説明

シートベルト装置の車体への取り付け構造

【課題】シートベルト装置を車体に取り付けるにあたり、部品点数を削減してコストを抑える。
【解決手段】車体のサイドパネルのリアピラー部12bのインナパネル3にリトラクタ52の取り付け箇所3cが設定され、その下側位置にラップアウタアンカー51の取り付け箇所3dが設定されている。このリトラクタ取り付け箇所3c及びラップアウタアンカー取り付け箇所3dには、この2箇所を共に補強する補強部材31が設けられている。補強部材31は単体の金属板部品であり、インナパネル3の上記2箇所の取り付け箇所3c,3dの外側(裏側)面に重ねられてスポット溶接により固定されている。ウェビング50の両端部をそれぞれ保持するリトラクタ52とラップアウタアンカー51は、この同一の補強部材31に対して取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートベルト装置を車体に取り付ける構造に関する。
【背景技術】
【0002】
帯状のウェビング(ベルト)によって着座者の腰部及び胸部(肩部)を車両の座席上に拘束するいわゆる3点式のシートベルト装置は、一般的に、このウェビングの一端部を保持するラップアウタアンカーと、ウェビングの他端部を巻き取り及び引き出し可能に保持するリトラクタとを備える。シートベルト装置は、このラップアウタアンカーとリトラクタとがそれぞれ座席シート外側に位置するサイドパネル等の部材に取り付けられることにより、車体に備え付けられている。
また、ウェビングの中間部上にはタングプレートが帯状の長手方向にスライド可能に設けられている。シートベルト装置の使用時には、ウェビングを必要な長さだけリトラクタから引き出しつつ、このタングプレートを座席シート内側に固定されたインナバックルに係合させて保持されることで、ウェビングのうちのタングプレートからラップアウタアンカーまでの部分(ラップベルト)で着座者の腰部を、タングプレートからショルダアンカーまでの部分(ショルダベルト)で着座者の胸部(肩部)を、それぞれ座席上に拘束可能となる。
なお、これに関連する技術は例えば下記の特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−302798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の3点式シートベルト装置の技術においては、一般的に、リトラクタとラップアウタアンカーそれぞれの取り付け箇所が互いに距離をおいて設定されていた。例えば、リトラクタの取り付け箇所は車体のサイドパネルの内側を構成するインナパネル上に、ラップアウタの取り付け箇所は車体のフロアパネル上にそれぞれ設定されていた。また、インナパネル及びフロアパネル上の各取り付け箇所には、車体が急激に減速した場合等にシートベルト装置から強い力が入力される可能性を考慮し、それぞれ補強部材が重ね合わされてスポット溶接により固定されていた。
このように、リトラクタとラップアウタアンカーそれぞれの取り付け箇所が互いに距離をおいて設定される場合、各取り付け箇所について想定されるシートベルト装置からの入力を考慮しつつ、補強部材の材質や板厚、及びスポット溶接の点数を設定する必要があり、取り付け箇所につき異なる種類の補強部材が用いられていた。このため、シートベルト装置を車体に取り付けるにあたりコストが高くなり、また各取り付け箇所周辺にスペースの確保も必要となるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、シートベルト装置を車体に取り付けるにあたり、部品点数を削減してコストを抑えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係るシートベルト装置の車体への取り付け構造は次の手段をとる。
本発明の第1の発明に係るシートベルト装置の車体への取り付け構造は、前記シートベルト装置は、着座者の身体を座席上に拘束するための帯状のウェビングと、該ウェビングの一端側を保持するラップアウタアンカーと、該ウェビングの他端側を巻き取り及び引き出し可能に保持するリトラクタとを備え、車体側部のサイドパネルの内側を構成するインナパネル上には、前記シートベルト装置のラップアウタアンカーとリトラクタの各取り付け箇所が互いに近傍に設定されてあって該各取り付け箇所を共に補強する単体の補強部材が固定されており、該ラップアウタアンカーとリトラクタは同一の前記補強部材に取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、ウェビングの両端部をそれぞれ保持するリトラクタとラップアウタアンカーは、車体側部のサイドパネルのインナパネルに固定された同一の補強部材に対して取り付けられている。このため、シートベルト装置を車体に取り付けるにあたり、リトラクタとラップアウタアンカーの取り付け箇所をそれぞれ別の補強部材により補強する場合と比べて、部品点数を削減してコストを抑えることができる。
【0007】
本発明の第2の発明に係るシートベルト装置の車体への取り付け構造は、第1の発明に係るシートベルト装置の車体への取り付け構造であって、前記ウェビングは、前記ラップアウタアンカーに保持された前記一端部が該ラップアウタアンカーから延びる方向と、前記リトラクタから前記他端部が引き出される方向とが、互いに異なるような空間的配置状態で着座者の身体を座席上に拘束することを特徴とする。
この構成によれば、ウェビングにより着座者の身体を座席上に拘束している状態において、ウェビングの一端部がラップアウタアンカーから延びる方向と、ウェビングの他端部がリトラクタから引き出される方向とが、互いに異なっている。また前記のように、ウェビングの両端をそれぞれ保持するリトラクタとラップアウタアンカーは、車体のインナパネルに固定された同一の補強部材に対して取り付けられている。これにより、座席上に拘束された着座者の身体からウェビングに長手方向の張力が加えられた場合には、単体の補強部材に対しラップアウタアンカーとリトラクタそれぞれの取り付け箇所において異なる方向から力が入力されるため、この両者の力の一部が相殺される。したがって、補強部材によりインナパネルを補強する強度を抑えることができ、コストを抑えることができる。
【発明の効果】
【0008】
第1の発明によれば、シートベルト装置を車体に取り付けるにあたり、部品点数を削減してコストを抑えることができる。
第2の発明によれば、シートベルト装置を車体に取り付けるにあたり、より一層コストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施形態おいて、車両左側のサイドパネルを取り外した状態で左側から見た車体の一部、及びこれに取り付けられたシートベルト装置を示す側面図である。
【図2】本実施形態に係るシートベルト装置の取り付け箇所を拡大して示す斜視図である。
【図3】本実施形態に係るシートベルト装置の取り付け箇所を図1のIII−III線で切断して示す断面図である。
【図4】本実施形態に係るシートベルト装置の取り付け箇所を補強する補強部材を示す図である。
【図5】本実施形態に係るシートベルト装置の使用時の状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。
本実施形態に係る車両は、その車体1を構成する構造部材(ボデー部材)として、フロアパネル11、サイドパネル12、バックパネル13、ルーフパネル14等を備えている。図1には、車両左側のサイドパネル12を取り外した状態において、左側から見た車体1の一部が示されている。図2は、フロアパネル11、バックパネル13、サイドパネルのリアピラー部12bの3者が互いに接する車室右後側の隅を、斜め前方から見た斜視図である。
車室の床を成すフロアパネル11上には、前後2列に座席が取り付けられている。図1及び図2には座席が省略されているが、図5には後部右側座席2が着座者Sと共に示されている。
車室の側壁を成すサイドパネル12には後部座席2用の乗降口12aが開口しており、この乗降口12aの後側の柱を成すリアピラー部12bには、後部座席2用のシートベルト装置5が備え付けられている。このシートベルト装置5は、長尺帯状のウェビング50(ベルト)を備え、このウェビング50により着座者Sの腰部及び胸部を座席2上に拘束する、いわゆる3点式のシートベルト装置5である。各図においては後部右側座席2用のシートベルト装置5を例に示すが、後部左側座席2用のものについてもこれと左右対称に設けられている。
シートベルト装置5は、図1に示されるように、ウェビング50、ラップアウタアンカー51、リトラクタ52、ショルダアンカー53、タングプレート54等の複数の部品から構成される組立体であり、この組立体の状態でサイドパネル12のリアピラー部12bに取り付けられている。これらの部品のうち、ラップアウタアンカー51とリトラクタ52は、共にリアピラー部12b下部に取り付けられ、ショルダアンカー53は、リアピラー部12b上部に取り付けられている。
【0011】
まず、図2及び図3を参照しながら、ラップアウタアンカー51とリトラクタ52の取り付け箇所について説明する。
サイドパネル12は、概してインナパネル3とアウタパネル4とが中空状に張り合わされて構成されている。リアピラー部12b下部のインナパネル3には、略長方形の開口3aが内外を貫通して設けられており、リトラクタ52の本体ケース52aはこの開口3a内に配設される。インナパネル3上には、この開口3aの上下の各位置に、リトラクタ52の取り付け箇所3b,3cが設定されている。またインナパネル3上には、この開口3a下側のリトラクタ取り付け箇所3cのさらに下側位置に、ラップアウタアンカー51の取り付け箇所3dが設定されている。開口3a下側のリトラクタ取り付け箇所3c及びラップアウタアンカー取り付け箇所3dには、この2箇所を共に補強する補強部材31が設けられている。
補強部材31は単体の金属板部品であり、インナパネル3の上記2箇所の取り付け箇所3c,3dの外側(裏側)面に重ねられて、6箇所の溶接箇所31a(図4参照)でスポット溶接されて固定されている。補強部材31の上端部は、リトラクタ52が配設される上記開口3aの下縁まで延びており、下端部はフロアパネル11の高さよりも低い位置まで延びている。
補強部材31には、図4に示されるように、インナパネル3上に設定された下側のリトラクタ取り付け箇所3c及びラップアウタアンカー取り付け箇所3dに対応する位置にボルト孔31c,31dが設けられており、後述の固定ボルト32cと支軸ボルト32d(同図に鎖線で示されている)がそれぞれ通される。
補強部材31は、図3にその断面が示されているように、インナパネル3の形状に合わせた折り曲げ形状に形成されている。インナパネル3は、開口3a周辺が段階的に奥側(車両幅方向の外側)に窪んだ形状とされており、これにより下側のリトラクタ取り付け箇所3cとラップアウタアンカー取り付け箇所3dとの間には、前者が後者よりも奥側となる段差が形成されている。また、ラップアウタアンカー取り付け箇所3dの下側にも同様の段差が形成されている。このようなインナパネル3の段差形状に合わせて、補強部材31には段差が上下に2段形成されている。
【0012】
次に、シートベルト装置5を構成する諸部品の詳細を説明する。
ラップアウタアンカー51は、図2及び図3に示されるように、ウェビング50の一端部50aを保持している。インナパネル3上に設定されたラップアウタアンカー取り付け箇所3d及びその補強部材31には、車両幅方向を軸線とする支軸ボルト32dが締結により固定されている。ラップアウタアンカー51は、この支軸ボルト32dに対して軸線周りに回動可能な状態で取り付けられている。ラップアウタアンカー51は、保持しているウェビング50の前記一端部50aに加わった張力の方向に応じて、インナパネル3に対して支軸ボルト周りに自在に回動する。
【0013】
リトラクタ52は、図2及び図3に示されるように、ウェビング50の他端部50bを巻き取り及び引き出し可能に保持する。リトラクタ52は、ウェビング50の他端部50bを内部へ引き戻しつつ軸上に巻き取る巻き取り装置や、ウェビング50の他端部50bが急激に引き出された時に作動して更なる引き出しを阻止するロック装置等、図示しない公知の装置を本体ケース52aの内部に備えている。
リトラクタ52には、インナパネル3に固定するための金属板状の固定用舌片52b,52cが、本体ケース52aと一体的に設けられている。上下の固定用舌片52b,52cは、本体ケース52aの表側(車両幅方向の内側)面から、それぞれ上下に延びるように設けられている。この上下の各固定用舌片52b,52cの端部は、インナパネル3上に設定された上下のリトラクタ取り付け箇所3b,3cの内側にそれぞれ重ねられて、固定ボルト32b,32cにより締結されて固定されている。
上の固定用舌片52bの中央部には、ウェビング50の引き出し口52dが表裏を貫通して設けられている。ウェビング50の前記他端部50bは、この固定用舌片52bの裏側に位置するリトラクタ52の本体ケース52a内から、この引き出し口52dを通って表側へ引き出されている。
【0014】
ショルダアンカー53は、図1及び図5に示されるように、ウェビング50の中間部50cをリアピラー部12b上部に保持する。ショルダアンカー53はスリットを備えており、ウェビング50の中間部50cはこのスリットに摺動可能に挿通され、折り返された状態でショルダアンカー53に保持されている。ショルダアンカー53も、上記ラップアウタアンカー51と同様に、インナパネル3に対して回動可能な状態で取り付けられている。
【0015】
タングプレート54は、図1及び図5に示されるように、ウェビング50の中間部50cのうち、ラップアウタアンカー51とショルダアンカー53との間に位置する部分に設けられている。図5に示されるように、シートベルト装置5の使用時には、ウェビング50を必要な長さだけリトラクタ52から引き出しつつ、タングプレート54を座席2内側に取り付けられたインナバックル55に係合させて保持させる。これにより、ウェビング50のうちのタングプレート54からラップアウタアンカー51までの部分(ラップベルト)で着座者Sの腰部を、タングプレート54からショルダアンカー53までの部分(ショルダベルト)で着座者Sの胸部(肩部)を、それぞれ座席2上に拘束可能となる。
【0016】
次に、シートベルト装置5の使用時の状態について説明する。
まず、シートベルト装置5の不使用時には、ウェビング50はリトラクタ52により可能な限り巻き取られている。このときウェビング50は、図1に示されるようにラップアウタアンカー51から上方へ延び、ショルダアンカー53で折り返して下方のリトラクタ52まで至る空間的配置状態となっている。
一方、シートベルト装置5の使用時には、ウェビング50が必要な長さだけリトラクタ52から引き出されて、ウェビング50の中間部50cに設けられたタングプレート54が座席2内側のインナバックル55に対して固定されている。このときウェビング50は、図5に示されるように、その一端部50aを固定するラップアウタアンカー51から前方乃至内方へ延び、着座者Sの腰部、インナバックル55、着座者Sの胸部(肩部)、ショルダアンカー53を順に経由し、下方のリトラクタ52まで至る空間的配置状態となっている。すなわち、同図中に矢印で示されるように、ウェビング50の一端部50aがラップアウタアンカー51から延びる方向は前方乃至内方であり、他端部50bがリトラクタ52から引き出される方向は上方であって、これらの方向は互いに異なる方向となっている。
シートベルト装置5の使用時において車両が急激に減速したときには、着座者Sに前方への強い慣性力が働き、着座者Sはウェビング50により座席2上に拘束されているため、着座者Sの身体からウェビング50に長手方向の張力が加えられる。このとき、ウェビング50はリトラクタ52から引き出されようとするが、リトラクタ52が備えるロック装置によりそれ以上の引き出しが阻止される。このため、ウェビング50の両端部をそれぞれ保持するラップアウタアンカー51とリトラクタ52を介して、インナパネル3上の取り付け箇所3c,3d及びその補強部材31に対して強い力が入力される。また、ウェビング50の中間部50cを保持するタングプレート54を介して、座席2内側に取り付けられたインナバックル55にも強い力が加えられる。シートベルト装置5は、使用時においてこのように車体1に対して3点で支持されている。
【0017】
以上のように構成される本発明の実施形態は、以下のような作用効果を奏する。
この構成によれば、ウェビング50の両端部をそれぞれ保持するリトラクタ52とラップアウタアンカー51は、車体1のサイドパネル12のリアピラー部12bのインナパネル3に固定された同一の補強部材31に対して取り付けられている。このため、シートベルト装置5を車体1に取り付けるにあたり、リトラクタ52とラップアウタアンカー51の取り付け箇所3c,3dをそれぞれ別の補強部材31により補強する場合と比べて、部品点数を削減してコストを抑えることができる。
【0018】
この構成によれば、図5に示されるように、ウェビング50により着座者Sの身体を座席2上に拘束している状態において、ウェビング50の一端部50aがラップアウタアンカー51から延びる方向は前方乃至内方であり、また他端部50bがリトラクタ52から引き出される方向は上方であって、これらの方向は互いに異なっている。また前記のように、ウェビング50の両端をそれぞれ保持するリトラクタ52とラップアウタアンカー51は、サイドパネル12のリアピラー部12bのインナパネル3に固定された同一の補強部材31に対して取り付けられている。
これにより、前述のように座席2上に拘束された着座者Sの身体からウェビング50に長手方向の張力が加わった場合には、単体の補強部材31に対し、ラップアウタアンカー51の取り付け箇所3dにおいては前方乃至内方へ、リトラクタ52の取り付け箇所3cにおいては上方へと、互いに異なる方向から力が入力されるため、この両者の力の一部が相殺される。仮に、図4に示されるように、両者の力の大きさが共にFでかつその方向が互いに直角と見なせる角度を成しているとすれば、補強部材31に加わる合力の大きさは約1.4Fとなり、単純な合計値である2Fに対して7割程度の値となる。したがって、ラップアウタアンカー51とリトラクタ52の取り付け箇所3c,3dをそれぞれ別の補強部材31により補強する従来の構造と比べて、補強部材31によりインナパネル3を補強する強度を抑えることができる。したがって、シートベルト装置5を車体1に取り付けるにあたって、コストを抑えることができる。
【0019】
またこの構成によれば、同一の補強部材31に対して取り付けられているリトラクタ52とラップアウタアンカー51は、同一座席(本実施形態においては後部右側座席2)用のシートベルト装置5が備えるウェビング50の両端部をそれぞれ保持している。仮に、このリトラクタ52とラップアウタアンカー51がそれぞれ異なる座席(例えば後部右側座席と後部中央座席)用のシートベルト装置5が備えるウェビング50の端部を保持しているものであれば、両方のシートベルト装置5が同時に使用されない限り上記の効果は得られない。したがって、本実施形態の構成によれば、シートベルト装置5を使用する着座者Sが一人の場合でも上記の効果が有効である。
【0020】
なお、本発明に係るシートベルト装置5の車体への取り付け構造は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その他各種の形態で実施できるものである。
本実施形態のシートベルト装置5は後部座席2用のものであり、シートベルト装置5のラップアウタアンカー51とリトラクタ52は共にサイドパネル12のリアピラー部12bに取り付けられている構成であったが、運転席や助手席用のシートベルト装置に適用し、サイドパネル12のセンターピラー部12cに取り付けられる構成としても良い。
【符号の説明】
【0021】
1 車体
11 フロアパネル
12 サイドパネル
12a (後部座席の)乗降口
12b リアピラー部
12c センターピラー部
13 バックパネル
14 ルーフパネル
2 (後部)座席
3 インナパネル
3a 開口
3b,3c リトラクタ取り付け箇所(上、下)
3d ラップアウタアンカー取り付け箇所
31 補強部材
31a 溶接箇所
31c,31d ボルト孔
32b,32c 固定ボルト(上、下)
32d 支軸ボルト
4 アウタパネル
5 シートベルト装置
50 ウェビング
50a 一端部
50b 他端部
50c 中間部
51 ラップアウタアンカー
52 リトラクタ
52a 本体ケース
52b,52c 固定用舌片(上、下)
52d 引き出し口
53 ショルダアンカー
54 タングプレート
55 インナバックル
S 着座者




【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートベルト装置の車体への取り付け構造であって、前記シートベルト装置は、着座者の身体を座席上に拘束するための帯状のウェビングと、該ウェビングの一端側を保持するラップアウタアンカーと、該ウェビングの他端側を巻き取り及び引き出し可能に保持するリトラクタとを備え、車体側部のサイドパネルの内側を構成するインナパネル上には、前記シートベルト装置のラップアウタアンカーとリトラクタの各取り付け箇所が互いに近傍に設定されてあって該両取り付け箇所を共に補強する単体の補強部材が固定されており、該ラップアウタアンカーとリトラクタは同一の前記補強部材に取り付けられていることを特徴とするシートベルト装置の車体への取り付け構造。
【請求項2】
請求項1に記載のシートベルト装置の車体への取り付け構造であって、前記ウェビングは、前記ラップアウタアンカーに保持された前記一端部が該ラップアウタアンカーから延びる方向と、前記リトラクタから前記他端部が引き出される方向とが、互いに異なるような空間的配置状態で着座者の身体を座席上に拘束することを特徴とするシートベルト装置の車体への取り付け構造。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2013−95302(P2013−95302A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240876(P2011−240876)
【出願日】平成23年11月2日(2011.11.2)
【出願人】(000110321)トヨタ車体株式会社 (1,272)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】