説明

シート材端部の観察・評価装置及び方法

【課題】 シート材を高速搬送させても短時間で観察画像を取得することができ、シート材が搬送方向と垂直な方向であって、前記観察部の視野内にある前記シート材の搬送方向と直交する方向(つまり、シート材の厚み方向や幅方向)にバタツキや揺動を生じたとしても、観察画像の品質及び評価の質が損われることを防ぐことができる、シート材端部の観察・評価装置及び方法を提供する。
【解決手段】 観察対象となるシート材の端部を搬送させながら観察し、
観察視野範囲の一部分を観察領域として登録し、当該領域を別個に複数登録でき、当該観察部の外部から複数の部分観察領域を選択するかを指示して、複数登録された中から一つの部分観察領域に切り替える部分観察領域切替機能を有し、
シート端部位置検出器から得られた信号に基づいて観察部に対して部分観察領域が切り替わるように信号出力する、シート材端部の観察評価装置及び方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば板厚の薄い半導体ウエハーや液晶用ガラス基板などのシート材、プリント配線回路や二次電池等に用いられる薄いシート材の端部をストロボ観察・評価する装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ノートパソコンや携帯電話、デジタルカメラ等の電子機器の小形化や軽量化に伴い、半導体ウエハーやFPD用ガラス基板は、板厚の薄いものが用いられるようになっている。半導体ウエハーやFPD用ガラス基板は、硬いが脆い材料であるためエッジ部にキズや欠けがあると強度が低下して割れや欠けが発生しやすくなるので、端部には面取り加工されているが、薄板化の工程やその後の過程で面取り面にひびや欠けが生じることがある。そのため、端部の形状を観察して、ひびや欠けが無いか、適切に研磨加工が行われているかを、適宜検査される。
【0003】
半導体ウエハーの外周端部を検査する装置として、ウエハーのエッジ位置を検出するセンサと、複数の観察カメラとを備え、ウエハーとカメラとをウエハーの径方向に相対移動させる技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、ノートパソコンや携帯電話、デジタルカメラ等の電子機器の小型化、軽量化、コードレス化に伴い、その駆動電源として小形、軽量でエネルギー密度が高く、繰り返し充放電が可能な密閉形の二次電池が普及している。また、環境に配慮した自動車の走行用電源として、大型の二次電池も普及しつつある。これら二次電池には、正極及び負極用の電極となる金属箔からなるシート材が用いられており、その表面に活物質と呼ばれるものが塗工されている。二次電池のうち特にリチウムイオン系のものは、電極端部にバリがあるとショートの原因となる恐れがあるため、全数検査する要望が高まっている。
【0005】
シート材を高速搬送しながら両端部をCCDラインセンサで連続撮像し、連続撮像した画像を画像処理装置で画像処理して、当該画像のうちの所定の画像部分を抽出して当該シート形状を測定する技術が開示されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−52966号公報
【特許文献2】特開2005−227260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
高速搬送されるシート材の端部を観察する場合、ストロボ光源と高速度ビデオカメラを用いて撮像し、所定の時間内に多数の画像を取得することが一般的である。
図7Aは、従来技術に基づく初期位置で得られる厚み方向の観察画像であり、二次電池の電極用シート材を従来のカメラで観察する場合の観察イメージを示している。
この観察画像には、シート材の芯材11Mとその両面に塗工された活物質11Lと、活物質11Lを突き抜ける様な検出したい大きさのバリ15aと、活物質11Lの一部に生じている検出したい大きさの欠け17aが映し出されている。この観察画像は、いわゆる反射照明を用いて撮像されているため、金属素材からできている芯材11Mは光をより多く反射するので白っぽく、活物質が塗工された部分は光をあまり反射しないためやや暗く、背景部分11zは反射する光がないため最も暗く、映し出されている。
【0008】
この場合、連続搬送されるシート材をストロボ観察する場合、カメラ視野36の全ての画像を取り込んでから必要な部分だけを切り出して使用するといった内部処理を行うと、取得した画像1つに費やす処理時間が長くなってしまい、所定の時間内により多くの画像を取得することが難しくなる。
一方、前記処理時間を短くするためには、シート材の搬送方向の観察エリアはそのままで、厚み方向や幅方向の観察エリアを狭くして、限定された範囲36zの画像を取り込むことが望ましい。そうすれば、実際の観察・評価に必要な端部のみに限定した画像を取得することができ、所定の時間内により多くの画像を取得することができる。
【0009】
しかし、高速搬送されるシート材は、回転ローラや摺動ガイドなどの支持部材でサポートされているとはいえ、支持部材の直近で被写体を観察すると照明の反射光の影響を受ける可能性があるので、それら支持部材は観察される部分から離れた場所に配置される。しかし、このような形態の場合、前記シート材の厚み方向には少なからずバタツキが生じ、当該観察エリアの外にはみ出す恐れがある。また、前記シート材の幅方向にも揺動が生じ、同様の問題を生じる。これらのバタツキや揺動は、シート材の搬送速度が高速になるにつれて顕著に表れる。
【0010】
図7Bは、従来技術に基づくある時刻で得られる厚み方向の観察画像であり、シート材が厚み方向(y方向)にバタツキを生じ、限定された範囲36zから外れてしまっている様子を示している。こうなると、検出したい大きさのバリ15aを観察することができない。また、シート材がy方向に大きくずれれば、検出したい大きさの欠け17aを観察することができない。前述のバタツキや揺動が生じた場合、振動周期が長く位置変化が緩やかであれば、カメラに位置調整機構を備え、常にカメラの観察エリアに納まる様にカメラの位置を制御することも容易である。しかし、シート材のバタツキや揺動が激しくなり、振動周期が短くなるにつれて、カメラの位置合わせをする位置制御自体が常に振動状態となってしまうため、観察画像にぶれが生じたりカメラの光軸や位置ずれを引き起こしたりする可能性があり、微小なバリや欠けを検出することが難しくなる。
【0011】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、シート材を高速搬送させても短時間で観察画像を取得することができ、シート材が搬送方向と垂直な方向であって、前記観察部の視野内にある前記シート材の搬送方向と直交する方向(つまり、シート材の厚み方向や幅方向)にバタツキや揺動を生じたとしても、観察画像の品質及び評価の質が損われることを防ぐことができる、シート材端部の観察・評価装置及び方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
観察対象となるシート材を連続搬送させるシート材搬送部と、
前記シート材端部をストロボ観察する観察部とを備え、
前記シート材を搬送させながら前記シート材端部を観察することができるシート材端部の観察装置において、
前記観察部は、観察視野範囲内で前記シート材の搬送方向と直交する方向に観察範囲の異なる部分画像観察領域を、予め複数設定登録することができ、
前記部分画像観察領域は、他の部分画像観察領域と前記直交方向にオーバーラップする領域を含み、
前記観察部にて観察される前記シート材端部の前記直交方向の位置を検出するシート材端部位置検出部を備え、
前記シート材端部位置検出部から出力される前記シート材端部の位置情報に基づいて、前記複数の部分画像観察領域のうちいずれか1つを選択する画像観察領域切替機能を備え、
前記選択された部分画像観察領域で前記シート材端部を観察する
ことを特徴とする、シート材端部の観察装置である。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、
観察対象となるシート材を連続搬送させるシート材搬送ステップと、
前記シート材端部をストロボ観察する観察ステップとを有し、
前記シート材を搬送させながら前記シート材端部を観察することができるシート材端部の観察方法において、
前記観察ステップには、観察視野範囲内で前記シート材の搬送方向と直交する方向に観察範囲の異なる部分画像観察領域を、予め複数設定登録する設定登録ステップを有し、
前記部分画像観察領域は、他の部分画像観察領域と前記直交方向にオーバーラップする領域を含んでおり、
前記観察部にて観察される前記シート材端部の前記直交方向の位置を検出するシート材端部位置検出ステップを有し、
前記シート材端部位置検出ステップで検出された前記シート材端部の位置情報に基づいて、前記複数の部分画像観察領域のうちいずれか1つを選択する画像観察領域切替ステップを有し、
前記選択された部分画像観察領域で前記シート材端部を観察するステップを有する
ことを特徴とする、シート材端部の観察方法である。
【0014】
請求項1及び請求項5に記載の観察装置及び方法を用いるので、シート材端部が搬送方向と直交する方向にバタツキや揺動が生じても、限定領域を切替しながら観察ができる。さらに、シート材端部がオーバーラップ領域にあれば、マージンのより広い方の部分画像観察領域を選択することで、微細なバリや異物を視野内に収めることができ、観察対象の位置が急激に変動しても観察対象が視野外に外れてしまうことを未然に防ぐこともできる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、
前記シート材端部位置検出部が、前記選択された部分画像観察領域で観察された画像に基づいて、前記選択された部分画像観察領域に対する前記シート材端部の相対位置を検出するものであることを特徴とする、請求項1に記載のシート材端部の観察装置である。
【0016】
請求項6に記載の発明は、
前記シート材端部位置検出ステップが、前記選択された部分画像観察領域で観察された画像に基づいて、前記選択された部分画像観察領域に対する前記シート材端部の相対位置を検出するものであることを特徴とする、請求項5に記載のシート材端部の観察方法である。
【0017】
請求項2の観察装置及び請求項6に記載の観察方法を用いれば、
画像観察領域外に変位センサなどを設置することなく、シート端部位置検出部を構成できる。そうすることで、直前に観察して取得した画像に基づいて、次の画像観察に適した部分画像観察領域を選択し、切替を行うことができる。そのため、装置構成を簡略化でき、コストダウンが可能となる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、
前記シート材端部位置検出部が、前記観察部の近傍であって前記観察視野範囲の外側に配置された、前記シート材端部の位置を検出する位置検出センサであることを特徴とする、請求項1に記載のシート材端部の観察装置である。
【0019】
請求項7に記載の発明は、
前記シート材端部位置検出ステップが、前記観察部の近傍であって前記観察視野範囲の外側に配置された前記シート材端部の位置検出センサを用いて得られた位置情報に基づくものであることを特徴とする、請求項5に記載のシート材端部の観察方法である。
【0020】
請求項3の観察装置及び請求項7に記載の観察方法を用いるので、
シート材端部の位置検出のための画像処理にかかる負担が、外部センサ側に分散されるため、画像取得の高速応答性能が向上し、所定時間あたりの処理速度を向上させることができる。
【0021】
請求項4に記載の発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載の観察装置を含み、
さらに、前記選択された部分観察領域で観察された画像に基づいて、前記シート材端部の表面状態を評価する評価部を備えた
ことを特徴とする、シート材端部の評価装置である。
【0022】
請求項8に記載の発明は、
請求項5〜7のいずれかに記載の観察方法を含み、
さらに、前記選択された部分観察領域で観察された画像に基づいて、前記シート材端部の表面状態を評価する評価ステップを備えた
ことを特徴とする、シート材端部の評価方法である。
【0023】
請求項4の評価装置及び請求項8に記載の評価方法を用いれば、
観察された画像に基づいてシート材端部の表面状態を評価することが可能となる。また、従来よりも画像取得にかかる時間が短くできるため、取得した画像に基づく自動評価を迅速に行うことができる。
【発明の効果】
【0024】
シート材を高速搬送させても短時間で観察画像を取得することができ、シート材が搬送方向と直交する方向にバタツキや揺動を生じたとしても、観察画像の品質又は評価の質が損われることを防ぐことができる。また、カメラ位置調整機構が不要なため、カメラぶれを生じさせずに高速処理を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明を具現化する形態の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明を具現化する形態の一例を示すシステム構成図である。
【図3A】本発明を具現化する形態に用いられる観察部の部分観察画像領域の一例を示すイメージ図である。
【図3B】本発明を具現化する形態に用いられる観察部の部分観察画像領域の一例を示すイメージ図である。
【図3C】本発明を具現化する形態に用いられる観察部の部分観察画像領域の一例を示すイメージ図である。
【図3D】本発明を具現化する形態に用いられる観察部の部分観察画像領域の一例を示すイメージ図である。
【図4】本発明を具現化する形態の一例を示すフロー図である。
【図5】本発明に基づくある時刻で得られるシート材端部の観察画像である。
【図6A】本発明に用いられるシート材端部位置検出部の一例を示す側面図である
【図6B】本発明に用いられるシート材端部位置検出部の別の例を示す側面図である
【図6C】本発明に用いられるシート材端部位置検出部の別の例を示す側面図である
【図7A】従来技術に基づく初期位置で得られる厚み方向の観察画像である。
【図7B】従来技術に基づくある時刻で得られる厚み方向の観察画像である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明を実施するための形態について、図を用いながら説明する。以下の説明においては、本発明を具現化する例として、シート材の1つの辺を観察することに着目して説明を行う。
図1は、本発明を具現化する形態の一例を示す斜視図であり、スリッターで2条に裁断されたシート材11,12を搬送しながらシート材端面の観察ができる装置の構成を示している。各図において直交座標系の3軸をX、Y、Zとし、XY平面を水平面、Z方向を鉛直方向とする。特にZ方向は矢印の方向を上とし、その逆方向を下と表現する。
【0027】
観察装置1は、シート材搬送部2と、観察部3と、位置検出部4と、観察照明部5と、制御部9とを含んで構成されている。各構成部品は、図1に図示するような位置に配置されるように、不図示の装置フレームや固定ブラケットなどを介して取り付けられている。
【0028】
シート材搬送部2は、搬送用ローラ21〜24を含んで構成されている。搬送用ローラ21〜24は、長手方向(X方向)を回転軸として回転可能なように、観察装置1のフレーム(不図示)に取り付けられており、観察対象となるシート材11,12を矢印11v,12vの方向に搬送することができるように構成されている。搬送用ローラ21〜24には、駆動用モータ21m〜24m(不図示)が取り付けられている。
【0029】
観察部3には、第1の観察部31と、第2の観察部32とが含まれている。さらに、第1の観察部31は、シート材11を上流側から下流側(Z方向上向き)に見たときの左側の端部を観察する第1の左端観察カメラ31Lと、同様にして右側の端部を観察する第1の右端観察カメラ31Rを含んで構成されている。一方、第2の観察部32は、シート材12を上流側から下流側(Z方向下向き)に見たときの左側の端部を観察する第2の左端観察カメラ32Lと、同様にして右側の端部を観察する第2の右端観察カメラ32Rを含んで構成されている。
【0030】
第1及び第2の観察部31L,31R,32L,32Rには、それぞれレンズ及び観察照明51L,51R,52L,52Rが取り付けられており、シート材端部をそれぞれ矢印(図中に図示)の方向に観察できる。
【0031】
第1及び第2の観察部31L〜32Rとしては、CCDやCMOS、その他の撮像素子を用いた撮像カメラが例示でき、撮像した画像を映像信号として、制御部9の画像処理部6へ出力することができるものであれば良い。さらに、詳細は後述するが、第1及び第2の観察部31L〜32Rには、観察及び画像出力に用いる撮像範囲を全視野ではなく部分画像観察領域として設定登録する機能が備えられ、前記部分画像観察領域は複数設定登録できる。さらに、外部機器から切替信号を入力して切替する機能が備えられており、複数設定登録した前記部分画像観察領域のいずれを使うか、あるいは全画面を使うかの選択は、外部機器からの信号入力により行うことができる。
【0032】
観察照明51L〜52Rとしては、レンズの外側に照明を配置する外部照明や、レンズの外側に環状に配置したリング照明や、ハーフミラーを用いた同軸照明など、観察カメラ側から観察対象物に向けて光を照射する形態(いわゆる反射照明)が例示できる。或いは、シルエットを観察する場合であれば、観察カメラに対向する配置で、観察対象物及び観察カメラに向けて光を照射する形態(いわゆる透過照明)が例示できる。
【0033】
また、照明の発光形態としては、ハロゲンランプ、キセノンランプ、高輝度LEDなどを用いたストロボ照明が例示でき、第1及び第2の観察部31L〜32Rにてシート材11,12の端部表面を観察することができるように、第1及び第2の観察部31L〜32Rの感度波長や感度特性に合わせて、所定の波長を含む光線を放射するものであれば良い。ストロボ照明の発光周期は、シート材11,12の搬送速度と、シート材搬送方向の第1及び第2の観察部31L〜32Rの視野とで決定され、シート搬送速度が増したり、視野が狭くなる程、ストロボ照明の発光周期を短くすることになる。
【0034】
第1及び第2の観察部31L〜32Rで観察される、シート材端部の搬送方向と直交する方向の端部の位置は、シート材端部位置検出部4により検出する。
シート材端部位置検出部4の一類型としては、詳細は後述するが、部分画像観察領域内のシート材端部位置から画像取得に適した位置を選択するものが例示できる。
また、シート材端部位置検出部4の別の類型としては、図1に示すように、シート材11,12の厚み方向の位置を検出する変位センサ41,42を用い、位置情報を外部へ出力する形態のものが例示できる。
【0035】
制御部9は、詳細を後述するが、情報入力手段91と、情報出力手段92と、発報手段93と、その他の制御機器を含んで構成されている。
【0036】
図2は、本発明を具現化する形態の一例を示すシステム構成図である。図2に示すように、上述したシート材搬送部2、観察部3、シート材端部位置検出部4、観察照明部5の各機器は、制御部9の各機器と接続されている。
【0037】
制御部9には、制御用コンピュータ90と、情報入力手段91と、情報出力手段92と、発報手段93と、情報記録手段94と、機器制御ユニット95が含まれて構成されている。制御用コンピュータ90には、情報入力手段91と、情報出力手段92と、発報手段93と、情報記録手段94と、機器制御ユニット95が接続されている。
【0038】
制御用コンピュータ90としては、マイコン、パソコン、ワークステーションなどの、数値演算ユニットが搭載されたものが例示される。
情報入力手段91としては、キーボードやマウスやスイッチなどが例示される。
情報出力手段92としては、画像表示ディスプレイやランプなどが例示される。
発報手段93としては、ブザーやスピーカ、ランプなど、作業者に注意喚起をすることができるものが例示される。
情報記録手段94としては、メモリーカードやデータディスクなどの、半導体記録媒体や磁気記録媒体や光磁気記録媒体などが例示される。
機器制御ユニット95としては、プログラマブルコントローラやモーションコントローラと呼ばれる機器などが例示される。
【0039】
制御部9には、さらに画像処理ユニット96が含まれて構成されている。画像処理ユニット96は、制御用コンピュータ90に接続されており、画像処理ユニット96を介して、第1及び第2の観察部31,32から出力された映像信号が入力される。画像処理ユニット96は、一般にGPU(グラフィックプロセッシングユニット)と呼ばれ、制御用コンピュータ90の外部に設置される形態のもの、制御用コンピュータ90の筐体内に接続される形態のもの、制御用コンピュータ90の画像処理部を利用したものなどが例示される。
【0040】
画像処理ユニット96に入力された観察画像は、後述で図5を用いて詳細説明するが、作業者により若しくは制御用コンピュータ90を用いて、良否判定用の基準画像と比較し、規定値の範囲内か範囲外かの評価が行われる。
【0041】
機器制御ユニット95には、駆動用モータ21m〜24mが接続されている。また、機器制御ユニット95には、観察照明51L,51R,52L、52Rの光量をそれぞれ個別に調節するための光量調整ユニット56L,56R,57L,57Rが接続されている。光量調節ユニットにおける照明の光量調節の方式としては、印可する電圧や電流を調節したり、電圧や電流の印可時間を調節したりする方式が例示できる。光量調整ユニット56L〜57Rは、外部機器から発光指示信号を入力し、観察照明51L〜52Rを発光させることができる。
【0042】
機器制御ユニット95は、その他の制御機器(不図示)と接続されており、それらに対して制御用信号を与えることにより、各機器を動作させたり静止させたりすることができるようになっている。
【0043】
[観察視野と部分観察画像領域]
図3A〜Cは、本発明を具現化する形態に用いられる観察部の部分観察画像領域の一例を示すイメージ図であり、観察部の視野の中で、どのように部分画像観察領域が設定登録されるのかを表している。
シート材11はz方向上向きに搬送され、シート材の端面は観察カメラ31L〜32Rにて観察される。
【0044】
例えば、観察カメラの視野36の中で、シート材の搬送方向の観察範囲(z方向)はそのままで、シート材の搬送方向と直交する方向(y方向)に概ね視野の半分程度(Vy)に狭め、全体視野36からV1だけオフセットした位置に部分画像観察領域36Aとして設定登録する。さらに、同様の大きさの複数の部分画像観察領域36B,36Cを、全体視野36からV2,V3ずつオフセットさせて設定登録する。1つの部分画像観察領域が、他の部分画像観察領域のいずれかとオーバーラップする領域があり、このオーバーラップ領域は、観察対象であるシート材の観察に必要なエリア(少なくともシート材の厚み分、さらには前記厚み分に所定の寸法を加えたものが含まれる範囲)よりもy方向に広く設定登録されていることが好ましい。そうすることで、複数ある部分画像観察領域のいずれかを選択すれば、観察に必要なエリアのみ画像を取得して、観察対象を確実に当該部分画像観察領域に含めることができる。
【0045】
一方、観察に必要のない背景部分の画像は取得されないので、取り扱う画像のサイズを小さくすることができる。さらに、予めカメラ視野内の全ての画像を取得して、不要な背景部分を削除する処理が省ける。そのため、画像取得にかかる時間が短くでき、取得した画像に基づく自動評価を迅速に行うことができる。
【0046】
変位センサ41の計測位置及び寸法、視野36の位置関係及び寸法、前記オフセットV1〜V3の寸法、並びに部分画像観察領域36A〜36Cのy方向の幅Vyは、予め位置調整や寸法のキャリブレーションなどを行っておく。そして、変位センサ41で計測されたシート材11の端部位置の情報や厚みの情報に基づいて、複数ある部分画像観察領域36A〜36Cのうち、いずれの部分画像観察領域がシート材11の観察に適した部分画像観察領域かも、事前に関連付けておく。
【0047】
図3Dは、本発明を具現化する形態に用いられる観察部の部分観察画像領域の一例を示すイメージ図であり、2つの部分画像観察領域のオーバーラップ領域に観察対象であるシート材が含まれている様子を示している。
上述した部分画像観察領域36Aと部分画像観察領域36Bとがオーバーラップする領域に、観察対象となるシート材11の端部が位置している。このとき、前記オーバーラップ領域において、部分画像観察領域36Aの端とシート材11のエッジ部とのマージンm1、部分画像観察領域36Bの端とシート材11のエッジ部とのマージンm2で、マージンm1がマージンm2よりも広ければ、マージンがより広い、部分画像観察領域36Aを選択する。そうすることで、微細なバリや異物を視野内に収めることができ、観察対象の位置が急激に変動しても観察対象が視野外に外れてしまうことを未然に防ぐこともできる。
【0048】
観察部には、予め複数の切替指令信号と対応する部分画像観察領域の位置情報を登録しておく。そして、前記切替指令信号を、外部機器から観察部へ出力することで、部分画像観察領域の切替が行われる。従来のカメラでは、当該カメラ若しくはカメラコントローラと外部の制御機器との間でデータ通信を行い、部分画像観察領域を設定登録していた。しかし、データ通信には所定の時間が必要であり、高速でストロボ撮影を行う毎にデータ通信をしていたのでは、時間がかかりすぎるため、用いることは困難であった。
【0049】
一方、本発明に係るカメラには、高速で切替処理が可能な複数ビットの信号入力機能が備えられており、ストロボ撮影毎に前記部分画像観察領域を切替することができる。この切替信号としては、例えば2ビットや3ビットのON/OFF信号が例示でき、それら信号の組合せにより、全画面撮影とは別に部分画像観察領域を設定登録して切替することができる。この場合、2ビット信号であれば3つの、3ビット信号であれば7つの部分画像観察領域を設定登録して切替することができる。
【0050】
上述の図3A〜Cを用いた説明では、図1に示すような実施形態と方向が一致するよう、紙面横方向に位置の異なる部分画像観察領域が複数設定登録されている例を開示した。しかし、第1及び第2の観察カメラ31L〜32Rは、用いられる撮像素子の構造上の制約により、部分画像観察領域の設定登録と切替が、カメラ本体の上下方向に限られる場合がある。このような場合であっても、観察カメラ31L〜32Rを90度回転させて、観察方向の縦横が変わるように取り付ければよい。そうすれば、シート材の搬送方向と直交する方向(つまり、紙面横方向)に、観察カメラ31L〜32Rの部分画像観察領域を複数設定登録し、切替することができる。
【0051】
[観察部による端面観察フロー]
図4は、本発明を具現化する形態の一例を示すフロー図である。図4では、シート材11,12の端部を観察する一連のフローが、ステップ毎に示されている。
【0052】
先ず、シート材11,12を観察装置1のシート材搬送部2に載置する(s101)。図1に示した形態の装置構成では、スリッターで2条に裁断されたシート材11を搬送用ローラ21,22に、シート材12を搬送用ローラ23,24に架ける。
次に、シート材11が静止した状態で、観察視野36Bの中央にシート材11の厚み方向端部が配置されるように、観察カメラ31L,31Rの位置を調節する(s102)。
【0053】
次に、観察カメラ31L,31Rの視野内で、シート材11の厚みを考慮しながら、複数の部分画像観察領域を設定登録する(s103)。このとき、上述で図3A〜Cを用いて説明した様に、観察視野範囲内で前記シート材の搬送方向と直交する方向に観察範囲の異なる部分画像観察領域を複数設定登録する。
次に、シート材11,12を所定の速度で連続搬送させる(s105)。
【0054】
シート材11,12を連続搬送させながら、変位センサ41を用いて観察視野36に対するシート材端部の位置を検出する(s111)。
変位センサ41で検出したずれ量の情報に基づいて、観察視野内の部分画像観察領域36A,36B,36Cのいずれを用いるかを判断して選択し(s112)、実際の観察に用いる部分画像観察領域の切替指示を行う(s113)。
この場合、変位センサ41で検出したシート材の位置と、いずれの部分画像観察領域を選択するかは、事前に関連付けておく。そうすることで、その関連付けに基づいて、観察に適した部分画像観察領域を選択することができる。
【0055】
その後、照明をストロボ発光させて(s114)、部分画像観察領域の画像を取得する(s115)。
【0056】
その後、観察された画像に基づいて評価が必要であれば、並行して評価を行う(s121)。
この観察画像に基づく評価は、予め逐次観察された画像を保存しておけば、後追いで逐次読み出し、当該読み出した画像に基づいて行うことができる。そうすることで、当該評価の処理速度や評価結果に関わらず、一連の観察動作を中断させることなく継続して行うことができる。
【0057】
観察のみを行う形態の場合は、続いて観察が終了したかどうかを判断し(s116)、終了していなければ上述のステップs111〜s115,s121を繰り返す。
【0058】
観察が終了すれば、シート材11,12の移動搬送を止めて、シート材11,12を観察装置から取り出す(s117)。
【0059】
[観察画像及び評価]
図5は、本発明に基づくある時刻で得られるシート材端部の観察画像であり、観察カメラ31Lの部分画像観察領域36Cで観察された、シート材11の端部観察画像である。
【0060】
部分画像観察領域36Cには、観察対象であるシート材11の、芯材部分と、芯材の両面に塗工された活物質が観察されており、このシート材の端部には、検出したい大きさのバリ15aや、検出したい大きさの欠け17aが含まれている。
【0061】
これらのバリや欠けの有無、バリの太さや長さ、欠けの深さや大きさなどは、観察画像を保存しておき、後から読み出して作業者が観察画像を確認しながら評価することができる。或いは、観察装置1の画像処理部6の画像処理機能を用い、自動でバリや欠けの有無、バリの太さや長さ、欠けの深さや大きさなど検出し、評価基準に基づいてOK/NG信号の出力(いわゆる、自動評価)をすることもできる。
【0062】
前記バリや欠けの見かけ上の面積が、予め規定した許容範囲外であれば、生産を止めたり、その部分だけを後で廃棄させるように指示したり、あるいは後でその部分を再評価させる。
【0063】
前記許容範囲は、予め行われた試験結果に基づく限度見本を用いて設定登録することができる。前記限度見本を前記と同じ観察条件で観察し、得られた観察画像に含まれている、限度見本となるバリや欠けの見かけ上の面積を求める。前記手順で抽出されたバリや欠けの見かけ上の面積が、許容できる面積の基準値となる。
【0064】
したがって、実際のシート端部を観察して抽出されたバリや欠けの面積を、前記基準値と比較することで、制御用コンピュータ90によりバリや欠けの自動判定が可能となる。
【0065】
上述では、2方向から観察された画像の1つの画像処理に基づいて、面積を求めて判断する場合について記載したが、共通の端部を2方向から観察し、対応する部位のバリや欠けの画像を合成して、体積を演算して判断することもできる。そうすれば、小さなバリや欠けを精度良く抽出することができる。
また、シート材の幅方向の1つの辺について説明したが、反対側の辺についても、同様に本発明を適用することができる。
【0066】
上述の実施形態では、搬送部2を搬送用ローラ21〜24及び駆動モータ21m〜24で構成する形態を例示したが、ローラの本数やモータの数量は適宜変更して良い。例えば、シート材搬送部の上流部や下流部にシート材の搬送駆動ユニットがある場合は、駆動モータ21m〜24mを省くことができ、姿勢制御のための搬送ローラを適宜配置すればよい。また、ローラ搬送以外の形態を採用しても良い。例えばシート材幅方向に所定の長さを有し、シート材と摺動しながら所定の張力を付与できるような棒状の摺動バーを採用することができる。この場合においては、シート材11,12の幅方向端部よりも内側をエアブローするなどして、摺動抵抗を減らす形態が好ましい。そうすることで、シート材と前記摺動バーとが直接接触せず、キズや汚れが付いたりすることを防ぐことができる。
【0067】
[シート材端部位置検出部]
図6Aは、本発明に用いられるシート材端部位置検出部の一例を示す側面図であり、シート材11が、搬送ローラ21,22間でバタツキを生じている様子を示している。
シート材11は、矢印11vの方向に搬送されているが、搬送ローラ21,22間は、90度搬送方向が変わり、この区間内で、シート材11の両側から観察カメラ31L,31Rを用いて、端面が観察される。観察カメラ31L,31Rは、観察視野34L,34Rの範囲に焦点を合わせて観察することができる。なお、本説明では観察カメラ31Lの外形とその観察視野34L、観察カメラ31Rの外形とその観察視野34Rが、それぞれが同じ場合を例示して説明を行う(以下、図6B,Cにおいて同じ)。
【0068】
また、観察カメラ31L,31Rの間には、変位センサ41が配置されており、ある時刻でのシート材11t1、別の時刻でのシート材11t2、さらに別の時刻でのシート材11t3の端面の位置を検出することができる。変位センサ41は、測定領域41mの範囲にあるシート材の端部位置を検出することができる。なお、本説明では変位センサ41の外形とその測定領域41mが、それぞれが同じ場合を例示して説明を行う(以下、図6B,Cにおいて同じ)。
【0069】
シート材11t1〜11t3のバタツキが一次振幅モードであれば、振動の腹になる部分を変位センサで検出する。そうすれば、検出したシート端部の位置情報に基づいて、観察カメラ31L,31Rの観察に用いる部分画像観察領域を切替することができる。この場合、変位センサは1つの用いるだけで済むので、シンプルな装置構成で本発明を具現化することができる。
【0070】
図6Bは、本発明に用いられるシート材端部位置検出部の別の例を示す側面図であり、シート材11が、搬送ローラ21,22間でバタツキを生じている様子を示している。
シート材11は、矢印11vの方向に搬送されているが、搬送ローラ21,22間は、90度搬送方向が変わり、この区間内で、シート材11の両側から観察カメラ31L,31Rを用いて、端面が観察される。観察カメラ31L,31Rの間には、変位センサ41、42が配置されており、ある時刻でのシート材11t1、別の時刻でのシート材11t2、さらに別の時刻でのシート材11t3の端面の位置を検出することができる。変位センサ42は、測定領域42mの範囲にあるシート材の端部位置を検出することができる。なお、本説明では変位センサ42の外形とその測定領域42mが、それぞれが同じ場合を例示して説明を行う(以下、図6Cにおいて同じ)。
【0071】
図6Cは、本発明に用いられるシート材端部位置検出部の別の例を示す側面図であり、
図6Bを用いて示した装置構成と同様であるが、シート材11が二次振幅モードでバタツキを生じている様子を示している。観察カメラ31L,31Rの間には、変位センサ41、42が配置されており、ある時刻でのシート材11t1、別の時刻でのシート材11t4、さらに別の時刻でのシート材11t5の端面の位置を検出することができる。
【0072】
図6Aの様に、変位センサ41が1つしかない形態では、二次振幅モードの場合、変位センサ41と振動の節部分とが重なると、観察カメラ31L,31Rの部分画像観察領域を正しく選択できないが、変位センサを2つ使う形態であれば、振動の2つある変位センサ41,42のどちらか一つが、必ずバタツキの節部分以外のシート材端部位置を検出することができるため、観察カメラ31L,31Rの部分画像観察領域を正しく選択することができる。変位センサの数は、振動モードに応じて適宜選択することで、本発明を具現化することができる。
【0073】
本発明を具現化するにあたって、上述では観察カメラ31L,31Rの視野よりも外側に変位センサ41,42を配置する形態を例示した。しかし本発明を具現化する形態として、上述のような視野外の変位センサを用いず、観察カメラ31L,31Rで観察された画像を利用して位置検出部を構成しても良い。例えば、既に取得した画像に基づいて、観察領域内でのシート材端部位置を検出して得られた端部位置情報と、当該画像取得時にいずれの部分画像観察領域を用いたかという情報とを演算処理して、シート材端部の位置を判断する。
【0074】
図3Dを用いて説明するならば、既に部分画像観察領域36Bを用いてシート材11の端部を観察していたとすると、部分画像観察領域36Aの端とシート材11のエッジ部とのマージンm1、部分画像観察領域36Bの端とシート材11のエッジ部とのマージンm2を画像処理部6にて検出し、どちらが広いかを制御用コンピュータ90で判断する。そして、マージンm1がマージンm2よりも広いと判断されれば、次の観察には部分画像観察領域36Aを選択し、切替をする。そうすれば、直前に観察して取得した画像に基づいて、次の画像観察に適した部分画像観察領域を選択し、切替を行う形態とすることができる。そのため、変位センサを省いて簡略化した装置構成を具現化でき、コストダウンが可能となる。
【0075】
一方、変位センサを観察カメラの視野外に設置する形態においては、シート材端部の位置検出のための画像処理にかかる負担が、外部センサ側に分散される。そのため、画像取得を単位時間内に繰り返し行う回数、つまり高速応答性能が向上し、所定時間あたりの処理速度を向上させることができる。
【0076】
[本発明の適用例]
上述に説明したように、本発明に基づいて、取得した観察画像から凹凸状態の観察や測定を行うこと、その測定結果と予め設定登録しておいた基準とを照らし合わせて、ばり、カケ、キズ又は異物からなる欠陥の有無および大きさを評価することができる。前記観察や測定、評価などの対象となる観察対象物は、紙やフィルムシート、金属箔、金属泊の両面に活物質が塗布されたリチウムイオンバッテリー用の電極シート、電子回路用のフィルム基板、薄板化された半導体ウエハーやガラス基板などに適用することができる。
また、上述した本発明の評価には、いわゆる検査の意味も含んでいる。
【符号の説明】
【0077】
1 観察装置
2 シート材搬送部
3 観察部
4 シート材端部位置検出部
5 観察照明部
6 画像処理部
9 制御部
10 シート材
10M シート材の芯材
11L 塗工された活物質
11v 矢印
11z 背景
11 シート材
11M シート材の芯材
11L 塗工された活物質
11v 矢印
11z 背景
11t1
11t2
11t3
11t4
11t5
12 シート材
12v 矢印
15a 検出したい大きさのバリ
17a 検出したい大きさの欠け
21 搬送用ローラ
22 搬送用ローラ
23 搬送用ローラ
24 搬送用ローラ
21m 駆動用モータ
22m 駆動用モータ
23m 駆動用モータ
24m 駆動用モータ
31 第1の観察部
31L 第1の左端観察カメラ
31R 第1の右端観察カメラ
32 第2の観察部
32L 第2の左端観察カメラ
32R 第2の右端観察カメラ
34L 厚み方向観察視野(31L)
34R 厚み方向観察視野(31R)
36 観察視野
36c 視野中心
36A 部分観察画像領域
36B 部分観察画像領域
36C 部分観察画像領域
36z 限定された範囲
41 変位センサ
42 変位センサ
41m 測定領域
42m 測定領域
51L 第1の観察照明(左側面観察用)
51R 第1の観察照明(右側面観察用)
52L 第2の観察照明(左側面観察用)
52R 第2の観察照明(右側面観察用)
56L 光量調整ユニット
56R 光量調整ユニット
57L 光量調整ユニット
57R 光量調整ユニット
90 制御用コンピュータ
91 情報入力手段
92 情報出力手段
93 発報手段
94 情報記録手段
95 制御ユニット
96 画像処理ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
観察対象となるシート材を連続搬送させるシート材搬送部と、
前記シート材端部をストロボ観察する観察部とを備え、
前記シート材を搬送させながら前記シート材端部を観察することができるシート材端部の観察装置において、
前記観察部は、観察視野範囲内で前記シート材の搬送方向と直交する方向に観察範囲の異なる部分画像観察領域を、予め複数設定登録することができ、
前記部分画像観察領域は、他の部分画像観察領域と前記直交方向にオーバーラップする領域を含み、
前記観察部にて観察される前記シート材端部の前記直交方向の位置を検出するシート材端部位置検出部を備え、
前記シート材端部位置検出部から出力される前記シート材端部の位置情報に基づいて、前記複数の部分画像観察領域のうちいずれか1つを選択する画像観察領域切替機能を備え、
前記選択された部分画像観察領域で前記シート材端部を観察する
ことを特徴とする、シート材端部の観察装置。
【請求項2】
前記シート材端部位置検出部が、前記選択された部分画像観察領域で観察された画像に基づいて、前記選択された部分画像観察領域に対する前記シート材端部の相対位置を検出するものであることを特徴とする、請求項1に記載のシート材端部の観察装置。
【請求項3】
前記シート材端部位置検出部が、前記観察部の近傍であって前記観察視野範囲の外側に配置された、前記シート材端部の位置を検出する位置検出センサであることを特徴とする、請求項1に記載のシート材端部の観察装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の観察装置を含み、
さらに、前記選択された部分観察領域で観察された画像に基づいて、前記シート材端部の表面状態を評価する評価部を備えた
ことを特徴とする、シート材端部の評価装置。

















【請求項5】
観察対象となるシート材を連続搬送させるシート材搬送ステップと、
前記シート材端部をストロボ観察する観察ステップとを有し、
前記シート材を搬送させながら前記シート材端部を観察することができるシート材端部の観察方法において、
前記観察ステップには、観察視野範囲内で前記シート材の搬送方向と直交する方向に観察範囲の異なる部分画像観察領域を、予め複数設定登録する設定登録ステップを有し、
前記部分画像観察領域は、他の部分画像観察領域と前記直交方向にオーバーラップする領域を含んでおり、
前記観察部にて観察される前記シート材端部の前記直交方向の位置を検出するシート材端部位置検出ステップを有し、
前記シート材端部位置検出ステップで検出された前記シート材端部の位置情報に基づいて、前記複数の部分画像観察領域のうちいずれか1つを選択する画像観察領域切替ステップを有し、
前記選択された部分画像観察領域で前記シート材端部を観察するステップを有する
ことを特徴とする、シート材端部の観察方法。
【請求項6】
前記シート材端部位置検出ステップが、前記選択された部分画像観察領域で観察された画像に基づいて、前記選択された部分画像観察領域に対する前記シート材端部の相対位置を検出するものであることを特徴とする、請求項5に記載のシート材端部の観察方法。
【請求項7】
前記シート材端部位置検出ステップが、前記観察部の近傍であって前記観察視野範囲の外側に配置された前記シート材端部の位置検出センサを用いて得られた位置情報に基づくものであることを特徴とする、請求項5に記載のシート材端部の観察方法。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれかに記載の観察方法を含み、
さらに、前記選択された部分観察領域で観察された画像に基づいて、前記シート材端部の表面状態を評価する評価ステップを備えた
ことを特徴とする、シート材端部の評価方法。

【図2】
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【図4】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図1】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図5】
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【図7A】
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【図7B】
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【公開番号】特開2013−24713(P2013−24713A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159416(P2011−159416)
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(000219314)東レエンジニアリング株式会社 (505)
【Fターム(参考)】