説明

シロキサン共重合体

(a)第1の工程で、1分子当たり少なくとも1個のSi結合した水素原子を有するオルガノポリシロキサン(1)と一般式R1−(A−Cn2nm−A1−H (I)〔式中、R1は、場合により置換された1価の炭化水素基を表わし、ヒドロシリル化反応においてSi−H基に付加されていてよく、Aは、−O−、−C(O)−O−、−O−C(O)−。−O−C(O)−O−、−C(O)−NH−、−NH−C(O)−、ウレタン基および尿素基の群から選択された2価の極性有機基を表わし、A1は、−O−、−MH−および−NR’−(この場合、R’は、1〜18個の炭素原子を有する1価の炭化水素基を表わす)の群から選択された2価の極性有機基を表わし、nは、1〜20の整数であり、およびmは、0であるか、または正の整数である〕で示される十分に直鎖状のオリゴマーまたはポリマーの化合物とを反応させ、(b)第2の工程において、こうして得られたH−A’−基を有する中間生成物(4)と1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する有機化合物(5)とを反応させ、この場合この反応は、イソシアネート基に対して反応性である他の有機化合物(6)および(7)の存在で行なわれ、但し、化合物(6)は、少なくとも1個の第三級アミン基を含有し、化合物(7)は、50℃〜250℃の温度範囲内で再びシロキサン共重合体と分離することができるものであり、その際再びシロキサン共重合体中で遊離イソシアネート基が生じ、および(c)第3の工程において、工程(b)からのアミン基含有中間生成物(8)をアルキル化剤(9)で部分的または完全に四級化することにより製造可能な新規のシロキサン共重合体が記載されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シロキサン共重合体、殊に親水性のシロキサン共重合体およびその製造法に関する。
【0002】
米国特許第7427648号明細書には、シロキサン−ポリエーテル共重合体をジイソシアネートと第三級アミンの存在で反応させ、引続きアミン基をアルキル化することによって得られる親水性のシロキサン共重合体が記載されている。このシロキサン共重合体またはそのエマルジョンは、繊維平面形成体のための親水性の可塑剤として適しており、この場合このエマルジョンは、塩基性の環境中で安定性であり、および現在の噴射塗布の条件下、即ち剪断力の影響下で安定性である。しかし、親水性化および可塑化の効果の洗濯安定性は、柔らかい手触りを備えさせる使用価値のために重要である。米国特許第7427648号明細書に記載された親水性のシロキサン共重合体は、この観点からこの米国特許明細書に記載されたその当時の公知技術水準と比較して実際に改善されているが、しかし、この親水性のシロキサン共重合体の耐久性に関連して満足できるものではない。
【0003】
繊維平面形成体に良好な柔らかい手触りおよび改善された洗濯耐久性を付与するシロキサン共重合体を準備するという課題が課された。前記課題は、本発明によって解決される。
【0004】
本発明の対象は、
(a)第1の工程において、
1分子当たり少なくとも1個のSi結合した水素原子、特に少なくとも2個のSi結合した水素原子を有するオルガノポリシロキサン(1)と一般式
1−(A−Cn2nm−A1−H (I)
〔式中、R1は、場合により置換された1価の炭化水素基を表わし、ヒドロシリル化反応においてSi−H基に付加されていてよく、特に脂肪族C−C多重結合を有する炭化水素基を表わし、Aは、−O−、−C(O)−O−、−O−C(O)−。−O−C(O)−O−、−C(O)−NH−、−NH−C(O)−、ウレタン基および尿素基の群から選択された2価の極性有機基、特に酸素原子−O−を表わし、A1は、−O−、−MH−および−NR’−(この場合、R’は、1〜18個の炭素原子を有する1価の炭化水素基を表わす)の群から選択された2価の極性有機基、特に酸素原子−O−を表わし、
nは、1〜20、特に1〜4、有利に2または3の整数であり、および
mは、0であるかまたは正の整数、特に5〜50である〕で示される十分に直鎖状のオリゴマーまたはポリマーの化合物とを反応させ、
(b)第2の工程において、
こうして得られたH−A’−基を有する中間生成物(4)と1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する有機化合物(5)とを反応させ、この場合この反応は、イソシアネート基に対して反応性である他の有機化合物(6)および(7)の存在で行なわれ、但し、化合物(6)は、少なくとも1個の第三級アミン基を含有し、化合物(7)は、50℃〜250℃、特に100℃〜200℃の温度範囲内で再びシロキサン共重合体と分離することができるものであり、その際再びシロキサン共重合体中で遊離イソシアネート基が生じ、および
(c)第3の工程において、
工程(b)からのアミン基含有中間生成物(8)をアルキル化剤(9)で部分的または完全に四級化し、但し、シロキサン共重合体の製造に使用される化合物(1)および(2)の含水量は、それぞれ化合物(1)および(2)の全体量に対して2000質量ppmより低く、特に1500質量ppmより低く、有利に1000質量ppmより低いことにより製造可能なシロキサン共重合体である。
【0005】
含水量は、室温(20℃)および周囲雰囲気の圧力(1020hPa)に関連する。
【0006】
本発明によるシロキサン共重合体は、特に親水性である。
【0007】
本発明によるシロキサン共重合体は、公知技術水準と比較して改善された手触り水準の際に洗濯耐久性の明らかな改善を示す。このために、シロキサン共重合体中には、ブロック化イソシアネート基が組み込まれる。遊離イソシアネート基は、ブロック剤をイソシアネート基と分離することによって再び得られる。この分離は、簡単にシロキサン共重合体を50℃〜250℃の温度に加熱することによって行なわれる。それによって、ポリマーを通常の形式で、例えばエマルジョンまたは溶液の形で支持体上に施こし、1回の加熱によって遊離イソシアネート基をポリマー中に形成させ、次に再び支持体に共有結合させることができる。
【0008】
イソシアネート基の一時的な保護のためにポリイソシアネートをブロック化することは、公知であり、例えばUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,Release 2008.第7版,Polyurethanes,3.1.3章 Blocked Isocyanates中に記載されている。
【0009】
本発明によるシロキサン共重合体は、特に25℃で1000〜100000000mPas、有利に25℃で10000〜10000000mPasの粘度を有する。
【0010】
更に、本発明の対象は、
(a)第1の工程において、
1分子当たり少なくとも1個のSi結合した水素原子、特に少なくとも2個のSi結合した水素原子を有するオルガノポリシロキサン(1)と一般式
1−(A−Cn2nm−A1−H (I)
〔式中、R1は、場合により置換された1価の炭化水素基を表わし、ヒドロシリル化反応においてSi−H基に付加されていてよく、特に脂肪族C−C多重結合を有する炭化水素基を表わし、Aは、−O−、−C(O)−O−、−O−C(O)−。−O−C(O)−O−、−C(O)−NH−、−NH−C(O)−、ウレタン基および尿素基の群から選択された2価の極性有機基、特に酸素原子−O−を表わし、A1は、−O−、−NH−および−NR’−(この場合、R’は、1〜18個の炭素原子を有する1価の炭化水素基を表わす)の群から選択された2価の極性有機基、特に酸素原子−O−を表わし、
nは、1〜20、特に1〜4、有利に2または3の整数であり、および
mは、0であるかまたは正の整数、特に5〜50である〕で示される十分に直鎖状のオリゴマーまたはポリマーの化合物とを反応させ、
(b)第2の工程において、
こうして得られたH−A’−基を有する中間生成物(4)と1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する有機化合物(5)とを反応させ、この場合この反応は、イソシアネート基に対して反応性である他の有機化合物(6)および(7)の存在で行なわれ、但し、化合物(6)は、少なくとも1個の第三級アミン基を含有し、化合物(7)は、50℃〜250℃の温度範囲内で再びシロキサン共重合体と分離することができるものであり、その際再びシロキサン共重合体中で遊離イソシアネート基が生じ、および
(c)第3の工程において、
工程(b)からのアミン基含有中間生成物(8)をアルキル化剤(9)で部分的または完全に四級化し、但し、シロキサン共重合体の製造に使用される化合物(1)および(2)の含水量は、それぞれ化合物(1)および(2)の全体量に対して2000質量ppmより低く、特に1500質量ppmより低く、有利に1000質量ppmより低いことによりシロキサン共重合体を製造する方法である。
【0011】
第1の処理工程(a)において、オルガノポリシロキサン(1)として特に一般式
【化1】

〔式中、
Rは、同一でも異なっていてもよく、基1個当たり1〜18個の炭素原子を有する、場合により置換された1価の炭化水素基を表わし、
eは、0、1、2または3であり、
fは、0、1または2であり、
e+fの総和は、0、1、2または3であり、但し、1分子当たり少なくとも1個のSi結合した水素原子、有利に少なくとも2個のSi結合した水素原子が存在するものとする〕で示される単位からなる直鎖状、環状または分枝鎖状のオルガノポリシロキサンが使用される。
【0012】
好ましくは、オルガノポリシロキサン(1)として、一般式
g3-g−SiO(SiR2HO)o(SiRHO)pSiR3-gg (III)
〔式中、Rは、上記に記載された意味を有し、
gは、0、1または2であり、
oは、0または1〜1500の整数であり、および
pは、0または1〜200の整数であり、
但し、1分子当たり少なくとも1個のSi結合した水素原子、有利に少なくとも2個のSi結合した水素原子が存在するものとする〕で示されるオルガノポリシロキサンが使用される。
【0013】
本発明の範囲内で、式(III)は、o単位−(SiR2O)−およびp単位−(SiRHO)−が任意の形でオルガノポリシロキサン分子中に分布していてよいと理解されるべきである。
【0014】
特に有利には、式(III)中のgは、1であり、かつ式(III)中のpは、0であり、オルガノポリシロキサン(1)として、α,ω−ジヒドロゲンポリジオルガノシロキサン、殊にα,ω−ジヒドロゲンポリジメチルシロキサンが使用される。
【0015】
オルガノポリシロキサン(1)は、特に25℃で10〜1000mPa.sの平均的な粘度を有する。
【0016】
基Rの例は、アルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、1−n−ブチル基、2−n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、ヘキシル基、例えばn−ヘキシル基、ヘプチル基、例えばn−ヘプチル基、オクチル基、例えばn−オクチル基およびイソオクチル基、例えば2,2,4−トリメチルペンチル基、ノニル基、例えばn−ノニル基、デシル基、例えばn−デシル基、ドデシル基、例えばn−ドデシル基、およびオクタデシル基、例えばn−オクタデシル基、シクロアルキル基、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基およびメチルシクロヘキシル基、アリール基、例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基およびフェナントリル基、アルカリール基、例えばo−、m−、p−トリル基、キシリル基およびエチルフェニル基、およびアラルキル基、例えばベンジル基、α−フェニルエチル基およびβ−フェニルエチル基である。
【0017】
置換された基Rの例は、ハロゲンアルキル基、例えば、3,3,3−トリフルオロ−n−プロピル基、2,2,2,2’,2’,2’−ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、およびハロゲンアリール基、例えばo−クロロフェニル基、m−クロロフェニル基およびp−クロロフェニル基である。
【0018】
有利には、基Rは、1〜6個の炭素原子を有する1価の炭化水素基であり、その際、メチル基が特に好ましい。
【0019】
基Rの例は、全面的に基R’にも当てはまる。
【0020】
1は、特に脂肪族C−C多重結合を有する1価の炭化水素基を表わす。
【0021】
基R1の例は、アルケニル基、例えばビニル基、5−ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、1−プロペニル基、アリル基、3−ブテニル基および4−ペンテニル基、ならびにアルキニル基、例えばエチニル基、プロパルギル基および1−プロピニル基である。
【0022】
好ましくは、基R1は、アルケニル基、殊にω−アルケニル基であり、この場合アリル基が特に有利である。
【0023】
オリゴマーまたはポリマー(m>0)の化合物(2)として好ましいのは、一般式
HC=CH−R2−(OCn2nm−OH (IV)
〔式中、R2は、1〜20個の炭素原子を有する2価の炭化水素基、有利に式−CH2−、−CH(CH3)−または−C(CH32−であり、nおよびmは、上記に記載された意味を有する〕で示されるポリエーテルである。
【0024】
ポリエーテル(2)の好ましい例は、一般式
2C=CH−R2−(OCH2CH2a[OCH2CH(CH3)]b−OH (IV’)
〔式中、R2は、上記に記載された意味を有し、および
aおよびbは、0または1〜200の整数であり、
但し、総和a+bは、少なくとも1、特に5〜50である〕で示されるポリエーテルである。
【0025】
更に、オリゴマーおよびポリマーの化合物(2)の例は、不飽和ポリエステル、例えばH2C=CH−R2−[O(O)CnCH2nm−OH、不飽和ポリカーボネート、例えばH2C=CH−R2−[OC(O)OCn2nm−OH、例えばH2C=CH−R2−[NHC(O)Cn2nm−NH2であり、この場合R2、nおよびmは、上記に記載された意味を有する。
【0026】
モノマー(m=0)の化合物(2)として好ましいのは、式H2C=CH−R2'−OHの不飽和化合物であり、この場合R2’は、R2の意味を有し、好ましくはnが上記の意味を有する式−(CH2n−の基を意味する。好ましいモノマーの化合物(2)は、アリルアルコール、5−ヘキセノールおよび7−オクテノールである。
【0027】
化合物(2)は、第2の処理工程(a)において、特にオルガノポリシロキサン(1)中のSi結合した水素1グラム原子当たり、特に脂肪族C−C多重結合を有する基、有利にω−アルケニル基である基R11.0〜4.0モル、有利に1.3〜2.5モルの量で使用される。
【0028】
過剰に使用されるモノマーの化合物(2)は、該化合物の揮発性が許容される場合には、反応混合物中にそのままにしておいてよいかまたは蒸留により全部または部分的に除去されてよい。
【0029】
第1の処理工程(a)において、特に脂肪族多重結合を促進する触媒(3)へのSi結合した水素の付加が開始される。触媒(3)として、本発明による方法の場合には、これまでに脂肪族多重結合へのSi結合した水素の付加を促進するために使用されてもよかったのと同じ触媒が使用されてもよい。触媒は、好ましくは白金金属の群からの金属または白金金属の群からの化合物または錯体である。このような触媒の例は、金属の微粒状白金であって、担体、例えば二酸化ケイ素、酸化アルミニウムまたは活性炭上に存在してよい白金、白金の化合物または錯体、例えば白金ハロゲン化物、例えばPtCl4、H2PtCl6*6H2O、Na2PtCl4*4H2O、白金−オレフィン錯体、白金−アルコール錯体、白金−アルコラート錯体、白金−エーテル錯体、白金−アルデヒド錯体、白金−ケトン錯体、例えばH2PtCl6*6H2Oとシクロヘキサノンとからの反応生成物、白金−ビニルシロキサン錯体、例えば白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラ−メチル−ジシロキサン錯体であって、検出可能な無機結合したハロゲンを有するまたは有しない錯体、ビス(ガンマ−ピコリン)白金二塩化物、トリメチレンジピリジン白金二塩化物、ジシクロペンタジエン白金二塩化物、ジメチルスルホキシドエチレン白金(II)二塩化物、シクロオクタジエン−白金二塩化物、ノルボルナジエン−白金二塩化物、ガンマ−ピコリン−白金二塩化物、シクロペンタジエン−白金二塩化物、ならびに四塩化白金とオレフィンおよび第一級アミンもしくは第二級アミンもしくは第一級アミンおよび第二級アミンとの反応生成物、例えば1−オクテン中に溶解された四塩化白金とs−ブチルアミンとの反応生成物またはアンモニウム−白金錯体である。
【0030】
触媒(3)は、第1の処理工程(a)において、それぞれ元素の白金として計算し、かつオルガノポリシロキサン(1)および化合物(2)の全質量に対して1〜50質量ppm(百万質量部当たりの質量部)の量、有利に2〜20質量ppmの量で使用される。
【0031】
第1の処理工程(a)は、特に周囲雰囲気の圧力、即ち約1020hPa(絶対圧)で実施されるが、しかし、よりいっそう高い圧力またはよりいっそう低い圧力で実施されてもよい。更に、第1の処理工程は、特に60〜140℃、有利に80〜120℃の温度で実施される。
【0032】
第2の処理工程(b)において、1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する有機化合物(5)として、有利に一般式
O=C=N−R3−N=C=O (V)
〔式中、R3は、基1個当たり4〜40個の炭素原子を有する2価の炭化水素基を表わす〕で示される有機化合物が使用される。
【0033】
有機化合物(5)の例は、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トルイレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、フェニレン−1,3−ジイソシアネート、4,4’−メチレン−ビス(シクロヘキシルジイソシアネート)、4,4’−メチレン−ビス(フェニルイソシアネート)およびジメチルフェニルジイソシアネートである。
【0034】
有機化合物(5)は、第2の処理工程(b)において、特に中間生成物(4)中ならびに有機化合物(6)および(7)中に含有されている、イソシアネート基と反応性の基の総和1モル当たりイソシアネート基0.5〜1.0モル、有利に0.8〜1.0モルの量で使用される。それによって、健康を脅かすイソシアネート基の確実な反応は、常に保証されている。
【0035】
第2の処理工程(b)において、イソシアネート基に対して反応性でありかつ少なくとも1個の第三級アミン基を含有する有機化合物(6)として、有利に一般式
HX−R5−NR42 (VI)、
HX−R6(NR422 (VII)、
HX−R7(NR423 (VIII)、
(HX)26−NR42 (IX)、
HR8N−R5−NR42 (X)、
〔式中、R4は、場合により酸素原子、硫黄原子または窒素原子を含有してよい基R、特に場合によりヒドロキシ基および/または過アルキル化されたアミン基を含有していてよいメチル基、エチル基またはプロピル基を表わし、R5は、酸素原子、硫黄原子または窒素原子によって中断されていてもよいし、置換されていてもよい、1〜100個の炭素原子、有利に1〜50個の炭素原子、殊に有利に1〜20個の炭素原子を有する2価の炭化水素基を表わし、R6は、1個以上の酸素原子を含有する、基1個当たり1〜100個の炭素原子を有する3価の有機基、特に1〜100個の炭素原子、有利に1〜20個の炭素原子、殊に有利に1〜10個の炭素原子を有する3価の炭化水素基を表わし、R7は、1個以上の酸素原子を含有する、基1個当たり1〜100個の炭素原子を有する4価の有機基、特に1〜20個の炭素原子を有する4価の炭化水素基を表わし、R8は、水素原子またはR4を表わし、およびXは、酸素原子または硫黄原子、特に酸素原子を表わす〕で示される有機化合物が使用される。
【0036】
一般式(VI)の有機化合物(6)の例は、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルプロパノールアミン、N−(3−アミノプロピル)−N−メチルエタノールアミン、N−(ジメチル−3−アミノプロピル)−N−メチルエタノールアミン、N,N−ジメチル−2−(2−アミノエトキシ)エタノール、N−メチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノールアミン、N−ドデシルジエタノールアミン、N−ステアリルジプロパノールアミン、ジメチルアミノプロピルジプロパノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−ヒドロキシエチルアミン、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−ヒドロキシプロピルアミン、N,N−ジメチル−2−メルカプトエチルアミンおよびN,N−ジエチル−3−メルカプトプロピルアミンである。
【0037】
一般式(VII)の有機化合物(6)の例は、1,5−ビス(ジメチルアミノ)−ペンタン−3−オール、1,7−ビス(ジメチルアミノ)−ヘプタン−4−オール、1,5−ビス(ジメチルアミノ)−ペンタン−3−チオールおよび1,7−ビス(ジメチルアミノ)−ヘプタン−4−チオールである。
【0038】
一般式(VIII)の有機化合物(6)の例は、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)−フェノール、1,1,1−トリス(ジメチルアミノメチル)−メタノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)−シクロヘキサノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)−チオフェノール、1,1,1−トリス(ジメチルアミノメチル)−メタンチオールおよび2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)−シクロヘキサンチオールである。
【0039】
一般式(IX)の有機化合物(6)の例は、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)−3−アミノプロパン−1,2−ジオール、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−アミノプロパン−1,3−ジオールおよびN,N−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)−カルバミノ酸モノグリセリドである。
【0040】
一般式(X)の有機化合物(6)の例は、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジメチル−N’−メチル−エチレンジアミン、N,N−ジメチルプロピレンジアミン、N,N−ジメチル−N’−メチル−プロピレンジアミン、N,N−ビス(ジメチル−3−アミノプロピル)アミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)−メチルアミン、N−メチル−N’−(2−アミノエチル)−ピペラジン、N−(3−アミノプロ:ピル)−モルホリンおよびN−(3−アミノプロピル)−イミダゾールである。
【0041】
従って、式(VI)〜(X)の化合物は、シロキサン共重合体中に四級化可能な窒素を導入する方法に利用される。
【0042】
同様に、第2の処理工程(b)において、有機化合物(7)として、イソシアネート基に対して反応性の水素原子を含有する有機化合物が使用されるが、しかし、この場合化合物(7)は、50℃〜250℃の温度範囲内でイソシアネート基の逆形成下に再びポリマーと分離されることができ、および次の構造を有する:
HBまたはHBH、
この場合Bは、イソシアネート基に対して反応性の1または2個の水素原子を有する有機基である。
【0043】
この場合、化合物(7)HBまたはHBHは、反応性水素原子と反応し、最初に反応方程式I/IIの範囲内でポリマー(P)中のイソシアネート基と反応し、こうしてイソシアネート基不含のポリマーを形成する:
反応方程式I:
(P)−N=C=O + HB→(P)−NH−C(O)−B
反応方程式II:
2(P)−N=C=O + HBH→(P)−NH−C(O)−B−(O)C−NH−(P)
ポリマーを望ましい基質上に施した後、この反応は、基質上へのポリマーの良好な結合の目的のために、1回の加熱によって反応方程式III/IVに相応して再び逆行させることができる:
反応方程式III:
(P)−NH−C(O)−B → (P)−N=C=O + HB
反応方程式IV:
(P)−NH−C(O)−B−(O)C−NH−(P)→2(P)−N−C=O + HBH
この場合、タイプHBの化合物(7)の例は、オキシム(例えば、アセトンオキシム、ブタノンオキシム)、フェノール、ラクタム(例えば、ε−カプロラクタム)、CH酸化合物、例えばマロネート(例えば、ジエチルマロネート)、アセトアセテート(例えば、メチルアセトアセテート)またはケトン(例えば、シクロペンタノン−2−カルボキシメチルエステル)、ピラゾール(例えば、3,5−ジメチルピラゾール)、ヒドロキサム酸(ベンジルメタクリルヒドロキサム酸)、第2モノアミン(例えば、ジエチルアミン)およびヒドロキシルアミン(例えば、ジエチルヒドロキシルアミン)である。
【0044】
タイプHBHの化合物(7)の例は、ジオキシム(例えば、ジメチルグリオキシム)、ジフェノール(例えば、ヒドロキノン)または第2ジアミン(例えば、ピペラジン)である。
【0045】
有機化合物(6)および(7)は、第2の処理工程(b)において、中間生成物(4)中のH−A1−基1モル当たり(6)中のHX−基またはHR8N−基および(7)中のHB−基からの総和に対して特に0.01〜1モル、有利に0.05〜1モルの量で使用される。
【0046】
第2の処理工程(B)は、特に周囲雰囲気の圧力、即ち約1020hPa(絶対圧)で実施されるが、しかし、よりいっそう高い圧力またはよりいっそう低い圧力で実施されてもよい。更に、第2の処理工程は、特に40〜140℃、有利に60〜100℃の温度で実施される。
【0047】
更に、本発明による方法の第2の工程(b)における反応には、縮合触媒、例えばジ−n−ブチル錫ジラウレート、錫(II)オクトエート、ジブチル錫ジアセテート、ジラウリン酸亜鉛、トリラウリン酸ビスマス、オクタン酸カリウム、またはイソシアネート基に対して反応性である他の官能基を有する第三級アミン、例えばジメチルシクロヘキシルアミン、ペンタメチルジプロピレントリアミン、N−メチルイミダゾールまたはN−エチルモルホリンが使用されてよい。
【0048】
第3の処理工程(c)において、アルキル化剤(9)として、特にアルキルハロゲン化物、ジアルキルスルフェート、スルホン酸エステル、エポキシド、クロロヒドリンならびに酸素または硫黄のオニウム塩、特に有利にアルキルハロゲン化物、スルホン酸エステルおよびエポキシドが使用される。
【0049】
適当なアルキル化剤(9)の例は、メチルクロリドまたはエチルクロリド、メチルブロミドまたはエチルブロミド、およびメチルヨージドまたはエチルヨージド、ドデシルブロミド、塩化ベンジル、クロロ酢酸およびクロロ酢酸エステル、ジメチルスルフェート、ジエチルスルフェート、フルオロスルホン酸、クロロスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸およびナフチルスルホン酸のメチルエステル、2,2−ジメチルオキシラン、1,2−プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシプロピルイソプロピルエーテル、2,3−エポキシプロピルブチルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−1−メトキシ−2−プロパノール、3−クロロ−1,2−プロパンジオール、エピクロロヒドリン、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドならびにメールワイン塩、例えばトリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート、トリエチルオキソニウムヘキサフルオロホスフェートおよびトリメチルスルホニウムヒドロキシドである。好ましい例は、塩化メチル、ヨウ化メチル、臭化ドデシル、塩化ベンジル、クロロ酢酸、ジメチルスルフェートおよびp−トルエンスルホン酸メチルエステルである。
【0050】
アルキル化剤(9)は、第3の処理工程(c)において、中間生成物(8)中の第三級アミン基1モル当たり特に0.1〜1.1モル、有利に0.2〜1モルの量で使用される。
【0051】
第3の処理工程(C)は、特に周囲雰囲気の圧力、即ち約1020hPa(絶対圧)で実施されるが、しかし、よりいっそう高い圧力またはよりいっそう低い圧力で実施されてもよい。更に、第3の処理工程は、特に0℃〜200℃、有利に20℃〜150℃、特に有利に50℃〜130℃の温度で実施される。
【0052】
好ましいシロキサン共重合体は、例えば、第1の処理工程において、α,ω−ジヒドロゲンポリジオルガノシロキサン(1)を過剰量で式(IV)のポリエーテル(2)と反応させ、第2の処理工程において、中間生成物(4)、HO−ポリエーテル−ポリシロキサン−ポリエーテル−OHを式(VI)の第三アルカノールアミン(6)の存在で反応させ、かつジメチルグリオキシム(7)を式(V)のジイソシアネート(5)と反応させ、その際、同時にウレタン基および第三アミン基ならびにブロック化されたイソシアネート基は、シロキサン共重合体中に導入され、ならびに第1の工程からの遊離ポリエーテルは、ウレタン形成によって結合され、第3の処理工程において、中間生成物(8)、繰返し単位
−[(Cn2nO)m−R2−CH2CH2−R2SiO(R2SiO)o−R2SiO−CH2CH2−R2−(OCn2nm−OC(O)NH−R3−NHC(O)O]x− (XI)
および
−[(Cn2nO)m−R2−CH2CH2−R2SiO(R2SiO)o−R2SiO−CH2CH2−R2−(OCn2nm−OC(O)NH−R3−NHC(O)O−N=C(CH3)=N−O−C(O)NH−R3−NHC(O)O]w− (XI’)
ならびに末端基
CH2=CH−R2−(OCn2nm−OC(O)NH−R3−NHC(O)O− (XII)または
−(Cn2nO)m−R2−CH=CH2 (XII’)
および
42N−R5−OC(O)NH−R3−NHC(O)O− (XIII)または
−R5−NR42 (XIII’)
、但し、この場合、R、R2、R3、R4、R5、n、mおよびoは、上記した意味を有し、
xは、1〜20、特に1〜4の整数であり、
wは、1〜15、特に1〜3の整数であるものとし、
からなるポリシロキサン−ポリエーテル共重合体をアルキル化剤(9)としてのp−トルエンスルホン酸メチルエステルで四級化することにより得られる。
【0053】
こうして得られたシロキサン共重合体は、繰返し単位
−[(Cn2nO)m−R2−CH2CH2−R2SiO(R2SiO)o−R2SiO−CH2CH2−R2−(OCn2nm−OC(O)NH−R3−NHC(O)O]x− (XI)
および
−[(Cn2nO)m−R2−CH2CH2−R2SiO(R2SiO)o−R2SiO−CH2CH2−R2−(OCn2nm−OC(O)NH−R3−NHC(O)O−N=C(CH3)=N−O−C(O)NH−R3−NHC(O)O]w− (XI’)
ならびに末端基
CH2=CH−R2−(OCn2nm−OC(O)NH−R3−NHC(O)O− (XII)または
−(Cn2nO)m−R2−CH=CH2 (XII’)
42N−R5−OC(O)NH−R3−NHC(O)O− (XIII)または
−R5−NR42 (XIII’)
および
[(CH3)R42N−R5−OC(O)NH−R3−NHC(O)O]+ CH364SO3- (XIV)または
[−R5−NR42(CH3)]+ CH364SO3- (XIV’)
からなり、但し、この場合、R、R2、R3、R4、R5、f、n、m、oおよびxは、上記した意味を有するものする。
【0054】
更に、好ましいシロキサン共重合体は、冒頭に記載された方法と同様に、第2の処理工程において、例えば式(X)の第三級アミン(6)およびブタノンオキシムを使用することにより得られる。更に、得られたシロキサン共重合体は、繰返し単位
−[(Cn2nO)m−R2−CH2CH2−R2SiO(R2SiO)o−R2SiO−CH2CH2−R2−(OCn2nm−OC(O)NH−R3−NHC(O)O]x− (XI)
ならびに末端基
CH2=CH−R2−(OCn2nm−OC(O)NH−R3−NHC(O)O− (XII)または
−(Cn2nO)m−R2−CH2CH2−R2SiO(R2SiO)o−R2SiO−CH2CH2−R2−(OCn2nm−OC(O)NH−R3−NHC(O)O−(Cn2nO)m−R2−CH=CH2 (XII’)
42N−R5−OC(O)NH−R3−NHC(O)O− (XIII)または
−(Cn2nO)m−R2−CH2CH2−R2SiO(R2SiO)o−R2SiO−CH2CH2−R2−(OCn2nm−OC(O)NH−R3−NHC(O)O−NR8−R5−NR42(XIII’)
および
[(CH3)R42N−R5−OC(O)NH−R3−NHC(O)O]+ CH364SO3- (XIV)または
[−(Cn2nO)m−R2−CH2CH2−R2SiO(R2SiO)o−R2SiO−CH2CH2−R2−(OCn2nm−OC(O)NH−R3−NHC(O)−NR8−R5−NR42(CH3)]+ CH364SO3- (XIII’)
ならびに
−(Cn2nO)m−R2−CH2CH2−R2SiO(R2SiO)o−R2SiO−CH2CH2−R2−(OCn2nm−OC(O)NH−R3−NHC(O)O−N=C(CH3)(C25) (XV)
からなり、但し、この場合、R、R2、R3、R4、R5、R8、n、m、oおよびxは、上記した意味を有するものとする。
【0055】
本発明による親水性のシロキサン共重合体中のウレタン基は、供与体および受容体として水素架橋の形成の際に作用することができ、一方で、第四級窒素基は、一面で本発明による親水性のシロキサン共重合体の親水性および溶解性の向上に利用され、ならびに他面、塩基性の環境中、および現在の噴射システムの塗布条件下、即ち剪断力の影響下での改善された安定性に利用することができる。
【0056】
部分的に極めて高い生成物粘度を減少させるために、場合によっては低分子量物質、例えばアルコールまたはエーテルを添加することができる。このための例は、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブトキシエタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジメトキシエタンであり、この場合ジエチレングリコールモノブチルエーテルは、1つの好ましい例である。好ましい添加量は、極めて粘稠な生成物の場合には、本発明によるシロキサン共重合体に対して50質量%まで、特に有利に30質量%までである。更に、この種の添加剤は、これから生じる生成物が、純粋なシロキサン共重合体よりも水中に簡単に分散可能であるという利点を有する。
【0057】
本発明によるシロキサン共重合体は、簡単に水中に他の助剤、例えば乳化剤なしに分散させることができ、それによって自己分散性となり、エマルジョン、殊にマイクロエマルジョンを生じる。
【0058】
従って、本発明の対象は、(A)本発明によるシロキサン共重合体および(B)水を含有するエマルジョン、特にマイクロエマルジョンである。
【0059】
このエマルジョンは、特に本発明によるシロキサン共重合体(A)を20〜60質量%、有利に30〜50質量%含有する。
【0060】
更に、本発明の対象は、
(A)本発明によるシロキサン共重合体と
(B)水とを混合することによって、エマルジョン、特にマイクロエマルジョンを製造する方法である。
【0061】
シリコーンエマルジョンを製造するための技術は、公知であり、通常、製造は、本発明によるシロキサン共重合体を水と一緒に簡単に攪拌し、場合によっては引続き回転子/固定子式のホモジナイザー、コロイドミルまたは高圧ホモジナイザーで均質化することによって行われる。
【0062】
本発明によるシロキサン共重合体は、特に繊維含有基質、例えばポリエステル、ポリアミド、羊毛、ポリエチレンまたはセルロース系繊維のような材料からなる編織布、繊維および不織布の処理に使用される。本発明によるシロキサン共重合体またはそのエマルジョンは、繊維工業における親水性可塑剤として、親水性織物柔軟剤として、または繊維および不織布の製造および装備の際の親水性に作用する添加剤として使用されてよい。本発明による化合物は、殊に該化合物の簡単な合成、高い直接性、水性エマルジョンの簡単な製造可能性(自己分散)ならびに塩基性の環境中、および現在の噴射システムの塗布条件下、即ち剪断力の影響下での高い安定性を示す。更に、本発明による化合物またはそのエマルジョンは、編織布、繊維および不織布に高い親水性ならびにブロック化されたイソシアネートの解離温度を上廻る温度水準への短時間の加熱後に優れた柔らかい手触りを同時の極めて良好な洗濯耐久性と共に付与する。
【0063】
次に記載された実施例において、全ての粘度の表示は、25℃の温度に関連するものである。特に記載がない限り、次の実施例は、周囲大気での圧力で、すなわち約1020hPaで、かつ室温で、即ち約23℃で、もしくは前記成分を室温で付加的な加熱または冷却なしに一緒にした場合に生じる温度で実施される。更に、部および%の全ての記載は、別記しない限り、質量に関連するものである。
【実施例】
【0064】
実施例1:
Si結合した水素0.055質量%および約53質量ppmの含水量を有するα,ω−ジヒドロゲンポリジオルガノシロキサン3200gを、水1276質量ppmを含有する、式
2C=CH−CH2−(OCH2CH210.2−OH、
で示されるポリエーテル1130gと混合し、100℃に昇温させる。次に、イソプロパノール中に溶解したヘキサクロロ白金酸0.6g(元素状白金に対して0.48%で)を供給し、その上、反応混合物の温度を117℃に上昇させ、澄明な生成物を生じる。100〜110℃で1時間の後、Si結合した水素の完全な変換が達成される。ポリエーテル−ポリシロキサン中間生成物(4)は、25℃で約970mm2/秒の粘度を有する。
【0065】
比較試験1(本発明によらない):
実施例1からの中間生成物(4)433gにN,N−ジメチルエタノールアミン6.27gおよびヘキサメチレンジイソシアネート25.9g(中間生成物(4)中およびN,N−ジメチルエタノールアミン(6)中のイソシアネート反応性基の総和1モル当たりイソシアネート基0.999モル)を順次に供給し、100℃で1時間攪拌させる。その間に明らかな粘度増加が起こる。こうして得られた中間生成物は、約14.4ミリ当量/100gのプロトン化可能なアミン基の含量を有する。
【0066】
80℃に冷却し、ジエチレングリコールモノブチルエーテル120gならびに酢酸4.25gを添加し、前記温度でさらに1時間攪拌させる。澄明な褐色の油が得られる。
【0067】
高粘稠な油40gを50℃で水60gと混合する。(エマルジョン1)。
【0068】
実施例2:
実施例1からの中間生成物(4)433gにN,N−ジメチルエタノールアミン4.39g、ブタノンオキシム1.84gおよびヘキサメチレンジイソシアネート25.9g(中間生成物(4)中およびN,N−ジメチルエタノールアミン(6)およびブタノンオキシム(7)中のイソシアネート反応性基の総和1モル当たりイソシアネート基0.999モル)を順次に供給し、100℃で1時間攪拌させる。その間に明らかな粘度増加が起こる。こうして得られた中間生成物は、約10.1ミリ当量/100gのプロトン化可能なアミン基の含量を有する。
【0069】
80℃に冷却し、ジエチレングリコールモノブチルエーテル120gならびに酢酸2.96gを添加し、前記温度でさらに1時間攪拌させる。澄明な褐色の油が得られる。
【0070】
高粘稠な油40gを50℃で水60gと混合する(エマルジョン2)。
【0071】
実施例3:
実施例1からの中間生成物(4)433gにN,N−ジメチルエタノールアミン4.39g、ジメチルグリオキシム1.24gおよびヘキサメチレンジイソシアネート25.9g(中間生成物(4)中およびN,N−ジメチルエタノールアミン(6)およびジメチルグリオキシム(7)中のイソシアネート反応性基の総和1モル当たりイソシアネート基0.999モル)を順次に供給し、100℃で1時間攪拌させる。その間に明らかな粘度増加が起こる。こうして得られた中間生成物は、約10.1ミリ当量/100gのプロトン化可能なアミン基の含量を有する。
【0072】
80℃に冷却し、ジエチレングリコールモノブチルエーテル120gならびに酢酸2.96gを添加し、前記温度でさらに1時間攪拌させる。淡く混濁した褐色の油が得られる。
【0073】
高粘稠な油40gを50℃で水60gと混合する(エマルジョン3)。
【0074】
実施例4:
実施例1からの中間生成物(4)433gにN,N−ジメチルエタノールアミン4.39g、ジエチルアミン1.54gおよびヘキサメチレンジイソシアネート25.9g(中間生成物(4)中およびN,N−ジメチルエタノールアミン(6)およびジエチルアミン(7)中のイソシアネート反応性基の総和1モル当たりイソシアネート基0.999モル)を順次に供給し、100℃で1時間攪拌させる。その間に明らかな粘度増加が起こる。こうして得られた中間生成物は、約10.1ミリ当量/100gのプロトン化可能なアミン基の含量を有する。
【0075】
80℃に冷却し、ジエチレングリコールモノブチルエーテル120gならびに酢酸2.96gを添加し、前記温度でさらに1時間攪拌させる。澄明な褐色の油が得られる。
【0076】
高粘稠な油40gを50℃で水60gと混合する。(エマルジョン4)。
【0077】
実施例5:
実施例1からの中間生成物(4)433gにN,N−ジメチルエタノールアミン4.39g、ブタノンオキシム1.84gおよびヘキサメチレンジイソシアネート25.9g(中間生成物(4)中およびN,N−ジメチルエタノールアミン(6)およびブタノンオキシム(7)中のイソシアネート反応性基の総和1モル当たりイソシアネート基0.999モル)を順次に供給し、100℃で1時間攪拌させる。その間に明らかな粘度増加が起こる。こうして得られた中間生成物は、約10.1ミリ当量/100gのプロトン化可能なアミン基の含量を有する。
【0078】
80℃に冷却し、ジエチレングリコールモノブチルエーテル120gならびにp−トルエンスルホン酸メチルエステル9.17gを添加し、前記温度でさらに1時間攪拌させる。澄明な褐色の油が得られる。
【0079】
高粘稠な油40gを50℃で水60gと混合する。(エマルジョン5)。
【0080】
比較試験2(本発明によらない):
実施例1からの中間生成物(4)433gにN,N−ジメチルエタノールアミン6.27gおよびヘキサメチレンジイソシアネート25.9g(中間生成物(4)中およびN,N−ジメチルエタノールアミン(6)中のイソシアネート反応性基の総和1モル当たりイソシアネート基0.999モル)を順次に供給し、100℃で1時間攪拌させる。その間に明らかな粘度増加が起こる。こうして得られた中間生成物は、約14.4ミリ当量/100gのプロトン化可能なアミン基の含量を有する。
【0081】
80℃に冷却し、ジエチレングリコールモノブチルエーテル120gならびにp−トルエンスルホン酸メチルエステル13.1gを添加し、前記温度でさらに1時間攪拌させる。澄明な褐色の油が得られる。
【0082】
高粘稠な油40gを50℃で水60gと混合する。(エマルジョン6)。
【0083】
実施例6:
Si結合した水素0.053質量%および約56質量ppmの含水量を有するα,ω−ジヒドロゲンポリジオルガノシロキサン1000gを、式
2C=CH−CH2−(OCH2CH220[OCH2CH(CH3)]20−OH、
で示されるアリアルコールエトキシレート/プロポキシレート1700gと混合し、100℃に昇温させる。次に、イソプロパノール中に溶解したヘキサクロロ白金酸0.25g(元素状白金に対して0.48%で)を供給し、その上、反応混合物の温度を112℃に上昇させ、澄明な生成物を生じる。100〜110℃で2時間後、Si結合した水素の完全な変換が達成される。ポリエーテル−ポリシロキサン中間生成物(4)は、25℃で約1360mm2/秒の粘度を有する。
【0084】
比較試験3(本発明によらない):
実施例8からの中間生成物(4)500gにN,N−ジメチルプロパノールアミン5.15gおよびヘキサメチレンジイソシアネート16.8g(中間生成物(4)中およびN,N−ジメチルプロパノールアミン(6)中のイソシアネート反応性基の総和1モル当たりイソシアネート基0.999モル)を順次に供給し、100℃で1時間攪拌させる。その間に明らかな粘度増加が起こる。こうして得られた中間生成物は、約9.3ミリ当量/100gのプロトン化可能なアミン基の含量を有する。
【0085】
80℃に冷却し、ジエチレングリコールモノブチルエーテル135gならびに酢酸3.0gを添加し、前記温度でさらに1時間攪拌させる。澄明な褐色の油が得られる。
【0086】
高粘稠な油40gを50℃で水60gと混合する。(エマルジョン7)。
【0087】
実施例7:
実施例8からの生成物500gにN,N−ジメチルプロパノールアミン3.61g、ブタノンオキシム1.31gおよびヘキサメチレンジイソシアネート16.8g(中間生成物(4)中およびN,N−ジメチルプロパノールアミン(6)およびブタノンオキシム(7)中のイソシアネート反応性基の総和1モル当たりイソシアネート基0.999モル)を順次に供給し、100℃で1時間攪拌させる。その間に明らかな粘度増加が起こる。こうして得られた中間生成物は、約6.9ミリ当量/100gのプロトン化可能なアミン基の含量を有する。
【0088】
80℃に冷却し、ジエチレングリコールモノブチルエーテル135gならびに酢酸4.25gを添加し、前記温度でさらに1時間攪拌させる。澄明な褐色の油が得られる。
【0089】
高粘稠な油40gを50℃で水60gと混合する。(エマルジョン8)。
【0090】
実施例8:
種々のシロキサン重合体の手触り特性の洗濯耐久性における差異を測定するために、コットンタオル製品(480g/m2)の断片を約80%の処理液吸収率で第1表に記載された最終仕上げ用処理液で処理した。この繊維試験片をそれぞれ張り枠中で120℃で2分間乾燥させ、引続き縮合のために170℃で2分間維持した。23℃に空気調整された室内で一晩に亘って貯蔵した後、この材料を3片に分割した。更に、それぞれの試験片の1片を空調室内に貯蔵し、もう1つの1片を1回、残りの1片を3回次の条件下で洗濯した:通常の洗剤を使用し、市販の洗濯機を用いて60℃で洗濯時間約90分間で洗濯した。引続き、洗濯した試験片を乾燥のために再び空調室内に貯蔵した。その後に、洗濯した試験片の相対的な柔らかい手触りを、洗濯していない試験片(100%の柔らかい手触り)との比較で評価し、空試験値(0%の柔らかい手触り)のために5人の試験員のパネラーによって評価した。結果は、第2表および第3表に記載されている。
【0091】
繊維試験片1、6および7(比較試験1、2および3に記載のエマルジョン1、6および7で処理した)の場合、3回の洗濯後に柔らかい手触りは、元来の数値の約10〜15%に減少し、他方、本発明によるエマルジョンで仕上げ加工された試験片の場合には、3回の洗濯後に残存する柔らかい手触りは、明らかに向上される。仕上げ加工された材料の親水性の基準としての液滴による陥没時間は、試験された全ての試験片の場合に10秒未満である。
【0092】
【表1】

【0093】
【表2】

【0094】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)第1の工程で、
1分子当たり少なくとも1個のSi結合した水素原子、特に少なくとも2個のSi結合した水素原子を有するオルガノポリシロキサン(1)と一般式
1−(A−Cn2nm−A1−H (I)
〔式中、R1は、場合により置換された1価の炭化水素基を表わし、ヒドロシリル化反応においてSi−H基に付加されていてよく、特に脂肪族C−C多重結合を有する炭化水素基を表わし、Aは、−O−、−C(O)−O−、−O−C(O)−、−O−C(O)−O−、−C(O)−NH−、−NH−C(O)−、ウレタン基および尿素基の群から選択された2価の極性有機基、特に酸素原子−O−を表わし、A1は、−O−、−NH−および−NR’−(この場合、R’は、1〜18個の炭素原子を有する1価の炭化水素基を表わす)の群から選択された2価の極性有機基、特に酸素原子−O−を表わし、
nは、1〜20、特に1〜4、有利に2または3の整数であり、および
mは、0であるかまたは正の整数、特に5〜50である〕で示される十分に直鎖状のオリゴマーまたはポリマーの化合物(2)とを反応させ、
(b)第2の工程において、
こうして得られたH−A1−基を有する中間生成物(4)と1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する有機化合物(5)とを反応させ、この場合この反応は、イソシアネート基に対して反応性である他の有機化合物(6)および(7)の存在で行なわれ、但し、化合物(6)は、少なくとも1個の第三級アミン基を含有し、化合物(7)は、50℃〜250℃、特に100℃〜200℃の温度範囲内で再びシロキサン共重合体と分離することができるものであり、その際再びシロキサン共重合体中で遊離イソシアネート基が生じ、および
(c)第3の工程において、
工程(b)からのアミン基含有中間生成物(8)をアルキル化剤(9)で部分的または完全に四級化し、但し、シロキサン共重合体の製造に使用される化合物(1)および(2)の含水量は、それぞれ化合物(1)および(2)の全体量に対して2000質量ppmより低く、特に1500質量ppmより低く、有利に1000質量ppmより低いことにより、製造されたシロキサン共重合体。
【請求項2】
1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する有機化合物(5)は、中間生成物(4)中ならびに有機化合物(6)および(7)中に含有されている、イソシアネート基と反応性の基の総和1モル当たりイソシアネート基0.5〜1.0モル量で使用されている、請求項1記載のシロキサン共重合体。
【請求項3】
オルガノポリシロキサン(1)として、一般式
g3-g−SiO(SiR2HO)o(SiRHO)pSiR3-gg (III)
〔式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、基1個当たり1〜18個の炭素原子を有する、場合により置換された1価の炭化水素基を表わし、
gは、0、1または2であり、
oは、0または1〜1500の整数であり、および
pは、0または1〜200の整数であり、
但し、1分子当たり少なくとも1個のSi結合した水素原子が存在するものとする〕で示されるオルガノポリシロキサンが使用されている、請求項1または2記載のシロキサン共重合体。
【請求項4】
オルガノポリシロキサン(1)がα,ω−ジヒドロゲンジオルガノポリシロキサンである、請求項3記載のシロキサン共重合体。
【請求項5】
式(I)中のAおよびA1が酸素原子−O−である、請求項1から4までのいずれか1項に記載のシロキサン共重合体。
【請求項6】
化合物(2)が一般式
2C=CH−R2−(OCn2nm−OH (IV)
〔式中、R2は、1〜10個の炭素原子を有する2価の炭化水素基であり、nおよびmは、請求項1に記載された意味を有する〕で示されるポリエーテルである、請求項1から5までのいずれか1項に記載のシロキサン共重合体。
【請求項7】
化合物(5)が一般式
O=C=N−R3−N=C=O (V)
〔式中、R3は、基1個当たり4〜40個の炭素原子を有する2価の炭化水素基を表わす〕で示されるジイソシアネートである、請求項1から6までのいずれか1項に記載のシロキサン共重合体。
【請求項8】
第2の処理工程(b)において、他の有機化合物(6)として式
HX−R5−NR42 (VI)、
HX−R6(NR42) (VII)、
HX−R7(NR423 (VIII)、
(HX)26−NR42 (IX)、
HR8N−R5−NR42 (X)、
〔式中、R4は、場合により酸素原子、硫黄原子または窒素原子を含有してよい基R、特に場合によりヒドロキシ基および/または過アルキル化されたアミン基を含有していてよいメチル基、エチル基またはプロピル基を表わし、
5は、酸素原子、硫黄原子または窒素原子によって中断されていてもよいし、置換されていてもよい、1〜100個の炭素原子、有利に1〜50個の炭素原子、殊に有利に1〜20個の炭素原子を有する2価の炭化水素基を表わし、
6は、1個以上の酸素原子を含有する、基1個当たり1〜100個の炭素原子を有する3価の有機基、特に1〜100個の炭素原子、有利に1〜20個の炭素原子、殊に有利に1〜10個の炭素原子を有する3価の炭化水素基を表わし、
7は、1個以上の酸素原子を含有する、基1個当たり1〜100個の炭素原子を有する4価の有機基、特に1〜20個の炭素原子を有する4価の炭化水素基を表わし、
8は、水素原子またはR4を表わし、および
Xは、酸素原子または硫黄原子、特に酸素原子を表わす〕で示される有機化合物が使用されている、請求項1から7までのいずれか1項に記載のシロキサン共重合体。
【請求項9】
化合物として、オキシム、フェノール、ラクタム、CH酸化合物、例えばマロネート、アセトアセテートまたはケトン、ピラゾール、ヒドロキサム酸、第2モノアミンおよびヒドロキシルアミンの群から選択された、イソシアネートに対して反応性の水素原子を有するタイプHBの化合物、またはジオキシム、ジフェノールおよび第二級ジアミンの群から選択された、イソシアネートに対して反応性の水素原子を有するタイプHBHの化合物が使用されている、請求項1から8までのいずれか1項に記載のシロキサン共重合体。
【請求項10】
第3の処理工程(c)において、アルキル化剤(9)として、塩化メチル、ヨウ化メチル、塩化ベンジル、クロロ酢酸、ジメチルスルフェートおよびp−トルエンスルホン酸メチルエーテルの群から選択されたアルキル化剤が使用されている、請求項1から9までのいずれか1項に記載のシロキサン共重合体。
【請求項11】
(a)第1の工程で、
1分子当たり少なくとも1個のSi結合水素原子、特に少なくとも2個のSi結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン(1)と一般式
1−(A−Cn2nm−A1−H (I)
〔式中、R1は、場合により置換された1価の炭化水素基を表わし、ヒドロシリル化反応においてSi−H基に付加されていてよく、特に脂肪族C−C多重結合を有する炭化水素基を表わし、
Aは、−O−、−C(O)−O−、−O−C(O)−、−O−C(O)−O−、−C(O)−NH−、−NH−C(O)−、ウレタン基および尿素基の群から選択された2価の極性有機基、特に酸素原子−O−を表わし、
1は、−O−、−NH−および−NR’−(この場合、R’は、1〜18個の炭素原子を有する1価の炭化水素基を表わす)の群から選択された2価の極性有機基、特に酸素原子−O−を表わし、
nは、1〜20、特に1〜4、有利に2または3の整数であり、および
mは、0であるかまたは正の整数、特に5〜50である〕で示される十分に直鎖状のオリゴマーまたはポリマーの化合物とを反応させ、
(b)第2の工程において、
こうして得られたH−A1−基を有する中間生成物(4)と1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する有機化合物(5)とを反応させ、この場合この反応は、イソシアネート基に対して反応性である他の有機化合物(6)および(7)の存在で行なわれ、但し、化合物(6)は、少なくとも1個の第三級アミン基を含有し、化合物(7)は、50℃〜250℃、特に100℃〜200℃の温度範囲内で再びシロキサン共重合体と分離することができるものであり、その際再びシロキサン共重合体中で遊離イソシアネート基が生じ、および
(c)第3の工程において、
工程(b)からのアミン基含有中間生成物(8)をアルキル化剤(9)で部分的または完全に四級化し、但し、シロキサン共重合体の製造に使用される化合物(1)および(2)の含水量は、それぞれ化合物(1)および(2)の全体量に対して2000質量ppmより低く、特に1500質量ppmより低く、有利に1000質量ppmより低いことにより、シロキサン共重合体を製造する方法。
【請求項12】
(A)請求項1から10までのいずれか1項に記載のシロキサン共重合体および
(B)水を含有するエマルジョン。
【請求項13】
(A)請求項1から10までのいずれか1項に記載のシロキサン共重合体と
(B)水とを混合することによる、請求項12記載のエマルジョンを製造する方法。
【請求項14】
繊維含有基質を請求項1から10までのいずれか1項に記載のシロキサン共重合体で処理する方法。

【公表番号】特表2012−511603(P2012−511603A)
【公表日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540053(P2011−540053)
【出願日】平成21年12月8日(2009.12.8)
【国際出願番号】PCT/EP2009/066612
【国際公開番号】WO2010/066722
【国際公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(390008969)ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト (417)
【氏名又は名称原語表記】Wacker Chemie AG
【住所又は居所原語表記】Hanns−Seidel−Platz 4, D−81737 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】