説明

シート収用容器

【課題】油成分を含有する洗浄剤を含浸したシートを収用して容器が膨潤するのを回避し、天蓋や底蓋の開閉をスムーズに行えるようにし、且つ多数回天蓋や底蓋を開閉しても、容器の耐久性や密封性が損なわれないようにする。
【解決手段】油成分を含有する洗浄剤を含浸したシートを収用するPETからなる容器本体11と、容器本体11の天面開口部13を覆うソフトPBTからなる天蓋12と、底面開口部14を覆う底蓋15とを含み、天面開口部13は開口部周壁17によって囲まれて開口しているシート収用容器10であって、天蓋12は、下面側に開口部周壁13に内挿される内挿周壁18を有していると共に、内挿周壁18の外側部分から下方に突出する係止部20を備え、係止部20を開口部周壁17の外側部分に設けた被係止部21に係止して、天面開口部17を開閉する。天蓋12の閉塞状態において、開口部周壁13と内挿周壁18との間に隙間sを保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート収用容器に関し、特に天面開口部と底面開口部とを備える容器本体に洗浄剤を含浸したシートを収用するシート収用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばウェットテッシュ等の洗浄剤を含浸したシートを複数枚収用し、天面開口部から順次取り出せるようにしたシート収用容器として、例えば天面が開口部となった略六面体形状の容器本体と、天面の開口部を開閉する蓋体とからなり、ポリプロピレンやポリエチレン等のプラスチック材料を用いて箱状に形成された容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。これらのシート収用容器では、天面の大きな開口部から、積層状態のシートを詰替え可能に容器本体に収容すると共に、容器本体の開口周縁部にヒンジ連結した蓋体を開閉したり、天面開口部を覆って装着した蓋体の一部を、他の部分に対して折り曲げ可能なヒンジ部において折り曲げて当該蓋体の一部を開閉することにより、洗浄用のシートを容器本体から取り出すようになっている。
【0003】
また、容器本体を天面開口部と底面開口部とを備えるように形成し、底面開口部を覆う底蓋を着脱して、積層状態のシートを詰替え可能に容器本体に収容すると共に、容器本体の天面部には、天面開口部を、収用されたシートを取り出し易い所望の形状で開口形成したシート収用容器も知られている。
【0004】
これらのシート収用容器では、特に天面開口部を覆う天蓋や底面開口部を覆う底蓋は、開閉を行い易いように、しなりを生じる軟らかさを備えていることが好ましいことから、ポリプロピレンやポリエチレン等の柔軟性を有するプラスチック材料を用いて形成されるのが一般的である。
【特許文献1】特開平10−10225号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ポリプロピレンやポリエチレンは、親油性の樹脂であって油成分との相溶性が大きく、耐油性に乏しいため、シートに含浸した洗浄剤が油成分を含有するものであると、長期間の使用によって容器本体や天蓋等が膨潤して変形するおそれがある。特に、洗浄剤がメーク落しに好適な低分子量の油剤や揮発性の油剤、例えばイソドデカン(マルカゾールR)を含むものであると、ポリプロピレンやポリエチレンによる容器が膨潤して変形することが確認されており、このような油成分に対して膨潤しないプラスチック材料を選択することが重要である。
【0006】
一方、耐油性に優れ、射出成形が容易で安価なプラスチック材料として、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)が知られているが、PETは、ポリプロピレンやポリエチレンと比較して柔軟性が劣る硬いプラスチック材料であるため、容器本体に用いることはできても、しなりを生じる軟らかさを備えていることが要望される天蓋や底蓋に用いることは好ましくない。
【0007】
また、天蓋や底蓋に用いるプラスチック材料として、油成分との相溶性が小さく、柔軟性を有する特定の樹脂を選定することが考えられるが、単にこのようなプラスチック材料を選定するだけでは、硬いプラスチック材料であるPETによる容器本体に設けられた被係合部に、柔軟性のあるプラスチック材料による天蓋に設けられた係合部を係止しつつ、天面開口部を繰返し開閉すると、多数回の着脱によって軟らかい材質の天蓋が損傷し、容器の耐久性や密封性に懸念が生じることになる。
【0008】
本発明は、油成分を含有する洗浄剤が含浸されたシートを収用した際に容器が膨潤するのを効果的に回避できると共に、シートを取り出す際の天蓋の開閉をスムーズに行うことができ、且つ多数回天蓋の開閉を繰り返しても、容器の耐久性や密封性が損なわれるのを効果的に抑制することのできるシート収用容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、天面開口部と底面開口部とを備え、油成分を含有する洗浄剤を含浸したシートを収用する容器本体と、前記天面開口部を覆う天蓋と、前記底面開口部を覆う底蓋とを含み、前記天面開口部は、前記容器本体の天面部に開口部周壁によって囲まれて開口しているシート収用容器であって、前記容器本体はポリエチレンテレフタレートからなると共に、前記天蓋はソフトセグメントを共重合したポリブチレンテレフタレートからなり、前記天蓋は、前記開口部周壁の外側において前記容器本体の天面部にヒンジ接合されると共に、下面側に前記開口部周壁の内側に内挿される内挿周壁を有しており、且つ前記天蓋は、ヒンジ接合部とは反対側における前記内挿周壁の外側部分から下方に突出する係止部を備え、該係止部を前記開口部周壁の外側部分に設けた被係止部に着脱可能に係止して、前記天面開口部を開閉すると共に、前記天蓋の閉塞状態において、前記開口部周壁と前記内挿周壁との間に隙間が保持されるシート収用容器を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明のシート収用容器によれば、油成分を含有する洗浄剤が含浸されたシートを収用した際に容器が膨潤するのを効果的に回避できると共に、シートを取り出す際の天蓋の開閉をスムーズに行うことができ、且つ多数回天蓋の開閉を繰り返しても、容器の耐久性や密封性が損なわれるのを効果的に抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1〜図3に示す本発明の好ましい一実施形態に係るシート収用容器10は、油成分を含有する洗浄剤を含浸したシートとして、例えばメーク落し用の洗浄剤を含浸したシートを、容器本体11の内部に複数枚積層した状態で収用し、天蓋12を開閉しつつ天面開口部13から好ましくは一枚一枚シートを順次取り出しながら使用できるようにする。本実施形態では、メーク落し用の洗浄剤は、ファンデーションや口紅の他、例えばウォータープルーフマスカラ等を落とせる油性成分を、洗浄基剤として含有している。
【0012】
このような油性成分としては、沸点150〜250℃の低沸点軽質流動イソパラフィンを2〜50%程度含んでいることが好ましい。低沸点軽質流動イソパラフィンは、その高い揮発性によって使用後のべたつきを低減することで、使用感を向上させるなどの効果がある。さらに低分子量であるため油性皮膜を効果的に溶解し高い洗浄力が発現する。低沸点軽質流動イソパラフィンの製品としては、IPソルベント(出光化学社製)やアイソパー(シェル社製)、アイソゾール(新日本石油化学社製)、マルカゾール(丸善石油化学社製)などが挙げられる。中でも匂いや使用感の点から、マルカゾールR(丸善石油化学社製)や2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタンなどのイソドデカンを使用することが好ましい。低沸点軽質流動イソパラフィンは他の油剤と組み合わせることも可能である。組み合わせる油剤は特に限定されるものではないが、高い洗浄力と油性感のない使用感を実現するために、揮発性のシリコーンや粘度15mPa・s程度の低粘度の油剤と組み合わせることが好ましい。
【0013】
本実施形態のシート収用容器10は、このような油成分を含有する洗浄剤を含浸したシートを適宜詰め替えながら使用した場合でも、容器が膨潤するの回避すると共に、天蓋12を着脱しつつ多数回天面開口部13を開閉しても、容器の耐久性や密封性が損なわれるのを抑制して、その機能を保持しつつ長期間に亘って使用できるようにするものである。
【0014】
そして、本実施形態のシート収用容器10は、天面開口部13と底面開口部14(図3参照)とを備え、油成分を含有する洗浄剤を含浸したシートを収用するポリエチレンテレフタレート(PET)からなる容器本体11と、天面開口部13を覆うソフトセグメントを共重合したポリブチレンテレフタレート(ソフトPBT)からなる天蓋12と、底面開口部14を覆う底蓋15とを含み、天面開口部13は、容器本体11の天面部16に開口部周壁17によって囲まれて開口している。また天蓋12は、開口部周壁17の外側において容器本体11の天面部16にヒンジ接合されると共に、下面側に開口部周壁17の内側に内挿される内挿周壁18を有しており、且つ天蓋12は、ヒンジ接合部19とは反対側における内挿周壁18の外側部分から下方に突出する係止部20を備え、この係止部20を開口部周壁18の外側部分に設けた被係止部21に着脱可能に係止して、天面開口部13を開閉すると共に、図4に示すように、天蓋12の閉塞状態において、開口部周壁17と内挿周壁18との間に隙間sが保持されるようにする。
【0015】
本実施形態では、図1〜図3に示すように、容器本体11は、PETからなる射出成形品であり、例えば幅bが50〜100mm程度、長さlが50〜100mm程度、高さhが30〜100mm程度の大きさの、中空略六面体形状に形成される。また容器本体11は、その底面部の全域が底面開口部14として開口していると共に、その天面部16には、周囲の帯状部分を残して凹状に窪んだ、天面部16と略相似形状の窪み部23が設けられている。窪み部23は、中間の四角形部分23aが高くなった複数段の構造を備えており、この四角形部分23aの中央部に、開口部周壁17によって囲まれる円形の天面開口部13が開口形成される。また、四角形部分23aを挟んでさらに低くなった後方窪み部23bには、これの両側の側壁面23cに、天蓋12をヒンジ接合するための円形のピン挿入穴24(図3参照)が外側に窪んで設けられている。このピン挿入穴24に天蓋12の基端部分に設けたピン突起(図示せず)を挿入係止することにより、天蓋12を、ピン挿入穴24を中心として回転可能に支持する。
【0016】
さらに、四角形部分23aを挟んでさらに低くなった前方窪み部23dには、後方の四角形部分23aとの段差壁面23eの中央上部から突出して、図4にも示すように、被係止部21としての係止リブが、開口部周壁17と離れた開口部周壁17の外側部分に位置して設けられる。さらにまた、開口部周壁17の内側面には、天蓋12の閉塞状態において開口部周壁17と天蓋12の内挿周壁18との間の隙間sを保持しつつも、この隙間sの大きさを調整して容器の適度な密封性を保持させるための環状リブ25が、全周に亘って連続突出して設けられる。
【0017】
本実施形態では、天面開口部13を開閉する天蓋12は、ソフトPBTからなる平板状の射出成形品であり、凹状湾曲部12aとなった前方部分の形状を除いて、容器本体11の窪み部23の平面形状と略合致する形状を備える。容器本体11にヒンジ接合される天蓋12の基端部分の両側には、下方に突出してピン支持フランジ26(図1参照)が設けられている。ピン支持フランジ26には、ピン突起が外側に突出して設けられている。ピン突起は、容器本体11の後方窪み部23bの側壁面23cに形成したピン挿入穴24に挿入されることにより、ピン挿入穴24と共にヒンジ接合部19を構成して、ピン挿入穴24を中心として天蓋12を回転させつつ天面開口部13を開閉させる。
【0018】
また、本実施形態では、天蓋12の下面周縁部に沿って、縁取り段部27が設けられており、天蓋12を閉塞した際に、縁取り段部27を窪み部23の四角形部分23aの側縁部に沿って当接させることにより、天蓋12の下面と四角形部分23aの上面とが密着するのを回避しつつ、天蓋12の上面を、容器本体11の天面部16周囲の帯状部分と面一に配置する。天蓋12の前方部分が凹状湾曲部12aとなっていることにより、天蓋12の上面を容器本体11の天面部16と面一に配置しても、窪み部23の縁部との間に指を入れることが可能な開口が保持されるので、天蓋12を開放する際に、係止部20と被係止部21との係止状態を解除する操作をスムーズに行うことが可能になる。
【0019】
さらに、本実施形態では、天蓋12の下面には、天面開口部13の周囲を囲う開口部周壁17の内側に内挿される内挿周壁18が下方に突出して設けられ、ヒンジ接合部19とは反対側における内挿周壁18の外側部分には、係止部20が下方に突出して設けられる。内挿周壁18は、環状リブ25を含む開口部周壁17の内径よりも僅かに小さな外径を有する円環状のリブによって構成され、天蓋12を開閉する際に、開口部周壁17や環状リブ25との間に隙間sを保持して、これらとの接触を回避する。ここで、内挿周壁18と開口部周壁17との間の隙間sは、0.05〜0.5mmとすることが好ましく、0.05〜0.1mmとすることがさらに好ましい。内挿周壁18と開口部周壁17との間の隙間sを0.05mm〜0.5mmとすることにより、容器の密閉性を保持しつつ容器の耐久性、快適な開閉性を確保できるという利点が得られる。
【0020】
係止部20は、前方窪み部23dの段差壁面23eに設けられた係止リブ21と対応する位置において、天蓋12から下方に突出する突出片20aと、この突出片20aの下部から内側に突出する係止突起20bとからなる(図4参照)。天蓋12を閉塞する際には、突出片20aを外側に押し広げるようにして弾性変形させつつ、係止突起20bを係止リブ21に乗り上げさせて当該係止リブ21の下側に係止する。天蓋12を開放する際には、同様に突出片20aを外側に押し広げるようにして弾性変形させつつ、係止突起20bを係止リブ21に乗り上げさせて係止状態を解除する。
【0021】
ここで、天蓋12を形成するためのソフトPBTは、ポリブチレンテレフタレート(PBT)にソフトセグメントを共重合して得られるものである。ポリブチレンテレフタレートは、耐油性に優れたプラスチック材料として知られているが、曲げ弾性率が高く、PETと同様に硬い材質のものであるため、天蓋12の材料として用いるのは適切ではない。一方、PBTは、特定の柔軟性を有する樹脂と共重合することにより、柔軟性を付与するセグメント(ソフトセグメント)を共重合したソフトPBTを形成することができる。形成されたソフトPBTは、PBTの主な物性を変化させることなく、例えば300〜2400MPa、好ましくは300〜900MPaの低い曲げ弾性率を備えるプラスチック材料を構成する。PBTと共重合される柔軟性を有する樹脂としては、例えばポリオール・ジオール等を用いることができ、その配合量等を調整することにより、曲げ弾性率を適宜調整することができる。ソフトPBTとして、より具体的には、例えば商品名「ノバデュラン5500シリーズ」(三菱エンジニアリングプラスチック社製)等を用いることができる。
【0022】
容器本体11の底面開口部14を覆う底蓋15は、好ましくは詰替え用として例えばプラスチックフィルムやアルミ箔積層フィルム等からなる袋に積層状態で包装されたシートを、袋の開封部を開封した状態で、大きな開口面積の底面開口部14から容器本体11に出し入れする際に、底面開口部14を開閉するべく底面開口部14を覆って着脱可能に取り付けられる。底蓋15は、底面開口部14よりも僅かに大きな、これと相似形の平面形状を有している。また周縁部分に沿って立設して、係着壁28が設けられている。係着壁28を、底蓋15の弾性変形を利用しつつ、容器本体11の側面部22の下端外周縁部に沿って連続的に切欠き形成した係着凹部29に嵌め込むようにして装着することにより、底面開口部14を閉塞する。底蓋15は、詰替え時の開閉蓋として用いられ、着脱される回数は少ないものの、着脱時にしなりを生じる軟らかさを備えていることが望ましいことから、天蓋12と同様に、プラスチック材料としてソフトPBTを用いて形成することが好ましい。
【0023】
そして、上述の構成を備える本実施形態のシート収用容器10によれば、例えば積層状態で袋に包装されたシートを適宜詰め替え、天蓋12を繰り返し着脱しながら天面開口部13を開閉して、容器本体11に収用されたシートを順次取り出しつつ長期間に亘って使用されることになるが、収用されるシートが、油成分であるイソドデカンを含有する洗浄剤が含浸されたシートであっても、容器10が膨潤するのを回避できると共に、シートを取り出す際の天蓋12の開閉をスムーズに行うことができ、且つ多数回天蓋12の開閉を繰り返しても、容器10の耐久性や密封性が損なわれるのを抑制することができる。
【0024】
すなわち、本実施形態では、容器本体11、天蓋12、及び底蓋15が、いずれも耐油性に優れたPET或いはソフトPBTからなるので、長期間に亘って使用しても、容器10が膨潤して変形することがない。また、天蓋12や底蓋15が、柔軟性を有するプラスチック材料であるソフトPBTからなるので、天面開口部13や底面開口部14を開閉する際に、天蓋12や底蓋15に適度なしなりを生じさせながら、これらの着脱操作をスムーズに行うことが可能になる。さらに、天面開口部13を閉塞した状態に保持するための天蓋12の係合を、開口部周壁17と内挿周壁18との間の内嵌合によって行うのではなく、開口部周壁17と内挿周壁18との間には隙間sを保持したまま、開口部周壁17の外側部分に設けた被係止部21と、内挿周壁18の外側部分に設けた係止部20とのいわゆる外嵌合方式によって、天蓋12を容器本体11に係合するので、ソフトPBTからなる天蓋12の内挿周壁18が、硬いPETからなる容器本体11の開口部周壁17と繰り返し接触して損傷するのを回避することが可能になり、これによって容器10の耐久性や密封性が損なわれるのを効果的に抑制することが可能になる。
【0025】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、底蓋をソフトPBTを用いて形成する必要は必ずしもなく、底蓋は着脱される回収が少ないことから、PET等のその他の耐油性に優れたプラスチック材料を用いて形成することもできる。また、収用されるシートは、軽質流動イソパラフィンを油成分として含有するメーク落し用の洗浄剤を含浸したシートに限定されることなく、他の油成分を含有するメーク落し用の洗浄剤を含浸したシートや、メーク落し用以外の、他の油成分を含有する液を含浸した洗浄シートやスキンケアシート、床や家具を清掃するための清掃シート等を収用して用いることもできる。特に、本発明のシート収用容器は、油成分として、例えば軽質流動パラフィンや揮発性環状シリコーン等の揮発性油剤を含有する洗浄剤を含浸したシート収用する容器として好適である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の好ましい一実施形態に係るシート収用容器を天蓋を開いた状態で示す斜視図である。
【図2】本発明の好ましい一実施形態に係るシート収用容器を天蓋を閉じた状態で示す斜視図である。
【図3】図2のA−A線に沿った略示断面図である。
【図4】図3のB部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0027】
10 シート収用容器
11 容器本体
12 天蓋
13 天面開口部
14 底面開口部
15 底蓋
16 容器本体の天面部
17 開口部周壁
18 内挿周壁
19 ヒンジ接合部
20 係止部
21 被係止部
22 容器本体の側面部
23 窪み部
23a 四角形部分
23b 後方窪み部
23c 後方窪み部の側壁面
23d 前方窪み部
23e 段差壁面
24 ピン挿入穴
25 環状リブ
26 ピン支持フランジ
27 縁取り段部
28 係着壁
29 係着凹部
s 開口部周壁と天蓋周壁との間の隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天面開口部と底面開口部とを備え、油成分を含有する洗浄剤を含浸したシートを収用する容器本体と、前記天面開口部を覆う天蓋と、前記底面開口部を覆う底蓋とを含み、前記天面開口部は、前記容器本体の天面部に開口部周壁によって囲まれて開口しているシート収用容器であって、
前記容器本体はポリエチレンテレフタレートからなると共に、前記天蓋はソフトセグメントを共重合したポリブチレンテレフタレートからなり、
前記天蓋は、前記開口部周壁の外側において前記容器本体の天面部にヒンジ接合されると共に、下面側に前記開口部周壁の内側に内挿される内挿周壁を有しており、
且つ前記天蓋は、ヒンジ接合部とは反対側における前記内挿周壁の外側部分から下方に突出する係止部を備え、該係止部を前記開口部周壁の外側部分に設けた被係止部に着脱可能に係止して、前記天面開口部を開閉すると共に、前記天蓋の閉塞状態において、前記開口部周壁と前記内挿周壁との間に隙間が保持されるシート収用容器。
【請求項2】
前記底蓋はソフトセグメントを共重合したポリブチレンテレフタレートからなる請求項1記載のシート収用容器。
【請求項3】
前記洗浄剤に含有される油成分がイソトデカンである請求項1又は2に記載のシート収用容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−204131(P2007−204131A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−27049(P2006−27049)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】