説明

シャッター

【課題】内部からの圧力に耐えることができる強度を有し、気密性、耐熱性、耐水性、及び耐薬品性に優れ、軽量であり、金属粉が発生せず、内面に水滴が溜まりにくい構造を有するシャッターの提供。
【解決手段】内部からの圧力がかかった状態で使用されるシャッターであって、弾性部材を介して互いに係合する第1及び第2のパネルを含む複数のパネルを有してなり、第1のパネルが、パネル面から突出した突出部を一端部に少なくとも有し、第2のパネルがパネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材を介して第1パネルと係合してシャッターの内側を封止可能な係合突出部を一端部に少なくとも有するシャッターである。第3のパネルを有してなり、第3のパネルがパネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材を介して第2パネルと係合してシャッターの内側を封止可能な係合突出部を一端部に少なくとも有する態様などが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品、食品、又は電子部品などの製造に使用される搬送容器(コンテナ)を洗浄及び乾燥する洗浄乾燥装置などに好適に用いられるシャッターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、空間を遮断する開閉可能なシャッターとしては、金属製パネルを複数枚組み合わせたものが多く用いられている。このような金属製パネルを用いたシャッター(金属製シャッター)は、強度には優れているが、重量が重く、耐水性が不十分であるため表面に塗装を施す必要があった。そこで、特に耐水性が求められる用途では、ステンレス製パネルを用いたシャッター(ステンレス製シャッター)が広く用いられているが、該ステンレス製シャッターにおいても、十分な強度を持たせると重量が重くなり、耐水性の点でも、もらい錆びが発生してしまうという問題がある。
また、従来のシャッターは、一般的に外側からの強度を有することが重視されてきたが、内部からの圧力に対して十分耐え得る強度を有する構造とはなっていなかった。更に、金属製シャッターは、開閉動作に際して金属どうしが接触摩耗することにより金属粉が発生し、該金属粉が飛散して原料、中間品、又は製品中に混入してしまうという問題があった。
【0003】
一方、医薬品、食品、又は電子部品などの製造工程では、原料、中間品又は製品を搬送するため、丸コンテナ、角コンテナ、フロービン等の各種の搬送容器が用いられている。このような搬送容器は、原料、中間品又は製品への塵、埃の侵入を嫌うため、徹底した洗浄及び乾燥が行われている。特に、医薬品においては、洗浄バリデーションにより塵、埃のみならず、原料、中間品又は製品の残留がないことが厳格に求められている。このため、洗浄工程では、搬送容器に温水や洗浄液を高圧でスプレーすることが行われ、乾燥工程では、高圧の熱風をブローすることが行われている。
また最近では、生産性の向上を図るため、搬送容器の洗浄及び乾燥を効率的に短時間で行うことが求められ、より高温高圧での洗浄及び乾燥が行われている。
前記医薬品の製造工程において、搬送容器(コンテナ)を高温高圧で洗浄及び乾燥を行う洗浄乾燥装置の開閉可能なシャッターとしては、例えば特許文献1に示すように、モータ駆動の巻取装置で仕切用シートを昇降させるシート巻取型自動扉が用いられている。しかし、前記特許文献1におけるシート巻取型自動扉は、樹脂製シートであるため、強度が不十分であり、気密性が得られず、搬送容器の高温高圧での洗浄及び乾燥に適したものではなかった。
【0004】
したがって医薬品、食品、又は電子部品などの製造に使用される搬送容器(コンテナ)を洗浄及び乾燥する洗浄乾燥装置におけるシャッターには、外部から内部を保護するという目的のみならず、内部からの圧力に耐えることができる強度を有し、気密性、耐熱性、耐水性、及び耐薬品性に優れ、作業効率の点から軽量であり、金属粉が発生しないこと、内面に水滴が溜まりにくいことが求められているが、未だ十分満足できる性能を有するものは提供されていないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−47710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、外部から内部を保護するのみならず、内部からの圧力に耐えることができる強度を有し、気密性、耐熱性、耐水性、及び耐薬品性に優れ、軽量であり、金属粉が発生せず、内面に水滴が溜まりにくく、特に医薬品、食品、又は電子部品の製造に使用される搬送容器(コンテナ)を洗浄及び乾燥する洗浄乾燥装置に好適に用いられるシャッターを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 内部からの圧力がかかった状態で使用されるシャッターであって、
弾性部材を介して互いに係合する第1のパネル及び第2のパネルを含む複数のパネルを有してなり、
前記第1のパネルが、パネル面から突出した突出部を一端部に少なくとも有し、
前記第2のパネルが、パネル面から突出しかつ前記シャッターの使用時に前記弾性部材を介して前記第1パネルと係合して該シャッターの内側を封止可能な係合突出部を一端部に少なくとも有することを特徴とするシャッターである。
該<1>に記載のシャッターにおいては、シャッターの使用時に、前記第1のパネルの突出部と前記第2のパネルの係合突出部とが弾性部材を介して係合し、前記第1のパネルと前記第2のパネルが連結した構造を形成する。
前記シャッターは、内部からの圧力がかかった状態で使用されるので、前記連結構造に対し内部からの圧力がかかると第1のパネルと第2のパネルが締まって介在している弾性部材が弾性変形し、封止状態となり、圧が抜けない密着構造を形成する。この密着構造は、内部で搬送容器を洗浄する際にシャッター内面に水滴が付きにくい構造であるため、内面に水滴が溜まることを防止できる。
<2> 第3のパネルを有してなり、
該第3のパネルが、パネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材を介して第2パネルと係合して該シャッターの内側を封止可能な係合突出部を一端部に少なくとも有する前記<1>に記載のシャッターである。
該<2>に記載のシャッターにおいては、第1のパネルと、第2のパネルと、第3のパネルとを含み、シャッターの使用時に、前記第2のパネルの突出部と前記第3のパネルの係合突出部とが弾性部材を介して係合し、前記第2のパネルと前記第3のパネルが連結した構造を形成する。
前記シャッターは、内部からの圧力がかかった状態で使用されるので、前記連結構造に対し内部からの圧力がかかると第1のパネルと第2のパネル、及び第2のパネルと第3のパネルとが締まって介在している弾性部材が弾性変形し、封止状態となり、圧が抜けない密着構造を形成する。この密着構造は、内部で搬送容器を洗浄する際にシャッター内面に水滴が付きにくい構造であるため、内面に水滴が溜まることを防止できる。
<3> 複数のパネルを使用時以外に収容可能なパネル収容室と、
使用時に、前記複数のパネルのうちの、前記パネル収容室から最遠に位置するパネルの一端部を収容してシャッターの内側を封止可能な封止体とを更に有してなる前記<1>から<2>のいずれかに記載のシャッターである。
該<3>に記載のシャッターにおいては、使用時に、前記複数のパネルのうちの、前記パネル収容室から最遠に位置するパネルの一端部を収容してシャッターの内側を封止可能な封止体を有している。このため、シャッターに内部からの圧力がかかると、最遠に位置するパネルの一端部が封止体と係合して、封止状態となり、前記連結構造と相俟って圧が抜けない密着構造を形成する。
<4> 弾性部材が、シャッターの使用時に、複数のパネルのうちの、一のパネルにおける突出部と該パネルのパネル面、及び、他のパネルにおける係合突出部と該パネルのパネル面によって画成された空間に配置され、前記他のパネルの揺動の支点となり、該他のパネルの揺動に伴い弾性変形する前記<1>から<3>のいずれかに記載のシャッターである。
該<4>に記載のシャッターにおいては、弾性部材が、シャッターの使用時に、複数のパネルのうちの、一のパネルにおける突出部と該パネルのパネル面、及び、他のパネルにおける係合突出部と該パネルのパネル面によって画成された空間に配置され、前記他のパネルの揺動の支点となり、該他のパネルの揺動に伴い弾性変形するので、シャッターに内部からの圧力がかかると、一のパネルと他のパネルとが封止状態となり、圧が抜けない密着構造を形成する。
<5> 少なくとも2枚のパネルを有し、該パネルに対し内部からの圧力がかかった状態で使用されるシャッターであって、
前記少なくとも2枚のパネルが、第1のパネルと、該第1のパネルと連結可能な第2のパネルとからなり、
前記第1のパネルにおける第2のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第1の断面略L字状部を有し、
前記第2のパネルにおける第1のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力と反対方向に突出した第2の断面略逆L字状部を有し、
前記シャッターの使用時には、前記第1の断面略L字状部と前記第2の断面略逆L字状部とが弾性部材を介して係合し、前記第1のパネルと前記第2のパネルが連結した構造を形成することを特徴とするシャッターである。
該<5>に記載のシャッターにおいては、前記少なくとも2枚のパネルが、第1のパネルと、該第1のパネルと連結可能な第2のパネルとからなり、前記第1のパネルにおける第2のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第1の断面略L字状部を有し、前記第2のパネルにおける第1のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力と反対方向に突出した第2の断面略逆L字状部を有する。そして、前記シャッターの使用時には、前記第1の断面略L字状部と前記第2の断面略逆L字状部とが弾性部材を介して係合し、前記第1のパネルと前記第2のパネルが連結した構造を形成し、該連結構造に対し内部からの圧力がかかると第1のパネルと第2のパネルが締まって介在している弾性部材が弾性変形し、封止状態となり、圧が抜けない密着構造を形成する。
<6> 少なくとも2枚のパネルが、第1のパネルと、該第1のパネルと連結可能な第2のパネルと、該第2のパネルと連結可能な第3のパネルとからなり、
前記第1のパネルにおける第2のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第1の断面略L字状部を有し、
前記第2のパネルにおける第1のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力の反対方向に突出した第2の断面略逆L字状部を有し、
前記第2のパネルにおける第3のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第3の断面略L字状部を有し、
前記第3のパネルにおける第2のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力の反対方向に突出した第4の断面略逆L字状部を有し、
シャッターの使用時には、前記第1の断面略L字状部と前記第2の断面略逆L字状部が弾性部材を介して係合し、前記第3の断面略L字状部と前記第4の断面略逆L字状部が弾性部材を介して係合し、前記第1のパネルから前記第3のパネルが連結した構造を形成する前記<5>に記載のシャッターである。
該<6>に記載のシャッターにおいては、少なくとも2枚のパネルが、第1のパネルと、該第1のパネルと連結可能な第2のパネルと、該第2のパネルと連結可能な第3のパネルとからなり、前記第1のパネルにおける第2のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第1の断面略L字状部を有し、前記第2のパネルにおける第1のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力の反対方向に突出した第2の断面略逆L字状部を有し、前記第2のパネルにおける第3のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第3の断面略L字状部を有し、前記第3のパネルにおける第2のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力の反対方向に突出した第4の断面略逆L字状部を有している。そして、シャッターの使用時には、前記第1の断面略L字状部と前記第2の断面略逆L字状部が弾性部材を介して係合し、前記第3の断面略L字状部と前記第4の断面略逆L字状部が弾性部材を介して係合し、前記第1のパネルから前記第3のパネルが連結した構造を形成し、該連結構造に対し内部からの圧力がかかると第1のパネルと第2のパネルが締まって介在している弾性部材が弾性変形し、封止状態となり、圧が抜けない密着構造を形成する。
<7> パネルが、樹脂製パネルである前記<1>から<6>のいずれかに記載のシャッターである。
該<7>に記載のシャッターにおいては、前記パネルが樹脂製パネルである。前記樹脂製パネルは、軽量であり、金属粉の発生がなく、成形し易いので、特に搬送容器の洗浄乾燥装置のシャッターとして好適である。
<8> 樹脂製パネルの厚みが、20mm〜50mmである前記<7>に記載のシャッターである。
該<8>に記載のシャッターにおいては、樹脂製パネルの厚みが20mm〜50mmである。該厚み範囲の樹脂製パネルを用いることにより、軽量であり、内部からの圧力に耐えることができる十分な強度を有するシャッターが得られる。
<9> 少なくとも洗浄室と乾燥室とを有する搬送容器の洗浄乾燥装置に用いられ、該洗浄乾燥装置における外部と前記洗浄室の間、前記洗浄室と前記乾燥室の間、及び前記乾燥室と外部の間の少なくともいずれかに設けられる前記<1>から<8>のいずれかに記載のシャッターである。
該<9>に記載のシャッターにおいては、少なくとも洗浄室と乾燥室とを有する搬送容器の洗浄乾燥装置に用いられ、該洗浄乾燥装置における外部と前記洗浄室の間、前記洗浄室と前記乾燥室の間、及び前記乾燥室と外部の間の少なくともいずれかに設けられる。前記搬送容器の洗浄乾燥装置には、内部からの圧力に耐えることができる強度を有し、気密性、耐熱性、耐水性、及び耐薬品性に優れ、軽量であり、金属粉が発生せず、内面に水滴が溜まりにくい本発明のシャッターを用いることが好適である。
<10> 搬送容器が、医薬品、食品、及び電子部品のいずれかの製造に使用される前記<9>に記載のシャッターである。
該<10>に記載のシャッターにおいては、搬送容器が、医薬品、食品、及び電子部品のいずれかの製造に使用されるものである。医薬品、食品、及び電子部品のいずれかの製造に使用される搬送容器の洗浄乾燥装置には、内部からの圧力に耐えることができる強度を有し、気密性、耐熱性、耐水性、及び耐薬品性に優れ、軽量であり、金属粉が発生せず、内面に水滴が溜まりにくい本発明のシャッターを用いることが最適である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、従来における問題を解決することができ、外部から内部を保護するのみならず、内部からの圧力に耐えることができる強度を有し、気密性、耐熱性、耐水性、及び耐薬品性に優れ、軽量であり、金属粉が発生せず、内面に水滴が溜まりにくく、特に医薬品、食品、又は電子部品の製造に使用される搬送容器(コンテナ)を洗浄及び乾燥する洗浄乾燥装置に好適に用いられるシャッターを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態のシャッターの一例を示す概略断面図である。
【図2】図2は、本発明の第1実施形態のシャッターの一例を示す概略正面図である。
【図3A】図3Aは、図1のA部分の一例を示す拡大図であり、シャッターに内部からの圧力がかかっていない状態を示す。
【図3B】図3Bは、図1のA部分の一例を示す拡大図であり、シャッターに内部からの圧力がかかっている状態を示す。
【図4A】図4Aは、図1のA部分の他の一例を示す拡大図であり、シャッターに内部からの圧力がかかっていない状態を示す。
【図4B】図4Bは、図1のA部分の他の一例を示す拡大図であり、シャッターに内部からの圧力がかかっている状態を示す。
【図5A】図5Aは、図1のA部分の更に他の一例を示す拡大図であり、シャッターに内部からの圧力がかかっていない状態を示す。
【図5B】図5Bは、図1のA部分の更に他の一例を示す拡大図であり、シャッターに内部からの圧力がかかっている状態を示す。
【図6A】図6Aは、図1のB部分の一例を示す拡大図であり、シャッターに内部からの圧力がかかっていない状態を示す。
【図6B】図6Bは、図1のB部分の一例を示す拡大図であり、シャッターに内部からの圧力がかかっている状態を示す。
【図7A】図7Aは、図1のB部分の他の一例を示す拡大図であり、シャッターに内部からの圧力がかかっていない状態を示す。
【図7B】図7Bは、図1のB部分の他の一例を示す拡大図であり、シャッターに内部からの圧力がかかっている状態を示す。
【図8】図8は、図1のシャッターの内側に水滴が溜まりにくいことを説明するための図である。
【図9】図9は、本発明の第2実施形態のシャッターの一例を示す概略断面図である。
【図10】図10は、本発明の第2実施形態のシャッターの一例を示す概略正面図である。
【図11】図11は、本発明のシャッターを搬送容器の洗浄乾燥装置に適用した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のシャッターは、弾性部材を介して互いに係合する第1のパネル及び第2のパネルを含む複数のパネルを有してなり、パネル収容室、封止体、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。
【0011】
前記シャッターは、第1のパネル、第2のパネルを含む複数のパネルを有し、更に第3のパネルを含むことが好ましい。なお、4枚又はそれ以上の枚数のパネルを含むことも可能であるが、パネルの枚数が多すぎると、シャッターの使用時以外に重なり合ったパネルが嵩張ってパネル収容室のスペースが多く必要になるという問題がある。また、搬送容器の洗浄乾燥装置に用いる場合には、搬送容器を搬送する搬送用コンベアと搬送用コンベアとの距離が長くなってしまい、搬送容器が次の搬送用コンベアにスムーズに乗り移ることが困難になるおそれがある。
【0012】
前記シャッターが、第1のパネルと第2のパネルの2枚のパネルからなる場合には、複数のパネルを使用時以外に収容可能なパネル収容室から、近い順に、第1のパネルと、第2のパネルとを有する。
前記第1のパネル長さは前記第2のパネル長さよりも長いことが、シャッターの不使用時に、第1及び第2のパネルを重ね合わせて収容するパネル収容室の長さを短くできる点で好ましい。この場合、前記第1のパネル長さは、前記第2のパネル長さよりも約45mm長いことが好ましい。
【0013】
前記シャッターが、第1のパネルと第2のパネルと第3のパネルの3枚のパネルからなる場合には、複数のパネルを使用時以外に収容可能なパネル収容室から、近い順に、第1のパネルと、第2のパネルと、第3のパネルとを有する。
前記第1のパネル長さは、前記第2のパネル長さよりも長く、前記第2のパネル長さは前記第3のパネル長さよりも長いことが、シャッターの不使用時に、第1から第3のパネルを重ね合わせて収容するパネル収容室の長さを短くできる点から好ましい。この場合、前記第1のパネル長さは、前記第2のパネル長さよりも35mm〜45mm長く、前記第2のパネル長さは、前記第3のパネル長さよりも20mm〜30mm長いことが好ましい。
【0014】
−第1のパネル−
前記第1のパネルは、パネル面から突出した突出部を一端部に少なくとも有し、他端部については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択されるが、パネル面に突出部を有しないことが好ましい。これにより、第1のパネルの突出部と第2のパネルの係合突出部が係合可能となり、第1のパネルと第2のパネルとが連結した構造を形成できる。
前記突出部の形状、大きさ、形成方法などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、断面略L字状などが好ましい。
前記突出部は、第1のパネルと一体であっても別体であってもよいが、生産性、価格性などの点から一体であることが好ましい。前記一体である場合の突出部の形成は、金型による成形、及び成形体を切削加工する方法のいずれであってもよいが、生産性、価格性などの点から成形体を切削加工する方法が特に好ましい。前記別体である場合の突出部の形成は、ステンレススチール製の突出片をボルトにより樹脂パネルの先端に取り付ける方法が好ましい。
【0015】
−第2のパネル−
前記第2のパネルは、パネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材を介して前記第1パネルと係合して該シャッターの内側を封止可能な係合突出部を一端部に少なくとも有し、他端部については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択されるが、例えば第1のパネル及び第2のパネルの2枚のパネルからなるシャッターの場合には、第2のパネルの他端部は、パネル面に突出部を有しないことが好ましい。これにより、第1のパネルの突出部と第2のパネルの係合突出部とが係合可能となり、第1のパネルと第2のパネルとが連結した構造を形成できると共に、第2のパネルの他端部が封止体に容易に収容可能となる。なお、第2のパネルの他端部は、補強プレートを付けて補強してもよい。
また、第1のパネル、第2のパネル、及び第3のパネルの3枚のパネルからなるシャッターの場合には、第2のパネルの他端部は、パネル面から突出した突出部を有することが好ましい。これにより、第2のパネルの突出部と第3のパネルの係合突出部が係合可能となり、第2のパネルと第3のパネルとが連結した構造を形成できる。
前記突出部の形状、大きさ、形成方法などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、断面略L字状などが好ましい。
前記突出部は、第2のパネルと一体であっても別体であってもよいが、生産性、価格性などの点から一体であることが好ましい。前記一体である場合の突出部の形成は、金型による成形、及び成形体を切削加工する方法のいずれであってもよいが、生産性、価格性などの点から成形体を切削加工する方法が特に好ましい。前記別体である場合の突出部の形成は、ステンレススチール製の突出片をボルトにより樹脂パネルの先端に取り付ける方法が好ましい。
前記係合突出部の形状、大きさ、形成方法などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、断面略逆L字状などが好ましい。
前記係合突出部は、第2のパネルと一体であっても別体であってもよいが、生産性、価格性などの点から一体であることが好ましい。前記一体である場合の係合突出部の形成は、金型による成形、及び成形体を切削加工する方法のいずれであってもよいが、生産性、価格性などの点から成形体を切削加工する方法が特に好ましい。前記別体である場合の係合突出部の形成は、ステンレススチール製の突出片をボルトにより樹脂パネルの先端に取り付ける方法が好ましい。
【0016】
−第3のパネル−
前記第3のパネルは、パネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材を介して第2パネルと係合して該シャッターの内側を封止可能な係合突出部を一端部に少なくとも有し、他端部については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択されるが、第1のパネル、第2のパネル、及び第3のパネルの3枚のパネルからなるシャッターの場合には、パネル面に突出部を有しないことが好ましい。これにより、第2のパネルの係合部と第3のパネルの係合突出部とが係合可能となり、第2のパネルと第3のパネルとが連結した構造を形成できると共に、第3のパネルの他端部が封止体に容易に収容可能となる。なお、第3のパネルの他端部は、補強プレートを付けて補強してもよい。
前記係合突出部の形状、大きさ、形成方法などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、断面略逆L字状などが好ましい。
前記係合突出部は、第3のパネルと一体であっても別体であってもよいが、生産性、価格性などの点から一体であることが好ましい。前記一体である場合の係合突出部の形成は、金型による成形、及び成形体を切削加工する方法のいずれであってもよいが、生産性、価格性などの点から成形体を切削加工する方法が特に好ましい。前記別体である場合の係合突出部の形成は、ステンレススチール製の突出片をボルトにより樹脂パネルの先端に取り付ける方法が好ましい。
【0017】
前記第1のパネル、第2のパネル、及び第3のパネルとしては、その材質、形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記材質としては、軽量であり、金属粉が発生せず、錆びが生じず、成形し易い点から樹脂製パネルであることが好適である。前記形状としては、略長方形状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造、積層構造などが挙げられ、前記大きさとしては、用途等に応じて適宜選択することができる。
【0018】
前記樹脂製パネルを構成する樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば超高分子量ポリエチレン(UHMW)、ポリアセタール樹脂、MCナイロン樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、機械的強度が高く、熱及び蒸気に強く耐摩耗性に優れている点から、超高分子量ポリエチレン(UHMW)が特に好ましい。
前記超高分子量ポリエチレンとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えばクオドラントイーピーピージャパン株式会社製(TIVER 1000 10−100)、日本ポリペンコ株式会社製(U−PE100)、作新工業株式会社製(ニューライト NL−W)などが挙げられる。
【0019】
前記樹脂製パネルは、機械的強度を更に向上させるため、金属部材を埋設することができる。
前記金属部材としては、その形状、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、SUS304製プレートを曲成形した部材、SUS304製プレートを機械加工にて切削した部材などが挙げられる。
前記金属部材の埋設方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばパネル側に埋設する金属部材をセットするための溝を内外面に機械加工にて切削し、ボルトで接合する方法などが挙げられる。
【0020】
前記樹脂製パネルの厚みは、20mm〜50mmであることが好ましく、25mm〜40mmであることがより好ましい。前記厚みが、20mm未満であると、シャッターを開閉する際に歪みが生じ支障をきたす場合があり、50mmを超えると、重量が上がってしまい駆動機構が大型化したり、より高性能のものが必要になってしまうことがある。
【0021】
前記樹脂製パネルの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)樹脂組成物を所望の形状を有する金型を用いて成形する方法、(2)樹脂組成物を金型で成形して得られた成形体を所望の形状に切削加工する方法、などが挙げられる。
前記成形方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法の中から適宜選択することができ、例えば、フィルム成形、押出成形、射出成形、ブロー成形、圧縮成形、トランスファ成形、カレンダ成形、熱成形、流動成形、積層成形、プレス成形、などが挙げられる。これらの中でも、プレス成形が特に好ましい。
【0022】
前記樹脂製パネルを製造するのに用いる樹脂組成物は、前記樹脂以外にも、充填材、難燃剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、可塑剤等のその他の成分を含有することができる。
これらその他の成分は、本発明の効果を害しない範囲内で適宜選択した量を使用することができ、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0023】
−弾性部材−
前記弾性部材としては、弾性を有し、パネル同士を封止できるものであれば大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばゴムパッキン(例えばウレタンゴム製パッキン、シリコーンゴム製パッキン等)、Oリング、などが挙げられる。なお、弾性部材は少なくとも1つ設けることができ、2つ以上設けても構わない。
【0024】
前記弾性部材は、シャッターの使用時に、前記複数のパネルのうちの、一のパネル(例えば第1のパネル)における突出部と該パネルのパネル面、及び、他のパネル(例えば第2のパネル)における係合突出部と該パネルのパネル面によって画成された空間に配置され、前記他のパネルの揺動の支点となり、該他のパネルの揺動に伴い弾性変形するものである。これにより、前記一のパネルと前記他のパネルとが封止され、圧が抜けない密着構造を形成することができる。
【0025】
前記複数のパネルが、第1のパネルと第2のパネルからなる場合には、前記弾性部材は、第1のパネルにおける突出部と該パネルのパネル面、及び、第2のパネルにおける係合突出部と該パネルのパネル面によって画成された空間に配置され、前記第2のパネルの揺動の支点となり、該第2のパネルの揺動に伴い弾性変形する。
前記複数のパネルが、第1のパネルと第2のパネルと第3のパネルからなる場合には、第1のパネルと第2のパネルについては、上記と同様である。また、第2のパネルと第3のパネルについては、前記弾性部材は、第2のパネルにおける突出部と該パネルのパネル面、及び、第3のパネルにおける係合突出部と該パネルのパネル面によって画成された空間に配置され、前記第3のパネルの揺動の支点となり、該第3のパネルの揺動に伴い弾性変形する。
【0026】
前記弾性部材のパネルへの取り付け方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば接着剤による接着、ネジ止め、クリップによる固着などが挙げられる。これらの中でも、接着剤による接着が特に好ましい、該接着剤としては、例えばシリコーンシーラント、シリコーンペーストなどが挙げられる
【0027】
−パネル収容室−
前記パネル収容室は、複数のパネルを使用時以外に収容可能であれば、大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質の例としては、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属、ABS、FRP等の樹脂などが挙げられる。前記パネル収容室の形状、大きさ等についても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
前記複数のパネルは、シャッターの使用時以外は、重ね合わせて、前記パネル収容室に収容される。その際、パネル収容室の長さが、複数のパネルのうち最大長さを有するパネルよりも長く形成されているので、余分にスペースをとることがなく、省スペース化が図れる。
【0028】
−封止体−
前記封止体は、シャッターの使用時に、前記複数のパネルのうちの、前記パネル収容室から最遠に位置するパネルの一端部を収容してシャッターの内側を封止可能なものである。これにより、圧が抜けない密着構造を形成することができる。
【0029】
前記複数のパネルが第1のパネルと第2のパネルからなる場合には、前記第2のパネルの一端部(係合突出部のない側)が封止体に収容され、シャッターの内側が封止される。
前記複数のパネルが第1のパネルと第2のパネルと第3のパネルからなる場合には、前記第3のパネルの一端部(係合突出部のない側)が封止体に収容され、シャッターの内側が封止される。
【0030】
前記封止体としては、その大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質の例としては、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属、ABS、FRP等の樹脂、などが挙げられる。前記封止体の形状及び大きさについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
【0031】
前記封止体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば基台に設けられた断面略凹部形状の受部、基台に設けられた溝部、などが挙げられる。
前記封止体は、基台と一体であっても、別体であっても構わない。また、封止体に弾性部材を設け、パネル端部が受部に収容された際に弾性部材と当接するように構成することもできる。
前記パネル収容室から最遠に位置するパネルの一端部が封止体に収容され、シャッターに対し内部からの圧力がかかると、パネルの一端部が封止体に強く当接し、シャッター内側が封止され、密着構造を形成することができる。
【0032】
本発明のシャッターおける複数枚のパネルを昇降させる昇降機構としては、特に制限はなく、公知のシャッターに用いられている昇降機構の中から目的に応じて適宜選択することができる。
【0033】
<第1実施形態のシャッター>
本発明のシャッターは、第1実施形態では、第1のパネルと、該第1のパネルと連結可能な第2のパネルとの2枚のパネルを有する。
前記第1のパネルにおける第2のパネル側端部が、パネル面から突出した突出部として、前記パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第1の断面略L字状部を有する。
【0034】
前記第2のパネルにおける第1のパネル側端部が、パネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材を介して第1のパネルと係合してシャッターの内側を封止可能な係合突出部として、前記パネルに対する内部からの圧力と反対方向に突出した第2の断面略逆L字状部を有する。
【0035】
前記シャッターを使用時には、前記第1の断面略L字状部と前記第2の断面略逆L字状部とが弾性部材を介して係合し、前記第1のパネルと前記第2のパネルが連結した構造を形成する。そして、前記連結構造に対し内部からの圧力がかかると第1のパネルと第2のパネルが締まって介在している弾性部材が弾性変形し、封止状態となり、圧が抜けない密着構造を形成する。
【0036】
また、前記シャッターの使用時には、第2のパネルの基台側端部は、封止体としての基台の受部に収容され、封止状態を形成する。
第2のパネルの基台側端部が基台の受部に収容され、第2のパネルに内部からの圧力がかかると受部に当接し、前記連結構造と相俟って、より確実な密着構造を形成することができる。
前記シャッターを使用時以外には、第1のパネルと第2のパネルは、昇降機構の作動により、重ね合わさってパネル収容室に収納される。
【0037】
<第2実施形態のシャッター>
本発明のシャッターは、第2実施形態では、第1のパネルと、該第1のパネルと連結可能な第2のパネルと、該第2のパネルと連結可能な第3のパネルとの3枚のパネルを有する。
【0038】
前記第1のパネルにおける第2のパネル側端部が、パネル面から突出した突出部として、前記パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第1の断面略L字状部を有する。
前記第2のパネルにおける第1のパネル側端部が、パネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材を介して第1のパネルと係合してシャッターの内側を封止可能な係合突出部として、前記パネルに対する内部からの圧力の反対方向に突出した第2の断面略逆L字状部を有する。
前記第2のパネルにおける第3のパネル側端部が、パネル面から突出した突出部として、前記パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第3の断面略L字状部を有する。
前記第3のパネルにおける第2のパネル側端部が、パネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材を介して第1のパネルと係合してシャッターの内側を封止可能な係合突出部として、前記パネルに対する内部からの圧力の反対方向に突出した第4の断面略逆L字状部を有する。
【0039】
前記シャッターを使用時には、前記第1の断面略L字状部と前記第2の断面略逆L字状部が弾性部材を介して係合し、前記第3の断面略L字状部と前記第4の断面略逆L字状部が弾性部材を介して係合し、前記第1のパネルから前記第3のパネルが連結した構造を形成する。そして、前記連結構造に対し内部からの圧力がかかると第1のパネルと第2のパネル、及び第2のパネルと第3のパネルとが締まって介在している弾性部材が弾性変形し、封止状態となり、圧が抜けない密着構造を形成する。
【0040】
また、前記シャッターの使用時には、第3のパネルの基台側端部は、封止体としての基台の受部で係止され、封止状態を形成する。
第3のパネルの基台側端部が基台の受部に収容され、第3のパネルに内部からの圧力がかかると受部に当接し、前記連結構造と相俟って、より確実な密着構造を形成することができる。
前記シャッターを使用時以外には、第1のパネルと第2のパネルと第3のパネルは、昇降機構の作動により、重ね合わさってパネル収容室に収納される。
【0041】
−用途−
本発明のシャッターは、内部からの圧力がかかった状態で使用される。
このような内部からの圧力がかかった状態で使用される用途としては、例えば医薬品、食品、又は電子部品の製造に使用される搬送容器(コンテナ)の洗浄乾燥装置の開閉扉、クリーンルームの開閉扉、パスルームの開閉扉、エアロックの開閉扉、ストックルームの開閉扉などが挙げられる。
前記搬送容器の洗浄乾燥装置の開閉扉としては、図11に示すように、少なくとも洗浄室32と乾燥室33とを有する搬送容器(コンテナ)30の洗浄乾燥装置40における、外部と前記洗浄室32の間、前記洗浄室32と前記乾燥室33の間、及び前記乾燥室33と外部の間を開閉可能に遮蔽するシャッター10として適用することができる。
前記コンテナとしては、形状、大きさ、材質、構造などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記材質としては、例えばステンレススチール、などが挙げられる。前記構造としては、単層構造であっても複数層構造であっても構わない。前記形状及び大きさとしては、用途に応じて適宜選定することができる。
前記コンテナとしては、医薬品、食品、電子部品などの製造工程において、原料、中間品、又は製品を内部に収容し、搬送及び保管するのに用いられるものが好適である。
【実施例】
【0042】
以下、本発明の実施例につき図面を用いて具体的に説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
【0043】
(製造例1)
<樹脂製パネルの作製>
超高分子量ポリエチレンを混練してなる樹脂組成物を、成形用金型を用いて、射出成形し、成形体を作製した。得られた成形体をプレス成形したのち五面加工機により切削加工して、幅1892mm×長さ766mm×厚み30mmの第1のパネルを作製した。この第1のパネルの一端部には、パネル面から突出した突出部(第1の断面略L字状部)が切削加工により形成されている。
同様にして、幅1880mm×長さ721mm×厚み30mmの第2のパネルを作製した。この第2のパネルの一端部には、パネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材を介して第1のパネルと係合してシャッターの内側を封止可能な係合突出部(第2の断面略逆L字状部)が切削加工により形成されている。
【0044】
(第1実施例)
本発明のシャッターの第1実施例について説明する。
図1は、第1実施例のシャッターを示す概略断面図であり、図2は、第1実施例のシャッターの正面図である。この図1及び図2のシャッター10は、第1のパネル1と、該第1のパネル1と連結可能な第2のパネル2と、これらパネルを使用時以外に収容可能なパネル収容室6と、第2のパネル2の一端部を収容してシャッターの内側を封止可能な封止体4とを有している。なお、図1において、シャッターの昇降機構に関する部分は省略している。
図1の左図は、シャッター10を使用時の状態(第1のパネル1及び第2のパネル2が全開した状態)を示し、図1の右図は、シャッター10を使用時以外の状態(第1のパネル1及び第2のパネル2がパネル収容室6内に収容された状態)を示す。
【0045】
第1のパネル1は、製造例1で作製された超高分子量ポリエチレン樹脂製パネルであり、図3Aに示すように、第1のパネル1における第2のパネル側端部は、該パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第1の断面略L字状部1aを有している。
第2のパネル2は、製造例1で作製された超高分子量ポリエチレン樹脂製パネルであり、図3Aに示すように、第2のパネル2における第1のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力と反対方向に突出した第2の断面略逆L字状部2aを有している。
弾性部材3は、シリコーンゴム製パッキンであり、第1のパネルの第1の断面略L字状部1aに接着剤により取り付けられている。
【0046】
第1のパネル1と第2のパネル2は、シャッターの使用時には、図3Aに示すように、第1の断面略L字状部1aと第2の断面略逆L字状部2aとが弾性部材3を介して係合し、第1のパネル1と第2のパネル2が連結した構造を形成する。
そして、第1のパネル1と第2のパネル2は、シャッターに内部からの圧力がかかると、図3Bに示すように、弾性部材3が、第1のパネル1における突出部(第1の断面略L字状部1a)と該パネルのパネル面、及び、第2のパネル2における係合突出部(第2の断面略逆L字状部2a)と該パネルのパネル面によって画成された空間に配置され、第2のパネル2の揺動の支点となり、図3B中矢印D方向で示す第2のパネル2の揺動に伴い弾性変形する。すると、第1のパネル1と第2のパネル2が封止され、内部からの圧力が抜けない密着構造を形成する。
【0047】
封止体4は、ステンレススチール製であり、図6Aに示すように、基台5に溶接により取り付けられた断面略凹部形状の受部である。シャッターの使用時には、第2のパネルの基台側端部2bが、基台5の受部4に収容され、封止されるので、第1のパネルと第2のパネルとの連結構造と相俟って内部からの圧力が抜けない密着構造をより確実に形成することができる。
【0048】
パネル収容箱6は、ステンレススチール製であり、図1に示すように、シャッターの使用時以外は、第1のパネル1及び第2のパネル2を重ね合わせた状態で収容している。第1のパネル1の長さは、第2のパネル2の長さよりも長く形成されているので、第1のパネルと第2のパネルを重ね合わせて収容した場合に、パネル収容箱6の長さを短く形成することができる。
【0049】
ここで、本発明の第1実施例のシャッターの使用方法について説明する。
図1の右図に示すように、パネル収容室6内に収容されている第1のパネル1及び第2のパネル2が、シャッター使用時には、昇降機構(不図示)の作動により、第1のパネル1及び第2のパネル2が基台5方向にスライドし、図1の左図に示すように、第1のパネル1と第2のパネル2が連結した構造となる。
【0050】
即ち、第1のパネル1における第2のパネル側端部が、パネル面から突出した突出部として、パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第1の断面略L字状部1aを有し、第2のパネル2における第1のパネル側端部が、パネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材3を介して第1のパネル1と係合してシャッターの内側を封止可能な係合突出部として、パネルに対する内部からの圧力と反対方向に突出した第2の断面略逆L字状部2aを有しているので、シャッターの使用時には、図3Aに示すように、第1の断面略L字状部1aと第2の断面略逆L字状部2aが弾性部材3を介して係合し、第1のパネル1と第2のパネル2が連結した構造を形成する(図1参照)。
弾性部材3は、第1のパネルにおける第1の断面略L字状部1aと該パネルのパネル面、及び、第2のパネルにおける第2の断面略逆L字状部2aと該パネルのパネル面によって画成された空間に配置されている。そして、図3Bに示すように、第1のパネルと第2のパネルが連結した構造に対し内部からの圧力(矢印C)がかかると、弾性部材3が、第2のパネル2の揺動の支点となり、矢印Dで示す第2のパネル2の揺動に伴い弾性変形し、シャッター内側が封止され、圧が抜けない密着構造となる。
また、図6Aに示すように、第2のパネルの基台側端部2bは、封止体としての基台の受部4に収容されている。そして、第2のパネル2に対し内部からの圧力(矢印C)がかかると、図6Bに示すように、第2のパネル2の基台側端部2bが受部4に強く当接し、シャッター内側が封止され、圧が抜けない密着構造となる。
シャッター10は、図1の右図に示すように、使用時以外には、作動機構(不図示)の作動により、第1のパネル1と第2のパネル2を重ね合わせてパネル収容室6内に収納される。
シャッター10は、使用時には、図8に示すように、内部で洗浄した時に水滴が落ちやすい構造であるため、水滴が内面に溜まることを防止できる。
【0051】
第1実施例のシャッターは、外部から内部を保護するのみならず、内部からの圧力にも耐えることができ、気密性、耐熱性、耐水性、及び耐薬品性に優れ、軽量であり、金属粉が発生せず、内面に水滴が溜まりにくいという特徴を有する。
【0052】
(製造例2)
<樹脂製パネルの作製>
−樹脂組成物の組成−
超高分子量ポリエチレンを混練してなる樹脂組成物を、成形用金型を用いて、射出成形し、成形体を作製した。得られた成形体をプレス成形したのち五面加工機により切削加工して、幅1892mm×長さ766mm×厚み30mmの第1のパネルを作製した。この第1のパネルの一端部には、パネル面から突出した突出部(第1の断面略L字状部)が切削加工により形成されている。
同様にして、幅1880mm×長さ721mm×厚み30mmの第2のパネルを作製した。この第2のパネルの一端部には、パネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材を介して第1のパネルと係合してシャッターの内側を封止可能な係合突出部(第2の断面略逆L字状部)が切削加工により形成されている。また、第2のパネルの他端部には、パネル面から突出した突出部(第3の断面略L字状部)が切削加工により形成されている。
同様にして、幅1892mm×長さ701mm×厚み30mmの第3のパネルを作製した。この第3のパネルの一端部には、パネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材を介して第1のパネルと係合してシャッターの内側を封止可能な係合突出部(第4の断面略逆L字状部)が切削加工により形成されている。
【0053】
(第2実施例)
本発明のシャッターの第2実施例について説明する。
図9は、第2実施例のシャッターを示す概略断面図であり、図9は、第2実施例のシャッターの正面図である。この図9及び図10のシャッター20は、第1のパネル11と、該第1のパネル11と連結可能な第2のパネル12と、該第2のパネル12と連結可能な第3のパネル13と、これらパネルを使用時以外に収容可能なパネル収容室6と、第2のパネル13の一端部を収容してシャッターの内側を封止可能な封止体4とを有している。なお、図9において、シャッターの昇降機構に関する部分は省略している。
【0054】
この第2実施例においては、パネル収容室6、及び封止体4については、第1実施例と同様の構成であるため、同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図9の左図は、シャッター20を使用時の状態(第1のパネル11、第2のパネル12及び第3のパネル13が全開した状態)を示し、図9の右図は、シャッター20を使用時以外の状態(第1のパネル11、第2のパネル12及び第3のパネル13がパネル収容室6内に収容された状態)を示す。
【0055】
第1のパネル11は、製造例2で作製された超高分子量ポリエチレン樹脂製パネルであり、第1のパネルにおける第2のパネル側端部は、該パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第1の断面略L字状部を有している。
第2のパネル12は、製造例2で作製された超高分子量ポリエチレン樹脂製パネルであり、第2のパネル2における第1のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力と反対方向に突出した第2の断面略逆L字状部を有している。また、第2のパネルにおける第3のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第3の断面略L字状部を有している。
第3のパネル13は、製造例2で作製された超高分子量ポリエチレン樹脂製パネルであり、第3のパネル2における第2のパネル側端部が、該パネルに対する内部からの圧力と反対方向に突出した第4の断面略逆L字状部を有している。
ここで、第1の断面略L字状部と第2の断面略逆L字状部、及び第3の断面略L字状部と第4の断面略逆L字状部の連結構造は図3Aに示す構造と同様であり、密着構造は図3Bに示す構造と同様である。
弾性部材3は、シリコーンゴム製パッキンであり、第1のパネルの第1の断面略L字状部及び第2の断面略L字状部に接着により取り付けられている。
【0056】
ここで、本発明の第2実施例のシャッターの使用方法について説明する。
図9の右図に示すように、パネル収容室6内に収容されている第1のパネル11、第2のパネル12、及び第3のパネル13が、シャッター使用時には、昇降機構(不図示)の作動により、第1のパネル11、第2のパネル12、及び第3のパネル13が基台5方向にスライドし、図9の左図に示すように、第1のパネル11と第2のパネル12と第3のパネル13が連結した構造となる。
【0057】
即ち、第1のパネル11における第2のパネル側端部が、パネル面から突出した突出部として、パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第1の断面略L字状部を有し、第2のパネル12における第1のパネル側端部が、パネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材を介して第1のパネルと係合してシャッターの内側を封止可能な係合突出部として、パネルに対する内部からの圧力と反対方向に突出した第2の断面略逆L字状部を有している。
また、第2のパネル12における第3のパネル側端部が、パネル面から突出した突出部として、前記パネルに対する内部からの圧力方向に突出した第3の断面略L字状部を有し、第3のパネル13における第2のパネル側端部が、パネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材を介して第1のパネルと係合してシャッターの内側を封止可能な係合突出部として、前記パネルに対する内部からの圧力の反対方向に突出した第4の断面略逆L字状部を有している。
そして、シャッターの使用時には、第1の断面略L字状部と第2の断面略逆L字状部が弾性部材を介して係合し、第3の断面略L字状部と第4の断面略逆L字状部が弾性部材を介して係合し、第1のパネル11、第2のパネル12、及び第3のパネル13が連結した構造を形成する。
弾性部材3は、第1のパネル11における第1の断面略L字状部と該パネルのパネル面、及び、第2のパネル12における第2の断面略逆L字状部と該パネルのパネル面によって画成された空間、及び第2のパネル12における第3の断面略L字状部と該パネルのパネル面、及び、第3のパネル13における第4の断面略逆L字状部と該パネルのパネル面によって画成された空間に配置される。
そして、第1のパネル11、第2のパネル12、及び第3のパネル13が連結した構造に内部からの圧力がかかると、弾性部材3は、第2のパネル12及び第3のパネル13の揺動の支点となり、該第2のパネル及び第3のパネルの揺動に伴い弾性変形し、シャッター内側が封止され、圧が抜けない密着構造となる。
また、第3のパネル13の基台側端部は、封止体としての基台の受部4に収容される。そして、第3のパネル13に対し内部からの圧力がかかると、第3のパネル13の基台側端部が受部4に強く当接し、シャッター内側が封止され、圧が抜けない密着構造となる。
シャッター20は、図9の右図に示すように、使用時以外には、作動機構(不図示)の作動により、第1のパネル11と第2のパネル12と第3のパネル13が、重ね合わせてパネル収容室6内に収納される。
また、シャッター20は、使用時には、内部で洗浄した時に水滴が落ちやすい構造であるため、水滴が内面に溜まることを防止できる。
【0058】
第2実施例のシャッターは、外部から内部を保護するのみならず、内部からの圧力にも耐えることができ、気密性、耐熱性、耐水性、及び耐薬品性に優れ、軽量であり、金属粉が発生せず、内面に水滴が溜まりにくいという特徴を有するものである。
【0059】
(第3実施例)
第3実施例のシャッターは、第1実施例のシャッターにおいて、図4Aに示す形状の第1のパネルの突出部(第1の断面略L字状部1a)及び第2のパネルの係合突出部(第2の断面略逆L字状部2a)を形成した以外は、第1実施例と同様の構成であるため、同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0060】
この第3実施例のシャッターは、図4Aに示す形状の、第1のパネルの断面略L字状部1a、及び第2のパネルの第2の断面略逆L字状部2aを有しているので、弾性部材3をパネルに確実に固定することができる。そして、弾性部材3が、第1のパネルにおける第1の断面略L字状部1aと該パネルのパネル面、及び、第2のパネルにおける第2の断面略逆L字状部2aと該パネルのパネル面によって画成された空間に配置され、図4B中矢印C方向に内部からの圧力がかかると、前記第2のパネルの揺動の支点となり、図4B中矢印Dで示す第2のパネル2の揺動に伴い弾性変形すると、第1のパネル1と第2のパネル2が封止され、内部からの圧力が抜けない密着構造を形成することができる。
【0061】
(第4実施例)
第4実施例のシャッターは、第1実施例のシャッターにおいて、図5Aに示すように、第1のパネルの突出部(第1の断面略L字状部1a)を別体のステンレススチール製とし、第1のパネルの先端に皿ボルト9で固定し、弾性部材としてシリコーンゴム製パッキン3を用いた以外は、第1実施例と同様の構成であるため、同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0062】
この第4実施例のシャッターは、図5Aに示す形状の、ステンレススチール製の第1のパネルの断面略L字状部1a、及び第2のパネルの第2の断面略逆L字状部2aを有しているので、弾性部材としてのシリコーンゴム製パッキン3を第1のパネルの断面略L字状部1aに確実に固定することができる。そして、シリコーンゴム製パッキン3が、第1のパネルにおける第1の断面略L字状部1aと該パネルのパネル面、及び、第2のパネルにおける第2の断面略逆L字状部2aと該パネルのパネル面によって画成された空間に配置され、図5B中矢印C方向に内部からの圧力がかかると、前記第2のパネルの揺動の支点となり、図5B中矢印Dで示す第2のパネル2の揺動に伴い弾性変形すると、第1のパネル1と第2のパネル2が封止され、内部からの圧力が抜けない密着構造を形成することができる。
なお、図示を省略しているが、図5Aにおいて、第2のパネルの第2の断面略逆L字状部2aステンレススチール製としても構わない。
【0063】
(第5実施例)
第5実施例のシャッターは、第1実施例のシャッターにおいて、図7Aに示すように、第2のパネルの基台側端部2bが、皿ボルト9によりステンレススチール製の補強プレート7で補強され、該補強プレート7上にシリコーンゴム製パッキン8を有している以外は、第1実施例と同様の構成であるため、同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0064】
この第5実施例のシャッターは、第2のパネルの基台側端部2bが、封止体としての基台の受部4に収容されている。そして、第2のパネル2に対し内部からの圧力(矢印C)がかかると、図7Bに示すように、第2のパネル2の基台側端部2bがシリコーンゴム製パッキン8を介して受部4に強く当接し、シャッター内側が封止され、圧が抜けない密着構造となる。
なお、シリコーンゴム製パッキン8は、第2のパネルの基台側端部2bの両側に設けられているが、片方のみに設けても構わない。
【0065】
以上、本発明のシャッターについて詳細に説明したが、本発明は、前記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明のシャッターは、外部から内部を保護するのみならず、内部からの圧力にも耐えることができ、気密性、耐熱性、耐水性、及び耐薬品性に優れ、軽量であり、金属粉が発生せず、内面に水滴が溜まりにくく、特に医薬品、食品、又は電子部品などの製造に使用される搬送容器(コンテナ)を洗浄及び乾燥する洗浄乾燥装置に好適に用いられる。
【符号の説明】
【0067】
1 第1のパネル
2 第2のパネル
3 弾性部材
4 受部
5 基台
6 パネル収容室
7 補強プレート
8 シリコーンゴム製パッキン
9 皿ボルト
10 シャッター
11 第1のパネル
12 第2のパネル
13 第3のパネル
20 シャッター
30 搬送容器(コンテナ)
31 コンベアベルト
32 洗浄室
33 乾燥室
40 洗浄乾燥装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部からの圧力がかかった状態で使用されるシャッターであって、
弾性部材を介して互いに係合する第1のパネル及び第2のパネルを含む複数のパネルを有してなり、
前記第1のパネルが、パネル面から突出した突出部を一端部に少なくとも有し、
前記第2のパネルが、パネル面から突出しかつ前記シャッターの使用時に前記弾性部材を介して前記第1パネルと係合して該シャッターの内側を封止可能な係合突出部を一端部に少なくとも有することを特徴とするシャッター。
【請求項2】
第3のパネルを有してなり、
該第3のパネルが、パネル面から突出しかつシャッターの使用時に弾性部材を介して第2パネルと係合して該シャッターの内側を封止可能な係合突出部を一端部に少なくとも有する請求項1に記載のシャッター。
【請求項3】
複数のパネルを使用時以外に収容可能なパネル収容室と、
使用時に、前記複数のパネルのうちの、前記パネル収容室から最遠に位置するパネルの一端部を収容してシャッターの内側を封止可能な封止体とを更に有してなる請求項1から2のいずれかに記載のシャッター。
【請求項4】
弾性部材が、シャッターの使用時に、複数のパネルのうちの、一のパネルにおける突出部と該パネルのパネル面、及び、他のパネルにおける係合突出部と該パネルのパネル面によって画成された空間に配置され、前記他のパネルの揺動の支点となり、該他のパネルの揺動に伴い弾性変形する請求項1から3のいずれかに記載のシャッター。
【請求項5】
パネルが、樹脂製パネルである請求項1から4のいずれかに記載のシャッター。
【請求項6】
樹脂製パネルの厚みが、20mm〜50mmである請求項5に記載のシャッター。
【請求項7】
少なくとも洗浄室と乾燥室とを有する搬送容器の洗浄乾燥装置に用いられ、該洗浄乾燥装置における外部と前記洗浄室の間、前記洗浄室と前記乾燥室の間、及び前記乾燥室と外部の間の少なくともいずれかに設けられる請求項1から6のいずれかに記載のシャッター。
【請求項8】
搬送容器が、医薬品、食品、及び電子部品のいずれかの製造に使用される請求項7に記載のシャッター。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−6993(P2011−6993A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−153882(P2009−153882)
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【出願人】(000112912)フロイント産業株式会社 (55)
【出願人】(504126167)株式会社ピックステクニカ (1)
【Fターム(参考)】