説明

シャワーヘッド

【課題】湯水の吐出が止水コックの作動と同時に行うことができて、無駄な止め直しを行う必要のないシャワーヘッドを簡単な構成によって安価に提供すること。
【解決手段】内部に湯水流入室13aを有する区画管13を大通路11a内に挿入することにより、本体11との間に空気流入室14を形成するとともに、本体11に形成した外側吸引口11cからの空気を当該区画管13に形成した内側吸引口13cから湯水流入室13aに導くようにし、区画管13の接続部13dを、本体11に形成した固定部材収納穴11e内に挿入した回路固定部材16によって固定したこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャワー室において使用されるシャワーヘッドに関し、特に、シャワー吐水に空気を混入させるようにしたシャワーヘッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
浴室やシャワー室において使用されるシャワーヘッドは種々なものが提案されてきているが、中でも、シャワー吐水に空気を混入させるようにしたシャワーヘッドは、空気の混入によって吐水が途切れてこれが身体によい刺激になること、及び節水効果を果たすことから、例えば、特許文献1において提案されているものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−119435号公報、要約、代表図、段落0009
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この特許文献1に記載されている「泡沫シャワー装置」は、「低水圧下でも確実に、吐水に空気を混入するエジェクター部から空気を混入することが出来る泡沫シャワー装置を提供する」ことを課題として、図9に示すように、「吐水に空気を混入するエジェクター部を有する泡沫シャワー装置において、前記エジェクターの空気吸引部に空気を補助的に供給する空気供給手段を備え付けた」ものである。これにより、「低水圧条件下でも充分な空気混入率が実現可能となり、水圧に対する設置の制約を著しく改善できる」といった機能を有すると考えられる。
【0005】
しかしながら、この特許文献1に記載されている「泡沫シャワー装置」では、図9に示したように、「湯水は、給水管2よりシャワーヘッド1内通水路途中に設けられた縮径されたノズル8に通水される。ノズル8の出口周壁には空気を吸入するための通気孔6が設けられる。シャワーヘッド1に供給された湯水は縮径されたノズル8を通過することにより湯水は流速を高められ、さらに縮径されたノズル8の吐水口付近に設けられた通気孔6より空気が引込まれ湯水に空気が混入されシャワーヘッド1先端部に備え付けられた散水板7より湯水が吐水される」(当該特許文献1の段落0009)ものであるため、次のような現象が発生する。
【0006】
すなわち、この特許文献1の「泡沫シャワー装置」では、「ノズル8の出口周壁には空気を吸入するための通気孔6が設けられる」のであり、この通気孔6は、図9に示したように、「縮径されたノズル8の吐水口付近に設けられ」ている。つまり、「散水板7」が図9の上部に位置していて「通気孔6」が下部に位置している状態のものであり、使用しているときも、この泡沫シャワー装置を壁にかけたときも、「通気孔6」が下部に位置することになる。
【0007】
このように、「通気孔6」が下部に位置すると、「泡沫シャワー装置」によるシャワーの吐出を停止させたとき、シャワーヘッド1内に残留していた湯水がこの「通気孔6」を通してポタポタと漏れ出ることになる。このことは、シャワーを止めたつもりなのに湯水が漏れ出るということを意味しているから結構気になり、つい、それが止まるまで止め直しを行う、という無駄なことを行わなければならない。
【0008】
また、この種のシャワーヘッドは、一度取り付けたものを長期間使い続けるよりも、使用者が好みに応じた色や形状のものに随時交換して使用して、日々の生活を豊かにすることが行われるようになってきている。その前提となるのは、この種のシャワーヘッドを安価に提供することである。
【0009】
そこで、本発明者等は、この種のシャワーヘッドについて、安価に提供することができて、湯水の吐出停止が瞬時に行えるようにするにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
【0010】
すなわち、本発明の目的とするところは、湯水の吐出が止水コックの作動と同時に行うことができて、無駄な止め直しを行う必要のないシャワーヘッドを簡単な構成によって安価に提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以上の課題を解決するために、本発明の採った手段は、後述する最良形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、
「互いに連通して段部11dにて区画される大通路11a及び小通路11bを内部に有する本体11と、大通路11a側に接続されるホース20から供給された湯水を吐水するノズル12とを備えたシャワーヘッド10において、
内部に湯水流入室13aを有する区画管13を大通路11a内に挿入することにより、本体11との間に空気流入室14を形成するとともに、本体11に形成した外側吸引口11cからの空気を当該区画管13に形成した内側吸引口13cから湯水流入室13aに導くようにし、
区画管13の接続部13dを、本体11に形成した固定部材収納穴11e内に挿入した回路固定部材16によって固定したことを特徴とするシャワーヘッド10」
である。
【0012】
すなわち、本発明に係るシャワーヘッド10は、図1〜図6に示すような外観を有するものであって、本体11の下端に、図示しない給湯器や湯水混合栓からの湯水を供給するホース20が接続されて、上部のノズル12からシャワー水を吐水するものであるが、この吐水中に空気を混入させながらシャワー水を浴びることができるようにしたものである。
【0013】
特に、このシャワーヘッド10の本体11は、図2及び図4に示すように、互いに連通して段部11dにて区画される大通路11a及び小通路11bを内部に有するものであり、大通路11a内には、内部に湯水流入室13aを有する区画管13が挿入されているものである。また、このシャワーヘッド10の本体11の中間部の表裏両側には、図1〜図4に示すように、外側吸引口11cが形成してある。
【0014】
区画管13は、図2に示すように、互いに連通する湯水流入室13aと減圧室13bとを内部に有するものであり、図示下端部に接続部13dを一体的に設けたものである。この接続部13dの近傍に位置する当該区画管13には、外部と減圧室13bとを連通させる内側吸引口13cが形成してあり、この区画管13の図2の図示上端は、本体11側の段部11dに当接し得る外径を有している。
【0015】
また、この区画管13の下端に設けた接続部13d内には、図2に示すように、後述するオリフィス部材15が収納されるオリフィス収納穴13eが形成してあり、この接続部13dの周囲には、後述する固定部材16が係止される円周溝13fが形成してある。そして、この接続部13dの外周には、前述したホース20が取り付けられる接続ネジ13gが形成してある。
【0016】
この区画管13は、これを本体11側の大通路11a内に挿入することにより、図2に示すように、本体11との間に空気流入室14を形成するとともに、本体11に形成した外側吸引口11cからの空気を当該区画管13に形成した内側吸引口13cから湯水流入室13aに導くようにするものである。
【0017】
そして、この区画管13は、本体11に形成した固定部材収納穴11eから挿入した回路固定部材16を、接続部13dの周囲に形成した円周溝13fに係合させることによって、本体11に対して簡単に固定されるものである。
【0018】
つまり、本発明に係るシャワーヘッド10は、一体成形した本体11の上端にノズル12をネジ12bによって取り付けるとともに、この本体11の大通路11a内に、同じく一体成形した区画管13を挿入し、本体11の外側から挿入される固定部材16によって、この区画管13を本体11に固定することにより、簡単に製造することができるものとなっているのである。そして、この区画管13のオリフィス収納穴13e内に、使用者の好みに応じた大きさの通水穴を有するオリフィス部材15を取り付ければ、使用者の好みに応じたシャワーヘッド10が完成するものである。
【0019】
以上の結果、本発明に係るシャワーヘッド10は、まず第1に、使用者の好みに応じたものとして、安価に製造及び提供することができるものとなっているのである。
【0020】
また、このシャワーヘッド10では、図2に示すように、内部が湯水流入室13aとなる区画管13を本体11内に配置したものであり、これにより、この区画管13と本体11との間に空気流入室14を形成したものである。
【0021】
さらに、このシャワーヘッド10では、図2に示すように、区画管13の下端部内にオリフィス部材15が介装してあり、このオリフィス部材15の後流側に減圧室13bを形成するとともに、この減圧室13bを囲む区画管13に空気の内側吸引口13cを形成したものである。また、区画管13の上部に対応する本体11には、上述した空気の外側吸引口11cが形成してある。
【0022】
以上のように構成した本発明のシャワーヘッド10では、図示しない湯水混合栓等のコックを開いて当該シャワーヘッド10を使用しようとすると、ホース20から湯水が供給されてオリフィス部材15内を湯水が通過する。このとき、減圧室13bにては減圧状態が形成されるから、この減圧室13b内に開口した内側吸引口13cから空気流入室14内の空気または残留していた水が区画管13の湯水流入室13a内に供給される。勿論、空気流入室14内の空気または水が吸引されることによって、本体11に形成してある外側吸引口11cから外部の空気が吸引される。
【0023】
このとき、区画管13の湯水流入室13a内に供給されるのが「水」であるのは、先に当該シャワーヘッド10を使用したときにこれが残留していたからであり、この残留水が完全に吸引されてしまえば、次からは外部の空気がホース20から供給されてきた湯水中に泡となって吸引されることになる。
【0024】
以上の結果、当該シャワーヘッド10の使用時に、これを構成しているノズル12の各ノズル穴12aからは、湯水と空気との混合物が泡沫シャワー水となって吐水されるのであり、使用者の身体に刺激を与えることになるのである。何故なら、このシャワーヘッド10を使用してシャワー水を浴びると、連続した湯水の流れが身体に当たるのではなく、途切れ途切れに湯水が当たるからである。しかも、この湯水を途切れさせている空気の分だけ、湯水の節約をしていることになり、一石二鳥の機能を発揮するのである。
【0025】
ここで、当該シャワーヘッド10の使用を止めると、ノズル12からの吐水が止まるとともに、外側吸引口11cよりも高い位置にある湯水は、その自重によって当該シャワーヘッド10の湯水流入室13a内を流れ落ちるが、この流れ落ちた湯水は、湯水流入室13aに開口していた内側吸引口13cから空気流入室14内に流れるのである。何故なら、当該シャワーヘッド10を使用している間は、空気流入室14内には空気しかなく残留水はないからである。このため、シャワーヘッド10の使用を止めれば、湯水流入室13a内を流れ落ちてきた湯水が、空気流入室14内の空気を外側吸引口11cから外部に押し出しながら空気流入室14内に流れ込むのである。
【0026】
つまり、当該シャワーヘッド10の使用を止めたときに、当該シャワーヘッド10内に残留していた湯水は、湯水流入室13a及び空気流入室14内に溜められるのであり、図9に示した従来例の場合のように、当該シャワーヘッド10の外に漏れ出ることはないのである。
【0027】
従って、このシャワーヘッド10によれば、第2に、当該シャワーヘッド10への湯水の供給を止めたときに、残留水が外に漏れ出ることがなく、湯水混合栓について無駄な止め直しを行う必要がないものとなっているのである。
【0028】
なお、このシャワーヘッド10については、上記空気流入室14の容積を、外側吸引口11cから上側になる本体11内の容積よりも多くなるようにしてある。このようにしたシャワーヘッド10では、止水したときに内部に残留していた湯水が、当該シャワーヘッド10内に完全に溜められるようにするものである。つまり、このシャワーヘッド10は、外側吸引口11cから上側になる本体11内に残留していた湯水を、ホース20からの圧力がなくなったことによって流下しようとしたとき、その全部以上を空気流入室14内に戻すようにしたものである。
【0029】
従って、このシャワーヘッド10は、上記と同様な機能を発揮する他、第3に、シャワー水の止水を行ったときの残留水を確実に内部に保持することができるものとなっているのである。
【発明の効果】
【0030】
以上、説明した通り、本発明においては、
「互いに連通して段部11dにて区画される大通路11a及び小通路11bを内部に有する本体11と、大通路11a側に接続されるホース20から供給された湯水を吐水するノズル12とを備えたシャワーヘッド10において、
内部に湯水流入室13aを有する区画管13を大通路11a内に挿入することにより、本体11との間に空気流入室14を形成するとともに、本体11に形成した外側吸引口11cからの空気を当該区画管13に形成した内側吸引口13cから湯水流入室13aに導くようにして、
区画管13の接続部13dを、本体11に形成した固定部材収納穴11e内に挿入した回路固定部材16によって固定したこと」
にその特徴があり、これにより、湯水の吐出が止水コックの作動と同時に行うことができて、無駄な止め直しを行う必要のないシャワーヘッド10を、簡単な構成によって、かつ安価に提供することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係るシャワーヘッドの斜視図である。
【図2】同シャワーヘッドの縦断面図である。
【図3】同シャワーヘッドを示すもので、(a)は正面図、(b)は背面図である。
【図4】同シャワーヘッドと、本体内の大通路及び小通路との位置関係を示す正面図である。
【図5】同シャワーヘッドの外観を示すもので、(a)は右側面図、(b)は左側面図である。
【図6】同シャワーヘッドの外観を示すもので、(a)は平面図、(b)は底面図である。
【図7】同シャワーヘッドの各部の様子を示すもので、(イ)は図2中の1−1線に沿ってみた横断面図、(ロ)は図2中の2−2線に沿ってみた横断面図、(ハ)は当該シャワーヘッドの底面図である。
【図8】オリフィス収納穴内にオリフィス部材を選択して挿入する様子を示すオリフィス部材の拡大正面図及び底面図である。
【図9】従来の技術を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
次に、上記のように構成した本発明に係る発明を、図面に示した実施の形態であるシャワーヘッド10について説明すると、図1には、本発明に係るシャワーヘッド10の斜視図が示してある。このシャワーヘッド10は、図1に示したように、外観は従来のそれと殆ど変わらないが、本体11の手で握る部分の少し上方に外側吸引口11cを開口させてある。勿論、このシャワーヘッド10は、図示しない湯水混合栓や給湯器等の湯水供給源に接続されるものであるから、その下端に湯水が供給されてくるホース20が連結されるのであり、湯水は、本体11の図示上端に設けてあるノズル12の各ノズル穴12aから吐水されるものである。勿論、このノズル12は、図2に示したように、ネジ12bによって本体11に取り付けられるものである。
【0033】
特に、このシャワーヘッド10の本体11は、図2及び図4に示したように、互いに連通して段部11dにて区画される大通路11a及び小通路11bを内部に有するものであり、大通路11a内には、内部に湯水流入室13aを有する区画管13が挿入されているものである。また、このシャワーヘッド10の本体11の中間部の表裏両側には、図1〜図4に示したように、外側吸引口11cが形成してある。
【0034】
区画管13は、図2に示したように、互いに連通する湯水流入室13aと減圧室13bとを内部に有するものであり、図示下端部に接続部13dを一体的に設けたものである。この接続部13dの近傍に位置する当該区画管13には、外部と減圧室13bとを連通させる内側吸引口13cが形成してあり、この区画管13の図2の図示上端は、本体11側の段部11dに当接し得る外径を有している。
【0035】
また、この区画管13の下端に設けた接続部13d内には、図2に示したように、後述するオリフィス部材15が収納されるオリフィス収納穴13eが形成してあり、この接続部13dの周囲には、後述する固定部材16が係止される円周溝13fが形成してある。そして、この接続部13dの外周には、前述したホース20が取り付けられる接続ネジ13gが形成してある。
【0036】
この区画管13は、これを本体11側の大通路11a内に挿入することにより、図2に示したように、本体11との間に空気流入室14を形成するとともに、本体11に形成した外側吸引口11cからの空気を当該区画管13に形成した内側吸引口13cから湯水流入室13aに導くようにするものである。
【0037】
そして、この区画管13は、本体11に形成した固定部材収納穴11eから挿入した回路固定部材16を、接続部13dの周囲に形成した円周溝13fに係合させることによって、本体11に対して簡単に固定されるものである。
【0038】
つまり、本発明に係るシャワーヘッド10は、一体成形した本体11の上端にノズル12をネジ12bによって取り付けるとともに、この本体11の大通路11a内に、同じく一体成形した区画管13を挿入し、本体11の外側から挿入される固定部材16によって、この区画管13を本体11に固定することにより、簡単に製造することができるものとなっているのである。そして、この区画管13のオリフィス収納穴13e内に、使用者の好みに応じた大きさの通水穴を有するオリフィス部材15を取り付ければ、使用者の好みに応じたシャワーヘッド10が完成するものである。
【0039】
上述した本体11の内部には、図2に示したように、区画管13が収納してあり、この区画管13内が湯水流入室13aとなっているものである。この湯水流入室13aの下部に対しては、上述したホース20が連通しており、上部についてはノズル12の各ノズル穴12aが連通している。
【0040】
この区画管13の外側に形成した、本体11との間の隙間は、空気流入室14としてあり、この空気流入室14の容積は、外側吸引口11cから上側になる本体11内の容積よりも多くなるようにしてある。つまり、この空気流入室14によって、上述した外側吸引口11cより上方に位置している在留水を完全に貯留できるようにしてある。
【0041】
また、上述した区画管13とホース20との間には、図2に示したように、オリフィス部材15が介在させてある。このオリフィス部材15は、その湯水通路を途中で絞り込んだ断面形状を有するものとしたものであり、この絞り込み部分でホース20からの湯水の流速を早めながら圧力を落とすものである。そして、このオリフィス部材15は、その図示上部に位置している区画管13の下部、つまり減圧室13bに湯水を放出したとき、この減圧室13bでの減圧作用を発揮させるのである。
【0042】
また、上記のオリフィス部材15は、1個のシャワーヘッド10について、図8に示したように、3種類のものが用意されることがある。これら3種類の各オリフィス部材15は、内部の通水路の大きさが、大、中、及び小となっていることが他と異なるものであり、その差異は、各オリフィス部材15の表面に形成した目印15aの数で分かるようになっている。つまり、本実施例においては、この目印15aが付していないものが、一番小さい内径の通水路を有するものであり、以下、1本の目印15aは「中」を、2本の目印15aは「大」を示すものである。勿論、これらのオリフィス部材15は、区画管13側のオリフィス収納穴13e内に共通して挿入できるようにするものであることから、その外径は同一である。
【0043】
各オリフィス部材15内に形成した通水路の大きさが異なれば、同じ圧力でホース20側から湯水が供給されてきたとき、その後流側で発生される負圧の大きさを変化させることができるものである。通水路が小さければ、後流側の負圧が小さくなるから、外側吸引口11cや内側吸引口13cを通して吸引する空気の量を大きくでき、大きければ小さい場合に比して湯水を多くすることができるのである。
【0044】
そして、この区画管13の、減圧室13bの周囲に位置する部分には内側吸引口13cが形成してあり、この内側吸引口13cは、空気流入室14を介して本体11側の外側吸引口11cに連通している。つまり、当該シャワーヘッド10内に湯水が流れるときには、減圧室13bにて減圧状態が形成されるのであり、この減圧状態によって外部の空気が、外側吸引口11c、空気流入室14そして内側吸引口13cを介して区画管13の湯水流入室13a内に吸引されることになるのである。
【0045】
なお、本最良形態のシャワーヘッド10では、図1及び図2に示すように、本体11の手で握る部分に滑り止め17が形成してあり、この滑り止め17によって当該本体11の掴みを滑ることなく行えるようにしてある。
【符号の説明】
【0046】
10 シャワーヘッド
11 本体
11a 大通路
11b 小通路
11c 外側吸引口
11d 段部
11e 固定部材収納穴
12 ノズル
12a ノズル穴
12b ネジ
13 区画管
13a 湯水流入室
13b 減圧室
13c 内側吸引口
13d 接続部
13e 接続部
13f 円周溝
13g 接続ネジ
14 空気流入室
15 オリフィス部材
15a 目印
16 固定部材
17 滑り止め
20 ホース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに連通して段部にて区画される大通路及び小通路を内部に有する本体と、大通路側に接続されるホースから供給された湯水を吐水するノズルとを備えたシャワーヘッドにおいて、
内部に湯水流入室を有する区画管を大通路内に挿入することにより、本体との間に空気流入室を形成するとともに、本体に形成した外側吸引口からの空気を当該区画管に形成した内側吸引口から湯水流入室に導くようにし、
区画管の接続部を、本体に形成した固定部材収納穴内に挿入した回路固定部材によって固定したことを特徴とするシャワーヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−246672(P2010−246672A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−97809(P2009−97809)
【出願日】平成21年4月14日(2009.4.14)
【出願人】(599166459)株式会社田中金属製作所 (7)
【Fターム(参考)】