シートストッカ
【課題】薄型シート状物を天地方向に積層した状態で保持する場合に薄型シート状物どうしが密着しないように、かつ、収容された複数の薄型シート状物を確実に連続して排出する。
【解決手段】収容領域30に供給された複数のインレットシートを、収容領域30にて停止している複数のインレット区分器12にそれぞれ搭載した状態で収容し、また、収容領域30の下面側からインレットシートが排出される度に、そのインレットシートが搭載されていたインレット区分器12を収容領域30から移動させ、他のインレット区分器12を収容領域30にその上面側から移動させ、そのインレット区分器12にインレットシートを搭載する。
【解決手段】収容領域30に供給された複数のインレットシートを、収容領域30にて停止している複数のインレット区分器12にそれぞれ搭載した状態で収容し、また、収容領域30の下面側からインレットシートが排出される度に、そのインレットシートが搭載されていたインレット区分器12を収容領域30から移動させ、他のインレット区分器12を収容領域30にその上面側から移動させ、そのインレット区分器12にインレットシートを搭載する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムやラベル等の薄型シート状物を収容するシートストッカに関し、特に、収容された薄型シート状物が1枚ずつ排出される際に静電気等によって複数枚同時に排出されてしまうことを回避する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報化社会の進展に伴い、情報が書き込まれたカードによってショッピング等を利用可能とするサービスが行われている。このようなサービスにおいては、予め所定のカードにその用途に応じて決められた情報を書き込んでおき、サービスを利用する場合に、カードに書き込まれた情報を読み取り、読み取った情報を用いてサービスの提供が行われる。
【0003】
このようなカードを製造する場合、例えば、複数のカードがマトリックス状となって構成されるカード基材からカードが1枚ずつ打ち抜かれ、その後、一旦積み重ねられてストックされる。積み重ねられたカードは1枚ずつ排出されて検査等の工程に送られる。ところが、複数枚積み重ねられたカードにおいては、カード間の摩擦力等によって静電気が生じており、そのため、カードが1枚ずつ排出される際、その静電気によって複数枚のカードが同時に排出されてしまい、検査等の次の工程が正常に行われなくなってしまう虞れがある。
【0004】
ここで、積み重ねられた複数枚のカードを最下面のカードから1枚ずつ排出する構成において、積み重ねられたカードの一部をその側面から挟み込むことにより、最下面のカードにかかる負荷を低減する機構が考えられており、特許文献1に開示されている。そこで、この機構を用いて、積み重ねられた複数枚のカードを互いに密着しないようにその側面から挟み込むことにより、カードが1枚ずつ排出される際、静電気によって複数枚のカードが同時に排出されてしまうことを回避することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−238101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、上述したようなカードとして、カードに対して非接触状態にて情報の書き込みや読み出しを行うことが可能なICが搭載された非接触型ICカードがその優れた利便性から急速な普及が進みつつあるが、このような非接触型ICカードは、フィルム基材上に、アンテナが形成されるとともにこのアンテナを介して非接触状態にて情報の書き込みや読み出しが可能なICチップが搭載されたインレットと呼ばれる部品が内蔵されている。そして、このようなインレットにおいても、非接触型ICカードの製造工程において、上述したように複数枚が積層された状態でストックされることが考えられる。
【0007】
そのため、上述したインレットや、フィルムあるいはラベルのような薄型シート状物においても、複数枚が積み重ねられた状態から1枚ずつ排出される際、その静電気によって複数枚が同時に排出されてしまうことを回避するために、上記のように互いに密着しないように保持しておくことが好ましい。
【0008】
しかしながら、フィルムやラベルのような薄型シート状物は、カードと比べて容易に変形可能なものであることから、上述したように側面から挟み込むことができず、カードのように互いに密着しないように保持することができないという問題点がある。また、積み重ねられたフィルムやラベルの一部をその側面から挟み込む場合に、その挟み込み方によっては、フィルムやラベルを連続して排出する際にその排出領域にフィルムやラベルが存在しない、いわゆる歯抜けが生じてしまう虞れがある。
【0009】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、薄型シート状物を天地方向に積層した状態で保持する場合に薄型シート状物どうしが密着しないように、かつ、収容された複数の薄型シート状物を確実に連続して排出することができるシートストッカを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明は、
薄型シート状物を天地方向に積層した状態で収容可能に構成され、上面側から供給された薄型シート状物が収容され、収容した薄型シート状物が下面側から排出される収容領域を有するシートストッカであって、
前記収容領域を挟んで対向して設けられた2つのシート搬送機構と、
前記2つのシート搬送機構の動作を制御する制御手段とを有し、
前記2つのシート搬送機構のそれぞれは、
前記収容領域の上面側から下面側に延び、該下面側から前記収容領域に対向しない領域を介して前記上面側に戻るようにループ状に設けられた移動経路と、
前記移動経路上を移動可能に設けられ、前記収容領域に供給された薄型シート状物が搭載される複数のシート搭載手段と、
前記複数のシート搭載手段を、前記移動経路上にて前記収容領域の上面側から下面側へ、その後、該下面側から前記収容領域に対向しない領域を介して前記上面側に戻るように導く移動支援手段と、
前記収容領域の下面部分にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第1の係止手段と、
前記第1の係止手段よりも前記シート搭載手段1つ分前記収容領域の上面側にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第2の係止手段と、
前記収容領域の上面部分から前記移動経路の上流側にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第3の係止手段と、
前記第3の係止手段よりも前記シート搭載手段1つ分前記移動経路の上流側にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第4の係止手段とを有し、
前記制御手段は、前記第1、第2、第3及び第4の係止手段が前記移動経路上に進出し、かつ、前記収容領域にて前記移動経路上に停止しているシート搭載手段に薄型シート状物が搭載された状態から前記第1の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止しているシート搭載手段に搭載された薄型シート状物が排出された後、前記第1の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記排出された薄型シート状物が搭載されていたシート搭載手段が前記移動経路上を移動した後、前記第1の係止手段を前記移動経路上に進出させ、その後、前記第2の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記第2の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動して前記第1の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止した後、前記第2の係止手段を前記移動経路上に進出させ、その後、前記第3の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記第3の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動して前記収容領域に導かれた後、前記第3の係止手段を前記移動経路上に進出させ、その後、前記第4の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記第4の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動して前記第3の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止した後、前記第4の係止手段を前記移動経路上に進出させる制御と、前記第3の係止手段が前記移動経路上から退避することにより前記第3の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記収容領域に導かれた後に前記収容領域に薄型シート状物を供給する制御とを行う。
【0011】
上記のように構成された本発明においては、薄型シート状物が収容される収容領域を挟んで対向して設けられた2つのシート搬送機構において、第1、第2、第3及び第4の係止手段が移動経路上に進出しており、収容領域にて停止している複数のシート搭載手段のそれぞれに薄型シート状物が搭載されることにより薄型シート状物が収容領域に積層されて収容された状態から、第1の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止しているシート搭載手段に搭載された薄型シート状物が排出された後、第1の係止手段が移動経路上から退避することにより、排出された薄型シート状物が搭載されていたシート搭載手段が移動支援手段によって移動経路上を移動する。その後、第1の係止手段が移動経路上に進出し、また、第2の係止手段が移動経路上から退避することにより、第2の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が移動経路上を移動して第1の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止する。その後、第2の係止手段が移動経路上に進出し、また、第3の係止手段が移動経路上から退避することにより、第3の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が移動経路上を移動して収容領域に導かれる。その後、第3の係止手段が移動経路上に進出し、また、第4の係止手段が移動経路上から退避することにより、第4の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が移動経路上を移動して第3の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止する。その後、第4の係止手段が移動経路上に進出することにより、第1、第2、第3及び第4の係止手段が移動経路上に進出している状態に戻る。そして、第3の係止手段が移動経路上から退避することにより第3の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が収容領域に導かれた後に収容領域に薄型シート状物が供給される。
【0012】
このように、収容領域に供給された複数の薄型シート状物は、収容領域にて停止している複数のシート搭載手段にそれぞれ搭載された状態で収容されており、複数の薄型シート状物どうしが密着しないように保持される。また、収容領域の下面側から薄型シート状物が排出される度に、その薄型シート状物が搭載されていたシート搭載手段が収容領域から移動し、他のシート搭載手段が収容領域にその上面側から移動し、そのシート搭載手段に薄型シート状物が搭載されることにより、収容領域に収容された複数の薄型シート状物の間に、薄型シート状物が存在しない、いわゆる歯抜けが生じることがなく、収容された複数枚の薄型シート状物が確実に連続して排出されることになる。
【0013】
また、2つのシート搬送機構のそれぞれに、収容領域の上面部分にて移動経路上に進退可能な第5の係止手段を設け、第5の係止手段が移動経路上に進出している状態にて第3の係止手段を移動経路上から退避させ、第3の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が移動経路上を移動して第5の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止した後に収容領域に薄型シート状物を供給し、その後、第5の係止手段を移動経路から退避させ、第5の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が移動経路上を移動した後に第5の係止手段を移動経路上に進出させれば、収容領域の上面側から供給された薄型シート状物が空気の抵抗等によってふらつくことなくシート搭載手段に搭載されることになる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように本発明においては、収容領域に供給された複数の薄型シート状物が、収容領域にて停止している複数のシート搭載手段にそれぞれ搭載された状態で収容されることになるため、複数の薄型シート状物どうしが密着しないように保持することができる。また、収容領域の下面側から薄型シート状物が排出される度に、その薄型シート状物が搭載されていたシート搭載手段が収容領域から移動し、他のシート搭載手段が収容領域にその上面側から移動し、そのシート搭載手段に薄型シート状物が搭載されることにより、収容領域に収容された複数の薄型シート状物の間に、薄型シート状物が存在しない、いわゆる歯抜けが生じることがなく、収容された複数の薄型シート状物を確実に連続して排出することができる。
【0015】
また、2つのシート搬送機構のそれぞれが、収容領域の上面部分にて移動経路上に進退可能に設けられた第5の係止手段を有し、第5の係止手段が移動経路上に進出している状態にて第3の係止手段を移動経路上から退避させ、第3の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が移動経路上を移動して第5の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止した後に収容領域に薄型シート状物を供給し、その後、第5の係止手段を移動経路から退避させ、第5の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が移動経路上を移動した後に第5の係止手段を移動経路上に進出させるものにおいては、収容領域の上面側から供給された薄型シート状物を、空気の抵抗等によってふらつくことなくシート搭載手段に搭載することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明のシートストッカの実施の一形態を示す図であり、(a)は外観斜視図、(b)は(a)に示したシート搬送機構の詳細な構造を示す図である。
【図2】図1に示したシートストッカに収容される薄型シート状物の一例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は(a)に示したインレットシートが連続状となった状態を示す図である。
【図3】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図4】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図5】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図6】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図7】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図8】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図9】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図10】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図11】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図12】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図13】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図14】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図15】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図16】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明のシートストッカの実施の一形態を示す図であり、(a)は外観斜視図、(b)は(a)に示したシート搬送機構10a,10bの詳細な構造を示す図である。
【0019】
本形態は図1に示すように、制御手段となるコントロールユニット20に接続された2つのシート搬送機構10a,10bが、薄型シート状物が天地方向に積層された状態で収容される収容領域30を介して対向して配置された構成となっている。
【0020】
2つのシート搬送機構10a,10bのそれぞれには、収容領域30に対向する側面にて収容領域30の上面側から下面側に延び、さらに、そこから底面、収容領域30に対向する側面に対向する側面、上面に延びて、収容領域30に対向する側面の収容領域30の上面側に戻る移動経路11が設けられている。すなわち、移動経路11は、収容領域30の上面側から下面側に延び、その下面側から収容領域30に対向しない領域を介して収容領域30の上面側に戻るようにループ状となっている。2つのシート搬送機構10a,10bの内部には、移動経路11に沿って1方向に回転するベルト15が設けられており、このベルト15の表面には複数の磁石14が取り付けられている。これらベルト15と磁石14とから本発明における移動支援手段が構成されている。
【0021】
2つのシート搬送機構10a,10bのそれぞれの移動経路11上には、シート搭載手段となる複数のインレット区分器12が移動可能に配置されている。このインレット区分器12は、磁石を内蔵するとともにシート搬送機構10a,10bに当接する面に切欠部12cを有するインレット搬送部12aに、収容領域30に収容される薄型シート状物の端部が搭載されるインレット搭載板12bが取り付けられて構成されており、磁石14によって移動経路11上に吸着された状態でベルト15が回転することによって磁石14の移動に伴って移動経路11上を移動する。なお、移動経路11は、このようにベルト15に取り付けられた磁石14の移動に伴ってインレット区分器12が移動する経路であって、実際には、レール等が設けられているわけではなく、磁石14の移動経路に対向する領域に生じているものである。
【0022】
また、2つのシート搬送機構10a,10bのそれぞれの収容領域30に対向する側面には、第1の係止手段となるストッパー41と、第2の係止手段となるストッパー42と、第5の係止手段となるストッパー45とが移動経路11上に進退可能に設けられている。ストッパー41は、収容領域30の下面部分に設けられており、ストッパー42は、ストッパー41よりもインレット区分器12の1つ分、収容領域30の上面側に設けられており、ストッパー45は、収容領域30の上面部分に設けられている。また、2つのシート搬送機構10a,10bのそれぞれの上面、すなわち、収容領域30の上面部分から移動経路11の上流側には、第3の係止手段となるストッパー43と、第4の係止手段となるストッパー44とが移動経路11上に進退可能に設けられている。ストッパー43は、シート搬送機構10a,10bの上面の収容領域30の上面部分の近傍に設けられており、ストッパー44は、ストッパー43よりもインレット区分器12の1つ分、移動経路11の上流側に設けられている。
【0023】
コントロールユニット20は、収容領域30にその上面側から薄型シート状物を供給する制御と、収容領域30に収容された薄型シート状物をその下面側から排出する制御と、ストッパー41〜45の移動経路11上への進退の制御とを行う。
【0024】
以下に、上記のように構成されたシートストッカ1の動作について説明する。
【0025】
まず、このシートストッカ1に収容される薄型シート状物について説明する。
【0026】
図2は、図1に示したシートストッカ1に収容される薄型シート状物の一例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は(a)に示したインレットシート2が連続状となった状態を示す図である。
【0027】
図1に示したシートストッカ1に収容される薄型シート状物としては、例えば、図2に示すようなインレットシート2が考えられる。
【0028】
このインレットシート2は図2(a),(b)に示すように、フィルム基材3上に、2つの導電体部5a,5bが対向して形成されているとともに、この導電体部5a,5bに接続されるようにICチップ4が搭載されて構成されている。そして、カード基材に内蔵されたり、紙やラベル基材に貼着されたりして使用され、外部に設けられた情報書込/読出装置(不図示)に近接させることにより、2つの導電体部5a,5bからなるアンテナ5が情報書込/読出装置からの電波に共振して電力が生じ、この電力がICチップ4に供給され、それにより、非接触状態において、情報書込/読出装置からICチップ4に情報が書き込まれたり、ICチップ4に書き込まれた情報が情報書込/読出装置にて読み出されたりする。
【0029】
このようなインレットシート2は、図2(c)に示すように、連続状となって製造され、その後、検査が行われて単片状に断裁される。そして、検査の結果、良品と判定されたもののみが、シートストッカ1に収容されることになる。
【0030】
次に、図2に示したインレットシート2が図1に示したシートストッカ1に収容される際のシートストッカ1の動作を説明する。
【0031】
図3〜図16は、図2に示したインレットシート2が図1に示したシートストッカ1に収容される際のシートストッカ1の動作を説明するための図である。
【0032】
まず、初期状態として、図3(a)に示すように、ストッパー41〜45が全て移動経路11上に進出しており、それにより、インレット区分器12が、このストッパー41〜44に当接することによって停止しており、2つのシート搬送機構10a,10bのそれぞれの収容領域30に対向する側面にてストッパー41,42にそれぞれ当接することによって停止している二対のインレット区分器12と、ストッパー42に当接することによって停止している一対のインレット区分器12に当接することによって停止している一対のインレット区分器12にそれぞれインレットシート2の端部が搭載されて収容領域30に3枚のインレットシート2が収容されているものとする。なお、磁石14が取り付けられたベルト15は常時回転しているため、ストッパー41〜45に当接していないインレット区分器11は、移動経路11上を移動している。またこの際、ストッパー41〜44は、図3(b)に示すように、インレット区分器12に設けられた切欠部12cに入り込むようにして移動経路11上に進出してインレット区分器12に当接している。
【0033】
この状態から、図4に示すように、収容領域30に収容された3枚のインレットシート2のうち、収容領域30の最下面に収容されたインレットシート2がコントロールユニット20の制御によって排出されると、コントロールユニット20の制御によって、まず、図5に示すように、排出されたインレットシート2が搭載されていたインレット区分器12に当接していたストッパー41が移動経路11上から退避する。
【0034】
すると、図6に示すように、排出されたインレットシート2が搭載されていたインレット区分器12が、ベルト15に取り付けられた磁石14の移動に伴って移動経路11上を移動していく。この際、移動経路11上を移動していくインレット区分器12に収容領域30の上面側に隣接していたインレット区分器12は、ストッパー42に当接しているため、移動経路11上を移動しない。
【0035】
次に、コントロールユニット20の制御によって、図7に示すように、ストッパー41が移動経路11上に再度進出する。
【0036】
次に、コントロールユニット20の制御によって、図8に示すように、ストッパー42が移動経路11上から退避する。
【0037】
すると、図9に示すように、退避したストッパー42に当接していたインレット区分器12が移動経路11上を移動し、ストッパー41に当接して移動経路11上に停止する。この際、退避したストッパー42に当接していたインレット区分器12に当接していたインレット区分器12も移動経路11上を移動し、ストッパー41に当接して停止したインレット区分器12とともに移動経路11上に停止する。
【0038】
次に、コントロールユニット20の制御によって、図10に示すように、ストッパー42が移動経路11上に再度進出する。
【0039】
次に、コントロールユニット20の制御によって、図11に示すように、ストッパー43が移動経路11上から退避する。
【0040】
すると、図12に示すように、退避したストッパー43に当接していたインレット区分器12が移動経路11上を移動し、ストッパー45に当接して移動経路11上に停止する。この際、移動経路11上を移動していくインレット区分器12に移動経路11の上流側に隣接していたインレット区分器12は、ストッパー44に当接しているため、移動経路11上を移動しない。
【0041】
次に、コントロールユニット20の制御によって、図13に示すように、ストッパー43が移動経路11上に再度進出する。
【0042】
次に、コントロールユニット20の制御によって、図14に示すように、ストッパー44が移動経路11上から退避し、また、コントロールユニット20の制御によって、収容領域30の上面側からインレットシート2が供給され、このインレットシート2が、ストッパー45に当接することによって移動経路11上にて停止しているインレット区分器12に搭載される。ここで、ストッパー45が収容領域30の上面部分に設けられているため、収容領域30の上面側から供給されたインレットシート2が空気の抵抗等によってふらつくことなくインレット区分器12に搭載されることになる。
【0043】
ストッパー44が移動経路11上から退避すると、図15に示すように、退避したストッパー44に当接していたインレット区分器12が移動経路11上を移動し、ストッパー43に当接して移動経路11上に停止する。この際、退避したストッパー44に当接していたインレット区分器12に当接していたインレット区分器12も移動経路11上を移動し、ストッパー43に当接して停止したインレット区分器12とともに移動経路11上に停止する。また、コントロールユニット20の制御によって、ストッパー45が移動経路11上から退避する。
【0044】
ストッパー45が移動経路11上から退避すると、図16に示すように、退避したストッパー45に当接していたインレット区分器12が移動経路11上を移動し、ストッパー42に当接することによって移動経路11上を停止しているインレット区分器12に当接して停止する。また、コントロールユニット20の制御によって、ストッパー44が移動経路11上に再度進出し、図3(a)に示した初期状態に戻る。
【0045】
そして、収容領域30の最下面に収容されたインレットシート2がコントロールユニット20の制御によって排出される度に、上述した動作が繰り返し行われることになる。
【0046】
このように、本形態においては、収容領域30に供給された複数のインレットシート2が、収容領域30にて停止している複数のインレット区分器12にそれぞれその端部が搭載された状態で収容されることになるため、複数のインレットシート2どうしが密着しないように保持することができる。また、収容領域30の下面側からインレットシート2が排出される度に、そのインレットシート2が搭載されていたインレット区分器12が収容領域30から移動し、他のインレット区分器12が収容領域30にその上面側から移動し、そのインレット区分器12にインレットシート2が搭載されることにより、収容領域30に収容された複数のインレットシート2の間に、インレットシート2が存在しない、いわゆる歯抜けが生じることがなく、収容された複数枚のインレットシート2を確実に連続して排出することができる。
【0047】
なお、本形態においては、収容領域30の上面側から供給されたインレットシート2を空気の抵抗等によってふらつくことなくインレット区分器12に搭載するために、収容領域30の上面側にストッパー45を設けているが、インレットシート2の材質や厚さ等によっては、このストッパー45を設ける必要はない。
【0048】
また、本形態においては、インレット区分器12に磁石を内蔵させるとともに、磁石14が取り付けられたベルト15をシート搬送機構10a,10bの内部にて回転させることにより、インレット区分器12を磁石14の移動に伴って移動経路11上にて移動させるものを例に挙げて説明したが、インレット区分器12を移動経路11上にて移動させる手段はこれに限らない。ただし、インレット区分器12がストッパー41〜45に当接した場合に移動経路11上にて停止するものである必要がある。
【0049】
また、シート搬送機構の形状も図1に示したものに限らず、インレット区分器12が、収容領域30の上面側から下面側に移動し、その後、収容領域30の下面側から収容領域30に対向しない領域を介して収容領域30の上面側に戻るように移動するような移動経路を実現するものであればよい。
【符号の説明】
【0050】
1 シートストッカ
2 インレットシート
3 フィルム基材
4 ICチップ
5 アンテナ
5a,5b 導電体部
6 ラベル基材
10a,10b シート搬送機構
11 移動経路
12 インレット区分器
12a インレット搭載板
12b インレット搬送部
12c 切欠部
14 磁石
15 ベルト
20 コントロールユニット
30 収容領域
41〜45 ストッパー
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムやラベル等の薄型シート状物を収容するシートストッカに関し、特に、収容された薄型シート状物が1枚ずつ排出される際に静電気等によって複数枚同時に排出されてしまうことを回避する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報化社会の進展に伴い、情報が書き込まれたカードによってショッピング等を利用可能とするサービスが行われている。このようなサービスにおいては、予め所定のカードにその用途に応じて決められた情報を書き込んでおき、サービスを利用する場合に、カードに書き込まれた情報を読み取り、読み取った情報を用いてサービスの提供が行われる。
【0003】
このようなカードを製造する場合、例えば、複数のカードがマトリックス状となって構成されるカード基材からカードが1枚ずつ打ち抜かれ、その後、一旦積み重ねられてストックされる。積み重ねられたカードは1枚ずつ排出されて検査等の工程に送られる。ところが、複数枚積み重ねられたカードにおいては、カード間の摩擦力等によって静電気が生じており、そのため、カードが1枚ずつ排出される際、その静電気によって複数枚のカードが同時に排出されてしまい、検査等の次の工程が正常に行われなくなってしまう虞れがある。
【0004】
ここで、積み重ねられた複数枚のカードを最下面のカードから1枚ずつ排出する構成において、積み重ねられたカードの一部をその側面から挟み込むことにより、最下面のカードにかかる負荷を低減する機構が考えられており、特許文献1に開示されている。そこで、この機構を用いて、積み重ねられた複数枚のカードを互いに密着しないようにその側面から挟み込むことにより、カードが1枚ずつ排出される際、静電気によって複数枚のカードが同時に排出されてしまうことを回避することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−238101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、上述したようなカードとして、カードに対して非接触状態にて情報の書き込みや読み出しを行うことが可能なICが搭載された非接触型ICカードがその優れた利便性から急速な普及が進みつつあるが、このような非接触型ICカードは、フィルム基材上に、アンテナが形成されるとともにこのアンテナを介して非接触状態にて情報の書き込みや読み出しが可能なICチップが搭載されたインレットと呼ばれる部品が内蔵されている。そして、このようなインレットにおいても、非接触型ICカードの製造工程において、上述したように複数枚が積層された状態でストックされることが考えられる。
【0007】
そのため、上述したインレットや、フィルムあるいはラベルのような薄型シート状物においても、複数枚が積み重ねられた状態から1枚ずつ排出される際、その静電気によって複数枚が同時に排出されてしまうことを回避するために、上記のように互いに密着しないように保持しておくことが好ましい。
【0008】
しかしながら、フィルムやラベルのような薄型シート状物は、カードと比べて容易に変形可能なものであることから、上述したように側面から挟み込むことができず、カードのように互いに密着しないように保持することができないという問題点がある。また、積み重ねられたフィルムやラベルの一部をその側面から挟み込む場合に、その挟み込み方によっては、フィルムやラベルを連続して排出する際にその排出領域にフィルムやラベルが存在しない、いわゆる歯抜けが生じてしまう虞れがある。
【0009】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、薄型シート状物を天地方向に積層した状態で保持する場合に薄型シート状物どうしが密着しないように、かつ、収容された複数の薄型シート状物を確実に連続して排出することができるシートストッカを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明は、
薄型シート状物を天地方向に積層した状態で収容可能に構成され、上面側から供給された薄型シート状物が収容され、収容した薄型シート状物が下面側から排出される収容領域を有するシートストッカであって、
前記収容領域を挟んで対向して設けられた2つのシート搬送機構と、
前記2つのシート搬送機構の動作を制御する制御手段とを有し、
前記2つのシート搬送機構のそれぞれは、
前記収容領域の上面側から下面側に延び、該下面側から前記収容領域に対向しない領域を介して前記上面側に戻るようにループ状に設けられた移動経路と、
前記移動経路上を移動可能に設けられ、前記収容領域に供給された薄型シート状物が搭載される複数のシート搭載手段と、
前記複数のシート搭載手段を、前記移動経路上にて前記収容領域の上面側から下面側へ、その後、該下面側から前記収容領域に対向しない領域を介して前記上面側に戻るように導く移動支援手段と、
前記収容領域の下面部分にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第1の係止手段と、
前記第1の係止手段よりも前記シート搭載手段1つ分前記収容領域の上面側にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第2の係止手段と、
前記収容領域の上面部分から前記移動経路の上流側にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第3の係止手段と、
前記第3の係止手段よりも前記シート搭載手段1つ分前記移動経路の上流側にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第4の係止手段とを有し、
前記制御手段は、前記第1、第2、第3及び第4の係止手段が前記移動経路上に進出し、かつ、前記収容領域にて前記移動経路上に停止しているシート搭載手段に薄型シート状物が搭載された状態から前記第1の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止しているシート搭載手段に搭載された薄型シート状物が排出された後、前記第1の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記排出された薄型シート状物が搭載されていたシート搭載手段が前記移動経路上を移動した後、前記第1の係止手段を前記移動経路上に進出させ、その後、前記第2の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記第2の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動して前記第1の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止した後、前記第2の係止手段を前記移動経路上に進出させ、その後、前記第3の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記第3の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動して前記収容領域に導かれた後、前記第3の係止手段を前記移動経路上に進出させ、その後、前記第4の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記第4の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動して前記第3の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止した後、前記第4の係止手段を前記移動経路上に進出させる制御と、前記第3の係止手段が前記移動経路上から退避することにより前記第3の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記収容領域に導かれた後に前記収容領域に薄型シート状物を供給する制御とを行う。
【0011】
上記のように構成された本発明においては、薄型シート状物が収容される収容領域を挟んで対向して設けられた2つのシート搬送機構において、第1、第2、第3及び第4の係止手段が移動経路上に進出しており、収容領域にて停止している複数のシート搭載手段のそれぞれに薄型シート状物が搭載されることにより薄型シート状物が収容領域に積層されて収容された状態から、第1の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止しているシート搭載手段に搭載された薄型シート状物が排出された後、第1の係止手段が移動経路上から退避することにより、排出された薄型シート状物が搭載されていたシート搭載手段が移動支援手段によって移動経路上を移動する。その後、第1の係止手段が移動経路上に進出し、また、第2の係止手段が移動経路上から退避することにより、第2の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が移動経路上を移動して第1の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止する。その後、第2の係止手段が移動経路上に進出し、また、第3の係止手段が移動経路上から退避することにより、第3の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が移動経路上を移動して収容領域に導かれる。その後、第3の係止手段が移動経路上に進出し、また、第4の係止手段が移動経路上から退避することにより、第4の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が移動経路上を移動して第3の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止する。その後、第4の係止手段が移動経路上に進出することにより、第1、第2、第3及び第4の係止手段が移動経路上に進出している状態に戻る。そして、第3の係止手段が移動経路上から退避することにより第3の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が収容領域に導かれた後に収容領域に薄型シート状物が供給される。
【0012】
このように、収容領域に供給された複数の薄型シート状物は、収容領域にて停止している複数のシート搭載手段にそれぞれ搭載された状態で収容されており、複数の薄型シート状物どうしが密着しないように保持される。また、収容領域の下面側から薄型シート状物が排出される度に、その薄型シート状物が搭載されていたシート搭載手段が収容領域から移動し、他のシート搭載手段が収容領域にその上面側から移動し、そのシート搭載手段に薄型シート状物が搭載されることにより、収容領域に収容された複数の薄型シート状物の間に、薄型シート状物が存在しない、いわゆる歯抜けが生じることがなく、収容された複数枚の薄型シート状物が確実に連続して排出されることになる。
【0013】
また、2つのシート搬送機構のそれぞれに、収容領域の上面部分にて移動経路上に進退可能な第5の係止手段を設け、第5の係止手段が移動経路上に進出している状態にて第3の係止手段を移動経路上から退避させ、第3の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が移動経路上を移動して第5の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止した後に収容領域に薄型シート状物を供給し、その後、第5の係止手段を移動経路から退避させ、第5の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が移動経路上を移動した後に第5の係止手段を移動経路上に進出させれば、収容領域の上面側から供給された薄型シート状物が空気の抵抗等によってふらつくことなくシート搭載手段に搭載されることになる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように本発明においては、収容領域に供給された複数の薄型シート状物が、収容領域にて停止している複数のシート搭載手段にそれぞれ搭載された状態で収容されることになるため、複数の薄型シート状物どうしが密着しないように保持することができる。また、収容領域の下面側から薄型シート状物が排出される度に、その薄型シート状物が搭載されていたシート搭載手段が収容領域から移動し、他のシート搭載手段が収容領域にその上面側から移動し、そのシート搭載手段に薄型シート状物が搭載されることにより、収容領域に収容された複数の薄型シート状物の間に、薄型シート状物が存在しない、いわゆる歯抜けが生じることがなく、収容された複数の薄型シート状物を確実に連続して排出することができる。
【0015】
また、2つのシート搬送機構のそれぞれが、収容領域の上面部分にて移動経路上に進退可能に設けられた第5の係止手段を有し、第5の係止手段が移動経路上に進出している状態にて第3の係止手段を移動経路上から退避させ、第3の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が移動経路上を移動して第5の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止した後に収容領域に薄型シート状物を供給し、その後、第5の係止手段を移動経路から退避させ、第5の係止手段に当接することによって移動経路上にて停止していたシート搭載手段が移動経路上を移動した後に第5の係止手段を移動経路上に進出させるものにおいては、収容領域の上面側から供給された薄型シート状物を、空気の抵抗等によってふらつくことなくシート搭載手段に搭載することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明のシートストッカの実施の一形態を示す図であり、(a)は外観斜視図、(b)は(a)に示したシート搬送機構の詳細な構造を示す図である。
【図2】図1に示したシートストッカに収容される薄型シート状物の一例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は(a)に示したインレットシートが連続状となった状態を示す図である。
【図3】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図4】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図5】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図6】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図7】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図8】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図9】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図10】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図11】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図12】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図13】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図14】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図15】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【図16】図2に示したインレットシートが図1に示したシートストッカに収容される際のシートストッカの動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明のシートストッカの実施の一形態を示す図であり、(a)は外観斜視図、(b)は(a)に示したシート搬送機構10a,10bの詳細な構造を示す図である。
【0019】
本形態は図1に示すように、制御手段となるコントロールユニット20に接続された2つのシート搬送機構10a,10bが、薄型シート状物が天地方向に積層された状態で収容される収容領域30を介して対向して配置された構成となっている。
【0020】
2つのシート搬送機構10a,10bのそれぞれには、収容領域30に対向する側面にて収容領域30の上面側から下面側に延び、さらに、そこから底面、収容領域30に対向する側面に対向する側面、上面に延びて、収容領域30に対向する側面の収容領域30の上面側に戻る移動経路11が設けられている。すなわち、移動経路11は、収容領域30の上面側から下面側に延び、その下面側から収容領域30に対向しない領域を介して収容領域30の上面側に戻るようにループ状となっている。2つのシート搬送機構10a,10bの内部には、移動経路11に沿って1方向に回転するベルト15が設けられており、このベルト15の表面には複数の磁石14が取り付けられている。これらベルト15と磁石14とから本発明における移動支援手段が構成されている。
【0021】
2つのシート搬送機構10a,10bのそれぞれの移動経路11上には、シート搭載手段となる複数のインレット区分器12が移動可能に配置されている。このインレット区分器12は、磁石を内蔵するとともにシート搬送機構10a,10bに当接する面に切欠部12cを有するインレット搬送部12aに、収容領域30に収容される薄型シート状物の端部が搭載されるインレット搭載板12bが取り付けられて構成されており、磁石14によって移動経路11上に吸着された状態でベルト15が回転することによって磁石14の移動に伴って移動経路11上を移動する。なお、移動経路11は、このようにベルト15に取り付けられた磁石14の移動に伴ってインレット区分器12が移動する経路であって、実際には、レール等が設けられているわけではなく、磁石14の移動経路に対向する領域に生じているものである。
【0022】
また、2つのシート搬送機構10a,10bのそれぞれの収容領域30に対向する側面には、第1の係止手段となるストッパー41と、第2の係止手段となるストッパー42と、第5の係止手段となるストッパー45とが移動経路11上に進退可能に設けられている。ストッパー41は、収容領域30の下面部分に設けられており、ストッパー42は、ストッパー41よりもインレット区分器12の1つ分、収容領域30の上面側に設けられており、ストッパー45は、収容領域30の上面部分に設けられている。また、2つのシート搬送機構10a,10bのそれぞれの上面、すなわち、収容領域30の上面部分から移動経路11の上流側には、第3の係止手段となるストッパー43と、第4の係止手段となるストッパー44とが移動経路11上に進退可能に設けられている。ストッパー43は、シート搬送機構10a,10bの上面の収容領域30の上面部分の近傍に設けられており、ストッパー44は、ストッパー43よりもインレット区分器12の1つ分、移動経路11の上流側に設けられている。
【0023】
コントロールユニット20は、収容領域30にその上面側から薄型シート状物を供給する制御と、収容領域30に収容された薄型シート状物をその下面側から排出する制御と、ストッパー41〜45の移動経路11上への進退の制御とを行う。
【0024】
以下に、上記のように構成されたシートストッカ1の動作について説明する。
【0025】
まず、このシートストッカ1に収容される薄型シート状物について説明する。
【0026】
図2は、図1に示したシートストッカ1に収容される薄型シート状物の一例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は(a)に示したインレットシート2が連続状となった状態を示す図である。
【0027】
図1に示したシートストッカ1に収容される薄型シート状物としては、例えば、図2に示すようなインレットシート2が考えられる。
【0028】
このインレットシート2は図2(a),(b)に示すように、フィルム基材3上に、2つの導電体部5a,5bが対向して形成されているとともに、この導電体部5a,5bに接続されるようにICチップ4が搭載されて構成されている。そして、カード基材に内蔵されたり、紙やラベル基材に貼着されたりして使用され、外部に設けられた情報書込/読出装置(不図示)に近接させることにより、2つの導電体部5a,5bからなるアンテナ5が情報書込/読出装置からの電波に共振して電力が生じ、この電力がICチップ4に供給され、それにより、非接触状態において、情報書込/読出装置からICチップ4に情報が書き込まれたり、ICチップ4に書き込まれた情報が情報書込/読出装置にて読み出されたりする。
【0029】
このようなインレットシート2は、図2(c)に示すように、連続状となって製造され、その後、検査が行われて単片状に断裁される。そして、検査の結果、良品と判定されたもののみが、シートストッカ1に収容されることになる。
【0030】
次に、図2に示したインレットシート2が図1に示したシートストッカ1に収容される際のシートストッカ1の動作を説明する。
【0031】
図3〜図16は、図2に示したインレットシート2が図1に示したシートストッカ1に収容される際のシートストッカ1の動作を説明するための図である。
【0032】
まず、初期状態として、図3(a)に示すように、ストッパー41〜45が全て移動経路11上に進出しており、それにより、インレット区分器12が、このストッパー41〜44に当接することによって停止しており、2つのシート搬送機構10a,10bのそれぞれの収容領域30に対向する側面にてストッパー41,42にそれぞれ当接することによって停止している二対のインレット区分器12と、ストッパー42に当接することによって停止している一対のインレット区分器12に当接することによって停止している一対のインレット区分器12にそれぞれインレットシート2の端部が搭載されて収容領域30に3枚のインレットシート2が収容されているものとする。なお、磁石14が取り付けられたベルト15は常時回転しているため、ストッパー41〜45に当接していないインレット区分器11は、移動経路11上を移動している。またこの際、ストッパー41〜44は、図3(b)に示すように、インレット区分器12に設けられた切欠部12cに入り込むようにして移動経路11上に進出してインレット区分器12に当接している。
【0033】
この状態から、図4に示すように、収容領域30に収容された3枚のインレットシート2のうち、収容領域30の最下面に収容されたインレットシート2がコントロールユニット20の制御によって排出されると、コントロールユニット20の制御によって、まず、図5に示すように、排出されたインレットシート2が搭載されていたインレット区分器12に当接していたストッパー41が移動経路11上から退避する。
【0034】
すると、図6に示すように、排出されたインレットシート2が搭載されていたインレット区分器12が、ベルト15に取り付けられた磁石14の移動に伴って移動経路11上を移動していく。この際、移動経路11上を移動していくインレット区分器12に収容領域30の上面側に隣接していたインレット区分器12は、ストッパー42に当接しているため、移動経路11上を移動しない。
【0035】
次に、コントロールユニット20の制御によって、図7に示すように、ストッパー41が移動経路11上に再度進出する。
【0036】
次に、コントロールユニット20の制御によって、図8に示すように、ストッパー42が移動経路11上から退避する。
【0037】
すると、図9に示すように、退避したストッパー42に当接していたインレット区分器12が移動経路11上を移動し、ストッパー41に当接して移動経路11上に停止する。この際、退避したストッパー42に当接していたインレット区分器12に当接していたインレット区分器12も移動経路11上を移動し、ストッパー41に当接して停止したインレット区分器12とともに移動経路11上に停止する。
【0038】
次に、コントロールユニット20の制御によって、図10に示すように、ストッパー42が移動経路11上に再度進出する。
【0039】
次に、コントロールユニット20の制御によって、図11に示すように、ストッパー43が移動経路11上から退避する。
【0040】
すると、図12に示すように、退避したストッパー43に当接していたインレット区分器12が移動経路11上を移動し、ストッパー45に当接して移動経路11上に停止する。この際、移動経路11上を移動していくインレット区分器12に移動経路11の上流側に隣接していたインレット区分器12は、ストッパー44に当接しているため、移動経路11上を移動しない。
【0041】
次に、コントロールユニット20の制御によって、図13に示すように、ストッパー43が移動経路11上に再度進出する。
【0042】
次に、コントロールユニット20の制御によって、図14に示すように、ストッパー44が移動経路11上から退避し、また、コントロールユニット20の制御によって、収容領域30の上面側からインレットシート2が供給され、このインレットシート2が、ストッパー45に当接することによって移動経路11上にて停止しているインレット区分器12に搭載される。ここで、ストッパー45が収容領域30の上面部分に設けられているため、収容領域30の上面側から供給されたインレットシート2が空気の抵抗等によってふらつくことなくインレット区分器12に搭載されることになる。
【0043】
ストッパー44が移動経路11上から退避すると、図15に示すように、退避したストッパー44に当接していたインレット区分器12が移動経路11上を移動し、ストッパー43に当接して移動経路11上に停止する。この際、退避したストッパー44に当接していたインレット区分器12に当接していたインレット区分器12も移動経路11上を移動し、ストッパー43に当接して停止したインレット区分器12とともに移動経路11上に停止する。また、コントロールユニット20の制御によって、ストッパー45が移動経路11上から退避する。
【0044】
ストッパー45が移動経路11上から退避すると、図16に示すように、退避したストッパー45に当接していたインレット区分器12が移動経路11上を移動し、ストッパー42に当接することによって移動経路11上を停止しているインレット区分器12に当接して停止する。また、コントロールユニット20の制御によって、ストッパー44が移動経路11上に再度進出し、図3(a)に示した初期状態に戻る。
【0045】
そして、収容領域30の最下面に収容されたインレットシート2がコントロールユニット20の制御によって排出される度に、上述した動作が繰り返し行われることになる。
【0046】
このように、本形態においては、収容領域30に供給された複数のインレットシート2が、収容領域30にて停止している複数のインレット区分器12にそれぞれその端部が搭載された状態で収容されることになるため、複数のインレットシート2どうしが密着しないように保持することができる。また、収容領域30の下面側からインレットシート2が排出される度に、そのインレットシート2が搭載されていたインレット区分器12が収容領域30から移動し、他のインレット区分器12が収容領域30にその上面側から移動し、そのインレット区分器12にインレットシート2が搭載されることにより、収容領域30に収容された複数のインレットシート2の間に、インレットシート2が存在しない、いわゆる歯抜けが生じることがなく、収容された複数枚のインレットシート2を確実に連続して排出することができる。
【0047】
なお、本形態においては、収容領域30の上面側から供給されたインレットシート2を空気の抵抗等によってふらつくことなくインレット区分器12に搭載するために、収容領域30の上面側にストッパー45を設けているが、インレットシート2の材質や厚さ等によっては、このストッパー45を設ける必要はない。
【0048】
また、本形態においては、インレット区分器12に磁石を内蔵させるとともに、磁石14が取り付けられたベルト15をシート搬送機構10a,10bの内部にて回転させることにより、インレット区分器12を磁石14の移動に伴って移動経路11上にて移動させるものを例に挙げて説明したが、インレット区分器12を移動経路11上にて移動させる手段はこれに限らない。ただし、インレット区分器12がストッパー41〜45に当接した場合に移動経路11上にて停止するものである必要がある。
【0049】
また、シート搬送機構の形状も図1に示したものに限らず、インレット区分器12が、収容領域30の上面側から下面側に移動し、その後、収容領域30の下面側から収容領域30に対向しない領域を介して収容領域30の上面側に戻るように移動するような移動経路を実現するものであればよい。
【符号の説明】
【0050】
1 シートストッカ
2 インレットシート
3 フィルム基材
4 ICチップ
5 アンテナ
5a,5b 導電体部
6 ラベル基材
10a,10b シート搬送機構
11 移動経路
12 インレット区分器
12a インレット搭載板
12b インレット搬送部
12c 切欠部
14 磁石
15 ベルト
20 コントロールユニット
30 収容領域
41〜45 ストッパー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄型シート状物を天地方向に積層した状態で収容可能に構成され、上面側から供給された薄型シート状物が収容され、収容した薄型シート状物が下面側から排出される収容領域を有するシートストッカであって、
前記収容領域を挟んで対向して設けられた2つのシート搬送機構と、
前記2つのシート搬送機構の動作を制御する制御手段とを有し、
前記2つのシート搬送機構のそれぞれは、
前記収容領域の上面側から下面側に延び、該下面側から前記収容領域に対向しない領域を介して前記上面側に戻るようにループ状に設けられた移動経路と、
前記移動経路上を移動可能に設けられ、前記収容領域に供給された薄型シート状物が搭載される複数のシート搭載手段と、
前記複数のシート搭載手段を、前記移動経路上にて前記収容領域の上面側から下面側へ、その後、該下面側から前記収容領域に対向しない領域を介して前記上面側に戻るように導く移動支援手段と、
前記収容領域の下面部分にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第1の係止手段と、
前記第1の係止手段よりも前記シート搭載手段1つ分前記収容領域の上面側にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第2の係止手段と、
前記収容領域の上面部分から前記移動経路の上流側にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第3の係止手段と、
前記第3の係止手段よりも前記シート搭載手段1つ分前記移動経路の上流側にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第4の係止手段とを有し、
前記制御手段は、前記第1、第2、第3及び第4の係止手段が前記移動経路上に進出し、かつ、前記収容領域にて前記移動経路上に停止しているシート搭載手段に薄型シート状物が搭載された状態から前記第1の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止しているシート搭載手段に搭載された薄型シート状物が排出された後、前記第1の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記排出された薄型シート状物が搭載されていたシート搭載手段が前記移動経路上を移動した後、前記第1の係止手段を前記移動経路上に進出させ、その後、前記第2の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記第2の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動して前記第1の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止した後、前記第2の係止手段を前記移動経路上に進出させ、その後、前記第3の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記第3の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動して前記収容領域に導かれた後、前記第3の係止手段を前記移動経路上に進出させ、その後、前記第4の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記第4の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動して前記第3の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止した後、前記第4の係止手段を前記移動経路上に進出させる制御と、前記第3の係止手段が前記移動経路上から退避することにより前記第3の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記収容領域に導かれた後に前記収容領域に薄型シート状物を供給する制御とを行うシートストッカ。
【請求項2】
請求項1に記載のシートストッカにおいて、
前記2つのシート搬送機構のそれぞれは、前記収容領域の上面部分にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第5の係止手段を有し、
前記制御手段は、前記第5の係止手段が前記移動経路上に進出している状態にて前記第3の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記第3の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動して前記第5の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止した後に前記収容領域に薄型シート状物を供給し、その後、前記第5の係止手段を前記移動経路から退避させ、前記第5の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動した後に前記第5の係止手段を前記移動経路上に進出させるシートストッカ。
【請求項1】
薄型シート状物を天地方向に積層した状態で収容可能に構成され、上面側から供給された薄型シート状物が収容され、収容した薄型シート状物が下面側から排出される収容領域を有するシートストッカであって、
前記収容領域を挟んで対向して設けられた2つのシート搬送機構と、
前記2つのシート搬送機構の動作を制御する制御手段とを有し、
前記2つのシート搬送機構のそれぞれは、
前記収容領域の上面側から下面側に延び、該下面側から前記収容領域に対向しない領域を介して前記上面側に戻るようにループ状に設けられた移動経路と、
前記移動経路上を移動可能に設けられ、前記収容領域に供給された薄型シート状物が搭載される複数のシート搭載手段と、
前記複数のシート搭載手段を、前記移動経路上にて前記収容領域の上面側から下面側へ、その後、該下面側から前記収容領域に対向しない領域を介して前記上面側に戻るように導く移動支援手段と、
前記収容領域の下面部分にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第1の係止手段と、
前記第1の係止手段よりも前記シート搭載手段1つ分前記収容領域の上面側にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第2の係止手段と、
前記収容領域の上面部分から前記移動経路の上流側にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第3の係止手段と、
前記第3の係止手段よりも前記シート搭載手段1つ分前記移動経路の上流側にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第4の係止手段とを有し、
前記制御手段は、前記第1、第2、第3及び第4の係止手段が前記移動経路上に進出し、かつ、前記収容領域にて前記移動経路上に停止しているシート搭載手段に薄型シート状物が搭載された状態から前記第1の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止しているシート搭載手段に搭載された薄型シート状物が排出された後、前記第1の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記排出された薄型シート状物が搭載されていたシート搭載手段が前記移動経路上を移動した後、前記第1の係止手段を前記移動経路上に進出させ、その後、前記第2の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記第2の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動して前記第1の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止した後、前記第2の係止手段を前記移動経路上に進出させ、その後、前記第3の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記第3の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動して前記収容領域に導かれた後、前記第3の係止手段を前記移動経路上に進出させ、その後、前記第4の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記第4の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動して前記第3の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止した後、前記第4の係止手段を前記移動経路上に進出させる制御と、前記第3の係止手段が前記移動経路上から退避することにより前記第3の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記収容領域に導かれた後に前記収容領域に薄型シート状物を供給する制御とを行うシートストッカ。
【請求項2】
請求項1に記載のシートストッカにおいて、
前記2つのシート搬送機構のそれぞれは、前記収容領域の上面部分にて前記移動経路上に進退可能に設けられた第5の係止手段を有し、
前記制御手段は、前記第5の係止手段が前記移動経路上に進出している状態にて前記第3の係止手段を前記移動経路上から退避させ、前記第3の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動して前記第5の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止した後に前記収容領域に薄型シート状物を供給し、その後、前記第5の係止手段を前記移動経路から退避させ、前記第5の係止手段に当接することによって前記移動経路上にて停止していたシート搭載手段が前記移動経路上を移動した後に前記第5の係止手段を前記移動経路上に進出させるシートストッカ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図10】
【図11】
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【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2013−67507(P2013−67507A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209044(P2011−209044)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)
【Fターム(参考)】
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