説明

シートブラケットの周辺構造

【課題】重量を増加させず、構造上の制約を増やさず、シンプルな構造であり、シート取付強度を増加可能なシートブラケットの周辺構造を提供する。
【解決手段】フロアパネル2下面で前後方向に沿ったサイドメンバ3と、フロアパネル2から上方に突出かつサイドメンバ3の車幅方向外側で前後方向に沿ったサイドシル4と、サイドメンバ3及びサイドシル4の近接位置でサイドメンバ3と車幅方向位置を一致させてフロアパネル2上面に配置される略ボックス形状のシートブラケット5とを備え、サイドメンバ3が上端開口ハット形状の横断面を有し、サイドメンバ3が前方から後方に向かって車幅方向に広がり、サイドメンバ3のフランジ3cがフロアパネル2下面に取付けられ、サイドシル4及びシートブラケット5間のブレース6の車幅方向外側端部6aがサイドシル4上部に接合され、ブレース6の車幅方向中央側端部6bがシートブラケット5上部に接合される、シートブラケットの周辺構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用のシートの取付に用いられるシートブラケットの周辺構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、自動車等の車両用のシートは、シートブラケットを介して車体のフロアに取付けられている。このようなシートに乗員が着座した際には、シートを経由してシートブラケット及びその周辺に大きな荷重が加えられることとなる。そのため、シートブラケット及びその周辺の強度を高めることが要求されている。このような要求に応ずべく、シートブラケット及びその周辺の強度を高くする構造が広く採用されている。
【0003】
例えば、特許文献1の構造では、車幅方向左右一対のフロアビーム(サイドメンバに相当)が、車体前後方向に延びるように形成され、かつ車体のフロア下面に配置され、車幅方向左右一対のサイドシルが、車体前後方向に延びるように形成され、かつフロア上面でフロアビームに対して車幅方向外側に配置されている。また、シートを取付けるためのシートレールが設けられ、シートレールを取付けるためのシートレールブラケット(シートブラケットに相当)が、フロア上面に車幅方向に延びるように形成されている。このようなシートレールブラケットの車幅方向両端部は、それぞれフロア上面のフロアビームに対応する部分と、サイドシルの車幅方向中央側側面とに接合されており、シートブラケットの車幅方向中間に配置されたマウント部にシートレールが取付けられている。
【0004】
特許文献2の構造では、車幅方向左右一対のフロアフレーム(サイドメンバに相当)が車体前後方向に沿って配置され、車幅方向左右一対のサイドシルが、車体前後方向に延びるように形成され、かつフロアビームに対して車幅方向外側に配置され、車幅方向に延びるクロスメンバが、一対のサイドシル間を連結するように配置されている。フロアフレームとクロスメンバとは、交差しており、このような交差部分で互いに接合されている。また、フロアフレームは、クロスメンバより後方側で車幅方向外側に向かって湾曲して形成され、かつサイドシルと交差するように延びており、フロアフレームとサイドシルとは、このような交差部分で互いに接合されている。フロアフレームのクロスメンバとの接合部とサイドシルとの接合部との間の区間(以下、「ブラケット取付区間」という)に、シート取付用ブラケットが配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−227639号公報
【特許文献2】特開2006−335287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の構造において、シートレールブラケット及びその周辺の強度を高くするためには、シートレールブラケットの材料の板厚を増加させること、シートレールブラケットを大きく形成すること等が必要となる。しかしながら、シートレールブラケットは、フロア上面のフロアビームに対応する部分とサイドシルの車幅方向中央側の側面との間のように長い範囲で延びている。そのため、このような長い範囲で延びるシートレールブラケットの材料の板厚を増加させた場合、又はシートブラケットをさらに大きく形成した場合、シートレールブラケットの重量が著しく増加して、車体重量が増加することとなる。
【0007】
また、特許文献1の構造において、シートに力が加えられた場合、様々な方向の成分を含む荷重が、シートブラケットの車幅方向中間に配置されたマウント部から、シートレールブラケット及びフロア上面の接合部とシートレールブラケット及びサイドシルの中央側側面の接合部とに伝わることとなる。このような様々な成分を含む荷重をシートレールブラケット単体によって受け止める構造において、シートの取付強度を高めることは、シートの取付構造を複雑するので、問題である。
【0008】
特許文献2の構造において、シート取付用ブラケット及びその周辺の強度を高くするためには、フロアフレームのブラケット取付区間の強度を高くする必要があり、この場合、ブラケット取付区間の長さを短くすることが有効である。しかしながら、ブラケット取付区間の長さを短くした場合、シート取付用ブラケットとクロスメンバとの間の長さもまた短くなる。そのため、車体全体の剛性を高める機能を有するクロスメンバをシート取付用ブラケットに接近させて配置するという制約が増えて、車体構造上の制約が増えることとなる。
【0009】
また、特許文献2の構造において、シートに力が加えられた場合、様々な方向の成分を含む荷重が、シート取付用ブラケットから、フロアフレームのブラケット取付区間を経由して、クロスメンバとサイドシルとに伝わることとなる。このような様々な成分を含む荷重を、シート取付ブラケットとフロアフレームとの接合部、フロアフレームとクロスメンバとの接合部、フロアフレームとサイドシルとの接合部等のように多くの部分によって受ける構造において、シートの取付強度を高めることは、シートの取付構造を複雑にするので、問題である。
【0010】
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、車体重量を増加させることなく、車体構造上の制約を増やすことなく、シンプルな構造であり、車両用のシートの取付強度を高めることができるシートブラケットの周辺構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
課題を解決するために、本発明の一態様に係るシートブラケットの周辺構造は、
車体のフロアパネルの下面で車体前後方向に沿って配置される左右一対のサイドメンバと、
前記フロアパネルに対して上方に突出して形成され、かつ前記サイドメンバに対して車幅方向外側で前後方向に沿って配置されるサイドシルと、
略ボックス形状に形成され、かつ前記サイドメンバ及び前記サイドシルの近接位置で前記サイドメンバと車幅方向の位置を一致させるように前記フロアパネルの上面に配置されるシートブラケットと
を備え、
前記サイドメンバが上端を開口させたハット形状の横断面を有しており、
前記サイドメンバが前方から後方に向かうに従って車幅方向に広がるように形成され、
前記サイドメンバの上端に位置する一対のフランジが、前記フロアパネルの下面に取付けられている、シートブラケットの周辺構造において、
前記サイドシルと前記シートブラケットとの間で延びるブレースが設けられ、
前記ブレースの車幅方向外側端部が前記サイドシルの上部に接合され、
前記ブレースの車幅方向中央側端部が前記シートブラケットの上部に接合されている。
【0012】
本発明の一態様に係るシートブラケットの周辺構造では、
前記サイドシル四角形状の横断面を有しており、
前記ブレースがコ字形状の横断面を有しており、
前記ブレースの外側端部の上壁から車幅方向外側に延びる上壁延長部が設けられ、
前記ブレースの外側端部の前後方向両側壁にフランジが設けられ、
前記ブレースの外側端部の上壁が前記サイドシルの上壁に重ねて配置され、かつ接合され、
前記ブレースのフランジが前記サイドシルの車幅方向中央側壁に重ねて配置され、かつ接合されているとよい。
【0013】
本発明の一態様に係るシートブラケットの周辺構造では、
前記ブレースがコ字形状の横断面を有しており、
前記ブレースの中央側端部の上壁が、前記シートブラケットの上壁に重ねて配置され、かつ接合され、
前記ブレースの中央側端部の前後方向両側壁が、それぞれ前記シートブラケットの前後方向両側壁に重ねて配置され、かつ接合されているとよい。
【0014】
本発明の一態様に係るシートブラケットの周辺構造では、
前記シートブラケットの上壁と該上壁周囲の側壁との間の角部分に、面取り形状部が形成され、
前記ブレースの中央側端部が前記面取り形状部に沿うように形成され、
前記シートブラケットの上壁、及び前記ブレースの中央側端部の上壁を介して車両用のシートが取付けられるように構成されているとよい。
【0015】
本発明の一態様に係るシートブラケットの周辺構造では、
前記シートブラケットの車幅方向両側壁が、それぞれ前記サイドメンバの車幅方向両側壁に沿って配置され、
前記シートブラケットの車幅方向両側壁に、上下方向に延びる凹形状のビードが形成されているとよい。
さらに、前記ビードが前記シートブラケットの車幅方向両側壁の下端まで延びており、
前記シートブラケットの車幅方向両側壁の下端に車幅方向フランジが形成され、
前記シートブラケットの車幅方向フランジ及び前記フロアパネルの接合部と、前記サイドメンバのフランジ及び前記フロアパネルの接合部とが、上面視で前記凹形状のビードの内部に位置するビード内側領域に配置されているとよい。
【0016】
本発明の一態様に係るシートブラケットの周辺構造では、
前記シートブラケットの車幅方向両側壁の下端に車幅方向フランジが形成され、
前記シートブラケットの車幅方向フランジと、前記フロアパネルと、前記サイドメンバのフランジとが重ねて配置され、かつ3枚接合されているとよい。
さらに、前記シートブラケットの前後方向両側壁の下端に前後方向フランジが形成され、
前記シートブラケットの前後方向フランジの車幅方向端部と、前記フロアパネルと、前記サイドメンバのフランジとが重ねて配置され、かつ3枚接合されているとよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
本発明の一態様に係るシートブラケットの周辺構造は、
車体のフロアパネルの下面で車体前後方向に沿って配置される左右一対のサイドメンバと、
前記フロアパネルに対して上方に突出して形成され、かつ前記サイドメンバに対して車幅方向外側で前後方向に沿って配置されるサイドシルと、
略ボックス形状に形成され、かつ前記サイドメンバ及び前記サイドシルの近接位置で前記サイドメンバと車幅方向の位置を一致させるように前記フロアパネルの上面に配置されるシートブラケットと
を備え、
前記サイドメンバが上端を開口させたハット形状の横断面を有しており、
前記サイドメンバが前方から後方に向かうに従って車幅方向に広がるように形成され、
前記サイドメンバの上端に位置する一対のフランジが、前記フロアパネルの下面に取付けられている、シートブラケットの周辺構造において、
前記サイドシルと前記シートブラケットとの間で延びるブレースが設けられ、
前記ブレースの車幅方向外側端部が前記サイドシルの上部に接合され、
前記ブレースの車幅方向中央側端部が前記シートブラケットの上部に接合されている。
そのため、前記ブレースが前記シートブラケットとは別部品として構成されているので、車両用のシートの配置位置に起因する前記シートブラケットの配置位置、前記サイドメンバ及び前記サイドシルのような車体剛性を高める構造等と関係なく、前記ブレース単体を独自の構造に形成することによって、シートの取付強度を高めることができる。よって、車体構造上の制約を増やすことなく、シートの取付強度を高めることができる。また、前後方向成分の荷重と上下方向成分の荷重とに対しては前記フロアパネルと前記シートブラケットとの間の取付構造によって対応し、かつ車幅方向成分の荷重に対しては前記ブレース単体の構造によって対応することができる。従って、各方向成分の荷重に対応してシートの取付強度を高める構造がシンプルになり、さらには、前記シートブラケットの板厚を増加させずに、又は前記シートブラケットを大きく形成せずに、シートの取付強度を高めることができるので、車体重量を増加させることがない。
【0018】
本発明の一態様に係るシートブラケットの周辺構造では、
前記サイドシルが四角形状の横断面を有しており、
前記ブレースがコ字形状の横断面を有しており、
前記ブレースの外側端部の上壁から車幅方向外側に延びる上壁延長部が設けられ、
前記ブレースの外側端部の前後方向両側壁にフランジが設けられ、
前記ブレースの外側端部の上壁延長部が前記サイドシルの上壁に重ねて配置され、かつ接合され、
前記ブレースのフランジが前記サイドシルの車幅方向中央側壁に重ねて配置され、かつ接合されているので、
前記ブレースの外側端部で、車幅方向成分の荷重が、前記ブレースのフランジ及び前記サイドシルの中央側壁の接合部に加えられる面直方向の荷重と、前記ブレースの上壁延長部及び前記サイドシルの上壁の接合部に加えられる剪断方向の荷重とに分散されることとなる。従って、前記ブレースの変形を小さく抑えて、車幅方向成分の荷重を効率的に車体側に伝えることができ、シートの取付強度を効率的に高めることができる。
【0019】
本発明の一態様に係るシートブラケットの周辺構造では、
前記ブレースがコ字形状の横断面を有しており、
前記ブレースの中央側端部の上壁が、前記シートブラケットの上壁に重ねて配置され、かつ接合され、
前記ブレースの中央側端部の前後方向両側壁が、それぞれ前記シートブラケットの前後方向両側壁に重ねて配置され、かつ接合されているので、
前記ブレースの中央側端部で、車幅方向成分の荷重が、前記ブレース及び前記シートブラケットの接合部に対する剪断方向の荷重として加えられることとなる。従って、前記ブレースの変形を小さく抑えて、車幅方向成分の荷重を前記ブレース経由で効率的に車体側に伝えることができ、シートの取付強度を効率的に高めることができる。
【0020】
本発明の一態様に係るシートブラケットの周辺構造では、
前記シートブラケットの上壁と該上壁周囲の側壁との間の角部分に、面取り形状部が形成され、
前記ブレースの中央側端部が前記面取り形状部に沿うように形成され、
前記シートブラケットの上壁、及び前記ブレースの中央側端部の上壁を介して車両用のシートが取付けられるように構成されているので、
前記シートブラケットの上壁の表面積が前記面取り形状部によって小さくなり、前記シートから加えられる荷重の当たり面が小さくなっている。従って、前記シートから加えられる荷重が、限定された小さな当たり面から集中的に前記ブレース及び前記シートブラケットに確実に伝えられることとなり、前記ブレース及び前記シートブラケットの意図しない局所的な変形が防止されることとなる。
【0021】
本発明の一態様に係るシートブラケットの周辺構造では、
前記シートブラケットの車幅方向両側壁が、それぞれ前記サイドメンバの車幅方向両側壁に沿って配置され、
前記シートブラケットの車幅方向両側壁に、上下方向に延びる凹形状のビードが形成されているので、
車両用のシートから加えられる荷重が、前記ビードによって高い剛性を有し、かつ前記サイドメンバの前後方向に沿って形成された前記シートブラケットの車幅方向両側壁から、前記サイドメンバに効率的に伝えられることとなる。従って、車両用のシートから加えられる荷重を車体側に効率的に伝えることができ、シートの取付強度を効率的に高めることができる。
【0022】
本発明の一態様に係るシートブラケットの周辺構造では、
前記ビードが前記シートブラケットの車幅方向両側壁の下端まで延びており、
前記シートブラケットの車幅方向両側壁の下端に車幅方向フランジが形成され、
前記シートブラケットの車幅方向フランジ及び前記フロアパネルの接合部と、前記サイドメンバのフランジ及び前記フロアパネルの接合部とが、上面視で前記凹形状のビードの内部に位置するビード内側領域に配置されているので、
前記シートブラケットの車幅方向フランジ及び前記フロアパネルの接合部と、前記サイドメンバのフランジ及び前記フロアパネルの接合部とが、高い剛性を有する前記シートブラケットの車幅方向両側壁のビードに囲まれて配置されることとなる。従って、前記シートブラケットの車幅方向フランジと前記フロアパネルと前記サイドメンバとの間の取付剛性が高くなり、シートの取付強度を効率的に高めることができる。
【0023】
本発明の一態様に係るシートブラケットの周辺構造では、
前記シートブラケットの車幅方向両側壁の下端に車幅方向フランジが形成され、
前記シートブラケットの車幅方向フランジと、前記フロアパネルと、前記サイドメンバのフランジとが重ねて配置され、かつ3枚接合されているので、
※ 前記シートブラケットの車幅方向フランジと前記フロアパネルと前記サイドメンバのフランジとの間の取付剛性が高くなり、シートの取付強度を効率的に高めることができる。
【0024】
本発明の一態様に係るシートブラケットの周辺構造では、
前記シートブラケットの前後方向両側壁の下端に前後方向フランジが形成され、
前記シートブラケットの前後方向フランジの車幅方向端部と、前記フロアパネルと、前記サイドメンバのフランジとが重ねて配置され、かつ3枚接合されているので、
※ 前記シートブラケットの前後方向フランジと前記フロアパネルと前記サイドメンバのフランジとの間の取付剛性が高くなり、シートの取付強度を効率的に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係るシートブラケットの周辺構造を用いた車体のフロアパネル組立体を概略的に示す斜視図である。
【図2】図1のA部拡大図である。
【図3】本発明の実施形態に係るシートブラケットの周辺構造に用いられるシートブラケット及びブレースを概略的に示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係るシートブラケットの周辺構造を概略的に示す平面図である。
【図5】図4のB−B断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施形態に係るシートブラケットの周辺構造について、以下に説明する。
図1に示すように、車体の一部を構成するフロアパネル組立体1は、車室内の床面を構成するフロアパネル2を有している。フロアパネル2の下面には、車体前後方向に沿って配置される車幅方向左右一対のサイドメンバ3が取付けられている。フロアパネル2の車幅方向両端部には、サイドシル4がそれぞれ取付けられており、このサイドシル4は、フロアパネル2に対して上方に突出して形成され、かつサイドメンバ3に対して車幅方向外側で前後方向に沿って配置されている。フロアパネル2の上面には、略ボックス形状に形成されたシートブラケット5が取付けられており、このシートブラケット5は、サイドメンバ3及びサイドシル4の近接位置でサイドメンバ3と車幅方向の位置を一致させるように配置されている。なお、サイドメンバ3とサイドシル4とは、前方から後方に向かうに従って接近した後に、シートブラケット5より後方側で互いに交差して結合されている。このような構造において、サイドシル4とシートブラケット5との間で延びるブレース6が設けられており、ブレース6の車幅方向外側端部6aがサイドシル4の上部に取付けられ、ブレース6の車幅方向中央側端部6bがシートブラケット5の上部に取付けられている。さらに、フロアパネル2の上面の車幅方向中央には、前後方向に沿って配置されるフロアトンネル7が取付けられている。フロアパネル2の上面におけるシートブラケット5の前方側では、車幅方向に沿ってクロスメンバ8が配置され、クロスメンバ8は、サイドシル4とフロアトンネル7との間を連結している。このようなクロスメンバ8の車幅方向外側端部8aは、サイドシル4に取付けられ、クロスメンバ8の車幅方向中央側端部8bは、フロアトンネル7に取付けられている。なお、シートブラケット5を配置したサイドメンバ3及びサイドシル4の近接位置は、サイドメンバ3及びクロスメンバ8の連結部とサイドメンバ3及びサイドシル4の連結部との間における前後方向の中間より後方側であると好ましい。
【0027】
サイドメンバ3の詳細について、図1、図2、図4、及び図5を参照して説明する。
図1を参照すると、クロスメンバ8より前方のフロアパネル2の前側領域2aに対応するサイドメンバ3の前側領域3aは、クロスメンバ8より後方のフロアパネル2の後側領域2bに対応するサイドメンバ3の後側領域3bに対して、車幅方向中央側に配置されている。図2及び図5を参照すると、サイドメンバ3は、上端を開口して形成された略ハット形状の横断面を有しており、シートブラケット5周辺に位置するサイドメンバ3の領域では、サイドメンバ3の略ハット形状の横断面は、前方から後方に向かうに従って車幅方向に広がるように形成されている。図1、図2、図4、及び図5を参照すると、サイドメンバ3の上端に位置する一対のフランジ3cは、フロアパネル2の下面と重ねて配置されている。
【0028】
サイドシル4の詳細について、図1、図2、図4、及び図5を参照して説明する。
図1、図2、図4、及び図5を参照すると、サイドシル4は、略四角形状の横断面を有している。図5を参照すると、サイドシル4は、車幅方向中央側部材4aと、車幅方向外側部材4bとを備えている。中央側部材4aは、車幅方向外側に向かって開口して形成されたハット形状の横断面を有しており、外側部材4bは、車幅方向中央側に向かって開口して形成されたハット形状の横断面を有している。中央側部材4aの車幅方向外側端に位置する一対のフランジ4a1と、外側部材4bの車幅方向中央側端に位置する一対のフランジ4b1とが、それぞれ互いに当接し、かつ接合されており、サイドシル4内部の閉空間が形成されている。図1、図2、図4、及び図5を参照すると、中央側部材4aの車幅方向中央側の側壁4a2には、フロアパネル2の車幅方向端部に形成されたフランジ2cが当接し、かつ接合されている。
【0029】
シートブラケット5の詳細について、図2〜図5を参照して説明する。
図2〜図4を参照すると、略ボックス形状に形成されたシートブラケット5は、上端から下端に向かうに従って水平方向に広がるように形成されており、シートブラケット5には、上壁5aと、車幅方向中央側壁5bと、車幅方向外側壁5cと、前側壁5dと、後側壁5eとが設けられている。上壁5aと中央側壁5bと前側壁5dとにより形成される角部分には、第1の面取り形状部5fが形成されている。上壁5aと外側壁5cと後側壁5eとにより形成される角部分には、第2の面取り形状部5gが形成されている。上壁5aと中央側壁5bと後側壁5eとにより形成される角部分には、第3の面取り形状部5hが形成されている。上壁5aと外側壁5cと前側壁5dとにより形成される角部分には、第4の面取形状部5iが形成されている。第1の面取り形状部5f及び第2の面取り形状部5gの表面積は、第3の面取り形状部5h及び第4の面取り形状部5iの表面積より大きく形成されている。第1〜第4の面取り形状部5f,5g,5h,5iによって、シートブラケット5の上壁5aの表面積は小さく形成されている。上壁5aにはシート取付用孔5jが穿設されている。
【0030】
また、図2、図4、及び図5を参照すると、シートブラケット5の中央側壁5b及び外側壁5cは、それぞれサイドメンバ3の車幅方向中央側壁3d及び車幅方向外側壁3eに沿って配置されている。シートブラケット5の中央側壁5bの前後方向中央には、上下方向に延びる凹形状の中央側ビード5b1が形成されており、シートブラケット5の外側壁5cの前後方向中央にもまた、上下方向に延びる凹形状の外側ビード5c1が形成されている。中央側ビード5b1の上端は、中央側壁5bの上下方向中間部に位置している。中央側ビード5b1は中央側壁5bの下端まで延びており、中央側ビード5b1の下端は中央側壁5bの下端に位置している。中央側ビード5b1は、上端から下端に向かうに従って前後方向に広がるように形成されている。さらに、外側ビード5c1の上端は、外側壁5cの上下方向中間部に位置している。外側ビード5c1は外側壁5cの下端まで延びており、外側ビード5c1の下端は中央側壁5cの下端に位置している。外側ビード5c1は、上端から下端に向かうに従って前後方向に広がるように形成されている。なお、図4を参照すると、中央側ビード5b1の上端の辺部は、外側ビード5c1の上端の辺部より短く形成され、中央側ビード5b1の下端の辺部は、外側ビード5c1の下端の辺部より短く形成されている。図5を参照すると、中央側ビード5b1の上端は、外側ビード5c1の上端に対して上方に位置している。
【0031】
図2〜図4を参照すると、シートブラケット5の中央側壁5bの下端に、車幅方向中央側に向かって延びる中央側フランジ5b2が形成されている。シートブラケット5の外側壁5cの下端に、車幅方向外側に向かって延びる外側フランジ5c2が形成されている。シートブラケット5の前側壁5dの下端に、前方に向かって延びる前側フランジ5d1が形成されている。シートブラケット5の後側壁5eの下端に、後方に向かって延びる後側フランジ5e1が形成されている。
【0032】
図4を参照すると、シートブラケット5の中央側フランジ5b2の前後方向中央部と、フロアパネル2と、サイドメンバ3の車幅方向中央側のフランジ3cとが重ねて配置され、かつ第1の中央側接合部w1にて3枚接合されている。第1の中央側接合部w1は、上面視で中央側ビード5b1の内部に位置するビード内側領域に配置されている。シートブラケット5の中央側フランジ5b2の前後方向両端部と、フロアパネル2とが重ねて配置され、かつ第2の中央側接合部w2にて2枚接合されている。また、シートブラケット5の外側フランジ5c2の前後方向中央部と、フロアパネル2と、サイドメンバ3の車幅方向外側のフランジ3cとが重ねて配置され、かつ第1の外側接合部w3にて3枚接合されている。第1の外側接合部w3は、上面視で外側ビード5c1に囲まれたビード内側領域に配置されている。シートブラケット5の外側フランジ5c2の前後方向両端部と、フロアパネル2とが重ねて配置され、かつ第2の外側接合部w4にて2枚接合されている。
【0033】
シートブラケット5の前側フランジ5d1の車幅方向中央部と、フロアパネル2とが重ねて配置され、かつ第1の前側接合部w5にて2枚接合されている。シートブラケット5の前側フランジ5d1の前後方向両端部と、フロアパネル2と、サイドメンバ3の車幅方向両側のフランジ3cとが重ねて配置され、かつ第2の前側接合部w6にて3枚接合されている。また、シートブラケット5の後側フランジ5e1の車幅方向中央部と、フロアパネル2とが重ねて配置され、かつ第1の後側接合部w7にて2枚接合されている。シートブラケット5の後側フランジ5e1の前後方向両端部と、フロアパネル2と、サイドメンバ3の車幅方向両側のフランジ3cとが重ねて配置され、かつ第2の後側接合部w8にて3枚接合されている。
【0034】
なお、本実施形態では一例として、シートブラケット5に関連する接合には、スポット溶接が用いられている。すなわち、第1の中央側接合部w1、第2の中央側接合部w2、第1の外側接合部w3、第2の外側接合部w4、第1の前側接合部w5、第2の前側接合部w6、第1の後側接合部w7、及び第2の後側接合部w8は、スポット溶接により形成されている。しかし、このような接合は、スポット溶接に限定されず、フロアパネル2と、サイドメンバ3と、シートブラケット5とを3枚接合可能であれば、その他の接合手法が用いられてもよい。
【0035】
ブレース6の詳細について、図2〜図5を参照して説明する。なお、図3及び図4では、ブレース6は仮想線により示されている。
図2及び図3を参照すると、ブレース6は、下端を開口して形成された略コ字形状の横断面を有している。図2〜図5を参照すると、ブレース6の外側端部6aは、シートブラケット5の上部を覆うように構成されている。詳細には、ブレース6の外側端部6aの上壁から車幅方向外側に延びる上壁延長部6a1が、サイドシル4の中央側部材4aの上壁4a3に沿って延びており、サイドシル4の上壁4a3に重ねて配置され、かつ接合されている。図2〜図4を参照すると、ブレース6の外側端部6aの前後方向両側壁6a2には、サイドシル4の中央側部材4aの中央側壁4a2に沿って延びるフランジ6a3が形成され、ブレース6の外側端部6aのフランジ6a3は、サイドシル4の中央側壁4a2に重ねて配置され、かつ接合されている。
【0036】
図2〜図4を参照すると、ブレース6の中央側端部6bは、シートブラケット5の上壁5aと、中央側壁5bと、前側壁5dと、後側壁5eと、第1の面取り形状部5fと、第3の面取り形状部5hとに沿って形成されている。そのため、ブレース6の中央側端部6bの上壁6b1は、シートブラケットの上壁5aと重ねて配置され、かつ接合されている。ブレース6の中央側端部6bには、シートブラケット5の中央側壁5bに沿って延びる中央側壁6b2が形成され、この中央側壁6b2は、シートブラケット5の中央側壁5bと重ねて配置され、かつ接合されている。なお、ブレース6の中央側壁6b2の下端は、シートブラケット5の中央側壁5bに形成された中央側ビード5b1の上端と一致して配置されている。ブレース6の中央側端部6bの前後方向両側壁6b3は、それぞれシートブラケット5の前後方向両側壁5d,5eに重ねて配置され、かつ接合されている。なお、ブレース6の中央側端部6bの上壁6b1には、シートブラケット5のシート取付用孔5jに対応して、シート取付用孔6cが穿設されている。車両用のシート(図示せず)は、シートブラケット5のシート取付用孔5j、及びブレース6のシート取付用孔6cを用いて、シートブラケット5の上壁5a、及びブレース6の中央側端部6bの上壁6b1を介して、車体側に取付けられることとなる。ブレース6の外側端部6aと中央側端部6bとの間における中間部6dの上壁6d1には、車幅方向に延びる凹部6eが形成されている。
【0037】
以上のように本発明の実施形態によれば、ブレース6がシートブラケット5とは別部品として構成されているので、車両用のシートの配置位置に起因するシートブラケット5の配置位置、サイドメンバ3及びサイドシル4のような車体剛性を高める構造等と関係なく、ブレース6単体を独自の構造に形成することによって、シートの取付強度を高めることができる。よって、車体構造上の制約を増やすことなく、シートの取付強度を高めることができる。また、前後方向成分の荷重と上下方向成分の荷重とに対してはフロアパネル2とシートブラケット5との間の取付構造によって対応し、かつ車幅方向成分の荷重に対してはブレース6単体の構造によって対応することができる。従って、各方向成分の荷重に対応してシートの取付強度を高める構造がシンプルになり、さらには、シートブラケット5の板厚を増加させずに、又はシートブラケット5を大きく形成せずに、シートの取付強度を高めることができるので、車体重量を増加させることがない。
【0038】
本発明の実施形態によれば、ブレース6の外側端部6aで、車幅方向成分の荷重が、ブレース6のフランジ6a3及びサイドシル4の中央側部材4aの中央側壁4a2の接合部に加えられる面直方向の荷重と、ブレース6の外側端部6aの上壁延長部6a1及びサイドシル4の中央側部材4aの上壁4a3の接合部に加えられる剪断方向の荷重とに分散されることとなる。従って、ブレース6の変形を小さく抑えて、車幅方向成分の荷重を効率的に車体側に伝えることができ、シートの取付強度を効率的に高めることができる。
【0039】
本発明の実施形態によれば、ブレース6の中央側端部6bで、車幅方向成分の荷重が、ブレース6及びシートブラケット5の接合部に対する剪断方向の荷重として加えられることとなる。従って、ブレース6の変形を小さく抑えて、車幅方向成分の荷重をブレース6経由で効率的に車体側に伝えることができ、シートの取付強度を効率的に高めることができる。
【0040】
本発明の実施形態によれば、シートブラケット5の上壁5aの表面積が、第1〜第4の面取り形状部5f,5g,5h,5iによって小さくなり、シートから加えられる荷重の当たり面が小さくなっている。従って、シートから加えられる荷重が、限定された小さな当たり面から集中的にシートブラケット5及びブレース6に確実に伝えられることとなり、シートブラケット5及びブレース6の意図しない局所的な変形が防止されることとなる。
【0041】
本発明の実施形態によれば、車両用のシートから加えられる荷重が、中央側ビード5b1及び外側ビード5c1によって高い剛性を有し、かつサイドメンバ3の前後方向に沿って形成されたシートブラケット5の中央側壁5b及び外側壁5cから、サイドメンバ3に効率的に伝えられることとなる。従って、車両用のシートから加えられる荷重を車体側に効率的に伝えることができ、シートの取付強度を効率的に高めることができる。
【0042】
本発明の実施形態によれば、シートブラケット5の中央側フランジ5b2の前後方向中央部と、フロアパネル2と、サイドメンバ3の車幅方向中央側のフランジ3cとをスポット溶接した接合部が、高い剛性を有するシートブラケット5の中央側壁5bの中央側ビード5b1に囲まれて配置され、さらに、シートブラケット5の外側フランジ5c2の前後方向中央部と、フロアパネル2と、サイドメンバ3の車幅方向外側のフランジ3cとをスポット溶接した接合部が、高い剛性を有するシートブラケット5の外側壁5cの外側ビード5c1に囲まれて配置されることとなる。従って、シートブラケット5の中央側フランジ5b2、フロアパネル2、サイドメンバの車幅方向中央側のフランジ3c間の取付剛性と、シートブラケット5の外側フランジ5c2、フロアパネル2、サイドメンバの車幅方向外側のフランジ3c間の取付剛性とが高くなり、シートの取付強度を効率的に高めることができる。
【0043】
本発明の実施形態によれば、シートブラケット5の中央側フランジ5b2の前後方向中央部と、フロアパネル2と、サイドメンバ3の車幅方向中央側のフランジ3cとが3枚接合され、さらに、シートブラケット5の外側フランジ5c2の前後方向中央部と、フロアパネル2と、サイドメンバ3の車幅方向外側のフランジ3cとが3枚接合されている。従って、シートブラケット5の中央側フランジ5b2、フロアパネル2、サイドメンバの車幅方向中央側のフランジ3c間の取付剛性と、シートブラケット5の外側フランジ5c2、フロアパネル2、サイドメンバの車幅方向外側のフランジ3c間の取付剛性とが高くなり、シートの取付強度を効率的に高めることができる。
【0044】
本発明の実施形態によれば、シートブラケット5の前側フランジ5d1の前後方向両端部と、フロアパネル2と、サイドメンバ3の車幅方向両側のフランジ3cとが3枚接合されており、さらに、シートブラケット5の後側フランジ5e1の前後方向両端部と、フロアパネル2と、サイドメンバ3の車幅方向両側のフランジ3cとが3枚接合されている。従って、シートブラケット5の前側フランジ5d1の車幅方向両端部、フロアパネル2、及びサイドメンバの車幅方向両側のフランジ3c間の取付剛性と、シートブラケット5の後側フランジ5e1の車幅方向両端部、フロアパネル2、及びサイドメンバの車幅方向両側のフランジ3c間の取付剛性とが高くなり、シートの取付強度を効率的に高めることができる。
【0045】
ここまで本発明の実施形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0046】
1 フロアパネル組立体
2 フロアパネル
3 サイドメンバ
3c フランジ
4 サイドシル
4a 車幅方向中央側部材
4a3 上壁
5 シートブラケット
5a 上壁
5b 車幅方向中央側壁
5b1 中央側ビード
5b2 中央側フランジ
5c 車幅方向外側壁
5c1 外側ビード
5c2 外側フランジ
5d 前側壁
5d1 前側フランジ
5e 後側壁
5e1 後側フランジ
5f 第1の面取り形状部
5g 第2の面取り形状部
5h 第3の面取り形状部
5i 第4の面取り形状部
6 ブレース
6a 車幅方向外側端部
6a1 上壁延長部
6a2 前後方向両側壁
6b 車幅方向中央側端部
6b1 上壁
6b3 前後方向両側壁
w1 第1の中央側接合部
w2 第2の中央側接合部
w3 第1の外側接合部
w4 第2の外側接合部
w5 第1の前側接合部
w6 第2の前側接合部
w7 第1の後側接合部
w8 第2の後側接合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体のフロアパネルの下面で車体前後方向に沿って配置される左右一対のサイドメンバと、
前記フロアパネルに対して上方に突出して形成され、かつ前記サイドメンバに対して車幅方向外側で前後方向に沿って配置されるサイドシルと、
略ボックス形状に形成され、かつ前記サイドメンバ及び前記サイドシルの近接位置で前記サイドメンバと車幅方向の位置を一致させるように前記フロアパネルの上面に配置されるシートブラケットと
を備え、
前記サイドメンバが上端を開口させたハット形状の横断面を有しており、
前記サイドメンバが前方から後方に向かうに従って車幅方向に広がるように形成され、
前記サイドメンバの上端に位置する一対のフランジが、前記フロアパネルの下面に取付けられている、シートブラケットの周辺構造において、
前記サイドシルと前記シートブラケットとの間で延びるブレースが設けられ、
前記ブレースの車幅方向外側端部が前記サイドシルの上部に接合され、
前記ブレースの車幅方向中央側端部が前記シートブラケットの上部に接合されていることを特徴とする、シートブラケットの周辺構造。
【請求項2】
前記サイドシルが四角形状の横断面を有しており、
前記ブレースがコ字形状の横断面を有しており、
前記ブレースの外側端部の上壁から車幅方向外側に延びる上壁延長部が設けられ、
前記ブレースの外側端部の前後方向両側壁にフランジが設けられ、
前記ブレースの外側端部の上壁延長部が前記サイドシルの上壁に重ねて配置され、かつ接合され、
前記ブレースのフランジが前記サイドシルの車幅方向中央側壁に重ねて配置され、かつ接合されている、請求項1に記載のシートブラケットの周辺構造。
【請求項3】
前記ブレースがコ字形状の横断面を有しており、
前記ブレースの中央側端部の上壁が、前記シートブラケットの上壁に重ねて配置され、かつ接合され、
前記ブレースの中央側端部の前後方向両側壁が、それぞれ前記シートブラケットの前後方向両側壁に重ねて配置され、かつ接合されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のシートブラケットの周辺構造。
【請求項4】
前記シートブラケットの上壁と該上壁周囲の側壁との間の角部分に、面取り形状部が形成され、
前記ブレースの中央側端部が前記面取り形状部に対応して形成され、
前記シートブラケットの上壁、及び前記ブレースの中央側端部の上壁を介して車両用のシートが取付けられるように構成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシートブラケットの周辺構造。
【請求項5】
前記シートブラケットの車幅方向両側壁が、それぞれ前記サイドメンバの車幅方向両側壁に沿って配置され、
前記シートブラケットの車幅方向両側壁に、上下方向に延びる凹形状のビードが形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシートブラケットの周辺構造。
【請求項6】
前記ビードが前記シートブラケットの車幅方向両側壁の下端まで延びており、
前記シートブラケットの車幅方向両側壁の下端に車幅方向フランジが形成され、
前記シートブラケットの車幅方向フランジ及び前記フロアパネルの接合部と、前記サイドメンバのフランジ及び前記フロアパネルの接合部とが、上面視で前記凹形状のビードの内部に位置するビード内側領域に配置されていることを特徴とする、請求項5に記載のシートブラケットの周辺構造。
【請求項7】
前記シートブラケットの車幅方向両側壁の下端に車幅方向フランジが形成され、
前記シートブラケットの車幅方向のフランジと、前記フロアパネルと、前記サイドメンバのフランジとが重ねて配置され、かつ3枚接合されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシートブラケットの周辺構造。
【請求項8】
前記シートブラケットの前後方向両側壁の下端に前後方向フランジが形成され、
前記シートブラケットの前後方向フランジの車幅方向端部と、前記フロアパネルと、前記サイドメンバのフランジとが重ねて配置され、かつ3枚接合されていることを特徴とする、請求項7に記載のシートブラケットの周辺構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−82384(P2013−82384A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224825(P2011−224825)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】