説明

シャボン玉発生装置付き縄跳び

【課題】 シャボン玉を連続的に発生させることができ、興趣性の高いシャボン玉発生玩具として用いて好適なシャボン玉発生装置付き縄跳びを提供する。
【解決手段】 縄跳び1は、シャボン玉を連続的に発生させることができる左、右対をなすシャボン玉発生装置10,10を縄部3,3Aの途中に備えている。これらのシャボン玉発生装置は、少なくとも一端部にシャボン玉液室15を有し全体がほぼ筒状を呈するシャボン玉発生用外筒12と、このシャボン玉発生用外筒の長手方向の中央部分の内側に所定間隙をおいて内設された内筒13とを備えている。これらの外筒と内筒とに、多数のシャボン玉発生穴12a,13aをそれぞれ対応させて穿設する。また、シャボン玉発生装置の一端部に接続される縄部3をチューブで形成するとともに、その先端に連設される握り部2の内部に、シャボン玉液を貯留する貯留部21が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャボン玉を連続的に発生させることができ、興趣性の高いシャボン玉発生玩具としてのシャボン玉発生装置付き縄跳びに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から子供たちがシャボン玉を発生させて遊ぶシャボン玉発生玩具として、従来から種々のものが提案されている。
最も一般的に知られているものとしては、吹口から空気を吹き込むと、シャボン玉液の液膜が膨らんでシャボン玉が連続的に発射されるように構成した、子供等が片手で持って使用するシャボン玉吹出し玩具がある。そして、このようなシャボン玉吹出し玩具などは従来から種々の改良が施され、シャボン玉を連続的に、しかも確実に発生させ、子供たちが楽しく遊ぶことができるような対策が講じられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】 特開2001−246180
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した従来のシャボン玉発生玩具は、空気の吹き込みでシャボン玉を発生させる単純なものが多く、面白味に欠ける場合もあり、子供たちが、より一層興味をもって遊ぶことができるような何らかの対策を講じることが望まれている。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、シャボン玉を連続的に発生させることができ、興趣性の高いシャボン玉発生玩具として用いて好適なシャボン玉発生装置付き縄跳びを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的に応えるために本発明(請求項1記載の発明)に係るシャボン玉発生装置付き縄跳びは、シャボン玉を連続的に発生させることができるシャボン玉発生装置を縄部の途中に備えてなる縄跳びであって、前記シャボン玉発生装置は、少なくとも一端部にシャボン玉液室を有し全体がほぼ筒状を呈するシャボン玉発生用外筒と、このシャボン玉発生用外筒の長手方向の中央部分の内側に所定間隙をおいて内設された内筒とを備え、これらの外筒と内筒とに、多数のシャボン玉発生穴をそれぞれ対応させて穿設したことを特徴とする。
【0007】
本発明(請求項2記載の発明)に係るシャボン玉発生装置付き縄跳びは、請求項1記載のシャボン玉発生装置付き縄跳びにおいて、前記シャボン玉発生装置の少なくとも一端部に接続される縄部をチューブで形成するとともに、その先端に連設される握り部の内部に、シャボン玉液を貯留する貯留部を設けたことを特徴とする。
【0008】
本発明(請求項3記載の発明)に係るシャボン玉発生装置付き縄跳びは、請求項1または請求項2記載のシャボン玉発生装置付き縄跳びにおいて、前記シャボン玉発生装置は、左、右の握り部から所定長さの縄部の先端にそれぞれ設けられ、これら左、右のシャボン玉発生装置の他端部間は連結用の縄部で連結されていることを特徴とする。
【0009】
本発明(請求項4記載の発明)に係るシャボン玉発生装置付き縄跳びは、請求項1、請求項2または請求項3記載のシャボン玉発生装置付き縄跳びにおいて、前記シャボン玉発生装置の他端部に接続される縄部を切り落とすことにより、握り部を握った状態でシャボン玉発生装置を振り回して遊ぶことができる玩具として用いることができるように構成したことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、握り部内の貯留部にシャボン玉液を注入し、その状態で縄跳び遊びを行うと、シャボン玉液は、貯留部から縄部のチューブ内を通りシャボン玉発生装置のシャボン玉液室に至り、この液室から外筒と内筒との間の隙間に毛細管現象で浸入し、外筒と内筒とのシャボン玉発生穴からシャボン玉として飛び出すことになる。そして、このような流れが連続して行われることで、縄跳びを行っている間中、多数のシャボン玉を連続的に発生させて飛散させることができるのである。したがって、このようなシャボン玉発生装置付き縄跳びは、縄跳び遊びを行うことに加えて、廻りの子供たちから見ても楽しむことができる効果を発揮させることができるのであり、子供等が興味をもって楽しく遊べる興趣性の高いシャボン玉発生装置付きの玩具を構造簡単にして安価に得ることができるのである。
【0011】
特に、本発明において、左、右の握り部から所定長さの縄部の先端に、左、右対をなすシャボン玉発生装置を設けることにより、縄跳び遊びを行ったときに、該シャボン玉発生装置が地面に接触して土や泥が付着し、目詰まりを生じたりする虞れがなくなり、また遊技者の頭にシャボン玉液や土、泥などが落下したりするといった不具合もない。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本発明に係るシャボン玉発生装置付き縄跳びによれば、縄跳び遊びの際に、シャボン玉を連続的に発生させることが可能で、見て楽しむことができる効果があり、子供等が興味をもって楽しく遊べる興趣性の高いシャボン玉発生装置付きの玩具を構造簡単にして安価に提供することができるという優れた効果を奏する。
【0013】
特に、本発明において、左、右の握り部から所定長さの縄部の先端に、左、右対をなすシャボン玉発生装置を設けることにより、縄跳び遊びを行ったときに、該シャボン玉発生装置が地面に接触して土や泥が付着し、目詰まりを生じたりする虞れがなくなり、また遊技者の頭にシャボン玉液や土、泥などが落下したりするといった不具合もないといった優れた効果がある。さらに、このような左、右に対をなしてシャボン玉発生装置を設けると、縄跳びの左右バランスがよくなり、跳びやすいといった利点もある。
【0014】
また、本発明に係るシャボン玉発生装置付き縄跳びによれば、縄跳びの縄部をシャボン玉発生装置の他端部で切断することで、握り部、縄部、シャボン玉発生装置からなる振り回し玩具とすることができるものであり、このようにしても、シャボン玉発生装置を振り回すことで、連続的なシャボン玉の発生を生じさせることができ、上記の場合と同様の作用効果を奏することができるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1ないし図4は本発明に係るシャボン玉発生装置付き縄跳びの一実施の形態を示す。これらの図において、符号1は縄跳びであり、握り部2,2と縄部3,3Aとからなる周知の通りの形状、構造を有している。そして、この縄跳び1の縄部3,3Aの途中、ここでは左、右の握り部2,2から所定長さの縄部3,3の先端に、本発明を特徴づける左、右対をなすシャボン玉発生装置10,10が設けられている。なお、これら左、右のシャボン玉発生装置10,10の他端部間は、一般的な縄跳びで使用される通常の連結用の縄部3Aで連結されている。
【0016】
前記シャボン玉発生装置10は、縄跳び1で跳んで縄跳び遊びを行ったときに、シャボン玉を連続的に発生させることができるものであり、図1および図2に示すように、少なくとも一端部にシャボン玉液室15を有し全体がほぼ筒状を呈するシャボン玉発生用外筒12と、このシャボン玉発生用外筒12の長手方向の中央部分の内側に所定間隙14をおいて内設された内筒13とを備えている。
そして、これらの外筒12と内筒13とに、多数のシャボン玉発生穴11(12a,13aからなる)を、それぞれ対応させた位置に穿設している。したがって、これらのシャボン玉発生穴12a,13aによって形成される穴部の内壁部分の途中には、環状の隙間が臨んでおり、この部分からシャボン玉液が穴部内に順次供給されてシャボン玉が形成されるのである。
【0017】
また、前記シャボン玉発生装置10の少なくとも一端部に接続される縄部3は、チューブにより形成しており、それぞれの先端に連設される握り部2,2の内部には、図3に示すように、シャボン玉液20を貯留する貯留部21を設けている。
【0018】
なお、この実施の形態では、左、右のシャボン玉発生装置10,10の他端部間を連結する連結用の縄部3Aは、上述したチューブからなる縄部3と形状等は同じであるが、シャボン玉液の流通用としては機能しない一般的な縄によって形成されている。勿論、これに限らず、左、右のシャボン玉発生装置10,10の他端部間をもシャボン玉液の流通用として機能させ得るように構成してもよい。
【0019】
以上の構成によれば、左、右の握り部2内の貯留部21にシャボン玉液20を注入し、その状態で縄跳び遊びを行うと、シャボン玉液20は、貯留部21から縄部3のチューブ内を通り左、右のシャボン玉発生装置10のシャボン玉液室15にそれぞれ至り、この液室15から外筒12と内筒13との間の隙間14に毛細管現象で浸入し、外筒12と内筒13とのシャボン玉発生穴11(12a,13a)に至って、シャボン玉として飛び出すことになる。そして、このような流れが連続して行われることで、縄跳びを行っている間中、多数のシャボン玉を連続的に発生させて飛散させることができるのである。
【0020】
したがって、このようなシャボン玉発生装置付き縄跳び1によれば、縄跳び遊びを行うことに加えて、廻りの子供たちから見ても楽しむことができる効果を発揮させることができるのであり、子供等が興味をもって楽しく遊べる興趣性の高いシャボン玉発生装置付きの玩具を構造簡単にして安価に得ることができるのである。
【0021】
なお、本発明は上述した実施の形態で説明した構造には限定されず、シャボン玉発生装置付き縄跳び1やシャボン玉発生装置10を構成する各部の形状、構造等を適宜変形、変更し得ることはいうまでもない。
【0022】
たとえばシャボン玉発生装置10の形状、構造なども適宜変形できるものであり、要はシャボン玉発生穴11(12a,13a)を有する二重筒構造のシャボン玉発生装置10を備え、シャボン玉を連続的に発生させることができる構造であればよい。
【0023】
また、本発明に係るシャボン玉発生装置付き縄跳び1は、たとえば縄跳び1の縄部3,3Aにおいて、シャボン玉発生装置10の他端部側の連結用の縄部3Aを切断して切り離すことで、握り部2、縄部3、シャボン玉発生装置10からなる振り回し玩具とすることができるものであり、このようにしても、シャボン玉発生装置10を握り部2を持って振り回すことで、連続的なシャボン玉の発生を生じさせることができ、興趣性の高い玩具としての効果を発揮し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】 本発明に係るシャボン玉発生装置付き縄跳びの一実施の形態を示す全体の概略斜視図である。
【図2】 図1のシャボン玉発生装置付き縄跳びにおいて、要部であるシャボン玉発生装置を拡大して示す概略断面図である。
【図3】 図1のシャボン玉発生装置付き縄跳びにおいて、握り部の概略断面図である。
【図4】 本発明に係るシャボン玉発生装置付き縄跳びを用い、縄跳び遊びを行ってシャボン玉を連続して発生させたときの概略斜視図である。
【符号の説明】
【0025】
1…縄跳び、2…握り部、3…チューブからなる縄部、3A…連結用の縄部、10…シャボン玉発生装置、11(12a,13a)…シャボン玉発生穴、12…シャボン玉発生用外筒、13…内筒、14…間隙、15…シャボン玉液室、20…シャボン玉液、21…貯留室。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャボン玉を連続的に発生させることができるシャボン玉発生装置を縄部の途中に備えてなる縄跳びであって、
前記シャボン玉発生装置は、少なくとも一端部にシャボン玉液室を有し全体がほぼ筒状を呈するシャボン玉発生用外筒と、このシャボン玉発生用外筒の長手方向の中央部分の内側に所定間隙をおいて内設された内筒とを備え、
これらの外筒と内筒とに、多数のシャボン玉発生穴をそれぞれ対応させて穿設したことを特徴とするシャボン玉発生装置付き縄跳び。
【請求項2】
請求項1記載のシャボン玉発生装置付き縄跳びにおいて、
前記シャボン玉発生装置の少なくとも一端部に接続される縄部をチューブで形成するとともに、その先端に連設される握り部の内部に、シャボン玉液を貯留する貯留部を設けたことを特徴とするシャボン玉発生装置付き縄跳び。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載のシャボン玉発生装置付き縄跳びにおいて、
前記シャボン玉発生装置は、左、右の握り部から所定長さの縄部の先端にそれぞれ設けられ、これら左、右のシャボン玉発生装置の他端部間は連結用の縄部で連結されていることを特徴とするシャボン玉発生装置付き縄跳び。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3記載のシャボン玉発生装置付き縄跳びにおいて、
前記シャボン玉発生装置の他端部に接続される縄部を切り落とすことにより、握り部を握った状態でシャボン玉発生装置を振り回して遊ぶことができる玩具として用いることができるように構成したことを特徴とするシャボン玉発生装置付き縄跳び。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−141968(P2006−141968A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−370184(P2004−370184)
【出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【出願人】(592259761)有限会社菊地製作所 (3)
【Fターム(参考)】