説明

シーケンス生成システム、シーケンス生成方法及びシーケンス生成プログラム

【課題】オンライン通信プロトコルに従ってプロセス装置から出力されるデータを用いて、プロセス装置を制御するためのシーケンスを効率的に作成するためのシーケンス生成システム、シーケンス生成方法及びシーケンス生成プログラムを提供する。
【解決手段】シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、規約記号を検出した場合、ログ記録処理を実行する。そして、処理開始記号が含まれると判断した場合、コンバータ10は、最上位階層を生成して保存する。その他の記号であって新規階層と判断された場合、コンバータ10は、下位階層を生成して保存する。一方、先行メッセージと同じ階層と判断される場合、同じ階層に保存する。そして、シーケンス構築ツールにおいて、テンプレート記憶部に記録されたテンプレートに対して、ログ解析結果記憶部に記録されたログ解析ファイルを用いて特定されたメッセージコードやIDコードが設定されたシーケンスを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンライン通信プロトコルに従ってプロセス装置から出力されるデータを用いて、プロセス装置を制御するためのシーケンスを作成するためのシーケンス生成システム、シーケンス生成方法及びシーケンス生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体製造プロセスにおいて、半導体ウェハ基板に対して、複数の工程が順番に行なわれて素子や配線層が形成される。この工程の中では、酸化・拡散装置、CVD装置、リソグラフィ装置、エッチング装置、イオン注入装置や検査装置等、多くの装置が利用される。
【0003】
最近では、コンピュータと各種装置とをネットワークでリンクさせ、生産計画から生産工程までを一元的に管理する製造管理システム(MES:Manufacturing Execution System)が開発されている(例えば、特許文献1を参照。)。この製造管理システムにより、半導体製造ラインにおいて、製品の生産が制御されるとともに、製品の処理履歴情報,測定評価結果並びに設備の稼働情報等の情報が収集、管理されている。
【0004】
更に、処理条件の設定にミスがあった場合でも、不良製品の発生を回避するオンライン管理システムも検討されている(例えば、特許文献2を参照。)。この文献記載のオンライン管理システムは、収集したデータに基づいて統括制御を行なう中央制御部と、装置を監視、制御する装置制御部とを備える。そして、データ中継部は、中央制御部および装置制御部から装置の制御に係る装置制御情報を、ネットワークを介してそれぞれ受信する。受信した2つの装置制御情報の一致を確認し、不一致の場合には、装置制御部が装置制御を停止させる。
【0005】
このような、製造設備の通信においては、半導体業界で使用されるオンライン通信プロトコル(SECS−I、SECS−II、HSMS−SS等)が利用される(例えば、特許文献3を参照。)。
【0006】
また、ネットワークに接続したサーバとクライアントとの間で実行されるトランザクションを収集して性能を解析するトランザクションのトレース装置も検討されている(例えば、特許文献4を参照。)。この文献記載のトランザクションのトレース装置では、トレース制御部の指示によりフィルタ作成部で収集用フィルタを作成してパケットログを回線収集部で収集する。またシーケンスフィルタを含む抽出用フィルタを使用してアプリケーションログ抽出部がシーケンス・マッチングによりパケットログからアプリケーションログを抽出し、性能解析部で解析用フィルタを使用して解析し、グラフ表示部で結果をグラフ表示する。
【特許文献1】特開平7−40206号公報(第1頁)
【特許文献2】特開2000−343386号公報(第1頁)
【特許文献3】特開2001−306136号公報(請求項3)
【特許文献4】特開平9−128342号公報(第1頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、製造ラインにおいて利用される各種プロセス装置の製造メーカは、製造管理のためのオンライン通信の実現にさまざまなアプリケーションまたは汎用ツールを使用して
いる。この結果として装置メーカが半導体製造メーカに提供する通信形式のファイルにおいても、さまざまな形態が存在する。この場合、装置の通信仕様を確認して、それに応じたオンライン通信システムを構築しなければならず、このオンライン通信システムにおいて用いるシーケンス作成が大きな負担となっていた。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、オンライン通信プロトコルに従ってプロセス装置から出力されるデータを用いて、プロセス装置を制御するためのシーケンスを効率的に作成するためのシーケンス生成システム、シーケンス生成方法及びシーケンス生成プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、装置間の通信において利用される規約記号を記憶した規約情報記憶手段と、通信ログを解析して階層化して記録する解析情報記憶手段と、装置間の通信ログを取得するログ取得手段と、前記通信ログにおいて、前記規約情報記憶手段に記録された処理開始記号を検出して、前記通信ログに含まれるメッセージコードを前記解析情報記憶手段の上位階層に登録し、後続通信ログが先行通信ログと同じネスト構造にある場合には、前記解析情報記憶手段において先行通信ログと同じ階層に登録し、後続通信ログが先行通信ログの下位のネスト構造にある場合には、前記解析情報記憶手段において先行通信ログの階層に関連付けた下位階層を生成し、この下位階層に前記通信ログに含まれるIDコードを登録することにより階層構造を生成するログ変換手段と、前記解析情報記憶手段に記録された前記上位階層のメッセージコードと、この上位階層に関連付けられた下位階層のIDコードとを用いて装置制御シーケンスを生成するシーケンス生成手段とを備えたことを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシーケンス生成システムにおいて、前記シーケンス生成手段は、処理ブロックを含むフローチャートを表示する手段と、前記フローチャートを用いて指定された処理ブロックにおいて用いられるメッセージコードを取得する手段と、前記メッセージコードが記録された上位階層に対して、この上位階層に関連付けられた下位階層に記録されたIDコードを前記解析情報記憶手段から抽出する手段とを更に備えたことを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のシーケンス生成システムにおいて、前記シーケンス生成手段は、指定された処理ブロックにおいて用いられるメッセージコードが記録された上位階層に対して複数の下位階層が抽出された場合には、前記下位階層に登録されたIDコードを前記指定された処理ブロックにおいて用いる選択候補として出力する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、装置間の通信において利用される規約記号を記憶した規約情報記憶手段と、通信ログを解析して階層化して記録する解析情報記憶手段と、装置間の通信ログを取得するログ取得手段と、通信ログを用いて階層構造を生成するログ変換手段と、装置制御シーケンスを生成するシーケンス生成手段とを備えたシーケンス生成システムを用いてシーケンスを生成する方法であって、前記ログ変換手段が、前記通信ログにおいて、前記規約情報記憶手段に記録された処理開始記号を検出して、前記通信ログに含まれるメッセージコードを前記解析情報記憶手段の上位階層に登録し、後続通信ログが先行通信ログと同じネスト構造にある場合には、前記解析情報記憶手段において先行通信ログと同じ階層に登録し、後続通信ログが先行通信ログの下位のネスト構造にある場合には、前記解析情報記憶手段において先行通信ログの階層に関連付けた下位階層を生成し、この下位階層に前記通信ログに含まれるIDコードを登録することにより階層構造を生成し、前記シーケンス生成手段が、前記解析情報記憶手段に記録された前記上位階層のメッセージコードと、この上位階層に関連付けられた下位階層のIDコードとを用いて装置制御シー
ケンスを生成することを要旨とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、装置間の通信において利用される規約記号を記憶した規約情報記憶手段と、通信ログを解析して階層化して記録する解析情報記憶手段と、装置間の通信ログを取得するログ取得手段と、通信ログを用いて階層構造を生成するログ変換手段と、装置制御シーケンスを生成するシーケンス生成手段とを備えたシーケンス生成システムを用いてシーケンスを生成するプログラムであって、前記ログ変換手段を、前記通信ログにおいて、前記規約情報記憶手段に記録された処理開始記号を検出して、前記通信ログに含まれるメッセージコードを前記解析情報記憶手段の上位階層に登録し、後続通信ログが先行通信ログと同じネスト構造にある場合には、前記解析情報記憶手段において先行通信ログと同じ階層に登録し、後続通信ログが先行通信ログの下位のネスト構造にある場合には、前記解析情報記憶手段において先行通信ログの階層に関連付けた下位階層を生成し、この下位階層に前記通信ログに含まれるIDコードを登録することにより階層構造を生成する手段として機能させ、前記シーケンス生成手段を、前記解析情報記憶手段に記録された前記上位階層のメッセージコードと、この上位階層に関連付けられた下位階層のIDコードとを用いて装置制御シーケンスを生成する手段として機能させることを要旨とする。
【0014】
(作用)
請求項1、4又は5に記載の発明によれば、シーケンス生成システムは装置間の通信ログを取得する。そして、通信ログにおいて、規約情報記憶手段に記録された処理開始記号を検出して、通信ログに含まれるメッセージコードを解析情報記憶手段の上位階層に登録する。次に、後続通信ログが先行通信ログと同じネスト構造にある場合には、解析情報記憶手段において先行通信ログと同じ階層に登録し、後続通信ログが先行通信ログの下位のネスト構造にある場合には、解析情報記憶手段において先行通信ログの階層に関連付けた下位階層を生成し、この下位階層に通信ログに含まれるIDコードを登録することにより階層構造を生成する。そして、解析情報記憶手段に記録された上位階層のメッセージコードと、この上位階層に関連付けられた下位階層のIDコードとを用いて装置制御シーケンスを生成する。これにより、多様な形態の通信形式が用いられている場合にも、通信ログを用いてメッセージコードやIDコードを特定して、効率的に装置制御シーケンスを生成することができる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、シーケンス生成システムは処理ブロックを含むフローチャートを表示する。そして、フローチャートを用いて指定された処理ブロックにおいて用いられるメッセージコードを取得し、このメッセージコードが記録された上位階層に対して、この上位階層に関連付けられた下位階層に記録されたIDコードを解析情報記憶手段から抽出する。これにより、規格化されたネスト構造の通信プロトコルが利用されているシステムにおいて、フローチャートを構成する処理ブロックに用いる変数(IDコード)を、通信ログを用いて効率的に特定することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、指定された処理ブロックにおいて用いられるメッセージコードが記録された上位階層に対して複数の下位階層が抽出された場合には、下位階層に登録されたIDコードを指定された処理ブロックにおいて用いる選択候補として出力する。多様なプロセスが関係する通信ログにおいては多くのIDコードが含まれているが、ネスト構造を利用して選択候補を絞り込むことにより、フローチャートに用いるIDコードを効率的に選択することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、オンライン通信プロトコルに従ってプロセス装置から出力されるデータを用いて、プロセス装置を制御するためのシーケンスを効率的に作成するためのシーケンス生成システム、シーケンス生成方法及びシーケンス生成プログラムを提供することが
できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を具体化した一実施形態を、図1〜図6を用いて説明する。本実施形態では、図1に示すように、半導体素子の製造ラインにおいて、プロセス装置50、装置オンラインシステム60、製造実行システム70が用いられる。この装置オンラインシステム60において用いられるシーケンスを生成するためのシーケンス生成システム、シーケンス生成方法及びシーケンス生成プログラムとして説明する。
【0019】
このプロセス装置50には、加熱装置、成膜装置、リソグラフィ装置、エッチング装置等の半導体製造装置が含まれる。各プロセス装置50は、半導体業界で使用されるオンライン通信プロトコル(SECS:SEMI Equipment Communications Standard)に準拠したメッセージを送受信するインターフェースを備えており、装置状態、ウェハ状態等に関するデータを送受信する。なお、通信形式には、各プロセス装置50の装置メーカが定めた各種形式が存在する。
【0020】
装置オンラインシステム60は、プロセス装置50に対してオンラインにより装置管理処理を実行する。この装置オンラインシステム60は、進捗制御・管理、オンラインシナリオの管理・実行、レシピ管理、ローカル処理、ステータス管理、装置状態管理、ウェハ状態管理等を実行する。そして、装置オンラインシステム60も、オンライン通信プロトコルに準拠した通信インターフェースを備える。
【0021】
製造実行システム70は、生産ラインで流れている各製品の工程、設備、条件、作業データを管理、分析し、品質向上歩留まり向上作業ミス低減等のより効率的な生産を支援するコンピュータシステム(MES:Manufacturing Execution System)である。この製造実行システム70は、装置定義、製品定義、製造フロー定義等のマスタデータを管理するとともに、工程進捗管理や、作業実績や設備稼働履歴の実績データの管理処理を実行する。
【0022】
更に、ログ取得装置40はログ取得手段として機能し、プロセスが実行されている期間において、プロセス装置50と装置オンラインシステム60との間で送受信されている通信内容(通信ログ)を取得する。そして、取得した通信内容をログファイルとして、ログファイル記憶部42に記録する。
【0023】
ログ取得装置40には、シーケンス作成装置FCが接続されている。このシーケンス作成装置FCは、ログ取得装置40から取得したログファイルを利用して、装置オンラインシステム60において用いるシーケンスの生成の支援処理を行なうコンピュータシステムである。
【0024】
このシーケンス作成装置FCは、キーボードやポインティングデバイス等から構成された入力手段や、ディスプレイ等から構成された出力手段を備える。
更に、このシーケンス作成装置FCは、CPU、RAM、ROM等から構成された制御手段としての制御部を備える。この制御部は、後述する処理(上位階層への登録段階、階層構造の生成段階、シーケンス生成段階等の各処理)を実行する。そして、シーケンス作成装置FCの制御部は、シーケンス生成プログラムを実行することにより、コンバータ10やシーケンス構築ツール20として機能する。
【0025】
このコンバータ10はログ変換手段として機能し、オンライン通信プロトコルに準拠した各種形式のログファイルを、業界標準であるSML形式ファイルに変換する。このSML形式ファイルを用いることにより、装置オンラインシステム60において利用すること
ができる。このコンバータ10は、図2に示すように、メッセージ抽出手段111、階層化手段112を備える。
【0026】
メッセージ抽出手段111は、ログファイルに含まれるメッセージにおいて規約記号を検出して抽出ログ記憶部12に登録する。
階層化手段112は、通信ログに含まれる先行メッセージと後続メッセージとの構造関係を特定し、階層構造を生成する。具体的には、後続メッセージが先行メッセージと同じネスト構造にあることを検知した場合、ログ解析結果情報記憶手段において、この後続メッセージを先行メッセージと同じ階層に登録する。一方、後続メッセージが下位のネスト構造のメッセージである場合には、この後続メッセージを先行メッセージの階層に関連付けた下位階層に登録する。
【0027】
このコンバータ10は、抽出ログ記憶部12、ログ解析結果記憶部13、規約記号情報記憶部14を備える。
抽出ログ記憶部12は、ログファイルからフィルタリングして抽出したメッセージからなるフィルタリングログファイルが記録される。このフィルタリングログファイルは、後述する抽出処理を実行した場合に登録される。
【0028】
ログ解析結果記憶部13は解析情報記憶手段として機能し、抽出した通信ログのネスト構造に基づいて上下関係に振り分けたログ解析ファイルを記憶する。このログ解析ファイルは、後述する階層化処理を実行した場合に登録される。このログ解析ファイルは、複数のディレクトリが階層化されて構成されたツリー構造になっている。そして、各ディレクトリには、抽出ログ記憶部12に記録されたフィルタリングログファイルを構成するメッセージが格納される。
【0029】
規約記号情報記憶部14は規約情報記憶手段として機能し、オンライン通信プロトコルにおいて定められているネスト構造を有する規約に関するデータを記憶する。この規約においては、メッセージコード(例えば、処理開始を表わす「処理開始記号」)、フォーマット識別子、フォーマット値等が定められている。そして、ネスト構造はタグ記号を用いて表わされる。このSECSにおいては、処理開始記号として、「S6F11」(Event Report Send )、「S6F12」(Event Report Acknowledge)等があり、タグ記号として「<」、「>」が用いられている。
【0030】
一方、シーケンス構築ツール20はシーケンス生成手段として機能し、ログ解析結果記憶部13に記録されたログ解析ファイルを用いて、装置オンラインシステム60において利用されるシーケンスを生成する。このシーケンス構築ツール20は、図3に示すように、シナリオ情報記憶部22、テンプレート記憶部23、メッセージ対応テーブル記憶部24、シーケンス記憶部25を備える。
【0031】
シナリオ情報記憶部22は、装置オンラインシステム60において利用可能なシナリオに関するシナリオ特定テーブルが記録される。このシナリオ特定テーブルにおいては、シナリオコード、シナリオ名称、機能変数に関するデータが対応付けられている。本実施形態では、シナリオとして、「装置状態報告」、「ポート状態報告」、「ロット状態報告」、「アラーム報告」等がある。
【0032】
シナリオコードデータ領域には、装置オンラインシステム60において利用可能なシナリオを特定するための識別子に関するデータが記録される。
シナリオ名称データ領域には、このシナリオの名称に関するデータが記録される。
機能変数データ領域には、このシナリオの利用時に用いる機能変数を特定するためのデータが記録される。
【0033】
テンプレート記憶部23は、装置オンラインシステム60において利用可能なシナリオを実現するためのフローチャートのテンプレートデータが記録されている。このテンプレートデータにおいては、シナリオコードに対してフローチャートが対応付けられている。
【0034】
シナリオコードデータ領域には、装置オンラインシステム60において利用可能なシナリオを特定するための識別子に関するデータが記録される。
フローチャートデータ領域には、このシナリオを実現するためのフローチャートを表示するためのイメージデータが記録される。このフローチャートイメージデータは、このフローチャートに含まれる機能ブロック(処理ブロック)を表示するアイコンから構成されている。
【0035】
各機能ブロックアイコンは、機能ブロックコード、処理コード、リンク情報に関するデータを保持している。ここで、機能ブロックコードは機能ブロックを特定するための識別子である。処理コードは、この機能ブロックの処理内容を特定するデータであり、オンライン通信プロトコルにおいて用いられるメッセージコードに対応する。リンク情報は、フローチャートイメージデータにおいて、各機能ブロックの接続関係を示すデータである。この処理コード及びリンクデータを用いることにより、装置オンラインシステム60で実行可能なシーケンスを生成することができる。
【0036】
メッセージ対応テーブル記憶部24は、イベントID等のIDコードと機能変数とを関連付けた対応付けレコードが記録される。対応付けレコードは、シーケンス構築ツールにおいて、機能ブロックで用いられる機能変数に対して、通信ログに含まれるIDコードが選択された場合に登録される。ここで、IDコードは、各種処理の内容を詳細に特定するための識別子である。
【0037】
シーケンス記憶部25は、シーケンス構築ツール20を用いて決定されたシーケンスデータが記録される。具体的には、シナリオを実現するためのフローチャートを構成する機能ブロックにおいて利用されるメッセージコードとIDコードが記録される。
【0038】
そして、シーケンス構築ツール20は、ログメッセージ表示手段211、シナリオ特定手段212、フローチャート表示手段213、ブロック特定手段214、メッセージマッチング手段215、下位階層展開手段216、機能変数一覧表示手段217、変数登録手段218、シーケンス登録手段219を備える。
【0039】
ログメッセージ表示手段211は、ログ解析結果記憶部13に記録されたログ解析ファイルにおいて最上位層のメッセージコードの一覧を表示する。
シナリオ特定手段212は、シナリオ情報記憶部22に記録されたシナリオ名称を出力手段に表示する処理を実行する。
【0040】
フローチャート表示手段213は、テンプレート記憶部23に記録されたフローチャートイメージを出力手段に表示する。
ブロック特定手段214は、フローチャートイメージ中において選択された機能ブロックを特定する処理を実行する。
【0041】
メッセージマッチング手段215は、特定された機能ブロックと、最上位層のメッセージとを関連付ける処理を実行する。
下位階層展開手段216は、選択された最上位層のメッセージに対して関連付けられた下位階層に展開して出力手段に表示する処理を実行する。
【0042】
機能変数一覧表示手段217は、機能ブロックにおいて設定すべき変数の一覧を出力手段に表示する。
変数登録手段218は、選択された機能変数を特定し、更に展開された下位階層に含まれるIDコードに関連付けてメッセージ対応テーブル記憶部24に記憶する処理を実行する。
シーケンス登録手段219は、選択されたメッセージコードやIDコードを用いてシーケンスを生成し、シーケンス記憶部25に記録する処理を実行する。
【0043】
このように構成されたシステムを用いて行なう処理を、図4〜図6に従って説明する。本実施形態では、抽出処理(図4)、階層化処理(図5)、シーケンス作成処理(図6)の順番に説明する。
【0044】
(抽出処理)
まず、抽出処理について、図4を用いて説明する。この抽出処理は、シーケンス作成処理に先立って実行される。まず、ログ取得装置40は、プロセス装置50と装置オンラインシステム60との間で、プロセス実行中の通信ログを取得し、ログファイル記憶部42に記録する。そして、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、ログファイル記憶部42に記録されたログファイルの先頭から通信ログ毎に処理対象行を特定して以下の処理を繰り返す。
【0045】
ここでは、まず、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、処理対象行の通信ログの読み込み処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、コンバータ10のメッセージ抽出手段111は、ログファイル記憶部42に記録されたログファイルにおいて処理対象行のメッセージを取得する。
【0046】
そして、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、通信ログにおいて規約記号の有無の確認処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、コンバータ10のメッセージ抽出手段111は、読み込んだ処理対象行に規約記号情報記憶部14に記録された規約記号が含まれるかどうかを検索する。通信ログにおいて、規約記号情報記憶部14に記録された規約記号を検出できない場合(ステップS1−2において「NO」の場合)、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、この通信ログ(処理対象行)の処理を終了する。
【0047】
一方、通信ログにおいて規約記号を検出した場合(ステップS1−2において「YES」の場合)、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、ログ記録処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、コンバータ10のメッセージ抽出手段111は、この処理対象行の通信ログに含まれるメッセージコードやIDコードを抽出ログ記憶部12のフィルタリングログファイルに記録する。この場合、フィルタリングログファイルにおいて既に通信ログが記録されている場合には、既登録通信ログの次に記録する。
【0048】
次に、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、通信ログにおいて処理開始記号の有無の判断処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、コンバータ10のメッセージ抽出手段111は、処理対象行の通信ログにおいて、規約記号情報記憶部14に記録された処理開始記号が含まれるかどうかを判断する。
【0049】
処理開始記号が含まれる場合(ステップS1−4において「YES」の場合)には、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、時刻情報の記録処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、コンバータ10のメッセージ抽出手段111は、処理対象行に含まれる時刻を処理開始記号に関連付けて抽出ログ記憶部12に記録する。以上の処理を、ログファイル記憶部42に記録されたログのすべての行について繰り返す。
【0050】
(階層化処理)
次に、階層化処理について図5を用いて説明する。この処理は、抽出ログ記憶部12に記録されたフィルタリングログファイルのメッセージ行毎に繰り返して実行される。
【0051】
まず、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、階層化処理の処理対象行の読み込み処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、コンバータ10の階層化手段112は、抽出ログ記憶部12に記録されたフィルタリングログファイルにおいて処理対象行のメッセージを取得する。
【0052】
次に、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、処理開始記号についての判断処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、コンバータ10の階層化手段112は、規約記号情報記憶部14に記録された処理開始記号が含まれるかどうかを判断する。なお、時刻情報の記録の有無によって処理開始記号を識別することも可能である。
【0053】
処理開始記号と判断した場合(ステップS2−2において「YES」の場合)、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、最上位階層を生成して保存処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、コンバータ10の階層化手段112は、最上位階層のディレクトリを生成し、この処理対象行の通信ログに含まれるメッセージコードやIDコードに関するデータをログ解析結果記憶部13に記録する。
【0054】
一方、処理開始記号でない場合(ステップS2−2において「NO」の場合)、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、新規階層の生成の要否判断処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、コンバータ10の階層化手段112は、はじめての規約記号を検出した場合や、すべての既登録通信ログがネスト構造において完結している場合には、新規階層の生成が必要と判断する。この場合(ステップS2−4において「YES」の場合)、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、ログ解析結果記憶部13において、下位階層を生成して保存処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、コンバータ10の階層化手段112は、先に作成した階層に関連付けて下位階層のディレクトリを生成し、この処理対象行の通信ログに含まれるメッセージコードやIDコードに関するデータを記録する。
【0055】
一方、処理対象行の通信ログ(後続通信ログ)が先行通信ログと同じ階層と判断される場合(ステップS2−4において「NO」の場合)、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、同じ階層への保存処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、コンバータ10の階層化手段112は、この処理対象行の通信ログに含まれるメッセージコードやIDコードを同じ階層のディレクトリに記録する。
【0056】
(シーケンス作成処理)
次に、シーケンス作成処理について図3、図6を用いて説明する。
まず、シーケンス構築ツール20のログメッセージ表示手段211は、ログ解析結果記憶部13のログ解析ファイルに記録された最上位層のメッセージコードの一覧を、図6に示すように、ディスプレイのログメッセージ一覧表示画面530に表示する。
【0057】
一方、シナリオ特定手段212は、シナリオ情報記憶部22に記録されたシナリオを、シーケンス作成装置FCのディスプレイに出力する。このシナリオ名は、図6に示すように、ディスプレイのシナリオ表示画面510に出力される。そして、利用者は、ポインティングデバイスを用いて、シーケンス作成対象のシナリオを指定する。
【0058】
そして、シナリオ特定手段212は、シナリオ情報記憶部22から機能変数を取得し、
機能変数一覧表示手段217に供給する。この場合、機能変数一覧表示手段217は、シナリオ特定手段212から取得した機能変数の一覧データを作成し、シーケンス作成装置FCのディスプレイに出力する。この機能変数一覧は、図6に示すように、ディスプレイの変数一覧表示画面515に出力される。
【0059】
更に、シナリオ特定手段212は、指定されたシナリオのシナリオコードをフローチャート表示手段213に供給する。フローチャート表示手段213は、取得したシナリオコードに対応するフローチャートイメージをテンプレート記憶部23から抽出し、シーケンス作成装置FCのディスプレイに出力する。このフローチャートイメージは、図6に示すように、ディスプレイのテンプレート表示画面520に出力される。
【0060】
そして、利用者は、ポインティングデバイスを用いて、フローチャートイメージの中の機能ブロックを指定する。この場合、ブロック特定手段214は、指定された機能ブロックの機能ブロックコードをテンプレート記憶部23から取得する。そして、ブロック特定手段214は、取得した処理コードをメッセージマッチング手段215に供給する。メッセージマッチング手段215は、ログメッセージ一覧表示画面530に表示されたメッセージ一覧の中で、この処理コードに対応するメッセージコードを抽出して表示する。
【0061】
そして、利用者は、ポインティングデバイスを用いて、メッセージ一覧の中のメッセージコードを指定する。この場合、下位階層展開手段216は、指定されたメッセージコードを上位階層に有する下位階層をログ解析結果記憶部13から取得する。そして、下位階層展開手段216は、取得した下位階層の内容をシーケンス作成装置FCのディスプレイに出力する。この下位階層の内容は、図6に示すように、ディスプレイの下位階層表示画面540に出力される。
【0062】
そして、利用者は、ポインティングデバイスを用いて、下位階層表示画面540に出力されたログと、変数一覧表示画面515に出力された機能変数とを指定する。この場合、変数登録手段218は、ログに含まれるIDコードと機能変数とを関連付けてメッセージ対応テーブル記憶部24に記録する。そして、以降の処理において、同じ機能変数が利用される場合には、下位階層展開手段216は、メッセージ対応テーブル記憶部24に記録されたIDコードを選択候補として設定する。
【0063】
そして、シーケンス登録手段219は、シナリオ特定手段212において特定されたテンプレートをテンプレート記憶部23から取得し、変数登録手段218において特定されたIDコードを機能変数とするシーケンスを生成し、シーケンス記憶部25に記録する。
【0064】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
・ 上記実施形態では、シーケンス作成装置FCのコンバータ10はメッセージ抽出手段111を備える。そして、コンバータ10のメッセージ抽出手段111は、ログファイル記憶部42に記録されたログファイルの対象行の読み込み処理を実行する(ステップS1−1)。そして、規約記号情報記憶部14に記録された規約記号を検出した場合(ステップS1−2において「YES」の場合)、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、ログ記録処理を実行する(ステップS1−3)。これにより、装置メーカによってオンライン通信プロトコルにおける通信形式が異なる場合においても、各種シーケンスの作成に必要なメッセージコードやIDコードを取得することができる。
【0065】
・ 上記実施形態では、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は階層化手段112を備える。そして、コンバータ10は、階層化処理の処理対象行を読み込み(ステップS2−1)、処理開始記号についての判断処理を実行する(ステップS2−2)。処理開始記号と判断した場合(ステップS2−2において「YES」の場合)、シーケンス作成装
置FCのコンバータ10は、最上位階層を生成して保存処理を実行する(ステップS2−3)。処理開始記号でない場合(ステップS2−2において「NO」の場合)、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、新規階層の生成の要否判断処理を実行する(ステップS2−4)。一方、新規階層の生成が必要と判断した場合(ステップS2−4において「YES」の場合)、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、下位階層を生成して保存処理を実行する(ステップS2−5)。一方、先行メッセージと同じ階層と判断される場合(ステップS2−4において「NO」の場合)、シーケンス作成装置FCのコンバータ10は、同じ階層への保存処理を実行する(ステップS2−6)。これにより、オンライン通信プロトコルの各種形式において、処理内容に含まれる各種変数を階層化構造に展開することができる。従って、この階層化構造を用いて効率的にシーケンスを作成することができる。
【0066】
・ 上記実施形態では、シーケンス作成装置FCのシーケンス構築ツール20はメッセージマッチング手段215を備える。そして、メッセージマッチング手段215は、ログメッセージ一覧表示画面530に表示されたメッセージ一覧の中で、この処理コードに対応するメッセージコードを抽出して表示する。利用者が、メッセージ一覧の中のメッセージコードを指定した場合、下位階層展開手段216は、指定されたメッセージコードを上位階層に有する下位階層をログ解析結果記憶部13から取得する。これにより、シーケンスの中で用いられる変数を、階層化構造を用いて特定することができる。
【0067】
・ 上記実施形態では、利用者が、下位階層表示画面540に出力された通信ログと、変数一覧表示画面515に出力された機能変数とを指定した場合、変数登録手段218は、通信ログに含まれるIDコードと機能変数とを関連付けてメッセージ対応テーブル記憶部24に記録する。そして、以降の処理において、同じ機能変数が利用される場合には、下位階層展開手段216は、メッセージ対応テーブル記憶部24に記録されたIDコードを選択候補として設定する。これにより、一度、設定された機能変数を、後続するシーケンス作成において再利用することが可能になり、シーケンス作成の効率化を図ることができる。
【0068】
なお、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
○ 上記実施形態では、ログ取得装置40とシーケンス作成装置FCとを接続した。ログ取得装置40に記録されたログファイルの受け渡し方法は、これに限定されるものではなく、データ記録媒体を介して受け渡しを行なうように構成してもよい。
【0069】
○ 上記実施形態では、このシーケンス作成装置FCは、コンバータ10やシーケンス構築ツール20として機能する。この場合、コンバータ10やシーケンス構築ツール20を別個独立した装置として構成することもできる。この場合には、コンバータ10のログ解析結果記憶部13に記録されたログ解析ファイルを、ネットワークやデータ記録媒体を介してシーケンス構築ツール20に提供する。
【0070】
○ 上記実施形態では、シーケンス作成装置FCのコンバータ10が、規約記号情報記憶部14に記録された規約記号を検出した場合(ステップS1−2において「YES」の場合)、ログ記録処理を実行する(ステップS1−3)。この処理に先立ち、ログファイルの加工処理を行なうようにしてもよい。この場合には、各装置メーカの通信形式をシーケンス作成装置FCの通信形式情報記憶部に記録しておく。更に、通信形式情報記憶部には、各通信形式において、シーケンス作成において不要な部分を特定する削除領域指定情報を保持させておく。そして、ログファイル記憶部42に記録されたログファイルと、形式情報記憶部に記録された通信形式とを比較して、パターンマッチングを行なう。そして、特定した通信形式において、シーケンス作成に使わない情報を削除する。これにより、効率的に抽出処理を実行することができる。
【0071】
○ 上記実施形態では、抽出処理(図4)と階層化処理(図5)とを分けて実行する。これに代えて、抽出処理と階層化処理とを行毎に連続して実行するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の一実施形態のシステムの概略図。
【図2】コンバータの機能ブロックの説明図。
【図3】シーケンス構築ツールの機能ブロックの説明図。
【図4】本発明の一実施形態の処理手順の説明図。
【図5】本発明の一実施形態の処理手順の説明図。
【図6】シーケンス作成装置の出力手段に表示される画面の説明図。
【符号の説明】
【0073】
FC…シーケンス作成装置、10…コンバータ、111…メッセージ抽出手段、112…階層化手段、12…抽出ログ記憶部、13…ログ解析結果記憶部、14…規約記号情報記憶部、20…シーケンス構築ツール、22…シナリオ情報記憶部、23…テンプレート記憶部、24…メッセージ対応テーブル記憶部、25…シーケンス記憶部、211…ログメッセージ表示手段、212…シナリオ特定手段、213…フローチャート表示手段、214…ブロック特定手段、215…メッセージマッチング手段、216…下位階層展開手段、217…機能変数一覧表示手段、218…変数登録手段、219…シーケンス登録手段、40…ログ取得装置、42…ログファイル記憶部、50…プロセス装置、60…装置オンラインシステム、70…製造実行システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置間の通信において利用される規約記号を記憶した規約情報記憶手段と、
通信ログを解析して階層化して記録する解析情報記憶手段と、
装置間の通信ログを取得するログ取得手段と、
前記通信ログにおいて、前記規約情報記憶手段に記録された処理開始記号を検出して、前記通信ログに含まれるメッセージコードを前記解析情報記憶手段の上位階層に登録し、
後続通信ログが先行通信ログと同じネスト構造にある場合には、前記解析情報記憶手段において先行通信ログと同じ階層に登録し、
後続通信ログが先行通信ログの下位のネスト構造にある場合には、前記解析情報記憶手段において先行通信ログの階層に関連付けた下位階層を生成し、この下位階層に前記通信ログに含まれるIDコードを登録することにより階層構造を生成するログ変換手段と、
前記解析情報記憶手段に記録された前記上位階層のメッセージコードと、この上位階層に関連付けられた下位階層のIDコードとを用いて装置制御シーケンスを生成するシーケンス生成手段と
を備えたことを特徴とするシーケンス生成システム。
【請求項2】
前記シーケンス生成手段は、
処理ブロックを含むフローチャートを表示する手段と、
前記フローチャートを用いて指定された処理ブロックにおいて用いられるメッセージコードを取得する手段と、
前記メッセージコードが記録された上位階層に対して、この上位階層に関連付けられた下位階層に記録されたIDコードを前記解析情報記憶手段から抽出する手段と
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のシーケンス生成システム。
【請求項3】
前記シーケンス生成手段は、指定された処理ブロックにおいて用いられるメッセージコードが記録された上位階層に対して複数の下位階層が抽出された場合には、前記下位階層に登録されたIDコードを前記指定された処理ブロックにおいて用いる選択候補として出力する手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載のシーケンス生成システム。
【請求項4】
装置間の通信において利用される規約記号を記憶した規約情報記憶手段と、
通信ログを解析して階層化して記録する解析情報記憶手段と、
装置間の通信ログを取得するログ取得手段と、
通信ログを用いて階層構造を生成するログ変換手段と、
装置制御シーケンスを生成するシーケンス生成手段とを備えたシーケンス生成システムを用いてシーケンスを生成する方法であって、
前記ログ変換手段が、
前記通信ログにおいて、前記規約情報記憶手段に記録された処理開始記号を検出して、前記通信ログに含まれるメッセージコードを前記解析情報記憶手段の上位階層に登録し、
後続通信ログが先行通信ログと同じネスト構造にある場合には、前記解析情報記憶手段において先行通信ログと同じ階層に登録し、
後続通信ログが先行通信ログの下位のネスト構造にある場合には、前記解析情報記憶手段において先行通信ログの階層に関連付けた下位階層を生成し、この下位階層に前記通信ログに含まれるIDコードを登録することにより階層構造を生成し、
前記シーケンス生成手段が、前記解析情報記憶手段に記録された前記上位階層のメッセージコードと、この上位階層に関連付けられた下位階層のIDコードとを用いて装置制御シーケンスを生成することを特徴とするシーケンス生成方法。
【請求項5】
装置間の通信において利用される規約記号を記憶した規約情報記憶手段と、
通信ログを解析して階層化して記録する解析情報記憶手段と、
装置間の通信ログを取得するログ取得手段と、
通信ログを用いて階層構造を生成するログ変換手段と、
装置制御シーケンスを生成するシーケンス生成手段とを備えたシーケンス生成システムを用いてシーケンスを生成するプログラムであって、
前記ログ変換手段を、
前記通信ログにおいて、前記規約情報記憶手段に記録された処理開始記号を検出して、前記通信ログに含まれるメッセージコードを前記解析情報記憶手段の上位階層に登録し、
後続通信ログが先行通信ログと同じネスト構造にある場合には、前記解析情報記憶手段において先行通信ログと同じ階層に登録し、
後続通信ログが先行通信ログの下位のネスト構造にある場合には、前記解析情報記憶手段において先行通信ログの階層に関連付けた下位階層を生成し、この下位階層に前記通信ログに含まれるIDコードを登録することにより階層構造を生成する手段として機能させ、
前記シーケンス生成手段を、前記解析情報記憶手段に記録された前記上位階層のメッセージコードと、この上位階層に関連付けられた下位階層のIDコードとを用いて装置制御シーケンスを生成する手段として機能させることを特徴とするシーケンス生成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−111177(P2009−111177A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−282208(P2007−282208)
【出願日】平成19年10月30日(2007.10.30)
【出願人】(592131906)みずほ情報総研株式会社 (187)