説明

ショーケース

【課題】背面ダクト内に位置する整流板の開閉を容易とする。
【解決手段】陳列室11の背面に位置し、断熱壁3との間に冷気が上昇する背面ダクト9を構成するための背面パネル6と、棚26に設けられ、後端の連通部51にて背面ダクト9に連通すると共に、前端に冷気吐出口52が形成された棚ダクト53と、背面パネル6に設けられ、連通部51より上側における背面ダクト9内に位置して複数の透孔41が形成された整流板40と、背面パネル6の背面ダクト9側に上下移動可能に設けられ、整流板40の透孔41を開閉自在に閉塞するための切換板45とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、断熱壁内に前面が開口する陳列室を構成し、この陳列室内に商品陳列用の棚を架設して成るショーケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来よりスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどに設置されるショーケースは、断熱壁の内側に間隔を存して設けた背面パネルとの間に背面ダクトを構成し、背面パネルの内側には陳列室を構成すると共に、背面ダクトには冷却器と送風機を設置し、この冷却器と熱交換した冷気を送風機により、背面ダクトから陳列室内に吹き出す構成とされている。
【0003】
この場合、陳列室の開口上縁には冷気吐出口が形成されていると共に、開口下縁には冷気吸込口が形成され、いずれも背面ダクトに連通されている。そして、この開口上縁の冷気吐出口から冷気を吹き出し、エアーカーテンを形成しつつ陳列室内を冷却し、吹き出された冷気は開口下縁の冷気吹出口から吸引するものであった。
【0004】
更に、この陳列室内には、複数段の棚が架設される。棚は、内部に棚ダクトが構成されており、後端には断熱壁の背方における背面ダクトと連通するための連通部が形成されている。また、棚の前端には、棚ダクトと連通する冷気吐出口が形成されている。これにより、背面ダクト内を上昇した冷気を連通部を介して棚ダクト内に引き込み、該棚の前端に形成された冷気吐出口より吐出することで、該棚下方の陳列室内を冷却するものであった(例えば特許文献1参照)。
【0005】
ここで、陳列室内を異なる二温度帯、例えば、常温と冷却温度、若しくは、棚上面にヒータを有する場合には加温と冷却温度として使用する際には、棚ダクトを有する棚よりも上側の陳列室内を常温若しくは加温として使用し、棚ダクトを有する棚よりも下側の陳列室内を冷温として使用する。この際、背面ダクト内を上昇していく冷気が陳列室の開口上縁に形成された冷気吐出口や、棚ダクトを有する棚よりも上側の背面パネルに形成された冷気吹出口から漏出してしまうことを防止するため、背面ダクト内にダンパー部材を進出させて該背面ダクト内を上下に区画していた。
【0006】
図20には、従来技術の一例として、複数のパネル部材を複数、一部重複させながら組み合わせることによって背面パネルが構成されている場合の一つのパネル部材を示している。このパネル部材100は、棚ダクト内に冷気を引き込む連通部101の高さ位置が、背面ダクト内に縦設される冷却器の上端よりも低い位置に形成されるため、連通部101の下方及び上方には、陳列室の背面から冷気を吹き出す冷気吹出口102、103が左右に渡って形成されている。そして、このパネル部材100の上端は、冷却器の上端よりも高く位置し、背面ダクト側に略直角に折曲されて該背面ダクトを上下に区画する整流板104とされている。この整流板104には、背面ダクト内を上昇する冷気を整流するための複数の整流孔が左右に渡って形成されている。
【0007】
この場合に、陳列室内を二温度帯として使用する場合には、断面略L字状に折曲された閉塞板106の上面106Aを整流板104上面に沿って挿入し、当該正面106Aにて整流板104の各整流孔を閉塞すると共に、閉塞板106の上面106A前端から下方に延在する前面106Bにて連通部101よりも上方に位置する冷気吹出孔103を閉塞する(図21の状態)。これにより、背面ダクト内の整流板104より上方への冷気流入及び、棚ダクトとの連通部より上方の冷気吹出孔103からの冷気流出を阻止していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】2004−261502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述した如き従来の構成では、閉塞板106は、比較的大型の部品であるため、取扱性が悪く、取付作業が煩雑となる問題があった。また、陳列室内全領域を冷温として使用する場合には、上記閉塞板106を取り外した状態で使用することとなる。当該閉塞板106は、不使用時に背面パネルに取り付けた状態で保持することができないため、別途保管する必要がある。係る閉塞板106は、比較的大型の部品であるため、別途管理することが容易ではなく、紛失等を招来する問題がある。
【0010】
本発明は従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、背面ダクト内に位置する整流板の開閉を容易とするショーケースを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明のショーケースは、断熱壁内に前面が開口する陳列室を構成し、この陳列室内に商品陳列用の棚を架設して成るものであって、陳列室の背面に位置し、断熱壁との間に冷気が上昇する背面ダクトを構成するための背面パネルと、棚に設けられ、後端の連通部にて背面ダクトに連通すると共に、前端に冷気吐出口が形成された棚ダクトと、背面パネルに設けられ、連通部より上側における背面ダクト内に位置して複数の透孔が形成された整流板と、背面パネルの背面ダクト側に上下移動可能に設けられ、整流板の透孔を開閉自在に閉塞するための切換板とを備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、上記発明において、左右に位置して切換板の上下動を案内するための案内部を備え、この案内部は、切換板に形成された一対の長孔と、各長孔内にそれぞれ位置して背面パネルに取り付けられた一対の取付部を有し、各取付部間に渡る保持部と背面パネルとで切換板を上下移動可能に保持する保持部材とから成り、長孔は、切換板の上下移動を許容する上下寸法を有し、且つ、上下方向における中間部が湾曲しながら拡幅されていることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、上記各発明において、切換板を上下移動させ、且つ、上昇した状態を保持するための操作部を備え、この操作部は、背面パネルに形成され、上下方向に延在する背面パネル縦孔、及び、この背面パネル縦孔の上端から水平方向に延在する背面パネル横孔とから成る背面パネルクランク孔と、切換板に形成された水平方向に延在する切換板横孔と、陳列室側から背面パネルクランク孔及び切換板横孔に挿通された化粧ネジと、切換板の背面パネルとは反対側に位置して化粧ネジが螺合するナット板とから成り、化粧ネジとナット板の螺合を緩めた状態で、化粧ネジは背面パネル縦孔内を上下移動可能であり、この背面パネル縦孔の上端に位置した状態で、背面パネル横孔と切換板横孔は合致し、化粧ネジは水平方向に移動可能となることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、上記各発明において、背面パネルに形成された複数の冷気吹出口を備え、切換板は、整流板の透孔を開放した状態で、前記冷気吹出口を開放し、前記整流板の透孔を閉じた状態では前記冷気吹出口を閉じることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、上記各発明において、背面パネルに形成され、棚ダクトの連通部に対応する連通孔と備え、切換板は、整流板の透孔を閉じた状態で、連通孔を開放し、整流板の透孔を開放した状態では連通孔を閉じることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、断熱壁内に前面が開口する陳列室を構成し、この陳列室内に商品陳列用の棚を架設して成るショーケースにおいて、陳列室の背面に位置し、断熱壁との間に冷気が上昇する背面ダクトを構成するための背面パネルと、棚に設けられ、後端の連通部にて背面ダクトに連通すると共に、前端に冷気吐出口が形成された棚ダクトと、背面パネルに設けられ、連通部より上側における背面ダクト内に位置して複数の透孔が形成された整流板と、背面パネルの背面ダクト側に上下移動可能に設けられ、整流板の透孔を開閉自在に閉塞するための切換板とを備えたので、切換板を背面パネルに上下移動させることで、容易に整流板の透孔を開閉することができる。特に、切換板の上下移動を背面パネルの陳列室内側から化粧ネジにて行うことを可能とすることによって、切換板の操作性を良好とすることができ、整流板の透孔の開閉作業を簡素化することができる。
【0017】
更に、この切換板は背面パネルの背面ダクト側に位置して設けられているため、陳列室側から見えない構成とすることができ、外観の向上を図ることができる。
【0018】
請求項2の発明によれば、上記発明に加えて、左右に位置して切換板の上下動を案内するための案内部を備え、この案内部は、切換板に形成された一対の長孔と、各長孔内にそれぞれ位置して背面パネルに取り付けられた一対の取付部を有し、各取付部間に渡る保持部と背面パネルとで切換板を上下移動可能に保持する保持部材とから成り、長孔は、切換板の上下移動を許容する上下寸法を有し、且つ、上下方向における中間部が湾曲しながら拡幅されているので、切換板を上下移動させる際に、左右両端で高さ位置がずれてしまっても、当該ずれ分を上下方向における中間部が湾曲しながら拡幅された長孔内にて緩衝することができ、引っかかり、所謂かじりが生じてしまう不都合を効果的に防止することができる。
【0019】
請求項3の発明によれば、上記各発明において、切換板を上下移動させ、且つ、上昇した状態を保持するための操作部を備え、この操作部は、背面パネルに形成され、上下方向に延在する背面パネル縦孔、及び、この背面パネル縦孔の上端から水平方向に延在する背面パネル横孔とから成る背面パネルクランク孔と、切換板に形成された水平方向に延在する切換板横孔と、陳列室側から背面パネルクランク孔及び切換板横孔に挿通された化粧ネジと、切換板の背面パネルとは反対側に位置して化粧ネジが螺合するナット板とから成り、化粧ネジとナット板の螺合を緩めた状態で、化粧ネジは背面パネル縦孔内を上下移動可能であり、この背面パネル縦孔の上端に位置した状態で、背面パネル横孔と切換板横孔は合致し、化粧ネジは水平方向に移動可能となることにより、化粧ネジを締め付ける前に、当該化粧ネジを背面パネル横孔の高さ位置にて保持することが可能となり、締めつけ作業性を容易とすることができる。また、化粧ネジによる締め付けが万一緩んでしまった場合であっても、当該化粧ネジは、背面パネル横孔の高さ位置にて保持され、不用意に切換板が落下してしまい、整流板の透孔が開いてしまう不都合を抑制することができる。
【0020】
請求項4の発明によれば、上記各発明に加えて、背面パネルに形成された複数の冷気吹出口を備え、切換板は、整流板の透孔を開放した状態で、前記冷気吹出口を開放し、前記整流板の透孔を閉じた状態では前記冷気吹出口を閉じることにより、棚ダクトと背面ダクトとを連通部にて連通させた状態では、棚ダクトより下側の背面パネルに形成された冷気吹出口から冷気が陳列室内に流出してしまうことを防止することができる。これにより、棚ダクトより下側の領域の陳列室内が冷えすぎてしまう不都合を抑止することができる。
【0021】
請求項5の発明によれば、上記各発明に加えて、背面パネルに形成され、棚ダクトの連通部に対応する連通孔と備え、切換板は、整流板の透孔を閉じた状態で、連通孔を開放し、整流板の透孔を開放した状態では連通孔を閉じることにより、棚ダクトと背面ダクトとを連通させずに、陳列室内全領域を冷温使用する場合には、連通部を閉じることで棚ダクトからの冷気漏出を防止することができる。これにより、陳列室内上方への冷気供給を十分なものとすることができ、陳列室内全体の冷却効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明を適用したショーケースの斜視図である(最上段の棚に棚ダクト部材を取り付けた状態)。
【図2】本発明を適用したショーケースの正面図である(上から二段目の棚に棚ダクト部材を取り付けた状態)。
【図3】図2のショーケースの縦断側面図である。
【図4】中間パネル部材の透視正面図(整流板の透孔を開放した状態)である。
【図5】図4の透視斜視図である。
【図6】図4の側面図である。
【図7】中間パネル部材の透視正面図(整流板の透孔を閉鎖した状態)である。
【図8】図7の透視斜視図である。
【図9】図7の側面図である。
【図10】中間パネル部材に対し切換板の左右高さ位置がずれた状態の透視正面図である。
【図11】図10の透視斜視図である。
【図12】図10の側面図である。
【図13】中間パネル部材の透視正面図(整流板の透孔を開放した状態)である。
【図14】図13の側面図である。
【図15】中間パネル部材の透視正面図(整流板の透孔を閉鎖した状態)である。
【図16】図15の側面図である。
【図17】従来の長孔が形成された中間パネル部材の透視正面図である。
【図18】図17の透視斜視図である。
【図19】図17の側面図である。
【図20】従来の背面パネルの分解斜視図である。
【図21】図20の閉塞板を取り付けた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明を適用したショーケース1の斜視図、図2はショーケース1の正面図、図3は図2のショーケース1の縦断側面図を示している。図1では、最上段の棚25に棚ダクト部材50を取り付けた状態を示し、図2及び図3では、上から二段面の棚26に棚ダクト部材50を取り付けた状態をそれぞれ示している。
【0024】
ショーケース1は前面に開口する断面略コ字状の断熱壁3と、その両側に取り付けられた側板4によって本体5が構成されており、この断熱壁3内に前面が開口する陳列室11が構成されている。陳列室11の背面に位置して、断熱壁3と間隔を存して背面パネル6が配設され、この背面パネル6と断熱壁3間に冷気が上昇する背面ダクト9が形成されている。また、背面パネル6の下端には、陳列室11の底面に位置するデックパン10が前方に延在して設けられ、デックパン10と断熱壁3間に背面ダクト9と連通する下部ダクト14が形成されている。更に、背面パネル6の上端には、陳列室11の天面に位置する天面パネル7が前方に延在して設けられ、天面パネル7と断熱壁3間に背面ダクト9と連通する上部ダクト15が形成されている。当該背面パネル6の詳細については後述する。
【0025】
デックパン10の前部上面には、陳列室11の前面開口下縁に位置すると共に、複数のスリットから成る冷気吸込口17が形成されており、該冷気吸込口17は、下部ダクト14に連通している。そして、天面パネル7の前部下面には、陳列室11の前面開口上縁に位置して、上部冷気吐出口16が形成されている。この上部冷気吐出口16は、上部ダクト15に連通すると共に、整流部材としてのハニカム18が取り付けられている。
【0026】
そして、下部ダクト14内には冷気循環用送風機8が配設されると共に、背面ダクト9内には冷却装置の冷凍サイクルを構成する冷却器12が縦設されている。
【0027】
断熱壁3の下側には機械室19が構成されており、この機械室19内には前記冷却器12と共に冷却装置の冷凍サイクルを構成する圧縮機や凝縮器13、凝縮器用送風機が設置されると共に、電源や制御基板を収納した電装箱も配設される。断熱壁3の背方には当該断熱壁3の背面と所定の間隔を存して鋼板製の背面板20が取り付けられており、この背面板20と断熱壁3間には排気用ダクト21が構成されている。
【0028】
この排気用ダクト21の下端は機械室19の後部に開口して連通すると共に、上端はショーケース1上方に開放している。尚、23は機械室19の前面を開閉自在に閉じるパネルである。24は機械室19内下部に設けられた蒸発皿であり、図示しないドレンホースを介して冷却器12からのドレン水(露水や除霜水など)が流入し、貯留されるものである。
【0029】
一方、上記陳列室11内には商品陳列用の棚が複数段、本実施例では上から順に、25、26、27が三段架設されている。ここで、各棚25、26、27は、略同一の構成とされているため、図2及び図3の上から二段目に取り付けられる棚26を例に挙げて棚及び棚に取り付けられる棚ダクト部材50について説明する。
【0030】
棚26は、一対のブラケット30、30により陳列室11内に着脱自在に架設される。各ブラケット30の後端には係合爪が形成されており、この係合爪を陳列室11内の左右、即ち、背面パネル6の左右に上下に渡って取り付けられた支柱31の係合孔32に係脱自在に係合させることで、所定の高さ位置に取り付けられる。
【0031】
棚26は、これらブラケット30、30と、棚26にそれぞれ取り付けられるスライドレール31によって、ブラケット30に対してそれぞれ前方に引出自在とされる。これにより、棚26は陳列室11内に押し込まれて保持された状態と、商品補充時に前面開口から手前側に引き出された状態とに保持可能とされている。
【0032】
また、棚26の商品載置面の裏側には、当該商品載置面を加熱する加温用ヒータ(電気ヒータ)が取り付けられている。加温使用時にはこの加温用ヒータが発熱して棚26上の商品を加熱保温する。
【0033】
そして、ブラケット30、30の内側には、棚26の下側に位置して棚ダクト部材50が着脱自在に設けられている。図1では、最上段の棚25の下側に取り付けられており、図2及び図3では、上から二段目の棚26の下側に取り付けられている。棚ダクト部材50は、内部に棚ダクト53が形成され、当該前端は、棚26の前端よりも前方まで延在していると共に、当該後端は、棚26の後端よりも後方まで延在している。そして、棚ダクト部材50の後面(後端)は、後ろ向きに開口した連通部51が形成され、下面前端には左右方向に延在して下向きに開口した中間冷気吐出口52が形成されている。
【0034】
ここで、棚ダクト部材50の後端に形成される連通部51は、棚26の下側に位置して当該棚26の背面に設けられる背面パネル6前面に当接して設けられるため、棚26の傾斜角度に応じて上端が下端よりも後方に延在して形成される。他方、背面パネル6には、棚26に取り付けられる棚ダクト部材50の連通部51に対応する位置(詳細は後述する中間パネル部材37)に、背面ダクト9内と棚ダクト53とを連通するための連通孔54が左右に渡って複数、形成されている。尚、当該連通孔54は、各棚25、27に取り付けられる棚ダクト部材50が対応する位置に形成されているものとする。
【0035】
また、当該棚ダクト部材50の後端には、背面ダクト9側に突出するダンパー操作部55が設けられている。当該ダンパー操作部55は、当該棚ダクト部材50が最上段の棚25に取り付けられた場合に、背面パネル6に設けられた図示しないダンパー部材を閉じる方向に操作するものである。
【0036】
次に、本実施例における背面パネル6の構成について詳述する。本実施例における背面パネル6は、複数のパネル部材の上下端部を一部重複させて組み合わせることによって構成されている。ここでは、背面パネル6は、最上段の棚25上の背面に対応する上部パネル部材35と、最上段の棚25の後方に対応する最上段用パネル部材36と、上から二段目の棚26上の背面、棚後方、最下段の棚27上の背面に対応する中間パネル部材37と、最下段の後方に対応する下部パネル部材38とから構成されている。
【0037】
これら各パネル部材35乃至38の上下方向における重複量を変更することにより、各棚25、26、27の取付高さを任意に変更することができる。尚、当該背面パネル6は本実施例では、複数枚のパネル部材にて構成しているが、一枚のパネルにて構成してもよい。
【0038】
最上段用パネル部材36は、最上段の棚25の後方に位置し、当該棚25の所定寸法上方及び下方に延在して構成されている。この最上段用パネル部材36には、最上段の棚25に取り付けられる棚ダクト部材50の高さ位置に対応して、図示しない操作部挿入口が形成されている。当該操作部挿入口に対応する位置の背面ダクト9側の面には、上記棚ダクト部材50に設けられたダンパー操作部55の進退によって回動自在とされるダンパー部材が設けられている。このダンパー部材は、ダンパー操作部55の背面ダクト9側への進出によって当該高さ位置において背面ダクト9を閉塞し、該ダンパー部材が背面ダクト9側から退避すると、自重によって背面ダクト9を開放する。
【0039】
次に、中間パネル部材37の構成について図4乃至図9を参照して説明する。図4は中間パネル部材37の透視正面図(整流板40の透孔41を開放した状態)、図5は図4の透視斜視図、図6は図4の側面図、図7は中間パネル部材37の透視正面図(整流板40の透孔41を閉鎖した状態)、図8は図7の透視斜視図、図9は図7の側面図をそれぞれ示している。
【0040】
中間パネル部材37は、少なくとも上端が背面ダクト9内に縦設される冷却器12の上端よりも高く延在して構成されており、当該中間パネル部材37の上端は、背面ダクト9の左右に渡って当該背面ダクト9側に略直角に折曲され、該背面ダクト9内に位置する整流板40が形成される。当該整流板40には、左右に渡って複数の透孔41が形成されている。図中、40Aは整流板40の後端から折曲されたフランジであり、断熱壁3の背面ダクト9側の面にネジ止めにて固定される。
【0041】
この中間パネル部材37には、上述したように、棚26に取り付けられる棚ダクト部材50の連通部51に対応する位置に、背面ダクト9内と棚ダクト53とを連通するための連通孔54が左右に渡って複数、形成されている。そして、当該連通孔54よりも上方には、当該棚26上の背面に対応して背面ダクト9内と陳列室11側とを連通するための冷気吹出口42が左右に渡って複数、形成されている。また、連通孔54よりも下方には、当該棚26の下側の棚27上の背面に対応して背面ダクト9内と陳列室11側とを連通するための冷気吹出口43が左右に渡って複数、形成されている。
【0042】
そして、この中間パネル部材37の背面ダクト9側には、整流板40の透孔41を開閉自在に閉塞するための切換板45が上下移動可能に設けられている。当該切換板45は、断面略L字状に板材により構成されており、上面45Aが中間パネル部材37の整流板40に当接することで、該上面45Aによって透孔41を閉塞し、上面45Aが整流板40から離間することで、透孔41を開放する。
【0043】
本実施例では、切換板45が取り付けられる中間パネル部材37には、上下方向に延在する背面パネル縦孔46が形成されており、当該背面パネル縦孔46を陳列室11側から挿通する化粧ネジ47が切換板45に設けられている。当該化粧ネジ47を緩めることで、切換板45は、中間パネル部材37の背面パネル縦孔46内を上下移動可能とされ、化粧ネジ47を締めつけることで、当該位置にて切換板45を中間パネル部材37に固定(保持)することができる。本実施例では、当該背面パネル縦孔46及び化粧ネジ47は、所定間隔を存して2箇所(複数)設けられている。
【0044】
そして、この中間パネル部材37には、左右に位置して切換板45の上下動を案内するための案内部58が設けられている。この案内部58は、切換板45に形成された一対の長孔59、59と、保持部材60とから構成される。
【0045】
本実施例における長孔59、59は、切換板45の上下移動を許容する上下寸法を有していると共に、上下方向における中間部が湾曲しながら拡幅されてた略樽状を呈している。保持部材60は、一対の取付部60A、60Aと、各取付部60A、60A間に渡る保持部60Bとから構成され、保持部60Bが背面ダクト9側に位置し、各取付部60A、60Aが切換板45に形成された各長孔59、59内にそれぞれ位置した状態で、各取付部60A、60Aは、陳列室11側からネジ等の固定部材61、61にて中間パネル部材37に取り付けられている。
【0046】
これにより、取付部60A、60A間に渡る保持部60B前面と中間パネル部材37の後面とで切換板45が長孔59が形成されている範囲で上下移動可能に保持される。
【0047】
そして、この切換板45の下端は、中間パネル部材37に対して上側に移動した状態、即ち、上面45Aが整流板40の透孔41を閉じた状態で、棚ダクト53と、背面ダクト9とを連通させる連通孔54の上方に位置して当該連通孔54を開放すると共に、中間パネル部材37に対して下側に移動した状態、即ち、上面45Aが整流板40の透孔41を開放した状態で、連通孔54を閉じる寸法に形成されている。
【0048】
また、切換板45の中間パネル部材37と当接する面には、中間パネル部材37に対して下側に移動した状態、即ち、上面45Aが整流板40の透孔41を開放した状態で、棚26上の背面に対応して背面ダクト9内と陳列室11側とを連通するための冷気吹出口42と重合し、当該冷気吹出口42を開放する切換板側冷気吹出口63が形成されている。
【0049】
当該切換板側冷気吹出口63は、中間パネル部材37に対して上側に移動した状態、即ち、上面45Aが整流板40の透孔41を閉じた状態では、中間パネル部材37に形成される冷気吹出口42と位置がずれることで閉じられる。本実施例では、当該切換板側冷気吹出口63は、中間パネル部材37側の冷気吹出口42よりも少許大きく形成されている。
【0050】
尚、当該背面パネル6が複数のパネル部材から成る場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、一枚のパネルにて構成される場合には、整流板40は、棚26に取り付けられる棚ダクト部材50の連通部51に対応する位置よりも上側に位置して設けられ、切換板45は、当該整流板40の下側に位置して、背面パネル6の背面ダクト9側に上下移動可能に設けられるものとする。
【0051】
以上の構成により、最上段を構成する棚25より上側の陳列室11を加温領域として加温使用し、棚25より下側の陳列室11を冷却領域として冷蔵使用する場合は、図1に示すように、棚ダクト部材50を棚25の下側に取り付ける。これにより、棚ダクト部材50のダンパー操作部55が最上段用パネル部材36(背面パネル6)に取り付けられた図示しないダンパー部材を背面ダクト9側に回動させて、当該背面ダクト9が係る高さにて閉塞される。
【0052】
また、この場合、中間パネル部材37に取り付けられる切換板45は、図4乃至図6に示されるように、化粧ネジ47を背面パネル縦孔46内の下側に移動させて、即ち、切換板45を、中間パネル部材37に対して下側に移動させて、上面45Aが整流板40の透孔41を開放した状態とする。この際、当該切換板45によって、中間パネル部材37に形成される連通孔54は閉塞される。また、中間パネル部材37に形成される冷気吹出口42と、切換板45に形成される切換板側冷気吹出口63とは重合されて、当該冷気吹出口42が開放される。
【0053】
この状態で、冷気循環用送風機8が運転されると、冷却器12と熱交換した冷気の一部は、背面ダクト9内を上昇し、中間パネル部材37の上端に形成された整流板40の透孔41を透過する過程で整流された後、最上段用パネル部材36に形成された連通孔54を介して棚25に取り付けられる棚ダクト部材50の連通部51より棚ダクト53内に流入し、中間冷気吐出口52から陳列室11内下部に向けて吐出される。また、残りの冷気は、背面パネル6(中間パネル部材37)に形成された冷気吹出口42、43より陳列室11の背面から当該陳列室11内に吐出される。
【0054】
棚ダクト部材50の前端下面に形成された中間冷気吐出口52から吐出された冷気は、棚25より下側の陳列室11の前面開口に冷気エアーカーテンを形成しながら当該陳列室11内を冷却する。そして、冷気吸込口17から下部ダクト14に吸引され、再び送風機8に吸い込まれる循環を繰り返す。
【0055】
従って、最上段の棚25より下側の陳列室11内は、当該棚25の下側に取り付けられる棚ダクト部材50を介して前面開口に冷気供給されることにより、冷却領域とされ冷蔵使用することができる。他方、最上段の棚25の電気ヒータに通電を行うことで最上段の棚25より上側の陳列室11内は、冷気供給の停止及び電気ヒータの通電により加温領域とされ、温蔵使用することができるようになる。
【0056】
他方、上から二段目の棚26より上側の陳列室11を加温領域として加温使用し、棚26より下側の陳列室11を冷却領域として冷蔵使用する場合は、図2、図3に示すように、棚ダクト部材50を棚26の下側に取り付ける。この際、棚ダクト部材50のダンパー操作部55は、中間パネル部材37に形成された操作部挿入口56を介して背面ダクト9側に進出し、当該棚ダクト部材50の取付を支障なく行うことができる。
【0057】
この場合、中間パネル部材37に取り付けられる切換板45は、図7乃至図9に示されるように、化粧ネジ47を背面パネル縦孔46内の上側に移動させて、即ち、切換板45を中間パネル部材37に対して上側に移動させて、上面45Aが整流板40の透孔41を閉鎖した状態とする。この際、当該切換板45によって、中間パネル部材37に形成される連通孔54は開放される。また、中間パネル部材37に形成される冷気吹出口42と、切換板45に形成される切換板側冷気吹出口63とは、ずれた位置となり、当該冷気吹出口42は閉塞される。
【0058】
この状態で、冷気循環用送風機8が運転されると、冷却器12と熱交換した冷気は、背面ダクト9内を上昇し、中間パネル部材37の上端に形成された整流板40の透孔41は、切換板45の上面45Aにて閉塞されており、中間パネル部材37に形成された連通孔54は開放されているため、当該連通孔54を介して棚26に取り付けられる棚ダクト部材50の連通部51より棚ダクト53内に流入し、中間冷気吐出口52から陳列室11内下部に向けて吐出される。
【0059】
棚ダクト部材50の前端下面に形成された中間冷気吐出口52から吐出された冷気は、棚26より下側の陳列室11の前面開口に冷気エアーカーテンを形成しながら当該陳列室11内を冷却する。そして、冷気吸込口17から下部ダクト14に吸引され、再び送風機8に吸い込まれる循環を繰り返す。
【0060】
従って、上から二段目の棚26より下側の陳列室11内は、当該棚26の下側に取り付けられる棚ダクト部材50を介して前面開口に冷気供給されることにより、冷却領域とされ冷蔵使用することができる。この際、棚ダクト部材50の中間冷気吐出口52から冷気が吐出される棚26上の陳列室11の背面に位置する冷気吹出口42は、切換板45にて閉塞された状態とされるため、当該冷気吹出口42から冷気が陳列室11内に流出してしまうことを防止することができる。これにより、棚ダクト53より下側の領域の陳列室11内が冷えすぎてしまう不都合を抑止することができる。
【0061】
他方、最上段の棚25及び上から二段目の棚26の電気ヒータに通電を行うことで上から二段目の棚26より上側の陳列室11内は、冷気供給の停止及び電気ヒータの通電により加温領域とされ、温蔵使用することができるようになる。
【0062】
また、上から二段目の棚26に棚ダクト部材50が取り付けられた状態で、陳列室11全体を冷温領域として冷蔵使用する場合には、中間パネル部材37に取り付けられる切換板45は、図4乃至図6に示されるように、化粧ネジ47を背面パネル縦孔46内の下側に移動させて、即ち、切換板45を中間パネル部材37に対して下側に移動させて、上面45Aが整流板40の透孔41を開放した状態とする。この際、当該切換板45によって、中間パネル部材37に形成される連通孔54は閉鎖される。また、中間パネル部材37に形成される冷気吹出口42と、切換板45に形成される切換板側冷気吹出口63とは、重合した位置となり、当該冷気吹出口42は開放される。
【0063】
この状態で、冷気循環用送風機8が運転されると、冷却器12と熱交換した冷気は、背面ダクト9内を上昇し、中間パネル部材37の上端に形成された整流板40の透孔41を透過する過程で整流された後、上部ダクト15内に流入して陳列室11の前面開口上縁に形成される上部冷気吐出口16から陳列室11内下部に向けて吐出される。
【0064】
上部冷気吐出口16から吐出された冷気は、陳列室11の前面開口に冷気エアーカーテンを形成しながら当該陳列室11内を冷却する。そして、冷気吸込口17から下部ダクト14に吸引され、再び送風機8に吸い込まれる循環を繰り返す。
【0065】
この際、切換板45によって、棚ダクト53の連通部51に対応する連通孔54は、閉じられるため、棚ダクト53からの冷気漏出を防止することができる。これにより、陳列室11内上方への冷気供給を十分なものとすることができ、陳列室11内全体の冷却効率を向上させることができる。
【0066】
このように、陳列室11の前面開口上縁から該陳列室11内に冷気供給されることにより、陳列室11内全域を冷蔵使用することができる。
【0067】
上述したように、本実施例では、切換板45を中間パネル部材37(背面パネル6)に対して上下移動させることで、容易に背面ダクト9内に設けられる整流板40の透孔41を開閉することができる。特に、切換板45の上下移動を中間パネル部材37の陳列室11内側から化粧ネジ47にて行うことを可能とすることによって、切換板45の操作性を良好とすることができ、整流板40の透孔41の開閉作業を簡素化することができる。
【0068】
更に、この切換板45は中間パネル部材37の背面ダクト9側に位置して設けられているため、陳列室11側から見えない構成とすることができ、外観の向上を図ることができる。
【0069】
また、上記切換板45の中間パネル部材37に対する上下移動では、切換板45は、切換板45に形成された一対の長孔59、59と、各長孔59内にそれぞれ位置して中間パネル部材37に取り付けられた一対の取付部60A、60Aを有し、各取付部60A、60A間に渡る保持部60Bと中間パネル部材37とで切換板45を上下移動可能に保持する保持部材60とから成る案内部58を有しているため、切換板45は、取付部60Aが長孔59内を移動する範囲で移動が可能となり、円滑な上下動を実現することができる。
【0070】
この際、本実施例では、取付部60Aが移動する長孔59は、図17乃至図19に示すように、上下で同一の幅寸法に形成される場合と異なり、上下方向における中間部が湾曲しながら拡幅されてた略樽状を呈しているため、切換板45を上下移動させる際に、左右両端で高さ位置がずれてしまっても、図10乃至図12に示すように、当該ずれ分を上下方向における中間部が湾曲しながら拡幅された長孔59内にて緩衝することができ、引っかかり、所謂かじりが生じてしまう不都合を効果的に防止することができる。
【0071】
当該中間パネル部材37に設けられる切換板45の左右寸法は、背面パネル6(中間パネル部材37)の寸法に応じて構成されるため、比較的大きくなる。そのため、切換板45の上下移動を案内するための案内部58を中間パネル部材37の左右側部にそれぞれ位置して設けても、両側部で高さ位置をほぼ同様の状態を維持して移動させることは困難となる。この際、図17乃至図19に示すように、長孔59が上下でほぼ同一の幅寸法に形成されていた場合、当該両側部における高さ位置のずれを緩衝することができず、引っかかった状態となってしまう。しかしながら、本実施例では、図10乃至図12に示すように、長孔59が上下方向における中間部が湾曲しながら拡幅されてた略樽状を呈していることで、両側部で高さ位置がずれてしまっても、当該ずれを略樽形状にて余裕を持って緩衝でき、上下移動作業性を向上させることができる。
【0072】
尚、切換板45を上下移動させる構成はこれに限定されない。他の実施例を図13乃至図16を参照して説明する。図13は中間パネル部材37の透視正面図(整流板40の透孔41を開放した状態)、図14は図13の側面図、図15は中間パネル部材37の透視正面図(整流板40の透孔41を閉鎖した状態)、図16は図15の側面図をそれぞれ示している。
【0073】
この場合、切換板45を上下移動させ、且つ、上昇した状態を保持する操作部65は、中間パネル部材37(背面パネル6)に形成される背面パネルクランク孔66と、切換板に形成された水平方向に延在する切換板横孔69と、陳列室11側から背面パネルクランク孔66及び切換板横孔69に挿通された化粧ネジ70と、切換板45の中間パネル部材37(背面パネル6)とは反対側に位置して化粧ネジ70が螺合するナット板71とから構成される。
【0074】
背面パネルクランク孔66は、上下方向に延在する背面パネル縦孔67と、当該背面パネル縦孔67の上端から水平方向に延在する背面パネル横孔68とから構成される。当該背面パネル横孔68と、切換板45に形成される切換板横孔69とは、略重合される位置及び大きさに形成される。また、ナット板71は、切換板45の切換板横孔69の方向にのみ移動可能とされると共に、少なくとも切換板横孔69を閉塞する寸法に形成されていることが望ましい。
【0075】
以上の構成により、切換板45を中間パネル部材37(背面パネル6)に対して下げた状態、図13、図14の整流板40の透孔41を開放した状態から当該透孔41を閉じる方向に移動させる場合には、先ず、化粧ネジ70とナット板71の螺合を緩めた状態とし、化粧ネジ70を背面パネル縦孔67内を上方に移動させる。当該化粧ネジ70が背面パネル縦孔67の上端に位置した状態で、背面パネル横孔68と切換板横孔69とは合致した状態とされる(図15、図16)。この状態で、化粧ネジ70を、合致している背面パネル横孔68と切換板横孔69内を水平方向に移動させる。この際、化粧ネジ70は、背面パネル横孔68の高さ位置にて保持することが可能となり、締めつけ作業性を容易とすることができる。その後、化粧ネジ70とナット板71との螺合を締めつける。
【0076】
係る構成とすることにより、化粧ネジ70による締め付けが万一緩んでしまった場合であっても、当該化粧ネジ70は、背面パネル横孔68の高さ位置にて保持され、不用意に切換板45が落下してしまい、整流板40の透孔41が開いてしまう不都合を抑制することができる。また、ナット板71は、切換板横孔69を閉塞する寸法に形成されるため、当該横孔を閉塞することができ、当該孔からの冷気漏洩を防止することができる。
【0077】
尚、図13乃至図16では、案内部58の長孔59は、上下で同一の幅寸法に形成されているが、上記実施例と同様に、上下方向における中間部が湾曲しながら拡幅されてた略樽状とすることがより望ましい。
【符号の説明】
【0078】
1 ショーケース
6 背面パネル
8 冷気循環用送風機
9 背面ダクト
10 デックパン
11 陳列室
12 冷却器
13 凝縮器
14 下部ダクト
15 上部ダクト
16 上部冷気吐出口
17 冷気吸込口
19 機械室
20 背面板
25、26、27 商品陳列用の棚
30 ブラケット
35 上部パネル部材
36 最上段用パネル部材
37 中間パネル部材
38 下部パネル部材
40 整流板
41 透孔
42、43 冷気吹出口
45 切換板
45A 上面
46 背面パネル縦孔
47 化粧ネジ
50 棚ダクト部材
51 連通部
52 中間冷気吐出口
53 棚ダクト
54 連通孔
55 ダンパー操作部
56 操作部挿入口
58 案内部
59 長孔
60 保持部材
60A 取付部
60B 保持部
61 固定部材
63 切換板側冷気吹出口
65 操作部
66 背面パネルクランク孔
67 背面パネル縦孔
68 背面パネル横孔
69 切換板横孔
70 化粧ネジ
71 ナット板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱壁内に前面が開口する陳列室を構成し、該陳列室内に商品陳列用の棚を架設して成るショーケースにおいて、
前記陳列室の背面に位置し、前記断熱壁との間に冷気が上昇する背面ダクトを構成するための背面パネルと、
前記棚に設けられ、後端の連通部にて前記背面ダクトに連通すると共に、前端に冷気吐出口が形成された棚ダクトと、
前記背面パネルに設けられ、前記連通部より上側における前記背面ダクト内に位置して複数の透孔が形成された整流板と、
前記背面パネルの前記背面ダクト側に上下移動可能に設けられ、前記整流板の透孔を開閉自在に閉塞するための切換板とを備えたことを特徴とするショーケース。
【請求項2】
左右に位置して前記切換板の上下動を案内するための案内部を備え、
該案内部は、前記切換板に形成された一対の長孔と、各長孔内にそれぞれ位置して前記背面パネルに取り付けられた一対の取付部を有し、各取付部間に渡る保持部と前記背面パネルとで前記切換板を上下移動可能に保持する保持部材とから成り、
前記長孔は、前記切換板の上下移動を許容する上下寸法を有し、且つ、上下方向における中間部が湾曲しながら拡幅されていることを特徴とする請求項1に記載のショーケース。
【請求項3】
前記切換板を上下移動させ、且つ、上昇した状態を保持するための操作部を備え、
該操作部は、前記背面パネルに形成され、上下方向に延在する背面パネル縦孔、及び、該背面パネル縦孔の上端から水平方向に延在する背面パネル横孔とから成る背面パネルクランク孔と、前記切換板に形成された水平方向に延在する切換板横孔と、前記陳列室側から前記背面パネルクランク孔及び切換板横孔に挿通された化粧ネジと、前記切換板の前記背面パネルとは反対側に位置して前記化粧ネジが螺合するナット板とから成り、
前記化粧ネジとナット板の螺合を緩めた状態で、前記化粧ネジは前記背面パネル縦孔内を上下移動可能であり、該背面パネル縦孔の上端に位置した状態で、前記背面パネル横孔と前記切換板横孔は合致し、前記化粧ネジは水平方向に移動可能となることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のショーケース。
【請求項4】
前記背面パネルに形成された複数の冷気吹出口を備え、前記切換板は、前記整流板の透孔を開放した状態で、前記冷気吹出口を開放し、前記整流板の透孔を閉じた状態では前記冷気吹出口を閉じることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のショーケース。
【請求項5】
前記背面パネルに形成され、前記棚ダクトの連通部に対応する連通孔と備え、前記切換板は、前記整流板の透孔を閉じた状態で、前記連通孔を開放し、前記整流板の透孔を開放した状態では前記連通孔を閉じることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のショーケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−63202(P2013−63202A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204396(P2011−204396)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】