シャワー装置
【課題】 シャワー水への微細気泡の含有比の大小を制御可能にして、使用者に良好な使用感を感じさせることのできるシャワー装置を提供する。
【解決手段】 シャワー用水の流れる給水路2に気体を混入させる気体混入部5を有し、気体混入部5にてシャワー用水に混入させた気体を微細化させて、給水路2の出口に設けたシャワー吐水部3aから吐水されるシャワー水に対して泡径0.1〜1000μmの微細気泡を含ませる微細気泡発生装置4を備えて成るシャワー装置1である。気体混入部5にシャワー用水への気体の混入比を制御する気体混入比制御手段7を設ける。
【解決手段】 シャワー用水の流れる給水路2に気体を混入させる気体混入部5を有し、気体混入部5にてシャワー用水に混入させた気体を微細化させて、給水路2の出口に設けたシャワー吐水部3aから吐水されるシャワー水に対して泡径0.1〜1000μmの微細気泡を含ませる微細気泡発生装置4を備えて成るシャワー装置1である。気体混入部5にシャワー用水への気体の混入比を制御する気体混入比制御手段7を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャワー装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からシャワー装置には、たとえば特許文献1のように、シャワー水に微細気泡を含ませて、微細気泡による洗浄効果や節水効果を図ったものが知られている。シャワー水に微細気泡を含ませるとシャワー水があたかも温泉水のように白濁化する。なお、シャワー水の白濁の濃淡具合はシャワー水への微細気泡の含有比に応じて変化する。シャワー水が白濁化することで、シャワー水の使用者が洗浄効果や節水効果が発揮されていることを視覚的にも感じることもでき、良好な使用感を得ることができるという利点もある。
【0003】
ところで、特許文献1のシャワー装置では、その使用中、シャワー水への微細気泡の含有比は略一定にされており、微細気泡による洗浄効果や節水効果の発揮具合を変化させることはできないのであった。殊に、シャワー水への微細気泡の含有比が略一定であると、シャワー水の白濁の濃淡具合も略一定となるのであり、視覚的に微細気泡の各効果の効能が略一定であることが強調されて、使用者に充分な満足感を感じさせることはできないのであった。
【特許文献1】特開平9−276170号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シャワー水への微細気泡の含有比の大小を制御可能にして、使用者に良好な使用感を感じさせることのできるシャワー装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために請求項1に係るシャワー装置にあっては、シャワー用水の流れる給水路2に気体を混入させる気体混入部5を有し、気体混入部5にてシャワー用水に混入させた気体を微細化させて、給水路2の出口に設けたシャワー吐水部3aから吐水されるシャワー水に対して泡径0.1〜1000μmの微細気泡を含ませる微細気泡発生装置4を備えて成るシャワー装置1であって、気体混入部5にシャワー用水への気体の混入比を制御する気体混入比制御手段7を設けたことを特徴とする。これによると、気体混入比制御手段7にてシャワー用水への気体の混入比を制御することが可能であり、シャワー用水への気体の混入比が変化するとシャワー水の白濁具合が変化するから、使用者は目視によってシャワー水への微細気泡の混入比のおよそを認識して微細気泡による効能の具合を感じることができ、使用者に良好な満足感を感じさせるようにできる。
【0006】
また、請求項2に係るシャワー装置にあっては、請求項1において、上記微細気泡発生装置4に、シャワー水に含ませる微細気泡の泡径を調整する泡径調整手段8を設けたことを特徴とする。これによると、所望の泡径の微細気泡をシャワー水に含有させることができるのである。
【0007】
また、請求項3に係るシャワー装置にあっては、請求項1又は2において、微細気泡発生装置4に気体混入部5にてシャワー用水に混入させた気体を微細化させる微細気泡発生部6を設け、給水路2における微細気泡発生部6の上流側に、酸素または炭酸ガスの機能性ガスをシャワー用水に混入させる機能性ガス混入部9を設けたことを特徴とする。これによると、微細気泡発生部6で生成させた微細気泡に酸素または炭酸ガスを含ませることができ、酸素または炭酸ガスの効能を微細気泡の効果に相乗させて発揮させることができる。
【0008】
また、請求項4に係るシャワー装置にあっては、請求項1乃至3のいずれか一項において、界面活性剤をシャワー用水に混入させる界面活性剤混入部を、給水路2に設けたことを特徴とする。これによると、微細気泡の気液界面に界面活性剤が集中して含まれるようになるため、微細気泡の洗浄効果に相乗させて特に汚物の油分に対する洗浄効果の向上を図ることができる。また、混入された界面活性剤によりシャワー用水の表面張力を低下できるから、気泡の微細化を促進できてより径の小さい微細気泡の生成を図ることができる。
【0009】
また、請求項5に係るシャワー装置にあっては、請求項1乃至4のいずれか一項において、芳香成分をシャワー用水に混入させる芳香成分混入部を、給水路2に設けたことを特徴とする。これによると、微細気泡発生部6で生成させた微細気泡に芳香成分を集めることができ、微細気泡は洗浄対象物に比較的長い時間付着するから、雰囲気中に長期に亙って微香を漂わせることができ、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0010】
また、請求項6に係るシャワー装置にあっては、請求項1乃至5のいずれか一項において、給水路2における微細気泡発生装置4の上流側に、アルカリ水または酸性水を生成する水質改質装置11を設けたことを特徴とする。これによると、微細気泡発生装置4及び水質改質装置11の動作に支障をきたすことなく、シャワー水をアルカリ性または酸性にすることができ、前者は飲用水に、後者は洗浄水に適用することができ、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0011】
また、請求項7に係るシャワー装置にあっては、請求項1乃至6のいずれか一項において、給水路2における微細気泡発生装置4の上流側に、シャワー用水を冷却するためのシャワー用水冷却装置12を設けたことを特徴とする。これによると、冷水中には多量の気体を溶解させることができるから、気体の溶存濃度の高いシャワー水を得ることができる。
【0012】
また、請求項8に係るシャワー装置にあっては、請求項1乃至7のいずれか一項において、給水路2にシャワー水の温度を制御する温度制御手段13を備えたことを特徴とする。これによると、シャワー水を適温で使用できたり、温冷刺激を伴ってシャワー水を使用したりでき、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0013】
また、請求項9に係るシャワー装置にあっては、請求項1乃至8のいずれか一項において、シャワー吐水部3aに、シャワー水のシャワー吐水圧を制御するシャワー吐水圧制御手段14を備えたことを特徴とする。これによると、シャワー吐水圧を適圧で使用できたり、吐水圧刺激を伴ってシャワー水を使用したりでき、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明にあっては、シャワー水への微細気泡の含有比の大小を制御できて、使用者にシャワー装置の良好な使用感を感じさせ得る、という利点を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
【0016】
本発明のシャワー装置1は、図1のように、水や温水のシャワー用水が給水される給水路2の先端がシャワーヘッド3に接続され、給水路2を介してシャワーヘッド3に供給されたシャワー用水がシャワーヘッド3のシャワー吐水部3aからシャワー水として外部に吐水可能にされ、このシャワー水に泡径0.1〜1000μmの微細気泡を含有させる微細気泡発生装置4が設けられた装置である。なお、図中15は給水路2に所望量のシャワー用水を流すための電磁弁で構成した給水流量弁であり、この給水流量弁15はシャワー装置1の動作制御をする制御部16によってその開度が制御されるようになっている。なお、制御部16は使用者により操作される操作スイッチSWに接続されており、シャワー装置1の動作制御は操作部の操作指令に基づいて行うことが可能にされている。
【0017】
微細気泡発生装置4は、シャワー用水の流れる給水路2に気体を混入させる気体混入部5と、気体混入部5にてシャワー用水に混入させた気体を微細化させて泡径0.1〜1000μmの微細気泡を得る微細気泡発生部6とを有して成る装置である。
【0018】
気体混入部5としては、大別して、エゼクター作用により気体をシャワー用水に引き込ませる自然混入タイプと、エアポンプなどにより気体をシャワー用水に圧送する強制混入タイプとがあるが、本例では前者のタイプが採用されている。すなわち、本例の気体混入部5は、流路幅を絞った絞り部などを形成することで給水路2に設けた負圧発生部に対して、一端が室内に開口せる気体供給流路17の他端が接続されており、室内の空気が負圧発生部で発生するエゼクター作用によって給水路2を流れるシャワー用水に引き込まれて混入可能にされている。一般に自然混入タイプは強制混入タイプに比べてエアポンプが必要ではないために構成の簡略化や小型化を図り得る利点を有する。
【0019】
ここで、本発明の気体混入部5としては、シャワー用水への気体の混入比を制御する気体混入比制御手段7が設けられたことに特徴があり、気体混入比制御手段7を構成する電磁弁である気体流量弁7aが気体供給流路17に設けられている。気体流量弁7aはシャワー装置1の動作を制御する制御部16に接続されており、その開度が制御されるようになっている。気体流量弁7aの開度制御はすなわち気体供給流路17の流路径の大小制御をするものであって、気体供給流路17に流れる気体の流量を可変にする。なお、気体流量弁7aは、使用者の操作スイッチSWの操作により制御部16を介してその開度制御が行われるようにされている。したがって、気体流量弁7aの開度制御によると、給水路2を流れるシャワー用水の流量や流速によらず、シャワー用水への気体の混入比の大小を制御することができるのである。なお、図示はしないが気体供給流路17には逆止弁も設けられており、シャワー用水が気体供給流路17に逆流しないようにされている。
【0020】
微細気泡発生部6としては、大別して、シャワー用水に混入された気泡状の気体に対してせん断力を負荷することで微細に分割して微細気泡を得るせん断タイプ6aと、給水路2に混入された気泡状の気体をシャワー用水に高圧下で一旦溶解させてその後析出させて微細気泡を得る溶解析出タイプ6bとがあるが、本例の微細気泡発生部6には、ノズル状に形成できて後者に比べて設置スペースが小さくて済む前者のタイプ6aが用いられており、シャワーヘッド3に内装されている。
【0021】
この微細気泡発生部6は、図2のように、給水路2の流路幅を極端に絞った小経路部18と、この小経路部18に連続して内部に旋回流を生じさせる渦流部19とを有して構成されている。気体が気泡状に混入しているシャワー用水(以下、気体混合水という)は、小経路部18、渦流部19を続けて通るのであるが、小経路部18では急激な圧損や流路断面方向の速度勾配によって気泡と水との境界面にせん断力が発生し、このせん断力によって気泡が微細化されるのであり、渦流部19では旋廻流の内外での圧力差や速度勾配によって気泡と水との境界面にせん断力が発生し、これらせん断力によって気泡が微細化されるのであり、泡径0.1〜1000μmの微細気泡が得られるようになっている。
【0022】
ここで、本例の微細気泡発生部6は、内部が給水路2となる管状のノズル外殻体20に固定部材21と可動部材22とが内装された構造を有し、固定部材21と可動部材22との間には小経路部18が形成され、可動部材22の動作によって小経路部18の流路幅の大小が可変にされている。小経路部18の流路幅が可変にされたことによると、発生する微細気泡の泡径が調整可能にされるのであり、つまり、小経路部18の流路幅の可変構造が微細気泡の泡径を調整可能にする泡径調整手段8となっている。
【0023】
詳しくは、給水路2の流れ方向を軸方向とする中空筒状の固定部材21の内面部位に軸中心方向に向けて突部23が突設されると共に、突部23よりも給水路2の下流側の固定部材21の内面部位に周方向に所定間隔に脚部24が軸中心方向に向けて突設されており、給水路2の流れ方向を軸方向とする円柱状の可動部材22が周面に刻設したネジ部22aを脚部24の突出先端に刻設したネジ部24aに螺合させて軸方向に螺進自在にして固定部材21の内部における突部23の下流側の部位に配設されており、小経路部18を形成する突部23の下流側端面23aと可動部材22の上流側端面22bとの対向距離が可動部材22の軸方向への螺進によって可変にされており、すなわち小経路部18の流路幅が可変にされている。この可動部材22は、モータ等の駆動手段を付設して制御部16によってその駆動制御を行って小経路部18の流路幅の変更制御が行われるようにしてもよいが、本例では図示はしないが可動部材22に連設した操作部を使用者が手動で操作可能にしてある。
【0024】
小経路部18の流路幅を小さくすると、小経路部18を流れる気体混合水の断面方向の速度勾配がより大きくなって気体混合水の気泡に作用するせん断力が強まることから、気泡の細分化が促進されて比較的泡径の小さな微細気泡を発生させることができる。逆に、小経路部18の流路幅が大きくなると、上記と逆の理由で比較的泡径の大きな微細気泡を発生させることができるのである。このように泡径調整手段8によると、所望の泡径の微細気泡をシャワー水に含有させることができるのである。殊に、本例では泡径調整手段8はシャワー吐水部3aを有したシャワーヘッド2に内装されているから、微細気泡が合一して泡径が大きくなる前の極めて均一な状態のもと、所望の泡径の微細気泡をシャワー水に含ませるようにできる。
【0025】
上述のように本例のシャワー装置1にあっては、上記構成の微細気泡発生装置4によって、泡径0.1〜1000μmの微細気泡のみが含まれる微細気泡包含水によってシャワー水を構成することができる。殊に、このシャワー水に含まれる微細気泡は、シャワーヘッド3に設けた微細気泡発生部6で発生させた直後のものであり、発生した多数の微細気泡が合一して泡径が大きくなる前の極力泡径が小さく且つ極めて均一な状態のものである。この泡径が小さく且つ極めて均一な微細気泡は、比表面積や内部圧力が高くてシャワー水からすぐに出てしまうことがなくてシャワー水の隅々にまで隈なく分散される。したがって、このシャワー水には偏りなく均一に白濁化した良好な外観が現出されると共に、多量の微細気泡を効率よく洗浄対象物に当てることができるのである。
【0026】
なお、シャワー装置1が浴室やシャワー室に設置されたものであれば、洗浄対象物としては人体であったり浴室の壁や床や浴槽などの浴室構成物であり、シャワー装置1が洗面化粧台やキッチンシンクに設置されたものであれば、洗浄対象物としては人の手であったり洗面ボウルや汚れた食器やシンクであったりする。
【0027】
シャワー水に含まれた微細気泡は、洗浄対象物に衝突した際には破裂するのであってこの微細気泡の崩壊時に生じる超音波によって、付着している汚れを剥離させて除去できる効果があり、良好な洗浄効果を有する。また、微細気泡の気液界面には吸着特性(マランゴニ効果)があり、この吸着力により洗浄対象物の汚れを吸着、剥離させることができたり、懸濁物質に吸着することにより懸濁物質を浮上分離させたりでき、良好な洗浄効果を有する。また、微細気泡の気液界面は負に帯電し易い傾向があって、懸濁物質を静電誘引することによる洗浄効果も有する。
【0028】
また、洗浄対象物が人体の肌表面である場合、肌表面に付着する汚れはそのほとんど体内から出る皮脂であり、この皮脂はいわゆる疎水性の汚れであり、この疎水性の汚れに疎水性である微細気泡を当てると微細気泡の表面に汚れが付着して肌表面から剥離させることができる。つまり微細気泡には肌表面から効果的に汚れを除去することができる洗浄効果も有する。殊に、顔の肌表面には皮脂に加えて残留した化粧品等の疎水性の汚れも付着しているが、疎水性である微細気泡によると化粧品の汚れも除去できて効果的な洗顔を行うことができる。ここで、本例のシャワー装置1では泡径調整手段8が設けられているが、泡径調整手段8にて泡径150μm以下の微細気泡をシャワー水に含有させるようにすると、およそ80〜150μm程度の大きさの肌表面の汗孔や毛口内にまで微細気泡を行き渡らせることができ、汗孔や毛口内の汚れまでを効果的に除去することができる。
【0029】
また、微細気泡を含有するシャワー水は洗浄対象物への摩擦抵抗が減少するのであって、水跳ね防止効果が得られると共に洗浄音が減少して静音効果が得られるのであり、また、微細気泡を含有するシャワー水は見かけの嵩比重が減少するので節水効果を得られるという利点もある。
【0030】
ここで、本例のシャワー装置1では、上記のように気体混入比制御手段7にてシャワー用水への気体の混入比が制御可能にされている。シャワー用水への気体の混入比が増減変化すると、シャワー水に含まれる微細気泡量が増減し、それに応じてシャワー水の白濁具合(濃淡具合)も変化する。なお、微細気泡量が増減すると、微細気泡による洗浄効果や節水効果等の効能が増減する。気体混入比制御手段7は使用者の操作によってシャワー用水への気体の混入比を増減させるのであるが、このシャワー用水への気体の混入比はシャワー水の白濁具合を使用者が目視をすることで容易に確認をすることができるのであり、これにより使用者はシャワー水への微細気泡の混入比のおよそを認識して微細気泡による効能の具合を感じることができるのであり、使用者にシャワー装置1の使用において良好な満足感を感じさせることができるようにされているのである。
【0031】
なお、気体混入比制御手段7によると、気体混入部5でのシャワー用水への気体の混入を無くすることもできるのであり、この場合には微細気泡の含まれないシャワー水を得ることができる。微細気泡を含有したシャワー水は、上記のように洗浄対象物に当る際の摩擦抵抗が低減されることから、勢いのあるシャワー吐水圧を利用して洗浄対象物に付着した石鹸泡を効率良く洗い流すことについては不利になる恐れがあるが、この場合には微細気泡の含まれないシャワー水を選択して使用することで、石鹸泡を効率良く洗い流すことにも容易に対処することができる。
【0032】
以下には、実施の形態の他例を列挙する。ここで、先例と同様部位については同符号を付して説明を省き、異なる点につき説明をする。
【0033】
図3の例は、微細気泡発生部6が溶解析出タイプ6bであり、給水路2にその上流側から、気体混合水を圧送するポンプ25、気体混合水内の気泡をポンプ25による高圧下でシャワー用水に溶解させて気体溶解水を得る溶解部26、上記気体溶解水を減圧させて溶解している気体を析出させて微細気泡を得る析出部27が順に配設されて構成されている。本例の溶解部26は気体混合水を撹拌させて気泡をシャワー用水に溶解させる溶解タンク26aで構成されている。一般に溶解析出タイプ6bの微細気泡発生部6では、せん断タイプ6aに比べて発生する微細気泡の径が小さく且つ均一にできるという利点を有する。
【0034】
また図4の例は、上記溶解部26が気体混合水の流れる溶解管26bにて構成されている。溶解管26bはいわゆる蛇腹管であり、管内面の凹凸面28によって内径が大小変化し、この大小変化する内径によって気体混合水の圧力及び流速が急変することで気体混合水が撹拌されるのであり、気体混合水が溶解管26bを通過する際に気体がシャワー用水に溶解されるようになっている。この溶解管26bは溶解タンク26aの持つ機能と同様のものであり、溶解タンク26aのようなタンク体ではなく管体であって小型化を図り得る。また、ハンドシャワーの給水路2にしばしば用いられるフレキシブルホースによって溶解管26bを構成することもでき、ハンドシャワーとしてのシャワー装置1の構成の簡略化を図ることもできる。
【0035】
図5の例は、せん断タイプ6aの他例の微細気泡発生部6である。この微細気泡発生部6は縮径部29aと拡径部29bとが連設された圧力変動部29を備えており、給水路2をいわゆるベンチュリー管形状に形成するものであって、縮径部29aでの減圧環境、拡径部29bでの高圧環境を順に流れる気体混合水は急激な圧力変動を受けるのであり、最終的に高圧環境にある拡径部29bでの加圧によって気泡が分割されて微細気泡が得られるようになっている。なお、図5(b)のように発生する微細気泡の泡径を小さくするために圧力変動部29を給水路2に多段に設けるようにしてもよい。
【0036】
図6の例は、せん断タイプ6aの更に他例の微細気泡発生部6である。この微細気泡発生部6は、給水路2を絞る等して気体混合水に流速が著しく速いジェット憤流を生じさせるジェット憤流生成部30を有し、ジェット憤流中の気体混合水内の気液せん断層に生じるせん断力によって気泡を微細化させて微細気泡を得るようにしている。詳しくは、ジェット憤流中の気液境界面では気泡と水との速度の違いによってせん断力が生じるのであり、気液境界面が気液せん断層となる。
【0037】
図7の例は、せん断タイプ6aの更に他例の微細気泡発生部6である。この微細気泡発生部6は、気体混合水が流れる給水路2に配設した超音波振動子31を有し、超音波振動子31によって気体混合水に超音波振動を作用させ、その定常波領域で気泡をせん断させて微細化して微細気泡を得るようにしている。この微細気泡発生装置4によると、微細気泡発生部6内での圧力損失の発生がほとんど無いという利点を有し、さらには超音波振動子31で発生させる超音波の周波数を変えることで微細気泡の泡径の制御が可能になるといった利点も有している(つまり、超音波振動子31で発生させる超音波周波数の制御手段が微細気泡の泡径調整手段8を構成する)。
【0038】
図8の例は、泡径調整手段8の他例である。この泡径調整手段8はシャワー吐水部3aに設けられている。シャワー吐水部3aでは多数のシャワー吐出孔32aを穿設した散水板33がシャワーヘッド3に取り付けられているが、この泡径調整手段8は、同様に多数のシャワー吐出孔32bを穿設した開口面積調整カバー34を上記散水板33に重ねて回転自在にシャワーヘッド3の先端に取り付けており、この開口面積調整カバー34を回転操作することで、散水板33のシャワー吐出孔32aと開口面積調整カバー34のシャワー吐出孔32bとの重なり面積の大小、つまりシャワー吐出孔32の開口面積の大小を変化できるようにしている。たとえば、シャワー吐出孔32の開口面積を小さくすると、シャワー吐水圧が高められると共に、シャワー吐出孔32をシャワー用水が通る際の圧力変動の幅を大きくできて、微細気泡の微細化が促進されて微細気泡の泡径を小さく整えることができるのである。すなわち、本例の泡径調整手段8はシャワー水のシャワー吐水圧を制御するシャワー吐水圧制御手段14を兼用している。シャワー吐水圧制御手段14によると、シャワー吐水圧を適圧で使用できたり、吐水圧刺激を伴ってシャワー水を使用したりでき、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0039】
また図9には泡径調整手段8の更に他例を示す。この泡径調整手段8は、散水板33のシャワー吐出孔32を閉塞自在にする開口孔数調整カバー35を周方向にスライド自在にシャワーヘッド3の先端に取り付けており、開口孔数調整カバー35を周方向にスライドさせることで散水板33の多数のシャワー吐出孔32を周方向に徐々に閉塞させ、シャワー吐出孔32の開口面積の大小を変化できるようにしている。たとえば、シャワー吐出孔32全体の開口面積を小さくすると、シャワー吐水圧が高められると共に、シャワー吐出孔32をシャワー用水が通る際の圧力変動の幅を大きくできて、微細気泡の微細化が促進されて微細気泡の泡径を小さく整えることができるのである。本例の泡径調整手段8もシャワー水のシャワー吐水圧を制御するシャワー吐水圧制御手段14を兼用している。
【0040】
また図10には泡径調整手段8の更に他例を示す。この泡径調整手段8は、重ねた状態でシャワーヘッド3の先端に適宜取り付け可能な複数枚の散水板33で成る泡径調整ユニット36である。各散水板33にはシャワー吐出孔32が穿設されているが、このシャワー吐出孔32が図5の例のような圧力変動部29を備えたベンチュリー管形状に形成されている。図5の例でも述べたように圧力変動部29を多段に備えることで段階的に徐々に泡径を小さくできるのであり、本例の泡径調整ユニット36では、複数枚の散水板33の重ねる枚数を多くすればするほど、微細気泡に多段に圧力変動によるせん断力を作用できて微細化を促進でき、微細気泡の泡径を小さく整えることができる。つまり、散水板33の重ねる枚数(シャワーヘッド3の先端に取り付ける散水板33の枚数)を適宜選択することで、使用者は所望の泡径の微細気泡を得ることができるのである。なお、本例では図示はしないが散水板33同士及びシャワーヘッド3への取付構造は互いの部材同士をネジ込みで着脱できる構造が採用されているが、係止等他の取付構造を採用してもよい。
【0041】
図11や図12の例は、たとえば人体への生体効果など特定の機能を発揮できる機能性ガスをシャワー用水に混入させ得る機能性ガス混入部9を設けた例である。すなわち、機能性ガス混入部9は気体混入部5でシャワー用水に混入させる気体を機能性ガスで構成できるようにしている。
【0042】
ここで、図11の例の機能性ガス混入部9は、気体混入部5でシャワー用水に混入させる気体を炭酸ガスで構成できるようにされている。具体的に、本例の機能性ガス混入部9は、気体供給流路17の一端が炭酸ガスの充填されたガスボンベ37に接続されており、微細気泡発生部6で生成させた微細気泡に炭酸ガスを含ませることができ、消失しにくい微細気泡が人体の肌面に比較的長い時間付着することで、炭酸ガスによる温浴効果をシャワー水が当たる人体に対して効果的に発揮させることができる。すなわち、浴室やシャワー室に設置させたシャワー装置1に適用させた場合に特に有用であり、シャワー装置1の使用感を高めることができる。なお、ガスボンベ37に内在する炭酸ガスの充填圧を利用して炭酸ガスを気体供給流路17を介してシャワー用水に混入させてもよく、この場合には気体混入部5をエアポンプの必要のない強制混入タイプにすることができ、自然混入タイプのエゼクター作用を生じさせる絞り部を給水路2に設ける必要もないことから、気体混入部5の構造を簡略化できる。
【0043】
また、図12の例の機能性ガス混入部9は、気体混入部5でシャワー用水に混入させる気体を酸素富化空気で構成できるようにされている。具体的に、本例の機能性ガス混入部9は、通過する空気に酸素を付与して酸素濃度が高められた酸素富化空気を生成するための酸素富化膜38が、気体供給流路17の途中に配設されており、微細気泡発生部6で生成させた微細気泡に酸素富化空気を含ませることができ、消失しにくい微細気泡が人体の肌面に比較的長い時間付着することで、酸素微泡による肌面への水分浸透補助効果、すなわち肌面の保湿効果をシャワー水が当たる人体に対して効果的に発揮させることができる。なお、微細気泡は最終的には割れて消滅するが、このときには酸素富化空気が雰囲気(シャワー装置1の使用空間)中に放散されるのであり、シャワー水による湯気の充満する雰囲気でも使用者の呼吸を容易にできる。すなわち、浴室やシャワー室に設置させたシャワー装置1に適用させた場合に特に有用であり、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0044】
なお、図13のように、酸素富化空気が流れる気体供給流路17に放電極39を設けて、酸素富化空気の雰囲気中での放電極39への高電圧の印加によってオゾンを生成し、気体混入部5でシャワー用水にオゾンを混入させ、微細気泡発生部6で生成させた微細気泡にオゾンを含ませるようにしてもよい。なお、オゾン生成にかかる放電は乾燥空気中で効率よく行い得ることに鑑み、気体供給流路17における放電極39よりも上流側に、気体の除湿を可能にするシリカゲル等が装填された吸湿部40を配置することも好ましい。このように微細気泡にオゾンを含ませたことによると、オゾンの酸化力に基づく高い殺菌・制菌効果や有機物分解効果やぬめりの除去効果や汚物の付着防止効果を洗浄対象物に作用させることができ、洗浄効果を高めることができる。シャワー装置1の給水路2や、シャワー装置1が設置される浴室構成物や洗面ボウルやキッチンシンクの掃除などに好適に使用できる。
【0045】
また、機能性ガス混入部9でシャワー用水に混入させる気体として芳香成分を含む気体であってもよい。この場合、機能性ガス混入部9は芳香成分混入部となって、微細気泡発生部6で生成させた微細気泡に芳香成分を含ませることができ、ここで、微細気泡は洗浄対象物に比較的長い時間付着した後に弾ける際に芳香成分を雰囲気中に放散させるから、雰囲気中に長期に亙って微香を漂わせることができるのであり、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0046】
図14の例は、たとえば人体への生体効果など特定の機能を発揮できる液状の有用剤をシャワー用水に添加して混入させる有用剤混入部10を給水路2に設けた例である。有用剤混入部10は、有用剤を貯留する剤タンク41と、剤タンク41から有用剤を給水路2に供給する剤供給路42とを有している。本例では電磁弁の剤供給弁43が剤供給路42に配設されており、剤供給弁43が制御部16により駆動制御されることで、剤の給水路2への添加の有無、または添加量の増減が制御されている。なお、剤供給路42には剤を強制的にシャワー用水に圧送、添加するような剤ポンプを設けてもよく、また流路径を絞るなどして給水路2に設けた負圧発生部に剤供給路42の下流端を接続させることで、エゼクター効果を利用して剤のシャワー用水への供給を行わせてもよい。有用剤混入部10によりシャワー水に混入された有用剤は微細気泡とシャワー用水との気液界面にはその剤成分が集まって濃度の高い状態になる。しかして、有用剤の剤成分の効果を微細気泡の効果と相乗させて効果的に発揮させることができ、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0047】
ここで、剤タンク41に充填される有用剤としては、たとえば、界面活性剤や、芳香剤や、摂取させた人体に特定の生体効果を発揮できる生体効果剤が挙げられる。有用剤混入部10によって界面活性剤を洗浄水に添加したことによると(この場合、有用剤混入部10は界面活性剤混入部となる)、微細気泡の気液界面に界面活性剤を含ませることができるために特に油分に対する洗浄効果の向上を図ることができる。本例のように有用剤混入部10(界面活性剤混入部)を少なくとも微細気泡発生部6よりも上流側の給水路2に配設させると、洗浄水の表面張力を低下できて微細気泡発生部6で行うせん断力等による気泡の微細化を促進してより径の小さい微細気泡の生成に資することができる。また、有用剤混入部10によって芳香剤をシャワー用水に添加したことによると(この場合、有用剤混入部10は芳香成分混入部となる)、微細気泡は洗浄対象物に比較的長い時間付着するので、雰囲気中に長期に亙って芳香成分を漂わせることができる。また、生体効果剤としては、たとえばビタミンC、植物精油、保湿剤、有機酸類、酸素・補酵素類、多糖類が挙げられる。これら生体効果剤は、シャワー水を飲用して体内に摂取させたり、シャワー水を当てた肌から吸収させたりすることで、特有の生体効果を人体に発揮させることができる。
【0048】
図15の例は、シャワー用水をアルカリ水または酸性水に生成するための水質改質装置11を設けた例である。なお、水質改質装置11は少なくとも微細気泡発生部6よりも上流側の給水路2に配設される。ここで、水質改質装置11は、図15(b)のようにイオン交換膜45で仕切られた一対の分室46a,46bにそれぞれ電極47を備えて成る電解槽44を有しており、電解槽44には給水路2が接続されてシャワー用水が供給され、各電極47の間に電圧を印加させてシャワー用水を電解させると、一方の分室46aにはアルカリイオン水が生成され他方の分室46bには酸性イオン水が生成されるようになる。各分室46a,46bからは切り替え弁48を介して給水路2が接続されており、使用者の所望のイオン水のみを給水路2に流してシャワー用水を所望のイオン水で構成させることができるようにされている。なお、使用者の所望しないイオン水は切り替え弁48から分岐されたドレン管49を介して破棄できるようにされている。アルカリ性のシャワー水は飲用水に好適であり、酸性のシャワー水は洗浄水として好適に使用することができ、シャワー装置1の使用感を高めることができる。なお、水質改質装置11は微細気泡発生装置4より上流側の給水路2に配設されているから、水質改質装置11及び微細気泡発生装置4の互いの動作に支障をきたすことはない。
【0049】
図16の例は、シャワー用水を冷却するためのシャワー用水冷却装置12を給水路2に設けた例である。本例ではシャワー用水冷却装置12は給水路2における微細気泡発生装置4の上流側に設けられている。水温が低下すると気体の水中への溶存効率が高まるのであるから、シャワー用水冷却装置12で冷却してシャワー用水の水温の低下後に、気体混入部5で気体を混入させ、微細気泡発生部6で混入した気体を微細化することで、気体混入部5で混入させた気体の溶存濃度を高めたシャワー水を得ることができる。
【0050】
図17の例は、湯沸かし機のような湯供給部から至る湯供給管51と、水道管のような水道水供給部から至る水供給管50とを接続させて給水路2を構成している。湯供給管51や水供給管50には給水流量弁15がそれぞれ配設されており、制御部16によって各給水流量弁15の開度制御を行うことで、シャワー用水、ひいてはシャワー水の温度調節が可能にされている。すなわち、本例の給水路2にはシャワー水の温度を制御する温度制御手段13が備えられている。これによると、シャワー水を適温で使用できたり、温冷刺激を伴ってシャワー水を使用したりでき、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0051】
上述した各例の各種構成は適宜組み合わせてシャワー装置1に用いることができ、各種構成が奏する作用効果を相乗させてシャワー装置1に高機能を備えるようにできる。
【0052】
たとえば、先の図16の例のシャワー装置1は、酸素富化膜38を備えた機能性ガス混入部9と、シャワー用水冷却装置12とが併用されている。したがって、酸素富化膜38を有した機能性ガス混入部9によって気体混入部5でシャワー用水に酸素が混入させるようにされ、シャワー用水冷却装置12によってシャワー用水を冷却して温度を低下させており、最終的に溶存酸素濃度の高いシャワー水を得ることができるようになっている。
【0053】
また、たとえば図17の例のシャワー装置1では、シャワー水の温度を制御する温度制御手段13と、酸素富化膜38を備えた機能性ガス混入部9とが併用されている。これによると、機能性ガス混入部9により微細気泡に酸素を含有できる共に、温度制御手段13によりシャワー水の温冷を切り替えできるのであり、たとえば適温のシャワー水にて保湿効果を期してシャワーを浴びることができる。
【0054】
また、たとえば図18の例のシャワー装置1では、シャワー水の温度を制御する温度制御手段13、酸素富化膜38を備えた機能性ガス混入部9に加えて、シャワー吐水圧制御手段14を兼ねる泡径調整手段8(図8,9)が併用されている。これによると、機能性ガス混入部9により微細気泡に酸素を含有でき、温度制御手段13によりシャワー水の温冷を切り替えでき、これに加えてシャワー吐水圧制御手段14によるシャワー吐水圧の圧力変化による刺激を付加できるのであり、たとえば血行促進や肌に対する収斂効果(ひきしめ効果)などを使用者の目的に応じて変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施の形態の例のシャワー装置の概略構成図である。
【図2】同上の微細気泡発生部であり、(a)は側断面図であり、(b)は正面図であり、(c)は要部拡大図である。
【図3】実施の形態の他例のシャワー装置の概略構成図である。
【図4】実施の形態の更に他例のシャワー装置の概略構成図である。
【図5】(a)は微細気泡発生部の他例の側断面図であり、(b)は微細気泡発生部の更に他例の側断面図であ。
【図6】微細気泡発生部の更に他例の側断面図である。
【図7】微細気泡発生部の更に他例の側断面図である。
【図8】泡径調整手段の他例であり、(a)は分解斜視図であり、(b)は動作説明図である。
【図9】泡径調整手段の更に他例であり、動作説明図である。
【図10】泡径調整手段の更に他例であり、(a)は分解斜視図であり、(b)はシャワー吐出孔の側断面図である。
【図11】実施の形態の更に他例のシャワー装置の概略構成図である。
【図12】実施の形態の更に他例のシャワー装置の概略構成図である。
【図13】実施の形態の更に他例のシャワー装置の要部の概略構成図である。
【図14】実施の形態の更に他例のシャワー装置の概略構成図である。
【図15】実施の形態の更に他例のシャワー装置であり、(a)は概略構成図であり、(b)は要部の概略構成図である。
【図16】実施の形態の更に他例のシャワー装置の概略構成図である。
【図17】実施の形態の更に他例のシャワー装置の概略構成図である。
【図18】実施の形態の更に他例のシャワー装置の概略構成図である。
【符号の説明】
【0056】
1 シャワー装置
2 給水路
3 シャワーヘッド
3a シャワー吐水部
4 微細気泡発生装置
5 気体混入部
6 微細気泡発生部
7 気体混入比制御手段
8 泡径調整手段
9 機能性ガス混入部
10 有用剤混入部
11 水質改質装置
12 シャワー用水冷却装置
13 温度制御手段
14 シャワー吐水圧制御手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャワー装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からシャワー装置には、たとえば特許文献1のように、シャワー水に微細気泡を含ませて、微細気泡による洗浄効果や節水効果を図ったものが知られている。シャワー水に微細気泡を含ませるとシャワー水があたかも温泉水のように白濁化する。なお、シャワー水の白濁の濃淡具合はシャワー水への微細気泡の含有比に応じて変化する。シャワー水が白濁化することで、シャワー水の使用者が洗浄効果や節水効果が発揮されていることを視覚的にも感じることもでき、良好な使用感を得ることができるという利点もある。
【0003】
ところで、特許文献1のシャワー装置では、その使用中、シャワー水への微細気泡の含有比は略一定にされており、微細気泡による洗浄効果や節水効果の発揮具合を変化させることはできないのであった。殊に、シャワー水への微細気泡の含有比が略一定であると、シャワー水の白濁の濃淡具合も略一定となるのであり、視覚的に微細気泡の各効果の効能が略一定であることが強調されて、使用者に充分な満足感を感じさせることはできないのであった。
【特許文献1】特開平9−276170号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シャワー水への微細気泡の含有比の大小を制御可能にして、使用者に良好な使用感を感じさせることのできるシャワー装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために請求項1に係るシャワー装置にあっては、シャワー用水の流れる給水路2に気体を混入させる気体混入部5を有し、気体混入部5にてシャワー用水に混入させた気体を微細化させて、給水路2の出口に設けたシャワー吐水部3aから吐水されるシャワー水に対して泡径0.1〜1000μmの微細気泡を含ませる微細気泡発生装置4を備えて成るシャワー装置1であって、気体混入部5にシャワー用水への気体の混入比を制御する気体混入比制御手段7を設けたことを特徴とする。これによると、気体混入比制御手段7にてシャワー用水への気体の混入比を制御することが可能であり、シャワー用水への気体の混入比が変化するとシャワー水の白濁具合が変化するから、使用者は目視によってシャワー水への微細気泡の混入比のおよそを認識して微細気泡による効能の具合を感じることができ、使用者に良好な満足感を感じさせるようにできる。
【0006】
また、請求項2に係るシャワー装置にあっては、請求項1において、上記微細気泡発生装置4に、シャワー水に含ませる微細気泡の泡径を調整する泡径調整手段8を設けたことを特徴とする。これによると、所望の泡径の微細気泡をシャワー水に含有させることができるのである。
【0007】
また、請求項3に係るシャワー装置にあっては、請求項1又は2において、微細気泡発生装置4に気体混入部5にてシャワー用水に混入させた気体を微細化させる微細気泡発生部6を設け、給水路2における微細気泡発生部6の上流側に、酸素または炭酸ガスの機能性ガスをシャワー用水に混入させる機能性ガス混入部9を設けたことを特徴とする。これによると、微細気泡発生部6で生成させた微細気泡に酸素または炭酸ガスを含ませることができ、酸素または炭酸ガスの効能を微細気泡の効果に相乗させて発揮させることができる。
【0008】
また、請求項4に係るシャワー装置にあっては、請求項1乃至3のいずれか一項において、界面活性剤をシャワー用水に混入させる界面活性剤混入部を、給水路2に設けたことを特徴とする。これによると、微細気泡の気液界面に界面活性剤が集中して含まれるようになるため、微細気泡の洗浄効果に相乗させて特に汚物の油分に対する洗浄効果の向上を図ることができる。また、混入された界面活性剤によりシャワー用水の表面張力を低下できるから、気泡の微細化を促進できてより径の小さい微細気泡の生成を図ることができる。
【0009】
また、請求項5に係るシャワー装置にあっては、請求項1乃至4のいずれか一項において、芳香成分をシャワー用水に混入させる芳香成分混入部を、給水路2に設けたことを特徴とする。これによると、微細気泡発生部6で生成させた微細気泡に芳香成分を集めることができ、微細気泡は洗浄対象物に比較的長い時間付着するから、雰囲気中に長期に亙って微香を漂わせることができ、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0010】
また、請求項6に係るシャワー装置にあっては、請求項1乃至5のいずれか一項において、給水路2における微細気泡発生装置4の上流側に、アルカリ水または酸性水を生成する水質改質装置11を設けたことを特徴とする。これによると、微細気泡発生装置4及び水質改質装置11の動作に支障をきたすことなく、シャワー水をアルカリ性または酸性にすることができ、前者は飲用水に、後者は洗浄水に適用することができ、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0011】
また、請求項7に係るシャワー装置にあっては、請求項1乃至6のいずれか一項において、給水路2における微細気泡発生装置4の上流側に、シャワー用水を冷却するためのシャワー用水冷却装置12を設けたことを特徴とする。これによると、冷水中には多量の気体を溶解させることができるから、気体の溶存濃度の高いシャワー水を得ることができる。
【0012】
また、請求項8に係るシャワー装置にあっては、請求項1乃至7のいずれか一項において、給水路2にシャワー水の温度を制御する温度制御手段13を備えたことを特徴とする。これによると、シャワー水を適温で使用できたり、温冷刺激を伴ってシャワー水を使用したりでき、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0013】
また、請求項9に係るシャワー装置にあっては、請求項1乃至8のいずれか一項において、シャワー吐水部3aに、シャワー水のシャワー吐水圧を制御するシャワー吐水圧制御手段14を備えたことを特徴とする。これによると、シャワー吐水圧を適圧で使用できたり、吐水圧刺激を伴ってシャワー水を使用したりでき、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明にあっては、シャワー水への微細気泡の含有比の大小を制御できて、使用者にシャワー装置の良好な使用感を感じさせ得る、という利点を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
【0016】
本発明のシャワー装置1は、図1のように、水や温水のシャワー用水が給水される給水路2の先端がシャワーヘッド3に接続され、給水路2を介してシャワーヘッド3に供給されたシャワー用水がシャワーヘッド3のシャワー吐水部3aからシャワー水として外部に吐水可能にされ、このシャワー水に泡径0.1〜1000μmの微細気泡を含有させる微細気泡発生装置4が設けられた装置である。なお、図中15は給水路2に所望量のシャワー用水を流すための電磁弁で構成した給水流量弁であり、この給水流量弁15はシャワー装置1の動作制御をする制御部16によってその開度が制御されるようになっている。なお、制御部16は使用者により操作される操作スイッチSWに接続されており、シャワー装置1の動作制御は操作部の操作指令に基づいて行うことが可能にされている。
【0017】
微細気泡発生装置4は、シャワー用水の流れる給水路2に気体を混入させる気体混入部5と、気体混入部5にてシャワー用水に混入させた気体を微細化させて泡径0.1〜1000μmの微細気泡を得る微細気泡発生部6とを有して成る装置である。
【0018】
気体混入部5としては、大別して、エゼクター作用により気体をシャワー用水に引き込ませる自然混入タイプと、エアポンプなどにより気体をシャワー用水に圧送する強制混入タイプとがあるが、本例では前者のタイプが採用されている。すなわち、本例の気体混入部5は、流路幅を絞った絞り部などを形成することで給水路2に設けた負圧発生部に対して、一端が室内に開口せる気体供給流路17の他端が接続されており、室内の空気が負圧発生部で発生するエゼクター作用によって給水路2を流れるシャワー用水に引き込まれて混入可能にされている。一般に自然混入タイプは強制混入タイプに比べてエアポンプが必要ではないために構成の簡略化や小型化を図り得る利点を有する。
【0019】
ここで、本発明の気体混入部5としては、シャワー用水への気体の混入比を制御する気体混入比制御手段7が設けられたことに特徴があり、気体混入比制御手段7を構成する電磁弁である気体流量弁7aが気体供給流路17に設けられている。気体流量弁7aはシャワー装置1の動作を制御する制御部16に接続されており、その開度が制御されるようになっている。気体流量弁7aの開度制御はすなわち気体供給流路17の流路径の大小制御をするものであって、気体供給流路17に流れる気体の流量を可変にする。なお、気体流量弁7aは、使用者の操作スイッチSWの操作により制御部16を介してその開度制御が行われるようにされている。したがって、気体流量弁7aの開度制御によると、給水路2を流れるシャワー用水の流量や流速によらず、シャワー用水への気体の混入比の大小を制御することができるのである。なお、図示はしないが気体供給流路17には逆止弁も設けられており、シャワー用水が気体供給流路17に逆流しないようにされている。
【0020】
微細気泡発生部6としては、大別して、シャワー用水に混入された気泡状の気体に対してせん断力を負荷することで微細に分割して微細気泡を得るせん断タイプ6aと、給水路2に混入された気泡状の気体をシャワー用水に高圧下で一旦溶解させてその後析出させて微細気泡を得る溶解析出タイプ6bとがあるが、本例の微細気泡発生部6には、ノズル状に形成できて後者に比べて設置スペースが小さくて済む前者のタイプ6aが用いられており、シャワーヘッド3に内装されている。
【0021】
この微細気泡発生部6は、図2のように、給水路2の流路幅を極端に絞った小経路部18と、この小経路部18に連続して内部に旋回流を生じさせる渦流部19とを有して構成されている。気体が気泡状に混入しているシャワー用水(以下、気体混合水という)は、小経路部18、渦流部19を続けて通るのであるが、小経路部18では急激な圧損や流路断面方向の速度勾配によって気泡と水との境界面にせん断力が発生し、このせん断力によって気泡が微細化されるのであり、渦流部19では旋廻流の内外での圧力差や速度勾配によって気泡と水との境界面にせん断力が発生し、これらせん断力によって気泡が微細化されるのであり、泡径0.1〜1000μmの微細気泡が得られるようになっている。
【0022】
ここで、本例の微細気泡発生部6は、内部が給水路2となる管状のノズル外殻体20に固定部材21と可動部材22とが内装された構造を有し、固定部材21と可動部材22との間には小経路部18が形成され、可動部材22の動作によって小経路部18の流路幅の大小が可変にされている。小経路部18の流路幅が可変にされたことによると、発生する微細気泡の泡径が調整可能にされるのであり、つまり、小経路部18の流路幅の可変構造が微細気泡の泡径を調整可能にする泡径調整手段8となっている。
【0023】
詳しくは、給水路2の流れ方向を軸方向とする中空筒状の固定部材21の内面部位に軸中心方向に向けて突部23が突設されると共に、突部23よりも給水路2の下流側の固定部材21の内面部位に周方向に所定間隔に脚部24が軸中心方向に向けて突設されており、給水路2の流れ方向を軸方向とする円柱状の可動部材22が周面に刻設したネジ部22aを脚部24の突出先端に刻設したネジ部24aに螺合させて軸方向に螺進自在にして固定部材21の内部における突部23の下流側の部位に配設されており、小経路部18を形成する突部23の下流側端面23aと可動部材22の上流側端面22bとの対向距離が可動部材22の軸方向への螺進によって可変にされており、すなわち小経路部18の流路幅が可変にされている。この可動部材22は、モータ等の駆動手段を付設して制御部16によってその駆動制御を行って小経路部18の流路幅の変更制御が行われるようにしてもよいが、本例では図示はしないが可動部材22に連設した操作部を使用者が手動で操作可能にしてある。
【0024】
小経路部18の流路幅を小さくすると、小経路部18を流れる気体混合水の断面方向の速度勾配がより大きくなって気体混合水の気泡に作用するせん断力が強まることから、気泡の細分化が促進されて比較的泡径の小さな微細気泡を発生させることができる。逆に、小経路部18の流路幅が大きくなると、上記と逆の理由で比較的泡径の大きな微細気泡を発生させることができるのである。このように泡径調整手段8によると、所望の泡径の微細気泡をシャワー水に含有させることができるのである。殊に、本例では泡径調整手段8はシャワー吐水部3aを有したシャワーヘッド2に内装されているから、微細気泡が合一して泡径が大きくなる前の極めて均一な状態のもと、所望の泡径の微細気泡をシャワー水に含ませるようにできる。
【0025】
上述のように本例のシャワー装置1にあっては、上記構成の微細気泡発生装置4によって、泡径0.1〜1000μmの微細気泡のみが含まれる微細気泡包含水によってシャワー水を構成することができる。殊に、このシャワー水に含まれる微細気泡は、シャワーヘッド3に設けた微細気泡発生部6で発生させた直後のものであり、発生した多数の微細気泡が合一して泡径が大きくなる前の極力泡径が小さく且つ極めて均一な状態のものである。この泡径が小さく且つ極めて均一な微細気泡は、比表面積や内部圧力が高くてシャワー水からすぐに出てしまうことがなくてシャワー水の隅々にまで隈なく分散される。したがって、このシャワー水には偏りなく均一に白濁化した良好な外観が現出されると共に、多量の微細気泡を効率よく洗浄対象物に当てることができるのである。
【0026】
なお、シャワー装置1が浴室やシャワー室に設置されたものであれば、洗浄対象物としては人体であったり浴室の壁や床や浴槽などの浴室構成物であり、シャワー装置1が洗面化粧台やキッチンシンクに設置されたものであれば、洗浄対象物としては人の手であったり洗面ボウルや汚れた食器やシンクであったりする。
【0027】
シャワー水に含まれた微細気泡は、洗浄対象物に衝突した際には破裂するのであってこの微細気泡の崩壊時に生じる超音波によって、付着している汚れを剥離させて除去できる効果があり、良好な洗浄効果を有する。また、微細気泡の気液界面には吸着特性(マランゴニ効果)があり、この吸着力により洗浄対象物の汚れを吸着、剥離させることができたり、懸濁物質に吸着することにより懸濁物質を浮上分離させたりでき、良好な洗浄効果を有する。また、微細気泡の気液界面は負に帯電し易い傾向があって、懸濁物質を静電誘引することによる洗浄効果も有する。
【0028】
また、洗浄対象物が人体の肌表面である場合、肌表面に付着する汚れはそのほとんど体内から出る皮脂であり、この皮脂はいわゆる疎水性の汚れであり、この疎水性の汚れに疎水性である微細気泡を当てると微細気泡の表面に汚れが付着して肌表面から剥離させることができる。つまり微細気泡には肌表面から効果的に汚れを除去することができる洗浄効果も有する。殊に、顔の肌表面には皮脂に加えて残留した化粧品等の疎水性の汚れも付着しているが、疎水性である微細気泡によると化粧品の汚れも除去できて効果的な洗顔を行うことができる。ここで、本例のシャワー装置1では泡径調整手段8が設けられているが、泡径調整手段8にて泡径150μm以下の微細気泡をシャワー水に含有させるようにすると、およそ80〜150μm程度の大きさの肌表面の汗孔や毛口内にまで微細気泡を行き渡らせることができ、汗孔や毛口内の汚れまでを効果的に除去することができる。
【0029】
また、微細気泡を含有するシャワー水は洗浄対象物への摩擦抵抗が減少するのであって、水跳ね防止効果が得られると共に洗浄音が減少して静音効果が得られるのであり、また、微細気泡を含有するシャワー水は見かけの嵩比重が減少するので節水効果を得られるという利点もある。
【0030】
ここで、本例のシャワー装置1では、上記のように気体混入比制御手段7にてシャワー用水への気体の混入比が制御可能にされている。シャワー用水への気体の混入比が増減変化すると、シャワー水に含まれる微細気泡量が増減し、それに応じてシャワー水の白濁具合(濃淡具合)も変化する。なお、微細気泡量が増減すると、微細気泡による洗浄効果や節水効果等の効能が増減する。気体混入比制御手段7は使用者の操作によってシャワー用水への気体の混入比を増減させるのであるが、このシャワー用水への気体の混入比はシャワー水の白濁具合を使用者が目視をすることで容易に確認をすることができるのであり、これにより使用者はシャワー水への微細気泡の混入比のおよそを認識して微細気泡による効能の具合を感じることができるのであり、使用者にシャワー装置1の使用において良好な満足感を感じさせることができるようにされているのである。
【0031】
なお、気体混入比制御手段7によると、気体混入部5でのシャワー用水への気体の混入を無くすることもできるのであり、この場合には微細気泡の含まれないシャワー水を得ることができる。微細気泡を含有したシャワー水は、上記のように洗浄対象物に当る際の摩擦抵抗が低減されることから、勢いのあるシャワー吐水圧を利用して洗浄対象物に付着した石鹸泡を効率良く洗い流すことについては不利になる恐れがあるが、この場合には微細気泡の含まれないシャワー水を選択して使用することで、石鹸泡を効率良く洗い流すことにも容易に対処することができる。
【0032】
以下には、実施の形態の他例を列挙する。ここで、先例と同様部位については同符号を付して説明を省き、異なる点につき説明をする。
【0033】
図3の例は、微細気泡発生部6が溶解析出タイプ6bであり、給水路2にその上流側から、気体混合水を圧送するポンプ25、気体混合水内の気泡をポンプ25による高圧下でシャワー用水に溶解させて気体溶解水を得る溶解部26、上記気体溶解水を減圧させて溶解している気体を析出させて微細気泡を得る析出部27が順に配設されて構成されている。本例の溶解部26は気体混合水を撹拌させて気泡をシャワー用水に溶解させる溶解タンク26aで構成されている。一般に溶解析出タイプ6bの微細気泡発生部6では、せん断タイプ6aに比べて発生する微細気泡の径が小さく且つ均一にできるという利点を有する。
【0034】
また図4の例は、上記溶解部26が気体混合水の流れる溶解管26bにて構成されている。溶解管26bはいわゆる蛇腹管であり、管内面の凹凸面28によって内径が大小変化し、この大小変化する内径によって気体混合水の圧力及び流速が急変することで気体混合水が撹拌されるのであり、気体混合水が溶解管26bを通過する際に気体がシャワー用水に溶解されるようになっている。この溶解管26bは溶解タンク26aの持つ機能と同様のものであり、溶解タンク26aのようなタンク体ではなく管体であって小型化を図り得る。また、ハンドシャワーの給水路2にしばしば用いられるフレキシブルホースによって溶解管26bを構成することもでき、ハンドシャワーとしてのシャワー装置1の構成の簡略化を図ることもできる。
【0035】
図5の例は、せん断タイプ6aの他例の微細気泡発生部6である。この微細気泡発生部6は縮径部29aと拡径部29bとが連設された圧力変動部29を備えており、給水路2をいわゆるベンチュリー管形状に形成するものであって、縮径部29aでの減圧環境、拡径部29bでの高圧環境を順に流れる気体混合水は急激な圧力変動を受けるのであり、最終的に高圧環境にある拡径部29bでの加圧によって気泡が分割されて微細気泡が得られるようになっている。なお、図5(b)のように発生する微細気泡の泡径を小さくするために圧力変動部29を給水路2に多段に設けるようにしてもよい。
【0036】
図6の例は、せん断タイプ6aの更に他例の微細気泡発生部6である。この微細気泡発生部6は、給水路2を絞る等して気体混合水に流速が著しく速いジェット憤流を生じさせるジェット憤流生成部30を有し、ジェット憤流中の気体混合水内の気液せん断層に生じるせん断力によって気泡を微細化させて微細気泡を得るようにしている。詳しくは、ジェット憤流中の気液境界面では気泡と水との速度の違いによってせん断力が生じるのであり、気液境界面が気液せん断層となる。
【0037】
図7の例は、せん断タイプ6aの更に他例の微細気泡発生部6である。この微細気泡発生部6は、気体混合水が流れる給水路2に配設した超音波振動子31を有し、超音波振動子31によって気体混合水に超音波振動を作用させ、その定常波領域で気泡をせん断させて微細化して微細気泡を得るようにしている。この微細気泡発生装置4によると、微細気泡発生部6内での圧力損失の発生がほとんど無いという利点を有し、さらには超音波振動子31で発生させる超音波の周波数を変えることで微細気泡の泡径の制御が可能になるといった利点も有している(つまり、超音波振動子31で発生させる超音波周波数の制御手段が微細気泡の泡径調整手段8を構成する)。
【0038】
図8の例は、泡径調整手段8の他例である。この泡径調整手段8はシャワー吐水部3aに設けられている。シャワー吐水部3aでは多数のシャワー吐出孔32aを穿設した散水板33がシャワーヘッド3に取り付けられているが、この泡径調整手段8は、同様に多数のシャワー吐出孔32bを穿設した開口面積調整カバー34を上記散水板33に重ねて回転自在にシャワーヘッド3の先端に取り付けており、この開口面積調整カバー34を回転操作することで、散水板33のシャワー吐出孔32aと開口面積調整カバー34のシャワー吐出孔32bとの重なり面積の大小、つまりシャワー吐出孔32の開口面積の大小を変化できるようにしている。たとえば、シャワー吐出孔32の開口面積を小さくすると、シャワー吐水圧が高められると共に、シャワー吐出孔32をシャワー用水が通る際の圧力変動の幅を大きくできて、微細気泡の微細化が促進されて微細気泡の泡径を小さく整えることができるのである。すなわち、本例の泡径調整手段8はシャワー水のシャワー吐水圧を制御するシャワー吐水圧制御手段14を兼用している。シャワー吐水圧制御手段14によると、シャワー吐水圧を適圧で使用できたり、吐水圧刺激を伴ってシャワー水を使用したりでき、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0039】
また図9には泡径調整手段8の更に他例を示す。この泡径調整手段8は、散水板33のシャワー吐出孔32を閉塞自在にする開口孔数調整カバー35を周方向にスライド自在にシャワーヘッド3の先端に取り付けており、開口孔数調整カバー35を周方向にスライドさせることで散水板33の多数のシャワー吐出孔32を周方向に徐々に閉塞させ、シャワー吐出孔32の開口面積の大小を変化できるようにしている。たとえば、シャワー吐出孔32全体の開口面積を小さくすると、シャワー吐水圧が高められると共に、シャワー吐出孔32をシャワー用水が通る際の圧力変動の幅を大きくできて、微細気泡の微細化が促進されて微細気泡の泡径を小さく整えることができるのである。本例の泡径調整手段8もシャワー水のシャワー吐水圧を制御するシャワー吐水圧制御手段14を兼用している。
【0040】
また図10には泡径調整手段8の更に他例を示す。この泡径調整手段8は、重ねた状態でシャワーヘッド3の先端に適宜取り付け可能な複数枚の散水板33で成る泡径調整ユニット36である。各散水板33にはシャワー吐出孔32が穿設されているが、このシャワー吐出孔32が図5の例のような圧力変動部29を備えたベンチュリー管形状に形成されている。図5の例でも述べたように圧力変動部29を多段に備えることで段階的に徐々に泡径を小さくできるのであり、本例の泡径調整ユニット36では、複数枚の散水板33の重ねる枚数を多くすればするほど、微細気泡に多段に圧力変動によるせん断力を作用できて微細化を促進でき、微細気泡の泡径を小さく整えることができる。つまり、散水板33の重ねる枚数(シャワーヘッド3の先端に取り付ける散水板33の枚数)を適宜選択することで、使用者は所望の泡径の微細気泡を得ることができるのである。なお、本例では図示はしないが散水板33同士及びシャワーヘッド3への取付構造は互いの部材同士をネジ込みで着脱できる構造が採用されているが、係止等他の取付構造を採用してもよい。
【0041】
図11や図12の例は、たとえば人体への生体効果など特定の機能を発揮できる機能性ガスをシャワー用水に混入させ得る機能性ガス混入部9を設けた例である。すなわち、機能性ガス混入部9は気体混入部5でシャワー用水に混入させる気体を機能性ガスで構成できるようにしている。
【0042】
ここで、図11の例の機能性ガス混入部9は、気体混入部5でシャワー用水に混入させる気体を炭酸ガスで構成できるようにされている。具体的に、本例の機能性ガス混入部9は、気体供給流路17の一端が炭酸ガスの充填されたガスボンベ37に接続されており、微細気泡発生部6で生成させた微細気泡に炭酸ガスを含ませることができ、消失しにくい微細気泡が人体の肌面に比較的長い時間付着することで、炭酸ガスによる温浴効果をシャワー水が当たる人体に対して効果的に発揮させることができる。すなわち、浴室やシャワー室に設置させたシャワー装置1に適用させた場合に特に有用であり、シャワー装置1の使用感を高めることができる。なお、ガスボンベ37に内在する炭酸ガスの充填圧を利用して炭酸ガスを気体供給流路17を介してシャワー用水に混入させてもよく、この場合には気体混入部5をエアポンプの必要のない強制混入タイプにすることができ、自然混入タイプのエゼクター作用を生じさせる絞り部を給水路2に設ける必要もないことから、気体混入部5の構造を簡略化できる。
【0043】
また、図12の例の機能性ガス混入部9は、気体混入部5でシャワー用水に混入させる気体を酸素富化空気で構成できるようにされている。具体的に、本例の機能性ガス混入部9は、通過する空気に酸素を付与して酸素濃度が高められた酸素富化空気を生成するための酸素富化膜38が、気体供給流路17の途中に配設されており、微細気泡発生部6で生成させた微細気泡に酸素富化空気を含ませることができ、消失しにくい微細気泡が人体の肌面に比較的長い時間付着することで、酸素微泡による肌面への水分浸透補助効果、すなわち肌面の保湿効果をシャワー水が当たる人体に対して効果的に発揮させることができる。なお、微細気泡は最終的には割れて消滅するが、このときには酸素富化空気が雰囲気(シャワー装置1の使用空間)中に放散されるのであり、シャワー水による湯気の充満する雰囲気でも使用者の呼吸を容易にできる。すなわち、浴室やシャワー室に設置させたシャワー装置1に適用させた場合に特に有用であり、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0044】
なお、図13のように、酸素富化空気が流れる気体供給流路17に放電極39を設けて、酸素富化空気の雰囲気中での放電極39への高電圧の印加によってオゾンを生成し、気体混入部5でシャワー用水にオゾンを混入させ、微細気泡発生部6で生成させた微細気泡にオゾンを含ませるようにしてもよい。なお、オゾン生成にかかる放電は乾燥空気中で効率よく行い得ることに鑑み、気体供給流路17における放電極39よりも上流側に、気体の除湿を可能にするシリカゲル等が装填された吸湿部40を配置することも好ましい。このように微細気泡にオゾンを含ませたことによると、オゾンの酸化力に基づく高い殺菌・制菌効果や有機物分解効果やぬめりの除去効果や汚物の付着防止効果を洗浄対象物に作用させることができ、洗浄効果を高めることができる。シャワー装置1の給水路2や、シャワー装置1が設置される浴室構成物や洗面ボウルやキッチンシンクの掃除などに好適に使用できる。
【0045】
また、機能性ガス混入部9でシャワー用水に混入させる気体として芳香成分を含む気体であってもよい。この場合、機能性ガス混入部9は芳香成分混入部となって、微細気泡発生部6で生成させた微細気泡に芳香成分を含ませることができ、ここで、微細気泡は洗浄対象物に比較的長い時間付着した後に弾ける際に芳香成分を雰囲気中に放散させるから、雰囲気中に長期に亙って微香を漂わせることができるのであり、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0046】
図14の例は、たとえば人体への生体効果など特定の機能を発揮できる液状の有用剤をシャワー用水に添加して混入させる有用剤混入部10を給水路2に設けた例である。有用剤混入部10は、有用剤を貯留する剤タンク41と、剤タンク41から有用剤を給水路2に供給する剤供給路42とを有している。本例では電磁弁の剤供給弁43が剤供給路42に配設されており、剤供給弁43が制御部16により駆動制御されることで、剤の給水路2への添加の有無、または添加量の増減が制御されている。なお、剤供給路42には剤を強制的にシャワー用水に圧送、添加するような剤ポンプを設けてもよく、また流路径を絞るなどして給水路2に設けた負圧発生部に剤供給路42の下流端を接続させることで、エゼクター効果を利用して剤のシャワー用水への供給を行わせてもよい。有用剤混入部10によりシャワー水に混入された有用剤は微細気泡とシャワー用水との気液界面にはその剤成分が集まって濃度の高い状態になる。しかして、有用剤の剤成分の効果を微細気泡の効果と相乗させて効果的に発揮させることができ、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0047】
ここで、剤タンク41に充填される有用剤としては、たとえば、界面活性剤や、芳香剤や、摂取させた人体に特定の生体効果を発揮できる生体効果剤が挙げられる。有用剤混入部10によって界面活性剤を洗浄水に添加したことによると(この場合、有用剤混入部10は界面活性剤混入部となる)、微細気泡の気液界面に界面活性剤を含ませることができるために特に油分に対する洗浄効果の向上を図ることができる。本例のように有用剤混入部10(界面活性剤混入部)を少なくとも微細気泡発生部6よりも上流側の給水路2に配設させると、洗浄水の表面張力を低下できて微細気泡発生部6で行うせん断力等による気泡の微細化を促進してより径の小さい微細気泡の生成に資することができる。また、有用剤混入部10によって芳香剤をシャワー用水に添加したことによると(この場合、有用剤混入部10は芳香成分混入部となる)、微細気泡は洗浄対象物に比較的長い時間付着するので、雰囲気中に長期に亙って芳香成分を漂わせることができる。また、生体効果剤としては、たとえばビタミンC、植物精油、保湿剤、有機酸類、酸素・補酵素類、多糖類が挙げられる。これら生体効果剤は、シャワー水を飲用して体内に摂取させたり、シャワー水を当てた肌から吸収させたりすることで、特有の生体効果を人体に発揮させることができる。
【0048】
図15の例は、シャワー用水をアルカリ水または酸性水に生成するための水質改質装置11を設けた例である。なお、水質改質装置11は少なくとも微細気泡発生部6よりも上流側の給水路2に配設される。ここで、水質改質装置11は、図15(b)のようにイオン交換膜45で仕切られた一対の分室46a,46bにそれぞれ電極47を備えて成る電解槽44を有しており、電解槽44には給水路2が接続されてシャワー用水が供給され、各電極47の間に電圧を印加させてシャワー用水を電解させると、一方の分室46aにはアルカリイオン水が生成され他方の分室46bには酸性イオン水が生成されるようになる。各分室46a,46bからは切り替え弁48を介して給水路2が接続されており、使用者の所望のイオン水のみを給水路2に流してシャワー用水を所望のイオン水で構成させることができるようにされている。なお、使用者の所望しないイオン水は切り替え弁48から分岐されたドレン管49を介して破棄できるようにされている。アルカリ性のシャワー水は飲用水に好適であり、酸性のシャワー水は洗浄水として好適に使用することができ、シャワー装置1の使用感を高めることができる。なお、水質改質装置11は微細気泡発生装置4より上流側の給水路2に配設されているから、水質改質装置11及び微細気泡発生装置4の互いの動作に支障をきたすことはない。
【0049】
図16の例は、シャワー用水を冷却するためのシャワー用水冷却装置12を給水路2に設けた例である。本例ではシャワー用水冷却装置12は給水路2における微細気泡発生装置4の上流側に設けられている。水温が低下すると気体の水中への溶存効率が高まるのであるから、シャワー用水冷却装置12で冷却してシャワー用水の水温の低下後に、気体混入部5で気体を混入させ、微細気泡発生部6で混入した気体を微細化することで、気体混入部5で混入させた気体の溶存濃度を高めたシャワー水を得ることができる。
【0050】
図17の例は、湯沸かし機のような湯供給部から至る湯供給管51と、水道管のような水道水供給部から至る水供給管50とを接続させて給水路2を構成している。湯供給管51や水供給管50には給水流量弁15がそれぞれ配設されており、制御部16によって各給水流量弁15の開度制御を行うことで、シャワー用水、ひいてはシャワー水の温度調節が可能にされている。すなわち、本例の給水路2にはシャワー水の温度を制御する温度制御手段13が備えられている。これによると、シャワー水を適温で使用できたり、温冷刺激を伴ってシャワー水を使用したりでき、シャワー装置1の使用感を高めることができる。
【0051】
上述した各例の各種構成は適宜組み合わせてシャワー装置1に用いることができ、各種構成が奏する作用効果を相乗させてシャワー装置1に高機能を備えるようにできる。
【0052】
たとえば、先の図16の例のシャワー装置1は、酸素富化膜38を備えた機能性ガス混入部9と、シャワー用水冷却装置12とが併用されている。したがって、酸素富化膜38を有した機能性ガス混入部9によって気体混入部5でシャワー用水に酸素が混入させるようにされ、シャワー用水冷却装置12によってシャワー用水を冷却して温度を低下させており、最終的に溶存酸素濃度の高いシャワー水を得ることができるようになっている。
【0053】
また、たとえば図17の例のシャワー装置1では、シャワー水の温度を制御する温度制御手段13と、酸素富化膜38を備えた機能性ガス混入部9とが併用されている。これによると、機能性ガス混入部9により微細気泡に酸素を含有できる共に、温度制御手段13によりシャワー水の温冷を切り替えできるのであり、たとえば適温のシャワー水にて保湿効果を期してシャワーを浴びることができる。
【0054】
また、たとえば図18の例のシャワー装置1では、シャワー水の温度を制御する温度制御手段13、酸素富化膜38を備えた機能性ガス混入部9に加えて、シャワー吐水圧制御手段14を兼ねる泡径調整手段8(図8,9)が併用されている。これによると、機能性ガス混入部9により微細気泡に酸素を含有でき、温度制御手段13によりシャワー水の温冷を切り替えでき、これに加えてシャワー吐水圧制御手段14によるシャワー吐水圧の圧力変化による刺激を付加できるのであり、たとえば血行促進や肌に対する収斂効果(ひきしめ効果)などを使用者の目的に応じて変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施の形態の例のシャワー装置の概略構成図である。
【図2】同上の微細気泡発生部であり、(a)は側断面図であり、(b)は正面図であり、(c)は要部拡大図である。
【図3】実施の形態の他例のシャワー装置の概略構成図である。
【図4】実施の形態の更に他例のシャワー装置の概略構成図である。
【図5】(a)は微細気泡発生部の他例の側断面図であり、(b)は微細気泡発生部の更に他例の側断面図であ。
【図6】微細気泡発生部の更に他例の側断面図である。
【図7】微細気泡発生部の更に他例の側断面図である。
【図8】泡径調整手段の他例であり、(a)は分解斜視図であり、(b)は動作説明図である。
【図9】泡径調整手段の更に他例であり、動作説明図である。
【図10】泡径調整手段の更に他例であり、(a)は分解斜視図であり、(b)はシャワー吐出孔の側断面図である。
【図11】実施の形態の更に他例のシャワー装置の概略構成図である。
【図12】実施の形態の更に他例のシャワー装置の概略構成図である。
【図13】実施の形態の更に他例のシャワー装置の要部の概略構成図である。
【図14】実施の形態の更に他例のシャワー装置の概略構成図である。
【図15】実施の形態の更に他例のシャワー装置であり、(a)は概略構成図であり、(b)は要部の概略構成図である。
【図16】実施の形態の更に他例のシャワー装置の概略構成図である。
【図17】実施の形態の更に他例のシャワー装置の概略構成図である。
【図18】実施の形態の更に他例のシャワー装置の概略構成図である。
【符号の説明】
【0056】
1 シャワー装置
2 給水路
3 シャワーヘッド
3a シャワー吐水部
4 微細気泡発生装置
5 気体混入部
6 微細気泡発生部
7 気体混入比制御手段
8 泡径調整手段
9 機能性ガス混入部
10 有用剤混入部
11 水質改質装置
12 シャワー用水冷却装置
13 温度制御手段
14 シャワー吐水圧制御手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャワー用水の流れる給水路に気体を混入させる気体混入部を有し、気体混入部にてシャワー用水に混入させた気体を微細化させて、給水路の出口に設けたシャワー吐水部から吐水されるシャワー水に対して泡径0.1〜1000μmの微細気泡を含ませる微細気泡発生装置を備えて成るシャワー装置であって、気体混入部にシャワー用水への気体の混入比を制御する気体混入比制御手段を設けたことを特徴とするシャワー装置。
【請求項2】
上記微細気泡発生装置に、シャワー水に含ませる微細気泡の泡径を調整する泡径調整手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のシャワー装置。
【請求項3】
微細気泡発生装置に気体混入部にてシャワー用水に混入させた気体を微細化させる微細気泡発生部を設け、給水路における微細気泡発生部の上流側に、酸素または炭酸ガスの機能性ガスをシャワー用水に混入させる機能性ガス混入部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のシャワー装置。
【請求項4】
界面活性剤をシャワー用水に混入させる界面活性剤混入部を、給水路に設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシャワー装置。
【請求項5】
芳香成分をシャワー用水に混入させる芳香成分混入部を、給水路に設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシャワー装置。
【請求項6】
給水路における微細気泡発生装置の上流側に、アルカリ水または酸性水を生成する水質改質装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシャワー装置。
【請求項7】
給水路における微細気泡発生装置の上流側に、シャワー用水を冷却するためのシャワー用水冷却装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のシャワー装置。
【請求項8】
給水路にシャワー水の温度を制御する温度制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシャワー装置。
【請求項9】
シャワー吐水部に、シャワー水のシャワー吐水圧を制御するシャワー吐水圧制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシャワー装置。
【請求項1】
シャワー用水の流れる給水路に気体を混入させる気体混入部を有し、気体混入部にてシャワー用水に混入させた気体を微細化させて、給水路の出口に設けたシャワー吐水部から吐水されるシャワー水に対して泡径0.1〜1000μmの微細気泡を含ませる微細気泡発生装置を備えて成るシャワー装置であって、気体混入部にシャワー用水への気体の混入比を制御する気体混入比制御手段を設けたことを特徴とするシャワー装置。
【請求項2】
上記微細気泡発生装置に、シャワー水に含ませる微細気泡の泡径を調整する泡径調整手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のシャワー装置。
【請求項3】
微細気泡発生装置に気体混入部にてシャワー用水に混入させた気体を微細化させる微細気泡発生部を設け、給水路における微細気泡発生部の上流側に、酸素または炭酸ガスの機能性ガスをシャワー用水に混入させる機能性ガス混入部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のシャワー装置。
【請求項4】
界面活性剤をシャワー用水に混入させる界面活性剤混入部を、給水路に設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシャワー装置。
【請求項5】
芳香成分をシャワー用水に混入させる芳香成分混入部を、給水路に設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシャワー装置。
【請求項6】
給水路における微細気泡発生装置の上流側に、アルカリ水または酸性水を生成する水質改質装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシャワー装置。
【請求項7】
給水路における微細気泡発生装置の上流側に、シャワー用水を冷却するためのシャワー用水冷却装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のシャワー装置。
【請求項8】
給水路にシャワー水の温度を制御する温度制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシャワー装置。
【請求項9】
シャワー吐水部に、シャワー水のシャワー吐水圧を制御するシャワー吐水圧制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシャワー装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2008−237601(P2008−237601A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−82976(P2007−82976)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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