説明

シンガス用途におけるエネルギー回収

【課題】シンガス流を電力に転換するのに好適な1以上のエキスパンダーを使用することにより、ガス化効率及び電力生成を改善すること。
【解決手段】本開示の実施形態は、エキスパンダー(138)を用いるためのシステムを含む。第1の実施形態では、システムは、流路と、流路に沿って配置されたガス化セクション(112)とを含む。ガス化セクション(112)は、供給原料(102)をシンガスに転換するように構成される。本システムはまた、ガス化セクション(112)の直ぐ下流に配置されシンガスを濾過するように構成されたスクラバー(130)を含む。本システムはまた、スクラバー(130)から直ぐ下流の前記流路に沿って配置されシンガスを膨張させるように構成された第1のエキスパンダー(138)を含む。シンガスは、未処理のシンガスを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される主題は、産業用途におけるエネルギーの回収に関し、より具体的には、シンガス用途におけるエネルギー回収に関する。
【背景技術】
【0002】
石炭、石油コークス、バイオマス、木質系材料、農業廃棄物、タール、コークス炉ガス及びアスファルト、又は他の炭素含有物などの供給原料は、電気、化学物質、又は合成燃料の生成用、或いは、他の様々な用途のためにガス化することができる。ガス化には、シンガスすなわち一酸化炭素と水素を含有する燃料を生成するために、超高温での炭素質燃料と酸素の反応が必要となり、このシンガスは、本来の状態の燃料に比べて遙かに効率的でより清浄に燃焼する。シンガスは、発電、化学物質の製造、或いは他の何れかの好適な用途に利用することができる。しかしながら、シンガスの製造はある程度の非効率性をもたらし、従って、エネルギーの浪費を生じる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7739875号明細書
【発明の概要】
【0004】
本願出願当初の特許請求の範囲に記載された発明の幾つかの実施形態について要約する。これらの実施形態は、特許請求の範囲に記載された発明の技術的範囲を限定するものではなく、本発明の可能な形態を簡単にまとめたものである。実際、本発明は、以下に記載する実施形態と同様のものだけでなく、異なる様々な実施形態を包含する。
【0005】
第1の実施形態では、システムは、流路と、流路に沿って配置されたガス化セクションとを含む。ガス化セクションは、供給原料をシンガスに転換するように構成される。本システムはまた、ガス化セクションの直ぐ下流に配置されシンガスを濾過するように構成されたスクラバーを含む。本システムはまた、スクラバーから直ぐ下流の流路に沿って配置されシンガスを膨張させるように構成された第1のエキスパンダー(138)を含む。シンガスは未処理シンガスを含む。
【0006】
第2の実施形態では、システムは、流路と、酸性ガス除去(AGR)セクションから下流の流路に沿って配置された第1の流体源とを含む。流体源は、加圧流体を含む。流体源は加圧流体を含む。システムはまた、第2の流体を第1の流体と混合して流体混合物を生じるように構成された第2の流体源を含む。エキスパンダーはまた、AGRから上流の流路に沿って配置される。エキスパンダーは、流体混合物を膨張及び凝縮させ、機械エネルギー、電力又はこれらの組合せを生成するように構成されている。
【0007】
第3の実施形態では、システムは、流路と、該流路に沿って配置されたガス化セクションとを含む。ガス化セクションは、供給原料をシンガスに転換するように構成されている。本システムはまた、ガス化セクションから下流の流路に沿って配置されシンガスを濾過するように構成されたスクラバーを含む。本システムは、さらに、スクラバーの下流の流路に沿って配置されたエキスパンダーを含む。エキスパンダーは、濾過したシンガスを膨張するように構成される。本システムはまた、エキスパンダーから下流の流路に沿って配置され、濾過シンガスから酸を除去するように構成されているAGRセクションを含む。
【0008】
本発明の上記その他の特徴、態様及び利点については、図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって理解を深めることができるであろう。図面を通して、同様の部材には同様の符号を付した。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】エキスパンダーを含むガス化システムの一実施形態を示す図。
【図2】エキスパンダーと水性ガスシフトシステムとを含むガス化システムの一実施形態を示す図。
【図3】複数のエキスパンダーを含むガス化システムの一実施形態を示す図。
【図4】統合型ガス化複合サイクル(IGCC)システム及びエキスパンダーを含むポリジェネレーションシステムの一実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の1以上の特定の実施形態について説明する。これらの実施形態を簡潔に説明するため、現実の実施に際してのあらゆる特徴について本明細書に記載しないこともある。実施化に向けての開発に際して、あらゆるエンジニアリング又は設計プロジェクトの場合と同様に、実施毎に異なる開発者の特定の目標(システム及び業務に関連した制約に従うことなど)を達成すべく、実施に特有の多くの決定を行う必要があることは明らかであろう。さらに、かかる開発努力は複雑で時間を要することもあるが、本明細書の開示内容に接した当業者にとっては日常的な設計、組立及び製造にすぎないことも明らかである。
【0011】
本発明の様々な実施形態の構成要素について紹介する際、単数形で記載したものは、その構成要素が1以上存在することを意味する。「含む」、「備える」及び「有する」という用語は内包的なものであり、記載した構成要素以外の追加の要素が存在していてもよいことを意味する。
【0012】
本開示の実施形態は、ガス化プロセスを用いて炭素質燃料から電力及び/又は化学物質を生成するプロセスを含み、「廃」エネルギーを捕集して追加の電力を供給するのに利用される。ガス化プロセスでは、炭素質燃料は、酸素(又は酸素含有ガス)の添加によって部分的に酸化され、図1に関して以下でより詳細に説明するように、一酸化炭素及び水素を含むシンガス流を生成する。シンガス流はさらに、スクラバーによって濾過又は「スクラビング処理」され、例えば、粒子状物質及び同伴固体物を除去することができる。本明細書で説明されるある実施形態では、シンガス流は次いで、スクラバーの直ぐ下流のエキスパンダーに流入することができる。エキスパンダーに流入するシンガス流は、酸性ガス除去プロセスを受けていないので、「未処理」シンガスと呼ぶことができる。エキスパンダーは、他の方法では再捕集されないシンガス流のエネルギー捕集を可能にする。より具体的には、シンガス流は通常は再捕集されない、シンガスの質量流中に存在している熱エネルギー及び運動エネルギーを含む。運動エネルギーは、シンガスの質量効果(及び流れ)並びにシンガスの圧力に起因したエネルギーを含む点は理解されたい。例えば、シンガスは、冷却されて熱エネルギーの大部分を失い、シンガスの流れを減速又は停止させる可能性がある。シンガスの冷却及び/又は減速はまた、流れ中の圧力を低下させる可能性がある。本開示の実施形態はまた、シンガスを膨張させる前にシンガスに水を添加し、シンガス流の質量流量をさらに増大させると共に、これに対応して再捕集される電力を増大させることができる。実際には、エキスパンダー入口においておよそ0.1体積%〜65体積%の水濃度を含有する「湿潤」シンガスをエキスパンダーにおいて用いることができる。
【0013】
一実施形態では、スクラバーの下流から流出するシンガス流は、水性ガスシフト反応器に配向され、一酸化炭素及び水を追加の水素と二酸化炭素に転化することができる。この実施形態では、エキスパンダーは、スクラバーの直ぐ下流ではなく、シフト反応器の直ぐ下流に位置付けることができる。さらに別の実施形態では、シフト反応器は、エキスパンダーの直ぐ下流に位置付けることもできる。この実施形態では、シンガス流は、最初に、シフト反応を受ける前にエネルギー回収のため膨張される。実際には、以下でより詳細に説明する酸性ガス除去プロセスのように、スクラバーの下流又は他のガス化プラント構成要素の下流の種々の位置に1以上のエキスパンダーを位置付けることができる。湿潤シンガスの膨張により、例えば、シンガスの冷却によって失われたエネルギーの捕集が可能になる。実際には、統合型ガス化複合サイクル(IGCC)のガス化プラントを含む、化学物質を形成するガス化プラントにおける発電は、本明細書で開示されるエキスパンダー技術を用いて改善することができる。さらに、湿潤シンガスの直接的膨張を通じた他の場合には廃棄されるエネルギーを回収することにより、低資本コスト、低運転コスト、及び高効率を達成することができる。
【0014】
上記のことを念頭に置いて、図1は、合成ガスすなわちシンガスを生成及び/又は燃焼させて電気に転換させ、及び/又はシンガスの一部をシフトさせて化学物質を形成することができる、ガス化ポリジェネレーションプラント100の一実施形態を示している。図示の実施形態は、電力アイランド174を用いることによる電気の生成に適応されているが、他の実施形態は、任意選択的に電力アイランド174を含まなくてもよい点は理解されたい。例えば、他のプラント100の実施形態は、化学プラント、シンガス製造プラント、或いはシンガスベースの化学物質又は化学組成物の製造に好適な他の何れかの産業プラントを含むことができる。固体原料などの供給原料102は、ガス化発電プラント100用のエネルギー源として利用することができる。供給原料102は、石炭、石油コークス、バイオマス、木質系材料、農業廃棄物、タール、コークス炉ガス及びアスファルト、又は他の炭素含有物を含むことができる。供給原料102及びフラックス104は、供給原料処理及び貯蔵ユニット106に通すことができる。フラックス104は、供給原料処理及び貯蔵ユニット106において供給原料102に添加され、供給原料102の融解挙動を調整することができる。フラックス104は、例えば、砂、岩石、石灰石、ボーキサイト、及び鉄鉱石を含むことができる。次いで、供給原料処理及び貯蔵ユニット106は、供給原料102及びフラックス104混合物を供給原料粉砕及びスラリー調製ユニット108に配向することができる。供給原料粉砕及びスラリー調製ユニット108は、例えば、供給原料102及びフラックス104混合物を細断、ミル加工、破砕、微粉砕、ブリケット、又はパレタイズすることにより供給原料102及びフラックス104混合物をサイズ変更又は形状変更し、ガス化燃料を生成することができる。加えて、水110又は他の好適な液体を供給原料粉砕及びスラリー調製ユニット108において供給原料102及びフラックス104混合物に添加し、スラリー燃料111を生成することができる。スラリー燃料111は、ガス化工程で用いるガス化装置112に搬送することができる。ガス化工程で用いる供給原料は、固体供給原料、液体供給原料、及び/又はガス供給原料を含むことができる点に留意されたい。
【0015】
ガス化装置112は、シンガス、例えば、一酸化炭素と水素の組合せに燃料を転化することができる。この転化は、使用燃料のタイプに応じて、高圧(例えば、約40bar〜90bar)及び高温(例えば、約1200℃〜1500℃)において制御される量の何らかの調節剤及び限界酸素に燃料を曝すことによって達成することができる。熱分解プロセス中の燃料の加熱は、スラグ114及び残留ガス(例えば、一酸化炭素、水素、及び窒素)を発生させる場合がある。
【0016】
次いで、ガス化装置112内で部分酸化プロセス(すなわち、ガス化)が生じることができる。このガス化プロセスを促進するために、酸素116を空気分離ユニット(ASU)118からガス化装置112に供給することができる。ASU118は、例えば、極低温にすることができ、或いは圧力スイング吸着法(PSA)を利用できる蒸溜技術により空気120を成分ガスに分離するよう作動することができる。ASU118は、供給される空気120から酸素116を分離することができ、分離した酸素116をガス化装置112に移送することができる。加えて、ASU118は、例えば、収集又は発電用に空気120から窒素122を分離することができる。
【0017】
チャーガス及び残留ガスは、酸素116と反応して二酸化炭素及び一酸化炭素を形成することができ、これにより後続のガス化反応のための熱を提供することができる。ガス化プロセス中の温度は、約1200℃〜約1500℃の範囲に及ぶことができる。加えて、蒸気をガス化装置112に導入することができる。ガス化装置112は、蒸気及び限界酸素116を利用して供給原料の一部を燃焼させて一酸化炭素とエネルギーを生成することができ、これにより、さらに供給原料を水素と追加の二酸化炭素に転化する2次反応を開始させることができる。
【0018】
このようにして、結果として得られるシンガス流124は、ガス化装置112により製造される。このシンガス流124は、約73%の一酸化炭素と水素、並びにCO2、H2O、CH4、HCl、COS、NH3、HCN、及びH2S(供給原料の硫黄分に基づく)を含むことができる。この結果として得られるガスは、例えば、H2Sを含有するので未処理のシンガス124と呼ぶことができる。ガス化装置112はまた、湿灰材料とすることができる、スラグ114のような廃棄物を生成する可能性がある。このスラグ114は、粗スラグ処理システム126に搬送することができる。粗スラグ処理システム126は、例えば、道路基礎部又は別の建材用として販売される粗スラグ128を生成することができる。
【0019】
シンガス流124は、特定の粒子状物質及び他の汚染物質を除去又は「スクラビング処理」するのに好適なスクラバー130に流入することができる。幾つかの好適なスクラビング処理を用いることができる。例えば、スクラバー130は、凝縮物回収部132及び中水道戻り部134から水が供給される水噴霧を用いることができる。シンガス流124は、水噴霧と接触し、タール及び油などの特定の凝縮性有機物質を凝縮することができる。シンガス流124はまた、水ポンプに流入し、粒子状物質を除去することができる。すなわち、シンガス流124は、水サンプにおいてクエンチされ、結果としてシンガス流124の清浄化をもたらすことができる。シンガス流124は、スクラバー130において追加の水塊を収集することができる。実際には、シンガス流124の全質量流量は、スクラバー130における水塊の追加によって増大させることができる。一実施形態では、増大した水塊を有する「湿潤」シンガス136は、次に、シンガス流136の膨張によるエネルギー回収に好適なエキスパンダー138に配向することができる。特定の実施形態では、スクラバー130から出るシンガス流136は、約0.1〜65体積%の水の水濃度、約190℃〜400℃の温度、及び約40barと70barの間の圧力を含むことができる。別の実施形態では、水濃度は、ほぼゼロとすることができる。この実施形態では、流れは、膨張前に過熱することができる。実際には、水濃度は、0.1〜65体積%水の範囲に及ぶことができる。
【0020】
エキスパンダー138は、流体流(例えば、液体又はガス)を電力に転換するのに好適なターボエキスパンダー(すなわち、膨張タービン)とすることができる。より具体的には、エキスパンダー138は、シャフト上に円周方向に配置された複数のブレード又はベーンを用いることにより、シンガス流136の質量流量及び熱エネルギーを回転運動(すなわち、機械エネルギー)に転換することができる。次いで、シャフトの回転運動は、例えば、発電機を用いることにより電力に転換することができる。特定の実施形態では、発電機は、エキスパンダー138内に含めることができる。このようにして、湿潤(又は乾燥)シンガス流136は、スクラバー130の直ぐ下流で用いて追加の電力を生成することができる。膨張プロセスの追加の利点は、エキスパンダー138の下流で他のプロセスで用いるシンガス流136を冷却することである。さらに、エキスパンダー138は、シンガスから水などの凝縮物を凝縮することができる。実際に、特定の実施形態では、エキスパンダー138により凝縮された凝縮物は、シンガス流136中に存在する水の0.1%〜65%を含むことができる。複数のエキスパンダー138を用いることができること、及びプラント100の他の場所にエキスパンダー138を配置できることは理解されたい。実際には、以下で図2〜4に関して説明される他の実施形態では、ガス化装置112の下流の他の場所に1以上のエキスパンダー138を配置することができる。さらに、他の実施形態では、複数のガス化装置112をマニホルドで連結又は接続し、シンガスを一連の又は複数のエキスパンダー138に配向することができる。実際に、1以上のガス化装置112は、1以上のエキスパンダー138に「供給」することができる。
【0021】
引き続き図1を参照すると、スクラバー130はまた、スクラビングプロセス中にシンガス流124から除去された粒子状物質を含有する水を生成することができる。次いで、水140は、さらに処理するために水フラッシュシステム142に配向することができる。水フラッシュシステム142は、フラッシュドラムに水140を露出させることができ、これにより水140が、「廃」水146を残して、高圧フラッシュガス144に噴出又は気化される。廃水146は、スクラビングプロセス中に除去された有意な量の粒子状物質及び同伴固体物を含む。次いで、この廃水146は、再利用するために微細スラグ及び中水道処理システム148に配向することができる。例えば、微細スラグ及び中水道処理システム148は、廃水148を処理し、追加のスラリー燃料111の調製において供給原料粉砕及びスラリー調製システム108により再利用するために固体物及び水150を回収することができる。微細スラグ及び中水道処理システム148はまた、スクラバー130のスクラビングプロセスで再利用するのに好適な中水道134を生成することができる。実際に、スクラビングプロセスにおいて水134を再利用することにより、並びに供給原料調製プロセスで固体物及び水150を再利用することにより、プラント効率がさらに改善される。過剰な水152は、中水道前処理システム153に配向されてさらに処理することができる。中水道前処理システム153は、水152を濾過して清浄化し、清浄化した水154をバイオポンドに配向してさらに濾過及び再利用することができる。また、微細スラグ及び中水道処理システム148により、粉末灰分のような再利用可能でない微細粒子を含むことができるフィルタケーキ155を生成することができる。
【0022】
引き続きシンガス処理では、エキスパンダー138の下流から流出するシンガス流156は、低温ガス冷却(LTGC)システム158によっておよそ50℃〜150℃の温度までさらに冷却することができる。特定の実施形態では、他のシンガス処理はまた、硫化カルボニル(COS)加水分解及び水銀除去プロセスを含むことができる。例えば、シンガス流156は、凝縮熱交換器及び関連するノックアウトドラムを用いることにより周囲温度付近まで冷却することができる。次いで、シンガス流156は、COSから硫化水素(H2S)への転化に好適な反応器に移り、酸性ガス除去システム(AGR)160においてより完全な硫黄除去を可能にすることができる。加えて、シンガス流156は、例えば、シンガス流156中に存在する水銀を捕集するのに好適な炭素吸着ベッドに移送することができる。
【0023】
加えて、或いは代替として、シンガス流156は、水性ガスシフトシステム176に移送され、化学物質の製造のためのシンガス流156を処理するようにすることができる。水性ガスシフトシステム176は、シンガス中の水素と一酸化炭素の比を調整することができる。より具体的には、水性ガスシフトシステム176は、一酸化炭素が水(例えば、蒸気)と反応して二酸化炭素と水素を形成する水性ガスシフト反応を実施するのに好適なシフト反応器を含むことができる。次に、シフトシンガスは、上述のような2次LTGCシステム158によって冷却することができる。次いで、冷却されたシンガスは、酸性ガス除去のため第2のAGR160に移送され、次に、シンガスから1以上の化学物質を生成するのに好適な化学システム177に移送することができる。
【0024】
低温ガス冷却システム158がシンガス流156を冷却すると、シンガス流156中の水蒸気の大部分が凝縮される。次に、この凝縮物132は、スクラビング工程中にスクラバー130による再利用のため転送することができる。過剰な凝縮物162は、凝縮物からアンモニア(NH3)を除去するのに好適な凝縮物アンモニア除去システム164によって処理するために移送することができる。次いで、実質的にアンモニアのない凝縮物166を微細スラグ及び中水道処理システム148に配向し、上述のように水146の処理に再利用することができる。加えて、アンモニア除去工程中に製造された硫黄含有ガス168は硫黄回収ユニット(SRU)に配向され、さらに処理されて硫黄を除去することができる。
【0025】
低温ガス冷却システム158による冷却後、冷却されたシンガス流170は、酸性ガス除去システム(AGR)160に配向することができる。次に、AGR160は、シンガス流170を処理し、H2S及びCO2を除去することができる。例えば、Selexol(商標)のような物理溶媒及び/又は水性メチルジエタノールアミン(MDEA)などの化学溶媒を用いてH2S及びCO2を除去することができる。次に、処理済み又は「清浄な」シンガス流172は、発電システム(例えば、電力アイランド)174に配向され、発電及び/又は化学物質の製造で用いることができる。例えば、発電システム174は、シンガスを燃料として用いて該燃料を回転エネルギーに転換するのに好適なガスタービンを含むことができる。次いで、回転エネルギーは、発電機により電力に転換することができる。実際には、発電プラント100は、スクラバー130の直ぐ下流でシンガス流の膨張によるエネルギー効率の改善をしながら、シンガスを電力に転換することができる。加えて、図2〜4に関して以下でより詳細に説明するように、エキスパンダー138を配置する他の場所を用いることもできる。
【0026】
図2は、水性ガスシフトシステム176を有するガス化ポリジェネレーションプラント100の特定の実施形態を示す。図示の実施形態では、図1に関して上記で詳細に説明した特定の実施形態は同じ要素符号で表示している。図1と同様に、図2の実施形態はまた、エネルギー回収を増強するためエキスパンダー138を用いることで恩恵を受けることができる。図示の実施形態では、エキスパンダー138は、水性ガスシフトシステム176の直ぐ下流か、又は水性ガスシフトシステム176の直ぐ上流に位置付けることができる。実際には、エキスパンダー138を水性ガスシフトシステム176と組合せて用いることにより、追加のエネルギーの捕集が可能となり、ポリジェネレーションプラント100の電力生産が増強される。
【0027】
水性ガスシフトシステム176は、シンガス中の水素と一酸化炭素の比を調整可能にする。より具体的には、水性ガスシフトシステム176は、一酸化炭素が水(例えば、蒸気)と反応して二酸化炭素と水素を形成する水性ガスシフト反応を実行するのに好適なシフト反応器を含むことができる。このプロセスは、シンガス中の水素と一酸化炭素の比を約1:1〜約3:1の比を含むシフトシンガスに調整することができる。図示の実施形態では、水性ガスシフトシステム176は、酸性の水性ガスシフトシステム176である点に留意されたい。すなわち、硫黄は、水性ガスシフト反応中に水性ガスシフトシステム176に送給されるシンガス中に存在する可能性がある。
【0028】
一実施形態では、シンガス流136は、水性ガスシフトシステム176に直接移送される。次いで、水性ガスシフトシステム176は、シフト反応器を用いて、シンガス流136の組成を水素と一酸化炭素の比が約3:1であるように再調整可能にすることができる。シフト反応は発熱反応であり、水性ガスシフトシステム176から流出する水性ガスシフトシステム176は、シンガス流136の温度よりも高温になることができる。例えば、温度は、約50℃、100℃、400℃だけ上昇することができる。次いで、エキスパンダー138は、高温シンガス流178を膨張させ、シンガス流178の流れ及び熱エネルギーを機械エネルギーに転換することができる。さらに、機械エネルギーは、発電機を使用することにより電力に転換することができる。実際には、エキスパンダー138は、水性ガスシフトシステム176から得られる追加の熱エネルギーを捕集して追加の電力を生成することによって、ポリジェネレーションプラント100においてエネルギーの生成全体を改善することができる。
【0029】
別の実施形態では、水性ガスシフトシステム176は、エキスパンダー138の下流に位置付けることができる。この実施形態では、エキスパンダー138は、上述のように、膨張シンガス流156を水性ガスシフトシステム176内に配向する前に、最初にシンガス流136を膨張させることができる。次に、水性ガスシフトシステム176は、シフト反応を利用して、水素と一酸化炭素の比を約3:1に修正することができる。次いで、シフトされたシンガス流180は、上述のように、低温ガス冷却システム158により処理され、冷却シンガス流182としてAGR160に移送することができる。AGR160は、冷却シフトシンガス流182からH2S及び/又はCO2を除去することにより該シンガス流182を処理し、次いで、処理したシンガス流184を発電システム174に配向することができる。水性ガスシフトシステム176を含む実施形態では、発電システム174は、シンガス流184の水素と一酸化炭素の比を活用するよう修正することができる。例えば、発電システム174は、高水素含有のシンガスを用いるのに好適なガスタービンを含むことができる。次いで、発電システム174は、シフトされたシンガス流184を電力に転換することができる。これに加えて、又は代替として、化学システム177は、化学物質の製造のためにシンガスを処理することができる。これに応じて、ポリジェネレーションプラント100は、シンガスのシフトの前又は後にシンガスを膨張することにより電力生成を増大させることができる。
【0030】
図3は、AGR160の下流に位置付けられたエキスパンダー138の使用を含む、ポリジェネレーションプラント100の特定の実施形態を示している。図示の実施形態では、図1を参照して上記で詳細に説明した特定の構成要素が同じ参照符号で示されている。実際には、エキスパンダー138は、AGR160の上流及び/又はAGR160の下流のシンガスを膨張させるのに好適である。AGR160の上流及び/又は下流でエキスパンダー138を使用することによりエネルギーを再捕集することにより、ポリジェネレーションプラント100は、効率を改善し、追加の電力出力を得ることができる。AGR160の上流でエキスパンダー138を使用することは、図1〜2に関して上述している。AGR160の下流でエキスパンダー138を使用することは、以下でより詳細に説明する。
【0031】
一実施形態では、シンガス流184は、AGR160の直ぐ下流から流出する。シンガス流184は、希薄シンガス流であり、すなわち、AGR160によりシンガス流184から硫黄が除去されている。この実施形態では、シンガス流184は、水性ガスシフトシステム186に配向することができる。水性ガスシフトシステム186は、硫黄含有量が低減されたシンガス中の水素と一酸化炭素の比を調整するのに好適とすることができる。例えば、一酸化炭素と水を水素と二酸化炭素に転換可能にするのに好適なクロム又は銅系触媒を用いることができる。水性ガスシフトシステム186により可能にされるシフト反応は、シンガス184中の硫黄含有が低減されていることにより「スイート」(硫黄分の少ない)なシフト反応である。スイートシフト反応は発熱性であり、反応により生じる熱エネルギーは、例えば、水性ガスシフトシステム186の直ぐ下流にエキスパンダー138を配置することにより捕集することができる。この実施形態では、シンガス流188の質量流量に加わった熱は、水性ガスシフトシステム186の直ぐ下流に位置付けられたエキスパンダー138により電気エネルギーに転換することができる。上述のように、エキスパンダー138は、シンガス188の質量流量中に存在するエネルギーを回転運動に転換し、次いで、これを用いて追加の電力の生成に好適な発電機を駆動することができる。
【0032】
別の実施形態では、AGR160の下流から流出するシンガス流184は、エキスパンダー138に直接移送することができる。この実施形態では、エキスパンダー138は、シンガス流184を膨張させ、膨張シンガス流190を水性ガスシフトシステム186に配向する。エキスパンダー138における膨張中、シンガスは、熱エネルギーを機械エネルギーに変換することができる。従って、シンガス流190は、シンガス流188よりも低温にすることができる。次いで、低温のシンガス流190は、更なる処理のため水性ガスシフトシステム186に配向することができる。この実施形態では、水性ガスシフトシステム186は、有利には、銅亜鉛アルミニウム触媒組成を組み込むシフト反応などの、低温シフト反応を用いることにより低温シンガスを使用することができる。上記で述べたように、シフト反応は、高い水素比を有するシンガスをもたらす。従って、シンガス流192(又はシンガス流190)は、燃料として使用するため発電システム174に搬送することができる。これに加えて、或いは代替として、シンガス流192は、化学物質の製造のため化学システム177に配向することができる。AGR160の下流でのエキスパンダー138の使用により、それ以外の方法では使用されないエネルギーの再捕集が可能になる。例えば、エキスパンダー138が水性ガスシフトシステム186から生じた追加の熱を用いて、電気を生成することができる。実際には、図4において以下でより詳細に説明する統合型ガス化複合サイクル(IGCC)のようなポリジェネレーションプラント100の他の実施形態は、エキスパンダー138を用いてプラント効率を改善し、追加の電力の生成を可能にすることができる。
【0033】
図4は、電力の生成の改善に好適な1以上のエキスパンダー138による化学物質の製造を含むことができるIGCC発電プラント200(ポリジェネレーションプラント)の一実施形態を示している。図示の実施形態では、図1に関して上記で詳細に説明された特定の構成要素は同じ要素の参照符号で示されている。図1〜3に関して上記で述べたように、エキスパンダー138は、シンガスの流れ中に存在するエネルギーを電力に転換する。さらに、図示の実施形態は、窒素加熱及び抽出空気冷却システム202、及びエキスパンダー138の使用によりIGCC技術を導入するのに好適な脱気装置204のような特定のシステムを含む。IGCC発電プラント200のような複合サイクル発電プラントにおいて、例えば、以下で説明するような低温ガス冷却システム158により生成される飽和蒸気を再利用することにより、追加のエネルギー効率を得ることができる。
【0034】
一実施形態では、エキスパンダー138は、スクラバー130の直ぐ下流に配置され、シンガス流136を追加の電力に転換するのに使用される。別の実施形態では、水性ガスシフトシステム176は、スクラバー130の直ぐ下流に配置され、エキスパンダー138は、水性ガスシフトシステム176の直ぐ下流に配置される。この実施形態では、シフトされたシンガス流178は、膨張されて電力に転換される。次いで、膨張シンガス流156(又は膨張シンガス流180)は、低温ガス冷却システム158に配向することができる。これに加えて、或いは代替として、エキスパンダー138は、図示のように水性ガスシフトシステム186の下流に配置することができる。実際には、エキスパンダー138は、AGR160の上流及び/又は下流に配置され、シンガス流184(又はシンガス流188)中に存在する質量流量エネルギーを用いて追加の電力を生成することができる。
【0035】
化学物質の生成も含むことができる図示のIGCC実施形態では、低温ガス冷却システム158は、冷却プロセス中にシンガスを冷却し、飽和蒸気206を生成することができる。次いで、この飽和蒸気206は、さらに再利用するため発電システム174に配向することができる。実際には、発電システム174は、例えば、ガスタービン208、排熱回収ボイラ(HRSG)210、及び蒸気タービン212を含むことができる。ガスタービン208は、シンガスを燃料として使用し、電力を生成するのに好適な発電機などの第1の負荷を駆動することができる。次いで、蒸気タービンエンジン212は、第2の発電機などの第2の負荷を駆動することができる。加えて、ガスタービン208及び蒸気タービン212は、別個の負荷を駆動することができるが、ガスタービン208及び蒸気タービン212を縦一列の形態で利用して単一のシャフトを介して単一の負荷を駆動してもよい。蒸気タービンエンジン212並びにガスタービンエンジン208の特定の構成は、実装時固有とすることができ、セクションのあらゆる組合せを含むことができる。
【0036】
窒素加熱及び抽出空気冷却システム202からの加熱窒素は、発電システム174に配向され、ガスタービン208における燃焼希釈剤として使用し、これによりガスタービン効率を向上させることができる。ガスタービンエンジン208からの加熱排出ガスは、HRSG210に移送し、水を加熱して蒸気タービンを駆動するのに使用される蒸気を生成するのに用いることができる。HRSG210中の水の一部は、脱気装置204が提供することができる。すなわち、脱気装置204は、低温ガス冷却システム158から流出する加熱凝縮物214から特定のガス(例えば、酸素)を除去し、発電システム174に水を提供することができる。加えて、低温ガス冷却システム158からの飽和蒸気206を用いて、HRSG210において過熱された後に蒸気タービンを駆動することができる。
【0037】
実際には、IGCC発電プラント200のような複合サイクル発電プラントにおいて、高温排出ガスは、ガスタービンエンジン208から流れてHRSG210に移動し、ここでこれを用いて高圧高温の蒸気を生成することができる。次に、HRSG210により生成された蒸気は、発電用に蒸気タービンエンジン212に移動することができる。加えて、生成蒸気はまた、他の何れかのプロセスに供給され、ここでガス化装置112などに用いることができる。発電システム174の運転により生じる凝縮物216の再利用など、再利用効率の追加が可能である。凝縮物216は、冷却工程で使用するため低温ガス冷却システム158に配向することができる。同様に、ガスタービン運転中に抽出される空気218は、システム202により処理され、ASU118に配向されて窒素と酸素に分離することができる。ガスタービンエンジン208の生成サイクルは、「トッピングサイクル」と呼ばれることが多く、蒸気タービンエンジン212の生成サイクルは、「ボトミングサイクル」と呼ばれることが多い。これら2つのサイクルをエキスパンダー138の使用と組合せることにより、IGCC発電プラント200は、両方のサイクルにおいてより優れた効率をもたらすことができる。
【0038】
本発明の技術的効果は、シンガス流を電力に転換するのに好適な1以上のエキスパンダーを使用することにより、ガス化効率及び電力生成を改善することを含む。エキスパンダーは、スクラバーの直ぐ下流の場所を含む、ガス化プラント内の種々の場所に位置付けることができる。さらに、エキスパンダーは、IGCC発電プラントを含む、ガス化ポリジェネレーションプラントの種々のタイプで用いることができる。加えて、シンガス流は、「湿潤」シンガス流を含むことができる。実際には、シンガス流は、酸性ガスの除去の前にシンガスに添加される水を含むことができる。他の場合には使用されることのなかったエネルギーを捕集するために1以上のエキスパンダーを使用することによって、本開示の実施形態は、増大した電力を有するより効率的なガス化プラントをもたらすことができる。
【0039】
本明細書では、本発明を最良の形態を含めて開示するとともに、装置又はシステムの製造・使用及び方法の実施を始め、本発明を当業者が実施できるようにするため、例を用いて説明してきた。本発明の特許性を有する範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に自明な他の例も包含する。かかる他の例は、特許請求の範囲の文言上の差のない構成要素を有しているか、或いは特許請求の範囲の文言と実質的な差のない均等な構成要素を有していれば、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0040】
100 ガス化ポリジェネレーションプラント
102 供給原料
104 フラックス
106 貯蔵ユニット
108 スラリー調製ユニット
110 水
111 スラリー燃料
112 ガス化装置
114 スラグ
116 酸素
118 空気分離ユニット(ASU)
120 空気
122 窒素
124 シンガス流
126 粗スラグ処理システム
128 粗スラグ
130 スクラバー
132 凝縮物回収部
134 中水道戻り部
136 湿潤シンガス
138 エキスパンダー
140 水
142 水フラッシュシステム
144 高圧フラッシュガス
146 廃水
148 中道水処理システム
150 水
152 過剰水
153 中道水前処理システム
154 清浄水
155 フィルタケーキ
156 シンガス流
158 低温ガス冷却(LTGC)システム
174 電力アイランド
176 水性ガスシフトシステム
160 酸性ガス除去(AGR)システム
162 過剰凝縮物
164 凝縮物アンモニア除去システム
166 アンモニアのない凝縮物
168 硫黄含有ガス
170 冷却シンガス流
172 シンガス流
177 化学システム
178 シンガス流
180 シフトしたシンガス流
182 冷却シンガス流
184 処理されたシンガス流
186 水性ガスシフトシステム
188 シンガス流
190 膨張シンガス流
192 シフトしたシンガス流
200 統合ガス化複合サイクル(IGCC)発電プラント
202 抽出空気冷却システム
204 脱気装置
206 飽和蒸気
208 ガスタービン
210 排熱回収ボイラ(HRSG)システム
212 蒸気タービン
214 加熱凝縮物
216 凝縮物
218 空気

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流路と、
前記流路に沿って配置され且つ供給原料(102)をシンガスに転換するように構成されたガス化セクション(112)と、
前記ガス化セクション(112)の直ぐ下流に配置され且つ前記シンガスを濾過するように構成されたスクラバー(130)と、
前記スクラバー(130)から直ぐ下流の前記流路に沿って配置され且つ前記シンガスを膨張させるように構成された第1のエキスパンダー(138)と、
を備え、前記シンガスが未処理シンガスを含む、システム。
【請求項2】
前記システムが、前記未処理シンガスに水塊を加えるように構成されている、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記システムが、前記第1のエキスパンダー(138)の上流の前記未処理シンガスに水塊を加えるように構成されている、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
前記システムが、前記未処理シンガスに水塊を飽和せることにより水塊を加えるように構成されている、請求項2記載のシステム。
【請求項5】
前記水塊は、加熱された水塊を含む、請求項2記載のシステム。
【請求項6】
前記未処理シンガスが、少なくとも約0.1%〜65%のH2Oを有する湿潤シンガスを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記第1のエキスパンダー(138)は、機械エネルギー、電気エネルギー又はこれらの組合せを生成するように構成されたターボエキスパンダーを備える、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記第1のエキスパンダー(138)は、前記未処理シンガスからの物質を凝縮させるように構成されている、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記物質が、前記未処理シンガスから凝縮される約0.1%〜65%のH2Oを有する凝縮物を含む、請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記ガス化セクション(112)が、統合型ガス化複合サイクル(IGCC)ガス化セクションを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項11】
前記前記第1のエキスパンダー(138)から下流の流路に沿って配置された酸性ガス除去(AGR)セクション(160)を備え、前記AGRセクション(160)が、前記未処理シンガスを処理して酸性ガスを除去し、処理済みシンガスを生成するように構成されている、請求項1記載のシステム。
【請求項12】
前記AGRセクション(160)から下流の流路に沿って配置され且つ前記処理済みシンガスを膨張させるように構成された第2のエキスパンダー(138)を備える、請求項11記載のシステム。
【請求項13】
前記第1のエキスパンダー(138)から下流の流路に沿って配置され且つ前記シンガスを膨張させるように構成された第2のエキスパンダー(138)を備える、請求項1記載のシステム。
【請求項14】
流路と、
加圧流体を有し、酸性ガス除去(AGR)セクション(160)から下流の前記流路に沿って配置された第1の流体源(112、130)と、
第2の流体を前記第1の流体と混合して流体混合物を生じるように構成された第2の流体源と、
前記AGR(160)から上流の流路に沿って配置されたエキスパンダー(138)と、
を備え、前記エキスパンダー(138)が、前記流体混合物を膨張及び凝縮させ、機械エネルギー、電力又はこれらの組合せを生成するように構成されている、システム。
【請求項15】
前記第2の流体源が水供給源を含む、請求項14記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−162716(P2012−162716A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−12537(P2012−12537)
【出願日】平成24年1月25日(2012.1.25)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】