説明

シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維を含んだヤーン

【課題】ポリエステル繊維を用いた織物および衣類の、手触りおよび心地良さを改良することのできるヤーンの提供。
【解決手段】シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維およびマクロデニール繊維を含んだヤーンに関している。ヤーンのシリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維とマクロデニール繊維とのブレンド比(重量比)は、約10:約90〜約90:約10である。ヤーンのマクロデニール繊維は、合成繊維、天然繊維、および、合成繊維と天然繊維との組合せから成る群から選択される。また、ヤーンのみを含んだ又はヤーンと他のヤーンとの組合せを含んだ、織られた又は編まれた布帛および衣類製品にも関している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維(siliconized micro-denier polyester fiber)およびマクロデニール繊維を有するヤーン(または糸、yarn)に関する。また、本発明は、そのようなヤーンを含んだ布帛および衣類製品(例えば靴下またはセーター)にも関する。
【背景技術】
【0002】
原料としてコットン(または綿)、ウール(または羊毛)および亜麻糸などの天然繊維を用いて製造されるヤーンは、肌触りの点で優れているものの、耐久性の点、比較的強度が小さい点、洗浄後に大きく収縮してしまう点(その結果、立体配置が大きく変化する)などの点で欠点を有している。かかる欠点を補うべく、天然繊維と合成人造繊維とをブレンドしてヤーンを製造することが行われている。これにより、強度および形状安定性が向上する。合成繊維および合成材料の開発が行われて以来、数十年もの間、合成繊維(特にポリエステル繊維)を有するヤーンは、織物(または織布)の形成に用いたり、編物の形成に用いられている。織物および衣類の繊維の手触りおよび心地良さの改良は常に関心がもたれる事項である。従って、衣類製品(例えば靴下またはセーター)へと織ること又は編むことができる合成繊維を用いた改良ヤーンに対しては開発が盛んに行われている。
【0003】
上述のような事情に鑑みて種々の取組みが存在している。米国特許第4040371号には、ポリシロキサンでコートされたポリエステル繊維が開示されている。このポリエステル繊維は、ファイバーフィル(または繊維充てん材)の難燃性を向上させるべく、他の繊維とブレンドして形成している。米国特許第4040371号には、以下の(i)〜(iii)の3種類の成分から成る別のポリエステル・ファイバーフィル・ブレンドが開示されている:(i)約0.5デニール〜約3デニールの滑らかにカールしたポリエステル人造繊維、ii)約0.5デニール〜約3デニールの滑らかでない状態のカールしたポリエステル人造繊維、および、(iii)ポリマーから成るカールしたバインダー人造繊維。滑らかにする物質(slickener)の例としては、ポリシロキサン・コーティング組成物が挙げられている。米国特許第4991387号には、ポリエステルとコットンとがブレンドされたヤーンが開示されている。かかるヤーンによって、かさ高性が優れ、肌触りの柔らかな「ポリエステルとコットンとがブレンドされた布帛」が得られる。尚、かかるポリエステルとコットンとがブレンドされたヤーンは、粗いデニール人造繊維と細かいデニール人造繊維とを有して成る。
【0004】
米国特許第5590420号、同5752278号、同5829057号、同6060829号および同61433368号には、低い摩擦係数を有する「服」、「外側に着る服」および「繊維」が開示されている。それらには、肌が膨れたり、{みずぶくれ}硬くなったり又は炎症を起こす進行が最小限となるように低い摩擦係数を有する繊維または化学物質が全体的又は部分的に組み込まれている。公開された米国特許出願第2003/0039834号には、ポリマー成分および低摩擦成分を含んで成る摩擦係数の低い繊維が開示されている。かかる繊維においては、ポリマー成分が低摩擦成分と組み合わされている。ポリマー成分としては、ポリエステル、ナイロン、アクリル、アラミド、ポリエチレンが例示されている。低摩擦成分としては、ホウ素、モリブデン、超分子量シリコーン、シロキサンおよびシリコーン/シラン変性ポリマーが例示されている。
【発明の開示】
【0005】
このような取り組みは或る領域では成功を収めているものの、手触りおよび心地良さのより優れたヤーン(布帛および衣類へと織ったり編んだりできるヤーン)は依然求められている。本発明は、かかる事情に鑑みており、シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維またはマクロデニール繊維を有して成るヤーンを供する。本発明のヤーンは、布帛および衣類の需要者が望む柔らかい手触りおよび肌触りを備えている。
【0006】
本発明は、シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維およびマクロデニール繊維を含んで成るヤーンに関する。ヤーンにおいて、シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維とマクロデニール繊維とのブレンド比(重量基準)は約10:約90〜約90:約10となっている。ヤーンのマクロデニール繊維は、合成繊維、天然繊維、合成繊維と天然繊維との組合せから成る群から選択される。また、本発明は、本発明のヤーンを含んだ「織られた若しくは編まれた布帛(または織物若しくは編物)」、または、本発明のヤーンと他のヤーンとの組合せを含んだ「織られた若しくは編まれた布帛(または織物若しくは編物)」にも関する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、布帛または衣類製品(例えばソックスおよびセーター)を織ったり又は編んだりするのに使用されるヤーンに関する。本発明のヤーンは、シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維およびマクロデニール繊維を含んで成る。ヤーン中において、シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維とマクロデニール繊維とのブレンド比(重量基準)は約10:約90〜約90:約10となっており、好ましくは約30:約70〜約70:約30であり、約50:約50であってもよい。シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維およびマクロデニール繊維の量は、布帛に求められる肌触りおよび手触りに応じて変えてよい。
【0008】
本発明のヤーンは、シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維およびマクロデニール合成繊維を含んで成り得る。本発明のヤーンの別の態様は、シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維およびマクロデニール天然繊維を含んで成り得る。また、本発明のヤーンは、シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維、マクロデニール合成繊維およびマクロデニール天然繊維を含んで成り得る。本発明のヤーンは、ブレンドされる繊維に応じて、着色されていてもよく、あるいは、天然の色を有するものであってもよい。着色されたヤーンの場合、マイクロデニール・ポリエステル繊維をシリコーンで被覆する前に染色させることが好ましい。
【0009】
本発明は、ある特定の種類のヤーンに制限されるものではない。「ヤーン」という用語は、織物繊維、フィラメント(filament)または材料の連続的ストランドを指す一般名称であり、個々の短繊維(staple fiber)がヤーン長さより短くなっており、布帛の形成に際して行われる編み、織りまたはその他の絡み合いに適した形態を有している。
従来の既知のヤーンと共通する事項には、例えば、以下のものが含まれる:
(1)撚り合わされた繊維(紡績糸)の数(例えばステープル);
(2)撚りの無い状態で集められたフィラメントの数(無撚ヤーン);
(3)ある程度撚られた状態で集められたフィラメントの数。
本発明のヤーンは、従来技術の手法によって製造することができる。本発明のヤーンは、天然繊維、合成繊維またはそれらの組合せ等の素材・材料を紡ぐことによって製造できる(尚、そのような素材に対して、シリコーン処理されたマイクロデニール繊維が加えられることに留意されたい)。ヤーンは、オープンエンド紡績またはドラフト紡績によって製造できる。ヤーンは、最終製品に必要なヤーンの番手に応じて、羊毛系または梳毛系であってよい。図1は、本発明の原理が組み込まれているヤーンの側方斜視図である。本発明のヤーンは、同じ材料から成る同じ種類の別のヤーンと撚られたり又は撚糸されたりしてよく、あるいは、異なる材料から成る異なる種類の別のヤーンと撚られたり又は撚糸されたりしてもよい。
【0010】
デニールは繊維の細かさの尺度を表している。9000mの長さの繊維が1gの重さを有する場合、その繊維は1デニールである。デニールが小さくなれば、繊維サイズがより細かくなる一方、デニールが大きくなれば、繊維がより粗くなる。ヤーンは、デニールによって規定できるものの、本明細書では、ヤーンの繊維成分を表すものとしても用いている。本発明における「マイクロデニール・ポリエステル繊維」は、1.0以下のデニールを有する繊維である。マイクロデニール・ポリエステル繊維は、好ましくは約0.5〜1.0デニールであり、より好ましくは0.7〜0.9デニールである。マイクロデニール・ポリエステル繊維が着色されている場合、より粗いマイクロデニール(例えば0.9デニール)が好ましい。本発明のマクロデニール繊維は1.0よりも大きいデニールを有している。マクロデニール繊維は、好ましくは約1.2〜約6デニールであり、より好ましくは約1.2〜約4.5デニールである。一般的に言えば、本発明のヤーンに使用されるウール、好ましくはマイクロデニール繊維は、およそ4〜4.5デニールと標準的なデニールを有している。好ましくは、合成マクロデニール繊維(例えばポリエチレンテレフタレートなど)は、約1.2〜約1.5デニールとなっている。
【0011】
マイクロデニール・ポリエステル繊維および合成マクロデニール繊維の繊維長さは、約1.5から約4インチまでの幅を有している。好ましくは、マイクロデニール・ポリエステル繊維および合成マクロデニール繊維の繊維長さは約2〜約3インチである。当業者に既知であるように、ウールまたはコットンなどの天然繊維は長さが自然に異なるものである。合成繊維のデニールおよび繊維長さは、布帛および衣類製品の商業的なニーズに応じて変えてもよい。
【0012】
シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維は、織物繊維(textile fiber)の調製において従来より知られているポリエステルから形成してもよい。織物に使用されるポリエステルとしては、例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ヘキサヒドロ−p−キシレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ−1,4−シクロヘキシレン・ジメチレン(PCDT)などのテレフタレート・ポリエステル、および、エステル単位の少なくとも85モル%がエチレンテレフタレートまたはヘキサヒドロ−p−キシレンテレフタレート単位となっているテレフタレート・コポリマーを挙げることができる。好ましくは、マイクロデニール・ポリエステル繊維は、ポリエチレンテレフタレート(PET)である。
【0013】
ヤーンのマクロデニール繊維は、特に限定されるものではないが、繊維製品技術において知られているような特定の布帛または衣類製品に望ましい性質と適合するように選択することができる。マクロデニール繊維は、合成繊維、天然繊維、天然繊維と合成繊維との組合せ、または、天然合成繊維であってよい。天然マクロデニール繊維は、ウール、コットン、亜麻糸、シルクおよびセルロース系繊維などの天然繊維であってよい。合成マクロデニール繊維としては、例えば、上述したようなポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロンなどのポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、アセテート繊維などを挙げることができる。好ましい天然マクロデニール繊維はウールである。また、好ましい合成マクロデニール繊維はポリエステル繊維である。
【0014】
上述したように、ヤーンのマイクロデニール・ポリエステル繊維は、シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維である。「シリコーン処理された」という表現は、マイクロデニール・ポリエステル繊維の表面がシリコーンポリマーでコーティング(または被覆)されていることを意味している。シリコーン(オルガノシロキサンまたはポリシロキサンとも呼ばれる)は、マイクロデニール・ポリエステル繊維に良く結合し、摩耗(または摩擦)を減じてヤーンおよび布帛の手触りを改善する。シリコーン・コーティングは繊維に付着(または粘着)しており、繰り返して行われる洗浄でも剥がれることはない。シリコーン・コーティングを適用する従来既知の方法(例えば、吹付け、混合、浸漬またはパッディングなど)を用いて、マイクロファイバー(または超極細繊維)とのブレンドに先立って、シリコーン・コーティングをマイクロデニール・ポリエステル繊維に適用してよい。シリコーン・コーティングは、好ましくは、メチルヒドロゲンポリシロキサン、変性メチルヒドロゲンポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、またはアミノ変性ジメチルポリシロキサンなどのポリシロキサンである。シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維、例えばシリコーン処理されたマイクロデニールPET繊維は、ウェルマン社(サウスカロライナ州フォートミル)から市販されている。合成マクロデニール繊維を用いる場合の本発明のヤーンのある態様では、かかるマクロデニール繊維を、マイクロデニール・ポリエステル繊維と同様にシリコーン処理してもよい。
【0015】
従来知られている手法によって、ポリシロキサンを直接的に塗布したり、あるいは、溶液またはエマルジョン(例えば、ポリシロキサンの水性エマルジョン)とすべく溶媒で希釈してもよい。その後、コーティングは乾燥および/または硬化させてもよい。また、従来知られている手法によって、Si−H結合を含んだポリシロキサンの硬化を促進すべく触媒を用いてもよい。あるいは、従来知られている手法によって、便宜上、触媒をポリシロキサン・エマルジョンに加え、得られた混合物を繊維の処理に用いてもよい。適当な触媒は、鉄、コバルト、マンガン、鉛、亜鉛、ならびに、カルボン酸のスズ塩(例えば、酢酸塩、オクタン酸塩、ナフテン酸塩およびオレイン酸塩など)である。繊維は乾燥に付して残留溶媒を除去した後、65℃〜200℃にまで加熱して硬化させてよい。
【0016】
本発明のヤーンは、布帛および衣類製品に使用できる。本発明に従ってシリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維をヤーンに組み込むことによって、ヤーンの摩擦係数が減じられ、ヤーン、ヤーンを含んだ布帛または衣類製品の肌触りが柔らかくなる。そのような布帛や衣類製品は、従来より知られている種々の手段(制限するわけではないが、織り、編み、タフト、ブレード(編組))によって組み合わされた繊維および/またはヤーンから成っている。その結果、布帛および衣類製品は構造的に十分に強くなり、目的とする用途に必要な他の性質を備える。そのようなヤーンまたは布帛から形成される衣類製品には、制限するわけではないが、シャツ、ズボン(パンツ)、つなぎ服、オーバーオール、ジャケット、セーター、おりものシート、コート、パーカー、帽子、および、履き物(例えば靴下)が含まれる。布帛および衣類製品は好ましくは織られ又は編まれている。織りには、平織、斜文織および繻子織が含まれる。編みには、縦編および横編が含まれる。
【0017】
従って、本発明においては、本発明のヤーンを含んだ布帛または衣類製品が供される。布帛または衣類製品は、本発明のヤーンのみから製造してもよいものの、好ましくは本発明のヤーンと他のヤーンとを組合せて製造される。本発明のヤーンをそのうちの1つに含んだヤーンのブレンドを含む、織られた又は編まれた布帛、あるいは、織られた又は編まれた衣類製品が好ましい態様である。織り方は、バランスのとれた織りまたは編み(balanced weave or knit)、あるいは、アンバランスな織り又は編み(unbalanced weave or knit)であってよい。「バランスのとれた織りまたは編み」とは、布帛の両面が、それぞれ、本発明のヤーンを実質的に等しい量含んでいることを意味している。また、「アンバランスな織りまたは編み」とは、その布帛の一方の面が、デザインまたは所望の効果に起因して、布帛の他方の面よりも多くの本発明のヤーンを含んでいることを意味している。布帛または衣類製品は、肌触りを改善するため又は摩擦を減じるために、本発明のヤーンを全体的に含んでいるか、あるいは、所望の領域にのみ含んでいる。例えば、本発明のヤーンは、履き心地および耐摩耗性を向上させるために、靴下のかかと部分に含まれてよい。
【0018】
本発明のヤーンを含んだ布帛および衣類製品は、本発明のヤーンを含んでいない同様の布帛と比べてよりも良好な絶縁性、撥水性、柔軟性および耐風性を有している。
【実施例】
【0019】
本発明のヤーンをブレンドした布帛の例を以下に示す(尚、%は重量%である):
【0020】
実施例1
0.7デニール×3インチ長さのシリコーン処理されたPET繊維:45%、および
19ミクロンのウール(約4.5デニール繊維に等しい):55%
【0021】
実施例2
0.9デニール×2インチ長さのシリコーン処理されたPET繊維:40%
1.4デニール×2インチのPET繊維:15%、および
22ミクロンのウール:45%
【0022】
実施例3
0.7デニール×3インチ長さのシリコーン処理されたPET繊維:40%
1.4デニール×2インチPET繊維:15%、および
22ミクロンのウール:45%
【0023】
実施例4
0.7デニール×3インチ長さのシリコーン処理されたPET繊維:50%、および
ウール:50%
【0024】
実施例5
0.9デニール×3インチ長さのシリコーン処理されたPET繊維:20%
1.4デニール×1.5インチ長さのシリコーン処理されたPET繊維:30%、および
ウール:50%
【0025】
実施例6
0.7デニール×3インチ長さのシリコーン処理されたPET繊維:70%、および
ウール:30%
【0026】
実施例7
0.7デニール×3インチ長さのシリコーン処理されたPET繊維:60%、および
ウール:40%
【0027】
実施例8
0.9デニール×3インチ長さのシリコーン処理されたPET繊維:20%、
1.4デニール×1.5インチ長さのシリコーン処理されたPET繊維:30%、および
ウール:50%
【0028】
実施例9
0.7デニール×3インチ長さのシリコーン処理されたPET繊維:70%、および
ウール:30%
【0029】
実施例10
0.7デニール×3インチ長さのシリコーン処理されたPET繊維:60%、および
ウール:40%
【0030】
本発明が特許請求の範囲から逸脱しないように、上述の態様に変更を加えることができることは当業者に明らかであろう。
【0031】
関連出願の相互参照
本出願は、35U.S.C.119に基づき米国仮特許出願第60/695,224(2005年6月29日)の優先権を主張する。尚、米国仮特許出願第60/695,224の内容は、引用することにより本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、本発明のヤーンを表している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維およびマクロデニール繊維を含んで成るヤーンであって、
ヤーンのシリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維とマクロデニール繊維とのブレンド比(重量基準)が約10:約90〜約90:約10となっている、ヤーン。
【請求項2】
シリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維がポリエチレンテレフタレート繊維である、請求項1に記載のヤーン。
【請求項3】
マクロデニール繊維が、合成繊維、天然繊維、および、合成繊維と天然繊維との組合せから成る群から選択される、請求項1に記載のヤーン。
【請求項4】
合成繊維が、ポリアミド、ポリエステル、アクリル、アセテート、ナイロン、ポリオレフィンおよびそれらの組合せから成る群から選択される、請求項3に記載のヤーン。
【請求項5】
天然繊維が、ウール、コットン、シルクおよび亜麻繊維から成る群から選択される、請求項3に記載のヤーン。
【請求項6】
マイクロデニール・ポリエステル繊維が、約0.5〜約1.0デニールであって、約1〜約4インチの長さを有しており、
マクロデニール繊維が約1.2〜約6デニールであり、また
ヤーンのシリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維とマクロデニール繊維とのブレンド比(重量基準)が約30:約70〜約70:約30となっている、請求項1に記載のヤーン。
【請求項7】
マイクロデニール・ポリエステル繊維が約0.7〜約0.9デニールであって、約2〜約3インチの長さを有しており、
マクロデニール繊維が約1.2〜約4.5デニールであり、また
ヤーンのシリコーン処理されたマイクロデニール・ポリエステル繊維とマクロデニール繊維とのブレンド比(重量基準)は、約40:約60〜約60:約40である、請求項1に記載のヤーン。
【請求項8】
請求項1、3、6または7のいずれかに記載のヤーンを含んで成る、織られた又は編まれた布帛。
【請求項9】
少なくとも1つの他のヤーンを更に含んで成る、請求項8に記載の布帛。
【請求項10】
バランスのとれた織り又は編みを有する、請求項9に記載の布帛。
【請求項11】
アンバランスな織り又は編みを有する、請求項9に記載の布帛。
【請求項12】
請求項1、3、6または7のいずれかに記載のヤーンを有して成る衣類の織物製品または編物製品。
【請求項13】
少なくとも1つの他のヤーンを更に含んで成る、請求項12に記載の衣類の織物製品または編物製品。
【請求項14】
バランスのとれた織り又は編みを有する、請求項13に記載の衣類の織物製品または編物製品。
【請求項15】
アンバランスな織り又は編みを有する、請求項13に記載の衣類の織物製品または編物製品。
【請求項16】
衣類の織物製品または編物製品がソックスまたはセーターである、請求項12に記載の衣類の織物製品または編物製品。
【請求項17】
別のヤーンと撚られた又は撚糸された請求項1、3、6または7のいずれかに記載のヤーンを有して成るヤーン。

【図1】
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【公開番号】特開2012−214969(P2012−214969A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−139871(P2012−139871)
【出願日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【分割の表示】特願2008−519518(P2008−519518)の分割
【原出願日】平成18年6月28日(2006.6.28)
【出願人】(597098947)オルバニー インターナショナル コーポレイション (31)
【Fターム(参考)】