シート供給具。
【課題】 タオルペーパー、キッチンペーパー等の比較的硬質のシートは、折挟み部が、強度を持っているため、曲がりにくいため、スムースにシートを供給できるシート供給具が提供されてなかった。
【解決手段】 シートの上部を略円筒形の左右一対の回転ガイド手段で挟み、シートの取出しに従って、左右いずれかの前記回転ガイド手段が回転しながら、第1シートを送出し、前記折挟み部が通過するとき前記回転ガイド手段が上方に移動しながら第1シートの外面を回転することにより、第2シートの上部を左右一対の回転ガイド手段の間に送り込み、前記シートが連続してスムースに排出されることを特徴とするシート供給具を提供する。
【解決手段】 シートの上部を略円筒形の左右一対の回転ガイド手段で挟み、シートの取出しに従って、左右いずれかの前記回転ガイド手段が回転しながら、第1シートを送出し、前記折挟み部が通過するとき前記回転ガイド手段が上方に移動しながら第1シートの外面を回転することにより、第2シートの上部を左右一対の回転ガイド手段の間に送り込み、前記シートが連続してスムースに排出されることを特徴とするシート供給具を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タオルペーパー、ティシュペーパー、キッチンペーパー等のシート供給具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ティシュペーパー等の軟質紙に対する供給具が数多く供給されてきたがタオルペーパー、キッチンペーパー等の比較的硬質のシートの供給具は、実際上の欠点を解消したものが無かった。
【0003】
ティシュペーパーにおいては、紙厚が薄く、また紙質が軟らかいので、シートは立体的に変形し、比較的スムースに排出されるが、タオルペーパー、キッチンペーパー等の比較的硬質のシートは、折挟み部が、強度を持っているため、曲がりにくいため、スムースにシートを供給できるシート供給具が提供されてなかった。
【0004】
ティシュペーパーにおける構成としては、[特開2005−187066号](以下、「引例」という)が提案されている。
しかしこの引例においても、タオルペーパー、キッチンペーパー等の比較的硬質のシートに対しては、第2シートがスムースに排出されないという欠点を有していた。
【0005】
その欠点を具体的に述べると、「引例の図6〜図11」にシートが排出される際の様子が示してあるが、実際は、図24から図27に示すような不具合が発生していた。
図22は、「引例の図7」を示すもので、この状態までは、第1シートが引き出されるが、これ以上引出した場合は、図23(「引例の図8」)のようには、必ずしもならない不具合が多く発生することが確認された。
【0006】
すなわち、図24に示すごとく、折挟み部が開かれた場合に、第2シートは第1の面接触板(引例中23)のコーナー部に当り、図25に示すごとくコーナー部で、はじかれてしまう現象が多く見られた。
従って図26に示すように、積層したシート束の方に戻ってしまい、第2紙は、取出せなくなるトラブルが、時々発生し連続排出が出来なくなることがあった。
【0007】
また、図27に示すように、面接触板間に引上げられた場合も、逆方向に折畳まれた状態で排出され、第2シートの詰まり現象となっていた。
これらの発生は、面接触板が相対的に固定されているため、折畳み部の通過時、第1の面接触板(引例中23)が、上方や左方向に移動しないため、障害物となってしまうためである。
【0008】
また、第1、第2の面接触板は、シートに対し面接触であるため、摩擦力が大きく、力を入れて引上げると、第1シートと、第2シート間の摩擦力が負けて、第1シートが滑って出てしまうためであった。
従って、時々連続排出が出来なくなるシート取出し補助具は、実際の使用においては不具合の多い品物であり、使用者の期待を満足するものでなかった。
【特許文献1】特開2005−187066
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、これらの欠点をまったく排除した画期的なシート供給具を提供するものである。
特にタオルペーパー、キッチンペーパー等の比較的硬質のシートに対してスムースな排出が出来ると共に、ティシュペーパー等の軟質紙に対しても同様の効果を発揮することが出来る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
シートを互いに折り挟んで構成した折挟み部を有し、積層シート束から前記シートの上部を取出して順番に1枚ずつ取出すシート供給具であって、
シートの上部を略円筒形の左右一対の回転ガイド手段で挟み、シートの取出しに従って、左右いずれかの前記回転ガイド手段が回転しながら、第1シートを送出し、前記折挟み部が通過するとき前記回転ガイド手段が上方に移動しながら第1シートの外面を回転することにより、第2シートの上部を左右一対の回転ガイド手段の間に送り込み、前記シートが連続してスムースに排出されることを特徴とするシート供給具を提供する。
【0011】
左右一対の回転ガイド手段の外半径Eを、7.0〜25mmの範囲とすることを特徴とする請求項1記載のシート供給具を提供する。
【0012】
左右一対の回転ガイド手段の最小接近距離Cを制限する内側ストッパー手段を有することを特徴とする請求項1または2記載のシート供給具を提供する。
【0013】
左右一対の回転ガイド手段の最小接近距離Cを制限する内側ストッパー手段と、最大距離Dを制限する外側ストッパーとを有することを特徴とする請求項1、2または3記載のシート供給具を提供する。
【0014】
左右一対の回転ガイド手段の最小接近距離Cを6mm以上に制限する内側ストッパー手段と、最大距離Dを、35mm以下に制限する外側ストッパーとを有することを特徴とする請求項1、2、3または4記載のシート供給具を提供する。
【0015】
左右一対の回転ガイド手段は、最小接近距離Cを6mm以上に制限し、及び最大距離Dを35mm以下に制限する支持ストッパー手段に遊嵌しており、前記支持ストッパー手段が取付けられた落し蓋が、シート収容箱の内側を上下し、該落し蓋の自重により、自動的に積層シート束の上面に移動することを特徴とする請求項1または2記載のシート供給具を提供する。
【0016】
左右一対の回転ガイド手段は、最小接近距離Cを6mm以上に制限し、及び最大距離Dを35mm以下に制限する支持ストッパー手段に遊嵌しており、前記支持ストッパー手段が取付けられた側板付落し蓋が、積層シート束の上面を覆うことにより、シートに水滴等がかからないと共に該側板付落し蓋の自重により、自動的に積層シート束の上面に移動することを特徴とする請求項1、または2記載のシート供給具を提供する。
【0017】
積層シート束を収容したシート収容箱の底部に、内側に向かって下方に傾斜した一対の傾斜部を設けることにより左右一対の前記回転ガイド手段が、自重により接近することを特徴とする請求項1、または2記載のシート供給具を提供する。
【0018】
左右一対の回転ガイド手段の夫々の重量を100グラム以上とすることを特徴とする請求項1〜8記載のシート供給具を提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明のシート供給具は、下記の優れた効果を発揮するものである。
(1)シートの連続供給が途切れたり、入れ直しが全くなくなるので、常に最適状態で使用できる。
(2)引出されたシートが折り重なって詰ることが無い。
(3)左右一対の回転ガイド手段をシートの上に置くだけでセットできる。
(4)落し蓋式や側板付落し蓋式を使用すると、シートに水滴等がかかりにくく使いやすいものとなる。
(5)回転摩擦であるため引出し力が小さいので、落し蓋や、回転ガイド手段を手で押さえることなく片手でシートを取出せる。
(6)棚、机上等に置けるので、壁掛け式以外の汎用性がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、発明の効果に前述した如く、軟質のシートはもとより、硬質のシートにおいても、シートの詰りが発生しない画期的な構成があることに気付いたものである。
【0021】
なお、本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。以下図面に基づいて詳細を説明する。
【実施例1】
【0022】
以下、本発明の実施例1について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施例の全体斜視図を示すものである。なお、構造の理解を助けるためシート収容箱1は、2点鎖線で示した。
シート収容箱1の中には、積層シート束2が収容され、その上面に左右一対の回転ガイド手段3、4が載置され、積層シート束2の第1シート5が、例えば右の回転ガイド手段3との間に挟まれている。
第2シート6は、第1シート5の折挟み部5aにその上端が挟まれ、それが連続して全体の積層シート束2を構成している。
【0023】
図2は、実施例1の正面図を示すもので、第1シート5は、右のガイド手段3と、左の回転ガイド手段4に挟まれて、起立状態となっているため、シートの取出しが容易となっている。
【0024】
前記折挟み部5aは、現実のシートの取出しにおいては、折挟み部5a以外の部分の、シートは変形しやすいが、折挟み部5aの部分は、第1シートの折返し部分と第2シートの先端部が、あたかも一体の構成部分のように、変形抵抗が大きいことが確認された。
該折挟み部5aの幅Aは、シートの材質にもよるが、通常10から30mmであることが、多数回の実験で確かめられた。
従って、第1シート5を上方に更に引出すと、図3に拡大図示するごとく、折挟み部5aにより右の回転ガイド手段3が持上げられる。
【0025】
図4に示すごとく更に引き上がられると、右の回転ガイド手段3が更に持上げられ、2点鎖線で示す図2の位置より、上方に距離Bだけ移動する。
距離Bは、シートの材質、シートを引出す速さ等により変化するが、多数回の実験によりB=8〜20mmであることが確認された。
【0026】
この状態から、図5に示す状態となると、右の回転ガイド手段3は第1シート5の表面に沿いながら時計方向に回転し距離Bだけ持上げられる。
そのための先端は、必ず左の回転ガイド手段4の略中心位置近くまで持上げられるため第2シートが絡んだり、積層シート束2の上面に戻ったりしないことが発見されたのである。この回転ガイド手段3の動きが、本発明の根幹をなす画期的な発見なのである。
【0027】
そして図5に示すように、折挟み部5aが開かれて、次の時点で図6に示すように落下し、図7に示す最初の状態に戻り、次は左の回転ガイド手段4が持上げられて、動作が繰り返されるのである。
従って、第2シートは、必ず右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4に挟まれて、起立状態となっているため、シートの取出しが常に容易となっている。
【0028】
折挟み部5aの幅Aが、シートの材質にもよるが、通常10〜30mmであることが、多数回の実験で確かめられていることより、それに適合した回転ガイド手段3、4の半径Eは、少しだけ小径とすると折挟み部5aの上に乗りやすいため、適合する半径Eは、7.0〜25mmとすることが最適となることが解明されたのである。
回転ガイド手段3、4の材質は、合成樹脂、木材、ガラス、紙、金属、セラミックス等で構成され、中実体でも良い。または、中空体の筒体とし、内部に重錘体を内包して構成しても良い。
【実施例2】
【0029】
図8に本発明の実施例2の全体斜視図を示し、図9は、図8のシート収容箱の長手方向に直角な断面図を示すものである。
右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の間には、それらの接近距離を制限するための内側ストッパー手段7が設けられている。内側ストッパー手段7は、右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の最小接近距離Cに、制限することにより更に、右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の干渉が無く、第2シートが取出される際に、Cだけ空間があるため、スムースに取出されるためである。
【実施例3】
【0030】
図10に、本発明の実施例3の収容箱の長手方向に直角な断面図を示すものである。
右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の間の内側ストッパー手段7と共に、外側ストッパー手段8が、右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の最大距離をDに、制限するように設けられている。
外側ストッパー手段8により、右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の最大距離がDに、制限されるため中央部に挟まったシートの上端が倒れないため、取出しがし易くなるためである。
【0031】
前記最小接近距離のCと最大距離のDは、数100回における実験により、表1に示すごとく、最適範囲があることが発見された。
【0032】
【表1】
【0033】
表1に示すごとく、最小接近距離のCは、1mm〜5mmの間は、シート詰りが発生したが、6mm以上に、するとシートの詰りが全く起きないという現象を発見した。
従って最小接近距離のCは、6mm以上に設定することが望ましいことが分かった。
最大距離のDに関しては、最大距離Dが、10〜30mmまでは不良な起立は無く、35mm以上になると発生することが分かった。従って最大距離のDは、35mm以下に設定することが望ましいことが分かった。
また、右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の重量に関しても表2に示すごとく、最適値があることが分かった。
【0034】
【表2】
【0035】
表2の実験結果から回転ガイド手段1本当りの重量(グラム)と、回転ガイド手段飛び出し回数との関係は、シート幅の中心近くの中央取出しでは、いずれの重量でも飛び出しは無かったが、シート幅の端部を持って取出した端部取出しの場合は、70グラムのときは20回中12回飛び出したが、95グラムで2回となり、100グラムからは全く飛び出し現象は見られなかった。
従って回転ガイド手段1本当りの重量(グラム)は、100グラム以上に設定することが望ましいことが分かった。
【実施例4】
【0036】
実施例4は、請求項6に記載した実施例である。
図11に本発明の実施例4の全体斜視図を示し、図12は、図11の収容箱の長手方向の断面図を示すものである。
右の回転ガイド手段3には、円形の窪み3a、3bを有しており、左の回転ガイド手段4の両端部には、円形の窪み4a、4bを有しており、該窪み3a、3b、4a、4bには、落し蓋9に設けられた支持ストッパー手段10に遊嵌しており、落し蓋9が、シート収容箱1の内側を上下し、該落し蓋9と回転ガイド手段の自重により、自動的に積層シート束の上面に移動するように構成されている。
【0037】
なお、前述の実施例と同様に、支持ストッパー手段10の位置、及び寸法は、最小接近距離Cを6mm以上に制限し、及び最大距離Dを35ミリ以下に制限するものとなっている。
回転ガイド手段3、4は、支持ストッパー手段10に上架しているため、重力により支持ストッパー手段10の中心に自然に位置するため、該支持ストッパー手段10同士の位置を、設定することにより、最小接近距離Cを6mm以上に制限することができる。最大距離Dも、支持ストッパー手段10の位置、及び寸法により、35ミリ以下に制限することが出来る。
【実施例5】
【0038】
実施例5は、請求項7に記載した実施例である。
図13に本発明の実施例5の全体斜視図を示し、図14は、図13の収容箱の長手方向に直角な断面図を示すものである。
右の回転ガイド手段3には、円形の窪み3a、3bを有しており、左の回転ガイド手段4の両端部には、円形の窪み4a、4bを有しており、該窪み3a、3b、4a、4bには、側板付落し蓋11に設けられた支持ストッパー手段10に遊嵌している。
【0039】
側板付落し蓋11には、浅型シート収容箱12の上部に設けられた少なくとも1本以上のガイド13が、貫通するガイド孔14を有しており、側板付落し蓋11は、ガイド13に導かれて、浅型シート収容箱12に向かって自重で上下するように構成されている。
なお、前述の実施例と同様に、支持ストッパー手段10の寸法、位置は、最小接近距離Cを6mmに制限し、及び最大距離Dを35mm以下に制限するものとなっている。
【0040】
この実施例5においては、側板付落し蓋11は、シートの上面をほぼ全面を覆い、側板が、上部の側面を覆うため、手を拭いたり、調理したときの水滴等がシートにかかることを防止してくれるものである。
側板の高さFは、右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の落下距離Gとほぼ同一とすると、最後のシートまで取出すことが可能なのである。
【実施例6】
【0041】
本実施例は、実施例5の別の形態のものである。
実施例5の浅型シート収容箱12、ガイド13、ガイド孔14を用いることなく、浅型シート収容箱12の変わりに、市販時、積層シート束2を入れている樹脂フィルムケースや紙箱の上面の包装を切取ることにより、その上部に側板付落し蓋11を、載置することにより、同様の効果を得ることができる。この形態によると、使用部品も少なく、シート収容箱に入換えることなく、シートに水滴等も付きにくい利点をもつものとなる。
【実施例7】
【0042】
実施例7は、請求項8に記載した実施例である。
図17に本発明の実施例5の全体斜視図を示し、図18は、図17の収容箱の長手方向に直角な断面図を示すものである。シート収容箱の底部には、内側に向かって下方に傾斜した傾斜部15が設けられており、該傾斜部15により積層シート束2は、略V字形に曲げられるため、右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4は、自重により接近させられて積層シート束2の上部で、実施例1と同様の機能を発揮することが出来る。
なお、傾斜部15は、平面状でも曲面状でも良い。
【実施例8】
【0043】
図19には、本発明の回転ガイド手段3または4の別の実施例の斜視図を示し、図20は、長手方向の断面図を示し、図21は、長手方向に直角な断面図を示している。
回転ガイド手段3または4の断面は、中空円筒状の筒体16で構成されており、その開口の両端部には、蓋板17が設けられている。
該筒体16の材質は、合成樹脂、木材、ガラス、紙、金属、セラミックス等で構成されている。
また、中空部に入れられた、例えば、球体、または円筒体、粉体、流体等の重錘体18が内部で自在に移動できるように構成されている。また、重錘体18の材質は、合成樹脂、木材、ガラス、紙、金属、セラミックス、砂などの粉体、水等の液体で構成される。
【0044】
このように構成されることにより、図21に示すように、筒体16の図芯に対し重錘体18の重心はHだけ低くなるため右の回転ガイド手段3または左の回転ガイド手段4の重心が低くなる効果と、重錘体18が内部で落下する衝撃でシートの排出をスムースにする効果を有するものである。
【0045】
[変形実施例]
この発明は次のように変形して実施することを含むものである。
【0046】
(1)実施例7の中空円筒状の筒体16を透明なガラスや合成樹脂で作ることより、内部のガラスや合成樹脂等の球体、円筒体である重錘体18が見えることにより、意匠性の高い回転ガイド手段を提供する。
【0047】
(2)請求項6または7に示した実施例においては、回転ガイド手段3または4の取付方法は、回転ガイド手段3または4の端面に軸状等の突起を設けることにより落し蓋9、または側板付落し蓋11に係合させる等の別の形態の取付方法を含むものである。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の活用例としては、以上説明したように、詰り等の実用上の欠点が無いタオルペーパー、キッチンペーパー等の比較的硬質のシートの供給具や、ティシュペーパー等の軟質紙に対する供給具としても使用できる汎用性の高いシート供給具を提供することにより、新規製品による市場の活性化が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施例1の全体斜視図である。
【図2】本発明の実施例1の正面図である。
【図3】シート引出し状態の部分拡大図である。
【図4】シート引出し状態の部分拡大図である。
【図5】シート引出し状態の部分拡大図である。
【図6】シート引出し状態の部分拡大図である。
【図7】シート引出し状態の部分拡大図である。
【図8】本発明の実施例2の全体斜視図である。
【図9】本発明の実施例2の断面図である。
【図10】本発明の実施例3の断面図である。
【図11】本発明の実施例4の全体斜視図である。
【図12】本発明の実施例4の断面図である。
【図13】本発明の実施例5の全体斜視図である。
【図14】本発明の実施例5の断面図である。
【図15】本発明の実施例6の全体斜視図である。
【図16】本発明の実施例6の断面図である。
【図17】本発明の実施例7の全体斜視図である。
【図18】本発明の実施例7の断面図である。
【図19】本発明の実施例8の斜視図である。
【図20】本発明の実施例8の断面図である。
【図21】本発明の実施例8の断面図である。
【図22】「引例の図7」を示す状態図である。
【図23】「引例の図8」を示す状態図である。
【図24】「引例」の不具合を示す状態図である。
【図25】「引例」の不具合を示す状態図である。
【図26】「引例」の不具合を示す状態図である。
【図27】「引例」の不具合を示す状態図である。
【符号の説明】
【0050】
1 シート収容箱
2 積層シート束
3、4 回転ガイド手段
3a、3b、4a、4b 窪み
5 第1シート
5a 折挟み部
6 第2シート
7 内側ストッパー手段
8 外側ストッパー手段
9 落し蓋
10 支持ストッパー手段
11 側板付落し蓋
12 浅型シート収容箱
13 ガイド
14 ガイド孔
15 傾斜部
16 筒体
17 蓋板
18 重錘体
【技術分野】
【0001】
本発明は、タオルペーパー、ティシュペーパー、キッチンペーパー等のシート供給具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ティシュペーパー等の軟質紙に対する供給具が数多く供給されてきたがタオルペーパー、キッチンペーパー等の比較的硬質のシートの供給具は、実際上の欠点を解消したものが無かった。
【0003】
ティシュペーパーにおいては、紙厚が薄く、また紙質が軟らかいので、シートは立体的に変形し、比較的スムースに排出されるが、タオルペーパー、キッチンペーパー等の比較的硬質のシートは、折挟み部が、強度を持っているため、曲がりにくいため、スムースにシートを供給できるシート供給具が提供されてなかった。
【0004】
ティシュペーパーにおける構成としては、[特開2005−187066号](以下、「引例」という)が提案されている。
しかしこの引例においても、タオルペーパー、キッチンペーパー等の比較的硬質のシートに対しては、第2シートがスムースに排出されないという欠点を有していた。
【0005】
その欠点を具体的に述べると、「引例の図6〜図11」にシートが排出される際の様子が示してあるが、実際は、図24から図27に示すような不具合が発生していた。
図22は、「引例の図7」を示すもので、この状態までは、第1シートが引き出されるが、これ以上引出した場合は、図23(「引例の図8」)のようには、必ずしもならない不具合が多く発生することが確認された。
【0006】
すなわち、図24に示すごとく、折挟み部が開かれた場合に、第2シートは第1の面接触板(引例中23)のコーナー部に当り、図25に示すごとくコーナー部で、はじかれてしまう現象が多く見られた。
従って図26に示すように、積層したシート束の方に戻ってしまい、第2紙は、取出せなくなるトラブルが、時々発生し連続排出が出来なくなることがあった。
【0007】
また、図27に示すように、面接触板間に引上げられた場合も、逆方向に折畳まれた状態で排出され、第2シートの詰まり現象となっていた。
これらの発生は、面接触板が相対的に固定されているため、折畳み部の通過時、第1の面接触板(引例中23)が、上方や左方向に移動しないため、障害物となってしまうためである。
【0008】
また、第1、第2の面接触板は、シートに対し面接触であるため、摩擦力が大きく、力を入れて引上げると、第1シートと、第2シート間の摩擦力が負けて、第1シートが滑って出てしまうためであった。
従って、時々連続排出が出来なくなるシート取出し補助具は、実際の使用においては不具合の多い品物であり、使用者の期待を満足するものでなかった。
【特許文献1】特開2005−187066
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、これらの欠点をまったく排除した画期的なシート供給具を提供するものである。
特にタオルペーパー、キッチンペーパー等の比較的硬質のシートに対してスムースな排出が出来ると共に、ティシュペーパー等の軟質紙に対しても同様の効果を発揮することが出来る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
シートを互いに折り挟んで構成した折挟み部を有し、積層シート束から前記シートの上部を取出して順番に1枚ずつ取出すシート供給具であって、
シートの上部を略円筒形の左右一対の回転ガイド手段で挟み、シートの取出しに従って、左右いずれかの前記回転ガイド手段が回転しながら、第1シートを送出し、前記折挟み部が通過するとき前記回転ガイド手段が上方に移動しながら第1シートの外面を回転することにより、第2シートの上部を左右一対の回転ガイド手段の間に送り込み、前記シートが連続してスムースに排出されることを特徴とするシート供給具を提供する。
【0011】
左右一対の回転ガイド手段の外半径Eを、7.0〜25mmの範囲とすることを特徴とする請求項1記載のシート供給具を提供する。
【0012】
左右一対の回転ガイド手段の最小接近距離Cを制限する内側ストッパー手段を有することを特徴とする請求項1または2記載のシート供給具を提供する。
【0013】
左右一対の回転ガイド手段の最小接近距離Cを制限する内側ストッパー手段と、最大距離Dを制限する外側ストッパーとを有することを特徴とする請求項1、2または3記載のシート供給具を提供する。
【0014】
左右一対の回転ガイド手段の最小接近距離Cを6mm以上に制限する内側ストッパー手段と、最大距離Dを、35mm以下に制限する外側ストッパーとを有することを特徴とする請求項1、2、3または4記載のシート供給具を提供する。
【0015】
左右一対の回転ガイド手段は、最小接近距離Cを6mm以上に制限し、及び最大距離Dを35mm以下に制限する支持ストッパー手段に遊嵌しており、前記支持ストッパー手段が取付けられた落し蓋が、シート収容箱の内側を上下し、該落し蓋の自重により、自動的に積層シート束の上面に移動することを特徴とする請求項1または2記載のシート供給具を提供する。
【0016】
左右一対の回転ガイド手段は、最小接近距離Cを6mm以上に制限し、及び最大距離Dを35mm以下に制限する支持ストッパー手段に遊嵌しており、前記支持ストッパー手段が取付けられた側板付落し蓋が、積層シート束の上面を覆うことにより、シートに水滴等がかからないと共に該側板付落し蓋の自重により、自動的に積層シート束の上面に移動することを特徴とする請求項1、または2記載のシート供給具を提供する。
【0017】
積層シート束を収容したシート収容箱の底部に、内側に向かって下方に傾斜した一対の傾斜部を設けることにより左右一対の前記回転ガイド手段が、自重により接近することを特徴とする請求項1、または2記載のシート供給具を提供する。
【0018】
左右一対の回転ガイド手段の夫々の重量を100グラム以上とすることを特徴とする請求項1〜8記載のシート供給具を提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明のシート供給具は、下記の優れた効果を発揮するものである。
(1)シートの連続供給が途切れたり、入れ直しが全くなくなるので、常に最適状態で使用できる。
(2)引出されたシートが折り重なって詰ることが無い。
(3)左右一対の回転ガイド手段をシートの上に置くだけでセットできる。
(4)落し蓋式や側板付落し蓋式を使用すると、シートに水滴等がかかりにくく使いやすいものとなる。
(5)回転摩擦であるため引出し力が小さいので、落し蓋や、回転ガイド手段を手で押さえることなく片手でシートを取出せる。
(6)棚、机上等に置けるので、壁掛け式以外の汎用性がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、発明の効果に前述した如く、軟質のシートはもとより、硬質のシートにおいても、シートの詰りが発生しない画期的な構成があることに気付いたものである。
【0021】
なお、本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。以下図面に基づいて詳細を説明する。
【実施例1】
【0022】
以下、本発明の実施例1について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施例の全体斜視図を示すものである。なお、構造の理解を助けるためシート収容箱1は、2点鎖線で示した。
シート収容箱1の中には、積層シート束2が収容され、その上面に左右一対の回転ガイド手段3、4が載置され、積層シート束2の第1シート5が、例えば右の回転ガイド手段3との間に挟まれている。
第2シート6は、第1シート5の折挟み部5aにその上端が挟まれ、それが連続して全体の積層シート束2を構成している。
【0023】
図2は、実施例1の正面図を示すもので、第1シート5は、右のガイド手段3と、左の回転ガイド手段4に挟まれて、起立状態となっているため、シートの取出しが容易となっている。
【0024】
前記折挟み部5aは、現実のシートの取出しにおいては、折挟み部5a以外の部分の、シートは変形しやすいが、折挟み部5aの部分は、第1シートの折返し部分と第2シートの先端部が、あたかも一体の構成部分のように、変形抵抗が大きいことが確認された。
該折挟み部5aの幅Aは、シートの材質にもよるが、通常10から30mmであることが、多数回の実験で確かめられた。
従って、第1シート5を上方に更に引出すと、図3に拡大図示するごとく、折挟み部5aにより右の回転ガイド手段3が持上げられる。
【0025】
図4に示すごとく更に引き上がられると、右の回転ガイド手段3が更に持上げられ、2点鎖線で示す図2の位置より、上方に距離Bだけ移動する。
距離Bは、シートの材質、シートを引出す速さ等により変化するが、多数回の実験によりB=8〜20mmであることが確認された。
【0026】
この状態から、図5に示す状態となると、右の回転ガイド手段3は第1シート5の表面に沿いながら時計方向に回転し距離Bだけ持上げられる。
そのための先端は、必ず左の回転ガイド手段4の略中心位置近くまで持上げられるため第2シートが絡んだり、積層シート束2の上面に戻ったりしないことが発見されたのである。この回転ガイド手段3の動きが、本発明の根幹をなす画期的な発見なのである。
【0027】
そして図5に示すように、折挟み部5aが開かれて、次の時点で図6に示すように落下し、図7に示す最初の状態に戻り、次は左の回転ガイド手段4が持上げられて、動作が繰り返されるのである。
従って、第2シートは、必ず右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4に挟まれて、起立状態となっているため、シートの取出しが常に容易となっている。
【0028】
折挟み部5aの幅Aが、シートの材質にもよるが、通常10〜30mmであることが、多数回の実験で確かめられていることより、それに適合した回転ガイド手段3、4の半径Eは、少しだけ小径とすると折挟み部5aの上に乗りやすいため、適合する半径Eは、7.0〜25mmとすることが最適となることが解明されたのである。
回転ガイド手段3、4の材質は、合成樹脂、木材、ガラス、紙、金属、セラミックス等で構成され、中実体でも良い。または、中空体の筒体とし、内部に重錘体を内包して構成しても良い。
【実施例2】
【0029】
図8に本発明の実施例2の全体斜視図を示し、図9は、図8のシート収容箱の長手方向に直角な断面図を示すものである。
右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の間には、それらの接近距離を制限するための内側ストッパー手段7が設けられている。内側ストッパー手段7は、右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の最小接近距離Cに、制限することにより更に、右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の干渉が無く、第2シートが取出される際に、Cだけ空間があるため、スムースに取出されるためである。
【実施例3】
【0030】
図10に、本発明の実施例3の収容箱の長手方向に直角な断面図を示すものである。
右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の間の内側ストッパー手段7と共に、外側ストッパー手段8が、右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の最大距離をDに、制限するように設けられている。
外側ストッパー手段8により、右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の最大距離がDに、制限されるため中央部に挟まったシートの上端が倒れないため、取出しがし易くなるためである。
【0031】
前記最小接近距離のCと最大距離のDは、数100回における実験により、表1に示すごとく、最適範囲があることが発見された。
【0032】
【表1】
【0033】
表1に示すごとく、最小接近距離のCは、1mm〜5mmの間は、シート詰りが発生したが、6mm以上に、するとシートの詰りが全く起きないという現象を発見した。
従って最小接近距離のCは、6mm以上に設定することが望ましいことが分かった。
最大距離のDに関しては、最大距離Dが、10〜30mmまでは不良な起立は無く、35mm以上になると発生することが分かった。従って最大距離のDは、35mm以下に設定することが望ましいことが分かった。
また、右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の重量に関しても表2に示すごとく、最適値があることが分かった。
【0034】
【表2】
【0035】
表2の実験結果から回転ガイド手段1本当りの重量(グラム)と、回転ガイド手段飛び出し回数との関係は、シート幅の中心近くの中央取出しでは、いずれの重量でも飛び出しは無かったが、シート幅の端部を持って取出した端部取出しの場合は、70グラムのときは20回中12回飛び出したが、95グラムで2回となり、100グラムからは全く飛び出し現象は見られなかった。
従って回転ガイド手段1本当りの重量(グラム)は、100グラム以上に設定することが望ましいことが分かった。
【実施例4】
【0036】
実施例4は、請求項6に記載した実施例である。
図11に本発明の実施例4の全体斜視図を示し、図12は、図11の収容箱の長手方向の断面図を示すものである。
右の回転ガイド手段3には、円形の窪み3a、3bを有しており、左の回転ガイド手段4の両端部には、円形の窪み4a、4bを有しており、該窪み3a、3b、4a、4bには、落し蓋9に設けられた支持ストッパー手段10に遊嵌しており、落し蓋9が、シート収容箱1の内側を上下し、該落し蓋9と回転ガイド手段の自重により、自動的に積層シート束の上面に移動するように構成されている。
【0037】
なお、前述の実施例と同様に、支持ストッパー手段10の位置、及び寸法は、最小接近距離Cを6mm以上に制限し、及び最大距離Dを35ミリ以下に制限するものとなっている。
回転ガイド手段3、4は、支持ストッパー手段10に上架しているため、重力により支持ストッパー手段10の中心に自然に位置するため、該支持ストッパー手段10同士の位置を、設定することにより、最小接近距離Cを6mm以上に制限することができる。最大距離Dも、支持ストッパー手段10の位置、及び寸法により、35ミリ以下に制限することが出来る。
【実施例5】
【0038】
実施例5は、請求項7に記載した実施例である。
図13に本発明の実施例5の全体斜視図を示し、図14は、図13の収容箱の長手方向に直角な断面図を示すものである。
右の回転ガイド手段3には、円形の窪み3a、3bを有しており、左の回転ガイド手段4の両端部には、円形の窪み4a、4bを有しており、該窪み3a、3b、4a、4bには、側板付落し蓋11に設けられた支持ストッパー手段10に遊嵌している。
【0039】
側板付落し蓋11には、浅型シート収容箱12の上部に設けられた少なくとも1本以上のガイド13が、貫通するガイド孔14を有しており、側板付落し蓋11は、ガイド13に導かれて、浅型シート収容箱12に向かって自重で上下するように構成されている。
なお、前述の実施例と同様に、支持ストッパー手段10の寸法、位置は、最小接近距離Cを6mmに制限し、及び最大距離Dを35mm以下に制限するものとなっている。
【0040】
この実施例5においては、側板付落し蓋11は、シートの上面をほぼ全面を覆い、側板が、上部の側面を覆うため、手を拭いたり、調理したときの水滴等がシートにかかることを防止してくれるものである。
側板の高さFは、右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4の落下距離Gとほぼ同一とすると、最後のシートまで取出すことが可能なのである。
【実施例6】
【0041】
本実施例は、実施例5の別の形態のものである。
実施例5の浅型シート収容箱12、ガイド13、ガイド孔14を用いることなく、浅型シート収容箱12の変わりに、市販時、積層シート束2を入れている樹脂フィルムケースや紙箱の上面の包装を切取ることにより、その上部に側板付落し蓋11を、載置することにより、同様の効果を得ることができる。この形態によると、使用部品も少なく、シート収容箱に入換えることなく、シートに水滴等も付きにくい利点をもつものとなる。
【実施例7】
【0042】
実施例7は、請求項8に記載した実施例である。
図17に本発明の実施例5の全体斜視図を示し、図18は、図17の収容箱の長手方向に直角な断面図を示すものである。シート収容箱の底部には、内側に向かって下方に傾斜した傾斜部15が設けられており、該傾斜部15により積層シート束2は、略V字形に曲げられるため、右の回転ガイド手段3と、左の回転ガイド手段4は、自重により接近させられて積層シート束2の上部で、実施例1と同様の機能を発揮することが出来る。
なお、傾斜部15は、平面状でも曲面状でも良い。
【実施例8】
【0043】
図19には、本発明の回転ガイド手段3または4の別の実施例の斜視図を示し、図20は、長手方向の断面図を示し、図21は、長手方向に直角な断面図を示している。
回転ガイド手段3または4の断面は、中空円筒状の筒体16で構成されており、その開口の両端部には、蓋板17が設けられている。
該筒体16の材質は、合成樹脂、木材、ガラス、紙、金属、セラミックス等で構成されている。
また、中空部に入れられた、例えば、球体、または円筒体、粉体、流体等の重錘体18が内部で自在に移動できるように構成されている。また、重錘体18の材質は、合成樹脂、木材、ガラス、紙、金属、セラミックス、砂などの粉体、水等の液体で構成される。
【0044】
このように構成されることにより、図21に示すように、筒体16の図芯に対し重錘体18の重心はHだけ低くなるため右の回転ガイド手段3または左の回転ガイド手段4の重心が低くなる効果と、重錘体18が内部で落下する衝撃でシートの排出をスムースにする効果を有するものである。
【0045】
[変形実施例]
この発明は次のように変形して実施することを含むものである。
【0046】
(1)実施例7の中空円筒状の筒体16を透明なガラスや合成樹脂で作ることより、内部のガラスや合成樹脂等の球体、円筒体である重錘体18が見えることにより、意匠性の高い回転ガイド手段を提供する。
【0047】
(2)請求項6または7に示した実施例においては、回転ガイド手段3または4の取付方法は、回転ガイド手段3または4の端面に軸状等の突起を設けることにより落し蓋9、または側板付落し蓋11に係合させる等の別の形態の取付方法を含むものである。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の活用例としては、以上説明したように、詰り等の実用上の欠点が無いタオルペーパー、キッチンペーパー等の比較的硬質のシートの供給具や、ティシュペーパー等の軟質紙に対する供給具としても使用できる汎用性の高いシート供給具を提供することにより、新規製品による市場の活性化が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施例1の全体斜視図である。
【図2】本発明の実施例1の正面図である。
【図3】シート引出し状態の部分拡大図である。
【図4】シート引出し状態の部分拡大図である。
【図5】シート引出し状態の部分拡大図である。
【図6】シート引出し状態の部分拡大図である。
【図7】シート引出し状態の部分拡大図である。
【図8】本発明の実施例2の全体斜視図である。
【図9】本発明の実施例2の断面図である。
【図10】本発明の実施例3の断面図である。
【図11】本発明の実施例4の全体斜視図である。
【図12】本発明の実施例4の断面図である。
【図13】本発明の実施例5の全体斜視図である。
【図14】本発明の実施例5の断面図である。
【図15】本発明の実施例6の全体斜視図である。
【図16】本発明の実施例6の断面図である。
【図17】本発明の実施例7の全体斜視図である。
【図18】本発明の実施例7の断面図である。
【図19】本発明の実施例8の斜視図である。
【図20】本発明の実施例8の断面図である。
【図21】本発明の実施例8の断面図である。
【図22】「引例の図7」を示す状態図である。
【図23】「引例の図8」を示す状態図である。
【図24】「引例」の不具合を示す状態図である。
【図25】「引例」の不具合を示す状態図である。
【図26】「引例」の不具合を示す状態図である。
【図27】「引例」の不具合を示す状態図である。
【符号の説明】
【0050】
1 シート収容箱
2 積層シート束
3、4 回転ガイド手段
3a、3b、4a、4b 窪み
5 第1シート
5a 折挟み部
6 第2シート
7 内側ストッパー手段
8 外側ストッパー手段
9 落し蓋
10 支持ストッパー手段
11 側板付落し蓋
12 浅型シート収容箱
13 ガイド
14 ガイド孔
15 傾斜部
16 筒体
17 蓋板
18 重錘体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを互いに折り挟んで構成した折挟み部を有し、積層シート束から前記シートの上部を取出して順番に1枚ずつ取出すシート供給具であって、
シートの上部を略円筒形の左右一対の回転ガイド手段で挟み、シートの取出しに従って、左右いずれかの前記回転ガイド手段が回転しながら、第1シートを送出し、前記折挟み部が通過するとき前記回転ガイド手段が上方に移動しながら第1シートの外面を回転することにより、第2シートの上部を左右一対の回転ガイド手段の間に送り込み、前記シートが連続してスムースに排出されることを特徴とするシート供給具。
【請求項2】
左右一対の回転ガイド手段の外半径Eを、7.0〜25mmの範囲とすることを特徴とする請求項1記載のシート供給具。
【請求項3】
左右一対の回転ガイド手段の最小接近距離Cを制限する内側ストッパー手段を有することを特徴とする請求項1または2記載のシート供給具。
【請求項4】
左右一対の回転ガイド手段の最小接近距離Cを制限する内側ストッパー手段と、最大距離Dを制限する外側ストッパーとを有することを特徴とする請求項1、2または3記載のシート供給具。
【請求項5】
左右一対の回転ガイド手段の最小接近距離Cを6mm以上に制限する内側ストッパー手段と、最大距離Dを、35mm以下に制限する外側ストッパーとを有することを特徴とする請求項1、2、3または4記載のシート供給具。
【請求項6】
左右一対の回転ガイド手段は、最小接近距離Cを6mm以上に制限し、及び最大距離Dを35mm以下に制限する支持ストッパー手段に遊嵌しており、前記支持ストッパー手段が取付けられた落し蓋が、シート収容箱の内側を上下し、該落し蓋の自重により、自動的に積層シート束の上面に移動することを特徴とする請求項1または2記載のシート供給具。
【請求項7】
左右一対の回転ガイド手段は、最小接近距離Cを6mm以上に制限し、及び最大距離Dを35mm以下に制限する支持ストッパー手段に遊嵌しており、前記支持ストッパー手段が取付けられた側板付落し蓋が、積層シート束の上面を覆うことにより、シートに水滴等がかからないと共に該側板付落し蓋の自重により、自動的に積層シート束の上面に移動することを特徴とする請求項1、または2記載のシート供給具。
【請求項8】
積層シート束を収容するシート収容箱内の底部に、内側に向かって下方に傾斜した一対の傾斜部を設けることにより左右一対の前記回転ガイド手段が、自重により接近することを特徴とする請求項1、または2記載のシート供給具。
【請求項9】
左右一対の回転ガイド手段の夫々の重量を100グラム以上とすることを特徴とする請求項1〜8記載のシート供給具。
【請求項1】
シートを互いに折り挟んで構成した折挟み部を有し、積層シート束から前記シートの上部を取出して順番に1枚ずつ取出すシート供給具であって、
シートの上部を略円筒形の左右一対の回転ガイド手段で挟み、シートの取出しに従って、左右いずれかの前記回転ガイド手段が回転しながら、第1シートを送出し、前記折挟み部が通過するとき前記回転ガイド手段が上方に移動しながら第1シートの外面を回転することにより、第2シートの上部を左右一対の回転ガイド手段の間に送り込み、前記シートが連続してスムースに排出されることを特徴とするシート供給具。
【請求項2】
左右一対の回転ガイド手段の外半径Eを、7.0〜25mmの範囲とすることを特徴とする請求項1記載のシート供給具。
【請求項3】
左右一対の回転ガイド手段の最小接近距離Cを制限する内側ストッパー手段を有することを特徴とする請求項1または2記載のシート供給具。
【請求項4】
左右一対の回転ガイド手段の最小接近距離Cを制限する内側ストッパー手段と、最大距離Dを制限する外側ストッパーとを有することを特徴とする請求項1、2または3記載のシート供給具。
【請求項5】
左右一対の回転ガイド手段の最小接近距離Cを6mm以上に制限する内側ストッパー手段と、最大距離Dを、35mm以下に制限する外側ストッパーとを有することを特徴とする請求項1、2、3または4記載のシート供給具。
【請求項6】
左右一対の回転ガイド手段は、最小接近距離Cを6mm以上に制限し、及び最大距離Dを35mm以下に制限する支持ストッパー手段に遊嵌しており、前記支持ストッパー手段が取付けられた落し蓋が、シート収容箱の内側を上下し、該落し蓋の自重により、自動的に積層シート束の上面に移動することを特徴とする請求項1または2記載のシート供給具。
【請求項7】
左右一対の回転ガイド手段は、最小接近距離Cを6mm以上に制限し、及び最大距離Dを35mm以下に制限する支持ストッパー手段に遊嵌しており、前記支持ストッパー手段が取付けられた側板付落し蓋が、積層シート束の上面を覆うことにより、シートに水滴等がかからないと共に該側板付落し蓋の自重により、自動的に積層シート束の上面に移動することを特徴とする請求項1、または2記載のシート供給具。
【請求項8】
積層シート束を収容するシート収容箱内の底部に、内側に向かって下方に傾斜した一対の傾斜部を設けることにより左右一対の前記回転ガイド手段が、自重により接近することを特徴とする請求項1、または2記載のシート供給具。
【請求項9】
左右一対の回転ガイド手段の夫々の重量を100グラム以上とすることを特徴とする請求項1〜8記載のシート供給具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公開番号】特開2007−153439(P2007−153439A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−380719(P2005−380719)
【出願日】平成17年12月2日(2005.12.2)
【出願人】(596098645)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月2日(2005.12.2)
【出願人】(596098645)
【Fターム(参考)】
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