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シラップ組成物、排水性トップコート、遮熱性トップコート及び被覆方法
説明

シラップ組成物、排水性トップコート、遮熱性トップコート及び被覆方法

【課題】 硬化物がカットバックし難いシラップ組成物、該シラップ組成物の硬化物からなる排水性トップコート及び遮熱性トップコート、並びに該シラップ組成物を用いた被覆方法を提供する。
【解決手段】 水酸基を有さず、1つの(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系単量体(A1成分)、少なくとも1つの水酸基を有し、1つの(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系単量体(A2成分)、重合体(B成分)、可塑剤(C成分)及び2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する架橋剤(D成分)を含有するシラップ組成物であって、A1成分、A2成分、B成分、C成分及びD成分の合計量を基準にして、A1成分が5〜40質量%、A2成分が20〜55質量%、B成分が5〜40質量%、C成分が0〜15質量%及びD成分が0〜40質量%であるシラップ組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排水性トップコート及び遮熱性トップコートに好適なシラップ組成物、そのシラップ組成物の硬化物からなる排水性トップコート及び遮熱性トップコート、並びにシラップ組成物の硬化物によって被覆する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、道路舗装には安価で大量に供給されているアスファルト及びコンクリートが広く用いられてきた。これらは優れた撥水性、粘着性、弾力性、耐衝撃性及び良加工性等を有している。
【0003】
アスファルト舗装は、高温下において剛性が低下し易く、また自動車の通行による繰り返し荷重により容易に摩耗するため、わだちが形成され易い。また、コンクリート舗装は、アスファルトに比べてわだちが形成され難いが、磨耗によるわだち形成は避けられない。そのため、表面排水形式の舗装にあっては、雨水等によりそのわだち部に水溜りができる。そのような水溜りが自動車専用道路や高速道路等にできると、水溜りの表面で自動車のタイヤが滑ってしまういわゆる「ハイドロプレーニング」現象が生じ、大きな自動車事故が発生する危険がある。また、自動車の通過による水はねの問題もある。
【0004】
水溜りを減らすために、例えば、アスファルト舗装の表層部に骨材の割合を高めた排水性アスファルト混合物を用いることにより、表層部に連通した空隙をより多く形成させることが行われている。このような排水性舗装では、道路表面の水が表層部の空隙を通して下部に容易に浸透することで水溜りが少なくなるので上記の問題が抑制される。
【0005】
しかしながら、このような排水性舗装の表層部は、アスファルトを接合剤として骨材を点接触的結合構造としたものであるので、結合強度が弱い。そのため、そのままでは、自動車のタイヤ、特にスパイクタイヤやチェーンを装着したタイヤの摩擦力によって骨材が跳ね飛ばされてしまい、舗装が損壊する。このような骨材の飛散を抑制する手段として、表層部に樹脂液を散布して硬化させる工法が開発されている。このような樹脂液としては、アクリル系シラップ組成物が知られており、この樹脂液の硬化物を排水性トップコートいう。
【0006】
また、都市中心部の気温が周辺部よりも高くなるヒートアイランド現象が深刻化しており、ヒートアイランド現象への対策が急がれている。ヒートアイランド現象は、道路や駐車場等において地面を覆うアスファルト、コンクリート等の舗装の放熱性が悪く、これらの舗装に蓄熱してしまうことが一因と考えられている。その対策として、舗装の表層部の熱伝導を抑える遮熱塗料で被覆する方法が開発されている。このような遮熱塗料としても、アクリル系シラップ組成物が知られており、この遮熱塗料の硬化物を遮熱性トップコートいう。
【0007】
例えば、特許文献1には、道路の舗装面を被覆するためのアクリル系シラップ組成物として、(メタ)アクリロイル基を有する単量体(A)、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する単量体(B)、単量体(A)に溶解可能である樹脂(C)を含むものが記載されている。また、前記単量体(A)として、ヘテロ環含有(メタ)アクリレート(a1)、オリゴエチレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート(a2)、及びヒドロキシアルキル基の炭素数が2又は3であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(a3)を含有することも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−224264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1にはシラップ組成物の各成分の配合割合としては幅広い範囲の記載があるが、実施例に具体的な記載されたものは、水酸基を含有しない単量体の配合割合が42.5質量%以上のものだけである。本願発明者の検討によれば、このような水酸基を含有しない単量体の配合割合が多いシラップ組成物の硬化物を用いて道路の表層部を被覆すると、舗装面からの塗膜(硬化物)の剥離(以下、カットバックという。)を起こし易いことがわかった。
【0010】
本発明の目的は、硬化物がカットバックし難いシラップ組成物、該シラップ組成物の硬化物からなる排水性トップコート及び遮熱性トップコート、並びに該シラップ組成物を用いた被覆方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、水酸基を有さず、1つの(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系単量体(A1成分)、少なくとも1つの水酸基を有し、1つの(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系単量体(A2成分)、重合体(B成分)、可塑剤(C成分)及び2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する架橋剤(D成分)を含有するシラップ組成物であって、A1成分、A2成分、B成分、C成分及びD成分の合計量を基準にして、A1成分が5〜40質量%、A2成分が20〜55質量%、B成分が5〜40質量%、C成分が0〜15質量%及びD成分が0〜40質量%であるシラップ組成物である。このシラップ組成物の硬化物は排水性トップコートに好適である。
また、本発明は、A1成分、A2成分、B成分、C成分及びD成分の合計100質量部に対して光反射性粒子5〜70質量部を含む前記のシラップ組成物である。このシラップ組成物の硬化物は遮熱性トップコートに好適である。
さらに本発明は、施工面に、前記のシラップ組成物を塗工して塗膜を形成する工程を有する被覆方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明のシラップ組成物を用いると、耐カットバック性に優れる硬化物が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のシラップ組成物は、水酸基を有さず、1つの(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系単量体(以下、A1成分という。)、少なくとも1つの水酸基を有し、1つの(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系単量体(以下、A2成分という。)、重合体(以下、B成分という。)、可塑剤(以下、C成分という。)及び2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する架橋剤(以下、D成分という。)を含有するシラップ組成物であって、A1成分、A2成分、B成分、C成分及びD成分の合計量を基準にして、A1成分が5〜40質量%、A2成分が20〜55質量%、B成分が5〜40質量%、C成分が0〜15質量%及びD成分が0〜40質量%であるシラップ組成物である。ここで、配合割合の下限が0質量%である成分は任意成分である。
【0014】
<A1成分>
A1成分は、水酸基を有さず、1つの(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系単量体である。なお、本発明において「(メタ)アクリロイル基」は「アクリロイル基」及び/又は「メタクリロイル基」を意味し、「(メタ)アクリル」は「アクリル」及び/又は「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」及び/又は「メタクリレート」を意味する。
【0015】
A1成分は、シラップ組成物の塗工作業性、硬化性、得られる塗膜の強度、耐候性、耐薬品性、耐汚染性、耐磨耗性等の各種物性に関与する成分である。A1成分としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の窒素含有(メタ)アクリレート類;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のラジカル重合に関与しない官能基を有する(メタ)アクリレート類、さらにジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。A1成分としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートが好ましく、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートがより好ましい。A1成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0016】
本発明のシラップ組成物におけるA1成分の配合割合は、A1成分、A2成分、B成分、C成分及びD成分の合計に対して、5〜40質量%である。5質量%以上であると、良好な硬化性が得られやすく、40質量%以下であると、舗装面へ塗布したシラップ組成物の硬化物が耐カットバック性に優れる。A1成分の配合割合は高いほどシラップ組成物の粘度が低く塗工性に優れ、硬化性が良好となり、硬化物の引張強度が高くなりやすいため、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。また、A1成分の配合割合は低いほど耐カットバック性が良好であるので、40質量%以下が好ましく、38質量%以下がより好ましい。
なお、以下に説明するA2成分、B成分、C成分及びD成分の配合割合は、A1成分の場合と同様に、A1成分、A2成分、B成分、C成分及びD成分の合計に対するものとする。
【0017】
<A2成分>
A2成分は、少なくとも1つの水酸基を有し、1つの(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系単量体である。A2成分は、耐カットバック性、得られる塗膜の強度、シラップ組成物の硬化性等の各種物性に関与する成分である。A2成分としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート類等が挙げられる。A2成分としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が好ましく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートがより好ましい。A2成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
A2成分の配合割合は、20〜55質量%である。配合割合が20質量%以上であると、良好な硬化性が得られやすく、舗装面へ塗布したシラップ組成物の硬化物が耐カットバック性に優れる。配合割合が55質量%以下であると、シラップ組成物の粘度が低く塗工性に優れ、硬化性が良好であり、得られる塗膜の強度が高い。A2成分の配合割合は高いほどゲル化時間が早く、かつシラップ組成物の硬化物が耐カットバック性に優れるので、23質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましい。また、A2成分の配合割合は低いほど塗工性や硬化性に優れるので、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましい。
【0018】
<B成分>
B成分は重合体である。B成分は、A1成分及びA2成分(以下、まとめてA成分という。)に膨潤又は溶解可能であることが好ましく、A成分及びD成分に膨潤又は溶解可能であることがより好ましい。成分Bはシラップ組成物の粘度を向上させる効果がある。また、B成分はシラップ組成物の硬化性を良好にする効果がある。
【0019】
B成分としては、アルキル(メタ)アクリレートの単独重合体又は共重合体、エポキシ樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂、飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。B成分としては、アルキル(メタ)アクリレートの単独重合体又は共重合体が好ましい。B成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0020】
アルキル(メタ)アクリレートの単独重合体又は共重合体を構成する単量体単位としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2−ジシクロペンテノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
【0021】
単独重合体を構成する単量体単位としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートが好ましく、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートがより好ましい。
【0022】
共重合体を構成する単量体単位の組み合わせとしては、メチルメタクリレートとn−ブチルメタクリレート、メチルメタクリレートとi−ブチルメタクリレート、メチルメタクリレートとエチルアクリレート、メチルメタアクリレートとメタクリル酸、メチルメタクリレートとn−ブチルメタクリレートとメタクリル酸、メチルメタクリレートとエチルアクリレートとメタクリル酸が好ましく、メチルメタクリレートとn−ブチルメタクリレート、メチルメタクリレートとエチルアクリレート、メチルメタクリレートとn−ブチルメタクリレートとメタクリル酸がより好ましく、メチルメタクリレートとn−ブチルメタクリレートがさらに好ましい。
【0023】
B成分のTgは20℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましい。このTgは高いほどシラップ組成物の表面硬化性が良好となる。また、B成分のTgは155℃以下が好ましく、105℃以下がより好ましい。このTgは低いほど成分Aへの溶解性が良好となる。Tgは示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したものである。
【0024】
B成分の質量平均分子量(以下、Mwという。)は、5,000以上が好ましく、10,000以上がより好ましい。Mwは大きいほどシラップ組成物の塗膜強度を向上させることができる。また、Mwは200,000以下が好ましく、180,000以下がより好ましい。Mwは小さいほど成分Aへの溶解性が良好となる。ここでMwは、B成分を溶剤であるテトラヒドロフランに溶解し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(以下、GPCという。)を用いて測定した分子量をポリスチレン換算したものである。
【0025】
B成分の配合割合は、5〜40質量%である。配合割合が5質量%以上であると、硬化性が良好となる。配合割合が40質量%以下であると、粘度が高くなりすぎず塗工が容易になり、作業性が良好となる。B成分の配合割合は高いほど硬化性が良好であるので、8質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。また、B成分の配合割合は低いほど塗工性に優れるので、35質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
【0026】
<C成分>
C成分は可塑剤であり、塗膜の柔軟化及び硬化時の収縮の低減を図るための成分である。
C成分としては、例えば、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジイソデシルフタレート等のフタル酸エステル類;ジ−2−エチルヘキシルアジペート、オクチルアジペート等のアジピン酸エステル類;ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等のセバシン酸エステル類;ジ−2−エチルヘキシルアゼレート、オクチルアゼレート等のアゼラインエステル類等の2塩基性脂肪酸エステル類;アセチルクエン酸トリブチル;塩素化パラフィン、ノルマルパラフィン系、パラフィンワックス系等のパラフィン類;アルキルスルホン酸フェニルエステルが挙げられる。C成分としては、フタル酸エステル類、アジピン酸エステル類、パラフィン類;アルキルスルホン酸フェニルエステルが好ましく、アジピン酸エステル類、パラフィン類;アルキルスルホン酸フェニルエステルがより好ましい。C成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0027】
C成分の配合割合は、0〜15質量%である。配合割合が15質量%以下であると、シラップ組成物の硬化物の強度を制御し易い。C成分の配合割合は高いほど硬化体に靭性を付与できるので、2質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。また、C成分の配合割合は低いほど塗膜の強度が高く良好であるので、12質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
【0028】
<D成分>
D成分は、2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する架橋剤であり、シラップ組成物の塗工作業性、得られる塗膜の強度、耐カットバック性に関与する成分である。D成分としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート等のビスフェノール変性ジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリス[エチルオキシ(メタ)アクリレート]、グリセリントリ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリル酸エステル又はその部分エステル;等が挙げられる。D成分としては、アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール変性ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが好ましく、アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール変性ジ(メタ)アクリレートがより好ましい。D成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0029】
D成分の配合割合は、0〜40質量%である。配合割合が40質量%以下であると、粘度が高くなりすぎず塗工が容易になる。また、40質量%以下であると、シラップ組成物の硬化物の強度を制御し易い。D成分の配合割合は高いほど硬化性が良く、硬化物の強度が高くなるので、5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい。また、D成分の配合割合は低いほど硬化物が脆くなりにくいので、38質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましい。
【0030】
<ワックス>
本発明のシラップ組成物にはワックスを含有させてもよい。ワックスは、空気遮断作用を利用した表面硬化性向上等の作用を奏するので含有させることが好ましい。ワックスとしては、例えば固形ワックス類が挙げられる。固形ワックス類としては、例えばパラフィン類、ポリエチレン類、ステアリン酸等の高級脂肪酸類等が挙げられる。なかでもパラフィンワックスが好ましい。
【0031】
パラフィンワックスを用いる場合、融点の異なる2種以上のパラフィンワックスを併用することが好ましい。パラフィンワックスの融点は40〜120℃が好ましい。パラフィンワックスの融点が40℃以上であると、シラップ組成物を塗装硬化させた際に充分な空気遮断作用が得られ、表面硬化性が良好となりやすい。パラフィンワックスの融点が120℃以下であると、シラップ組成物を製造する際、シラップ組成物への溶解性が良好となりやすい。また、融点の異なる2種以上のパラフィンワックスを併用することによって、シラップ組成物を塗装硬化させるときに、下地温度が変わった場合でも、充分な空気遮断作用が得られ、表面硬化性が良好となる。2種以上を併用する際には、融点の差が5℃〜20℃程度のものを併用することが好ましい。
【0032】
ワックスとして、表面硬化性をより向上させる目的で、有機溶剤に分散したワックスを使用してもよい。ワックスが有機溶剤中に微粒子として分散された状態であると、空気遮断作用がより効果的に発現する。かかるワックス分散液は市販されており、本発明のシラップ組成物を調製する際に該ワックス分散液をそのまま添加することができる。この場合、本発明のシラップ組成物は有機溶剤も含有することになる。
また、ワックスは有機溶剤を用いずに、予めA成分等のシラップ組成物の成分に分散させたものを用いてもよい。
【0033】
ワックスの添加量は、表面硬化性と塗膜の物性とのバランス等の点から、A成分、B成分、C成分及びD成分の合計100質量部に対して、0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましい。ワックスの添加量は多いほどシラップ組成物を塗装硬化させた際の空気遮断作用が充分に得られやすく、良好な表面硬化性が得られる。また、ワックスの添加量は5質量部以下が好ましく、4質量部以下がより好ましい。ワックスの添加量は少ないほどシラップ組成物の良好な貯蔵安定性及びワックスの良好な分散性が得られやすい。
【0034】
<3級アミン>
本発明のシラップ組成物には3級アミンを含有させてもよい。3級アミンは、硬化反応を促進させる硬化促進剤であるので、含有させることが好ましい。3級アミンとしては、例えばアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、p−トルイジン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド、4−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]ベンズアルデヒド、4−(N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミノ)ベンズアルデヒド、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン、N−エチル−m−トルイジン、トリエタノールアミン、m−トルイジン、ジエチレントリアミン、ピリジン、フェニリモルホリン、ピペリジン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン、ジエタノールアニリン等のN,N−置換アニリン、N,N−置換−p−トルイジン、4−(N,N−置換アミノ)ベンズアルデヒド等が挙げられる。
【0035】
3級アミンとしては、芳香族3級アミンが好ましい。芳香族3級アミンとしては、少なくとも1個の芳香族残基がアミノ基の窒素原子に直接結合しているものが好ましい。該芳香族3級アミンとしては、例えばN,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N−(2−ヒドロキシエチル)N−メチル−p−トルイジン、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N−ジ(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン;N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン又はN,N−ジ(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジンのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。また、これらはp(パラ)体に限定されず、o(オルト)体、m(メタ)体でもよい。芳香族3級アミンとしては、シラップ組成物の反応性、硬化性の点から、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N−ジ(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジンが好ましい。
3級アミンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0036】
3級アミンは、シラップ組成物を硬化させる直前に添加してもよく、あらかじめシラップ組成物に添加しておいてもよい。
3級アミンの添加量は、硬化性と可使時間(作業性)とのバランス等の点から、A成分、B成分、C成分及びD成分の合計100質量部に対して、0.05質量部以上が好ましく、0.2質量部以上がより好ましく、0.3質量部以上がさらに好ましい。3級アミンの添加量は多いほど良好な表面硬化性が得られやすい。また、3級アミンの添加量は10質量部以下が好ましく、8質量部以下がより好ましく、5質量部以下がさらに好ましい。3級アミンの添加量は少ないほど可使時間が長くなる。
【0037】
<他の硬化促進剤>
本発明のシラップ組成物には、3級アミン以外の他の硬化促進剤として、ナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト、アセトアセチル酸コバルト等の多価金属石鹸を含有させてもよい。多価金属石鹸に含有する金属の添加量は、A成分、B成分、C成分及びD成分の合計100質量部に対して、0.02質量部以上が好ましく、0.05質量部以上がより好ましい。多価金属石鹸に含有する金属の添加量は多いほど、シラップ組成物の表面硬化性が良好となる。また、多価金属石鹸に含有する金属の添加量は2質量部以下が好ましく、1質量部以下がより好ましく、0.5質量部以下が特に好ましい。多価金属石鹸に含有する金属の添加量は少ないほど、塗膜の強度が高く良好である。硬化促進剤はシラップ組成物を調製する際に含有させておき、塗工するまで保存しておいてもよいし、塗工時の硬化剤を加える直前にシラップ組成物に含有させてもよい。
【0038】
<硬化剤>
本発明のシラップ組成物を硬化させるには、硬化促進剤と硬化剤とを組み合わせたレドックス触媒を用いることが好ましい。硬化剤としては、ラジカル重合を開始させることができる重合開始剤を用いることができる。かかる重合開始剤としては、ジアシルパーオキサイド、アルキルパーオキサイド、ケトンパーオキサイド、アゾ化合物等が挙げられる。なかでもジアシルパーオキサイドが好ましく、ベンゾイルパーオキサイド(過酸化ベンゾイル)がより好ましい。ベンゾイルパーオキサイドは、取扱性の点から、不活性の液体又は固体によって濃度が30〜55質量%程度に希釈された液状、ペースト状又は粉末状のものが好ましい。硬化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0039】
硬化剤の添加量は、シラップ組成物のゲル化時間が所望の時間になるように適宜決めることができる。シラップ組成物を排水性トップコートや遮熱性トップコートとして使用する場合、ゲル化時間は一般に5〜15分となるように調整される。ゲル化時間が5分以上であると塗膜が均一となりやすい。またゲル化時間が15分以下では、十分な可使時間が取れると共に、カットバックを起こし難くなる。なお、硬化剤を添加後すみやかに重合反応が開始され、シラップ組成物を硬化させることができる。
硬化剤の添加量は種類により様々で一概に言えないが、硬化剤がベンゾイルパーオキサイドの場合、A成分、B成分、C成分及びD成分の合計100質量部に対して、0.25質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましい。硬化剤の添加量は多いほど硬化性が良好となりやすい。また、硬化剤の添加量は10質量部以下が好ましく、8質量部以下がより好ましい。硬化剤の添加量は少ないほどシラップ組成物の塗工作業性、得られる塗膜の各種物性が良好になる傾向がある。
【0040】
<シランカップリング剤>
本発明のシラップ組成物には、基材に対する接着性の安定化、接着強度の耐久性を付与する目的で、シランカップリング剤を添加してもよい。シランカップリング剤としては、例えばビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グルシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
シランカップリング剤の添加量は、A成分、B成分、C成分及びD成分の合計100質量部に対して、10質量部以下にすることによって、シラップ組成物の基材への接着性の安定化を保持しつつ、表面硬化性が良好となる。硬化性、コストの点から、5質量部以下がより好ましい。
【0041】
<重合禁止剤>
本発明のシラップ組成物には、貯蔵安定性の向上、重合反応の調整の目的で、重合禁止剤を添加してもよい。重合禁止剤としては、例えばヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2−6−ジ−t−ブチル4−メチルフェノール等が挙げられる。重合禁止剤の添加量は、A成分、B成分、C成分及びD成分の合計100質量部に対して、0.001質量部以上が好ましく、0.002質量部以上がより好ましい。重合禁止剤の添加量は多いほど貯蔵安定性に優れる。また、重合禁止剤の添加量は0.1質量部以下が好ましく、0.08質量部以下がより好ましい。重合禁止剤の添加量は少ないほど重合反応の調整がし易く好ましい。
【0042】
<オリゴマー>
本発明のシラップ組成物には、表面硬化性の向上を図るために、(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーを添加してもよい。該オリゴマーとしては、例えばウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートが挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、水酸基含有(メタ)アクリレートと、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートと、1分子中に2個以上の水酸基を有するポリオールとを公知の方法で反応させて得られるものが使用できる。
エポキシ(メタ)アクリレートは、例えば、多塩基酸無水物と、水酸基含有(メタ)アクリレートの部分エステル化物と、2官能ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、不飽和一塩基酸とを公知の方法で反応させて得られるが使用できる。2官能ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとを反応させた汎用のエポキシ樹脂である。
ポリエステル(メタ)アクリレートは、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸、コハク酸、マレイン酸、フマール酸、アジピン酸等の多塩基酸又はその無水物と、エチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール化合物と、(メタ)アクリル酸付加物又はグリシジル(メタ)アクリレートと、多塩基酸無水物とからなるものが使用できる。
【0043】
<その他のポリマー成分>
本発明のシラップ組成物には、B成分に該当しないその他のポリマー成分として、スチレン/ブタジエン共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、セルロースアセテートブチレート樹脂、エポキシ樹脂等も含有させることができる。
【0044】
<他の添加剤>
本発明のシラップ組成物には、添加剤として、紫外線吸収剤、耐光安定剤、消泡剤等を任意の割合で添加することができる。また酸化防止剤、レベリング剤、アエロジル等の揺変剤を添加してもよい。さらに、酸化クロム、ベンガラ、酸化鉄等の無機顔料、フタロシアニンブルー等の有機顔料を添加してもよく、炭酸カルシウム等の耐質顔料を添加してもよい。
【0045】
紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−オクチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−デシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4,4´−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4,4´−ジブトキシベンゾフェノン等の2−ヒドロキシベンゾフェノンの誘導体或いは2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジターシャリイブチルフェニル)ベンゾトリアゾール或いはこれらのハロゲン化物或いはフェニルサリシレート、p−ターシャリイブチルフェニルサリシレート等が挙げられる。これらは1種又は2種以上の組み合わせで用いてもよい。
【0046】
耐光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。これらは1種又は2種以上の組み合わせで用いてもよい。
【0047】
消泡剤としては、公知の消泡剤が挙げられる。具体例としては、特殊アクリル系重合物を溶剤に溶解させたアクリル系消泡剤、特殊ビニル系重合物を溶剤に溶解させたビニル系消泡剤等が好ましく、楠本化成株式会社から市販されているディスパロンシリーズ(製品名:OX−880EF、OX−881、OX−883、OX−77EF、OX−710、OX−8040、1922、1927、1950、P−410EF、P−420、P−425、PD−7、1970、230、230HF、LF−1980、LF−1982、LF−1983、LF−1984、LF−1985等。)等がより好ましく、ディスパロンシリーズのうち、230、230HF、LF−1980、LF−1985がさらに好ましく、230、LF−1985が特に好ましい。また、ビックケミー・ジャパン社から市販されているBYK−052、BYK−1752が好ましい。
【0048】
<排水性トップコート・遮熱性トップコート>
本発明のシラップ組成物は特に、蜜粒、細粒、開粒アスファルト等のアスファルト舗装又はコンクリート舗装等に用いられる排水性トップコート又は遮熱性トップコートを形成するための組成物に好適に用いられる。すなわち本発明のシラップ組成物の硬化物は排水性トップコート又は遮熱性トップコートとして好適である。
これまで道路上の雨水の溜まり防止、低騒音効果へのニーズの拡大に伴い、開粒度アスファルトを用いた排水性舗装が多く施工されてきたが、骨材の離脱や空隙詰まりが問題となり、これらを解決するために用いられる塗料が排水性トップコート用組成物である。排水性トップコートは、骨材の離脱や空隙詰まりを防止するばかりではなく、バスレーン、高速道路のサービスエリアあるいはパーキングエリア、ETCレーンのカラー化等に多く使用される。
【0049】
遮熱性トップコートは、地面を覆うアスファルトやコンクリートあるいはコンクリート壁、橋脚等のコンクリート構造物に塗装される塗膜で、高い断熱性を有し、太陽光の赤外線を反射、放射することによって、熱吸収が少なく、かつ地面を覆うアスファルトやコンクリートあるいは屋上、コンクリート壁、橋脚等のコンクリート構造物の熱伝導を抑える。特に蜜粒、細粒、開粒アスファルト等のアスファルト舗装、コンクリート舗装等に塗装されるトップコートに好適に用いられ、都市部の深刻なヒートアイランド現象対策として期待される。
【0050】
<骨材>
本発明のシラップ組成物を、排水性トップコート又は遮熱性トップコートを形成するための組成物として使用する場合には、骨材を含有させることが好ましい。排水性トップコート又は遮熱性トップコートにあっては、通常、下塗り層と上塗り層の2層を塗装し、下塗り層及び/又は上塗り層に滑り止めのための骨材を含有させることが好ましい。用いられる骨材としては、例えば、硅砂、川砂、寒水石、エメリー、大理石等の天然無機鉱石、アルミナ、スラグ、ガラス、セラミック骨材、陶器、磁器、タイル、ガラスビーズ、着色骨材等が挙げられ、これらを単独あるいは2種以上の併用で用いられる。特に下塗り層、上塗り層が着色されている場合は同色のセラミック骨材を用いることが好ましい。また、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂あるいはフェノール樹脂等を硬化して得られる人工石を用いてもよい。好ましい骨材粒径は0.01〜3mmであり、より好ましくは0.1〜2mmである。
骨材は、塗装機を用いない場合はシラップ組成物中に予め含有させてもよいが、シラップ組成物を塗装して塗膜を形成した直後に、該塗膜に対して骨材を散布することによって含有させる方法が好ましい。骨材の散布量は0.1〜1kg/mが好ましく、より好ましくは0.2〜0.8kg/mである。
【0051】
<光反射性粒子>
本発明のシラップ組成物を、遮熱性トップコートを形成するための組成物として使用する場合には、光反射性粒子を含有させることが好ましい。光反射性粒子は可視領域で吸収を示し近赤外領域で反射を示するので、熱エネルギーの吸収が少なく塗膜の温度上昇を防ぐことができる。光反射性粒子としては、例えば、中空粒子、JISA 5759(日射遮へい・ガラス飛散防止用フィルム)で定義される350〜2100nmの領域における日射反射率が12%以上である顔料等が挙げられる。ここで、日射反射率データは、充分に隠蔽された状態、具体的には隠蔽率が約1.0の塗膜において測定される。
【0052】
光反射性粒子として使用できる日射反射率が12%以上である顔料としては、例えば、黒色またはそれに近い濃彩色の顔料;黄色系顔料、赤色系顔料、青色系顔料及び緑色系顔料等の着色顔料;並びに白色顔料が挙げられる。黒色またはそれに近い濃彩色の顔料の具体例としては、商品名クロモファインブラックA−1103(大日精化工業(株)製)のアゾメチアゾ系黒色顔料、商品名ダイピロキサイドブラウン9270(大日精化工業(株)製)、商品名ダイピロキサイドブラウン9290(大日精化工業(株)製)等が挙げられる。黄色系顔料の具体例としては、モノアゾ系エロー(商品名:ホスターパームエローH3G、ヘキスト(株)製)等が挙げられる。赤色系顔料の具体例としては、酸化鉄(商品名:トダカラー120ED、戸田工業(株)製)、キナクリドンレッド(商品名:HostapermRed E2B70、ヘキスト(株)製)等が挙げられる。青色系顔料の具体例としては、フタロシアニンブルー(商品名:シアニンブルーSPG−8、大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げられる。緑色系顔料の具体例としてはフタロシアニングリーン(商品名:シアニングリーン5310、大日精化工業(株)製)等が挙げられる。白色顔料は、特に限定されるものではなく、具体例としては、酸化チタン、亜鉛華等が挙げられる。酸化チタンは、ルチル型、アナターゼ型共に適用可能であり、ルチル型の酸化チタンが好適に用いられる。
【0053】
中空粒子は断熱性に優れるので光反射性粒子として使用できる。中空粒子としては、強度、断熱性の点で、中空無機粒子が好ましく、特に、その表層及び殻内で太陽光等を反射することができ、しかも高い長波放射率を有することから、透明又は半透明の中空セラミック粒子が好適である。ここで、長波放射率とは、吸収した熱を赤外線として再び放射するときの変換効率である。したがって、塗膜中に該中空セラミック粒子が含有されていると、該塗膜が熱を吸収した場合でも、塗膜の温度上昇を効果的に抑えることができる。このように、透明又は半透明の中空セラミック粒子は、反射性、断熱性及び放射性を有することにより、塗膜に高い遮熱効果を付与するものである。該中空セラミック粒子における中空セラミック粒子の強度は3.9N/mm以上が好ましく、平均粒径は5〜150μm程度が好ましい。中空セラミック粒子としては、ジルコニア・チタニア複合物からなる中空粒子、ホウ化ケイ素セラミックからなる中空粒子、シラスバルーン、ガラスバルーン等が挙げられる。
【0054】
光反射性粒子として顔料を用いる場合、A成分、B成分、C成分及びD成分の合計100質量部に対して、顔料を5〜70質量部配合することが好ましい。光反射性粒子として中空粒子を用いる場合、A成分、B成分、C成分及びD成分の合計100質量部に対して、中空粒子を5〜70質量部配合することが好ましい。A成分、B成分、C成分及びD成分の合計100質量部に対して、顔料5〜55質量部と、中空セラミック粒子5〜15質量部とを併用して配合することがより好ましい。
【0055】
中空粒子は比重が1より小さいため、単独で用いた場合にはシラップ組成物の表面に浮きやすい。そのため、シラップ組成物表層のモノマーが揮発していわゆる皮張り現象を起こし、貯蔵安定性が悪くなるおそれがある。したがって、シラップ組成物に中空粒子を含有させる場合は揺変剤を添加することが好ましい。
【0056】
揺変剤としては、脂肪酸アマイド、有機ベントナイト、酸化ポリエチレンワックス等有機系揺変剤が好ましい。必要に応じて、微粒シリカが併用される。揺変剤の組み合わせとしては、脂肪酸アマイド/微粒シリカの組み合わせ、有機ベントナイト/微粒シリカの組み合わせ、脂肪酸アマイド/有機ベントナイト/微粒シリカの組み合わせ、酸化ポリエチレンワックス/微粒シリカの組み合わせが挙げられる。微粒シリカの平均一次粒子径は7〜40μmが好ましい。
揺変剤を含有させることによって、シラップ組成物に構造粘性が付与され、中空粒子を均一に分布させることができ、シラップ組成物の貯蔵安定性が向上する。また、シラップ組成物を塗工して形成される塗膜中に中空粒子を均一に分布させることができる。
揺変剤の含有量は、A成分、B成分、C成分及びD成分の合計100質量部に対して、脂肪酸アマイド及び/又は有機ベントナイトが合計で0.5〜5質量部、微粒シリカが1〜10質量部であることが好ましい。揺変剤の含有量が少なすぎると、中空粒子を塗料中に均一に分布させることが難しくなる。一方、揺変剤の含有量が多すぎると、シラップ組成物の流動性が悪くなり、実用的ではなくなる。
【0057】
<被覆方法>
本発明のシラップ組成物は、床面、壁面、道路の舗装面等への被覆材として用いることができる。床面、壁面、道路の舗装面等の施工面への被覆方法としては、施工面に、本発明のシラップ組成物を塗工して塗膜を形成する方法が挙げられる。該塗膜が硬化することにより施工面上に硬化物からなる被覆層が形成される。施工面にシラップ組成物を塗工して下塗り層、上塗り層(トップコート)を形成することが好ましい。
塗工方法としては、ローラー、金ゴテ、刷毛、自在ボウキ、塗装機(スプレー塗装機等)等を用いる公知の塗工方法が挙げられ、2液エアレス塗装機を用いる場合は主剤、硬化剤に分け、主剤側には硬化促進剤を添加し、硬化剤側に例えば過酸化ベンゾイルを添加する方法が望ましい。
【0058】
本発明のシラップ組成物を被覆材として用いる場合の、シラップ組成物の粘度は塗工作業性を考慮し、適宜選択すればよく、特に限定されないが例えば、100〜1000mPa・sが好ましく、200〜800mPa・sが特に好ましい。粘度が低いと均一な塗膜が得られにくく、かつ硬化性が低下し充分に硬化しない場合がある。また、粘度が高すぎると塗工作業性やセルフレベリング性が低下する。
また、塗工時の温度は−30〜60℃が好ましく、特に−10〜40℃が好ましく、耐カットバック性及び施工性の点からゲル化時間は5〜15分の範囲が好ましい。ゲル化時間、硬化時間の調整は、硬化剤及び硬化促進剤の量を塗工時の温度に応じて調整することにより行うことができる。
【実施例】
【0059】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、本発明はこれらの例に限定されるものではない。実施例中の「部」はすべて「質量部」を示す。
【0060】
〔実施例S−1〕
シラップ組成物S−1の製造:
撹拌機及びコンデンサーを備えた1Lの容器に、メチルメタクリレート(以下、「MMA」と略す。)22部、n−ブチルメタクリレート(以下、「n−BMA」と略す。)13部、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(以下、「2−HPMA」と略す。)32部、ジノルマルオクチルフタレート(以下、「可塑剤1」と略す。)、ポリプロピレングリコールジメタクリレート(以下、「架橋剤1」と略す。)、融点55℃のパラフィンワックス(以下「ワックス1」と略す。)0.4部、融点66℃のパラフィンワックス(以下「ワックス2」と略す。)0.3部、融点75℃のパラフィンワックス(以下「ワックス3」と略す。)0.2部、N,N−ジヒドロキシエチル−p−トルイジン(以下「アミン1」と略す。)0.7部、消泡剤(ビックケミー・ジャパン社製、商品名:BYK−1752)1部、BHT0.05部を加え、攪拌しながら、MMA/n−BMA=80/20共重合体(Tg=84℃、Mw=80,000、以下「ポリマー1」と略す。)を16部投入し、70℃で2時間加熱し、溶解した後、45℃まで冷却した。さらにワックス分散液(ビックケミー・ジャパン社製、商品名、BYK−S780、以下、「ワックス4」と略す。)を添加し、1時間撹拌してよく分散させた後、シラップ組成物S−1を得た。
【0061】
〔実施例S−2〜S−8、比較例S−9〕
シラップ組成物S−2〜S−9の製造:
表1に記載の割合にすること以外は、シラップ組成物S−1の製造と同様にしてシラップ組成物S−2〜S−9を得た。なお、ワックス4を配合しない場合は、70℃で2時間加熱し、溶解した後、45℃まで冷却し、シラップ組成物を得た。
表1において、2−EHMAは2−エチルヘキシルメタクリレート、2−EHAは2−エチルヘキシルアクリレート、THFMAはテトラヒドロフルフリルメタクリレート、2−HEMAは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリマー2はMMA/n−BMA=60/40共重合体(Tg=65℃、Mw=42,000)、可塑剤2はアルキルスルホン酸フェニルエステル、架橋剤2はポリエチレングリコールジメタクリレート、架橋剤3はビスフェノールA変性ジメタクリレート、シランカップリング剤は3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(信越シリコーン社製、商品名:KBM−503)である。
【表1】

【0062】
[実施例F−1〜F−8、比較例F−9]
排水性トップコート用シラップ組成物F−1〜9の製造:
S−1〜S−9の各シラップ組成物の合計質量部に、ベンガラ色の着色剤としてMRT−60(製品名、菱晃製)10部を混合攪拌し、更に硬化剤として過酸化ベンゾイル(日油社製、以下ナイパーNSと略す。)を表2の割合で加えて混合し、排水性トップコート用シラップ組成物F−1〜F−9を調製した。なお、F−1とF−2にはシラップ組成物に着色剤を添加する前に、硬化促進助剤であるナフテン酸コバルト(日本化学産業社製、商品名;ナフテックスコバルト6%(T)、以下「ナフテン酸Co」と略す。)を表2の割合で添加して用いた。
【0063】
[評価]
(据え切り試験)
排水性トップコート用シラップ組成物(以下、排水性トップコート組成物という。)F−1〜F−9を用いて据え切り試験用試験体を作成した。すなわち、開粒度アスファルト板(サイズ:300×300×50mm、大有建設社製)に、エアースプレー(製品名:スプレーガンワイダー88、アネスト岩田社製)を用いて、エアー圧0.3〜0.4MPaで、塗布量が500g/mとなるように排水性トップコート組成物を下塗りし、直ちに滑り止め用の骨材(美州興産社製、製品名:セラサンドA1粒)を散布量が250g/mとなるように散布した。その上に、同じ排水性トップコート組成物を同様にして上塗りした後、直ちに滑り止め用の骨材を同様に散布した。これを室温(20℃)で硬化させて据え切り試験用の試験体を得た。
【0064】
据え切り試験は、インテスコ社製の混合物据え切り試験機を使用し、以下の試験条件でタイヤの据え切りに対する耐久性を評価した。結果を表2に示す。
取り付け自動車タイヤ:乗用車用14インチラジアルタイヤ。
試験体駆動方式、試験体反復角度:±30°反復速度:6rpm。
載荷荷重:3KN。
測定は20℃の試験体、及び60℃で4時間保持した試験体についてそれぞれ行った。判定は据え切り試験後に被覆層の剥離箇所の数を目視で数え、下記の基準に基づいて評価判定した。
○:10個以下、×:剥離箇所11個以上。
【0065】
(硬化時間及びゲル化時間)
硬化剤入り排水性トップコート組成物F−1〜F−9 約110g〜120gを直径10mm、長さ120mmの試験管の底部より70mmまで、該硬化剤入り排水性トップコート組成物を投入し、熱電対を該排水性トップコート組成物の深さ方向中央部に入れた。この試験管を23℃の水中に静置して排水性トップコート組成物を硬化させつつ、前記熱伝対により発熱温度を経時的に測定した。硬化剤の添加時から、最高発熱温度になった時点までの時間を求め、この時間を硬化時間とした。また、試験管に入れた残りの該排水性トップコート組成物の流動性がなくなる(ゲル化)までの時間を求め、この時間をゲル化時間とした。それぞれの結果を表2に示す。
【0066】
【表2】

【0067】
表2の結果に示されるように、実施例F−1〜F−8の排水性トップコート組成物の硬化物はカットバックが起きにくく良好である。これに対して、A1成分が規定の配合割合より多く、A2成分が規定の配合割合より少ない比較例F−9の排水性トップコート組成物はカットバックが起こり易い。
【0068】
[実施例H−1〜H−3]
[遮熱性トップコート用のシラップ組成物]
製造例S−1で得られたシラップ組成物の合計質量部に、光反射性粒子として黒色顔料(製品名:クロモファインブラックA−1103、大日精化工業社製)8.3部を混合し、分散媒体として粒度2.1mmのガラスビーズを加え、卓上バッチ式ミルを用いて、顔料が10ミクロン以下となるよう分散した。ガーゼでガラスビーズを取り除いた後、この混合物に、揺変剤として微粒シリカ及び/又は有機ベントナイト、さらに光反射性粒子としてガラスバルーンをそれぞれ表3の配合量となるように加え、充分に混合した。次いで硬化促進助剤であるナフテン酸Coを1部加え、攪拌して均一にした。さらに硬化剤としてナイパーNSを加えて遮熱性トップコート用シラップ組成物H−1を得た。また、表3に記載の配合に変更した以外は、シラップ組成物H−1の製造と同様にしてシラップ組成物H−2とH−3を得た。
表3において、濃茶色顔料は大日精化工業社製のダイピロキサイドブラウン9270(製品名)、黄色顔料はヘキスト社製のホスターパームエローH3G(製品名)、青色顔料はフタロシアニンブルー、白色顔料は酸化チタンである。
【0069】
[評価]
(据え切り試験)
得られた遮熱性トップコート用シラップ組成物H−1〜H−3をそれぞれ用いて据え切り試験用試験体を作成した。すなわち、密粒アスファルト板(サイズ:300×300×40mm、大有建設社製)に、エアースプレー(製品名:スプレーガンワイダー88、アネスト岩田社製)を用いて、エアー圧0.3〜0.4MPaで、塗布量が1kg/mとなるように塗装し、直ちに滑り止め用骨材として硅砂5号を散布量が250g/mとなるように散布した。これを室温(20℃)で硬化させて据え切り試験用の試験体を得た。得られた試験体を用い、上述した据え切り試験と同じ方法でタイヤの据え切りに対する耐久性を評価した。結果を表3に示す。
【0070】
【表3】

【0071】
表3の結果に示されるように、実施例H−1〜H−3の遮熱性トップコート用シラップ組成物の硬化物で被覆された試験体は、排水性トップコート組成物と同様にカットバックが抑えられており、良好な性能を有することが認められる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明のシラップ組成物は、硬化物がカットバックし難いので、床面、壁面、道路舗装面等の被覆等の土木建築用途に有用であり、とくに排水性トップコート、遮熱性トップコートに好適である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水酸基を有さず、1つの(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系単量体(A1成分)、少なくとも1つの水酸基を有し、1つの(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系単量体(A2成分)、重合体(B成分)、可塑剤(C成分)及び2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する架橋剤(D成分)を含有するシラップ組成物であって、A1成分、A2成分、B成分、C成分及びD成分の合計量を基準にして、A1成分が5〜40質量%、A2成分が20〜55質量%、B成分が5〜40質量%、C成分が0〜15質量%及びD成分が0〜40質量%であるシラップ組成物。
【請求項2】
請求項1に記載のシラップ組成物の硬化物からなる排水性トップコート。
【請求項3】
A1成分、A2成分、B成分、C成分及びD成分の合計100質量部に対して光反射性粒子5〜70質量部を含む請求項1に記載のシラップ組成物。
【請求項4】
請求項3に記載のシラップ組成物の硬化物からなる遮熱性トップコート。
【請求項5】
施工面に、請求項1又は3に記載のシラップ組成物を塗工して塗膜を形成する工程を有する被覆方法。

【公開番号】特開2012−140513(P2012−140513A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−292920(P2010−292920)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000006035)三菱レイヨン株式会社 (2,875)
【Fターム(参考)】