説明

シワ抑制用組成物

【課題】シワ抑制効果を発揮しうる組成物の提供
【解決手段】脂肪酸アルカノールアミド及び/又はその塩を有効成分とするシワ抑制用組成物であって、前記脂肪酸アルカノールアミドの脂肪酸部の炭素数が17〜19であり、アルカノール部の炭素数が1〜4であるシワ抑制用組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シワ抑制用組成物及びシワ抑制用皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
本格的な高齢化社会を迎え、老化機構に関する研究・開発が活発化している。中でも皮膚は人体の最外層を形成し、生体保護に重要な役割を担うだけでなく外観が視覚的に捉えられるため、美容上において特に重要な臓器である。健康・美容両面における生活の質(QOL)維持あるいは向上の観点から皮膚老化防止への関心は近年益々高まっている。
【0003】
皮膚老化の1つに、光老化というものがある。光老化とは、通常、日光に対する被曝が繰り返された結果として認められる皮膚の外見及び機能が変化することを意味する(非特許文献1及び2参照)。光老化は、一般に、日光の構成要素である紫外線(UV)、特に中間UV(UVBと呼ばれる波長290−320nmの紫外線)により引き起こされると考えられている。光老化を引き起こすのに必要なUVBの被曝量は現在のところ知られていない。しかしながら、紅斑や日焼けを引き起こすレベルでのUVBに対する繰り返しの被曝が光老化に結びつくことが知られている。臨床的には、光老化は、肌荒れ、シワ形成、斑の着色、土色化、たるみの形成、毛細管拡張症の発症、ほくろの発生、紫斑病の発症、傷つき易くなる、萎縮、繊維症的色素除去領域の発生、前悪性腫瘍及び悪性腫瘍及び悪性腫瘍の発症等として特定され得る。そして、光老化は普通、顔、耳、頭、首、手のような、日光に習慣的に曝される皮膚に起こる(非特許文献1及び2参照)。
【0004】
一方、脂肪酸アルカノールアミドは、皮膚外用剤等に使用される場合、主成分の効果を増加させる機能(特許文献1)、非イオン性の可溶化剤としての機能(特許文献2)、及び、皮膚の水分を増加させる機能(特許文献3)を担う成分として使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開10-36248号公報、0014,0015,0022-0024段落
【特許文献2】特開2004-339145号公報、請求項6
【特許文献3】特開2008-16219号公報、0029段落
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Donald L. Bissett et al. "AN ANIMAL MODEL OF SOLAR-AGED SKIN: HISTOLOGICAL, PHYSICAL, AND VISIBLE CHANGES IN UV-IRRADIATED HAIRLESS MOUSE SKIN" Photochemistry and Photobiology, vol. 46, no. 3, pp. 367-378, 1987
【非特許文献2】市橋正光、“皮膚の老化とシワの形成”、FRAGRANCE JOURNAL、No.5、pp24-30、2004、[abstract]
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これまでに光老化によるシワ形成を防止又は抑制する物質・植物エキス等はいくつか報告されており一定の効果は示している。しかしながら、より効率的な光老化の防止・抑制のため、光老化抑制効果を示すさらなる物質及び組成物が求められている。よって、本発明は、シワ抑制効果を発揮しうる組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、脂肪酸アルカノールアミド及び/又はその塩を有効成分とするシワ抑制用組成物であって、前記脂肪酸アルカノールアミドの脂肪酸部の炭素数が17〜19であり、アルカノール部の炭素数が1〜4であるシワ抑制用組成物に関する。
【0009】
本発明は、その他の態様として、本発明のシワ抑制用組成物を含むシワ抑制用皮膚外用剤に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のシワ抑制用組成物によれば、シワ形成、好ましくは、光老化に起因するシワ形成を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の実施例におけるシワ抑制用組成物のシワ抑制効果を測定した結果の一例を示すグラフである。
【図2】図2は、本発明に用いる脂肪酸アルカノールアミドの血管新生抑制効果を測定した結果の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書において「シワ抑制」は、シワの形成の予防、防止及び抑制を含む。前記シワの形成は、上述した光老化に起因するシワ形成であることが好ましい。本発明において「光老化に起因するシワ形成」とは、日光及び/又は放射線に対する被曝の結果として認められる皮膚のシワ形成をいう。
【0013】
本発明は、所定の脂肪酸アルカノールアミドが、シワ形成、とりわけ光老化に起因するシワ形成を抑制できるという知見に基づく。
【0014】
本発明で使用する所定の脂肪酸アルカノールアミドがシワ形成を抑制できるメカニズムの詳細は明らかでないが、前記所定の脂肪酸アルカノールアミドの血管新生抑制機能に関連すると考えられる。そして、シワの形成、とりわけ光老化に起因するシワの形成には血管新生の関与が示唆される。よって、前記所定の脂肪酸アルカノールアミドが血管新生抑制し、その結果、シワ形成が抑制されると推定される。但し、本発明はこのメカニズムに限定されない。なお、前記所定の脂肪酸アルカノールアミドが血管新生抑制能を有することは、後述する実施例及び図2に基づき理解できる。例えば、図2は、リノレイルエタノールアミド及びオレオイルエタノールアミドがともに血管新生抑制機能を有することを示す。
【0015】
よって、本発明は、脂肪酸アルカノールアミド及び/又はその塩を有効成分とするシワ抑制用組成物であって、前記脂肪酸アルカノールアミドの脂肪酸部の炭素数が17〜19かつ、であり、アルカノール部の炭素数が1〜4であるシワ抑制用組成物(以下、「本発明のシワ抑制用組成物」ともいう)に関する。
【0016】
本発明によれば、シワ抑制効果、好ましくは、光老化に起因するシワ抑制効果を発揮しうる組成物及び皮膚外用剤を提供できる。また、本発明で使用する脂肪酸アルカノールアミドは、飲食物等に含まれる成分とすることもできるから、そのような脂肪酸アルカノールアミドを選択することで、好ましくは、人体に対する安全性を確保することができる。
【0017】
[脂肪酸アルカノールアミド]
本発明のシワ抑制用組成物で使用する脂肪酸アルカノールアミドは、脂肪酸部の炭素数が17〜19であり、アルカノール部の炭素数が1〜4である。前記脂肪酸部を形成する脂肪酸は、シワ抑制効果の点から、不飽和脂肪酸であることが好ましく、一価又は二価の不飽和脂肪酸であることがより好ましい。前記脂肪酸部の炭素数は、シワ抑制効果の点から、17〜19であって、18であることが好ましい。また、前記アルカノール部の炭素数は、シワ抑制効果の点から、1〜4であって、1〜3が好ましく、2がより好ましい。
【0018】
本発明のシワ抑制用組成物における脂肪酸アルカノールアミドは、その一態様において、下記一般式(1)で表すことができる。
【0019】
【化1】

【0020】
上記式(1)中、R1は、シワ抑制効果の点から、炭素数16〜18の鎖式炭化水素基であって、炭素数17の分枝のない直鎖状炭化水素基であることが好ましい。また、該鎖式炭化水素基は、シワ抑制効果の点から、不飽和であることが好ましく、二重結合を1〜3個有することがより好ましく、二重結合を1又は2個有することがさらに好ましい。上記式(1)中、R2は、シワ抑制効果の点から、炭素数1〜4のアルキレン基であって、炭素数は1〜3が好ましく、2がより好ましい。
【0021】
本発明のシワ抑制用組成物で使用する脂肪酸アルカノールアミドは、人体への安全性の点から、従来食品として摂取されてきた物に含まれる成分であることが好ましく、合成物であってもよいが天然物であることが好ましい。本発明のシワ抑制用組成物に含まれる脂肪酸アルカノールアミドは、1種類でもよく2種類以上であってもよい。脂肪酸アルカノールアミドが塩の形態である場合、前記塩は、薬理学上、製薬上及び/又は化粧上許容される塩であることが好ましい。当業者であれば、好ましい塩を適宜選択できる。
【0022】
本発明のシワ抑制用組成物で使用する脂肪酸アルカノールアミドとしては、シワ抑制及び安全性の観点から、リノレイルエタノールアミド(Linoleoylethanolamide)、及び/又は、オレオイルエタノールアミド(Oleoylethanolamide)が好ましい。リノレイルエタノールアミドもオレオイルエタノールアミドも従来から摂取されてきた食品に含まれている天然成分であって、人体に対する安全性が確認されている点で好ましい。
【0023】
【化2】

【0024】
本発明のシワ抑制用組成物における脂肪酸アルカノールアミドの含有量は、シワ抑制効果の点から、0.0001〜10重量%であることが好ましく、0.001〜5重量%がより好ましく、0.005〜1重量%がさらに好ましく、0.005〜0.5重量%がさらにより好ましい。なお、本発明のシワ抑制用組成物を用いて皮膚外用剤等を調製する場合には、皮膚外用剤における脂肪酸アルカノールアミドの含有量が上記範囲になることが、シワ抑制効果の点から好ましい。その場合、本発明のシワ抑制用組成物における脂肪酸アルカノールアミドは上記含有量の範囲を超えて濃縮されていてもよい。
【0025】
[担体]
本発明のシワ抑制用組成物は、上述の脂肪酸アルカノールアミド以外の成分として、取扱い性の点から、シワ抑制効果及び安全性を著しく損なわない範囲で担体を含んでもよい。前記担体としては、マンニトール、乳糖、デキストラン等の水溶性の単糖類、オリゴ糖類、又は多糖類; ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース等のゲル形成性又は水溶性のセルロース類; 結晶性セルロース、α−セルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム及びそれらの誘導体等の水吸収性でかつ水難溶性のセルロース類; ヒドロキシプロピル澱粉、カルボキシメチル澱粉、架橋澱粉、アミロース、アミロペクチン、ペクチン及びそれらの誘導体等の水吸収性でかつ水難溶性の多糖類; アラビアガム、トラガンドガム、グリコマンナン及びそれらの誘導体等の水吸収性でかつ水難溶性のガム類; ポリビニルピロリドン、架橋ポリアクリル酸及びその塩、架橋ポリビニルアルコール、ポリヒドロキシエチルメタクリレート及びそれらの誘導体等の架橋ビニル重合体類; リン脂質、コレステロール等のリポソーム等分子集合体を形成する脂質類糖を挙げることができる。
【0026】
[シワ抑制用組成物]
本発明のシワ抑制用組成物は、当業者であれば、上述の脂肪酸アルカノールアミド及び担体を用いて適宜適当な形態に調製することができる。本発明のシワ抑制用組成物の形態は、シワ抑制効果が発揮できる形態であれば特に制限されず、内服形態としてもよく、或いは、後述するような外用剤の形態であってもよい。本発明のシワ抑制用組成物は、ヒト及びヒト以外の動物に適用できる。
【0027】
本発明のシワ抑制用組成物は、一実施形態として、脂肪酸アルカノールアミドが溶媒に溶解した形態としてもよい。前記溶媒としては、有機溶媒が挙げられ、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール; プロピレングリコール、ブチレングリコール等のポリオール類;及び、これらの混合溶媒が挙げられる。また、前記有機溶媒と水との混合溶媒であってもよい。
【0028】
本発明のシワ抑制用組成物は、また、前記脂肪酸アルカノールアミドを唯一のシワ抑制効果又は光老化に起因するシワ抑制効果の有効成分とすることができる。したがって、本発明のシワ抑制用組成物は、前記脂肪酸アルカノールアミド以外の光老化に起因するシワの抑制及び/又は防止に有効な成分を有効量含まない形態とすることができる。前記成分としては、例えば、レチノール、レチニルエステル、及び塩化カルニチンの少なくとも1つが挙げられる。
【0029】
[シワ抑制用皮膚外用剤]
本発明は、一態様として、本発明のシワ抑制用組成物を含むシワ抑制用皮膚外用剤(以下、本発明の皮膚外用剤ともいう)に関する。本発明の皮膚外用剤は、本発明のシワ抑制用組成物にさらに必要に応じて適宜選択したその他の成分を含んでいてもよく、或いは、本発明のシワ抑制用組成物そのままであってもよい。
【0030】
本明細書において「皮膚外用剤」とは、各種薬剤を意味し、例えば、化粧料、医薬部外品、医薬品、等が含まれる。前記皮膚外用剤の具体例としては、肌に対するものとして、軟膏、パップ、クリーム、クリーム、乳液、エッセンス、ローション、パック、ゼリー、ファンデーション等を例示でき、頭皮に対するものとして、トニック、リンス、シャンプー、アストリンゼント、ヘアクリーム、ヘアフォーム、ヘアスプレー、ヘアジェル等を例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
前記その他の成分としては、前記皮膚外用剤を製造するにあたり通常用いられる補助的原料又は添加物等が挙げられる。前記原料又は添加物としては、本発明の効果を損なわない範囲で選択すればよく、例えば、収斂剤、殺菌・抗菌剤、美白剤、紫外線吸収剤、細胞賦活剤、消炎・抗アレルギー剤、抗酸化・活性酸素消去剤、精製水、低級アルコール、多価アルコール、油脂、粉体、界面活性剤、色素、防腐剤、香料等が挙げられる。
【0032】
本発明の皮膚外用剤は、通常の外用剤として知られる種々の形態の基剤に配合して調製することができる。本発明の皮膚外用剤における、脂肪酸アルカノールアミドの配合量は、外用剤全量に対し乾燥固形分として、0.0001〜10重量%であることが好ましく、0.001〜5重量%であることがより好ましい。
【0033】
[シワ形成抑制方法]
本発明は、その他の態様として、本発明のシワ抑制用組成物又は本発明の皮膚外用剤を皮膚に塗布することを含むシワ形成抑制方法に関する。塗布方法は特に制限されず、前述した剤形に従って使用できる。本発明のシワ形成抑制方法は、その一態様として、0.0001〜10重量%の脂肪酸アルカノールアミドを配合する本発明のシワ抑制用組成物又は本発明の皮膚外用剤を、シワ形成を抑制したい部分の皮膚に1日1〜2回塗布することを含む。
【実施例】
【0034】
以下、実施例を用いて本発明をさらに説明する。
【0035】
[シワ抑制用組成物の調製]
リノレイルエタノールアミド(Linoleoylethanolamide、Cayman社製)を、溶媒(エタノール:ブチレングリコール=1:1)に0.02重量%となるように溶解して、シワ抑制用組成物(実施例1)の調製を調製した。このシワ抑制用組成物のコントロールとして、リノレイルエタノールアミドを含まない前記溶媒のみ(vehicle)を用いた。
【0036】
[シワ形成抑制の測定]
上記実施例1のシワ抑制用組成物及びコントロールを被検薬剤として使用し、下記の測定方法に基づいてシワ形成抑制の測定を行い、下記の評価方法で評価した。その結果を図1に示す。
【0037】
〔光老化モデルを用いたシワ形成抑制効果測定方法〕
へアレスマウス(HOS:HR-1、雄4週齢)の背部にUVBを週3回照射した。照射は6週間行った。照射量は1週目:92 mJ/cm2、2週目:138 mJ/cm2、3週目:184 mJ/cm2、4週目:276 mJ/cm2、5週目:368 mJ/cm2、6週目:368 mJ/cm2とした。被験薬剤塗布は、UVB照射開始直後から行った。マウスを2群(各群3匹)に分け、被験薬剤を照射直後にマウスの背部に塗布し、被験薬剤の有効性の評価を行った。
【0038】
〔シワ形成抑制効果の評価方法〕
6週間後のシワの発生状況を3名の判定者が肉眼観察によりスコア化した。シワの発生状況は、「シワなし:0」、「背部に薄いシワ:2」、「背部全体に薄いシワ:4」、「背部に深いシワ:6」、「背部全体に深いシワ:8」として、点数化した。評点が高いほどシワが深いことを示す。各群の平均値を算出して薬剤の効果を図1に示す。
【0039】
図1に示すとおり、コントロールに対して実施例1のシワ抑制用組成物は、有意にシワ形成抑制効果を示した。
【0040】
[血管新生抑制の測定]
リノレイルエタノールアミド及びオレオイルエタノールアミド(Oleoylethanolamide)(共にCayman社製)を試験サンプルとして用い、ラット動脈片をコラーゲンゲル中で培養することを含む下記方法及び条件で血管新生抑制作用を測定した。
【0041】
〔試験動物〕
日本クレア社より購入した6〜8週齢(体重160〜240 g)のWistar系雄ラットを下記血管新生抑制作用試験に供した。
【0042】
〔血管新生抑制作用試験方法〕
前記試験動物をジエチルエーテルにより麻酔し、右大腿動脈切断により出血死させた後、胸部大動脈を取り出し、1〜1.5 mmの長さに切断した。この動脈片を6ウェル培養プレートに移し、コラーゲンゲル溶液を包埋し、37℃でゲル化させた。その後1%ITS+(Becton Dickinson Bioscience社製)を含むRPMI1640培地(Gibco社製)を2 mL加えた。次いで試験サンプルをそれぞれ100 μg/mLとなるように添加し、5%CO2インキュベーター中で7日間培養した。コントロールには、サンプルを添加しないこと以外は同様の操作を行った。
【0043】
培養から7日目に、動脈片から生じる微小血管毛を倒立顕微鏡下で撮影し、画像をコンピューターに取り込んだ後、微小血管の長さを測定した。得られた結果から、コントロールの平均微小血管長に対する、試験サンプルを添加したサンプルの平均微小血管長の割合を算出し、それを抑制率(%)とした。抑制率(%)と標準偏差(SD)を図2に示す。なお、コラーゲン溶液は、コラーゲン原液(セルマトリックス型Ia、新田ゼラチン社製)、10×Eagle's MEM培地(Gibco社製)、及び再構成緩衝液(新田ゼラチン社製)を体積比で8:1:1になるように混合して調製し、4℃で保存したものを使用した。
【0044】
図2に示すとおり、リノレイルエタノールアミド及びオレオイルエタノールアミドがともに血管新生抑制作用を有することが示された。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、シワ形成抑制に関する製薬、外用剤、及び化粧料などの分野で有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脂肪酸アルカノールアミド及び/又はその塩を有効成分とするシワ抑制用組成物であって、前記脂肪酸アルカノールアミドの脂肪酸部の炭素数が17〜19であり、アルカノール部の炭素数が1〜4である、シワ抑制用組成物。
【請求項2】
前記脂肪酸アルカノールアミドが、リノレイルエタノールアミド及び/又はオレオイルエタノールアミドである、請求項1記載のシワ抑制用組成物。
【請求項3】
抑制するシワが、光老化に起因するシワである、請求項1又は2に記載のシワ抑制用組成物。
【請求項4】
前記脂肪酸アルカノールアミド以外の光老化に起因するシワの抑制及び/又は防止に有効な成分を有効量含まない、請求項1から3のいずれかに記載のシワ抑制用組成物。
【請求項5】
前記の光老化に起因するシワの抑制及び/又は防止に有効な成分(前記脂肪酸アルカノールアミド以外)が、レチノール、レチニルエステル、及び塩化カルニチンの少なくとも1つである、請求項4記載のシワ抑制用組成物。
【請求項6】
前記シワ抑制用組成物における前記脂肪酸アルカノールアミド含有量が、0.0001〜10重量%である、請求項1から5のいずれかに記載のシワ抑制用組成物。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載のシワ抑制用組成物を含む、シワ抑制用皮膚外用剤。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2011−20958(P2011−20958A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−167566(P2009−167566)
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(591118775)白鶴酒造株式会社 (16)
【Fターム(参考)】