シャフト保持機構およびそれが設けられたプリンタ
【課題】 シャフトの取り付けおよび取外しが容易なシャフト保持機構を提供する。
【解決手段】 シャフト保持機構は、シャフト30aを受け入れる第1溝52aを有する凹部52を含む支持部材50と、支持部材50とともにシャフト30aを受け入れる第3溝72aを有する突出部72を含む保持部材70とを備えている。支持部材50は、保持部材50が挿入される貫通孔51aを有している。シャフト保持機構の使用時には、まず、保持部材70の貫通孔挿入部71および突出部72が、支持部材50の貫通孔51aおよび第2溝52bに挿入される。次に、第1溝52aおよび第2溝52bがシャフト30aを受け入れる。その後、保持部材70は、シャフト30aの回転中心軸まわりに回転する。その結果、凹部52と突出部72とによってシャフト30aが回転可能に保持される。
【解決手段】 シャフト保持機構は、シャフト30aを受け入れる第1溝52aを有する凹部52を含む支持部材50と、支持部材50とともにシャフト30aを受け入れる第3溝72aを有する突出部72を含む保持部材70とを備えている。支持部材50は、保持部材50が挿入される貫通孔51aを有している。シャフト保持機構の使用時には、まず、保持部材70の貫通孔挿入部71および突出部72が、支持部材50の貫通孔51aおよび第2溝52bに挿入される。次に、第1溝52aおよび第2溝52bがシャフト30aを受け入れる。その後、保持部材70は、シャフト30aの回転中心軸まわりに回転する。その結果、凹部52と突出部72とによってシャフト30aが回転可能に保持される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャフトを保持するシャフト保持機構およびそれが設けられたプリンタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、プリンタ等においては、感光ドラムを帯電させるためのチャージローラが用いられている。チャージローラは、その先端にシャフトが設けられ、シャフト保持機構によって保持される。シャフトは、プリンタ内に設けられた筐体に挿入され、シャフト保持機構としての支持部材に設けられた貫通孔に挿入され、回転可能に保持される。このとき、支持部材は、プラスチック製であるため、その弾性変形を利用し、支持部材を撓ませることによって、シャフトが貫通孔に挿入されている。
【特許文献1】特開平5−134495号公報
【特許文献2】特開平9−221246号公報
【特許文献3】特開平11−20981号公報
【特許文献4】特開2001−72275号公報
【特許文献5】特開2003−89448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来のシャフト保持機構は、支持部材の弾性変形を利用して、支持部材の貫通孔にシャフトを挿入しているため、シャフトの取り付けおよび取外しに手間がかかっている。
【0004】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、シャフトの取り付けおよびシャフトの取外しが容易なシャフト保持機構およびそれが設けられたプリンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のプリンタは、支持部材と保持部材とによって協働してシャフトを保持するシャフト保持機構を備えている。支持部材は、シャフトを受け入れる第1溝と第1溝に連続し第1溝よりも幅が大きな第2溝を有する凹部と、凹部に隣接し第2溝に連続する貫通孔を有する孔部とを有している。保持部材は、貫通孔に挿入される貫通孔挿入部と、貫通孔を介して第2溝に挿入される部位であって、貫通孔挿入部から突出しており、シャフトに対応した形状の第3溝を有する突出部とを有している。保持部材が貫通孔および第2溝に挿入された後、第3溝が第1溝とともにシャフトを受け入れる。その後、保持部材がシャフトの回転中心軸まわりに回転し、それにより、シャフトが凹部と突出部とによって回転可能に保持される。
【0006】
支持部材は係合部を有している。保持部材は係合部と係合する被係合部を有している。支持部材および保持部材がシャフトを保持する状態において、係合部と被係合部とは、互いに係合することによって、支持部材と保持部材との相対的な位置関係を固定する。保持部材は、シャフトとは反対側に突出し、かつ、シャフトの回転中心軸に対して垂直な方向に延びる操作部を有している。
【0007】
操作部と被係合部とが一体的に設けられている。支持部材は、係合部とは異なる他の係合部を有している。第1溝および第3溝がシャフトを受け入れる状態において、他の係合部と被係合部とは、互いに係合することによって、支持部材と保持部材との相対的な位置関係を固定する。シャフトは、トナーが付着される感光ローラを帯電させるためのチャージローラのシャフトである。
【0008】
上記の構造によれば、以下に記載する各発明の効果の全てが得られる。
【0009】
本発明のシャフト保持機構は、支持部材と保持部材とによって協働してシャフトを保持する。支持部材は、シャフトを受け入れる第1溝と第1溝に連続し第1溝よりも幅が大きな第2溝を有する凹部と、凹部に隣接し第2溝に連続する貫通孔を有する孔部とを有している。保持部材は、貫通孔に挿入される貫通孔挿入部と、貫通孔を介して第2溝に挿入される部位であって、貫通孔挿入部から突出しており、シャフトに対応した形状の第3溝を有する突出部とを有している。保持部材が貫通孔および第2溝に挿入された後、第3溝が第1溝とともにシャフトを受け入れる。その後、保持部材がシャフトの回転中心軸まわりに回転し、それにより、シャフトが凹部と突出部とによって回転可能に保持される。
【0010】
上記の構造によれば、シャフト保持機構へのシャフトの取り付けおよびシャフト保持機構からのシャフトの取外しが容易になる。
【0011】
また、支持部材は係合部を有し、保持部材は係合部と係合する被係合部を有し、支持部材および保持部材がシャフトを保持する状態において、係合部と被係合部とは、互いに係合することによって、支持部材と保持部材との相対的な位置関係を固定することが望ましい。
【0012】
上記の構造によれば、保持部材と支持部材との位置関係が固定されるため、保持部材が支持部材から外れてしまったり、保持部材が貫通孔内で回転してしまったりして、シャフト保持機構がシャフトを保持できなくなるという不具合の発生が防止される。
【0013】
また、支持部材が係合部とは異なる他の係合部を有し、第1溝および第3溝がシャフトを受け入れる状態において、他の係合部と被係合部とは、互いに係合することによって、支持部材と保持部材との相対的な位置関係を固定することが望ましい。
【0014】
上記の構造によれば、第1溝および第3溝がシャフトを受け入れるときに、支持部材と保持部材との位置関係のずれが防止されるため、シャフト保持機構へのシャフトの取り付けおよびシャフト保持機構からのシャフトの取外しが容易になる。
【0015】
また、保持部材は、シャフトとは反対側に突出し、かつ、シャフトの回転中心軸に対して垂直な方向に延びる操作部を有することが望ましい。この構造によれば、操作部をつまんで回転させるだけで、簡単にシャフトを保持することができる。また、操作部と被係合部とが一体的に設けられていれば、保持部材の構造がシンプルになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態のシャフト保持機構およびそれが用いられたプリンタを説明する。なお、各図面において同一の符号が付されている部位は、同一の構造および機能を有している。
【0017】
実施の形態のプリンタは、レーザプリンタであって、図1に示すように、本体1と、本体1に対して出し入れ可能に設けられた用紙トレイ2と、用紙トレイ2内に収納された用紙が印刷の実行後に矢印Pで示す方向に排出される排出部3とを備えている。また、本体1内には、筐体4が設けられており、筐体4内には、用紙に印字するためのトナーが付着する円柱状の感光ドラム5が設けられている。また、感光ドラム5を帯電させるための円柱状のチャージローラ30が感光ドラム5に接触するように設けられている。そのため、チャージローラ30は感光ドラム5の回転に従って回転する。また、チャージローラ30の2つの底面においては、それぞれ、中心位置から円柱状のシャフト30a(図2参照)が突出している。
【0018】
また、図2に示すように、筐体4内にチャージローラ30が挿入された後、チャージローラ30に設けられたシャフト30aが筐体4の側面に設けられた開口から外部へ突出する。また、筐体4の外部に突出した一方のシャフト30aは、支持部材60の貫通孔60aに挿入される。筐体4の外部に突出した他方のシャフト30aは、支持部材50の貫通孔51aに挿入され、図3に示す保持部材70および支持部材50によって保持される。なお、保持部材70は、支持部材50の貫通孔51a内に挿入され、軸周りに回転してシャフト30aを支持部材50とともに保持する。
【0019】
次に、図4および図5を用いて、本実施の形態のシャフト保持機構を構成する保持部材70および支持部材50をより具体的に説明する。
【0020】
保持部材70は、図4に示すように、プレート状の円盤からなる貫通孔挿入部71と、貫通孔挿入部71の一方の主表面から突出した突出部72と、貫通孔挿入部71の一方の主表面とは反対の主表面から突出し、シャフト30aの軸に対して垂直に延びる操作部73と、操作部73の先端に設けられた折れ曲がり部74と、折れ曲がり部74の内側に設けられた被係合部75とを備えている。貫通孔挿入部71は貫通孔51aとほぼ同径であるため、貫通孔51aを塞ぐ。突出部72内側には、貫通孔挿入部71の主表面に対して垂直に延びる第3溝72aが設けられている。第3溝72aの形状は、シャフト30aの形状と対応している。また、突出部72の横断面は、半円弧状である。言い換えれば、突出部72は、円筒がその軸を通る平面で分割された2つの部材のうちの一方である。
【0021】
また、図5に示すように、支持部材50は、その先端部において、支持部材50が延びる方向と垂直な方向に延びる第1溝52aおよび第2溝52b、ならびに、第1溝52aと第2溝52bとの境界である端面52cを有する凹部52と、第1溝52aおよび第2溝52bに連続する貫通孔51aを有する孔部51と備えている。孔部51は、円筒状であり、貫通孔51aには、貫通孔挿入部71が挿入される。凹部52の第1溝52aは、シャフト30aの円柱状の外周面に対応しており、シャフト30aを受け入れる。また、凹部52の第2溝52bは、貫通孔51aに隣接しており、貫通孔51aと同軸の円柱の外周面の一部を有している。第1溝52aと第2溝52bとは、端面52cを介して、段差を有している。また、第2溝52bの幅は、第1溝52aの幅よりも大きい。つまり、第2溝52bに嵌り込む円柱は、第1溝52aに嵌り込む円柱に比較して、径が大きい。また、第1溝52aに嵌り込む円柱と第2溝52bに嵌り込む円柱とは同軸である。
【0022】
また、貫通孔51aは、保持部材70が挿入される孔であって、保持部材70の貫通孔挿入部71の外周の円形に対応した形状である。また、孔部51の外周面においては、互いに対向する位置であって、凹部52が設けられている側と凹部52がない側とに、それぞれ、穴部からなる係合部51cおよび係合部51bが設けられている。
【0023】
次に、図6〜図9を用いて、本発明のシャフト保持機構の保持部材70および支持部材50のシャフト保持のときの状態を説明する。
【0024】
保持部材70が、支持部材50に挿入されるときには、図6に示すように、保持部材70の突出部72が、保持部材70の孔部51の貫通孔52aを介して、第2溝52bに挿入される。それにより、突出部72の端面72bと凹部52の端面52cとがほぼ接触する程度まで接近する。この状態においては、第1溝52aおよび第3溝72aのそれぞれは、シャフト30aを受け入れることが可能である。また、図7に示すように、保持部材70の折れ曲がり部74の内側に被係合部75が設けられている。被係合部75は突起からなっている。また、被係合部75が、孔部51の外周面に設けられた係合部51bと係合している。この図7に示す状態は仮止め状態である。このような仮止め状態にするのは、保持部材70が支持部材50に挿入された状態で、支持部材50の孔部51の貫通孔51aの中で保持部材70が回転しないようにすることによって、シャフト保持機構の取り扱いを容易にするためである。
【0025】
この状態で、次に、操作部73を作業員が手でつまみ180°回転させる。その結果、図8に示す状態となる。図8に示す状態においては、保持部材70の突出部72は、図7に示す状態からシャフト30aの回転中心軸まわりに180°回転した状態になっている。したがって、シャフト30aは、凹部52と突出部72とによって回転可能に保持されている。
【0026】
また、図8に示す状態において、被係合部75は、仮止め状態のときとは異なり、係合部51bと係合している。この状態が本止め状態である。この状態では、図9に示すように、シャフト30aは保持部材70の突出部72に支持されており、被係合部75は本発明の係合部としての係合部51bに係止されている。したがって、保持部材70と支持部材50とは互いの位置関係が固定されている。
【0027】
また、前述の保持部材70の支持部材50への挿入過程および保持部材70の支持部材50内での回転過程を図6〜図8の視点とは異なる視点で見ると、図10〜図12に示すようなものとなる。まず、図10に示すように、矢印Yで示す方向に保持部材70が支持部材50の貫通孔51aに挿入される。それにより、図11に示すように、孔部51の外周面に設けられた係合部51bと保持部材70の折れ曲がり部74の内側に設けられた被係合部75とが嵌り合って、シャフト保持機構は仮止め状態となる。その後、作業員が、貫通孔51a内で、図11の矢印Zで示す方向に保持部材70を回転させる。その結果、図12に示すように、保持部材72の突出部72の外周面が露出する。このとき、孔部51の外周面に設けられた係合部51cと保持部材70の折れ曲がり部74の内側に設けられた被係合部75とが嵌り合って、シャフト保持機構は本止め状態となる。
【0028】
なお、保持部材70がシャフト30aの回転中心軸まわりに回転するときには、操作部73および折れ曲がり部74は弾性変形する。それにより、被係合部75の先端が孔部51の外周面に接触しながら保持部材70が回転し、最終的には、被係合部75が係合部51bおよび51cのいずれかに嵌め込まれる。したがって、被係合部75は、係合部51bおよび51cに対して出入り容易な曲面形状であることが望ましい。
【0029】
また、前述のシャフト30aの支持部材50および保持部材70による保持過程を前述の視点とは異なる視点で見てみると、図13に示すようなものになる。図13に示すように、シャフト30aは、まず、矢印Xで示すように、支持部材50の凹部52の第1溝52aに当接するように挿入される。次に、印Yで示す方向に、保持部材70が支持部材50の貫通孔51a内へ挿入される。それにより、貫通孔挿入部71は貫通孔51aに挿入され、突出部72は第2溝52bに挿入される。その結果、突出部72と凹部52との互いの端面72bおよび52cがほぼ当接する程度まで接近する。このとき、折れ曲がり部74の内側に設けられた被係合部75と係合部51bとが係合し、シャフト保持機構は仮止め状態となる。次に、作業者が操作部73をつまんで矢印Zで示す方向に保持部材70を180°回転させると、図12で示すように突出部72の外周面が露出する。このとき、操作部73の折れ曲がり部74の内側に設けられた被係合部75が係合部51cと係合し、シャフト保持機構は本止め状態となる。
【0030】
上記のような本実施の形態のシャフト保持機構によれば、従来技術のように、支持部材50を撓ませて貫通孔51aにシャフト30aを挿入する必要がないため、シャフト保持機構へのシャフト30aの取り付けおよびシャフト保持機構からのシャフト30aの取外しが容易になる。また、本止め状態においては、保持部材70と支持部材50との位置関係が係合部51cと被係合部75とによって固定されるため、保持部材70が支持部材50から外れてしまい、シャフト保持機構がシャフト30aを保持できなくなるという不具合の発生が防止される。また、支持部材50は、係合部51c以外に係合部51bを有しており、係合部51bと被係合部75とが、互いに係合することによって、支持部材50と保持部材70との相対的な位置関係が固定される。そのため、第1溝52aおよび第3溝72aがシャフト30aを受け入れるときに、保持部材70と支持部材50とが仮止め状態となり、支持部材50と保持部材70との位置関係のずれが防止される。その結果、シャフト保持機構へのシャフト30aの取り付けおよびシャフト保持機構からのシャフト30aの取外しがさらに容易になる。また、保持部材70がシャフト30aの軸に対して垂直に延びる操作部73を有しているため、作業員は操作部73をつまんで回転させるだけでシャフト30aをシャフト保持機構に保持させることができる。また、操作部73と被係合部75とが同一部材の一体成形によって形成されているため、保持部材70の構造がシンプルになっている。
【0031】
上述の本実施の形態のシャフト保持機構は、保持部材70に操作部73が設けられているが、操作部73を有しておらず、保持部材70が支持部材50に挿入された状態で、貫通孔挿入部71が孔部51の表面から突出しており、作業員が貫通孔挿入部71の外周を握って回すようなシャフト保持機構であってもよい。また、本実施の形態のシャフト保持機構は、支持部材50が係合部51cおよび51bを有し、保持部材50が被係合部75を有しているが、係合部51cおよび51bならびに被係合部75を有しておらず、貫通孔挿入部71と貫通孔51aとがほぼ同径であり、貫通孔挿入部71の外周面と孔部51の内周面との間の摩擦力によって、保持部材70と支持部材50との相対的位置関係が固定されるシャフト保持機構であってもよい。
【0032】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれていることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施の形態のプリンタの斜視図である。
【図2】実施の形態のチャージローラが挿入される筐体およびチャージローラを説明するための図である。
【図3】実施の形態の支持部材および保持部材の側面図である。
【図4】図6のIV−IV線断面図である。
【図5】図6のV−V線断面図である。
【図6】図4および図5のVI−VI線断面を示す図である。
【図7】支持部材に保持部材が挿入された直後の仮止め状態を説明するための図である。
【図8】支持部材内で保持部材が回転した後の本止め状態を説明するための図である。
【図9】図8の矢印IXで示す方向に沿ってシャフト保持機構を見たときのシャフト保持機構の側面図である。
【図10】支持部材への保持部材の挿入方向を説明するための図である。
【図11】支持部材内に挿入された保持部材の回転方向を説明するための図である。
【図12】支持部材内で保持部材が回転した後の本止め状態を説明するための斜視図である。
【図13】支持部材へのシャフトの挿入方向、支持部材への保持部材の挿入方向、および支持部材内での保持部材の回転方向を説明するための図である。
【符号の説明】
【0034】
1 本体、30 チャージローラ、30a シャフト、4 筐体、50 支持部材、51 孔部、52 凹部、51a 貫通孔、52a 第1溝、52b 第2溝、51b,51c 係合部、70 保持部材、71 貫通孔挿入部、72 突出部、72a 第3溝、73 操作部、74 折れ曲がり部、75 被係合部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャフトを保持するシャフト保持機構およびそれが設けられたプリンタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、プリンタ等においては、感光ドラムを帯電させるためのチャージローラが用いられている。チャージローラは、その先端にシャフトが設けられ、シャフト保持機構によって保持される。シャフトは、プリンタ内に設けられた筐体に挿入され、シャフト保持機構としての支持部材に設けられた貫通孔に挿入され、回転可能に保持される。このとき、支持部材は、プラスチック製であるため、その弾性変形を利用し、支持部材を撓ませることによって、シャフトが貫通孔に挿入されている。
【特許文献1】特開平5−134495号公報
【特許文献2】特開平9−221246号公報
【特許文献3】特開平11−20981号公報
【特許文献4】特開2001−72275号公報
【特許文献5】特開2003−89448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来のシャフト保持機構は、支持部材の弾性変形を利用して、支持部材の貫通孔にシャフトを挿入しているため、シャフトの取り付けおよび取外しに手間がかかっている。
【0004】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、シャフトの取り付けおよびシャフトの取外しが容易なシャフト保持機構およびそれが設けられたプリンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のプリンタは、支持部材と保持部材とによって協働してシャフトを保持するシャフト保持機構を備えている。支持部材は、シャフトを受け入れる第1溝と第1溝に連続し第1溝よりも幅が大きな第2溝を有する凹部と、凹部に隣接し第2溝に連続する貫通孔を有する孔部とを有している。保持部材は、貫通孔に挿入される貫通孔挿入部と、貫通孔を介して第2溝に挿入される部位であって、貫通孔挿入部から突出しており、シャフトに対応した形状の第3溝を有する突出部とを有している。保持部材が貫通孔および第2溝に挿入された後、第3溝が第1溝とともにシャフトを受け入れる。その後、保持部材がシャフトの回転中心軸まわりに回転し、それにより、シャフトが凹部と突出部とによって回転可能に保持される。
【0006】
支持部材は係合部を有している。保持部材は係合部と係合する被係合部を有している。支持部材および保持部材がシャフトを保持する状態において、係合部と被係合部とは、互いに係合することによって、支持部材と保持部材との相対的な位置関係を固定する。保持部材は、シャフトとは反対側に突出し、かつ、シャフトの回転中心軸に対して垂直な方向に延びる操作部を有している。
【0007】
操作部と被係合部とが一体的に設けられている。支持部材は、係合部とは異なる他の係合部を有している。第1溝および第3溝がシャフトを受け入れる状態において、他の係合部と被係合部とは、互いに係合することによって、支持部材と保持部材との相対的な位置関係を固定する。シャフトは、トナーが付着される感光ローラを帯電させるためのチャージローラのシャフトである。
【0008】
上記の構造によれば、以下に記載する各発明の効果の全てが得られる。
【0009】
本発明のシャフト保持機構は、支持部材と保持部材とによって協働してシャフトを保持する。支持部材は、シャフトを受け入れる第1溝と第1溝に連続し第1溝よりも幅が大きな第2溝を有する凹部と、凹部に隣接し第2溝に連続する貫通孔を有する孔部とを有している。保持部材は、貫通孔に挿入される貫通孔挿入部と、貫通孔を介して第2溝に挿入される部位であって、貫通孔挿入部から突出しており、シャフトに対応した形状の第3溝を有する突出部とを有している。保持部材が貫通孔および第2溝に挿入された後、第3溝が第1溝とともにシャフトを受け入れる。その後、保持部材がシャフトの回転中心軸まわりに回転し、それにより、シャフトが凹部と突出部とによって回転可能に保持される。
【0010】
上記の構造によれば、シャフト保持機構へのシャフトの取り付けおよびシャフト保持機構からのシャフトの取外しが容易になる。
【0011】
また、支持部材は係合部を有し、保持部材は係合部と係合する被係合部を有し、支持部材および保持部材がシャフトを保持する状態において、係合部と被係合部とは、互いに係合することによって、支持部材と保持部材との相対的な位置関係を固定することが望ましい。
【0012】
上記の構造によれば、保持部材と支持部材との位置関係が固定されるため、保持部材が支持部材から外れてしまったり、保持部材が貫通孔内で回転してしまったりして、シャフト保持機構がシャフトを保持できなくなるという不具合の発生が防止される。
【0013】
また、支持部材が係合部とは異なる他の係合部を有し、第1溝および第3溝がシャフトを受け入れる状態において、他の係合部と被係合部とは、互いに係合することによって、支持部材と保持部材との相対的な位置関係を固定することが望ましい。
【0014】
上記の構造によれば、第1溝および第3溝がシャフトを受け入れるときに、支持部材と保持部材との位置関係のずれが防止されるため、シャフト保持機構へのシャフトの取り付けおよびシャフト保持機構からのシャフトの取外しが容易になる。
【0015】
また、保持部材は、シャフトとは反対側に突出し、かつ、シャフトの回転中心軸に対して垂直な方向に延びる操作部を有することが望ましい。この構造によれば、操作部をつまんで回転させるだけで、簡単にシャフトを保持することができる。また、操作部と被係合部とが一体的に設けられていれば、保持部材の構造がシンプルになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態のシャフト保持機構およびそれが用いられたプリンタを説明する。なお、各図面において同一の符号が付されている部位は、同一の構造および機能を有している。
【0017】
実施の形態のプリンタは、レーザプリンタであって、図1に示すように、本体1と、本体1に対して出し入れ可能に設けられた用紙トレイ2と、用紙トレイ2内に収納された用紙が印刷の実行後に矢印Pで示す方向に排出される排出部3とを備えている。また、本体1内には、筐体4が設けられており、筐体4内には、用紙に印字するためのトナーが付着する円柱状の感光ドラム5が設けられている。また、感光ドラム5を帯電させるための円柱状のチャージローラ30が感光ドラム5に接触するように設けられている。そのため、チャージローラ30は感光ドラム5の回転に従って回転する。また、チャージローラ30の2つの底面においては、それぞれ、中心位置から円柱状のシャフト30a(図2参照)が突出している。
【0018】
また、図2に示すように、筐体4内にチャージローラ30が挿入された後、チャージローラ30に設けられたシャフト30aが筐体4の側面に設けられた開口から外部へ突出する。また、筐体4の外部に突出した一方のシャフト30aは、支持部材60の貫通孔60aに挿入される。筐体4の外部に突出した他方のシャフト30aは、支持部材50の貫通孔51aに挿入され、図3に示す保持部材70および支持部材50によって保持される。なお、保持部材70は、支持部材50の貫通孔51a内に挿入され、軸周りに回転してシャフト30aを支持部材50とともに保持する。
【0019】
次に、図4および図5を用いて、本実施の形態のシャフト保持機構を構成する保持部材70および支持部材50をより具体的に説明する。
【0020】
保持部材70は、図4に示すように、プレート状の円盤からなる貫通孔挿入部71と、貫通孔挿入部71の一方の主表面から突出した突出部72と、貫通孔挿入部71の一方の主表面とは反対の主表面から突出し、シャフト30aの軸に対して垂直に延びる操作部73と、操作部73の先端に設けられた折れ曲がり部74と、折れ曲がり部74の内側に設けられた被係合部75とを備えている。貫通孔挿入部71は貫通孔51aとほぼ同径であるため、貫通孔51aを塞ぐ。突出部72内側には、貫通孔挿入部71の主表面に対して垂直に延びる第3溝72aが設けられている。第3溝72aの形状は、シャフト30aの形状と対応している。また、突出部72の横断面は、半円弧状である。言い換えれば、突出部72は、円筒がその軸を通る平面で分割された2つの部材のうちの一方である。
【0021】
また、図5に示すように、支持部材50は、その先端部において、支持部材50が延びる方向と垂直な方向に延びる第1溝52aおよび第2溝52b、ならびに、第1溝52aと第2溝52bとの境界である端面52cを有する凹部52と、第1溝52aおよび第2溝52bに連続する貫通孔51aを有する孔部51と備えている。孔部51は、円筒状であり、貫通孔51aには、貫通孔挿入部71が挿入される。凹部52の第1溝52aは、シャフト30aの円柱状の外周面に対応しており、シャフト30aを受け入れる。また、凹部52の第2溝52bは、貫通孔51aに隣接しており、貫通孔51aと同軸の円柱の外周面の一部を有している。第1溝52aと第2溝52bとは、端面52cを介して、段差を有している。また、第2溝52bの幅は、第1溝52aの幅よりも大きい。つまり、第2溝52bに嵌り込む円柱は、第1溝52aに嵌り込む円柱に比較して、径が大きい。また、第1溝52aに嵌り込む円柱と第2溝52bに嵌り込む円柱とは同軸である。
【0022】
また、貫通孔51aは、保持部材70が挿入される孔であって、保持部材70の貫通孔挿入部71の外周の円形に対応した形状である。また、孔部51の外周面においては、互いに対向する位置であって、凹部52が設けられている側と凹部52がない側とに、それぞれ、穴部からなる係合部51cおよび係合部51bが設けられている。
【0023】
次に、図6〜図9を用いて、本発明のシャフト保持機構の保持部材70および支持部材50のシャフト保持のときの状態を説明する。
【0024】
保持部材70が、支持部材50に挿入されるときには、図6に示すように、保持部材70の突出部72が、保持部材70の孔部51の貫通孔52aを介して、第2溝52bに挿入される。それにより、突出部72の端面72bと凹部52の端面52cとがほぼ接触する程度まで接近する。この状態においては、第1溝52aおよび第3溝72aのそれぞれは、シャフト30aを受け入れることが可能である。また、図7に示すように、保持部材70の折れ曲がり部74の内側に被係合部75が設けられている。被係合部75は突起からなっている。また、被係合部75が、孔部51の外周面に設けられた係合部51bと係合している。この図7に示す状態は仮止め状態である。このような仮止め状態にするのは、保持部材70が支持部材50に挿入された状態で、支持部材50の孔部51の貫通孔51aの中で保持部材70が回転しないようにすることによって、シャフト保持機構の取り扱いを容易にするためである。
【0025】
この状態で、次に、操作部73を作業員が手でつまみ180°回転させる。その結果、図8に示す状態となる。図8に示す状態においては、保持部材70の突出部72は、図7に示す状態からシャフト30aの回転中心軸まわりに180°回転した状態になっている。したがって、シャフト30aは、凹部52と突出部72とによって回転可能に保持されている。
【0026】
また、図8に示す状態において、被係合部75は、仮止め状態のときとは異なり、係合部51bと係合している。この状態が本止め状態である。この状態では、図9に示すように、シャフト30aは保持部材70の突出部72に支持されており、被係合部75は本発明の係合部としての係合部51bに係止されている。したがって、保持部材70と支持部材50とは互いの位置関係が固定されている。
【0027】
また、前述の保持部材70の支持部材50への挿入過程および保持部材70の支持部材50内での回転過程を図6〜図8の視点とは異なる視点で見ると、図10〜図12に示すようなものとなる。まず、図10に示すように、矢印Yで示す方向に保持部材70が支持部材50の貫通孔51aに挿入される。それにより、図11に示すように、孔部51の外周面に設けられた係合部51bと保持部材70の折れ曲がり部74の内側に設けられた被係合部75とが嵌り合って、シャフト保持機構は仮止め状態となる。その後、作業員が、貫通孔51a内で、図11の矢印Zで示す方向に保持部材70を回転させる。その結果、図12に示すように、保持部材72の突出部72の外周面が露出する。このとき、孔部51の外周面に設けられた係合部51cと保持部材70の折れ曲がり部74の内側に設けられた被係合部75とが嵌り合って、シャフト保持機構は本止め状態となる。
【0028】
なお、保持部材70がシャフト30aの回転中心軸まわりに回転するときには、操作部73および折れ曲がり部74は弾性変形する。それにより、被係合部75の先端が孔部51の外周面に接触しながら保持部材70が回転し、最終的には、被係合部75が係合部51bおよび51cのいずれかに嵌め込まれる。したがって、被係合部75は、係合部51bおよび51cに対して出入り容易な曲面形状であることが望ましい。
【0029】
また、前述のシャフト30aの支持部材50および保持部材70による保持過程を前述の視点とは異なる視点で見てみると、図13に示すようなものになる。図13に示すように、シャフト30aは、まず、矢印Xで示すように、支持部材50の凹部52の第1溝52aに当接するように挿入される。次に、印Yで示す方向に、保持部材70が支持部材50の貫通孔51a内へ挿入される。それにより、貫通孔挿入部71は貫通孔51aに挿入され、突出部72は第2溝52bに挿入される。その結果、突出部72と凹部52との互いの端面72bおよび52cがほぼ当接する程度まで接近する。このとき、折れ曲がり部74の内側に設けられた被係合部75と係合部51bとが係合し、シャフト保持機構は仮止め状態となる。次に、作業者が操作部73をつまんで矢印Zで示す方向に保持部材70を180°回転させると、図12で示すように突出部72の外周面が露出する。このとき、操作部73の折れ曲がり部74の内側に設けられた被係合部75が係合部51cと係合し、シャフト保持機構は本止め状態となる。
【0030】
上記のような本実施の形態のシャフト保持機構によれば、従来技術のように、支持部材50を撓ませて貫通孔51aにシャフト30aを挿入する必要がないため、シャフト保持機構へのシャフト30aの取り付けおよびシャフト保持機構からのシャフト30aの取外しが容易になる。また、本止め状態においては、保持部材70と支持部材50との位置関係が係合部51cと被係合部75とによって固定されるため、保持部材70が支持部材50から外れてしまい、シャフト保持機構がシャフト30aを保持できなくなるという不具合の発生が防止される。また、支持部材50は、係合部51c以外に係合部51bを有しており、係合部51bと被係合部75とが、互いに係合することによって、支持部材50と保持部材70との相対的な位置関係が固定される。そのため、第1溝52aおよび第3溝72aがシャフト30aを受け入れるときに、保持部材70と支持部材50とが仮止め状態となり、支持部材50と保持部材70との位置関係のずれが防止される。その結果、シャフト保持機構へのシャフト30aの取り付けおよびシャフト保持機構からのシャフト30aの取外しがさらに容易になる。また、保持部材70がシャフト30aの軸に対して垂直に延びる操作部73を有しているため、作業員は操作部73をつまんで回転させるだけでシャフト30aをシャフト保持機構に保持させることができる。また、操作部73と被係合部75とが同一部材の一体成形によって形成されているため、保持部材70の構造がシンプルになっている。
【0031】
上述の本実施の形態のシャフト保持機構は、保持部材70に操作部73が設けられているが、操作部73を有しておらず、保持部材70が支持部材50に挿入された状態で、貫通孔挿入部71が孔部51の表面から突出しており、作業員が貫通孔挿入部71の外周を握って回すようなシャフト保持機構であってもよい。また、本実施の形態のシャフト保持機構は、支持部材50が係合部51cおよび51bを有し、保持部材50が被係合部75を有しているが、係合部51cおよび51bならびに被係合部75を有しておらず、貫通孔挿入部71と貫通孔51aとがほぼ同径であり、貫通孔挿入部71の外周面と孔部51の内周面との間の摩擦力によって、保持部材70と支持部材50との相対的位置関係が固定されるシャフト保持機構であってもよい。
【0032】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれていることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施の形態のプリンタの斜視図である。
【図2】実施の形態のチャージローラが挿入される筐体およびチャージローラを説明するための図である。
【図3】実施の形態の支持部材および保持部材の側面図である。
【図4】図6のIV−IV線断面図である。
【図5】図6のV−V線断面図である。
【図6】図4および図5のVI−VI線断面を示す図である。
【図7】支持部材に保持部材が挿入された直後の仮止め状態を説明するための図である。
【図8】支持部材内で保持部材が回転した後の本止め状態を説明するための図である。
【図9】図8の矢印IXで示す方向に沿ってシャフト保持機構を見たときのシャフト保持機構の側面図である。
【図10】支持部材への保持部材の挿入方向を説明するための図である。
【図11】支持部材内に挿入された保持部材の回転方向を説明するための図である。
【図12】支持部材内で保持部材が回転した後の本止め状態を説明するための斜視図である。
【図13】支持部材へのシャフトの挿入方向、支持部材への保持部材の挿入方向、および支持部材内での保持部材の回転方向を説明するための図である。
【符号の説明】
【0034】
1 本体、30 チャージローラ、30a シャフト、4 筐体、50 支持部材、51 孔部、52 凹部、51a 貫通孔、52a 第1溝、52b 第2溝、51b,51c 係合部、70 保持部材、71 貫通孔挿入部、72 突出部、72a 第3溝、73 操作部、74 折れ曲がり部、75 被係合部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持部材と保持部材とによって協働してシャフトを保持するシャフト保持機構を備え、
前記支持部材は、
シャフトを受け入れる第1溝と前記第1溝に連続し前記第1溝よりも幅が大きな第2溝を有する凹部と、
前記凹部に隣接し前記第2溝に連続する貫通孔を有する孔部とを有し、
前記保持部材は、
前記貫通孔に挿入される貫通孔挿入部と、
前記貫通孔を介して前記第2溝に挿入される部位であって、前記貫通孔挿入部から突出しており、前記シャフトに対応した形状の第3溝を有する突出部とを有し、
前記保持部材が前記貫通孔および前記第2溝に挿入された後、前記第3溝が前記第1溝とともに前記シャフトを受け入れ、
その後、前記保持部材が前記シャフトの回転中心軸まわりに回転し、それにより、前記シャフトが前記凹部と前記突出部とによって回転可能に保持され、
前記支持部材は係合部を有し、
前記保持部材は前記係合部と係合する被係合部を有し、
前記支持部材および前記保持部材が前記シャフトを保持する状態において、前記係合部と前記被係合部とは、互いに係合することによって、前記支持部材と前記保持部材との相対的な位置関係を固定し、
前記保持部材は、前記シャフトとは反対側に突出し、かつ、前記シャフトの前記回転中心軸に対して垂直な方向に延びる操作部を有し、
前記操作部と前記被係合部とが一体的に設けられ、
前記支持部材は、前記係合部とは異なる他の係合部を有し、
前記第1溝および前記第3溝が前記シャフトを受け入れる状態において、前記他の係合部と前記被係合部とは、互いに係合することによって、前記支持部材と前記保持部材との相対的な位置関係を固定し、
前記シャフトは、トナーが付着される感光ローラを帯電させるためのチャージローラのシャフトである、プリンタ。
【請求項2】
支持部材と保持部材とによって協働してシャフトを保持するシャフト保持機構であって、
前記支持部材は、
シャフトを受け入れる第1溝と前記第1溝に連続し前記第1溝より幅が大きな第2溝を有する凹部と、
前記凹部に隣接し前記第2溝に連続する貫通孔を有する孔部とを有し、
前記保持部材は、
前記貫通孔に挿入される貫通孔挿入部と、
前記貫通孔を介して前記第2溝に挿入される部位であって、前記貫通孔挿入部から突出しており、前記シャフトに対応した形状の第3溝を有する突出部とを有し、
前記保持部材が前記貫通孔および前記第2溝に挿入された後、前記第3溝が前記第1溝とともに前記シャフトを受け入れ、
その後、前記保持部材が前記シャフトの回転中心軸まわりに回転し、それにより、前記シャフトが前記凹部と前記突出部とによって回転可能に保持される、シャフト保持機構。
【請求項3】
前記支持部材は係合部を有し、
前記保持部材は前記係合部と係合する被係合部を有し、
前記支持部材および前記保持部材が前記シャフトを保持する状態において、前記係合部と前記被係合部とは、互いに係合することによって、前記支持部材と前記保持部材との相対的な位置関係を固定する、請求項2に記載のシャフト保持機構。
【請求項4】
前記支持部材は、前記係合部とは異なる他の係合部を有し、
前記第1溝および前記第3溝が前記シャフトを受け入れる状態において、前記他の係合部と前記被係合部とは、互いに係合することによって、前記支持部材と前記保持部材との相対的な位置関係を固定する、請求項3に記載のシャフト保持機構。
【請求項5】
前記保持部材は、前記シャフトとは反対側に突出し、かつ、前記シャフトの前記回転中心軸に対して垂直な方向に延びる操作部を有する、請求項2に記載のシャフト保持機構。
【請求項6】
前記支持部材は係合部を有し、
前記保持部材は前記係合部と係合する被係合部を有し、
前記支持部材および前記保持部材が前記シャフトを保持する状態において、前記係合部と前記被係合部とは、互いに係合ことによって、前記支持部材と前記保持部材との相対的な位置関係を固定し、
前記保持部材は、前記シャフトとは反対側に突出し、かつ、前記シャフトの前記回転中心軸に対して垂直な方向に延びる操作部を有し、
前記操作部と前記被係合部とが一体的に設けられた、請求項2に記載のシャフト保持機構。
【請求項1】
支持部材と保持部材とによって協働してシャフトを保持するシャフト保持機構を備え、
前記支持部材は、
シャフトを受け入れる第1溝と前記第1溝に連続し前記第1溝よりも幅が大きな第2溝を有する凹部と、
前記凹部に隣接し前記第2溝に連続する貫通孔を有する孔部とを有し、
前記保持部材は、
前記貫通孔に挿入される貫通孔挿入部と、
前記貫通孔を介して前記第2溝に挿入される部位であって、前記貫通孔挿入部から突出しており、前記シャフトに対応した形状の第3溝を有する突出部とを有し、
前記保持部材が前記貫通孔および前記第2溝に挿入された後、前記第3溝が前記第1溝とともに前記シャフトを受け入れ、
その後、前記保持部材が前記シャフトの回転中心軸まわりに回転し、それにより、前記シャフトが前記凹部と前記突出部とによって回転可能に保持され、
前記支持部材は係合部を有し、
前記保持部材は前記係合部と係合する被係合部を有し、
前記支持部材および前記保持部材が前記シャフトを保持する状態において、前記係合部と前記被係合部とは、互いに係合することによって、前記支持部材と前記保持部材との相対的な位置関係を固定し、
前記保持部材は、前記シャフトとは反対側に突出し、かつ、前記シャフトの前記回転中心軸に対して垂直な方向に延びる操作部を有し、
前記操作部と前記被係合部とが一体的に設けられ、
前記支持部材は、前記係合部とは異なる他の係合部を有し、
前記第1溝および前記第3溝が前記シャフトを受け入れる状態において、前記他の係合部と前記被係合部とは、互いに係合することによって、前記支持部材と前記保持部材との相対的な位置関係を固定し、
前記シャフトは、トナーが付着される感光ローラを帯電させるためのチャージローラのシャフトである、プリンタ。
【請求項2】
支持部材と保持部材とによって協働してシャフトを保持するシャフト保持機構であって、
前記支持部材は、
シャフトを受け入れる第1溝と前記第1溝に連続し前記第1溝より幅が大きな第2溝を有する凹部と、
前記凹部に隣接し前記第2溝に連続する貫通孔を有する孔部とを有し、
前記保持部材は、
前記貫通孔に挿入される貫通孔挿入部と、
前記貫通孔を介して前記第2溝に挿入される部位であって、前記貫通孔挿入部から突出しており、前記シャフトに対応した形状の第3溝を有する突出部とを有し、
前記保持部材が前記貫通孔および前記第2溝に挿入された後、前記第3溝が前記第1溝とともに前記シャフトを受け入れ、
その後、前記保持部材が前記シャフトの回転中心軸まわりに回転し、それにより、前記シャフトが前記凹部と前記突出部とによって回転可能に保持される、シャフト保持機構。
【請求項3】
前記支持部材は係合部を有し、
前記保持部材は前記係合部と係合する被係合部を有し、
前記支持部材および前記保持部材が前記シャフトを保持する状態において、前記係合部と前記被係合部とは、互いに係合することによって、前記支持部材と前記保持部材との相対的な位置関係を固定する、請求項2に記載のシャフト保持機構。
【請求項4】
前記支持部材は、前記係合部とは異なる他の係合部を有し、
前記第1溝および前記第3溝が前記シャフトを受け入れる状態において、前記他の係合部と前記被係合部とは、互いに係合することによって、前記支持部材と前記保持部材との相対的な位置関係を固定する、請求項3に記載のシャフト保持機構。
【請求項5】
前記保持部材は、前記シャフトとは反対側に突出し、かつ、前記シャフトの前記回転中心軸に対して垂直な方向に延びる操作部を有する、請求項2に記載のシャフト保持機構。
【請求項6】
前記支持部材は係合部を有し、
前記保持部材は前記係合部と係合する被係合部を有し、
前記支持部材および前記保持部材が前記シャフトを保持する状態において、前記係合部と前記被係合部とは、互いに係合ことによって、前記支持部材と前記保持部材との相対的な位置関係を固定し、
前記保持部材は、前記シャフトとは反対側に突出し、かつ、前記シャフトの前記回転中心軸に対して垂直な方向に延びる操作部を有し、
前記操作部と前記被係合部とが一体的に設けられた、請求項2に記載のシャフト保持機構。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−243529(P2006−243529A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−61135(P2005−61135)
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
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