御モジュール11が信号送信ユニット10から送信されたオープン信号101を受信してから、立体メガネシャッター12を開くまでのオープン応答時間、及び、制御モジュール11が信号送信ユニット10から送信されたクローズ信号102を受信してから立体メガネシャッター12を閉じるまでのクローズ応答時間を測定することができる。その後、制御モジュール11は、前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づいて、オープン信号101及びクローズ信号102をそれぞれ調整することができる。
【0016】
図1と図2を参照してください。図2は、本発明の実施形態に係るシャッターレリーズタイム調整装置を示す概要図である。図2によると、本発明の実施形態では、シャッターレリーズタイム調整装置1は、通信素子20を更に含み、通信素子20は、例えばRS232通信素子であり、実際に実行する時にはこの様態に限定されていない。測定ジグ13は、光源131及び光センサー素子132を更に含み、立体メガネシャッター12は、右/左シャッターレンズ121を更に含み、制御モジュール11は、処理ユニット111及び格納ユニット112を更に含んでもよい。処理ユニット111は、例えばマイクロプロセッシングユニット(MPU:Micro-Processing Unit)や中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit)である。格納ユニット112は、例えば電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、組み込みメモリ、外付けのメモリカード、又はそれらの組み合わせである。
【0017】
信号送信ユニット10は、立体メガネシャッター12のオープンを制御するオープン信号101を送信する時、制御モジュール11は、受信されたオープン信号101に基づいて、立体メガネシャッター12を相対的な不透明から相対的な透明になるように制御する。このとき、光源131は、右/左シャッターレンズ121を介して、光センサー素子132に投射する。光センサー素子132により、右/左シャッターレンズ121が実際に開くまでのオープン応答時間が得られる。次に、通信素子20により、右/左シャッターレンズ121が実際に開くまでのオープン応答時間のデータを処理ユニット111に伝送した後、処理ユニット111は、シャッターレンズ121の前記オープン応答時間のデータを格納ユニット112に格納して、立体メガネシャッター12の駆動のオープン信号101及び右/左シャッターレンズ121が実際に開く時間を調整する根拠とする。なお、格納ユニットに格納されるのが応答時間であるとの実施形態は、あくまでも例示であって、実際に実行する場合にはこれを限定していないことは当業者であれば容易に理解される。
【0018】
同様に、以上に述べるように、処理ユニット111も、右/左シャッターレンズ121が実際に閉じるまでのクローズ応答時間のデータを格納ユニット112に格納して、立体メガネシャッター12の駆動のクローズ信号102及び右/左シャッターレンズ121が実際に閉じる時間を調整する根拠とする。更に、処理ユニット111は、格納ユニット112に格納されたオープン及びクローズ応答時間に基づいて、オープン信号101及びクローズ信号102をそれぞれ調整することができる。
【0019】
なお、前に述べた実施形態に係るシャッターレリーズの時系列の測定方法は、あくまでも例示であって、これに限定されないことは当業者であれば容易に理解される。又、当業者は、設計上の利便性に応じて、上記機能モジュールを任意に組み合わせて統合モジュールを成し、或いは、様々な細部の機能ユニットに分けることができる。
【0020】
図3は、本発明の実施形態に係るシャッターレリーズタイム調整装置を示すシャッター時系列の概要図である。図3によると、左画像LI、右画像RI、左シャッターオープン信号LO、左シャッタークローズ信号LC、右シャッターオープン信号RO、右シャッタークローズ信号RC、調整前の左シャッター駆動信号LD、調整前の右シャッター駆動信号RD、調整前の右/左シャッター時系列T、調整後の左シャッター駆動信号LD’、調整後の右シャッター駆動信号RD’、調整後の右/左シャッター時系列T’、シャッターレンズのオープン応答時間X及びシャッターレンズのクローズ応答時間Yが示されている。注目すべきことは、調整前の右/左シャッター時系列T及び調整後の右/左シャッター時系列T’における波形の突出領域は、シャッターが実際に開いている領域である。
【0021】
処理ユニット111は、右/左シャッターレンズ121が実際に開く/閉じるまでの応答時間のデータを格納ユニット112に格納して、立体メガネシャッター12の駆動のオープン信号101/クローズ信号102及び右/左シャッターレンズ121が実際に開く/閉じる時間をシフトする根拠とした後、本発明に係る右/左シャッターレンズ121のオープン/クローズの時間を最適化するために、右/左シャッターレンズ121を開く駆動信号の時間をXだけ早め、右/左シャッターレンズ121を閉じる駆動信号の時間をYだけ早める。これにより、調整後の右/左シャッター時系列T’は、左/右シャッターオープン信号LO/RO及び左/右シャッタークローズ信号LC/RCに完全に一致させることができる。
【0022】
なお、前記右/左シャッターレンズのシャッター時系列の概要図に係る実施形態は、あくまでも例示であって、これに限定されず、シャッター時系列の概要図の趣旨及びその範囲から逸脱しない限りその形態及び詳細を様々に変更し適用し得ることは当業者であれば容易に理解される。
【0023】
又、それぞれのシャッターレリーズの応答時間が異なるから、各立体メガネシャッターレリーズの時系列を駆動信号に完全に一致させるために、測定ジグを使用して、シャッターレリーズの応答時間(例えばシャッターレンズのオープン応答時間X及びシャッターレンズのクローズ応答時間Y)を測定し、更にXとYのデータをメモリに格納して各立体メガネシャッターの駆動信号の時間をシフトする根拠とする必要がある。
【0024】
好ましくは、制御モジュール11は、タイマー(図示しない)を更に含む。実際に実行する場合、処理ユニット111は、信号送信ユニット10から送信された左シャッターオープン信号、左シャッタークローズ信号、右シャッターオープン信号及び右シャッタークローズ信号を受信するとともに、それらの信号にタイマーの時系列の周期を同期させることができる。処理ユニット111が測定ジグ13によりシャッターの応答時間を得た後、そのシャッターの応答時間に基づいて、タイマーの時系列における右/左シャッターレンズ121のオープン/クローズのトリガー点を調整することで、処理ユニット111は、調整後のタイマーの時系列により、右/左シャッターレンズ121を駆動することができる。
【0025】
又、本発明の係る他の実施形態において、制御モジュール11は、前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づいて、信号送信ユニット10が前記オープン信号及び前記クローズ信号を送信する時間をそれぞれ調整することで、号送信ユニット10が送信した調整後の前記オープン信号及び前記クローズ信号の時系列を左/右シャッターオープン信号LO/RO及び左/右シャッタークローズ信号LC/RCに完全に一致させることができる。
【0026】
図4は、本発明の実施形態に係るシャッターレリーズタイム調整方法を示すフローチャートである。図4によると、本発明の実施形態に係るシャッターレリーズタイム調整方法は、以下の工程を含む。
【0027】
工程41は、信号送信ユニットにより立体メガネシャッターのオープン信号及びクローズ信号を送信する。
工程42は、前記オープン信号及び前記クローズ信号に基づいて、制御モジュールにより、前記立体メガネシャッターのオープンとクローズをそれぞれ制御する。
工程43は、測定ジグを利用して、前記信号送信ユニットが前記オープン信号を前記制御モジュールに送信して前記立体メガネシャッターが開くまでのオープン応答時間及び、前記信号送信ユニットが前記クローズ信号を前記制御モジュールに送信して前記立体メガネシャッターが閉じるまでのクローズ応答時間を測定する。
工程44は、前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づいて、前記制御モジュールにより、前記オープン信号及び前記クローズ信号をそれぞれ調整する。
【0028】
図5は、前記制御モジュールが前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づいて前記オープン信号及び前記クローズ信号を調整するフローチャートである。図5によると、このシャッターレリーズタイム調整方法は、以下の工程を含む。工程51は、信号送信ユニットが送信した同期信号を受信する。実際に実行する場合、処理ユニットにより、信号送信ユニットが送信した同期信号(例えば左シャッターオープン信号、左シャッタークローズ信号、右シャッターオープン信号及び右シャッタークローズ信号)を受信することができる。工程52は、タイマーの周期を同期信号と同じように設定する。実際には、処理ユニットは、受信した四つの信号の時系列に基づいて、タイマーの周期を設定することができる。
【0029】
工程53は、シャッターの遅延時間に基づいて、タイマーの左シャッターオープン/クローズ及び右シャッターオープン/クローズのトリガー点を調整する。工程54は、タイマーにより立体メガネシャッターを切り替える。実際に実行する場合、処理ユニットは、タイマーのトリガーの時間を利用して、右/左シャッターレンズを駆動することができる。更に、シャッターレリーズタイムを駆動信号に完全に一致させるという目的を達成するために、シャッターレリーズの遅延時間に基づいて、タイマーの時間シフトを設定する。
【0030】
本発明の実施形態に係るシャッターレリーズタイム調整方法の詳細な記載は、上述した実施形態におけるシャッターレリーズタイム調整装置と同様なので、ここでは、繰り返しの説明を省略する。
【0031】
以上をまとめると、本発明の提出したシャッターレリーズタイム調整装置及びその調整方法は、立体メガネシャッターのオープン/クローズの時間を最適化でき、シャッターレリーズの遅延時間に基づき、シャッターを駆動する信号の時間をシフトして、シャッターレリーズの時系列をシャッターレリーズ信号に完全に一致させ、異なるレンズ間のばらつきを修正することで、アクティブ式の立体メガネの表示品質を向上させることができる。
【0032】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0033】
1 シャッターレリーズタイム調整装置
10 信号送信ユニット
101 オープン信号
102 クローズ信号
11 制御モジュール
111 処理ユニット
112 格納ユニット
12 立体メガネシャッター
121 シャッターレンズ
13 測定ジグ
131 光源
132 光センサー素子
20 通信素子
LI 左画像
RI 右画像
LO 左シャッターオープン信号
LC 左シャッタークローズ信号
RO 右シャッターオープン信号
RC 右シャッタークローズ信号
LD 調整前の左シャッター駆動信号
RD 調整前の右シャッター駆動信号
T 調整前のシャッター時系列
LD’ 調整後の左シャッター駆動信号
RD’ 調整後の右シャッター駆動信号
T’ 調整後のシャッター時系列
X シャッターレンズのオープン応答時間
Y シャッターレンズのクローズ応答時間
41〜44、51〜54 工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号送信ユニットから送信されたオープン信号及びクローズ信号を受信する立体メガネに適用されるシャッターレリーズタイム調整装置であって、
立体メガネシャッターと、
前記オープン信号及び前記クローズ信号に基づいて、前記立体メガネシャッターのオープンとクローズをそれぞれ制御する制御モジュールと、
前記制御モジュールが前記信号送信ユニットから送信された前記オープン信号を受信してから前記立体メガネシャッターを開くまでのオープン応答時間及び、前記制御モジュールが前記信号送信ユニットから送信された前記クローズ信号を受信してから前記立体メガネシャッターを閉じるまでのクローズ応答時間を測定する測定ジグと、を含み、
前記制御モジュールは、前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づいて、前記オープン信号及び前記クローズ信号をそれぞれ調整するシャッターレリーズタイム調整装置。
【請求項2】
前記測定ジグは、光源及び光センサー素子を更に含んで前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間を測定することを特徴とする請求項1記載のシャッターレリーズタイム調整装置。
【請求項3】
前記制御モジュールは、処理ユニットを更に含み、
前記処理ユニットは、前記立体メガネシャッターの前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づいて、前記立体メガネシャッターを駆動する前記オープン信号及び前記クローズ信号をそれぞれ調整することを特徴とする請求項1記載のシャッターレリーズタイム調整装置。
【請求項4】
前記制御モジュールは、前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間を格納するための格納ユニットを更に含むことを特徴とする請求項1記載のシャッターレリーズタイム調整装置。
【請求項5】
前記立体メガネシャッターは、右シャッター及び左シャッターを更に含み、
前記制御モジュールは、前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づいて、前記右シャッター及び前記左シャッターのそれぞれの前記オープン信号及び前記クローズ信号を調整することを特徴とする請求項1記載のシャッターレリーズタイム調整装置。
【請求項6】
前記制御モジュールは、処理ユニット及びタイマーを更に含み、
前記処理ユニットは、前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づき、前記タイマーの時系列を調整することで、前記オープン信号及び前記クローズ信号をそれぞれ調整することを特徴とする請求項1記載のシャッターレリーズタイム調整装置。
【請求項7】
前記シャッターレリーズタイム調整装置は、RS232通信素子を更に含み、
前記制御モジュール及び前記測定ジグは、前記RS232通信素子を介してデータ伝送を行うことを特徴とする請求項1記載のシャッターレリーズタイム調整装置。
【請求項8】
信号送信ユニットにより立体メガネシャッターのオープン信号及びクローズ信号を送信する工程と、
前記オープン信号及び前記クローズ信号に基づいて、制御モジュールにより、前記立体メガネシャッターのオープンとクローズをそれぞれ制御する工程と、
測定ジグを利用して、前記制御モジュールが前記信号送信ユニットから送信された前記オープン信号を受信してから前記立体メガネシャッターを開くまでのオープン応答時間及び、前記制御モジュールが前記信号送信ユニットから送信された前記クローズ信号を受信してから前記立体メガネシャッターを閉じるまでのクローズ応答時間を測定する工程と、
前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づいて、前記制御モジュールにより、前記オープン信号及び前記クローズ信号をそれぞれ調整する工程と、
を含むシャッターレリーズタイム調整方法。
【請求項9】
前記測定ジグの光源及び光センサー素子により、前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間を測定する工程を更に含むことを特徴とする請求項8記載のシャッターレリーズタイム調整方法。
【請求項10】
前記制御モジュールの格納ユニットにより、前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間を格納する工程を更に含むことを特徴とする請求項8記載のシャッターレリーズタイム調整方法。
【請求項11】
前記立体メガネシャッターは、右シャッター及び左シャッターを更に含み、
前記制御モジュールは、前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づいて、前記右シャッター及び前記左シャッターのそれぞれの前記オープン信号及び前記クローズ信号を調整することを特徴とする請求項8記載のシャッターレリーズタイム調整方法。
【請求項12】
前記制御モジュールの処理ユニットを利用して、前記オープン応答時間及び前記クローズ応答時間に基づき、タイマーの時間のシフトを設定することで、前記オープン信号及び前記クローズ信号をそれぞれ調整する工程を更に含むことを特徴とする請求項8記載のシャッターレリーズタイム調整方法。
【請求項13】
RS232通信素子を介して前記制御モジュールと前記測定ジグとの間にデータ伝送を行う工程を更に含むことを特徴とする請求項8記載のシャッターレリーズタイム調整方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2013−106342(P2013−106342A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−94844(P2012−94844)
【出願日】平成24年4月18日(2012.4.18)
【出願人】(502003253)チコニー エレクトロニクス カンパニー リミテッド (12)
【Fターム(参考)】