シャワー浴装置

【課題】中空円錐状の噴霧と充円錐状の噴霧とを切替自在で備えた噴霧ノズルを有するシャワー浴装置を提供する。
【解決手段】本発明のシャワー浴装置は、シャワー浴装置本体1と、入浴者が座るための座部14と、噴霧ノズル4とを有し、噴霧ノズル4が、流体を霧状に噴出する噴出孔43と、噴出孔43からの噴霧形状を切り替える切替手段とを有すると共に、噴霧動作として、噴出孔43から中空円錐状に流体を噴出させる第1モードと、噴出孔43から充円錐状に流体を噴出させる第2モードとを切替自在に備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャワー浴装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、シャワー装置本体と、入浴者が座るための椅子と、ハンドシャワーと、湯水を噴霧する複数の噴霧ノズルと、噴霧に用いる噴霧ノズルを選択的に切り替える切替手段とを備えたシャワー装置を開示している。この特許文献1に示される従来例は、入浴者が椅子に座った姿勢で、噴霧ノズルから湯水を浴びることができる。そして、切替手段によって噴霧に用いる噴霧ノズルを切り替えることで、湯水(噴霧水)を当てる部位や噴流強さを変化させて、噴霧による部分刺激を変更させる。
【0003】
また、特許文献2は、同一の噴霧ノズルで、中心軸流れのみでの噴霧動作と、中心軸流れと旋回流とを合わせた噴霧動作とを行えるシャワー装置を開示している。この特許文献2に示される従来例では、旋回流形成用の旋回孔と中心軸流れ形成用の中心孔とを備えた旋回部と、噴霧孔を備え旋回部に対して接離するノズルキャップとを有する。このシャワー装置は、ノズルキャップを旋回部から離間させた状態で流体を噴出させることで、流体を充円錐状に噴出し、流体で入浴者を包みミスト浴を行わせる。そして、ノズルキャップを旋回部に当接させて旋回孔を塞ぐことで、中心軸流れのみの流体を噴霧孔に導入して噴流を直噴状態にし、局所的な噴霧刺激を入浴者に付与する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−325369号公報
【特許文献2】特開平10−30747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の構成では、噴霧に用いる噴霧ノズルを変更することで、噴霧パターンや部分刺激を変えるため、この変更に伴い湯水の当たる部位が変わってしまい、同じ部位に対して異なるミスト浴を行い難い。また、特許文献2の構成のものでは、ノズルキャップを旋回部に当接した状態において、噴流が直噴状態となるため、この噴流では入浴者を包み込めず、ミスト浴を行うことができない。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みて発明したもので、その目的とするところは、同一の噴霧ノズルで中空円錐状の噴霧と充円錐状の噴霧との二つのミスト浴を行うことを可能とするシャワー浴装置を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のシャワー浴装置は、シャワー浴装置本体と、入浴者が座るための座部と、噴霧ノズルとを有し、前記噴霧ノズルが、流体を霧状に噴出する噴出孔と、前記噴出孔からの噴霧形状を切り替える切替手段とを有し、前記噴霧ノズルが噴霧動作として、前記噴出孔から中空円錐状に流体を噴出させる第1モードと、前記噴出孔から充円錐状に流体を噴出させる第2モードとを切替自在に備えるものであることを特徴とする。
【0008】
このシャワー浴装置として、前記噴霧ノズルが、前記流体の流れに旋回流と中心軸流れとを形成する旋回部を更に有し、前記切替手段が、前記第1モード時に前記旋回流を前記旋回部に形成させ、前記第2モード時に前記旋回流及び前記中心軸流れを前記旋回部に形成させるものであることが好ましい。
【0009】
このシャワー浴装置として、前記旋回部が板状で、前記旋回流形成用の旋回孔を板面の外周側に複数備えると共に、前記中心軸流れ形成用の中心孔を前記板面の中央に備えた旋回板で構成され、前記噴霧ノズルが、前記第1モード時に前記中心孔を閉塞する閉塞部材を有することが好ましい。
【0010】
このシャワー浴装置として、前記噴霧ノズルが、前記旋回部としての前記旋回板と、前記流体を流通させる流通路を内部に備え前記流通路の下流端が開口したノズル本体と、前記噴出孔を備え前記下流端を覆うキャップと、整流用の整流板とを有し、前記旋回板が、上流側に突出した凸部を前記板面の中央に備え、前記中心孔が前記凸部に貫通して形成され、前記キャップが、前記ノズル本体に対して前記流通路の流体の流動方向に沿って移動自在に取り付けられると共に、前記移動時に前記旋回板を移動させ、前記整流板が、整流孔を板面の外周側に複数備えると共に、前記噴霧ノズルの前記旋回板より上流側に配置され、前記閉塞部材として前記第1モード時に前記板面の中央で前記中心孔を閉塞するものであることが好ましい。
【0011】
このシャワー浴装置として、前記シャワー浴装置本体の一側又は両側の上方位置にアームを設け、当該アームに前記噴霧ノズルを設けたことが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、座部を備えたシャワー浴装置において、噴霧ノズルが中空円錐状の噴霧と充円錐状の噴霧との二つの噴霧動作を切替自在に備えたことで、同一の噴霧ノズルで噴霧形状の異なる二つのミスト浴を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】噴霧ノズルの流通方向に切断した断面図であり、(a)は第1モードであり、(b)は第2モードである。
【図2】噴霧ノズルの平面図である。
【図3】噴霧ノズルの噴霧動作の説明図であり、(a)は第1モードであり、(b)は第2モードである。
【図4】整流板の平面図である。
【図5】旋回板の説明図であり、(a)は平面図であり、(b)は旋回孔周辺の断面図である。
【図6】同上の噴霧ノズルを有したシャワー浴装置であって、(a)は正面図であり、(b)は側面図であり、(c)は平面図である。
【図7】同上のシャワー浴装置の一部を透過させた正面図である。
【図8】流体混合部の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を、添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。図6、図7には、シャワー浴装置の一実施形態を示す。シャワー浴装置は、装置本体1(シャワー浴装置本体1)と、座部14と、噴霧部と、ハンドシャワー3と、流体混合部2とを有する。装置本体1は、フレーム部11と、背もたれ部12と、アーム13とを備える。
【0015】
背もたれ部12は、図6に示すように、両側に前方に向けて上下方向の全長又はほぼ全長にわたって突条部12aを突出しており、左右方向の中央に後方に窪んだ凹みを形成してある。そして、背もたれ部12は左右両側の上部に回動自在でアーム13が設けられ、背もたれ部12の背部には、図7に示すように、フレーム部11が設けてある。フレーム部11は任意の固定手段によって浴室或いはシャワー室の壁16に取り付けられ、装置本体1にかかる荷重を支えている。そして、フレーム部11は下端部から左右一対の支持脚11aが一体に垂下して設けてあり、支持脚11aの下端を浴室或いはシャワー室の床17に載設して、装置本体1にかかる荷重を支持脚11aでも支えている。
【0016】
また、フレーム部11の下端部には座部14が回動自在で設けてある。座部14は上記回動によって背もたれ部12から前方に向けて略直角に突出させることができ、この突出した状態で、利用者(入浴者)は座部14に座ることができる。そして、この突出した状態において、座部14を突出させた回動の向きと逆向きに回動させることで、座部14は略垂直な姿勢になると共に背もたれ部12の下方(支持脚11aの間)に収納される。更に、座部14はこの収納した状態において、背もたれ部12よりも前方に突出しない構成になっており、座部14に邪魔されることなく、利用者が背もたれ部12に沿って背もたれ部12の前方に起立することができる。
【0017】
流体混合部2は、図8に示すように、流体流路21と、温調弁24と、切替弁25とを備え、温調弁24及び切替弁25は流体流路21に設けてあり、温調弁24は切替弁25より上流に位置する。流体流路21は流体(水)が流通され、温調弁24より上流側が冷水流入路22aと温水流入路22bとに分岐し、切替弁25より下流側がシャワー用流路23aと噴霧用流路23bとに分岐する。
【0018】
冷水流入路22aは上流側が外部の冷水配管(図示せず)に連通接続され、温水流入路22bは上流側が外部の温水配管(図示せず)に連通接続される。そして、冷水配管からの冷水と温水配管からの温水(湯)は温調弁24で混合されると共に、この冷水と温水の混合率が温調弁24で調整変更される。更に、この混合率の調整変更動作は温調操作部24aを操作することで行われ、図6に示すように、温調操作部24aは背もたれ部12の突条部12aに露出して設けてある。
【0019】
また、図8に示すように、温調弁24で混合された流体(水)は切替弁25を介してシャワー用流路23aや噴霧用流路23bに流入される。
切替弁25は、シャワー用流路23aに流体を流入させるシャワー状態と、噴霧用流路23bに流体を流入させる噴霧状態と、上記流路の両方に流体を流入させない閉塞状態とに流体流路21の流通状態を切り替える。そして、切替弁25の上記切替動作は切替操作部25aを操作することで行われ、図6に示すように、切替操作部25aは背もたれ部12の突条部12aに露出して設けてあり、切替操作部25aは温調操作部24aと上下方向に並んで位置する。なお、切替弁25は、切替操作部25aを操作することで、シャワー用流路23aと噴霧用流路23bの両方に流体を流入させるシャワー噴霧状態に切替可能であってもよい。
【0020】
ハンドシャワー3は、図6に示すように、シャワーホース33と、ハンドシャワーヘッド31と、シャワーヘッド保持部32とで主体が構成され、ハンドシャワーヘッド31は入浴者が把持可能となっている。シャワーホース33はフレキシブルホースにより形成してあり、上流端がシャワー用流路23aの下流端に連通接続され、下流端がシャワーヘッドに連通接続されている。そのため、ハンドシャワー3は、ハンドシャワーヘッド31を手で持って(把持して)自由にハンドシャワーヘッド31を移動可能としている。そして、シャワーヘッド保持部32は、背もたれ部12の一方(本例では正面視右側)の突条部12aの前面下部に設けてあり、ハンドシャワーヘッド31を着脱自在に保持可能となっている。
【0021】
噴霧部は、図6乃至図8に示すように、複数の噴霧ノズル4で主体が構成され、噴霧用流路23bは下流端を噴霧ノズル4毎に分岐させ、当該下流端を各々一対一の関係で噴霧ノズル4に連通接続させてある。そして、噴霧ノズル4は、アーム側噴霧ノズル4aと、背中側噴霧ノズル4bとに区別され、アーム側噴霧ノズル4aはアーム13の長手方向の複数個所に設けられ、背中側噴霧ノズル4bは背もたれ部12に設けられる。更に、背中側噴霧ノズル4bは、図6に示すように、利用者が背もたれ部12に背中を凭れた場合に、身体により塞がれない位置に位置する。なお、背もたれ部12の表面の一部を凹ませて、この凹み部分の奥底部分に背中側噴霧ノズル4bを臨ませるように配置することが好ましい。
【0022】
当該噴霧ノズル4は、図1に示すように、流通路41と、旋回部42と、噴出孔43と、切替手段とを有する。流通路41は上流端が噴霧用流路23bに連通接続されており、噴霧用流路23bから流通路41に流入された流体は、旋回部42を介して噴出孔43に導入され、噴出孔43から噴霧水Mとして霧状に噴出される。旋回部42は流通方向Fに沿った流体の流れに、旋回流や中心軸流れを形成する(付与する)。
【0023】
切替手段は、噴出孔43から噴出される流体が飛散する形状(噴霧形状)を、異なる二つの形状に切り替える。そのため、噴霧ノズル4は流体の噴出動作(噴霧動作)として、図3に示すように、第1モードと第2モードとを切替自在に有し、第1モードと第2モードとで噴霧形状が異なる。
【0024】
この第1モードは、図3(a)に示すように、旋回流により噴出孔43から中空円錐状に流体(噴霧水M)を噴出させ、第2モードは、図3(b)に示すように、旋回流に中心軸流れを付与して噴出孔43から充円錐状に流体(噴霧水M)を噴出させる。この充円錐状とは、中空円錐状における円錐の内側の中空部位にも霧状の流体が存在した形状となっている。そのため、第1モードでは噴霧水Mの円錐の軸方向に直交した断面形状(円錐の底面形状)がリング状(円環状)となっており、第2モードでは噴霧水Mの上記断面形状(円錐の底面形状)が円形状となっている。そして、第1モードにおける噴霧水Mのリングの外径は、噴出孔43から所定の同一距離において、第2モードにおける噴霧水Mの円の外径と略同寸或いは円の外径より若干小さい寸法となっている。なお、旋回流とは流通方向Fに円周方向の流れを付与した螺旋状の流れとなっており、中心軸流れとは、旋回流(螺旋)の中心軸(流通方向F)に沿った流れとなっている。
【0025】
また、具体的な構成として、本例の噴霧ノズル4は、図1に示すように、ノズル本体5と、キャップ6と、旋回板7と、整流板8と、Oリング9とを有する。ノズル本体5は内部に流通路41を備えた円筒状となっている。そして、ノズル本体5は円筒の軸方向が流通路41を流れる流体の流通方向Fに沿って位置し、流通路41の下流端がノズル本体5の円筒の一方の端部に位置する。また、ノズル本体5内(流通路41内)には円板状の整流板8が配置されており、整流板8は板面を流通方向Fに略直交させてノズル本体5に固定される。
【0026】
整流板8は、図4に示すように、板面の外周側に複数(本例では六つ)の整流孔81を備え、整流孔81は、図1に示すように、流通方向Fに沿って板面を貫通して形成されると共に、周方向に略等間隔で同一円周上に並ぶ。そして、整流板8より下流側には旋回板7が配置される。
【0027】
旋回板7は円板状で、図5に示すように、旋回孔71と、中心孔72と、凸部73とを備える。旋回孔71は板面の外周側に複数(本例では三つ)設けてあり、周方向に略等間隔で同一円周上に並ぶ。そして、旋回孔71は板面に貫通して形成されると共に、貫通方向が流通方向Fに対して旋回板7の周方向に傾斜して設けてある。そのため、旋回孔71は流入した流体に周方向の流れ成分を付与して、旋回流を生じさせる。
【0028】
凸部73は上流側を向く板面から流通方向Fに沿って上流側に突出して形成されると共に、板面の略中央に設けてある。そして、凸部73は上流側程小径となる円錐形状で突出しており、旋回孔71に流入する流体の圧力損失を軽減して、流体の流れの乱れを抑制している。また、凸部73は円錐の中心軸に沿った位置に中心孔72が設けてある。中心孔72は凸部73と略同心の断面円形状で、流通方向Fに沿って凸部73及び板面に貫通して形成されており、流入した流体に中心軸流れを生じさせる。
【0029】
図1に示すように、キャップ6は有底筒状で、流通路41の下流端を覆っており、キャップ6の内周面には旋回板7が固定されている。そして、キャップ6は底部の中央(図2参照)に噴出孔43を備え、噴出孔43は中心孔72と同一軸上の位置に設けてあり、各旋回孔71や中心孔72から導入された流体(旋回板7を介した)流体を噴出孔43から噴霧する(霧状に噴出する)。更に、キャップ6はこの筒内の底部と旋回板7の間に旋回室61が形成されており、旋回板7を介した流体を旋回室61で混合して、噴出孔43に導入している。
【0030】
また、キャップ6の旋回板7より上流側に位置する内周面と、この内周面に対向するノズル本体5の外周面には、ねじ部5a,6aを各々備えると共に、ねじ部5a,6aより下流側の間にOリング9が配置されている。そのため、互いのねじ部5a,6aが噛み合い、キャップ6はノズル本体5に取り付けられる。そして、キャップ6の内周面とノズル本体5の外周面との間はOリング9によって水密構造が形成される。更に、キャップ6はこの移動時に旋回板7を伴って移動すると共に、回転量に応じてノズル本体5に対して流通方向Fに移動量が変化する。
【0031】
更に、キャップ6はねじ部5a,6aを介してノズル本体5から流通方向Fに沿って移動自在となっており、キャップ6の外周面には周方向に突出した摘み部62を上記移動の操作部として備える。そのため、摘み部62を指で摘みキャップ6を筒の周方向に回転させることで、ねじ部5a,6aを介してキャップ6をノズル本体5に対して移動させることができる。すなわち、摘み部62の操作時に、キャップ6をノズル本体5に締め込む向きに回転させることで、キャップ6及び旋回板7が上流側に移動し、緩める向きに回転させることで、キャップ6及び旋回板7が下流側に移動する。
【0032】
そして、図1(a)に示すように、凸部73が整流板8の板面の略中央に当接するまで上流側へ移動させることで、整流板8が中心孔72を閉塞して、中心孔72への流体の流入を妨げることができる。この場合、旋回室61に中心軸流れを有する流体が導入されなくなるため、旋回孔71を介した流体(旋回流を有する流体)のみが噴出孔43から噴出される。すなわち、噴霧ノズル4は、第2モードから第1モードに切り替える切替手段として、ノズル本体5に対して流通方向Fに移動自在のキャップ6と、キャップ6の下流側への移動時(締め込み時)に中心孔72を閉塞する整流板8とを有する。そして、キャップ6を締め込み操作して、閉塞部材44を兼ねた整流板8で中心孔72を閉塞させることで、噴霧ノズル4は第1モードである中空円錐状の噴霧動作が可能となる。
【0033】
更に、第1モードから下流側にキャップ6を移動させる(緩める)ことで、図1(b)に示すように、中心孔72が解放されて流体が流通可能となる。そのため、中心軸流れを有した流体が旋回室61に導入され、旋回流に中心軸流れを付与した流体が噴出孔43から噴出される。すなわち、第1モードからキャップ6を緩めて流通方向Fにおける凸部73と整流板8の間に隙間を形成することで、噴霧ノズル4は第2モードに切り替わり、第2モードである充円錐状の噴霧動作が可能となる。
【0034】
このように、シャワー浴装置は、切替操作部25a等を操作することで、ハンドシャワーヘッド31からシャワー水を噴出させるハンドシャワー浴と、噴霧ノズル4から霧状に流体(噴霧水M)を噴出する身体の噴霧シャワー浴とを選択することができる。そして、座部14を有したことで、座部14に座ってハンドシャワー浴や噴霧シャワー浴のシャワー浴を行うことができるので、リラックスした状態で上記シャワー浴を利用することができる。
【0035】
更に、噴霧ノズル4は第1モードと第2モードとを切り替える切替手段として、ノズル本体5に対して流通方向Fに移動自在のキャップ6と、キャップ6の下流側への移動時(締め込み時)に中心孔72を閉塞する閉塞部材44(整流板8)とを有する。そのため、噴霧シャワー浴においては、摘み部62を操作することで、中空円錐状に噴霧水Mを噴出するミスト浴(第1モード)と、充円錐状に噴霧水Mを噴出する身体シャワー浴(第2モード)とを選択することができる。
【0036】
そして、ミスト浴においては、噴霧水Mが中空円錐状に飛散するため、飛散中に噴霧水Mは浴室或いはシャワー室内の室温との温度差を緩和する。例えば、水温が室温より高い場合、噴霧水Mは飛散中に放熱して、周囲の空気を温め、粒子(噴霧水M)自体の体感温度を高くなり難くすることができる。更に、温めた周囲の空気を含めて身体を包み込むよう噴霧水Mを噴霧することで、サウナ浴のように高温で発汗作用のあるミスト浴を行い易くなる。また、水温が室温より低い場合、噴霧水Mは飛散中に周囲の空気から受熱して、噴出前の水温より上昇すると共に、周囲の空気を冷ますことができる。更に、冷ました周囲の空気を含めて身体を包み込むよう噴霧水Mを噴出することで、心肺機能等に負担を与え難くして身体にクールダウン作用のあるミスト浴を行い易くなる。
【0037】
更に、身体シャワー浴においては、充円錐状の噴霧のみの従来のシャワー浴装置と略同様に、流体から身体への熱の伝導効率を高く保持し易くすることができる。そのため、身体を包み込むように噴霧水Mを噴出することで、浴槽に入浴した場合のように温熱効果のある身体シャワー浴を行い易くなる。
【0038】
また、アーム13に噴霧ノズル4(アーム側噴霧ノズル4a)を設けたことで、座部14に座った利用者は、アーム側噴霧ノズル4aからの噴霧水Mを前半身に浴びることができる。そして、背もたれ部12に噴霧ノズル4を設けたことで、座部14に座った利用者は、背中側噴霧ノズル4bからの噴霧水Mを背中に浴びることができる。更に、アーム側噴霧ノズル4aを利用しない場合は、アーム13を回動して背もたれ部12の両側方に起立状態で収納することで、アーム13が邪魔にならないようにすることができる。
【0039】
なお、前述の実施形態においては、装置本体1に座部14を移動して(実施形態では回動して)収納自在とした構成となっているが、座部14を装置本体1に対して突出した姿勢で固定したものであってもよい。そして、頭上シャワーを備えたものや、ハンドシャワー3を備えないもの等であってもよい。
【0040】
また、アーム13を装置本体1(背もたれ部12)の上方位置の一側にのみ設けたものであってもよい。そして、アーム13は回動により収納自在のものに限らず、スライド移動により収納自在のものや、回動やスライド自在であるが収納自在でないものや、前方に突出した姿勢で固定されたもの等であってもよい。更に、整流板8の整流孔81や旋回板7の旋回孔71は例示の数に限らない。
【0041】
また、切替手段は、閉塞部材44が移動するものや、旋回板7のみが移動するもの等であってもよい。もちろん、閉塞部材44は整流板8に限らない。そして、旋回部42は例示の旋回板7に限らず、螺旋状の羽根を備え当該羽根で旋回流を付与するもの等であってもよい。更に、キャップ6を移動させる構成は、ねじ部5a,6aを用いたものに限らず、スライド移動等であってもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 装置本体(シャワー浴装置本体)
12 背もたれ部
13 アーム
14 座部
4 噴霧ノズル
41 流通路
42 旋回部
43 噴出孔
44 閉塞部材
5 ノズル本体
6 キャップ
7 旋回板
71 旋回孔
72 中心孔
73 凸部
8 整流板
81 整流孔
F 流通方向


【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャワー浴装置本体と、入浴者が座るための座部と、噴霧ノズルとを有し、
前記噴霧ノズルが、流体を霧状に噴出する噴出孔と、前記噴出孔からの噴霧形状を切り替える切替手段とを有し、
前記噴霧ノズルが噴霧動作として、前記噴出孔から中空円錐状に流体を噴出させる第1モードと、前記噴出孔から充円錐状に流体を噴出させる第2モードとを切替自在に備えるものであることを特徴とするシャワー浴装置。
【請求項2】
前記噴霧ノズルが、前記流体の流れに旋回流と中心軸流れとを形成する旋回部を更に有し、
前記切替手段が、前記第1モード時に前記旋回流を前記旋回部に形成させ、前記第2モード時に前記旋回流及び前記中心軸流れを前記旋回部に形成させるものであることを特徴とする請求項1に記載のシャワー浴装置。
【請求項3】
前記旋回部が板状で、前記旋回流形成用の旋回孔を板面の外周側に複数備えると共に、前記中心軸流れ形成用の中心孔を前記板面の中央に備えた旋回板で構成され、
前記噴霧ノズルが、前記第1モード時に前記中心孔を閉塞する閉塞部材を有することを特徴とする請求項2に記載のシャワー浴装置。
【請求項4】
前記噴霧ノズルが、前記旋回部としての前記旋回板と、前記流体を流通させる流通路を内部に備え前記流通路の下流端が開口したノズル本体と、前記噴出孔を備え前記下流端を覆うキャップと、整流用の整流板とを有し、
前記旋回板が、上流側に突出した凸部を前記板面の中央に備え、前記中心孔が前記凸部に貫通して形成され、
前記キャップが、前記ノズル本体に対して前記流通路の流体の流動方向に沿って移動自在に取り付けられると共に、前記移動時に前記旋回板を移動させ、
前記整流板が、整流孔を板面の外周側に複数備えると共に、前記噴霧ノズルの前記旋回板より上流側に配置され、前記閉塞部材として前記第1モード時に前記板面の中央で前記中心孔を閉塞するものであることを特徴とする請求項3に記載のシャワー浴装置。
【請求項5】
前記シャワー浴装置本体の一側又は両側の上方位置にアームを設け、当該アームに前記噴霧ノズルを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のシャワー浴装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2013−22203(P2013−22203A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159109(P2011−159109)
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】