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シラン化合物、それを採用した有機電解液及びリチウム電池
説明

シラン化合物、それを採用した有機電解液及びリチウム電池

【課題】シラン化合物、それを採用した有機電解液及びリチウム電池の提供。
【解決手段】下記式で表示されるシラン化合物である。


電池の充放電時に発生する陰極活物質の亀裂を抑制して優秀な充放電特性を表し、電池の安定性、信頼性及び充放電効率を向上が認められる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウム電池に係り、さらに詳細には、新たなシラン化合物、前記シラン化合物を採用した有機電解液、及び前記有機電解液を採用して充放電特性の改善が可能なリチウム電池に関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオカメラ、携帯電話、ノート型パソコンなど携帯用電子機器の軽量化及び高機能化が進められるにつれて、その駆動用電源として使われる電池について多くの研究がなされている。特に、充電可能なリチウム2次電池は、既存の鉛蓄電池、ニッケル・カドミウム電池、ニッケル・水素電池、ニッケル・亜鉛電池と比較して、単位重量当りのエネルギー密度が3倍ほど高く、かつ急速充電が可能なため、研究開発が活発に進められつつある。
【0003】
通常、リチウム電池は、高い作動電圧で駆動されるので、既存の水系電解液は使用できないが、これは、アノードのリチウムと水溶液とが激烈に反応するためである。したがって、リチウム塩を有機溶媒に溶解させた有機電解液がリチウム電池に使われ、このとき、有機溶媒としては、イオン伝導度と誘電率とが高く、かつ粘度が低い有機溶媒を使用することが望ましい。このような条件を何れも満足する単一有機溶媒は得難いため、高誘電率の有機溶媒と低粘度の有機溶媒との混合溶媒系を使用している。
【0004】
カーボネート系の極性非水系溶媒を使用する場合に、リチウム2次電池は、最初充電時にアノードの炭素と電解液とが反応して過量の電荷が使われる。このような非可逆的な反応によって陰極表面に固体電解質(Solid Electrolyte Interface:SEI)膜のようなパシベーション層を形成する。このようなSEI膜は、電解液がそれ以上分解されずに安定した充放電を保持可能にする(非特許文献1)。また、前記SEI膜は、イオントンネルの役割を行ってリチウムイオンのみを通過させる。さらに具体的には、有機溶媒は、リチウムイオンを溶媒化させるため、電池の充放電時にリチウムイオンと共に炭素アノード内部にコインターカレーションされることが一般的である。しかし、前記のようなSEI膜は、リチウムイオンのみを通過させて前記有機溶媒が炭素アノードにリチウムイオンと共にコインターカレーションされることは遮断する。したがって、電池の充放電時に溶媒のコインターカレーションによるアノード構造の崩壊を防止する役割を行える。
【0005】
しかし、前記SEI膜は、電池の充放電が反復されるにつれて発生する活物質の膨脹及び収縮によって漸進的に亀裂が発生し、電極表面から脱離される。したがって、電解質が活物質に直接的に接触して電解質の分解反応が持続的に発生する。そして、前記亀裂が一旦発生すれば、電池の充放電によってかかる亀裂が発達し続けて活物質の劣化が発生する。特に、シリコンのような金属が活物質に含まれている場合、充放電による体積変化が大きいので、前記のような活物質の劣化が目立つ。また、反復的な活物質体積の収縮及び膨脹によって、シリコン粒子の凝集が発生する。
【0006】
したがって、前記のような問題点を解決するために、金属活物質と電解質との直接的な接触を遮断しつつも、リチウムイオンの伝導特性を低下させないようにすることで電池の充放電特性を改善することが依然として要求される。
【非特許文献1】J.Power Sources,51(1994),79−104
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする第一の技術的課題は、新たなシラン化合物を提供することである。
【0008】
また、本発明が解決しようとする第二の技術的課題は、前記シラン化合物を採用して金属活物質と電解質との直接的な接触を遮断しつつも、リチウムイオンの伝導特性を低下させない有機電解液を提供することである。
【0009】
また、本発明が解決しようとする第三の技術的課題は、前記電解液を採用して充放電特性が向上したリチウム電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記第一の技術的課題を達成するために本発明は、下記化学式1で表示されるシラン化合物を提供する。
【0011】
【化1】

【0012】
前記式で、nは、1ないし20の実数であり、mは、1ないし10の整数であり、p及びqは、相互独立的に0または1であり、R、R、R、R、R、R及びRは、相互独立的に、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルコキシ基、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基、ハロゲンに置換または非置換の炭素数6ないし30のアリール基、及びハロゲンに置換または非置換の炭素数2ないし30のヘテロアリール基からなる群から選択され、Rは、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基であり、Aは、炭素数1ないし5のオキシアルキレン基、カルボニル基及び下記化学式aの化合物からなる群から選択された1以上の極性反復単位であり、前記Rは、水素、またはハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基であり、
但し、前記R、R、R、R、R及びRのうち少なくとも一つがハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルコキシ基である。
【0013】
【化2】

【0014】
本発明の一具現例によれば、前記化学式1のシラン化合物が下記化学式2で表示される化合物であることが望ましい。
【0015】
【化3】

【0016】
前記式で、A、R、R、R、R、R、R、n、m及びpは、前記と同じである。
【0017】
本発明のさらに他の具現例によれば、前記シラン化合物で、前記Aは、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシペンチレン基であることが望ましい。
【0018】
本発明のさらに他の具現例によれば、前記シラン化合物で前記R、R、R及びRのうち少なくとも一つは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシであることが望ましい。
【0019】
本発明のさらに他の具現例によれば、前記化学式1のシラン化合物が下記化学式3ないし8で表示される群から選択された一つ以上の化合物であることが望ましい。
【0020】
【化4】

【0021】
【化5】

【0022】
【化6】

【0023】
【化7】

【0024】
【化8】

【0025】
【化9】

【0026】
本発明は、前記第二の技術的課題を達成するために、リチウム塩と、高誘電率溶媒と低沸点溶媒とを含有する有機溶媒と、下記化学式1で表示されるシラン化合物とを含むことを特徴とする有機電解液を提供する。
【0027】
【化10】

【0028】
前記式で、nは、1ないし20の実数であり、mは、1ないし10の整数であり、p及びqは、相互独立的に0または1であり、R、R、R、R、R、R及びRは、相互独立的に、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルコキシ基、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基、ハロゲンに置換または非置換の炭素数6ないし30のアリール基、及びハロゲンに置換または非置換の炭素数2ないし30のヘテロアリール基からなる群から選択され、Rは、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基であり、Aは、炭素数1ないし5のオキシアルキレン基、カルボニル基及び下記化学式aの化合物からなる群から選択された1以上の極性反復単位であり、前記Rは、水素、またはハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基であり、
但し、前記R、R、R、R、R及びRのうち少なくとも一つがハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルコキシ基である。
【0029】
【化11】

【0030】
本発明の一具現例によれば、前記有機電解液で前記シラン化合物が下記化学式2で表示される化合物であることが望ましい。
【0031】
【化12】

【0032】
前記式で、A、R、R、R、R、R、R、n、m及びpは、前記と同じである。
【0033】
本発明の他の具現例によれば、前記有機電解液で、前記Aは、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシペンチレン基が望ましい。
【0034】
本発明のさらに他の具現例によれば、前記有機電解液で、前記R、R、R及びRのうち少なくとも一つは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシであることが望ましい。
【0035】
本発明のさらに他の具現例によれば、前記有機電解液で前記シラン化合物が下記化学式3ないし8で表示される化合物であることが望ましい。
【0036】
【化13】

【0037】
【化14】

【0038】
【化15】

【0039】
【化16】

【0040】
【化17】

【0041】
【化18】

【0042】
本発明のさらに他の具現例によれば、前記有機電解液で、前記シラン化合物の含有量は、前記有機溶媒の総重量を基準に0.5ないし20重量%であることが望ましい。
【0043】
本発明のさらに他の具現例によれば、前記有機電解液で、前記シラン化合物の含有量は、前記有機溶媒の総重量を基準に1ないし15重量%であることが望ましい。
【0044】
本発明のさらに他の具現例によれば、前記有機電解液で、前記リチウム塩の濃度は、0.5ないし2.0Mであることが望ましい。
【0045】
本発明のさらに他の具現例によれば、前記有機電解液で、前記高誘電率溶媒がエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ガンマブチロラクトンであることが望ましい。
【0046】
本発明のさらに他の具現例によれば、前記有機電解液で、前記低沸点溶媒がジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、脂肪酸エステル誘導体であることが望ましい。
【0047】
本発明は、前記第三の技術的課題を達成するために、カソードと、アノードと、前記による有機電解液を含むことを特徴とするリチウム電池を提供する。
【発明の効果】
【0048】
本発明の有機電解液及びそれを採用したリチウム電池は、極性溶媒の分解によって非可逆的容量が増加する既存の有機電解液と異なり、新たなシラン化合物を使用することによって、電池の充放電時に発生する陰極活物質の亀裂を抑制して優秀な充放電特性を表すことによって、電池の安定性、信頼性及び充放電効率を向上させうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
以下、本発明について、さらに詳細に説明する。
【0050】
本発明のシラン化合物を含む有機電解液及びそれを採用したリチウム電池は、新たなシラン化合物を使用することによって、電池の充放電時に発生する陰極活物質の亀裂を抑制して優秀な充放電特性を表すことによって、電池の安定性、信頼性及び充放電効率を向上させうる。
【0051】
本発明のシラン化合物は、一末端にシリコン原子に直接連結されたアルコキシ基を含み、他の末端にシリコン原子に連結された極性反復単位を含む構造を有する。具体的に、本発明のシラン化合物は、下記化学式1で表示されることが望ましい。
【0052】
【化19】

【0053】
前記式で、nは、1ないし20の実数であり、mは、1ないし10の整数であり、p及びqは、相互独立的に0または1であり、R、R、R、R、R、R及びRは、相互独立的に、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルコキシ基、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基、ハロゲンに置換または非置換の炭素数6ないし30のアリール基、及びハロゲンに置換または非置換の炭素数2ないし30のヘテロアリール基からなる群から選択され、Rは、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基であり、Aは、炭素数1ないし5のオキシアルキレン基、カルボニル基及び下記化学式aの化合物からなる群から選択された1以上の極性反復単位であり、前記Rは、水素、またはハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基であり、但し、前記R、R、R、R、R及びRのうち少なくとも一つがハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルコキシ基である。
【0054】
【化20】

【0055】
さらに望ましくは、前記化学式1のシラン化合物は、下記化学式2で表示される化合物である。
【0056】
【化21】

【0057】
前記式で、A、R、R、R、R、R、R、n、m及びpは、前記と同じである。
【0058】
前記化学式2で表示されるシラン化合物で、前記Aは、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシペンチレン基であることが望ましく、前記R、R、R及びRのうち少なくとも一つは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシであることが望ましい。
【0059】
最も望ましくは、前記化学式1のシラン化合物は、下記化学式3ないし8で表示される群から選択された一つ以上の化合物である。
【0060】
【化22】

【0061】
【化23】

【0062】
【化24】

【0063】
【化25】

【0064】
【化26】

【0065】
【化27】

【0066】
また、本発明は、一末端にシリコン原子に直接連結されたアルコキシ基を含み、他の末端にシリコン原子に連結された極性反復単位を含む構造を有するシラン化合物を含む有機電解液を提供する。
【0067】
以下で、有機電解液で、前記構造を有するシラン化合物の機能について説明するが、これは、本発明の理解を助けるためのものであって、いかなる意味でも本発明の範囲を限定するものではない。
【0068】
前記シラン化合物は、シリコン原子に直接連結されたアルコキシ基が金属活物質の表面に存在するヒドロキシ基と反応して、前記活物質の表面と共有結合を形成する化学吸着が可能である。例えば、M−O−Si−Rの結合が可能である(Mは、金属活物質、Rは、任意の置換基である)。すなわち、このような化学吸着によって、活物質の表面にシラン化合物が単分子層を形成しうる。そして、このようなシラン化合物単分子層によって、活物質と電解質とが直接接触することを遮断しうる。また、前記シラン単分子層によって、リチウムの吸蔵/放出時に伴われる陰極活物質の体積変化による亀裂の発生を抑制しうる。
【0069】
そして、前記シラン化合物の一末端に存在する極性反復単位は、極性溶媒と親和力を有する。したがって、電解液に含まれた電解質及びリチウムイオンが溶媒と共に前記シラン化合物単分子層の内部に拡散することが容易になる。結果的に、前記シラン化合物によって形成される単分子層(一種のパシベーション層)が存在する場合にも、このような単分子層の内部までリチウムイオンの拡散が容易になされるので、リチウムの充放電速度には、特別な影響を及ぼさない。
【0070】
さらに具体的に、本発明の有機電解液は、リチウム塩と、高誘電率溶媒と低沸点溶媒とを含有する有機溶媒と、下記化学式1で表示されるシラン化合物と、を含むことが望ましい。
【0071】
【化28】

【0072】
前記式で、nは、1ないし20の実数であり、mは、1ないし10の整数であり、p及びqは、相互独立的に0または1であり、R、R、R、R、R、R及びRは、相互独立的に、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルコキシ基、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基、ハロゲンに置換または非置換の炭素数6ないし30のアリール基、及びハロゲンに置換または非置換の炭素数2ないし30のヘテロアリール基からなる群から選択され、Rは、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基であり、Aは、炭素数1ないし5のオキシアルキレン基、カルボニル基及び下記化学式aの化合物からなる群から選択された1以上の極性反復単位であり、前記Rは、水素、またはハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基であり、但し、前記R、R、R、R、R及びRのうち少なくとも一つがハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルコキシ基である。
【0073】
【化29】

【0074】
さらに望ましくは、前記有機電解液で、前記シラン化合物は、下記化学式2で表示される化合物である。
【0075】
【化30】

【0076】
前記式で、A、R、R、R、R、R、R、n、m及びpは、前記と同じである。
【0077】
前記有機電解液で、前記化学式1及び2で表示されるシラン化合物のAは、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシペンチレン基が望ましく、 前記R、R、R及びRのうち少なくとも一つは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシであることが望ましい。
【0078】
最も望ましくは、前記有機電解液で、前記シラン化合物は、下記化学式3ないし8で表示される化合物である。
【0079】
【化31】

【0080】
【化32】

【0081】
【化33】

【0082】
【化34】

【0083】
【化35】

【0084】
【化36】

【0085】
前記有機電解液で、前記化学式1ないし8の化合物の含有量は、前記有機溶媒の総重量を基準に0.5ないし20重量%が望ましく、1ないし15重量%であることがさらに望ましい。前記含有量が20重量%を超えれば、電池の性能を左右する有効物質の含有量が不足して充放電特性が低下する問題があり、0.5重量%未満である場合、本発明が目的とする効果を十分に得られないという問題がある。
【0086】
本発明に使われる高誘電率溶媒としては、公知のものならば、特別に制限されず、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートのような環型カーボネートまたはガンマ・ブチロラクトンを使用できる。
【0087】
また、低沸点溶媒は、やはり公知のものであって、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネートのような鎖型カーボネート、ジメトキシエタン、ジエトキシエタンまたは脂肪酸エステル誘導体などを使用でき、特別に制限されない。
【0088】
前記高誘電率溶媒と低沸点溶媒との混合体積比は、1:1ないし1:9であることが望ましく、前記範囲を逸脱する時には、放電容量及び充放電寿命の側面で望ましくない。
また、前記リチウム塩は、リチウム電池で通常的に使われるものならば、何れも使用可能であり、LiClO、LiCFSO、LiPF、LiN(CFSO)、LiBF、LiC(CFSO、及びLiN(CSOからなる群から選択された一つ以上の化合物が望ましい。
【0089】
有機電解液のうち、前記リチウム塩の濃度は、0.5ないし2Mほどであることが望ましいが、リチウム塩の濃度が0.5M未満であれば、電解液の伝導度が低くなって電解液性能が劣化し、2.0Mを超える時には、電解液の粘度が上昇してリチウムイオンの移動性が減少するという問題点があって望ましくない。
【0090】
本発明の有機電解液は、最も望ましくは、リチウム塩がLiPF、高誘電率溶媒がエチレンカーボネート、低沸点溶媒がジエチルカーボネート、シラン化合物がポリ(エチレングリコール)ジメトキシメチルシラン(n=11)またはポリ(トリメトキシシリルメチルオクタエチレングリコールメチルメトキシシラン)ジメチルエーテル(n=3,m=8)である場合である。
【0091】
前記シラン化合物で使われる置換基である炭素数1ないし20のアルコキシ基は、直鎖型または分枝型ラジカルを含み、望ましくは、1ないし約12炭素原子を有する直鎖型または分枝型ラジカルを含む。さらに望ましいアルコキシラジカルは、1ないし6個の炭素原子を有する低級アルコキシである。このようなラジカルの例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ、へキソキシが挙げられる。1ないし3個の炭素原子を有する低級アルコキシラジカルがさらに望ましい。
【0092】
前記シラン化合物で使われる置換基である炭素数1ないし20のアルキル基は、直鎖型または分枝型ラジカルを含み、望ましくは、1ないし12の炭素原子を有する直鎖型または分枝型ラジカルを含む。さらに望ましいアルキルラジカルは、1ないし6個の炭素原子を有する低級アルキルである。このようなラジカルの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソアミル、へキシルが挙げられる。1ないし3個の炭素原子を有する低級アルキルラジカルがさらに望ましい。
【0093】
前記シラン化合物で使われる置換基である炭素原子数6ないし30個のアリール基は、単独でまたは組み合わせて使われて、一つ以上の環を含む炭素原子数6ないし30個の炭素環式芳香族系を意味し、前記環は、ペンダント方法で共に付着または融合されうる。アリールという用語は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インデニル及びビフェニルのような芳香族ラジカルを含む。さらに望ましいアリールは、フェニルである。前記アリール基は、ヒドロキシ、ハロ、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アルコキシ及び低級アルキルアミノのような1ないし3個の置換基を有しうる。
【0094】
前記シラン化合物で使われる置換基である炭素数2ないし30のヘテロアリール基は、OまたはSのうちから選択された1、2または3個のヘテロ原子を含み、残りの環原子がCである環原子数5ないし30の1価単環または2環芳香族ラジカルを意味する。また、前記用語は、環内のヘテロ原子が酸化されるか、または4級化されて、例えば、N−オキシドまたは4級塩を形成する1価単環または2環芳香族ラジカルを意味する。代表的な例としては、チエニル、ベンゾチエニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、キノリニル、キノキサリニル、イミダゾリル、フラニル、ベンゾフラニル、チアゾリル、イソオキサゾリル、ベンズイソオキシゾリル、ベンズイミダゾリル、トリアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、インドリル、2−ピリドニル、4−ピリドニル、N−アルキル−2−ピリドニル、ピラジノニル、ピリダジノニル、ピリミジノニル、オキサゾロニル、及びこれらの相応するN−オキシド(例えば、ピリジルN−オキシド、キノリニルN−オキシド)、これらの4級塩などを含むが、これに限定されない。
【0095】
以下では、前記有機電解液を採用したリチウム電池及びその製造方法について説明する。
【0096】
本発明のリチウム電池は、カソード、アノード及び前記シラン化合物を含む有機電解液を含むことを特徴とする。本発明のリチウム電池は、その形態が特別に制限されず、また、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、リチウムスルファ電池のようなリチウム2次電池はもとより、リチウム1次電池も可能である。
【0097】
本発明のリチウム電池は、次のように製造しうる。
【0098】
まず、カソード活物質、導電剤、結合剤及び溶媒を混合してカソード活物質組成物を準備する。前記カソード活物質組成物をアルミニウム集電体上に直接コーティング及び乾燥してカソード極板を準備する。これと異なり、前記カソード活物質組成物を別途の支持体上にキャスティングした後、この支持体から剥離して得たフィルムを前記アルミニウム集電体上に積層してカソード極板を製造することも可能である。
【0099】
前記カソード活物質としては、リチウム含有金属酸化物として、公知のものならば、制限なしに何れも使用可能であり、例えば、LiCoO、LiMn2x、LiNix−1Mn2x(x=1,2)、Li1−x−yCoMn(0≦x≦0.5,0≦y≦0.5)などが挙げられる。
【0100】
導電剤としては、カーボンブラックを使用し、結合剤としては、ビニリデンフルオライド/ヘキサフルオロプリピレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン及びその混合物、スチレンブタジエンゴム系ポリマーを使用し、溶媒としては、N−メチルピロリドン(NMP)、アセトン、水などを使用する。このとき、カソード活物質、導電剤、結合剤及び溶媒の含有量は、リチウム電池で通常的に使用するレベルである。
【0101】
前述したカソード極板の製造時と同様に、アノード活物質、導電剤、結合剤及び溶媒を混合してアノード活物質組成物を製造し、これを銅集電体に直接コーティングするか、または別途の支持体上にキャスティングし、この支持体から剥離させたアノード活物質フィルムを銅集電体に積層してアノード極板を得る。このとき、アノード活物質、導電剤、結合剤及び溶媒の含有量は、リチウム電池で通常的に使用するレベルである。
【0102】
前記アノード活物質としては、シリコン金属、シリコン薄膜、リチウム金属、リチウム合金、炭素材またはグラファイトを使用する。アノード活物質組成物で、導電剤、結合剤及び溶媒は、カソードの場合と同じものを使用する。場合によっては、前記カソード電極活物質組成物及びアノード電極活物質組成物に可塑剤をさらに付加して電極板の内部に気孔を形成することもある。
【0103】
セパレータとしては、リチウム電池で通常的に使われるものならば、何れも使用可能である。特に、電解質のイオン移動に対して低抵抗であり、かつ電解液含浸能力に優れていることが望ましい。例えば、ガラスファイバ、ポリエステル、テフロン(登録商標)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、その組合物のうちから選択された材質であって、不織布または織布形態であってもよい。これをさらに詳細に説明すれば、リチウムイオン電池の場合には、ポリエチレン、ポリプロピレンのような材料からなる巻取可能なセパレータを使用し、リチウムイオンポリマー電池の場合には、有機電解液含浸能力に優れたセパレータを使用するが、このようなセパレータは、下記の方法によって製造可能である。
【0104】
すなわち、高分子樹脂、充填剤及び溶媒を混合してセパレータ組成物を準備した後、前記セパレータ組成物を電極の上部に直接コーティング及び乾燥してセパレータフィルムを形成するか、または前記セパレータ組成物を支持体上にキャスティング及び乾燥した後、前記支持体から剥離させたセパレータフィルムを電極の上部に積層して形成しうる。
【0105】
前記高分子樹脂は、特別に限定されず、電極板の結合剤に使われる物質が何れも使用可能である。例えば、ビニリデンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート及びその混合物を使用しうる。特に、ヘキサフルオロプロピレン含有量が8ないし25重量%であるビニリデンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレン共重合体を使用することが望ましい。
【0106】
前述したようなカソード極板とアノード極板との間にセパレータを配置して電池構造体を形成する。このような電池構造体をワインディングするか、または折り畳んで円筒形の電池ケースまたは角形の電池ケースに入れた後、本発明の有機電解液を注入すれば、リチウムイオン電池が完成される。
【0107】
また、前記電池構造体をバイセル構造で積層した後、これを有機電解液に含浸させ、得られた結果物をパウチに入れて密封すれば、リチウムイオンポリマー電池が完成される。
【0108】
以下、望ましい実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0109】
実施例1:化学式3のシラン化合物の製造
ポリエチレングリコールメチルエーテル(Mn=550)5.5gを60℃で12時間真空オーブンで水分を乾燥した。次いで、前記乾燥された化合物を60Mlのテトラヒドロフランで希釈させた後、トリエチルアミン0.012molを添加した。前記混合溶液の温度を0℃に下げた後、クロロジメトキシメチルシラン0.01molを徐々に加えた後、温度を徐々に常温まで上げて以後15時間の反応を進行させた。反応が終結された後に反応液をセライト(登録商標)を通じて濾過し、濾過液を0.1torrほどの減圧下に置いて揮発性物質を除去し、かつ濃縮して、前記化学式3で表示されるシラン化合物を製造した。
【0110】
実施例2:化学式4のシラン化合物の製造
ビニルトリメトキシシラン0.03mol、プラチナム(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン化合物配位体のキシレン溶液0.1Ml及びテトラヒドロフラン50Mlをフラスコに入れた。前記フラスコの温度を0℃に下げた後、ジクロロメチルシラン0.033molを徐々に加えた後、温度を徐々に常温まで上げて以後20時間反応を進行させた。反応液を0.1torrほどの減圧下で置いて揮発性物質を除去して濃縮させた。前記濃縮液にヘキサン100mlと活性炭5gとを入れて1時間攪拌した後、セライト(登録商標)を通じて濾過した後に濾過液を再び0.1torrほどの減圧下に置いてヘキサンを除去して中間反応生成物を収得した。
【0111】
ポリエチレングリコール(Mn=400)4gを実施例1のように乾燥した後、クロロジメトキシメチルシランの代わりに、前記中間反応生成物2.63gを実施例1と同じ方法で反応させて前記化学式4で表示されるシラン化合物を製造した。
【0112】
実施例3:電解液の製造
エチレンカーボネート30体積%及びジエチルカーボネート70体積%からなる混合有機溶媒に添加剤として下記化学式3のポリ(エチレングリコール)ジメトキシメチルシラン(n=11)を5重量%添加し、リチウム塩としては、1M LiN(CSO(BETI)を使用して、有機電解液を製造した。
【0113】
【化37】

【0114】
実施例4:電解液の製造
前記化学式3のポリ(エチレングリコール)ジメトキシメチルシラン(n=11)の代りに、下記化学式4のポリ(トリメトキシシリルメチルオクタエチレングリコールメチルメトキシシラン)ジメチルエーテル(n=3,m=8)の添加量を2重量%にしたことを除いては、前記実施例3と同じ方法で有機電解液を製造した。
【0115】
【化38】

【0116】
比較例1:電解液の製造
エチレンカーボネート30体積%及びジエチルカーボネート70体積%からなる混合有機溶媒にリチウム塩としては、1M LiN(CSO(BETI)を使用して、添加剤なしに有機電解液を製造した。
【0117】
比較例2:電解液の製造
化学式3のポリ(エチレングリコール)ジメトキシメチルシラン(n=11)の代りに、下記化学式12のビニルトリエトキシシランを使用したことを除いては、前記実施例3と同じ方法で有機電解液を製造した。
【0118】
【化39】

【0119】
実施例5ないし6:リチウムイオン電池の製造
アノード活物質は、平均直径0.1μmのシリコン粉末6wt%、グラファイト系粉末90wt%、結合剤PVdF 4wt%、及びNMP 100mlを添加してよく混合した後、セラミックボールを入れて約10時間よく混錬させた。前記混合物を厚さ19μmの銅箔上に300μm間隔のドクターブレードでキャスティングしてアノード電極を得た後、これを90℃のオーブンに入れて約10時間乾燥させてNMPを完全に蒸発させた。その後に前記アノード電極をロールプレスして厚さ120μmのアノードを得た。
【0120】
カソード活物質は、平均直径20μmのLiCoO粉末95wt.%、非晶質カーボン粉末3wt.%、結合剤としてPVdF 2wt.%、及びNMP100mlを添加してよく混合した。前記混合物を厚さ15μmのアルミ箔上に300μm間隔のドクターブレードでキャスティングしてカソード電極を得た後、これを120℃のオーブンに入れて約10時間乾燥させてNMPを完全に蒸発させた。その後に前記カソード電極をロールプレスして厚さ120μmのカソードを得た。
【0121】
直径1cmサイズの前記カソード、1.2cmサイズの前記アノード、ポリエチレン隔離膜(セパレータ)を使用し、前記実施例3ないし4で得られた有機電解液を利用して2016規格のコインセルをそれぞれ製造した。
【0122】
比較例3ないし4:リチウムイオン電池の製造
前記比較例1ないし2によって製造された有機電解液を使用したことを除いては、前記実施例5と同じ方法でコインセルを製造した。
【0123】
実験例1:電池の充放電特性テスト
前記実施例5ないし6及び比較例3ないし4で製造されたコインセルに対して、電池の充放電特性テストを行う以前に、まず電池を十分に活性化させるための化成段階として、アノード活物質1g当り36mAの電流でセル電圧4.2Vに到達するまで定電流充電し、次いで、4.2Vの電圧を保持しつつ、電流がアノード活物質1g当り9mAに低くなるまで静電圧充電を実施した。その後に電圧が3.0Vに到達するまでアノード活物質1g当り36mAの電流で定電流放電を行い、前記充電及び放電を2回反復した。化成段階を経て十分に活性化された電池に対して、下記のような条件でサイクル寿命をテストした。
【0124】
アノード活物質1g当り90mAの電流でセル電圧4.2Vに到達するまで定電流充電し、次いで、4.2Vの電圧を保持しつつ、電流がアノード活物質1g当り9mAに低くなるまで静電圧充電を実施した。その後に電圧が3.0Vに到達するまでアノード活物質1g当り90mAの電流で定電流放電を行って充放電容量を得た。これから充放電効率及び容量保持率を計算した。充放電効率及び容量保持率は下記数式1及び2で表わされる。
【0125】
[数1]
充放電効率(%)=放電容量/充電容量
【0126】
[数2]
容量保持率(%)=100thサイクルでの放電容量/1stサイクルでの放電容量
【0127】
前記充放電容量、充放電効率及び容量保持率をサイクル数によってそれぞれ測定した。実施例5ないし6及び比較例3ないし4の実験結果を下記の表1及び図1に表した。
【0128】
【表1】

【0129】
図1に示したように、実施例の場合には、初期及び100thサイクルでの充放電効率が比較例と類似した値を示した。しかし、100thサイクル後の容量保持率の場合、添加剤を使用しない比較例3の場合に比べて20%以上向上し、極性溶媒に対する親和力のない作用基を含むアルコキシシラン化合物を含む比較例4の場合に比べても、6〜10%ほど向上した容量保持率を示した。このような向上したサイクル寿命は、本発明の化合物が金属活物質の充放電時の体積変化による亀裂及びシリコン粒子の凝集を効果的に抑制しつつも、リチウムイオンの吸蔵/放出が可逆的になされたためであると判断される。
【0130】
実験例2:電池の表面形態の評価
前記実施例5及び比較例3で製造されたコインセルを前記実験に1の充放電特性テストした後に、それぞれのコインセルを分解して陰極表面の形態を走査電子顕微鏡で観察した。観察結果は、図2A及び図2B(実施例5)と、図3A及び図3B(比較例3)とに示した。
【0131】
図2A及び図2Bに示したように、本発明の有機電解液を使用した実施例5の場合には、グラファイト粒子の姿のみが見え、シリコン粒子の形状は見えていない。しかし、図3A及び図3Bに示したように、添加剤のない有機電解液を使用した比較例3の場合には、シリコン粒子が相互凝集してグラファイト表面に存在することを示す。
【0132】
このような結果は、本発明の有機電解液を使用する場合、電池の充放電にも拘わらず、金属活物質粒子の収縮及び膨脹による凝集が抑制されるためであると判断される。
【0133】
本発明は、図面に示した実施形態を参照して説明されたが、それは、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるということが分かるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0134】
本発明は、リチウム電池関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明の実施例3ないし4及び比較例1ないし2による有機電解液を採用した実施例5ないし6及び比較例3ないし4によるリチウム電池の充放電効率を示すグラフである。
【図2A】本発明の実施例5によるリチウム電池の充放電実験後の陰極表面の走査電子顕微鏡写真である。
【図2B】本発明の実施例5によるリチウム電池の充放電実験後の陰極表面の走査電子顕微鏡写真である。
【図3A】本発明の比較例3によるリチウム電池の充放電実験後の陰極表面の走査電子顕微鏡写真である。
【図3B】本発明の比較例3によるリチウム電池の充放電実験後の陰極表面の走査電子顕微鏡写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で表示されるシラン化合物:
【化1】

前記式で、
nは、1ないし20の実数であり、
mは、1ないし10の整数であり、
p及びqは、相互独立的に0または1であり、
、R、R、R、R、R及びRは、相互独立的に、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルコキシ基、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基、ハロゲンに置換または非置換の炭素数6ないし30のアリール基、及びハロゲンに置換または非置換の炭素数2ないし30のヘテロアリール基からなる群から選択され、
は、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基であり、
は、炭素数1ないし5のオキシアルキレン基、カルボニル基及び下記化学式aの化合物からなる群から選択された1以上の極性反復単位であり、前記Rは、水素、またはハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基であり、
但し、前記R、R、R、R、R及びRのうち少なくとも一つがハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルコキシ基である。
【化2】

【請求項2】
前記化学式1のシラン化合物が下記化学式2で表示される化合物であることを特徴とする請求項1に記載のシラン化合物:
【化3】

前記式で、
、R、R、R、R、R、R、n、m及びpは、前記請求項1と同じである。
【請求項3】
前記Aは、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基及びオキシペンチレン基からなる群から選択された一つ以上のオキシアルキレン基であることを特徴とする請求項1に記載のシラン化合物。
【請求項4】
前記R、R、R及びRのうち少なくとも一つがメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ及びペントキシからなる群から選択された一つ以上のアルコキシ基であることを特徴とする請求項2に記載のシラン化合物。
【請求項5】
前記化学式1のシラン化合物は、下記化学式3ないし8で表示される群から選択された一つ以上の化合物であることを特徴とする請求項1に記載のシラン化合物:
【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【請求項6】
リチウム塩と、
高誘電率溶媒と低沸点溶媒とを含有する有機溶媒と、
下記化学式1で表示されるシラン化合物と、を含むことを特徴とする有機電解液:
【化10】

前記式で、
nは、1ないし20の実数であり、
mは、1ないし10の整数であり、
p及びqは、相互独立的に0または1であり、
、R、R、R、R、R及びRは、相互独立的に、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルコキシ基、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基、ハロゲンに置換または非置換の炭素数6ないし30のアリール基、及びハロゲンに置換または非置換の炭素数2ないし30のヘテロアリール基からなる群から選択され、
は、ハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基であり、
は、炭素数1ないし5のオキシアルキレン基、カルボニル基及び下記化学式aの化合物からなる群から選択された1以上の極性反復単位であり、前記Rは、水素、またはハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルキル基であり、
但し、前記 R、R、R、R、R及びRのうち少なくとも一つがハロゲンに置換または非置換の炭素数1ないし20のアルコキシ基である。
【化11】

【請求項7】
前記化学式1のシラン化合物は、下記化学式2で表示される化合物であることを特徴とする請求項6に記載の有機電解液:
【化12】

前記式で、
、R、R、R、R、R、R、n、m及びpは、前記請求項6と同じである。
【請求項8】
前記Aは、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基及びオキシペンチレン基からなる群から選択された一つ以上のオキシアルキレン基であることを特徴とする請求項6に記載の有機電解液。
【請求項9】
前記R、R、R及びRのうち少なくとも一つは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ及びペントキシからなる群から選択された一つ以上のアルコキシ基であることを特徴とする請求項6に記載の有機電解液。
【請求項10】
前記シラン化合物は、下記化学式3ないし8で表示される群から選択された一つ以上の化合物であることを特徴とする請求項6に記載の有機電解液。
【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【請求項11】
前記シラン化合物の含有量は、前記有機溶媒の総重量を基準に0.5ないし20重量%であることを特徴とする請求項6に記載の有機電解液。
【請求項12】
前記シラン化合物の含有量は、前記有機溶媒の重量を基準に1ないし15重量%であることを特徴とする請求項6に記載の有機電解液。
【請求項13】
前記リチウム塩の濃度は、0.5ないし2.0Mであることを特徴とする請求項6に記載の有機電解液。
【請求項14】
前記高誘電率溶媒は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート及びガンマブチロラクトンで構成された群から選択された一つ以上であることを特徴とする請求項6に記載の有機電解液。
【請求項15】
前記低沸点溶媒は、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン及び脂肪酸エステル誘導体で構成された群から選択された一つ以上であることを特徴とする請求項6に記載の有機電解液。
【請求項16】
カソードと、
アノードと、
請求項6ないし15のうち何れか1項に記載の有機電解液を含むことを特徴とするリチウム電池。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【公開番号】特開2008−44934(P2008−44934A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−188669(P2007−188669)
【出願日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】