シート材情報検知装置、シート材処理装置、及びシート材処理方法

【課題】供給されるシート材に異常があった場合でも、シート材情報検知装置や周辺部材の破損などのトラブルを回避して適切なシート材処理を行うことのできるシート材情報検知装置を提供する。
【解決手段】シート材Pに外力印加部1を衝突させて、外力検知部2がシート材Pを介した衝撃力を検知する。外力印加部1と外力検知部2との間隔に進入するシート材Pの異常を検知する押し込み感知部8を備え、制御回路121は、押し込み感知部8が異常を検知すると、モーター3を作動させてカム4を回転させることにより、外力印加部1を最も高い位置へ移動させて、シート材Pの進入位置から遠ざかる方向へ退去させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート材に外力を印加してシート材情報を検知するシート材情報検知装置、詳しくは検知部に進入するシート材に異常が発生した場合の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置(LBP、複写機、インクジェットプリンタ、など)に代表されるシート材処理装置では、処理される紙等のシート材の種類が多様化している。シート材処理装置を使用するユーザーや使用環境も多様化している。画像形成装置に限って言えば、このように多様化したシート材に対して、高品質化(高画質化・処理の高速化など)の要求が高まっている。反面、シート材の多様化、処理内容の多様化に伴って、ユーザーが設定する項目数が膨大になって、最適な処理条件を設定することが困難になっている。そこで、シート材処理装置に各種のセンサを配置して、シート材の大きさ、厚み、材質等のシート材情報を自動的に識別して、最適な処理条件を自動設定する技術が一部実用化されている。
【0003】
特許文献1には、衝撃印加部材をシート材に衝突させ、シート材を介した衝撃を圧電素子を用いた外力検知部で検知するシート材情報検知装置が示される。ここでは、衝撃を受けて変形する圧電素子の電圧出力を検知し、検知した電圧出力のピーク値を判別してシート材の種類を特定している。圧電素子は、衝撃受け部材と緩衝部材とで挟み込まれ、シート材を介して衝撃受け部材が受け止めた衝撃が圧電素子の全面に圧縮力を及ぼしている。
【0004】
特許文献2には、様々なシート材情報をデータベースとして複数のプリンタで共有するシステムが示される。ここでは、シート材情報が、テクスチャ、光沢度、インクの吸収度、輝度、グロス、色反射、色深度、粒状性、白み、湿度、熱損失、接着性、付着性等である。シート材が指定されると、選択されたプリンタへデータベースから必要なシート材情報が取り出され、シート材情報に応じて最適化された動作設定がプリンタに自動設定される。
【0005】
特許文献3には、画像形成装置におけるシート材の搬送経路に配置されたシート材情報検知装置が示される。ここでは、シート材の上下面に電極端子を接触させてシート材の比抵抗や水分量を測定している。
【0006】
【特許文献1】特開2005−024550号公報
【特許文献2】特開2004−38983号公報
【特許文献3】特開平10−152245号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に示されるシート材情報検知装置は、通過する1枚のシート材を厚み方向に挟み込んでシート材を検知する。従って、折れ曲がったシート材や積み重なったシート材が進入した場合には、正常な検知を行うことができない。
【0008】
また、機械的な動作部分を含む検出機構は、軽量な部品を用いて精密に組み立てられている。従って、シート材が高速で衝突したり、積み重なったシート材が強く挟まったりすると、検出機構が変形や損傷を受ける可能性がある。
【0009】
また、特許文献1に示されるシート材情報検知装置は、シート材の搬送高さを挟む位置に衝撃印加部材と外力検知部とが対向配置されており、これらの隙間がシート材の搬送経路を兼ねている。従ってシート材の状態、或いは搬送状況によっては、衝撃印加部材と外力検知部との間に折り重なったシート材が詰まる(いわゆる紙詰まり)場合がある。この場合、上流側または下流側からシート材を容易に除去できない。無理に引き出すと、シート材自体が破損するだけでなく、シート材と接触する部材(シート材情報検知装置を含む)を破損、或いは損傷させる可能性がある。破損までは至らなくとも衝撃印加部材と外力検知部との少なくとも一方に無理な力がかかって調整が狂う可能性がある。
【0010】
特に高速の画像形成装置は、シート材の搬送速度が大きいために、上記シート材が搬送経路内で詰まる際に、当該折り重なったシート材は、周囲の接触する部分にかなりの力を及ぼすため、周囲の部材が破損する可能性が大きくなる。
【0011】
特許文献2、特許文献3に示される従来例では、シート材に上記紙詰まり等の異常があった場合の破損防止等の対策については対応されていない。
【0012】
本発明は、供給されるシート材に異常があった場合でも、シート材情報検知装置の検出機構が破損、或いは損傷することを回避できるシート材情報検知装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、シート材に外力を印加する外力印加手段と、前記外力印加手段により印加された外力をシート材より検知する外力検知手段とを備えたものである。前記外力印加手段と前記外力検知手段との間に進入するシート材の異常を検知する異常検知手段と、前記異常検知手段が前記異常を検知した場合に、前記外力印加手段と前記外力検知手段との少なくとも一方を前記シート材又はシート材の搬送経路から遠ざかる方向へ退去させる退去手段とを備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明のシート材情報検知装置は、異常検知手段がシート材の異常を検知すると、退避手段が外力印加手段と外力検知手段との少なくとも一方を異常なシート材による損傷や障害を受けにくい位置へ退避させる。
【0015】
従って、シート材の搬送時に紙詰まり等の異常があった場合でも、シート材情報検知装置や周辺部材の破損などのトラブルを回避し、適切なシート材処理を行うことができる。退避によって外力印加手段と外力検知手段との間隔が拡大するので、異常を起こしたシート材を容易に除去できる。シート材を除去する際に外力印加手段や外力検知手段に無理な力をかけたり、シート材を破損させたりする可能性が減る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態であるシート材情報検知装置100について、図面を参照して詳細に説明する。本発明のシート材情報検知装置は、以下に説明する実施形態の限定的な構成には限定されない。外力印加手段と外力検知手段とを用いてシート材情報を検知する限りにおいて、各実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実現可能である。
【0017】
本実施形態では、静電写真方式の画像形成装置300にシート材情報検知装置100を搭載した例を説明する。しかし、本実施形態のシート材情報検知装置100は、インクジェット方式の画像形成装置や各種印刷装置、シート材加工装置、シート材積載装置、ソーター等にも搭載可能である。
【0018】
なお、特許文献1〜3に示される画像形成装置の構成、動作、制御、シート材情報検知装置の動作原理、信号処理等については、繰り返しの煩雑を回避すべく、図示を省略して詳細な説明も省略する。
【0019】
<第1実施形態>
図1は画像形成装置の構成の説明図、図2は第1実施形態のシート材情報検知装置の構成の説明図、図3は異常感知部の動作の説明図、図4はシート材情報検知装置の動作を説明するフローチャートである。図3中、(a)は異常感知部に正常なシートが進入した場合、(b)は異常感知部に折れ曲がったシートが進入した場合である。
【0020】
図1に示すように、画像形成装置300は、画像形成プロセス部340によってシート材Pに画像形成するカラー複写機である。読み取りユニット311は、カラー原稿312の画像情報を読み取る。読み取った情報は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーに対応した色別信号に変換される。
【0021】
一方、カセット321内に収容されたシート材Pは、送出ローラ322で搬送部112へと送られる。搬送部112に近接する場所には、シート材情報検知装置100が設けられている。シート材情報検知装置100は、送出ローラ322から搬送部112へ受け渡されるシート材Pの搬送位置を上下に挟み込んで配置され、通過するシート材Pのシート材情報(機械特性)を検知する。
【0022】
制御部120は、画像形成プロセス部340で画像形成が行われる前に、シート材情報検知装置100が検知したシート材Pのシート材情報を識別して最適な搬送条件、転写条件、定着条件等を設定する。
【0023】
次に、シート材Pは、転写装置ドラム330へと送られる。転写装置ドラム330の周面には、誘電体シートが設けられている。シート材Pは、吸着コロナ放電器331によって帯電した転写ドラム330の表面に吸着担持される。その後、転写コロナ放電器332の作用によって、感光ドラム323上のトナー像がシート材Pに転写される。
【0024】
感光ドラム323の表面は、ブレードクリーナ324で清掃される。そして、前露光ランプ325及び前除電器326により、前回の画像形成による感光体表面層に残留する影響が除去される。次に、感光ドラム323の表面は、一次帯電器327で一様に帯電される。このときの帯電量は、シート材Pのシート材情報に基づいて決定される。
【0025】
レーザービームスキャナ328は、読み取られたカラー原稿312の色別信号をもとに、感光ドラム323の表面を走査して静電潜像を形成する。現像器329は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色の現像ユニットから成る。それぞれの色に対応した現像ユニットが、感光ドラム323の真下に順次移動して、感光ドラム323上の潜像をトナー像に現像する。
【0026】
シート材Pは、4色のトナー像が順次転写されるまで転写ドラム330に吸着保持されており、その後、分離爪333の作動により転写ドラム330から分離される。分離されたシート材Pは、搬送ベルト334により加熱ローラ定着器335に送られ、加熱加圧を受けて表面にトナー像を定着される。このときの定着温度は、推定されたシート材Pのシート材情報に基づき決定される。
【0027】
定着終了後のシート材Pは、トレー336に排出される。又、転写終了後の感光ドラム323の表面上に残留したトナーは、ブレードクリーナ324で清掃されて、次の画像形成サイクルに入る。
【0028】
図2に示すように、第1実施形態のシート材情報検知装置100は、搬送されるシート材Pが紙詰まりを起こした状態を、押し込み感知部8にて検知する。そして、モーター3とカム4とにより外力印加部1を上方へ退避させる。シート材情報検知装置100の制御回路121は、モーター3の制御と駆動、そして、押し込み感知部8を用いた異常の判断を行う。画像形成装置300(図1)の制御部120は、制御回路121を制御してシート材情報を受け取り、必要に応じてシート材情報や異常情報の処理を行う。
【0029】
シート材情報検知装置100は、シート材Pに外力を印加する外力印加部1により印加された外力を、外力検知部2がシート材Pを介して検知する。変換部(チャージアンプ)123は、感圧素子2bの変形による容量変化を電圧信号の変化に変換する。制御回路121は、変換部123から出力された電圧信号のピーク値を検知してシート材情報を取り出す。シート材情報は、シート材Pを介して検知された衝撃力のピーク値に対応し、シート材Pの機械特性や水分量を反映している。
【0030】
外力印加部1は、先端部(シート材Pに接触する側)1a、軸部1b、後述するカム4と接触するシャフト部1cから構成した。先端部1aは、ステンレス材であるSUS304にて構成し、シート材Pとの接触面は、半径20mmの球面加工を施した。外力印加部1の全体の質量は4gとした。
【0031】
外力印加部1を駆動する駆動部は、モーター3と、カム4と、加速手段としてのばね5とで構成している。モーター3は、ステッピングモーターを用いており、カム4を停止位置より必要な角度だけ回転して再度停止位置に復帰させる。停止位置よりカム4の回転を開始し、2回の外力印加を行い、再び停止位置(退避位置)に戻るまでが、一回のサイクルとなる。一回のサイクルの所要時間は、0.2秒となるように設計した。また、2回の外力印加の間隔は0.1秒とした。
【0032】
一回のサイクルのスタートは、不図示のシート材通過検知センサーの信号を受けて、所定時間後に開始される。カム4は、ばね5の力に逆らって外力印加部1を持ち上げて解放する。カム4は、1回転する過程で2回、ばね5の圧縮/解放を行い、外力印加部1をシート材Pへ向かって打ち出す。
【0033】
カム4の通常の停止位置は、カム4の回転工程中、最もばね5を圧縮した位置の手前に定めた。停止位置は、工程中、外力印加部1が最もシート材Pから離れる位置とし、緊急時の退避位置と同じとした。外力印加部1は、カム4によって持ち上げられた高さに応じた所定速度でシート材Pに衝突して、外力印加を行う。1回目の外力印加での衝突速度は0.5m/sec、2回目の外力印加での衝突速度は0.2m/secとなるように、カム4、ばね5、外力印加部1を設計した。
【0034】
モーター3によるカム4の1回転の途中に、回転を一時休止する工程を入れている。外力印加部1の打ち出しと衝突とに伴って発生するばね5や外力印加部1の不要な振動が減衰するのを待つためである。カム4の回転の一時休止は、カム4がばね5を圧縮した範囲の位置となるよう設計した。
【0035】
外力検知部2は、シート材Pをはさんで外力印加部1と対向する。外力検知部2は、衝撃受け部2aと補強材2cとの間に感圧素子2bを挟み込んで一体に接着して構成される。衝撃受け部2aは、シート材Pを介して外力印加部1の衝突を受け止め、感圧素子2bの全面に圧縮力を及ぼす。補強材2cは、感圧素子2bを補強して、圧縮以外の変形、特に感圧素子2bの曲げ変形を抑制する。
【0036】
衝撃受け部2aと感圧素子2bとを固定した補強材2は、シート材支持部17に接合して構成した。感圧素子2bとしては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)セラミックスを、補強材2cとしてはSUS304をそれぞれ用い、エポキシ樹脂にて接着した。
【0037】
シート材情報検知装置100は、外力検知部2を挟んで入口側にシート材押さえ7、出口側にシート材押さえ6を設けた。シート材押さえ6、7は、搬送ガイド9の間を搬送されてくるシート材のばたつきを抑制して、外力印加部1を衝突させる際のシート材Pと外力検知部2との相対高さを一定に再現させる。シート材押さえ6、7は、シート材Pの搬送による衝突の衝撃を逃がすよう曲面加工した金属部材である変位部材11を上下移動可能に支持して、押し圧ばね12によりシート材Pに押し付ける。シート材押さえ6、7の押し付け力は、シート材Pの厚さ等によるが、第1実施形態では1N(100gf)とした。
【0038】
シート材Pの異常を感知するための異常感知部は、シート材Pに接触して変位するシート材押さえ7と、シート材押さえ7がシート材Pによって押し込まれたことを感知する押し込み感知部8とで構成される。異常感知部の詳細を図3に示す。図3の(a)には正常な場合、図3の(b)には異常な場合の例として紙詰まりにより当該個所でシート材が折り畳まれた状態を模式的に示した。
【0039】
シート材Pは、変位部材11と押し圧ばね12とにより、シート材支持部17に向けた押し圧を受けながら搬送される。そして、正常な状態では、この押し圧により、軸14とスイッチ15の接点16とは接触しない状態で搬送される。しかし、異常時の紙詰まりによる折り畳みが発生したシート材Pによって、変位部材11が押し上げられると、軸14と接点16が接触し、この接触を感知して異常感知を行う。
【0040】
ここで上記シート支持部材17の機能としては、第1の機能として、シート材押さえ6、7の対向部材としてシート材を挟み込む機能がある。第2の機能として、シート材の撓みに関する情報をより正確に得るために、シート材に一定の撓みを与える機能がある。さらに第3の機能として、外力検知部を、シート材搬送経路中に凹部を形成して設けた場合に、シート材搬送時にシート材が前記凹部(溝)に突入して紙詰まりを起こす、或いは破損することを防止する機能がある。
【0041】
図3の(a)に示すように、変位部材11は、軸受け13により上下移動可能な軸14に取り付けられ、軸受け13と変位部材11との間に配置された押し圧ばね12により下方へ押し付けられる。押し込み感知部8は、スイッチ15の接点16が図3の(b)に示すように上昇した軸14の上端を検知する。下側の搬送ガイド9にシート材支持部17が固定され、上側の搬送ガイド9にスイッチ15が固定されている。
【0042】
スイッチ15の有無を除けば、シート材押さえ7は、材料、形状ともに、シート材押さえ6と同様に構成されている。ただし、シート材押さえ7の押し付け力は、下流側のシート材押さえ6に比較してやや弱い値とし、0.8N(80gf)とした。変位部材11に接続された軸14は、直動型の軸受け13により、図中の上下方向に所定の範囲内で自由に移動できるように支持される。変位部材11は、上下の搬送ガイド9の間隔を搬送されるシート材Pに押し圧ばね12によって押し付けられる。
【0043】
図3の(a)に示すように、シート材Pは、変位部材11と押し圧ばね12とにより、シート材支持部17に向けた押圧力を受けながら搬送される。正常な状態では、この押圧力により、スイッチ15の接点16と軸14とは接触しない状態でシート材Pが搬送される。
【0044】
しかし、図3の(b)に示すように、紙詰まりによる折り重なりなどの異常が発生したシート材Pによって変位部材11が押し上げられると、軸14と接点16とが接触してスイッチ15がONする。制御回路121は、スイッチ15の出力を検知して異常感知を行う。第1実施形態では、本実施例では、スイッチ15としてマイクロスイッチを使用しており、変位部材11は、シート材Pが無い状態では、シート材支持部17に接した保持状態になる。
【0045】
この保持状態から、シート材Pが変位部材11を一定距離(0.7mm)以上押し上げると、軸14と接点16とが接触してスイッチ15がON状態になる。スイッチ15がON状態になると、制御回路121は異常と判断する。シート材Pによる変位部材11の押し上げ量が0.7mm未満の場合は、スイッチ15がOFF状態に保たれて、制御回路121は正常と判断する。
【0046】
制御回路121が異常と判断するシート材Pの状態は、搬送されるシート材Pの少なくとも一部が屈曲したり、折り重なったり、破損したり、2枚以上が重なったり、想定されていない厚さや質のシート材が供給されりした場合である。搬送ガイド9の間を搬送されるシート材Pにより、変位部材11が押し上げられたり跳ね上げられたりして、一定条件の変位があったとき、制御回路121は異常と判定する。
【0047】
制御回路121の判断結果は、画像形成装置300(図1)の制御部120に送信される。また、制御回路121は、異常を感知すると直ちにモーター3を高速回転させて外力印加部1を退避位置まで退避させる。シート材情報検知装置100の構成要素は、図1に示すように、シート材Pの搬送経路10に設置され、搬送ガイド9に固定してある。
【0048】
図4のフローチャートを参照して、第1実施形態のシート材情報検知装置100の動作(シート材情報検知方法)について説明する。
【0049】
図4に示すように、シート材情報検知装置の動作がスタートする(S11)。スタートは、シート材情報検知装置100を搭載する画像形成装置300において、シート材処理の動作が開始したことを受けて行われる。
【0050】
続いて、シート材情報検知装置100の制御回路121に、シート材搬送情報が入力される(S12)。シート材搬送情報は、シート材Pの位置や速度に関する情報であって、シート材Pがシート材情報検知装置100を通過するタイミングを示している。シート材搬送情報に対応して、シート材情報検知装置100の駆動(外力印加等)のタイミングが決定される。シート材搬送情報は、例えばシート材処理装置100の不図示のシート材通過センサの信号や、シート材処理装置100の動作開始(コピーボタンが押された等)に関連する情報を処理した信号である。
【0051】
続いて、シート材搬送情報を受けて、制御回路121は、シート材情報検知装置100の動作を開始させる(S13)。シート材情報検知の動作として、制御回路121は、シート材の異常感知を行う(S14)。制御回路121は、スイッチ15がONになった場合に異常と判断する。ただし、振動や、シート材先端の通過の際の跳ね上げなどによる誤動作を防ぐために、ON状態が一定の条件を満たした際に異常であるという判断をする(S14のYES)。一定の条件の一例は、所定の時間連続でスイッチ15がON状態となることである。これにより、制御回路121は、シート材Pが重送されたりループが過大になったりした場合を異常と判断できる。
【0052】
一定の条件の他の例は、一定時間内に所定の回数以上のON状態が確認されることである。この例では、シート材Pが折り畳まれたり皺が寄るなどして振動を生じた場合に感知できる。第1実施形態では、シート材Pがシート材情報検知装置100の位置を通過している時間内に、スイッチ15のON状態が0.01秒以上連続した場合に、制御回路121はYES(異常)と判断する。そして、シート材Pの先端がシート材押さえ7の位置を通過してから0.1秒以上経過してもスイッチ15がON状態にならない場合に、制御回路121はNO(正常)と判断する。
【0053】
YES(異常)の場合、外力印加部1を上方へ退避させる(S19)。第1実施形態では、カム4がどの回転位置にあっても、制御回路121は、直ちにモーター3を高速回転して、外力印加部1を最も高い退避位置へ持ち上げて退避させる。そして、制御部120に対して、シート材Pが異常であるという異常情報出力を行う。
【0054】
NO(正常)の場合、制御回路121は、モーター3を回転させてカム4により外力印加部1を打ち出して、シート材Pへ外力印加する(S15)。これにより、外力検知部2は、外力印加部1の外力をシート材を介して受け止め、外力検知部2は、変換部123を通じて電圧信号を制御回路121に入力する(S16)。制御回路121は、電圧信号のピークを検知して、シート材情報として制御部120に出力する(S17)。制御部120は、シート材情報に応じて画像形成に関する最適な処理条件を選択して、適切なシート材処理を行う。
【0055】
以上述べてきたように、第1実施形態ではシート材Pの異常を感知してシート材情報検知装置100の外力印加部1を退避させる。第1実施形態の制御に拠れば、外力印加部1を退避させることにより、供給されるシート材Pに異常があった場合でも、搬送されるシート材Pが外力印加部1に引っかかったり、強い力が外力印加部1に加わったりすることを防止できる。ジャムしたシート材Pを取り除く際に外力印加部1に無理な力が加わることもない。このため、シート材情報検知装置100の破損などのトラブルを回避できる。
【0056】
<第2実施形態>
図5は第2実施形態のシート材情報検知装置の構成の説明図である。図5中、(a)は正常時でシート材への外力印加時の様子、(b)は正常時において退避位置まで外力印加手段を退避させた様子、(c)は外力印加時に重送されたシート材が突入した異常時の様子である。(d)は(c)の異常から退避位置まで外力印加手段を退避させた様子をそれぞれ示す。第2実施形態のシート材情報検知装置400は、図1の画像形成装置300におけるシート材情報検知装置100を置き換えて設置される。そして、シート材Pの搬送の異常を外力印加部1の変位により検知する以外は第1実施形態と同様に構成される。従って、図5中、図1、図2と共通する構成には共通の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0057】
図5の(a)に示すように、第2実施形態のシート材情報検知装置400は、外力印加部1がシート材Pとの異常な接触によって押し上げられるのを接点26で電気的に検知して制御回路125が異常を判断する。すなわち、外力印加手段の駆動周期中において、正常であれば接点26と外力印加手段が接触することがないタイミングにおいて、該接触が生じた場合を制御回路125が異常と判断するものである。
【0058】
外力印加部1の軸1bは、軸受け1eによって軸方向へ移動可能に支持され、変位部材を兼ねる外力印加部1は、ばね(押し圧ばね)5によって下方へ押し付けられている。外力印加部1の軸1bは、軸受け1eに導通して、ハウジング23および搬送ガイド9からは絶縁されている。すなわち、外力印加部1がシート材Pとの接触によって押し上げられるのを接点26で検知している。シート材Pは、外力検知部1に非接触な状態もしくは過大な圧力がかからない状態で搬送される。しかし、異常時のシート材Pによって、外力検知部1が跳ね上げられると、シャフト部1cと接点26とが接触し、この接触を感知して制御回路125が異常感知を行う。
【0059】
上記構成についてさらに詳細に説明する。押し込み感知部25は、ばね性を持たせた電極部材で構成され、先端側の接点26は、外力印加部1のシャフト部1cのストロークの高い位置に設定されている。つまり、モーター3でカム4を回転する駆動では、外力印加部1のシャフト部1cは、図5の(b)に示す退避時に近付く一定期間以外、押し込み感知部25の接点26に接触しない。そして、制御回路125は、外力印加部1と押し込み感知部25とを介した軸受け1eとハウジング23との導通を検知して、シート材Pの搬送の異常を判断する。
【0060】
異常感知に用いる押し込み感知部25は、導電性の板ばねを用い、先端部をまげて接点26とし、根元をハウジング23にねじ止めした。また、不図示の配線により、接点26とシャフト部1cとの間には、両者の接触を電気的に感知するための電位が供給される。この板ばねのばね定数は、前記接触時において生じる反力が、外力印加に用いる駆動力に対して十分小さくなるようにすることが好ましい。
【0061】
変位部材としての外力印加部1は、材料、形状ともに、第1実施形態の外力印加部1と同様である。ばね5、軸受け1e、軸1bは、ともに第1実施形態の対応する部材と同様の構成とした。ただし、外力印加部1と押し込み感知部25との接触を電気的に感知するための電位を供給する配線が追加されている。
【0062】
図5の(a)に示すように、シート材Pは、正常であれば変位部材としての外力印加部1に非接触な状態、もしくは過大な圧力がかからない状態で搬送される。このような状態下においては、図5の(a)示すように、外力印加時においては接点26とシャフト部1cとは離間して非導通となり、図5(b)に示すように退避時においては接点26とシャフト部1cとが導通するような駆動周期となる構成とする。
【0063】
しかし、図5の(c)に示すように、異常時のシート材P(本実施例では3重に重送されて厚みと剛度が増した状態を例とした)によって、変位部材としての外力印加部1が押し上げられると、シャフト部1cと接点26とが接触する。このように、正常時には非導通となるタイミングにおいて導通が検知された場合に、制御回路125は異常感知を行う。この異常感知を受けて、制御回路125においてモーター3及びカム4を駆動して、図5の(d)に示した退避位置まで外力印加手段1を強制退避させる。尚、カム4の回転方向は、図中の反時計回り方向とした。
【0064】
以上が本実施形態の構成及び動作の概要である。第2実施形態では、外力印加部1がシート材Pに跳ね上げられて変位したときに接点26がON状態となる。ON状態となる範囲は退避位置から0.5mmまでの範囲に設定した。
【0065】
また、第2実施形態では、シート材Pがシート材情報検知装置400を通過している時間内(正常であれば接点26と外力印加部1が接触することがないタイミング)に、シート材Pが一度でも跳ね上げられると、制御回路125は、直ちに搬送の異常と判定する。しかし、その後、ジャムには至らず、下流側の不図示のセンサによってシート材Pがシート材情報検知装置400を通過したことが確認された場合、制御回路125は、通常状態に復帰したと判定する。
【0066】
第2実施形態で異常と検知されるシート材Pの状態は、第1実施形態と同様である。制御回路125は、搬送されるシート材Pが外力印加部1を押し上げたり跳ね上げたりして、外力印加部1に一定以上の変位があると、これを異常と判定する。第2実施形態では、特に、シート材Pが外力印加部1を直撃することを検知するので、より確実に外力印加部1の破損トラブルを回避できる。
【0067】
<第3実施形態>
図6は第3実施形態のシート材情報検知装置の構成の説明図である。図6中、(a)は正常な場合、(b)は異常な場合の例として重送により当該個所で重畳した状態を模式的に示した。第3実施形態のシート材情報検知装置500は、第2実施形態と同様に変位部材としての外力印加部1の高さを検知して異常を判断する。ただし、外力印加部1の高さを検知する方法として、反射型の光学式センサ31を採用している。これ以外は第2実施形態と同様に構成されるので、図6中、図5と共通する構成には共通の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0068】
図6の(a)に示すように、第3実施形態は、第2実施形態と同様に異常感知部を外力印加部1に設けた例であり、異常感知を光学的な手段により行う例である。変位部材としての外力印加部1は、シート材Pとの接触によって押し上げられると、光学式センサ31により検知される。
【0069】
シート材Pに接触して変位する変位部材としての外力印加部1は、シャフト部1cの側面に鏡面1fを取り付けてある。外力印加部1は、ばね(押し圧ばね)5による下方への付勢に逆らってカム4により押し上げられ、解放されてシート材Pへ打ち出される。外力検知部2は、打ち出された外力印加部1を、シート材Pを介して受け止め、変換部123(図2)を通じて、シート材Pの機械特性や水分量を反映した電圧信号を出力する。制御回路126は、電圧信号のピークを検知して、シート材情報を制御部120(図1)へ出力する。
【0070】
外力印加部1の押し込み感知部である光学式センサ31は、図6の(b)に示すように、照射光32を発するLED光源と、外力印加部1の鏡面1fからの反射光33を検知する受光素子、レンズ等の光学系よりなる。光学式センサ31の受光素子は、2乃至4つに分割され、反射光量と反射方向とを検知できる。光学式センサ31は、外力印加部1の側面に取り付けられた鏡面1fに照射光32を照射し、その反射光量や反射方向を検知する。制御回路126は、光学式センサ31の出力を検知して外力印加部1の動きを感知し、第2実施形態で説明したような異常な高さへ持ち上げられた際に、搬送の異常と判断する。
【0071】
図6の(a)に示すように、シート材Pは、変位部材としての外力印加部1に非接触な状態もしくは過大な圧力がかからない状態で搬送される。しかし、図6の(b)に示すように、異常時のシート材Pによって、変位部材としての外力印加部1が押し上げられると、反射光量や反射方向が変化する。制御回路126は、そのいずれかの値や変動が閾値を超えた場合に異常と判断する。
【0072】
図6の(b)に示したように鏡面1fからの反射光量が増大し、一定値を越える時間が連続した場合にシート材Pによる押上げがあると判断し、異常と判断する。他の例としては、反射光量や反射方向の変動が著しくなり、変位部材としての外力印加部1が振動をしていると思われる場合に異常と判定する。さらに他の例としては、瞬間的に大きく反射光量や反射方向が変動したときに、シート材Pによる跳ね上げがあると判断して異常と判断する。そしてこの判断に基づき、退避動作、または異常情報の出力を行う。
【0073】
なお、図6では、押し込み感知部として反射型の光学式センサ31を用いたが、外力印加部1に遮光フラグを取り付け、透過型のフォトインタラプタを用いて遮光フラグを検知する方法でも同様に外力印加部1の押し込みを検知できる。第3実施形態では、特に、シート材Pが外力印加部1を直撃することを検知することで、より確実に外力印加部1の破損トラブルを回避できる。また、押し込み感知に光学式センサを用いることで、外力印加部1の押し上げ、跳ね上げ、振動など多くの情報を正確に判別でき、さまざまなシート材Pの異常に対応できる。
【0074】
<第4実施形態>
図7は第4実施形態のシート材情報検知装置の構成の説明図である。図7中、(a)は正常な場合、(b)は異常な場合の例として紙詰まりにより当該個所で重畳した状態を模式的に示した。第4実施形態のシート材情報検知装置600は、第1実施形態と同様にシート材押さえ6、7でシート材Pのばたつきを押えており、シート材Pによる上流側のシート材押さえ7の押し上げを検知して異常を判断する。ただし、異常を検知した場合には、外力印加部1の駆動機構を含む上部構造が大きく上方へ跳ね上げられて退避する。退避機構、押し上げ検知機構の一部以外は、第1実施形態と同様に構成されているので、図7中、図2と共通する構成には共通の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0075】
図7の(b)に示すように、第4実施形態では、シート材Pによる押し上げを機構的に検知して、その押し上げ力をそのまま利用して外力印加側の固定を解除している。変位部材としてのシート材押さえ7がシート材Pとの接触によって押し上げられると、それに連動して外力印加側が上方へ大きく跳ね上がる。
【0076】
図7の(a)に示すように、外力印加部1、モーター3、カム4、ばね5、シート材押さえ6、変位部材としてのシート材押さえ7は、固定板51に取り付けて一体に組み立てられている。固定板51は、コイルばねを内蔵したヒンジ52によって上側の搬送ガイド9に取り付けられて、上方へ回動可能して開放可能である。
【0077】
クリップ53は、図7の(b)に示す側へ回転するように設けられており、押し込み感知部(板ばね)48と一体に回転して、固定板51の押え込みを解除する。クリップ53は、先端に固定された係止突起55を軸筒54に係止して回転止めされている。シート材押さえ7の軸14(図3参照)は、下方から軸筒54に突き出して係止突起55を軸筒54から押し出す。これにより、クリップ53は、図7の(b)に示す側へ回転して固定板51の固定を解除する。固定板51の固定が解除されると、コイルばねを内蔵したヒンジ52によって、上方(シート材との距離が拡大する方向)に跳ね上げられることによって退避する。尚、固定板の駆動は、ヒンジにコイルばねを内蔵させる以外にも、シート押さえのばねによる反発力を利用しても良い。設計が許す範囲でばねの種類(板ばね、ねじりばね等)及び設ける位置(固定板の上部、下部、側面等)を調整することができる。
【0078】
外力印加部1に対向配置される外力検知部2は、図2に示すように、打ち出された外力印加部1をシート材Pを介して受け止め、シート材Pの機械特性および水分量に応じた出力を発生する。外力検知部2は搬送ガイド9に取り付けてある。搬送ガイド9は全体として画像形成装置300(図1)に固定され、ヒンジ52を介して外力印加側の固定板51が開閉可能に取り付けてある。
【0079】
通常状態においては、図7の(a)に示すように、固定板51は、ヒンジ52の他端側でクリップ53によって搬送ガイド9に係止されている。クリップ53は、固定板51と略平行な回転により、係止の固定と解除とが可能である。また、クリップ53には、押し込み感知部(板ばね)48の一端が固定され、さらに押し込み感知部(板ばね)48のもう一端には係止突起55が設けられる。係止突起55は、通常状態では、板ばね48の力で外力印加側の固定板51に設けた軸筒54の穴に没入し、クリップ53の回転を抑止してクリップ53を固定している。
【0080】
しかし、異常状態においては、図7の(b)に示すように、シート材Pが変位部材7を上方へ持ち上げる。すると、係止突起55が変位部材7の軸によって押し上げられて軸筒54から外れる。それに伴い、クリップ53は固定が解除されて水平に回転し、これに伴い外力印加側の固定板51と搬送ガイド9との固定も解除される。なお、クリップ53の回転、および外力印加側の固定板51の回転には、前述のように補助的にコイルばね等で回転力を付与してもよい。
【0081】
本実施例では、制御回路やモーター、カム、光学的センサに頼ることなく、固定板51に組み立てられた外力印加側の機構全体が単純な機械的機構によって瞬時に上方へ退去する。このため、シート材Pの衝突やジャムシートの取り出しに伴う外力印加部1周辺の損傷や調整ずれを回避できる。
【0082】
<第5実施形態>
図8は第5実施形態の画像形成装置の制御のフローチャートである。第5実施形態では、図2に示すシート材情報検知装置100を搭載した画像形成装置300における異常時の制御を説明している。
【0083】
図8に示すように、まず、シート材処理動作をスタートし、シート材の搬送を開始する(S31)。シート材処理動作のスタートは、画像形成装置300のユーザー(オペレーター)が、本体のスタートボタンを押す、あるいは接続された外部コンピューターやカメラなどの周辺機器から処理命令を送るなどして開始される。これにより、シート材情報検知装置100の動作がスタートする。スタートは、シート材情報検知装置100を搭載する画像形成装置300において、シート材処理の動作が開始したことを受けて行われる。
【0084】
続いて、シート材情報検知装置100の制御回路に、シート材搬送情報が入力される(S32)。シート材搬送情報とは、シート材の位置や速度に関する情報である。すなわち、シート材搬送情報とは、シート材がシート材情報検知装置の位置を通過するタイミングを意味する。シート材搬送情報に対応してシート材情報検知装置100の駆動(外力印加等)のタイミングが決定される。シート材搬送情報は、例えば、画像形成装置300のシート材通過センサの信号や、画像形成装置300の動作開始などの情報を処理したものである。
【0085】
続いて、シート材搬送情報を受けて、シート材情報検知の動作を開始する(S33)。
【0086】
続いて、シート材の異常感知を行う(S34)。この異常感知工程で、異常が感知された場合とされなかった場合で、以下のフローは異なる。
【0087】
まず、異常が感知されなかった場合(S34のNO)について説明する。前項(S34)に続いて、シート材情報検知装置100により、シート材情報の検知を行う。続いて、シート材情報に基づき、シート材処理条件が決定される(S36)。続いて、決定されたシート材処理条件に基づき、画像形成などのシート材処理が行われる(S37)。以上の処理をもって動作終了する(S38)。
【0088】
次に、異常が感知された場合(S34のYES)について説明する。前項(S34)に続いて、シート材情報検知装置100の外力印加部1を退避させる(S39)。続いて、シート材処理装置100に対して異常情報を出力する(S40)。
【0089】
その後、所定時間異常が解除されるか否かを判断する(S41)。シート材Pがシート材情報検知装置100を通過して異常が解除される場合(S41のYES)、シート材情報検知装置100の動作を停止した上でデフォルト条件にてシート材処理を行う(S42)。異常が軽微と判断される場合は、必ずしもシート材処理を中止する必要は無いからである。
【0090】
しかし、異常が及ぼす影響が甚大と考えられる場合は、シート材処理を中止する。所定時間を経ても異常が解除されない場合(S41のNO)、シート材処理の中止は、搬送停止または排紙し(S43)、画像形成装置300の異常表示や適宜復帰指示を行う(S44)。また、必要に応じて次のシート材処理への影響を判断し、適切な処理を行う。
【0091】
第5実施形態の制御によれば、供給されるシート材に異常があった場合でも、シート材情報検知装置や周辺部材の破損などのトラブルを回避し、適切なシート材処理を行うことができる。
【0092】
<変形例>
以下、第1実施形態〜第5実施形態の変形例について説明する。
【0093】
シート材とは、紙(普通紙、光沢紙、コート紙、再生紙、など)、樹脂等のフィルム、OHTシートなどであり、シート状になった画像記録メディアを主に対象とする。所定寸法にカットされたもの(カット紙)、ロール状に巻かれたもの(ロール紙)など、形態は問わない。また、一枚の物であっても、二枚以上が重なって貼り合わされたものでもよい。ここでは、特に断りのない限り所定寸法にカットされたシート材を例として説明する。
【0094】
また、シート材情報とは、シート材処理において必要となるシート材に関する情報の全てが含まれる。特に重要なものは、主に物理的な性質や形状およびそれに関連する諸情報である。このような情報の例を列挙すると、シート材の厚み、密度、弾性率、粘性、振動特性、凹凸、表面粗さ、状態、変形状態、強度、弾性変形/塑性変形のしやすさ、伸び量がある。色味、変色、反射率、変形(伸び、屈曲、つぶれ、破断、折れ曲がりなど)、透過率、カールの状態、気体や液体の透過性、熱拡散率や熱容量などの熱物性もある。紙の場合、繊維、填量、コート層などのむらに関する情報も含まれる。含水率は、シート材の物理的な性質や形状に大きな影響を与えるので、とりわけ重要な属性である。
【0095】
シート材情報として、他に重要なものは、前記物性に影響を与える埋設物の情報である。埋設物の例を列挙すると、IDタグ等の素子類、押し花や木の葉などの自然物などである。他には、既に形成された画像、異物の付着、汚れ、メディアのサイズや形状、端部などの折れ曲がり、切断や穴あけなどの加工状態、ラミネートやコーティング、ステイプルなどの付着である。また、面内方向に何枚かのメディアが貼りあわされていたり、2枚以上が全部又は一部重なっているかどうかなども重要な情報である。
【0096】
シート材Pの異常とは、紙詰まり、重送、想定されていない厚さや質のシート材が供給された場合などである。シート材Pの折れ曲がりや詰まり(以下、紙詰まりと記す)、シート材Pが複数枚重なった状態での搬送(重送)、想定されていない厚さや質のシート材Pが供給された場合などである。このようなシート材Pの異常があった場合、シート材情報検知の精度が著しく低下するのみならず、シート材情報検知装置100や周辺部材の破損など、甚大なトラブルとなることがある。
【0097】
上記の各実施形態は、シート材情報を検知して出力するシート材情報検知装置である。そして、シート材に異常があった場合に、シート材情報検知装置の一部または全部を退避させている。退避とは、シート材情報検知装置の一部または全部をシート材との間隔を拡大する方向へ動かすことである。具体例としては、シート材の搬送路を挟んで対向する外力印加部と外力検知部との対向間隔を拡大することである。他の例として、外力印加部もしくは外力検知部をシート材の搬送経路からその外側へ変位させることである。さらに他の例として、外力印加部もしくは外力検知部の固定を緩和もしくは解除し、シート材から力が加わった際には搬送路の外側に変位できるようにすることである。
【0098】
図2に示すように、シート材情報検知装置100は、シート材Pに外力を印加する外力印加部1と、外力印加部1により印加された外力をシート材Pより検知する外力検知部2とを有する。さらに、外力印加部1を駆動する駆動部を持ち、モーター3とカム4、加速手段としてのばね5より構成している。必要に応じて、搬送されてくるシート材Pのばたつきを抑制するシート材押さえ6を設ける。さらに、シート材Pの異常を感知するための異常感知部を持つ。異常感知部は、シート材に接触して変位する変位部材としてのシート材押さえ7と、シート材押さえ7がシート材Pによって押し込まれたことを感知する押し込み感知部8とで構成される。
【0099】
以上の構成要素は、シート材Pの搬送経路10に設置され、搬送ガイド9に固定している。なお、異常感知部は、その一部または全部を、光学的手段、電気的手段など、他の物理的手段で構成してもよい。
【0100】
シート材情報検知装置は、外力印加部1によりシート材Pに衝撃力を与え、その際のシート材Pからの反応を外力検知部2が受け止めて感圧素子2bにより検知する。これによりシート材Pの局所的な曲げ剛性や圧縮剛性を検知し、シート材Pの機械特性を検知する。
【0101】
感圧素子2bとしては、圧電素子、ピエゾ抵抗素子、静電容量型加速度センサ、磁気センサなど、圧力あるいは加速度を検知できる素子を適宜用いる。
【0102】
衝撃力の印加には、ある質量の外力印加部1を、適当な速度および加速度を持った状態でシート材Pに衝突させる。外力印加部1の材質や形状、質量と衝突速度や加速度は、検知対象とするシート材Pの種類や範囲に応じて適宜決定する。一例として、複写機等に用いる用紙(普通紙、コート紙、ボンド紙、再生紙、OHT等の樹脂シート類)に検知に好ましいものを列記しておく。
【0103】
外力印加部1の材質や形状は、シート材Pとの衝突や付随する接触による磨耗や、塑性変形や弾性変形変形が最小限であり、じん性が高くクラックの発生がないものが好ましい。具体的には、材質としてはステンレスなどの金属材料を、形状としては球状もしくは棒状で、シート材Pと衝突する先端部は曲面とするものが好ましい。曲面とすることにより、衝突に際して外力印加部1もしくはシート材Pの振動により、衝突角度が変動した場合でも安定した衝撃印加が可能であり、磨耗も局所的なものは少なくなり平準化される。曲面には、一部平坦部を設けてもよい。平坦部を衝突させることで、衝突部分のシート材を均一に圧縮し、シート材のむらに起因する誤差を低減できる。
【0104】
外力印加部1の質量と衝突速度や加速度は、外力印加部1がシート材に圧痕等を残さない範囲で、シート材Pの剛性を鑑みて適宜決定される。例えば、前記の複写機等に用いる用紙の検知に好ましい範囲としては、質量で1g乃至10g程度、衝突速度で0.1m/sec.乃至1m/sec.程度である。
【0105】
また、衝突時の加速度は可能な限り小さいことが好ましい。これは、シート材Pの厚みばらつきや、シート材情報検知装置100の固定精度などに起因して外力印加部1の衝突までの運動距離が変動した場合でも、安定した速度での衝突が可能だからである。衝突速度にもよるが、好ましい範囲としては、運動距離1mmについて、速度の変動が5%以内、より好ましくは1%以内の加速度がよい。加速度を小さくする方法としては、加速手段による加速と、重力による加減速、摩擦など抵抗による減速を適宜相殺して用いる。
【0106】
このような衝突による外力印加は、1回の情報検知に際して1回でもよいし、複数回行ってもよい。また、複数の個所に同時、あるいは時間差を設けて印加することもよい。複数の衝撃印加を行う場合、同一値の衝撃力を印加することで、出力値を平均化して精度を上げることも好ましい。また、異なった値の衝撃力を印加することで、シート材の複数の物性値を検出することもできる。
【0107】
また、このような外力印加によって、シート材Pを撓ませたり、圧縮させたりするための機構を設けることもできる。シート材Pを撓ませる機構としては、シート材Pを挟んで外力印加部1と対向する位置に溝構造(凹構造)を設ける。シート材Pを圧縮させる機構としては、同様にシート材を挟んで外力印加部1と対向する位置に、シート材Pを挟んで外力を受け止めるための受け材を設ける。このような溝構造と受け材とは一体のものとしてもよいし、別体でもよい。
【0108】
また、シート材Pの撓ませ方は、撓みの片側のみを支持するものでも、撓みの両側を支持するものでも、また、シート面の一部を窪み形に撓ませるものでもよい。特許文献1に示されるように、外力印加部に外力検知部を直接接合してシート材Pの反発力を検知してもよく、このような場合は必ずしも受け材は別に設けなくともよい。
【0109】
シート材は弾性と可撓性とを有するため、衝撃力を印加したとき、衝撃力によりシート材Pの機械特性に応じた変位が生じる。このシート材Pの変位を、変位検知素子で計測し、その変位量や変位速度、加速度からシート材Pの機械特性を検知する。変位計測素子として、前項で述べた感圧素子2bを用いることができる。
【0110】
また、機械的な変位部材(板ばね状カンチレバー、接触端子など)に感圧素子2bを接合してシート材Pに接触させ、感圧素子2bの出力から変位を計測することもできる。もちろん、光学素子や音響素子などで、シート材Pに光や音などを照射してその透過や反射よりシート材Pの変位を機械的な接触なしに計測することも好ましい。
【0111】
シート材Pに振動を印加して感圧素子で検知する構成としてもよい。シート材に振動を与えた際のメディアからの反応を感圧素子で検知する。例えば、シート材Pを振動を発する外力印加部と感圧素子からなる外力検知部とで挟み込み、外力印加部からシート材Pに振動を印加して、外力検知部にてシート材を介して振動を検知する。これにより、シート材Pによる振動の減衰や位相の変化、伝播時間等を計測してシート材Pの機械特性を検知する。外力印加部と外力検知部、さらにシート材Pとの配置関係はさまざまなものが用いられる。
【0112】
他には、外力として搬送力を印加し、メディア表面をプローブでこすり凹凸による振動の力や摩擦力を検知してもよいし、光や音波などの波動を与えて反射や透過後の波動を検知し特性を検知しても良い。
【0113】
搬送されるシート材Pの異常を感知する異常感知部は、紙詰まり、重送、想定されていない厚さや質のシート材が供給された場合などを検知する。押え込み検知部における変位部材11の押し込み感知は、電気的な導通検知によってもよいし、機械的な押し圧検知でもよい。さらに、光学的な検知素子(例えばフォトインタラプタなど)で行ってもよい。第2実施形態で述べたような接触式でもよく、非接触式でもよい。
【0114】
押え込み検知部で変位部材の異常な変位を検知すると、連動して外力印加手段または外力検知手段の少なくとも一部をシート材Pから退避させる。ここで言う退避とは、外力印加部または外力検知部の少なくとも一部をシート材Pとの対向間隔を拡大する方向へ移動させることを示す。移動は、駆動力を用いて能動的に行ってもよいし、シート材Pから力が加わったときに固定を解除して受動的に行わせてもよい。
【0115】
変位部材による変位検知と退避動作との連動は、電気的に制御してもよい。例えば、電気的な導通検知により異常を検知し、導通の信号をモーター制御系に伝送してモーターを動作させて、外力印加部を退避位置に退避させる。第1実施形態および第2実施形態における退避位置は、図2に示すカム4の上死点近傍まで外力印加部1を引き上げた位置である。
【0116】
変位部材による変位検知と退避動作との連動は、第5実施形態で説明したように機械的に制御してもよい。変位部材の押え込み力により解除機構を駆動し、固定を解除することなどである。
【0117】
退避量は、少なくともシート材Pの通過、衝突によりシート材情報検知装置100ならびに固定された画像形成装置300が損傷しない位置までとする。具体的には、シート材Pの搬送経路10を構成する搬送ガイド9のシート材Pと接する面よりも外側までとすることが好ましい。ただし、シート材情報検知装置100の退避対象となる部材のシート材Pに近接する面が曲面で構成されている場合など、シート材Pとの接触による圧力を逃がす機構を設けた場合は、該曲面が搬送経路10内に突出していても問題がない場合がある。
【0118】
退避位置からの復帰は、自動的に行ってもよいし、使用者がリセットすることで能動的に行われるようにしてもよいし、手動で戻すようにしてもよい。
【0119】
第1実施形態では、画像形成装置300を説明したが、本発明のシート材処理装置は画像形成装置には限らない。画像形成装置とは、シート材に対して、文字や映像等を記録する装置である。現在の代表的な画像形成装置である複写機、レーザービームプリンタ、インクジェットプリンタにおいては、工程の一環としてカール補正や、スタック、製本のためのソート、パンチ穴あけ、ステイプル等が行われるシート材処理装置も一般的である。以上述べたように、セットされるメディアが画像形成装置300より排出されるまでの全プロセスを対象とする。
【0120】
また、本発明のシート材処理装置の他の例は、シート材(原稿)に記録された内容を読み取ることである。シート材に記録された内容とは、画像や文字、刻印、磁気記録されたデータ類、埋設された素子類に記録されたデータなど、種類や形態を問わない。
【0121】
また、本発明のシート材処理装置の他の例は、シート材を搬送してシート材に記録された情報を読み取る装置(所謂ドキュメントスキャナーなど)、紙幣や切符等の繰り出し装置、シート材の折り畳みや穴あけなどの加工を行う装置装置などがある。
【0122】
画像形成装置は、シート材情報検知装置で得られたシート材情報に基づき、シート材Pの処理条件を変更、調整もしくは制御する。処理条件の例は、電子写真におけるトナー、インクジェットプリンタにおけるインクを主とする、色材のメディアへの転写に関わる画像形成条件である。画像形成装置は、シート材情報に対応して画像形成条件や画像形成の制御条件を変更することにより、画像形成条件を調整する。
【0123】
例えば、厚みが小さいシート材Pには薄い紙に適したモードで画像を形成し、厚みが大きいシート材には厚い紙に適したモードで、それぞれ画像形成を行う。画像形成条件として制御する好ましいものとしては、第1には色材の転写量の調整である。メディアに対するトナーの供給量、インクの付着量などである。第2には色材の定着条件の調整である。たとえば、定着温度、定着圧力などである。
【0124】
ただし、シート材処理条件の調整は、以上述べてきた、画像の配置調整、色材の転写条件に限るものではない。シート材処理条件の調整は、入力されるデータを処理してシート材処理装置の動作を決定するコンピュータ制御装置(プロセッサ)にて行われる。コンピュータ制御装置は、画像形成装置300の装置内に設けても良いし、外部コンピュータ等に機能を預託しても構わない。
【0125】
本発明のシート材処理装置においては、シート材Pの異常があった場合の処理機能を設けることが好ましい。具体的には、部材の固定を解除して手動でシート材Pを搬送経路から引き抜く機構である。
【0126】
本発明のシート材情報検知装置においては、感知したシート材Pの異常は、シート材情報のひとつとしてシート材処理装置に伝送してしかるべき処置をとることが好ましい。処置の例としては、第5実施形態で説明したように、搬送力の停止、各種シート材処理プロセスの休止状態への移行、警報の発令などである。
【0127】
<発明との対応>
第1実施形態のシート材情報検知装置100は、シート材Pに外力を印加する外力印加部1と、外力印加部1により印加された外力を検知する外力検知部2とを備える。外力印加部1と外力検知部2との間に進入するシート材Pの異常を検知する押し込み感知部8と、押し込み感知部8が異常を検知した場合に、外力印加部1と外力検知部2との少なくとも一方を、シート材P又はシート材Pの搬送経路から遠ざかる方向へ退去させる制御回路121、モーター3、カム4とを備える。
【0128】
シート材情報検知装置100は、押し込み感知部8がシート材Pの異常を検知すると、制御回路121、モーター3、カム4が外力印加部1と外力検知部2との少なくとも一方を異常なシート材Pによる損傷や障害を受けにくい位置へ退避させる。
【0129】
従って、供給されるシート材Pに異常があった場合でも、シート材情報検知装置100や周辺部材の破損などのトラブルを回避し、適切なシート材処理を行うことができる。退避によって外力印加部1と外力検知部2との間隔が拡大するので、異常を起こしたシート材Pを出口側または入り口側から搬送経路に沿って容易に除去できる。シート材Pを除去する際に外力印加部1や外力検知部2に無理な力をかけたり、シート材Pを破損させたりする可能性が減る。
【0130】
シート材情報検知装置100は、外力印加部1を前記進入位置へ向かって付勢するばね5と、ばね5に逆らって前記進入位置から遠ざかる方向へ外力印加部1を移動させて解放するモーター3、カム4とを備える。制御回路121は、モーター3、カム4を作動させて外力印加部1を前記進入位置から最も遠い位置へ退去させる。
【0131】
第4実施形態のシート材情報検知装置600は、外力印加部1を前記進入位置から遠ざかる方向へ付勢する不図示の付勢手段と、シート材Pに外力を印加可能な位置へ外力印加部1を前記付勢手段に逆らって位置決め保持するクリップ53とを備える。押し込み感知部(板ばね)48は、クリップ53を解除して、外力印加部1を前記付勢手段の付勢に委ねて退避させる。
【0132】
画像形成装置300は、シート材情報検知装置100と、シート材情報検知装置100の下流側に配置されてシート材を処理する画像形成プロセス部340とを備える。シート材情報検知装置100で検知されたシート材情報に基づいて、画像形成プロセス部340における処理条件を調整する制御部120を備える。制御部120は、停止手段として、シート材Pの搬送を停止させることができる。
【0133】
画像形成装置300は、押し込み感知部8が前記異常を検知した場合に、外力印加部1によるシート材Pへの外力の印加を禁止する制御部120を備える。制御部120は、中止手段として、シート材情報検知装置100を用いたシート材情報の検知を中止することができる。
【0134】
画像形成装置300の制御部120は、押し込み感知部8が異常を検知した場合に、シート材情報検知装置100により検知されるシート材情報の代わりに、予め準備された固定値のシート材情報に基いて画像形成プロセス部340における処理条件を調整する。
【0135】
画像形成装置300は、シート材情報検知装置100を用いたシート材情報検知を伴って画像形成を行う。シート材情報検知の制御は、シート材情報を検知する際に、シート材Pの異常を検知する工程と、異常が検知された際にシート材情報検知装置100の外力印加部1を、シート材P又はシート材Pの搬送経路から遠ざかる方向へ退去させる工程とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】画像形成装置の構成の説明図である。
【図2】第1実施形態のシート材情報検知装置の構成の説明図である。
【図3】異常感知部の動作の説明図である。
【図4】シート材情報検知装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5】第2実施形態のシート材情報検知装置の構成の説明図である。
【図6】第3実施形態のシート材情報検知装置の構成の説明図である。
【図7】第4実施形態のシート材情報検知装置の構成の説明図である。
【図8】第5実施形態の画像形成装置の制御のフローチャートである。
【符号の説明】
【0137】
P シート材
1 外力印加手段(外力印加部)
2 外力検知手段(外力検知部)
3 モーター
4 カム
5 ばね
6 シート材押さえ
7 シート材押さえ
8 押し込み感知部
9 搬送ガイド
10 搬送経路
11 変位部材
51 固定板
52 コイルばねを内蔵したヒンジ
53 保持手段(クリップ)
100 シート材情報検知装置
120、121 制御手段(制御部、制御回路)
122 ドライバ
123 変換部
300 シート材処理装置(画像形成装置)
340 処理部(画像形成プロセス部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート材に外力を印加する外力印加手段と、
前記外力印加手段により印加された外力を検知する外力検知手段と、を備えたシート材情報検知装置において、
前記外力印加手段と前記外力検知手段との間に進入するシート材の異常を検知する異常検知手段と、
前記異常検知手段が前記異常を検知した場合に、前記外力印加手段と前記外力検知手段との少なくとも一方を、前記シート材又は前記シート材の搬送経路から遠ざかる方向へ退去させる退去手段と、を備えたことを特徴とするシート材情報検知装置。
【請求項2】
請求項1に記載のシート材情報検知装置と、
前記シート材情報検知装置の下流側に配置されてシート材を処理する処理部と、
前記シート材情報検知装置で検知されたシート材情報に基づいて、前記処理部における処理条件を調整する制御手段、又は前記シート材の搬送を停止させる停止手段と、を備えたことを特徴とするシート材処理装置。
【請求項3】
前記異常検知手段が前記異常を検知した場合に、前記外力印加手段によるシート材への外力の印加を禁止する禁止手段、又は前記シート材情報検知装置を用いたシート材情報の検知を中止する中止手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載のシート材処理装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記異常検知手段が前記異常を検知した場合に、前記シート材情報検知装置により検知されるシート材情報の代わりに、予め準備された固定値のシート材情報に基いて前記処理部における処理条件を調整することを特徴とする請求項2記載のシート材処理装置。
【請求項5】
シート材情報検知を伴うシート材処理方法であって、
前記シート材情報を検知する際に、該シート材の異常を検知する工程と、
該検知結果に基づいてシート材情報検出装置を前記シート材、又は前記シート材の搬送経路から遠ざかる方向へ退去させる工程と、を含むことを特徴とするシート材処理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2008−7260(P2008−7260A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
処理操作;運輸 | 運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い | 薄板状または線条材料,例.シート,ウェブ,ケーブル,の取扱い | 不正確な供給,物品の欠乏,または不良物品の存在を考慮して,物品の供給,分離,堆積物の供給,または関連した装置の制御 | 感知器または検出器によるもの | 不良物品の存在または不正確な分離または供給に応答するもの
物理学 | 写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ | エレクトログラフィー;電子写真;マグネトグラフィー | グループ13/00から19/00までに分類されない装置,例.クリーニング,残留電荷の除去
物理学 | 測定;試験 | 材料の化学的または物理的性質の決定による材料の調査または分析 | 機械的応力の負荷による固体材料の強さの調査 | 単衝撃力の適用によるもの | 圧縮した,または張力をかけたスプリングによって発生するもの
【出願番号】特願2006−178770(P2006−178770)
【出願日】平成18年6月28日(2006.6.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社
【Fターム(参考)】
機械的応力負荷による材料の強さの調査 | 調査方法;試験の仕方 | 衝撃試験
機械的応力負荷による材料の強さの調査 | 力を掛ける方法(時間的、空間的) | 動的負荷による試験
機械的応力負荷による材料の強さの調査 | 調査対象項目 | その他
機械的応力負荷による材料の強さの調査 | 試験片、形状、構造及び部分、部品 | シート状
機械的応力負荷による材料の強さの調査 | 試験片の取扱い | 試験片の誘導、移送、貯留、保管 | ガイドでの誘導、移送
機械的応力負荷による材料の強さの調査 | 試験装置;構成、部分構成(治具を含む) | 荷重負荷装置
機械的応力負荷による材料の強さの調査 | 測定対象 | 圧力
機械的応力負荷による材料の強さの調査 | 測定対象の検出手段 | 電気的
機械的応力負荷による材料の強さの調査 | 測定された変化量の取扱い | データの電気的処理 | 演算処理
電子写真における制御、保安 | 装置状態の検出・検知・測定・計測・計数 | その他(電源周波数、時刻等)
電子写真における制御、保安 | 転写紙の検出・検知・測定・計測 | 転写紙の給紙
電子写真における制御、保安 | 転写紙の検出・検知・測定・計測 | 転写紙のジャム/転写紙の搬送ミス
電子写真における制御、保安 | 検出器の種類、構造、配置等 | 検出器の種類・構造 | 機械式検出器
電子写真における制御、保安 | 検出器の種類、構造、配置等 | 検出器の種類・構造 | 電磁気式検出器
電子写真における制御、保安 | 検出器の種類、構造、配置等 | 検出・判断方法
電子写真における制御、保安 | 検出器の種類、構造、配置等 | 検出時期、タイミング/検出器の配置
電子写真における制御、保安 | タイミング・同期制御の対象 | 用紙搬送 | 給紙/再給紙
シート、ウェブの制御 | 用途(その他) | 記録機、画像形成装置(例;X線撮影装置)
シート、ウェブの制御 | 用途(その他) | 記録機、画像形成装置(例;X線撮影装置) | 複写機
シート、ウェブの制御 | 用途(その他) | 記録機、画像形成装置(例;X線撮影装置) | 印刷機、プリンタ
シート、ウェブの制御 | 取扱い物品の種類(その他) | 紙(例;用紙)
シート、ウェブの制御 | 目的、効果(対象、状態)(その他) | 物品の特性(例;色、厚さ)
シート、ウェブの制御 | 目的、効果(対象、状態)(その他) | 状態不良、取扱い不良(その他)
シート、ウェブの制御 | 目的、効果(対象、状態)(その他) | 状態不良、取扱い不良(その他) | 2枚取り、重送、折り丁の厚さ不良
シート、ウェブの制御 | 目的、効果(対象、状態)(その他) | 状態不良、取扱い不良(その他) | 滞留、詰まり(ジャム、搬送妨害)
シート、ウェブの制御 | 目的、効果(制御、検出) | 制御(例;操作、処理、停止) | 検出結果に応じた制御
シート、ウェブの制御 | 目的、効果(制御、検出) | 制御(例;操作、処理、停止) | 不良を予防するための制御
シート、ウェブの制御 | 目的、効果(構造)(その他) | 不良発生を防止するもの
シート、ウェブの制御 | 検出対象(搬送中又は移動中の物品に特有なもの)(その他)
シート、ウェブの制御 | 検出位置(その他) | 搬送部
シート、ウェブの制御 | 検出方法(その他) | 複数センサの組合せ | センサの配置(その他) | 搬送方向に離間した配置
シート、ウェブの制御 | 検出器(その他) | 機械的(例;純機械式、その他) | 機械−電気式(その他)
シート、ウェブの制御 | 制御部位及び制御内容(その他) | 処理部
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