シート収納箱
【課題】従来のシート収納箱の、シート取り出し用開口部にシートの固定用シートを貼り付けたものは資源の面で無駄なものであり、開口部にシート固定用シートが貼り付けられてないものは、開口部縁が広すぎたために開口部自体が大きくなりシートの固定が弱くなるものや、開口部縁が近づきすぎたために開口部縁が部分的に小さくなりシートの取り出し抵抗が大きくなりすぎるという問題があった。
【解決手段】本発明は、従来の問題を解決するため開口部分の空間の面積を適度に狭めることでシートの動きを狭め、開口部縁を凸形状のなめらかな曲線とすることでシートをなめらかに滑らせやすくし、シートが開口部から出やすい部分とシートを引っかけやすい部分を効果的に構成した特願2009−290346の開口部において、組み合わせのバリエーションの明示により多様なセンスのユーザーに対応するシート収納箱である。
【解決手段】本発明は、従来の問題を解決するため開口部分の空間の面積を適度に狭めることでシートの動きを狭め、開口部縁を凸形状のなめらかな曲線とすることでシートをなめらかに滑らせやすくし、シートが開口部から出やすい部分とシートを引っかけやすい部分を効果的に構成した特願2009−290346の開口部において、組み合わせのバリエーションの明示により多様なセンスのユーザーに対応するシート収納箱である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特願2009−290346を元にしたティッシュペーパーやキッチンペーパーやクッキングシートやビニール袋などのドライシート類を個々に折り返し上下に挟み込んで重ね合わせたものを収納する箱形のシート収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の紙などで作られた箱形のティッシュペーパー収納箱の取り出し用開口部は、プラスチックなどの高分子化合物で形成され中央部分に開口のための切れ目をつけたティッシュペーパー固定用シートがシート収納箱の開口部に貼り付けられたものや、シート取り出し用開口部に前述の固定用シートを貼り付けず開口部の中央に隙間の空きすぎた線対称形状や点対称形状になったものや、ティッシュペーパーのなめらかな取り出しを疎外する開口部中央付近まで開口部縁を形成する突起が張り出したものなどであった。
【0003】
また通常のティッシュペーパーは、ティッシュペーパーの半分ほどが開口部から出た状態で固定され、そのティッシュペーパーを引き出すと下にある次のティッシュペーパーが引き出されて上にあったティッシュペーパーと同様の状態で固定されることを繰り返す。
【0004】
以下、ティッシュペーパーを折った時にできる線を折り目とし、図1の(1’)で示し、その折り目と平行な次に出てくるティッシュペーパーの縁を継ぎ目とし、ティッシュペーパーが複数収納されている場合継ぎ目と折り目は連続している。
【0005】
図1はシート一例の図であり、(A)はシートを広げた図で(B)は(1’)の折り目に沿ってシートを半折りした図で、(1)はシート、(1’)はシートの折り目であり、点線円(1R)はシートの向かって右側部分付近、点線円(1L)はシートの向かって左側部分付近である。
【0006】
従来のティッシュペーパーは二枚一組で重ね合わせたものを一枚のシートとしたものが多く、また、従来のティッシュペーパーの折り方は1回折ったものや、2回折ったものなど様々であり、ティッシュペーパーの折ったそれぞれの面の大きさや折り目の線の位置は必ずしも均一ではなく、ティッシュペーパーの形状は生産者が任意に行っており、その種類は多様である。
【0007】
図2は従来のティッシュペーパー収納箱を斜め上から見た図一例であり、(2)はティッシュペーパーを収納する容器の取り出し用開口部を有する面、(3)はミシン目によって取り去る上ぶたを取り外した後のティッシュペーパー取り出し用開口部、(2’)は(3)から取り外した上ぶたであり、(A−A’)は収納箱の横、(B−B’)は収納箱の縦、(C−C’)は収納箱の高さ、(d)は開口部の中心付近を示したものであり、以下に記載する説明においても箱の縦、箱の横、箱の高さ、開口部の中心付近として使用する。
【0008】
また、(a−a’)は開口部から取り出すシートが収納された状態のシートにおける平均的なシートの折り目の方向と平行又はほぼ平行な開口部中心を通過する直線であるが、(a−a’)は以下の段落及び以下の図でも、図2の(a−a’)と同義であり、また、(a−a’)と垂直で開口部中心を通る直線を(b−b’)とし、以下の説明でも使用する。
【0009】
以下、特開2008−137686、特開2003−040361、特開2006−027648、特開2008−162623について説明する。
【0010】
特開2008−137686は、開口部の点対称の位置付近に一対の突起が設けられていることが記載されており、その突起が出てくるシートをスムーズに取り出したり固定したりするものであるが、シートの表側又は裏側に対して単一の方向の傾きしか持たない開口部で、開口部の空間を狭くするためには極端に開口部を傾かせなければならず、シート収納箱を覆う布製のカバー等を使用した時シート中央部分が開口部から出てきにくくなったりして、取り出し方が悪いと収納箱の中にシートが再び滑り落ちたりした。
【0011】
特開2003−040361は、「2組のフラップを延設するとともに、これら2組のフラップは相対向するフラップ同士の形状を夫々異ならせ、かつ対角に位置するフラップ同士を同形状とすべく平面視で開口部の中心点に関して点対称に形成してあり(公報第4頁左欄第1〜5行及び図2参照)、また特開2003−040361は、開口部中心を通る左右方向の中心線を挟んで一方側に位置する指先挿入半空間とによって指先挿入空間を形成するとともに、これら指先挿入半空間をそれぞれ左右互い違いの方向に所定距離だけ偏倚させて形成してある(公報第4頁左欄第15〜20行参照)」と記載されている。
【0012】
ウエットティッシュ同士は水分によって一枚一枚がひっついてつながりやすく、ウエットティッシュと収納箱の開口部ではウエットティッシュが水分を含んで滑りやすいために、ウエットティッシュ収納箱の開口部は特開2003−040361のように凸形状と凹形状の面が対向した夫々異なる突起によりシートを引っかけやすくしたり、突起を部分的に細くして弾性変形しやすくしシートを引き出しやすくする必要があることがわかる。
【0013】
すなわち、2003−040361は開口部の2カ所の対角において、夫々異なる様に一対は鋭角の突起と、もう一対はくぼみのついた突起の計2対の夫々異なる突起により形成されおり、シートを固定するための主となる方法が突起によってシートを局部的に突きくことで固定しており、4つの突起が凸形状の曲線で形づくられてないために、ティッシュペーパーにあまり抵抗を与えず移動させたり固定したりすることができなかった。
【0014】
また特開2003−040361のフラップをもつ取り出し口にある指先挿入空間について、「特開2003−040361明細書の従来の技術及び図面の図11」に記載のフラップをもつ取り出し口においても指先挿入空間は形成されており、特開2003−040361の指先挿入空間は特開2003−040361のフラップをもつ取り出し口においてのみの指先挿入空間であることがわかる。
【0015】
特開2006−027648について、開口部の中央付近に点対称形状の一対の突起を有しているが、開口部中央が狭いので左右いずれかの開口した空間からティッシュペーパーを取り出さなくてはならない形状であり、また、中央部分の突起がティッシュペーパーの動きを妨げる可能性があった。
【0016】
特開2008−162623は、公報2頁請求項1の第10〜12行に「前記取出口の縁は、・・・長手方向中心線を挟んで対向する一対の第1縁部」と記載されている。
【0017】
つまり、シートを収納箱から引き出し始め時、シート上で力のかかりやすい部分に突起の頂点付近が存在するために次に出てくるシートを引っかけやすく、また、開口部が点対称形状でなく開口部中央に広い指先挿入空間を設けることができないためにシートが収納箱の内部に滑り落ちた際開口部から収納箱の内部に指を入れ辛い開口部である。
【0018】
【特許文献1】特開2008−137686
【特許文献2】特開2003−040361
【特許文献3】特開2006−027648
【特許文献4】特開2008−162623
【非特許文献1】広辞苑 第6版
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
従来のシート取り出し用開口部にシートの固定用シートを貼り付けたものでは、シートを取り出すことには適していても資源の面では無駄なものであり、また、従来のシート収納箱の開口部にシート固定用シートが貼り付けられてないものでは、開口部縁が広すぎたために開口部自体が大きくなりシートの固定が弱くなるものや、開口部縁が近づきすぎたために開口部縁が部分的に小さくなりシートの取り出し抵抗が大きくなりすぎるものなどであった。
【0020】
本発明は、このような従来のシート収納箱が有していた上記の問題を解決するため特願2009−290346に記載したシート収納箱のシート取り出し用開口部縁の形状を、開口部分の空間の面積を適度に狭めることでシートの動きを狭め、開口部縁を凸形状のなめらかな曲線とすることでシートをなめらかに滑らせやすくし、対角の2組の主となる開口部縁を同類形状の向かい合う開口部縁の突起部分の高さを変えることでシートが開口部から出やすい部分となめらかにシートを引っかけやすい部分を効果的に構成する開口部を利用して、開口部形状の視覚的バリエーションを増やすことを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明のシート収納箱は上記目的を達成するために、
開口部中心を中点とした対角2対になだらかな凸形状曲線の開口部縁を有し、
その2対の開口部縁は交互に設置され、対角にある開口部縁の頂点の高さが同じ又はほぼ同じであり、かつ、向かい合う又は隣り合う開口部縁の頂点の高さが異なり、
開口部中心の直径3mmの円以内及び開口部両端の直径2mmの円以内の計3カ所で必ず開口部縁又は蓋が存在せず開通した空間となり、
前述の2対のなだらかな凸形状曲線の開口部縁は、前述の3カ所の空間の間に位置して形づくられ、
前述の開口部両端の空間を形成する開口部縁は前述の凸形状曲線の開口部縁を挟んで対となるくぼみであり、また、前述の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁は両側の隣り合う凸形状曲線の開口部縁との間にくぼみを有しそのくぼみは開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の対角で対となるくぼみであり、
開口部から取り出すシートが収納された状態のシートにおける平均的なシートの折り目の方向と平行又はほぼ平行な開口部中心を通過する直線を軸に開口部を180度回転すると非線対称形状であり、かつ、開口部の中心を軸に開口部を180度回転すると点対称形状又はほぼ点対称形状である開口部縁、を設けた開口部縁において、
上記の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の対角で対となるくぼみのいずれか一方に、両側の凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線の突起を一個有したことを特徴とする。
【0022】
また本発明のシート収納箱のシート取り出し用開口部は、上記0021の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁において、
隣り合うなだらかな凸形状曲線が接する開口部縁や、なだらかな凸形状曲線と両側の凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線が接する開口部縁が、折れ線形状又は折れた凸形状曲線により形づくられたくぼみであることを特徴とする。
【0023】
また本発明のシート収納箱のシート取り出し用開口部は、上記0021記載の開口部両端にある直径2mmの円より外の開口部縁を形づくる1対のくぼみにおいて、
そのくぼみ自体が凹形状の曲線を含んだ形状のくぼみであることを特徴とする。
【0024】
上記0021の作用は、上記した上下一方の曲線形状の開口部縁が同類形状のなだらかな凸形状となることにより、シートを滑らせるための突起部分にくぼみの反り返りがないので突起状の開口部縁とシートが接触することによる抵抗を少なくすることができ、突起と突起と対向する開口部縁の凹みによる大きな隙間がないのでシート引き出し時のシートの動きを抑えることができ、開口部が突き出し空間を狭くすることによりシートの固定がスムーズに行え、
また、上記した上下反対側の開口部縁が両側にあるなめらかな突起とその間にある副次的な小さな突起により、シートに小さな突起の形状に近い折り目をつけることができる。
【0025】
上記0022の作用は、上記の凸形状曲線の開口部縁の接合部分が急激に狭くなった形状であるために、シート取り出し時にシートがくぼみに引きつけられる様になる。
【0026】
上記0023の作用は、開口部両端の1対のくぼみが、そのくぼみ自体が凹形状の曲線を含んだ形状のくぼみとなることにより、シートの端をなめらかに固定することができる様になる。
【発明の効果】
【0027】
上記0021の効果は、シートをなめらかに引き出たり、収納箱の中にシートが落ち込みにくくでき、
また、開口部縁を人間の唇形状のポップアート調にできるという効果を発揮する。
【0028】
上記0022の効果は、開口部にひっついた様にシートを引き出すことができ、また、両側にあるなめらかな突起とその間にある副次的な小さな突起により、シートに小さな突起の形状に近い折り目をつけることができ、シートが起立しやすくなるという効果を発揮する。
【0029】
上記0023の効果は、開口部両端を凹型の曲線形状を含んだ形状とすることで、開口部両端が鋭角であればシートを挟み込んでしまいシートの動きを疎外する欠点をなくし、シート自体の復元力によりくぼみの中でシートがなめらかに引っかかる様にしたりすることができるという効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の形態を図3〜図7基づいて説明する。
【0031】
図3は本発明請求項2のシート取り出し用開口部部分一例の図を示し、点線で示した(1)はティッシュペーパー、(5)は本発明の隣り合うなだらかな凸形状曲線が接することにより折れ線形状又は折れた凸形状曲線により形づくられたくぼみ、(6)は(4)及び(4’)の高さより低い凸形状の曲線形状の突起であり、(5’)は(6)の隣に形成されるくぼみであり、(A)は隣り合うなだらかな凸形状曲線が接し折れ線形状又は折れた凸形状曲線により形づくられたくぼみを有した開口部縁であり、(B)はなだらかな凸形状曲線と両側の凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線が接っし線形状又は折れた凸形状曲線により形づくられたくぼみを有した開口部縁である。
【0032】
(5)や(5’)の付近をシートが通ることにより、開口部の狭くなった部分にシートが入り込みやすくなり、その部分を力点にシートの左右の端を開口部の端へ移動させることができ、また、本発明の開口部形状によりシートが必ずしも(9)の請求項3のくぼみにとどいていない状態であっても固定することが可能である。
【0033】
図4は上記の図3の(B)が作動した時の簡略図一例を示し、(1’’)はシートにできた山折り状のすじで、そのすじの間が凹むことによりシートが起立しやすくなる。
【0034】
図5は図3の(A)を開口部下縁に有し、図3の(B)を開口部上縁に有したシート取り出し用開口部一例の図であり、(7)は本発明のシート収納箱のシート取り出し用開口部面、(8)は本発明のシート取り出し用開口部、(4)は(4’)に比べ開口部縁の高さが高い本発明の凸形状曲線の開口部縁、(4’)は(4)に比べ開口部縁の高さが低い本発明の凸形状曲線の開口部縁、(9)は開口部縁の両端において対に形成する請求項3のくぼみであり、シート引き出し時に(5)及び(6)の両端のくぼみはシートを引きつけることができる。
【0035】
図6は図5のシート取り出し用開口部を、反時計回りに回転させた位置に開口部を形成したものであり、(4)がシートの下に潜り込んで下からシートを引っかけて支えやすい開口部である。
【0036】
図7は本発明のシート取り出し用開口部一例の図を示し、下記の図9を反時計回りに回転させた位置に構成した開口部縁であり、本発明の効果を持たせた開口部である。
【0037】
図7の開口部は下記の図9を時計回りに回転させた位置に形成した開口部でもよく、本発明の条件を有したものであればその種類は限定しない。
【実施例】
【0038】
図8は本発明のシート取り出し用開口部に設ける上ぶた一例の図を示し、(10)は開口部中心付近からミシン目によって半分に分割して取り外すことができる上ぶた、(11)は上ぶたの細くなった部分、(12)は指を押し込むことで穴があくミシン目のついた上ぶた部分である。
【0039】
(11)の上ぶたが細くなる部分は、(7)のミシン目の切った部分を長くして周囲のミシン目部分より外れやすくしたり、鋭角の部分は鋭角の先端部分全体を切って上ぶたが外れやすくしたり、また、2重になったミシン目を入れるなど、ミシン目の形状や間隔や数などそれらの種類は限定しない。
【0040】
図9は図7の隣り合う(4)及び(4’)の高さが同じ高さになったもの一例の図を示し、この形状の開口部では向かい合う(4’’)が同じ高さで開口部縁を(a−a’)に近づけすぎることができないために、出てくるティッシュペーパーをうまく開口部縁に接触させることができず、本発明の開口部縁の形状に比べて効果で劣る。
【0041】
図10は本発明の開口部両端の空間(9)を形成する開口部縁一例の図を示し、上記した本発明の開口部両端を形成するくぼみは円弧又は累円弧形状を含んだ曲線で形成されていたが、(A)はくぼみが曲線形状と直線形状が複合されることにより形成され、(B)は開口部縁端が直線形状になることにより形成されたものである。
【0042】
図11は本発明のシート収納箱の開口部の一例の図を示し、(n)と(m)及び(n’)と(m’)は(4)と(4’)の幅の大きさの比を示すための記号であり、(4)及び(4’)が上記した本発明の条件を満たすものであれば(n)と(m)の比、及び(n’)と(m’)の比は同じであっても異なったものであってもその種類は限定しない。
【0043】
図12は本発明のシート収納箱の開口部一例の図であり、図7の開口部をスリムにして、唇状の模様を描いたものである。
【0044】
開口部の形状や収納箱の模様の種類は様々であり、本発明の条件を満たすものであれればその種類は限定しない。
【0045】
本発明の実施態様は以下の通りである。
1.本発明のティッシュペーパ取り出し用開口部は本発明の条件を満たすものであれば、本発明の請求項1に記載した(a−a’)と平行な方向に並ぶ突起の幅の比は同じであっても異なっていてもその種類は限定しない。
2.本発明の副次的な突起の構成位置は本発明の条件を満たすものであれば線対称の位置であっても点対称の位置であってもその種類は限定しない。
3.本発明の開口部中心を含む空間を構成する開口部縁のくぼみが、指先の挿入がしやすい様に少し広めに開口部が形成されるなど他の効果の形状などとの組み合わせの種類は多様であり限定しない。
4.本発明の開口部縁にシートを挟む切り込みやシートに抵抗を与える凹凸を設けたり、本発明の開口部縁の突起が起立しやすくなるために収納箱に設ける凹又は凸形状の線による谷折り線を設けたり、本発明の突起自体を柔らかくするために本発明の突起下部の収納箱面に切れ込みを設けたり、本発明の収納箱において使用するシートを押し上げるため収納箱の底の中心付近にミシン目によって区切られた収納箱部分を押し込むことにより収納箱の内方に起立する突起を設けるためのミシン目と折り線を設けたり、本発明の収納箱を分解又はつぶしやすくするためのミシン目を設けたり、本発明の開口部を他の形状や効果をもつ収納箱に用いる等、本発明の収納箱又は開口部に他の効果を有した構造や材質などを製造業者が任意で複合することの種類は限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】シート一例の図
【図2】従来のティッシュペーパー収納箱を斜め上から見た一例の図
【図3】本発明のシート取り出し用開口部部分の一例の図
【図4】図3のBの動作の一例の図
【図5】本発明のシート取り出し用開口部の一例の図
【図6】本発明のシート取り出し用開口部の一例の図
【図7】本発明のシート取り出し用開口部の一例の図
【図8】本発明のシート取り出し用開口部に設ける上ぶたの一例の図
【図9】主となる突起が線対称になったシート取り出し用開口部の一例の図
【図10】本発明の開口部両端の空間を形成する開口部縁の一例の図
【図11】本発明のシート取り出し用開口部の一例の図
【図12】本発明のシート取り出し用開口部デザインの一例の図
【符号の説明】
【0047】
1:シート、1’:シートの折り目、2:開口部を有する面、2’:開口部の上ぶた
3:ティッシュペーパー取り出し用開口部、3’a・3’b:開口部縁
4:本発明の高さが高い開口部縁、4’:本発明の高さが低い開口部縁
5:折れ線形状又は折れた凸形状曲線のくぼみ
5’:6の隣に形成されるくぼみ
6:4及び4’の高さより低い曲線形状の突起
7:本発明のシート取り出し用開口部面、8:本発明のシート取り出し用開口部
9:本発明のくぼみ
10:ミシン目によって取り外すことができる上ぶた
11:上ぶたの細くなった部分
12:ミシン目のついた円形の上ぶた部分
A−A’:収納箱の横
B−B’:収納箱の縦
C−C’:収納箱の高さ
d:開口部の中心付近・a−a’とb−b’の交点
d’:ティッシュペーパー取り出し用開口部の中央付近の円
a−a’:開口部中心を通るシートの折り目と平行な線
b−b’:a−a’と垂直で開口部中心を通る直線
n・m、n’・m’:4・4’の比
【技術分野】
【0001】
本発明は、特願2009−290346を元にしたティッシュペーパーやキッチンペーパーやクッキングシートやビニール袋などのドライシート類を個々に折り返し上下に挟み込んで重ね合わせたものを収納する箱形のシート収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の紙などで作られた箱形のティッシュペーパー収納箱の取り出し用開口部は、プラスチックなどの高分子化合物で形成され中央部分に開口のための切れ目をつけたティッシュペーパー固定用シートがシート収納箱の開口部に貼り付けられたものや、シート取り出し用開口部に前述の固定用シートを貼り付けず開口部の中央に隙間の空きすぎた線対称形状や点対称形状になったものや、ティッシュペーパーのなめらかな取り出しを疎外する開口部中央付近まで開口部縁を形成する突起が張り出したものなどであった。
【0003】
また通常のティッシュペーパーは、ティッシュペーパーの半分ほどが開口部から出た状態で固定され、そのティッシュペーパーを引き出すと下にある次のティッシュペーパーが引き出されて上にあったティッシュペーパーと同様の状態で固定されることを繰り返す。
【0004】
以下、ティッシュペーパーを折った時にできる線を折り目とし、図1の(1’)で示し、その折り目と平行な次に出てくるティッシュペーパーの縁を継ぎ目とし、ティッシュペーパーが複数収納されている場合継ぎ目と折り目は連続している。
【0005】
図1はシート一例の図であり、(A)はシートを広げた図で(B)は(1’)の折り目に沿ってシートを半折りした図で、(1)はシート、(1’)はシートの折り目であり、点線円(1R)はシートの向かって右側部分付近、点線円(1L)はシートの向かって左側部分付近である。
【0006】
従来のティッシュペーパーは二枚一組で重ね合わせたものを一枚のシートとしたものが多く、また、従来のティッシュペーパーの折り方は1回折ったものや、2回折ったものなど様々であり、ティッシュペーパーの折ったそれぞれの面の大きさや折り目の線の位置は必ずしも均一ではなく、ティッシュペーパーの形状は生産者が任意に行っており、その種類は多様である。
【0007】
図2は従来のティッシュペーパー収納箱を斜め上から見た図一例であり、(2)はティッシュペーパーを収納する容器の取り出し用開口部を有する面、(3)はミシン目によって取り去る上ぶたを取り外した後のティッシュペーパー取り出し用開口部、(2’)は(3)から取り外した上ぶたであり、(A−A’)は収納箱の横、(B−B’)は収納箱の縦、(C−C’)は収納箱の高さ、(d)は開口部の中心付近を示したものであり、以下に記載する説明においても箱の縦、箱の横、箱の高さ、開口部の中心付近として使用する。
【0008】
また、(a−a’)は開口部から取り出すシートが収納された状態のシートにおける平均的なシートの折り目の方向と平行又はほぼ平行な開口部中心を通過する直線であるが、(a−a’)は以下の段落及び以下の図でも、図2の(a−a’)と同義であり、また、(a−a’)と垂直で開口部中心を通る直線を(b−b’)とし、以下の説明でも使用する。
【0009】
以下、特開2008−137686、特開2003−040361、特開2006−027648、特開2008−162623について説明する。
【0010】
特開2008−137686は、開口部の点対称の位置付近に一対の突起が設けられていることが記載されており、その突起が出てくるシートをスムーズに取り出したり固定したりするものであるが、シートの表側又は裏側に対して単一の方向の傾きしか持たない開口部で、開口部の空間を狭くするためには極端に開口部を傾かせなければならず、シート収納箱を覆う布製のカバー等を使用した時シート中央部分が開口部から出てきにくくなったりして、取り出し方が悪いと収納箱の中にシートが再び滑り落ちたりした。
【0011】
特開2003−040361は、「2組のフラップを延設するとともに、これら2組のフラップは相対向するフラップ同士の形状を夫々異ならせ、かつ対角に位置するフラップ同士を同形状とすべく平面視で開口部の中心点に関して点対称に形成してあり(公報第4頁左欄第1〜5行及び図2参照)、また特開2003−040361は、開口部中心を通る左右方向の中心線を挟んで一方側に位置する指先挿入半空間とによって指先挿入空間を形成するとともに、これら指先挿入半空間をそれぞれ左右互い違いの方向に所定距離だけ偏倚させて形成してある(公報第4頁左欄第15〜20行参照)」と記載されている。
【0012】
ウエットティッシュ同士は水分によって一枚一枚がひっついてつながりやすく、ウエットティッシュと収納箱の開口部ではウエットティッシュが水分を含んで滑りやすいために、ウエットティッシュ収納箱の開口部は特開2003−040361のように凸形状と凹形状の面が対向した夫々異なる突起によりシートを引っかけやすくしたり、突起を部分的に細くして弾性変形しやすくしシートを引き出しやすくする必要があることがわかる。
【0013】
すなわち、2003−040361は開口部の2カ所の対角において、夫々異なる様に一対は鋭角の突起と、もう一対はくぼみのついた突起の計2対の夫々異なる突起により形成されおり、シートを固定するための主となる方法が突起によってシートを局部的に突きくことで固定しており、4つの突起が凸形状の曲線で形づくられてないために、ティッシュペーパーにあまり抵抗を与えず移動させたり固定したりすることができなかった。
【0014】
また特開2003−040361のフラップをもつ取り出し口にある指先挿入空間について、「特開2003−040361明細書の従来の技術及び図面の図11」に記載のフラップをもつ取り出し口においても指先挿入空間は形成されており、特開2003−040361の指先挿入空間は特開2003−040361のフラップをもつ取り出し口においてのみの指先挿入空間であることがわかる。
【0015】
特開2006−027648について、開口部の中央付近に点対称形状の一対の突起を有しているが、開口部中央が狭いので左右いずれかの開口した空間からティッシュペーパーを取り出さなくてはならない形状であり、また、中央部分の突起がティッシュペーパーの動きを妨げる可能性があった。
【0016】
特開2008−162623は、公報2頁請求項1の第10〜12行に「前記取出口の縁は、・・・長手方向中心線を挟んで対向する一対の第1縁部」と記載されている。
【0017】
つまり、シートを収納箱から引き出し始め時、シート上で力のかかりやすい部分に突起の頂点付近が存在するために次に出てくるシートを引っかけやすく、また、開口部が点対称形状でなく開口部中央に広い指先挿入空間を設けることができないためにシートが収納箱の内部に滑り落ちた際開口部から収納箱の内部に指を入れ辛い開口部である。
【0018】
【特許文献1】特開2008−137686
【特許文献2】特開2003−040361
【特許文献3】特開2006−027648
【特許文献4】特開2008−162623
【非特許文献1】広辞苑 第6版
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
従来のシート取り出し用開口部にシートの固定用シートを貼り付けたものでは、シートを取り出すことには適していても資源の面では無駄なものであり、また、従来のシート収納箱の開口部にシート固定用シートが貼り付けられてないものでは、開口部縁が広すぎたために開口部自体が大きくなりシートの固定が弱くなるものや、開口部縁が近づきすぎたために開口部縁が部分的に小さくなりシートの取り出し抵抗が大きくなりすぎるものなどであった。
【0020】
本発明は、このような従来のシート収納箱が有していた上記の問題を解決するため特願2009−290346に記載したシート収納箱のシート取り出し用開口部縁の形状を、開口部分の空間の面積を適度に狭めることでシートの動きを狭め、開口部縁を凸形状のなめらかな曲線とすることでシートをなめらかに滑らせやすくし、対角の2組の主となる開口部縁を同類形状の向かい合う開口部縁の突起部分の高さを変えることでシートが開口部から出やすい部分となめらかにシートを引っかけやすい部分を効果的に構成する開口部を利用して、開口部形状の視覚的バリエーションを増やすことを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明のシート収納箱は上記目的を達成するために、
開口部中心を中点とした対角2対になだらかな凸形状曲線の開口部縁を有し、
その2対の開口部縁は交互に設置され、対角にある開口部縁の頂点の高さが同じ又はほぼ同じであり、かつ、向かい合う又は隣り合う開口部縁の頂点の高さが異なり、
開口部中心の直径3mmの円以内及び開口部両端の直径2mmの円以内の計3カ所で必ず開口部縁又は蓋が存在せず開通した空間となり、
前述の2対のなだらかな凸形状曲線の開口部縁は、前述の3カ所の空間の間に位置して形づくられ、
前述の開口部両端の空間を形成する開口部縁は前述の凸形状曲線の開口部縁を挟んで対となるくぼみであり、また、前述の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁は両側の隣り合う凸形状曲線の開口部縁との間にくぼみを有しそのくぼみは開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の対角で対となるくぼみであり、
開口部から取り出すシートが収納された状態のシートにおける平均的なシートの折り目の方向と平行又はほぼ平行な開口部中心を通過する直線を軸に開口部を180度回転すると非線対称形状であり、かつ、開口部の中心を軸に開口部を180度回転すると点対称形状又はほぼ点対称形状である開口部縁、を設けた開口部縁において、
上記の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の対角で対となるくぼみのいずれか一方に、両側の凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線の突起を一個有したことを特徴とする。
【0022】
また本発明のシート収納箱のシート取り出し用開口部は、上記0021の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁において、
隣り合うなだらかな凸形状曲線が接する開口部縁や、なだらかな凸形状曲線と両側の凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線が接する開口部縁が、折れ線形状又は折れた凸形状曲線により形づくられたくぼみであることを特徴とする。
【0023】
また本発明のシート収納箱のシート取り出し用開口部は、上記0021記載の開口部両端にある直径2mmの円より外の開口部縁を形づくる1対のくぼみにおいて、
そのくぼみ自体が凹形状の曲線を含んだ形状のくぼみであることを特徴とする。
【0024】
上記0021の作用は、上記した上下一方の曲線形状の開口部縁が同類形状のなだらかな凸形状となることにより、シートを滑らせるための突起部分にくぼみの反り返りがないので突起状の開口部縁とシートが接触することによる抵抗を少なくすることができ、突起と突起と対向する開口部縁の凹みによる大きな隙間がないのでシート引き出し時のシートの動きを抑えることができ、開口部が突き出し空間を狭くすることによりシートの固定がスムーズに行え、
また、上記した上下反対側の開口部縁が両側にあるなめらかな突起とその間にある副次的な小さな突起により、シートに小さな突起の形状に近い折り目をつけることができる。
【0025】
上記0022の作用は、上記の凸形状曲線の開口部縁の接合部分が急激に狭くなった形状であるために、シート取り出し時にシートがくぼみに引きつけられる様になる。
【0026】
上記0023の作用は、開口部両端の1対のくぼみが、そのくぼみ自体が凹形状の曲線を含んだ形状のくぼみとなることにより、シートの端をなめらかに固定することができる様になる。
【発明の効果】
【0027】
上記0021の効果は、シートをなめらかに引き出たり、収納箱の中にシートが落ち込みにくくでき、
また、開口部縁を人間の唇形状のポップアート調にできるという効果を発揮する。
【0028】
上記0022の効果は、開口部にひっついた様にシートを引き出すことができ、また、両側にあるなめらかな突起とその間にある副次的な小さな突起により、シートに小さな突起の形状に近い折り目をつけることができ、シートが起立しやすくなるという効果を発揮する。
【0029】
上記0023の効果は、開口部両端を凹型の曲線形状を含んだ形状とすることで、開口部両端が鋭角であればシートを挟み込んでしまいシートの動きを疎外する欠点をなくし、シート自体の復元力によりくぼみの中でシートがなめらかに引っかかる様にしたりすることができるという効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の形態を図3〜図7基づいて説明する。
【0031】
図3は本発明請求項2のシート取り出し用開口部部分一例の図を示し、点線で示した(1)はティッシュペーパー、(5)は本発明の隣り合うなだらかな凸形状曲線が接することにより折れ線形状又は折れた凸形状曲線により形づくられたくぼみ、(6)は(4)及び(4’)の高さより低い凸形状の曲線形状の突起であり、(5’)は(6)の隣に形成されるくぼみであり、(A)は隣り合うなだらかな凸形状曲線が接し折れ線形状又は折れた凸形状曲線により形づくられたくぼみを有した開口部縁であり、(B)はなだらかな凸形状曲線と両側の凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線が接っし線形状又は折れた凸形状曲線により形づくられたくぼみを有した開口部縁である。
【0032】
(5)や(5’)の付近をシートが通ることにより、開口部の狭くなった部分にシートが入り込みやすくなり、その部分を力点にシートの左右の端を開口部の端へ移動させることができ、また、本発明の開口部形状によりシートが必ずしも(9)の請求項3のくぼみにとどいていない状態であっても固定することが可能である。
【0033】
図4は上記の図3の(B)が作動した時の簡略図一例を示し、(1’’)はシートにできた山折り状のすじで、そのすじの間が凹むことによりシートが起立しやすくなる。
【0034】
図5は図3の(A)を開口部下縁に有し、図3の(B)を開口部上縁に有したシート取り出し用開口部一例の図であり、(7)は本発明のシート収納箱のシート取り出し用開口部面、(8)は本発明のシート取り出し用開口部、(4)は(4’)に比べ開口部縁の高さが高い本発明の凸形状曲線の開口部縁、(4’)は(4)に比べ開口部縁の高さが低い本発明の凸形状曲線の開口部縁、(9)は開口部縁の両端において対に形成する請求項3のくぼみであり、シート引き出し時に(5)及び(6)の両端のくぼみはシートを引きつけることができる。
【0035】
図6は図5のシート取り出し用開口部を、反時計回りに回転させた位置に開口部を形成したものであり、(4)がシートの下に潜り込んで下からシートを引っかけて支えやすい開口部である。
【0036】
図7は本発明のシート取り出し用開口部一例の図を示し、下記の図9を反時計回りに回転させた位置に構成した開口部縁であり、本発明の効果を持たせた開口部である。
【0037】
図7の開口部は下記の図9を時計回りに回転させた位置に形成した開口部でもよく、本発明の条件を有したものであればその種類は限定しない。
【実施例】
【0038】
図8は本発明のシート取り出し用開口部に設ける上ぶた一例の図を示し、(10)は開口部中心付近からミシン目によって半分に分割して取り外すことができる上ぶた、(11)は上ぶたの細くなった部分、(12)は指を押し込むことで穴があくミシン目のついた上ぶた部分である。
【0039】
(11)の上ぶたが細くなる部分は、(7)のミシン目の切った部分を長くして周囲のミシン目部分より外れやすくしたり、鋭角の部分は鋭角の先端部分全体を切って上ぶたが外れやすくしたり、また、2重になったミシン目を入れるなど、ミシン目の形状や間隔や数などそれらの種類は限定しない。
【0040】
図9は図7の隣り合う(4)及び(4’)の高さが同じ高さになったもの一例の図を示し、この形状の開口部では向かい合う(4’’)が同じ高さで開口部縁を(a−a’)に近づけすぎることができないために、出てくるティッシュペーパーをうまく開口部縁に接触させることができず、本発明の開口部縁の形状に比べて効果で劣る。
【0041】
図10は本発明の開口部両端の空間(9)を形成する開口部縁一例の図を示し、上記した本発明の開口部両端を形成するくぼみは円弧又は累円弧形状を含んだ曲線で形成されていたが、(A)はくぼみが曲線形状と直線形状が複合されることにより形成され、(B)は開口部縁端が直線形状になることにより形成されたものである。
【0042】
図11は本発明のシート収納箱の開口部の一例の図を示し、(n)と(m)及び(n’)と(m’)は(4)と(4’)の幅の大きさの比を示すための記号であり、(4)及び(4’)が上記した本発明の条件を満たすものであれば(n)と(m)の比、及び(n’)と(m’)の比は同じであっても異なったものであってもその種類は限定しない。
【0043】
図12は本発明のシート収納箱の開口部一例の図であり、図7の開口部をスリムにして、唇状の模様を描いたものである。
【0044】
開口部の形状や収納箱の模様の種類は様々であり、本発明の条件を満たすものであれればその種類は限定しない。
【0045】
本発明の実施態様は以下の通りである。
1.本発明のティッシュペーパ取り出し用開口部は本発明の条件を満たすものであれば、本発明の請求項1に記載した(a−a’)と平行な方向に並ぶ突起の幅の比は同じであっても異なっていてもその種類は限定しない。
2.本発明の副次的な突起の構成位置は本発明の条件を満たすものであれば線対称の位置であっても点対称の位置であってもその種類は限定しない。
3.本発明の開口部中心を含む空間を構成する開口部縁のくぼみが、指先の挿入がしやすい様に少し広めに開口部が形成されるなど他の効果の形状などとの組み合わせの種類は多様であり限定しない。
4.本発明の開口部縁にシートを挟む切り込みやシートに抵抗を与える凹凸を設けたり、本発明の開口部縁の突起が起立しやすくなるために収納箱に設ける凹又は凸形状の線による谷折り線を設けたり、本発明の突起自体を柔らかくするために本発明の突起下部の収納箱面に切れ込みを設けたり、本発明の収納箱において使用するシートを押し上げるため収納箱の底の中心付近にミシン目によって区切られた収納箱部分を押し込むことにより収納箱の内方に起立する突起を設けるためのミシン目と折り線を設けたり、本発明の収納箱を分解又はつぶしやすくするためのミシン目を設けたり、本発明の開口部を他の形状や効果をもつ収納箱に用いる等、本発明の収納箱又は開口部に他の効果を有した構造や材質などを製造業者が任意で複合することの種類は限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】シート一例の図
【図2】従来のティッシュペーパー収納箱を斜め上から見た一例の図
【図3】本発明のシート取り出し用開口部部分の一例の図
【図4】図3のBの動作の一例の図
【図5】本発明のシート取り出し用開口部の一例の図
【図6】本発明のシート取り出し用開口部の一例の図
【図7】本発明のシート取り出し用開口部の一例の図
【図8】本発明のシート取り出し用開口部に設ける上ぶたの一例の図
【図9】主となる突起が線対称になったシート取り出し用開口部の一例の図
【図10】本発明の開口部両端の空間を形成する開口部縁の一例の図
【図11】本発明のシート取り出し用開口部の一例の図
【図12】本発明のシート取り出し用開口部デザインの一例の図
【符号の説明】
【0047】
1:シート、1’:シートの折り目、2:開口部を有する面、2’:開口部の上ぶた
3:ティッシュペーパー取り出し用開口部、3’a・3’b:開口部縁
4:本発明の高さが高い開口部縁、4’:本発明の高さが低い開口部縁
5:折れ線形状又は折れた凸形状曲線のくぼみ
5’:6の隣に形成されるくぼみ
6:4及び4’の高さより低い曲線形状の突起
7:本発明のシート取り出し用開口部面、8:本発明のシート取り出し用開口部
9:本発明のくぼみ
10:ミシン目によって取り外すことができる上ぶた
11:上ぶたの細くなった部分
12:ミシン目のついた円形の上ぶた部分
A−A’:収納箱の横
B−B’:収納箱の縦
C−C’:収納箱の高さ
d:開口部の中心付近・a−a’とb−b’の交点
d’:ティッシュペーパー取り出し用開口部の中央付近の円
a−a’:開口部中心を通るシートの折り目と平行な線
b−b’:a−a’と垂直で開口部中心を通る直線
n・m、n’・m’:4・4’の比
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部中心を中点とした対角2対になだらかな凸形状曲線の開口部縁を有し、
その2対の開口部縁は交互に設置され、対角にある開口部縁の頂点の高さが同じ又はほぼ同じであり、かつ、向かい合う又は隣り合う開口部縁の頂点の高さが異なり、
開口部中心の直径3mmの円以内及び開口部両端の直径2mmの円以内の計3カ所で必ず開口部縁又は蓋が存在せず開通した空間となり、
前述の2対のなだらかな凸形状曲線の開口部縁は、前述の3カ所の空間の間に位置して形づくられ、
前述の開口部両端の空間を形成する開口部縁は前述の凸形状曲線の開口部縁を挟んで対となるくぼみであり、また、前述の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁は両側の隣り合う凸形状曲線の開口部縁との間にくぼみを有しそのくぼみは開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の対角で対となるくぼみであり、
開口部から取り出すシートが収納された状態のシートにおける平均的なシートの折り目の方向と平行又はほぼ平行な開口部中心を通過する直線を軸に開口部を180度回転すると非線対称形状であり、かつ、開口部の中心を軸に開口部を180度回転すると点対称形状又はほぼ点対称形状である開口部縁、を設けた開口部縁において、
上記の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の対角で対となるくぼみのいずれか一方に、両側の凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線の突起を一個有した形状である開口部縁を有する、シート収納箱。
【請求項2】
上記請求項1の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁において、
隣り合うなだらかな凸形状曲線が接する開口部縁や、なだらかな凸形状曲線と両側の凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線が接する開口部縁が、折れ線形状又は折れた凸形状曲線により形づくられたくぼみを有する、シート取り出し用開口部。
【請求項3】
上記請求項1の開口部両端にある直径2mmの円より外の開口部縁を形づくる1対のくぼみにおいて、
そのくぼみ自体が凹形状の曲線を含んだ形状のくぼみである、シート取り出し用開口部。
【請求項1】
開口部中心を中点とした対角2対になだらかな凸形状曲線の開口部縁を有し、
その2対の開口部縁は交互に設置され、対角にある開口部縁の頂点の高さが同じ又はほぼ同じであり、かつ、向かい合う又は隣り合う開口部縁の頂点の高さが異なり、
開口部中心の直径3mmの円以内及び開口部両端の直径2mmの円以内の計3カ所で必ず開口部縁又は蓋が存在せず開通した空間となり、
前述の2対のなだらかな凸形状曲線の開口部縁は、前述の3カ所の空間の間に位置して形づくられ、
前述の開口部両端の空間を形成する開口部縁は前述の凸形状曲線の開口部縁を挟んで対となるくぼみであり、また、前述の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁は両側の隣り合う凸形状曲線の開口部縁との間にくぼみを有しそのくぼみは開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の対角で対となるくぼみであり、
開口部から取り出すシートが収納された状態のシートにおける平均的なシートの折り目の方向と平行又はほぼ平行な開口部中心を通過する直線を軸に開口部を180度回転すると非線対称形状であり、かつ、開口部の中心を軸に開口部を180度回転すると点対称形状又はほぼ点対称形状である開口部縁、を設けた開口部縁において、
上記の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の対角で対となるくぼみのいずれか一方に、両側の凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線の突起を一個有した形状である開口部縁を有する、シート収納箱。
【請求項2】
上記請求項1の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁において、
隣り合うなだらかな凸形状曲線が接する開口部縁や、なだらかな凸形状曲線と両側の凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線が接する開口部縁が、折れ線形状又は折れた凸形状曲線により形づくられたくぼみを有する、シート取り出し用開口部。
【請求項3】
上記請求項1の開口部両端にある直径2mmの円より外の開口部縁を形づくる1対のくぼみにおいて、
そのくぼみ自体が凹形状の曲線を含んだ形状のくぼみである、シート取り出し用開口部。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−240986(P2011−240986A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−117361(P2010−117361)
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【出願人】(599122684)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【出願人】(599122684)
【Fターム(参考)】
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