説明

シート張装用掴持桿およびその連結具

【課題】シート材の端縁部を確実かつ堅固に掴持して張装することができ、簡単かつ迅速に掴持せしめることができるシート張装用掴持桿を提供する。
【解決手段】スリットを開設した複数の芯材挿入用孔と、ワイヤー挿設用穴を設けた吊用ブラケットとを有する掴持桿本体と;シート材の端縁部を巻き付けた状態で上記芯材挿入用孔に挿設される芯材と;から構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば日陰シートなどのシート材の端縁部を掴持して張装するための長尺状の器具、すなわち、シート張装用掴持桿およびその連結具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシート材の端縁部を掴持する器具としては、管状体の外周に当接させ、シート材の周縁部を係止するための、弾性材で形成された係止具があった。(特許文献1参照)
【0003】
しかしながら、上記従来の係止具は、管状体に弾性的に当接されているため、その切欠部が何等かの原因で弾性的に開いてしまうと、シート材が管状体から外れる虞があったり、また、係止具を弾性的に開いた状態で、管状体の外周に当接させる必要があり、取り付けが困難で手間取る等の問題点があった。
【特許文献1】特開2001−254708号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、シート材の端縁部を確実かつ堅固に掴持して張装することができ、簡単かつ迅速に掴持せしめることができるシート張装用掴持桿を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のシート張装用掴持桿は、スリットを開設した複数の芯材挿入用孔と、ワイヤー挿設用穴を設けた吊用ブラケットとを有する掴持桿本体と;シート材の端縁部を巻き付けた状態で上記芯材挿入用孔に挿設される芯材と;から構成されることを特徴とするシート張装用掴持桿。
【0006】
上記吊用ブラケットに滑車付き吊具を取り付けることを特徴とする。
また、本発明のシート張装用掴持桿の連結具は、上記シート張装用掴持桿の端部同士を接続するための連結具であって、断面半円状のコア部と、該コア部を収容するための半弧状部と、上記吊用ブラケットを挿設するためのブラケット収容部鞘部とから構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のシート張装用掴持桿は、シート材の端縁部を確実かつ堅固に掴持して張装することができ、簡単かつ迅速に掴持せしめることができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は、本発明のシート張装用掴持桿の一実施例を示すもので、1は掴持桿本体、2は芯材である。
【0009】
上記掴持桿本体1は、2つの芯材挿入用孔1aと吊用ブラケット1bを有する。該芯材挿入用孔1aには、スリット1a′が開設されている。上記吊用ブラケット1bには、ワイヤー挿設用穴1b′が適当な間隔で複数設けられている。
【0010】
本実施例のシート張装用掴持桿は、以上のように構成されているので、これによりシート材Sの端縁を掴持させるには、図2に示すように、シート材Sの端縁を巻き付けた芯材2を、上記芯材挿入用孔1a内に軸方向から挿入すると共に、そのスリット1a′からシート材Sを延出せしめる。
【0011】
また、上記吊用ブラケット1bのワイヤー挿設用穴1b′には、サスペンダーワイヤーWを挿通せしめて、掴持桿本体1を吊り下げながら、サスペンダーワイヤーWに沿って移動できるようにしている。掴持桿本体1を移動させるには、例えば、開閉ワイヤー(図示せず)を上記吊用ブラケット1bに連結せしめて、引っ張るようにする。
【0012】
図3は、上記ワイヤー挿設用穴1b′に、取付ボルト3aを介して滑車付き吊具3を取り付けて、滑車3bを上記サスペンダーワイヤーWに転動自在に吊掛する、別の実施例を示すものである。本実施例によれば、掴持桿本体1を容易かつ軽く移動させることができる。
【0013】
図4は、2本の掴持桿本体1の端部同士を接続するための連結具4を示すもので、鞘部4aとコア部4bから構成されている。該鞘部4aは、断面半円状のコア部4bを収容するための半弧状部4a′と、上記吊用ブラケット2bを挿設するためのブラケット収容部4a″を有する。
【0014】
上記コア部4bは、固定ネジ4cにより破線で示すように半弧状部4a′内に隙間Gをもって取付け固定される。この隙間Gに、上記掴持桿本体1が挿入できるようになっている。なお、コア部4bは半弧状部4a′から軸方向に延出するように構成されている。
【0015】
上記連結具4は、以上のように構成されているので、掴持桿本体1の端部同士を接続するには、図5(A)に矢印で示すように、一方の掴持桿本体1の端部を、連結具4の端面側から差し込み、図5(B)に示すように、一体的に接続する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明のシート張装用掴持桿の一実施例を示す構成説明図である。
【図2】図1のシート張装用掴持桿によるシート材の掴持状態を示す断面図である。
【図3】滑車付き吊具の説明図である。
【図4】掴持桿本体の端部同士を接続する連結具の構成説明図である。
【図5A】図4の連結具の作用説明図である。
【図5B】連結具による接続状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0017】
1 掴持桿本体
1a 芯材挿入用孔
1a′スリット
1b 吊用ブラケット
1b′ワイヤー挿設用穴
2 芯材
2a 芯材挿入用孔
2a′スリット
3 滑車付き吊具
3a 取付ボルト
3b 滑車
4 連結具
4a 鞘部
4a′半弧状部
4a″ブラケット収容部
4b コア部
4c 固定ネジ
S シート材
W サスペンダーワイヤー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリットを開設した複数の芯材挿入用孔と、ワイヤー挿設用穴を設けた吊用ブラケットとを有する掴持桿本体と;シート材の端縁部を巻き付けた状態で上記芯材挿入用孔に挿設される芯材と;から構成されることを特徴とするシート張装用掴持桿。
【請求項2】
上記吊用ブラケットに滑車付き吊具を取り付けることを特徴とする請求項1に記載のシート張装用掴持桿。
【請求項3】
請求項1または2に記載のシート張装用掴持桿の端部同士を接続するための連結具であって、断面半円状のコア部と、該コア部を収容するための半弧状部と、上記吊用ブラケットを挿設するためのブラケット収容部鞘部とから構成されることを特徴とする連結具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【公開番号】特開2008−175219(P2008−175219A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−6784(P2007−6784)
【出願日】平成19年1月16日(2007.1.16)
【出願人】(595054213)株式会社オルセン (8)
【出願人】(000204192)太陽工業株式会社 (174)
【出願人】(506232523)株式会社イワタリョウ (1)
【Fターム(参考)】