シートレイアウト制御装置及び携帯情報端末用コンピュータプログラム
【課題】携帯情報端末を用いて直感的に車両のシートレイアウトを変更する。
【解決手段】タッチパネルを備えた携帯情報端末2と無線通信を行う無線通信手段と、前記無線通信手段を介して車両のシートレイアウト情報を前記携帯情報端末に送信するとともに、前記携帯情報端末からのコマンドを受信し、当該コマンドに基づき車両のシートレイアウトを制御する制御手段とを備える車両制御装置10を提供する。
【解決手段】タッチパネルを備えた携帯情報端末2と無線通信を行う無線通信手段と、前記無線通信手段を介して車両のシートレイアウト情報を前記携帯情報端末に送信するとともに、前記携帯情報端末からのコマンドを受信し、当該コマンドに基づき車両のシートレイアウトを制御する制御手段とを備える車両制御装置10を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯情報端末を用いて車両のシートレイアウトを制御するための車両制御装置及び携帯情報端末用コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2010−285148号公報)は、タッチスクリーンを介して特定の車両機能を制御する方法及び装置を開示する。
【0003】
特許文献2(特開2010−208353号公報)は、ユーザの所持する携帯キーを用いて、特定の車両に限定されることなく、予め定められた車両動作を実行することが可能な車両用制御システムを開示する。
【0004】
特許文献3(特開2010−163092号公報)は、乗員毎にサービスを提供する際に乗員の作業を低減した車両用自動設定装置、自動設定システム及び車両用自動設定方法を開示する。
【0005】
特許文献4(特開2008−308135号公報)は、3列シートを備えた車両において3列目シートに乗降しやすくすることができる車両シート制御装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−285148号公報
【特許文献2】特開2010−208353号公報
【特許文献3】特開2010−163092号公報
【特許文献4】特開2008−308135号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の車両用制御システムは、車両のグラフィカルユーザインターフェース上に現れる座席調整画面を操作することにより、座席の調整を制御する。しかしながら、当該車両用制御システムは、座席の位置、背もたれの傾斜、ヘッドレストの位置及び傾斜を座席毎に制御するが、シートレイアウトの変更を制御するものではない。
【0008】
特許文献2に記載の車両用制御システムは、ユーザ側携帯キーがユーザの携帯電話を介して車両側携帯キーと通信を行い、ユーザ側携帯キーから送られた通信データを基に、車両において予め定められた車両動作を制御する。しかしながら、当該車両用制御システムは、予め設定された車両動作のみ制御し、また、車両側携帯キーに記憶されたユーザ設定情報を携帯キーで変更することはできない。
【0009】
特許文献3に記載の車両用自動設定装置は、乗員が携帯する電子キーに応じてその乗員のシートを予め設定された状態に制御する。しかしながら、当該車両用自動設定装置は、予め設定された車両動作のみ制御し、また、乗員が携帯する電子キーからその設定を変更することはできない。
【0010】
特許文献4に記載の車両シート制御装置は、3列シートを備えた車両のパワースライドドアの開扉をもとにシートレイアウトを変更する。しかしながら、ユーザは、シートレイアウトを遠隔で操作することはできない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、タッチパネルを備えた携帯情報端末と無線通信を行う無線通信手段と、前記無線通信手段を介して車両のシートレイアウト情報を前記携帯情報端末に送信するとともに、前記携帯情報端末からのコマンドを受信し、当該コマンドに基づき車両のシートレイアウトを制御する制御手段とを備える車両制御装置を提供する。
【0012】
また、本発明は、タッチパネルを備えた携帯情報端末によって実行可能な携帯情報端末用コンピュータプログラムであって、車両に設けられた車両制御装置と無線通信を行うステップと、前記車両制御装置から、前記車両のシートレイアウト情報及び移動可能なシート情報を受信するステップと、前記シートレイアウト情報を前記タッチパネルに表示するステップと、前記タッチパネルにおける接触座標を検出することにより、前記車両のシートレイアウトを変更するためのコマンドを決定するステップと、前記コマンドを前記車両制御装置に送信するステップとを備える携帯情報端末用コンピュータプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザは、携帯情報端末のタッチパネルに表示されたシートレイアウトを見ながら直感的にシートレイアウトを変更することが可能であり、煩わしいレバー操作を行う必要が無い。また、ユーザは、車両への乗り込み前にシートレイアウトを変更しておくことができるため、スムーズな乗り込みや発進が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末を用いたシートレイアウト変更システムの概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る車両制御装置及び駆動装置等のブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る車両のシートセンサ配置の模式図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る車両のシートセンサ配置の模式図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のブロック図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図12】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図13】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図14】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図15】本発明の第1実施形態において検索に使用されるテーブル図である。
【図16】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のシートレイアウト変更確認画面の模式図である。
【図17】本発明の第1実施形態に係る車両制御装置の処理を表すフローチャートである。
【図18】本発明の第1実施形態に係る車両制御装置におけるコマンド実行処理を表すフローチャートである。
【図19】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末の処理を表すフローチャートである。
【図20】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末におけるコマンド決定処理を表すフローチャートである。
【図21】本発明の第1実施形態に係る車両制御装置と携帯情報端末との間における通信を表すタイミングチャートである。
【図22】本発明の第2実施形態に係るコマンド入力画面の模式図である。
【図23】本発明の第3実施形態に係るコマンド入力画面の模式図である。
【図24】本発明の第3実施形態においておすすめシートレイアウトの提案の際に使用される検索処理を表すフローチャートである。
【図25】本発明の第3実施形態において検索に使用されるテーブル図である。
【図26】本発明の第4実施形態に係るコマンド入力画面の模式図である。
【図27】本発明の第4実施形態に係るコマンド入力画面の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1実施形態]
(車両制御システムの概要構成)
図1は、第1実施形態に係る携帯情報端末を用いたシートレイアウト変更システムの概略図である。
【0016】
シートレイアウト変更システムは、車両1、携帯情報端末2、携帯ネットワーク3を含む。車両1は、車両制御装置10を備える。携帯情報端末2からのコマンドに従い、車両1のシートレイアウトを変更することができる。本実施形態においては、車両1は、限定されないが、3列6人乗りシートを備える車両を想定している。
【0017】
携帯情報端末2は、画面に接触センサを備えたタッチパネルを採用するスマートフォンやタブレット型コンピュータが好ましい。ユーザはタッチパネルに表示されたアイコン、スライドボタン等を指で触れることにより所望のコマンドを直感的に入力することができる。また、携帯情報端末2は、携帯電話機のための無線通信ユニットに加え、無線LANユニット、GPSユニット、モーションセンサ(加速度センサ、地磁気センサ、ジャイロ)、音声認識ユニット等を備えていても良い。
【0018】
携帯ネットワーク3は、互いに接続された基地局31、交換機32、及びインターネット33を含む。携帯情報端末2は、携帯ネットワーク3を介して、車両制御装置10と通信することができる。第3世代のモバイル通信(IMT−2000)や、無線LAN機能、Wi−Fi(商標登録)機能、Bluetooth(商標登録)機能等を利用して通信してもよい。
【0019】
(車両制御装置)
図2(a)は、車両制御装置10、車速センサ109、車載ネットワーク110、シート駆動/センサ部103〜108のブロック図である。車両制御装置10は、制御部100、無線LANユニット101、無線通信ユニット102を含み、それぞれ車載ネットワーク110に接続される。制御部100は、CPU、メモリ、インターフェース等を備え、携帯情報端末2から送信されたコマンドを実行し、各シートの駆動を制御することができる。
【0020】
無線LANユニット101は、携帯情報端末2と無線通信を行う。携帯情報端末2と無線LANユニット101との間の無線通信可能距離は、車両から見渡せる程度の距離、すなわち数メートル若しくは数十メートル程度であることが好ましい。
【0021】
無線通信ユニット102は、携帯ネットワーク3との無線通信を行う。携帯ネットワーク3との無線通信によって、携帯ネットワーク3を介して携帯情報端末2との通信を確立することができる。シート駆動/センサ部103〜108は例えば6席のシートにそれぞれ設けられており、シート各部を駆動するモータおよび駆動量を検出するモータセンサ、シートの位置等を検知するためのシートセンサを備えている。
【0022】
車載ネットワーク110は、CAN(Controller Area Network)等のプロトコルに従い、車両の各ユニット間におけるデータの送受信を行うためのデータバスである。なお、車載ネットワーク110を用いることなく、各ユニットを制御部100に直接接続しても良い。車載ネットワーク110には、シート駆動/センサ部103〜108が接続される。
【0023】
図2(b)は、シート駆動/センサ部103を詳細に示した模式図である。シート駆動部/センサ103は、車載ネットワーク110に接続されたシートECU(Electronic Control Unit)103ecuを備える。さらに、シート駆動部/センサ103は、シートECU103ecuに接続された、スライドモータ103sm、リクライニングモータ103rm、ヘッドレストモータ103hm、スライドモータセンサ103ss、リクライニングモータセンサ103rs、ヘッドレストモータセンサ103hs、シートセンサ103a〜103d等を備える。
【0024】
スライドモータ103smはシートを前後に移動(スライド)させるためのモータであり、リクライニングモータ103rmはシート背もたれの傾斜角度を調整するためのモータであり、ヘッドレストモータ103hmはシートの背もたれに取り付けられたヘッドレストを調整するためのモータである。スライドモータセンサ103ss、リクライニングモータセンサ103rs、及びヘッドレストモータセンサ103hsは、それぞれ、スライドモータ103sm、リクライニングモータrm、及びヘッドレストモータhmの駆動量等を検知する。検知された情報は、シートECU103ecuを介して車両制御装置10に送られる。他のシート駆動/センサ部104〜108についても同様である。
【0025】
図3は、シートセンサ103a〜103d、104a〜104d、105a〜105dの配置を示す模式図である。この図において、6席のシート103〜108のうち、3席のシート103〜105のみが図示されている。
【0026】
シートセンサ103a、104a、105aは、シート103〜105の着座部前方にそれぞれ取り付けられえおり、シート103〜105の前後位置を検知することができる。なお、シートセンサ103a〜105cを用いてシート前方の物体の存在を検知しても良い。シートセンサ103b、104b、105bは、シート103〜105の着座部に埋め込まれており、着座部に加わる重さを検知する。これにより、着座部上における搭乗者または荷物等を検知することができる。シートセンサ103c、104c,105cは、シート103〜105の背もたれに設けられており、背もたれ傾斜角度を検知することができる。そして、シートセンサ103d、104d、105dは、ヘッドレストの位置及び傾斜角度を検知することができる。なお、シートセンサ103c、104c、105c並びにシートセンサ103d、104d、105dを用いて、シート103〜105後方の物体の存在を検知するようにしてもよい。
【0027】
シートセンサ103a等からの情報を基に、車両制御装置10は、シート103〜105における搭乗者または荷物の有無、シートレイアウト情報を判断することができる。ここで、シートレイアウト情報は、シートの前後位置、背もたれの傾斜角度、ヘッドレストの位置及び傾斜角度等の情報であって、携帯情報端末2の画面に車両のシートレイアウトが再現されるために必要な情報が含まれる。
【0028】
図示されていない他のシート106〜108も同様に構成されている。
【0029】
図4(a)〜(c)は、各シートセンサの検知例を示す模式図である。図4(a)に示されたように、シート104の上に荷物104Gが置かれると、シートセンサ104bは荷物の荷重を検知する。これにより、車両制御装置10は、荷物がシートの上に置かれていることを判断することができる。図4(b)に示されたように、シート104に搭乗者が座ると、同様にシートセンサ104bは搭乗者の荷重を検出し、シートセンサ104aが搭乗者の脚を検知する。これにより、車両制御装置10は、搭乗者がシート104に座っていることを判断することができる。
【0030】
図4(c)に示されたように、シート103の前後位置、背もたれの傾斜角度、及びヘッドレストの位置及び傾斜角度が図示されたように変化すると、シートセンサ103aはシート103の初期位置から後方への移動量を検知し、シートセンサ103cはシート103の背もたれの傾斜角度を検知し、シートセンサ103dはヘッドレストの位置及び傾斜角度を検知する。これにより、車両制御装置10は、シートセンサ103a等からの信号に基づき、シート103のシートレイアウト情報を知ることができる。
【0031】
さらに、車両制御装置10は、シート103等が移動可能であるかどうかを判断し、その判断結果を移動可能なシート情報として携帯情報端末2に送信することができる。例えば、車速センサ109が車両が動いていることを検知した場合、車両制御装置10は、全てのシートが移動不可能と判断することができる。また、シート104に荷物が置かれている場合(図4(a))、シート104の移動により荷物が落下する可能性がある。そのため、車両制御装置10は、シート104を移動不可能と判断してもよい。但し、シート104に荷物が置かれている場合であっても、シートセンサ104aによって前方に物体が無いと検知されている場合には、車両制御装置10は、シート105を移動可能と判断してもよい。また、シート104に人が座っている場合(図4(b))には、安全のために、車両制御装置10は、シート104及びその前方のシート103を移動不可能と判断してもよい。また、シート103の背もたれが大きく傾いている場合(図4(c))には、車両制御装置10は、シート103を移動可能と判断し、安全のためにシート104を移動不可能と判断してもよい。さらに、移動可能なシートの数が一つ又はある一定数以上存在する場合には、車両制御装置10は、全てのシート103〜108を移動不可能であると判断してもよい。このように、車両制御装置10は、シートセンサ103a等からの情報に基づいて、各シートが移動可能かどうかを判断することができる。その判断基準は、車両制御装置10に予め記憶させておくことができ、使用実態に応じて、判断基準をユーザにより改変可能としてもよい。
【0032】
(携帯情報端末)
図5は、携帯情報端末2のブロック図である。携帯情報端末2はCPU200、メモリ201、GPSユニット202、加速度センサ203、地磁気センサ204、ジャイロ205、無線LANユニット206、無線通信ユニット207、タッチパネル210、スピーカ211、マイクロフォン212、座標検知回路213、グラフィックコントローラ214、バス217を備える。CPU200はCPUコア、キャッシュメモリを備え、携帯情報端末2の各部を制御する。メモリ201は不揮発性メモリを含み、アプリケーションプログラム及びコマンド入力プログラムを格納するとともに、CPU200のワークエリアとして使用される。GPSユニット202は位置計測用の衛星からの電波を受信することにより、携帯情報端末2の位置及び高度を計測する機能を有している。加速度センサ203は、圧電素子または静電容量検知素子等から構成されており、携帯情報端末2に引加された加速度を検知することができる。地磁気センサ203は地磁気を検知することにより、携帯情報端末2の方位を把握することができる。また、ジャイロ205は携帯情報端末2の向きを検知する機能を備える。これらのGPSユニット202、加速度センサ203、地磁気センサ204、ジャイロ205からの情報を総合的に判断することにより、携帯情報端末2を使用するユーザの動作を高精度に検知することができる。
【0033】
タッチパネル210はタッチセンサ210a、ディスプレイ210bから構成される。ディスプレイ21bは液晶ディスプレイや有機ELディスプレイからなり、画像、動画、テキスト、アイコン等を表示できる。タッチセンサ210aは、ディスプレイ210b上に設けられ、透明なマトリクス状の電極を備えている。タッチセンサ210aに触れることにより、電極の静電容量が変化し、座標検知回路213が静電容量変化を検知することにより、ユーザの指の接触位置を算出することができる。グラフィックコントローラ214は、CPU200からの画像データに基づき、ディスプレイ210bを構成する各画素の輝度を制御する。これにより、ディスプレイ210b上に所望の画像等を表示することができる。スピーカ211は電磁式若しくは圧電式の振動ユニットを備える。スピーカ211は音声通話のみならず、音楽再生、車両に近接したことをユーザに通知するためにも使用される。マイクロフォン212は電磁式若しくは静電容量式であって、音声通話のみならず、ボイスレコーダ等、広い用途に用いられる。
【0034】
(コマンド入力画面)
図6(a)は、本実施形態に係る携帯情報端末2の画面2Aを示す模式図である。携帯情報端末2にはアプリケーションプログラムがインストールされている。アプリケーションは車両1の車種に固有のアプリケーションであるため、アプリケーションがインストールされた時点で、携帯情報端末2は、車両1のシート数、シート配置、シートの種類、シートの大きさ、デフォルトのシートレイアウト等の情報を認識することができる。また、複数の車種に汎用的なアプリケーションであって、アプリケーションの起動時に車両1の車種が選択されることで、携帯情報端末2は、車両1のシート数、シート配置、シートの種類、シートの大きさ、デフォルトのシートレイアウト等の情報を認識することができるようにしてもよい。
【0035】
ユーザが画面上のアプリケーションアイコン215に触れ、アプリケーションを起動すると、ユーザの指示により又は自動的に、携帯情報端末2と車両制御装置10との間で通信の確立が行われる。図6(b)は、通信の確立が成功した場合において、通信確立を示す画面2Bを示す模式図である。
【0036】
図7は、通信確立後における、現在の実際の車両のシートレイアウトの外観及び各シートが移動可能かどうかを示す画面2Cを示す模式図である。画面2Cは、車両制御装置10から送信されたシートレイアウト情報及び移動可能なシート情報に基づき構成され表示される。
【0037】
画面2Cにおいて、全てのシートが明るく(白く)表示されており。ユーザは全てのシートが移動可能であることを視覚的に及び直感的に理解することができる。さらに、同図において、カスタムモードを選択するための「カスタム」ボタンとおすすめモードを選択するための「おすすめ」ボタンが表示されている。
【0038】
図8は、通信確立後における、現在の実際の車両のシートレイアウト及び各シートが移動可能かどうかを示す画面2D及び2Eを示す模式図である。画面2Dにおいて、移動不可能なシートは暗く(黒く)表示されている。また、画面2Eにおいて、全てのシートが暗く(黒く)表示されている場合には、シートレイアウトの変更が一切できないことから、アプリケーション215を終了するための「終了」ボタンのみが表示される。
【0039】
図9は、ユーザがカスタムモードを選択した場合に表示されるコマンド入力のための画面2Fを示す模式図である。ユーザは、画面上の変更したいシートを指で触れると、選択されたことを示すようにシートがハイライト表示される(画面2F)。
【0040】
図10は、ユーザがカスタムモードを選択した場合に表示されるコマンド入力のための画面2G〜2Hを示す模式図である。ユーザは、画面に表示された矢印の方向に指をスライドさせることで、画面上の選択されたシートのシート位置や背もたれの傾斜角度を調整することができる(画面2G)。ユーザの指の動きに合わせて画面上のシートレイアウトの表示も変化するため、ユーザは、視覚的に及び直感的にシートレイアウトの調整が可能である。1つのシートの調整が終了したら、ユーザは、さらに、別のシートを選択し調整することができる(画面2H)。このように、ユーザは、シートレイアウトを変更したいシートを全て調整した後に、画面上の「変更決定」ボタンを選択することで、画面に表示されたとおりのシートレイアウト変更が決定される。その後、車両のシートレイアウトを実際に変更するためのコマンドが車両制御装置10に送信される。
【0041】
図11は、ユーザがカスタムモードを選択した場合に表示されるコマンド入力のための画面2I〜2Jを示す模式図である。ユーザは、シート位置や背もたれの傾斜角度等を調整する際に、選択したシートをダブルタップ(2度軽く画面のシートに素早く触れる)操作やピンチアウト(画面に触れた2本の指を互いに離していく)操作等により拡大表示することができる(画面2I)。これによりシート移動の微調整が容易となる。画面には調整中のシート情報(例えば、情報1はシートの前後移動量で、情報2は背もたれの傾斜角度)を表示してもよい。また、ユーザが画面2Iの表示から選択したシートをさらに拡大表示することができるようにしてもよい(画面2J)。さらに、ユーザがシートの背もたれに取り付けられたヘッドレストの調整もできるようにしてもよい。調整できる箇所に応じて、ユーザが参考とする情報量(情報1,情報2,…情報n)を増やしても良い。ユーザは、ダブルタップ操作やピンチイン(画面に触れた2本の指を互いに閉じていく)操作等により拡大前の表示に戻すことができる。
【0042】
図12は、変更したシートレイアウトを登録するための画面2Kを示す模式図である。ユーザが画面上で調整したシートレイアウトを携帯情報端末2に記憶させておくための「登録」ボタンを画面上に設けてもよい(画面2K)。所望の調整を行ったシートレイアウトを登録しておけば、ユーザは、再度同じ調整を行う必要がなく、手間を省くことができる。記憶されたデータは、ユーザにより又は自動的に名前が付けられ、おすすめモードから呼び出すことができるようにしてもよい。また、記憶されたデータは、音声認識機能等を使用することで呼び出すことができるようにしてもよい。
【0043】
図13は、通信確立後に表示される画面2Cや画面2Dにおいて「おすすめ」ボタンを選択した際に表示される画面2Lの模式図である。図14は、おすすめモードにおいて提供されたシートレイアウトの画面2M〜2Nの模式図である。おすすめモードにおいて、ユーザが乗員人数や使用状況等の条件を入力又は選択することで、携帯情報端末2の記憶装置に記憶された条件に合うシートレイアウトが画面に表示される(画面2M及び2N)。条件に合うシートレイアウトを選ぶ際には、図15に示されるようなテーブルを用いて、人数タグ及び条件タグにヒットするモードを検索するようにしてもよい。画面2M及び2Nでは、おすすめモードの例として、後部シートでゆったり座るための「リア席ゆったりモード」、後部シートで団らんするための「対面モード」、大きな荷物を収納しやすくするための「買い物モード」、及び、後部シートでゆったり座るための「家族モード」が表示されている。それらは、ユーザが視覚的に及び直感的に理解できるように変更されるべきシートレイアウトとして表示される。また、おすすめモードにおいて、ユーザが登録したシートレイアウトを呼び出すことができるようにしてもよい。ユーザは、いずれかのモードを選択し「決定」ボタンに触れることで、シートレイアウトを変更するためのコマンドが車両制御装置10に送信される。
【0044】
図16は、車両でシートレイアウトが変更された後のシートレイアウトを表す画面2Pの模式図である。車両側でシートレイアウトの変更が完了された後に、携帯情報端末2は、現在の(即ち、変更後の)シートレイアウト情報を受信し、変更後のシートレイアウトを画面に表示する(画面2P)。ユーザはシートレイアウトが指定通りに変更されたことを携帯情報端末2の画面で確認することができる。
【0045】
(車両制御装置の処理の概要)
図17は、車両制御装置10の動作を表すフローチャートである。車両制御装置10の制御部100は、携帯情報端末2から通信確立の要請を受けると、認証処理を開始する(ステップS10)。認証処理には、携帯情報端末2の電話番号、パスワード、ユーザID、暗証番号等のいずれか、若しくは組み合わせを使用してもよい。認証が成功した場合には(ステップS11でYES)、携帯情報端末2との間で通信が確立される(ステップS12)。認証が不成功の場合には(ステップS11でNO)、再度認証処理を行うように携帯情報端末2に要請してもよい。
【0046】
続いて、制御部100は、シートセンサ等の情報を基に、車両の現在のシートレイアウト情報及び移動可能なシート情報を携帯情報端末2に送信する(ステップS13)。その後、制御部10は、携帯情報端末2からシートレイアウト変更コマンドを受信すると(ステップS14でYES)、コマンドを実行する(ステップS16)。コマンド受信のための所定の待ち時間経過後(ステップS15でYES)、制御部100は携帯情報端末2との通信を終了し、携帯情報端末2に対して再度認証を求めるてもよい。
【0047】
コマンドの実行が完了した後、制御部10は、再度シートセンサ等の情報を基に、現在の(即ち、変更後の)シートレイアウト情報を携帯情報端末2に送信する(ステップS17)。携帯情報端末2から通信終了要請を受け取ると、携帯情報端末2との間の通信を終了する(ステップS18)。
【0048】
図18は、コマンド実行処理(ステップS16)の詳細を表すフローチャートである。コマンド実行処理(ステップS16)において、制御部10は、携帯情報端末2からのコマンドに基づき、シートの移動や背もたれの傾斜角度等の駆動量を決定する(ステップS161)。また、制御部10は、シートモータやリクライニングモータを駆動し(ステップS162)、移動量等をモータセンサで検知する(ステップS163)。そして、制御部10が、シートが所定量移動したかどうかを判断すると(ステップS164でYES)、処理を終了する(ステップS165)。
【0049】
(携帯情報端末の処理概要)
図19は、携帯情報端末2の動作を表すフローチャートである。ユーザがアプリケーション215を起動すると(ステップS20)、携帯情報端末2は車両制御装置10に対して通信確立の要請を行う(ステップS21)。そして、通信確立が成功すると(ステップS22でYES)、携帯情報端末2は現在のシートレイアウト情報及び移動可能なシート情報を受信し現在の車両のシートレイアウトを画面に表示する(ステップS23)。その後、ユーザが画面操作を行うと(ステップS24でYES)、コマンド決定処理が行われる(ステップS26)。所定の時間ユーザが画面操作を行わない場合には(ステップS24でNoかつステップS25でYES)、車両制御装置10との間の通信を終了してもよい(ステップS29)。
【0050】
コマンド決定処理(ステップS26)で決定されたコマンドを車両制御装置10に送信する(ステップS27)。その後、携帯情報端末2は、車両制御装置10から現在(即ち、変更後)のシートレイアウト情報を受信し、変更後の車両のシートレイアウトを画面に表示し(ステップS28)、車両制御装置10との間の通信を終了する(ステップS29)。
【0051】
図20は、コマンド決定処理(ステップS26)を表すフローチャートである。携帯情報端末2のCPU200は、ユーザによるタッチパネルのタッチ座標を検知し(ステップS261)、タッチパネル210に接触している指の移動に伴う移動量を算出する(ステップS262)。さらにCPU200は、シートの移動や背もたれの傾斜移動等の画面表示を変更する(ステップS263)。これらが繰り返された後、ユーザによって変更決定ボタンが選択された場合に(ステップS264)、コマンドが決定される(ステップS265)。コマンドには、携帯情報端末2の画面に表示されたシートレイアウトのように車両のシートレイアウトを変更するための命令であって、シート位置の変更、背もたれ及びヘッドレストの位置や角度の変更等の命令が含まれる。
【0052】
(通信処理)
図21は、車両制御装置10と携帯情報端末2との間における通信を表すタイミングチャートである。携帯情報端末2のアプリケーション215が起動され(時刻T0)、携帯情報端末2が車両制御装置10に対して通信確立要請を行う(時刻T1)。通信確立要請を受けた車両制御装置10は、携帯情報端末2の認証処理を行い(時刻T2)、通信確立が成功したことを携帯情報端末2に通知する(時刻T3)。さらに車両制御装置10は、現在のシートレイアウト情報及び移動可能なシート情報を携帯情報端末2に送信する(時刻T4)。携帯情報端末2は、通信確立が成功したことを画面に表示し(時刻T5)、受信したシートレイアウト情報及び移動可能なシート情報を画面に表示する(時刻T6)。その後、ユーザが画面操作によりコマンドを決定すると(時刻T7)、携帯情報端末2はコマンドを車両制御装置10に送信する(時刻T9)。車両制御装置10はコマンドを実行し(時刻T10)、現在(即ち、変更後)のシートレイアウト情報を携帯情報端末2に送信する(時刻T11)。携帯情報端末2は、現在(即ち、変更後)のシートレイアウト情報を受信し画面に表示し(時刻T12)、通信終了要請を車両制御装置10に送信する(時刻T13)。車両制御装置10は、通信終了の確認を携帯情報端末2に送信する(時刻T14)。そして、携帯情報端末2のアプリケーション215は終了する(時刻T15)。
【0053】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態は、第1実施形態と略同一の構成を有するが、さらに、携帯情報端末2のマイクロフォン212を介した音声認識機能を使用してコマンドを決定(ステップS26)することができる。本実施形態は、ユーザが手袋をはめておりタッチパッドに対する感度が弱い場合、若しくはユーザが荷物を持っていて手がふさがっている場合等に効果的である。
【0054】
図22は、本実施形態において、通信確立後の現在のシートレイアウトを表示する画面2Q及び2Rを示す模式図である。第1実施形態の場合とは異なり、各シートには番号が割り当てられている(画面2Q)。ユーザが携帯情報端末2のマイクロフォン212に向かい「カスタム」と呼びかけると、CPU200がその音声を認識し、カスタムモードが選択された状態になる(画面2R)。カスタムモードにおいて、ユーザは、例えば、「シート5」と呼びかけると、画面のシート5がハイライト表示され選択される。それから、ユーザは、「X、プラス10センチ」や「θ、プラス15度」と呼びかけると、それに応じてシートの位置が10センチ分後方にシフトし、背もたれの角度が15度分傾斜されることが画面に表示される。そして、ユーザは、「変更決定」と呼びかけると、所望のシートレイアウト変更に係るコマンドが決定される。
【0055】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態は、第1及び第2実施形態と略同一の構成を有するが、さらに、携帯情報端末2のGPSユニット202を使用して自動的におすすめのシートレイアウトが提案される。本実施形態では、位置情報と地図上の情報を使用して、携帯情報端末2の位置において適したシートレイアウトが自動的に提案されるため、ユーザはシートレイアウトの変更をわざわざ行う必要が無く手間を省くことができる。
【0056】
図23は、本実施形態において、通信確立後、携帯情報端末2がGPSユニット202からの位置情報と携帯情報端末2に記憶された若しくはインターネット33から入手した地図情報とを組み合わせて、自己の位置における最適なシートレイアウトの提案を自動的に行った画面2S及び2Tを示す模式図である。
【0057】
ユーザは大型スーパーの駐車場にてアプリケーション215を起動した場合、携帯情報端末2は、通信確立後にGPSユニット202からの情報と携帯情報端末2に記憶された若しくはインターネット33から入手した地図情報とに基づき、ユーザが現在大型スーパーの駐車場にいることを認識することができる。それにより、携帯情報端末2は、「買い物モード」のシートレイアウトを自動的に提案する(画面2S)。また、ユーザが公園でアプリケーション215を起動した場合、携帯情報端末2は、同様に、ユーザが現在公園にいることを認識し、「家族モード」のシートレイアウトを自動的に提案する(画面2T)。ユーザが提案されたシートレイアウトが望ましいと判断した場合、「変更決定」ボタンを選択する又は「変更決定」と呼びかけることでシートレイアウト変更のためのコマンドが決定される。
【0058】
図24は、本実施形態において、携帯情報端末2によるおすすめのシートレイアウトの提案処理を表すフローチャートである。携帯情報端末2は、GPSユニット202を使用して位置情報を取得し(ステップS31)、携帯情報端末2に記憶された又はインターネット33から取得された地図情報を取得する(ステップS32)。続いて、携帯情報端末2は、現在位置と地図情報に基づき、現在いる場所付近の地図表記情報を取得し(ステップS33)、地図表記情報を基に携帯情報端末2に記憶されたテーブル(図25)の地図表記タグを検索する(ステップS34)。その後、携帯情報端末2は検索にヒットした地図表示タグの該当するモードを選択し、画面に表示する。画面2S及び2Tの下部には現在位置とその周辺の地図及び検索に使用された地図表記(「大型スーパー駐車場」(画面2S)、「公園」(画面2T))が表示されている。
【0059】
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態は、第1乃至第3実施形態と略同一の構成を有するが、さらに、ユーザは、携帯情報端末2の加速度センサ203、ジャイロ205等の機能を使用して画面操作を行い、コマンドを決定することができる。ユーザは、携帯情報端末2を動かす向き、動かす加速度によってシートレイアウトの調整が可能となり、より直感的な操作を行うことができる。
【0060】
図26及び図27は、本実施形態に係る例示的態様を示す模式図である。カスタムモードにおいて、ユーザが調整すべきシートを選択した後(画面2U)携帯情報端末2を横方向(角度0度)へ動かすと、画面上のシートは、同じ方向へ加速度に応じた移動量分移動する(画面2X)。また、図27に示されるように、ユーザが携帯情報端末2を傾けると、画面上のシートは、同じ方向へ加速度に応じた分傾く。
【0061】
ジャイロ205及び加速度センサ203が携帯情報端末2の角度及び加速度を検知し、CPU200は検出された角度に応じたシートの移動方向、及び検出された加速度に応じたシートの移動量を算出する。算出されたシートの移動方向および移動量は、画面に表示される(情報1、情報2)。同時に、算出されたシートの移動方向および移動量に基づき、画面に表示されたシートレイアウトが変更される。例えば、携帯情報端末2を右に動かせば画面上のシートは右方向に移動し、携帯情報端末2を左に動かすとシートは左方向に移動する。携帯情報端末2を右に傾けると背もたれが右方向に傾き、携帯情報端末2を左に傾けると背もたれは左方向に傾く。携帯情報端末2を素早く動かせば(即ち、加速度が大きい)シートの移動量及び背もたれの傾斜角度は大きくなり、ゆっくり動かせば(即ち、加速度が小さい)シートの移動量及び背もたれの傾斜角度は小さくなる。
【0062】
本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施可能である。例えば、第1乃至第4実施形態に係る構成を組み合わせることにより、所望の方法を選択してもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 車両
2 携帯情報端末
3 携帯ネットワーク
10 車両制御装置
31 基地局
32 交換機
33 インターネット
100 制御部
101 無線LANユニット
102 無線通信ユニット
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯情報端末を用いて車両のシートレイアウトを制御するための車両制御装置及び携帯情報端末用コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2010−285148号公報)は、タッチスクリーンを介して特定の車両機能を制御する方法及び装置を開示する。
【0003】
特許文献2(特開2010−208353号公報)は、ユーザの所持する携帯キーを用いて、特定の車両に限定されることなく、予め定められた車両動作を実行することが可能な車両用制御システムを開示する。
【0004】
特許文献3(特開2010−163092号公報)は、乗員毎にサービスを提供する際に乗員の作業を低減した車両用自動設定装置、自動設定システム及び車両用自動設定方法を開示する。
【0005】
特許文献4(特開2008−308135号公報)は、3列シートを備えた車両において3列目シートに乗降しやすくすることができる車両シート制御装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−285148号公報
【特許文献2】特開2010−208353号公報
【特許文献3】特開2010−163092号公報
【特許文献4】特開2008−308135号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の車両用制御システムは、車両のグラフィカルユーザインターフェース上に現れる座席調整画面を操作することにより、座席の調整を制御する。しかしながら、当該車両用制御システムは、座席の位置、背もたれの傾斜、ヘッドレストの位置及び傾斜を座席毎に制御するが、シートレイアウトの変更を制御するものではない。
【0008】
特許文献2に記載の車両用制御システムは、ユーザ側携帯キーがユーザの携帯電話を介して車両側携帯キーと通信を行い、ユーザ側携帯キーから送られた通信データを基に、車両において予め定められた車両動作を制御する。しかしながら、当該車両用制御システムは、予め設定された車両動作のみ制御し、また、車両側携帯キーに記憶されたユーザ設定情報を携帯キーで変更することはできない。
【0009】
特許文献3に記載の車両用自動設定装置は、乗員が携帯する電子キーに応じてその乗員のシートを予め設定された状態に制御する。しかしながら、当該車両用自動設定装置は、予め設定された車両動作のみ制御し、また、乗員が携帯する電子キーからその設定を変更することはできない。
【0010】
特許文献4に記載の車両シート制御装置は、3列シートを備えた車両のパワースライドドアの開扉をもとにシートレイアウトを変更する。しかしながら、ユーザは、シートレイアウトを遠隔で操作することはできない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、タッチパネルを備えた携帯情報端末と無線通信を行う無線通信手段と、前記無線通信手段を介して車両のシートレイアウト情報を前記携帯情報端末に送信するとともに、前記携帯情報端末からのコマンドを受信し、当該コマンドに基づき車両のシートレイアウトを制御する制御手段とを備える車両制御装置を提供する。
【0012】
また、本発明は、タッチパネルを備えた携帯情報端末によって実行可能な携帯情報端末用コンピュータプログラムであって、車両に設けられた車両制御装置と無線通信を行うステップと、前記車両制御装置から、前記車両のシートレイアウト情報及び移動可能なシート情報を受信するステップと、前記シートレイアウト情報を前記タッチパネルに表示するステップと、前記タッチパネルにおける接触座標を検出することにより、前記車両のシートレイアウトを変更するためのコマンドを決定するステップと、前記コマンドを前記車両制御装置に送信するステップとを備える携帯情報端末用コンピュータプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザは、携帯情報端末のタッチパネルに表示されたシートレイアウトを見ながら直感的にシートレイアウトを変更することが可能であり、煩わしいレバー操作を行う必要が無い。また、ユーザは、車両への乗り込み前にシートレイアウトを変更しておくことができるため、スムーズな乗り込みや発進が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末を用いたシートレイアウト変更システムの概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る車両制御装置及び駆動装置等のブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る車両のシートセンサ配置の模式図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る車両のシートセンサ配置の模式図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のブロック図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図12】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図13】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図14】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のコマンド入力画面の模式図である。
【図15】本発明の第1実施形態において検索に使用されるテーブル図である。
【図16】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末のシートレイアウト変更確認画面の模式図である。
【図17】本発明の第1実施形態に係る車両制御装置の処理を表すフローチャートである。
【図18】本発明の第1実施形態に係る車両制御装置におけるコマンド実行処理を表すフローチャートである。
【図19】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末の処理を表すフローチャートである。
【図20】本発明の第1実施形態に係る携帯情報端末におけるコマンド決定処理を表すフローチャートである。
【図21】本発明の第1実施形態に係る車両制御装置と携帯情報端末との間における通信を表すタイミングチャートである。
【図22】本発明の第2実施形態に係るコマンド入力画面の模式図である。
【図23】本発明の第3実施形態に係るコマンド入力画面の模式図である。
【図24】本発明の第3実施形態においておすすめシートレイアウトの提案の際に使用される検索処理を表すフローチャートである。
【図25】本発明の第3実施形態において検索に使用されるテーブル図である。
【図26】本発明の第4実施形態に係るコマンド入力画面の模式図である。
【図27】本発明の第4実施形態に係るコマンド入力画面の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1実施形態]
(車両制御システムの概要構成)
図1は、第1実施形態に係る携帯情報端末を用いたシートレイアウト変更システムの概略図である。
【0016】
シートレイアウト変更システムは、車両1、携帯情報端末2、携帯ネットワーク3を含む。車両1は、車両制御装置10を備える。携帯情報端末2からのコマンドに従い、車両1のシートレイアウトを変更することができる。本実施形態においては、車両1は、限定されないが、3列6人乗りシートを備える車両を想定している。
【0017】
携帯情報端末2は、画面に接触センサを備えたタッチパネルを採用するスマートフォンやタブレット型コンピュータが好ましい。ユーザはタッチパネルに表示されたアイコン、スライドボタン等を指で触れることにより所望のコマンドを直感的に入力することができる。また、携帯情報端末2は、携帯電話機のための無線通信ユニットに加え、無線LANユニット、GPSユニット、モーションセンサ(加速度センサ、地磁気センサ、ジャイロ)、音声認識ユニット等を備えていても良い。
【0018】
携帯ネットワーク3は、互いに接続された基地局31、交換機32、及びインターネット33を含む。携帯情報端末2は、携帯ネットワーク3を介して、車両制御装置10と通信することができる。第3世代のモバイル通信(IMT−2000)や、無線LAN機能、Wi−Fi(商標登録)機能、Bluetooth(商標登録)機能等を利用して通信してもよい。
【0019】
(車両制御装置)
図2(a)は、車両制御装置10、車速センサ109、車載ネットワーク110、シート駆動/センサ部103〜108のブロック図である。車両制御装置10は、制御部100、無線LANユニット101、無線通信ユニット102を含み、それぞれ車載ネットワーク110に接続される。制御部100は、CPU、メモリ、インターフェース等を備え、携帯情報端末2から送信されたコマンドを実行し、各シートの駆動を制御することができる。
【0020】
無線LANユニット101は、携帯情報端末2と無線通信を行う。携帯情報端末2と無線LANユニット101との間の無線通信可能距離は、車両から見渡せる程度の距離、すなわち数メートル若しくは数十メートル程度であることが好ましい。
【0021】
無線通信ユニット102は、携帯ネットワーク3との無線通信を行う。携帯ネットワーク3との無線通信によって、携帯ネットワーク3を介して携帯情報端末2との通信を確立することができる。シート駆動/センサ部103〜108は例えば6席のシートにそれぞれ設けられており、シート各部を駆動するモータおよび駆動量を検出するモータセンサ、シートの位置等を検知するためのシートセンサを備えている。
【0022】
車載ネットワーク110は、CAN(Controller Area Network)等のプロトコルに従い、車両の各ユニット間におけるデータの送受信を行うためのデータバスである。なお、車載ネットワーク110を用いることなく、各ユニットを制御部100に直接接続しても良い。車載ネットワーク110には、シート駆動/センサ部103〜108が接続される。
【0023】
図2(b)は、シート駆動/センサ部103を詳細に示した模式図である。シート駆動部/センサ103は、車載ネットワーク110に接続されたシートECU(Electronic Control Unit)103ecuを備える。さらに、シート駆動部/センサ103は、シートECU103ecuに接続された、スライドモータ103sm、リクライニングモータ103rm、ヘッドレストモータ103hm、スライドモータセンサ103ss、リクライニングモータセンサ103rs、ヘッドレストモータセンサ103hs、シートセンサ103a〜103d等を備える。
【0024】
スライドモータ103smはシートを前後に移動(スライド)させるためのモータであり、リクライニングモータ103rmはシート背もたれの傾斜角度を調整するためのモータであり、ヘッドレストモータ103hmはシートの背もたれに取り付けられたヘッドレストを調整するためのモータである。スライドモータセンサ103ss、リクライニングモータセンサ103rs、及びヘッドレストモータセンサ103hsは、それぞれ、スライドモータ103sm、リクライニングモータrm、及びヘッドレストモータhmの駆動量等を検知する。検知された情報は、シートECU103ecuを介して車両制御装置10に送られる。他のシート駆動/センサ部104〜108についても同様である。
【0025】
図3は、シートセンサ103a〜103d、104a〜104d、105a〜105dの配置を示す模式図である。この図において、6席のシート103〜108のうち、3席のシート103〜105のみが図示されている。
【0026】
シートセンサ103a、104a、105aは、シート103〜105の着座部前方にそれぞれ取り付けられえおり、シート103〜105の前後位置を検知することができる。なお、シートセンサ103a〜105cを用いてシート前方の物体の存在を検知しても良い。シートセンサ103b、104b、105bは、シート103〜105の着座部に埋め込まれており、着座部に加わる重さを検知する。これにより、着座部上における搭乗者または荷物等を検知することができる。シートセンサ103c、104c,105cは、シート103〜105の背もたれに設けられており、背もたれ傾斜角度を検知することができる。そして、シートセンサ103d、104d、105dは、ヘッドレストの位置及び傾斜角度を検知することができる。なお、シートセンサ103c、104c、105c並びにシートセンサ103d、104d、105dを用いて、シート103〜105後方の物体の存在を検知するようにしてもよい。
【0027】
シートセンサ103a等からの情報を基に、車両制御装置10は、シート103〜105における搭乗者または荷物の有無、シートレイアウト情報を判断することができる。ここで、シートレイアウト情報は、シートの前後位置、背もたれの傾斜角度、ヘッドレストの位置及び傾斜角度等の情報であって、携帯情報端末2の画面に車両のシートレイアウトが再現されるために必要な情報が含まれる。
【0028】
図示されていない他のシート106〜108も同様に構成されている。
【0029】
図4(a)〜(c)は、各シートセンサの検知例を示す模式図である。図4(a)に示されたように、シート104の上に荷物104Gが置かれると、シートセンサ104bは荷物の荷重を検知する。これにより、車両制御装置10は、荷物がシートの上に置かれていることを判断することができる。図4(b)に示されたように、シート104に搭乗者が座ると、同様にシートセンサ104bは搭乗者の荷重を検出し、シートセンサ104aが搭乗者の脚を検知する。これにより、車両制御装置10は、搭乗者がシート104に座っていることを判断することができる。
【0030】
図4(c)に示されたように、シート103の前後位置、背もたれの傾斜角度、及びヘッドレストの位置及び傾斜角度が図示されたように変化すると、シートセンサ103aはシート103の初期位置から後方への移動量を検知し、シートセンサ103cはシート103の背もたれの傾斜角度を検知し、シートセンサ103dはヘッドレストの位置及び傾斜角度を検知する。これにより、車両制御装置10は、シートセンサ103a等からの信号に基づき、シート103のシートレイアウト情報を知ることができる。
【0031】
さらに、車両制御装置10は、シート103等が移動可能であるかどうかを判断し、その判断結果を移動可能なシート情報として携帯情報端末2に送信することができる。例えば、車速センサ109が車両が動いていることを検知した場合、車両制御装置10は、全てのシートが移動不可能と判断することができる。また、シート104に荷物が置かれている場合(図4(a))、シート104の移動により荷物が落下する可能性がある。そのため、車両制御装置10は、シート104を移動不可能と判断してもよい。但し、シート104に荷物が置かれている場合であっても、シートセンサ104aによって前方に物体が無いと検知されている場合には、車両制御装置10は、シート105を移動可能と判断してもよい。また、シート104に人が座っている場合(図4(b))には、安全のために、車両制御装置10は、シート104及びその前方のシート103を移動不可能と判断してもよい。また、シート103の背もたれが大きく傾いている場合(図4(c))には、車両制御装置10は、シート103を移動可能と判断し、安全のためにシート104を移動不可能と判断してもよい。さらに、移動可能なシートの数が一つ又はある一定数以上存在する場合には、車両制御装置10は、全てのシート103〜108を移動不可能であると判断してもよい。このように、車両制御装置10は、シートセンサ103a等からの情報に基づいて、各シートが移動可能かどうかを判断することができる。その判断基準は、車両制御装置10に予め記憶させておくことができ、使用実態に応じて、判断基準をユーザにより改変可能としてもよい。
【0032】
(携帯情報端末)
図5は、携帯情報端末2のブロック図である。携帯情報端末2はCPU200、メモリ201、GPSユニット202、加速度センサ203、地磁気センサ204、ジャイロ205、無線LANユニット206、無線通信ユニット207、タッチパネル210、スピーカ211、マイクロフォン212、座標検知回路213、グラフィックコントローラ214、バス217を備える。CPU200はCPUコア、キャッシュメモリを備え、携帯情報端末2の各部を制御する。メモリ201は不揮発性メモリを含み、アプリケーションプログラム及びコマンド入力プログラムを格納するとともに、CPU200のワークエリアとして使用される。GPSユニット202は位置計測用の衛星からの電波を受信することにより、携帯情報端末2の位置及び高度を計測する機能を有している。加速度センサ203は、圧電素子または静電容量検知素子等から構成されており、携帯情報端末2に引加された加速度を検知することができる。地磁気センサ203は地磁気を検知することにより、携帯情報端末2の方位を把握することができる。また、ジャイロ205は携帯情報端末2の向きを検知する機能を備える。これらのGPSユニット202、加速度センサ203、地磁気センサ204、ジャイロ205からの情報を総合的に判断することにより、携帯情報端末2を使用するユーザの動作を高精度に検知することができる。
【0033】
タッチパネル210はタッチセンサ210a、ディスプレイ210bから構成される。ディスプレイ21bは液晶ディスプレイや有機ELディスプレイからなり、画像、動画、テキスト、アイコン等を表示できる。タッチセンサ210aは、ディスプレイ210b上に設けられ、透明なマトリクス状の電極を備えている。タッチセンサ210aに触れることにより、電極の静電容量が変化し、座標検知回路213が静電容量変化を検知することにより、ユーザの指の接触位置を算出することができる。グラフィックコントローラ214は、CPU200からの画像データに基づき、ディスプレイ210bを構成する各画素の輝度を制御する。これにより、ディスプレイ210b上に所望の画像等を表示することができる。スピーカ211は電磁式若しくは圧電式の振動ユニットを備える。スピーカ211は音声通話のみならず、音楽再生、車両に近接したことをユーザに通知するためにも使用される。マイクロフォン212は電磁式若しくは静電容量式であって、音声通話のみならず、ボイスレコーダ等、広い用途に用いられる。
【0034】
(コマンド入力画面)
図6(a)は、本実施形態に係る携帯情報端末2の画面2Aを示す模式図である。携帯情報端末2にはアプリケーションプログラムがインストールされている。アプリケーションは車両1の車種に固有のアプリケーションであるため、アプリケーションがインストールされた時点で、携帯情報端末2は、車両1のシート数、シート配置、シートの種類、シートの大きさ、デフォルトのシートレイアウト等の情報を認識することができる。また、複数の車種に汎用的なアプリケーションであって、アプリケーションの起動時に車両1の車種が選択されることで、携帯情報端末2は、車両1のシート数、シート配置、シートの種類、シートの大きさ、デフォルトのシートレイアウト等の情報を認識することができるようにしてもよい。
【0035】
ユーザが画面上のアプリケーションアイコン215に触れ、アプリケーションを起動すると、ユーザの指示により又は自動的に、携帯情報端末2と車両制御装置10との間で通信の確立が行われる。図6(b)は、通信の確立が成功した場合において、通信確立を示す画面2Bを示す模式図である。
【0036】
図7は、通信確立後における、現在の実際の車両のシートレイアウトの外観及び各シートが移動可能かどうかを示す画面2Cを示す模式図である。画面2Cは、車両制御装置10から送信されたシートレイアウト情報及び移動可能なシート情報に基づき構成され表示される。
【0037】
画面2Cにおいて、全てのシートが明るく(白く)表示されており。ユーザは全てのシートが移動可能であることを視覚的に及び直感的に理解することができる。さらに、同図において、カスタムモードを選択するための「カスタム」ボタンとおすすめモードを選択するための「おすすめ」ボタンが表示されている。
【0038】
図8は、通信確立後における、現在の実際の車両のシートレイアウト及び各シートが移動可能かどうかを示す画面2D及び2Eを示す模式図である。画面2Dにおいて、移動不可能なシートは暗く(黒く)表示されている。また、画面2Eにおいて、全てのシートが暗く(黒く)表示されている場合には、シートレイアウトの変更が一切できないことから、アプリケーション215を終了するための「終了」ボタンのみが表示される。
【0039】
図9は、ユーザがカスタムモードを選択した場合に表示されるコマンド入力のための画面2Fを示す模式図である。ユーザは、画面上の変更したいシートを指で触れると、選択されたことを示すようにシートがハイライト表示される(画面2F)。
【0040】
図10は、ユーザがカスタムモードを選択した場合に表示されるコマンド入力のための画面2G〜2Hを示す模式図である。ユーザは、画面に表示された矢印の方向に指をスライドさせることで、画面上の選択されたシートのシート位置や背もたれの傾斜角度を調整することができる(画面2G)。ユーザの指の動きに合わせて画面上のシートレイアウトの表示も変化するため、ユーザは、視覚的に及び直感的にシートレイアウトの調整が可能である。1つのシートの調整が終了したら、ユーザは、さらに、別のシートを選択し調整することができる(画面2H)。このように、ユーザは、シートレイアウトを変更したいシートを全て調整した後に、画面上の「変更決定」ボタンを選択することで、画面に表示されたとおりのシートレイアウト変更が決定される。その後、車両のシートレイアウトを実際に変更するためのコマンドが車両制御装置10に送信される。
【0041】
図11は、ユーザがカスタムモードを選択した場合に表示されるコマンド入力のための画面2I〜2Jを示す模式図である。ユーザは、シート位置や背もたれの傾斜角度等を調整する際に、選択したシートをダブルタップ(2度軽く画面のシートに素早く触れる)操作やピンチアウト(画面に触れた2本の指を互いに離していく)操作等により拡大表示することができる(画面2I)。これによりシート移動の微調整が容易となる。画面には調整中のシート情報(例えば、情報1はシートの前後移動量で、情報2は背もたれの傾斜角度)を表示してもよい。また、ユーザが画面2Iの表示から選択したシートをさらに拡大表示することができるようにしてもよい(画面2J)。さらに、ユーザがシートの背もたれに取り付けられたヘッドレストの調整もできるようにしてもよい。調整できる箇所に応じて、ユーザが参考とする情報量(情報1,情報2,…情報n)を増やしても良い。ユーザは、ダブルタップ操作やピンチイン(画面に触れた2本の指を互いに閉じていく)操作等により拡大前の表示に戻すことができる。
【0042】
図12は、変更したシートレイアウトを登録するための画面2Kを示す模式図である。ユーザが画面上で調整したシートレイアウトを携帯情報端末2に記憶させておくための「登録」ボタンを画面上に設けてもよい(画面2K)。所望の調整を行ったシートレイアウトを登録しておけば、ユーザは、再度同じ調整を行う必要がなく、手間を省くことができる。記憶されたデータは、ユーザにより又は自動的に名前が付けられ、おすすめモードから呼び出すことができるようにしてもよい。また、記憶されたデータは、音声認識機能等を使用することで呼び出すことができるようにしてもよい。
【0043】
図13は、通信確立後に表示される画面2Cや画面2Dにおいて「おすすめ」ボタンを選択した際に表示される画面2Lの模式図である。図14は、おすすめモードにおいて提供されたシートレイアウトの画面2M〜2Nの模式図である。おすすめモードにおいて、ユーザが乗員人数や使用状況等の条件を入力又は選択することで、携帯情報端末2の記憶装置に記憶された条件に合うシートレイアウトが画面に表示される(画面2M及び2N)。条件に合うシートレイアウトを選ぶ際には、図15に示されるようなテーブルを用いて、人数タグ及び条件タグにヒットするモードを検索するようにしてもよい。画面2M及び2Nでは、おすすめモードの例として、後部シートでゆったり座るための「リア席ゆったりモード」、後部シートで団らんするための「対面モード」、大きな荷物を収納しやすくするための「買い物モード」、及び、後部シートでゆったり座るための「家族モード」が表示されている。それらは、ユーザが視覚的に及び直感的に理解できるように変更されるべきシートレイアウトとして表示される。また、おすすめモードにおいて、ユーザが登録したシートレイアウトを呼び出すことができるようにしてもよい。ユーザは、いずれかのモードを選択し「決定」ボタンに触れることで、シートレイアウトを変更するためのコマンドが車両制御装置10に送信される。
【0044】
図16は、車両でシートレイアウトが変更された後のシートレイアウトを表す画面2Pの模式図である。車両側でシートレイアウトの変更が完了された後に、携帯情報端末2は、現在の(即ち、変更後の)シートレイアウト情報を受信し、変更後のシートレイアウトを画面に表示する(画面2P)。ユーザはシートレイアウトが指定通りに変更されたことを携帯情報端末2の画面で確認することができる。
【0045】
(車両制御装置の処理の概要)
図17は、車両制御装置10の動作を表すフローチャートである。車両制御装置10の制御部100は、携帯情報端末2から通信確立の要請を受けると、認証処理を開始する(ステップS10)。認証処理には、携帯情報端末2の電話番号、パスワード、ユーザID、暗証番号等のいずれか、若しくは組み合わせを使用してもよい。認証が成功した場合には(ステップS11でYES)、携帯情報端末2との間で通信が確立される(ステップS12)。認証が不成功の場合には(ステップS11でNO)、再度認証処理を行うように携帯情報端末2に要請してもよい。
【0046】
続いて、制御部100は、シートセンサ等の情報を基に、車両の現在のシートレイアウト情報及び移動可能なシート情報を携帯情報端末2に送信する(ステップS13)。その後、制御部10は、携帯情報端末2からシートレイアウト変更コマンドを受信すると(ステップS14でYES)、コマンドを実行する(ステップS16)。コマンド受信のための所定の待ち時間経過後(ステップS15でYES)、制御部100は携帯情報端末2との通信を終了し、携帯情報端末2に対して再度認証を求めるてもよい。
【0047】
コマンドの実行が完了した後、制御部10は、再度シートセンサ等の情報を基に、現在の(即ち、変更後の)シートレイアウト情報を携帯情報端末2に送信する(ステップS17)。携帯情報端末2から通信終了要請を受け取ると、携帯情報端末2との間の通信を終了する(ステップS18)。
【0048】
図18は、コマンド実行処理(ステップS16)の詳細を表すフローチャートである。コマンド実行処理(ステップS16)において、制御部10は、携帯情報端末2からのコマンドに基づき、シートの移動や背もたれの傾斜角度等の駆動量を決定する(ステップS161)。また、制御部10は、シートモータやリクライニングモータを駆動し(ステップS162)、移動量等をモータセンサで検知する(ステップS163)。そして、制御部10が、シートが所定量移動したかどうかを判断すると(ステップS164でYES)、処理を終了する(ステップS165)。
【0049】
(携帯情報端末の処理概要)
図19は、携帯情報端末2の動作を表すフローチャートである。ユーザがアプリケーション215を起動すると(ステップS20)、携帯情報端末2は車両制御装置10に対して通信確立の要請を行う(ステップS21)。そして、通信確立が成功すると(ステップS22でYES)、携帯情報端末2は現在のシートレイアウト情報及び移動可能なシート情報を受信し現在の車両のシートレイアウトを画面に表示する(ステップS23)。その後、ユーザが画面操作を行うと(ステップS24でYES)、コマンド決定処理が行われる(ステップS26)。所定の時間ユーザが画面操作を行わない場合には(ステップS24でNoかつステップS25でYES)、車両制御装置10との間の通信を終了してもよい(ステップS29)。
【0050】
コマンド決定処理(ステップS26)で決定されたコマンドを車両制御装置10に送信する(ステップS27)。その後、携帯情報端末2は、車両制御装置10から現在(即ち、変更後)のシートレイアウト情報を受信し、変更後の車両のシートレイアウトを画面に表示し(ステップS28)、車両制御装置10との間の通信を終了する(ステップS29)。
【0051】
図20は、コマンド決定処理(ステップS26)を表すフローチャートである。携帯情報端末2のCPU200は、ユーザによるタッチパネルのタッチ座標を検知し(ステップS261)、タッチパネル210に接触している指の移動に伴う移動量を算出する(ステップS262)。さらにCPU200は、シートの移動や背もたれの傾斜移動等の画面表示を変更する(ステップS263)。これらが繰り返された後、ユーザによって変更決定ボタンが選択された場合に(ステップS264)、コマンドが決定される(ステップS265)。コマンドには、携帯情報端末2の画面に表示されたシートレイアウトのように車両のシートレイアウトを変更するための命令であって、シート位置の変更、背もたれ及びヘッドレストの位置や角度の変更等の命令が含まれる。
【0052】
(通信処理)
図21は、車両制御装置10と携帯情報端末2との間における通信を表すタイミングチャートである。携帯情報端末2のアプリケーション215が起動され(時刻T0)、携帯情報端末2が車両制御装置10に対して通信確立要請を行う(時刻T1)。通信確立要請を受けた車両制御装置10は、携帯情報端末2の認証処理を行い(時刻T2)、通信確立が成功したことを携帯情報端末2に通知する(時刻T3)。さらに車両制御装置10は、現在のシートレイアウト情報及び移動可能なシート情報を携帯情報端末2に送信する(時刻T4)。携帯情報端末2は、通信確立が成功したことを画面に表示し(時刻T5)、受信したシートレイアウト情報及び移動可能なシート情報を画面に表示する(時刻T6)。その後、ユーザが画面操作によりコマンドを決定すると(時刻T7)、携帯情報端末2はコマンドを車両制御装置10に送信する(時刻T9)。車両制御装置10はコマンドを実行し(時刻T10)、現在(即ち、変更後)のシートレイアウト情報を携帯情報端末2に送信する(時刻T11)。携帯情報端末2は、現在(即ち、変更後)のシートレイアウト情報を受信し画面に表示し(時刻T12)、通信終了要請を車両制御装置10に送信する(時刻T13)。車両制御装置10は、通信終了の確認を携帯情報端末2に送信する(時刻T14)。そして、携帯情報端末2のアプリケーション215は終了する(時刻T15)。
【0053】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態は、第1実施形態と略同一の構成を有するが、さらに、携帯情報端末2のマイクロフォン212を介した音声認識機能を使用してコマンドを決定(ステップS26)することができる。本実施形態は、ユーザが手袋をはめておりタッチパッドに対する感度が弱い場合、若しくはユーザが荷物を持っていて手がふさがっている場合等に効果的である。
【0054】
図22は、本実施形態において、通信確立後の現在のシートレイアウトを表示する画面2Q及び2Rを示す模式図である。第1実施形態の場合とは異なり、各シートには番号が割り当てられている(画面2Q)。ユーザが携帯情報端末2のマイクロフォン212に向かい「カスタム」と呼びかけると、CPU200がその音声を認識し、カスタムモードが選択された状態になる(画面2R)。カスタムモードにおいて、ユーザは、例えば、「シート5」と呼びかけると、画面のシート5がハイライト表示され選択される。それから、ユーザは、「X、プラス10センチ」や「θ、プラス15度」と呼びかけると、それに応じてシートの位置が10センチ分後方にシフトし、背もたれの角度が15度分傾斜されることが画面に表示される。そして、ユーザは、「変更決定」と呼びかけると、所望のシートレイアウト変更に係るコマンドが決定される。
【0055】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態は、第1及び第2実施形態と略同一の構成を有するが、さらに、携帯情報端末2のGPSユニット202を使用して自動的におすすめのシートレイアウトが提案される。本実施形態では、位置情報と地図上の情報を使用して、携帯情報端末2の位置において適したシートレイアウトが自動的に提案されるため、ユーザはシートレイアウトの変更をわざわざ行う必要が無く手間を省くことができる。
【0056】
図23は、本実施形態において、通信確立後、携帯情報端末2がGPSユニット202からの位置情報と携帯情報端末2に記憶された若しくはインターネット33から入手した地図情報とを組み合わせて、自己の位置における最適なシートレイアウトの提案を自動的に行った画面2S及び2Tを示す模式図である。
【0057】
ユーザは大型スーパーの駐車場にてアプリケーション215を起動した場合、携帯情報端末2は、通信確立後にGPSユニット202からの情報と携帯情報端末2に記憶された若しくはインターネット33から入手した地図情報とに基づき、ユーザが現在大型スーパーの駐車場にいることを認識することができる。それにより、携帯情報端末2は、「買い物モード」のシートレイアウトを自動的に提案する(画面2S)。また、ユーザが公園でアプリケーション215を起動した場合、携帯情報端末2は、同様に、ユーザが現在公園にいることを認識し、「家族モード」のシートレイアウトを自動的に提案する(画面2T)。ユーザが提案されたシートレイアウトが望ましいと判断した場合、「変更決定」ボタンを選択する又は「変更決定」と呼びかけることでシートレイアウト変更のためのコマンドが決定される。
【0058】
図24は、本実施形態において、携帯情報端末2によるおすすめのシートレイアウトの提案処理を表すフローチャートである。携帯情報端末2は、GPSユニット202を使用して位置情報を取得し(ステップS31)、携帯情報端末2に記憶された又はインターネット33から取得された地図情報を取得する(ステップS32)。続いて、携帯情報端末2は、現在位置と地図情報に基づき、現在いる場所付近の地図表記情報を取得し(ステップS33)、地図表記情報を基に携帯情報端末2に記憶されたテーブル(図25)の地図表記タグを検索する(ステップS34)。その後、携帯情報端末2は検索にヒットした地図表示タグの該当するモードを選択し、画面に表示する。画面2S及び2Tの下部には現在位置とその周辺の地図及び検索に使用された地図表記(「大型スーパー駐車場」(画面2S)、「公園」(画面2T))が表示されている。
【0059】
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態は、第1乃至第3実施形態と略同一の構成を有するが、さらに、ユーザは、携帯情報端末2の加速度センサ203、ジャイロ205等の機能を使用して画面操作を行い、コマンドを決定することができる。ユーザは、携帯情報端末2を動かす向き、動かす加速度によってシートレイアウトの調整が可能となり、より直感的な操作を行うことができる。
【0060】
図26及び図27は、本実施形態に係る例示的態様を示す模式図である。カスタムモードにおいて、ユーザが調整すべきシートを選択した後(画面2U)携帯情報端末2を横方向(角度0度)へ動かすと、画面上のシートは、同じ方向へ加速度に応じた移動量分移動する(画面2X)。また、図27に示されるように、ユーザが携帯情報端末2を傾けると、画面上のシートは、同じ方向へ加速度に応じた分傾く。
【0061】
ジャイロ205及び加速度センサ203が携帯情報端末2の角度及び加速度を検知し、CPU200は検出された角度に応じたシートの移動方向、及び検出された加速度に応じたシートの移動量を算出する。算出されたシートの移動方向および移動量は、画面に表示される(情報1、情報2)。同時に、算出されたシートの移動方向および移動量に基づき、画面に表示されたシートレイアウトが変更される。例えば、携帯情報端末2を右に動かせば画面上のシートは右方向に移動し、携帯情報端末2を左に動かすとシートは左方向に移動する。携帯情報端末2を右に傾けると背もたれが右方向に傾き、携帯情報端末2を左に傾けると背もたれは左方向に傾く。携帯情報端末2を素早く動かせば(即ち、加速度が大きい)シートの移動量及び背もたれの傾斜角度は大きくなり、ゆっくり動かせば(即ち、加速度が小さい)シートの移動量及び背もたれの傾斜角度は小さくなる。
【0062】
本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施可能である。例えば、第1乃至第4実施形態に係る構成を組み合わせることにより、所望の方法を選択してもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 車両
2 携帯情報端末
3 携帯ネットワーク
10 車両制御装置
31 基地局
32 交換機
33 インターネット
100 制御部
101 無線LANユニット
102 無線通信ユニット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルを備えた携帯情報端末と無線通信を行う無線通信手段と、
前記無線通信手段を介して車両のシートレイアウト情報を前記携帯情報端末に送信するとともに、前記携帯情報端末からのコマンドを受信し、当該コマンドに基づき車両のシートレイアウトを制御する制御手段とを備えることを特徴とする車両制御装置。
【請求項2】
前記車両制御装置が、前記車両のシートに取り付けられたシートセンサに電気的に接続され、
前記シートセンサは、シートの位置、該シートの背もたれの傾斜、及びシートへの加重を検知することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項3】
前記シートセンサにより検知された情報を基に、前記制御部は、前記シートが移動可能であるかどうかを判断し、その判断結果を前記携帯情報端末に送信することを特徴とする請求項2に記載の車両制御装置。
【請求項4】
タッチパネルを備えた携帯情報端末によって実行可能な携帯情報端末用コンピュータプログラムであって、
車両に設けられた車両制御装置と無線通信を行うステップと、
前記車両制御装置から、前記車両のシートレイアウト情報及び移動可能なシート情報を受信するステップと、
前記シートレイアウト情報を前記タッチパネルに表示するステップと、
前記タッチパネルにおける接触座標を検出することにより、前記車両のシートレイアウトを変更するためのコマンドを決定するステップと、
前記コマンドを前記車両制御装置に送信するステップとを備えることを特徴とする携帯情報端末用コンピュータプログラム。
【請求項5】
前記コマンドを決定するステップにおいて、前記携帯情報端末の音声認識機能、GPS機能、加速度センサ機能、ジャイロ機能の内のいずれか1つ又は複数が使用されることを特徴とする請求項4に記載の携帯情報端末用コンピュータプログラム。
【請求項6】
前記コマンドを前記車両制御装置に送信するステップの後に、変更されたシートレイアウトの情報を受信し、前記タッチパネルに当該変更されたシートレイアウト情報を表示するステップをさらに備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の携帯情報端末用コンピュータプログラム。
【請求項1】
タッチパネルを備えた携帯情報端末と無線通信を行う無線通信手段と、
前記無線通信手段を介して車両のシートレイアウト情報を前記携帯情報端末に送信するとともに、前記携帯情報端末からのコマンドを受信し、当該コマンドに基づき車両のシートレイアウトを制御する制御手段とを備えることを特徴とする車両制御装置。
【請求項2】
前記車両制御装置が、前記車両のシートに取り付けられたシートセンサに電気的に接続され、
前記シートセンサは、シートの位置、該シートの背もたれの傾斜、及びシートへの加重を検知することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項3】
前記シートセンサにより検知された情報を基に、前記制御部は、前記シートが移動可能であるかどうかを判断し、その判断結果を前記携帯情報端末に送信することを特徴とする請求項2に記載の車両制御装置。
【請求項4】
タッチパネルを備えた携帯情報端末によって実行可能な携帯情報端末用コンピュータプログラムであって、
車両に設けられた車両制御装置と無線通信を行うステップと、
前記車両制御装置から、前記車両のシートレイアウト情報及び移動可能なシート情報を受信するステップと、
前記シートレイアウト情報を前記タッチパネルに表示するステップと、
前記タッチパネルにおける接触座標を検出することにより、前記車両のシートレイアウトを変更するためのコマンドを決定するステップと、
前記コマンドを前記車両制御装置に送信するステップとを備えることを特徴とする携帯情報端末用コンピュータプログラム。
【請求項5】
前記コマンドを決定するステップにおいて、前記携帯情報端末の音声認識機能、GPS機能、加速度センサ機能、ジャイロ機能の内のいずれか1つ又は複数が使用されることを特徴とする請求項4に記載の携帯情報端末用コンピュータプログラム。
【請求項6】
前記コマンドを前記車両制御装置に送信するステップの後に、変更されたシートレイアウトの情報を受信し、前記タッチパネルに当該変更されたシートレイアウト情報を表示するステップをさらに備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の携帯情報端末用コンピュータプログラム。
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2013−62694(P2013−62694A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−200062(P2011−200062)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】
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