説明

シャワー装置

【課題】インテリア性を向上させたシャワー装置を提供すること。
【解決手段】高温の湯を生成する熱源機と、湯を放出するシャワーヘッドと、前記熱源機と前記シャワーヘッドとを接続し内部に湯を流通させるシャワーホースと、光を発するLEDとを備え、前記シャワーヘッドからの湯の放出にあわせてLEDを発光させることにより、インテリア性を向上させることができる。また、色の相違する複数個のLEDと、前記熱源機より供給される湯の温度を検出する湯温検出手段とを備え、前記湯温検出手段で検出される温度に応じて複数個のLEDで色を複数色に可変することにより、LEDの色によって使用者がシャワーの温度を視覚的に確認することができ、視認性が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴室などで使用されるシャワー装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のシャワー装置は、お湯を供給する熱源機と、この熱源機より供給される湯を吐出するシャワーヘッドを備えるものであり、シャワーヘッドは浴室などの壁に直接取り付けられた固定具に固定されて使用されたり、また、固定具を壁に取り付けるのに支柱を介して取り付けるものが一般的であった(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−141852号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の構成では、支柱は一般的な樹脂の押出成形で構成されるものであって、色や形状も限定されるものではないため、シャワーヘッドとの美観上の釣り合いが取れず、不調和感を受けたり、バスルームとのマッチングが悪く、インテリア性が劣るという課題を有するものであった。
【0004】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、インテリア性を向上させたシャワー装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記従来の課題を解決するために、本発明のシャワー装置は、高温の湯を生成する熱源機と、湯を放出するシャワーヘッドと、前記熱源機と前記シャワーヘッドとを接続し内部に湯を流通させるシャワーホースと、光を発するLEDとを備え、前記シャワーヘッドからの湯の放出にあわせてLEDを発光させることを特徴とするものである。
【0006】
これによって、シャワーヘッドから放出される湯にあわせてLEDを発光させることができるので、インテリア性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、インテリア性を向上させたシャワー装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
第1の発明のシャワー装置は、高温の湯を生成する熱源機と、湯を放出するシャワーヘッドと、前記熱源機と前記シャワーヘッドとを接続し内部に湯を流通させるシャワーホースと、光を発するLEDとを備え、前記シャワーヘッドからの湯の放出にあわせてLEDを発光させることにより、インテリア性を向上させることができる。
【0009】
第2の発明のシャワー装置は、色の相違する複数個のLEDと、前記熱源機より供給される湯の温度を検出する湯温検出手段とを備え、前記湯温検出手段で検出される温度に応じて複数個のLEDで色を複数色に可変することにより、LEDの色によって使用者がシャワーの温度を視覚的に確認することができ、視認性が向上する。
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0011】
(実施の形態1)
図1は本実施の形態におけるシャワー装置の正面図、図2は本実施の形態におけるシャワー装置の側面図である。
【0012】
図1に示すように、本実施の形態1におけるシャワー装置は、湯を供給する熱源機1、熱源機1に水を供給するための給水管2、給水管2からの水の給水量を設定するための流量調節手段である流量調節つまみ3、使用者に向かって湯を放出するシャワーヘッド8、熱源機1とシャワーヘッド8とを接続するシャワーホース7とを有し、熱源機1には、シャワーヘッド8からの湯水の放出を開始および停止を行う操作用の止水栓つまみ4、出湯温度を調節する出湯温度調節手段である温度調節つまみ5、湯の中に空気を供給するための空気供給手段の運転操作を行うためのエアーバルブスイッチ6とを配設している。
【0013】
図1において、1はお湯を供給する熱源機、2は熱源機1に給水するための入水管、3は給水量を設定する流量調節つまみ、4は止水操作用の止水栓つまみ、5は出湯温度を設定するための湯温調節つまみ、6はお湯の中に空気を供給するための空気供給手段の運転操作を行うためのエアーバブルスイッチ、7はお湯を通すシャワーホース、8はお湯を吐出するシャワーヘッドを示し、このシャワーヘッド8から吐出するお湯に空気を混入して噴出する。9はシャワーヘッド8を差し込んで固定するための固定具、10は固定具9を支持するための支柱で固定具9は棒状に構成した支柱10間を自在に可動可能とし、適当な位置で固定するようにしている。11は支柱10をバスルーム等の壁面に固定するための取付具、12は支柱10に支持した石鹸等を収納するための受け皿であり、前記9〜11でシャワーヘッド8の支持具を構成している。そして、前記支柱10はバブルシャワーをイメージして、泡状にした気体10aを封止した透明な樹脂で、支柱の両端にはLED38を設けた構成にしている。
【0014】
図2は熱源機1と支持具12の壁面36等への取付構成を示す側面図で、支持具はシャワーヘッド8を固定してシャワーを使用するときに便利な位置に取り付けるようにしている。
【0015】
次に、図3を参照しながら詳細な構成について説明する。13は流量調節つまみ3の操作に応じて流量を調節する流量調節弁、14は流量を検出する検出器、15は止水栓つまみ4の操作に連動して作動する止水栓、38は止水栓つまみ4の操作に連動して点灯するLED、16は湯温調節ボリューム、37は熱源機1内における熱交換器を形成するタンクで、内部に加熱ヒータ18を有し、入水管2より供給される水を加熱し、湯温調節ボリューム16で設定した湯温に昇温する。17は制御回路で操作スイッチや検出信号に基づき湯温制御及びお湯の中に混入させる空気を供給する空気供給手段19の運転制御を行い、前記空気供給手段19の運転時は報知手段20に信号を供給して運転状態を報知するようにしている。21は前記タンク37内に設けた湯温検出用のサーミスタ、22は前記空気供給手段19の排気側に接続したエアーホースで、空気供給手段19より排出される空気をお湯の中に混入させるようにしている。23は前記空気供給手段19の吸気側に接続した吸気ホースで、吸気用の開口部を熱源機1の下端部近傍に配するようにし、開口部にはフィルター24を設けるようにしている。
【0016】
以上のように構成されたシャワー装置において、その動作を説明すると、入水管2から導入された水は流量調節弁13、流量検出器14、止水栓15を経て加熱ヒータ18を有するタンク37に供給され、ここで加熱されて出湯管25に接続されたシャワーホース7を介してシャワーヘッド8より出湯する。このときのシャワー湯温は水温と流量により加熱ヒータ18の発熱量を調節することで得ることができる。快適なシャワー湯温を得るために湯温調節つまみ5で予め好みのシャワー湯温に調節し、タンク37の湯温を検知するサーミスタ21と湯温調節ボリューム16の各抵抗値を制御回路17により比較して加熱ヒータ18の通電率を制御し、お好みのシャワー湯温に調節する。なお、タンク37には
異常時の加熱を防止する保安器26が設けられており、異常に温度が上昇すると加熱ヒータ18への通電を遮断する。また、タンク37の出口側に接続された出湯管25とお湯をシャワーヘッド8まで導くシャワーホース7間は接続部材27で接合し、この接合部材27の適所に前記空気供給手段19の出口部28に接続されたエアーホース22を水密に接合し、さらにエアーホース22はシャワーホース7の中を通してシャワーヘッド8の先端近くまで挿入している。そして、このシャワーヘッド8の先端近くの液体中に空気供給手段19より供給された空気を混入するようにして、均一な混合状態を確保するようにしている。
【0017】
ここで、止水栓つまみ4を押して止水栓15をONすると出湯が開始するとともに支柱の両端に設けられたLED38が点灯し、さらにエアーバブルスイッチ6を押してON状態にすると制御回路37により空気供給手段19が動作を開始して空気の供給が行われる。そして、上記したようにお湯の中に空気が混入されシャワーヘッド8からお湯28にエアー29が混入した状態で噴出する。
【0018】
図4は一次圧力Pに対して水量Q1とエアー量Q2を示したもので、30は水量域Q1を示し、31はエアー量域Q2を示す。そして、シャワーヘッド8から出湯する合成流量32は前記水量域Q1にエアー量域Q2を加えた量域となる。例えば、一次圧力がPaの場合、水量はQaであり、お湯のみ出湯する場合は、少ない流量でしか出湯することができず、シャワー使用時においては洗浄能力も低下し、シャワー感としても物足りなさを感じるものである。しかし、空気を混入した場合はエアー量のQbが加わるため合成流量としてQa+Qbが確保でき、お湯のみ出湯する場合の一次圧力Pbに相当する水量Qcと同等の効果が得られるもので、少ない流量でも洗浄能力を向上し、快適なシャワー感覚を確保できるようになる。
【0019】
また、図5は出湯水量Qに対して水圧P1とエアー圧P2を示したもので、33は水圧域P1を示し、34はエアー圧P2を示す。そして、シャワーヘッド8から出湯する合成圧力35は前記水圧域P1にエアー圧P2を加えた圧力域となる。そして、上記流量の場合と同様に低い水圧の出湯時でも空気を混入させることで、シャワーヘッド8からの噴出圧を上昇させることができ、快適なシャワー感覚を確保することができる。
【0020】
次に、エアーバブルスイッチ6を再度押してOFF状態にすると、制御回路17は空気供給手段19の動作を停止するように作用して、湯中への空気の混入を停止する。そして、シャワーヘッド8からはお湯のみが出湯される状態となり、従来のような使い方も可能となる。
【0021】
さらに、エアーバブルスイッチ6をON状態として、湯温調節ボリューム16をOFFの状態にすると、加熱ヒータ18への通電を停止した状態でシャワーヘッド8から空気が混入された水が出湯される。つまり、空気混入の水シャワーとしても使用することができる。
【0022】
以上のように、本実施例のシャワー装置は、シャワーヘッドを固定して使うときの固定具を支持する支柱に気体を泡状に封止した透明な樹脂等で、支柱の両端にはLEDを設けた構成することで、支柱の色が変えることができ、比較的豪華につくられるシャワーヘッドとの美観上のバランスを保つことができ、さらにバスルームの壁面等に取り付けた場合にはバスルームのインテリア性を高めるとともに、シャワー装置としても清涼感を創出することができるものである。
【0023】
また、本発明のシャワー装置はシャワーヘッドの上流側より湯中に空気供給手段により空気を混入させるようにするとともに、シャワーヘッドからは湯水のみ、あるいは空気を
混入した混合湯のいずれかを吐出できるようにしているため、お湯と空気の混合が極めて均一な状態で吐出されることになり、空気を混入させる効果が顕著なものとなる。つまり、少ない出湯量でも十分な洗浄効果が得られる省水効果と、低い出湯圧でもエアー圧がプラスされることにより出湯圧を上昇させて、快適なシャワー感覚を確保するとともに、マッサージ効果も期待できる。さらに、用途に応じて使い分けができ、使い勝手を極めて向上させるものである。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明は、インテリア性を向上させたシャワー装置に最適である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるシャワー装置の正面図
【図2】同装置の側面図
【図3】同装置のシステム図
【図4】同装置の圧力に対する流量特性を示す図
【図5】同装置の流量に対する圧力特性を示す図
【符号の説明】
【0026】
1 熱源機
7 シャワーホース
8 シャワーヘッド
9 固定具
10 支柱
38 LED

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温の湯を生成する熱源機と、湯を放出するシャワーヘッドと、前記熱源機と前記シャワーヘッドとを接続し内部に湯を流通させるシャワーホースと、光を発するLEDとを備え、前記シャワーヘッドからの湯の放出にあわせてLEDを発光させることを特徴とするシャワー装置。
【請求項2】
色の相違する複数個のLEDと、前記熱源機より供給される湯の温度を検出する湯温検出手段とを備え、前記湯温検出手段で検出される温度に応じて複数個のLEDで色を複数色に可変することを特徴とする請求項1に記載のシャワー装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−178574(P2008−178574A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−14770(P2007−14770)
【出願日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】