説明

シャワーヘッド

【課題】適度な広がりを持つ吐水範囲を有することが出来る吐水形態を切換可能なシャワーヘッドを提供する。
【解決手段】本発明によるシャワーヘッドは、吐水形態を切換可能なシャワーヘッド1であって、供給された湯水が内部を流れる通水路16と、この通水路16によって導かれた湯水を流出させる本体開口部9を備えたシャワーヘッド本体2と、このシャワーヘッド本体2の本体開口部9を覆うように、シャワーヘッド本体2に対してスライド可能に配置され、複数の散水孔22が設けられた弾性変形可能な散水板4と、この散水板4を弾性変形させながらシャワーヘッド本体2に対して移動させ、散水板4に設けられた複数の散水孔22のうち、本体開口部9と整合している散水孔22から湯水を吐出させることにより、吐水形態を切り換える散水板スライド機構6とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャワーヘッドに係り、特に、吐水形態を切換可能なシャワーヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、使用者の体調等により微妙に変化する最適な浴び心地を実現可能とするため、散水板をスライドさせることにより、吐水形態を切換えるシャワーヘッドが知られている。
【0003】
実開平52-075535号公報(特許文献1)には、シャワーヘッド本体の内部に球形の散水板が回転自在に取付けられており、散水板をシャワーヘッド本体に沿って回転させることにより吐水形態を切換えるシャワーヘッドが記載されている。このシャワーヘッドにおいては、散水板を回転させることによりシャワーヘッド本体の開口部を介して露出する散水孔が変化し、露出している散水孔の孔径に応じた吐水を行うことができる。
【0004】
実開平02-104850号公報(特許文献2)には、シャワーヘッド本体の内部に円筒形に形成された散水板が回動可能に取付けられたシャワーヘッドが記載されている。このシャワーヘッドにおいては、シャワーヘッド本体がスリット状開口部を有しており、散水板には、点状の噴水孔と、スリット状の噴水孔が設けられている。円筒形の散水板をシャワーヘッド本体に対して回動させることにより、シャワーヘッド本体のスリット状開口部と整合する噴水孔が変化し、吐水形態を切換えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭52-075535号公報
【特許文献2】実開平02-104850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載されたシャワーヘッドにおいては、散水板をシャワーヘッド本体内で回動可能にするために、散水板は、球形状或いは略円筒形状に構成されている。このため、球形状又は円筒形状の散水板から吐出される湯水は円周方向に大きく広がってしまい、浴び心地の良い吐水を得ることが困難であった。
【0007】
従って、本発明は、吐水形態の切換を可能にしながら、吐水範囲が適度な広がりを持ち、浴び心地の良いシャワーヘッドを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は、吐水形態を切換可能なシャワーヘッドであって、供給された湯水が内部を流れる通水路と、この通水路によって導かれた湯水を流出させる開口部を備えたシャワーヘッド本体と、このシャワーヘッド本体の開口部を覆うように、シャワーヘッド本体に対してスライド可能に配置され、複数の散水孔が設けられた弾性変形可能な散水板と、この散水板を弾性変形させながらシャワーヘッド本体に対して移動させ、散水板に設けられた複数の散水孔のうち、開口部と整合している散水孔から湯水を吐出させることにより、吐水形態を切り換える散水板スライド機構とを有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、使用者は、複数の散水孔が設けられた弾性変形可能な散水板をシャワーヘッド本体に対して弾性変形させながらスライドさせることができる。散水板をスライドさせると、散水板に設けられた複数の散水孔のうちの開口部と整合する散水孔が変化し、開口部と整合している散水孔から吐水が為される。吐水が行われる散水孔を変化させることにより、吐水形態が切り換えられる。さらに、吐水形態を切り換える際に散水板が弾性変形されるので、散水板をシャワーヘッド本体に対してスライドさせることを可能にしながら、散水板の吐水が行われる部分には適切な曲率を与えることができる。これにより、適度な広がりを持った浴び心地の良いシャワー吐水を行うことができる。
【0009】
本発明において、好ましくは、さらに、シャワーヘッド本体の外側に配置され、散水板の一部を露出させるカバー開口部を備えたシャワーヘッド本体カバーを有し、散水板は、シャワーヘッド本体とシャワーヘッド本体カバーの間で、シャワーヘッド本体の形状に沿ってスライドされることを特徴としている。
このように構成された本発明のシャワーヘッドにおいては、散水板は、シャワーヘッド本体とシャワーヘッド本体カバーの間で、シャワーヘッド本体の形状に沿ってスライドされる。シャワーヘッドは、散水板の一部を露出させるカバー開口部を備えているので、散水板の吐水が行われない部分を覆い隠すことができ、シャワーヘッドの外観を良くすることができる。
【0010】
本発明において、好ましくは、散水板スライド機構は、シャワーヘッド本体に回転可能に取付けられるとともに、散水板と係合して、散水板をシャワーヘッド本体に対してスライドさせる第一回転軸部と、シャワーヘッド本体に回転可能に取付けられるとともに、第一回転軸部と連動して回転し、散水板と係合して、散水板をシャワーヘッド本体に対してスライドさせる第二回転軸部とを備えていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、散水板スライド機構は、シャワーヘッド本体に回転可能に取付けられるとともに、散水板と係合して、散水板をシャワーヘッド本体に対してスライドさせる第一回転軸部と、シャワーヘッド本体に回転可能に取付けられるとともに、第一回転軸部と連動して回転し、散水板と係合して、散水板をシャワーヘッド本体に対してスライドさせる第二回転軸部とを備えているので、小さな操作力で第一回転軸部と第二回転軸部を回転させることができる。これにより、小さな操作力で、散水板をシャワー本体に対してスライドさせ、吐水形態を切り換えることができる。
【0011】
本発明において、好ましくは、第一回転軸部は、散水板の一端が固定されており、散水板と回転係合しながら第一回転軸部の周りに散水板を巻き取り、第二回転軸部は、第一回転軸部と軸線が平行に配置されており、散水板の他端が固定されており散水板と回転係合しながら第二回転軸部の周りに散水板を巻き取ることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、散水板の一端が固定されており散水板と回転係合しながら第一回転軸部の周りに散水板を巻き取り又は巻き戻しできる第一回転軸部と、第一回転軸部と軸線が平行に配置されており、散水板の他端が固定されており散水板と回転係合しながら第二回転軸部の周りに散水板を巻き取り又は巻き戻しできる第二回転軸部とによって、散水板をシャワー本体に対してスライドさせることができる。
また、このように構成された本発明においては、散水板の一端が第一回転軸部に固定され、他端が第二回転軸部に固定されているので、散水板に段階的に孔径が大きくなるように散水孔を設けた場合、回転軸部に散水板を巻き取ることにより吐水される散水孔の孔径は段階的に変化し、吐水される散水孔の孔径が急激に変化することがない。
【0012】
本発明において、好ましくは、さらに、シャワーヘッド本体と散水板の間に配置され、シャワーヘッド本体と散水板の間をシールするシール部材を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、シャワーヘッド本体と散水板の間に配置され、シャワーヘッド本体と散水板の間をシールするシール部材をさらに有するので、散水板を、シャワーヘッド本体と散水板の間で簡単な構造でシールすることができる。
【0013】
本発明において、好ましくは、さらに、本体開口部のほぼ中央で散水板を押圧し、散水板を中央が盛り上がるように弾性変形させる散水板押圧部を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、シャワーヘッド本体は、本体開口部のほぼ中央で散水板を押圧して中央が盛り上がるように弾性変形させる散水板押圧部をさらに有する。 従って、散水板は、散水板押圧部によってカバー開口部のほぼ中央で押圧されて弾性変形し、中央が盛り上がった吐水面を形成する。散水板は、弾性変形された吐水面に応じて、散水板のスライド方向と垂直の方向にも広がった吐水を行うことができる。従って、垂直方向にも適度な広がりをもった吐水範囲を有するシャワーヘッドを形成することができる。
【0014】
本発明において、好ましくは、散水板は、散水板のスライドが所定の位置で停止されるように、散水板押圧部の先端と係合するクリック凹部を備えることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、散水板は、散水板押圧部の先端とクリック凹部が係合することにより、所定の位置でスライドを停止させることができる。従って、不適切な位置で散水板が停止され、吐水された湯水がカバー開口部の縁に当たって吐水が乱れるのを防ぐことが出来る。
【0015】
本発明において、好ましくは、散水孔がクリック凹部として機能することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、散水孔がクリック凹部として機能することで、クリック凹部を散水板に新たに形成する必要がなくなるので、より簡単にクリック凹部の機能を実現することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の吐水形態を切換可能なシャワーヘッドは、適度な広がりを持つ吐水範囲を有することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドを示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドを示す正面図である。
【図3】本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの分解図である。
【図4】本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの散水板の展開図である。
【図5】本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態によるシャワーヘッドを示す斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態によるシャワーヘッドの分解図である。
【図8】本発明の第3実施形態によるシャワーヘッドの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドを説明する。
図1は、本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドを示す斜視図であり、図2は、本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドを示す正面図である。
【0019】
図1及び図2に示すように、本発明の第1実施形態による、シャワーヘッド1は、湯水を吐水するシャワーヘッド本体2と、散水板4と、吐水形態を切り替える散水板スライド機構6と、シャワーヘッド本体カバー7を有する。シャワーヘッド1は、使用者が、体調等に応じた最適な浴び心地を実現するため、吐水形態を切り替えることが可能なシャワーヘッドである。また、シャワーヘッドは、使用者がシャワーヘッド本体2を持って、或いは壁に設置されたシャワーヘッド支持部(図示せず)に置いて使用できるような形状になっている。使用者は、つまみ部10を回わすことにより散水板スライド機構6を回転させ、散水板スライド機構6に取り付けられた散水板4をスライド移動させることにより、吐水形態を切り替えることができる。
【0020】
次に、図3乃至図5を参照して、本発明の第1実施形態による、シャワーヘッド1を詳細に説明する。図3は、本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの分解図であり、図4は、本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの散水板の展開図であり、図5は、本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの断面図である。
シャワーヘッド本体2は、略円筒形状に形成され、湯水を内部に通水して散水板に導くことができるように形成される。また、シャワーヘッド本体2は、シャワーヘッド本体2の上部側面上に湯水を吐水する長方形の本体開口部9を備えると共に、給水管(図示せず)より供給された湯水がその内部を流れる通水路16を備える。後述するように、散水板4は本体開口部9を覆うように配置され、散水板4の、本体開口部9と整合する位置に形成された散水孔から湯水が吐出される。
【0021】
散水板4は、図4に示すような、薄板形状の散水板の両端を接合して環状に形成されている。散水板4は、本体開口部9を覆うように、シャワーヘッド本体2とシャワーヘッド本体カバー7の間に配置される。また、散水板4は、シャワーヘッド本体カバー7のカバー開口部8内で外部に露出し、カバー開口部8の内側の領域で吐水面を形成している。散水板4は、本体開口部9を覆う部分では、曲率半径の大きな略円弧状に湾曲した曲面を形成し、それ以外では、シャワーヘッド本体2外周の形状に沿って曲率半径の小さな略円弧状に弾性変形される。散水板4は、本体開口部9の内側の面領域では、後述するように弾性変形された曲面を形成している。散水板4は、シャワーヘッド本体2及びシャワーヘッド本体カバー7に対して周方向にスライド可能に配置されている。即ち、散水板4は、カバー開口部8及び本体開口部9に対しても相対的にスライド移動が可能である。散水板4は、散水板4の弾性変形を可能にするような素材で作られ、本実施形態においては、厚さ約0.1mmの薄いステンレス製である。
【0022】
図4に示すように、散水板4は、散水板4を展開した場合に、複数の散水孔22が行方向及び列方向ともに所定の間隔で複数一列に並んで配置され、行方向では散水孔22の孔径が一端から徐々に大きい散水孔22の孔径になるように配置され、列方向では散水孔22の孔径が同じ孔径に揃って配置されるように、散水孔22を配列配置する。このように、異なる複数の散水孔22が散水板4に配列配置されているので、散水板4をスライド移動させるに従ってカバー開口部9の外側の吐水面には異なる孔径の散水孔22が現れるようになっており、これにより吐水形態を切換可能にしている。
孔径が小さい散水孔22から吐水される場合は、使用者が水流を強く感じるような吐水がなされ、孔径が大きい散水孔の場合は、使用者が水流を弱く(柔らかく)感じるような吐水がなされる。
また、シャワーヘッド本体2と散水板4の間にはパッキン24が配置されている。パッキン24は、シャワーヘッド本体2と散水板4の間をシールするシール部材であり、シャワーヘッド本体2の本体開口部9の縁に配置されている。パッキン24は、本体開口部9の開口の縁形状に一致する四角形形状に形成される。本実施形態では、本体開口部8とカバー開口部9は、概ね同じ大きさ、形状の四角形状の開口である。本実施形態においては、パッキン24が散水板4の内側に配置されているので、パッキン24が散水板4の外側に取付けられるよりも、複雑な取付構造を必要とせず、パッキン24の取付けが容易になっている。
【0023】
散水板スライド機構6は、円環形状部17aと、この円環形状部17aからシャワーヘッド本体2の長手方向に沿って延び、散水板4が取り付けられる棒形状の散水板係合部17bと、を有する。散水板4を取り付けた散水板スライド機構6は、その円環形状部17a及び散水板4がシャワーヘッド本体2の先端部を取り囲むように配置され、シャワーヘッド本体2に対して回転可能に取り付けられる。さらに、散水板スライド機構6は、つまみ部10を一定回転させると散水板スライド機構6の回転が停止されるような停止機構(図示せず)を有している。使用者が、散水板スライド機構6のつまみ部10を回転操作させることにより散水板スライド機構6を回転させると、これに取り付けられた散水板4がシャワーヘッド本体2の周りをスライド回転され、散水板4の、本体開口部9と整合する部分が変化し、吐水形態を変更することができる。
本実施形態においては、つまみ部10を回転させることにより吐水形態を切り換えていたが、変形例として、ノック式のボールペンに使用されているような機構により、散水板をスライド移動させてもよい。
シャワーヘッド本体カバー7は、カバー開口部8が形成された半円筒形状の開口部カバー18と、半円筒形状の後部カバー20を備え、散水板4が配置されたシャワーヘッド本体2上部を外側から覆うように配置される。開口部カバー18と後部カバー20は、シャワーヘッド本体2の上部を挟み込むように配置されて、4つのねじ21によってシャワーヘッド本体2に固定される。また、シャワーヘッド本体カバー7の下端部にはリング23が取り付けられる。シャワーヘッド本体カバー7は、略円筒形状のシャワーヘッド本体2の上部を包み込むように中空の略円筒形状に形成されている。シャワーヘッド本体カバー7のカバー開口部8は、シャワーヘッド本体2の本体開口部9と整合するように位置決めされており、このカバー開口部8から散水板4の一部が露出され、露出した散水板4の吐水面から吐水が行われる。
【0024】
さらに、シャワーヘッド本体2には、散水板押圧部26が備えられている。散水板押圧部26は、本体開口部9のほぼ中央に配置され、散水板4を先端で押圧するように構成されている。散水板押圧部26は、押圧部キャップ28、押圧ボール部30、押圧ボール支持部32及びばね34を備えている。押圧部キャップ28は、先が一部円形に開口している中空円筒形状の部材であり、押圧ボール部30、押圧ボール支持部32及びばね34を内部に収納している。押圧ボール部30は、散水板押圧部26の先端を形成するボール状の部材であり、散水板4を当接して押圧できる部材である。押圧ボール部30は、散水板4に当接して押圧したまま滑らかにスライド可能な部材であれば、ボール状以外の部材であってもよい。押圧ボール支持部32は、押圧ボール部30を支持し、ばね34により押圧力を受ける部材である。ばね34は、押圧ボール支持部32を本体開口部9の外側に向かって押圧する付勢力を発生するように構成されている。
このように、散水板押圧部26は、散水板押圧部26の先端の押圧ボール部30によって散水板4を外方に向けて押すように構成されている。散水板4は、散水板押圧部26の付勢力によって、本体開口部9の外側に向かって押す力を受けて、カバー開口部8の略中央を中心に外側に凸型に隆起するように弾性変形される。即ち、散水板4は、中央が盛り上がって、中央から放射状になだらかに下降する曲面を形成する。散水板4のこの弾性変形される隆起の大きさ、形状等は、散水板押圧部26を構成している部材の形状等、例えば押圧部キャップ28の高さ、押圧ボール部30のボールの直径及びばね34の強さ等、によって調節が可能である。
【0025】
一方、散水板4には、クリック凹部36が設けられている。クリック凹部36は、散水板押圧部26の先端の押圧ボール部30と係合して、散水板4のスライド移動を所定の位置で停止できるように形成されている。本実施形態においては、クリック凹部36は、散水板4に設けられた散水孔22と兼用にされており、押圧ボール部30が散水板4の裏側から散水孔22に係合することにより、散水板4が停止される。変形例として、散水孔22とは別に、押圧ボール部30と整合するように、散水板4の裏側にクリック凹部を形成しても良い。
クリック凹部36は、クリック凹部36と押圧ボール部30との係合を、使用者に感覚的に知らせ、散水板4のスライド移動を適正な位置で一時的に停止させ、その係合位置で停止したまま維持させやすくすることができる。クリック凹部36により停止される適正なスライド位置は、散水孔22からの吐水がカバー開口部8の縁にあたらないように設定されており、吐水がカバー開口部8の縁にあたって吐水が乱れるのを防止することができる。
【0026】
次に、本発明の第1実施形態によるシャワーヘッド1の作用を説明する。
シャワーヘッド1のシャワーヘッド本体2内に供給された湯水は、通水路16を通って本体開口部9に導かれる。本体開口部9に導かれた湯水は、散水板4の、本体開口部9と整合している散水孔22から吐出される。吐水形態を切り換える場合には、使用者は、散水板スライド機構6のつまみ部10を操作して散水板4をスライド移動させる。散水板押圧部26の押圧ボール部30とクリック凹部36が係合する位置で散水板4を停止させると、散水板4は適正な位置に位置決めされる。
散水板4が回転される際、シャワーヘッド本体2の側面に沿って小さい曲率半径で湾曲されていた部分は、本体開口部9と整合する位置に移動されると、曲率半径の大きい円弧状に弾性変形される。散水板4が弾性変形され、本体開口部9と整合する位置で適正な曲率半径が与えられることにより、散水孔22からのシャワー吐水は適度な広がりを持つものとなる。さらに、本体開口部9と整合している散水板4の中央部分は、散水板押圧部26により裏側から押圧されて隆起している。このため、シャワー吐水は、シャワーヘッド本体2の長手方向にも適度な広がりを持つものとなる。
【0027】
次に、上述した本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの効果を説明する。
上述した本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドによれば、使用者は、吐水形態を切り替える目的で、散水板スライド機構6のつまみ部10を回転移動操作する。散水板スライド機構6は散水板4と係合しているので、使用者は、複数の散水孔22が設けられた弾性変形可能な散水板4をシャワー本体2に対して弾性変形させながらスライドさせることができる。
散水板4はシャワーヘッド本体2の本体開口部9を覆うように配置されているので、散水板4をスライドさせると、散水板4はシャワーヘッド本体2の本体開口部9に対して相対的にスライド移動する。つまり、スライド移動することにより、シャワーヘッド本体2の本体開口部9に対して、散水板4の複数の散水孔22が、相対的に移動して、複数の異なる散水孔22が、本体開口部9と整合する位置に配置される。このようにして、散水板4のスライド移動により、散水板4に設けられた複数の散水孔22のうち本体開口部9と整合する散水孔22が本体開口部9を覆って配置される。散水板4には所定の吐水形態を吐水することができる複数の異なる散水孔22が形成されているので、散水板4を弾性変形させながらシャワーヘッド本体2に対して移動させ、本体開口部9と整合して吐水形態を切り替えられる散水孔22から湯水を吐出させることにより、使用者は吐水形態を切り替えることができる。
従って、使用者は、散水板スライド機構6を移動させて吐水形態を切り替えることができ、使用者の体調等により微妙に変化する最適な浴び心地にあわせた吐水形態を切り替えることができる。
また、散水板4は、散水板4が弾性変形して、本体開口部9で弾性変形された吐水面を形成する。散水板4は、シャワーヘッド本体2の形状に沿って配置されているが、シャワーヘッド本体2は本体開口部9を有するので、本体開口部9を覆う散水板4は、散水板4が弾性変形した緩やかな曲面を形成する。弾性変形した緩やかな曲面を形成する散水板4は、その緩やかな曲面に対して垂線方向に吐水する複数の散水孔22を有する。従って、散水板4は、散水板4の吐水面が平面に形成されて散水板4からの吐水が略直線方向になった吐水範囲となることなく、且つ散水板4の吐水面が略円筒状に形成されて散水板4からの吐水が略円筒外側方向に広がった吐水範囲となることのない、適度な広がりの吐水範囲を有するシャワーヘッドを形成することができる。
【0028】
本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドによれば、散水板4は、シャワーヘッド本体2と、シャワーヘッド本体2の外側に配置されたシャワーヘッド本体カバー7との間に配置され、シャワーヘッド本体2の形状に沿ってスライドされる。シャワーヘッド本体カバー7は、散水板4の一部を露出させるカバー開口部8を備えているので、散水板4の吐水が行われない部分を覆い隠すことができ、シャワーヘッドの外観を良くすることができる。
【0029】
本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドによれば、シャワーヘッド本体2と散水板4の間に配置され、シャワーヘッド本体2と散水板4の間をシールするシール部材24をさらに有する。散水板4を、散水板4とカバー開口部8の間でシールする複雑な構造を有していないので、散水板4を、シャワーヘッド本体2と散水板4の間で簡単な構造でシールすることができる。
【0030】
本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドによれば、シャワーヘッド本体2は、本体開口部9のほぼ中央で散水板4を先端で押圧する散水板押圧部26をさらに有する。 従って、本体開口部9を覆うように配置された弾性変形可能な散水板4は、散水板押圧部26によって本体開口部9のほぼ中央で押圧されて、押圧された部分が中央が盛り上がり凸状に隆起するように弾性変形された吐水面を本体開口部9に形成する。散水板4は、弾性変形された吐水面に応じて、散水板4のスライド方向と垂直の方向にも広がった吐水を行うことができる。従って、散水板4は、散水板4からの吐水が垂直方向にもまっすぐになりすぎず且つ広がりすぎることのない適度な吐水範囲を有するシャワーヘッドを形成することができる。
【0031】
本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドによれば、散水板4は、散水板押圧部26の先端とクリック凹部36との係合により、散水板4のスライドを散水孔22がカバー開口部8と整合する位置で停止できる。従って、散水板4は、散水孔22の吐水方向にカバー開口部8の縁がない、カバー開口部8と整合する位置で停止されるので、散水板4が散水孔22の吐水方向にカバー開口部8の縁がある位置で停止されて、吐水された湯水がカバー開口部8の縁にかかって乱れた吐水となることを防ぐことが出来る。
【0032】
本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドによれば、散水孔22がクリック凹部36として機能することで、クリック凹部36を散水板4に新たに形成する必要がなくなるので、より簡単にクリック凹部36の機能を実現することができる。
【0033】
次に、図6及び図7により、本発明の第2実施形態によるシャワーヘッド構造を説明する。
図6は、本発明の第2実施形態によるシャワーヘッドを示す斜視図であり、図7は、本発明の第2実施形態によるシャワーヘッドの分解図である。第2実施形態によるシャワーヘッドの構造は、上述した第1実施形態とほぼ同じであるため、ここでは、第2実施形態の第1実施形態とは異なる部分のみを説明する。
【0034】
図6及び図7に示すように、シャワーヘッド101は、湯水を吐水するシャワーヘッド本体102と、散水板104と、吐水形態を切り替える散水板スライド機構106と、シャワーヘッド本体カバー107を有する。
シャワーヘッド101は、略小判型の形状であり、小判型形状の側面の略直線部分に沿って長方形のカバー開口部108を備える。カバー開口部108は、小判型形状の側面の平面に略長方形に形成されているが、小判型形状の円周湾曲部にかかる開口部であってもよい。
シャワーヘッド本体カバー107は、カバー開口部108が形成され、シャワーヘッド本体102の小判型の上部と下部の円筒状部分のシャワーヘッド本体102を挟み込んで覆うことができる、略半円筒形状の開口部カバー118と、略半円筒形状の後部カバー120を備える。
【0035】
散水板104は、散水板104の上部と下部に、第一回転軸部142及び第二回転軸部144が回転しながら係合できるような複数の孔138をその上端付近と下端付近に一列ずつ並んで有している。散水板104は、シャワーヘッド本体102の略小判型の形状の周の長さに合わせて長さが長い散水板104を環状に接合して形成したものである。
【0036】
散水板スライド機構106は、シャワーヘッド本体102の頂部に配置され、散水板104をスライド回転できるようになっている。
散水板スライド機構106は、つまみ部110、つまみ回転軸部111、第一回転軸部142と第二回転軸部144を備える。
つまみ部110は、シャワーヘッド本体102の上部に配置され、使用者が回転操作できるようになっている。つまみ回転軸部111は、つまみ部110と連動して回転するようになっており、シャワーヘッド本体カバー107の内側で第一回転軸部142及び第二回転軸部144と連動して回転係合できるように円周上にギア歯を備えている。第一回転軸部142及び第二回転軸部144は、つまみ回転軸部111及び散水板104を介して連動して回転するようになっている。
【0037】
第一回転軸部142は、第一上部ギア146と第一下部ギア148を備える。第一上部ギア146は、つまみ回転軸部111のギア歯と係合する回転ギア歯と、散水板104を送る送りギア歯が一体に形成されている。第一回転軸部142は、シャワーヘッド本体102に回転可能に取付けられ、つまみ回転軸部111と係合して回転される。また、第一上部ギア146の送りギア歯は、略半球状の頂部を有する形態に形成されている。この送りギア歯は、散水板104の上部に一列に並んで設けられた複数の孔138と係合し、散水板104を送ることができるようになっている。
また、第一下部ギア148には、散水板104と係合する送りギア歯のみが設けられている。第一下部ギア148の送りギア歯は、散水板104の下部に一列に並んで設けられた複数の孔138と係合し、散水板104を送ることができるようになっている。第一上部ギア146と第一下部ギア148は、共通の第一シャフト147の両端に設置されるので、連動して同じ回転運動をするように形成されている。散水板104を送る送りギア歯は、散水板の上部又は下部のみに設けても良い。
このように、第一回転軸部142の第一上部ギア146と第一下部ギア148を、散水板と係合させ、第一回転軸部142を回転させながら散水板104をシャワーヘッド本体102に対してスライド移動させる。
第二回転軸部144は、シャワーヘッド本体102に回転可能に取付けられ、第二上部ギア150と第二下部ギア152を備える。第二回転軸部144の構成は第一回転軸部142と同一であるので、説明を省略する。
【0038】
第一回転軸部142と第二回転軸部144は、軸線が平行で、水平に並んで配置され、散水板の上下方向と略同じ長さを形成している。
第一上部ギア146と第二上部ギア150は、同時に散水板104の上部の一列の孔138の異なる複数の孔に係合した状態で連動して回転するようになっている。第一下部ギア148と第二下部ギア152は、同時に散水板104の下部の一列の孔138の異なる複数の孔に係合した状態で連動して回転するようになっている。
従って、つまみ回転軸部111を回転させると、第一回転軸部142及び第二回転軸部144が回転し、同時に4箇所のギア146,148、150及び152が散水板104と係合しながら同じ向きに回転して、散水板104をシャワーヘッド本体102に対して共に同じ方向にスライド移動させるので、使用者は弱い力で散水板104をスライド移動できる。
【0039】
さらに、散水板スライド機構106は、つまみ部110を一定回転させると散水板スライド機構106の回転を停止させる停止機構(図示せず)を有している。
散水板104を弾性変形させながらシャワーヘッド本体102に対してスライド移動させ、散水板104に設けられた複数の散水孔122のうち、シャワーヘッド本体102の本体開口部109と整合している散水孔122から湯水を吐出させることにより、散水孔122からの吐水形態を切り換えることができる。
【0040】
図7に示すように、散水板104は、シャワーヘッド本体カバー107とシャワーヘッド本体102の間で、外側からシャワーヘッド本体カバー107、散水板104、パッキン124及びシャワーヘッド本体102の順に配置される。
パッキン124は、本体開口部109及びカバー開口部108の開口の縁形状に一致する中空四角形形状に形成される。散水板104は、散水板押圧部126により、カバー開口部108の外側に向かって押す力を受けるので、略平面状のカバー開口部108内で、カバー開口部108の略中央を中心に外側に凸型に隆起するように弾性変形される。
【0041】
散水板104は、散水板押圧部126の先端の押圧ボール部130と係合して、散水板104のスライド移動を、散水孔122がカバー開口部108と整合する位置で停止できる、クリック凹部を備える。本実施形態では、クリック凹部136は散水孔122と兼用にされている。
クリック凹部136は、押圧ボール部130と係合する際に、つまみ部110を回転操作している使用者に、クリック凹部136と押圧ボール部130との係合を、手の感覚として知らせることができる。従って、使用者は、操作する手の感覚に従って、散水板104のスライド移動を、散水孔122が開口部108と整合する位置で停止することができる。さらに、クリック凹部136は、押圧ボール部130と係合するので、散水板104のスライド移動を、その係合位置で一時的に停止させる、或いは、その係合位置で停止したまま維持させやすくすることができる。
【0042】
次に、上述した本発明の第2実施形態によるシャワーヘッドの作用効果を説明する。
本発明の第2実施形態によるシャワーヘッドによれば、散水板スライド機構106は、シャワーヘッド本体102に回転可能に取付けられるとともに、散水板104と係合して、回転しながら散水板104をシャワーヘッド本体102に対してスライドさせる第一回転軸部142と、シャワーヘッド本体102に回転可能に取付けられるとともに、第一回転軸部142と連動して回転し、散水板104と係合して、回転しながら散水板104をシャワーヘッド本体102に対してスライドさせる第二回転軸部144とを備えているので、第一回転軸部142或いは第一回転軸部142と連動するつまみ回転軸部111及びつまみ部110を弱い力で操作して、第一回転軸部142と第二回転軸部144とを連動して回転させることができる。従って、弱い力で操作して、第一回転軸部142と第二回転軸部144が連動して回転するので、散水板104をシャワーヘッド本体102に対して弱い力でスライド移動させることができる。
【0043】
次に、図8により、本発明の第3実施形態によるシャワーヘッド構造を説明する。
図8は、本発明の第3実施形態によるシャワーヘッドの分解図である。第3実施形態によるシャワーヘッドの構造は、上述した第2実施形態とほぼ同じであるため、ここでは、第3実施形態の第2実施形態とは異なる部分のみを説明する。
【0044】
図8に示すように、シャワーヘッド201は、湯水を吐水するシャワーヘッド本体202と、散水板204と、吐水形態を切り替える散水板スライド機構206を有する。
【0045】
散水板204は、散水板204の上部と下部に、第一回転軸部242及び第二回転軸部244が回転しながら係合できるような複数の孔238を一列ずつ並んで有している。第3実施形態によると、散水板204は、散水板204の両端を環状に接合せずに、散水板204の一端が第一回転軸部242に固定され、散水板204の他端が第二回転軸部244に固定されている。上述した実施形態においては、散水板は環状に形成されていたが、本実施形態においては、散水板204は、第一回転軸部242及び第二回転軸部244に巻取られるように構成されている。
【0046】
散水板スライド機構206は、シャワーヘッド本体202の頂部に配置された円形部材であり、散水板204をスライド回転できるようになっている。散水板スライド機構206は、つまみ部210、つまみ回転軸部211、第一回転軸部242と第二回転軸部244を備える。
つまみ部210及びつまみ回転軸部211はねじ213によってシャワーヘッド本体202に接合されており、つまみ部210及びつまみ回転軸部211は一体となって回転できるように形成されている。
第一回転軸部242は、第一上部ギア246と第一シャフト247と、第一下部ギア248を備える。
第一回転軸部242は、散水板204の一端を固定しており、第一回転軸部242の第一上部ギア246と第一下部ギア248を、散水板204と係合させ、第一回転軸部242を回転させながら散水板204を第一回転軸部242の周りに巻き取り又は巻き戻ししながらシャワーヘッド本体202に対してスライド移動させる。第一シャフト247は、散水板204の端部を上下方向の溝249に沿って固定できる構造を有している。
第二回転軸部244は、第二上部ギア250と、第二シャフト251と、第二下部ギア252(図示せず)を備える。
第二回転軸部244は、散水板204の他端を固定しており、第二回転軸部244の第二上部ギア250と第二下部ギア252を散水板204と係合させ、第二回転軸部244を回転させながら散水板204を第二回転軸部244の周りに巻き取り又は巻き戻ししながらシャワーヘッド本体202に対してスライド移動させる。第二シャフト251は、散水板204の端部を上下方向の溝(図示せず)に沿って固定できる構造を有している。
従って、つまみ回転軸部211を回転させると、第一回転軸部242及び第二回転軸部244が回転し、散水板204をシャワーヘッド本体202に対して共に同じ方向に巻き取り又は巻き戻ししながらスライド移動させるので、使用者は弱い力で散水板204をスライド移動できる。
【0047】
さらに、散水板スライド機構206は、つまみ部210を一定回転させると散水板スライド機構206の回転を停止させる停止機構(図示せず)を有している。停止機構は、使用者に、巻き取り又は巻き戻しの終了を知らせることができる。
散水板204を弾性変形させながらシャワーヘッド本体202に対してスライド移動させ、散水板204に設けられた複数の散水孔222のうち、シャワーヘッドカバー14のカバー開口部208と整合している散水孔222から湯水を吐出させることにより、散水孔222からの吐水形態を切り換えることができる。
【0048】
次に、上述した本発明の第3実施形態によるシャワーヘッドの作用効果を説明する。
本発明の第3実施形態によるシャワーヘッドによれば、散水板204の一端が固定されており散水板204と回転係合しながら第一回転軸部242の周りに散水板204を巻き取り又は巻き戻しできる第一回転軸部242と、第一回転軸部242と軸線が平行に配置されており、散水板204の他端が固定されており散水板204と回転係合しながら第二回転軸部244の周りに散水板204を巻き取り又は巻き戻しできる第二回転軸部244とが、散水板204をシャワーヘッド本体202に対してスライド移動できる。従って、散水板204は、散水板204の固定された一端から固定された他端までが、巻き取り又は巻き戻りによってスライド移動される。従って、散水板204を弾性変形させながらシャワーヘッド本体202に対してスライド移動させ、本体開口部209と整合して吐水形態を切り替えられる散水孔222から湯水を吐出させることにより、使用者は吐水形態を切り替えることができる。
従って、使用者は、散水板スライド機構206を移動させて吐水形態を切り替えることができ、使用者の体調等により微妙に変化する最適な浴び心地にあわせた吐水形態を切り替えることができる。
また、散水板204は、散水板204が弾性変形して、本体開口部209及びカバー開口部208で弾性変形された吐水面を形成するので、散水板204からの吐水がまっすぐになりすぎず且つ広がりすぎることのない適度な吐水範囲を有するシャワーヘッド201を形成することができる。
【符号の説明】
【0049】
1 シャワーヘッド
2 シャワーヘッド本体
4 散水板
6 散水板スライド機構
7 シャワーヘッド本体カバー
8 カバー開口部
9 本体開口部
10 つまみ部
16 通水路
17 散水板係合部
18 開口部カバー
20 後部カバー
22 散水孔
24 パッキン
26 散水板押圧部
28 押圧部キャップ
30 押圧ボール部
32 押圧ボール支持部
36 クリック凹部
101 シャワーヘッド
102 シャワーヘッド本体
104 散水板
106 散水板スライド機構
107 シャワーヘッド本体カバー
108 カバー開口部
109 本体開口部
110 つまみ部
111 つまみ回転軸部
107 シャワーヘッド本体カバー
118 開口部カバー
120 後部カバー
124 パッキン
126 散水板押圧部
136 クリック凹部
138 孔
142 第一回転軸部
144 第二回転軸部
146 第一上部ギア
147 第一シャフト
148 第一下部ギア
150 第二上部ギア
151 第二シャフト
152 第二下部ギア
201 シャワーヘッド
202 シャワーヘッド本体
204 散水板
206 散水板スライド機構
208 開口部
210 つまみ部
211 つまみ回転軸部
226 散水板押圧部
238 孔
242 第一回転軸部
244 第二回転軸部
246 第一上部ギア
247 第一シャフト
248 第一下部ギア
250 第二上部ギア
251 第二シャフト
252 第二下部ギア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吐水形態を切換可能なシャワーヘッドであって、
供給された湯水が内部を流れる通水路と、この通水路によって導かれた湯水を流出させる本体開口部を備えたシャワーヘッド本体と、
前記シャワーヘッド本体の前記本体開口部を覆うように、前記シャワーヘッド本体に対してスライド可能に配置され、複数の散水孔が設けられた弾性変形可能な散水板と、
この散水板を弾性変形させながら前記シャワーヘッド本体に対して移動させ、前記散水板に設けられた前記複数の散水孔のうち、前記本体開口部と整合している散水孔から湯水を吐出させることにより、吐水形態を切り換える散水板スライド機構と、
を有することを特徴とするシャワーヘッド。
【請求項2】
さらに、前記シャワーヘッド本体の外側に配置され、前記散水板の一部を露出させるカバー開口部を備えたシャワーヘッド本体カバーを有し、前記散水板は、前記シャワーヘッド本体と前記シャワーヘッド本体カバーの間で、前記シャワーヘッド本体の形状に沿ってスライドされる、請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項3】
前記散水板スライド機構は、
前記シャワーヘッド本体に回転可能に取付けられるとともに、前記散水板と係合して、前記散水板を前記シャワーヘッド本体に対してスライドさせる第一回転軸部と、
前記シャワーヘッド本体に回転可能に取付けられるとともに、前記第一回転軸部と連動して回転し、前記散水板と係合して、前記散水板を前記シャワーヘッド本体に対してスライドさせる第二回転軸部と、を備えている、請求項2に記載のシャワーヘッド。
【請求項4】
前記第一回転軸部は、前記散水板の一端が固定されており、前記散水板と回転係合しながら前記第一回転軸部の周りに前記散水板を巻き取り、
前記第二回転軸部は、前記第一回転軸部と軸線が平行に配置されており、前記散水板の他端が固定されており、前記散水板と回転係合しながら前記第二回転軸部の周りに前記散水板を巻き取る、請求項3に記載のシャワーヘッド。
【請求項5】
さらに、前記シャワーヘッド本体と前記散水板の間に配置され、前記シャワーヘッド本体と前記散水板の間をシールするシール部材を有する、請求項2乃至4に記載のシャワーヘッド。
【請求項6】
さらに、前記本体開口部のほぼ中央で前記散水板を押圧し、前記散水板を中央が盛り上がるように弾性変形させる散水板押圧部を有する、請求項2乃至5に記載のシャワーヘッド。
【請求項7】
前記散水板は、前記散水板のスライドが所定の位置で停止されるように、前記散水板押圧部の先端と係合するクリック凹部を備える、請求項6に記載のシャワーヘッド。
【請求項8】
前記散水孔が前記クリック凹部として機能する、請求項7に記載のシャワーヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−10882(P2012−10882A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−149393(P2010−149393)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】