説明

シート搬送装置

【課題】種々のサイズおよび材質のシートを良好に搬送できる、シート搬送装置を提供する。
【解決手段】第1下ガイド部41により、シートの搬送がガイドされる。第1下ガイド部41の第1下ガイド面43には、シートの下面が対向する。第1下ガイド面43におけるシートの搬送方向と直交する左右方向の両端部には、搬送方向に延びる複数の第2下突条122が形成され、それらの間の中央部には、第2下突条122が形成されていない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートを搬送するためのシート搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
イメージスキャナには、画像読取部を経由する搬送路に沿ってシートを搬送するシート搬送装置が備えられている。
【0003】
装置サイズの小型化のため、搬送路は、曲線状に形成されることが多い。この場合、シート搬送装置には、搬送路に沿って湾曲した第1ガイドおよび第2ガイドが備えられる。第1ガイドおよび第2ガイドは、搬送路を挟んで、それぞれ搬送路を搬送されるシートの一方面および他方面と対向するように設けられている。シートは、搬送路を第1ガイドおよび第2ガイドにガイドされつつ搬送される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−87499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
イメージスキャナを身分証明証やクレジットカードなどの表面の画像の読取りが可能な構成にすることが検討されている。
【0006】
クレジットカードは、プラスチックのような硬質材料からなり、コピー用紙などの紙と比べてはるかに硬い。そのため、紙とクレジットカードとでは、搬送中の姿勢や搬送中に第1ガイドおよび第2ガイドから受ける力が異なる。したがって、第1ガイドおよび第2ガイドの構成によっては、紙およびクレジットカードの一方を良好に搬送することができても、それらの他方を良好に搬送することができない。
【0007】
本発明の目的は、種々のサイズおよび材質のシートを良好に搬送できる、シート搬送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するため、本発明に係るシート搬送装置は、シートを搬送するためのシート搬送装置であって、前記シートの一方側の第1面が対向するように構成され、前記シートの搬送をガイドするための第1ガイド部を含む。前記第1ガイド部における前記シートの前記第1面が対向する第1ガイド面には、前記シートの搬送方向に延びる複数の第1突条が設けられている。前記第1突条は、前記第1ガイド面において、前記搬送方向と直交する幅方向の両端部に設けられ、前記両端部に挟まれる中央部には設けられていない。
【0009】
第1ガイド部により、シートの搬送がガイドされる。第1ガイド部の第1ガイド面には、シートの一方側の第1面が対向する。第1ガイド面におけるシートの搬送方向と直交する幅方向の両端部には、搬送方向に延びる複数の第1突条が形成され、それらの間の中央部には、第1突条が形成されていない。
【0010】
これにより、幅方向に第1ガイド面の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートが第1ガイド面と対向する部分を通過するときには、第1突条がシートの第1面に接触し得る。そのため、シートに作用する摩擦力が低減される。一方、幅方向に第1ガイド面の中央部の幅以下の幅を有するシートは、第1ガイド面の中央部と対向する部分を通過させれば、そのシートが硬質材料からなる場合であっても、第1突条の摺擦による傷がつくことなく搬送される。
【0011】
その結果、幅方向に第1ガイド面の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートについては、搬送時の抵抗を低減して、良好に搬送することができる。一方、幅方向に第1ガイド面の中央部の幅以下の幅を有するシートについては、硬質材料からなる場合であっても、第1突条の摺擦による傷がつくことを防止して、良好に搬送することができる。
【0012】
また、第1ガイド面の幅方向の中央部に第1突条が形成されている場合、硬質材料からなるシートがその中央部と対向する部分を通過したときに、シートによって第1突条が傷つけられるおそれがある。第1突条に傷がついていると、その傷がついた部分にシートの先端などがひっかかり、シートの円滑な搬送が妨げられるおそれがある。第1ガイド面の幅方向の中央部に第1突条が形成されていないので、そのような不具合を生じることがない。
【0013】
また、第2ガイド部が第1ガイド部に対向して設けられ、第1ガイド部および第2ガイド部により、第1ガイド部と第2ガイド部との間におけるシートの搬送がガイドされてもよい。この場合、第2ガイド部の第2ガイド面には、シートの他方側の第2面が対向する。そして、第2ガイド面におけるシートの搬送方向と直交する幅方向の両端部には、搬送方向に延びる複数の第2突条が形成され、それらの間の中央部には、第2突条が形成されていないことが好ましい。
【0014】
これにより、幅方向に第2ガイド面の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートが第1ガイド面と対向する部分を通過するときには、第2突条がシートの第2面に接触する。そのため、シートに作用する摩擦力が低減される。一方、幅方向に第2ガイド面の中央部の幅以下の幅を有するシートは、第2ガイド面の中央部と対向する部分を通過させれば、そのシートが硬質材料からなる場合であっても、第2突条の摺擦による傷がつくことなく搬送される。
【0015】
その結果、幅方向に第2ガイド面の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートについては、搬送時の抵抗を低減して、良好に搬送することができる。一方、幅方向に第2ガイド面の中央部の幅以下の幅を有するシートについては、硬質材料からなる場合であっても、第2突条の摺擦による傷がつくことを防止して、良好に搬送することができる。
【0016】
また、第2ガイド面の幅方向の中央部に第2突条が形成されている場合、硬質材料からなるシートがその中央部と対向する部分を通過したときに、シートによって第2突条が傷つけられるおそれがある。第2突条に傷がついていると、その傷がついた部分にシートの先端などがひっかかり、シートの円滑な搬送が妨げられるおそれがある。第2ガイド面の幅方向の中央部に第2突条が形成されていないので、そのような不具合を生じることがない。
【0017】
第2ガイド面の中央部は、他方側、つまり第1ガイド面側と反対側に凹んでいることが好ましい。
【0018】
これにより、第2ガイド面の中央部と対向する部分において、第1ガイド部と第2ガイド部との間の間隔が大きくなる。そのため、幅方向に第2ガイド面の中央部の幅以下の幅を有するシートがその大きい間隔の空間を通されることにより、シートが硬質材料からなる場合であっても、シートが第2ガイド部に強い力で接触することを防止できる。その結果、シートが大きく湾曲しつつ搬送されることを防止でき、シートを傷つけたり、シートに曲げ跡を残したりすることなく、そのシートを良好に搬送することができる。
第2ガイド部に対して搬送方向の下流側には、シートの第2面に形成されている画像を読み取るための第2画像読取部が設けられていてもよい。この場合、搬送方向における第2ガイド部と第2画像読取部との間には、シートの搬送をガイドするための第3ガイド部が設けられていることが好ましい。第3ガイド部の第3ガイド面には、シートの他方側の第2面が対向する。そして、第3ガイド面におけるシートの搬送方向と直交する幅方向の両端部には、搬送方向に延びる複数の第3突条が形成され、それらの間の中央部には、第3突条が形成されていないことが好ましい。
【0019】
これにより、幅方向に第3ガイド面の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートが第3ガイド面と対向する部分を通過するときには、第3突条がシートの第2面に接触する。そのため、シートに作用する摩擦力が低減される。一方、幅方向に第3ガイド面の中央部の幅以下の幅を有するシートは、第3ガイド面の中央部と対向する部分を通過させれば、そのシートが硬質材料からなる場合であっても、第3突条の摺擦による傷がつくことなく搬送される。
【0020】
その結果、幅方向に第3ガイド面の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートについては、搬送時の抵抗を低減して、良好に搬送することができる。一方、幅方向に第3ガイド面の中央部の幅以下の幅を有するシートについては、硬質材料からなる場合であっても、第3突条の摺擦による傷がつくことを防止して、良好に搬送することができる。
【0021】
また、第3ガイド面の幅方向の中央部に第3突条が形成されている場合、硬質材料からなるシートがその中央部と対向する部分を通過したときに、シートによって第3突条が傷つけられるおそれがある。第3突条に傷がついていると、その傷がついた部分にシートの先端などがひっかかり、シートの円滑な搬送が妨げられるおそれがある。第3ガイド面の幅方向の中央部に第3突条が形成されていないので、そのような不具合を生じることがない。
【0022】
第2画像読取部におけるシートの第2面が対向するシート対向面は、第3ガイド面に対して他方側に退避した位置にあることが好ましい。
【0023】
これにより、シートが第3ガイド面と対向する部分から第2画像読取部のシート対向面と対向する部分に移動するときに、シートの先端が第2画像読取部にひっかかることを防止できる。よって、シートをより良好に搬送することができる。
【0024】
第3ガイド面は、第2ガイド面に対して他方側に退避した位置にあることが好ましい。
【0025】
これにより、シートが第2ガイド面と対向する部分から第3ガイド面と対向する部分に移動するときに、シートの先端が第3ガイド部にひっかかることを防止できる。よって、シートをより良好に搬送することができる。
【0026】
第1ガイド部に対して搬送方向の下流側には、シートの第1面に形成されている画像を読み取るための第1画像読取部が設けられていてもよい。この場合、搬送方向における第1ガイド部と第1画像読取部との間には、シートの搬送をガイドするための第4ガイド部が設けられていることが好ましい。第4ガイド部の第4ガイド面には、シートの一方側の第1面が対向する。そして、第4ガイド面におけるシートの搬送方向と直交する幅方向の両端部には、搬送方向に延びる複数の第4突条が形成され、それらの間の中央部には、第4突条が形成されていないことが好ましい。
【0027】
これにより、幅方向に第4ガイド面の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートが第4ガイド面と対向する部分を通過するときには、第4突条がシートの第1面に接触する。そのため、シートに作用する摩擦力が低減される。一方、幅方向に第4ガイド面の中央部の幅以下の幅を有するシートは、第4ガイド面の中央部と対向する部分を通過させれば、そのシートが硬質材料からなる場合であっても、第4突条の摺擦による傷がつくことなく搬送される。
【0028】
その結果、幅方向に第4ガイド面の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートについては、搬送時の抵抗を低減して、良好に搬送することができる。一方、幅方向に第4ガイド面の中央部の幅以下の幅を有するシートについては、硬質材料からなる場合であっても、第4突条の摺擦による傷がつくことを防止して、良好に搬送することができる。
【0029】
また、第4ガイド面の幅方向の中央部に第4突条が形成されている場合、硬質材料からなるシートがその中央部と対向する部分を通過したときに、シートによって第4突条が傷つけられるおそれがある。第4突条に傷がついていると、その傷がついた部分にシートの先端などがひっかかり、シートの円滑な搬送が妨げられるおそれがある。第4ガイド面の幅方向の中央部に第4突条が形成されていないので、そのような不具合を生じることがない。
【0030】
第1画像読取部におけるシートの第1面が対向するシート対向面は、第4ガイド面に対して一方側に退避した位置にあることが好ましい。
【0031】
これにより、シートが第4ガイド面と対向する部分から第1画像読取部のシート対向面と対向する部分に移動するときに、シートの先端が第1画像読取部にひっかかることを防止できる。よって、シートをより良好に搬送することができる。
【0032】
第4ガイド面は、第1ガイド面に対して一方側に退避した位置にあることが好ましい。
【0033】
これにより、シートが第1ガイド面と対向する部分から第4ガイド面と対向する部分に移動するときに、シートの先端が第4ガイド部にひっかかることを防止できる。よって、シートをより良好に搬送することができる。
【0034】
シートの搬送をガイドするガイド面の幅方向の中央部において、搬送方向に延びる突条の形成されていない部分が搬送方向の全域にわたって延びていることが好ましい。
【0035】
これにより、シートに突条の摺擦による傷がつくことを一層防止できる。
【0036】
シートが載置されるトレイと、トレイ上でシートの幅方向の両端をガイドするための1対のシート幅ガイド部材とがさらに設けられていてもよい。そして、1対のシート幅ガイド部材は、幅方向に互いに所定の最小幅に近接した位置と、互いに所定の最大幅で離間した位置とに移動可能であり、第1ガイド面の中央部は、幅方向に1対のシート幅ガイド部材の最小幅以上の幅を有していることが好ましい。
【0037】
これにより、1対のシート幅ガイド部材の最小幅以下の幅を有するシートであれば、硬質材料からなる場合であっても、傷つけることなく、良好に搬送することができる。
【0038】
第1ガイド面の中央部には、複数枚のシートが重なって搬送される重送を検出する重送センサが設けられていてもよい。
【0039】
重送されたシート間には、微小な空気層が形成される。超音波式重送センサは、その空気層による超音波の減衰の有無により、シートの重送を検出する。
【0040】
第1ガイド面の幅方向の両端部には、第1突条が形成されているので、その両端部とシートとの間には、空気層が形成される部分と形成されない部分(第1突条とシートとが接触している部分)とが生じる。これに対し、第1ガイド面の中央部には、第1突条が形成されていないので、その中央部とシートとの間には、ほぼ一定幅の空気層が一様に形成される。そのため、第1ガイド面の中央部とシートとの間の空気層による超音波の減衰が一様となるので、超音波式重送センサからの出力からその減衰分を正確にキャンセルすることができる。その結果、超音波式重送センサによる重送の検出精度を高めることができる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、種々のサイズおよび材質のシートを良好に搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るイメージスキャナ1の外観斜視図であり、前記イメージスキャナ1の非使用時の状態を示す。
【図2】図2は、前記イメージスキャナ1の外観斜視図であり、前記イメージスキャナ1の使用時の状態を示す。
【図3】図3は、前記イメージスキャナ1の断面図である。
【図4】図4は、図2に示される上ユニット5の斜視図である。
【図5】図5は、図3に示される第1上ガイド部33および第1下ガイド部41と第2上ガイド部84および第2下ガイド部114との境界の近傍の断面図である。
【図6】図6は、図2に示される下ユニット6の斜視図である。
【図7】図7は、前記下ユニット6および供給トレイ3の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<イメージスキャナの外観構成>
【0044】
図1に示されるように、イメージスキャナ1は、スキャナ本体2、トレイの一例としての供給トレイ3および排出トレイ4を備えている。
【0045】
スキャナ本体2には、上ユニット5および下ユニット6が含まれる。スキャナ本体2の正面には、シート排出口7が上ユニット5および下ユニット6に跨がって形成されている。
【0046】
なお、イメージスキャナ1を平面上に載置した状態で、そのイメージスキャナ1を正面側から見て、前後、左右および上下を規定する。そして、図1以降の各図では、図面の理解を助けるために、必要に応じて、その規定された方向を矢印で示す。
【0047】
上ユニット5は、下ユニット6に対して、下ユニット6の前上端縁に沿って左右方向に延びる軸線を中心に揺動可能に結合されている。そして、上ユニット5は、揺動により、前方に下り傾斜した通常姿勢、すなわち図2に示される姿勢と、その通常姿勢から後端部が上方に持ち上がった非図示のメンテナンス姿勢とに変位可能である。上ユニット5がメンテナンス姿勢をなす状態では、上ユニット5と下ユニット6との間が開放され、シートのジャム処理やメンテナンスを行うことができる。
【0048】
上ユニット5の上面には、図2に示されるように、操作表示部8が設けられている。操作表示部8には、複数の操作ボタン9およびパイロットランプ10などが配置されている。
【0049】
下ユニット6は、左端部および右端部に、それぞれ側面視台形状のサイドパネル11を備えている。この1対のサイドパネル11により、イメージスキャナ1の左右の側面が形成されている。上ユニット5が通常姿勢をなす状態で、1対のサイドパネル11により、上ユニット5が左右から挟まれて、上ユニット5の左右の側面が覆われる。また、その状態で、上ユニット5の上面は、各サイドパネル11の上端縁とほぼ同一の面内に配置される。
【0050】
下ユニット6の後上端部において、左右方向の中央部12Cの上面は、前下がりに傾斜している。中央部12C上には、左右方向の中央に、略矩形板状の本体側案内部材13が固定的に配置されている。
【0051】
中央部12Cの左方の左端部12Lおよび右方の右端部12Rは、中央部12Cよりも上方に突出し、略直方体形状をなしている。上ユニット5が通常姿勢をなす状態で、左端部12Lおよび右端部12Rの上面は、上ユニット5の上面とほぼ面一をなす。左端部12Lの右側面および右端部12Rの左端面には、それぞれ左右方向に延びる同一直線上を左右方向の内側に向けて延びる非図示のトレイ支持軸が形成されている。
【0052】
供給トレイ3は、2本のトレイ支持軸により、トレイ支持軸を支点に揺動可能に支持されている。供給トレイ3は、揺動により、スキャナ本体2の上面に上方から対向する収納姿勢、すなわち図1に示される姿勢と、下ユニット6の後上端部の中央部12Cの傾斜角度とほぼ同じ傾斜角度でスキャナ本体2の後上端部から後上方に延びる使用姿勢、すなわち図2に示される姿勢とに変位可能である。また、供給トレイ3は、スキャナ本体2の平面形状とほぼ同形状の板状に形成されている。そのため、供給トレイ3が収納姿勢をなす状態で、スキャナ本体2の上面は、供給トレイ3によって覆い隠される。
【0053】
供給トレイ3の内面、すなわち使用姿勢をなす状態で前上方に向く面には、略矩形板状のトレイ側案内部材14が設けられている。トレイ側案内部材14は、供給トレイ3が使用姿勢をなす状態で、供給トレイ3の前端部であって、本体側案内部材13の後方に固定的に配置されている。
【0054】
供給トレイ3が使用姿勢をなす状態で、下ユニット6の後上端部の中央部12Cの前方に、左右方向に延びる略矩形状のシート供給口15が開放される。
【0055】
供給トレイ3が使用姿勢をなす状態で、下ユニット6の後上端部の中央部12Cおよび供給トレイ3上に跨がって、左右1対のシート幅ガイド部材16が形成される。
【0056】
各シート幅ガイド部材16は、本体側ガイド部材17とトレイ側ガイド部材18とを有する。
【0057】
本体側ガイド部材17は、載置部19および幅規制部20を一体的に有している。載置部19は、中央部12Cの上面に沿って配置される。載置部19は、略矩形板状である。載置部19は、本体側案内部材13とほぼ同一形状に形成されている。幅規制部20は、載置部19の左右方向の外側端縁から載置部19に直交して起立する。
【0058】
なお、「直交」の概念には、90°での交差はもちろん、90°に多少の誤差を含む角度で交差する場合も含まれる。
【0059】
トレイ側ガイド部材18は、載置部21および幅規制部22を一体的に有している。載置部21は、中央部12Cの上面に沿って配置される。載置部21は、略矩形板状である。載置部21は、トレイ側案内部材14とほぼ同一形状に形成されている。幅規制部22は、載置部21の左右方向の外側端縁から載置部21に直交して起立する。
【0060】
本体側ガイド部材17の幅規制部20の後端部には、左右方向に延びる連結軸23が突出して設けられている。連結軸23の軸線は、供給トレイ3の揺動支点であるトレイ支持軸の軸線と一致している。トレイ側ガイド部材18の幅規制部22には、本体側ガイド部材17の幅規制部20の後端部と左右方向に重なる部分が形成されている。この重なる部分に、連結軸23の先端部が挿通されている。これにより、供給トレイ3の揺動に伴って、トレイ側ガイド部材18は、連結軸23を中心に揺動する。そして、供給トレイ3が使用姿勢をなす状態で、本体側ガイド部材17およびトレイ側ガイド部材18が前後に並び、幅規制部20,22は、前後方向に延びるリブ状をなす。
【0061】
1対のシート幅ガイド部材16は、それらの間の中央をセンタ基準として、互いに同じ移動量で近接/離間可能に設けられている。
【0062】
1対のシート幅ガイド部材16が互いに最も近接した状態では、左右の幅規制部20,22の間の間隔が欧米名刺サイズの短辺の長さとほぼ同じ最小幅となる。そして、1対のシート幅ガイド部材16の間において、本体側案内部材13、トレイ側案内部材14およびシート幅ガイド部材16の載置部19,21上に跨がって、欧米名刺サイズのシートを載置することができる。
【0063】
また、1対のシート幅ガイド部材16が互いに最も離間した状態で、左右の幅規制部20,22の間の間隔がリーガルサイズの紙の短辺の長さとほぼ同じ最大幅となる。そして、1対のシート幅ガイド部材16の間において、本体側案内部材13、トレイ側案内部材14およびシート幅ガイド部材16の載置部19,21上に跨がって、リーガルサイズのシートの先端部、すなわち前端部を載置することができる。
【0064】
欧米名刺サイズよりも大きく、リーガルサイズよりも小さいサイズのシートについては、1対のシート幅ガイド部材16を移動させて、左右の幅規制部20,22の間の間隔をシートの左右方向の幅に一致させることにより、本体側案内部材13、トレイ側案内部材14およびシート幅ガイド部材16の載置部19,21上に載置することができる。
【0065】
こうして、シートは、スキャナ本体2の下ユニット6の後上端部および供給トレイ3上に、左右方向の中央が1対のシート幅ガイド部材16の間の中央、すなわちシート供給口15の左右方向の中央と一致した状態にセットされる。
【0066】
排出トレイ4は、略矩形板状に形成されている。排出トレイ4は、下ユニット6の最下部に収納された状態、すなわち図1に示される状態と、シート排出口7からスキャナ本体2の前方に引き出された状態、すなわち図2に示される状態とに変位可能に設けられている。排出トレイ4がスキャナ本体2の最下部に収納された状態では、図1に示されるように、排出トレイ4の前面24がスキャナ本体2の前面25とほぼ面一をなす。一方、排出トレイ4がスキャナ本体2の前方に引き出された状態では、図2に示されるように、排出トレイ4の上面26がシート受け面として上方に開放される。
【0067】
また、排出トレイ4の上面26には、補助板27が排出トレイ4の前端縁に沿った軸線まわりに揺動可能に設けられている。補助板27は、揺動により、上面26に対して倒伏した姿勢と、排出トレイ4がスキャナ本体2の前方に引き出された状態で、上面26の前端部から前上方に延びる姿勢とに変位可能である。
<イメージスキャナの内部構成>
【0068】
上ユニット5および下ユニット6は、図3に示されるように、それぞれ上フレーム31および下フレーム32を備えている。上フレーム31の後端縁および下フレーム32の後端縁により、シート供給口15が形成されている。
【0069】
上フレーム31には、第2ガイド部の一例としての第1上ガイド部33、上CIS保持部34および最終ガイド部35が後側からこの順に連続して形成されている。
【0070】
第1上ガイド部33の下フレーム32に対向する面、すなわち下面は、シートの搬送をガイドする第2ガイド面の一例としての第1上ガイド面36である。第1上ガイド面36は、前下方に相対的に急な勾配で傾斜して延び、途中部で後下方に凸となるように湾曲し、前下方に相対的に緩やかな勾配で傾斜して延びている。
【0071】
上CIS保持部34は、前上方に向かって凹む略長方形状の凹部として形成されている。上CIS保持部34には、上CISユニット37が嵌合されている。上CISユニット37は、第2画像読取部の一例としてのコンタクトガラス38を備えている。上CISユニット37は、コンタクトガラス38を下フレーム32側に向けた状態に設けられている。上CIS保持部34の底面と上CISユニット37との間には、コイルばね39が介在されている。これにより、シートの厚さが大きい場合に、その厚さに応じて上CISユニット37が移動し、シートがコンタクトガラス38と良好に接触しつつ搬送される。
【0072】
最終ガイド部35は、第1上ガイド面36の前端部とほぼ同じ傾斜角度で前下方に延びている。
【0073】
下フレーム32には、案内部40、第1ガイド部の一例としての第1下ガイド部41および下CIS保持部42が後側からこの順に連続して形成されている。
【0074】
案内部40の上面は、シートが載置される載置面である本体側案内部材13、トレイ側案内部材14およびシート幅ガイド部材16の載置部19,21の各上面とほぼ同じ傾斜角度で前下方に傾斜する略平面に形成されている。
【0075】
第1下ガイド部41の上フレーム31に対向する面、すなわち上面は、シートの搬送をガイドする第1ガイド面の一例としての第1下ガイド面43である。第1下ガイド面43と第1上ガイド部33の第1上ガイド面36との間には、間隔が空けられている。第1下ガイド面43は、第1上ガイド面36の湾曲に対応して、後下方に凸となるように湾曲し、第1上ガイド面36の前端部と平行をなして、前下方に延びている。
【0076】
なお、「平行」の概念には、一方が他方に対して僅かに傾斜する場合や一方がごく緩やかに湾曲する場合も含まれる。
【0077】
下CIS保持部42は、後下方に向かって凹む略長方形状の凹部として形成されている。下CIS保持部42には、下CISユニット44が嵌合されている。下CISユニット44は、第1画像読取部の一例としてのコンタクトガラス45を備えている。下CISユニット44は、コンタクトガラス45を上フレーム31側に向けた状態に設けられている。
【0078】
また、下フレーム32には、案内部40および第1下ガイド部41の左右方向の各中央部に跨がって、供給ローラ収容部46が後下方に凹む凹部として形成されている。
【0079】
供給ローラ収容部46には、供給ローラ51が回転可能に収容されている。供給ローラ51の周面の一部は、案内部40および第1下ガイド部41の各上面から前上方に突出している。供給ローラ51は、シートの搬送時に、右側から見て反時計回りに回転する。
【0080】
案内部40の上面とその上面から突出した供給ローラ51の周面とに跨がるように、シート状ガイド52が設けられている。シート状ガイド52は、左右方向において、その中央が供給ローラ51の左右方向の中央と一致するように配置されている。シート状ガイド52は、フィルムからなる。シート状ガイド52は、基端部が案内部40の上面に固定され、遊端部が供給ローラ51の周面に接触している。
【0081】
供給ローラ51の前上方には、図3,4に示されるように、規制部材53、シート押さえ部材54および分離片ユニット55が設けられている。規制部材53、シート押さえ部材54および分離片ユニット55は、上フレーム31に取り付けられている。
【0082】
規制部材53は、シート状ガイド52に対してシートの搬送方向の下流側に配置されている。規制部材53は、供給ローラ51側に尖った側面視略三角形状に形成されている。そして、規制部材53は、図4に示される断面において、案内部40の上面に沿って延びる直線と直交する供給ローラ51の半径とほぼ同一直線上を延びる規制面56を有している。
【0083】
シート押さえ部材54は、板ばねからなる。シート押さえ部材54の基端部は、上フレーム31の後端部に取り付けられる。シート押さえ部材54の遊端部は、供給ローラ51の周面に前上方から当接している。
【0084】
分離片ユニット55は、ゴムからなる分離片57を備えている。分離片57は、規制部材53に対して供給ローラ51の回転方向の下流側に配置されている。分離片57の表面は、ばね58の付勢力により、供給ローラ51の周面に弾性的に接触している。
【0085】
図3に示されるように、第1上ガイド部33および第1下ガイド部41の各前端部には、それぞれLFローラ61,62が左右方向に延びる軸線を中心に回転可能に設けられている。LFローラ61の周面の一部は、第1上ガイド部33の前端部の下面(第1上ガイド面36)から後下方に突出している。また、LFローラ62の周面の一部は、第1下ガイド部41の前端部の上面(第1下ガイド面43)から前上方に突出している。そして、ばね63の付勢力により、LFローラ61の周面は、LFローラ62の周面に前上方から弾性的に接触している。
【0086】
上フレーム31の最終ガイド部35および下フレーム32の前端部には、それぞれ排出ローラ64,65が左右方向に延びる軸線を中心に回転可能に設けられている。排出ローラ64の周面の一部は、最終ガイド部35の下面から後下方に突出している。また、排出ローラ65の周面の一部は、下フレーム32の前端部の上面から前上方に突出している。そして、ばね66の付勢力により、排出ローラ64の周面は、排出ローラ65の周面に前上方から弾性的に接触している。
<イメージスキャナにおける画像の読取り>
【0087】
イメージスキャナ1では、シートの第2面の一例としての上面および第1面の一例としての下面に形成されている画像を選択的に読み取ることができる。また、イメージスキャナ1では、シートの両面に形成されている画像を並行して読み取ることができる。以下、シートの搬送および画像の読取りについて時系列的に説明する。
【0088】
1対のシート幅ガイド部材16の間の間隔が読取対象のシートの幅に合わされる。読取対象のシートが1対のシート幅ガイド部材16の間に後上方から差し込まれる。シートが本体側案内部材13、トレイ側案内部材14およびシート幅ガイド部材16の載置部19,21上に載置される。このとき、シートの前端部は、本体側案内部材13、トレイ側案内部材14およびシート幅ガイド部材16の載置部19,21上を滑る。シートの前端部は、シート供給口15を通って、下フレーム32の案内部40上に移動する。さらに、シートの前端部は、案内部40上を供給ローラ51に向けて滑る。
【0089】
複数枚のシートがセットされた場合、最下位置のシートの先端部における左右方向の中央部は、案内部40からシート状ガイド52上に移動する。シートの先端部における中央部は、シート状ガイド52上を滑って、供給ローラ51の周面上に導かれる。そして、最下位置のシートは、その先端部が供給ローラ51の周面に接触すると、供給ローラ51の周面との摩擦抵抗によって停止する。また、上側のシートは、その先端縁が規制部材53の規制面56に当接することによって停止する。これにより、シートのセットが完了する。
【0090】
また、シートの進入により、シート押さえ部材54の遊端部が持ち上げられ、シートの上面にシート押さえ部材54が当接する。シート押さえ部材54の付勢力により、最下位置のシートが供給ローラ51の周面に押しつけられる。
【0091】
供給ローラ51が右側から見て反時計回りに回転すると、最下位置のシートと供給ローラ51の周面との摩擦力により、最下位置のシートが供給ローラ51の周面とともに移動する。また、最下位置のシートとその直上のシートとの摩擦力により、最下位置のシートにその上方のシートがつられて移動する。そして、それらのシートの先端が分離片57の表面に当接すると、分離片57により、上方のシートの移動が規制されて、最下位置のシートのみが分離片57と供給ローラ51の周面とのニップ部分を通過する。
【0092】
分離片57と供給ローラ51の周面とのニップ部分を通過したシートは、第1上ガイド部33の第1上ガイド面36と第1下ガイド部41の第1下ガイド面43とに挟まれる搬送路を第1上ガイド面36,42にガイドされつつ搬送される。
【0093】
シートの先端がLFローラ61,62のニップ部分に当接すると、LFローラ61,62の回転により、シートの先端部がそのニップ部分に引き込まれる。そして、シートの上面および下面にそれぞれLFローラ61,62の周面が接触し、LFローラ61,62の周面からシートに搬送力が付与される。これにより、シートの搬送が続けられる。
【0094】
その後、シートの搬送が進むと、シートの上面および下面がそれぞれ上CISユニット37のコンタクトガラス38および下CISユニット44のコンタクトガラス45と対向する。そして、コンタクトガラス38,45の光出射位置において、シートの上面および下面に光が照射される。シートの上面および下面での反射光がそれぞれ上CISユニット37および下CISユニット44に内蔵されたイメージセンサに受けられることにより、シートの上面および下面に形成されている画像の読取りが達成される。
【0095】
シートの先端が排出ローラ64,65のニップ部分に当接すると、排出ローラ64,65の回転により、シートの先端部がそのニップ部分に引き込まれる。そして、シートの上面および下面にそれぞれ排出ローラ64,65の周面が接触し、排出ローラ64,65の周面からシートに搬送力が付与される。これにより、シートの搬送が続けられる。そして、シートの後端が排出ローラ64,65から離れると、シートは、排出トレイ4の上面26に排出される。
<上フレームのガイド部の詳細>
【0096】
上フレーム31の第1上ガイド部33の第1上ガイド面36は、図4に示されるように、全体として後下方に凸となるように湾曲する湾曲部71と、湾曲部71に連続し、緩やかな勾配で前下方に傾斜して延びる傾斜部72とを有している。
【0097】
湾曲部71の左右方向の中央部は、カードガイド部73である。また、第1上ガイド面36において、カードガイド部73の左右方向の両側の部分は、一般ガイド部74である。
【0098】
カードガイド部73は、左右方向にクレジットカードの短辺の長さより少し大きい幅を有している。カードガイド部73は、小さい曲率、言い換えれば大きい曲率半径で後下方に凸となるように湾曲する湾曲面からなる。
【0099】
一般ガイド部74は、急傾斜部75、湾曲部76および緩傾斜部77を有している。急傾斜部75は、傾斜部72よりも急勾配で前下方に傾斜して延びている。湾曲部76は、急傾斜部75に連続している。湾曲部76は、カードガイド部73よりも大きい曲率、言い換えれば小さい曲率半径で後下方に凸となるように湾曲している。緩傾斜部77は、湾曲部76に連続している。緩傾斜部77は、傾斜部72と同じ勾配で前下方に延びている。
【0100】
カードガイド部73の曲率が一般ガイド部74の湾曲部76の曲率よりも小さいことにより、第1上ガイド面36には、前上方に凹んだ凹部78が形成されている。カードガイド部73は、凹部78の底面をなしている。
【0101】
上CIS保持部34に嵌合された上CISユニット37は、ホルダ81を備えている。ホルダ81は、図3に示される下CISユニット44と対向する対向板82を有している。対向板82の下面、すなわち下CISユニット44との対向面には、コンタクトガラス38が嵌合されるガラス嵌合凹部83が形成されている。ガラス嵌合凹部83にコンタクトガラス38が嵌合されることにより、コンタクトガラス38がホルダ81に保持されている。ガラス嵌合凹部83は、コンタクトガラス38の厚さよりも大きい深さを有している。そのため、コンタクトガラス38のシート対向面である表面は、図5に示されるように、対向板82の下面よりも前上方に退避した位置にある。
【0102】
ホルダ81内には、LED光源、レンズおよびイメージセンサを一体的に備えるCISモジュールが収容されている。
【0103】
また、対向板82におけるガラス嵌合凹部83よりも後方の部分は、シートの搬送をガイドするための第3ガイド部の一例としての第2上ガイド部84として形成されている。第2上ガイド部84は、図4に示されるように、第1上ガイド部33の前端縁の近傍まで延びている。第2上ガイド部84の下面は、シートの搬送をガイドする第3ガイド面の一例としての第2上ガイド面85である。また、第2上ガイド部84は、図5に示されるように、コンタクトガラス38の表面に対して後上方にやや傾斜している。これにより、第2上ガイド面85は、第1上ガイド面36よりも前上方に退避した位置にある。
【0104】
そして、図4に示されるように、第1上ガイド面36、第2上ガイド面85および最終ガイド部35の下面には、左右方向の中央部を除いて、それぞれシートの搬送方向に延びる第2突条の一例としての第1上突条91、第3突条の一例としての第2上突条92および第3上突条93が形成されている。第1上突条91、第2上突条92および第3上突条93は、それらの一部を除いて、左右方向においてほぼ同じ位置、すなわち搬送方向に延びるほぼ同一直線上に形成されている。
【0105】
具体的には、第1上ガイド面36において、カードガイド部73には、第1上突条91が形成されていない。一般ガイド部74には、複数の第1上突条91が左右方向に間隔を空けて形成されている。また、傾斜部72において、左右方向の中央部でカードガイド部73の左右方向の幅よりも少し大きい幅を有する部分には、第1上突条91が形成されていない。中央部の左右方向の両側の部分には、複数の第1上突条91が左右方向に間隔を空けて形成されている。
【0106】
第2上ガイド面85において、左右方向の中央部でカードガイド部73の左右方向の幅よりも少し大きい幅を有する部分には、第2上突条92が形成されていない。中央部の左右方向の両側の部分には、複数の第2上突条92が左右方向に間隔を空けて形成されている。
【0107】
最終ガイド部35の下面において、左右方向の中央部でカードガイド部73の左右方向の幅よりも少し大きい幅を有する部分には、第3上突条93が形成されていない。中央部の左右方向の両側の部分には、複数の第3上突条93が左右方向に間隔を空けて形成されている。
【0108】
これにより、上フレーム31の下面において、左右方向の中央部でカードガイド部73の左右方向の幅と同じ幅を有する部分には、シートの搬送方向の全域にわたって、第1上突条91、第2上突条92および第3上突条93が形成されていない。
<下フレームのガイド部の詳細>
【0109】
下フレーム32の第1下ガイド部41の第1下ガイド面43は、図6に示されるように、シートの搬送方向の上流側から順に、湾曲部101および傾斜部102を有している。
【0110】
湾曲部101は、第1上ガイド部33の湾曲部71に対して後下方から対向する、湾曲部101は、第1上ガイド部33のカードガイド部73よりも小さい曲率で後下方に凸となるように湾曲している。
【0111】
傾斜部102は、湾曲部101に連続している。傾斜部102は、第1上ガイド部33の傾斜部72と平行をなして前下方に延びている。
【0112】
下CIS保持部42に嵌合された下CISユニット44は、ホルダ111を備えている。ホルダ111は、上CISユニット37と対向する対向板112を有している。対向板112の上面には、コンタクトガラス45が嵌合されるガラス嵌合凹部113が形成されている。ガラス嵌合凹部113にコンタクトガラス45が嵌合されることにより、コンタクトガラス45がホルダ111に保持されている。ガラス嵌合凹部113は、コンタクトガラス45の厚さよりも大きい深さを有しており、コンタクトガラス45のシート対向面である表面は、図5に示されるように、対向板112の下面よりも後下方に退避した位置にある。
【0113】
ホルダ111内には、LED光源、レンズおよびイメージセンサを一体的に備えるCISモジュールが収容されている。
【0114】
また、対向板112におけるガラス嵌合凹部113よりも後方の部分は、シートの搬送をガイドするための第4ガイド部の一例としての第2下ガイド部114として形成されている。第2下ガイド部114は、図6に示されるように、第1下ガイド部41の前端縁の近傍まで延びている。第2下ガイド部114の上面は、シートの搬送をガイドする第4ガイド面の一例としての第2下ガイド面115である。また、第2下ガイド部114は、図5に示されるように、コンタクトガラス45の表面に対して後下方にやや傾斜している。これにより、第2下ガイド面115は、第1下ガイド面43よりも前下方に退避した位置にある。
【0115】
そして、図6,7に示されるように、下フレーム32の案内部40の上面、第1下ガイド面43および第2下ガイド面115には、左右方向の中央部を除いて、それぞれシートの搬送方向に延びる第1下突条121、第1突条の一例としての第2下突条122および第4突条の一例としての第3下突条123が形成されている。第1下突条121、第2下突条122および第3下突条123は、それらの一部を除いて、左右方向においてほぼ同じ位置、すなわち搬送方向に延びるほぼ同一直線上に形成されている。
【0116】
具体的には、案内部40の上面において、左右方向の中央部でカードガイド部73の左右方向の幅よりも少し大きい幅を有する部分には、第1下突条121が形成されていない。中央部の左右方向の両側の部分には、複数の第1下突条121が左右方向に間隔を空けて形成されている。
【0117】
第1下ガイド面43において、左右方向の中央部でカードガイド部73の左右方向の幅よりも少し大きい幅を有する部分には、第2下突条122が形成されていない。中央部の左右方向の両側の部分には、複数の第2下突条122が左右方向に間隔を空けて形成されている。
【0118】
第2下ガイド面115において、左右方向の中央部でカードガイド部73の左右方向の幅よりも少し大きい幅を有する部分には、第3下突条123が形成されていない。中央部の左右方向の両側の部分には、複数の第3下突条123が左右方向に間隔を空けて形成されている。
【0119】
これにより、下フレーム32の上面において、左右方向の中央部でカードガイド部73の左右方向の幅と同じ幅を有する部分には、シートの搬送方向の全域にわたって、第1下突条121、第2下突条122および第3下突条123が形成されていない。
【0120】
そして、第1下ガイド面43における第2下突条122が形成されていない中央部には、シートの重送を検出する重送センサ124が配置されている。重送センサ124としては、超音波の減衰の有無により、シートの重送を検出する超音波式重送センサが採用されている。
<作用効果>
【0121】
第1下ガイド部41により、シートの搬送がガイドされる。第1下ガイド部41の第1下ガイド面43には、シートの下面が対向する。第1下ガイド面43におけるシートの搬送方向と直交する左右方向の両端部には、搬送方向に延びる複数の第2下突条122が形成されている。それらの間の中央部には、第2下突条122が形成されていない。
【0122】
これにより、左右方向に第1下ガイド面43の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートが第1下ガイド面43と対向する部分を通過するときには、第2下突条122がシートの下面に接触し得る。そのため、シートに作用する摩擦力が低減される。一方、左右方向に第1下ガイド面43の中央部の幅以下の幅を有するシートは、第1下ガイド面43の中央部と対向する部分を通過させれば、そのシートが硬質材料からなる場合であっても、第2下突条122の摺擦による傷がつくことなく搬送される。
【0123】
その結果、左右方向に第1下ガイド面43の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートについては、搬送時の抵抗を低減して、良好に搬送することができる。一方、左右方向に第1下ガイド面43の中央部の幅以下の幅を有するシートについては、硬質材料からなる場合であっても、第2下突条122の摺擦による傷がつくことを防止して、良好に搬送することができる。
【0124】
また、第1下ガイド面43の幅方向の中央部に突条が形成されている場合、硬質材料からなるシートがその中央部と対向する部分を通過したときに、シートによって突条が傷つけられるおそれがある。突条に傷がついていると、その傷がついた部分にシートの先端などがひっかかり、シートの円滑な搬送が妨げられるおそれがある。第1下ガイド面43の幅方向の中央部に突条が形成されていないので、そのような不具合を生じることがない。
【0125】
また、第1上ガイド部33が第1下ガイド部41に対向して設けられている。第1上ガイド部33の第1上ガイド面36には、シートの上面が対向する。そして、第1上ガイド面36におけるシートの搬送方向と直交する左右方向の両端部には、搬送方向に延びる複数の第1上突条91が形成されている。それらの間の中央部には、第1上突条91が形成されていない。
【0126】
これにより、左右方向に第1上ガイド面36の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートが第1下ガイド面43と対向する部分を通過するときには、第1上突条91がシートの上面に接触する。そのため、シートに作用する摩擦力が低減される。一方、左右方向に第1上ガイド面36の中央部の幅以下の幅を有するシートは、第1上ガイド面36の中央部と対向する部分を通過させれば、そのシートが硬質材料からなる場合であっても、第1上突条91の摺擦による傷がつくことなく搬送される。
【0127】
その結果、左右方向に第1上ガイド面36の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートについては、搬送時の抵抗を低減して、良好に搬送することができる。一方、左右方向に第1上ガイド面36の中央部の幅以下の幅を有するシートについては、硬質材料からなる場合であっても、第1上突条91の摺擦による傷がつくことを防止して、良好に搬送することができる。
【0128】
また、第1上ガイド面36の幅方向の中央部に突条が形成されている場合、硬質材料からなるシートがその中央部と対向する部分を通過したときに、シートによって突条が傷つけられるおそれがある。突条に傷がついていると、その傷がついた部分にシートの先端などがひっかかり、シートの円滑な搬送が妨げられるおそれがある。第1上ガイド面36の幅方向の中央部に突条が形成されていないので、そのような不具合を生じることがない。
【0129】
第1上ガイド面36の中央部には、第1下ガイド面43側と反対側、つまり前上方に凹む凹部78が形成されている。
【0130】
これにより、第1上ガイド面36の中央部と対向する部分において、第1下ガイド部41と第1上ガイド部33との間の間隔が大きくなる。そのため、左右方向に第1上ガイド面36の中央部の幅以下の幅を有するシートがその大きい間隔の空間、すなわち第1上ガイド面36の中央部と対向する部分を通されることにより、シートが硬質材料からなる場合であっても、シートが第1上ガイド部33に強い力で接触することを防止できる。その結果、シートが大きく湾曲しつつ搬送されることを防止でき、シートを傷つけたり、シートに曲げ跡を残したりすることなく、そのシートを良好に搬送することができる。
【0131】
第1上ガイド部33に対して搬送方向の下流側には、シートの上面に形成されている画像を読み取るためのコンタクトガラス38が設けられている。また、第1上ガイド部33とコンタクトガラス38との間には、シートの搬送をガイドするための第2上ガイド部84が設けられている。第2上ガイド部84の第2上ガイド面85には、シートの上面が対向する。そして、第2上ガイド面85におけるシートの搬送方向と直交する左右方向の両端部には、搬送方向に延びる複数の第2上突条92が形成されている。それらの間の中央部には、第2上突条92が形成されていない。
【0132】
これにより、左右方向に第2上ガイド面85の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートが第2上ガイド面85と対向する部分を通過するときには、第2上突条92がシートの上面に接触する。そのため、シートに作用する摩擦力が低減される。一方、左右方向に第2上ガイド面85の中央部の幅以下の幅を有するシートは、第2上ガイド面85の中央部と対向する部分を通過させれば、そのシートが硬質材料からなる場合であっても、第2上突条92の摺擦による傷がつくことなく搬送される。
【0133】
その結果、左右方向に第2上ガイド面85の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートについては、搬送時の抵抗を低減して、良好に搬送することができる。一方、左右方向に第2上ガイド面85の中央部の幅以下の幅を有するシートについては、硬質材料からなる場合であっても、第2上突条92の摺擦による傷がつくことを防止して、良好に搬送することができる。
【0134】
また、第2上ガイド面85の幅方向の中央部に突条が形成されている場合、硬質材料からなるシートがその中央部と対向する部分を通過したときに、シートによって突条が傷つけられるおそれがある。突条に傷がついていると、その傷がついた部分にシートの先端などがひっかかり、シートの円滑な搬送が妨げられるおそれがある。第2上ガイド面85の幅方向の中央部に突条が形成されていないので、そのような不具合を生じることがない。
【0135】
コンタクトガラス38の下面は、第2上ガイド面85に対して前上方に退避した位置にある。
【0136】
これにより、シートが第2上ガイド面85と対向する部分からコンタクトガラス38の下面と対向する部分に移動するときに、シートの先端がコンタクトガラス38にひっかかることを防止できる。よって、シートをより良好に搬送することができる。
【0137】
また、第2上ガイド面85は、第1上ガイド面36に対して前上方に退避した位置にある。
【0138】
これにより、シートが第1上ガイド面36と対向する部分から第2上ガイド面85と対向する部分に移動するときに、シートの先端が第2上ガイド部84にひっかかることを防止できる。よって、シートをより良好に搬送することができる。
【0139】
第1下ガイド部41に対して搬送方向の下流側には、シートの下面に形成されている画像を読み取るためのコンタクトガラス45が設けられている。また、第1下ガイド部41とコンタクトガラス45との間には、シートの搬送をガイドするための第2下ガイド部114が設けられている。第2下ガイド部114の第2下ガイド面115には、シートの下面が対向する。そして、第2下ガイド面115におけるシートの搬送方向と直交する左右方向の両端部には、搬送方向に延びる複数の第3下突条123が形成されている。それらの間の中央部には、第3下突条123が形成されていない。
【0140】
これにより、左右方向に第2下ガイド面115の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートが第2下ガイド面115と対向する部分を通過するときには、第3下突条123がシートの下面に接触し得る。そのため、シートに作用する摩擦力が低減される。一方、左右方向に第2下ガイド面115の中央部の幅以下の幅を有するシートは、第2下ガイド面115の中央部と対向する部分を通過させれば、そのシートが硬質材料からなる場合であっても、第3下突条123の摺擦による傷がつくことなく搬送される。
【0141】
その結果、左右方向に第2下ガイド面115の中央部の幅よりも大きい幅を有するシートについては、搬送時の抵抗を低減して、良好に搬送することができる。一方、左右方向に第2下ガイド面115の中央部の幅以下の幅を有するシートについては、硬質材料からなる場合であっても、第3下突条123の摺擦による傷がつくことを防止して、良好に搬送することができる。
【0142】
また、第2下ガイド面115の幅方向の中央部に突条が形成されている場合、硬質材料からなるシートがその中央部と対向する部分を通過したときに、シートによって突条が傷つけられるおそれがある。突条に傷がついていると、その傷がついた部分にシートの先端などがひっかかり、シートの円滑な搬送が妨げられるおそれがある。第2下ガイド面115の幅方向の中央部に突条が形成されていないので、そのような不具合を生じることがない。
【0143】
コンタクトガラス45上面は、第2下ガイド面115に対して後下方に退避した位置にある。
【0144】
これにより、シートが第2下ガイド面115と対向する部分からコンタクトガラス45の上面と対向する部分に移動するときに、シートの先端がコンタクトガラス45にひっかかることを防止できる。よって、シートをより良好に搬送することができる。
【0145】
また、第2下ガイド面115は、第1下ガイド面43に対して後下方に退避した位置にある。
【0146】
これにより、シートが第1下ガイド面43と対向する部分から第2下ガイド面115と対向する部分に移動するときに、シートの先端が第2下ガイド部114にひっかかることを防止できる。よって、シートをより良好に搬送することができる。
【0147】
また、シートが載置される供給トレイ3と、供給トレイ3上でシートの左右方向の両端をガイドするための1対のシート幅ガイド部材16とが設けられている。1対のシート幅ガイド部材16は、左右方向に互いに欧米名刺サイズの短辺の長さとほぼ同じ最小幅に近接した位置と、互いにリーガルサイズの紙の短辺の長さとほぼ同じ最大幅で離間した位置とに移動可能である。第1下ガイド面43の中央部は、図7に示されるように、左右方向に1対のシート幅ガイド部材16の最小幅以上の幅を有している。
【0148】
これにより、1対のシート幅ガイド部材16の最小幅以下の幅を有するシートであれば、硬質材料からなる場合であっても、傷つけることなく、良好に搬送することができる。
【0149】
第1下ガイド面43の中央部には、複数枚のシートが重なって搬送される重送を検出する重送センサ124が設けられている。そして、重送センサ124としては、超音波式重送センサが採用されている。
【0150】
第1下ガイド面43の中央部には、第2下突条122が形成されていないので、中央部におけるシートと第1下ガイド面43との間の距離が左右方向に対してほぼ均一となる。その結果、重送センサ124による重送の検出精度を高めることができる。
【0151】
また、図3に示されるように、シートが搬送される経路は、供給トレイ3から排出トレイ4までU字状に折り返されることなく一方向的に延びる、いわゆるストレートパスである。これにより、イメージスキャナ1では、硬質材料からなるシートを良好に搬送することができる。また、シートの搬送経路と対向する面の左右方向の中央部には、搬送経路の全長において、突条が形成されてない。したがって、その中央部と対向する部分をクレジットカードが搬送される場合に、クレジットカードの表面が上方および下方のどちらに向いていても、クレジットカードのエンボス部分が削れることを抑制できる。
【0152】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
【0153】
たとえば、下フレーム32の第1下ガイド面43に形成された第2下突条122が第1突条の一例であるとしたが、上フレーム31の第1上ガイド面36に形成された第1上突条91が第1突条の一例であってもよい。この場合、第2下突条122が第2突条の一例である。また、第3下突条123および第2上突条92がそれぞれ第3突条および第4突条の一例である。
【0154】
また、図6に示されるように、下フレーム32において、供給ローラ51を取り囲む部分が回動可能に構成されていてもよい。この場合、その回動可能な部分の左右両側に、回動可能な部分を挟持するための指を差し入れることができる凹部が形成されていることが好ましい。これにより、回動可能な部分を容易に回動させることができる。また、凹部が形成される場合には、凹部内にシートの先端などが入り込むのを防止するためのリブ状の部材が形成されることが好ましい。これにより、凹部内にシートが入り込むことによるシートのジャムの発生を防止することができる。
【0155】
前述の実施形態では、イメージスキャナ1を取り上げたが、本発明に係るシート搬送装置は、イメージスキャナ1以外に、プリンタや複写機に代表される画像形成装置など、シートを搬送する機構を必要とする装置に広く適用することができる。
【0156】
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0157】
3 供給トレイ
16 シート幅ガイド部材
33 第1上ガイド部
36 第1上ガイド面
38 コンタクトガラス
41 第1下ガイド部
43 第1下ガイド面
45 コンタクトガラス
84 第2上ガイド部
85 第2上ガイド面
91 第1上突条
92 第2上突条
114 第2下ガイド部
115 第2下ガイド面
122 第2下突条
123 第3下突条
124 重送センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを搬送するためのシート搬送装置であって、
前記シートの一方側の第1面が対向するように構成され、前記シートの搬送をガイドするための第1ガイド部を含み、
前記第1ガイド部における前記シートの前記第1面が対向する第1ガイド面には、前記シートの搬送方向に延びる複数の第1突条が設けられ、
前記第1突条は、前記第1ガイド面において、前記搬送方向と直交する幅方向の両端部に設けられ、前記両端部に挟まれる中央部には設けられていない、シート搬送装置。
【請求項2】
前記第1ガイド部と間隔を空けて対向し、前記シートの他方側の第2面が対向するように構成され、前記シートの搬送をガイドするための第2ガイド部をさらに含み、
前記第2ガイド部における前記シートの前記第2面が対向する第2ガイド面には、前記搬送方向に延びる複数の第2突条が設けられ、
前記第2突条は、前記第2ガイド面において、前記幅方向の両端部に設けられ、前記両端部に挟まれる中央部には設けられていない、請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項3】
前記第2ガイド面の前記中央部は、前記他方側に凹んでいる、請求項2に記載のシート搬送装置。
【請求項4】
前記第2ガイド部に対して前記搬送方向の下流側に設けられ、前記シートの前記第2面に形成されている画像を読み取るための第2画像読取部と、
前記搬送方向における前記第2ガイド部と前記第2画像読取部との間に設けられ、前記シートの前記第2面が対向するように構成され、前記シートの搬送をガイドするための第3ガイド部とをさらに含み、
前記第3ガイド部における前記シートの前記第2面が対向する第3ガイド面には、前記搬送方向に延びる複数の第3突条が設けられ、
前記第3突条は、前記第3ガイド面において、前記幅方向の両端部に設けられ、前記両端部に挟まれる中央部には設けられていない、請求項2または3に記載のシート搬送装置。
【請求項5】
前記第2画像読取部における前記シートの前記第2面が対向する面は、前記第3ガイド面に対して前記他方側に退避した位置にある、請求項4に記載のシート搬送装置。
【請求項6】
前記第3ガイド面は、前記第2ガイド面に対して前記他方側に退避した位置にある、請求項4または5に記載のシート搬送装置。
【請求項7】
前記第1ガイド部に対して前記搬送方向の下流側に設けられ、前記シートの前記第1面に形成されている画像を読み取るための第1画像読取部と、
前記搬送方向における前記第1ガイド部と前記第1画像読取部との間に設けられ、前記第3ガイド部と間隔を空けて対向し、前記シートの前記第1面が対向するように構成され、前記シートの搬送をガイドするための第4ガイド部をさらに含み、
前記第4ガイド部における前記シートの前記第1面に対向する第4ガイド面には、前記搬送方向に延びる複数の第4突条が設けられ、
前記第4突条は、前記第4ガイド面において、前記幅方向の両端部に設けられ、前記両端部に挟まれる中央部には設けられていない、請求項1〜6のいずれかに記載のシート搬送装置。
【請求項8】
前記第1画像読取部における前記シートの前記第1面に対向する面は、前記第4ガイド面に対して前記一方側に退避した位置にある、請求項7に記載のシート搬送装置。
【請求項9】
前記第4ガイド面は、前記第1ガイド面に対して前記一方側に退避した位置にある、請求項7または8に記載のシート搬送装置。
【請求項10】
前記幅方向の中央部は、前記搬送方向において、前記シートが通過するシート通過空間の全域に延びており、
前記幅方向の中央部には、前記搬送方向に延びる突条が形成されてない、請求項1〜9のいずれか一項に記載のシート搬送装置。
【請求項11】
搬送される前記シートが載置されるトレイと、
前記幅方向に互いに所定の最小幅に近接した位置と互いに所定の最大幅で離間した位置とに移動可能に設けられ、前記トレイ上でシートの前記幅方向の両端をガイドするための1対のシート幅ガイド部材とをさらに含み、
前記第1ガイド面の前記中央部は、前記幅方向に前記最小幅以上の幅を有している、請求項1〜10のいずれか一項に記載のシート搬送装置。
【請求項12】
前記第1ガイド面の前記中央部に配置され、複数枚のシートが重なって搬送される重送を検出する重送センサをさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載のシート搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−112512(P2013−112512A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262882(P2011−262882)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】