説明

シューティング玩具

【課題】 コントローラと、移動玩具及びターゲットとの間で、それぞれ異なる信号を受信しなければならず、信号の種類が多くなってシューティング玩具の信号送信手段の構成が複雑にならざるを得なかった。
【解決手段】 認識対象画像取得手段41が取得した認識対象画像と、判定基準用画像データ記憶手段45に記憶された判定用基準画像とを比較して、画像認識によりシューティングが命中したか否かを決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動玩具に搭載したカメラにより移動玩具の周囲にあるオブジェクトを撮影し、撮影したオブジェクト画像に基づいてゲームを進行するシューティング玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開2004−105631号公報(特許文献1)には、コントローラにより遠隔操作されるリモコン玩具(移動玩具)に搭載されたカメラ(撮影手段)で撮影した映像の映像信号をコントローラに送信し、コントローラに接続されたモニターに映像信号に基づいて撮影した映像を表示するシューティング玩具が開示されている。このシューティング玩具では、操作者は、モニターに表示された画像情報に基づいて、リモコン玩具(移動玩具)を操作する。リモコン玩具は、コントローラの操作に応じてターゲットに仮想弾としての赤外線信号を送信し、ターゲットは赤外線信号を受信するとコントローラに命中信号を送信する。コントローラは、命中信号を受信すると、所定の映像をモニターに表示する。
【特許文献1】特開2004−105631号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来提案されているシューティング玩具では、移動玩具から仮想弾である赤外線信号を送信して、ターゲットがこの赤外線信号を受信したか否かで命中を判定している。そのため従来のシューティング玩具では、移動玩具及びターゲットに、赤外線LEDのような仮想弾発射手段及び仮想弾としての赤外線信号を受信するための赤外線信号受信手段をそれぞれ設ける必要があった。
【0004】
さらにターゲットには、仮想弾が命中したことを操作者に伝達するために、コントローラ等に命中信号を送信する信号送信手段を設けなければならず、信号送信手段を備えていないオブジェクトをターゲットとすることができなかった。さらに、コントローラと、移動玩具及びターゲットとの間で、それぞれ異なる信号を受信しなければならず、信号の種類が多くなってシューティング玩具の信号送信手段の構成が複雑にならざるを得なかった。
【0005】
本発明の目的は、画像認識を利用してシューティングの命中の可否を判定するシューティング玩具を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、信号送信手段を有しないオブジェクトをターゲットとすることができるシューティング玩具を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、命中結果を視覚、聴覚または触覚によって知ることができるシューティング玩具を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、対戦相手の移動玩具が撮影した映像を見ながら対戦することができるシューティング玩具を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、簡単な画像認識技術で命中の可否を判断することができるシューティング玩具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のシューティング玩具は、制御信号を発生するコントローラと、コントローラが発生した制御信号に応じて遠隔制御可能な移動玩具とから構成されている。移動玩具は、撮影手段と、映像信号送信手段とを備えている。撮影手段は移動玩具が存在する領域にあるオブジェクトを撮影し、撮影した映像信号を映像信号送信手段に出力する。撮影手段の構成は任意であり、小型のCCDカメラなどを用いることができる。映像信号送信手段は、撮影手段が出力した映像信号をコントローラに送信する。映像信号送信手段は任意の構成とすることができ、有線または無線のいずれによって映像信号をコントローラに送信するように構成されていてもよい。また本願明細書において、「オブジェクト」とは、撮影手段による撮影対象を意味するものであり、的の絵ような静止物及び対戦相手が操縦する移動体のような移動物のいずれをも含むものである。
【0011】
コントローラは、映像信号受信手段と、映像表示手段と、ゲーム実行手段とを備えている。映像信号受信手段は、移動玩具に設けられた映像信号送信手段から送信される映像信号を受信して、映像表示手段に出力する。映像表示手段は、映像信号受信手段が受信した映像信号に基づいて、モニタ等の表示画面に撮影手段が撮影した映像を表示する。表示画面は、コントローラに設けられてもよく、またコントローラと別に設けられてもよい。ゲーム実行手段は、映像表示手段に表示された映像を利用してゲームを実行する。
【0012】
特に本発明のシューティング玩具のコントローラは、判定基準用画像データ記憶手段と、シューティング開始指令発生手段と、認識対象画像データ取得手段と、判定手段とをさらに備えている。判定基準用画像データ記憶手段は、シューティングの対象となるターゲットを画像認識するために1以上の判定用基準画像についての必要な判定基準用画像データを記憶する。判定基準用画像データ記憶手段は、予め判定基準用画像データを記憶していてもよい。しかしながら、判定基準用画像データ記憶手段は、撮影手段により撮影した画像に基づいて作成した判定基準用画像データを記憶してもよい。判定用基準画像は、ターゲットの全体画像であっても、また部分画像であってもよい。また判定用基準画像は、ターゲットの外面に表示される文字、記号または図形からなる識別表示の画像であってもよい。このような識別表示の画像を判定用基準画像とすれば、識別表示だけを画像認識すればよいので、画像認識が簡単になる。
【0013】
シューティング開始指令発生手段は、操作者の操作に基づいてシューティングを開始するシューティング開始指令を認識対象画像データ取得手段に出力する。すなわち操作者は、シューティングをする場合には、コントローラ上に設けられたボタン等の操作部を操作する。この操作を受けてシューティング開始指令発生手段は、シューティング開始指令を発生する。認識対象画像データ取得手段は、シューティング開始指令が発生したときに、表示画面に表示されていた画像を認識対象画像と定めて、この認識対象画像の画像データである認識対象画像データを、映像信号から取得する。さらに、認識対象画像データ取得手段は、取得した認識対象画像データを判定手段に出力する。
【0014】
判定手段は、認識対象画像データ取得手段から認識対象画像データが出力されると、判定基準用画像データ記憶手段に記憶された判定基準用画像データと出力された認識対象画像データとを比較して、認識対象画像データに含まれるオブジェクトが、判定基準用画像データのターゲットであるか否かを画像認識により判定する。
【0015】
判定手段は、認識対象画像データと判定基準用画像データとに基づいて認識対象画像に映っているオブジェクトがターゲットであるか否かを判定し、認識対象画像に映っているオブジェクトがターゲットであると判定したときには、命中信号をゲーム実行手段に出力する。また、判定手段は、認識対象画像データと判定基準用画像データとに基づいて認識対象画像に映っているオブジェクトがターゲットではないと判定したときには、非命中信号をゲーム実行手段に出力する。そして、ゲーム実行手段は、命中信号または非命中信号を受信してゲームを進行する。このように構成することにより、シューティングのための赤外線信号や命中確認のための信号伝送手段を用いることなく、画像認識によりシューティングがターゲットに命中したか否かを判定することができる。ターゲットに信号送信手段を設ける必要が無いので、任意のオブジェクトをターゲットにすることができる。
【0016】
ゲーム実行手段は、出力された命中信号をすべて有効なものとしてシューティングゲームを進行させてもよい。このようにした場合には、シューティング開始指令が発生したときの表示画面にターゲットであるオブジェクトが表示されていれば、シューティングがターゲットに命中したことになるので、操作者はゲームの進行を容易に理解することができる。またゲーム実行手段は、命中信号を受信したあとに、所定の条件を満たした場合にのみ、命中信号を有効なものとしてシューティングゲームを進行させてもよい。所定の条件下とは、例えば命中信号が出力されてから所定の時間内に操作者が操作した場合とすることができる。この場合には、シューティング開始指令を発生した後の操作者の操作によりシューティング有効指令を発生する機能をシューティング開始指令発生手段に設ければよい。このようにすれば、命中信号が出力されてから所定の時間内にシューティング有効指令を発生させなければ命中信号が有効とはならないので、シューティングがターゲットに命中したことにならない。したがって、命中信号が出力されてから所定の時間内を、ターゲットを捕捉しているロックオン状態と見立てることができ、このロックオン状態中でなければ、シューティングがターゲットに命中しない構成とするとができるので、ゲームの進行をスリリングなものとすることができる。
【0017】
また、命中信号が有効となったこと、すなわちシューティングがターゲットに命中したことを操作者に知らせるようにしてもよい。命中信号が有効となったことを外部に発現させる構成は任意であり、例えば視覚、聴覚または触覚によって操作者に知らせることができる。視覚によって命中を確認できるようにする場合には、命中を確認できる画像を表示画面に表示する命中画像表示手段をコントローラに設ければよい。また、聴覚または視覚によって命中を確認できるようにする場合には、音響発生手段またはコントローラを振動させる振動発生手段をコントローラに設ければよい。このようにすると、操作者は、シューティングがターゲットに命中したか否かを確認することができるので、さらにスリリング感を増大させることができる。
【0018】
2台以上のシューティング玩具を用いて、対戦相手とシューティングゲームを競うことにより遊ぶ場合には、対戦相手のシューティング玩具のコントローラとの間で通信を行う機能を有する通信手段をさらに設けるようにコントローラを構成することができる。通信手段が通信する情報の内容は、任意であり、例えば対戦相手のシューティング玩具のコントローラとの間で、移動玩具から受信した映像信号とすることができる。このような場合には、映像表示手段の表示画面を、第1の分割表示画面と第2の分割表示画面とから構成する。そして映像表示手段を、操作者が操作する移動玩具から受信した映像信号に基づいて撮影手段が撮影した映像を第1の分割表示画面に表示し、かつ、対戦相手のコントローラから送信された映像信号に基づいて対戦相手の移動玩具の撮影手段が撮影した映像を第2の分割表示画面に表示するように構成することができる。このようにすると、対戦相手の操作する移動玩具の撮影手段が撮影している映像を見ることができる。したがって、対戦相手の撮影している画像が、ターゲットであるオブジェクトを含んでいるか否か、すなわち対戦相手の玩具からのシューティングがターゲットに命中するか否かを知ることができる。したがって、対戦相手とシューティングゲームを競う場合における作戦をたてる楽しさを増大させることができる。
【0019】
なお、対戦相手とシューティングゲームを競うことにより遊ぶ場合においても、命中信号が発生してから所定時間内に有効指令が発生した命中信号のみを有効とするようにゲーム実行手段を構成してもよい。この場合には、命中伝達手段と、被弾表示手段とをさらに備えるようにコントローラを構成する。命中伝達手段は、命中信号が有効なものとなると、通信手段を介して対戦相手のコントローラに命中信号が有効になったことを対戦相手のコントローラに伝達する。被弾表示手段は、対戦相手のコントローラから通信手段を介して命中信号が有効になったことを受信すると第2の分割表示画面上に被弾を示す画像を表示する。このようにすると、シューティングがターゲットに命中した画像が対戦相手の第2の分割画面に表示されるので、対戦相手のシューティング玩具がターゲットにシューティングを命中させた状態を即座に確認することができるので、遊びの楽しみを増すことが出来る。
【0020】
判定基準用画像データに記憶される判定用基準画像は、任意の画像とすることが出来る。すなわち、ターゲットとなるオブジェクトの全体の画像とすることもできるし、オブジェクトの一部の画像とすることもできる。また、ターゲットとなるオブジェクトの外面に文字、記号または図形からなる識別表示を設けてもよい。この場合には、判定基準用画像データ記憶手段に記憶されている1以上の判定用基準画像を、識別表示の画像とすればよい。このように構成することにより、画像認識を簡単にすることができる。
【0021】
また、シューティングのターゲットを対戦相手の移動玩具としてもよい。このように構成すると、シューティングを対戦相手の移動玩具に命中させるだけでなく、対戦相手のシューティングが命中しないように移動玩具を移動させたりしなければならないので、さらに作戦をたてる楽しみを増すことができる。特に上述のように、映像表示手段の表示画面を、第1の分割表示画面と第2の分割表示画面とから構成し、対戦相手のコントローラから送信された映像信号に基づいて対戦相手の移動玩具の撮影手段が撮影した映像を第2の分割表示画面に表示するように構成している場合には、対戦相手の撮影している画像に操作者が操作する移動玩具が写っているか否か、すなわち操作者が操作する移動玩具にシューティングが命中するか否かを知ることができるので、遊びの楽しみを増すことが出来る。
【0022】
撮影手段は、ズーム機能を備えていてもよい。この場合には、シューティング開始指令が発生すると同時に、ズーム機能により撮影画像を拡大する。このように構成しても、認識対象画像に写るターゲットの大きさを大きくすることができ、画像認識を簡単にすることができる。
【0023】
また、認識対象画像データ取得手段が、認識対象画像の中心領域にある画像部分だけを認識対象画像データとして取得するように構成してもよい。このように構成すると、ターゲットが認識対象画像の中心領域以外にある場合には、判定手段は、認識対象画像に写っているオブジェクトがターゲットではないと判定する。したがって、操作者は、ターゲットが認識対象画像の中心領域にくるように移動玩具を制御しなければならないので、作戦をたてる楽しさを増すことが出来る。また、中心領域にある画像部分だけが、判定の対象となるので、画像認識を簡単にすることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、画像認識によりシューティングがターゲットに当たったか否かを判定するので、シューティングのための赤外線信号や命中確認のための信号伝送手段をターゲットに用いる必要がないので、任意のオブジェクトをターゲットにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下図面を参照して、本発明のシューティング玩具の実施の形態を説明する。図1は、本発明のシューティング玩具の移動玩具が戦車玩具である実施の形態の一例を示している。シューティング玩具1は、戦車玩具3と、この戦車玩具3を遠隔制御するコントローラ5とから構成されている。この例では、対戦相手も同じ構成のシューティング玩具を操作して対戦するものとする。したがってターゲットは、対戦相手が操作する戦車玩具である。戦車玩具3は、撮影手段として使用するカメラのレンズを含む撮像素子7が先端に設けられた砲身9を有する砲塔部11と、コントローラ5との間で信号を送受信するためのアンテナ13が取り付けられた車体部15とから構成されている。カメラの構造は、任意であり、携帯電話のカメラ等で採用されているCCDカメラなどの小型のカメラとすることができる。またカメラは、撮影画像を拡大するためのズーム機能を有している。なおこのカメラは、オブジェクトを撮影すると、その撮影した情報を映像信号に変換する。撮像素子7から出力された映像信号は、車体部15の内部に配置した信号処理回路により処理されて後述する映像信号送信手段に伝送される。砲塔部11の内部には、アンテナ13から受信した制御信号に基づいて、砲身9を上下に駆動する砲身駆動機構が内蔵されている。さらに砲塔部11には、アンテナ13が受信した制御信号に基づいて、車体部15に対して砲塔部11を回転することを可能にする砲塔部回転駆動機構が内蔵されている。そして車体部15内に設けた信号処理回路は、車体部15に設けられたアンテナ13を利用して、砲身9及び砲塔13を動作させるための制御信号を含む各種の制御信号を受信する。したがって、操作者は、コントローラを操作することにより、撮影範囲、撮影方向及び/または撮影するオブジェクトの大きさを自由に変更することができる。車体部15に設けられた移動機構は、アンテナ13から受信した動作制御信号に基づいて移動方向及び移動速度を変更する。移動機構は、電源としての電池と、駆動源としてのモータと、モータ制御回路と、キャタピラを含む動作機構とを含んで構成される。なお、本実施例においては、制御信号の受信と映像信号の送信とを1本のアンテナで行っているが、戦車玩具3に制御信号の受信を行うアンテナと映像信号の送信を行うアンテナとを分けて設けてもよい。戦車玩具3の内部には、カメラの信号処理回路及び駆動機構の制御回路等が構成された回路基板を含む各種の部品が内蔵されている。本実施の形態においては、制御信号及び映像信号の送受信を電波信号を用いて無線で行っているが、移動玩具3とコントローラ5とを接続するケーブル等により有線で制御信号及び映像信号の送受信を行ってもよい。また、本実施の形態の移動玩具は、戦車を模した物であるが、ヘリコプター(図2)や、戦闘機のように空中を移動する移動玩具または潜水艦(図3)等の水中を移動する移動玩具にも本発明を適用できるのは勿論である。
【0026】
図1に示すように、コントローラ5には、十字キー17、ボタン19、アンテナ21、第1の分割表示画面23、第2の表示画面25が設けられている。操作者は、移動玩具の動作を制御するために十字キー17及びボタン19を操作し、その操作結果は、電気信号に変換されて、後述する制御信号発生手段に出力される。また操作者は、十字キー17及びボタン19を操作することにより、ゲームを進行する。十字キー17、ボタン19を操作することにより発生した制御信号は、アンテナ21から戦車玩具3に送信される。またアンテナ21は、戦車玩具3から送信されてくる映像信号を受信する。アンテナ21で受信した映像信号は、第1の分割表示画面23に表示される。操作者は、第1の分割表示画面23に表示された映像に基づいて、十字キー17、ボタン19を操作することにより、戦車玩具の動作を決定したり、シューティング開始指令またはシューティング有効指令を出力して、ゲームを進行する。また、コントローラ5のケースには、第1の分割表示画面及び第2の分割表示画面2の近傍に、コントローラ5の内部に内蔵されたスピーカからの音を放音する放音部26が設けられている。
【0027】
図4は、二人の操作者がそれぞれシューティング玩具を用いて、互いの戦車玩具をターゲットとすることにより、シューティング対戦を行う場合の一例を示している。対戦時には、コントローラ5はアンテナ21を通して、自分の戦車玩具3と信号を送受信するとともに、対戦相手のコントローラ5´とも信号を送受信する。すなわち、操作者が操作する戦車玩具3から送信されてきた映像信号は、対戦相手のコントローラ5´にも送信される。また対戦相手のコントローラ5´から送信される対戦相手の戦車玩具3´が撮影した映像信号を自分のコントローラ5で受信する。このようにすることにより、自分で撮影している撮影画像と対戦相手の撮影画像を、同時に自分のコントローラの第1及び第2の分割表示画面で見ることが可能になる。さらに後述する命中信号が有効となった場合には、命中したことを対戦相手のコントローラに知らせるための信号を二台のコントローラ間で送受信する機能も各コントローラは有している。対戦相手のコントローラ5´から受信した対戦相手の戦車玩具3´が撮影した映像は、第2の分割表示画面25に表示される。
【0028】
本実施の形態では、後に説明するように、第2の分割表示画面25に、相手のコントローラ5´から命中信号が有効になったことを示す信号が送信されてきたときに、被弾を示す画像を表示する。本実施の形態では、第1及び第2の分割表示画面をコントローラ5に設けているが、コントローラとは別にこれら分割表示画面を設けるようにしてもよいのは勿論である。また、本実施の形態では、第1の分割表示画面及び第2の分割表示画面は、それぞれコントローラの蓋部と本体部とにそれぞれ分けて独立した表示画面として構成されている。しかしながら、1つの表示画面を二つに分割して第1の分割表示画面及び第2の分割表示画面としてもよいのは勿論である。この場合には、1つの表示画面を真ん中で縦または横に分割して一方を第1の分割表示画面とし、他方を第2の分割表示画面とすることができる。また第1の分割表示画面を表示画面全体的に表示し、第2の分割表示画面を、第1の分割表示画面の内部の片隅に表示するようにしてもよいのは勿論である。
【0029】
図5は、シューティング玩具1の戦車玩具3及びコントローラ5の内部に分割して配置された信号処理回路の構成の一部を示すブロック図である。この信号処理回路は、戦車玩具3内に、制御信号受信手段27、駆動手段28、撮影手段29、映像信号送信手段31を備えている。また信号処理回路は、コントローラ5内に、制御信号発生手段33、ゲーム実行手段35、映像信号受信手段37、映像表示手段39、認識対象画像取得手段41、判定手段43、判定基準用画像データ記憶手段45、シューティング開始指令発生手段47、振動発生手段49、音響発生手段51、命中画像表示手段53、命中伝達手段55、通信手段57、被弾表示手段59とを少なくとも備えている。
【0030】
制御信号発生手段33は、図1に示した十字キー17またはボタン19が操作されると、戦車玩具3を移動させるために必要な制御信号を出力する。また制御信号発生手段33は、ゲーム実行手段35からの指令に応じて、制御信号を発生することもある。制御信号発生手段33は、制御信号をアンテナ21を含む通信手段57を介して戦車玩具3に設けられた制御信号受信手段27に送信する。駆動手段28は、制御信号受信手段27が受信した制御信号に基づいて、戦車玩具3の移動を制御する。なお本実施の形態においては、制御信号に、砲身9及び砲塔部11を駆動するための制御信号も含まれている。したがって制御信号によって、砲身9及び砲塔部11を動かすこともできる。なお制御信号受信手段27は、制御信号の他にコントローラ5内の通信手段57から送信されてくる撮影手段29に対する指令信号も受信する機能を有している。
【0031】
撮影手段29は、常時カメラの撮像素子7の前方の状況を撮影して映像信号を出力し続ける。本実施の形態の撮影手段29は、ズーム機能を有しており、シューティング開始指令発生手段47が出力したシューティング開始指令に基づく指令信号が入力されると、ズーム機能を発揮して撮影画像を拡大する。シューティング開始指令は、操作者が、ボタン19を操作することによりシューティング開始指令発生手段47から発生し、制御信号とともに、移動玩具に送信される。シューティング開始指令はさらに、後述する認識対象画像取得手段41にも出力される。
【0032】
映像信号送信手段31は、撮影手段29が撮影した映像信号をアンテナ13を介してコントローラ5内に設けられた通信手段57を介して映像信号受信手段37に送信する。映像信号受信手段37は、受信した映像信号を映像表示手段39に出力する。映像表示手段39は、入力された映像信号に基づいて、第1の分割表示画面23に撮影手段29が撮影した映像を表示する。また後に説明するように、本実施の形態では、映像表示手段39は対戦相手のコントローラから送信されてきた対戦相手の戦車玩具が撮影した映像信号に基づく映像を第2の分割表示画面25に表示する。
【0033】
認識対象画像取得手段41は、シューティング開始指令発生手段47からシューティング開始指令が出力されたときに、第1の分割表示画面23に表示されていた画像を認識対象画像と定めて、この認識対象画像の画像データである認識対象画像データを、映像信号から取得する。認識対象画像取得手段41は、取得した認識対象画像データを判定手段43に出力する。判定手段43は、出力された認識画像データを判定基準用画像データ記憶手段45に記憶された判定基準用画像データと比較して、認識対象画像データに含まれるオブジェクトが、判定基準用画像データのターゲットであるか否かを画像認識により判定する。判定基準用画像データ記憶手段45の構成は任意であり、例えば予め判定基準用画像データを記憶していてもよい。また判定基準用画像データ記憶手段45には、撮影手段29により撮影した画像に基づいて作成した判定基準用画像データを記憶するようにしてもよい。撮影手段29により撮影した画像に基づいて作成したデータを判定基準用画像データとするように構成した場合には、操作者が自分で決めた任意のオブジェクトをターゲットとすることができる。また、記憶する判定用基準画像の構成も任意であり、ターゲットの全体画像であっても、また部分画像であってもよい。さらに、図6に示すようにターゲットの外面に文字、記号または図形からなる識別表示Mを表示し、判定用基準画像を、ターゲットの外面に表示される文字、記号または図形からなる識別表示Mの画像としてもよい。このような識別表示Mの画像を判定用基準画像とすれば、識別表示Mだけを画像認識すればよいので、画像認識が非常に簡単になる。本実施の形態では、識別表示Mの撮影を容易にするために、撮影手段29にズーム機能を付加し、シューティング開始指令が出力されたときにズーム機能を発揮して、可能な限り識別表示Mを大きく撮影できるようにしている。
【0034】
判定手段43は、認識対象画像データと判定基準用画像データとに基づいて認識対象画像に映っているオブジェクトがターゲットであるか否かを判定する。認識対象画像に映っているオブジェクトがターゲットであると判定したときには、命中信号をゲーム実行手段35に出力し、映っているオブジェクトがターゲットではないと判定したときには、非命中信号をゲーム実行手段35に出力する。
【0035】
ゲーム実行手段35は、命中信号または非命中信号に基づいてゲームを進行する。ゲーム実行手段35の構成は任意である。本実施の形態においては、ゲーム実行手段は、命中信号が入力された場合には命中処理を行い、非命中信号が入力された場合には非命中処理を行う。
【0036】
命中処理及び非命中処理の処理態様は任意であり、仮想弾がターゲットに命中したことまたは命中しなかったことを、ゲーム実行手段35において進行するゲームの内容に反映することは勿論のこと、命中を操作者に知らせる処理を含むものである。本実施の形態では、仮想弾が命中したことを操作者に知らせるために、振動発生手段49、音響発生手段51及び命中画像表示手段53を備えている。振動発生手段49は、図1に示したコントローラ5内に配置されている。このような振動発生手段49を設ければ、命中処理において振動発生手段49を駆動状態にして、各操作者の身体に振動を伝えることで仮想弾が命中したことを触覚で知らせることができる。その結果、戦車玩具3の操作や対戦に熱中している最中であっても、振動により命中したことを知ることができる。
【0037】
またこの例では、仮想弾が命中したことを、音響発生手段51により音響により表示する。すなわち音響発生手段51は、仮想弾が命中すると、コントローラ5内に配置した図示しないスピーカから爆発音のような所定の音響を発生する。音響は、図1に示した放音部26から外部に放音される。振動発生手段49から与えられる振動に加えて、音響発生手段51から与えられる音響が加わると、臨場感を増大させることができる。
【0038】
さらにこの例では、図1に示した映像表示手段39の第1の分割表示画面23に、判定手段の判定結果が出力する命中信号に基づいて仮想弾が命中したことを表示画面23に視覚によって確認できる表示態様で表示するために必要な指令を発生する命中画像表示手段53を備えている。映像表示手段39は、命中画像表示手段53からの指令に基づいて、第1の分割表示画面23上に仮想弾が命中した画像を適宜の表示態様で表示する。適宜の表示態様の例として、第1の分割表示画面23上に爆発状態を示す図柄を画像に重ねるようにして表示する態様が考えられる。このようにすると振動発生手段49及び音響発生手段51に加えて、臨場感をさらに増大させることができる。
【0039】
本実施の形態では、対戦相手のコントローラ5´と、互いの戦車玩具が撮影した映像信号を送受信する。そのために映像表示手段39に入力される映像信号は、通信手段57を介して対戦相手のコントローラ5´に送信される。また対戦相手の戦車玩具が撮影した映像を第2の分割表示画面25に表示できるようにするために、受信手段57が受信した対戦相手のコントローラ5´から送信されてきた映像信号は、映像信号受信手段37に入力される。映像信号受信手段37は、対戦相手のコントローラ5´からの映像信号を、自分の戦車玩具3から送信されてきた映像信号と区別して映像表示手段39に与える。映像表示手段39は、対戦相手のコントローラ5´から送信されてきた映像信号に基づく映像を第2の分割表示画面25に表示する。
【0040】
また本実施の形態では、対戦相手のコントローラ5´にも命中信号を通信手段57を介して送信するために命中伝達手段55を備えている。ゲーム実行手段35が命中信号を有効であるとした場合には、命中信号が有効となったことを命中伝達手段55に伝達する。命中伝達手段55は、命中信号が有効になったことが入力されると、通信手段57に命中信号が有効になったことを対戦相手のコントローラ5´に伝達するための命中伝達信号を出力する。通信手段57は、アンテナ21を介して、対戦相手のコントローラ5´に命中信号が有効になったことを伝達する命中伝達信号を送信する。また、通信手段57は、対戦相手のコントローラ5´から命中信号が有効となったことを示す命中伝達信号を受信すると、被弾表示手段59に被弾信号を出力する。被弾表示手段59は、対戦相手のコントローラ5´から通信手段57を介して命中信号が有効になったことを示す命中伝達信号を受信すると、第2の分割表示画面上に被弾を示す画像を表示する。また命中伝達信号は、ゲーム実行手段35にも送信され、ゲーム実行手段35は命中伝達信号を受けて、さらにゲームを進行させる。このようにするとシューティングによる仮想弾がターゲットに命中した画像が対戦相手の第2の分割表示画面に表示されるので、対戦相手のシューティングにより自分の戦車玩具3が攻撃されて、被弾したことを即座に確認することができるので、対戦ゲームとして楽しみを増すことができる。また、ターゲットが戦車玩具のように移動するものの場合には、シューティングを対戦相手の戦車玩具に命中させるだけでなく、対戦相手のシューティングが命中しないように自分の戦車玩具を移動させて、逃げることも必要になるので、さらに作戦をたてる楽しみを増すことができる。
【0041】
図7は、図5の信号処理回路の主要部分をマイクロコンピュータを利用して実現する場合に使用するソフトウエアのアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、一人でシューティングを行う場合に、特にゲーム実行手段35がすべての命中信号を有効なものとする場合に使用するソフトウエアのアルゴリズムを示すフローチャートである。まずステップST1で、シューティング玩具1のコントローラ5は、移動玩具である戦車玩具3との通信を開始して、制御信号及び映像信号を送受信できる状態となる。そして、移動玩具から送信されてくる映像信号を第1の分割表示画面23に表示する。通信が開始されると、ステップST2でシューティング開始指令が出力されたか否かを判定する。シューティング開始指令が出力されていないと判定した場合には、ステップST2でシューティング開始指令があるまで待機状態となる。ステップST2でシューティング開始指令があると判定した場合には、ステップST3で認識対象画像データ取得手段41が、表示画面に表示されている画像を画像認識の対象とする認識対象画像と定めて、映像信号から認識対象画像についての認識対象画像データを取得する。ステップST4では、判定手段43が、取得した認識対象画像データと判定基準用画像データ記憶手段45に記憶されている判定基準用画像データとを比較する。そして、ステップST5で、判定手段43が認識対象画像データにターゲットであるオブジェクトが含まれない(NO)と判定した場合には、ステップST6で非命中信号をゲーム実行手段35に出力し、ステップST7で、ゲーム実行手段35が非命中処理をして、ステップST2に戻る。そして、ステップST2で、再びシューティング開始指令が出力されるまで待機状態となる。
【0042】
ステップST5での判定結果がYESである場合には、ステップST8に進み、判定手段43がゲーム実行手段35に命中信号を出力し、ゲーム実行手段35は、出力された命中信号を全て有効なものとしてゲームを進行する(ステップST9)。ステップST10では命中処理を行い、命中信号が有効となったことを振動発生手段49、音響発生手段51及び/または命中画像表示手段53により操作者に表示して、命中処理を終了させる。ステップST11では、所定のゲーム終了条件を満たしたり、操作者によりシューティングを終了する旨の入力があったか否かを判定し、入力が無かった場合には、ステップST2に戻って、再びシューティング開始指令があるまで待機状態となる。対戦を終了する旨の入力等があった場合には、対戦終了となる。上記のアルゴリズムは、一例であり、他のアルゴリズムであってもよい。
【0043】
図8は、シューティング開始指令発生手段47が、シューティング有効指令を発生する機能を有しており、ゲーム実行手段35が、命中信号が出力されてから、所定の時間内にシューティング有効指令が発生した場合にのみ命中信号を有効なものとしてシューティングゲームを進行するように構成されている場合において用いるソフトウエアのアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。図8のアルゴリズムでは、図7のアルゴリズムのステップST8とステップST9との間にステップST8A乃至ST8Cを付加している。その他のステップは、図7に示したステップと同じである。ステップST8で命中信号が出力された場合には、操作者がシューティング開始指令を発生した後にコントローラ5を操作することにより、シューティング開始指令発生手段47からシューティング有効指令が発生したか否かを判定する(ステップST8A)。シューティング有効指令が発生していないと判定した場合には、ステップST8Bに進み、命中信号が出力されてから、所定の時間が経過したか否かを判定する。所定の時間が経過していない場合には、ステップST8Aに戻って、有効指令が発生するまで待機状態となる。ステップST8Bで所定時間が経過したと判定した場合には、ステップST8Cに進み、出力された命中信号を無効とし、ステップST7へと進んで非命中処理を行う。そして、ステップST2で再度シューティング開始指令があるまで待機状態となる。ステップST8Aで有効指令が発生していると判定した場合には、ステップST9でゲーム実行手段35が、命中信号を有効なものとしてゲームを進行する。この場合には、命中信号が出力されてから所定の時間内を、ターゲットを捕捉しているロックオン状態と見立てることができ、このロックオン状態中でなければ、シューティングがターゲットに命中しない構成とするとができるので、ゲームの進行をスリリングなものとすることができる。
【0044】
図9は、二人でシューティングを行う場合(即ち対戦を行う場合)であって、特にゲーム実行手段35がすべての命中信号を有効なものとする場合における1台のシューティング玩具において使用するソフトウエアのアルゴリズムを示すフローチャートである。まずステップST101で、シューティング玩具1のコントローラ5は、戦車玩具(移動玩具)3及び対戦相手のコントローラ5´との通信を開始して、制御信号及び映像信号を送受信できる状態となる。そして、移動玩具3から送信されてくる映像信号を第1の分割表示画面23に表示し、対戦相手のコントローラ5´から送信されてくる映像信号を第2の分割表示画面25に表示する。通信が開始されると、ステップST102で対戦相手のコントローラ5´から命中信号が有効になったことを示す命中伝達信号を受信したか否かを判定する。命中伝達信号を受信した場合には、ステップST103に進む。ステップST103では、被弾表示手段59が、第2の分割表示画面25に被弾を示す画像を表示して、移動玩具が、対戦相手の仮想弾を被弾したことを操作者に表示する。また命中信号が有効になったことを示す命中伝達信号を受信した場合には、振動発生手段49及び音響発生手段51により被弾したことを操作者に表示してもよい。ステップST103で被弾処理を終了すると、ステップST104び進む。ステップST102で命中伝達信号を受信しなかった場合には、直接ステップST104に進む。ステップST104からステップST112までは、図7のステップST2からステップST10までと実質的に同じであるため説明を省略する。図9のアルゴリズムでは、ステップST111で命中信号が有効になると、ステップST112で命中処理をした後に、ステップST113で命中伝達手段55が通信手段57を介して対戦相手のコントローラ5´に命中信号が有効になったことを示す命中伝達信号を送信する。そして、ステップST114で、所定のゲーム終了条件を満たしたり、操作者によりシューティングを終了する旨の入力があったか否かを判定し、入力が無かった場合には、ステップST102に戻って、再び対戦相手のコントローラ5´から命中信号が有効になったか否かを判定する。対戦を終了する旨の入力等があった場合には、対戦終了となる。上記のアルゴリズムは、一例であり、他のアルゴリズムであってもよい。
【0045】
なお、ソフトウエアの構成を変更することにより、対戦相手と通信を行う場合のターゲットを互いの移動玩具とせずに、共通のオブジェクトをターゲットとするようにしてもよいし、それぞれ異なるオブジェクトをターゲットにすることもできるのは勿論である。
【0046】
図10は、シューティング開始指令発生手段47が、シューティング有効指令を発生する機能を有しており、ゲーム実行手段35が、命中信号が出力されてから、所定の時間内にシューティング有効指令が発生した場合にのみ命中信号を有効なものとしてシューティングゲームを二人で進行するように構成されている場合において用いるソフトウエアのアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。図10のアルゴリズムでは、図9のアルゴリズムのステップST110とステップST111の間にステップST110A乃至ST110Cを付加している。なお、図10のアルゴリズムのステップST110AからステップST110Cまでは、図8のステップST8AからステップST8Cまでと実質的に同じであるため説明を省略する。
【0047】
上記各実施の形態によれば、画像認識によりシューティングがターゲットに当たったか否かを判定するので、シューティングのための赤外線信号や命中確認のための信号伝送手段をターゲットに用いる必要がない。そのため任意のオブジェクトをターゲットにすることができる。その結果、本実施の形態によれば、遊びが単調なものとならないという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】シューティング玩具の移動玩具が戦車玩具である場合の全体図である。
【図2】シューティング玩具の移動玩具がヘリコプター玩具である場合の全体図である。
【図3】シューティング玩具の移動玩具が潜水艦玩具である場合の全体図である。
【図4】図1の実施の形態のシューティング玩具を用いて対戦を行う場合を示す図である。
【図5】本実施の形態のシューティング玩具の主要部の構成を示すブロック図である。
【図6】ターゲットの外面に文字、記号または図形からなる識別表示を表示した場合のシューティング玩具を表す図である。
【図7】図1の実施の形態をシューティング有効指令を用いないで実現する場合に用いるプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図8】図1の実施の形態をシューティング有効指令を用いて実現する場合に用いるプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図9】図4の実施の形態をシューティング有効指令を用いないで実現する場合に用いるプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図10】図4の実施の形態をシューティング有効指令を用いて実現する場合に用いるプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0049】
1 シューティング玩具
3 移動玩具
5 コントローラ
5´ 対戦相手のコントローラ
7 撮像素子
9 砲身
11 砲塔部
13 アンテナ
15 車体部
17 十字キー
19 ボタン
21 アンテナ
23 第1の分割表示画面
25 第2の分割表示画面
26 放音部
27 制御信号受信手段
28 駆動手段
29 撮影手段
31 映像信号送信手段
33 制御信号発生手段
35 ゲーム実行手段
37 映像信号受信手段
39 映像表示手段
41 認識対象画像取得手段
43 判定手段
45 判定基準用画像データ記憶手段
47 シューティング開始指令発生手段
49 振動発生手段
51 音響発生手段
53 命中画像表示手段
55 命中伝達手段
57 通信手段
59 被弾表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御信号を発生するコントローラと、
前記制御信号により遠隔制御可能な移動玩具とを備え、
前記移動玩具は、前記移動玩具が存在する領域にあるオブジェクトを撮影する撮影手段と、前記撮影手段から出力される映像信号を前記コントローラに送信する映像信号送信手段とを備え、
前記コントローラが、前記映像信号を受信する映像信号受信手段と、受信した前記映像信号に基づいて前記撮影手段が撮影した映像を表示画面に表示する映像表示手段と、前記映像を利用してシューティングゲームを実行するゲーム実行手段とを備えているシューティング玩具であって、
前記コントローラは、シューティングの対象となるターゲットを画像認識するために必要な1以上の判定用基準画像についての判定基準用画像データを記憶する判定基準用画像データ記憶手段と、
操作者の操作に基づいて、シューティングを開始するためのシューティング開始指令を発生するシューティング開始指令発生手段と、
前記シューティング開始指令が発生したときに、前記表示画面に表示されている画像を画像認識の対象とする認識対象画像と定め、該認識対象画像についての認識対象画像データを前記映像信号から取得する認識対象画像データ取得手段と、
前記認識対象画像データと前記判定基準用画像データとに基づいて、認識対象画像に写っている前記オブジェクトが前記ターゲットであるか否かを判定し、前記認識対象画像に写っている前記オブジェクトが前記ターゲットであると判定したときには命中信号を出力し、前記認識対象画像に写っている前記オブジェクトが前記ターゲットではないと判定したときに非命中信号を出力する判定手段とを備え、
前記ゲーム実行手段は、前記命中信号及び前記非命中信号に基づいて、前記シューティングゲームを進行するように構成されていることを特徴とするシューティング玩具。
【請求項2】
前記ゲーム実行手段は、前記命中信号をすべて有効なものとしてゲームを進行するように構成されている請求項1に記載のシューティング玩具。
【請求項3】
前記シューティング開始指令発生手段は、前記シューティング開始指令を発生した後の前記操作者の操作により、シューティング有効指令を発生する機能を有しており、
前記ゲーム実行手段は、前記命中信号が出力されてから、所定の時間内に前記シューティング有効指令が発生した場合にのみ前記命中信号を有効なものとして前記シューティングゲームを進行するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシューティング玩具。
【請求項4】
前記コントローラは、前記命中信号が有効なものとなると、前記表示画面に視覚によって命中を確認できるようにする画像を表示する命中画像表示手段、聴覚によって命中を表示する音響発生手段及び前記コントローラを振動させて触覚によって命中を表示する振動発生手段の少なくとも一つを備えている請求項2または3に記載のシューティング玩具。
【請求項5】
前記コントローラは、対戦相手のシューティング玩具のコントローラとの間で通信を行う通信手段を更に備えており、
前記映像表示手段の前記表示画面は、第1の分割表示画面と第2の分割表示画面とから構成され、
前記映像表示手段は、前記移動玩具から受信した前記映像信号に基づいて前記撮影手段が撮影した映像を前記第1の分割表示画面に表示し、前記対戦相手のコントローラから送信された映像信号に基づいて前記対戦相手の移動玩具の撮影手段が撮影した映像を前記第2の分割表示画面に表示するように構成されている請求項1に記載のシューティング玩具。
【請求項6】
前記ゲーム実行手段は、前記命中信号をすべて有効なものとしてゲームを進行するように構成されており、
前記ゲーム実行手段は、前記命中信号が出力されてから、所定の時間内に前記シューティング有効指令が発生した場合にのみ前記命中信号を有効なものとして前記シューティングゲームを進行するように構成されており、
前記コントローラは、前記命中信号が有効なものとなると、前記通信手段を介して前記対戦相手のコントローラに前記命中信号が有効になったことを伝達する命中伝達手段と、
前記対戦相手のコントローラから前記通信手段を介して前記命中信号が有効になったことを受信すると前記第2の分割表示画面上に被弾を示す画像を表示する被弾表示手段とを備えている請求項5に記載のシューティング玩具。
【請求項7】
前記シューティング開始指令発生手段は、前記シューティング開始指令を発生した後の前記操作者の操作により、シューティング有効指令を発生する機能を有しており、
前記ゲーム実行手段は、前記命中信号が出力されてから、所定の時間内に前記シューティング有効指令が発生した場合にのみ前記命中信号を有効なものとして前記シューティングゲームを進行するように構成されており、
前記コントローラは、前記命中信号が有効なものとなると、前記通信手段を介して前記対戦相手のコントローラに前記命中信号が有効になったことを伝達する命中伝達手段と、
前記対戦相手のコントローラから前記通信手段を介して前記命中信号が有効になったことを受信すると前記第2の分割表示画面上に被弾を示す画像を表示する被弾表示手段とを備えている請求項5に記載のシューティング玩具。
【請求項8】
前記ターゲットになる前記オブジェクトの外面には、文字、記号または図形からなる識別表示が表示されており、
前記判定基準用画像データ記憶手段に記憶されている前記1以上の判定用基準画像が、前記識別表示の画像である請求項1に記載のシューティング玩具。
【請求項9】
前記ターゲットが対戦相手の移動玩具である請求項1に記載のシューティング玩具。
【請求項10】
前記撮影手段は、ズーム機能を有しており、前記シューティング開始指令が発生すると同時に、前記ズーム機能により撮影画像を拡大する請求項1に記載のシューティング玩具。
【請求項11】
前記認識対象画像データ取得手段は、前記認識対象画像の中心領域にある画像部分だけを前記認識対象画像データとして取得する請求項1に記載のシューティング玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−161425(P2008−161425A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−354052(P2006−354052)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】