説明

シートサスペンション

【課題】 体重調整範囲を広げると共に、薄型化を図る。
【解決手段】2本のトーションバー31,41の初期弾性力を共に調整可能な初期位置調整部材15を設けた。このため、1本のトーションバーのみの弾性力を調整する従来の構成と比較して、体重調整範囲が広がる。移動マグネットユニット52を、移動体の移動方向が上部フレーム10の下部フレーム20に対する相対変位方向と略直交方向となるように設けているため、移動マグネットユニットを、移動体の移動方向が上部フレームの下部フレームに対する相対変位方向と略同方向となるように設けた場合と比較して、固定マグネットユニット51の厚さ(高さ)が薄くなり、上部フレーム10が下部フレーム20に最も接近した位置(下限位置)におけるシートサスペンション全体の厚さを薄くすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車などの車両用のシートサスペンションに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、次のようなシートサスペンションが開示されている。すなわち、車体フロアに取り付けられる下部フレームに対して上下動可能に設けられる上部フレームを磁気バネとトーションバーとにより弾性的に支持したもので、所定の変位範囲において磁気バネが負のバネ定数を有することを利用し、正のバネ定数を有するトーションバーを組み合わせることによって、全体のバネ定数を極めて小さく、好ましくは全体のバネ定数を実質的に略ゼロになる構成とし、振動を吸収するものである。
【0003】
また、かかるシートサスペンションにおいては、磁気バネのバネ定数が負となる領域を有効利用するために、すなわち、全体のバネ定数が実質的に略ゼロとなる振動吸収領域をできるだけ大きく確保するために、磁気バネを構成する相対的に離接動作する2つのマグネット部は、負荷(人体)を支持した状態で、中立位置に保持されていることが好ましい。このため、特許文献1においては、負荷質量が上部フレームに加わった際の上部フレームの上下変位を検知し、トーションバーを所定量ねじり、トーションバーのプリテンションを調整して、上部フレームを上下動させ、磁気バネの2つのマグネット部の相対位置を中立位置に設定する構成を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−320884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のシートサスペンションにおいては、1本のトーションバーのみのプリテンションを調整する構造であるため、着座者の体重によっては、磁気バネの2つのマグネット部の相対位置を中立位置に設定することが困難な場合があった。また、特許文献1のシートサスペンションは、磁気バネを構成する固定マグネットユニットに対し、移動マグネットユニットは上部フレームの動作方向と同じ上下に動作するように設けられている。従って、この移動マグネットユニットの上下動作可能領域を確保する必要があり、その分、シートサスペンションの厚さが厚くならざるを得ないという問題があった。
【0006】
本発明は上記に鑑みなされたものであり、体重調整範囲を広げることができると共に、薄型化を図ることができるシートサスペンションを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明のシートサスペンションは、車体フロアに取り付けられる下部フレームと、該下部フレームにリンクを介して上下動可能に取り付けられ、シートを支持する上部フレームと、該上部フレームを弾性的に支持するバネ機構とを備えたシートサスペンションであって、前記バネ機構が、所定の変位範囲で負のバネ定数を備えた磁気バネと、正のバネ定数を備えた弾性部材との組み合わせからなり、前記磁気バネは、前記上部フレーム側と下部フレーム側のいずれか一方に支持される固定マグネットユニットと他方に支持される移動マグネットユニットとを備えてなり、前記固定マグネットユニットは、固定側磁石支持フレームと、前記固定側磁石支持フレームに、相互に対面する磁極を有するように設けられる固定側磁石とを備えてなり、前記移動マグネットユニットは、前記固定側磁石において相互に対面する磁極間を、該磁極の対面方向に直交する方向に移動可能な磁石から構成される移動体を備えてなり、前記上部フレームと前記下部フレームとは、前側に配置される第1リンクと後側に配置される第2リンクとにより連結され、前記第1リンク及び第2リンクと前記上部フレームとの2つの連結部、又は、前記第1リンク及び第2リンクと前記下部フレームとの2つの連結部に、それぞれ前記正のバネ定数を備えた弾性部材としてのトーションバーが設けられており、前記2つのトーションバーの初期弾性力を共に調整可能な初期位置調整部材を有することを特徴とする。
前記初期位置調整部材は、前記各トーションバーに接続される2つの調整動作部材と、該2つの調整動作部材を連結するシャフトとを備え、一方の調整動作部材の可動板が可動することにより、他方の調整動作部材の可動板も可動する構成であることが好ましい。
前記移動体の移動方向が、前記上部フレームの下部フレームに対する相対変位方向と略直交方向となるように、前記固定マグネットユニット及び前記移動マグネットユニットが、それぞれ、前記上部フレーム側及び下部フレーム側のいずれかに支持されていることが好ましい。
前記固定マグネットユニットの固定側磁石支持フレームは、前記下部フレームに固定されていることが好ましい。
前記固定マグネットユニットの前記固定側磁石は、相互に所定間隔をおいて略上下方向に対面する姿勢で前記固定側磁石支持フレームに固定支持され、前記移動マグネットユニットの移動体が前記上部フレーム側にリンクを介して支持され、該移動体が、前記一対の固定側磁石間の間隙を略前後方向に移動可能に設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、2本のトーションバーの初期弾性力を共に調整可能な構成であるため、1本のトーションバーのみの弾性力を調整する従来の構成と比較して、体重調整範囲が広がる。また、移動マグネットユニットを、移動体の移動方向が上部フレームの下部フレームに対する相対変位方向と略直交方向となるように設けた構成とした場合には、上部フレームの下部フレームに対する相対変位方向と略同方向となるように設けた場合と比較して、固定マグネットユニットの厚さ(高さ)が薄くなり、上部フレームが下部フレームに最も接近した位置(下限位置)におけるシートサスペンション全体の厚さを薄くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の一の実施形態にかかるシートサスペンションの概略構成を示す一方側から見た斜視図である。
【図2】図2は、図1にかかるシートサスペンションを他方側から見た斜視図である。
【図3】図3は、図1にかかるシートサスペンションの側面図である。
【図4】図4は、図1にかかるシートサスペンションの分解斜視図である。
【図5】図5は、図1にかかるシートサスペンションの断面図である。
【図6】図6は、磁気バネの固定マグネットユニットを構成する固定側磁石及び移動マグネットユニットを構成する移動体の配置関係、磁石構成の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に示した実施形態に基づき本発明をさらに詳細に説明する。図1は、本発明の一の実施形態に係るシートサスペンション1の構造を示す一方側から見た斜視図であり、図2は他方側から見た斜視図であり、図3はその側面図であり、図4は分解斜視図である。
【0011】
これらの図に示したように、本実施形態のシートサスペンション1は、略矩形状の上部フレーム10と下部フレーム20とを備え、前リンク30と後リンク40とを備えた平行リンク機構を介して連結されている。上部フレーム10には、車両用シート(図示せず)が支持され、下部フレーム20は車体フロア(図示せず)に固定される。一対の前リンク30及び後リンク40は、それぞれ、左右一対のリンクプレート30a,30a,40a,40aを有する。前リンク30の一対のリンクプレート30a,30aの上端間が連結パイプ30bにより連結され、後リンク40の一対のリンクプレート40a,40aが連結パイプ40bにより連結されている。そして、連結パイプ30b,40bの各端部が上部フレーム10の一対の側部フレーム10a,10aに形成した取り付け孔10b,10bに挿通され、各リンクプレート30a,30a,40a,40aが上部フレーム10及び下部フレーム20の側部付近に位置するように設けられている。これにより、上部フレーム10は、下部フレーム20に対して上下動可能に、より正確には、上限位置である斜め上後方と下限位置である斜め下前方との間を上下動する。
【0012】
連結パイプ30b,40bには、それぞれトーションバー31,41が挿入されている。該トーションバー31,41の一端は、回り止め部材31a,41aにより、該連結パイプ30b,40bに対して相対回転しないように設けられている。これにより、トーションバー31,41は、上部フレーム10を下部フレーム20に対して相対的に離間する方向、すなわち、上方向に付勢する弾性力を発揮するように設定される。トーションバー31,41の他端は、側部フレーム10aの取り付け孔10bを介して、初期位置調整部材15に連結されている。
【0013】
初期位置調整部材15は、2つの調整動作部材16,17と、該2つの調整動作部材16,17間を連結するシャフト18とを備えて構成される。各調整動作部材16,17は、略三角形の可動板16a,17aと、この可動板16a,17aの頂部付近に設けられた接続部16b,17bとを備え、この接続部16b,17bがトーションバー31,41の各他端に接続される。また、上部フレーム10の前フレーム10cには、調整用ダイヤル19を支持するためのブラケット19aが取り付けられている。このブラケット19aには、さらに、前フレーム10cと略平行となる姿勢で配置された調整用シャフト19cが支持されている。調整用シャフト19cの一端部には板部材19dが固定されていると共に、該板部材19dにおいて調整用シャフト19cの軸心から上部方向に偏心させた位置に外方に突出する突出ピン19eが設けられている。この突出ピン19eは、側部フレーム10aの前方付近に開設された円弧状の孔部10dに挿通されており、調整用ダイヤル19を回すことによって、調整用シャフト19cが回転し、それに伴って、突出ピン19eが円弧状の孔部10dに沿って移動する。この突出ピン19eに、前リンク30の連結パイプ30bに配置されるトーションバー31に接続される調整動作部材16の可動板16aから前方に突出させたリンク板16cが連結されている。
【0014】
従って、調整用ダイヤル19をいずれかに回すと、調整用シャフト19cがいずれか一方向に回転し、これと共に、突出ピン19eが円弧状の孔部10d内をいずれか一方向に移動する。すると、リンク板16cが前後いずれかの方向に変位するため、それに伴って、前リンク30側の可動板16aが前後いずれかの方向に変位し、シャフト18を介して後リンク40側の可動板17aも前後いずれかの方向に変位する。これにより、接続部16b,17bはいずれかの方向に回転するため、トーションバー31,41はいずれかの方向にねじられ、その弾性力により、前リンク30のリンクプレート30a,30a及び後リンク40のリンクプレート40a,40aの傾斜角度が変化し、上部フレーム10の初期位置(トーションバー31,41の初期弾性力)が調整される。
【0015】
下部フレーム20の前フレーム20cに取り付けたブラケット20dと、上部フレーム10における側部フレーム10aに取り付けられた連結部材10eとの間にオイルダンパ45が取り付けられている。ブラケット20dにはピン20eを介してオイルダンパ45のシリンダ46の後端部が回動可能に支持されており、連結部材10eにはピン10fを介してオイルダンパ45のピストン47の先端部が回動可能に支持されている。ピストン47がシリンダ46に対して相対変位することで、特に、衝撃性振動が入力された場合に、そのエネルギーを減衰する機能を果たす。
【0016】
本実施形態のシートサスペンションは、上記した正のバネ定数を備えたトーションバー31,41と、所定の変位範囲で負のバネ定数を備えた磁気バネ50との組み合わせによって、上部フレーム10を弾性的に支持するバネ機構が構成される。
【0017】
磁気バネ50は、図2に示したように、固定マグネットユニット51と移動マグネットユニット52とを備えてなる。固定マグネットユニット51は、固定側磁石支持フレーム511と、固定側磁石512とを備えてなる。固定側磁石512は、例えば、図6に示したように、所定間隔離間して対向配置された一対の永久磁石群5121,5122を備えてなる。この例では、各永久磁石群5121,5122が、厚み方向に着磁され、かつ、異極同士が軸方向(移動マグネットユニット52の移動体521の移動方向)に隣接するように配置した2個の永久磁石5121a,5121b,5122a,5122bから構成されている。
【0018】
固定側磁石支持フレーム511は、図2に示したように、外形的には、略直方体形状をなす箱状に形成されており、その内部に、固定側磁石512を構成する固定磁石群5121,5122が上記のように所定間隔をおいて対向配置されている。そして、固定マグネットユニット51は、固定側磁石支持フレーム511が下部フレーム20の側部フレーム20aに設けた板状のブラケット20fに固定される。このとき、固定側磁石支持フレーム511は、一方の固定側磁石群5121が上方に位置し、他方の固定側磁石群5122が下方に位置するように、すなわち、2つの固定磁石群5121,5122が略上下方向に対面する姿勢で配置される(図5参照)。但し、図5に示したように、固定側磁石支持フレーム511は、若干、前端よりも後端の方が高い位置となるように斜めに設けられている。
【0019】
移動マグネットユニット52は、図6に示したように、永久磁石からなる移動体521を備えてなる。移動体521が、上記した固定磁石を構成する固定磁石群5121,5122間(すなわち、固定磁石群5121,5122の対面する磁極間)に位置するように設けられる。ここで、固定側磁石支持フレーム511の側面板には、固定磁石群5121,5122間の隙間に対応する位置に長孔511aが形成されており、移動体521の各側部521aは、該長孔511aを介して外部に臨むように設けられ、各側部521aにリンク522の一端522aが軸支される。移動マグネットユニット52のリンク522の他端522bは、上部フレーム10の後フレーム10dに設けたブラケット10gに軸支され、移動マグネットユニット52は上部フレーム10側に設けられる。
【0020】
上記のように配置される結果、移動マグネットユニット52の移動体521は、固定磁石群5121,5122間の隙間を、上部フレーム10の下部フレーム20に対する相対変位に伴って、前後に摺動する。具体的には、上部フレーム10が下方に変位した際には、リンク522が移動体521を前方に動作させ、上部フレーム10が上方に変位した際には、移動体521を後方に動作させる。すなわち、上部フレーム10が下部フレーム20に対して上下に相対変位するため、その略直交する方向である前後に移動体521は変位する。
【0021】
このとき、本実施形態では、移動体521が前後に移動可能な領域の所定範囲において、上部フレーム10の負荷荷重と、その負荷荷重の増減に伴って変位する移動体521の変位量との関係が、変位量が増加しても負荷荷重が減少する負のバネ定数の特性を示す構造となっている。なお、この負のバネ定数は、上記した固定磁石群5121,5122の各磁石の配置の仕方によって作られる。
【0022】
このため、この磁気バネ50と上記したトーションバー31,41とを備えてなる本実施形態のシートサスペンション1は、磁気バネ50における負のバネ定数が機能する範囲においては、上記したトーションバー31,41の正のバネ定数のバネ特性が重畳され、変位量が増加しても負荷荷重が変化しない定荷重領域すなわちバネ定数が実質的にゼロになる領域を有することになる。
【0023】
このバネ定数が実質的にゼロになる領域をできるだけ有効利用するためには、上部フレーム10に支持されるシートに人が着席した状態において、移動マグネットユニット52の移動体521が、バネ定数が実質的にゼロになる領域の中で略中央に位置(以下、「中立位置」)していることが好ましい。しかしながら、人により体重が異なるため、トーションバー31,41の初期弾性力が一定では、必ずしもその中立位置になるとは限らない。そこで、人が着座した際には、初期位置調整部材15の調整用ダイヤル19を回して、トーションバー31,41の初期弾性力を調整し、磁気バネ50を中立位置にセットする。この際、本実施形態では、トーションバー31,41を2本備え、かつ、この2本のトーションバー31,41が調整動作部材16,17及びシャフト18により連結されて両方の初期弾性力を一度に調整できるため、1本のトーションバーのみの弾性力を調整する従来の構成と比較して、体重調整範囲が広がる。また、大きな衝撃性振動によって発生する底付きを軽減することができる。
【0024】
また、固定マグネットユニット51は、上記のように、固定磁石群5121,5122を上下に対面するように配置され、両者間の隙間を移動マグネットユニット52の移動体521がリンク522を介して前後方向に動作するように設けられている。これに対し、上記の特開2003−320884(特許文献1)に示された移動マグネットユニット52の移動体521に対応する部材(可動マグネット)は、上下方向に動作するように設けられている。従って、本実施形態の固定マグネットユニット51を構成する固定側磁石フレーム511は、上下方向の高さ(厚さ)が、特許文献1に開示されたものよりも薄く、扁平になっている。このため、上部フレーム10が下部フレーム20に最も接近する下限位置を、特許文献1に開示されたものよりも低くすることができる。すなわち、上部フレーム10が下限位置におけるシートサスペンション全体の厚さを薄くでき、シートサスペンションにシートクッション等を含めたシート全体の薄型化、小型化に資する。
【0025】
なお、上記した説明では、初期位置調整部材15の2つの調整動作部材16,17を、調整用ダイヤル19を手動で操作して調整しているが、調整用シャフト19cを電動で回転させる構成とすることもできる。また、体重検知装置(図示せず)を設け、検知した体重に合わせて調整用シャフト19cを自動的に回転させて調整する構成とすることも可能である。
【符号の説明】
【0026】
1 シートサスペンション
10 上部フレーム
15 初期位置調整部材
20 下部フレーム
30 前リンク
31 トーションバー
40 後リンク
41 トーションバー
45 オイルダンパ
50 磁気バネ
51 固定マグネットユニット
511 固定側磁石支持フレーム
512 固定側磁石
5121,5122 固定側磁石群
52 移動マグネットユニット
521 移動体
522 リンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体フロアに取り付けられる下部フレームと、該下部フレームにリンクを介して上下動可能に取り付けられ、シートを支持する上部フレームと、該上部フレームを弾性的に支持するバネ機構とを備えたシートサスペンションであって、
前記バネ機構が、所定の変位範囲で負のバネ定数を備えた磁気バネと、正のバネ定数を備えた弾性部材との組み合わせからなり、
前記磁気バネは、前記上部フレーム側と下部フレーム側のいずれか一方に支持される固定マグネットユニットと他方に支持される移動マグネットユニットとを備えてなり、
前記固定マグネットユニットは、固定側磁石支持フレームと、前記固定側磁石支持フレームに、相互に対面する磁極を有するように設けられる固定側磁石とを備えてなり、
前記移動マグネットユニットは、前記固定側磁石において相互に対面する磁極間を、該磁極の対面方向に直交する方向に移動可能な磁石から構成される移動体を備えてなり、
前記上部フレームと前記下部フレームとは、前側に配置される第1リンクと後側に配置される第2リンクとにより連結され、前記第1リンク及び第2リンクと前記上部フレームとの2つの連結部、又は、前記第1リンク及び第2リンクと前記下部フレームとの2つの連結部に、それぞれ前記正のバネ定数を備えた弾性部材としてのトーションバーが設けられており、前記2つのトーションバーの初期弾性力を共に調整可能な初期位置調整部材を有することを特徴とするシートサスペンション。
【請求項2】
前記初期位置調整部材は、前記各トーションバーに接続される2つの調整動作部材と、該2つの調整動作部材を連結するシャフトとを備え、一方の調整動作部材の可動板が可動することにより、他方の調整動作部材の可動板も可動する構成であることを特徴とする請求項1記載のシートサスペンション。
【請求項3】
前記移動体の移動方向が、前記上部フレームの下部フレームに対する相対変位方向と略直交方向となるように、前記固定マグネットユニット及び前記移動マグネットユニットが、それぞれ、前記上部フレーム側及び下部フレーム側のいずれかに支持されていることを特徴とする請求項1又は2記載のシートサスペンション。
【請求項4】
前記固定マグネットユニットの固定側磁石支持フレームは、前記下部フレームに固定されていることを特徴とする請求項3記載のシートサスペンション。
【請求項5】
前記固定マグネットユニットの前記固定側磁石は、相互に所定間隔をおいて略上下方向に対面する姿勢で前記固定側磁石支持フレームに固定支持され、
前記移動マグネットユニットの移動体が前記上部フレーム側にリンクを介して支持され、該移動体が、前記一対の固定側磁石間の間隙を略前後方向に移動可能に設けられていることを特徴とする請求項3又は4記載のシートサスペンション。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−179720(P2010−179720A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−23154(P2009−23154)
【出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【出願人】(594176202)株式会社デルタツーリング (111)
【Fターム(参考)】