シャワーヘッド又は蛇口ヘッド用の排出口
【課題】ユースポイントでのシャワー又は蛇口用の取外し可能で取り替え可能な排出口、フィルタ装置、及び方法、並びに、排出口及び/又はフィルタ装置を備えるシステムを提供すること。
【解決手段】本発明による蛇口システム1000は、蛇口取付けヘッド1100と、上部壁176、側壁177、及び底壁178を含むフィルタ装置ハウジング175を備えるフィルタ装置170と、排出口ハウジング150並びに上流面111及び下流面112を有する疎水性の多孔質要素110Aを含む疎水性多孔質ディスク110を含む排出口100とを備える。フィルタ装置175は、取外しできるように蛇口取付けヘッド1100に連結可能であり、排出口100は、取外しできるようにフィルタ装置に連結可能である。
【解決手段】本発明による蛇口システム1000は、蛇口取付けヘッド1100と、上部壁176、側壁177、及び底壁178を含むフィルタ装置ハウジング175を備えるフィルタ装置170と、排出口ハウジング150並びに上流面111及び下流面112を有する疎水性の多孔質要素110Aを含む疎水性多孔質ディスク110を含む排出口100とを備える。フィルタ装置175は、取外しできるように蛇口取付けヘッド1100に連結可能であり、排出口100は、取外しできるようにフィルタ装置に連結可能である。
【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
[0001]感染に対して抵抗力の低い人にシャワー又は蛇口から供給される水が汚染されることは、病原体などの汚染物質に曝されることにより、例えば、衰弱したり、費用面での影響を及ぼしたり、罹患率にさえ影響を及ぼしたりする可能性があるので、望ましくないと考えられる。このように曝されるリスクを低減させるために、ユースポイントでの使い捨て可能なシャワーヘッドのフィルタ装置をシャワーヘッドに取り付けて、様々な汚染物質、例えば、真菌胞子、バクテリア、原生動物などの水中の病原体が、シャワーを浴びている人が病原体(単数又は複数)に曝される可能性のあるユースポイントにおいて、環境に分散して入ってくることを防止することができる。
【0002】
[0002]こうしたシャワーヘッドのフィルタ装置により、水を供給(「使用サイクル」中に供給)している間、病原体が人にまで達することを防止することができる。フィルタ装置を使用するための取り扱い説明書には、この装置が、設定された期間、例えばせいぜい7日間しか使用してはならず、次いで、主に、時が経つにつれて、かつ/又は、使用するにつれて、装置の排出口領域が逆汚染されるリスクがあることから、取り替えなければならないことが示してある。
【0003】
[0003]しかし、本発明により、これらのフィルタ装置には不利な点がいくつかあることが分かってきた。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本発明の一実施形態は、ユースポイントでのシャワー又は蛇口用の排出口を提供し、このシャワー又は蛇口が、取付けヘッド、並びに多孔質の除菌グレードの水用フィルタ、排水部分、及び外面を有する側壁を含む除菌グレードの水用フィルタ装置を備え、このフィルタ装置が、シャワーヘッド又は蛇口ヘッド、及び排出口と流体結合し、また取外しできるように連結される。この排出口は、樹脂製容器、好ましくは静菌性の樹脂製容器を含む排出口ハウジングであって、この容器が、側壁内面及び側壁外面を有する側壁、内面、外面及び各ポートが内面から外面を通って水が流れるようにする開口を含む複数の排出口ポートを有する底壁、並びに、側壁内面と底壁内面とによって形成された空洞を含み、側壁外面と底壁外面の両方が、シャワーヘッド又は蛇口ヘッドを囲む環境空気と接している排出口ハウジングと、樹脂製容器の空洞に含まれる樹脂製の疎水性多孔質ディスク、好ましくは静菌性の疎水性多孔質ディスクであって、この疎水性多孔質ディスクが、複数の細孔を含み、また上流面及び下流面を有し、この下流面が底壁内面に面している疎水性多孔質ディスクとを備える。容器の側壁内面が、フィルタ装置の側壁外面と解放できるように係合可能な取付け要素を含み、排出口の空洞が、フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適している。疎水性多孔質ディスクの細孔は、排出口ポートから効果的にオフセットされていることが好ましい。
【0005】
[0005]別の実施形態では、水用除菌フィルタ装置が提供され、このフィルタ装置が、少なくとも1つの多孔質要素を含む多孔質の水用除菌フィルタと、このフィルタを含み、このフィルタを通して液体流路を設けるハウジングとを備える。このハウジングが、入口及び排水部分を備え、この入口と排水部分との間に液体流路を形成し、このハウジングが、外縁部を有する底壁、ねじ山を含む内面及び外面を有する側壁、並びに排水部分を備え、この排水部分が、底壁の外縁部と側壁内面との間にある。
【0006】
[0006]さらに別の実施形態では、水用除菌フィルタ装置が提供され、このフィルタ装置が、少なくとも1つの多孔質要素を含む多孔質の水用除菌フィルタと、このフィルタを含み、このフィルタを通して液体流路を設けるハウジングとを備える。このハウジングが、入口及び排水部分を備え、この入口と排水部分との間に液体流路を形成し、このハウジングが、排水部分を含む底壁、ねじ山を含む内面及び外面を有する側壁を備える。
【0007】
[0007]さらに別の実施形態では、シャワーヘッド又は蛇口ヘッド、多孔質の水用除菌フィルタ装置、及び取外し可能な排出口を備えるシステムが提供される。好ましい実施形態では、このシステムはさらに、フィルタ装置及び/若しくは排出口がいつ設置されたかについてユーザに通知するための、並びに/又は、フィルタ装置及び/若しくは排出口をいつ取り替えなければならないかについてユーザに通知するための表示装置を備える。
【0008】
[0008]本発明の一実施形態はまた、多孔質の水用除菌フィルタ装置及び取外し可能な排出口に水を通すステップを含む、水を供給するための方法を提供する。
【0009】
[0009]別の実施形態では、逆汚染を低減させるための方法は、多孔質の水用除菌フィルタ装置から排出口を取り外すステップ、及びこの排出口を取り替えるステップを含む。さらに別の実施形態では、逆汚染を低減させるための方法は、取外し可能な排出口を多孔質の水用除菌フィルタ装置に連結するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】本発明による蛇口ヘッドシステムの一実施形態、並びに蛇口ヘッドシステムの構成部品の各実施形態を示す分解図を示し、このシステムは、蛇口ヘッド(電子表示装置付で示した)、フィルタ装置、並びに、排出口ハウジング及び排出口ディスク要素を含む排出口を備える。図1Aは、ジェットハウジングを備える排出口ハウジング、並びにシャワーハウジングを備える排出口ハウジングを示す。
【図1B】本発明による蛇口ヘッドシステムの一実施形態、並びに蛇口ヘッドシステムの構成部品の各実施形態を示す分解図を示し、このシステムは、蛇口ヘッド(電子表示装置付で示した)、フィルタ装置、並びに、排出口ハウジング及び排出口ディスク要素を含む排出口を備える。
【図1C】図1A及び図1Bに示した蛇口ヘッドシステムの組立て後の横断面図であり、また、排出口と蛇口取付けヘッドとの間の密封封止、及び排出口とフィルタ装置との間の気密封止を拡大図で示している。
【図2A】本発明によるシャワーヘッドシステムの一実施形態、並びにシャワーヘッドシステムの構成部品の各実施形態を示す分解図を示し、このシステムは、シャワーヘッド(電子表示装置付で示した)、フィルタ装置、並びに、排出口ハウジング及び排出口ディスク要素を含む排出口を備える。
【図2B】本発明によるシャワーヘッドシステムの一実施形態、並びにシャワーヘッドシステムの構成部品の各実施形態を示す分解図を示し、このシステムは、シャワーヘッド(電子表示装置付で示した)、フィルタ装置、並びに、排出口ハウジング(この図2Bではシャワーハウジングとして示す)及び排出口ディスク要素を含む排出口を備える。
【図3A】図3A〜図3Dは、図1に示すシャワーハウジングを有する排出口、及び排出口ディスク要素の様々な図を示し、図3Aは、排出口ディスク要素及びシャワーハウジングの切り欠き分解斜視図を示す。
【図3B】ハウジング内に組み立てられた排出口ディスク要素を有する排出口の斜視図を示す。
【図3C】ハウジング内に組み立てられた排出口ディスク要素を有する排出口の切り欠き図を示す。
【図3D】ハウジング内に保持される排出口ディスクを示す図3Cの一部分の拡大図を示す。
【図3E】シャワーハウジングの底面図を示す。
【図4A】本発明によるフィルタ装置の一実施形態の分解図を示し、このフィルタ装置は、多孔質の水用除菌フィルタ及びフィルタ装置ハウジングを備える。
【図4B】本発明によるフィルタ装置の別の実施形態の分解図を示し、このフィルタ装置は、多孔質の水用除菌フィルタ及びフィルタ装置ハウジングを備える。
【図5A】本発明による組み立てられたフィルタ装置ハウジングの一実施形態の上面図を示す。
【図5B】本発明による組み立てられたフィルタ装置ハウジングの一実施形態の底面図を示す。
【図5C】本発明による組み立てられたフィルタ装置ハウジングの一実施形態の斜視図を示す。
【図5D】本発明による組み立てられたフィルタ装置ハウジングの一実施形態の断面図を示す。
【図6A】フィルタ装置ハウジングの部品の変形形態を示しており、このフィルタ装置は、水の流路から空気を分離するための少なくとも1つの通気孔を備える。
【図6B】フィルタ装置ハウジングの部品の変形形態を示しており、このフィルタ装置は、水の流路から空気を分離するための少なくとも1つの通気孔を備える。
【図7】通気孔を備える、シャワーヘッドハウジングの別の実施形態の斜視図、横断面図、及び拡大部分横断面図を示す。
【図8A】図8A〜図8Fは、中空糸を含む多孔質の水用除菌フィルタ、及びフィルタ装置ハウジングを備える、本発明によるフィルタ装置の別の実施形態を示し、この図8Aはフィルタ及びハウジングの分解図を示す。
【図8B】ハウジングの底面図を示す。
【図8C】ハウジングの上面図を示す。
【図8D】ハウジングの側面図を示す。
【図8E】フィルタがある状態のハウジングの断面図を示す。
【図8F】フィルタがない状態のハウジングの断面図を示す。
【図9A】本発明による蛇口ヘッドシステムの別の実施形態、並びに蛇口ヘッドシステムの構成部品の各実施形態を示す分解図を示し、このシステムは、蛇口ヘッド(電子表示装置付で示した)、フィルタ装置、並びに、排出口ハウジング及び排出口ディスク要素を含む排出口を備える。図9Aは、ジェットハウジングを備える排出口ハウジング、並びにシャワーハウジングを備える排出口ハウジングを示す。
【図9B】本発明による蛇口ヘッドシステムの別の実施形態、並びに蛇口ヘッドシステムの構成部品の各実施形態を示す分解図を示し、このシステムは、蛇口ヘッド(電子表示装置付で示した)、フィルタ装置、並びに、排出口ハウジング及び排出口ディスク要素を含む排出口を備える。
【図9C】図9A及び図9Bに示した蛇口ヘッドシステムの組立て後の横断面図であり、排出口と蛇口取付けヘッドとの間の密封封止、及び排出口とフィルタ装置との間の気密封止を拡大図で示している。
【図10A】図10A〜図10Eは、図9A及び図9Bに示すシャワーハウジングを有する排出口、及び排出口ディスク要素の様々な図を示し、この図10Aは、排出口ディスク要素及びシャワーハウジングの切り欠き分解斜視図を示す。
【図10B】ハウジング内に組み立てられた排出口ディスク要素を有する排出口の斜視図を示す。
【図10C】ハウジング内に組み立てられた排出口ディスク要素を有する排出口の切り欠き図を示す。
【図10D】ハウジング内に保持される排出口ディスクを示す図10Cの一部分の拡大図を示す。
【図10E】シャワーハウジングの底面図を示す。
【図11】本発明によるシャワーヘッドシステムの別の実施形態、並びにシャワーヘッドシステムの構成部品の各実施形態を示す分解図を示し、このシステムは、シャワーヘッド(電子表示装置付で示した)、フィルタ装置、並びに排出口ハウジング及び排出口ディスク要素を含む排出口を備える。
【発明の詳細な説明】
【0011】
[0023]本発明によるシャワー及び蛇口用の取外し可能な排出口は、例えば、供給後にシャワーヘッド又は蛇口の外面にくっついて残っている濾過された残留水の量を、低減する又は除去ことにより、使用サイクル中にシャワーヘッド又は蛇口から供給される水の汚染を防止又は低減することができるが、それというのも、こうした残留水は、汚染物質を潜在的に蓄積するからである。さらに、空気及び/又は水によって運ばれる汚染物質が、シャワーヘッド若しくは蛇口の内部、及び/又は水濾過装置に移動すること(移動により「逆汚染」につながる)、並びに、例えば後続の使用サイクル中に、ヘッド及び/又はフィルタ装置から供給される水の無菌性を危険に曝すことを防止する。したがって、濾過された水製品の品質、並びに水用フィルタ装置及び/又は水用フィルタの耐用年数を、本発明の排出口によって保護することができる。
【0012】
[0024]この排出口は、フィルタ及び/又はフィルタ装置(並びにシャワーヘッドなどの関連する構成部品)の逆汚染を防止することができるので、本発明による取り替え可能な排出口の別の利点として、廉価な排出口に取って代わり、より高価なフィルタの耐用年数を延ばすことから得られる、コスト削減及び環境保全上の利点が挙げられる。
【0013】
[0025]本発明の各実施形態によるユースポイントでのシャワー及び蛇口は、例えば病院、公共の場、ホテル、及び家庭における、どのような水供給システムとの使用にも適している。
【0014】
[0026]本発明の一実施形態による排出口は、蛇口システム及びシャワーシステムとともに使用するのに適しており、側壁内面及び側壁外面を有する側壁、内面、外面及び各ポートが内面から外面を通って水が流れるようにする1つ又は複数の開口を含む複数の排出口ポートを有する底壁、並びに、側壁内面と底壁内面とによって形成された空洞を含む樹脂製容器を含む排出口ハウジングを備える。排出口ハウジングは、蛇口システム又はシャワーヘッドシステムの1つ又は複数の他の構成部品に取外しできるように連結するように構成され、例えば、排出口ハウジングは、側壁内面及び/又は側壁外面に1つ又は複数のねじ山を含んでもよい。
【0015】
[0027]好ましい一実施形態では、排出口はさらに、樹脂製容器の空洞内に含まれる樹脂製の疎水性多孔質ディスク、好ましくは静菌性の樹脂製疎水性多孔質ディスクを備え、この疎水性多孔質ディスクは、複数の細孔を含み、また上流面及び下流面を有する樹脂製疎水性多孔質要素、好ましくは静菌性の樹脂製疎水性多孔質要素を備え、この下流面は底壁内面に面しており、より好ましくは、疎水性多孔質ディスクにおける細孔は、排出口ポートの開口(単数又は複数)から効果的にオフセットされている。
【0016】
[0028]本発明の別の実施形態では、ユースポイントでのシャワー又は蛇口用の排出口が提供され、このシャワー又は蛇口が、取付けヘッド、並びに多孔質の除菌グレードの水用フィルタ、排水部分、及び外面を有する側壁を含む除菌グレードの水用フィルタ装置を備え、このフィルタ装置が、シャワーヘッド又は蛇口ヘッド、及び排出口と流体結合し、また取外しできるように連結される。この排出口は、樹脂製容器、好ましくは静菌性の樹脂製容器を含む排出口ハウジングであって、この容器が、側壁内面及び側壁外面を有する側壁、内面、外面及び各ポートが内面から外面を通って水が流れるようにする開口を含む複数の排出口ポートを有する底壁、並びに、側壁内面と底壁内面とによって形成された空洞を含み、側壁外面と底壁外面の両方が、シャワーヘッド又は蛇口ヘッドを囲む環境空気と接している排出口ハウジングと、樹脂製容器の空洞に含まれる疎水性多孔質ディスク(好ましくは静菌性の疎水性多孔質ディスク)であって、この疎水性多孔質ディスクが、複数の細孔を含み、また上流面及び下流面を有し、この下流面が底壁内面に面しており、好ましくは疎水性多孔質ディスクの各細孔が排出口ポートから効果的にオフセットされている疎水性多孔質ディスクとを備える。容器の側壁内面が、フィルタ装置の側壁外面と解放できるように係合可能な取付け要素を含み、排出口の空洞が、フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適している。この取付け要素は、ねじ山を備えることが好ましい。
【0017】
[0029]さらに別の実施形態では、ユースポイントでのシャワー又は蛇口用の排出口が提供され、このシャワー又は蛇口が、取付けヘッド、並びに多孔質の除菌グレードの水用フィルタ、排水部分、及び外面を有する側壁を含む除菌グレードの水用フィルタ装置を備え、このフィルタ装置が、シャワーヘッド又は蛇口ヘッド、及び排出口と流体結合し、また取外しできるように連結される。この排出口は、樹脂製容器を含む排出口ハウジングを備え、この容器が、側壁内面及び側壁外面を有する側壁、内面、外面及び各ポートが内面から外面を通って水が流れるようにする開口を含む複数の排出口ポートを有する底壁、並びに、側壁内面と底壁内面とによって形成された空洞を含み、側壁外面と底壁外面の両方が、シャワーヘッド又は蛇口ヘッドを囲む環境空気と接している。容器の側壁内面が、フィルタ装置の側壁外面と解放できるように係合可能な取付け要素を含み、排出口の空洞が、フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適している。この取付け要素は、ねじ山を備えることが好ましい。
【0018】
[0030]本発明の一実施形態によるフィルタ装置は、蛇口システム及びシャワーシステムとともに使用するのにも適しており、多孔質の水用除菌フィルタ、及びこのフィルタを含むハウジングを備える。フィルタ装置は、蛇口ヘッド又はシャワーヘッドに(例えば、1つ若しくは複数の取付け具、及び/又は封止を用いて)取外しできるように連結可能であり、取外し可能な排出口は、フィルタ装置に取外しできるように連結可能であり、より好ましくは、取外し可能な排出口は、排出口ハウジングのねじ山を介して、フィルタ装置ハウジングのねじ山に、取外しできるように連結可能である。例示的な一実施形態では、多孔質の水用除菌フィルタハウジングは、外縁部を有する底壁、ねじ山を含む内面及び外面を有する側壁、並びに排水部分を備え、この排水部分が、底壁の外縁部と側壁内面との間にある。別の例示的な実施形態では、底壁が、排水部分(例えば、底壁の各ポート)を備える。
【0019】
[0031]別の実施形態では、排出口の一実施形態を含む、ユースポイントでの蛇口又はユースポイントでのシャワー用の排出口、及び水用フィルタ装置が提供され、除菌グレードの水用フィルタ装置が、多孔質の除菌グレード水用フィルタ、排水部分、及びねじ山を含む外面を有する側壁を備え、容器の側壁内面が、フィルタ装置の側壁外面のねじ山と解放できるように係合可能なねじ山を備え、排出口の空洞が、フィルタ装置の少なくとも一部分を受ける。排出口及び水用フィルタ装置の一実施形態では、除菌グレードの水用フィルタ装置が、外縁部を有する底壁、ねじ山を含む内面及び外面を有する側壁、並びに排水部分を含むハウジングを備え、この排水部分が、底壁の外縁部と側壁内面との間にある。排出口及び水用フィルタ装置の別の実施形態では、除菌グレードの水用フィルタ装置が、排水部分を含む底壁、及びねじ山を含む外面を有する側壁を含むハウジングを備える。
【0020】
[0032]本発明によって提供される水用除菌フィルタ装置の一実施形態は、少なくとも1つの多孔質要素を含む多孔質の水用除菌フィルタと、このフィルタを含み、このフィルタを通して液体流路を設けるハウジングとを備える。このハウジングが、入口及び排水部分を備え、この入口と排水部分との間に液体流路を形成し、このハウジングが、外縁部を有する底壁、ねじ山を含む内面及び外面を有する側壁、並びに排水部分を備え、この排水部分が、底壁の外縁部と側壁内面との間にある。
【0021】
[0033]水用除菌フィルタ装置のさらに別の実施形態は、少なくとも1つの多孔質要素を含む多孔質の水用除菌フィルタと、このフィルタを含み、このフィルタを通して液体流路を設けるハウジングとを備える。このハウジングが、入口及び排水部分を備え、この入口と排水部分との間に液体流路を形成し、このハウジングが、排水部分を含む底壁、及びねじ山を含む外面を有する側壁を備える。
【0022】
[0034]さらに別の実施形態では、排出口、多孔質の水用除菌フィルタ装置、及び、蛇口ヘッド又はシャワーヘッドを備えるシステムが提供される。システムの一実施形態では、システムはさらに、シャワー取付けヘッド又は蛇口取付けヘッドにフィルタ装置を解放できるようにロックするための安全維持装置を備え、この安全維持装置がハンドル及びピンを備え、ピンが安全維持装置の容器本体と係合する。シャワー取付けヘッド又は蛇口取付けヘッドがさらに、ハンドル及びピンを備え、フィルタ装置ハウジングが、安全維持装置の容器本体を備える。別法として、又はさらに、システムの一実施形態では、シャワー取付けヘッド又は蛇口取付けヘッドがさらに、フィルタ装置及び/若しくは排出口がいつ設置されたかについてユーザに通知するための、並びに/又は、フィルタ装置及び/若しくは排出口をいつ取り替えなければならないかについてユーザに通知するための表示装置を備える。
【0023】
[0035]必要なら、例えば、以下のいずれか、すなわち、設置日付、使用期間、並びに/又は、排出口及び/若しくはフィルタの寿命、水温、水の流量のいずれか1つ又は複数を示す少なくとも1つの電子表示装置を設けることができ、好ましくは、この表示装置は、蛇口ヘッド又はシャワーヘッドの表面上又は内部に取り付けられ、この表示装置は、排出口及び/又はフィルタをいつ取り替えなければならないかについて通知する。有利なことには、必要なら、複数の排出口及びフィルタを使用する組織又は機関(病院など)は、例えば、棚卸し目的のために、かつ/又は適切な日付でアイテムを取り替えるために、これらのアイテムを追跡することができる。例えば、バーコード及びスキャナをソフトウェアとともに使用することができ、必要なら、例えばインターネット上の電子データシステムとインターフェースすることができる。
【0024】
[0036]本発明の一実施形態による方法は、フィルタ装置及び排出口に水を通すステップを含む。
【0025】
[0037]別の実施形態では、逆汚染を低減させる方法は、水用フィルタ装置を備えるユースポイントでのシャワー又は蛇口と、取外し可能な排出口を係合させるステップを含み、排出口を係合させるステップは、排出口とフィルタ装置との間に気密封止を設けるステップを含み、また、排出口とシャワー取付けヘッド又は蛇口取付けヘッドとの間に、密封封止好ましくは気密封止を設けるステップをも含む。通常、この方法は、シャワー又は蛇口を通して、またフィルタ装置及び排出口を通して水を供給するステップを含む。実施形態によっては、この方法は、排出口及び/又はフィルタの使用時間を監視するステップ、並びに、例えば目標期間に達した後に、又は汚染が疑われるか、若しくは汚染が発生したことが分かったときに、排出口及び/又はフィルタを取り替えるステップを含む。
【0026】
[0038]本発明の一実施形態はまた、多孔質の水用除菌フィルタ装置及び取外し可能な排出口を通る水を含む水を供給するための方法を提供する。別の実施形態では、逆汚染を低減させるための方法は、多孔質の水用除菌フィルタ装置から排出口を取り外すステップ、及びこの排出口を取り替えるステップを含む。さらに別の実施形態では、逆汚染を低減させるための方法は、取外し可能な排出口を多孔質の水用除菌フィルタ装置に連結するステップを含む。
【0027】
[0039]次に、本発明の構成要素のそれぞれを以下でより詳細に述べる。同じ構成部品は同じ参照番号を有する。
【0028】
[システム]
[0040]図1には、蛇口システム1000の一実施形態が示してあり、このシステムは、蛇口取付けヘッド1100と、上部壁176、側壁177、及び底壁178を含むフィルタ装置ハウジング175を備えるフィルタ装置170と、(フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適した)排出口ハウジング150並びに上流面111及び下流面112を有する疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質要素110Aを含む疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質ディスク110を含む排出口100とを備える。フィルタ装置175は、取外しできるように蛇口取付けヘッド1100に連結可能であり、図示した排出口100は、取外しできるようにフィルタ装置に連結可能である。図1Cには、組み立てられた蛇口システム1000が横断面図で示してあり、フィルタ装置170が蛇口取付けヘッド1100に連結されており、排出口100が、フィルタ装置及びヘッドに連結されている。図1Aに示すように、排出口ハウジングは、ジェット排出口150A又はシャワー排出口150Bをそれぞれ備えることができる。システムの図示した実施形態はまた、安全維持装置容器本体500と係合する安全維持装置600を含む安全維持置構成を備える。
【0029】
[0041]図2には、シャワーヘッドシステム2000の一実施形態が示してあり、このシステムは、シャワー取付けヘッド2100と、上部壁176、側壁177、及び底壁178を含むフィルタ装置ハウジング175を備えるフィルタ装置170と、(フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適した)排出口ハウジング150並びに上流面111及び下流面112を有する疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質要素110Aを含む疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質ディスク110を含む排出口100とを備える。フィルタ装置170は、取外しできるようにシャワーヘッド取付けヘッド2100に連結可能であり、図示した排出口100は、取外しできるようにフィルタ装置に連結可能である。システムの図示した実施形態はまた、安全維持装置容器本体500と係合する安全維持装置700を含む安全維持装置構成を備える。
【0030】
[0042]図9には、蛇口システム1000’の一実施形態が示してあり、このシステムは、蛇口取付けヘッド1100と、上部壁176、側壁177、及び底壁178を含むフィルタ装置ハウジング175’を備えるフィルタ装置170と、(フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適した)排出口ハウジング150並びに上流面111及び下流面112を有する疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質要素110Aを含む疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質ディスク110’を含む排出口100とを備え、このディスクはさらに、封止リング110Cを備える。フィルタ装置170は、取外しできるように蛇口ヘッド取付けヘッド1100に連結可能であり、図示した排出口100は、取外しできるようにフィルタ装置に連結可能である。図9Cには、組み立てられた蛇口システム1000’が横断面図で示してあり、フィルタ装置170が蛇口取付けヘッド1100に連結されており、排出口100が、フィルタ装置及びヘッドに連結されている。図9Aに示すように、排出口ハウジングは、ジェット排出口150A又はシャワー排出口150Bをそれぞれ備えることができる。システムの図示した実施形態はまた、安全維持装置容器本体500と係合する安全維持装置600を含む安全維持装置構成を備える。
【0031】
[0043]図11には、シャワーヘッドシステム2000’の一実施形態が示してあり、このシステムは、シャワー取付けヘッド2100と、上部壁176、側壁177、及び底壁178を含むフィルタ装置ハウジング175’を備えるフィルタ装置170と、(フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適した)排出口ハウジング150並びに上流面111及び下流面112を有する疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質要素110Aを含む疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質ディスク110’を含む排出口100とを備え、このディスクはさらに、封止リング110Cを備える。フィルタ装置170は、取外しできるようにシャワー取付けヘッド2100に連結可能であり、図示した排出口100は、取外しできるようにフィルタ装置に連結可能である。システムの図示した実施形態はまた、安全維持装置容器本体500と係合する安全維持装置700を含む安全維持装置構成を備える。
【0032】
[0044]以下で詳細に述べるように、システムが組み立てられると(図1C及び図9Cでは、それぞれ組み立てられたシステム1000及び1000’が示してあり、組み立てられたシステム2000及び2000’は示していない)、フィルタ装置170の少なくとも一部分が、排出口ハウジング150内の疎水性多孔質ディスク110(図1Cに示す)、110’(図9Cに示す)と嵌合し、疎水性多孔質要素の上流面111が、装置ハウジング175(図1Cに示す)、175’(図9Cに示す)の底壁178から間隔を空けて配置され(通常、上流面111と底壁178の要素が面する表面との間隔は、約1mm〜約2mmの範囲にある)、排出口100が、取外しできるようにフィルタ装置170に連結されている。フィルタ装置が蛇口取付けヘッド(1100)又はシャワー取付けヘッド(2100)と係合した後に、排出口をフィルタ装置と完全に係合させることにより、排出口とフィルタ装置との間の気密(気密及び水密)封止を設けるることが好ましい。
【0033】
[0045]必要なら、フィルタ装置が、蛇口ヘッド又はシャワーヘッドと完全に係合するとき、又は係合した後、密封しているが必ずしも気密でなくてもよい封止を、排出口と蛇口ヘッド又はシャワーヘッドとの間に設けることができる。しかし、排出口と蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドとの間のこの封止は気密を有することが好ましい。
【0034】
[0046]続いて、排出口に比べてフィルタ装置の寿命が延びているので、フィルタ装置を取り替えることなく、必要なとき排出口を容易に取り替えることができる。通常、蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドを取り替えることなく、必要なときフィルタ装置を容易に取り替えることもできる。
【0035】
[排出口]
排出口ハウジング
[0047]図3及び図10には、排出口100及び排出口ハウジング150の実施形態の様々な図が示してあり、図示した実施形態は、シャワー排出口ハウジング150B、及び樹脂製、疎水性(好ましくは、樹脂製、疎水性で静菌性の)多孔質ディスク110、110’(図3に示すディスク110、図10に示すディスク110’)を備える。図3及び図10に示したハウジング150はそれぞれ、樹脂製容器151(樹脂製容器は静菌性であることが好ましい)を備え、この容器は、側壁内面153及び側壁外面154を有する側壁152、内面156、外面157及び各ポートが内面から外面を通って水が流れるようにする開口を含む複数の排出口ポート158を有する底壁、並びに、側壁内面と底壁内面とによって形成された空洞159を含む。通常、排出口ハウジングは、疎水性多孔質ディスク110、110’(110’はさらに、封止リング110Cを備える)の外径にほぼ対応する内径、又はそれよりわずかに大きい内径を有し、この排出口ハウジングは、フィルタ装置の外径にほぼ対応する内径を有し、空洞は、フィルタ装置170の少なくとも一部分を受けるのに適しており、この空洞は、実質的に装置の高さ全体及び/又は長さ全体を受けるのに適していることが好ましい。
【0036】
[0048]実施形態によっては、排出口ハウジングは、例えば以下のいずれか、すなわち、疎水性多孔質要素と係合すること、システムの他の構成部品と取外しできるように係合すること、封止を改善すること、及び/又は間隔を空けることのいずれか1つ又は複数のための、1つ又は複数の構造体を備える。
【0037】
[0049]図3に示す実施形態によれば、ハウジングは、静菌性の疎水性多孔質ディスク110の側縁部113と係合するための維持装置160(図3Dに、それぞれがノッチを備える複数のクリップ160Aとして示してある)、及び、フィルタ装置170と取外しできるように係合するための取付け要素165(ねじ山166として示してある)を備え、好ましくは、容器とフィルタ装置が完全に係合するとき、容器とフィルタ装置の側壁外面との間に気密封止が設けられる。
【0038】
[0050]図9に示す実施形態によれば、疎水性多孔質ディスク110’がさらに、ディスクの縁部の周りにあってディスクに取り付けられ、側壁内面153と底壁内面156の接合部に対して密着して嵌合する封止リング110Cを備え、ハウジングが、フィルタ装置170と取外しできるように係合するための取付け要素165(ねじ山166として示してある)を備え、容器とフィルタ装置が完全に係合するとき、容器とフィルタ装置の底部及び/又はフィルタ装置の側壁外面との間に気密封止が設けられる。
【0039】
[0051]さらに、図3C及び図10Cに示す図示した実施形態によれば、排出口ハウジングがそれぞれ、内面153に環状の隆起部153Aを備え、隆起部の上部面、及び隆起部と境界を接している内面153の一部分153B(好ましくは溝153C)もまた、容器とヘッドが係合するときに、容器と蛇口ヘッド又はシャワーヘッドの側壁外面の環状部分との間に封止を設けることが好ましい。参考までに図1〜図3及び図9〜図11を使用して例示するように(また、より詳細には図1C及び図9Cに示すように)、フィルタ装置が蛇口ヘッド又はシャワーヘッドと完全に係合するとき、又は係合した後、また排出口がフィルタ装置と完全に係合するとき、又は係合した後、排出口とフィルタ装置との間に気密封止が設けられることが好ましく、排出口と蛇口ヘッド又はシャワーヘッドとの間に封止(気密性があることが好ましいが、必ずしも必要ではない)が設けられる。
【0040】
[0052]図1A、図1B、図9A、及び図9Bに示すように、疎水性多孔質要素110Aを備える疎水性多孔質ディスク110、110’(図1A及び図1Bがディスク110を示し、図9A及び9Bがディスク110’を示す)が、上流面111及び下流面112を有し、図3A及び図10Aに示すハウジングの実施形態によれば、底壁155の内面156がさらに、スペーサ155A(複数の上向きの突起部155Bとして示してあり、好ましくは、中心での各突起部が、側壁内面の付近の突起部よりも背が高く、より好ましくは、各突起部が中心から側壁に向かって下向きに傾斜している)を備え、このスペーサは、下流面112と接触するのに適しており、下流内面112の各部分が、底壁内面の主要部分に接触することを防止する。
【0041】
[0053]当技術分野で知られているように、排出口ハウジングは、水と親和性のある、任意の不浸透性の熱可塑性材料を含む任意の適切な不浸透性の材料から製造することができる。例えば、このハウジングは、アクリル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル(例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)を含むポリエチレン)などのポリマー、又はポリカーボネート樹脂から製造することができる。
【0042】
[0054]ハウジングは、例えば銀又は銅など、少なくとも1つの静菌性の作用物質を含むことが好ましい。形成されたハウジングは、(例えば、被覆によって)作用物質を含むように処理してもよく、又はハウジングは、作用物質を内部及び/又は表面上に含んで形成してもよい。ディスクは、静菌性の粒子を内部に取り込んで形成されることが好ましい。
【0043】
多孔質ディスク
[0055]疎水性多孔質ディスク110、110’は、細孔110Bを有する少なくとも1つの疎水性多孔質要素110Aを備える。細孔110Bは、ディスク内の様々な位置に配置することができる。例えば、細孔は、要素(単数又は複数)内の所定の位置に配置することができ(例えば、細孔(例えば直径が約0.5mm〜約3mmの範囲のマクロ孔)を、成形して設けることができる)、又は、その位置は予め具体的には決定されない。疎水性多孔質ディスクの細孔は、排出口ポート内の開口(単数又は複数)から効果的にオフセットされていることが好ましい。例えば、参考までに図3C、図3D、図10C、及び図10Dを使用すると、細孔110Bは、要素内の所定の位置に配置することができ、要素が容器内に維持されているとき、細孔は排出口ポートの開口から垂直にオフセットされる。或いは、例えば、細孔は微孔質であり、小さく数が多いので、少なくともその大多数は、排出口ポートの開口からオフセットされており、かつ/又は、細孔は、こうした蛇行性流路を設け(例えば、ディスク材料は、スポンジの構造と同様の構造を有することができる)、その結果、細孔は排出口ポートの開口から効果的にオフセットされる。したがって、疎水性多孔質ディスクを備える実施形態によっては、排出口が蛇口ヘッド又はシャワーヘッド、及びフィルタ装置と係合しているとき、主として非線形の流路が、フィルタ装置の排水部分からディスクを通り、排出口ポートを通って形成される。
【0044】
[0056]ディスク及び要素(単数又は複数))は、例えば、細孔のサイズ(例えば、バブルポイント、若しくは例えば米国特許第4,340,479号明細書に記載のKL法から明らかなように、又は、毛管凝縮流れポロメトリから明らかなように)、細孔の等級、又は細孔の直径(例えば、一例として米国特許第4,925,572号明細書に記載の修正OSU F2テストを使用して特徴付けられるとき)など、任意の適切な細孔構造を有することができる。通常、多孔質ディスクは、平均細孔サイズが約10ミクロン〜約150ミクロンの範囲にあり、約50ミクロン〜約100ミクロンの範囲にあることが好ましい。多孔質ディスクが網目スクリーン(例えば、鍵編みポリエステル)である実施形態では、通常、この網目は約20ミクロン〜約100ミクロンの範囲の多孔性を有する。
【0045】
[0057]ディスクは、例えば銀及び/又は銅など、少なくとも1つの静菌性の作用物質を含むことが好ましい。形成されたディスクは、(例えば、被覆によって)作用物質を含むように処理してもよく、またディスクは、作用物質を内部及び/又は表面上に含んで形成してもよい。例えば、ディスクは、静菌性の粒子を内部に取り込んで形成することができる。
【0046】
[0058]様々な材料、好ましくは樹脂材料が、ディスク及び要素(単数又は複数))を実現するのに適しており、当技術分野で知られているように製造することができる。例えば、ポリプロピレン及びポリエチレンを、成形、焼結、又は鍵編みして、マクロ孔及び/又はミクロ孔を有するディスク及び要素を実現することができる。
【0047】
[0059]様々な材料、好ましくはエラストマー樹脂材料、より好ましくは熱可塑性エラストマー(TPE)(例えば、ショアA硬度が例えば約25〜約70の範囲にある)が、封止リングを実現するのに適しており、当技術分野で知られているように製造し、ディスク及び要素(単数又は複数)に取り付けることができる。封止リングは、オーバーモールドとして、又は2ショット成形を用いて、ディスクに取り付けられる。
【0048】
[フィルタ装置]
[0060]本発明の一実施形態によるフィルタ装置は、ハウジング及び多孔質の水用フィルタ、好ましくは除菌グレードの水用フィルタを備え、このフィルタは、この装置を通る液体流路にわたってハウジング内に配置される。フィルタ装置は、蛇口ヘッド又はシャワーヘッドに(例えば、1つ若しくは複数の取付け具及び/又は封止を介して、より好ましくは、ねじ山を介して)取外しできるように連結可能であり、取外し可能な排出口は、フィルタ装置に取外しできるように連結可能であることが好ましく、取外し可能な排出口は、(ねじ山を介して)フィルタ装置ハウジングに、取外しできるように連結可能であることがより好ましい。図4A及び図4Bには、フィルタ装置ハウジング175、175’内に多孔質の除菌フィルタ190(ひだ状のフィルタで示してある)を備えるフィルタ装置170の一実施形態の分解図が示してあり、図8には、フィルタ装置ハウジング175内に多孔質の除菌フィルタ190’(中空糸膜フィルタとして示してある)を備えるフィルタ装置170の別の実施形態の様々な図(分解図を含む)が示してある(フィルタ装置ハウジング175’内に多孔質の除菌フィルタ190’を備えるフィルタ装置170の実施形態は、図示せず)。
【0049】
多孔質の水用除菌フィルタ
[0061]多孔質の水用除菌フィルタは、1つ若しくは複数の多孔質膜、及び/又は1つ若しくは複数の多孔質の繊維状要素を備える。実施形態によっては、この水用フィルタは複数の多孔質要素を備え、各要素は、1つ若しくは複数の多孔質膜、及び/又は1つ若しくは複数の多孔質の繊維状要素を備えることができる。
【0050】
[0062]図4A及び図4Bに関して、図示した多孔質の除菌グレードの水用フィルタ190(中空のひだ状のフィルタとして示してある)は、多孔質のフィルタ要素(好ましくは、微孔質の膜)191A、及び、フィルタを保護及び/又は支持する外部ケージ195を備える。通常、フィルタはまた、フィルタ要素(単数又は複数)の上流及び/又は下流に、支持層及び/又は排水層(例えば、Reemay(登録商標)など、不織性で好ましくは疎水性の材料)を有する。水用フィルタは、上流の支持層及び/又は排水層、2つ以上の多孔質膜、並びに下流の支持層及び/又は排水層を備えることが好ましい。
【0051】
[0063]図8に関して、図示した多孔質の除菌グレードの水用フィルタ190’(中空糸フィルタとして示してある)は、複数の多孔質の(好ましくは微孔質の)中空糸膜191A’を備える。中空糸は、約0.2ミクロン以下の細孔の等級を有し、実施形態によっては約0.1ミクロン以下(例えばナノメートルの範囲)の細孔の等級を有することが好ましい。
【0052】
[0064]図8に示した実施形態によれば、中空糸は、ポッティング樹脂300内に固定される。固定化に適したポッティング樹脂及び方法は、当技術分野で知られている。
【0053】
[0065]膜は、対称又は非対称の細孔構造を有することができる。水用フィルタが複数の非中空糸膜を備える実施形態では、少なくとも1つの膜が非対称の細孔構造を有し、この膜の上流面(水に接する第1の表面)が細孔のより開口した部分を有し、下流面(又は、上流面と下流面との間の部分)が、細孔のより狭い部分を有することが好ましい。水用フィルタが複数の中空糸膜を備える実施形態によっては、各膜が非対称の細孔構造を有し、上流面(水に接する第1の表面)が細孔のより開口した部分を有し、下流面(又は、上流面と下流面との間の部分)が、細孔のより狭い部分を有する。
【0054】
[0066]フィルタ、膜(単数又は複数)、及び/又は繊維状要素(単数又は複数)は、例えば、細孔のサイズ(例えば、バブルポイント、若しくは例えば米国特許第4,340,479号明細書に記載のKL法から明らかなように、又は、毛管凝縮流れポロメトリから明らかなように)、細孔の等級、又は細孔の直径(例えば、一例として米国特許第4,925,572号明細書に記載の修正OSU F2テストを使用して特徴付けられるとき)など、任意の適切な孔構造を有することができ、又は、例えば、HIMA(保健機器製造業者協会、次に先進医療技術工業会(AdvaMed)及び/又はASTM F838−83(1983年、次にASTM F83−05(2005年)「Standard Test Method for Determining Bacterial Retention of Membranes Utilized for Liquid Filtration」)などASTMの文書)に、例えば記載されるように、定義された生物が定義された攻撃条件の下にある状態での定義された微生物の攻撃を取り除くことにより、任意の適切な孔構造を有することができる。通常、多孔質のフィルタは、好ましくは約0.2ミクロン以下の細孔の等級を有し、実施形態によっては約0.1ミクロン以下(例えばナノメートルの範囲)の細孔の等級を有する、除菌グレードの等級のフィルタである。
【0055】
[0067]様々な材料、好ましくは樹脂材料が、フィルタ及びフィルタ要素(単数又は複数)を実現するのに適しており、当技術分野で知られているように製造することができる。フィルタがひだ状である実施形態では、フィルタは、例えば米国特許第5,543,047号明細書に記載されているように、当技術分野で知られているよう、ひだ状にすることができる。
【0056】
フィルタ装置ハウジング
[0068]図4A、図4B、及び図5に示した実施形態によれば、図示したフィルタ装置ハウジング175、175’(図4A及び図5がハウジング175を示し、図4Bがハウジング175’を示す)がそれぞれ、装置入口176Aを含む上部壁176、側壁内面177A及び側壁外面177Bを有する側壁177、底壁178、並びに、装置出口又は排水部分180を備え、この排水部分180は、底壁178の外縁部178Aと側壁内面177Aとの間の環状部として図5に示してある。
【0057】
[0069]図8に示した実施形態によれば、図示したフィルタ装置ハウジング175(ハウジング175’は図示せず)が、装置入口176Aを含む上部壁176、側壁内面177A及び側壁外面177Bを有する側壁177、底壁178’、並びに、装置出口又は排水部分180’を備え、この排水部分180’が、底壁178’にそれぞれが1つ又は複数の開口181Aを含む複数のポート181として示してある。図示したこの実施形態では、ハウジングはまた、複数の流れ分配ポート182Aを含む中央の管状壁182を備える。
【0058】
[0070]図4A、図4B、及び図5に示した実施形態によれば、フィルタ装置が、「内側から外側へ」の流れを提供し、水が、フィルタの中空部分からフィルタ要素及びケージを通り、排水部分を通って流れる。実施形態によっては、内側から外側への流れ、及び底壁の外縁部と側壁内面との間の環状部により、様々な表面を洗浄しながら、効率的な向きのある流れが実現する。
【0059】
[0071]図8に示した実施形態によれば、フィルタ装置が、「外側から内側へ」の流れを提供し、水が、糸の外側から糸の中空部分を通り、ハウジングの排水部分を通って流れる。
【0060】
[0072]好ましい一実施形態では、フィルタ装置は、例えば以下のいずれか、すなわち、システムの他の構成部品と取外しできるように係合すること、封止を改善すること、及び/又は間隔を空けることのいずれか1つ又は複数のための、1つ又は複数の構造体を備える。
【0061】
[0073]例えば、図4A、図4B、及び図5、並びに図8に示した、装置の図示した実施形態では、装置ハウジングの側壁外面177Bが、排出口100と取外しできるように係合するための外部取付け要素179(ねじ山179Aを含むように示してある)、及び、蛇口ヘッド1100又はシャワーヘッド2100と取外しできるように係合するための内部取付け要素189(ねじ山189Bを含むように示してある)を備える。
【0062】
[0074]図4A及び図5に示した、図示した装置ハウジング175の側壁外面がまた、溝187を備え、この装置がさらに、フィルタ装置ハウジングと排出口ハウジングとの間の封止を、その2つのハウジングが完全に係合するときに改善するOリング188を、溝の中に備える。
【0063】
[0075]図4Bに示した、図示した装置ハウジング175’の側壁外面は、溝を備えず、図示したこの装置は、Oリングを備えない。上記「排出口ハウジング」のセクションで述べたように、疎水性多孔質ディスク110’の周辺の周りの封止リング110Cが、側壁内面153と底壁内面156との接合部に対して密着して嵌合し、フィルタ装置の側壁の底面及び/又は外面に接触し、好ましくは、フィルタ装置ハウジングと排出口ハウジングとの間の気密封止を、この2つのハウジングが完全に係合するときに設ける。
【0064】
[0076]さらに別の代替実施形態(図示せず)では、外面(例えば、Oリング188を受ける溝)は、Oリングの代わりに、排出口のエラストマー領域と係合して気密封止を実現する、突出する縁部(例えば、樹脂及び/又はエラストマーの縁部)を備えることもできる。
【0065】
[0077]図4A、図4B、及び図5に示した各装置の実施形態がさらに、隆起部202を有する突起部201、肩部203及び204、ピン205を含む任意選択のバルブ200、並びに逆流防止ガスケット210を備える。図8に示した装置の実施形態がさらに、突起部201(逆流防止ガスケット210は図示せず)を含む任意選択のバルブ200を備える。図示したこれらの実施形態では、突起は、底壁178又は178’の一部分である。フィルタ装置から水システムに汚染水が逆流を防止するために、かつ/又は、使用済みのフィルタを変更するときに、フィルタの上流側の汚染水からユーザを保護するために、バルブの使用が望ましいことがある。バルブを備える実施形態では、逆流防止ガスケットは、(ガスケットの開口を介して)突起部の先端に嵌合し、隆起部202及び/又は突起部201に接触する非多孔質の弾性材料又は蓋を備える。水圧が全く(又は十分に)ないとき、ガスケットは、(例えば、上部壁176の内面を封止することにより)装置の入口176Aを閉じる。水圧が存在するとき、蓋は上部壁の内面から離れるように押され、例えば、その結果、蓋の下流面が、肩部202及び/又は203に接触し、入口176Aを開き、装置を通して水が流れるようにする。様々な材料、好ましくはエラストマー材料が、バルブ及びガスケットを実現するのに適しており、当技術分野で知られている。
【0066】
[0078]例えば、濾過すべき水が非常に多くの空気を含み、かつ/又は気泡を含む実施形態によっては、フィルタ装置は、例えばフィルタの目詰まりを低減又は防止するための、少なくとも1つの通気孔を備える。例えば、肩部204が複数の開口204Aを含む、図6Aに示す一実施形態では、各開口が、少なくとも1つの多孔質(好ましくは微孔質)の疎水性膜206によって覆われ、この膜は、ブラケット開口207Aを含むブラケット207によって保持される。したがって、フィルタ装置は、複数の通気孔250を備え、空気又はガス(ただし水ではない)が、開口204A、膜206、及びブラケット開口207Aを通過できるようにする。
【0067】
[0079]図6Bに示すように、通気孔を備える別の例示的な実施形態では、突起部201が、中央開口201A、及び、開口内の少なくとも1つの多孔質(好ましくは微孔質)の疎水性膜215を備える。例示的な実施形態では、膜は、上流支持層215A(例えば、Reemay(登録商標)など、不織性で好ましくは疎水性の材料)と、下流排水層215B(例えば、Reemay(登録商標)など、不織性で好ましくは疎水性の材料)との間に挿入され、これらの層はともに組み立てられ、突起部201で保持され、開口201Aを覆う。したがって、フィルタ装置は、通気孔275を備え、空気又はガス(ただし水ではない)が、支持層215A、膜215、排水層215B及び開口201Aを通過できるようにする。
【0068】
[0080]通気孔を備える実施形態では、少なくとも1つの膜が疎水性膜であり、元々疎水性であるか、又は疎水性をもたらすように処理されているかのいずれかである。こうした膜が、当技術分野で知られている。
【0069】
[0081]フィルタ装置はさらに、このフィルタ装置を蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドにロックできるように係合させるための、安全維持装置の容器本体を備え、ロックは必要なときに解除できることが好ましい。
【0070】
[0082]例えば、参考までに図5及び図8を使用すると、図示したフィルタ装置ハウジングが安全維持装置の容器本体500を備え、この容器本体が、蛇口ヘッド又はシャワーヘッドに関連する安全維持装置と係合するための、カラー501及び凹部501Aを含み、安全維持装置の容器本体がさらに、カラーに連結された、上方に向かって傾斜しているステップを備えることが好ましい。
【0071】
[0083]図1及び図9に示すように、図示した蛇口取付けヘッド1100は、ハンドルすなわちレバー601、シャフト602、ベース603、及びピン604を含む安全維持装置600を備え、ベースとハンドルとの間のシャフトにばね605が配置されている。装置170がヘッド1100と係合すると、ばねが装着されたピン604の先端が、上方に向かって傾斜しているステップ502に追従した後(図4A及び図4B)、ピンを凹部501Aで保持し、装置とヘッドとの間の係合をロックし、所望の向きで、ヘッド及び続いて排出口との係合をロックする。装置は、必要なとき、ハンドル601を持ち上げるとヘッドから解放することができ、したがって、凹部からピンを分離し、続いて装置を回転させて、雌ねじ189Aが蛇口ヘッドのねじ1569から分離する。
【0072】
[0084]同様に、参考までに図2及び図11を使用すると、図示したシャワーヘッド2100が、ハンドルすなわちレバー701、シャフト702、ベース703、及びピン704を含む安全維持装置700を備え、ベースとハンドルとの間のシャフトにばね705が配置され、蛇口ヘッドに関して前述したように、フィルタ装置をロックできるようにシャワーヘッドと係合し、またそれから分離することができるようにする。
【0073】
[0085]当技術分野で知られているように、装置ハウジング、ケージ、及びバルブ、及び他の構成部品は、水と親和性のある、任意の不浸透性の熱可塑性材料を含む任意の適切な不浸透性の材料から製造することができる。例えば、これらの構成部品のそれぞれは、アクリル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエチレンなどの1つ若しくは複数のポリマー、又はポリカーボネート樹脂から製造することができる。
【0074】
[0086]排出口ハウジングと同様に、装置ハウジング、ケージ、及び/又は他の構成部品は、静菌性の作用物質を含むように処理(例えば、被覆によって)又は形成することができる。
【0075】
[蛇口取付けヘッド及びシャワー取付けヘッド]
蛇口取付けヘッド
[0087]蛇口取付けヘッド1100の図示した実施形態は、肩部1151(環状肩部として示した)及び、1つ又は複数のタブ1151Aを含む本体1150、並びに中空コネクタ1500を備える。図示した実施形態では、コネクタ1500が、上部1510(例えば、ロックナット1575に連結するための雌ねじ1519、及び本体1150に連結するための雄ねじ1529を含む)、並びに、溝1562及び雄ねじ1569を有する環状延長部1560を含む下部1550を備える。図示した実施形態では、取付けヘッドは、コネクタの溝1562にOリング1600を備える。
【0076】
[0088]場合によっては、蛇口取付けヘッドがさらに、例えば開口、及びその開口を覆う少なくとも1つの多孔質(好ましくは微孔質)の疎水性膜を含む通気孔を(例えば、ヘッドの上部に)備えることができ、この膜により、空気又はガスが、ヘッドの内部からヘッドの外部に通過できるようになるが、ただし水は通過できない。使用目的によっては、例えば水圧が低い場合、水供給システムからの浸透性空気が通気孔を通過することができるようにするための通気孔が望ましい。
【0077】
[0089]実施形態によっては、コネクタの雌ねじは、例えば別のコネクタ及び/又は、パイプ若しくはチューブを介して水源に連結するのに適していることがある。図示した実施形態では、蛇口ヘッド1100がさらに、中空ロックナット1575を備え、これは、上部雄ねじ1579A(蛇口連結器1800に連結するためのものであり、ワッシャ又はOリングなどの弾性シールが、蛇口連結器とロックナットとの間に挿入される)と、Oリング1579C(コネクタの内面を弾性的に封止するための)を受けるための溝1579Bを含む下部突起部とを備えるものとして示してある。
【0078】
[0090]図1及び図9には、例示的な蛇口連結器が示してあり、例えばこの連結器は、ロックナットに連結するのに適した雌ねじ、並びに、例えば別の連結器及び/又は、パイプ若しくはチューブを介して、水源に連結するのに適した雌ねじ(蛇口連結器と水源との間に挿入することができるワッシャ又はOリングなどの弾性シールも示している)を有する。本発明によれば、例えば、ロックナットに連結するのに適した雌ねじ、及び、水源に連結するのに適した雌ねじ又は雄ねじを有する、様々な蛇口連結器を使用することができる。別法として、又はさらに、蛇口連結器は、CPCコネクタなどの他の連結部を有することができる。様々な場所及び/又は市場に、様々な蛇口連結器が適している可能性がある。実施形態によっては、蛇口連結器のない蛇口ヘッドが設けられる。しかし通常は、ヘッドには、場所及び/又は市場に適した連結器が設けられる。
【0079】
シャワー取付けヘッド
[0091]図2及び図11では、シャワー取付けヘッド2100の図示した実施形態はそれぞれ、ハンドル2155、肩部2151(環状肩部として示した)及び、1つ又は複数のタブ2151Aを含む本体1150、並びに中空コネクタ2500を備える。図示した実施形態では、コネクタ2500は、上部2510(本体2150に連結するための雄ねじ2529、及び、コネクタと本体との間に挿入することができるワッシャ又はOリングなどの弾性シールを含む)、並びに、溝2562及び雄ねじ2569を有する環状延長部2560を含む下部2550を備える。図示した実施形態では、取付けヘッドは、コネクタの溝2562内にOリング2600を備え、ハンドル2155のベースは、例えば別のコネクタ及び/又は、パイプ若しくはチューブを介して、例えば水源に連結するための雄ねじ2159Aを含むコネクタ2159を備える。
【0080】
[0092]場合によっては、図7に示すように、シャワー取付けヘッドがさらに、例えば通気孔ポート、及びそのポートを覆う少なくとも1つの多孔質(好ましくは微孔質)の(支持された膜を含むことができる)疎水性通気膜1910を含む通気孔1900を(例えば、ヘッドの上部に)備えることができ、この膜により、フィルタの上流側の空気又はガスが、ヘッドの内部からヘッドの外部に通過できるようになるが、ただし水は通過できない。使用目的によっては、例えば水圧が低い場合、水供給システムからの浸透性空気又はガスが通気孔を通過することができるようにするための通気孔が望ましい。通気膜は、そこをバクテリアが通過することを阻止する細孔の等級を有することが好ましい。図7に示した通気孔を備えるシャワーヘッドの実施形態によれば、ヘッドが、通気孔ポート1905を覆う通気膜1910用の通気膜シート1915、及び、通気中にヘッド内の通気膜を支持する(実施形態によっては固着する)通気膜支持格子1920を備える。
【0081】
[0093]前述の通り、フィルタ装置は、蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドと取外しできるように係合可能である。したがって、蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッド(図1、図2、図9、及び図11)のコネクタの下部雄ねじ(1569、2569)は、フィルタ装置ハウジング(図4A及び図4B)の雌ねじ189Aと係合することができる。フィルタ装置が、取付けヘッドと完全に係合すると、コネクタの溝内のOリング(1600、2600)が、フィルタ装置ハウジングとヘッドとの間の封止を改善することが好ましい。
【0082】
[0094]さらに、ヘッドと排出口ハウジングが完全に係合すると(また、フィルタ装置がヘッドと完全に係合すると)、ヘッドの本体と排出口ハウジングの内面との間に封止を設けることが好ましい。例えば、排出口ハウジングに関して前述の通り、また参考までに図3及び図10を使用すると、図示した排出口ハウジングはそれぞれ、内面153に環状の隆起部153Aを備え、隆起部の上部面、及び隆起部と境界を接している内面153の一部分153B(好ましくは溝153C)が、容器とヘッドが係合するときに、容器と蛇口ヘッド又はシャワーヘッドの側壁外面の環状肩部(1151、2151)との間に封止を設けることも好ましい。例えば、参考までに図1〜図3及び図9〜図11を使用して(また、より詳細には図1C及び図9Cにそれぞれ示すように)、フィルタ装置が蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドと完全に係合するとき、又は係合した後、また排出口がフィルタ装置と完全に係合するとき、又は係合した後、排出口と蛇口ヘッド又はシャワーヘッドとの間に封止が設けられることが好ましい。場合によっては、取付けヘッド(1100、2100)は、1つ若しくは複数のタブ(1151A、2151A)(又は(図9に示す)連続隆起部)を備え、これらは、排出口ハウジングの溝153Cに嵌合して、排出口ハウジングをより良好に保持し、かつ/又は排出口ハウジングとヘッドとの間の封止を改善する。
【0083】
[0095]図示した蛇口取付けヘッド及び図示したシャワー取付けヘッドはそれぞれ、流れ制御装置、安全維持装置、及び表示装置をさらに備え、これらを以下で詳細に論じる。
【0084】
流れ制御装置
[0096]場合により、実施形態によっては(例えば、図1、図2、図9、及び図11に示すように)、蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドとともに利用されるコネクタがさらに、流れ制御装置800を備え、これは、バルブ本体801(ベース801A、突起部801B(複数の脚とともに示した)及び溝801Cを含む)及びばね802、並びに、バルブ本体に溝801C内で嵌合する弾性ガスケット又はOリングを含む一方向バルブとして示してある。例えば、実施形態によっては、(閉止付勢された)一方向バルブを使用して、フィルタ装置がヘッドと係合していないときに、水が蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドを通って流れることを防止することが望ましい。例えば、空気によって運ばれる汚染物質に触れることによて水が汚染されるので、こうした水の流れを防止することにより、汚染を減らすことができる。別法として、又はさらに、フィルタが係合するまで水が流れることができないよう、水が使用可能になる前にフィルタが存在し係合されていることを、ユーザが好むことがある(又は規則が要求することがある)。続いて、例えば、フィルタ装置ハウジングの底壁178の突起部201の先端がバルブ本体のベース801Aに接触し、ばねを圧縮するとき、フィルタ装置をヘッドと完全に係合するとバルブを開くことができる。バルブ本体は、(例えば、脚部の直径を変更することにより)所望のレベルの流れ抵抗を実現して、例えば大流量及び/又は高圧の用途において、水の浪費を低減させることができる。
【0085】
安全維持装置
[0097]また、前述したように、蛇口ヘッド及びシャワーヘッドはさらに、フィルタ装置ハウジングが蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドとロック可能なように係合することができるよう、任意選択の安全維持装置を備えることが好ましく、このロックは、必要なときに解除することができ、ヘッドからフィルタ装置が不用意に外れるリスクを減らすことができる。
【0086】
[0098]したがって、図1及び図9に示すように、蛇口ヘッド1100が、ハンドルすなわちレバー601、シャフト602、ベース603、及びピン604を含む本体に取り付けられた安全維持装置600を備え、ばね605が、ベースとハンドルとの間でシャフトに配置され、フィルタ装置の凹部501Aでピンを保持し(図4A、図4B、及び図8)、装置とヘッドとの間で係合をロックすることができる。装置は、必要なとき、ハンドル601を持ち上げるとヘッドから解放することができ、したがって、凹部からピンを分離し、続いて装置を回転させて、雌ねじ189Aが蛇口ヘッドコネクタのねじ1569から分離する。
【0087】
[0100]同様に、参考までに図2及び図11を使用すると、シャワーヘッド2100が、ハンドルすなわちレバー701、シャフト702、ベース703、及びピン704を含む本体に取り付けられた安全維持装置700を備え、ベースとハンドルとの間のシャフトにばね705が配置され、蛇口ヘッドに関して前述したように、フィルタ装置がロックできるようにシャワーヘッドと係合し、またそれから分離することができるようにする。
【0088】
[0101]蛇口取付けヘッド及びシャワー取付けヘッド、並びに様々な構成部品(以下で詳細に論じる)は、当技術分野で知られているように製造することができる。例えば、蛇口ヘッド、シャワーヘッド、コネクタ、ロックナット、及びバルブ本体は、水と親和性のある任意の不浸透性の熱可塑性材料を含む任意の適切な硬い不浸透性材料から製造することができる。例えば、これらの構成部品のそれぞれは、金属、金属性材料及び/若しくはセラミック材料、並びに/又は、アクリル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリエステル、ポリエチレンなどのポリマー、ポリカーボネート樹脂、又はそれらの組合せから製造することができる。
【0089】
[0102]例えば、前述の排出口ハウジングと同様に、蛇口ヘッド及びシャワーヘッド、並びに/又は他の構成部品(例えばコネクタ)は、静菌性の作用物質を含むように処理(例えば、被覆及び/若しくはクロム処理によって)又は形成することができる。
【0090】
表示装置
[0103]場合によっては、ただし好ましくは、図1、図2、図9、及び図11に示すように、シャワーヘッド又は蛇口ヘッドがさらに、例えば1つ若しくは複数の電池、及び/又は、1つ若しくは複数の太陽電池によって電源供給される電子表示装置900を備える。
【0091】
[0104]図示した電子表示装置900は、タイマ901(例えば、1つ又は複数の電子タイマユニットを含むタイマモジュール)、及び固定用パネル902を備える。好ましくは、また図に示すように、封止ガスケット902Aが、表面パネルとモジュールとの間に挿入される。
【0092】
[0105]必要なら、例えば、以下のいずれか、すなわち、設置日付、使用期間、並びに/又は、排出口及び/若しくはフィルタの寿命、水温、水の流量のいずれか1つ又は複数を示すことができる表示装置を設けることができ、好ましくは、この表示装置は、蛇口ヘッド又はシャワーヘッドの表面上若しくは内部に取り付けられ、この表示装置は、排出口及び/又はフィルタをいつ取り替えなければならないかについて通知する。有利なことには、必要なら、複数の排出口及びフィルタを使用する組織又は機関(病院など)は、例えば、棚卸し目的のために、かつ/又は適切な日付でアイテムを取り替えるために、これらのアイテムを追跡することができる。
【0093】
[0106]表示システムは、例えば、1つ又は複数のソフトウェアシステムと互換性があり、必要なら、ソフトウェアシステムには、インターネットを介してアクセスすることができる。
【0094】
[0107]好ましくは、表示装置及びタイマ(単数又は複数)は、フィルタ装置及び排出口のそれぞれの設置後の交換目標(例えば、使用日数又は使用期間)を監視するが、それというのも、例えばフィルタ装置及び排出口が、互いに異なる、かつ/又はユーザが定義した交換目標を有することがあるからである。必要なら、特定のローカルな用途に応じて(例えば、セキュリティPINコードを用いて)、ユーザがそれぞれの目標を設定することができる。例えば、タイマは、フィルタ装置及び/又は排出口を交換してリセットした後に(毎日)カウントダウンして、それぞれを交換するまでに残っている時間を示すことができ、交換されていない場合に、警告(例えばシンボル)及び、目標交換時期をどれくらい過ぎてユニットが設置されているかについてマイナス(日数)カウンタを表示すことができる。必要なら、例えば、水温、衛生管理温度、流量など、他の情報を表示することができる。
【0095】
[0108]前述の通り、このシステムは、フィルタ装置及び排出口を追跡できるようにすることが望ましく、例えば、フィルタ装置及び排出口が、例えば特定のヘッド、及び/又は位置(例えば、病院での特定の流し台若しくはシャワー)に関連することがある。したがって、例えば、表示装置は、以下のもの、すなわちヘッド自体の識別、ユースポイントの位置、フィルタ装置、及び排出口のうちの、1つ又は複数を(例えば、1つ若しくは複数のバーコード表示として)示すことができる。必要なら、フィルタ装置及び排出口用のバーコード(例えば2Dバーコード)を設置時に走査し、特定のヘッドに割り当てることができる。例えば、バーコードは、製造トレーサビリティ情報及び/又はテストデータを含むことができる。この情報を、例えば、ローカルに又はウェブベースバージョンで、組織の電子記録/データベースに加えることができる。必要に応じて、例えば様々な規則に基づいて、情報を修正及び/又は更新することができる。
【0096】
[実施例]
[0109]以下の各実施例はさらに本発明を示すが、もちろん、決してその範囲を限定するものと解釈すべきではない。
【0097】
[0110]これらの実施例では、空気によって運ばれる液滴バクテリアの攻撃テストが実行され、噴霧装置が、678mLの除菌水に植菌されたBrevondimonas diminutaの0.25mLの1×106のコロニー形成単位(CFU)/mLの懸濁液(ほぼ、370CFU/mLの最終濃度)を使用して、汚染水液滴及び跳ね返りの生成をシミュレートして、空気によって運ばれる汚染物質、並びに、手洗い及び/又はシャワー中に生じる跳ね返りを表す。
【0098】
[0111]これらの実施例は、除菌グレードの水用フィルタを使用する水の濾過ではなく、空気によって運ばれる汚染物質、並びに、手洗い及び/又はシャワー中に生じる跳ね返り表すように設計されているので、シミュレートされたフィルタ装置が利用され、フィルタ装置ハウジングが固体ブロックであり、この固体ブロックが、図5に示すハウジングの外形寸法にほぼ対応するように機械加工され、ハウジングは、その中にフィルタを含まない。シミュレートされたフィルタ装置の下端面は、各試験膜に取り付けられたステンレス鋼のリングを介して試験膜を保持するように、磁石を備える。試験膜は、シミュレートされたフィルタ装置の下端面に保持され、空気によって運ばれる汚染物質を採取し、効果的に取り込むために設けられる。
【0099】
[0112]フィルタのベースを提供する試験膜をさらに含む、これらシミュレートされたフィルタ装置(排出口の有無、及び排出口ディスクの有無による構成を以下でより詳細に述べる)が、水の表面からほぼ13cmの高さで、植菌された水を含む除菌容器上に配置される。容器内の超音波テラリウム噴霧装置が、30秒又は300秒のいずれかの試験期間中に汚染物質として膜上に集められる、膜の下のバクテリアが混入した水からの、空気によって運ばれる液滴及び跳ね返りを生成する。噴霧が完了すると(正の制御は排出口なしで噴霧され、負の制御は噴霧されない)、分析すべきフィルタ装置のベースを表す各膜は、除菌鉗子を使用して取り除かれ、30℃で48時間培養された、トリプケースソイ寒天(TSA)の142mmの板上に直接配置される。
【0100】
[0113]試験される構成は以下の通りである。すなわち(a)シミュレートされたフィルタ装置及び70mmのナイロン試験膜(空気によって運ばれる汚染物質を取り込むための)、ディスクなし、排出口なし(正の制御)、(b)シミュレートされたフィルタ装置、70mmのナイロン試験膜、ディスクなし、標準のシャワー排出口、(c)シミュレートされたフィルタ装置、70mmのナイロン試験膜、ディスク1(抗菌性の作用物質がない成型ポリプロピレンで、公称の細孔サイズが約2.5mm)、及び標準のシャワー排出口、(d)シミュレートされたフィルタ装置、70mmのナイロン試験膜、ディスク2(抗菌性の作用物質がない焼結ポリプロピレンで、公称の孔径が50マイクロメートル)、及び標準のシャワー排出口、(e)シミュレートされたフィルタ装置、70mmのナイロン試験膜、ディスクなし、標準のジェット排出口、並びに(f)シミュレートされたフィルタ装置、70mmのナイロン試験膜、ディスク1、及び標準のジェット排出口である。
【0101】
[0114]シャワー排出口は、直径が約0.1mm〜約2mm範囲で、通常は直径が平均約1mmの開口を有する。
【0102】
[0115]ジェット排出口は、シャワー排出口の開口よりも密接にグループ化された開口を有し、各開口は、直径が約1mm〜約5mmの範囲にあり、通常は直径が平均約2.5mmである。
【0103】
[0116]シミュレートされたフィルタ、膜、ディスク、排出口、及びフィルタのホルダが、使用前に除菌される。
【実施例1】
【0104】
[0117]この実施例では、噴霧装置が汚染物質をシミュレートし、バクテリアが混入した水からの、空気によって運ばれる液滴及び跳ね返りに直接接触すると、フィルタが汚染されることがあることを示している。
【0105】
[0118]3つのシミュレートされたフィルタ装置は、それぞれが、ベースを覆う70mmのナイロン試験膜を有し、ディスクなし、排出口なしであり(正の制御、上記の構成「a」)、30秒間噴霧に曝される。負の制御、第4のシミュレートされたフィルタ装置は、同じ構成を有し、噴霧には曝されない。
【0106】
[0119]負の制御フィルタ装置からのコロニー形成単位(CFU)のカウントは、ゼロである。3つのフィルタ装置からのカウントは、88〜126の範囲にあり、平均109である。
【実施例2】
【0107】
[0120]この実施例では、排出口を使用することで、汚染が著しく低減され、又はなくなり、排出口とともに排出口ディスクを使用することで、さらに汚染が低減され、又はなくなることを示している。
【0108】
[0121]構成「b」、「c」及び「d」をそれぞれ有する3組のシミュレートされたフィルタ装置、及び負の制御装置が、実施例1に示すように処理される。
【0109】
[0122]構成「b」に関するCFUカウントは、2つのシミュレートされたフィルタ装置に関しては1であり、その他のシミュレートされたフィルタ装置及び制御装置に関してはゼロである。
【0110】
[0123]構成「c」及び「d」に関するCFUカウントは、シミュレートされたフィルタ装置及び制御装置に関しては0である。
【実施例3】
【0111】
[0124]この実施例では、噴霧装置が汚染をシミュレートしており、バクテリアが混入した水からの、空気によって運ばれる液滴及び跳ね返りに直接接触すると、その液滴及び跳ね返りに接触する時間が増えるとき、フィルタ装置がより汚染されることがあることを示している。
【0112】
[0125]3つのシミュレートされたフィルタ装置は、それぞれが、ベースを覆う70mmのナイロン試験膜を有し、ディスクなし、排出口なしであり(上記の構成「a」)、300秒間噴霧に曝される。負の制御、第4のシミュレートされたフィルタ装置は、同じ構成を有し、噴霧には曝されない。
【0113】
[0126]この手順が、別の組のシミュレートされたフィルタ装置で繰り返される。
【0114】
[0127]負の制御フィルタ装置それぞれからのコロニー形成単位(CFU)のカウントは、ゼロである。2組の3つの噴霧されたフィルタ装置からのカウントは、それぞれ300よりも大きい。
【実施例4】
【0115】
[0128]この実施例では、排出口を使用することで、汚染が著しく低減され、又はなくなることを示している。
【0116】
[0129]構成「b」を有する3つのシミュレートされたフィルタ装置、及び負の制御装置が、実施例3に示すように処理される。
【0117】
[0130]この手順が、別の組のシミュレートされたフィルタ装置で繰り返される。
【0118】
[0131]構成「b」に関するCFUカウントは、噴霧されシミュレートされたフィルタ装置及び負の制御装置に関しては0である。
【実施例5】
【0119】
[0132]この実施例では、排出口を使用することで、汚染が著しく低減され、又はなくなることを示している。
【0120】
[0133]構成「b」及び「e」をそれぞれ有する3つのシミュレートされたフィルタ装置、及びそれぞれの負の制御装置が、実施例3に示すように処理される。
【0121】
[0134]構成「b」を有する2つの噴霧された、シミュレートされたフィルタ装置に関するCFUカウントは、各フィルタについて1である。その他の噴霧された、シミュレートされたフィルタ装置、及び負の制御装置に関するCFUカウントは、0である。
【0122】
[0135]構成「e」を有する3つの噴霧された、シミュレートされたフィルタ装置に関するCFUカウントは、4〜6の範囲にあり、平均は5である。負の制御装置に関するCFUカウントは、0である。
【実施例6】
【0123】
[0136]この実施例では、排出口を使用することで、汚染が著しく低減され、又はなくなり、排出口とともに排出口ディスクを使用することで、さらに汚染が低減され、又はなくなることを示している。
【0124】
[0137]さらに、構成「e」を有する3つのシミュレートされたフィルタ装置、及びこの構成を有する負の制御装置が、実施例3に示すように処理される。
【0125】
[0138]構成「f」を有する3つのシミュレートされたフィルタ装置、及びこの構成を有する負の制御装置が、実施例3に示すように処理される。
【0126】
[0139]構成「e」を有する3つの噴霧された、シミュレートされたフィルタ装置に関するCFUカウントは、2〜10の範囲にあり、平均は7である。負の制御装置に関するCFUカウントは、0である。
【0127】
[0140]構成「f」に関するCFUカウントは、噴霧された、シミュレートされたフィルタ装置及び負の制御装置に関しては、0である。
【0128】
[0141]刊行物、特許出願、及び特許を含め、本明細書に引用された全ての参考文献は、各参考文献を個別にまた具体的に示して参考として援用する場合、及び本明細書においてそっくりそのまま記載する場合と同じ程度に、参考として本明細書に援用する。
【0129】
[0142]本発明を説明する文脈(特に、以下の特許請求の範囲の文脈)において、用語「a」及び「an」と「the」、並びに同様の指示対象を使用することは、本明細書において別段の定めがない限り、又は文脈から明らかに矛盾しない限り、単数と複数の両方を含むものと解釈すべきである。用語「comprising」、「having」、「including」、及び「containing」は、特に記載のない限り、オープンエンドの用語として解釈すべきである(すなわち、「含むが、それには限定しない」ことを意味する)。本明細書における値の範囲の記載は、本明細書において別段の定めがない限り、単に、その範囲内に存在するそれぞれ別々の値を個別に参照するための簡略法として働くものであり、それぞれ別々の値は、本明細書において個別に記載される場合と同様に、本明細書に援用される。本明細書に記載の全ての方法は、本明細書において別段の定めがない限り、又は文脈から別段明らかに矛盾しない限り、任意の適した順序で実行することができる。本明細書において提供される任意及び全ての例、又は例示的な言葉(例えば、「など」)の使用は、単に、本発明をより明らかにするものであり、別段の特許請求がなされない限り、本発明の範囲に限定を課すものではない。本明細書内の言葉は、特許請求されないどんな要素をも、本発明の実施に不可欠であるものとして示すことはないと解釈すべきである。
【0130】
[0143]本発明を実施するための、発明者に知られている最良の形態を含む、本発明の好ましい実施形態が本明細書に記載されている。前述の説明を読めば、これらの好ましい実施形態の変形形態が、当業者には明らかになろう。本発明者は、当業者が適宜こうした変形形態を利用することを期待しており、本明細書において具体的に記述されるのとは異なる態様で本発明が実施されることを意図している。したがって、本発明は、準拠法によって許可されているように、本明細書に添付された特許請求の範囲に記載の主題の修正及び均等物を全て含む。さらに、本明細書において別段の定めがない限り、又は文脈から明らかに矛盾しない限り、その考えられる全ての変形形態における前述の各要素のどんな組合せも本発明に包含される。
【符号の説明】
【0131】
1000…蛇口システム、1100…蛇口取付けヘッド、100…排出口、110…多孔質ディスク、150…排出口ハウジング、170…フィルタ装置、175…フィルタ装置ハウジング、176…上部壁、177…側壁、1788…底壁、500…安全維持装置容器本体、600…安全維持装置600。
【発明の背景】
【0001】
[0001]感染に対して抵抗力の低い人にシャワー又は蛇口から供給される水が汚染されることは、病原体などの汚染物質に曝されることにより、例えば、衰弱したり、費用面での影響を及ぼしたり、罹患率にさえ影響を及ぼしたりする可能性があるので、望ましくないと考えられる。このように曝されるリスクを低減させるために、ユースポイントでの使い捨て可能なシャワーヘッドのフィルタ装置をシャワーヘッドに取り付けて、様々な汚染物質、例えば、真菌胞子、バクテリア、原生動物などの水中の病原体が、シャワーを浴びている人が病原体(単数又は複数)に曝される可能性のあるユースポイントにおいて、環境に分散して入ってくることを防止することができる。
【0002】
[0002]こうしたシャワーヘッドのフィルタ装置により、水を供給(「使用サイクル」中に供給)している間、病原体が人にまで達することを防止することができる。フィルタ装置を使用するための取り扱い説明書には、この装置が、設定された期間、例えばせいぜい7日間しか使用してはならず、次いで、主に、時が経つにつれて、かつ/又は、使用するにつれて、装置の排出口領域が逆汚染されるリスクがあることから、取り替えなければならないことが示してある。
【0003】
[0003]しかし、本発明により、これらのフィルタ装置には不利な点がいくつかあることが分かってきた。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本発明の一実施形態は、ユースポイントでのシャワー又は蛇口用の排出口を提供し、このシャワー又は蛇口が、取付けヘッド、並びに多孔質の除菌グレードの水用フィルタ、排水部分、及び外面を有する側壁を含む除菌グレードの水用フィルタ装置を備え、このフィルタ装置が、シャワーヘッド又は蛇口ヘッド、及び排出口と流体結合し、また取外しできるように連結される。この排出口は、樹脂製容器、好ましくは静菌性の樹脂製容器を含む排出口ハウジングであって、この容器が、側壁内面及び側壁外面を有する側壁、内面、外面及び各ポートが内面から外面を通って水が流れるようにする開口を含む複数の排出口ポートを有する底壁、並びに、側壁内面と底壁内面とによって形成された空洞を含み、側壁外面と底壁外面の両方が、シャワーヘッド又は蛇口ヘッドを囲む環境空気と接している排出口ハウジングと、樹脂製容器の空洞に含まれる樹脂製の疎水性多孔質ディスク、好ましくは静菌性の疎水性多孔質ディスクであって、この疎水性多孔質ディスクが、複数の細孔を含み、また上流面及び下流面を有し、この下流面が底壁内面に面している疎水性多孔質ディスクとを備える。容器の側壁内面が、フィルタ装置の側壁外面と解放できるように係合可能な取付け要素を含み、排出口の空洞が、フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適している。疎水性多孔質ディスクの細孔は、排出口ポートから効果的にオフセットされていることが好ましい。
【0005】
[0005]別の実施形態では、水用除菌フィルタ装置が提供され、このフィルタ装置が、少なくとも1つの多孔質要素を含む多孔質の水用除菌フィルタと、このフィルタを含み、このフィルタを通して液体流路を設けるハウジングとを備える。このハウジングが、入口及び排水部分を備え、この入口と排水部分との間に液体流路を形成し、このハウジングが、外縁部を有する底壁、ねじ山を含む内面及び外面を有する側壁、並びに排水部分を備え、この排水部分が、底壁の外縁部と側壁内面との間にある。
【0006】
[0006]さらに別の実施形態では、水用除菌フィルタ装置が提供され、このフィルタ装置が、少なくとも1つの多孔質要素を含む多孔質の水用除菌フィルタと、このフィルタを含み、このフィルタを通して液体流路を設けるハウジングとを備える。このハウジングが、入口及び排水部分を備え、この入口と排水部分との間に液体流路を形成し、このハウジングが、排水部分を含む底壁、ねじ山を含む内面及び外面を有する側壁を備える。
【0007】
[0007]さらに別の実施形態では、シャワーヘッド又は蛇口ヘッド、多孔質の水用除菌フィルタ装置、及び取外し可能な排出口を備えるシステムが提供される。好ましい実施形態では、このシステムはさらに、フィルタ装置及び/若しくは排出口がいつ設置されたかについてユーザに通知するための、並びに/又は、フィルタ装置及び/若しくは排出口をいつ取り替えなければならないかについてユーザに通知するための表示装置を備える。
【0008】
[0008]本発明の一実施形態はまた、多孔質の水用除菌フィルタ装置及び取外し可能な排出口に水を通すステップを含む、水を供給するための方法を提供する。
【0009】
[0009]別の実施形態では、逆汚染を低減させるための方法は、多孔質の水用除菌フィルタ装置から排出口を取り外すステップ、及びこの排出口を取り替えるステップを含む。さらに別の実施形態では、逆汚染を低減させるための方法は、取外し可能な排出口を多孔質の水用除菌フィルタ装置に連結するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】本発明による蛇口ヘッドシステムの一実施形態、並びに蛇口ヘッドシステムの構成部品の各実施形態を示す分解図を示し、このシステムは、蛇口ヘッド(電子表示装置付で示した)、フィルタ装置、並びに、排出口ハウジング及び排出口ディスク要素を含む排出口を備える。図1Aは、ジェットハウジングを備える排出口ハウジング、並びにシャワーハウジングを備える排出口ハウジングを示す。
【図1B】本発明による蛇口ヘッドシステムの一実施形態、並びに蛇口ヘッドシステムの構成部品の各実施形態を示す分解図を示し、このシステムは、蛇口ヘッド(電子表示装置付で示した)、フィルタ装置、並びに、排出口ハウジング及び排出口ディスク要素を含む排出口を備える。
【図1C】図1A及び図1Bに示した蛇口ヘッドシステムの組立て後の横断面図であり、また、排出口と蛇口取付けヘッドとの間の密封封止、及び排出口とフィルタ装置との間の気密封止を拡大図で示している。
【図2A】本発明によるシャワーヘッドシステムの一実施形態、並びにシャワーヘッドシステムの構成部品の各実施形態を示す分解図を示し、このシステムは、シャワーヘッド(電子表示装置付で示した)、フィルタ装置、並びに、排出口ハウジング及び排出口ディスク要素を含む排出口を備える。
【図2B】本発明によるシャワーヘッドシステムの一実施形態、並びにシャワーヘッドシステムの構成部品の各実施形態を示す分解図を示し、このシステムは、シャワーヘッド(電子表示装置付で示した)、フィルタ装置、並びに、排出口ハウジング(この図2Bではシャワーハウジングとして示す)及び排出口ディスク要素を含む排出口を備える。
【図3A】図3A〜図3Dは、図1に示すシャワーハウジングを有する排出口、及び排出口ディスク要素の様々な図を示し、図3Aは、排出口ディスク要素及びシャワーハウジングの切り欠き分解斜視図を示す。
【図3B】ハウジング内に組み立てられた排出口ディスク要素を有する排出口の斜視図を示す。
【図3C】ハウジング内に組み立てられた排出口ディスク要素を有する排出口の切り欠き図を示す。
【図3D】ハウジング内に保持される排出口ディスクを示す図3Cの一部分の拡大図を示す。
【図3E】シャワーハウジングの底面図を示す。
【図4A】本発明によるフィルタ装置の一実施形態の分解図を示し、このフィルタ装置は、多孔質の水用除菌フィルタ及びフィルタ装置ハウジングを備える。
【図4B】本発明によるフィルタ装置の別の実施形態の分解図を示し、このフィルタ装置は、多孔質の水用除菌フィルタ及びフィルタ装置ハウジングを備える。
【図5A】本発明による組み立てられたフィルタ装置ハウジングの一実施形態の上面図を示す。
【図5B】本発明による組み立てられたフィルタ装置ハウジングの一実施形態の底面図を示す。
【図5C】本発明による組み立てられたフィルタ装置ハウジングの一実施形態の斜視図を示す。
【図5D】本発明による組み立てられたフィルタ装置ハウジングの一実施形態の断面図を示す。
【図6A】フィルタ装置ハウジングの部品の変形形態を示しており、このフィルタ装置は、水の流路から空気を分離するための少なくとも1つの通気孔を備える。
【図6B】フィルタ装置ハウジングの部品の変形形態を示しており、このフィルタ装置は、水の流路から空気を分離するための少なくとも1つの通気孔を備える。
【図7】通気孔を備える、シャワーヘッドハウジングの別の実施形態の斜視図、横断面図、及び拡大部分横断面図を示す。
【図8A】図8A〜図8Fは、中空糸を含む多孔質の水用除菌フィルタ、及びフィルタ装置ハウジングを備える、本発明によるフィルタ装置の別の実施形態を示し、この図8Aはフィルタ及びハウジングの分解図を示す。
【図8B】ハウジングの底面図を示す。
【図8C】ハウジングの上面図を示す。
【図8D】ハウジングの側面図を示す。
【図8E】フィルタがある状態のハウジングの断面図を示す。
【図8F】フィルタがない状態のハウジングの断面図を示す。
【図9A】本発明による蛇口ヘッドシステムの別の実施形態、並びに蛇口ヘッドシステムの構成部品の各実施形態を示す分解図を示し、このシステムは、蛇口ヘッド(電子表示装置付で示した)、フィルタ装置、並びに、排出口ハウジング及び排出口ディスク要素を含む排出口を備える。図9Aは、ジェットハウジングを備える排出口ハウジング、並びにシャワーハウジングを備える排出口ハウジングを示す。
【図9B】本発明による蛇口ヘッドシステムの別の実施形態、並びに蛇口ヘッドシステムの構成部品の各実施形態を示す分解図を示し、このシステムは、蛇口ヘッド(電子表示装置付で示した)、フィルタ装置、並びに、排出口ハウジング及び排出口ディスク要素を含む排出口を備える。
【図9C】図9A及び図9Bに示した蛇口ヘッドシステムの組立て後の横断面図であり、排出口と蛇口取付けヘッドとの間の密封封止、及び排出口とフィルタ装置との間の気密封止を拡大図で示している。
【図10A】図10A〜図10Eは、図9A及び図9Bに示すシャワーハウジングを有する排出口、及び排出口ディスク要素の様々な図を示し、この図10Aは、排出口ディスク要素及びシャワーハウジングの切り欠き分解斜視図を示す。
【図10B】ハウジング内に組み立てられた排出口ディスク要素を有する排出口の斜視図を示す。
【図10C】ハウジング内に組み立てられた排出口ディスク要素を有する排出口の切り欠き図を示す。
【図10D】ハウジング内に保持される排出口ディスクを示す図10Cの一部分の拡大図を示す。
【図10E】シャワーハウジングの底面図を示す。
【図11】本発明によるシャワーヘッドシステムの別の実施形態、並びにシャワーヘッドシステムの構成部品の各実施形態を示す分解図を示し、このシステムは、シャワーヘッド(電子表示装置付で示した)、フィルタ装置、並びに排出口ハウジング及び排出口ディスク要素を含む排出口を備える。
【発明の詳細な説明】
【0011】
[0023]本発明によるシャワー及び蛇口用の取外し可能な排出口は、例えば、供給後にシャワーヘッド又は蛇口の外面にくっついて残っている濾過された残留水の量を、低減する又は除去ことにより、使用サイクル中にシャワーヘッド又は蛇口から供給される水の汚染を防止又は低減することができるが、それというのも、こうした残留水は、汚染物質を潜在的に蓄積するからである。さらに、空気及び/又は水によって運ばれる汚染物質が、シャワーヘッド若しくは蛇口の内部、及び/又は水濾過装置に移動すること(移動により「逆汚染」につながる)、並びに、例えば後続の使用サイクル中に、ヘッド及び/又はフィルタ装置から供給される水の無菌性を危険に曝すことを防止する。したがって、濾過された水製品の品質、並びに水用フィルタ装置及び/又は水用フィルタの耐用年数を、本発明の排出口によって保護することができる。
【0012】
[0024]この排出口は、フィルタ及び/又はフィルタ装置(並びにシャワーヘッドなどの関連する構成部品)の逆汚染を防止することができるので、本発明による取り替え可能な排出口の別の利点として、廉価な排出口に取って代わり、より高価なフィルタの耐用年数を延ばすことから得られる、コスト削減及び環境保全上の利点が挙げられる。
【0013】
[0025]本発明の各実施形態によるユースポイントでのシャワー及び蛇口は、例えば病院、公共の場、ホテル、及び家庭における、どのような水供給システムとの使用にも適している。
【0014】
[0026]本発明の一実施形態による排出口は、蛇口システム及びシャワーシステムとともに使用するのに適しており、側壁内面及び側壁外面を有する側壁、内面、外面及び各ポートが内面から外面を通って水が流れるようにする1つ又は複数の開口を含む複数の排出口ポートを有する底壁、並びに、側壁内面と底壁内面とによって形成された空洞を含む樹脂製容器を含む排出口ハウジングを備える。排出口ハウジングは、蛇口システム又はシャワーヘッドシステムの1つ又は複数の他の構成部品に取外しできるように連結するように構成され、例えば、排出口ハウジングは、側壁内面及び/又は側壁外面に1つ又は複数のねじ山を含んでもよい。
【0015】
[0027]好ましい一実施形態では、排出口はさらに、樹脂製容器の空洞内に含まれる樹脂製の疎水性多孔質ディスク、好ましくは静菌性の樹脂製疎水性多孔質ディスクを備え、この疎水性多孔質ディスクは、複数の細孔を含み、また上流面及び下流面を有する樹脂製疎水性多孔質要素、好ましくは静菌性の樹脂製疎水性多孔質要素を備え、この下流面は底壁内面に面しており、より好ましくは、疎水性多孔質ディスクにおける細孔は、排出口ポートの開口(単数又は複数)から効果的にオフセットされている。
【0016】
[0028]本発明の別の実施形態では、ユースポイントでのシャワー又は蛇口用の排出口が提供され、このシャワー又は蛇口が、取付けヘッド、並びに多孔質の除菌グレードの水用フィルタ、排水部分、及び外面を有する側壁を含む除菌グレードの水用フィルタ装置を備え、このフィルタ装置が、シャワーヘッド又は蛇口ヘッド、及び排出口と流体結合し、また取外しできるように連結される。この排出口は、樹脂製容器、好ましくは静菌性の樹脂製容器を含む排出口ハウジングであって、この容器が、側壁内面及び側壁外面を有する側壁、内面、外面及び各ポートが内面から外面を通って水が流れるようにする開口を含む複数の排出口ポートを有する底壁、並びに、側壁内面と底壁内面とによって形成された空洞を含み、側壁外面と底壁外面の両方が、シャワーヘッド又は蛇口ヘッドを囲む環境空気と接している排出口ハウジングと、樹脂製容器の空洞に含まれる疎水性多孔質ディスク(好ましくは静菌性の疎水性多孔質ディスク)であって、この疎水性多孔質ディスクが、複数の細孔を含み、また上流面及び下流面を有し、この下流面が底壁内面に面しており、好ましくは疎水性多孔質ディスクの各細孔が排出口ポートから効果的にオフセットされている疎水性多孔質ディスクとを備える。容器の側壁内面が、フィルタ装置の側壁外面と解放できるように係合可能な取付け要素を含み、排出口の空洞が、フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適している。この取付け要素は、ねじ山を備えることが好ましい。
【0017】
[0029]さらに別の実施形態では、ユースポイントでのシャワー又は蛇口用の排出口が提供され、このシャワー又は蛇口が、取付けヘッド、並びに多孔質の除菌グレードの水用フィルタ、排水部分、及び外面を有する側壁を含む除菌グレードの水用フィルタ装置を備え、このフィルタ装置が、シャワーヘッド又は蛇口ヘッド、及び排出口と流体結合し、また取外しできるように連結される。この排出口は、樹脂製容器を含む排出口ハウジングを備え、この容器が、側壁内面及び側壁外面を有する側壁、内面、外面及び各ポートが内面から外面を通って水が流れるようにする開口を含む複数の排出口ポートを有する底壁、並びに、側壁内面と底壁内面とによって形成された空洞を含み、側壁外面と底壁外面の両方が、シャワーヘッド又は蛇口ヘッドを囲む環境空気と接している。容器の側壁内面が、フィルタ装置の側壁外面と解放できるように係合可能な取付け要素を含み、排出口の空洞が、フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適している。この取付け要素は、ねじ山を備えることが好ましい。
【0018】
[0030]本発明の一実施形態によるフィルタ装置は、蛇口システム及びシャワーシステムとともに使用するのにも適しており、多孔質の水用除菌フィルタ、及びこのフィルタを含むハウジングを備える。フィルタ装置は、蛇口ヘッド又はシャワーヘッドに(例えば、1つ若しくは複数の取付け具、及び/又は封止を用いて)取外しできるように連結可能であり、取外し可能な排出口は、フィルタ装置に取外しできるように連結可能であり、より好ましくは、取外し可能な排出口は、排出口ハウジングのねじ山を介して、フィルタ装置ハウジングのねじ山に、取外しできるように連結可能である。例示的な一実施形態では、多孔質の水用除菌フィルタハウジングは、外縁部を有する底壁、ねじ山を含む内面及び外面を有する側壁、並びに排水部分を備え、この排水部分が、底壁の外縁部と側壁内面との間にある。別の例示的な実施形態では、底壁が、排水部分(例えば、底壁の各ポート)を備える。
【0019】
[0031]別の実施形態では、排出口の一実施形態を含む、ユースポイントでの蛇口又はユースポイントでのシャワー用の排出口、及び水用フィルタ装置が提供され、除菌グレードの水用フィルタ装置が、多孔質の除菌グレード水用フィルタ、排水部分、及びねじ山を含む外面を有する側壁を備え、容器の側壁内面が、フィルタ装置の側壁外面のねじ山と解放できるように係合可能なねじ山を備え、排出口の空洞が、フィルタ装置の少なくとも一部分を受ける。排出口及び水用フィルタ装置の一実施形態では、除菌グレードの水用フィルタ装置が、外縁部を有する底壁、ねじ山を含む内面及び外面を有する側壁、並びに排水部分を含むハウジングを備え、この排水部分が、底壁の外縁部と側壁内面との間にある。排出口及び水用フィルタ装置の別の実施形態では、除菌グレードの水用フィルタ装置が、排水部分を含む底壁、及びねじ山を含む外面を有する側壁を含むハウジングを備える。
【0020】
[0032]本発明によって提供される水用除菌フィルタ装置の一実施形態は、少なくとも1つの多孔質要素を含む多孔質の水用除菌フィルタと、このフィルタを含み、このフィルタを通して液体流路を設けるハウジングとを備える。このハウジングが、入口及び排水部分を備え、この入口と排水部分との間に液体流路を形成し、このハウジングが、外縁部を有する底壁、ねじ山を含む内面及び外面を有する側壁、並びに排水部分を備え、この排水部分が、底壁の外縁部と側壁内面との間にある。
【0021】
[0033]水用除菌フィルタ装置のさらに別の実施形態は、少なくとも1つの多孔質要素を含む多孔質の水用除菌フィルタと、このフィルタを含み、このフィルタを通して液体流路を設けるハウジングとを備える。このハウジングが、入口及び排水部分を備え、この入口と排水部分との間に液体流路を形成し、このハウジングが、排水部分を含む底壁、及びねじ山を含む外面を有する側壁を備える。
【0022】
[0034]さらに別の実施形態では、排出口、多孔質の水用除菌フィルタ装置、及び、蛇口ヘッド又はシャワーヘッドを備えるシステムが提供される。システムの一実施形態では、システムはさらに、シャワー取付けヘッド又は蛇口取付けヘッドにフィルタ装置を解放できるようにロックするための安全維持装置を備え、この安全維持装置がハンドル及びピンを備え、ピンが安全維持装置の容器本体と係合する。シャワー取付けヘッド又は蛇口取付けヘッドがさらに、ハンドル及びピンを備え、フィルタ装置ハウジングが、安全維持装置の容器本体を備える。別法として、又はさらに、システムの一実施形態では、シャワー取付けヘッド又は蛇口取付けヘッドがさらに、フィルタ装置及び/若しくは排出口がいつ設置されたかについてユーザに通知するための、並びに/又は、フィルタ装置及び/若しくは排出口をいつ取り替えなければならないかについてユーザに通知するための表示装置を備える。
【0023】
[0035]必要なら、例えば、以下のいずれか、すなわち、設置日付、使用期間、並びに/又は、排出口及び/若しくはフィルタの寿命、水温、水の流量のいずれか1つ又は複数を示す少なくとも1つの電子表示装置を設けることができ、好ましくは、この表示装置は、蛇口ヘッド又はシャワーヘッドの表面上又は内部に取り付けられ、この表示装置は、排出口及び/又はフィルタをいつ取り替えなければならないかについて通知する。有利なことには、必要なら、複数の排出口及びフィルタを使用する組織又は機関(病院など)は、例えば、棚卸し目的のために、かつ/又は適切な日付でアイテムを取り替えるために、これらのアイテムを追跡することができる。例えば、バーコード及びスキャナをソフトウェアとともに使用することができ、必要なら、例えばインターネット上の電子データシステムとインターフェースすることができる。
【0024】
[0036]本発明の一実施形態による方法は、フィルタ装置及び排出口に水を通すステップを含む。
【0025】
[0037]別の実施形態では、逆汚染を低減させる方法は、水用フィルタ装置を備えるユースポイントでのシャワー又は蛇口と、取外し可能な排出口を係合させるステップを含み、排出口を係合させるステップは、排出口とフィルタ装置との間に気密封止を設けるステップを含み、また、排出口とシャワー取付けヘッド又は蛇口取付けヘッドとの間に、密封封止好ましくは気密封止を設けるステップをも含む。通常、この方法は、シャワー又は蛇口を通して、またフィルタ装置及び排出口を通して水を供給するステップを含む。実施形態によっては、この方法は、排出口及び/又はフィルタの使用時間を監視するステップ、並びに、例えば目標期間に達した後に、又は汚染が疑われるか、若しくは汚染が発生したことが分かったときに、排出口及び/又はフィルタを取り替えるステップを含む。
【0026】
[0038]本発明の一実施形態はまた、多孔質の水用除菌フィルタ装置及び取外し可能な排出口を通る水を含む水を供給するための方法を提供する。別の実施形態では、逆汚染を低減させるための方法は、多孔質の水用除菌フィルタ装置から排出口を取り外すステップ、及びこの排出口を取り替えるステップを含む。さらに別の実施形態では、逆汚染を低減させるための方法は、取外し可能な排出口を多孔質の水用除菌フィルタ装置に連結するステップを含む。
【0027】
[0039]次に、本発明の構成要素のそれぞれを以下でより詳細に述べる。同じ構成部品は同じ参照番号を有する。
【0028】
[システム]
[0040]図1には、蛇口システム1000の一実施形態が示してあり、このシステムは、蛇口取付けヘッド1100と、上部壁176、側壁177、及び底壁178を含むフィルタ装置ハウジング175を備えるフィルタ装置170と、(フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適した)排出口ハウジング150並びに上流面111及び下流面112を有する疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質要素110Aを含む疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質ディスク110を含む排出口100とを備える。フィルタ装置175は、取外しできるように蛇口取付けヘッド1100に連結可能であり、図示した排出口100は、取外しできるようにフィルタ装置に連結可能である。図1Cには、組み立てられた蛇口システム1000が横断面図で示してあり、フィルタ装置170が蛇口取付けヘッド1100に連結されており、排出口100が、フィルタ装置及びヘッドに連結されている。図1Aに示すように、排出口ハウジングは、ジェット排出口150A又はシャワー排出口150Bをそれぞれ備えることができる。システムの図示した実施形態はまた、安全維持装置容器本体500と係合する安全維持装置600を含む安全維持置構成を備える。
【0029】
[0041]図2には、シャワーヘッドシステム2000の一実施形態が示してあり、このシステムは、シャワー取付けヘッド2100と、上部壁176、側壁177、及び底壁178を含むフィルタ装置ハウジング175を備えるフィルタ装置170と、(フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適した)排出口ハウジング150並びに上流面111及び下流面112を有する疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質要素110Aを含む疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質ディスク110を含む排出口100とを備える。フィルタ装置170は、取外しできるようにシャワーヘッド取付けヘッド2100に連結可能であり、図示した排出口100は、取外しできるようにフィルタ装置に連結可能である。システムの図示した実施形態はまた、安全維持装置容器本体500と係合する安全維持装置700を含む安全維持装置構成を備える。
【0030】
[0042]図9には、蛇口システム1000’の一実施形態が示してあり、このシステムは、蛇口取付けヘッド1100と、上部壁176、側壁177、及び底壁178を含むフィルタ装置ハウジング175’を備えるフィルタ装置170と、(フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適した)排出口ハウジング150並びに上流面111及び下流面112を有する疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質要素110Aを含む疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質ディスク110’を含む排出口100とを備え、このディスクはさらに、封止リング110Cを備える。フィルタ装置170は、取外しできるように蛇口ヘッド取付けヘッド1100に連結可能であり、図示した排出口100は、取外しできるようにフィルタ装置に連結可能である。図9Cには、組み立てられた蛇口システム1000’が横断面図で示してあり、フィルタ装置170が蛇口取付けヘッド1100に連結されており、排出口100が、フィルタ装置及びヘッドに連結されている。図9Aに示すように、排出口ハウジングは、ジェット排出口150A又はシャワー排出口150Bをそれぞれ備えることができる。システムの図示した実施形態はまた、安全維持装置容器本体500と係合する安全維持装置600を含む安全維持装置構成を備える。
【0031】
[0043]図11には、シャワーヘッドシステム2000’の一実施形態が示してあり、このシステムは、シャワー取付けヘッド2100と、上部壁176、側壁177、及び底壁178を含むフィルタ装置ハウジング175’を備えるフィルタ装置170と、(フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適した)排出口ハウジング150並びに上流面111及び下流面112を有する疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質要素110Aを含む疎水性(好ましくは静菌性の)多孔質ディスク110’を含む排出口100とを備え、このディスクはさらに、封止リング110Cを備える。フィルタ装置170は、取外しできるようにシャワー取付けヘッド2100に連結可能であり、図示した排出口100は、取外しできるようにフィルタ装置に連結可能である。システムの図示した実施形態はまた、安全維持装置容器本体500と係合する安全維持装置700を含む安全維持装置構成を備える。
【0032】
[0044]以下で詳細に述べるように、システムが組み立てられると(図1C及び図9Cでは、それぞれ組み立てられたシステム1000及び1000’が示してあり、組み立てられたシステム2000及び2000’は示していない)、フィルタ装置170の少なくとも一部分が、排出口ハウジング150内の疎水性多孔質ディスク110(図1Cに示す)、110’(図9Cに示す)と嵌合し、疎水性多孔質要素の上流面111が、装置ハウジング175(図1Cに示す)、175’(図9Cに示す)の底壁178から間隔を空けて配置され(通常、上流面111と底壁178の要素が面する表面との間隔は、約1mm〜約2mmの範囲にある)、排出口100が、取外しできるようにフィルタ装置170に連結されている。フィルタ装置が蛇口取付けヘッド(1100)又はシャワー取付けヘッド(2100)と係合した後に、排出口をフィルタ装置と完全に係合させることにより、排出口とフィルタ装置との間の気密(気密及び水密)封止を設けるることが好ましい。
【0033】
[0045]必要なら、フィルタ装置が、蛇口ヘッド又はシャワーヘッドと完全に係合するとき、又は係合した後、密封しているが必ずしも気密でなくてもよい封止を、排出口と蛇口ヘッド又はシャワーヘッドとの間に設けることができる。しかし、排出口と蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドとの間のこの封止は気密を有することが好ましい。
【0034】
[0046]続いて、排出口に比べてフィルタ装置の寿命が延びているので、フィルタ装置を取り替えることなく、必要なとき排出口を容易に取り替えることができる。通常、蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドを取り替えることなく、必要なときフィルタ装置を容易に取り替えることもできる。
【0035】
[排出口]
排出口ハウジング
[0047]図3及び図10には、排出口100及び排出口ハウジング150の実施形態の様々な図が示してあり、図示した実施形態は、シャワー排出口ハウジング150B、及び樹脂製、疎水性(好ましくは、樹脂製、疎水性で静菌性の)多孔質ディスク110、110’(図3に示すディスク110、図10に示すディスク110’)を備える。図3及び図10に示したハウジング150はそれぞれ、樹脂製容器151(樹脂製容器は静菌性であることが好ましい)を備え、この容器は、側壁内面153及び側壁外面154を有する側壁152、内面156、外面157及び各ポートが内面から外面を通って水が流れるようにする開口を含む複数の排出口ポート158を有する底壁、並びに、側壁内面と底壁内面とによって形成された空洞159を含む。通常、排出口ハウジングは、疎水性多孔質ディスク110、110’(110’はさらに、封止リング110Cを備える)の外径にほぼ対応する内径、又はそれよりわずかに大きい内径を有し、この排出口ハウジングは、フィルタ装置の外径にほぼ対応する内径を有し、空洞は、フィルタ装置170の少なくとも一部分を受けるのに適しており、この空洞は、実質的に装置の高さ全体及び/又は長さ全体を受けるのに適していることが好ましい。
【0036】
[0048]実施形態によっては、排出口ハウジングは、例えば以下のいずれか、すなわち、疎水性多孔質要素と係合すること、システムの他の構成部品と取外しできるように係合すること、封止を改善すること、及び/又は間隔を空けることのいずれか1つ又は複数のための、1つ又は複数の構造体を備える。
【0037】
[0049]図3に示す実施形態によれば、ハウジングは、静菌性の疎水性多孔質ディスク110の側縁部113と係合するための維持装置160(図3Dに、それぞれがノッチを備える複数のクリップ160Aとして示してある)、及び、フィルタ装置170と取外しできるように係合するための取付け要素165(ねじ山166として示してある)を備え、好ましくは、容器とフィルタ装置が完全に係合するとき、容器とフィルタ装置の側壁外面との間に気密封止が設けられる。
【0038】
[0050]図9に示す実施形態によれば、疎水性多孔質ディスク110’がさらに、ディスクの縁部の周りにあってディスクに取り付けられ、側壁内面153と底壁内面156の接合部に対して密着して嵌合する封止リング110Cを備え、ハウジングが、フィルタ装置170と取外しできるように係合するための取付け要素165(ねじ山166として示してある)を備え、容器とフィルタ装置が完全に係合するとき、容器とフィルタ装置の底部及び/又はフィルタ装置の側壁外面との間に気密封止が設けられる。
【0039】
[0051]さらに、図3C及び図10Cに示す図示した実施形態によれば、排出口ハウジングがそれぞれ、内面153に環状の隆起部153Aを備え、隆起部の上部面、及び隆起部と境界を接している内面153の一部分153B(好ましくは溝153C)もまた、容器とヘッドが係合するときに、容器と蛇口ヘッド又はシャワーヘッドの側壁外面の環状部分との間に封止を設けることが好ましい。参考までに図1〜図3及び図9〜図11を使用して例示するように(また、より詳細には図1C及び図9Cに示すように)、フィルタ装置が蛇口ヘッド又はシャワーヘッドと完全に係合するとき、又は係合した後、また排出口がフィルタ装置と完全に係合するとき、又は係合した後、排出口とフィルタ装置との間に気密封止が設けられることが好ましく、排出口と蛇口ヘッド又はシャワーヘッドとの間に封止(気密性があることが好ましいが、必ずしも必要ではない)が設けられる。
【0040】
[0052]図1A、図1B、図9A、及び図9Bに示すように、疎水性多孔質要素110Aを備える疎水性多孔質ディスク110、110’(図1A及び図1Bがディスク110を示し、図9A及び9Bがディスク110’を示す)が、上流面111及び下流面112を有し、図3A及び図10Aに示すハウジングの実施形態によれば、底壁155の内面156がさらに、スペーサ155A(複数の上向きの突起部155Bとして示してあり、好ましくは、中心での各突起部が、側壁内面の付近の突起部よりも背が高く、より好ましくは、各突起部が中心から側壁に向かって下向きに傾斜している)を備え、このスペーサは、下流面112と接触するのに適しており、下流内面112の各部分が、底壁内面の主要部分に接触することを防止する。
【0041】
[0053]当技術分野で知られているように、排出口ハウジングは、水と親和性のある、任意の不浸透性の熱可塑性材料を含む任意の適切な不浸透性の材料から製造することができる。例えば、このハウジングは、アクリル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル(例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)を含むポリエチレン)などのポリマー、又はポリカーボネート樹脂から製造することができる。
【0042】
[0054]ハウジングは、例えば銀又は銅など、少なくとも1つの静菌性の作用物質を含むことが好ましい。形成されたハウジングは、(例えば、被覆によって)作用物質を含むように処理してもよく、又はハウジングは、作用物質を内部及び/又は表面上に含んで形成してもよい。ディスクは、静菌性の粒子を内部に取り込んで形成されることが好ましい。
【0043】
多孔質ディスク
[0055]疎水性多孔質ディスク110、110’は、細孔110Bを有する少なくとも1つの疎水性多孔質要素110Aを備える。細孔110Bは、ディスク内の様々な位置に配置することができる。例えば、細孔は、要素(単数又は複数)内の所定の位置に配置することができ(例えば、細孔(例えば直径が約0.5mm〜約3mmの範囲のマクロ孔)を、成形して設けることができる)、又は、その位置は予め具体的には決定されない。疎水性多孔質ディスクの細孔は、排出口ポート内の開口(単数又は複数)から効果的にオフセットされていることが好ましい。例えば、参考までに図3C、図3D、図10C、及び図10Dを使用すると、細孔110Bは、要素内の所定の位置に配置することができ、要素が容器内に維持されているとき、細孔は排出口ポートの開口から垂直にオフセットされる。或いは、例えば、細孔は微孔質であり、小さく数が多いので、少なくともその大多数は、排出口ポートの開口からオフセットされており、かつ/又は、細孔は、こうした蛇行性流路を設け(例えば、ディスク材料は、スポンジの構造と同様の構造を有することができる)、その結果、細孔は排出口ポートの開口から効果的にオフセットされる。したがって、疎水性多孔質ディスクを備える実施形態によっては、排出口が蛇口ヘッド又はシャワーヘッド、及びフィルタ装置と係合しているとき、主として非線形の流路が、フィルタ装置の排水部分からディスクを通り、排出口ポートを通って形成される。
【0044】
[0056]ディスク及び要素(単数又は複数))は、例えば、細孔のサイズ(例えば、バブルポイント、若しくは例えば米国特許第4,340,479号明細書に記載のKL法から明らかなように、又は、毛管凝縮流れポロメトリから明らかなように)、細孔の等級、又は細孔の直径(例えば、一例として米国特許第4,925,572号明細書に記載の修正OSU F2テストを使用して特徴付けられるとき)など、任意の適切な細孔構造を有することができる。通常、多孔質ディスクは、平均細孔サイズが約10ミクロン〜約150ミクロンの範囲にあり、約50ミクロン〜約100ミクロンの範囲にあることが好ましい。多孔質ディスクが網目スクリーン(例えば、鍵編みポリエステル)である実施形態では、通常、この網目は約20ミクロン〜約100ミクロンの範囲の多孔性を有する。
【0045】
[0057]ディスクは、例えば銀及び/又は銅など、少なくとも1つの静菌性の作用物質を含むことが好ましい。形成されたディスクは、(例えば、被覆によって)作用物質を含むように処理してもよく、またディスクは、作用物質を内部及び/又は表面上に含んで形成してもよい。例えば、ディスクは、静菌性の粒子を内部に取り込んで形成することができる。
【0046】
[0058]様々な材料、好ましくは樹脂材料が、ディスク及び要素(単数又は複数))を実現するのに適しており、当技術分野で知られているように製造することができる。例えば、ポリプロピレン及びポリエチレンを、成形、焼結、又は鍵編みして、マクロ孔及び/又はミクロ孔を有するディスク及び要素を実現することができる。
【0047】
[0059]様々な材料、好ましくはエラストマー樹脂材料、より好ましくは熱可塑性エラストマー(TPE)(例えば、ショアA硬度が例えば約25〜約70の範囲にある)が、封止リングを実現するのに適しており、当技術分野で知られているように製造し、ディスク及び要素(単数又は複数)に取り付けることができる。封止リングは、オーバーモールドとして、又は2ショット成形を用いて、ディスクに取り付けられる。
【0048】
[フィルタ装置]
[0060]本発明の一実施形態によるフィルタ装置は、ハウジング及び多孔質の水用フィルタ、好ましくは除菌グレードの水用フィルタを備え、このフィルタは、この装置を通る液体流路にわたってハウジング内に配置される。フィルタ装置は、蛇口ヘッド又はシャワーヘッドに(例えば、1つ若しくは複数の取付け具及び/又は封止を介して、より好ましくは、ねじ山を介して)取外しできるように連結可能であり、取外し可能な排出口は、フィルタ装置に取外しできるように連結可能であることが好ましく、取外し可能な排出口は、(ねじ山を介して)フィルタ装置ハウジングに、取外しできるように連結可能であることがより好ましい。図4A及び図4Bには、フィルタ装置ハウジング175、175’内に多孔質の除菌フィルタ190(ひだ状のフィルタで示してある)を備えるフィルタ装置170の一実施形態の分解図が示してあり、図8には、フィルタ装置ハウジング175内に多孔質の除菌フィルタ190’(中空糸膜フィルタとして示してある)を備えるフィルタ装置170の別の実施形態の様々な図(分解図を含む)が示してある(フィルタ装置ハウジング175’内に多孔質の除菌フィルタ190’を備えるフィルタ装置170の実施形態は、図示せず)。
【0049】
多孔質の水用除菌フィルタ
[0061]多孔質の水用除菌フィルタは、1つ若しくは複数の多孔質膜、及び/又は1つ若しくは複数の多孔質の繊維状要素を備える。実施形態によっては、この水用フィルタは複数の多孔質要素を備え、各要素は、1つ若しくは複数の多孔質膜、及び/又は1つ若しくは複数の多孔質の繊維状要素を備えることができる。
【0050】
[0062]図4A及び図4Bに関して、図示した多孔質の除菌グレードの水用フィルタ190(中空のひだ状のフィルタとして示してある)は、多孔質のフィルタ要素(好ましくは、微孔質の膜)191A、及び、フィルタを保護及び/又は支持する外部ケージ195を備える。通常、フィルタはまた、フィルタ要素(単数又は複数)の上流及び/又は下流に、支持層及び/又は排水層(例えば、Reemay(登録商標)など、不織性で好ましくは疎水性の材料)を有する。水用フィルタは、上流の支持層及び/又は排水層、2つ以上の多孔質膜、並びに下流の支持層及び/又は排水層を備えることが好ましい。
【0051】
[0063]図8に関して、図示した多孔質の除菌グレードの水用フィルタ190’(中空糸フィルタとして示してある)は、複数の多孔質の(好ましくは微孔質の)中空糸膜191A’を備える。中空糸は、約0.2ミクロン以下の細孔の等級を有し、実施形態によっては約0.1ミクロン以下(例えばナノメートルの範囲)の細孔の等級を有することが好ましい。
【0052】
[0064]図8に示した実施形態によれば、中空糸は、ポッティング樹脂300内に固定される。固定化に適したポッティング樹脂及び方法は、当技術分野で知られている。
【0053】
[0065]膜は、対称又は非対称の細孔構造を有することができる。水用フィルタが複数の非中空糸膜を備える実施形態では、少なくとも1つの膜が非対称の細孔構造を有し、この膜の上流面(水に接する第1の表面)が細孔のより開口した部分を有し、下流面(又は、上流面と下流面との間の部分)が、細孔のより狭い部分を有することが好ましい。水用フィルタが複数の中空糸膜を備える実施形態によっては、各膜が非対称の細孔構造を有し、上流面(水に接する第1の表面)が細孔のより開口した部分を有し、下流面(又は、上流面と下流面との間の部分)が、細孔のより狭い部分を有する。
【0054】
[0066]フィルタ、膜(単数又は複数)、及び/又は繊維状要素(単数又は複数)は、例えば、細孔のサイズ(例えば、バブルポイント、若しくは例えば米国特許第4,340,479号明細書に記載のKL法から明らかなように、又は、毛管凝縮流れポロメトリから明らかなように)、細孔の等級、又は細孔の直径(例えば、一例として米国特許第4,925,572号明細書に記載の修正OSU F2テストを使用して特徴付けられるとき)など、任意の適切な孔構造を有することができ、又は、例えば、HIMA(保健機器製造業者協会、次に先進医療技術工業会(AdvaMed)及び/又はASTM F838−83(1983年、次にASTM F83−05(2005年)「Standard Test Method for Determining Bacterial Retention of Membranes Utilized for Liquid Filtration」)などASTMの文書)に、例えば記載されるように、定義された生物が定義された攻撃条件の下にある状態での定義された微生物の攻撃を取り除くことにより、任意の適切な孔構造を有することができる。通常、多孔質のフィルタは、好ましくは約0.2ミクロン以下の細孔の等級を有し、実施形態によっては約0.1ミクロン以下(例えばナノメートルの範囲)の細孔の等級を有する、除菌グレードの等級のフィルタである。
【0055】
[0067]様々な材料、好ましくは樹脂材料が、フィルタ及びフィルタ要素(単数又は複数)を実現するのに適しており、当技術分野で知られているように製造することができる。フィルタがひだ状である実施形態では、フィルタは、例えば米国特許第5,543,047号明細書に記載されているように、当技術分野で知られているよう、ひだ状にすることができる。
【0056】
フィルタ装置ハウジング
[0068]図4A、図4B、及び図5に示した実施形態によれば、図示したフィルタ装置ハウジング175、175’(図4A及び図5がハウジング175を示し、図4Bがハウジング175’を示す)がそれぞれ、装置入口176Aを含む上部壁176、側壁内面177A及び側壁外面177Bを有する側壁177、底壁178、並びに、装置出口又は排水部分180を備え、この排水部分180は、底壁178の外縁部178Aと側壁内面177Aとの間の環状部として図5に示してある。
【0057】
[0069]図8に示した実施形態によれば、図示したフィルタ装置ハウジング175(ハウジング175’は図示せず)が、装置入口176Aを含む上部壁176、側壁内面177A及び側壁外面177Bを有する側壁177、底壁178’、並びに、装置出口又は排水部分180’を備え、この排水部分180’が、底壁178’にそれぞれが1つ又は複数の開口181Aを含む複数のポート181として示してある。図示したこの実施形態では、ハウジングはまた、複数の流れ分配ポート182Aを含む中央の管状壁182を備える。
【0058】
[0070]図4A、図4B、及び図5に示した実施形態によれば、フィルタ装置が、「内側から外側へ」の流れを提供し、水が、フィルタの中空部分からフィルタ要素及びケージを通り、排水部分を通って流れる。実施形態によっては、内側から外側への流れ、及び底壁の外縁部と側壁内面との間の環状部により、様々な表面を洗浄しながら、効率的な向きのある流れが実現する。
【0059】
[0071]図8に示した実施形態によれば、フィルタ装置が、「外側から内側へ」の流れを提供し、水が、糸の外側から糸の中空部分を通り、ハウジングの排水部分を通って流れる。
【0060】
[0072]好ましい一実施形態では、フィルタ装置は、例えば以下のいずれか、すなわち、システムの他の構成部品と取外しできるように係合すること、封止を改善すること、及び/又は間隔を空けることのいずれか1つ又は複数のための、1つ又は複数の構造体を備える。
【0061】
[0073]例えば、図4A、図4B、及び図5、並びに図8に示した、装置の図示した実施形態では、装置ハウジングの側壁外面177Bが、排出口100と取外しできるように係合するための外部取付け要素179(ねじ山179Aを含むように示してある)、及び、蛇口ヘッド1100又はシャワーヘッド2100と取外しできるように係合するための内部取付け要素189(ねじ山189Bを含むように示してある)を備える。
【0062】
[0074]図4A及び図5に示した、図示した装置ハウジング175の側壁外面がまた、溝187を備え、この装置がさらに、フィルタ装置ハウジングと排出口ハウジングとの間の封止を、その2つのハウジングが完全に係合するときに改善するOリング188を、溝の中に備える。
【0063】
[0075]図4Bに示した、図示した装置ハウジング175’の側壁外面は、溝を備えず、図示したこの装置は、Oリングを備えない。上記「排出口ハウジング」のセクションで述べたように、疎水性多孔質ディスク110’の周辺の周りの封止リング110Cが、側壁内面153と底壁内面156との接合部に対して密着して嵌合し、フィルタ装置の側壁の底面及び/又は外面に接触し、好ましくは、フィルタ装置ハウジングと排出口ハウジングとの間の気密封止を、この2つのハウジングが完全に係合するときに設ける。
【0064】
[0076]さらに別の代替実施形態(図示せず)では、外面(例えば、Oリング188を受ける溝)は、Oリングの代わりに、排出口のエラストマー領域と係合して気密封止を実現する、突出する縁部(例えば、樹脂及び/又はエラストマーの縁部)を備えることもできる。
【0065】
[0077]図4A、図4B、及び図5に示した各装置の実施形態がさらに、隆起部202を有する突起部201、肩部203及び204、ピン205を含む任意選択のバルブ200、並びに逆流防止ガスケット210を備える。図8に示した装置の実施形態がさらに、突起部201(逆流防止ガスケット210は図示せず)を含む任意選択のバルブ200を備える。図示したこれらの実施形態では、突起は、底壁178又は178’の一部分である。フィルタ装置から水システムに汚染水が逆流を防止するために、かつ/又は、使用済みのフィルタを変更するときに、フィルタの上流側の汚染水からユーザを保護するために、バルブの使用が望ましいことがある。バルブを備える実施形態では、逆流防止ガスケットは、(ガスケットの開口を介して)突起部の先端に嵌合し、隆起部202及び/又は突起部201に接触する非多孔質の弾性材料又は蓋を備える。水圧が全く(又は十分に)ないとき、ガスケットは、(例えば、上部壁176の内面を封止することにより)装置の入口176Aを閉じる。水圧が存在するとき、蓋は上部壁の内面から離れるように押され、例えば、その結果、蓋の下流面が、肩部202及び/又は203に接触し、入口176Aを開き、装置を通して水が流れるようにする。様々な材料、好ましくはエラストマー材料が、バルブ及びガスケットを実現するのに適しており、当技術分野で知られている。
【0066】
[0078]例えば、濾過すべき水が非常に多くの空気を含み、かつ/又は気泡を含む実施形態によっては、フィルタ装置は、例えばフィルタの目詰まりを低減又は防止するための、少なくとも1つの通気孔を備える。例えば、肩部204が複数の開口204Aを含む、図6Aに示す一実施形態では、各開口が、少なくとも1つの多孔質(好ましくは微孔質)の疎水性膜206によって覆われ、この膜は、ブラケット開口207Aを含むブラケット207によって保持される。したがって、フィルタ装置は、複数の通気孔250を備え、空気又はガス(ただし水ではない)が、開口204A、膜206、及びブラケット開口207Aを通過できるようにする。
【0067】
[0079]図6Bに示すように、通気孔を備える別の例示的な実施形態では、突起部201が、中央開口201A、及び、開口内の少なくとも1つの多孔質(好ましくは微孔質)の疎水性膜215を備える。例示的な実施形態では、膜は、上流支持層215A(例えば、Reemay(登録商標)など、不織性で好ましくは疎水性の材料)と、下流排水層215B(例えば、Reemay(登録商標)など、不織性で好ましくは疎水性の材料)との間に挿入され、これらの層はともに組み立てられ、突起部201で保持され、開口201Aを覆う。したがって、フィルタ装置は、通気孔275を備え、空気又はガス(ただし水ではない)が、支持層215A、膜215、排水層215B及び開口201Aを通過できるようにする。
【0068】
[0080]通気孔を備える実施形態では、少なくとも1つの膜が疎水性膜であり、元々疎水性であるか、又は疎水性をもたらすように処理されているかのいずれかである。こうした膜が、当技術分野で知られている。
【0069】
[0081]フィルタ装置はさらに、このフィルタ装置を蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドにロックできるように係合させるための、安全維持装置の容器本体を備え、ロックは必要なときに解除できることが好ましい。
【0070】
[0082]例えば、参考までに図5及び図8を使用すると、図示したフィルタ装置ハウジングが安全維持装置の容器本体500を備え、この容器本体が、蛇口ヘッド又はシャワーヘッドに関連する安全維持装置と係合するための、カラー501及び凹部501Aを含み、安全維持装置の容器本体がさらに、カラーに連結された、上方に向かって傾斜しているステップを備えることが好ましい。
【0071】
[0083]図1及び図9に示すように、図示した蛇口取付けヘッド1100は、ハンドルすなわちレバー601、シャフト602、ベース603、及びピン604を含む安全維持装置600を備え、ベースとハンドルとの間のシャフトにばね605が配置されている。装置170がヘッド1100と係合すると、ばねが装着されたピン604の先端が、上方に向かって傾斜しているステップ502に追従した後(図4A及び図4B)、ピンを凹部501Aで保持し、装置とヘッドとの間の係合をロックし、所望の向きで、ヘッド及び続いて排出口との係合をロックする。装置は、必要なとき、ハンドル601を持ち上げるとヘッドから解放することができ、したがって、凹部からピンを分離し、続いて装置を回転させて、雌ねじ189Aが蛇口ヘッドのねじ1569から分離する。
【0072】
[0084]同様に、参考までに図2及び図11を使用すると、図示したシャワーヘッド2100が、ハンドルすなわちレバー701、シャフト702、ベース703、及びピン704を含む安全維持装置700を備え、ベースとハンドルとの間のシャフトにばね705が配置され、蛇口ヘッドに関して前述したように、フィルタ装置をロックできるようにシャワーヘッドと係合し、またそれから分離することができるようにする。
【0073】
[0085]当技術分野で知られているように、装置ハウジング、ケージ、及びバルブ、及び他の構成部品は、水と親和性のある、任意の不浸透性の熱可塑性材料を含む任意の適切な不浸透性の材料から製造することができる。例えば、これらの構成部品のそれぞれは、アクリル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエチレンなどの1つ若しくは複数のポリマー、又はポリカーボネート樹脂から製造することができる。
【0074】
[0086]排出口ハウジングと同様に、装置ハウジング、ケージ、及び/又は他の構成部品は、静菌性の作用物質を含むように処理(例えば、被覆によって)又は形成することができる。
【0075】
[蛇口取付けヘッド及びシャワー取付けヘッド]
蛇口取付けヘッド
[0087]蛇口取付けヘッド1100の図示した実施形態は、肩部1151(環状肩部として示した)及び、1つ又は複数のタブ1151Aを含む本体1150、並びに中空コネクタ1500を備える。図示した実施形態では、コネクタ1500が、上部1510(例えば、ロックナット1575に連結するための雌ねじ1519、及び本体1150に連結するための雄ねじ1529を含む)、並びに、溝1562及び雄ねじ1569を有する環状延長部1560を含む下部1550を備える。図示した実施形態では、取付けヘッドは、コネクタの溝1562にOリング1600を備える。
【0076】
[0088]場合によっては、蛇口取付けヘッドがさらに、例えば開口、及びその開口を覆う少なくとも1つの多孔質(好ましくは微孔質)の疎水性膜を含む通気孔を(例えば、ヘッドの上部に)備えることができ、この膜により、空気又はガスが、ヘッドの内部からヘッドの外部に通過できるようになるが、ただし水は通過できない。使用目的によっては、例えば水圧が低い場合、水供給システムからの浸透性空気が通気孔を通過することができるようにするための通気孔が望ましい。
【0077】
[0089]実施形態によっては、コネクタの雌ねじは、例えば別のコネクタ及び/又は、パイプ若しくはチューブを介して水源に連結するのに適していることがある。図示した実施形態では、蛇口ヘッド1100がさらに、中空ロックナット1575を備え、これは、上部雄ねじ1579A(蛇口連結器1800に連結するためのものであり、ワッシャ又はOリングなどの弾性シールが、蛇口連結器とロックナットとの間に挿入される)と、Oリング1579C(コネクタの内面を弾性的に封止するための)を受けるための溝1579Bを含む下部突起部とを備えるものとして示してある。
【0078】
[0090]図1及び図9には、例示的な蛇口連結器が示してあり、例えばこの連結器は、ロックナットに連結するのに適した雌ねじ、並びに、例えば別の連結器及び/又は、パイプ若しくはチューブを介して、水源に連結するのに適した雌ねじ(蛇口連結器と水源との間に挿入することができるワッシャ又はOリングなどの弾性シールも示している)を有する。本発明によれば、例えば、ロックナットに連結するのに適した雌ねじ、及び、水源に連結するのに適した雌ねじ又は雄ねじを有する、様々な蛇口連結器を使用することができる。別法として、又はさらに、蛇口連結器は、CPCコネクタなどの他の連結部を有することができる。様々な場所及び/又は市場に、様々な蛇口連結器が適している可能性がある。実施形態によっては、蛇口連結器のない蛇口ヘッドが設けられる。しかし通常は、ヘッドには、場所及び/又は市場に適した連結器が設けられる。
【0079】
シャワー取付けヘッド
[0091]図2及び図11では、シャワー取付けヘッド2100の図示した実施形態はそれぞれ、ハンドル2155、肩部2151(環状肩部として示した)及び、1つ又は複数のタブ2151Aを含む本体1150、並びに中空コネクタ2500を備える。図示した実施形態では、コネクタ2500は、上部2510(本体2150に連結するための雄ねじ2529、及び、コネクタと本体との間に挿入することができるワッシャ又はOリングなどの弾性シールを含む)、並びに、溝2562及び雄ねじ2569を有する環状延長部2560を含む下部2550を備える。図示した実施形態では、取付けヘッドは、コネクタの溝2562内にOリング2600を備え、ハンドル2155のベースは、例えば別のコネクタ及び/又は、パイプ若しくはチューブを介して、例えば水源に連結するための雄ねじ2159Aを含むコネクタ2159を備える。
【0080】
[0092]場合によっては、図7に示すように、シャワー取付けヘッドがさらに、例えば通気孔ポート、及びそのポートを覆う少なくとも1つの多孔質(好ましくは微孔質)の(支持された膜を含むことができる)疎水性通気膜1910を含む通気孔1900を(例えば、ヘッドの上部に)備えることができ、この膜により、フィルタの上流側の空気又はガスが、ヘッドの内部からヘッドの外部に通過できるようになるが、ただし水は通過できない。使用目的によっては、例えば水圧が低い場合、水供給システムからの浸透性空気又はガスが通気孔を通過することができるようにするための通気孔が望ましい。通気膜は、そこをバクテリアが通過することを阻止する細孔の等級を有することが好ましい。図7に示した通気孔を備えるシャワーヘッドの実施形態によれば、ヘッドが、通気孔ポート1905を覆う通気膜1910用の通気膜シート1915、及び、通気中にヘッド内の通気膜を支持する(実施形態によっては固着する)通気膜支持格子1920を備える。
【0081】
[0093]前述の通り、フィルタ装置は、蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドと取外しできるように係合可能である。したがって、蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッド(図1、図2、図9、及び図11)のコネクタの下部雄ねじ(1569、2569)は、フィルタ装置ハウジング(図4A及び図4B)の雌ねじ189Aと係合することができる。フィルタ装置が、取付けヘッドと完全に係合すると、コネクタの溝内のOリング(1600、2600)が、フィルタ装置ハウジングとヘッドとの間の封止を改善することが好ましい。
【0082】
[0094]さらに、ヘッドと排出口ハウジングが完全に係合すると(また、フィルタ装置がヘッドと完全に係合すると)、ヘッドの本体と排出口ハウジングの内面との間に封止を設けることが好ましい。例えば、排出口ハウジングに関して前述の通り、また参考までに図3及び図10を使用すると、図示した排出口ハウジングはそれぞれ、内面153に環状の隆起部153Aを備え、隆起部の上部面、及び隆起部と境界を接している内面153の一部分153B(好ましくは溝153C)が、容器とヘッドが係合するときに、容器と蛇口ヘッド又はシャワーヘッドの側壁外面の環状肩部(1151、2151)との間に封止を設けることも好ましい。例えば、参考までに図1〜図3及び図9〜図11を使用して(また、より詳細には図1C及び図9Cにそれぞれ示すように)、フィルタ装置が蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドと完全に係合するとき、又は係合した後、また排出口がフィルタ装置と完全に係合するとき、又は係合した後、排出口と蛇口ヘッド又はシャワーヘッドとの間に封止が設けられることが好ましい。場合によっては、取付けヘッド(1100、2100)は、1つ若しくは複数のタブ(1151A、2151A)(又は(図9に示す)連続隆起部)を備え、これらは、排出口ハウジングの溝153Cに嵌合して、排出口ハウジングをより良好に保持し、かつ/又は排出口ハウジングとヘッドとの間の封止を改善する。
【0083】
[0095]図示した蛇口取付けヘッド及び図示したシャワー取付けヘッドはそれぞれ、流れ制御装置、安全維持装置、及び表示装置をさらに備え、これらを以下で詳細に論じる。
【0084】
流れ制御装置
[0096]場合により、実施形態によっては(例えば、図1、図2、図9、及び図11に示すように)、蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドとともに利用されるコネクタがさらに、流れ制御装置800を備え、これは、バルブ本体801(ベース801A、突起部801B(複数の脚とともに示した)及び溝801Cを含む)及びばね802、並びに、バルブ本体に溝801C内で嵌合する弾性ガスケット又はOリングを含む一方向バルブとして示してある。例えば、実施形態によっては、(閉止付勢された)一方向バルブを使用して、フィルタ装置がヘッドと係合していないときに、水が蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドを通って流れることを防止することが望ましい。例えば、空気によって運ばれる汚染物質に触れることによて水が汚染されるので、こうした水の流れを防止することにより、汚染を減らすことができる。別法として、又はさらに、フィルタが係合するまで水が流れることができないよう、水が使用可能になる前にフィルタが存在し係合されていることを、ユーザが好むことがある(又は規則が要求することがある)。続いて、例えば、フィルタ装置ハウジングの底壁178の突起部201の先端がバルブ本体のベース801Aに接触し、ばねを圧縮するとき、フィルタ装置をヘッドと完全に係合するとバルブを開くことができる。バルブ本体は、(例えば、脚部の直径を変更することにより)所望のレベルの流れ抵抗を実現して、例えば大流量及び/又は高圧の用途において、水の浪費を低減させることができる。
【0085】
安全維持装置
[0097]また、前述したように、蛇口ヘッド及びシャワーヘッドはさらに、フィルタ装置ハウジングが蛇口取付けヘッド又はシャワー取付けヘッドとロック可能なように係合することができるよう、任意選択の安全維持装置を備えることが好ましく、このロックは、必要なときに解除することができ、ヘッドからフィルタ装置が不用意に外れるリスクを減らすことができる。
【0086】
[0098]したがって、図1及び図9に示すように、蛇口ヘッド1100が、ハンドルすなわちレバー601、シャフト602、ベース603、及びピン604を含む本体に取り付けられた安全維持装置600を備え、ばね605が、ベースとハンドルとの間でシャフトに配置され、フィルタ装置の凹部501Aでピンを保持し(図4A、図4B、及び図8)、装置とヘッドとの間で係合をロックすることができる。装置は、必要なとき、ハンドル601を持ち上げるとヘッドから解放することができ、したがって、凹部からピンを分離し、続いて装置を回転させて、雌ねじ189Aが蛇口ヘッドコネクタのねじ1569から分離する。
【0087】
[0100]同様に、参考までに図2及び図11を使用すると、シャワーヘッド2100が、ハンドルすなわちレバー701、シャフト702、ベース703、及びピン704を含む本体に取り付けられた安全維持装置700を備え、ベースとハンドルとの間のシャフトにばね705が配置され、蛇口ヘッドに関して前述したように、フィルタ装置がロックできるようにシャワーヘッドと係合し、またそれから分離することができるようにする。
【0088】
[0101]蛇口取付けヘッド及びシャワー取付けヘッド、並びに様々な構成部品(以下で詳細に論じる)は、当技術分野で知られているように製造することができる。例えば、蛇口ヘッド、シャワーヘッド、コネクタ、ロックナット、及びバルブ本体は、水と親和性のある任意の不浸透性の熱可塑性材料を含む任意の適切な硬い不浸透性材料から製造することができる。例えば、これらの構成部品のそれぞれは、金属、金属性材料及び/若しくはセラミック材料、並びに/又は、アクリル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリエステル、ポリエチレンなどのポリマー、ポリカーボネート樹脂、又はそれらの組合せから製造することができる。
【0089】
[0102]例えば、前述の排出口ハウジングと同様に、蛇口ヘッド及びシャワーヘッド、並びに/又は他の構成部品(例えばコネクタ)は、静菌性の作用物質を含むように処理(例えば、被覆及び/若しくはクロム処理によって)又は形成することができる。
【0090】
表示装置
[0103]場合によっては、ただし好ましくは、図1、図2、図9、及び図11に示すように、シャワーヘッド又は蛇口ヘッドがさらに、例えば1つ若しくは複数の電池、及び/又は、1つ若しくは複数の太陽電池によって電源供給される電子表示装置900を備える。
【0091】
[0104]図示した電子表示装置900は、タイマ901(例えば、1つ又は複数の電子タイマユニットを含むタイマモジュール)、及び固定用パネル902を備える。好ましくは、また図に示すように、封止ガスケット902Aが、表面パネルとモジュールとの間に挿入される。
【0092】
[0105]必要なら、例えば、以下のいずれか、すなわち、設置日付、使用期間、並びに/又は、排出口及び/若しくはフィルタの寿命、水温、水の流量のいずれか1つ又は複数を示すことができる表示装置を設けることができ、好ましくは、この表示装置は、蛇口ヘッド又はシャワーヘッドの表面上若しくは内部に取り付けられ、この表示装置は、排出口及び/又はフィルタをいつ取り替えなければならないかについて通知する。有利なことには、必要なら、複数の排出口及びフィルタを使用する組織又は機関(病院など)は、例えば、棚卸し目的のために、かつ/又は適切な日付でアイテムを取り替えるために、これらのアイテムを追跡することができる。
【0093】
[0106]表示システムは、例えば、1つ又は複数のソフトウェアシステムと互換性があり、必要なら、ソフトウェアシステムには、インターネットを介してアクセスすることができる。
【0094】
[0107]好ましくは、表示装置及びタイマ(単数又は複数)は、フィルタ装置及び排出口のそれぞれの設置後の交換目標(例えば、使用日数又は使用期間)を監視するが、それというのも、例えばフィルタ装置及び排出口が、互いに異なる、かつ/又はユーザが定義した交換目標を有することがあるからである。必要なら、特定のローカルな用途に応じて(例えば、セキュリティPINコードを用いて)、ユーザがそれぞれの目標を設定することができる。例えば、タイマは、フィルタ装置及び/又は排出口を交換してリセットした後に(毎日)カウントダウンして、それぞれを交換するまでに残っている時間を示すことができ、交換されていない場合に、警告(例えばシンボル)及び、目標交換時期をどれくらい過ぎてユニットが設置されているかについてマイナス(日数)カウンタを表示すことができる。必要なら、例えば、水温、衛生管理温度、流量など、他の情報を表示することができる。
【0095】
[0108]前述の通り、このシステムは、フィルタ装置及び排出口を追跡できるようにすることが望ましく、例えば、フィルタ装置及び排出口が、例えば特定のヘッド、及び/又は位置(例えば、病院での特定の流し台若しくはシャワー)に関連することがある。したがって、例えば、表示装置は、以下のもの、すなわちヘッド自体の識別、ユースポイントの位置、フィルタ装置、及び排出口のうちの、1つ又は複数を(例えば、1つ若しくは複数のバーコード表示として)示すことができる。必要なら、フィルタ装置及び排出口用のバーコード(例えば2Dバーコード)を設置時に走査し、特定のヘッドに割り当てることができる。例えば、バーコードは、製造トレーサビリティ情報及び/又はテストデータを含むことができる。この情報を、例えば、ローカルに又はウェブベースバージョンで、組織の電子記録/データベースに加えることができる。必要に応じて、例えば様々な規則に基づいて、情報を修正及び/又は更新することができる。
【0096】
[実施例]
[0109]以下の各実施例はさらに本発明を示すが、もちろん、決してその範囲を限定するものと解釈すべきではない。
【0097】
[0110]これらの実施例では、空気によって運ばれる液滴バクテリアの攻撃テストが実行され、噴霧装置が、678mLの除菌水に植菌されたBrevondimonas diminutaの0.25mLの1×106のコロニー形成単位(CFU)/mLの懸濁液(ほぼ、370CFU/mLの最終濃度)を使用して、汚染水液滴及び跳ね返りの生成をシミュレートして、空気によって運ばれる汚染物質、並びに、手洗い及び/又はシャワー中に生じる跳ね返りを表す。
【0098】
[0111]これらの実施例は、除菌グレードの水用フィルタを使用する水の濾過ではなく、空気によって運ばれる汚染物質、並びに、手洗い及び/又はシャワー中に生じる跳ね返り表すように設計されているので、シミュレートされたフィルタ装置が利用され、フィルタ装置ハウジングが固体ブロックであり、この固体ブロックが、図5に示すハウジングの外形寸法にほぼ対応するように機械加工され、ハウジングは、その中にフィルタを含まない。シミュレートされたフィルタ装置の下端面は、各試験膜に取り付けられたステンレス鋼のリングを介して試験膜を保持するように、磁石を備える。試験膜は、シミュレートされたフィルタ装置の下端面に保持され、空気によって運ばれる汚染物質を採取し、効果的に取り込むために設けられる。
【0099】
[0112]フィルタのベースを提供する試験膜をさらに含む、これらシミュレートされたフィルタ装置(排出口の有無、及び排出口ディスクの有無による構成を以下でより詳細に述べる)が、水の表面からほぼ13cmの高さで、植菌された水を含む除菌容器上に配置される。容器内の超音波テラリウム噴霧装置が、30秒又は300秒のいずれかの試験期間中に汚染物質として膜上に集められる、膜の下のバクテリアが混入した水からの、空気によって運ばれる液滴及び跳ね返りを生成する。噴霧が完了すると(正の制御は排出口なしで噴霧され、負の制御は噴霧されない)、分析すべきフィルタ装置のベースを表す各膜は、除菌鉗子を使用して取り除かれ、30℃で48時間培養された、トリプケースソイ寒天(TSA)の142mmの板上に直接配置される。
【0100】
[0113]試験される構成は以下の通りである。すなわち(a)シミュレートされたフィルタ装置及び70mmのナイロン試験膜(空気によって運ばれる汚染物質を取り込むための)、ディスクなし、排出口なし(正の制御)、(b)シミュレートされたフィルタ装置、70mmのナイロン試験膜、ディスクなし、標準のシャワー排出口、(c)シミュレートされたフィルタ装置、70mmのナイロン試験膜、ディスク1(抗菌性の作用物質がない成型ポリプロピレンで、公称の細孔サイズが約2.5mm)、及び標準のシャワー排出口、(d)シミュレートされたフィルタ装置、70mmのナイロン試験膜、ディスク2(抗菌性の作用物質がない焼結ポリプロピレンで、公称の孔径が50マイクロメートル)、及び標準のシャワー排出口、(e)シミュレートされたフィルタ装置、70mmのナイロン試験膜、ディスクなし、標準のジェット排出口、並びに(f)シミュレートされたフィルタ装置、70mmのナイロン試験膜、ディスク1、及び標準のジェット排出口である。
【0101】
[0114]シャワー排出口は、直径が約0.1mm〜約2mm範囲で、通常は直径が平均約1mmの開口を有する。
【0102】
[0115]ジェット排出口は、シャワー排出口の開口よりも密接にグループ化された開口を有し、各開口は、直径が約1mm〜約5mmの範囲にあり、通常は直径が平均約2.5mmである。
【0103】
[0116]シミュレートされたフィルタ、膜、ディスク、排出口、及びフィルタのホルダが、使用前に除菌される。
【実施例1】
【0104】
[0117]この実施例では、噴霧装置が汚染物質をシミュレートし、バクテリアが混入した水からの、空気によって運ばれる液滴及び跳ね返りに直接接触すると、フィルタが汚染されることがあることを示している。
【0105】
[0118]3つのシミュレートされたフィルタ装置は、それぞれが、ベースを覆う70mmのナイロン試験膜を有し、ディスクなし、排出口なしであり(正の制御、上記の構成「a」)、30秒間噴霧に曝される。負の制御、第4のシミュレートされたフィルタ装置は、同じ構成を有し、噴霧には曝されない。
【0106】
[0119]負の制御フィルタ装置からのコロニー形成単位(CFU)のカウントは、ゼロである。3つのフィルタ装置からのカウントは、88〜126の範囲にあり、平均109である。
【実施例2】
【0107】
[0120]この実施例では、排出口を使用することで、汚染が著しく低減され、又はなくなり、排出口とともに排出口ディスクを使用することで、さらに汚染が低減され、又はなくなることを示している。
【0108】
[0121]構成「b」、「c」及び「d」をそれぞれ有する3組のシミュレートされたフィルタ装置、及び負の制御装置が、実施例1に示すように処理される。
【0109】
[0122]構成「b」に関するCFUカウントは、2つのシミュレートされたフィルタ装置に関しては1であり、その他のシミュレートされたフィルタ装置及び制御装置に関してはゼロである。
【0110】
[0123]構成「c」及び「d」に関するCFUカウントは、シミュレートされたフィルタ装置及び制御装置に関しては0である。
【実施例3】
【0111】
[0124]この実施例では、噴霧装置が汚染をシミュレートしており、バクテリアが混入した水からの、空気によって運ばれる液滴及び跳ね返りに直接接触すると、その液滴及び跳ね返りに接触する時間が増えるとき、フィルタ装置がより汚染されることがあることを示している。
【0112】
[0125]3つのシミュレートされたフィルタ装置は、それぞれが、ベースを覆う70mmのナイロン試験膜を有し、ディスクなし、排出口なしであり(上記の構成「a」)、300秒間噴霧に曝される。負の制御、第4のシミュレートされたフィルタ装置は、同じ構成を有し、噴霧には曝されない。
【0113】
[0126]この手順が、別の組のシミュレートされたフィルタ装置で繰り返される。
【0114】
[0127]負の制御フィルタ装置それぞれからのコロニー形成単位(CFU)のカウントは、ゼロである。2組の3つの噴霧されたフィルタ装置からのカウントは、それぞれ300よりも大きい。
【実施例4】
【0115】
[0128]この実施例では、排出口を使用することで、汚染が著しく低減され、又はなくなることを示している。
【0116】
[0129]構成「b」を有する3つのシミュレートされたフィルタ装置、及び負の制御装置が、実施例3に示すように処理される。
【0117】
[0130]この手順が、別の組のシミュレートされたフィルタ装置で繰り返される。
【0118】
[0131]構成「b」に関するCFUカウントは、噴霧されシミュレートされたフィルタ装置及び負の制御装置に関しては0である。
【実施例5】
【0119】
[0132]この実施例では、排出口を使用することで、汚染が著しく低減され、又はなくなることを示している。
【0120】
[0133]構成「b」及び「e」をそれぞれ有する3つのシミュレートされたフィルタ装置、及びそれぞれの負の制御装置が、実施例3に示すように処理される。
【0121】
[0134]構成「b」を有する2つの噴霧された、シミュレートされたフィルタ装置に関するCFUカウントは、各フィルタについて1である。その他の噴霧された、シミュレートされたフィルタ装置、及び負の制御装置に関するCFUカウントは、0である。
【0122】
[0135]構成「e」を有する3つの噴霧された、シミュレートされたフィルタ装置に関するCFUカウントは、4〜6の範囲にあり、平均は5である。負の制御装置に関するCFUカウントは、0である。
【実施例6】
【0123】
[0136]この実施例では、排出口を使用することで、汚染が著しく低減され、又はなくなり、排出口とともに排出口ディスクを使用することで、さらに汚染が低減され、又はなくなることを示している。
【0124】
[0137]さらに、構成「e」を有する3つのシミュレートされたフィルタ装置、及びこの構成を有する負の制御装置が、実施例3に示すように処理される。
【0125】
[0138]構成「f」を有する3つのシミュレートされたフィルタ装置、及びこの構成を有する負の制御装置が、実施例3に示すように処理される。
【0126】
[0139]構成「e」を有する3つの噴霧された、シミュレートされたフィルタ装置に関するCFUカウントは、2〜10の範囲にあり、平均は7である。負の制御装置に関するCFUカウントは、0である。
【0127】
[0140]構成「f」に関するCFUカウントは、噴霧された、シミュレートされたフィルタ装置及び負の制御装置に関しては、0である。
【0128】
[0141]刊行物、特許出願、及び特許を含め、本明細書に引用された全ての参考文献は、各参考文献を個別にまた具体的に示して参考として援用する場合、及び本明細書においてそっくりそのまま記載する場合と同じ程度に、参考として本明細書に援用する。
【0129】
[0142]本発明を説明する文脈(特に、以下の特許請求の範囲の文脈)において、用語「a」及び「an」と「the」、並びに同様の指示対象を使用することは、本明細書において別段の定めがない限り、又は文脈から明らかに矛盾しない限り、単数と複数の両方を含むものと解釈すべきである。用語「comprising」、「having」、「including」、及び「containing」は、特に記載のない限り、オープンエンドの用語として解釈すべきである(すなわち、「含むが、それには限定しない」ことを意味する)。本明細書における値の範囲の記載は、本明細書において別段の定めがない限り、単に、その範囲内に存在するそれぞれ別々の値を個別に参照するための簡略法として働くものであり、それぞれ別々の値は、本明細書において個別に記載される場合と同様に、本明細書に援用される。本明細書に記載の全ての方法は、本明細書において別段の定めがない限り、又は文脈から別段明らかに矛盾しない限り、任意の適した順序で実行することができる。本明細書において提供される任意及び全ての例、又は例示的な言葉(例えば、「など」)の使用は、単に、本発明をより明らかにするものであり、別段の特許請求がなされない限り、本発明の範囲に限定を課すものではない。本明細書内の言葉は、特許請求されないどんな要素をも、本発明の実施に不可欠であるものとして示すことはないと解釈すべきである。
【0130】
[0143]本発明を実施するための、発明者に知られている最良の形態を含む、本発明の好ましい実施形態が本明細書に記載されている。前述の説明を読めば、これらの好ましい実施形態の変形形態が、当業者には明らかになろう。本発明者は、当業者が適宜こうした変形形態を利用することを期待しており、本明細書において具体的に記述されるのとは異なる態様で本発明が実施されることを意図している。したがって、本発明は、準拠法によって許可されているように、本明細書に添付された特許請求の範囲に記載の主題の修正及び均等物を全て含む。さらに、本明細書において別段の定めがない限り、又は文脈から明らかに矛盾しない限り、その考えられる全ての変形形態における前述の各要素のどんな組合せも本発明に包含される。
【符号の説明】
【0131】
1000…蛇口システム、1100…蛇口取付けヘッド、100…排出口、110…多孔質ディスク、150…排出口ハウジング、170…フィルタ装置、175…フィルタ装置ハウジング、176…上部壁、177…側壁、1788…底壁、500…安全維持装置容器本体、600…安全維持装置600。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユースポイントでのシャワー又は蛇口用の排出口であって、
前記シャワー又は前記蛇口が、取付けヘッド、並びに多孔質の除菌グレードの水用フィルタ、排水部分、及び外面を有する側壁を含む除菌グレードの水用フィルタ装置を備え、前記水用フィルタ装置が、シャワーヘッド又は蛇口ヘッド、及び前記排出口と流体結合し、また取外しできるように連結され、
前記排出口が、
側壁内面及び側壁外面を有する側壁、内面、外面及び複数の排出口ポートを有する底壁であって、各前記ポートが前記内面から前記外面を通って水が流れるようにする開口を含む底壁、並びに、前記側壁内面と前記底壁内面とによって形成された空洞を含む樹脂製容器を含む排出口ハウジングであって、前記側壁外面と前記底壁外面の両方が、前記シャワーヘッド又は前記蛇口ヘッドを囲む環境空気と接している排出口ハウジングと、
前記樹脂製容器の前記空洞に含まれる疎水性多孔質ディスクであって、複数の細孔を含み、上流面及び下流面を有し、前記下流面が、前記底壁の前記内面に面している疎水性多孔質ディスクと
を備え、
前記樹脂製容器の前記側壁内面が、前記水用フィルタ装置の前記側壁の前記外面と解放できるように係合可能な取付け要素を含み、前記排出口の空洞が、前記水用フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適している、排出口。
【請求項2】
前記排出口が前記水用フィルタ装置と係合しているとき、主として非線形の液体流路が、前記水用フィルタ装置の前記排水部分から前記疎水性多孔質ディスクを通り、前記排出口ポート内の前記開口(単数又は複数)を通って形成される、請求項1に記載の排出口。
【請求項3】
前記底壁の前記内面がさらに、複数の上向きの突起部を備え、前記疎水性多孔質ディスクの前記下流面の一部分が前記突起部に接触する、請求項1又は2に記載の排出口。
【請求項4】
前記疎水性多孔質ディスクの前記上流面が、前記水用フィルタ装置の前記排水部分から間隔を空けて配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の排出口。
【請求項5】
前記疎水性多孔質ディスクが、静菌性の疎水性多孔質ディスクを備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の排出口。
【請求項6】
前記静菌性多孔質ディスクが静菌性の粒子を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の排出口。
【請求項7】
前記樹脂製容器が静菌性の粒子を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の排出口。
【請求項8】
ユースポイントでの蛇口又はユースポイントでのシャワー用の、排出口及び水用フィルタ装置であって、
請求項1〜7のいずれか一項に記載に前記排出口と、
多孔質の除菌グレードの水用フィルタ、排水部分、及びねじ山を含む外面を有する側壁を含む除菌グレードの水用フィルタ装置と
を備え、
前記樹脂製容器の前記側壁内面が、前記水用フィルタ装置の前記側壁の前記外面の前記ねじ山と解放できるように係合可能なねじ山を備え、前記排出口の空洞が、前記水用フィルタ装置の少なくとも一部分を受ける、排出口及び水用フィルタ装置。
【請求項9】
前記除菌グレードの水用フィルタ装置が、外縁部を有する底壁、ねじ山を含む内面及び前記外面を有する前記側壁、並びに前記排水部分を含むハウジングを備え、前記排水部分が、前記底壁の前記外縁部と前記側壁の前記内面との間にある、請求項8に記載の排出口及び水用フィルタ装置。
【請求項10】
前記除菌グレードの水用フィルタ装置が、前記排水部分を含む底壁を含むハウジングと、ねじ山を含む前記外面を有する前記側壁とを備える、請求項8に記載の排出口及び水用フィルタ装置。
【請求項11】
少なくとも1つの多孔質要素を含む多孔質の水用除菌フィルタと、
前記フィルタを含み、前記フィルタを通して液体流路を設けるハウジングと
を備え、
前記ハウジングが、入口及び排水部分を備え、前記入口と前記排水部分との間に前記液体流路を形成し、前記ハウジングが、外縁部を有する底壁、ねじ山を含む内面及び外面を有する側壁、並びに前記排水部分を備え、前記排水部分が、前記底壁の前記外縁部と前記側壁の前記内面との間にある、水用除菌フィルタ装置。
【請求項12】
少なくとも1つの多孔質要素を含む多孔質の水用除菌フィルタと、
前記フィルタを含み、前記フィルタを通して液体流路を設けるハウジングと
を備え、
前記ハウジングが、入口及び排水部分を備え、前記入口と前記排水部分との間に前記液体流路を形成し、前記ハウジングが、前記排水部分を含む底壁、及びねじ山を含む外面を有する側壁を備える、水用除菌フィルタ装置。
【請求項13】
請求項8〜10のいずれか一項に記載の前記排出口及び前記水用フィルタ装置と、
前記排出口及び前記水用フィルタ装置と係合可能なシャワーヘッド又は蛇口ヘッドと
を備える、ユースポイントでのシャワーシステム又は蛇口システム。
【請求項14】
前記シャワー取付けヘッド又は前記蛇口取付けヘッドに前記水用フィルタ装置を解放できるようにロックするための安全維持装置をさらに備え、前記安全維持装置がハンドル及びピンを備え、前記ピンが、安全維持装置の容器本体と係合し、
前記シャワー取付けヘッド又は前記蛇口取付けヘッドがさらに、前記ハンドル及びピンを備え、前記水用フィルタ装置ハウジングが、前記安全維持装置の容器本体を備える、請求項13に記載のユースポイントでのシャワーシステム又は蛇口システム。
【請求項15】
前記シャワー取付けヘッド又は前記蛇口取付けヘッドがさらに、前記水用フィルタ装置及び/若しくは前記排出口がいつ設置されたかについてユーザに通知するための、並びに/又は、前記水用フィルタ装置及び/若しくは前記排出口をいつ取り替えなければならないかについて前記ユーザに通知するための表示装置を備える、請求項13又は14に記載のユースポイントでのシャワーシステム又は蛇口システム。
【請求項16】
水を供給するための方法であって、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の前記排出口、請求項8〜10のいずれか一項に記載の前記水装置及び水用フィルタ装置、請求項11若しくは12に記載の前記水用除菌フィルタ装置、又は請求項13〜15のいずれか一項に記載の前記システムに水を通すステップを含む方法。
【請求項17】
逆汚染を低減させるための方法であって、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の前記排出口を、除菌グレードの水用フィルタ装置、及びシャワー取付けヘッド若しくは蛇口取付けヘッドを含む、ユースポイントでのシャワー又は蛇口と係合させるステップであって、前記排出口と前記水用フィルタ装置との間に気密封止を設けるステップを含み、また、前記排出口と前記シャワー取付けヘッド又は蛇口取付けヘッドとの間に密封封止を設けるステップをも含む前記排出口を係合させるステップと、
前記シャワー又は前記蛇口を通し、また前記水用フィルタ装置及び前記排出口を通して水を供給するステップと
を含む方法。
【請求項18】
前記排出口及び/又は前記水用フィルタ装置の使用時間を監視するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項1】
ユースポイントでのシャワー又は蛇口用の排出口であって、
前記シャワー又は前記蛇口が、取付けヘッド、並びに多孔質の除菌グレードの水用フィルタ、排水部分、及び外面を有する側壁を含む除菌グレードの水用フィルタ装置を備え、前記水用フィルタ装置が、シャワーヘッド又は蛇口ヘッド、及び前記排出口と流体結合し、また取外しできるように連結され、
前記排出口が、
側壁内面及び側壁外面を有する側壁、内面、外面及び複数の排出口ポートを有する底壁であって、各前記ポートが前記内面から前記外面を通って水が流れるようにする開口を含む底壁、並びに、前記側壁内面と前記底壁内面とによって形成された空洞を含む樹脂製容器を含む排出口ハウジングであって、前記側壁外面と前記底壁外面の両方が、前記シャワーヘッド又は前記蛇口ヘッドを囲む環境空気と接している排出口ハウジングと、
前記樹脂製容器の前記空洞に含まれる疎水性多孔質ディスクであって、複数の細孔を含み、上流面及び下流面を有し、前記下流面が、前記底壁の前記内面に面している疎水性多孔質ディスクと
を備え、
前記樹脂製容器の前記側壁内面が、前記水用フィルタ装置の前記側壁の前記外面と解放できるように係合可能な取付け要素を含み、前記排出口の空洞が、前記水用フィルタ装置の少なくとも一部分を受けるのに適している、排出口。
【請求項2】
前記排出口が前記水用フィルタ装置と係合しているとき、主として非線形の液体流路が、前記水用フィルタ装置の前記排水部分から前記疎水性多孔質ディスクを通り、前記排出口ポート内の前記開口(単数又は複数)を通って形成される、請求項1に記載の排出口。
【請求項3】
前記底壁の前記内面がさらに、複数の上向きの突起部を備え、前記疎水性多孔質ディスクの前記下流面の一部分が前記突起部に接触する、請求項1又は2に記載の排出口。
【請求項4】
前記疎水性多孔質ディスクの前記上流面が、前記水用フィルタ装置の前記排水部分から間隔を空けて配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の排出口。
【請求項5】
前記疎水性多孔質ディスクが、静菌性の疎水性多孔質ディスクを備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の排出口。
【請求項6】
前記静菌性多孔質ディスクが静菌性の粒子を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の排出口。
【請求項7】
前記樹脂製容器が静菌性の粒子を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の排出口。
【請求項8】
ユースポイントでの蛇口又はユースポイントでのシャワー用の、排出口及び水用フィルタ装置であって、
請求項1〜7のいずれか一項に記載に前記排出口と、
多孔質の除菌グレードの水用フィルタ、排水部分、及びねじ山を含む外面を有する側壁を含む除菌グレードの水用フィルタ装置と
を備え、
前記樹脂製容器の前記側壁内面が、前記水用フィルタ装置の前記側壁の前記外面の前記ねじ山と解放できるように係合可能なねじ山を備え、前記排出口の空洞が、前記水用フィルタ装置の少なくとも一部分を受ける、排出口及び水用フィルタ装置。
【請求項9】
前記除菌グレードの水用フィルタ装置が、外縁部を有する底壁、ねじ山を含む内面及び前記外面を有する前記側壁、並びに前記排水部分を含むハウジングを備え、前記排水部分が、前記底壁の前記外縁部と前記側壁の前記内面との間にある、請求項8に記載の排出口及び水用フィルタ装置。
【請求項10】
前記除菌グレードの水用フィルタ装置が、前記排水部分を含む底壁を含むハウジングと、ねじ山を含む前記外面を有する前記側壁とを備える、請求項8に記載の排出口及び水用フィルタ装置。
【請求項11】
少なくとも1つの多孔質要素を含む多孔質の水用除菌フィルタと、
前記フィルタを含み、前記フィルタを通して液体流路を設けるハウジングと
を備え、
前記ハウジングが、入口及び排水部分を備え、前記入口と前記排水部分との間に前記液体流路を形成し、前記ハウジングが、外縁部を有する底壁、ねじ山を含む内面及び外面を有する側壁、並びに前記排水部分を備え、前記排水部分が、前記底壁の前記外縁部と前記側壁の前記内面との間にある、水用除菌フィルタ装置。
【請求項12】
少なくとも1つの多孔質要素を含む多孔質の水用除菌フィルタと、
前記フィルタを含み、前記フィルタを通して液体流路を設けるハウジングと
を備え、
前記ハウジングが、入口及び排水部分を備え、前記入口と前記排水部分との間に前記液体流路を形成し、前記ハウジングが、前記排水部分を含む底壁、及びねじ山を含む外面を有する側壁を備える、水用除菌フィルタ装置。
【請求項13】
請求項8〜10のいずれか一項に記載の前記排出口及び前記水用フィルタ装置と、
前記排出口及び前記水用フィルタ装置と係合可能なシャワーヘッド又は蛇口ヘッドと
を備える、ユースポイントでのシャワーシステム又は蛇口システム。
【請求項14】
前記シャワー取付けヘッド又は前記蛇口取付けヘッドに前記水用フィルタ装置を解放できるようにロックするための安全維持装置をさらに備え、前記安全維持装置がハンドル及びピンを備え、前記ピンが、安全維持装置の容器本体と係合し、
前記シャワー取付けヘッド又は前記蛇口取付けヘッドがさらに、前記ハンドル及びピンを備え、前記水用フィルタ装置ハウジングが、前記安全維持装置の容器本体を備える、請求項13に記載のユースポイントでのシャワーシステム又は蛇口システム。
【請求項15】
前記シャワー取付けヘッド又は前記蛇口取付けヘッドがさらに、前記水用フィルタ装置及び/若しくは前記排出口がいつ設置されたかについてユーザに通知するための、並びに/又は、前記水用フィルタ装置及び/若しくは前記排出口をいつ取り替えなければならないかについて前記ユーザに通知するための表示装置を備える、請求項13又は14に記載のユースポイントでのシャワーシステム又は蛇口システム。
【請求項16】
水を供給するための方法であって、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の前記排出口、請求項8〜10のいずれか一項に記載の前記水装置及び水用フィルタ装置、請求項11若しくは12に記載の前記水用除菌フィルタ装置、又は請求項13〜15のいずれか一項に記載の前記システムに水を通すステップを含む方法。
【請求項17】
逆汚染を低減させるための方法であって、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の前記排出口を、除菌グレードの水用フィルタ装置、及びシャワー取付けヘッド若しくは蛇口取付けヘッドを含む、ユースポイントでのシャワー又は蛇口と係合させるステップであって、前記排出口と前記水用フィルタ装置との間に気密封止を設けるステップを含み、また、前記排出口と前記シャワー取付けヘッド又は蛇口取付けヘッドとの間に密封封止を設けるステップをも含む前記排出口を係合させるステップと、
前記シャワー又は前記蛇口を通し、また前記水用フィルタ装置及び前記排出口を通して水を供給するステップと
を含む方法。
【請求項18】
前記排出口及び/又は前記水用フィルタ装置の使用時間を監視するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図11】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図11】
【公開番号】特開2012−57458(P2012−57458A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−178020(P2011−178020)
【出願日】平成23年8月16日(2011.8.16)
【出願人】(596064112)ポール・コーポレーション (70)
【氏名又は名称原語表記】Pall Corporation
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−178020(P2011−178020)
【出願日】平成23年8月16日(2011.8.16)
【出願人】(596064112)ポール・コーポレーション (70)
【氏名又は名称原語表記】Pall Corporation
【Fターム(参考)】
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