説明

シュリンクラベル

【課題】高収縮させた後にも、高い透明性を有する透明印刷層を有するシュリンクラベルを提供する。
【解決手段】本発明のシュリンクラベルは、シュリンクフィルムの少なくとも片面側に、n−ブチルアクリレートに由来する構成単位の含有量が3〜20重量%、メチルメタクリレートに由来する構成単位の含有量が25重量%以上であり、かつ、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量が95重量%以上であるアクリル系樹脂を含有し、該アクリル系樹脂の含有量が80重量%以上である透明印刷層を有することを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シュリンクラベルに関する。より詳しくは、シュリンク加工後にも優れた透明性を維持できる透明印刷層を有するシュリンクラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、お茶や清涼飲料水等の飲料用容器として、PETボトルなどのプラスチック製ボトルや、ボトル缶などの金属製ボトル等が広く用いられている。これらの容器には、表示や装飾性、機能性の付与のためプラスチックラベルを装着する場合が多く、例えば、装飾性、加工性(容器への追従性)、広い表示面積等のメリットから、シュリンクラベルが広く使用されている。上記シュリンクラベルとしては、基材であるシュリンクフィルム(熱収縮性フィルム)上に印刷層が設けられたものが広く用いられている。
【0003】
さらに、これらのシュリンクラベルの中でも、滑り性、耐摩耗性や耐熱性などの機能性を付与する目的で、透明印刷層が設けられたシュリンクラベルが知られている(特許文献1〜3参照)。上記透明印刷層は、滑り性、密着性、耐摩耗性や耐熱性等の観点から、アクリル系樹脂などのバインダー樹脂(ベースポリマー)に、ワックス類や樹脂ビーズ(有機粒子)などの滑剤(滑り成分)を混合したメジウムインキから形成されている。
【0004】
一方、近年、ラベルの装飾性向上(デザインをより鮮やかに見せる等)の観点から、透明印刷層には、より高い透明性が求められてきている。このような要求に対しては、透明印刷層を形成する印刷インキ中のワックス類や樹脂ビーズ等の滑剤の添加量を低減し、そのかわりにシリコーン系化合物を添加することにより、滑り性、密着性、耐摩耗性や耐熱性等の特性を維持する方法が考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−80567号公報
【特許文献2】特開2004−354743号公報
【特許文献3】特開2008−30856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のように、シリコーン系化合物を添加した印刷インキより形成された透明印刷層を有するシュリンクラベルであっても、高い収縮率で熱収縮(高収縮)させた場合には、印刷層の透明性が低下する不具合が生じることがわかった。
【0007】
即ち、本発明の目的は、高収縮させた後にも、高い透明性を有する透明印刷層を有するシュリンクラベルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、シュリンクフィルム基材の少なくとも片面側に、特定のモノマー組成のアクリル系樹脂を特定量含有する透明印刷層を設けることによって、熱収縮後(シュリンク加工後)、特に高収縮させた後にも高い透明性を維持する透明印刷層を有するシュリンクラベルを得ることができることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、シュリンクフィルムの少なくとも片面側に、n−ブチルアクリレートに由来する構成単位の含有量が3〜20重量%、メチルメタクリレートに由来する構成単位の含有量が25重量%以上であり、かつ、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量が95重量%以上であるアクリル系樹脂を含有し、該アクリル系樹脂の含有量が80重量%以上である透明印刷層を有することを特徴とするシュリンクラベルを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のシュリンクラベルは、上記構成を有するため、熱収縮後(シュリンク加工を施した後)、特に高収縮させた後にも、透明印刷層が高い透明性を有している。このため、本発明のシュリンクラベルは、シュリンク加工後も優れた装飾性を有する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明のシュリンクラベルは、シュリンクフィルム(基材)の少なくとも片面側に、n−ブチルアクリレートに由来する構成単位の含有量が3〜20重量%、メチルメタクリレートに由来する構成単位の含有量が25重量%以上であり、かつ、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量が95重量%以上であるアクリル系樹脂を含有し、上記アクリル系樹脂の含有量が80重量%以上である透明印刷層を有する。本明細書では、上記透明印刷層を、「本発明の透明印刷層」と称する場合がある。また、上記アクリル系樹脂を「アクリル系樹脂(A)」と称する場合がある。
【0012】
[本発明の透明印刷層]
本発明の透明印刷層は、本発明のシュリンクラベルにおける必須の印刷層である。本発明の透明印刷層は、上記アクリル系樹脂(A)を必須の構成成分として含有する。また、本発明の透明印刷層は、アクリル系樹脂(A)以外にも、セルロース系樹脂、シリコーン系化合物、滑剤(樹脂ビーズ、ワックスなど)を含有することが好ましい。さらに、必要に応じて、その他の添加剤を含有してもよい。
【0013】
本発明の透明印刷層の厚みは、特に限定されないが、透明性、密着性、耐摩耗性などの観点から、0.1〜2μmが好ましく、より好ましくは0.3〜1μmである。なお、シュリンクフィルムの両面側に本発明の透明印刷層が設けられている場合には、上記厚みは「片面側の本発明の透明印刷層の厚み」を意味する。
【0014】
(アクリル系樹脂(A))
上記アクリル系樹脂(A)は、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位(「構造単位」とも称する)を少なくとも有するポリマー(重合体)である。さらに、上記(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の中でも、アクリル系樹脂(A)は、n−ブチルアクリレート(アクリル酸n−ブチル)に由来する構成単位及びメチルメタクリレート(メタクリル酸メチル)に由来する構成単位を少なくとも有する。即ち、アクリル系樹脂(A)は、(メタ)アクリル酸エステル(特に、n−ブチルアクリレート及びメチルメタクリレート)を必須成分とするモノマー(単量体)成分より構成(形成)される。アクリル系樹脂(A)を構成するモノマー成分には(メタ)アクリル酸エステル以外のモノマー成分が含まれていてもよいが、アクリル系樹脂(A)を構成するモノマー成分は(メタ)アクリル酸エステルのみからなることが好ましい。なお、「(メタ)アクリル」とは「アクリル及び/又はメタクリル」(アクリル及びメタクリルのうち、いずれか一方又は両方)を表す。
【0015】
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシルなどの直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル[好ましくは(メタ)アクリル酸C1-12アルキルエステル等];カルボキシエチルアクリレートなどのカルボキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル;2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル[好ましくは(メタ)アクリル酸ヒドロキシC1-8アルキルエステル等];(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルエステル類などが挙げられる。上記の中でも、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
【0016】
上記(メタ)アクリル酸エステル以外のアクリル系樹脂(A)を構成するモノマー成分としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などのカルボキシル基含有重合性不飽和化合物又はその無水物;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリル酸アミド誘導体;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどのスチレン系化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル;メチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;(メタ)アクリロニトリルなどのシアノ基含有ビニル化合物;エチレン、プロピレンなどが挙げられる。
【0017】
アクリル系樹脂(A)(100重量%)中の(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量、即ちアクリル系樹脂(A)を構成するモノマー成分全量(100重量%)中の(メタ)アクリル酸エステルの含有量は、95重量%以上(95〜100重量%)であり、好ましくは98〜100重量%である。上記含有量が95重量%未満の場合には、シュリンクフィルムと印刷層の密着性が低下する。
【0018】
さらに、アクリル系樹脂(A)(100重量%)中の(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位の含有量が、95重量%以上(95〜100重量%)であることが好ましく、より好ましくは98〜100重量%である。
【0019】
アクリル系樹脂(A)(100重量%)中のn−ブチルアクリレートに由来する構成単位の含有量、即ちアクリル系樹脂(A)を構成するモノマー成分全量(100重量%)中のn−ブチルアクリレートの含有量は、3〜20重量%であり、より好ましくは4〜18重量%、さらに好ましくは5〜17重量%である。上記含有量が3重量%未満では、高収縮させた場合に、印刷層の透明性が大きく低下する。また、上記含有量が20重量%を超えると、シュリンクラベルのブロッキングが生じやすくなったり、耐摩耗性が低下したりする。n−ブチルアクリレートに由来する構成単位は比較的軟らかい成分であり、本発明の透明印刷層に柔軟性を与え、収縮時の透明性の低下を抑制する効果を発揮すると推定される。
【0020】
アクリル系樹脂(A)(100重量%)中のメチルメタクリレートに由来する構成単位の含有量、即ちアクリル系樹脂(A)を構成するモノマー成分全量(100重量%)中のメチルメタクリレートの含有量は、25重量%以上(25〜97重量%)であり、より好ましくは25〜90重量%、さらに好ましくは25〜85重量%である。上記含有量が25重量%未満では、シュリンクラベルのブロッキングが生じやすくなったり、耐摩耗性が低下してシュリンクラベルの搬送時などに粉吹き(印刷層が削れて工程ロールに付着すること)が生じ易くなったりする。メチルメタクリレートに由来する構成単位は比較的硬い成分であり、本発明の透明印刷層に硬さを与え、密着性、耐摩耗性を向上する効果を発揮すると推定される。
【0021】
上記アクリル系樹脂(A)を構成する構成単位や該構成単位の含有量の分析・測定は、特に限定されないが、例えば、核磁気共鳴(NMR)、ガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS)などにより行うことができる。
【0022】
上記アクリル系樹脂(A)の酸価は、特に限定されないが、密着性の観点から、0〜5mgKOH/gが好ましく、より好ましくは0〜2mgKOH/gである。なお、本明細書において、酸価は、JIS K 5601−2−1(滴定法)に準拠して求められる。
【0023】
上記アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、3万〜7万が好ましく、より好ましくは3万〜5万である。上記重量平均分子量(Mw)が、3万未満では透明印刷層とシュリンクフィルムとの密着性が低下する場合があり、7万を超えると透明印刷層を形成するための樹脂組成物(印刷インキ)の印刷適性が低下し、シュリンクラベルの生産性が低下する場合がある。なお、本明細書において、Mwは、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
【0024】
上記アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)は、本発明の透明印刷層の耐摩耗性向上、耐熱性向上、高収縮させた場合の透明性低下の抑制等の観点から、40〜70℃が好ましく、より好ましくは45〜60℃である。なお、本明細書において、Tgは、例えば、DSC(示差走査熱量測定)により測定することができる。DSC測定は、特に限定されないが、例えば、セイコーインスツルメンツ(株)製、示差走査熱量計「DSC6200」を用いて、昇温速度10℃/分の条件で行うことができる。
【0025】
上記アクリル系樹脂(A)は、公知乃至慣用の重合方法により製造することができる。また、市販品を用いることも可能である。
【0026】
本発明の透明印刷層(100重量%)中の、アクリル系樹脂(A)の含有量は、80重量%以上であり、好ましくは85〜95重量%、より好ましくは87〜93重量%である。アクリル系樹脂(A)は、特に限定されないが、本発明の透明印刷層における主たるバインダー樹脂(「ベース樹脂」とも称する)としての役割を担う。上記含有量が80重量%未満では、高収縮時に透明性が低下する。上記含有量が95重量%を超えると、アクリル系樹脂(A)以外の成分を十分に含有できず、ブロッキング防止性や耐摩耗性が低下する場合がある。
【0027】
(セルロース系樹脂)
本発明の透明印刷層は、セルロース系樹脂を含有することが好ましい。特に限定されないが、セルロース系樹脂により、本発明の透明印刷層を形成するための樹脂組成物(「印刷インキ」と称する場合がある)の粘度を調整したり、本発明の透明印刷層に耐熱性や硬さを付与したりすることができる。印刷インキの粘度が低い場合には、セルロース系樹脂を加えて粘度を高くすることにより、塗布性(塗工性)を向上させ、本発明のシュリンクラベルの生産性を向上させることができるため好ましい。上記セルロース系樹脂は、特に限定されないが、例えば、ニトロセルロース(硝化綿)や、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等のエステル化されたセルロース樹脂が好ましい。中でも、セルロースアセテートブチレート(CAB)、ニトロセルロースが特に好ましい。
【0028】
上記セルロース系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、1万〜15万が好ましく、より好ましくは2万〜10万である。上記重量平均分子量が1万未満では印刷インキの粘度が上がらない場合がある。一方、15万を超えると印刷インキ中でのセルロース系樹脂の溶解性が悪くなる場合がある。また、グラビア印刷の際に糸引き現象が起きる場合がある。
【0029】
上記セルロース系樹脂は、市販品を用いることも可能である。例えば、イーストマンケミカル社製「CAB−381−20、CAB−381−0.5、CAB−551−0.1」、ベルジュラックNC社製「HIGシリーズ」、「LIGシリーズ」などが市場で入手可能である。
【0030】
本発明の透明印刷層(100重量%)中の、上記セルロース系樹脂の含有量は、特に限定されないが、2〜10重量%が好ましく、より好ましくは3〜9重量%、さらに好ましくは5〜8重量%である。上記含有量が2重量%未満では、耐熱性が低下する場合がある。上記含有量が10重量%を超えると印刷層と基材との密着性が低下する場合がある。
【0031】
(シリコーン系化合物)
本発明の透明印刷層は、滑り性、耐摩耗性、耐熱性を向上させる観点から、シリコーン系化合物を含有することが好ましい。なお、本明細書においては、分子中にオルガノポリシロキサン構造を含む化合物を「シリコーン系化合物」と称する。上記シリコーン系化合物としては、主鎖にオルガノポリシロキサン構造を含む化合物や側鎖にオルガノポリシロキサン構造を含む化合物などが挙げられる。
【0032】
上記シリコーン系化合物としては、例えば、シロキサン結合からなる主鎖を有するオルガノポリシロキサン(シリコーンオイルなど)が挙げられる。さらに具体的には、メチル基、フェニル基以外の置換基を有しない、いわゆるストレートシリコーンオイル(ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、メチルハイドロジェンシリコーンなど)や、側鎖及び/又は末端にメチル基、フェニル基以外の置換基を有する、いわゆる変性シリコーンオイルなどが挙げられる。上記変性シリコーンオイルにおける置換基(メチル基、フェニル基以外の置換基)としては、例えば、エポキシ基、フッ素原子、アミノ基、カルボキシル基、脂肪族ヒドロキシル基(アルコール性水酸基)、芳香族ヒドロキシル基(フェノール性水酸基)、(メタ)アクリロイル基含有の置換基、ポリエーテル鎖を含有する置換基などが挙げられる。これらの置換基を有する変性シリコーンオイルとしては、例えば、エポキシ変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、(メタ)アクリル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、ジオール変性シリコーンオイルなどが例示される。
【0033】
上記シリコーン系化合物としては、さらに、オルガノポリシロキサン構造を含む共重合体(例えば、グラフト共重合体など)が挙げられる。さらに具体的には、オルガノポリシロキサン構造を含むアクリル系樹脂が挙げられ、例えば、シリコーングラフトアクリル系樹脂などが挙げられる。上記シリコーングラフトアクリル系樹脂(「アクリルシリコーン」とも称する)としては、(メタ)アクリロイル基を有するシリコーンオイルとアクリル系モノマー((メタ)アクリル酸エステルなど)を必須のモノマー成分とする共重合体などが挙げられる。
【0034】
上記の中でも、シリコーン系化合物としては、アクリル系樹脂(A)との親和性の観点から、オルガノポリシロキサン構造を含むアクリル系樹脂が好ましく、シリコーングラフトアクリル系樹脂が特に好ましい。
【0035】
上記シリコーン系化合物としては、例えば、国際公開2007/007803号パンフレット、国際公開2007/074684号パンフレット、特開2008−170822号公報、特開2008−170697号公報、特開2009−244691号公報に記載の化合物(シリコーン化合物、シリコーングラフトアクリル樹脂等)や商品などを用いることが可能である。
【0036】
上記シリコーン系化合物は、市販品を用いることも可能である。例えば、信越化学工業(株)製「KP−541」などが市場で入手可能である。
【0037】
本発明の透明印刷層(100重量%)中の、上記シリコーン系化合物の含有量は、特に限定されないが、0.5〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.7〜3重量%である。上記含有量が0.5重量%未満では滑り性が不足する場合があり、5重量%を超えるとハレーション(ぎらつき)が起こる場合がある。
【0038】
(滑剤)
本発明の透明印刷層は、滑り性、耐摩耗性、耐ブロッキング性(ブロッキング防止性)を向上させる観点から、滑剤を含有することが好ましい。上記滑剤としては、特に限定されないが、例えば、樹脂ビーズやワックス(ワックス類)が好ましく、透明性向上の観点から、樹脂ビーズ(樹脂粒子)が特に好ましい。即ち、本発明の透明印刷層は、樹脂ビーズ及び/又はワックス(特に樹脂ビーズ)を含有することが好ましい。
【0039】
上記樹脂ビーズを構成する樹脂は、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物が好ましく、特に好ましくはアクリル系樹脂である。即ち、上記樹脂ビーズは、アクリル系樹脂ビーズ(アクリル系樹脂粒子)が好ましい。
【0040】
上記樹脂ビーズの平均粒子径(平均粒径)は、特に限定されないが、3〜15μmが好ましく、より好ましくは6〜10μmである。樹脂ビーズの平均粒子径が3μm未満では、滑り性が悪い場合がある。一方、15μmを超えると、耐摩耗性が低下する場合がある。なお、上記樹脂ビーズの平均粒子径は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)により測定することができる。
【0041】
上記樹脂ビーズの形状は、特に限定されないが、球状が好ましく、特に好ましくは真球状である。
【0042】
上記樹脂ビーズは、市販品を用いることも可能である。例えば、日本触媒(株)製「エポスター MA−1006」、「エポスター MA−1010」などが市場で入手可能である。
【0043】
上記ワックス(ワックス類)としては、特に限定されないが、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン系ワックス等のポリオレフィン系ワックス、脂肪酸アマイド、脂肪酸エステル、パラフィンワックス、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ワックス、カルナウバワックス等が挙げられる。
【0044】
本発明の透明印刷層(100重量%)中の、上記樹脂ビーズ及び上記ワックスの合計含有量(樹脂ビーズの含有量とワックスの含有量の合計)は、特に限定されないが、1〜3重量%が好ましく、より好ましくは1.5〜2.5重量%である。上記含有量が1重量%未満では、印刷層の滑り性、耐摩耗性、耐ブロッキング性が低下する場合がある。一方、3重量%を超えると、印刷層の透明性が低下する場合がある。
【0045】
(その他の添加剤)
本発明の透明印刷層は、アクリル系樹脂(A)、セルロース系樹脂、シリコーン系化合物、滑剤(樹脂ビーズ、ワックスなど)以外にも、必要に応じて、その他の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で含有していてもよい。上記その他の添加剤としては、特に限定されないが、可塑剤、沈降防止剤、分散剤、安定剤、硬化剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、色別れ防止剤、香料、消臭剤等が挙げられる。
【0046】
[シュリンクフィルム(基材)]
本発明のシュリンクラベルにおけるシュリンクフィルム(基材)は、特に限定されず、公知のシュリンクラベルの基材として用いられるシュリンクフィルム(熱収縮性フィルム)を用いることができる。上記シュリンクフィルムは、特に限定されないが、本発明の透明印刷層の支持体となり、シュリンクラベルの強度、剛性や収縮特性に主たる影響を及ぼす。上記シュリンクフィルムを形成する樹脂の種類は、要求物性、用途、コストなどに応じて、適宜選択することが可能であり、特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、アラミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂が挙げられる。これらの樹脂は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。さらに、同種又は異種の樹脂を積層して積層フィルムとして用いてもよい。中でも、透明性の観点から、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂が好ましく、さらに好ましくはポリエステル系樹脂(特にPET系樹脂)である。即ち、上記シュリンクフィルムは、ポリエステル系樹脂からなるポリエステル系フィルム、ポリスチレン系樹脂からなるポリスチレン系フィルム、ポリエステル系樹脂を外層としポリスチレン系樹脂を内層とした異種積層フィルムが好ましい。上記の中でも、透明性の観点から、特にポリエステル系フィルムが好ましい。上記のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂としては、例えば、特開2008−170822号公報、特開2008−170697号公報、特開2008−163215号公報、特開2008−163231号公報に記載のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂などを用いることができる。
【0047】
上記ポリエステル系フィルムに用いられるポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂やポリ(エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート)(PEN)、ポリ乳酸(PLA)等を用いることができ、中でも好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂である。上記PET系樹脂としては、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールを用いたポリエチレンテレフタレート(PET);ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)を共重合成分として用いた共重合ポリエステル(CHDM共重合PET)、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分、ネオペンチルグリコール(NPG)を共重合成分として用いた共重合ポリエステル(NPG共重合PET)、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分、ジエチレングリコールを共重合成分として用いた共重合ポリエステルなどのジオール変性PET;ジカルボン酸変性PET(ジカルボン酸成分において、テレフタル酸を主成分にイソフタル酸及び/又はアジピン酸で変性)などが挙げられる。
【0048】
上記ポリスチレン系フィルムに用いられるポリスチレン系樹脂としては、構成モノマーとして、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−イソブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン系単量体を1種又は2種以上含む樹脂が挙げられる。具体的には、例えば、一般ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体(SBS)、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体(SBIS)、スチレン−アクリル酸エステル共重合体等が好ましく例示される。
【0049】
上記シュリンクフィルムは、単層構成であってもよいし、積層構成を有していてもよい。即ち、上記シュリンクフィルムは、単層フィルムであってもよいし、要求物性、用途などに応じて、複数のフィルム層を積層した積層フィルムであってもよい。また、積層フィルムの場合、同種の樹脂からなるフィルム層を積層していてもよいし、異なる樹脂からなるフィルム層を積層していてもよい。積層フィルムの場合、ポリエステル系樹脂を外層としポリスチレン系樹脂を内層とした積層フィルムが好ましい。
【0050】
上記シュリンクフィルムは、シュリンク特性を発揮する観点から、1軸、2軸または多軸に配向したフィルムであることが好ましい。シュリンクフィルムが積層フィルムの場合には、積層フィルム中の少なくとも1層のフィルム層が配向していることが好ましい。全てのフィルム層が無配向の場合には、十分なシュリンク特性を発揮できない場合がある。シュリンクフィルムとしては、特に1軸配向フィルムまたは2軸配向フィルムが用いられることが多く、中でも、フィルムの1軸方向に強く配向しているフィルム(実質的に1軸延伸されたフィルム)が一般的に用いられる。特に幅方向に1軸延伸されたフィルムが好ましい。
【0051】
上記シュリンクフィルムは、溶融製膜または溶液製膜などの慣用の方法によって作製することができる。また、市販のシュリンクフィルムを用いることもできる。シュリンクフィルムの表面には、必要に応じて、コロナ放電処理やプライマー処理等の慣用の表面処理が施されていてもよい。積層構成のシュリンクフィルムを作製する場合、積層の方法としては、慣用の方法、例えば、共押出法、ドライラミネート法などを用いることができる。シュリンクフィルムに配向を施す方法としては、長手方向(フィルムの製造ライン方向。縦方向又はMD方向とも称する)および幅方向(長手方向と直交する方向。横方向又はTD方向とも称する)の2軸延伸、長手方向又は幅方向の1軸延伸等を用いることができる。延伸方式は、ロール方式、テンター方式、チューブ方式等の何れの方式を用いてもよい。より具体的には、例えば、幅方向に実質的に1軸延伸されたフィルムの延伸処理は、必要に応じて、ロール方式により長手方向に延伸温度70〜100℃、延伸倍率1.01〜1.5倍(好ましくは1.05〜1.3倍)で延伸した後、テンター方式により幅方向に延伸温度70〜100℃、延伸倍率3〜6倍(好ましくは4〜5.5倍)で延伸する。
【0052】
上記シュリンクフィルムの、主配向方向の、90℃、10秒における熱収縮率(「熱収縮率(90℃、10秒)」と称する場合がある)は、特に限定されないが、30%以上が好ましく、より好ましくは40〜90%、さらに好ましくは50〜85%である。主配向方向と直交する方向の熱収縮率(90℃、10秒)は、特に限定されないが、−3〜15%が好ましい。なお、上記「主配向方向」とは主に延伸処理が施された方向(最も熱収縮率が大きい方向)であり、一般的には長手方向又は幅方向であり、例えば、幅方向に実質的に1軸延伸されたフィルムの場合には幅方向である。
【0053】
上記シュリンクフィルムは、透明シュリンクフィルムであることが好ましく、透明性の高い(高透明性の)シュリンクフィルムであることがより好ましい。本発明の透明印刷層は優れた透明性を有するため、高透明性のシュリンクフィルムと組み合わせて用いることにより、透明部分(例えば、意匠印刷層が施されていない部分など)の透明性に非常に優れたシュリンクラベルを得ることができるため好ましい。また、シュリンクフィルムと本発明の透明印刷層を通して意匠印刷層のデザインを見せる場合に、デザインが鮮やかに見える優れたシュリンクラベルを得ることができるため好ましい。
【0054】
上記シュリンクフィルム[シュリンク加工前(熱収縮前)]のヘーズ(ヘイズ)値(%)(JIS K 7136に準拠)は、特に限定されないが、透明性の観点から、4%以下が好ましく、より好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下である。上記ヘーズ値が4%を超える場合には、シュリンクフィルムを通して意匠印刷(デザイン)を見せる場合に、装飾性が低下する場合がある。
【0055】
上記シュリンクフィルムを主配向方向に50%熱収縮させた後の、シュリンクフィルムのヘーズ値(50%収縮時のヘーズ値)(JIS K 7136に準拠)は、特に限定されないが、透明性の観点から、8%以下が好ましく、より好ましくは5%以下である。上記ヘーズ値が8%を超えると、シュリンクラベルを高収縮させた場合には、装飾性が低下する場合がある。なお、50%熱収縮させる際の温度は、特に限定されないが、80〜95℃が好ましく、例えば90℃である。
【0056】
上記シュリンクフィルムの厚みは、特に限定されないが、透明性の観点から、10〜100μmが好ましく、より好ましくは12〜80μm、さらに好ましくは15〜60μmである。
【0057】
上記基材として用いられるシュリンクフィルムは、市販品を用いることもできる。例えば、東洋紡績(株)製「スペースクリーン S7042」、「スペースクリーン SC802」、「SV−808」、三菱樹脂(株)製「LX−10S」、「LX−61S」(以上、ポリエステル系フィルム);シーアイ化成(株)製「ボンセット」、グンゼ(株)製「GMLS」、「GMNS」(以上、ポリスチレン系フィルム);三菱樹脂(株)製「DL」、グンゼ(株)製「HGS」(以上、表層がポリエステル系樹脂、中心層がポリスチレン系樹脂の積層フィルム)等が挙げられる。
【0058】
[シュリンクラベル]
本発明のシュリンクラベルは、上記シュリンクフィルム(基材)の少なくとも片面側に、本発明の透明印刷層を有する。上記の本発明の透明印刷層は、シュリンクラベル表面の全面に設けられてもよいし、シュリンクラベル表面の一部分にのみ設けられてもよい。
【0059】
さらに、本発明のシュリンクラベルには、シュリンクフィルム、本発明の透明印刷層の他にも、接着剤層、紫外線防止層、アンカーコート層、プライマーコート層、本発明の透明印刷層以外の印刷層(「他の印刷層」と称する場合がある)、不織布、紙等の層を必要に応じて設けてもよい。上記他の印刷層としては、特に限定されないが、例えば、図やデザイン等の意匠印刷層(カラー印刷層等)が好ましい。
【0060】
本発明の透明印刷層は、特に限定されないが、シュリンクラベルに滑り性、耐摩耗性、耐熱性を与える保護印刷層(透明メジウム保護印刷層等)として好ましく用いられる。本発明の透明印刷層は、アンカーコート層などの他の層を介さずにシュリンクフィルム上に直接設けても、十分な密着性を発揮できる。このため、生産性、コスト面で有利である。なお、本発明の透明印刷層は、必要に応じて、アンカーコート層を介してシュリンクフィルム上に設けられていてもよい。また、意匠印刷層などの他の印刷層を覆うように設けられていてもよい。
【0061】
本発明のシュリンクラベルにおいて、本発明の透明印刷層は、シュリンクフィルムに対して、シュリンクラベルの内側になるように設けられてもよいし、シュリンクラベルの外側になるように設けられてもよい。中でも、本発明の透明印刷層は、滑り性、耐摩耗性、耐熱性に優れる観点から、シュリンクラベルの表層(最表層)として設けられることが好ましく、特にシュリンクラベルの最外層(外側の表層)として設けられることが好ましい。
【0062】
本発明のシュリンクラベルの積層構成は、特に限定されないが、例えば、シュリンクラベルの表側(一般的にシュリンクラベルの外側)から、
本発明の透明印刷層/シュリンクフィルム、
シュリンクフィルム/本発明の透明印刷層、
本発明の透明印刷層/シュリンクフィルム/意匠印刷層(他の印刷層)、
本発明の透明印刷層/シュリンクフィルム/本発明の透明印刷層、
本発明の透明印刷層/意匠印刷層/シュリンクフィルム、
シュリンクフィルム/意匠印刷層/本発明の透明印刷層、
本発明の透明印刷層/シュリンクフィルム/意匠印刷層/本発明の透明印刷層
等の積層構成が挙げられる。中でも、本発明の透明印刷層/シュリンクフィルム/意匠印刷層、シュリンクフィルム/意匠印刷層/本発明の透明印刷層が好ましい。
【0063】
なお、本明細書において、シュリンクラベルの「表側」とは、ラベルのデザインを見る側(デザインが正しく見える方の面側)を意味し、シュリンクラベルの「裏側」とは、前記の「表側」の反対側を意味する。また、シュリンクラベルの「外側」とは、シュリンクラベルを容器に装着する場合に、容器とは接しない側(容器とは反対側)を意味し、シュリンクラベルの「内側」とは、容器と接する側(容器側)を意味する。
【0064】
本発明のシュリンクラベルは、シュリンクフィルムと本発明の透明印刷層とが積層された透明部分、つまり本発明の透明印刷層が設けられ且つ意匠印刷層等の他の層(本発明の透明印刷層以外の層)が設けられていない透明部分(本発明の透明印刷層/シュリンクフィルムの積層構成となっている部分など)を有していることが好ましい。本発明の透明印刷層はシュリンク加工後も透明性に優れるため、上記のような意匠印刷層等が設けられていない透明部分が特に美しく見えるため好ましい。上記のようなシュリンクラベルとしては、例えば、シュリンクフィルムの片面側(表側)に透明印刷層が略全面に設けられており、該透明印刷層の反対面側(裏側)に意匠印刷層が部分的に設けられているシュリンクラベル(表側から、本発明の透明印刷層/シュリンクフィルム/意匠印刷層の積層構成の部分と本発明の透明印刷層/シュリンクフィルムの積層構成の部分とを有するシュリンクラベル)などが挙げられる。
【0065】
本発明のシュリンクラベルの、主配向方向の、90℃、10秒における熱収縮率(熱収縮率(90℃、10秒))は、特に限定されないが、30%以上が好ましく、より好ましくは40〜90%、さらに好ましくは50〜85%である。熱収縮率(90℃、10秒)が30%未満では、シュリンク加工の際に、シュリンクラベルを装着する容器等の形状に対する追従性が不十分であり、美麗な仕上がりが得られない場合がある。本発明の透明印刷層は、高収縮のシュリンク加工を施した場合(例えば、シュリンクラベルを30〜60%収縮させた場合)であっても、優れた透明性を維持することができる。このため、高収縮性のシュリンクラベルの場合に、特に本発明の効果が顕著に発揮されるため好ましい。主配向方向と直交する方向の熱収縮率(90℃、10秒)は、特に限定されないが、−3〜15%が好ましい。なお、上記「主配向方向」とは、主に延伸処理が施された方向(最も熱収縮率が大きい方向)であり、シュリンクラベルが筒状シュリンクラベルの場合には、一般に周方向である。
【0066】
本発明のシュリンクラベル[シュリンク加工前(熱収縮前)]の、シュリンクフィルムと本発明の透明印刷層とが積層された透明部分、つまり本発明の透明印刷層が設けられ且つ意匠印刷層等の他の層(本発明の透明印刷層以外の層)が設けられていない透明部分における、ヘーズ値(JIS K 7136に準拠)は、特に限定されないが、透明性の観点から、5%以下が好ましく、より好ましくは3%以下である。上記ヘーズ値が5%を超えると、シュリンクラベルの透明部分の透明性が不十分で、装飾性が不十分な場合がある。
【0067】
本発明のシュリンクラベルを主配向方向に50%熱収縮させた後の、本発明のシュリンクラベルの、シュリンクフィルムと本発明の透明印刷層とが積層された透明部分、つまり本発明の透明印刷層が設けられ且つ意匠印刷層等の他の層(本発明の透明印刷層以外の層)が設けられていない透明部分における、ヘーズ値(50%収縮時のヘーズ値)(JIS K 7136に準拠)は、特に限定されないが、9.8%以下が好ましく、より好ましくは9.5%以下である。上記ヘーズ値が9.8%を超えると、シュリンクラベルを高収縮させた場合には、装飾性が低下する場合がある。なお、50%熱収縮させる際の温度は、特に限定されないが、80〜95℃が好ましく、例えば90℃である。
【0068】
本発明のシュリンクラベルは、特定のモノマー組成のアクリル系樹脂(A)を特定量含有する透明印刷層(本発明の透明印刷層)を有する。本発明の透明印刷層は、印刷層中のアクリル系樹脂(A)の含有量が高く、アクリル系樹脂(A)以外の添加成分が少量であるため、これらの添加成分による透明性の低下が小さい。
また、アクリル系樹脂(A)は、n−ブチルアクリレートに由来する構成単位とメチルメタクリレートに由来する構成単位を特定の比率で含む。n−ブチルアクリレートに由来する構成単位は、本発明の透明印刷層に柔軟性を付与し、本発明のシュリンクラベルを高収縮させた場合でもクラックの発生を抑制し、透明性が低下することを抑制する効果を発揮している推定される。一方、メチルメタクリレートに由来する構成単位は、本発明の透明印刷層に硬さを付与し、耐ブロッキング性、耐摩耗性を向上させると推定される。このため、本発明の透明印刷層中のこれらの2種類の構成単位を特定の比率とすることにより、耐ブロッキング性や耐摩耗性を維持しながら、高収縮させた場合にも透明性が低下しにくく、高い透明性を維持しうる優れた透明印刷層を得ることができると推定される。さらに、アクリル系樹脂(A)は、(メタ)アクリル酸エステルを主たるモノマー成分としているため、高透明でかつシュリンクフィルム基材との密着性(接着性)にも優れる。
従来のシュリンクラベルは、シュリンク加工前には透明性が高い場合であっても、特に高収縮させると(高収縮率でのシュリンク加工を施すと)、印刷層がシュリンクフィルムの収縮変形に追従できなくなることにより、印刷層に微細なクラックが生じることによるものと推定されるが、印刷層の透明性が低下する問題を有していた。本発明は、上記の手段によりこのような問題を解決した。
【0069】
本発明のシュリンクラベルは、筒状ラベル、巻き付けラベル等、特に限定されないが、高収縮のシュリンク加工を施しても、透明印刷層の高い透明性を維持でき、デザイン性(装飾性)や容器形状に対する追従性に優れる観点から、筒状のシュリンクラベル(筒状シュリンクラベル)が好ましく、さらに外側に(特に最外層に)本発明の透明印刷層を有する筒状シュリンクラベルが好ましい。
【0070】
本発明のシュリンクラベルは、特に限定されないが、飲料用容器などの容器に装着して、ラベル付き容器として用いられる。なお、本発明のシュリンクラベルは、容器以外の被着体に用いられてもよい。
【0071】
本発明のシュリンクラベル(特に本発明の筒状シュリンクラベル)を、例えば、表側が容器と反対側にくるように配置させ熱収縮させることによって容器に装着することにより、ラベル付き容器(本発明のシュリンクラベルを有するラベル付き容器)が得られる。上記容器には、例えば、PETボトルなどのソフトドリンク用ボトル、牛乳瓶、調味料などの食品用容器、アルコール飲料用ボトル、医薬品容器、洗剤、スプレーなどの化学製品の容器、カップ麺容器などが含まれる。上記容器の形状としては、特に限定されないが、例えば、円筒状、角形等のボトルタイプや、カップタイプなどの様々な形状が挙げられる。また、上記容器の材質としては、特に限定されないが、例えば、PETなどのプラスチック、ガラス、金属などが挙げられる。
【0072】
[シュリンクラベルの製造方法、加工方法]
本発明のシュリンクラベルの製造方法及び加工方法(筒状シュリンクラベルの加工方法)の例を下記に示す。
本発明の透明印刷層を形成するための樹脂組成物(印刷インキ)は、アクリル系樹脂(A)と、溶剤と、必要に応じて、セルロース系樹脂、シリコーン系化合物、滑剤(樹脂ビーズ、ワックスなど)やその他の添加剤を混合することにより製造される。混合は、公知慣用の混合方法により行うことができ、特に限定されないが、例えば、ペイントシェイカー、バタフライミキサー、プラネタリーミキサー、ポニーミキサー、ディゾルバー、タンクミキサー、ホモミキサー、ホモディスパーなどのミキサーや、ロールミル、サンドミル、ボールミル、ビーズミル、ラインミルなどのミル、ニーダーなどが用いられる。混合の際の混合時間(滞留時間)は、特に限定されないが、10〜120分が好ましい。
【0073】
本発明の透明印刷層中の、アクリル系樹脂(A)、セルロース系樹脂、シリコーン系化合物、滑剤(樹脂ビーズ、ワックスなど)などの成分の含有量を制御するためには、上記印刷インキの不揮発分中のそれぞれの成分(不揮発分)の含有量が、本発明の透明印刷層中の所望の含有量になるように印刷インキを調製すればよい。なお、一般的に、印刷インキの全不揮発分中の各成分(不揮発分)の含有量(重量%)は、シュリンクラベルの本発明の透明印刷層中の各成分の含有量(重量%)と等しくなる。
【0074】
上記溶剤としては、グラビア印刷やフレキソ印刷等の印刷インキに通常用いられる有機溶剤等を用いることができ、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;エチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類などが例示される。これらの中でも、溶解性、安全性の観点から、酢酸エステル類、アルコール類が好ましい。上記溶剤は単独で又は2種以上を混合して使用できる。上記溶剤は、印刷インキを基材に塗布した後、乾燥により除去することができる。なお、上記溶剤(溶媒)には、「分散媒」の意味も含む。
【0075】
上記印刷インキの粘度(23±2℃)は、特に限定されないが、例えば、グラビア印刷により塗工される場合には、10〜1000mPa・sが好ましく、より好ましくは20〜500mPa・sである。粘度が1000mPa・sを超える場合には、例えばグラビア印刷性が低下し、「かすれ」や「版かぶり」などが生じる場合がある。また、粘度が10mPa・s未満の場合には、「およぎ」が発生して印刷ムラが生じる場合がある。印刷インキの粘度は、増粘剤、減粘剤等によって制御することが可能である。特に、セルロース系樹脂を添加することで粘度を適切な範囲に制御しやすくなるため好ましい。なお、本明細書中、「粘度」とは、特に限定しない限り、E型粘度計(円錐平板形回転粘度計)を用い、23±2℃、円筒の回転速度50rpmの条件下、JIS Z 8803に準じて測定した値を意味している。
【0076】
次いで、上記印刷インキを、シュリンクフィルム(基材)の表面上に、塗布、乾燥することにより本発明の透明印刷層を設け、本発明のシュリンクラベルを作製することができる。上記の塗布、乾燥工程は、シュリンクフィルムの製造工程中に行われてもよいし(インラインコート)、シュリンクフィルム製膜後に行われてもよい(オフラインコート)が、生産性や加工性の観点から、オフラインコートが好ましい。また、必要に応じて、意匠印刷層などの本発明の透明印刷層以外の層等を設けてもよい。
【0077】
上記の印刷インキを塗布する方法としては、特に限定されないが、コストや生産性、印刷の装飾性などの観点から、グラビア印刷方式、フレキソ印刷方式、凸版輪転印刷方式が好ましく、中でも、グラビア印刷方式が特に好ましい。また、塗布された印刷インキ層(塗布層)を加熱等により、乾燥する際には、印刷装置上で加熱が可能な、一般的な加熱装置を好ましく用いることができる。安全性の観点から、好ましくは、熱風ヒーターなどを用いることができる。
【0078】
上記シュリンクラベルは筒状ラベルに加工してもよい。例えば、シュリンクラベルの主配向方向が周方向となるように円筒状に成形する。具体的には、主配向方向に所定幅を有するシュリンクラベルを、シュリンクラベルの表側が筒の外側となるように主配向方向の両端を重ね合わせて筒状に形成し、ラベルの一方の側縁部に、帯状に約2〜4mm幅で、テトラヒドロフラン(THF)などの溶剤や接着剤(以下接着剤等)を内面に塗布し、該接着剤等塗布部を、他方の側縁部の外面に接着し、筒状のシュリンクラベルを得る。なお、上記の接着剤などを塗工する部分及び接着する部分には、本発明の透明印刷層などの印刷層が設けられていないことが好ましい。
【0079】
なお、筒状シュリンクラベルにラベル切除用のミシン目を設ける場合は、所定の長さ及びピッチのミシン目を周方向と直交する方向に形成する。ミシン目は慣用の方法(例えば、周囲に切断部と非切断部とが繰り返し形成された円板状の刃物を押し当てる方法やレーザーを用いる方法等)により施すことができる。ミシン目を施す工程段階は、印刷工程の後や、筒状加工工程の前後など、適宜選択することができる。
【0080】
筒状シュリンクラベルは容器に装着してラベル付き容器とすることができる。例えば、筒状シュリンクラベルを、所定の容器に外嵌した後、加熱処理によって、ラベルを熱収縮させ、容器に追従密着させることによってラベル付き容器を作製する。上記加熱処理としては、例えば、80〜100℃のスチームで処理する(スチームおよび湯気が充満した加熱トンネルを通過させる)ことなどが例示される。なお、上記において、シュリンクラベルは、本発明の透明印刷層が外側となるように容器に装着されていることが好ましい。
【実施例】
【0081】
以下に、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
なお、表1には、実施例、比較例で用いた印刷インキ中の不揮発分及び得られたシュリンクラベルの評価結果等を示した。
上記の印刷インキ中の不揮発分は、不揮発分の種類(品目)、印刷インキに用いた原料の品名(商品名)および印刷インキの全不揮発分(100重量%)中の各成分(不揮発分)の含有量(重量%)で示した。印刷インキ中の各成分(不揮発分)の含有量は、得られたシュリンクラベルの印刷層中の各成分(不揮発分)の含有量と等しい。
また、表2には印刷インキに用いたアクリル系樹脂(又はアクリル系樹脂溶液)の詳細を示した。
【0082】
実施例1
(印刷インキ)
アクリル系樹脂として、アクリル系樹脂溶液(a)225重量部(アクリル系樹脂として、90重量部)を用いた。なお、上記アクリル系樹脂溶液(a)は、表2に示すとおり、メチルメタクリレートに由来する構成単位53重量%、n−ブチルメタクリレートに由来する構成単位30重量%、n−ブチルアクリレートに由来する構成単位17重量%を含むアクリル系樹脂(Tg:60℃、重量平均分子量:5万、酸価:1mgKOH/g)の溶液[溶剤:酢酸エチルとイソプロピルアルコール(IPA)の混合溶剤(酢酸エチル:イソプロピルアルコール(重量比)=1:1)、不揮発分濃度:40重量%]である。
セルロース系樹脂として、CAB樹脂(イーストマンケミカル社製、商品名「CAB−381−20」、不揮発分濃度:100重量%)7重量部を用いた。
シリコーン系化合物として、シリコーングラフトアクリル系樹脂溶液(信越化学工業(株)製、商品名「KP−541」、溶剤:イソプロピルアルコール、不揮発分濃度:60重量%)1.6重量部(シリコーングラフトアクリル系樹脂として、1重量部)を用いた。
滑剤(樹脂ビーズ)として、アクリル系樹脂粒子(日本触媒(株)製、商品名「エポスター MA−1006」、不揮発分濃度:100重量%)2重量部を用いた。
上記のアクリル系樹脂、セルロース系樹脂、シリコーン系化合物及び樹脂ビーズに、溶剤(酢酸エチルとイソプロピルアルコールの混合溶剤、酢酸エチル:イソプロピルアルコール(重量比)=1:1)64.4重量部を加えて、印刷インキ(300重量部)を作製した。
上記印刷インキの全不揮発分(100重量%)中における、アクリル系樹脂の含有量は90重量%、セルロース系樹脂の含有量は7重量%、シリコーン系化合物の含有量は1重量%、樹脂ビーズの含有量は2重量%であった。なお、上記の印刷インキの全不揮発分中の各成分(不揮発分)の含有量は、シュリンクラベルの印刷層中の各成分の含有量と等しい。
【0083】
(シュリンクラベル)
上記の印刷インキを、ポリエステル(PET)系シュリンクフィルム(東洋紡績(株)製、商品名「スペースクリーン SC802」、厚み:40μm、主配向方向(幅方向)の熱収縮率(90℃、10秒):76%)の片面の全面に、グラビア校正機((株)日商グラビア製、「CMミニ型」)及び彫刻70線、角度0のグラビア版を用いて塗布し、乾燥して、印刷層を形成し、シュリンクラベルを得た。なお、乾燥後の印刷層の厚みは約0.5μmであった。
また、基材を、ポリスチレン(OPS)系シュリンクフィルム(グンゼ(株)製、商品名「GMNS」、厚み:50μm、主配向方向(幅方向)の熱収縮率(90℃、10秒):70%)に変更した以外は上記と同様にして、シュリンクラベルを得た。乾燥後の印刷層の厚みは約0.5μmであった。
上記のように、PET系シュリンクフィルム(SC802)を基材とするシュリンクラベルとOPS系シュリンクフィルム(GMNS)を基材とするシュリンクラベルの2種類のシュリンクラベルを得た。
【0084】
実施例2〜4、比較例1〜4
表1に示すように、アクリル系樹脂の種類などを変更して、実施例1と同様にして、印刷インキおよびシュリンクラベルを作製した。
【0085】
(評価)
実施例及び比較例で得られたシュリンクラベルについて、以下の評価を行った。評価結果は表1に示した。
【0086】
(1)主配向方向に50%熱収縮させた後のヘーズ値(50%収縮時のヘーズ値)
実施例および比較例で得られたシュリンクラベルから、100mm(長手方向;主配向方向に対して直交方向)×150mm(幅方向;主配向方向)の大きさのラベル片を切り出した。上記ラベル片を、該ラベル片の主配向方向(幅方向)に100mm長さの部分を50mm間隔に固定できる治具に固定した(ラベル片の主配向方向の両端からそれぞれ25mmの位置を50mm間隔となるように固定している。熱収縮処理前はたるんだ状態である)。上記治具に固定したラベル片を、ウォーターバスを用い90℃の熱水に10秒間浸漬させて熱処理し、ラベル片を主配向方向(幅方向)に50%熱収縮させた(熱収縮処理)。このようにして、主配向方向(幅方向)に50%熱収縮させた測定用サンプルを得た。
(株)東洋精機製作所製「ヘイズ−ガード II」を用いて、JIS K 7136に準拠して、上記測定用サンプルのヘーズ値を測定した。
PET系シュリンクフィルム(SC802)を基材とするシュリンクラベルを測定用サンプルとした場合の測定結果(ヘーズ値)を表1の「50%収縮時のヘーズ値」の「(1)シュリンクラベル(PET系シュリンクフィルム(SC802)+印刷層)」の欄に記載した。
OPS系シュリンクフィルム(GMNS)を基材とするシュリンクラベルを測定用サンプルとした場合の測定結果(ヘーズ値)を表1の「50%収縮時のヘーズ値」の「(2)シュリンクラベル(OPS系シュリンクフィルム(GMNS)+印刷層)」の欄に記載した。
【0087】
次いで、上記と同様にして主配向方向(幅方向)に50%熱収縮させた、基材として用いたPET系シュリンクフィルム(SC802)の測定用サンプルを作製し(即ち、測定用サンプルはPET系シュリンクフィルム(SC802)である)、該測定用サンプルのヘーズ値を測定した。測定結果(ヘーズ値)は1.5%であった。
さらに、上記と同様にして主配向方向(幅方向)に50%熱収縮させた、基材として用いたOPS系シュリンクフィルム(GMNS)の測定用サンプルを作製し(即ち、測定用サンプルはOPS系シュリンクフィルム(GMNS)である)、該測定用サンプルのヘーズ値を測定した。測定結果(ヘーズ値)は7.7%であった。
【0088】
【表1】

【0089】
【表2】

【0090】
評価結果からわかるとおり、本発明のシュリンクラベル(実施例)は、高収縮させた際にもヘーズ値が低く、透明性に優れていた。
一方、n−ブチルアクリレートに由来する構成単位を含まないアクリル系樹脂を用いた場合(比較例1〜3)や、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量の少ないアクリル系樹脂を用いた場合(比較例4)には、シュリンクラベルを高収縮させた場合に透明性が低下した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シュリンクフィルムの少なくとも片面側に、n−ブチルアクリレートに由来する構成単位の含有量が3〜20重量%、メチルメタクリレートに由来する構成単位の含有量が25重量%以上であり、かつ、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量が95重量%以上であるアクリル系樹脂を含有し、該アクリル系樹脂の含有量が80重量%以上である透明印刷層を有することを特徴とするシュリンクラベル。

【公開番号】特開2012−184030(P2012−184030A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49790(P2011−49790)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(000238005)株式会社フジシールインターナショナル (641)
【Fターム(参考)】