説明

ショーケース

【課題】既存の商品表示具取付部材を保管したり破棄したりすることなく、大きな文字で記載した商品表示カードを使用することや、商品表示カードを顧客の目線に近付けることが可能なショーケースを提供する。
【解決手段】ケース本体2の前面側に冷気のエアカーテン10で覆われる開放部4が形成され、開放部4の下縁部に第1商品表示具取付部材18が取付けられ、第1商品表示具取付部材18に第1商品表示カードを支持する第1商品表示具が取付可能なショーケースにおいて、上端部が第1商品表示具取付部材18より上方に位置する第2商品表示具取付部材19を開放部4の下縁部に取付け、第2商品表示具取付部材19に、丈寸法が第1商品表示具より大きく、第2商品表示カードを支持する第2商品表示具23を取付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品名や商品価格等の商品に関する事項を記載した商品表示カードを支持する商品表示具とこの商品表示具が取付けられる商品表示具取付部材とを備えるショーケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スーパーマーケットなどの食品販売店では、冷蔵食品や生鮮食品を陳列するために、ケース本体の前面側に開放部を形成し、その開放部を冷気のエアカーテンで覆った構造のショーケースが広く使用されている。
【0003】
このようなショーケースにおいては、例えば下記特許文献1に記載されているように、金属製の線状部材で形成された商品表示具取付部材がケース本体の開放部の下縁部に取付けられ、この商品表示具取付部材に商品表示具が取付けられ、商品名や商品価格等の商品に関する事項を記載した商品表示カードが商品表示具に挟み込まれて支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-174135号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されたショーケースにおいては、商品表示カードの文字を大きくして見易くしたいという要望や、商品表示カードの位置を顧客の目線に近付けたいという要望があっても、商品表示具の丈寸法や商品表示具の取付位置の制約があるため、商品表示カードの文字を大きくすることや商品表示カードを顧客の目線に近付けることはできなかった。
【0006】
商品表示カードの文字を大きくしたり商品表示カードを顧客の目線に近付けたりするためには、丈寸法が大きい商品表示具取付部材をケース本体に取付け、丈寸法が大きい商品表示具取付部材に丈寸法が大きい商品表示具を挟み込んで支持することが考えられる。
【0007】
しかし、丈寸法が大きい商品表示具取付部材を本体ケースに取付ける場合には、今まで使用していた既存の商品表示具取付部材を保管したり破棄したりする必要があり、保管コストや破棄コストがかかる。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、既存の商品表示具取付部材を保管したり破棄したりすることなく、大きな文字で記載した商品表示カードを使用することや、商品表示カードを顧客の目線に近付けることが可能なショーケースを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るショーケースは、ケース本体の前面側に開放部が形成され、開放部が冷気のエアカーテンで覆われることによりケース本体の庫内が保冷され、開放部の下縁部に第1商品表示具取付部材が取付けられ、第1商品表示具取付部材に第1商品表示カードを支持する第1商品表示具が取付可能なショーケースにおいて、上端部が第1商品表示具取付部材より上方に位置する第2商品表示具取付部材が開放部の下縁部に取付けられ、第2商品表示具取付部材に、第1商品表示具又は丈寸法が第1商品表示具より大きく形成されて
第2商品表示カードを支持する第2商品表示具が取付けられる。
【0010】
また、前述の本発明に係るショーケースにおいて、開放部の下縁部に、第1商品表示具取付部材に設けられた複数の第1脚部が差し込まれる差し込み溝が開放部の横幅方向に沿って長尺状に形成され、第2商品表示具取付部材に差し込み溝に差し込まれる複数の第2脚部が設けられ、第2脚部は、差し込み溝に差し込まれた場合に差し込み溝に差し込まれている第1脚部と重ならない位置に設けられていることが望ましい。
【0011】
また、前述の本発明に係るショーケースにおいて、第2商品表示具取付部材に取付けられた第1商品表示具又は第2商品表示具は、第1商品表示具取付部材に取付けられた第1商品表示具より起立した角度で取付けられ、第2商品表示具取付部材の上端部と第2商品表示具取付部材に取付けられた第1商品表示具又は第2商品表示具の上端部とがエアカーテンの外側に位置していることが望ましい。
【0012】
また、前述の本発明に係るショーケースにおいて、第2商品表示具は、第2商品表示具取付部材に取付けられた場合に下端部が開放部の下縁部に当接する丈寸法に形成されていることが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るショーケースによれば、上端部が第1商品表示具取付部材より上方に位置する第2商品表示具取付部材が開放部の下縁部に取付けられることにより、この第2商品表示具取付部材に対して第1商品表示具より丈寸法の大きい第2商品表示具を取付けることができる。このため、第2商品表示具に支持される第2商品表示カードの丈寸法を第1商品表示具に支持される第1商品表示カードの丈寸法より大きくすることができ、第2商品表示カードで使用する文字を大きくして見易くすることができる。また、第1商品表示具を第2商品表示具取付部材に取付けることが可能であり、第2商品表示具取付部材に取付けた第1商品表示具に支持される第1商品表示カードの位置を顧客の目線に近付けることができる。
【0014】
また、第1商品表示具取付部材と第2商品表示具取付部材とを開放部の下縁部に取付けるために第1商品表示具取付部材の第1脚部と第2商品表示具取付部材の第2脚部とを差し込み溝に差し込んだ場合、第1脚部と第2脚部とが重ならず、第1商品表示具取付部材と第2商品表示具取付部材との取付けを同じ差し込み溝を用いて行うことができる。
【0015】
また、第2商品表示具取付部材の上端部や第2商品表示具取付部材に取付けられた第1商品表示具や第2商品表示具の上端部の位置が上方に位置しても、第2商品表示具取付部材の上端部や第1商品表示具又は第2商品表示具の上端部がエアカーテンの外側に位置するため、これらの第2商品表示具取付部材や第2商品表示具取付部材に取付けられた第1商品表示具又は第2商品表示具によってエアカーテンが乱されることがなく、ケース本体の庫内の保冷性能を維持することができる。
【0016】
また、第2商品表示具が第2商品表示具取付部材に取付けられた場合に、第2商品表示具の下端部が開放部の下縁部に当接することにより、ケース本体の庫内からの冷気漏れを抑制することができ、ケース本体の庫内の保冷性能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態のショーケースを示す断面側面図である。
【図2】(a)は第1商品表示具取付部材を示す正面図、(b)はその側面図である。
【図3】(a)は第2商品表示具取付部材を示す正面図、(b)はその側面図である。
【図4】第1商品表示具取付部材と第2商品表示具取付部材との取付状態を拡大して示す断面側面図である。
【図5】第1商品表示具取付部材と第2商品表示具取付部材との取付状態を拡大して示す正面図である。
【図6】(a)は第1商品表示具と第1商品表示カードとを示す正面図、(b)はその側面図である。
【図7】(a)は第2商品表示具と第2商品表示カードとを示す正面図、(b)はその側面図である。
【図8】第1商品表示具を第1商品表示具取付部材に取付けた状態を示す断面側面図である。
【図9】第1商品表示具を第2商品表示具取付部材に取付けた状態を示す断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、ショーケース1は、ケース本体2と、ケース本体2の下側に設けられた基台3とを備えている。
【0019】
ケース本体2は、背面側に位置する背面部2aと、天井側に位置する天井部2bと、底面側に位置する底面部2cと、前面側下方に位置する下部前面部2dと、両側面に位置する側面部(図示せず)とから形成され、ケース本体2の前面側には開放部4が形成されている。ケース本体2を形成するこれらの各部2a、2b、2c、2dは、平行に対向する2枚の板部材の間に断熱材を充填して形成されている。
【0020】
ショーケース1には、ケース本体2の内側に位置する庫内パネル5が設けられ、この庫内パネル5とケース本体2との間に冷風が送風されるダクト6が形成されている。庫内パネル5は、ケース本体2の背面部2aに対向して位置する背面部パネル5aと、ケース本体2の天井部2bに対向して位置する天井部パネル5bと、ケース本体2の底面部2cに対向して位置する底面部パネル5cとにより形成されている。
【0021】
ダクト6内であって、ケース本体2の底面部2cと底面部パネル5cとの間の部分には、空気を送風するためのファン7と、ファン7により送風された空気を冷却する蒸発器8とが設けられている。蒸発器8で冷却された冷気は、ダクト6内を矢印で示すように送風される。天井部パネル5bには、ダクト6内を送風された冷気が下向き吹出すハニカム構造の冷気吹出口9が形成されている。冷気吹出口9から吹出した冷気は、矢印で示すように下向きに送風され、開放部4を覆う冷気のエアカーテン10を形成する。底面部パネル5cには冷気吸込口11が形成され、エアカーテン10を形成した冷気は冷気吸込口11からダクト6内に吸込まれる。開放部4が冷気のエアカーテン10で覆われることにより、ケース本体2の内部空間である庫内が保冷される。冷気吹出口9と冷気吸込口11とは、開放部4の横幅方向に沿った全体に亘って形成されている。
【0022】
ケース本体2の外部には、圧縮機(図示せず)と凝縮器(図示せず)とが設置されている。圧縮機と凝縮器とは冷媒が流れる冷媒パイプ(図示せず)を介して蒸発器8に接続され、これらの蒸発器8と圧縮機と凝縮器とにより冷凍機ユニットが構成されている。
【0023】
背面部パネル5aには、上下方向に沿って複数段の陳列棚14が取付けられている。最下段の陳列棚14の下側には、床デッキ部15が設けられている。これらの陳列棚14と床デッキ部15とには、商品が陳列される。
【0024】
ケース本体2の下部前面部2dには、開放部4の下縁部に位置して開放部4の横幅方向
に沿って延びた手摺りレール16が設けられている。この手摺りレール16には、冷気吸込口11の手前側に位置する差し込み溝17が形成され、この差し込み溝17は開放部4の横幅方向に沿って延びた長尺状に形成されている。
【0025】
手摺りレール16には、第1商品表示具取付部材18と第2商品表示具取付部材19とが差し込み溝17を用いて取付けられている。これらの第1商品表示具取付部材18と第2商品表示具取付部材19とは、後述するように、ケース本体2内に陳列されている商品、特に、床デッキ部15に陳列されている商品に関する商品名や商品価格等の事項を記載した商品表示カード(後述する第1商品表示カード20、第2商品表示カード21)を支持するための商品表示具(後述する第1商品表示具22、第2商品表示具23)が取付けられる。図1では、第2商品表示具取付部材19に第2商品表示具23が取付けられた状態を示している。
【0026】
図2は、(a)が第1商品表示具取付部材18を示す正面図、(b)がその側面図である。第1商品表示具取付部材18は、ステンレス製の線状部材を用いて楕円状に形成された第1取付部18aと、ステンレス製の線状部材を用いてクランク状に形成され、第1取付部18aに溶接された複数の第1脚部18bとを有している。
【0027】
図3は、(a)が第2商品表示具取付部材19を示す正面図、(b)がその側面図である。第2商品表示具取付部材19は、ステンレス製の線状部材を用いて楕円状に形成された第2取付部19aと、ステンレス製の線状部材を用いてクランク状に形成され、第2取付部19aに溶接された複数の第2脚部19bとを有している。第2取付部19aの形状は第1取付部18aの形状と同じであり、第2脚部19bの長さ寸法は第1脚部18bの長さ寸法より長く形成されている。
【0028】
図4は、第1商品表示具取付部材18と第2商品表示具取付部材19とが、差し込み溝17を用いて手摺りレール16に取付けられている状態を拡大して示す断面側面図である。差し込み溝17には係止レール24が嵌合され、この係止レール24は開放部4の横幅方向に沿って差し込み溝17と略同じ長さに形成されている。係止レール24には、差し込み溝17に差し込まれた第1脚部18bと第2脚部19bとの外周部に当接する抑え部24aが形成されている。差し込み溝17に差し込まれた第1脚部18bと第2脚部19bとは、係止レール24の抑え部24aと、差し込み溝17に臨んで位置する庫内パネル5の先端側屈曲部5dとにより挟まれ、手摺りレール16に取付けられた第1商品表示具取付部材18と第2商品表示具取付部材19とのふらつきが防止されている。
【0029】
第1脚部18bと第2脚部19bとの長さ寸法は、第1脚部18bと第2脚部19bとを差し込み溝17に差し込んで第1商品表示具取付部材18と第2商品表示具取付部材19とを手摺りレール16に取付けた場合、第2取付部19aの下端部が第1取付部18aの上端部より上方に位置するように設定されている。
【0030】
第2商品表示具取付部材19には、第2商品表示具23が取付けられている。第2商品表示具23は、透明なPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂やPC(ポリカーボネート)樹脂で形成され、フック部23aとカード入れ部23bとを有している。第2商品表示具取付部材19への第2商品表示具23の取付けは、フック部23aを第2取付部19aの上端部に引っ掛けることにより行われている。カード入れ部23bには、第2商品表示カード21が挟み込んで支持されている。第2商品表示カード21には、床デッキ部15に陳列されている商品に関する商品名や商品価格等の事項が記載されている。
【0031】
第2商品表示具取付部材19に取付けられた第2商品表示具23は、その取付角度が“Y”とされている。第2商品表示具取付部材19の上端部とこの第2商品表示具取付部材
19に取付けられた第2商品表示具23の上端部とは、エアカーテン10の外側に位置している。
【0032】
第2商品表示具23は、第2商品表示具取付部材19に取付けられた場合に下端部が開放部4の下縁部である手摺りレール16に当接する丈寸法に形成されている。
【0033】
図5は、第1商品表示具取付部材18と第2商品表示具取付部材19とが、差し込み溝17を用いて手摺りレール16に取付けられている状態を拡大して示す正面図である。第1取付部18aに対する第1脚部18bの溶接位置と、第2取付部19aに対する第2脚部19bの溶接位置とが、第1商品表示具取付部材18と第2商品表示具取付部材19との長手方向に沿ってずらしてある。このため、第1商品表示具取付部材18と第2商品表示具取付部材19とを手摺りレール16に取付けるために第1脚部18bと第2脚部19bとを差し込み溝17に差し込んだ場合、第1脚部18bと第2脚部19bとは重なることなく差し込まれる。
【0034】
図6は、(a)が第1商品表示具取付部材18に取付可能な第1商品表示具22とこの第1商品表示具22に支持される第1商品表示カード20とを示す正面図、(b)がその側面図である。第1商品表示具22は、透明なPET樹脂やPC樹脂で形成され、フック部22aとカード入れ部22bとを有している。フック部22aが第1商品表示具取付部材18の第1取付部18aの上端部に引っ掛けられ、カード入れ部22bには第1商品表示カード20が矢印方向に挿入して挟み込まれ、支持される。第1商品表示カード20には、床デッキ部15に陳列されている商品に関する商品名や商品価格等の事項が記載されている。
【0035】
第1商品表示具22のカード入れ部22bの丈寸法は“A”であり、カード入れ部22bに挟み込まれて支持される第1商品表示カード20の丈寸法は、カード入れ部22bに挟み込み可能な“a”である。そして、この第1商品表示カード20には、陳列された商品に関する事項、例えば、「本日の特売品」「カレー用牛肉」「100g・100円」等が記載されている。
【0036】
なお、第1商品表示具22のフック部22aを第2商品表示具取付部材19の第2取付部19aの上端部に引っ掛けることにより、第1商品表示具22を第2商品表示具取付部材19に取付けることも可能である。
【0037】
図7は、(a)が第2商品表示具取付部材19に取付けられる第2商品表示具23とこの第2商品表示具23に支持される第2商品表示カード21とを示す正面図、(b)がその側面図である。第2商品表示具23は既に説明した第1商品表示具22と同様に、透明なPET樹脂やPC樹脂で形成され、フック部23aとカード入れ部23bとを有している。フック部23aが第2商品表示具取付部材19の第2取付部19aの上端部に引っ掛けられ、カード入れ部23bには第2商品表示カード21が矢印方向に挿入して挟み込まれ、支持される。
【0038】
第2商品表示具23のカード入れ部23bの丈寸法は“B”であり、第1商品表示具22のカード入れ部22bの丈寸法“A”より大きく形成されている。カード入れ部23bに挟み込まれて支持される第2商品表示カード21の丈寸法は、カード入れ部23bに挟み込み可能な“b”であり、第1商品表示カード20の丈寸法“a”より大きく形成されている。このため、この第2商品表示カード21に第1商品表示カード20と同じ内容の事項、例えば、「本日の特売品」「カレー用牛肉」「100g・100円」等を記載する場合、その文字を大きくして見易くすることができる。
【0039】
図8は、第1商品表示具取付部材18と第2商品表示具取付部材19とが手摺りレール16に取付けられ、第1商品表示具取付部材18に第1商品表示具22が取付けられている状態を示す断面側面図である。第1商品表示具取付部材18への第1商品表示具22の取付けは、フック部22aを第1取付部18aの上端部に引っ掛けることにより行われている。第1商品表示具取付部材18に取付けられた第1商品表示具22は、その取付角度が“X”となる角度で取付けられている。図4に示した第2商品表示具取付部材19への第2商品表示具23の取付角度“Y”は、この取付角度“X”より起立した大きな角度とされている。
【0040】
図9は、第1商品表示具取付部材18と第2商品表示具取付部材19とが手摺りレール16に取付けられ、第2商品表示具取付部材19に第1商品表示具22が取付けられている状態を示す断面側面図である。第2商品表示具取付部材19への第1商品表示具22の取付けは、フック部22aを第2取付部19aの上端部に引っ掛けることにより行われている。第2商品表示具取付部材19に取付けられた第1商品表示具22は、その取付角度が“Z”とされている。この取付角度“Z”は、第1商品表示具取付部材18への第1商品表示具22の取付角度“X”より起立した大きな角度とされている。第2商品表示具取付部材19の上端部とこの第2商品表示具取付部材19に取付けられた第1商品表示具22の上端部とは、エアカーテン10の外側に位置している。
【0041】
このような構成において、このショーケース1では、第2商品表示具取付部材19を手摺りレール16に取付ける場合には、第2商品表示具取付部材19の第2脚部19bを差し込み溝17に差し込むことにより行う。
【0042】
第2商品表示具取付部材19の第2脚部19bは、この第2脚部19bを差し込み溝17に差し込んだ場合の位置が、図5に示すように、差し込み溝17に既に差し込まれている第1商品表示具取付部材18の第1脚部18bと重ならない位置に設けられている。このため、手摺りレール16への第2商品表示具取付部材19の取付けを、従来から使用されている第1商品表示具取付部材18を手摺りレール16から取外して保管したり廃棄したりすることなく行うことができる。これにより、第2商品表示具取付部材19の手摺りレール16への取付けを、第1商品表示具取付部材18を手摺りレール16から取外すことなく同じ差し込み溝17を用いて容易に行うことができる。
【0043】
第2商品表示具取付部材19に取付けられる第2商品表示具23は、その丈寸法が“B”であり(図7参照)、第1商品表示具取付部材18に取付けられている第1商品表示具22の丈寸法は“A”であり(図6参照)、丈寸法“B”が丈寸法“A”より大きく形成されている。このため、第2商品表示具23に支持される第2商品表示カード21の丈寸法“b”を第1商品表示具22に支持される第1商品表示カード20の丈寸法“a”より大きくすることができる。そして、第1商品表示カード20と第2商品表示カード21とに同じ内容を記載する場合、図6及び図7に示すように、第2商品表示カード21に記載する文字を大きくして見易くすることができる。
【0044】
また、図9に示すように、第1商品表示具22を第2商品表示具取付部材19に取付けることができる。この場合には、第2商品表示具23に支持された第1商品表示カード20の位置を顧客の目線に近付けて見易くすることができる。
【0045】
第2商品表示具取付部材19の第2取付部19aに取付けられた第2商品表示具23の取付け角度“Y”(図4参照)は、第1商品表示具取付部材18に取付けられた第1商品表示具22の取付角度“X”(図8参照)より起立した大きな角度とされている。このため、第2商品表示具取付部材19の上端部と第2商品表示具取付部材19に取付けられた
第2商品表示具23の上端部が上方に位置することになっても、その上端部をエアカーテ
ン10の内側に入り込まないようにすることができる。そして、第2商品表示具取付部材19の上端部と第2商品表示具取付部材19に取付けられた第2商品表示具23の上端部とがエアカーテン10の外側に位置するため、これらの第2商品表示具取付部材19や第2商品表示具23によってエアカーテン10が乱されることがなく、ケース本体2の庫内の保冷性能を維持することができる。
【0046】
また、第2商品表示具取付部材19の第2取付部19aに取付けられた第1商品表示具22の取付け角度“Z”(図9参照)は、第1商品表示具取付部材18に取付けられた第1商品表示具22の取付角度“X”(図8参照)より起立した大きな角度とされている。このため、第2商品表示具取付部材19に取付けられた第1商品表示具22の上端部が上方に位置することになっても、その上端部をエアカーテン10の内側に入り込まないようにすることができる。そして、第2商品表示具取付部材19に取付けられた第1商品表示具22の上端部と第2商品表示具取付部材19の上端部とがエアカーテン10の外側に位置するため、これらの第2商品表示具取付部材19や第1商品表示具22によってエアカーテン10が乱されることがなく、ケース本体2の庫内の保冷性能を維持することができる。
【0047】
第2商品表示具取付部材19に取付けられた第2商品表示具23は、その下端部が手摺りレール16に当接する丈寸法に形成されている。このため、第2商品表示具23はケース本体2の庫内からの冷気漏れを抑制することができ、庫内の保冷性能を高めることができる。
【0048】
なお、本実施の形態では、図9に示したように、第1商品表示具取付部材18に取付けられていた第1商品表示具22を、第2商品表示具取付部材19に取付けた場合を例に挙げて説明したが、第1商品表示具22を二つ用意し、第1商品表示具取付部材18と第2商品表示具取付部材19とにそれぞれ第1商品表示具22を取付けてもよい。
【0049】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0050】
1 ショーケース
2 ケース本体
2a 背面部
2b 天井部
2c 底面部
2d 下部前面部
3 基台
4 開放部
5 庫内パネル
5a 背面部パネル
5b 天井部パネル
5c 底面部パネル
6 ダクト
7 ファン
8 蒸発器
9 冷気吹出口
10 エアカーテン
11 冷気吸込口
14 陳列棚
15 床デッキ部
16 手摺りレール
17 差し込み溝
18 第1商品表示具取付部材
18a 第1取付部
18b 第1脚部
19 第2商品表示具取付部材
19a 第2取付部
19b 第2脚部
20 第1商品表示カード
21 第2商品表示カード
22 第1商品表示具
22a フック部
22b カード入れ部
23 第2商品表示具
23a フック部
23b カード入れ部
24 係止レール


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース本体の前面側に開放部が形成され、前記開放部が冷気のエアカーテンで覆われることにより前記ケース本体の庫内が保冷され、前記開放部の下縁部に第1商品表示具取付部材が取付けられ、前記第1商品表示具取付部材に第1商品表示カードを支持する第1商品表示具が取付可能なショーケースにおいて、
上端部が前記第1商品表示具取付部材より上方に位置する第2商品表示具取付部材が前記開放部の下縁部に取付けられ、
前記第2商品表示具取付部材に、前記第1商品表示具又は丈寸法が前記第1商品表示具より大きく形成されて第2商品表示カードを支持する第2商品表示具が取付けられることを特徴とするショーケース。
【請求項2】
前記開放部の下縁部に、前記第1商品表示具取付部材に設けられた複数の第1脚部が差し込まれる差し込み溝が前記開放部の横幅方向に沿って長尺状に形成され、
前記第2商品表示具取付部材に前記差し込み溝に差し込まれる複数の第2脚部が設けられ、
前記第2脚部は、前記差し込み溝に差し込まれた場合に前記差し込み溝に差し込まれている前記第1脚部と重ならない位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載のショーケース。
【請求項3】
前記第2商品表示具取付部材に取付けられた前記第1商品表示具又は前記第2商品表示具は、前記第1商品表示具取付部材に取付けられた前記第1商品表示具より起立した角度で取付けられ、前記第2商品表示具取付部材の上端部と前記第2商品表示具取付部材に取付けられた前記第1商品表示具又は前記第2商品表示具の上端部とが前記エアカーテンの外側に位置していることを特徴とする請求項1又は2記載のショーケース。
【請求項4】
前記第2商品表示具は、前記第2商品表示具取付部材に取付けられた場合に下端部が前記開放部の下縁部に当接する丈寸法に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のショーケース。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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