説明

シリンジ

【課題】試料空間に導入された試料が環境雰囲気の影響を受けないシリンジを提供する。
【解決手段】バレル21と、バレル21の内壁とでなす空間を試料空間28とするように、内壁に密着して往復運動するプランジャチップ22と、往復運動を駆動するようにプランジャチップ22に接続された、プランジャチップ22の外径よりも小さな外径のプランジャ24と、バレル21を貫通する穴を介して、バレル21とプランジャ24との間の駆動空間29にバレル21の外部からパージガスを導入するパージガス導入部23とを備え、プランジャチップにより、試料空間内の流体の吸入及び吐出を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシリンジポンプの技術に関し、特に環境雰囲気の影響を受けないシリンジに関する。
【背景技術】
【0002】
シリンジで扱う試料としての流体が、周囲の環境から汚染されては困る用途で使用される場合、プランジャチップに用いられる樹脂材料の気体透過性が無視できない。なぜなら、プランジャチップの流体が導入され、試料空間を構成する側をプランジャチップの「表側」と定義すれば、プランジャチップの「裏側」は、周囲の環境の雰囲気に接している。このため周囲の雰囲気に含まれる汚染成分がプランジャチップの裏側から表側に移動し、試料空間の流体に溶解する恐れがあるからである。汚染成分の例としては、例えば二酸化炭素(CO2)や有機溶媒から発生する蒸気がある。このような問題の解決に対しては、シリンジを含めた装置全体を密閉し、その内部を清浄な気体で満たす方法がある(例えば、特許文献1参照。)。しかし、このような方法は大掛かりな技術を要し、コストの増大につながっている。
【特許文献1】特表2001−165830号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、試料空間に導入された試料が環境雰囲気の影響を受けないシリンジを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の様態は、(イ)バレルと、(ロ)バレルの内壁となす空間を試料空間とするように、内壁に密着して往復運動するプランジャチップと、(ハ)往復運動を駆動するようにプランジャチップに接続された、プランジャチップの外径よりも小さな外径のプランジャと、(ニ)バレルを貫通する穴を介して、バレルとプランジャとの間の駆動空間にバレルの外部からパージガスを導入するパージガス導入部とを備え、プランジャチップにより、試料空間内の流体の吸入及び吐出を行うことを特徴とするシリンジであることを要旨とする。
【0005】
さらに、本発明の他の様態は、(イ)バレルと、(ロ)バレルの内壁となす空間を試料空間とするように、内壁に密着して往復運動するプランジャチップと、(ハ)往復運動を駆動するようにプランジャチップに接続された、プランジャチップの外径よりも小さな外径のプランジャと、(ニ)バレルの開口端側に設けられ、バレルをバレルの開口端側からプランジャチップの方向に向かって貫通する穴を介し、バレルの外部からパージガスをバレルとプランジャとの間の駆動空間に導入する第1のパージガス導入部とを備え、プランジャチップにより、試料空間内の流体の吸入及び吐出を行うことを特徴とするシリンジであることを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、試料空間に導入された試料が環境雰囲気の影響を受けないシリンジを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであることに留意すべきである。また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0008】
(第1の実施の形態)
図2に示す本発明の第1の実施の形態に係るシリンジは、例えば、図1に示す全有機炭素(TOC)計の多機能試料前処理注入部2に用いることが可能である。
【0009】
図1の多機能試料前処理注入部2が備えるシリンジ20は、試料室3から流体の試料が注入された後、オートサンプラ5を介して、スライド式TC試料注入部7及びスライド式IC試料注入部11に試料を送液する。
【0010】
図1において、ガス流量制御部4で一定流量に制御されたキャリアガス(高純度空気)が赤外線ガス分析部14を通過後、希アルカリ水溶液が充填された除湿ガス処理部13を通り、オートサンプラ5を経てTC燃焼管8へ供給される。TC燃焼管8を出たキャリヤガスは室温まで冷却されて発生したドレイン(凝縮水)を分離した後、IC反応器12へ供給される。IC反応器12を出たキャリヤガスは除湿ガス処理部13で冷却され水分を除去及びメンブレンフィルター等でダスト等を除去し、赤外線ガス分析部14の光学系のパージガスとして使用される。
【0011】
試料室3は、測定対象の試料を充填する。ガス流量制御部4は、キャリアガス供給口6から供給されたパージガスを、多機能試料前処理注入部2に、キャリアガスをスライド式TC試料注入部7に送流する。オートサンプラ5は、多機能試料前処理注入部2が備えるシリンジ20を使用し、自動的に試料を採取する。キャリアガス供給口6は、例えば、減圧弁、圧力計、流量制御計、流量計等を備え、ガス流量制御部4を通して純粋なキャリアガスをスライド式TC試料注入部7、TC燃焼管8、IC反応器12、除湿ガス処理部13及び赤外線ガス分析部14等へ定量的に送り込む。キャリアガスとして高純度な不活性ガスや高純度空気等を用いることができる。
【0012】
TC燃焼管8は、酸化触媒として、例えば白金等の貴金属、酸化コバルト、パラジウム、クロム酸塩等を使用可能である。TC炉9はTC燃焼管8を備え、TC燃焼管8内にはTC酸化触媒が充填されている。ブランクチェック用超純粋トラップ10は、イオン交換処理した精製水及び蒸留程度の純粋をTC燃焼管8に数回注入し、これから発生したドレインがブランクチェック用純粋トラップに十分な量だけ溜める。IC反応器12は、無機炭素(炭酸体炭素)を二酸化炭素に交換でき、無機酸で再生できる反応装置を使用可能である。IC反応器12に充填される反応剤には、例えば塩酸、リン酸、硝酸、硫酸等の無機酸を水溶液のまま使用可能である。除湿ガス処理部13は、水分の露点を一定にし、赤外線ガス分析部14による二酸化炭素の定量測定が安定するように二酸化炭素を1℃程度の一定温度に冷却して水分を除去する。冷却には、例えば電子冷却装置を使用可能である。赤外線ガス分析部14には、例えば非分散型赤外線分析計を用いることができる。
【0013】
第1の実施の形態に係るシリンジ20は、図2及び図3に示すように、バレル21と、バレル21の内壁とでなす空間を試料空間28とするように、内壁に密着して往復運動するプランジャチップ22と、往復運動を駆動するようにプランジャチップ22に接続された、プランジャチップ22の外径よりも小さな外径のプランジャ24と、バレル21を貫通する穴を介して、バレル21とプランジャ24との間の駆動空間29にバレル21の外部からパージガスを導入するパージガス導入部23が設けられ、プランジャチップ22により、試料空間28内の流体の吸入及び吐出を行う。
【0014】
バレル21には図1に示すTOC計の試料室3から流体の試料が送液され、図1のガス流量制御部4からはパージガス導入部23を通してパージガスが、バレル21とプランジャ24との間の空間に導入される。バレル21には、硼珪酸ガラス、結晶化ガラス及び石英ガラス等の温度変化に強い硬質ガラスが使用可能である。
【0015】
プランジャチップ22は、プランジャ24の先端に接続され、二酸化炭素(CO)及び有機溶媒等の汚染成分がプランジャチップ22の表面からバレル21の内壁とプランジャチップ22の表面とがなす試料空間28に流れ込まないようバレル21の内壁と密着しながら往復運動する。バレル21の内壁とプランジャチップ22の外周との高い気密性を維持するためにゴム及びプラスチック等の樹脂が使用可能である。樹脂の種類として耐薬品性、耐熱性、低摩擦製、非粘着性及び試料汚染低減の観点から、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂が使用可能である。
【0016】
図2のバレル21の試料空間28に満たされた流体に対して、プランジャチップ22を介した裏側のバレル21とプランジャ24との間の駆動空間29をパージガスで満たすことにより、シリンジ20の周囲の環境における汚染された雰囲気がバレル21内の試料空間28に漏洩し流体と接触しないようにする。パージガスには、汚染成分を含まない高純度窒素及び高純度空気等の流体が使用可能である。また、パージガス導入部23は、パージガスの調圧、流量制御機構及び必要に応じて流体導入のオン及びオフスイッチ機能等を備えるようにしても良い。
【0017】
プランジャ24には、例えば、SUS316ステンレス鋼等が使用可能である。
【0018】
より具体的に説明すると、図1に示す多機能試料前処理注入部2には、図2に示すような、例えば容量5mlのシリンジを備えることが可能である。試料を測定する際には、バレル21に設けられたパージガス導入部23から汚染成分を含まない、高純度な空気が、例えば流量100ml/分程度で駆動空間29に導入される。図3はパージガス導入部23の拡大図である。汚染成分を含まない高純度な気体であるパージガスがパージガス導入口30に導入され、更に、パージガス導入口30からバレル21を貫通する穴を介して、バレル21とプランジャ24との間の駆動空間29に導入され、駆動空間29を満たす。
【0019】
図4は、本発明のシリンジを適用せず、駆動空間29にパージガスを導入しない比較例のシリンジを使用した場合に、試料中に含まれる全有機炭素の測定値(TOC値)のグラフ図である。グラフの横軸左の1〜3測定目は最初の1ストロークであり、右の1〜3測定目は2度目の1ストロークである。ここで測定方法として、シリンジ20のプランジャ24を1ストローク動作させることで、繰り返し3回の試料の採水を行う。すなわち、1ストローク分採取した試料を3回に分けて順次測定を行う。したがって、測定回数が多くなるにつれ、試料がシリンジ20内に保持されている時間である測定待ち時間は長くなる。なお、測定間隔は約5分である。図4から明らかなように、比較例においては最初の1ストロークにおける1〜3測定目のTOC値はそれぞれ300ppbC、315ppbC及び332ppbCであり、2回目の1ストロークにおける1〜3測定目のTOC値はそれぞれ301ppbC、316ppbC及び333ppbCである。その結果、比較例においては、測定間隔約5分の間に外気の炭酸ガスがプランジャチップ22及びバレル21の内壁との隙間から試料空間28に漏洩し、測定中の試料に溶解するため、全有機炭素の測定値が測定回数毎に上昇し、測定精度が低下することがわかる。
【0020】
つぎに、図5は、本発明のシリンジを適用して、駆動空間29にパージガスを導入した場合、試料中に含まれるTOC値のグラフ図である。図5から明らかなように、最初の1ストロークにおける1〜3測定目のTOC値はそれぞれ300ppbC、301ppbC及び301ppbCであり、2回目の1ストロークにおける1〜3測定目のTOC値はそれぞれ300ppbC、299ppbC及び301ppbCである。これにより、汚染された雰囲気の影響を受けずに精度の良い測定を行うことができることがわかる。
【0021】
以上、本発明の第1の実施の形態に係るシリンジ20によれば、駆動空間29の雰囲気が清浄(汚染成分がゼロ)に保たれるため、万が一、駆動空間29の雰囲気が試料空間28側の流体に漏洩しても、シリンジ20で扱う流体は汚染されない。
【0022】
そのため、高感度な全有機炭素測定においては、流体である試料に対して周囲の雰囲気から混入する二酸化炭素が溶解することで測定誤差をもたらすことがあるが、本発明の技術により、測定誤差のない高精度かつ安定な測定が可能となる。
【0023】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係るシリンジは、図6に示すように、バレル21と、バレル21の内壁とでなす空間を試料空間28とするように、内壁に密着して往復運動するプランジャチップ22と、往復運動を駆動するようにプランジャチップ22に接続された、プランジャチップ22の外径よりも小さな外径のプランジャ24と、バレル21の開口端側に設けられ、バレル21をバレル21の開口端側からプランジャチップ22の方向に向かって貫通する穴を介し、バレル21の外部からパージガスをバレル21とプランジャ24との間の駆動空間29に導入するパージガス導入部(第1のパージガス導入部)25とが設けられ、プランジャチップ22により、試料空間内の流体の吸入及び吐出を行う。
【0024】
図7はパージガス導入部25の拡大図である。図7に示すように、パージガス導入部25は、バレル21の開口端側に設けられ、バレル21とプランジャ24の間の駆動空間29へバレル21の外部からパージガスを導入する際に、パージガスの導入方向がバレル21の開口端側からプランジャチップ22の方向に向かうよう制御するノズル等を備える。パージガスの導入方向を制御するノズル等は、パージガス導入口30からプランジャチップ22の方向へ斜めの状態で駆動空間29まで挿入される。
【0025】
駆動空間29に対するパージガスの導入方向を、プランジャチップ22の方向に制御することで、図2に示すパージガス導入部23によるパージガスの導入時よりも、更に効果的に駆動空間29をパージガスで満たすことができる。
【0026】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係るシリンジは、第2の実施の形態に係るシリンジ20において説明した第1のパージガス導入部25に加え、図8に示すように、第2のパージガス導入部26を備える。即ち、第2の実施の形態に係るシリンジ20において導入したパージガスを第1パージガスとして、この第1パージガスに加え、図8に示すように、第1のパージガス導入部25よりも試料空間28側に、試料空間28中に第2パージガスを導入する第2のパージガス導入部26を備えている。そして、更に、バレル21の開口端を、プランジャ24が貫通する穴を有して覆い、穴とプランジャ24との間の隙間を第1パージガスの排出流路31として用い、駆動空間29を周囲から遮断するバレルカバー27とを備える。
【0027】
第2のパージガス導入部26は、第1のパージガス導入部25よりも試料空間28側に設けられ、試料空間28中に第2パージガスを導入する
バレルカバー27は、図9(a)に示すように、バレル21の開口端に設けられ、駆動空間29の断面積よりも小さな断面積の排出流路31をプランジャ24が貫通する穴により設け、バレル21の開口部をほぼ覆う。駆動空間29の気密性を向上させ、周囲の環境における汚染された雰囲気の侵入を防ぐ。
【0028】
図9(b)は、バレルカバー27を、図9(a)の矢印先端の場所において、バレル21の開口部から試料空間28の方向に見た図である。図9(b)に示すように、バレル21の開口部において、バレル21の内壁とプランジャ24とが形成する間隙は、バレルカバー27がないときと比較して、著しく小さくなっている。そのため、駆動空間29内の機密性が高くなり、周囲の環境における汚染された雰囲気が侵入する可能性も著しく低下する。
【0029】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0030】
例えば、パージガスに用いる流体の成分を適切に選ぶことにより、シリンジ20で扱う流体の組成を安定化することができる。パージガスが二酸化炭素を含み、その濃度が変化しやすい場合、流体成分を安定した状態で送液することが可能となるように、意図的に一定濃度の二酸化炭素をパージガスに含ませてもよい。
【0031】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るシリンジを用いた全有機炭素計の概観図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るシリンジの概観図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るシリンジにおけるパージガス導入部の拡大図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るシリンジを適用しない際に、試料中に含まれる全有機炭素(TOC)の測定値を示したグラフ図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るシリンジを適用した際に、試料中に含まれる全有機炭素(TOC)の測定値を示したグラフ図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るシリンジの概観図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るシリンジにおけるパージガス導入部についての拡大図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るシリンジの概観図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るバレルカバーについての拡大図である。
【符号の説明】
【0033】
1…全有機炭素(TOC)計
2…多機能試料前処理注入部
3…試料室
4…ガス流量制御部
5…オートサンプラ
6…キャリアガス供給口
7…試料注入部
8…TC燃焼管
9…TC炉
10…ブランクチェック用超純粋トラップ
11…試料注入部
12…IC反応器
13…除湿ガス処理部
14…赤外線ガス分析部
20…シリンジ
21…バレル
22…プランジャチップ
23、25、26…パージガス導入部
24…プランジャ
27…バレルカバー
28…試料空間
29…駆動空間
30…パージガス導入口
31…排出流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バレルと、
前記バレルの内壁となす空間を試料空間とするように、前記内壁に密着して往復運動するプランジャチップと、
前記往復運動を駆動するように前記プランジャチップに接続された、前記プランジャチップの外径よりも小さな外径のプランジャと、
前記バレルを貫通する穴を介して、前記バレルと前記プランジャとの間の駆動空間に前記バレルの外部からパージガスを導入するパージガス導入部
とを備え、前記プランジャチップにより、前記試料空間内の流体の吸入及び吐出を行うことを特徴とするシリンジ。
【請求項2】
バレルと、
前記バレルの内壁となす空間を試料空間とするように、前記内壁に密着して往復運動するプランジャチップと、
前記往復運動を駆動するように前記プランジャチップに接続された、前記プランジャチップの外径よりも小さな外径のプランジャと、
前記バレルの開口端側に設けられ、前記バレルを前記バレルの開口端側から前記プランジャチップの方向に向かって貫通する穴を介し、前記バレルの外部から第1パージガスを前記バレルと前記プランジャとの間の駆動空間に導入する第1のパージガス導入部
とを備え、前記プランジャチップにより、前記試料空間内の流体の吸入及び吐出を行うことを特徴とするシリンジ。
【請求項3】
前記パージガス導入部よりも前記試料空間側に設けられ、前記試料空間中に第2パージガスを導入する第2のパージガス導入部を更に備えることを特徴とする請求項2に記載のシリンジ。
【請求項4】
前記バレルの開口端を、前記プランジャが貫通する穴を有して覆い、該穴と前記プランジャとの間の隙間を前記第1パージガスの排出流路として用い、前記駆動空間を周囲から遮断するバレルカバーを更に備えることを特徴とする請求項2又は3に記載のシリンジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−276082(P2009−276082A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−125013(P2008−125013)
【出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】