説明

シラニル基で置換されたインドール−2−カルボキサミドおよびアザインドール−2−カルボキサミドの誘導体、この調製、およびこの治療的使用

本発明は、一般式(I)(式中、G、G、GおよびGは、互いに独立して、C−X基または窒素原子であり;G、G、GおよびGの1つ、ならびにG、G、GおよびGの多くとも1つは、C−X基(Xは、−Si(X)(X)(X)基である。)であり;nは、0、1、2または3であり;Yは、任意に置換されたアリールまたはヘテロアリールであり;Z、Z、Z、Zは、互いに独立して、窒素原子またはC(R)基であり、少なくとも1つは窒素原子であり、および少なくとも1つはC(R)基であり;Zは、環状アミノまたは非環状アミノである。)の化合物に関し、前記化合物は、塩基、または酸との付加塩の形態、ならびに水和物または溶媒和物の形態にあることができる。また、本発明は、化合物を調製する方法、およびこの治療的使用にも関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の課題は、シラニル基で置換された、インドール−2−カルボキサミドおよびアザインドール−2−カルボキサミドから誘導される化合物であって、TRPV1(またはVR1)受容体に関して、インビトロおよびインビボで拮抗または作動活性を示す化合物である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
本発明の第一の課題は、以下の一般式(I)に対応する化合物に関する。
本発明の他の課題は、一般式(I)の化合物を調製する方法に関する。
本発明の他の課題は、一般式(I)の化合物の、特に医薬品または医薬組成物における使用に関する。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の化合物は、一般式(I):
【0004】
【化1】

に対応する。
【0005】
式中、
、G、GおよびGは、互いに独立して、C−X基または窒素原子であり;
Xは、水素原子、ハロゲン原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、シアノ、C−C−チオアルキル、NR、アリール−C−C−アルキレン−O、アリール、ヘテロアリール、もしくは−Si(X)(X)(X)基から選択され;C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシルおよびC−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−基は、任意にヒドロキシル、C−C−アルコキシルまたはNR基で置換され;アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、ならびにC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロおよびシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
Xが−Si(X)(X)(X)基の場合、G、G、GおよびGの1個、ならびにG、G、GおよびGの多くとも1個は、C−X基であり;
、XおよびXは、互いに独立して、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキル、ヒドロキシル、アリールまたはヘテロアリール基であり;
、X、Xのアリールまたはヘテロアリール基は、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
、X、XのC−C−アルキル、C−C−シクロアルキルおよびC−C−シクロアルキル−C−C−アルキル基は、任意にヒドロキシル、C−C−アルコキシル、アリール−O−、NR、アリールまたはヘテロアリール基から選択される1個以上の置換基で置換され、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
また、XおよびXは、これらを担持するケイ素原子と一緒になって、任意にO、SおよびNから選択されるヘテロ原子を含有する4から7員環を形成することが可能であり;
nは、0、1、2または3であり;
Yは、アリールまたはヘテロアリールであり;アリールまたはヘテロアリールは、任意にハロゲン原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、シアノ、C−C−チオアルキル、チオール、−S(O)−C−C−アルキル、−S(O)−C−C−アルキル、C(O)NR、SONR、SF、ニトロ、OCONR、NRCOR、NRCONR、NR、NRSONR、NRCOR、NRSO、アリール−C−C−アルキレンもしくはアリール基から選択される1個以上の置換基で置換され;アリールおよびアリール−C−C−アルキレンは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
、Z、Z、Zは、互いに独立して、窒素原子またはC(R)基であり、少なくとも1つは窒素原子であり、および少なくとも1つはC(R)基であり;1位の窒素として定義される、環中に存在する窒素原子または複数の窒素原子の1個は、対照窒素に対して2または4位の炭素原子がオキソまたはチオ基で置換されている場合、任意にRで置換され;
Zは、
窒素原子を介して結合する、式:
【0006】
【化2】

(式中、
Aは、任意に1または2個のR基で置換されたC−C−アルキレン基であり;
Bは、任意に1または2個のR基で置換されたC−C−アルキレン基であり;
Lは、結合、または硫黄、酸素もしくは窒素原子であり;窒素原子は、任意にR10またはR11で置換され、
環状アミンZの炭素原子は、任意に互いに同じまたは異なってもよい1個以上のR12基で置換されている。)の環状アミン;
または窒素原子を介して結合する、式:NRaRb(式中、RaおよびRbは、互いに独立して、水素原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、C−C−アルキル−C(O)−、HO−C(O)−C−C−アルキレン、C−C−アルキル−O−C(O)−C−C−アルキレン、アリールもしくはヘテロアリール基であり、RaおよびRbは、任意に互いに同じまたは異なってもよい1個以上のRc基で置換されていることが可能である。)の非環状アミンであり;
Rcは、ハロゲン原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、C−C−チオアルキル、−S(O)−C−C−アルキル、−S(O)−C−C−アルキル、シアノ、C(O)NR、NR、SONR、NRCOR、NRSO、OC(O)NR、NRCOOR、NRCONR、NRSONR、ヒドロキシル、チオール、オキソ、チオ、アリール−C−C−アルキレン、アリールもしくはヘテロアリール基であり、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
およびRは、互いに独立して、水素原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、アリール−C−C−アルキレン、アリールもしくはヘテロアリール基であり、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;またはRおよびRは、これらを担持する窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼピニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニルまたはホモピペラジニル基を形成し、この基は、任意にC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、アリール−C−C−アルキレン、アリールまたはヘテロアリール基で置換され、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
およびRは、互いに独立して、
水素原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、アリール−C−C−アルキレン、アリールもしくはヘテロアリール基であり、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
またはRおよびRは、一緒になって、(C−C)アルキレン基を形成し;
またはRおよびRは、一緒になって、(C−C)アルキレン基を形成し;
は、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、アリール−C−C−アルキレン、アリールまたはヘテロアリール基であり、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
またはRおよびRは、一緒になって、(C−C)アルキレン基を形成し;
は、水素もしくはハロゲン原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、C−C−チオアルキル、−S(O)−C−C−アルキル、−S(O)−C−C−アルキル、ヒドロキシル、チオール、オキソ、チオ、アリール、アリール−C−C−アルキレンもしくはヘテロアリール基であり、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
は、水素原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、アリール、アリール−C−C−アルキレンもしくはヘテロアリール基であり、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
、RおよびR10は、
2個のR基は、一緒になって、結合またはC−C−アルキレン基を形成してもよく;
2個のR基は、一緒になって、結合またはC−C−アルキレン基を形成してもよく;
およびRは、一緒になって、結合またはC−C−アルキレン基を形成してもよく;
およびR10は、一緒になって、結合またはC−C−アルキレン基を形成してもよく;
およびR10は、一緒になって、結合またはC−C−アルキレン基を形成してもよいと定義され、
11は、水素原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、ヒドロキシル、C−C−アルキル−CO−、COOR、C(O)NR、アリール−C−C−アルキレン、アリールもしくはヘテロアリール基であり、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
12は、フッ素原子、C−C−アルキル基(任意にR13基で置換される。);C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−Cシクロアルク−1,1−ジイル、C−C−ヘテロシクロアルク−1,1−ジイル(任意に窒素原子がR11基で置換される。);C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、COH、C(O)O−C−C−アルキル、C(O)NR、NR、NRCOR、OC(O)NR、NRCOOR、NRCONR、ヒドロキシル、チオール、オキソ、チオ、アリール−C−C−アルキレンまたはアリールであり;アリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
13は、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C(O)NR、NR、NRCOR、OC(O)NR、NRCOORまたはヒドロキシル基である。
【0007】
一般式(I)の化合物において、窒素原子は、酸化された形態(N−オキシド)であってもよい。
【発明を実施するための形態】
【0008】
置換または非置換アミンZの限定ではない例示として、メチルアミン、エチルアミン、2−メトキシエチルアミン、2−ヒドロキシエチルアミン、シクロプロピルアミン、ヒドロキシルアミン、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルアミン、ジメチルアミン、イソプロピルアミン、N−エチルメチルアミン、2,5−ジメチルピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、3−エトキシピロリジン、3,3−ジフルオロピロリジン、3,3−ジフルオロアゼチジン、3−ヒドロキシアゼチジン、プロリン、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼピン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、ホモピペラジン、アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン、アザビシクロ[3.3.0]オクタン、オクタヒドロフロピロール、オクタヒドロピロロピロール、オクタヒドロインドール、オクタヒドロイソインドール、オクタヒドロピロロピリジン、デカヒドロキノリン、デカヒドロイソキノリン、デカヒドロナフチリジン、オクタヒドロピリドピラジン、アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.2.1]オクタン、ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン、およびアザビシクロ[3.3.1]ノナンが挙げられる。
【0009】
本発明との関連において、以下のことが言及される。
【0010】
式「C−C(式中、tおよびzは、1から7の値を有し得る。)」は、tからz個の炭素原子を含有し得る炭素系鎖を意味するものであり、例えば、「C−C」は、1から3個の炭素原子を含有し得る炭素系鎖を意味するものである。
【0011】
用語「アルキル」は、直鎖または分岐状の、飽和脂肪族基を意味するものである。例示として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル基などが挙げられる。
【0012】
用語「アルキレン」は、直鎖または分岐状の、飽和の2価のアルキル基を意味するものであり、例えば、C1−3−アルキレン基は、1から3個の炭素原子を含有する直鎖または分岐状の2価の炭素系鎖、例えば、メチレン、エチレン、1−メチルエチレンまたはプロピレンである。
【0013】
用語「シクロアルキル」は、環状炭素系基を意味するものである。例示として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル基などが挙げられる。
【0014】
用語「ヘテロシクロアルキル」は、O、SまたはNから選択される1から2個のヘテロ原子を含有する3から7員環状基を意味するものである。
【0015】
用語「シクロアルク−1,1−ジイル」または「ヘテロシクロアルク−1,1−ジイル」は、タイプ:
【0016】
【化3】

(式中、Dは、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基である。)の基を意味するものである。
【0017】
用語「フルオロアルキル」は、1個以上の水素原子が、フッ素原子で置換されているアルキル基を意味するものである。
【0018】
用語「アルコキシル」は、−O−アルキルラジカル(ここで、アルキル基は、先に定義した通りである。)を意味するものである。
【0019】
用語「シクロアルコキシル」は、−O−シクロアルキルラジカル(ここで、シクロアルキル基は、先に定義した通りである。)を意味するものである。
【0020】
用語「フルオロアルコキシル」は、1個以上の水素原子がフッ素原子で置換されているアルコキシル基を意味するものである。
【0021】
用語「チオアルキル」は、−S−アルキルラジカル(ここで、アルキル基は、先に定義した通りである。)を意味するものである。
【0022】
用語「アリール」は、6個と10個との間の炭素原子を含む環状芳香族基を意味するものである。アリール基の例示として、フェニルまたはナフチル基が挙げられる。
【0023】
用語「ヘテロアリール」は、O、SまたはNから選択される1から8個のヘテロ原子を含有する、5から14員芳香族単環式、二環式または三環式基を意味するものである。
【0024】
単環式ヘテロアリールの例示として、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、フラニル、チオフェニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、またはトリアジニル基が挙げられ;
二環式ヘテロアリールの例示として、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、イソベンゾフラニル、イソベンゾチアゾリル、ピロロ[2,3−c]ピリジニル、ピロロ[2,3−b]ピリジニル、ピロロ[3,2−b]ピリジニル、ピロロ[3,2−c]ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、またはキノキサリニル基が挙げられ;
三環式ヘテロアリールの例示として、ピリド[1,2−a]ベンゾイミダゾリル、チアゾロ[1,2−a]ベンゾイミダゾリル、イミダゾ[1,2−a]ベンゾイミダゾリル、ピリミド[1,2−a]ベンゾイミダゾリル、またはピラジノ[1,2−a]ベンゾイミダゾリル基が挙げられる。
【0025】
用語「シラニル」は、−Si(X)(X)(X)基(ここで、X、XおよびXは、一般式(I)で定義した通りである。)を意味するものである。
【0026】
用語「ハロゲン原子」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味するものである。
【0027】
「オキソ」は「=O」を意味する。
【0028】
「チオ」は「=S」を意味する。
【0029】
式(I)の化合物は、1個以上の不斉炭素原子を含んでもよい。従って、化合物は、エナンチオマーまたはジアステレオ異性体の形態で存在することもある。これらのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体、ならびにラセミ混合物を含むこの混合物も、本発明の一部を形成する。
【0030】
式(I)の化合物は、塩基の、または酸との付加塩の形態で存在してもよい。このような付加塩は、本発明の一部を形成する。
【0031】
これらの塩類は、医薬的に許容される酸で調製されるのが有利であるが、例えば、式(I)の化合物を精製または単離するのに有用な別の酸の塩も、本発明の一部を形成する。
【0032】
一般式(I)の化合物は、水和物または溶媒和物の形態、即ち、1分子以上の水または溶剤と会合または合体した形態であってもよい。このような水和物および溶媒和物も、本発明の一部を形成する。
【0033】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第一のサブグループの化合物は、
、G、GおよびGの1つが、C−X基(Xは、−Si(X)(X)(X)基である。)であり;G、G、GおよびGの他のものは、CH基であり;
、XおよびXは、互いに独立して、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキルまたはアリール基である化合物によって構成される。
【0034】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第二のサブグループの化合物は、
、G、GおよびGの1つが、C−X基(Xは、−Si(X)(X)(X)基である。)であり;G、G、GおよびGの他のものは、CH基であり;
、XおよびXは、互いに独立して、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロヘキシルまたはフェニル基である化合物によって構成される。
【0035】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第三のサブグループの化合物は、
nが1である化合物によって構成される。
【0036】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第四のサブグループの化合物は、
Yは、アリールまたはヘテロアリールであり;アリールまたはヘテロアリールは、任意にハロゲン原子またはC−C−フルオロアルキル基から選択される1個以上の基で置換されている化合物によって構成される。
【0037】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第五のサブグループの化合物は、
Yは、フェニルまたはピリジニルであり;フェニルは、任意にフッ素原子またはCF基から選択される1個以上の基で置換されている化合物によって構成される。
【0038】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第六のサブグループの化合物は、
、Z、ZおよびZは、互いに独立して、窒素原子またはC(R)基であり、1つは、窒素原子であり、他のものは、C(R)基であり;
は水素原子である化合物によって構成される。
【0039】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第七のサブグループの化合物は、
は、窒素原子であり、ならびにZ、ZおよびZは、CH基である化合物によって構成される。
【0040】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第八のサブグループの化合物は、
Zは、窒素原子を介して結合する、式:
【0041】
【化4】

(式中、
Aは、任意に1または2個のR基で置換されている、C−C−アルキレン基であり;
Bは、任意に1または2個のR基で置換されている、C−C−アルキレン基であり;
Lは、結合、または硫黄、酸素もしくは窒素原子であり;窒素原子は、任意にR10またはR11基で置換され;
環状アミンZの炭素原子は、任意に互いに同じまたは異なってもよい1個以上のR12基で置換され;
、R、R10、R11およびR12は、一般式(I)で定義した通りである。)の環状アミンである化合物によって構成される。
【0042】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第九のサブグループの化合物は、
Zは、窒素原子を介して結合する、式:
【0043】
【化5】

(式中、
Aは、C−C−アルキレン基であり;
Bは、C−C−アルキレン基であり;
Lは、結合、または硫黄、酸素もしくは窒素原子であり;窒素原子は、任意にR11基で置換され;
環状アミンZの炭素原子は、任意に互いに同じまたは異なってもよい1個以上のR12基で置換され;
11およびR12は、一般式(I)で定義した通りである。)の環状アミンである化合物によって置換される。
【0044】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第十のサブグループの化合物は、
Zは、窒素原子を介して結合する、式:
【0045】
【化6】

(式中、
Aは、C−C−アルキレン基であり;
Bは、C−C−アルキレン基であり;
Lは、結合であり;
環状アミンZの炭素原子は、任意に互いに同じまたは異なってもよい1個以上のR12基で置換され;
12は、一般式(I)で定義した通りである。)の環状アミンである化合物によって構成される。
【0046】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第十一のサブグループの化合物は、
Zは、窒素原子を介して結合する、式:
【0047】
【化7】

(式中、
Aは、C−C−アルキレン基であり;
Bは、C−C−アルキレン基であり;
Lは、結合であり;
環状アミンZの炭素原子は、任意に互いに同じまたは異なってもよい1個以上のR12基で置換され;
12は、ヒドロキシル基である。)の環状アミンである化合物によって構成される。
【0048】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第十二のサブグループの化合物は、
Zは、アゼチジニルまたはピロリジニル基であり;
環状アミンZの炭素原子は、任意に互いに同じまたは異なってもよい1個以上のR12基で置換され;
12はヒドロキシル基である化合物によって構成される。
【0049】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第十三のサブグループの化合物は、
Zは、窒素原子を介して結合する、式:NRaRb(式中、RaおよびRbは、互いに独立して、水素原子またはC−C−アルキル基である。)の非環状アミンである化合物によって構成される。
【0050】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第十四のサブグループの化合物は、
Zは、窒素原子を介して結合する、式:NRaRb(式中、RaおよびRbは、互いに独立して、C−C−アルキル基、特にメチルである。)の非環状アミンである化合物によって構成される。
【0051】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第十五のサブグループの化合物は、上記G、G、GおよびG、n、Y、Z、Z、Z、ZおよびZの定義が組合わされた化合物によって構成される。
【0052】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第十六のサブグループの化合物は、
、G、GおよびGの1つが、C−X基(Xは、−Si(X)(X)(X)基である。)であり;G、G、GおよびGの他のものは、CH基であり;
、XおよびXは、互いに独立して、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキルまたはアリール基であり;
nは、1であり;
Yは、アリールまたはヘテロアリールであり;アリールまたはヘテロアリールは、任意にハロゲン原子またはC−C−フルオロアルキル基から選択される1個以上の基で置換され;
、Z、ZおよびZは、互いに独立して、窒素原子またはC(R)基であり、1つは窒素原子であり、他のものはC(R)基であり;
は、水素原子であり;
Zは、窒素原子を介して結合する、式:
【0053】
【化8】

(式中、
Aは、C−C−アルキレン基であり;
Bは、C−C−アルキレン基であり;
Lは、結合であり;
環状アミンZの炭素原子は、任意に互いに同じまたは異なってもよい1個以上のR12基で置換され;
12は、ヒドロキシル基である。)の環状アミン;
または窒素原子を介して結合する、式:NRaRb(式中、RaおよびRbは、互いに独立して、水素原子またはC−C−アルキル基である。)の非環状アミンである化合物によって構成される。
【0054】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、特に以下の化合物が挙げられる。
【0055】
1.N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
2.N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
3.N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
4.N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
5.N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−7−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
6.N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−7−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
7.N−[6−(ジメチルアミノ)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
8.N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(エチル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
9.N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(シクロヘキシル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
10.N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
11.N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
12.N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(ジフェニル)メチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
13.N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
14.N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
15.N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(ピリジン−4−イル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
16.N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(ピリジン−4−イル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
17.N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリエチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
18.N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−tert−ブチル(ジメチル)シリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
19.N−[6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(シクロヘキシル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
20.N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−フェニルジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
21.N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(イソプロピル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
22.N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(メチル)ジエチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
【0056】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第十七のサブグループの化合物は、
、G、GおよびGは、互いに独立して、C−X基であり;
Xは、水素原子または−Si(X)(X)(X)基から選択され;
、G、GおよびGの1つ、およびG、G、GおよびGの多くとも1つは、C−X基(Xは、−Si(X)(X)(X)基である。)であり;
、XおよびXは、互いに独立して、C−C−アルキル基である化合物によって構成される。
【0057】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第十八のサブグループの化合物は、nは1であり、ならびにYは、アリール、特にフェニルであって、任意に1個以上のハロゲン原子、特にフッ素原子で置換されている化合物によって構成される。
【0058】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第十九のサブグループの化合物は、Z、Z、ZおよびZは、互いに独立して、窒素原子またはC(R)基であり、1つは、窒素原子であり、他のものはC(R)基(式中、Rは水素原子である。)である化合物によって構成される。
【0059】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第二十のサブグループの化合物は、
Zは、窒素原子を介して結合する、式:
【0060】
【化9】

(式中、
Aは、任意に1または2個のR基で置換されているC−C−アルキレン基であり;
Bは、任意に1または2個のR基で置換されているC−C−アルキレン基であり;
Lは、結合、または硫黄、酸素もしくは窒素原子であり;窒素原子は、任意にR10またはR11基で置換され;
環状アミンZの炭素原子は、任意に互いに同じまたは異なってもよい1個以上のR12基で置換されている。)の環状アミンである化合物によって構成される。
【0061】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第二十一のサブグループの化合物は、
Zは、窒素原子を介して結合する、式:
【0062】
【化10】

(この環状アミンは、アゼチジニル基であり;
環状アミンZの炭素原子は、任意にR12基で置換され;
12はヒドロキシル基である。)の環状アミンである化合物によって構成される。
【0063】
本発明の対象である一般式(I)の化合物の中でも、第二十二のサブグループの化合物は、
、G、GおよびGは、互いに独立して、C−X基であり;
Xは、水素原子または−Si(X)(X)(X)基から選択され;
、G、GおよびGの1つ、およびG、G、GおよびGの多くとも1つは、C−X基(Xは、−Si(X)(X)(X)基であり;
、XおよびXは、互いに独立して、C−C−アルキル基である。)であり;
nは、1であり;
Yは、アリール、特にフェニルであり、任意に1個以上のハロゲン原子、特にフッ素原子で置換され;
、Z、ZおよびZは、互いに独立して、水素原子またはC(R)基であり、1つは、窒素原子であり、他のものはC(R)基(式中、Rは水素原子である。)であり;
Zは、窒素原子を介して結合する、式:
【0064】
【化11】

(この環状アミンは、アゼチジニル基であり;
環状アミンZの炭素原子は、任意にR12基(式中、R12はヒドロキシル基である。)で置換されている。)の環状アミンである化合物によって構成される。
【0065】
以下の文章中、用語「脱離基」は、ペアの電子の脱離による異方性結合破壊によって、分子から簡単に開裂することのできる基を意味するものである。従って、この基は、例えば、置換反応において、他の基と簡単に置き換わることができる。このような脱離基としては、例えば、ハロゲン、または活性化ヒドロキシル基、例えば、メタンスルホネート、ベンゼンスルホネート、p−トルエンスルホネート、トリフラート、アセテートなどがある。脱離基の例示およびこの調製に関する参考は、「Advances in Organic Chemistry」,J.March,5th Edition,Wiley Interscience,2001に掲載されている。
【0066】
本発明によれば、一般式(I)の化合物は、以下にあるスキーム1に図示される方法に従って調製することができる。
【0067】
スキーム1によれば、一般式(IV)の化合物は、一般式(II)(式中、G、G、GおよびGは、一般式(I)で定義した通りであり、およびBは、C−C−アルコキシル基である。)の化合物を、一般式(III)(式中、Yおよびnは、一般式(I)で定義した通りであり、ならびにLGは、脱離基であり、またはLGはヒドロキシル基である。)の化合物と反応させることによって得ることができる。
【0068】
スキーム1において、一般式(III)の化合物が、nは1、2または3であり、およびLGは、塩素、臭素またはヨウ素原子のような脱離基であると定義される場合、一般式(IV)の化合物を形成するための反応は、水素化ナトリウムまたは炭酸カリウムのような塩基の存在下、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはアセトンのような極性溶剤中で行うことができる(n=1:Kolasa T.,Bioorg.Med.Chem.1997,5(3)507,n=2:Abramovitch R.,Synth.Commun.,1995,25(1),1)。
【0069】
一般式(III)の化合物が、nは1、2または3であり、およびLGはヒドロキシル基であると定義される場合、一般式(IV)の化合物は、一般式(II)の化合物を、例えばトリフェニルホスフィンのようなホスフィンおよび例えばジエチルアゾジカルボキシレートの溶液のようなリアクタントの存在下、ジクロロメタンまたはテトラヒドロフランのような溶剤中で、一般式(III)の化合物と反応させることによって得ることができる(O.Mitsonobu,Synthesis,1981,1−28)。
【0070】
【化12】

同様に、一般式(IV)の化合物は、一般式(II)の化合物を、樹脂に支持されたホスフィンおよび例えばジイソプロピルアゾジカルボキシレートの溶液のようなリアクタントの存在下、ジクロロメタンまたはテトラヒドロフランのような溶剤中で、一般式(III)の化合物と反応させることによって得ることができる。
【0071】
一般式(III)の化合物が、nは0であり、およびLGは、塩素、臭素またはヨウ素原子のような脱離基であると定義されている場合は、一般式(IV)の化合物を形成するための反応は、S.L.Buchwaldらによって記載される方法(J.Am.Chem.Soc.,2001,123,7727および2002,124,11684)の適用および応用によって、好ましくは、不活性雰囲気下、塩基性媒体中で、例えば、トリリン酸カリウムの存在下、ヨウ化銅のような銅塩の存在下、必要に応じてN,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミンのような添加剤の存在下、全てトルエンのような有機溶剤中で、行うことができる。
【0072】
BがC−C−アルコキシル基である一般式(IV)の化合物は、エタノールのような溶剤中、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのような塩基の溶液作用により、一般式(IV)(式中、Bはヒドロキシル基である。)の化合物に変換することができる。一般式(IV)(式中、Bはヒドロキシル基である。)の化合物は、引き続き、ジクロロメタンのような溶剤中、塩化チオニルのような塩素化剤の作用により、一般式(IV)(式中、Bは塩素原子である。)の化合物に変換することができる。
【0073】
引き続き、一般式(VI)の化合物は、例えば、先に得られた一般式(IV)(式中、Bは塩素原子である。)の化合物を、ジクロロエタン、トルエンまたはテトラヒドロフランのような溶剤中で、一般式(V)(式中、Z、Z、ZおよびZは一般式(I)で定義した通りであり、およびWは塩素原子のようなハロゲンである。)のアミンと反応させることにより得ることができる。
【0074】
また、一般式(VI)の化合物は、先に得られた一般式(IV)(式中、Bはヒドロキシル基である。)の化合物を、ジエチルシアノホスホネートまたはN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドのようなカップリング剤の存在下、必要に応じてトリエチルアミンのような塩基の存在下、ジメチルホルムアミドのような溶剤中で、一般式(V)(式中、Z、Z、ZおよびZは、一般式(I)で定義した通りであり、およびWは、塩素原子のようなハロゲン原子である。)のアミンと反応させることによっても、得ることができる。
【0075】
一般式(I)の化合物は、例えば、先に得られた一般式(IV)(式中、Bは塩素原子である。)の化合物を、ジクロロエタン、トルエンまたはテトラヒドロフランのような溶剤中で、一般式(V)(式中、W=Zであり、ならびにZ、Z、Z、ZおよびZは一般式(I)で定義した通りである。)のアミンと反応させることにより得ることができる。
【0076】
また、一般式(I)の化合物は、先に得られた一般式(IV)(式中、Bはヒドロキシル基である。)の化合物を、ジエチルシアノホスホネートまたはN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドのようなカップリング剤の存在下、および任意にトリエチルアミンのような塩基の存在下、ジメチルホルムアミドのような溶剤中で、一般式(V)(式中、W=Z、ならびにZ、Z、Z、ZおよびZは一般式(I)で定義した通りである。)のアミンと反応させることにより得ることもできる。
【0077】
また、一般式(I)の化合物は、一般式(VI)の化合物を、式:Z−H(式中、Zは一般式(I)で定義した通りである。)のアミンの存在下、溶剤なしでまたはN−メチルピロリドンのような溶剤中で反応させることによって、またはS.L.Buchwaldらによって記載される方法(J.Am.Chem.Soc.,2001,123,7727および2002,124,11684)、好ましくは、不活性雰囲気下、塩基性媒体中で、例えば、トリリン酸カリウムの存在下、ヨウ化銅のような銅塩の存在下、必要に応じてN,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミンのような添加剤の存在下、全てトルエンのような有機溶剤中での適用および応用によって、またはHartwigらによって記載される方法(Angewandte Chemie,2005,44,1371−1375)、例えば、塩基および触媒量のパラジウムジアセテートのようなパラジウム系触媒、ならびにホスフィンの存在下での適用および応用によって、得ることもできる。
【0078】
スキーム1の一般式(II)(式中、G、G、GおよびGは、一般式(I)で定義した通りであり、およびBはC−C−アルコキシル基である。)の化合物は、これらの調製方法が記載されていない場合、例えば、スキーム2に図示する方法に従って得ることができる。
【0079】
【化13】

一般式(II)の化合物は、一般式(VII)(式中、G、G、GおよびGは一般式(I)で定義した通りである。)のシラニル基で置換された芳香族またはヘテロ芳香族アルデヒドから出発し、ナトリウムエトキシドのような塩基の存在下、エタノールまたはメタノールのような溶剤中で、一般式(VIII)(式中、BはC−C−アルコキシル基である。)のアジド酢酸アルキル、例えば、アジド酢酸エチルとの反応により、一般式(IX)のアジド−2−けい皮酸アルキルを得るようにして調製する。次いで、アジド−2−けい皮酸アルキルを、文献(HemetsbergerらMonatsh.Chem.,1969,100,1599および1970,101,161;P.RoyらSynthesis.,2005,16,2751−2757;R.GuilardらJ.Heterocyclic.Chem.,1981,18,1365−1377;W.ReesらJ.Chem.Soc,perkin trans 1 1984,2189−2196;P.MolinaらJ.org.Chem.,2003,68(2),489−499;C.MoodyらJ.Chem.Soc.,Perkin Trans.1 1984,2189−2196;J.SawyerらJ.Med.Chem,2005,48,893−896;D.Tanner Synlett 2006,18,3140−3144)に記載されたプロトコルの応用によって、溶剤、例えばキシレンまたはトルエンの還流で、インドールまたはアザインドールエステルに変換する。
【0080】
または、スキーム2によれば、一般式(II)の化合物の形成は、文献(Tom G.DriversらJ.Am.Chem.Soc.,2007,129,7500−7501;J.SawyerらJ.Med.Chem,2005,48,893−896)に記載されたプロトコルの適用に従って、ロジウムダイマー複合体の存在下、トルエンのような溶剤中で、25℃と60℃との間の温度で、一般式(IX)のアジド−2−けい皮酸アルキル分解によって得ることができる。
【0081】
一般式(II)の化合物のシラニル基は、対応するインドールまたはアザインドールエステルであって、シラニル基が導入されるべき位置が臭素またはヨウ素のようなハロゲンで置換されているものを、ヘキサメチルジシランのようなジシラン、触媒量の金属複合体、好ましくは、パラジウム複合体、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、および塩基の存在下、トルエンのような溶剤中、20℃と溶剤の沸点との間の温度で、反応させることによって、導入することができる。
【0082】
一般式(II)の化合物のシラニル基は、対応するインドールまたはアザインドールエステルであって、シラニル基が導入されるべき位置がヨウ素のようなハロゲンで置換されているものを、トリエチルシランのようなシラン、触媒量の金属複合体、好ましくは、パラジウム複合体、例えば、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム、およびトリリン酸カリウムのような塩基の存在下、N−メチル−2−ピロリジノンのような溶剤中、20℃に近い温度で、反応させることによって導入することもできる(文献:Yoshinori YamanoiらJ.org.Chem.,2005,70(23),9607−9609および引用参考文献に記載のプロトコルの応用)。
【0083】
一般式(VII)の、シラニル基で置換された芳香族またはヘテロ芳香族アルデヒドは、これらが市販されていない場合は、対応する芳香族またはヘテロ芳香族アルデヒド、好ましくはアセタールの形態でマスクされた、例えば、シラニル基が導入されるべき位置が、臭素またはヨウ素のようなハロゲン原子で置換されたものから出発して、以下の方法によって得ることができる。
【0084】
例えば、触媒量の金属複合体、好ましくは、パラジウム複合体、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムの存在下、溶剤なしまたは溶剤中、好ましくは、極性溶剤、例えば、ヘキサメチルホスホラミド中で、炭酸カリウムのような塩基の存在下、20℃と溶剤の沸点との間の温度での、ヘキサメチルジシランのようなジシランとの反応(文献:J.BabinらJ.organometal.Chem.,1993,446(1−2),135−138;E.ShirakawaらChem.Commun.,2000,1895−1896;L.GoossenらSynlett,2000,1801−1803;H.MatsumotoらJ.organometal.Chem.,1975,85,C1;FR2677358)に記載されたプロトコルの応用);
例えば、強塩基、例えば、カリウムメトキシドまたはナトリウムメトキシドの存在下、極性溶剤、例えば、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPT)中、20℃に近い温度での、ヘキサメチルジシランのようなジシランとの反応、(文献:A.I MeyersらJ.org.Chem.,1977,42(15),2654−2655;K.IshimaruらHeterocycles.,2001,55(8),1591−1597に記載されたプロトコルの応用);
例えば、触媒量の金属複合体、好ましくは、パラジウム複合体、例えば、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム、およびトリリン酸カリウムのような塩基の存在下、N−メチル−2−ピロリジノンのような溶剤中、20℃に近い温度での、トリエチルシランのようなシランとの反応(文献:Yoshinori YamanoiらJ.org.Chem.,2005,70(23),9607−9609および引用参考文献に記載されたプロトコルの応用)。
【0085】
スキーム2による、一般式(VII)のシラニル基で置換されている芳香族またはヘテロ芳香族アルデヒドは、これらが市販されていない場合は、対応するジハロゲン化芳香族またはヘテロ芳香族の、例えば、シラニル基が導入されるべき位置がジ臭素化された誘導体から出発して、有機金属化合物、例えば、n−ブチルリチウムで交換することによって得ることもできる。このように形成された金属芳香族またはヘテロ芳香族は、続いて、文献に記載の方法を応用することによって、有機ハロシランと反応することができ、またはホルミル化誘導体に変換することができる。反応は、−110℃と室温との間の低温で、エーテルまたはTHEのような溶剤中で行うのが好ましい(文献:Bao−Hui YeらTetrahedron.,2003,59,3593−3601;P.PierratらSynlett 2004,13,2319−2322;K.T.WarnerらHeterocycles 2002,58,383;D.DeffieuxらJ.organometal.Chem.,1994,13(6),2415−2422;WO2005080328;S.G.DaviesらJ.Chem.Soc,perkin trans 1 1991,501;G.QueguinerらJ.Org.Chem.,1981,46,4494−4497;G.BretonらTetrahedron 2000,56(10),1349−1360;S.De MontisらTetrahedron 2004,60(17),3915−3920;L.BuchwaldらJ.Am.Chem.Soc.,1998,120,4960−4976に記載のプロトコルの応用)。
【0086】
スキーム3によれば、一般式(I)の化合物のG、G、GまたはGのシラニル基は、一般式(X)(式中、A、A、AおよびAは、互いに独立して、C−X基または窒素原子であり、Xは、一般式(I)で定義した通りであり、A、A、AおよびAの1つ、およびA、A、AおよびAの多くとも1つは、C−q基(式中、qは、シラニル基が導入されるべき位置において、ヨウ素または臭素のようなハロゲン原子である。)である。)の化合物から出発することによって、導入することもできる。例えば、反応は、トリエチルシランのようなシラン、触媒量の金属複合体、好ましくは、パラジウム複合体、例えば、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム、およびトリリン酸カリウムのような塩基の存在下、好ましくは、不活性雰囲気下、N−メチル−2−ピロリジノンのような溶剤中、20℃に近い温度で、行うことができ、またはYoshinori YamanoiらJ.org.Chem.,2005,70(23),9607−9609および引用参考文献に記載された方法の適用および応用によって行うことができる。
【0087】
【化14】

先に定義した一般式(X)の化合物は、例えば、先に記載した一般式(I)の化合物の調製に類似する方法により、または文献(WO2007010138)に記載され、および当業者に公知のプロトコルの応用によって、得ることができる。
【0088】
一般式(I)(式中、Zは、NH基に対応する非環状アミンNRaRbである。)の化合物は、当業者に公知で、および文献(Greene,Wuts,Protective groups in organic synthesis,Wiley−Interscience)に記載の条件に従って、一般式(I)(式中、NRaRb=NH−GPであり、GPは、アセチルまたはtert−ブトキシカルボニル基のような保護基である。)の前駆体から得ることができる。
【0089】
COH基を含む一般式(I)の化合物は、当業者に公知で、および文献(Greene,Wuts,Protective groups in organic synthesis,Wiley−Interscience)に記載の条件に従って、COGP基(ここで、GPは、メチルまたはtert−ブチル基のような、カルボン酸保護基である。)を含む一般式(I)の前駆体から得ることができる。
【0090】
CHOH基を含む一般式(I)の化合物は、当業者に公知の条件に従って、COアルキル基を含む一般式(I)の化合物から、例えば、ナトリウムボロハイドライドのような還元剤の存在下、テトラヒドロフランのような溶剤中での反応によって得ることができる。
【0091】
一般式(III)の化合物は、市販され、文献(Carling R.W.らJ.Med.Chem.2004(47),1807−1822またはRussel M.G.N.らJ.Med.Chem.2005(48),1367−1383)に記載され、または当業者に公知の方法を使用して得ることができる。
【0092】
一般式(V)の化合物および別のリアクタントは、これらの調製方法が記載されていない場合、市販され、または文献(例えば、WO2005028452、WO2002048152、WO2006040522、WO2004052869、WO2004062665、WO2005035526、WO2004110986、Heterocycles1977,6(12),1999−2004)に記載されている。
【0093】
また、他の態様によれば、本発明の課題は、一般式(IVa)、(IVb)、(IVc)、(IVd)、(IVe)および(IVf)の化合物である。これらの化合物は、式(I)の化合物の合成のための中間体として有用である。
【0094】
【化15】

酸(IVa)、(IVb)、(IVc)、(IVd)、(IVe)および(IVf)は、実施例1、3、5、10、13および15に記載した方法に従って調製する。
【0095】
以下の実施例に、本発明に従う数多くの化合物の調製を記載する。これらの実施例は、本発明を限定するものではなく、単に本発明を説明するものである。例示した化合物の番号は、先の、表1で示した化合物番号を参照のこと。元素ミクロ分析、LC−MS(液体クロマトグラフィ−質量スペクトロスコピー)分析、IRスペクトルまたはNMRスペクトルにより、得られた化合物の構造を確認する。
【実施例】
【0096】
(実施例1(化合物No.1))
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
1.1.エチル2−アジド−3−(4−トリメチルシリルフェニル)プロペノエート
ナトリウム1.26g(54.96mmol)と無水エタノール30mlとを磁気攪拌器を備える100ml丸底フラスコに導入し、窒素雰囲気下に保つ。反応混合物を、均質な溶液が得られるまで、周辺温度で攪拌する。エタノール5mlにエチルアジドアセテート(CHCl中34%)16.83ml(54.96mmol)と4−トリメチルシリルベンズアルデヒド5g(27.48mmol)とを含有する溶液をこの溶液に滴下し、−10℃に冷却する。引き続き、反応混合物を0℃で4時間攪拌する。塩化アンモニウム溶液(30%水溶液)100mlを激しく攪拌しながら加えることによって、反応媒体を加水分解する。生成物を酢酸エチル50mlで3回抽出する。合わせた有機相を水20mlで2回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下で濃縮する。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製(溶出をヘプタンおよびジクロロメタンの混合物で行う。)する。目的生成物4.96gを、黄色油状物の形態で単離する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):7.6(d,2H);7.35(d,2H);6.7(s,1H);4.1(q,2H);1.1(t,3H);0(s,9H)。
【0097】
1.2 エチル6−トリメチルシリル−1H−インドール−2−カルボキシレート
ジロジウムヘプタフルオロブチレートダイマー複合体0.17g(0.16mmol)を、1.1段階で得たエチル2−アジド−3−(4−トリメチルシリルフェニル)プロペノエート1.0g(3.14mmol)の乾燥トルエン20ml溶液に加え、不活性雰囲気下に保つ。次いで、反応混合物を70℃で12時間攪拌する。周辺温度に戻した後、反応混合物をシリカゲルでろ過(溶出を酢酸エチルで行う。)する。引き続き、ろ液を減圧下で濃縮する。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製(溶出をヘプタンおよびジクロロメタンの混合物で行う。)する。目的生成物0.61gをベージュ色の形態で単離する。
【0098】
融点=127−129℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):11.7(s,1H);7.41(dd,1H);7.39(d,1H);6.97(dd,1H);6.88(d,1H);4.1(q,2H);1.1(t,3H);0.0(s,9H)。
【0099】
1.3.エチル6−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート
1.2段階に記載するプロトコルに従って得たエチル6−トリメチルシリル−1H−インドール−2−カルボキシレート0.9g(3.44mmol)の乾燥DMF5ml溶液を、水素化ナトリウム(60%)0.15g(3.79mmol)の乾燥DMF5ml懸濁液に滴下し、不活性雰囲気下に保つ。反応混合物を周辺温度で2時間攪拌する。引き続き、3−フルオロベンジルブロミド0.82g(4.13mmol)を周辺温度で滴下する。次いで、反応混合物を周辺温度で20時間攪拌し、次いで水およびエーテル(1/1)の混合物100mlで希釈する。得られた混合物を沈殿によって分離し、水相をエーテル30mlで抽出する。合わせた有機相を3回水洗し、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮する。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製(溶出をヘプタンおよび酢酸エチルの混合物で行う。)する。目的生成物0.89gを単離する。
【0100】
融点=87−88℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):7.65(m,1H);7.35(s,1H);7.32−7.1(m,3H);6.9−6.6(m,3H);5.80(s,2H);4.25(q,2H);1.3(t,3H);0.2(s,9H)。
【0101】
1.4 6−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸(化合物No.IVa)
1.3段階で得たエチル5−トリメチルシリル−l−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート0.85g(2.30mmol)のエタノール15mlおよび1N水酸化ナトリウム5mlの溶液を、還流させながら、4時間攪拌する。この時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、次いで水50mlに取る。1N塩酸の連続添加により、溶媒をpH1の酸性とする。析出物をろ過により回収し、水洗し、次いで減圧下で乾燥する。このようにして、目的生成物0.65gを単離し、生成物をそのまま次の段階に使用する。
【0102】
融点=189−191℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):13.1(broad peak,1H);7.7(m,2H);7.3(m,3H);7.1(m,1H);6.9(m,2H);5.9(s,2H);0.35(s,9H)。
【0103】
1.5 2−(アゼチジン−1−イル)−5−ニトロピリジン
アゼチジン4.7g(80.76mmol)を、20℃で攪拌した、炭酸カリウム27.9g(0.201mol)および2−クロロ−5−ニトロピリジン11g(67.3mmol)のジメチルホルムアミド100ml懸濁液に滴下する。混合物を20℃で5分攪拌し、次いで70℃で6時間攪拌する。この後、懸濁液を水300mlおよび酢酸エチル300mlの混合物に注ぎ入れる。水相を分離し、次いで酢酸エチル200mlで抽出する。有機相を合わせ、水250mlで3回洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下で濃縮する。このようにして、目的生成物11.7gを固体の形態で得る。
【0104】
融点=132−134℃
H NMR (CDCl),δ(ppm):8.92(d,1H);8.09(dxd,1H);6.07(d,1H);4.12(m,4H);2.46(quint.,2H)。
【0105】
1.6 3−アミノ−6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン
前の段階で調製した2−(アゼチジン−1−イル)−5−ニトロピリジン11.5g(64.18mmol)および10%Pd/C1gの400mlエタノール懸濁液を、20℃で水素5気圧下4時間激しく攪拌する。この後、混合物をセライト緩衝体でろ過し、次いで減圧下で濃縮する。このようにして、目的生成物9.3gを得、生成物をそのまま次の合成に使用する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):7.57(d,1H);6.92(dxd,1H);6.2(d,1H);4.46(broad peak,2H);3.78(m,4H);2.25(quint.,2H)。
【0106】
1.7 N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.1)
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)114mg(0.59mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)81mg(0.59mmol)を、1.4段階で調製した6−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸0.2g(0.59mmol)のDMF5ml溶液(不活性雰囲気下20℃で攪拌)に加える。反応混合物を周辺温度で15分攪拌する。引き続き、1.6段階で調製した3−アミノ−6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン131mg(0.88mmol)を、反応混合物に加える。20℃で16時間攪拌した後、反応混合物をNaHCOの飽和水溶液30mlおよび酢酸エチル30mlの混合物に注ぎ入れる。得られた混合物を沈殿によって分離し、水相を酢酸エチル20mlで抽出する。合わせた有機相を、水30mlで3回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、次いで減圧下で濃縮する。得られた生成物をシリカカラムクロマトグラフィで精製(溶出をジクロロメタンおよびメタノールの混合物で行う。)する。溶剤を減圧下で蒸発させて得られた固体を、還流させながら、イソプロピルエーテルで洗浄し、高温条件下でろ過し、次いで減圧下で乾燥する。このようにして、目的生成物170mgを単離する。
【0107】
融点=208−210℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.2(s,1H);8.28(d,1H);7.75(dd,1H);7.6(d,1H);7.58(s,1H);7.2(m,3H);7.0−6.8(m,3H);6.3(d,1H);5.8(s,2H);3.8(t,4H);2.2(m,2H);0.15(s,9H)。
【0108】
(実施例2(化合物No.2))
N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
2.1 2−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)−5−ニトロピリジン
ジメチルホルムアミド10ml中の3−ヒドロキシアゼチジン塩酸塩0.311g(2.84mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン0.3g(1.89mmol)、およびトリエチルアミン0.41ml(2.84mmol)の混合物を、100℃で一晩加熱する。この後、懸濁液を、水30mlおよび酢酸エチル30mlの混合物に注ぎ入れる。水相を分離し、次いで酢酸エチル20mlで抽出する。有機相を合わせ、水25mlで3回洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下で濃縮する。このようにして、目的生成物0.34gを固体の形態で得、これをそのまま次の合成に使用する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):8.95(s,1H);8.21(dxd,1H);6.41(d,1H);5.85(d,1H);4.62(m,1H);4.37(m,2H);3.9(m,2H)。
【0109】
2.2 3−アミノ−6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン
前の段階で調製した2−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)−5−ニトロピリジン0.34g(1.74mmol)および10%Pd/C9mgのエタノール10ml懸濁液を、20℃で水素5気圧下4時間激しく攪拌する。この後、混合物をセライト緩衝材でろ過し、次いで減圧下で濃縮する。得られた生成物をシリカカラムクロマトグラフィで精製(溶出をジクロロメタンおよびメタノールの混合物で行う。)する。このようにして、目的生成物0.1gを得、生成物をそのまま次の合成に使用する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):7.58(s,1H);6.91(d,1H);6.22(d,1H);5.48(broad peak,1H);4.48(broad peak,3H);3.98(m,2H);3.49(m,2H)。
【0110】
2.3 N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.2)
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)114mg(0.59mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)81mg(0.59mmol)を、1.4段階で調製した6−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸0.2g(0.59mmol)のDMF5ml溶液(不活性雰囲気下20℃で攪拌)に加える。反応混合物を周辺温度で15分攪拌する。引き続き、2.2段階で調製した3−アミノ−6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン145mg(0.88mmol)を反応混合物に加える。20℃で20時間攪拌した後、反応混合物を、NaHCOの飽和水溶液30mlおよび酢酸エチル30mlの混合物に注ぎ入れる。得られた混合物を沈殿によって分離し、水相を酢酸エチル20mlで抽出する。合わせた有機相を水30mlで3回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、次いで減圧下で濃縮する。得られた生成物をシリカカラムクロマトグラフィで精製(溶出をジクロロメタンおよびメタノールの混合物で行う。)する。減圧下溶剤の蒸発後に得た固体を、イソプロピルエーテルから再結晶する。このようにして、目的生成物175mgを単離する。
【0111】
融点=188−189℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.15(s,1H);8.25(d,1H);7.7(dd,1H);7.6(d,1H);7.55(s,1H);7.3−7.18(m,3H);7.0−6.75(m,3H);6.3(d,1H);5.85(s,2H);5.5(d,1H);4.45(m,1H);4.0(m,2H);3.5(m,2H);0.15(s,9H)。
【0112】
(実施例3(化合物No.3))
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
3.1 1−ブロモ−3−トリメチルシリルベンゼン
BuLi(1.5M/ヘキサン)の溶液26.49ml(42.39mmol)を、攪拌しながら、30分かけて1,3−ジブロモベンゼン10g(42.39mmol)の無水EtO80ml溶液に滴下し、−78℃に冷却し、窒素雰囲気下に保つ。−78℃でさらに30分攪拌した後、TMSCl5.96ml(46.63mmol)を反応混合物に滴下する。この温度で90分攪拌を維持し、引き続き、水15mlを加えることにより、反応混合物を加水分解する。生成物を酢酸エチル(3×50ml)で抽出する。合わせた有機相をNaCl(2×25ml)の飽和水溶液で洗浄し、NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下蒸発させる。粗反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製(溶出をヘプタンで行う。)し、目的の1−ブロモ−3−トリメチルシリルベンゼン9.3gを、無色油状物の形態で単離する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):5.75(s,1H),7.46(m,1H),7.4(m,1H),7.22(t,1H),0.2(s,9H)。
【0113】
3.2 3−トリメチルシリルベンズアルデヒド
BuLi(1.6N/ヘキサン)16.36ml(26.18mmol)を、攪拌しながら30分かけて、3.1段階に記載したプロトコルに従って調製した1−ブロモ−3−トリメチルシリルベンゼン5g(21.89mmol)の無水EtO40ml溶液に滴下し、0℃に冷却し、窒素雰囲気下に保つ。攪拌を0℃でさらに30分続け、次いで、周辺温度で90分保つ。引き続き、無水EtO17mlで希釈したDMF2.69ml(34.91mmol)を、反応混合物に導入する。周辺温度で3時間攪拌した後、濃HCl溶液10mlおよび水100mlを順番に加えることにより、反応混合物を0℃で加水分解する。生成物をCHCl 50mlで3回抽出する。合わせた有機相を、水100mlで洗浄し、NaSOで脱水し、ろ過し、減圧下蒸発させる。粗反応生成物を、シリカゲルカラムを用いるフラッシュクロマトグラフィで精製(溶出をヘプタン中CHCl 10から20%の勾配で行う。)し、目的の3−トリメチルシリル−ベンズアルデヒド1.82gを黄色油状物の形で得る。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.01(s,1H);8.0(s,1H);7.85(d,1H);7.8(d,1H);7.5(dd,1H) 0.3(s,9H)
3.3 エチル2−アジド−3−(3−トリメチルシリルフェニル)プロペノエート
エチルアジドアセテート(CHCl中34%)31.4ml(87.5mmol)および3.2段階に記載した方法に従って調製した3−トリメチルシリルベンズアルデヒド3.9g(21.87mmol)の混合物を、EtOH3mlで希釈し、ナトリウム2g(87.5mmol)の無水EtOH30ml溶液に滴下し、窒素雰囲気下に保ち、−10℃に冷却する。反応混合物を0℃で4時間攪拌する。引き続き、NHCl(30%)の水溶液100mlを激しく攪拌しながら加えることにより、これを加水分解する。水相をEtOAc50mlで3回抽出する。合わせた有機相を水洗し、NaSOで脱水し、減圧下で濃縮する。粗反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製(溶出をヘプタンおよびCHCl(80/20)の均一濃度混合物で行う。)する。このようにして、目的のエチル2−アジド−3−(3−トリメチルシリルフェニル)プロペノエート1.7gを黄色油状物の形態で単離する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):7.9(d,1H);7.8(s,1H);7.4(d,1H);7.3(dd,1H);6.9(s,1H);4.2(q,2H);1.2(t,3H);0.15(s,9H)。
【0114】
MS:[MH]=289。
【0115】
3.4 エチル5−トリメチルシリル−1H−インドール−2−カルボキシレート
ジロジウム(II)ヘプタフルオロブチレートダイマー複合体0.62g(0.59mmol)を、3.3段階に記載した方法に従って調製したエチル2−アジド−3−(3−トリメチルシリルフェニル)プロペノエート1.7g(5.90mmol)の乾燥トルエン25ml溶液に加え、不活性雰囲気下に保つ。反応混合物を40℃で7時間攪拌する。ジロジウム(II)ヘプタフルオロブチレートダイマー複合体0.62g(0.59mmol)の第二部分を、攪拌を維持しながら反応混合物に加え、40℃でさらに1時間加熱する。周辺温度に戻した後、反応混合物をシリカゲルでろ過(溶出をトルエンで行う。)する。引き続き、ろ液を減圧下で濃縮する。得られた緑がかった固体を、白色粉末が得られるまで、ヘプタン最小量で数回粉砕する。これを減圧下で乾燥し、目的のエチル5−トリメチルシリル−1H−インドール−2−カルボキシレート0.87gを白色粉末の形態で得る。
【0116】
融点=114−115℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):11.7(s,1H);7.7(s,1H);7.35(d,1H);7.25(d,1H);7.0(s,1H);4.2(q,2H);1.2(t,3H);0.15(s,9H)。
【0117】
LC−MS:260([M−H],Rt=5.05分)。
【0118】
3.5 エチル5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート
3−フルオロベンジルブロミド0.32g(1.68mmol)およびテトラブチル−アンモニウムブロミド100mg(0.31mmol)を、周辺温度で、3.4段階に記載したプロトコルに従って得たエチル5−トリメチルシリル−1H−インドール−2−カルボキシレート0.4g(1.53mmol)および炭酸カリウム0.64g(4.59mmol)の乾燥アセトニトリル15ml懸濁液にゆっくり加え、不活性雰囲気下に保つ。反応混合物を還流させながら2時間攪拌する。この後、冷却した懸濁液をフリットでろ過し、アセトニトリルで濯ぐ。ろ液の減圧下蒸発で得た粗反応生成物を、シリカゲルカラムを用いるフラッシュクロマトグラフィで精製(溶出をヘプタン中エーテル5から15%の勾配で行う。)する。このようにして、目的のエチル5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート0.5gを単離する。
【0119】
融点=80−82℃
H NMR (CDCl),δ(ppm):7.9(s,1H);7.5−7.1(m,4H);6.9(m,2H);6.75(m,1H);5.8(s,2H);4.3(q,2H);1.35(t,3H);0.3(s,9H)。
【0120】
LC−MS:370([M+H],Rt=6.22分)。
【0121】
3.6 5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸(化合物No.IVb)
3.5段階で得たエチル5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレートの0.6g(1.62mmol)の無水エタノール10mlおよび1N水酸化ナトリウム2.44ml溶液を、還流させながら、4時間攪拌する。この後、反応混合物を減圧下で濃縮し、次いで水50mlに取る。1N塩酸の連続的な添加により、溶媒をpH1の酸性とする。析出物をろ過により回収し、水洗し、次いで減圧下で乾燥する。このようにして、目的生成物0.53gを得、生成物をそのまま次の段階に使用する。
【0122】
融点=177−178℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):13.1(broad peak,1H);7.9(s,1H);7.4(d,1H);7.4(m,3H);7.1(m,1H);6.85(m,2H);5.9(s,2H);0.3(s,9H)。
【0123】
3.7 N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.3)
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)98mg(0.51mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)69mg(0.51mmol)を、3.6段階に記載したプロトコルに従って調製した5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸0.16g(0.47mmol)のDMF10ml溶液(不活性雰囲気下20℃で攪拌)に加える。反応混合物を周辺温度で15分攪拌する。引き続き、1.6段階に記載したプロトコルに従って調製した3−アミノ−6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン84mg(0.56mmol)を、反応混合物に加える。20℃で16時間攪拌した後、反応混合物を、NaHCOの飽和水溶液30mlおよびEtOAc30mlの混合物に注ぎ入れる。水相をEtOAc20mlで抽出する。合わせた有機相を水30mlで3回洗浄し、NaSOで脱水し、次いで減圧下で濃縮する。減圧下溶剤を蒸発させて得た固体を、還流させながら、イソプロピルエーテルで洗浄し、高温条件下でろ過し、次いで減圧下で乾燥する。このようにして、目的生成物75mgを単離する。
【0124】
融点=212−213℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.1(s,1H);8.2(s,1H);7.75(s,1H);7.7(d,1H);7.4(d,1H);7.3(s,1H);7.35(d,1H);7.2(q,1H);6.9(t,1H);6.8(d,1H);6.75(d,1H);6.25(d,1H);5.8(s,2H);3.8(t,4H);2.2(m,2H);0.15(s,9H)
LC−MS:473([M+H],Rt=1.28分)。
【0125】
(実施例4(化合物No.4))
N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)123mg(0.64mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)87mg(0.64mmol)を、3.6段階に記載したプロトコルに従って調製した5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸0.2g(0.59mmol)のDMF6ml溶液(不活性雰囲気下20℃で攪拌)に加える。反応混合物を周辺温度で15分攪拌する。引き続き、2.2段階で調製した3−アミノ−6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン145mg(0.88mmol)を、反応混合物に加える。20℃で16時間攪拌した後、反応混合物を、NaHCOの飽和水溶液30mlおよび酢酸エチル30mlの混合物に注ぎ入れる。得られた混合物を沈殿によって分離し、水相を酢酸エチル20mlで抽出する。合わせた有機相を水30mlで3回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、次いで減圧下で濃縮する。得られた生成物をシリカカラムクロマトグラフィで精製(溶出をジクロロメタンおよびメタノールの混合物で行う。)する。減圧下溶剤の蒸発後に得た固体を、イソプロピルエーテルから再結晶する。このようにして、目的生成物200mgを単離する。
【0126】
融点=207−208℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.1(s,1H);8.2(s,1H);7.72(s,1H);7.7(d,1H);7.4(d,1H);7.25(m,2H);7.2(m,1H);6.9(m,1H);6.8(m,2H);6.3(d,1H);5.8(s,2H);5.5(d,1H);4.4(m,1H);4.0(m,2H);3.5(m,2H);0.2(s,9H)
LC−MS:489([M+H],Rt=1.25分)。
【0127】
(実施例5(化合物No.5))
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−7−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
5.1 エチル7−トリメチルシリル−1H−インドール−2−カルボキシレート
キシレン70mlを、冷却管および滴下ロートを備える3口フラスコ内で還流し、不活性雰囲気下に保つ。引き続き、3.3段階に記載した方法に従って調製したエチル2−アジド−3−(3−トリメチルシリルフェニル)プロペノエート0.7g(2.42mmol)のキシレン1ml溶液を滴下する。反応混合物を攪拌しながらさらに1時間還流する。周辺温度に戻した後、減圧下溶剤の蒸発後に得た粗反応生成物を、シリカゲルカラムを用いるフラッシュクロマトグラフィで精製(溶出をヘプタン中エチルエーテル0から20%の勾配で行う。)する。このようにして、2つの位置異性体生成物、白色粉末の形態のエチル5−トリメチルシリル−1H−インドール−2−カルボキシレート170mg、および油状物の形態の目的のエチル7−トリメチルシリル−1H−インドール−2−カルボキシレート150mgを単離する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.8(s,1H);7.7(d,1H);7.4(d,1H);7.2(s,1H);7.1(m,1H);4.3(q,2H);1.3(t,3H);0.4(s,9H)。
【0128】
LC−MS:260([M−H],Rt=5.48分)。
【0129】
5.2 エチル7−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート
3−フルオロベンジルブロミド0.42ml(3.44mmol)を、周辺温度で、5.1段階に記載したプロトコルに従って得たエチル7−トリメチルシリル−1H−インドール−2−カルボキシレート0.75g(2.87mmol)および炭酸カリウム1.18g(8.61mmol)の乾燥アセトニトリル50ml懸濁液にゆっくり加え、不活性雰囲気下に保つ。反応混合物を還流しながら18時間攪拌する。この後、冷却した懸濁液をフリットでろ過し、次いでアセトニトリルで濯ぐ。減圧下ろ液の蒸発の後に得た粗反応生成物を、シリカゲルカラムを用いるフラッシュクロマトグラフィで精製(溶出をヘプタン中ジクロロメタン10から50%の勾配で行う。)する。このようにして、目的のエチル7−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート0.67gを単離する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):7.8(d,1H);7.5(d,1H);7.2(m,2H);6.95(m,2H);6.35(m,2H);5.9(s,2H);4.1(q,2H);1.1(t,3H);0.2(s,9H)。
【0130】
LC−MS:370([M+H],Rt=6.15分)。
【0131】
5.3 7−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸(化合物No.IVc)
水酸化カリウム0.23g(4.06mmol)を、5.2段階に記載したプロトコルに従って得たエチル7−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート0.5g(1.35mmol)のメタノール、水およびジオキサンの混合物30ml(v/v/v)溶液に加える。還流させながら3時間攪拌した後、反応混合物を減圧下で1/3濃縮し、次いで水10mlに取る。1N塩酸の連続添加により、溶媒をpH1の酸性とする。析出物をろ過により回収し、水洗し、次いで減圧下で乾燥する。このようにして、目的生成物0.37gを単離し、生成物をそのまま次の段階に使用する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):12.6(broad peak,1H);7.6(d,1H);7.3(d,1H);7.2(s,1H);7.0(m,2H);6.75(m,1H);6.2(m,1H);6.1(d,1H);5.8(s,2H);0.05(s,9H)。
【0132】
LC−MS:342([M+H],Rt=1.48分)。
【0133】
5.4 N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−7−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.5)
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)0.28g(1.46mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)0.2g(1.46mmol)を、5.3段階に記載したプロトコルに従って調製した7−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸0.5g(1.46mmol)のDMF10ml溶液(不活性雰囲気下20℃で攪拌)に加える。反応混合物を周辺温度で20分攪拌する。引き続き、1.6段階に記載したプロトコルに従って調製した3−アミノ−6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン0.33g(2.20mmol)を、反応混合物に加える。20℃で18時間攪拌した後、反応混合物を、NaHCOの飽和水溶液30mlおよびEtOAc30mlの混合物に注ぎ入れる。水相をEtOAc20mlで抽出する。合わせた有機相を水30mlで3回洗浄し、NaSOで脱水し、次いで減圧下で濃縮する。減圧下溶剤の蒸発後に得た固体を、シリカゲルカラムを用いるフラッシュクロマトグラフィで精製(溶出をCHCl中MeOH2から10%の勾配で行う。)する。引き続き、単離された生成物を沈殿させ、次いで、還流させながら、ヘキサンおよびイソプロピルエーテルの混合物で洗浄し、高温条件下でろ過し、次いで減圧下で乾燥する。このようにして、目的生成物147mgを単離する。
【0134】
融点=160−162℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):9.9(s,1H);8.0(s,1H);7.7(d,1H);7.5(d,1H);7.3(d,1H);7.2(s,1H);7.0(m,2H);6.8(m,1H);6.25(d,1H);6.15(m,2H);5.8(s,2H);3.7(t,4H);2.1(m,2H);0.15(s,9H)。
【0135】
LC−MS:473([M+H],Rt=1.25分)。
【0136】
(実施例6(化合物No.6))
N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−7−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.6)
5.4段階に記載した方法に類似する方法に従って、5.3段階に記載したプロトコルに従って調製した7−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸0.15g(0.44mmol)を、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)87mg(0.44mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)61mg(0.44mmol)の存在下、ジメチルホルムアミド5ml中で、2.2段階に記載したプロトコルに従って調製した3−アミノ−6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン109mg(0.66mmol)で反応させることにより、化合物No.6を調製した。目的生成物27mgを得る。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):9.9(s,1H);8.0(s,1H);7.7(d,1H);7.5(d,1H);7.3(d,1H);7.2(s,1H);7.0(m,2H);6.8(m,1H);6.25(d,1H);6.15(m,2H);5.8(s,2H);5.5(d,1H);4.4(m,1H);4.0(m,2H);3.5(m,2H);0.15(s,9H)。
【0137】
LC−MS:489([M+H],Rt=1.3分)。
【0138】
融点=215−217℃
(実施例7(化合物No.7))
N−[6−(ジメチルアミノ)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
5.4段階に記載した方法に類似する方法に従って、3.6段階に記載したプロトコルに従って調製した5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸0.3g(0.88mmol)を、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)185mg(0.97mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)131mg(0.97mmol)の存在下、ジメチルホルムアミド10ml中で、3−アミノ−6−(ジメチルアミノ)ピリジン181mg(1.32mmol)と反応させることによって、化合物No.7を調製した。得られた生成物をシリカカラムクロマトグラフィで精製(溶出をジクロロメタンおよびアセトンの混合物で行う。)する。減圧下溶剤の蒸発後に得た固体を、イソプロピルアルコールから再結晶する。このようにして、目的生成物200mgを単離する。
【0139】
融点=204−205℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.2(s,1H);8.4(s,1H);7.9(m,2H);7.55(d,1H);7.4(m,2H);7.3(m,1H);7.0(m,1H);6.9(m,2H);6.65(d,1H);5.9(s,2H);3.0(s,6H);0.25(s,9H)。
【0140】
LC−MS:461([M−H],Rt=1.3分)。
【0141】
(実施例8(化合物No.8))
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(エチル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
8.1 エチル5−ヨード−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート
エチル5−ヨード−1H−インドール−2−カルボキシレート(文献、Synthetic Communications(2003)33(14),2423−2427に記載のプロトコルに従って得た)2.0g(6.03mmol)の乾燥DMF10ml溶液を、0℃で、水素化ナトリウム(60%)0.26g(6.63mmol)の乾燥DMF10ml懸濁液に滴下し、不活性雰囲気下に保つ。反応混合物を周辺温度で1時間攪拌する。引き続き、3−フルオロベンジルブロミド1.37g(7.24mmol)を0℃で滴下する。次いで、反応混合物を周辺温度で18時間攪拌し、次いで水および酢酸エチル(1/1)の混合物200mlで希釈する。得られた混合物を沈殿によって分離し、水相を酢酸エチル30mlで2回抽出する。ついで、合わせた有機相を3回水洗し、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮する。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製(溶出をヘプタンおよび酢酸エチルの混合物で行う。)する。このようにして、目的生成物1.87gを単離する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):8.15(s,1H);7.6(d,1H);7.5(d,1H);7.35(s,1H);7.3(m,1H);7.1(m,1H);6.85(m,2H);5.9(s,2H);4.3(q,2H);1.3(t,3H)。
【0142】
LC−MS:424([M+H],Rt=1.65)。
【0143】
8.2 5−ヨード−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸
8.1段階で得たエチル5−ヨード−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート1.00g(2.36mmol)、および水酸化カリウム0.4g(7.09mmol)のメタノール、ジオキサンおよび水の混合物(v/v/v)30ml溶液を、還流させながら、3時間攪拌する。この後、反応混合物を減圧下で濃縮し、次いで水10mlに取る。1N塩酸の連続添加により、溶媒をpH1の酸性とする。析出物をろ過により回収し、水洗し、次いで減圧下で乾燥する。このようにして、目的生成物0.69gを単離し、生成物をそのまま次の段階に使用する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):13.2(broad peak,1H);8.1(s,1H);7.5(d,1H);7.4(d,1H);7.25(m,2H);7.0(m,1H);6.8(m,2H);5.8(s,2H)。
【0144】
LC−MS:394([M−H],Rt=3.5)。
【0145】
8.3 N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−ヨード−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)0.29g(1.52mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)0.2g(1.52mmol)を、8.2段階で調製した5−ヨード−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸0.6g(1.52mmol)のDMF15ml溶液(不活性雰囲気下20℃で攪拌)に加える。反応混合物を周辺温度で20分攪拌する。引き続き、1.6段階に記載したプロトコルに従って調製した3−アミノ−6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン0.25g(1.67mmol)を、反応混合物に加える。20℃で18時間攪拌した後、反応混合物を、水50mlおよび酢酸エチル50mlの混合物に注ぎ入れる。得られた混合物を沈殿によって分離し、水相を酢酸エチル20mlで抽出する。合わせた有機相を水30mlで3回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、次いで減圧下で濃縮する。引き続き単離生成物を析出させ、次いでイソプロピルエーテルで還流させながら洗浄し、高温条件下でろ過し、次いで減圧下で乾燥する。このようにして、目的生成物0.47gを単離する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.3(s,1H);8.35(s,1H);8.2(s,1H);7.85(d,1H);7.55(d,1H);7.45(d,1H);7.3(m,2H);7.05(m,1H);6.9(m,2H);6.4(d,1H);5.9(s,2H);3.9(t,4H);2.3(quint.,2H)。
【0146】
LC−MS:527([M+H],Rt=5.07)。
【0147】
8.4 N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(エチル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.8)
(エチル)ジメチルシラン27mg(0.31mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム15mg(0.03mmol)を、8.3段階に記載したプロトコルに従って調製したN−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−ヨード−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド0.15g(0.28mmol)およびトリリン酸カリウム0.18g(0.85mmol)の乾燥1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)2ml懸濁液に加え、不活性雰囲気下に保つ。次いで、反応混合物を不活性雰囲気下周辺温度で6時間攪拌し、次いで水および酢酸エチル(1/1)の混合物40mlで希釈する。得られた混合物を沈殿によって分離し、水相を酢酸エチル10mlで2回抽出する。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮する。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製(溶出をヘプタンおよび酢酸エチルの混合物で行う。)する。目的生成物108mgを単離する。
【0148】
融点=188−189℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.25(s,1H);8.4(s,1H);7.85(m,2H);7.6(d,1H);7.35(m,3H);7.1(m,1H);6.9(m,2H);6.4(d,1H);5.9(s,2H);3.9(t,4H);2.3(quint.,2H);0.95(t,3H);0.75(q,2H);0.3(s,6H)。
【0149】
LC−MS:487([M+H],Rt=1.37)。
【0150】
(実施例9(化合物No.9))
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(シクロヘキシル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.9)
8.4段階に記載した方法に類似する方法に従って、8.3段階に記載したプロトコルに従って調製したN−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−ヨード−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド0.15g(0.28mmol)を、トリリン酸カリウム0.18g(0.85mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム15mg(0.03mmol)の存在下、乾燥1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)2ml中で、(シクロヘキシル)ジメチルシラン44mg(0.31mmol)と反応させることによって、化合物No.9を調製した。目的生成物93mgを白色固体の形態で得る。
【0151】
融点=202−203℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.25(s,1H);8.4(s,1H);7.8(m,2H);7.5(d,1H);7.35(m,3H);7.0(m,1H);6.9(m,2H);6.4(d,1H);5.9(s,2H);3.9(t,4H);2.3(quint.,2H);1.65(m,5H);1.3−0.7(m,6H);0.25(s,6H)。
【0152】
LC−MS:541([M+H],Rt=1.56)。
【0153】
(実施例10(化合物No.10))
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
10.1 エチル6−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート
3−(トリフルオロメチル)フェニルメタノール0.52ml(3.83mmol)および(シアノメチレン)トリブチルホスホラン(CMBP)0.92g(3.83mmol)を、周辺温度で、1.2段階に記載したプロトコルに従って得たエチル6−トリメチルシリル−1H−インドール−2−カルボキシレート0.5g(1.91mmol)の乾燥トルエン8ml溶液に加え、不活性雰囲気下に保つ。反応混合物を110℃で15時間攪拌し、次いで濃縮乾固する。引き続き、粗反応生成物を、シリカゲルカラムを用いたフラッシュクロマトグラフィの連続したラウンドにより精製し、目的のエチル6−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート0.72gを油状物の形態で得る。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):7.49−7.45(m,2H);7.36−7.33(m,2H);7.25(t,1H);7.12(s,1H);7.04−7.00(m,2H);5.73(s,2H);4.04(q,2H);1.03(t,3H);0.00(s,9H)。
【0154】
LC−MS:420([M+H],Rt=3.57)。
【0155】
10.2 6−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸(化合物No.IVd)
水酸化カリウム0.125g(2.18mmol)の水1ml溶液を、10.1段階で得たエチル6−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート0.31g(0.73mmol)のエタノール10ml溶液に加える。85℃で2時間攪拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、水10mlに取る。1N塩酸の連続添加により、溶媒をpH5の酸性とする。析出物をろ過により回収し、水洗し、次いで減圧下で乾燥する。このようにして、目的生成物0.24gを単離し、生成物をそのまま次の段階に使用する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):13.2(broad peak,1H);7.7(m,2H);7.6(m,2H);7.5(m,1H);7.3(m,3H);6.0(s,2H);1.2(s,9H)。
【0156】
10.3 N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.10)
8.3段階に記載した方法に類似する方法に従って、10.2段階に記載したプロトコルに従って調製した6−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸0.11g(0.28mmol)を、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)59mg(0.31mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)45mg(0.31mmol)の存在下、ジメチルホルムアミド2ml中で、1.6段階に記載したプロトコルに従って調製した3−アミノ−6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン46mg(0.31mmol)と反応させることによって、化合物No.10を調製した。目的生成物200mgを得る。
【0157】
融点=167−168℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.25(s,1H);8.35(d,1H);7.85(dd,1H);7.7(m,2H);7.65(s,1H);7.6(m,1H);7.5(t,1H);7.45(m,1H);7.35(s,1H);7.25(d,1H);6.4(d,1H);6.0(s,2H);3.95(t,4H);2.3(m,2H);0.2(s,9H)。
【0158】
LC−MS:523([M+H],Rt=1.42分)。
【0159】
(実施例11(化合物No.11))
N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−l−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.11)
8.3段階に記載した方法に類似する方法に従って、10.2段階に記載したプロトコルに従って調製した6−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸0.11g(0.28mmol)を、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(EDAC)59mg(0.31mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)45mg(0.31mmol)の存在下、ジメチルホルムアミド2ml中で、2.2段階に記載したプロトコルに従って調製した3−アミノ−6−(3−ヒドロキシアゼチジン−l−イル)ピリジン51mg(0.31mmol)と反応させることによって、化合物No.11を調製した。目的生成物0.21gを得る。
【0160】
融点=183−184℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.3(s,1H);8.4(d,1H);7.85(m,1H);7.7(m,2H);7.65(s,1H);7.6(m,1H);7.5(t,1H);7.45(m,1H);7.35(s,1H);7.25(d,1H);6.4(d,1H);6.0(s,2H);5.6(d,1H);4.6(m,1H);4.15(m,2H);3.65(m,2H);0.25(s,9H)。
【0161】
LC−MS:539([M+H],Rt=1.37分)。
【0162】
(実施例12(化合物No.12))
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(ジフェニル)メチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
8.4段階に記載した方法に類似する方法に従って、8.3段階に記載したプロトコルに従って調製したN−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−ヨード−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド0.15g(0.28mmol)を、トリリン酸カリウム0.18g(0.84mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム15mg(0.03mmol)の存在下、乾燥1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)2ml中で、ジフェニルメチルシラン167mg(0.84mmol)と反応させることによって、化合物No.12を調製した。目的生成物19mgを得る。
【0163】
融点=98−100℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.25(s,1H);8.4(s,1H);7.85(m,2H);7.65−7.25(m,14H);7.05(m,1H);6.95(m,2H);6.4(d,1H);5.9(s,2H);3.95(m,4H);2.3(m,2H);0.9(s,3H)。
LC−MS:597([M+H],Rt=1.51)。
【0164】
(実施例13(化合物No.13))
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.13)
13.1 エチル5−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート
3−(トリフルオロメチル)フェニルメタノール0.51ml(3.749mmol)および(シアノメチレン)トリブチルホスホラン(CMBP)0.9g(3.749mmol)を、周辺温度で、3.4段階に記載したプロトコルに従って得たエチル5−トリメチルシリル−1H−インドール−2−カルボキシレート0.49g(1.87mmol)の乾燥トルエン8ml溶液に加え、不活性雰囲気下に保つ。反応混合物を110℃で15時間攪拌し、次いで濃縮乾固する。引き続き、粗反応生成物を、シリカゲルカラムを用いるフラッシュクロマトグラフィで精製(溶出をヘキサンおよび酢酸エチルの混合物で行う。)し、目的のエチル5−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート0.73gを得る。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):7.90(s,1H);7.62−7.57(m,2H);7.51−7.43(m,3H);7.40(s,1H);7.17(d,1H);5.92(s,2H);4.28(q,2H);1.26(t,3H);0.27(s,9H)。
【0165】
LC−MS:420([M+H],Rt=3.62)。
【0166】
13.2 5−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸(化合物No.IVe)
水酸化カリウム0.125g(2.18mmol)の水1ml溶液を、13.1段階で得たエチル5−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート0.31g(0.73mmol)のエタノール10ml溶液に加える。85℃で2時間攪拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、次いで水10mlに取る。1N塩酸の連続添加により、溶媒をpH5の酸性とする。析出物をろ過により回収し、水洗し、次いで減圧下で乾燥する。このようにして、目的生成物0.22gを単離し、生成物をそのまま次の段階に使用する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):12.9(broad peak,1H);7.8(s,1H);7.5(m,2H);7.4(m,2H);7.3(d,1H);7.2(s,1H);7.1(d,1H);5.85(s,2H);1.2(s,9H)。
【0167】
13.3 N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.13)
8.3段階に記載した方法に類似する方法に従って、13.2段階に記載したプロトコルに従って調製した5−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸0.105g(0.27mmol)を、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)57mg(0.30mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)43mg(0.30mmol)の存在下、ジメチルホルムアミド6ml中で、1.6段階に記載したプロトコルに従って調製した3−アミノ−6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン44mg(0.30mmol)と反応させることによって、化合物No.13を調製した。目的生成物95mgを得る。
【0168】
融点=199−200℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.25(s,1H);8.3(s,1H);7.9(s,1H);7.8(d,1H);7.55(m,3H);7.5(m,1H);7.4(m,2H);7.3(d,1H);6.3(d,1H);5.9(s,2H);3.9(t,4H);2.3(quint.,2H);0.25(s,9H)。
【0169】
LC−MS:523([M+H],Rt=1.50分)。
【0170】
(実施例14(化合物No.14))
N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.14)
8.3段階に記載した方法に類似する方法に従って、13.2段階に記載したプロトコルに従って調製した5−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸0.1g(0.26mmol)を、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)54mg(0.28mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)41mg(0.28mmol)の存在下、ジメチルホルムアミド6ml中で、2.2段階に記載したプロトコルに従って調製した3−アミノ−6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン46mg(0.28mmol)と反応させることによって、化合物No.14を調製した。目的生成物100mgを得る。
【0171】
融点=217−218℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.25(s,1H);8.2(d,1H);7.75(s,1H);7.7(dd,1H);7.45−7.35(m,4H);7.5(m,1H);7.3(m,2H);7.2(m,1H);6.3(d,1H);5.85(s,2H);5.45(d,1H);4.4(m,1H);4.0(m,2H);3.55(m,2H);0.0(s,9H)。
【0172】
LC−MS:539([M+H],Rt=1.40分)。
【0173】
(実施例15(化合物No.15))
N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(ピリジン−4−イル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.15)
15.1.エチル6−トリメチルシリル−1−[(4−ピリジニル)メチル)]−1H−インドール−2−カルボキシレート
4−ピリジニルメタノール0.42g(3.82mmol)および(シアノメチレン)トリブチルホスホラン(CMBP)0.92g(3.826mmol)を、周辺温度で、1.2段階に記載したプロトコルに従って得たエチル6−トリメチルシリル−1H−インドール−2−カルボキシレート0.5g(1.91mmol)の乾燥トルエン8ml溶液に加え、不活性雰囲気下に保つ。反応混合物を110℃で15時間攪拌し、次いで濃縮乾固する。引き続き、粗反応生成物を、シリカゲルカラムを用いるフラッシュクロマトグラフィで精製(溶出をヘプタンおよび酢酸エチルの混合物で行い、目的のエチル6−トリメチルシリル−1−[(ピリジン−4−イル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート0.644gを黄色固体の形態で得る。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):8.2(d,2H);7.49(d,1H);7.42(s,1H);7.15(s,1H);7.05(d,1H);6.70(d,2H);5.68(s,2H);4.01(q,2H);1.01(t,3H);0.00(s,9H)。
【0174】
LC−MS:353([M+H],Rt=2.63)。
【0175】
15.2 6−トリメチルシリル−1−[(4−ピリジニル)メチル)]−1H−インドール−2−カルボン酸(化合物No.IVf)
水酸化カリウム0.11g(1.87mmol)の水1ml溶液を、15.1段階で得たエチル6−トリメチルシリル−1−[(4−ピリジニル)メチル)]−1H−インドール−2−カルボキシレート0.22g(0.62mmol)のエタノール10ml溶液に加える。85℃で2時間攪拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、次いで水10mlに取る。1N塩酸の連続添加により、溶媒をpH5の酸性とする。析出物をろ過により回収し、水洗し、次いで減圧下で乾燥する。このようにして、目的生成物0.19gを単離し、生成物をそのまま次の段階に使用する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):8.2(d,2H);7.4(d,1H);7.3(s,1H);7.0(d,1H);6.9(s,1H);6.8(d,2H);5.8(s,2H);0.95(s,9H)。
【0176】
15.3 N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(ピリジン−4−イル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.15)
8.3段階に記載した方法に類似する方法に従って、15.2段階に記載したプロトコルに従って調製した6−トリメチルシリル−1−[(4−ピリジニル)メチル)]−1H−インドール−2−カルボン酸94mg(0.29mmol)を、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)61mg(0.32mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)46mg(0.32mmol)の存在下、ジメチルホルムアミド2ml中で、2.2段階に記載したプロトコルに従って調製した3−アミノ−6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン53mg(0.32mmol)と反応させることによって、化合物No.15を調製した。目的生成物80mgを得る。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.2(s,1H);8.45(d,2H);8.35(s,1H);7.85(d,1H);7.75(d,1H);7.6(s,1H);7.45(s,1H);7.3(d,1H);7.0(d,2H);6.4(d,1H);5.95(s,2H);5.6(d,1H);4.6(m,1H);4.15(m,2H);3.65(m,2H);0.25(s,9H)。
【0177】
LC−MS:472([M+H],Rt=0.91分)
(実施例16(化合物No.16))
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(ピリジン−4−イル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
8.3段階に記載した方法に類似する方法に従って、15.2段階に記載したプロトコルに従って調製した6−トリメチルシリル−1−[(4−ピリジニル)メチル)]−1H−インドール−2−カルボン酸95mg(0.29mmol)を、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)62mg(0.32mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)47mg(0.32mmol)の存在下、ジメチルホルムアミド2ml中で、1.6段階に記載したプロトコルに従って調製した3−アミノ−6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン48mg(0.32mmol)と反応させることによって、化合物No.16を調製した。目的生成物95mgを得る。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.25(s,1H);8.5(d,2H);8.35(s,1H);7.85(d,1H);7.75(d,1H);7.6(s,1H);7.45(s,1H);7.3(d,1H);7.0(d,2H);6.4(d,1H);5.95(s,2H);3.9(t,4H);2.3(quint.,2H);0.25(s,9H)。
【0178】
LC−MS:456([M+H],Rt=0.95分)。
【0179】
(実施例17(化合物No.17))
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリエチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
17.1 エチル5−ブロモ−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート
エチル5−ブロモ−1H−インドール−2−カルボキシレート5.0g(18.65mmol)の乾燥DMF25ml溶液を、0℃で、水素化ナトリウム(60%)0.96g(24.24mmol)の乾燥DMF15ml懸濁液に滴下し、不活性雰囲気下に保つ。反応混合物を周辺温度で1時間攪拌する。引き続き、3−フルオロベンジルブロミド4.23g(2.75mmol)を0℃で滴下する。次いで、反応混合物を周辺温度で18時間攪拌し、次いで水および酢酸エチル(1/1)の混合物200mlで希釈する。得られた混合物を沈殿によって分離し、水相を酢酸エチル30mlで2回抽出する。合わせた有機相を3回水洗し、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、減圧下で濃縮する。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製(溶出をヘプタンおよび酢酸エチルの混合物で行う。)する。目的生成物5.76gを単離する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):8.0(s,1H);7.6(d,1H);7.45(d,1H);7.35(s,1H);7.3(m,1H);7.05(m,1H);6.85(m,2H);5.9(s,2H);4.3(q,2H);1.3(t,3H)。
【0180】
LC−MS:376([M+H],Rt=11.8)。
【0181】
17.2 5−ブロモ−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸
17.1段階で得たエチル5−ブロモ−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキシレート1.5g(3.99mmol)および水酸化カリウム0.67g(11.96mmol)のメタノール、ジオキサンおよび水の混合物(v/v/v)45ml溶液を、還流させながら、3時間攪拌する。この後、反応混合物を減圧下で濃縮し、次いで水10mlに取る。1N塩酸の連続添加により、溶媒をpH1の酸性とする。析出物をろ過により回収し、水洗し、次いで減圧下で乾燥する。このようにして、目的生成物1.17gを単離し、生成物をそのまま次の段階に使用する。
【0182】
LC−MS:346([M−H],Rt=3.37分)。
【0183】
17.3 N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−ブロモ−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)0.77g(4.02mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)0.54g(4.02mmol)を、17.2段階で調製した5−ブロモ−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸1.4g(4.02mmol)のDMF20ml溶液(不活性雰囲気下20℃で攪拌)に加える。反応混合物を周辺温度で20分攪拌する。引き続き、1.6段階に記載したプロトコルに従って調製した3−アミノ−6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン0.66g(4.42mmol)を、反応混合物に加える。20℃で18時間攪拌した後、反応混合物を水50mlおよび酢酸エチル50mlの混合物に注ぎ入れる。得られた混合物を沈殿によって分離し、水相を酢酸エチル20mlで抽出する。合わせた有機相を水30mlで3回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、次いで減圧下で濃縮する。引き続き、単離した生成物を沈殿させ、次いで、還流させながらイソプロピルエーテルで洗浄し、高温条件下でろ過し、次いで減圧下で乾燥する。このようにして、目的生成物11.46gを単離する。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.4(s,1H);8.38(d,1H);8.0(d,1H);7.85(dd,1H);7.6(d,1H);7.45−7.25(m,3H);7.05(dt,1H);6.9(m,2H);6.4(d,1H);5.9(s,2H);3.9(t,4H);2.3(quint.,2H)。
【0184】
LC−MS:479([M+H],Rt=1.39分)。
【0185】
17.4 N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリエチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.17)
8.4段階に記載した方法に類似する方法に従って、17.3段階に記載したプロトコルに従って調製したN−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−ブロモ−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド0.15g(0.31mmol)を、トリリン酸カリウム0.2g(0.94mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム16mg(0.03mmol)の存在下、乾燥1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)2ml中で、トリエチルシラン110mg(0.93mmol)と反応させることによって、化合物No.17を調製した。目的生成物26mgを得る。
【0186】
融点=166−168℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.2(s,1H);8.4(d,1H);7.85(m,2H);7.55(d,1H);7.35(m,3H);7.05(m,1H);6.95(m,2H);6.4(d,1H);5.9(s,2H);3.9(t,4H);2.3(quint.,2H);1.65(m,5H);0.95(m,9H);0.8(m,6H)。
【0187】
LC−MS:515([M+H],Rt=1.55)。
【0188】
(実施例18(化合物No.18))
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−tert−ブチル(ジメチル)シリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
8.4段階に記載した方法に類似する方法に従って、17.3段階に記載したプロトコルに従って調製したN−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−ブロモ−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド0.15g(0.31mmol)を、トリリン酸カリウム0.2g(0.94mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム16mg(0.03mmol)の存在下、乾燥1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)2ml中で、tert−ブチルジメチルシラン108mg(0.93mmol)と反応させることによって、化合物No.18を調製した。目的生成物28mgを得た。
【0189】
融点=110−112℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.2(s,1H);8.4(d,1H);7.85(m,2H);7.55(d,1H);7.4−7.3(m,3H);7.05(m,1H);6.95(m,2H);6.4(d,1H);5.9(s,2H);3.9(t,4H);2.3(quint.,2H);0.9(s,9H);0.3(s,6H)。
【0190】
LC−MS:515([M+H],Rt=1.53)。
【0191】
(実施例19(化合物No.19))
N−[6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(シクロヘキシル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
19.1 N−[6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−ヨード−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
5.4段階に記載した方法に類似する方法に従って、8.2段階に記載したプロトコルに従って調製した5−ヨード−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボン酸0.3g(0.76mmol)を、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)145mg(0.76mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)105mg(0.76mmol)の存在下、ジメチルホルムアミド5ml中で、3−アミノ−6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン148mg(0.91mmol)と反応させることによって、化合物を調製した。目的生成物290mgを得る。
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.3(s,1H);8.4(d,1H);8.15(s,1H);7.85(dd,1H);7.55(d,1H);7.45(d,1H);7.3(m,2H);7.05(m,1H);6.95(m,2H);6.45(d,1H);5.9(s,2H);3.4(m,4H);1.9(m,4H)。
【0192】
LC−MS:541([M+H],Rt=1.25)。
【0193】
19.2 N−[6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(シクロヘキシル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物19)
8.4段階に記載した方法に類似する方法に従って、19.1段階に記載したプロトコルに従って調製したN−[6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−ヨード−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド0.15g(0.28mmol)を、トリリン酸カリウム0.18g(0.83mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム14mg(0.027mmol)の存在下、乾燥1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)2ml中で、シクロヘキシルジメチルシラン120mg(0.83mmol)と反応させることによって、化合物No.19を調製した。目的生成物41mgを得る。
【0194】
融点=192−194℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.2(s,1H);8.4(d,1H);7.85(m,2H);7.55(d,1H);7.4−7.3(m,3H);7.05(m,1H);6.95(m,2H);6.45(d,1H);5.9(s,2H);3.4(m,4H);2.0(m,4H);1.7(m,4H);1.15(m,6H);0.8(m,1H);0.3(s,6H)。
【0195】
LC−MS:555([M+H],Rt=1.64)。
【0196】
(実施例20(化合物No.20))
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(フェニル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド(化合物No.20)
8.4段階に記載した方法に類似する方法に従って、8.3段階に記載したプロトコルに従って調製したN−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−ヨード−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド0.25g(0.28mmol)を、トリリン酸カリウム0.30g(1.42mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム24mg(0.05mmol)の存在下、乾燥1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)3ml中で、フェニルジメチルシラン71mg(0.52mmol)と反応させることによって、化合物No.20を調製した。目的生成物140mgを白色固体の形態で得る。
【0197】
融点=200−202℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.2(s,1H);8.4(s,1H);7.85(m,2H);7.55(m,3H);7.45−7.25(m,6H);7.05(m,1H);6.95(m,2H);6.4(d,1H);5.9(s,2H);3.95(t,4H);2.3(quint.,2H);0.6(s,6H)。
【0198】
LC−MS:535([M+H],Rt=1.44)。
【0199】
(実施例21(化合物No.21))
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(イソプロピル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
8.4段階に記載した方法に類似する方法に従って、17.3段階に記載したプロトコルに従って調製したN−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−ブロモ−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド0.15g(0.31mmol)を、トリリン酸カリウム0.2g(0.94mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム16mg(0.03mmol)の存在下、乾燥1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)2ml中で、ジメチル(イソプロピル)シラン95mg(0.93mmol)と反応させることによって、化合物No.21を調製した。目的生成物23mgを得る。
【0200】
融点=179−180℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.25(s,1H);8.35(s,1H);7.85(m,2H);7.55(m,1H);7.3(m,3H);7.05(m,1H);6.95(m,2H);6.4(d,1H);5.9(s,2H);3.9(m,4H);2.3(m,2H);0.9(m,7H);0.3(s,6H)。
【0201】
LC−MS:501([M+H],Rt=1.49)。
【0202】
(実施例22(化合物No.22))
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(メチル)ジエチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
8.4段階に記載した方法に類似する方法に従って、17.3段階に記載したプロトコルに従って調製したN−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−ブロモ−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド0.15g(0.31mmol)を、トリリン酸カリウム0.2g(0.94mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム16mg(0.03mmol)の存在下、乾燥1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)2ml中で、ジエチル(メチル)シラン95mg(0.93mmol)と反応させることによって、化合物No.22を調製した。目的生成物13mgを得る。
【0203】
融点=171−173℃
H NMR(DMSO D),δ(ppm):10.2(s,1H);8.35(s,1H);7.85(m,2H);7.55(m,1H);7.35(m,3H);7.05(m,1H);6.95(m,2H);6.4(d,1H);5.9(s,2H);3.9(m,4H);2.3(m,2H);0.95(m,6H);0.8(m,4H);0.25(s,3H)。
【0204】
LC−MS:501([M+H],Rt=1.50)。
【0205】
以下の表1に、幾つかの本発明による一般式(I)の化合物の化学構造および物性を示す。
【0206】
この表中、
一般式(I)の化合物に関し、nは1と定義する。
【0207】
「Mp(℃)または[MH]」の欄は、それぞれ、単位が℃の生成物の融点、またはこれらのLC−MSにおける質量ピークを表わし、表1の化合物No.15および16の質量ピークを測定するために使用した液体クロマトグラフィ(LC)法は、以下の通りである。
【0208】
装置:UPLC/TOF
移動相:A=HO+0.05%TFA、およびB=ACN+0.035%TFA
勾配3分:T0:98%A T1.6からT2.1分:100%B T2.5からT3分:98%A
流速:1.0ml/分−T°カラム=40℃−注入2μL
カラムAcquity BEH C18(50×2.1mm;1.7μm)
化合物は遊離塩基の形態にある。
【0209】
「CH」はメチル基であり、「Et」はエチル基であり、「cHex」はシクロヘキシル基であり、「tertBu」はtert−ブチル基であり、「Ph」はフェニル基であり、「iPr」はイソプロピル基である。
【0210】
【表1】


治療活性を持つ物質としての価値を示すインビトロおよびインビボ薬理試験に、本発明の化合物を供した。
【0211】
また、本発明の化合物は、インビボで良好な活性を促進する水溶解性特性も有する。
【0212】
ラットDRGに関する、カプサイシンにより誘発される電流の阻害試験
ラット後根神経節(DRG)細胞の初代培養:
DRGのニューロンは、本質的にTRPV1受容体を発現する。
【0213】
新生仔ラットDRG初代培養物を、1日齢の子ラットから調製する。つまり、解剖の後、神経節をトリプシン処理し、細胞を管理された粉砕により機械的に分離する。細胞を、胎仔牛血清10%、KCl25mM、グルタミン2mM、ゲンタマイシン100μg/mlおよびNGF50ng/mlを含有する、イーグルの基本培養液に再懸濁し、次いでラミニンが塗布されたガラスカバーガラスに沈着させ(0.2×10細胞/カバーガラス)、次いでこれをCorning12ウェル皿に置く。細胞を、5%COおよび95%空気を含有する加湿雰囲気中に37℃で温置する。非神経細胞の発生を防ぐために、培養液に置いて48時間後、シトシンβ−D−アラビノシド(1μM)を加える。培養から7から10日後、カバーガラスをパッチクランプ試験用の実験容器に移す。
【0214】
電気生理:
細胞標品を含有する測定容器(体積:800μl)を、Hoffmanレンズ(Modulation Contrast,New York)を備える倒立顕微鏡(Olympus IMT2)の台に置き、倍率×400で観察する。容器を、8個の入り口の付いた溶液分配装置を使用して重力によって連続的に潅流し(2.5ml/分)、ポリエチレンチューブ(開口500μm)で構成された1個の出口を、試験細胞から少なくとも3mmの所に配置する。パッチクランプ法の「全細胞」配置を使用した。ホウケイ酸塩ガラスピペット(抵抗:5から10Mオーム)を、3D圧電微調整装置(Burleigh,PC1000)を用いて、細胞の近くまで動かす。全体の電流(−60mVに固定された膜電位)をAxopatch 1D増幅器(Axon Instruments,Foster市,California)で記録し、Pclamp8ソフトウェア(Axon Instruments)でコントロールされたPCに接続する。電流トレースを紙に記録し、同時にデジタル化し(サンプリング周波数15から25Hz)、PCのハードドライブに取得する。カプサイシンのマイクロモル溶液を適用することにより、DRG細胞(−70mVに固定された電圧)上に、内部カチオン電流が起こる。受容体の感度低下を最小限にするために、カプサイシンの2回の適用の間を、最低1分間取る。制御時間(カプサイシン応答のみの安定化)の後、試験化合物のみを所定の濃度(10nMまたは0.1nMの濃度)で4から5分間適用し、その間、数種のカプサイシン+化合物試験を行う(最大の阻害の取得)。結果を、コントロールカプサイシン応答に対する%阻害として表わす。
【0215】
10nMから0.1nMの濃度で試験した本発明の最も活性な化合物に関するカプサイシン応答の阻害のパーセント(1マイクロM)は、20%と100%との間である(表2の例を参照)。
【0216】
従って、本発明の化合物は、インビトロで、TRPV1型受容体の効果的な拮抗剤である。
【0217】
【表2】

これらの試験の結果は、最も活性な本発明の化合物は、TRPV1受容体の刺激により誘発される作用をブロックすることを示している。
【0218】
従って、本発明の化合物は、医薬品の調製、特にTRPV1型受容体が関与する病態を予防または治療するための医薬品の調製のために使用することができる。
【0219】
従って、他の態様によれば、本発明の課題は、式(I)の化合物、または前記化合物の医薬的に許容される塩、または水和物もしくは溶媒和物を含む医薬品である。
【0220】
これらの医薬品は、医療、特に疼痛および炎症、慢性疼痛、神経障害性疼痛(外傷関連、糖尿病性、代謝性、感染関連もしくは毒性疼痛、または抗癌治療もしくは医原性治療により誘発される疼痛)、(骨)関節炎の疼痛、リウマチ性疼痛、線維筋痛症、背部痛、癌関連疼痛、顔面神経痛、頭痛、片頭痛、歯痛、火傷、日焼け、動物咬傷もしくは虫刺され、ヘルペス後神経痛、筋肉痛、神経絞扼(中枢および/または末梢)、脊柱および/または頭部外傷、虚血(脊柱および/または頭部の)、神経変性、出血性脳卒中(脊柱および/または頭部の)、ならびに卒中後疼痛の予防および/または治療において使用することができる。
【0221】
本発明の化合物は、泌尿器障害、例えば、膀胱活動過多、膀胱反射亢進、膀胱不安定性、失禁、尿しぶり、尿失禁、膀胱炎、腎疝痛、骨盤過敏症および骨盤疼痛を予防および/または治療するための医薬品の調製に使用することができる。
【0222】
本発明の化合物は、婦人科の障害、例えば、外陰部痛、卵管炎または月経困難症に関連する疼痛を予防および/または治療するための医薬品の調製に使用することができる。
【0223】
また、これらの生成物は、胃腸障害、例えば、胃−食道逆流障害、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、機能性胃腸症、大腸炎、IBS、クローン病、膵臓炎、食道炎、または胆道疝痛を予防および/または治療するための医薬品の調製に使用することもできる。
【0224】
また、本発明の化合物は、代謝障害、例えば、糖尿病を予防および/または治療するための医薬品の調製に使用することもできる。
【0225】
同様に、本発明の生成物は、呼吸障害、例えば、喘息、咳、COPD、気管支収縮、および炎症性障害の予防および/または治療において使用することができる。また、これらの生成物は、乾癬、そう痒、皮膚、眼性もしくは粘膜過敏、ヘルペスおよび帯状疱疹を予防および/または治療するために使用することもできる。
【0226】
また、本発明の化合物は、うつ状態を治療するための医薬品の調製に使用することもできる。
【0227】
また、本発明の化合物は、中枢神経系疾患、例えば、多発性硬化症を治療するために使用することもできる。
【0228】
また、本発明の化合物は、癌を治療するために使用することもできる。
【0229】
他の態様によれば、本発明は、本発明による化合物を活性成分として含む医薬組成物に関する。これらの医薬組成物は、少なくとも1種の本発明の化合物、または前記化合物の医薬的に許容される塩、水和物または溶媒和物を有効量と、少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤とを含有する。
【0230】
前記賦形剤は、医薬形態および目的とする投与方法に従って、当業者に公知の通常の賦形剤から選択される。
【0231】
経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、外用、局所、気管内、鼻腔内、経皮、または直腸投与用の本発明の医薬組成物において、活性成分である上記式(I)、またはこの任意の塩、溶媒和物もしくは水和物は、先に記載した障害または疾患の予防または治療のために、単位投与形態において、通常の医薬賦形剤との混合物として、動物およびヒトに投与することができる。
【0232】
適正な単位投与形態として、経口形態、例えば、錠剤、軟質もしくは硬質ゼラチンカプセル、粉末剤、顆粒剤、および経口用溶液もしくは懸濁液、舌下、頬粘膜、気管支内、眼球内および鼻腔内投与形態、吸入、外用、経皮、皮下、筋肉内または静脈内投与形態による投与形態、直腸投与形態、およびインプラントが挙げられる。外用使用については、本発明の化合物は、クリーム、ジェル、軟膏剤またはローションとして使用することができる。
【0233】
例示として、本発明の化合物の錠剤形態における単位投与形態は、以下の成分を含んでもよい。
【0234】
本発明の化合物 50.0mg
マンニトール 223.75mg
ナトリウムクロスカルメロース 6.0mg
トウモロコシデンプン 15.0mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.25mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
前記単位形態は、生薬形態に従って、活性成分0.001から30mg/体重1kgを毎日投与することを可能にするような服用量を含有する。より高いまたはより低い用量が適正な特別の場合があり、このような投与量は、本発明の範囲を逸脱しない。通常の手段によれば、各患者に適正な用量は、投与の方法、ならびに前記患者の体重および応答に従って、医者によって決定される。
【0235】
他の態様によれば、本発明は、先に示した病態を治療する方法であって、本発明の化合物、またはこの医薬的に許容される塩、水和物または溶媒和物を有効量、患者に投与することを含む方法に関する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩基、または酸との付加塩の形態、またならびに水和物または溶媒和物の形態にある、
式(I):
【化1】

に対応する化合物
(式中、
、G、GおよびGは、互いに独立して、C−X基または窒素原子であり;
Xは、水素原子、ハロゲン原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、シアノ、C−C−チオアルキル、NR、アリール−C−C−アルキレン−O、アリール、ヘテロアリール、もしくは−Si(X)(X)(X)基から選択され;C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシルおよびC−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−基は、任意にヒドロキシル、C−C−アルコキシルまたはNR基で置換され;アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、ならびにC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
Xが−Si(X)(X)(X)基の場合、G、G、GおよびGの1個、ならびにG、G、GおよびGの多くとも1個は、C−X基であり;
、XおよびXは、互いに独立して、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキル、ヒドロキシル、アリールまたはヘテロアリール基であり;
、X、Xのアリールまたはヘテロアリール基は、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
、X、XのC−C−アルキル、C−C−シクロアルキルおよびC−C−シクロアルキル−C−C−アルキル基は、任意にヒドロキシル、C−C−アルコキシル、アリール−O−、NR、アリールまたはヘテロアリール基から選択される1個以上の置換基で置換され、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
また、XおよびXは、これらを担持するケイ素原子と一緒になって、任意にO、SおよびNから選択されるヘテロ原子を含有する4から7員環を形成することが可能であり;
nは、0、1、2または3であり;
Yは、アリールまたはヘテロアリールであり;アリールまたはヘテロアリールは、任意にハロゲン原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、シアノ、C−C−チオアルキル、チオール、−S(O)−C−C−アルキル、−S(O)−C−C−アルキル、C(O)NR、SONR、SF、ニトロ、OCONR、NRCOR、NRCONR、NR、NRSONR、NRCOR、NRSO、アリール−C−C−アルキレンもしくはアリール基から選択される1個以上の置換基で置換され;アリールおよびアリール−C−C−アルキレンは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
、Z、Z、Zは、互いに独立して、窒素原子またはC(R)基であり、少なくとも1つは窒素原子であり、および少なくとも1つはC(R)基であり;1位の窒素として定義される、環中に存在する窒素原子または複数の窒素原子の1個は、この対照窒素に対して2または4位の炭素原子がオキソまたはチオ基で置換されている場合、任意にRで置換され;
Zは、
窒素原子を介して結合する、式:
【化2】

(式中、
Aは、任意に1または2個のR基で置換されたC−C−アルキレン基であり;
Bは、任意に1または2個のR基で置換されたC−C−アルキレン基であり;
Lは、結合、または硫黄、酸素もしくは窒素原子であり;窒素原子は、任意にR10またはR11で置換され、
環状アミンZの炭素原子は、任意に互いに同じまたは異なってもよい1個以上のR12基で置換されている。)の環状アミン;
または窒素原子を介して結合する、式:NRaRb(式中、RaおよびRbは、互いに独立して、水素原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、C−C−アルキル−C(O)−、HO−C(O)−C−C−アルキレン、C−C−アルキル−O−C(O)−C−C−アルキレン、アリールもしくはヘテロアリール基であり、RaおよびRbは、任意に互いに同じまたは異なってもよい1個以上のRc基で置換されていることが可能である。)の非環状アミンであり;
Rcは、ハロゲン原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、C−C−チオアルキル、−S(O)−C−C−アルキル、−S(O)−C−C−アルキル、シアノ、C(O)NR、NR、SONR、NRCOR、NRSO、OC(O)NR、NRCOOR、NRCONR、NRSONR、ヒドロキシル、チオール、オキソ、チオ、アリール−C−C−アルキレン、アリールもしくはヘテロアリール基であり、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
およびRは、互いに独立して、水素原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、アリール−C−C−アルキレン、アリールもしくはヘテロアリール基であり、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;またはRおよびRは、これらを担持する窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼピニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニルまたはホモピペラジニル基を形成し、この基は、任意にC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、アリール−C−C−アルキレン、アリールまたはヘテロアリール基で置換され、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
およびRは、互いに独立して、
水素原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、アリール−C−C−アルキレン、アリールもしくはヘテロアリール基であり、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
またはRおよびRは、一緒になって、(C−C)アルキレン基を形成し;
またはRおよびRは、一緒になって、(C−C)アルキレン基を形成し;
は、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、アリール−C−C−アルキレン、アリールまたはヘテロアリール基であり、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
またはRおよびRは、一緒になって、(C−C)アルキレン基を形成し;
は、水素もしくはハロゲン原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、C−C−チオアルキル、−S(O)−C−C−アルキル、−S(O)−C−C−アルキル、ヒドロキシル、チオール、オキソ、チオ、アリール、アリール−C−C−アルキレンもしくはヘテロアリール基であり、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
は、水素原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、アリール、アリール−C−C−アルキレンもしくはヘテロアリール基であり、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
、RおよびR10は、
2個のR基は、一緒になって、結合またはC−C−アルキレン基を形成してもよく;
2個のR基は、一緒になって、結合またはC−C−アルキレン基を形成してもよく;
およびRは、一緒になって、結合またはC−C−アルキレン基を形成してもよく;
およびR10は、一緒になって、結合またはC−C−アルキレン基を形成してもよく;
およびR10は、一緒になって、結合またはC−C−アルキレン基を形成してもよい
と定義され、
11は、水素原子、またはC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、ヒドロキシル、C−C−アルキル−CO−、COOR、C(O)NR、アリール−C−C−アルキレン、アリールもしくはヘテロアリール基であり、アリールおよびヘテロアリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
12は、フッ素原子、C−C−アルキル基(任意にR13基で置換される。);C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−Cシクロアルク−1,1−ジイル、C−C−ヘテロシクロアルク−1,1−ジイル(任意に窒素原子がR11基で置換される。);C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C−C−フルオロアルコキシル、COH、C(O)O−C−C−アルキル、C(O)NR、NR、NRCOR、OC(O)NR、NRCOOR、NRCONR、ヒドロキシル、チオール、オキソ、チオ、アリール−C−C−アルキレンまたはアリールであり;アリールは、任意にハロゲン、およびC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン、C−C−フルオロアルキル、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−フルオロアルコキシル、ニトロまたはシアノ基から選択される1個以上の置換基で置換され;
13は、C−C−アルコキシル、C−C−シクロアルコキシル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキレン−O−、C(O)NR、NR、NRCOR、OC(O)NR、NRCOORまたはヒドロキシル基であり;
一般式(I)の化合物の窒素原子は、酸化形態にあることが可能である。)。
【請求項2】
、G、GおよびGの1つは、C−X基(Xは、−Si(X)(X)(X)基である。)であり;G、G、GおよびGの他のものは、CH基であり;
、XおよびXは、互いに独立して、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキルまたはアリール基であることを特徴とする、塩基、または酸との付加塩の形態、またならびに水和物または溶媒和物の形態にある、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項3】
nが1であることを特徴とする、塩基、または酸との付加塩の形態、またならびに水和物または溶媒和物の形態にある、請求項1または2に記載の式(I)の化合物。
【請求項4】
Yは、アリールまたはヘテロアリールであり;アリールまたはヘテロアリールは、任意にハロゲン原子またはC−C−フルオロアルキル基から選択される1個以上の基で置換されていることを特徴とする、塩基、または酸との付加塩の形態、またならびに水和物または溶媒和物の形態にある、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項5】
、Z、ZおよびZは、互いに独立して、窒素原子またはC(R)基であり、1つは窒素原子であり、および他のものはC(R)基であり;Rは水素原子であることを特徴とする、塩基、または酸との付加塩の形態、またならびに水和物または溶媒和物の形態にある、請求項1から4のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項6】
Zは、窒素原子を介して結合する、式:
【化3】

(式中、
Aは、任意に1または2個のR基で置換されたC−C−アルキレン基であり;
Bは、任意に1または2個のR基で置換されたC−C−アルキレン基であり;
Lは、結合、または硫黄、酸素もしくは窒素原子であり;窒素原子は、任意にR10またはR11基で置換され;
環状アミンZの炭素原子は、任意に互いに同じまたは異なってもよい1個以上のR12基で置換され;
、R、R10、R11およびR12は、請求項1の一般式(I)に定義する通りである。)
の環状アミンである
ことを特徴とする、塩基、または酸との付加塩の形態、またならびに水和物または溶媒和物の形態にある、請求項1から5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項7】
Zは、窒素原子を介して結合する、式:
【化4】

(式中、
Aは、C−C−アルキレン基であり;
Bは、C−C−アルキレン基であり;
Lは、結合であり;
環状アミンZの炭素原子は、任意に互いに同じまたは異なってもよい1個以上のR12基で置換され;
12は、ヒドロキシル基である。)
の環状アミンである
ことを特徴とする、塩基、または酸との付加塩の形態、またならびに水和物または溶媒和物の形態にある、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項8】
Zは、窒素原子を介して結合する、式:NRaRb(式中、RaおよびRbは、互いに独立して、水素原子、またはC−C−アルキル基である。);
の非環状アミンであることを特徴とする、塩基、または酸との付加塩の形態、またならびに水和物または溶媒和物の形態にある、請求項1から5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項9】
、G、GおよびGの1つは、C−X基(Xは、−Si(X)(X)(X)基である。)であり;G、G、GおよびGの他のものは、CH基であり;
、XおよびXは、互いに独立して、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキルまたはアリール基であり;
nは、1であり;
Yは、アリールまたはヘテロアリールであり;アリールまたはヘテロアリールは、任意にハロゲン原子またはC−C−フルオロアルキル基から選択される1個以上の基で置換され;
、Z、ZおよびZは、互いに独立して、窒素原子またはC(R)基であり、1つは窒素原子であり、および他のものはC(R)基であり;
は、水素原子であり;
Zは、
窒素原子を介して結合する、式:
【化5】

(式中、
Aは、C−C−アルキレン基であり;
Bは、C−C−アルキレン基であり;
Lは、結合であり;
環状アミンZの炭素原子は、任意に互いに同じまたは異なってもよい1個以上のR12基で置換され;
12は、ヒドロキシル基である。)の環状アミン;
または窒素原子を介して結合する、式:NRaRb(式中、RaおよびRbは、互いに独立して、水素原子またはC−C−アルキル基である。)
の非環状アミンである
ことを特徴とする、塩基、または酸との付加塩の形態、またならびに水和物または溶媒和物の形態にある、請求項1から8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項10】
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−7−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−7−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(ジメチルアミノ)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(エチル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(シクロヘキシル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
1N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(ジフェニル)メチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリメチルシリル−1−[[(3−トリフルオロメチル)フェニル]メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(ピリジン−4−イル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル)ピリジン−3−イル]−6−トリメチルシリル−1−[(ピリジン−4−イル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−トリエチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−tert−ブチル(ジメチル)シリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(シクロヘキシル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−フェニルジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(イソプロピル)ジメチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
N−[6−(アゼチジン−1−イル)ピリジン−3−イル]−5−(メチル)ジエチルシリル−1−[(3−フルオロフェニル)メチル]−1H−インドール−2−カルボキサミド
から選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物を調製する方法であって、一般式(IV)
【化6】

(式中、G、G、GおよびG、Y、ならびにnは、請求項1の一般式(I)に定義する通りであり、およびBは、塩素原子である。)
の化合物を、溶剤中で、一般式(V)
【化7】

(式中、W=Zであり、ならびにZ、Z、Z、ZおよびZは、請求項1の一般式(I)に定義する通りである。)
のアミンと反応させることを特徴とする、方法。
【請求項12】
請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物を調製する方法であって、一般式(IV)
【化8】

(式中、G、G、GおよびG、Y、ならびにnは、請求項1の一般式(I)に定義する通りであり、およびBは、ヒドロキシル基である。)
の化合物を、カップリング剤、および必要に応じて塩基の存在下、溶剤中で、一般式(V)
【化9】

(式中、W=Zであり、ならびにZ、Z、Z、ZおよびZは、請求項1の一般式(I)に定義する通りである。)
のアミンと反応させることを特徴とする、方法。
【請求項13】
請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物を調製する方法であって、一般式(IV)
【化10】

(式中、G、G、GおよびG、Y、n、Z、Z、Z、ならびにZは、請求項1の一般式(I)に定義する通りであり、ならびにWは、ハロゲン原子である。)
の化合物を、式:Z−H(式中、Zは、請求項1の一般式(I)に定義する通りである。)のアミンと反応させることを特徴とする、方法。
【請求項14】
請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物を調製する方法であって、一般式(X)
【化11】

(式中、Y、n、Z、Z、Z、ZおよびZは、請求項1の一般式(I)に定義する通りであり、ならびにA、A、AおよびAは、互いに独立して、C−X基または窒素原子であり;Xは、一般式(I)で定義された通りであり;A、A、AおよびAの1つ、ならびにA、A、AおよびAの多くとも1つは、C−q基(qは、シラニル基が導入されるべき位置におけるハロゲン原子である。)
の化合物を、触媒量の金属複合体および塩基の存在下、溶剤中で、式:SiH(X)(X)(X)(式中、X、XおよびXは、請求項1の一般式(I)に定義する通りである。)のシランと反応させることを特徴とする、方法。
【請求項15】
(IVa)、(IVb)、(IVc)、(IVd)、(IVe)または(IVf):
【化12】

の化合物。
【請求項16】
請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、もしくは医薬的に許容される酸とのこの化合物の付加塩、または式(I)の化合物の水和物または溶媒和物を含むことを特徴とする、医薬品。
【請求項17】
請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、またはこの化合物の医薬的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物、ならびに少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤とを含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項18】
TRPV1型受容体が関与する病態を予防および治療するための医薬品の調製のための、請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項19】
疼痛、炎症、代謝障害、泌尿器障害、婦人科の障害、胃腸障害、呼吸障害、乾癬、そう痒、皮膚、眼性もしくは粘膜過敏、ヘルペス、帯状疱疹、多発性硬化症、うつ状態または癌を予防または治療するための医薬品の調製のための、請求項1から10のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。

【公表番号】特表2011−510052(P2011−510052A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−543541(P2010−543541)
【出願日】平成21年1月20日(2009.1.20)
【国際出願番号】PCT/FR2009/000054
【国際公開番号】WO2009/109710
【国際公開日】平成21年9月11日(2009.9.11)
【出願人】(504456798)サノフイ−アベンテイス (433)
【Fターム(参考)】