説明

シャッター装置の防火構造

【課題】従来の構成部材を変更せずに下枠の溶け落ちが防止され、耐火性能が向上するシャッター装置の防火構造を提供する。
【解決手段】シャッター装置11の防火構造において、建物開口部15の上方に設けられ建物躯体25に固定される一対のスチール製の側部ブラケット29と、側部ブラケット29の各外側にそれぞれ設けられる一対の側部化粧板39にアルミ合金製の天板41の天板両端部を固定して側部化粧板39と天板41に包囲される正面開口51がスチール製の正面板53によって塞がれる収納部19と、天板41の下方で天板41に覆われて後端縁71が躯体25に固定されるとともに前端縁73が正面板53に固定されるスチール製の耐火補強板69と、を設けた。耐火補強板69は、前端縁73に向かって下り勾配で傾斜していることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャッター装置の防火構造に関する。
【背景技術】
【0002】
シャッター装置の収納部は、防錆性や意匠性等を考慮して、アルミやアルミ合金を素材とする部品や、樹脂を素材とする部材等が多用される。これらの部材は、アルミ製品であることで、防錆性、意匠性に加え、成形性、加工性も良好で、水密性にも優れる。一般的にシャッター装置は、建物躯体に一対のスチール製の側部ブラケットが固定され、その外側にアルミ合金製の側部化粧板が設けられる。一対の側部化粧板には、アルミ合金製の天板が架け渡される。側部化粧板と天板とに囲まれた正面開口は、スチール製の正面板によって塞がれ、シャッター装置の収納部が形成される。この収納部の左右には、アルミ合金製の一対のガイドレールが躯体に固定されて垂下し、レール下端部同士にはアルミ合金製の下枠が連結される。このように、シャッター装置は、外部に表出する部材の殆どがアルミ合金製となることで、防錆性、意匠性、成形性、加工性、さらには軽量であることで施工性が良好なものとしている。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−45270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、アルミ合金製の部材は熱によって溶けやすい不利もある。このため、火事などでの外部からの延焼では、収納部の天板が炎で溶けると、溶けた溶融アルミが収納部の内方に落ちる。この溶融アルミは、およそ800℃の高温のまま収納部内を落ちる。収納部内に落ちた溶融アルミは、やがて下枠に至り、アルミ合金製の下枠を熱により変形させたり、その熱によって溶け、突き破ったりする虞がある。下枠に穴が開けば、外部からの炎が容易に通過してしまい、シャッター装置の防火性能を著しく低下させてしまうこととなった。
【0005】
また、図7に示すように、建物開口を閉ざすカーテン部501は、スチール製等の複数のスラット503を重力方向に連結してなり、通常状態では下枠に全荷重が加わらないように長さLの調節がなされている。ところが、火災による熱で金属製の各スラット503は折り曲げなどによる塑性変形状態がスラット自体の重みで垂下方向に引っ張られ再び変形を起こしてしまい、カーテン部501が伸び代Δaだけ伸びると、カーテン部501の全荷重が下枠に加わってしまう。このため、火災の熱で強度が低下していることも相俟って、アルミ合金製の下枠がカーテン部501の重みで突き破られてしまう虞がある。
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、従来の構成部材を変更せずに下枠の溶け落ちが防止され、耐火性能が向上するシャッター装置の防火構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のシャッター装置11の防火構造は、建物開口部15の上方に設けられ建物躯体25に固定される一対のスチール製の側部ブラケット29と、
該側部ブラケット29の各外側にそれぞれ設けられる一対の側部化粧板39にアルミ合金製の天板41の天板両端部47を固定して前記側部化粧板39と前記天板41に包囲される正面開口51がスチール製の正面板53によって塞がれる収納部19と、
前記天板41の下方で該天板41に覆われて後端縁71が前記躯体25に固定されるとともに前端縁73が前記正面板53に固定されるスチール製の耐火補強板69と、
を具備することを特徴とする。
【0008】
このシャッター装置11の防火構造では、耐火補強板69が天板41のすぐ下にあり、アルミ製の天板41が火災の熱によって溶けても、耐火補強板69によって受けられて、正面板53の表面側を流れ落ち、収納部19の内方に落ちることがない。これにより、溶融アルミがカーテン部13の外側へ排出され、高温となった溶融アルミが下枠59へ落下し、下枠59を溶かすことがない。
【0009】
本発明の請求項2記載のシャッター装置11の防火構造は、請求項1記載のシャッター装置11の防火構造であって、
前記耐火補強板69が前記前端縁73に向かって下り勾配で傾斜していることを特徴とする。
【0010】
このシャッター装置11の防火構造では、溶融アルミが、重力によって耐火補強板69の下り勾配によって速やかに流下し、耐火補強板69上に滞留しなくなる。これにより、滞留した高温の溶融アルミからの熱の伝導が回避される。
【0011】
本発明の請求項3記載のシャッター装置11の防火構造は、請求項1または2記載のシャッター装置11の防火構造であって、
補強板両端縁83が一対の前記側部ブラケット29に固定されていることを特徴とする。
【0012】
このシャッター装置11の防火構造では、躯体25に固定された左右垂直方向の側部ブラケット29に、補強板両端縁83が載置された状態で固定され、収納部19内にスチール製の門形構造体が形成される。この門形構造体が内方に形成されることで、従来のアルミ合金製だけの収納部19に比べて、収納部19の耐火強度が高められる。
【0013】
本発明の請求項4記載のシャッター装置11の防火構造は、請求項1,2,3のいずれか1つに記載のシャッター装置11の防火構造であって、
前記収納部19の両側から垂下して前記躯体25に固定される一対のガイドレール57と、
前記一対のガイドレール57のレール下端部65を連結する下枠59と、
前記レール下端部65及び前記下枠59の連結された出隅部67を外側から覆って前記レール下端部65及び前記下枠59に固定されるスチール製の出隅部補強部材91と、
を具備することを特徴とする。
【0014】
このシャッター装置11の防火構造では、下枠59を支持するレール下端部65との出隅部67が、出隅部補強部材91によって火炎から遮蔽され、外部の火炎によって容易に溶けなくなる。また、レール下端部65と下枠59とがスチール製の出隅部補強部材91によって連結補強され、従来のアルミ合金製のみの連結に比べ、高温に対する固定強度が向上する。
【0015】
本発明の請求項5記載のシャッター装置11の防火構造は、請求項4記載のシャッター装置11の防火構造であって、
前記出隅部補強部材91が、前記ガイドレール57の内部に配設されるスチール製のガイドレール補強部材99に、前記ガイドレール57を挟んで共締め締結されることを特徴とする。
【0016】
このシャッター装置11の防火構造では、出隅部67を覆うスチール製の出隅部補強部材91が、アルミ合金製のガイドレール57の内方に配置されたスチール製のガイドレール補強部材99と共締めされる。これにより、出隅部補強部材91が、アルミ合金製のガイドレール57のみに固定される場合の熱によるネジ穴の拡がりによる固定強度の低下が発生し難くなる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る請求項1記載のシャッター装置の防火構造によれば、天板の下方に位置する耐火補強板を設けたことで、火災による熱で溶けてしまう天板の流れ方向を変えることとなり、従来の構成部材を変更せずに下枠の溶け落ちを防止し、耐火性能を向上させることができる。
【0018】
本発明に係る請求項2記載のシャッター装置の防火構造によれば、溶けたアルミを速やかに流し落として、シャッター装置への熱の影響を少なくできる。
【0019】
本発明に係る請求項3記載のシャッター装置の防火構造によれば、補強板両端縁をスチール製の側部ブラケットによって支持でき、高温での支持強度を高めることができる。また、側部ブラケットがスチール製の耐火補強板によって連結されることで、収納部の強度を高めることができる。
【0020】
本発明に係る請求項4記載のシャッター装置の防火構造によれば、アルミ合金製のレール下端部及び下枠の連結された出隅部に、スチール製の出隅部補強部材を固定することで、高温での下枠の支持強度を高めて、下枠を脱落し難くできる。
【0021】
本発明に係る請求項5記載のシャッター装置の防火構造によれば、下枠を支持する出隅部補強部材が、ガイドレール内方のガイドレール補強部材に固定されるので、出隅部補強部材の躯体に対する高温での固定強度を高めることができる。その結果、下枠をより脱落し難くできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る防火構造を備えたシャッター装置の外観斜視図である。
【図2】図1に示したシャッター装置の縦断面図である。
【図3】図2に示した収納部の要部正面図である。
【図4】図2に示した収納部の拡大図である。
【図5】図1に示したガイドレールと下枠との出隅部を斜め下方より見た斜視図である。
【図6】図5に示したガイドレールの平断面図である。
【図7】加熱による伸び状況を例示したカーテン部の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る防火構造を備えたシャッター装置の外観斜視図である。
本実施形態に係るシャッター装置11の防火構造は、例えばカーテン部13を用いて建物開口部15を開閉するシャッター装置11に好適に用いることができる。シャッター装置11は、例えば住宅の窓部を構成するサッシ窓17の外側に取り付けられる。
【0024】
シャッター装置11は、建物開口部15の上方に収納部19が取り付けられる。収納部19は、カーテン部13や巻取装置を収納している。カーテン部13は、アルミ製やスチール製のスラット21を複数連結した一般的なカーテン部13の他、パネル材や樹脂製シート状のカーテン部13とすることもできる。カーテン部13は、操出方向の最先端、即ち、全閉時での下端に、水切スラット23を有している。
【0025】
なお、シート状のカーテン部13は、他の樹脂にて構成されるシート材や、ゴムシート材、織布や、樹脂製ネットスクリーン、金属製ネットスクリーン、シリカクロス、ガラスクロス等を素材とする構成や、これら素材を複合や積層させた素材等としてもよく、このカーテン部13を構成する素材を、耐火性,防火性,防炎性を有する素材とすることができる。
【0026】
図2は図1に示したシャッター装置11の縦断面図、図3は図2に示した収納部19の要部正面図、図4は図2に示した収納部19の拡大図である。
シャッター装置11は、建物躯体25である例えば柱27に一対のスチール製の側部ブラケット29が固定される。それぞれの側部ブラケット29の内側には軸受金具31が対向して固定され、軸受金具31は巻取軸33の両端を支持している。巻取軸33には巻取ホイール35が回転自在に支持され、巻取ホイール35はカーテン部13の操出方向後端である吊元37を固定する。
【0027】
側部ブラケット29の外側には、アルミ合金製、または樹脂製の側部化粧板39が設けられる。一対の側部化粧板39には、アルミ合金製の天板41が架け渡される。図4に示すように、天板41は、左右方向に長い長尺板で、長手方向直交方向の断面形状が略L字状に形成される。天板41は、天板後端縁43が躯体25に固定ネジ45で固定される。天板両端部47(図3参照)には一対のネジ固定部49が形成される。天板41は、側部化粧板39の外側から貫通する図示しない固定ネジがこのネジ固定部49に締結されることで側部化粧板39と固定される。側部化粧板39と天板41とに囲まれた正面開口51は、スチール製の正面板53によって塞がれ、上記の収納部19が画成される。なお、収納部19は、下面がさらにスチール製の下板55によって塞がれる。
【0028】
この収納部19の左右には、アルミ合金製の一対のガイドレール57が柱27に固定されて垂下する。垂下した一対のガイドレール57のレール下端部同士は、アルミ合金製の下枠59によって連結される。下枠59は、胴縁61の上端に当接する。胴縁61の表面は、外壁仕上材63によって覆われる。従って、それぞれのレール下端部65と下枠59との連結部分は左右二箇所で出隅部67となる。
【0029】
シャッター装置11は、これら外部に表出する側部化粧板39、天板41、ガイドレール57、下枠59がアルミ合金製となることで、成形性、加工性、防錆性、及び意匠性を良好なものとしている。
【0030】
ところで、天板41の下方にはスチール製の耐火補強板69が設けられている。耐火補強板69は、左右方向に長い長尺板で、長手方向直交方向の断面形状が略L字状に形成される。耐火補強板69は、天板41に覆われて図4に示す後端縁としての補強板後端縁71が躯体25に固定ネジ45で固定されるとともに、前端縁としての補強板前端縁73が正面板53に締結ネジ75で固定される。
【0031】
耐火補強板69は、補強板前端縁73に向かって下り勾配で傾斜している。これにより、耐火補強板69の上面に落下した液状物は、補強板前端縁73に向かって流れることとなる。なお、補強板前端縁73と正面板53との固定端部77には挟持間隙79が形成される。この挟持間隙79には、天板前端縁81が挟持される。図3に示すように、補強板両端縁83は、一対の側部ブラケット29に載置され、この側部ブラケット29に固定される。
【0032】
図5は図1に示したガイドレール57と下枠59との出隅部67を斜め下方より見た斜視図、図6は図5に示したガイドレール57の平断面図である。
シャッター装置11は、収納部19の両側から垂下して躯体25に固定される一対のガイドレール57を有する。ガイドレール57は、建物開口部15を昇降するカーテン部13の両側縁部85を挟んで案内する。一対のガイドレール57は、上記したように、レール下端部65がアルミ合金製の下枠59によって連結される。
【0033】
ガイドレール57は、図6に示すように、躯体25に基端が固定ネジ45で固定される外枠87と、この外枠87に固定されて建物開口部15に配置されるレール部89と、に大別構成される。図5に示すように、レール下端部65及び下枠59が連結されてなる出隅部67は、外側からスチール製の出隅部補強部材91によって覆われる。出隅部補強部材91は、下枠59の下面に当接する底板部93と、底板部93から起立して折り曲げられてガイドレール57の外枠87と平行となる起立板部95と、底板部93から起立して折り曲げられて下枠59の前面に当接する前面片97と、からなる。出隅部67を覆った出隅部補強部材91は、起立板部95がレール下端部65に、底板部93が下枠59に、それぞれ固定ネジ45で固定される。
【0034】
ガイドレール57は、内方に、図6に示すスチール製のガイドレール補強部材99が固定され、ガイドレール補強部材99はガイドレール57に沿って形成されている。出隅部補強部材91は、上記の起立板部95がこのガイドレール補強部材99に、ガイドレール57の外枠87を挟んで固定ネジ45にて共締め締結される。
【0035】
次に、上記構成を有するシャッター装置11における防火構造の作用を説明する。
シャッター装置11の防火構造では、耐火補強板69が天板41のすぐ下にあり、アルミ製の天板41が火災の熱によって溶けても、耐火補強板69によって受けられる。溶けたアルミ(溶融アルミ)は、スチール製の正面板53の表面を流れ落ち、収納部19の内方に落ちることがない。これにより、高温となった溶融アルミがカーテン部13の外側へ排出され、溶融アルミが下枠59に落下して下枠59を溶かすことがない。
【0036】
耐火補強板69が補強板前端縁73に向かって下り勾配で取り付けられているので、溶融アルミは、重力によって耐火補強板69に沿って速やかに流下し、耐火補強板上に滞留しなくなる。これにより、滞留した高温の溶融アルミからの熱の伝導が回避される。溶けたアルミを速やかに流し落として、シャッター装置11への熱の影響を少なくできる。
【0037】
また、シャッター装置11の防火構造では、躯体25に固定された左右垂直方向の側部ブラケット29に、補強板両端縁83が載置された状態で固定される。側部ブラケット29がスチール製の耐火補強板69によって連結されることで、収納部19の強度を高めることができる。また、収納部内に、スチール製の門形構造体が形成される。この門形構造体が内方に形成されることで、従来のアルミ合金製だけの収納部に比べて、収納部19の耐火強度が高められる。すなわち、補強板両端縁83をスチール製の側部ブラケット29によって支持しているので、高温での支持強度を高めることができる。
【0038】
また、シャッター装置11の防火構造では、下枠59とレール下端部65との出隅部67が、出隅部補強部材91によって火炎から遮蔽され、外部の火炎によって容易に溶けなくなる。また、レール下端部65と下枠59とがスチール製の出隅部補強部材91によって連結補強され、従来のアルミ合金製のみの連結に比べ、高温に対する固定強度が向上する。このように、アルミ合金製のレール下端部65及び下枠59の連結された出隅部67に、スチール製の出隅部補強部材91を固定することで、高温での下枠59の支持強度を高めて、下枠59を脱落し難くできる。
【0039】
さらに、出隅部67を覆うスチール製の出隅部補強部材91は、アルミ合金製のガイドレール57の内方に配置されたスチール製のガイドレール補強部材99と共締めされる。これにより、出隅部補強部材91が、アルミ合金製のガイドレール57のみに固定される場合の熱によるネジ穴の拡がりによる固定強度の低下が発生し難くなる。その結果、出隅部補強部材91の躯体25に対する高温での固定強度を高めて、下枠59をより脱落し難くできる。
【0040】
そして、シャッター装置11の防火構造では、防火タイプではないシャッター装置に、容易に耐火部品の追加が可能となる。即ち、防火タイプではないシャッター装置はそのままで、耐火部品の追加のみで防火性能向上への対応が可能となる。
【0041】
従って、本実施形態に係るシャッター装置11の防火構造によれば、従来の構成部材を変更せずに下枠59の溶け落ちを防止し、耐火性能を向上させることができる。
【0042】
なお、上記実施形態では、耐火補強板69、出隅部補強部材91として鋼板が使用される例を説明したが、これら部材はこの他、セラミック等とすることもできる。また、加熱時の強度が増すように、例えばセラミックを吹き付けた他の素材との複合構造とすることもできる。また、天板41、側部化粧板39、ガイドレール57は、不燃材料であればよく、アルミ合金以外のその他の素材であってもよい。
【符号の説明】
【0043】
11…シャッター装置
15…建物開口部
19…収納部
25…躯体
29…側部ブラケット
39…側部化粧板
41…天板
47…天板両端部
51…正面開口
53…正面板
57…ガイドレール
59…下枠
65…レール下端部
67…出隅部
69…耐火補強板
71…後端縁(補強板後端縁)
73…前端縁(補強板前端縁)
83…補強板両端縁
91…出隅部補強部材
99…ガイドレール補強部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物開口部の上方に設けられ建物躯体に固定される一対のスチール製の側部ブラケットと、
前記側部ブラケットの各外側にそれぞれ設けられる一対の側部化粧板にアルミ合金製の天板の天板両端部を固定して前記側部化粧板と前記天板に包囲される正面開口がスチール製の正面板によって塞がれる収納部と、
前記天板の下方で該天板に覆われて後端縁が前記躯体に固定されるとともに前端縁が前記正面板に固定されるスチール製の耐火補強板と、
を具備することを特徴とするシャッター装置の防火構造。
【請求項2】
請求項1記載のシャッター装置の防火構造であって、
前記耐火補強板が前記前端縁に向かって下り勾配で傾斜していることを特徴とするシャッター装置の防火構造。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載のシャッター装置の防火構造であって、
補強板両端縁が一対の前記側部ブラケットに固定されていることを特徴とするシャッター装置の防火構造。
【請求項4】
請求項1,2,3のいずれか1つに記載のシャッター装置の防火構造であって、
前記収納部の両側から垂下して前記躯体に固定される一対のガイドレールと、
前記一対のガイドレールのレール下端部を連結する下枠と、
前記レール下端部及び前記下枠の連結された出隅部を外側から覆って前記レール下端部及び前記下枠に固定されるスチール製の出隅部補強部材と、
を具備することを特徴とするシャッター装置の防火構造。
【請求項5】
請求項4記載のシャッター装置の防火構造であって、
前記出隅部補強部材が、前記ガイドレールの内部に配設されるスチール製のガイドレール補強部材に、前記ガイドレールを挟んで共締め締結されることを特徴とするシャッター装置の防火構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−72170(P2013−72170A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209487(P2011−209487)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000239714)文化シヤッター株式会社 (657)