説明

シリコンナノ結晶を有する、希土類元素がドープされた酸化物前駆体を生成する方法

【課題】安い製造コストによって、大きな基板を生成することができる、希土類元素がドープされた酸化物前駆体を生成する方法を提供する。
【解決手段】第1の有機溶媒中にシリコン粒子を添加し、第1の沸点を有する第1の溶液を生成する。巨大な粒子を除去するために第1の溶液をろ過する。ろ過した第1の溶液に第1の沸点よりも高い第2の沸点を有する第2の有機溶媒を混合する。分留によって、ナノ結晶シリコンを有する第2の溶液を生成する。シリコン粒子は、フッ化水素(HF)酸およびアルコール類を含む第3の溶液中に浸漬し、電圧を印加し、シリコンウエハ上にポーラスシリコン層を形成することによって形成される。シリコン粒子は、第1の有機溶媒中にシリコンウエハを沈殿し、シリコンウエハからポーラスシリコン層を超音波によって除去することによって有機溶媒中に混合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に集積回路(IC)製造に関する。より詳細には、シリコン製のエレクトロルミネセント(EL)素子に使用するための、ナノ結晶(nc)シリコン粒子を有する、希土類元素がドープされたシリコン酸化物(SiO)前駆体を生成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポーラスシリコン(Si)からの放射によって室温下において可視発光が観測される。この事実は、シリコン製の光源を開発するためのナノサイズのシリコンを用いた多数の研究を、活発に行わせてきた。ナノクラスターシリコン(nc−Si)の製造において、SiOx(x<2)からナノクラスターシリコンを析出する方法が広く用いられている。具体的には、化学蒸着(CVD)法、RF(高周波)スパッタリング法およびシリコン過剰酸化物(Silicon-rich silicon oxide、SRSO)と呼ばれるシリコン注入などを用いて薄膜を製造する。エルビウム(Er)を注入したエルビウム添加ナノ結晶シリコンもまた、シリコンベースの光源に用いられている。
【0003】
シリコンは一般に、光電子工学の用途には適さないと考えられている。なぜなら、エネルギーバンドギャップが飛び飛びだからである。実際、バルクシリコンは発光体としては全く役に立たない。この問題を克服するために開発された方法のうち、シリコンナノ構造中における量子制限と、結晶シリコンへの希土類元素のドーピングとは、大きな注目を受けてきた。特に、二酸化ケイ素に埋め込まれたナノサイズのシリコン(ナノ結晶シリコン)は近年、可視シリコン製光源の製造のための有望な新規物質として、科学団体の興味を引き付けている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
代わりに、発光性のエルビウム4f殻遷移を利用して、エルビウムがドープされた結晶シリコンが広く研究されてきた。現在までに、室温において約0.05%の効率において作動する素子が開発されている。しかし上述したように、デバイス効率がとても低く、また処理過程の温度は、通常1100℃以上でありとても高温である。
【0005】
シリコン−二酸化シリコン表面における光電子放出の一理論に基づき、シリコン(001)−二酸化シリコン表面におけるシリコン2pコアレベルシフトは、最近傍の酸素原子に線形依存している。二番目に近傍の酸素原子による影響は、無視できるほど小さい。したがって、光電子放出スペクトルは、酸化状態にあるシリコンの全てが、表面に存在することを必要とする。すなわち、シリコン−二酸化シリコンの表面領域を大きく作ることは、ELデバイスへの適用に際して不可欠な課題となる。
【0006】
他のグループの研究報告において(Castagna et al., “High Efficiency Light Emission Device in Silicon”)、酸化物の薄い層にナノクラスターシリコン粒子とエルビウムとが埋め込まれたMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)構造によって構成されているシリコン製光源が記載されている。この素子は、室温下において10%の外部量子効率を示している。この値は、III−V族の元素を用いた半導体による発光ダイオードの量子効率に匹敵する。この素子は、埋め込みによって希土類イオン(エルビウム、テルビウム、イッテルビウム、プラセオジミウムおよびセシウム)がドープされた、厚さ750オングストロームのシリコン過剰酸化物(Silicon-rich oxide、SRO)ゲート電極層によって構成されている。窒素気流下、800℃、30分の条件によってアニーリングした後、注入欠陥が取り除かれる。これにより、SRO薄膜中において、シリコンが塊鉱物化する。シリコンの塊鉱化は、実のところ、シリコンナノクラスターを形成している。シリコンナノクラスターは、発光性のEr3+イオンに対するエネルギー遷移のための入射光子を吸収する、典型的な感光原子として働いている。シリコンエレクトロルミネセント素子の重要な特色は、ナノ結晶シリコンとドープされた希土類元素とから構成されるSRO層である。ナノ結晶シリコンの大きさは、幅が10オングストロームから30オングストローム程度である。
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、安い製造コストによって、大きな基板を生成することができる、希土類元素がドープされた酸化物前駆体を生成する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
薄膜を蒸着するために用いられる前駆体形成のための経済的方法について説明する。上記前駆体は、希土類元素がドープされた10〜30オングストローム程度の多量のナノ結晶シリコン粒子を有するシリコン酸化物によって構成される。従来のナノクラスターシリコン形成のためのシリコン注入の方法とは異なって、本発明の方法は、安い製造コストによって大きな基板を生成することができる。
【0009】
また、本発明は、希土類元素がドープされたナノクラスターシリコン層を得るために化学合成手法を使用する。この手法はイオン注入によってSRO層を形成し、その後、希土類元素のドープのために別の注入をする従来の手法に対するものである。対照的に、本発明は、シリコンナノクラスターを合成し、その前駆体溶液中に希土類元素がドープされたナノ結晶シリコンを混合する工程である。希土類元素がドープされたナノクラスターシリコン層は回転塗布技術によって形成することができる。この工程の利点は、SRO層中のナノ結晶シリコン濃度の制御が容易であること、安価な価格で製造できること、およびナノ結晶シリコン粒子表面に希土類元素を直接付着させることができることである。
【0010】
したがって、ナノ結晶(nc)シリコン粒子を有する希土類元素がドープされたシリコン酸化物(SiO)前駆体の形成方法が提供される。この方法は、第1の有機溶媒中にシリコン粒子を混合し、第1の沸点を有する第1の溶液を生成する工程と、巨大なシリコン粒子を除去するために第1の溶液をろ過する工程と、第1の沸点よりも高い第2の沸点を有する第2の有機溶媒に混合し、第1の有機溶媒をろ過する工程と、分留し、ナノ結晶シリコン粒子を有する第2の溶液を生成する工程とを備えている。
【0011】
シリコン粒子は、フッ化水素(HF)酸およびアルコール類を含む第3の溶液にシリコンウエハを浸漬し、シリコンウエハに電圧を印加し、シリコンウエハ上にポーラスシリコン層を形成することによって生成される。そして、シリコン粒子は、第1の有機溶媒中にシリコンウエハを沈殿し、シリコンウエハから超音波によってポーラスシリコン層を除去することによって有機溶媒中に混合される。
【0012】
本方法はさらに、第2の溶液中に希土類元素粒子を混合する工程と、第2の溶液に二酸化ケイ素薄膜の形成のためのスピンオン(spin-on)前駆体溶液を同時に混合する工程と、ナノ結晶シリコンと希土類粒子とを含んだ二酸化ケイ素前駆体を生成する工程とをさらに備えている。
【0013】
また、本発明に係る方法では、
シリコンウエハを用意する工程と、
フッ化水素(HF)酸およびアルコール類から構成される第3の溶液中に上記シリコンウエハを浸漬する工程と、
上記シリコンウエハに対して電圧を印加し、上記シリコンウエハ上にポーラスシリコン層を形成する工程とをさらに備え、
シリコン粒子を上記有機溶媒中に混合する工程は、
上記シリコンウエハを第1の有機溶媒中に沈殿する工程と、
上記ポーラスシリコン層を上記シリコンウエハから超音波によって除去する工程とを含んでいることが好ましい。
【0014】
また、本発明に係る方法では、
上記シリコンウエハを上記第3の溶液中に浸漬する工程は、分速0.1から0.5ミリメートルの範囲の速度によって上記シリコンウエハを浸漬する工程を含むことが好ましい。
【0015】
また、本発明に係る方法では、
上記シリコンウエハを上記第3の溶液に浸漬する工程は、49%のフッ化水素酸およびメタノールおよびエタノールを含む群から選択されたアルコール類を用いたフッ化水素酸およびアルコール類を備えていることが好ましい。
【0016】
また、本発明に係る方法では、
上記第1の有機溶媒中にシリコン粒子を混合する工程は、アセトンおよびテトラヒドロフランを含む群から選択された溶媒中にシリコン粒子を混合する工程を含んでいることが好ましい。
【0017】
また、本発明に係る方法では、
上記巨大な粒子を除去するために上記第1の溶液をろ過する工程は、約200オングストローム以上の大きさのシリコン粒子を除去するためにろ過する工程を含んでいることが好ましい。
【0018】
また、本発明に係る方法では、
分留し、上記第2の溶液を生成する工程は、上記第2の溶液に2−メトキシエタノールを加え、上記第1の溶媒を沸騰させ蒸留する工程を含んでいることが好ましい。
【0019】
また、本発明に係る方法では、
上記第2の溶液中に希土類元素粒子を混合し、第4の溶液を生成する工程と、
同時に、二酸化ケイ素薄膜のためのスピンオン前駆体溶液を上記第4の溶液に混合し、ナノ結晶シリコンおよび希土類粒子を含む二酸化ケイ素前駆体を形成する工程とをさらに備えていることが好ましい。
【0020】
また、本発明に係る方法では、
上記第2の溶液中に上記希土類元素粒子を混合する工程は、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、セシウム(Ce)、プラセオジミウム(Pr)およびテルビウム(Tb)によって構成される群から選択される上記希土類元素粒子を混合する工程を含んでいることが好ましい。
【0021】
本発明に係る方法は、上記の課題を解決するために、ナノ結晶(nc)シリコン粒子を有する、希土類元素がドープされたシリコン酸化物(SiO)前駆体を形成する方法であって、
第1の有機溶媒中に希土類元素がドープされたシリコン粒子を混合する工程と、
巨大な粒子を除去するために第1の溶液をろ過する工程と、
上記第1の溶液をろ過するために上記第1の溶媒よりも高い沸点を有する第2の溶媒を加える工程と、
ろ過した上記第1の溶液を分留し、ナノ結晶シリコン粒子を有する第2の溶液を生成する工程とを備えていることを特徴としている。
【0022】
本発明に係る方法では、さらに、
上記第1の有機溶媒中に、上記希土類元素がドープされたシリコン粒子を混合する工程は、
上記第1の有機溶媒中のシリコンウエハ上にポーラスシリコン層を堆積する工程と、
電場下においてポーラスシリコン層中に希土類元素粒子をドープする工程と、
上記シリコンウエハ上の上記ポーラスシリコン層から上記希土類元素がドープされたシリコン粒子を超音波によって除去する工程とをさらに含んでいることが好ましい。
【0023】
本発明に係る方法では、
シリコンウエハを用意する工程と、
フッ化水素(HF)酸およびアルコール類から構成される第3の溶液中に上記シリコンウエハを浸漬する工程と、
上記シリコンウエハに対して電圧を印加し、上記シリコンウエハ上にポーラスシリコン層を形成する工程とをさらに備えていることが好ましい。
【0024】
本発明に係る方法では、さらに、
上記シリコンウエハを上記第3の溶液中に浸漬する工程は、分速0.1から0.5ミリメートルの範囲の速度によって上記シリコンウエハを浸漬する工程を含んでいることが好ましい。
【0025】
本発明に係る方法では、さらに、
上記シリコンウエハを上記第3の溶液に浸漬する工程は、49%のフッ化水素酸およびメタノールおよびエタノールを含む群から選択されたアルコール類を用いたフッ化水素酸およびアルコール類を含むことが好ましい。
【0026】
本発明に係る方法では、さらに、
希土類元素がドープされたシリコン粒子を第1の有機溶媒中に混合する工程は、アセトンおよびテトラヒドロフランを含む群から選択された溶媒中に希土類元素がドープされたシリコン粒子を混合する工程を含むことが好ましい。
【0027】
本発明に係る方法では、さらに、
上記巨大な粒子を除去するために上記第1の溶液ろ過する工程は、約200オングストローム以上の大きさのシリコン粒子を除去するためにろ過する工程を含むことが好ましい。
【0028】
本発明に係る方法では、さらに、
上記ろ過された上記第1の溶液を分留する工程は、上記ろ過された第1の溶液に2−メトキシエタノールを加え、上記第1の有機溶媒を沸騰させ蒸留する工程を含むことが好ましい。
【0029】
本発明に係る方法では、さらに、
上記第1の有機溶媒中に上記希土類元素がドープされたシリコン粒子を混合する工程は、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、セシウム(Ce)、プラセオジミウム(Pr)およびテルビウム(Tb)によって構成される群から選択された希土類元素粒子を混合する工程を含むことが好ましい。
【0030】
本発明に係る方法では、さらに、
二酸化ケイ素スピンオン前駆体溶液を上記第2の溶液に混合する工程と、
ナノ結晶シリコン粒子を有する希土類元素がドープされた二酸化ケイ素スピンオン前駆体を生成する工程とをさらに備えていることが好ましい。
【0031】
本発明に係る方法は、上記の課題を解決するために、ナノ結晶シリコン粒子を有する、希土類元素がドープされたシリコン酸化物(SiO)前駆体を形成する方法であって、
第1の有機溶媒中にシリコン粒子を混合することによって、第1の沸点を有する第1の溶液を生成し、
巨大な粒子を除去するために上記第1の溶液をろ過する工程と、
ろ過された上記第1の溶液に上記第1の沸点よりも高い第2の沸点を有する第2の有機溶媒を混合する工程と
分留し、上記ナノ結晶シリコン粒子を有する第2の溶液を生成する工程と
上記第2の溶液中に希土類元素粒子を混合することによって、第4の溶液を生成する工程と、
二酸化ケイ素薄膜を形成するためのスピンオン前駆体溶液を上記第4の溶液に同時に混合し、ナノ結晶シリコンおよび希土類粒子を含有する二酸化ケイ素前駆体を形成する工程とを備えていることを特徴としている。
【0032】
本発明に係る方法は、上記の課題を解決するために、ナノ結晶シリコン粒子を有する、希土類元素がドープされたシリコン酸化物(SiO)前駆体を形成する方法であって、
第1の有機溶媒中に希土類元素がドープされたシリコン粒子を混合することによって、第1の沸点を有する第1の溶液を生成する工程と
巨大な粒子を除去するために上記第1の溶液をろ過する工程と
ろ過した上記第1の溶液に、上記第1の沸点よりも高い第2の沸点を有する第2の溶媒を加える工程と
ろ過した上記第1の溶液を分留し、ナノ結晶シリコンを有する第2の溶液を生成する工程と
二酸化ケイ素スピンオン前駆体溶液を上記第2の溶液に混合し、ナノ結晶シリコン粒子を有する希土類元素がドープされた二酸化ケイ素前駆体を形成する工程とを備えていることを特徴としている。
【0033】
本発明に係る方法は、ナノ結晶シリコン粒子を有するシリコン酸化物の前駆体を形成する方法であって、
第1の有機溶媒中にシリコン粒子を混合することによって、第1の沸点を有する第1の溶液を生成する工程と、
上記第1の溶液をろ過する工程と、
ろ過した後の上記第1の溶液に、上記第1の沸点よりも高い第2の沸点を有する第2の有機溶媒を混合する工程と、
上記第2の有機溶媒が混合された上記第1の溶液を分留することよって、ナノ結晶シリコンを含む第2の溶液を得る工程とを含んでいることを特徴としている。
【発明の効果】
【0034】
以上のように、本発明に係る方法は、第1の有機溶媒中にシリコン粒子を混合することによって、第1の沸点を有する第1の溶液を生成する工程と、巨大なシリコン粒子を除去するために上記第1の溶液をろ過する工程と、ろ過した上記第1の溶液に、上記第1の沸点よりも高い第2の沸点を有する第2の有機溶媒を混合する工程と、分留を行うことによって、ナノ結晶シリコンを含む第2の溶液を得る工程とを備えているため、シリコン−二酸化ケイ素界面をより大きくすることができる効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明の一実施形態について、図1〜図7を参照して以下に説明する
図1は、ナノ結晶シリコン溶液を生成する工程を示す図である。ナノ結晶シリコン粒子の合成には、4つの基本工程が含まれている。第1の基本工程(工程100−108)において、ポーラスシリコン層は、電気化学的エッチング加工によって形成される。電気化学的加工に用いる溶液は、約49%のフッ化水素(HF)と、メタノールまたはエタノールのようなアルコール類とを混合したものである。
【0036】
ウエハに電圧を印加し続けながら溶液中にウエハをゆっくりと浸漬することによって、ポーラスシリコン層が形成される。形成されるポーラスシリコン層の厚さは浸漬速度、電流密度およびウエハの性質に依存する。
【0037】
第2の工程(工程110)において、有機溶媒中へポーラスシリコンが移動する。超音波処理によって、ウエハからポーラスシリコン層を剥離させる。この工程においては、アセトンおよびテトラヒドロフランのような極性有機溶媒を使用する。
【0038】
有機溶媒中への移動後、ナノ結晶シリコン粒子は、元の溶液から分離されなければならない。第3の基本工程(工程112)において、ろ過処理を行う。この工程において、巨大な粒子を除去するために、孔径が約200オングストロームのろ紙を使用する。
【0039】
第4の基本工程(工程114−118)において、分留によってあらかじめ用意された溶液にナノ結晶シリコン粒子を移動させる。沸点の低いアセトンはこの工程において除去される。ナノ結晶シリコン粒子は、2−メトキシエタノールのような高い沸点の有機溶媒層に保持される。最終溶液において好ましいナノ結晶シリコン粒子濃度になるまで、この工程を繰り返し行う。
【0040】
希土類元素を添加する方法は、一般に2種類ある。第1の方法では、希土類含有溶液中にポーラスシリコンウエハを浸し、電場を与えてから、ポーラスシリコン表面の希土類元素を埋め込む。第2の方法では、ろ過したナノ結晶シリコン粒子を直接、希土類含有有機溶媒中に混合する。
【0041】
図2は、図1のナノ結晶シリコン溶液(工程204)を、二酸化ケイ素前駆体(工程202)および希土類元素添加溶液(工程200)に混合する過程を示す図である。ナノ結晶シリコン粒子前駆体(工程206)を用いて、シリコン過剰酸化物(silicon−rich oxide、SRO)薄膜を回転塗布法によって容易に蒸着させることができる。SRO薄膜中のナノ結晶シリコン粒子の濃度は、薄膜の屈折率を測定することによって予測できる。
【0042】
図3は、ナノ結晶シリコンと希土類粒子とを有する溶液を生成する過程を示す図である。ナノ結晶シリコン粒子は、メタノールと約49%のフッ化水素とをエッチング溶液として使用した電気化学的エッチング法を用いることによって、うまく合成させることができる。ウエハは分速約0.5ミリメートルの速さでゆっくりと溶液中に浸漬させ、希土類元素溶液と混合し、希土類元素粒子がポーラスシリコン中に埋め込まれるように加工する(工程300−312)。ポーラスシリコン層がウエハ表面に削りだされ(工程314)、アセトン溶媒中において超音波処理される(316)。約200オングストロームの孔径のろ紙によってろ過する(工程318)。その後、ろ過した溶液を、2−メトキシエタノールと混合し(工程320)、アセトンを蒸留する(工程322)。得られた溶液(工程324)を、引き続き蒸留することによって濃縮する。
【0043】
図4は、図3の溶液(工程400)と、二酸化ケイ素前駆体(工程402)との混合を示す図である。スピンオン前駆体溶液を混合した後、SRO薄膜は、スピンオン蒸着方法を用いて前駆体(工程404)から形成させることができる。
【0044】
図5は、本発明の前駆体を使用して形成した薄膜のPL強度測定の図である。薄膜は、約590ナノメートル(nm)において強いPL値を示した。
【0045】
図6は、ナノ結晶シリコン粒子を有する希土類元素添加シリコン酸化物(SiO)前駆体の形成方法を示すフローチャートである。図6において、工程を明瞭にするため、工程に番号が振られている。しかし、明白に工程の順序が定められたもの以外は順序に番号をつけなくてもよいと推測される。図6における工程のいくつかは、飛ばしたり、平行して行ったり、または順序を維持する必要がなく行ったりすることができる。図6の方法は、工程600から始まる。
【0046】
シリコンウエハを用意し(工程602)、シリコンウエハをフッ化水素酸およびアルコール類の含まれた第3の溶液中に浸漬する(工程604)。一形態において、シリコンウエハを、分速約0.1〜0.5ミリメーター(mm/min)の範囲の速度において浸漬する(工程604)。他の形態において、第3の溶液として、約49%フッ化水素酸およびメタノールまたはエタノールのようなアルコール類を使用する(工程604)。
【0047】
シリコンウエハに電圧を印加し(工程606)、シリコンウエハの上にポーラスシリコン層を形成する(工程608)。第1の有機溶媒中にシリコン粒子を混合し、第1の沸点を有する第1の溶液を生成する(工程610)。第1の有機溶媒として、アセトンおよびテトラヒドロフランを使用するが、これらに限定されるものではない。一形態において、シリコン粒子を有機溶媒中に混合する工程610は、サブ工程を含んでいる。第1の有機溶媒中においてシリコンウエハを蒸着させ(工程610a)、シリコンウエハからポーラスシリコン層を超音波を用いて除去する(工程610b)
巨大な粒子を除去するために、第1の溶液をろ過する(工程612)。概して、約200オングストローム以上のシリコン粒子がこの工程によって除去される。第1の沸点よりも高い第2の沸点を有する第2の有機溶媒を混合し、第1の溶液をろ過する(工程614)。分留を行い、ナノ結晶シリコン粒子の第2の溶液を生成する(工程616)。第2の溶液を生成する工程616は、サブ工程を含んでいる。第2の溶液に2−メトキシエタノールを加え(工程616a)、第1の溶媒を蒸留するために分留を行う(工程616b)。
【0048】
第2の溶液中に希土類元素粒子を混合させ、第4の溶液を生成する(工程618)。工程618と同時に、二酸化ケイ素薄膜に用いるスピンオン前駆体溶液を有する第4の溶液を混合し(工程620)、ナノ結晶シリコン粒子と希土類粒子とを含有する二酸化ケイ素前駆体を生成する。希土類元素粒子として、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、セシウム(Ce)、プラセオジミウム(Pr)またはテルビウム(Tb)を用いることができる。
【0049】
回転塗布による二酸化ケイ素薄膜生成に用いる前駆体は、任意に選択した有機溶媒中のシリコンアルコキシドまたはシリコンカルボン酸塩を混合することによって生成できる。すなわち、シリコンアルコキシドまたはシリコンカルボン酸塩は、四塩化ケイ素と、高分子アルコールまたは有機溶媒中のカルボン酸との反応によって生成させることができる。
【0050】
図7は、ナノ結晶シリコン粒子を有する、希土類元素がドープされたシリコン酸化物(SiO)前駆体の形成方法の変形例を示すフローチャートである。図7の方法は、工程700から始まる。第1の有機溶媒中に、希土類含有シリコン粒子を混合する(工程702)。含有されている希土類は、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、セシウム(Ce)、プラセオジミウム(Pr)またはテルビウム(Tb)である。巨大な粒子を除去するために第1の溶液をろ過する(工程704)。概して、約200オングストローム以上のシリコン粒子がこの工程によって除去される。第1の溶液をろ過するために第1の有機溶媒よりも高い沸点を有する第2の有機溶媒を加える(工程706)。第1の溶液を分留し、ナノ結晶シリコン粒子の第2の溶液を生成する(工程708)。二酸化ケイ素スピンオン前駆体溶液を有する第2の溶液を混合し、ナノ結晶シリコンを有する希土類元素添加二酸化ケイ素前駆体を生成する(工程710)。
【0051】
一形態において、工程702に含まれるサブ工程において、第1の有機溶媒中に希土類元素がドープされたシリコン粒子を混合する。第1の有機溶媒中にシリコンウエハ上に形成されたポーラスシリコン層を浸漬する(工程702a)。電場下においてポーラスシリコン中に希土類元素粒子を埋め込む。シリコンウエハのポーラスシリコン層から、希土類元素がドープされたシリコン粒子を超音波除去する(工程702b)。
【0052】
他の形態において、シリコンウエハを用意する(工程701a)。フッ化水素酸(HF)とアルコール類とが含まれた第3の溶液中にシリコンウエハを浸漬する(工程701b)。一形態において、シリコンウエハは、分速約0.1〜0.5ミリメーターの範囲の速度によって浸漬させる。他の形態において、約49%フッ化水素酸(HF)はメタノールおよびエタノールのようなアルコール類とともに使用される。シリコンウエハに電圧を印加する(工程701c)。シリコンウエハ上にポーラスシリコン層を形成する(工程701d)。
【0053】
一形態において、第1の有機溶媒中に希土類元素がドープされたシリコン粒子を混合する工程(工程702)は、アセトンやテトラヒドロフランのような有機溶媒中に希土類元素がドープされたシリコン粒子を混合する工程を含んでいる。
【0054】
他の形態において、工程708に含まれるサブ工程において、ろ過された第1の溶液を分留する。ろ過された第1の溶液に2−メトキシエタノールを加える(工程708a)。第1の溶媒を蒸留するために沸騰させる(工程708b)。
【0055】
希土類元素がドープされたシリコン酸化物(SiO)前駆体は、ナノ結晶シリコン粒子とともに形成されている。いくつかの溶媒および工程は、前駆体生成を図示するために示す限定である。
【0056】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示す範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示す範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0057】
たとえば、本発明を以下のように表現することもできる。
【0058】
ナノ結晶シリコン粒子を有するシリコン酸化物の前駆体を形成する方法であって、
第1の有機溶媒中にシリコン粒子を混合することによって、第1の沸点を有する第1の溶液を生成する工程と、
上記第1の溶液をろ過する工程と、
ろ過した後の上記第1の溶液に、上記第1の沸点よりも高い第2の沸点を有する第2の有機溶媒を混合する工程と、
上記第2の有機溶媒が混合された上記第1の溶液を分留することよって、ナノ結晶シリコンを含む第2の溶液を得る工程とを含んでいることを特徴とする方法。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、ナノ結晶シリコン粒子を有する、希土類元素がドープされたシリコン酸化物の前駆体を形成する方法として、幅広く利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】ナノ結晶シリコン溶液を生成する過程を示す図である。
【図2】二酸化ケイ素前駆体を含む溶液と、図1のナノ結晶シリコン溶液と、希土類元素添加溶液とを混合する工程を示す図である。
【図3】ナノ結晶シリコンと希土類粒子とを有する溶液を生成するための過程を示す図である。
【図4】二酸化ケイ素前駆体を含む溶液と図3の溶液との混合を示す図である。
【図5】本発明の前駆体を使用して形成された薄膜のPL強度測定の図である。
【図6】ナノ結晶シリコン粒子を有する、希土類元素がドープされたシリコン酸化物(SiO)前駆体の形成方法を示すフローチャートである。
【図7】ナノ結晶シリコン粒子を有する、希土類元素がドープされたシリコン酸化物(SiO)前駆体形成方法の変形例を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナノ結晶(nc)シリコン粒子を有する、希土類元素がドープされたシリコン酸化物(SiO)の前駆体を形成する方法であって、
第1の有機溶媒中にシリコン粒子を混合することによって、第1の沸点を有する第1の溶液を生成する工程と、
巨大なシリコン粒子を除去するために上記第1の溶液をろ過する工程と、
ろ過した上記第1の溶液に、上記第1の沸点よりも高い第2の沸点を有する第2の有機溶媒を混合する工程と、
分留し、ナノ結晶シリコンを含む第2の溶液を得る工程とを備えていることを特徴とする方法。
【請求項2】
シリコンウエハを用意する工程と、
フッ化水素(HF)酸およびアルコール類から構成される第3の溶液中に上記シリコンウエハを浸漬する工程と、
上記シリコンウエハに対して電圧を印加し、上記シリコンウエハ上にポーラスシリコン層を形成する工程とをさらに備え、
シリコン粒子を上記有機溶媒中に混合する工程は、
上記シリコンウエハを第1の有機溶媒中に沈殿する工程と、
上記ポーラスシリコン層を上記シリコンウエハから超音波によって除去する工程とを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上記シリコンウエハを上記第3の溶液中に浸漬する工程は、分速0.1から0.5ミリメートルの範囲の速度によって上記シリコンウエハを浸漬する工程を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
上記シリコンウエハを上記第3の溶液に浸漬する工程は、49%のフッ化水素酸およびメタノールおよびエタノールを含む群から選択されたアルコール類を用いたフッ化水素酸およびアルコール類を備えていることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
上記第1の有機溶媒中にシリコン粒子を混合する工程は、アセトンおよびテトラヒドロフランを含む群から選択された溶媒中にシリコン粒子を混合する工程を含んでいることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
上記巨大なシリコン粒子を除去するために上記第1の溶液をろ過する工程は、約200オングストローム以上の大きさのシリコン粒子を除去するためにろ過する工程を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
分留し、上記第2の溶液を生成する工程は、上記第2の溶液に2−メトキシエタノールを加え、上記第1の溶媒を沸騰させ蒸留する工程を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
上記第2の溶液中に希土類元素粒子を混合し、第4の溶液を生成する工程と、
二酸化ケイ素薄膜のためのスピンオン前駆体溶液を上記第4の溶液に同時に混合し、ナノ結晶シリコンおよび希土類粒子を含む二酸化ケイ素前駆体を形成する工程とをさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
上記第2の溶液中に上記希土類元素粒子を混合する工程は、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、セシウム(Ce)、プラセオジミウム(Pr)およびテルビウム(Tb)によって構成される群から選択される上記希土類元素粒子を混合する工程を含んでいることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ナノ結晶(nc)シリコン粒子を有する、希土類元素がドープされたシリコン酸化物(SiO)前駆体を形成する方法であって、
第1の有機溶媒中に希土類元素がドープされたシリコン粒子を混合する工程と、
巨大なシリコン粒子を除去するために第1の溶液をろ過する工程と、
上記第1の溶液をろ過するために上記第1の溶媒よりも高い沸点を有する第2の溶媒を加える工程と、
ろ過した上記第1の溶液を分留し、ナノ結晶シリコン粒子を有する第2の溶液を生成する工程とを備えていることを特徴とする方法。
【請求項11】
上記第1の有機溶媒中に、上記希土類元素がドープされたシリコン粒子を混合する工程は、
上記第1の有機溶媒中のシリコンウエハ上にポーラスシリコン層を堆積する工程と、
電場下においてポーラスシリコン層中に希土類元素粒子を添加する工程と、
上記シリコンウエハ上の上記ポーラスシリコン層から上記希土類元素がドープされたシリコン粒子を超音波によって除去する工程とをさらに含んでいることを特徴とする請求項10に記載の前駆体形成方法。
【請求項12】
シリコンウエハを用意する工程と、
フッ化水素(HF)酸およびアルコール類から構成される第3の溶液中に上記シリコンウエハを浸漬する工程と、
上記シリコンウエハに対して電圧を印加し、上記シリコンウエハ上にポーラスシリコン層を形成する工程とをさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
上記シリコンウエハを上記第3の溶液中に浸漬する工程は、分速0.1から0.5ミリメートルの範囲の速度によって上記シリコンウエハを浸漬する工程を含んでいることを特徴とする請求項12に記載の前駆体形成方法。
【請求項14】
上記シリコンウエハを上記第3の溶液に浸漬する工程は、49%のフッ化水素酸およびメタノールおよびエタノールを含む群から選択されたアルコール類を用いたフッ化水素酸およびアルコール類を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
希土類元素がドープされたシリコン粒子を第1の有機溶媒中に混合する工程は、アセトンおよびテトラヒドロフランを含む群から選択された溶媒中に希土類元素がドープされたシリコン粒子を混合する工程を含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項16】
上記巨大なシリコン粒子を除去するために上記第1の溶液ろ過する工程は、約200オングストローム以上の大きさのシリコン粒子を除去するためにろ過する工程を含むことを特徴とする請求項請求項10に記載の方法。
【請求項17】
上記ろ過された上記第1の溶液を分留する工程は、上記ろ過された第1の溶液に2−メトキシエタノールを加え、上記第1の有機溶媒を沸騰させ蒸留する工程を含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項18】
上記第1の有機溶媒中に上記希土類元素がドープされたシリコン粒子を混合する工程は、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、セシウム(Ce)、プラセオジミウム(Pr)およびテルビウム(Tb)によって構成される群から選択された希土類元素粒子を混合する工程を含むことを特徴とする請求項項10に記載の方法。
【請求項19】
二酸化ケイ素スピンオン前駆体溶液を上記第2の溶液に混合する工程と、
ナノ結晶シリコン粒子を有する希土類元素添加二酸化ケイ素スピンオン前駆体を生成する工程とをさらに備えていることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項20】
ナノ結晶シリコン粒子を有する、希土類元素がドープされたシリコン酸化物(SiO)前駆体を形成する方法において、
第1の有機溶媒中にシリコン粒子を混合することによって、第1の沸点を有する第1の溶液を生成し、
巨大なシリコン粒子を除去するために上記第1の溶液をろ過する工程と、
ろ過された上記第1の溶液に上記第1の沸点よりも高い第2の沸点を有する第2の有機溶媒を混合する工程と
分留し、上記ナノ結晶シリコン粒子を有する第2の溶液を生成する工程と
上記第2の溶液中に希土類元素粒子を混合することによって、第4の溶液を生成する工程と、
二酸化ケイ素薄膜を形成するためのスピンオン前駆体溶液を上記第4の溶液に同時に混合し、ナノ結晶シリコンおよび希土類粒子を含有する二酸化ケイ素前駆体を形成する工程とを備えていることを特徴とする前駆体形成方法。
【請求項21】
ナノ結晶シリコン粒子を有する希土類元素添加シリコン酸化物(SiO)前駆体を形成する方法であって、
第1の有機溶媒中に希土類元素がドープされたシリコン粒子を混合することによって、第1の沸点を有する第1の溶液を生成する工程と
巨大なシリコン粒子を除去するために上記第1の溶液をろ過する工程と
ろ過した上記第1の溶液に、上記第1の沸点よりも高い第2の沸点を有する第2の溶媒を加える工程と
ろ過した上記第1の溶液を分留し、ナノ結晶シリコンを有する第2の溶液を生成する工程と
二酸化ケイ素スピンオン前駆体溶液を上記第2の溶液に混合し、ナノ結晶シリコン粒子を有する希土類元素がドープされた二酸化ケイ素前駆体を形成する工程とを備えていることを特徴とする前駆体形成方法。
【請求項22】
ナノ結晶シリコン粒子を有するシリコン酸化物の前駆体を形成する方法であって、
第1の有機溶媒中にシリコン粒子を混合することによって、第1の沸点を有する第1の溶液を生成する工程と、
上記第1の溶液をろ過する工程と、
ろ過した後の上記第1の溶液に、上記第1の沸点よりも高い第2の沸点を有する第2の有機溶媒を混合する工程と、
上記第2の有機溶媒が混合された上記第1の溶液を分留することよって、ナノ結晶シリコンを含む第2の溶液を得る工程とを含んでいることを特徴とする方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2007−77002(P2007−77002A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−188653(P2006−188653)
【出願日】平成18年7月7日(2006.7.7)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】